JP2000007245A - エレベータ調速機 - Google Patents

エレベータ調速機

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JP2000007245A
JP2000007245A JP17513498A JP17513498A JP2000007245A JP 2000007245 A JP2000007245 A JP 2000007245A JP 17513498 A JP17513498 A JP 17513498A JP 17513498 A JP17513498 A JP 17513498A JP 2000007245 A JP2000007245 A JP 2000007245A
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car
elevator
speed
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emergency stop
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Takashi Yumura
敬 湯村
Mineo Okada
峰夫 岡田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B5/00Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators
    • B66B5/02Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions
    • B66B5/04Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions for detecting excessive speed
    • B66B5/044Mechanical overspeed governors

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トップ部やピット部の寸法を制約せず、か
つ、昇降路の断面寸法も制約せずに“かご”に搭載でき
るエレベータ調速機を得ることである。 【解決手段】 昇降路51に設置された検出板である誘
導体5によりエレベータの規定の危険速度を検出する磁
気回路7、アーム6などからなる速度検出装置と、該速
度検出装置の危険速度の検出により、“かご”1を昇降
させる巻上げ機の電源を停止させ、前記エレベータのガ
イドレール18と係わって“かご”1を緊急停止させる
連結棒14、非常止め装置15などからなる非常停止作
動機構とを、前記エレベータの移動に伴って移動する移
動側面に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、人、荷
物などを昇降させるエレベータの“かご”に搭載された
エレベータ調速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7、図9および図10は、特開平5−
147852号公報、特開平4−246079号公報、
および特開平4−286583号公報などに示された従
来のエレベータ調速機の“かご”上配置構成の構造図で
ある。図7および図9において、1はエレベータの“か
ご”、2は“かご”1の上部または下部に配置された調
速機、3は釣合い錘、4は巻上げ機である。また、図9
において5は誘導体、6はアーム、7は磁気回路、8は
バランスウェイト、9は回転軸、10はベース、11は
“かご”停止用スイッチ、12は爪、13はラッチ、1
4は連結棒、15は非常止め装置、16は引上バネ、1
8はレールである。
【0003】図9に示す調速機2は、特開平5−147
852号公報で示された“かご”1に搭載され動作する
調速機であり、“かご”1の上部で検出板である誘導体
5を挟むようにアーム6に磁気回路7が設けられてお
り、アーム6の逆の端には磁気回路7と釣り合うように
バランスウェイト8が設けられ、回転軸9、べース10
とともに速度検出装置を構成している。この調速機2で
は、磁気回路7により誘導体に発生する渦電流による速
度に対応した抗力により前記速度検出装置が変位する。
【0004】また、特開平5−147852号公報に示
されたエレベータ調速機では非常停止動作機構について
詳細に記載されていないが、通常では“かご”の速度が
所定値を越えた第一過速度(通常は定格速度の1.3倍
程度、図8参照)になると、速度検出装置の変位により
“かご”停止用スイッチ11を働かせ、エレベータ駆動
装置の電源を遮断し、“かご”1を停止させる。何等か
の原因で第二過速度(通常は定格速度の1.4倍程度、
図8参照)に達した場合でも、この速度に対応してバラ
ンスウェイト8がさらに変位し、例えば爪12がラッチ
13に掛かり、ラッチ機構を介して連結棒14が引上バ
ネ16により引き上げられ、“かご”1に設けられた非
常止め装置15が動作して“かご”1が急停止する。こ
の場合、ラッチ13と連結棒14で非常停止作動機構を
構成している。
【0005】また、図10に示す調速機2は、例えば特
開平4−246079号公報や特開平4−286583
号公報で示された“かご”に搭載され動作する調速機で
あり、速度検出用のプーリが“かご”の下部で検出板で
ある押付板に押し付けられ、摩擦により速度に応じて回
転する。“かご”の速度が所定値を越えた第一過速度
(通常は定格速度の1.3倍程度、図8参照)になる
と、例えば遠心力などにより爪が変位し、“かご”停止
用スイッチを働かせ、エレベータ駆動装置の電源を遮断
し、“かご”を停止させる。何等かの原因で第二過速度
(通常は定格速度の1.4倍程度、図8参照)に達した
場合でも、この速度に対応してバランスウェイトがさら
に変位し、例えば爪がラッチに掛かり、ラッチ機構を介
して連結棒が引上バネにより引き上げられ、“かご”1
2に設けられた非常止め装置が動作して“かご”12を
急停止させる。図11、図12は従来のエレベータ調速
機の問題点を示す説明図であり、図において101は巻
上げ機、102は“かご”、103は釣合い錘、104
は調速機である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータ調速
機は以上のように構成されているので、“かご”の上部
または下部に搭載されるため、“かご”の上部や“か
ご”の下部の寸法が大きくなり、従来の寸法関係で“か
ご”が昇降すると、図11の(イ)、(ロ)に示すよう
にトップ部またはピット部に衝突する可能性があるた
め、トップ部やピット部の安全性を確保する必要があ
り、このためのスペースが必要になる課題があった。
【0007】特に、図12および図11の(ロ)に示す
ように、エレベータの省スペース化のため、昇降路上部
の機械室をなくしたロープ式や油圧式のエレベータや省
スペース化のため巻上げ機をピット部に置いたエレベー
タでは、特にトップ部やピット部の寸法の制約が大き
く、“かご”の上部や“かご”の下部には搭載できない
課題があった。
【0008】また、“かご”への搭載位置が“かご”の
上部または下部に限定されているわけではないが、上下
方向に影響のない場所として“かご”の側面に配置しよ
うとしても、調速機の速度による移動(回転)動作面
が、かご側面と直交しているため、図9に示すように
“かご”側面と昇降路壁との間の隙間寸法を大きくする
必要があり、設置するのが困難である課題があった。
【0009】さらに、速度検出機構と非常止め動作機構
の位置関係が明確に示されておらず、実際的に考えてみ
ても、非常止めの位置と調速機の位置関係を考慮すると
速度検出機構の動く面Aと非常止め作動機構が動く面B
とが別平面になることになり、装置の厚さを薄くして設
置することが困難である課題があった。
【0010】さらに、調速機は非常止めを作動させると
きに強い力が作用するため、剛性の高いところに取り付
けなければならず、剛性の弱い“かご”室の上部でな
く、剛性の高い“かご”枠に取り付ける必要がある。し
かし、単に“かご”枠上に取り付けただけでは高さが高
くなり過ぎてしまう課題があった。
【0011】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、トップ部やピット部の寸法を制
約せず、かつ、昇降路の断面寸法も制約せずに“かご”
に搭載できるエレベータ調速機を得ることを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
タ調速機は、調速機がエレベータの移動に伴って移動す
る移動側面に配置されたものである。
【0013】この発明に係るエレベータ調速機は、昇降
路に設置された検出板によりエレベータの規定の危険速
度を検出する速度検出装置と、該速度検出装置の危険速
度の検出により、“かご”を昇降させる巻上げ機の電源
を停止させ、前記エレベータのガイドレールと係わって
前記“かご”を緊急停止させる非常停止作動機構とを、
前記エレベータの移動する“かご”の側面に配置した構
成を備えるようにしたものである。
【0014】この発明に係るエレベータ調速機は、昇降
路に設置された検出板によりエレベータの規定の危険速
度を検出する速度検出装置と、該速度検出装置の危険速
度の検出により、“かご”を昇降させる巻上げ機の電源
を停止させ、前記エレベータのガイドレールと係わって
前記“かご”を緊急停止させる非常停止作動機構とを、
前記エレベータの移動する釣合い錘の側面に配置した構
成を備えるようにしたものである。
【0015】この発明に係るエレベータ調速機は、検出
板と非常停止作動機構が係わるガイドレールとを所定の
間隔を有してエレベータの“かご”の一側面に対面して
配置するとともに、検出板と前記ガイドレールとの間の
前記“かご”の側面に前記速度検出装置および前記非常
停止作動機構を配置した構成を備えるようにしたもので
ある。
【0016】この発明に係るエレベータ調速機は、検出
板と、非常停止作動機構が係わるガイドレールとを所定
の間隔を有して釣合い錘の一側面に対面して配置すると
ともに、検出板と前記ガイドレールとの間の前記釣合い
錘の側面に前記速度検出装置および前記非常停止作動機
構を配置した構成を備えるようにしたものである。
【0017】この発明に係るエレベータ調速機は、検出
板を、非常停止作動機構が係わるガイドレールが兼ねて
いる構成を備えるようにしたものである。
【0018】この発明に係るエレベータ調速機は、速度
検出装置の機構が動く際の動作平面とエレベータの“か
ご”の側面を略平行に構成したものである。
【0019】この発明に係るエレベータ調速機は、速度
検出装置の機構が動く際の動作平面と釣合い錘の側面を
略平行に構成したものである。
【0020】この発明に係るエレベータ調速機は、速度
検出装置の機構が動く際の動作平面と非常停止作動機構
が動く際の動作平面を略同一平面に配置した構成を備え
るようにしたものである。
【0021】この発明に係るエレベータ調速機は、昇降
路に設置された検出板によりエレベータの規定の危険速
度を検出する速度検出装置と、該速度検出装置の危険速
度の検出により、“かご”を昇降させる巻上げ機の電源
を停止させ、前記エレベータのガイドレールと係わって
前記“かご”を緊急停止させる非常停止作動機構とを、
エレベータの“かご”の上面または下面と“かご”枠の
間に配置した構成を備えるようにしたものである。
【0022】この発明に係るエレベータ調速機は、検出
板を、非常停止作動機構が係わるガイドレールが兼ねて
いる構成を有し、エレベータの“かご”の上面または下
面と“かご”枠の横枠との間において、前記“かご”枠
の縦枠を一部切り欠き形成した切欠部を備え、速度検出
装置と前記非常停止作動機構の両方または一方の一部を
前記切欠部から突出させるようにしたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.この実施の形態1では、“かご”の側面
に調速機を配置することにより、“かご”に調速機を搭
載しても昇降路寸法に影響のない構成を実現する。図1
は、この実施の形態1のエレベータ調速機の配置構成を
示す斜視図および平面図である。図2は、この実施の形
態1のエレベータ調速機の構成を示す構造図であり、図
2(イ)は平面図、図2(ロ)は正面図である。図1お
よび図2において、1は“かご”、2は“かご”1に搭
載された調速機であり、“かご”1の側面で“かご”1
と昇降路壁との間に配置されている。5は検出板である
誘導体、6はアーム(速度検出装置)、7は磁気回路
(速度検出装置)である。磁気回路7は、誘導体5を挟
むようにアーム6の一端に設けられており、アーム6の
他端には磁気回路7と釣り合うようにバランスウェイト
8が設けられている。9はアーム6の回転軸(速度検出
装置)であり、この回転軸9は昇降路壁とほぼ垂直に配
置されており、べース(速度検出装置)10とともに速
度検出装置を構成している。11は“かご”停止用スイ
ッチ、12は爪(非常停止作動機構)、13はラッチ
(非常停止作動機構)、14は連結棒(非常停止作動機
構)、15は非常止め装置(非常停止作動機構)、16
は引上バネ、18はレール(ガイドレール)、51は昇
降路である。
【0024】次に動作について説明する。この調速機2
では、磁気回路7により誘導体5に発生する渦電流によ
る速度に対応した抗力によりアーム6が回転し、前記速
度検出装置が変位する。“かご”1の速度が所定値を越
えた第一過速度(通常は定格速度の1.3倍程度、図8
参照)になると、速度検出装置の変位により“かご”停
止用スイッチ11を働かせ、エレベータ駆動装置の電源
を遮断し、“かご”1を停止させる、何等かの原因で第
二過速度(通常は定格速度の1.4倍程度、図8参照)
に達した場合でも、この速度に対応してバランスウエイ
ト8がさらに変位し、例えば爪12がラッチ13に掛か
り、ラッチ機構を介して連結棒14が引上バネ16によ
り引き上げられ、“かご”1に設けられた非常止め装置
15が動作して“かご”1が急停止する。ラッチ13と
連結棒14などで非常停止作動機構を構成している。
【0025】このように、調速機2を“かご”側面に搭
載することにより、調速機2を“かご”1の上部または
下部に搭載することによるピット部やトップ部の寸法制
約がなくなり、省スペース化が実現できる。
【0026】ここで、図2に示すような“かご”側面に
調速機を配置する場合、昇降路壁や昇降路機器と調速機
が接触しないようにするため、昇降路断面寸法を広げて
しまっては省スペースにならない。図9に示す従来のエ
レベータ調速機では、調速機の速度による移動(回転)
動作面が、かご側面と直交しているためレール18と、
当該レール18に対面する“かご”1の側面との間隔を
広く取らなくてはならず、省スペースにできない。そこ
でこの実施の形態1では、図2の(イ)の平面図に示す
ように、アーム6の回転する面Aが、調速機2の取り付
けられている“かご”側面(昇降路壁)とほぼ平行にな
るようにして、さらに、非常止めを動作させる連結棒1
4およびそれを動作させる機構、つまり非常止め作動機
構をアーム6の回転する面Aとほぼ同一平面または近接
平面内に配置している。
【0027】これにより、調速機2が薄型にでき、昇降
路の断面寸法をほぼ変更することなく、調速機2を“か
ご”側面に配置することができる。さらに、図2に示す
ように非常止めを動作させる爪12やラッチ13が動く
面もアーム6の回転する面Aとほぼ同じ面とすることに
より、より一層薄型化できる。
【0028】ここで、誘導体5は昇降路に別途設けても
よいし、レール18と兼用しても良い。さらに、レール
18と誘導体5が調速機に対して同じ側にあると、誘導
体5と非常止め作動機構の設置スペースが狭くなり設置
しにくいが、図2に示すように、調速機2に対して誘導
体5をレール18の反対側に配置すれば、配置が簡単に
なり、より一層薄型化できる。もちろん同側においても
良い。
【0029】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、ラッチ13と連結棒14などで構成された非常停止
作動機構を、“かご”1の側面と昇降路壁との隙間に配
置可能なように薄く構成し、“かご”1の上部または下
部に配置するのではなく、“かご”1と昇降路との隙間
に位置するように“かご”1の側面に取り付ける構成で
あるから、“かご”1に調速機を搭載しても昇降路寸法
に影響のない構成を実現できる効果が得られる。
【0030】なお、以上説明した実施の形態では、調速
機2を“かご”1の側面に配置する構成であったが、図
11、図12に示す釣合い錘103の側面に配置する構
成であってもよく、同様な効果を奏する。
【0031】実施の形態2.図3は、この実施の形態2
のエレベータ調速機の構成を示す構造図であり、図3
(イ)は平面図、図3(ロ)は正面図である。図3にお
いて図1および図2と同一または相当の部分については
同一の符号を付し説明を省略する。図3において、5a
はプーリ(速度検出装置)Pが押し付けられる押付板
(検出板)である。速度検出用のプーリPは“かご”1
の側面と昇降路壁との隙間において押付板5aに押し付
けられ、摩擦により“かご”1の速度に応じて回転す
る。
【0032】調速機2は“かご”1に搭載され動作する
ものであり、“かご”1の側面で“かご”1と昇降路壁
との間に配置されている。速度検出用のプーリPが検出
板である押付板5aの側面に押し付けられ、摩擦により
速度に応して回転し、“かご”1の速度が所定値を越え
た第一過速度(通常は定格速度の1.3倍程度、図8参
照)になると、例えば遠心力などにより爪が変位し、
“かご”停止用スイッチ11を働かせ、エレベータ駆動
装置の電源を遮断し、“かご”1を停止させる。
【0033】何等かの原因で第二過速度(通常は定格速
度の1.4倍程度、図8参照)に達した場合でも、この
速度に対応してバランスウェイト8がさらに変位し、例
えば爪12がラッチ13に掛かり、ラッチ機構を介して
連結棒14が引上バネ16により引き上げられ、“か
ご”1に設けられた非常止め装置15が動作して“か
ご”1が急停止する。ラッチ13と連結棒14で非常停
止作動機構を構成している。
【0034】このように、調速機2を“かご”側面に搭
載することにより、調速機2を“かご”1に搭載するこ
とによるピット部やトップ部の寸法制約がなくなり、省
スペース化が実現できる。
【0035】ここで、“かご”側面に調速機2を配置し
たことで、昇降路壁や昇降路機器と調速機が接触しない
ようにするため、昇降路断面寸法を広げてしまっては省
スペースにならない。従来の調速機の構成では“かご”
側面と壁との間隔を広く取らなくてはならず、省スペー
スにできない。そこでこの実施の形態2では、図3に示
すように、プーリPの回転する面Aが“かご”側面(昇
降路壁)とほぼ平行になるように配置し、さらに、非常
止めを動作させる連結棒14およびそれを動作させる機
器をプーリPの回転平面とほぼ同一平面または近接平面
内に配置している。これにより、調速機2が薄型にで
き、昇降路の断面寸法をほぼ変更することなく、調速機
2を“かご”側面に配置することができる。
【0036】さらに、非常止めを動作させる爪12やラ
ッチ13の動作方向がプーリPの回転する面Aと同一平
面内になるように、爪12やラッチ13を配置すること
により、より一層薄型化できる。ここで、プーリPを押
し付ける押付板5aは昇降路に別途設けても良いしレー
ル18と兼用してもよい。
【0037】さて、この実施の形態2で、具体的な薄さ
の寸法例としては、調速機2の厚さ:A、“かご”1の
調速機取付側面と昇降路壁面との間隔:R、“かご”1
の移動時の変動距離:X、昇降路壁の誤差:Y、調速機
2の取り付け寸法誤差:Zとすると、調速機2の厚さA
<R−(X+Y+Z)にすると、昇降路の寸法を全く変
更することなく、昇降路51の隙間において調速機2を
“かご”1の側面に配置することができる。
【0038】さらに、昇降路壁と“かご”側面との間は
レール高さ以上の隙間が必ずあるはずであり、昇降路機
器や、昇降路壁からの突起物がない限り、前記レール高
さよりも調速機2の厚さを薄型にすれば昇降路51の寸
法を全く変更することなく、昇降路51の隙間寸法以下
の厚さの調速機2を“かご”1の側面に配置することが
できる。なお、調速機の厚さは、上記の厚さ以下に限ら
れるものではなく、多少厚くなっても、昇降路スペース
の削減には効果がある。
【0039】また、この実施の形態2の調速機は、“か
ご”1のレール18と対面した側面でなくても、図1の
(ロ)に示すような後面でも良く、さらにカウンタ側に
調速機2を設ける場合もあるが、この時でもカウンタの
側面に隙間がある場合は、この隙間に配置すれば同様の
効果が得られる。
【0040】なお、押付板5aは昇降路51に別途設け
ても良いし、レール18と兼用しても良い。また、調速
機2の構成や動作方向、厚さは、上記のすべてを満たし
ていなくてもよく、一部でも“かご”1の側面に配置さ
れる構成であれば効果がある。
【0041】また、“かご”1の上下方向には従来から
ガイドや電気回路などの機器が配置されており、これら
の機器以上の上下方向の高さでなければ、“かご”1の
上下面から突出しても、昇降路51のピット部、トップ
部寸法に何ら影響を与えない。また、この突出位置が
“かご”1の上下面に近く、または若干、上方または下
方へ突出している構成である場合には保守が容易になる
というメリットがある。
【0042】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、プーリPの回転する面Aが“かご”側面(昇降路
壁)とほぼ平行になるように、調速機2を“かご”1の
側面へ配置し、さらに、非常止めを動作させる連結棒1
4およびそれを動作させる機器をプーリPの回転平面と
ほぼ同一平面または近接平面内に配置することで調速機
2を薄型に構成し、“かご”1と昇降路壁との隙間に配
置可能にしたので、“かご”1に調速機を搭載しても昇
降路寸法に影響を及ぼさないエレベータ調速機が得られ
る効果がある。
【0043】なお、以上説明した実施の形態では、調速
機2を“かご”1の側面に配置する構成であったが、図
11、図12に示す釣合い錘103の側面に配置する構
成であってもよく、同様な効果を奏する。
【0044】実施の形態3.この実施の形態3のエレベ
ータ調速機では、トップ部やピット部方向への影響を考
慮して“かご”に調速機を搭載しても影響のない構成に
して省スペース化を実現する。図4は、この実施の形態
3のエレベータ調速機の構成を示す構造図であり、図4
(イ)は平面図、図4(ロ)は正面図、図4(ハ)は側
面図である。なお、図4において図1および図2と同一
または相当の部分については同一の符号を付し説明を省
略する。図4において、20は“かご”室、22は“か
ご”枠、24はガイド、25は“かご”上機器である。
【0045】図4に示すように、一般的なエレベータ
“かご”には、“かご”室20、“かご”枠22、ガイ
ド24、その他の“かご”上機器25があり、ピット部
やトップ部高さが決められる。調速機2は非常止めを作
動させるときに強い力が作用するため、剛性の高いとこ
ろに取り付けなければならず、剛性の弱い“かご”室2
0上でなく、剛性の高い“かご”枠22に取り付ける必
要がある。しかし、単に“かご”枠22上に取り付けた
だけでは図4の点線30に示すように高さが高くなり過
ぎてしまう。そこでこの実施の形態では、従来と同様に
昇降路壁側面と直行する方向にアームの回転する面Cが
あるが、調速機2の取付面Dを“かご”室20の面Eと
“かご”枠22の面Fとの間に配置することにより、従
来よりも調速機2の突出する距離を小さくして、エレベ
ータ“かご”1の上下寸法が大きくなるのを改善する。
【0046】具体的には、図4に示すように、剛性の高
い“かご”枠22から取付腕26を出し、調速機2の取
付面Dを“かご”枠22の上面よりも低くした。また、
“かご”枠22の形状が例えば図5の(ロ)に示すよう
なハット型形状Hであればこれを利用して取り付けると
部品点数が少なく、安価に簡単に取り付けることができ
る。さらに、誘導板としてレールを用いる場合は、通常
“かご”枠22とレール18とが同一平面にあるので
“かご”枠22の面とレール18が同一面上にあり、低
く取り付けることができない。そこで、図6に示すよう
に、調速機2を“かご”室20と“かご”枠22との間
に配置し、“かご”枠22の一部を切り欠き、ここから
調速機2の少なくとも一部を出して誘導体5であるレー
ル18に作用させれば省スペースで“かご”搭載が実現
できる。
【0047】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、調速機2を“かご”上面または下面で“かご”上機
器25よりも上方または下方へ突出しないように取り付
けることにより、調速機2を“かご”1に搭載したとき
のピット部やトップ部の寸法制約がなくなり、省スペー
ス化が実現できる効果がある。なお、これらはかご下で
も同様な構成にすると省スペース化に効果がある。
【0048】さらに、図3に示したプーリを押し付ける
方式のエレベータ調速機でも同様な構成が可能であり、
同様な効果が期待できる。
【0049】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、調速機
をエレベータの移動に伴って移動する移動側面に配置し
たので、トップ部やピット部の寸法の制約および昇降路
の断面寸法の制約に関係なくエレベータに搭載できる効
果がある。
【0050】この発明によれば、速度検出装置と非常停
止作動機構とをエレベータの移動する“かご”の側面に
配置するように構成したので、トップ部やピット部の寸
法の制約および昇降路の断面寸法の制約に関係なくエレ
ベータの“かご”に搭載できる効果がある。
【0051】この発明によれば、速度検出装置と非常停
止作動機構とをエレベータの移動する釣合い錘の側面に
配置するように構成したので、トップ部やピット部の寸
法の制約および昇降路の断面寸法の制約に関係なくエレ
ベータの釣合い錘に搭載できる効果がある。
【0052】この発明によれば、検出板とガイドレール
とを所定の間隔を有してエレベータの“かご”の一側面
に対面して配置するとともに、前記検出板と前記ガイド
レールとの間の前記“かご”の側面に速度検出装置およ
び非常停止作動機構を配置するように構成したので、前
記速度検出装置および前記非常停止作動機構の前記“か
ご”側面への分散設置が容易になり、薄型化でき、トッ
プ部やピット部の寸法の制約および昇降路の断面寸法の
制約に関係なく前記エレベータの“かご”に搭載できる
効果がある。
【0053】この発明によれば、検出板とガイドレール
とを所定の間隔を有して釣合い錘の一側面に対面して配
置するとともに、前記検出板と前記ガイドレールとの間
の前記釣合い錘の側面に速度検出装置および非常停止作
動機構を配置するように構成したので、前記速度検出装
置および前記非常停止作動機構の前記釣合い錘の側面へ
の分散設置が容易になり、薄型化でき、トップ部やピッ
ト部の寸法の制約および昇降路の断面寸法の制約に関係
なく前記エレベータの釣合い錘に搭載できる効果があ
る。
【0054】この発明によれば、検出板を、非常停止作
動機構が係わるガイドレールが兼ねる構成を備えたの
で、“かご”への搭載において省スペース化を容易にす
る効果がある。
【0055】この発明によれば、速度検出装置の機構が
動く際の動作平面とエレベータの“かご”の側面を略平
行にした構成を備えたので、薄型化でき、トップ部やピ
ット部の寸法の制約および昇降路の断面寸法の制約に関
係なく前記エレベータの“かご”に搭載できる効果があ
る。
【0056】この発明によれば、速度検出装置の機構が
動く際の動作平面と釣合い錘の側面を略平行にした構成
を備えたので、薄型化でき、トップ部やピット部の寸法
の制約および昇降路の断面寸法の制約に関係なく前記エ
レベータの釣合い錘に搭載できる効果がある。
【0057】この発明によれば、速度検出装置の機構が
動く際の動作平面と非常停止作動機構が動く際の動作平
面を略同一平面に配置した構成を備えたので、薄型化で
き、トップ部やピット部の寸法の制約および昇降路の断
面寸法の制約を回避できる効果がある。
【0058】この発明によれば、昇降路に設置された検
出板によりエレベータの規定の危険速度を検出する速度
検出装置と、該速度検出装置の危険速度の検出により、
“かご”を昇降させる巻上げ機の電源を停止させ、前記
エレベータのガイドレールと係わって前記“かご”を緊
急停止させる非常停止作動機構とを、エレベータの“か
ご”の上面または下面と“かご”枠の間に配置した構成
を備えたので、トップ部やピット部の寸法の制約を回避
してエレベータの“かご”に搭載できる効果がある。
【0059】この発明によれば、検出板を、非常停止作
動機構が係わるガイドレールが兼ねている構成を有し、
エレベータの“かご”の上面または下面と“かご”枠の
横枠との間において、前記“かご”枠の縦枠を一部切り
欠き形成した切欠部を備え、速度検出装置と非常停止作
動機構の両方または一方の一部を前記切欠部から突出さ
せた構成を備えたので、エレベータの“かご”の上面ま
たは下面と“かご”枠の横枠との間において省スペース
化が実現でき、“かご”の上下寸法を小さくでき、トッ
プ部やピット部の寸法の制約を回避してエレベータの
“かご”に搭載できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のエレベータ調速機
の配置構成を示す斜視図および平面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1のエレベータ調速機
の構成を示す構造図である。
【図3】 この発明の実施の形態2のエレベータ調速機
の構成を示す構造図である。
【図4】 この発明の実施の形態3のエレベータ調速機
の構成を示す構造図である。
【図5】 この発明の実施の形態3のエレベータ調速機
の構成を示す構造図である。
【図6】 この発明の実施の形態3のエレベータ調速機
の構成を示す構造図である。
【図7】 特開平5−147852号公報、特開平4−
246079号公報、および特開平4−286583号
公報などに示された従来のエレベータ調速機の“かご”
上配置構成の構造図である。
【図8】 “かご”の速度と速度検出装置の変位との関
係を示す特性図である。
【図9】 特開平5−147852号公報、特開平4−
246079号公報、および特開平4−286583号
公報などに示された従来のエレベータ調速機の“かご”
上配置構成の構造図である。
【図10】 特開平5−147852号公報、特開平4
−246079号公報、および特開平4−286583
号公報などに示された従来のエレベータ調速機の“か
ご”上配置構成の構造図である。
【図11】 従来のエレベータ調速機の問題点を示す説
明図である。
【図12】 従来のエレベータ調速機の問題点を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 “かご”、2 調速機、5 誘導体(検出板)、5
a 押付板(検出板)、6 アーム(速度検出装置)、
7 磁気回路(速度検出装置)、9 回転軸(速度検出
装置)、10 ベース(速度検出装置)、12 爪(非
常停止作動機構)、13 ラッチ(非常停止作動機
構)、14 連結棒(非常停止作動機構)、15 非常
止め装置(非常停止作動機構)、18 レール(ガイド
レール)、22 “かご”枠、51 昇降路、P プー
リ(速度検出装置)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータの規定の危険速度を検出する
    速度検出装置と、該速度検出装置の危険速度の検出によ
    り、“かご”を昇降させる巻上げ機の電源を停止させ、
    前記“かご”を緊急停止させる非常停止作動機構とを、
    “かご”に備えたエレベータ調速機において、前記調速
    機を前記エレベータの移動に伴って移動する移動側面に
    配置したことを特徴とするエレベータ調速機。
  2. 【請求項2】 移動側面は、 移動する“かご”の側面であることを特徴とする請求項
    1記載のエレベータ調速機。
  3. 【請求項3】 移動側面は、 エレベータの“かご”の移動に伴って移動する釣合い錘
    の側面であることを特徴とする請求項1記載のエレベー
    タ調速機。
  4. 【請求項4】 検出板と非常停止作動機構が係わるガイ
    ドレールとを所定の間隔を有してエレベータの“かご”
    の一側面に対面して配置するとともに、検出板と前記ガ
    イドレールとの間の前記“かご”の側面に前記速度検出
    装置および前記非常停止作動機構を配置したことを特徴
    とする請求項2記載のエレベータ調速機。
  5. 【請求項5】 昇降機に設置された検出板と非常停止作
    動機構が係わるガイドレールとを所定の間隔を有して釣
    合い錘の一側面に対面して配置するとともに、検出板と
    前記ガイドレールとの間の前記釣合い錘の側面に前記速
    度検出装置および前記非常停止作動機構を配置したこと
    を特徴とする請求項3記載のエレベータ調速機。
  6. 【請求項6】 検出板は、非常停止作動機構が係わるガ
    イドレールが兼ねていることを特徴とする請求項1から
    請求項3のうちのいずれか1項記載のエレベータ調速
    機。
  7. 【請求項7】 速度検出装置の機構が動く際の動作平面
    とエレベータの“かご”の側面を略平行に構成したこと
    を特徴とする請求項1から請求項4、請求項6のうちの
    いずれか1項記載のエレベータ調速機。
  8. 【請求項8】 速度検出装置の機構が動く際の動作平面
    と釣合い錘の側面を略平行に構成したことを特徴とする
    請求項1から請求項3、請求項5、請求項6のうちのい
    ずれか1項記載のエレベータ調速機。
  9. 【請求項9】 速度検出装置の機構が動く際の動作平面
    と非常停止作動機構が動く際の動作平面を略同一平面に
    配置したことを特徴とする請求項1から請求項8のうち
    のいずれか1項記載のエレベータ調速機。
  10. 【請求項10】 昇降路に設置された検出板によりエレ
    ベータの規定の危険速度を検出する速度検出装置と、該
    速度検出装置の危険速度の検出により、“かご”を昇降
    させる巻上げ機の電源を停止させ、前記エレベータのガ
    イドレールと係わって前記“かご”を緊急停止させる非
    常停止作動機構とを、エレベータの“かご”の上面また
    は下面と“かご”枠の間に配置したことを特徴とするエ
    レベータ調速機。
  11. 【請求項11】 検出板を、非常停止作動機構が係わる
    ガイドレールが兼ねている構成を有し、 エレベータの“かご”の上面または下面と“かご”枠の
    横枠との間において、前記“かご”枠の縦枠を一部切り
    欠き形成した切欠部を備え、 速度検出装置と非常停止作動機構の両方または一方の一
    部を前記切欠部から突出させたことを特徴とする請求項
    10記載のエレベータ調速機。
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