JP2000001610A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物

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JP2000001610A
JP2000001610A JP16788098A JP16788098A JP2000001610A JP 2000001610 A JP2000001610 A JP 2000001610A JP 16788098 A JP16788098 A JP 16788098A JP 16788098 A JP16788098 A JP 16788098A JP 2000001610 A JP2000001610 A JP 2000001610A
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bis
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hydroxyphenyl
thermoplastic resin
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Yoichi Ohara
大原洋一
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非ハロゲン難燃剤であるホウ素系化合物また
はポリオルガノシロキサンを主たる難燃剤とした樹脂組
成物であって、難燃性と共に成形体の表面外観性にも優
れた難燃性熱可塑性樹脂組成物を得る。 【解決手段】 (A)ポリカーボネート系樹脂100〜
50重量%および(B)ポリエステル系樹脂0〜50重
量%からなる熱可塑性樹脂100重量部に対して、
(C)酸化ホウ素、ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛水和物から
選ばれる1種以上のホウ素系化合物0.1〜50重量
部、(D)ポリオルガノシロキサン系ゴム0.1〜50
重量部からなる難燃性熱可塑性樹脂組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホウ素系化合物お
よびポリオルガノシロキサン系ゴムで難燃化され、さら
に、成形体としたときの表面外観性、耐薬品性にも優れ
たポリカーボネート系熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、機械的特性、
耐熱性、透明性に優れており、電気電子部品用材料、自
動車部品用材料、建築用材料、シート材料、食品容器材
料などに広く用いられている。また、成形流動性や耐薬
品性などが要求される分野においては、ポリエステル樹
脂との組成物として用いられる。
【0003】さらに、難燃性が要求される用途において
は、各種難燃剤が添加される。近年、ハロゲン系難燃
剤、特に塩素あるいは臭素を含有する難燃剤において
は、加熱溶融時の腐食性ガス発生などの問題により、塩
素あるいは臭素を含有しない、いわゆる、非ハロゲン難
燃剤が注目されている。非ハロゲン難燃剤としては、リ
ン酸エステル類、赤燐などのリン含有化合物、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、
メラミン、メラミンシアヌレートなどの窒素含有化合
物、ホウ素系化合物、ポリオルガノシロキサンなどが挙
げられる。しかしながら、ポリカーボネート樹脂あるい
はポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂からなるポ
リカーボネート系熱可塑性組成物に、リン含有化合物を
用いた場合、耐熱性や強度が低下する問題があり、金属
水酸化物や窒素含有化合物を用いた場合には、強度の低
下や樹脂の分解がおこる問題があるため、その利用が制
限されており、ポリカーボネート系熱可塑性樹脂組成物
の非ハロゲン難燃化剤としてホウ素系化合物やポリオル
ガノシロキサンが注目されている。
【0004】ホウ素系化合物を用いた技術としては、特
開平2−180969号公報には、ポリフェニレンエー
テル、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリフ
ェニレンスルフィドなどの少なくとも20%が芳香族の
主鎖を含んだポリマーを主体とする材料に対し、ホウ素
系化合物およびフッ素系樹脂からなる難燃剤を用いた難
燃性熱可塑性樹脂組成物が提案されており、ポリカーボ
ネート樹脂では、ポリテトラフルオロエチレン、2〜5
重量%、酸化ホウ素、1〜2.5重量%からなる樹脂組
成物で難燃化されることが示されている。ポリオルガノ
シロキサンは、樹脂の耐摩耗性、潤滑性、摺動性、成形
加工性を改善する目的で用いることは既に知られてお
り、さらに、他の難燃剤と組み合わせることにより燃焼
試験時の溶融滴下性を防止効果があることも既に知られ
ている。さらに、難燃剤として用いる技術としては、特
開平1−318069号公報には、特定のシリコーン樹
脂を耐焔剤として用いる方法が、特開平3−14395
1号公報には、ポリカーボネート系樹脂に特定の縮合ト
リオルガノシロキサン単位と縮合ジオルガノシロキサン
単位からなるシリケート樹脂を添加した難燃性芳香族ポ
リカーボネート系樹脂組成物が、特開平4−35996
0号公報にはポリカーボネート樹脂にポリ(アリールオ
キシシロキサン)を添加した難燃性、透明性、耐衝撃性
に優れた樹脂組成物がそれぞれ提案されている。
【0005】また、ホウ素系化合物とポリオルガノシロ
キサンを用いた技術としては、特開平5−202280
号公報には、ポリジオルガノシロキサン流体を含むポリ
カーボネート及びポリ(エステルカーボネート)から選
ばれる難燃性ポリマーブレンドであって、ポリマー中に
自由流動性粉末として混合されているポリジオルガノシ
ロキサン流体−充填剤ブレンドを含み、さらに必要に応
じて、ポリテトラフルオロエチレン、無水ホウ酸亜鉛用
いた難燃性ポリカーボネート組成物が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術に関し、本発明者らが検討した結果、ポリカーボネー
ト系熱可塑性樹脂組成物に、ホウ素系化合物あるいはポ
リオルガノシロキサンを添加した場合、確かに難燃性は
向上するものの、UL94の5V試験のようなさらに高
い難燃性の要求に対しては、満足いくものではなく、特
に、ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂からなる
組成物で十分な難燃性が得られないことがわかった。さ
らに、ホウ素系化合物を用いた場合には、ポリカーボネ
ート樹脂あるいはポリカーボネート樹脂とポリエステル
樹脂からなる組成物は270℃〜320℃と比較的高い
温度で成形されるため、例えば射出成形時、成形体表面
にフラッシュ、すじ状模様、くもりが発生するなど、成
形体の表面性に問題が生じることがわかった。一方、ポ
リオルガノシロキサンでは、特に、ポリジオルガノシロ
キサン流体などの液体状のポリオルガノシロキサンはポ
リカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂の相溶性が悪い
ため、成形体としたときに、剥離が生じる問題がある。
上記のような問題点があるため、ホウ素系化合物あるい
はポリオルガノシロキサンの利用も制限されている。本
発明の目的は、非ハロゲン難燃剤であるホウ素系化合物
あるいはポリオルガノシロキサンを主たる難燃剤とした
ポリカーボネート系熱可塑性樹脂組成物において、UL
94−5V試験でも高い難燃性を示し、かつ良好な表面
外観性を有するポリカーボネート樹脂系組成物を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、ポリオルガノシロキサン系ゴムと酸化ホウ素、
ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛水和物から選ばれる1種以上の
ホウ素系化合物を用いることで、高い難燃性が得られる
と共に、驚くべきことに、ポリオルガノシロキサン系ゴ
ムをホウ素系化合物と併用することにより、ホウ素化合
物での問題であった表面外観性の低下も抑制されること
を見出し本発明に至った。さらに、本発明によれば、ポ
リカーボネート樹脂の欠点であった耐薬品性も改善され
ることも見出された。特に、ポリカーボネート樹脂とポ
リエステル樹脂からなる組成物においては、ポリエステ
ル樹脂による耐薬品性改善効果に加え、さらに耐薬品性
が向上し、難燃性、表面外観性、耐薬品性に優れた樹脂
組成物が得られる。すなわち、本発明は、(A)ポリカ
ーボネート系樹脂100〜50重量%および(B)ポリ
エステル系樹脂0〜50重量%からなる熱可塑性樹脂1
00重量部、(C)酸化ホウ素、ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜
鉛水和物から選ばれる1種以上のホウ素系化合物0.1
〜50重量部、(D)ポリオルガノシロキサン系ゴム
0.1〜50重量部からなる難燃性熱可塑性樹脂組成物
(請求項1)、さらには、(E)フッ素樹脂0.005
〜1重量部からなる請求項1記載の難燃性熱可塑性樹脂
組成物(請求項2) (B)ポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレー
トおよび/またはポリブチレンテレフタレートであるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の難燃性熱可塑性
樹脂組成物(請求項3) (C)ホウ素系化合物が酸化ホウ素であることを特徴と
する請求項1〜3記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物(請
求項4) (C)ホウ素系化合物が260℃以上で水を放出するホ
ウ酸亜鉛水和物であることを特徴とする請求項1〜3記
載の難燃性熱可塑性樹脂組成物(請求項5) (D)ポリオルガノシロキサン系ゴムがエポキシ変性の
ポリオルガノシロキサン系ゴムであることを特徴とする
請求項1〜5記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物(請求項
6)に関する。
【0008】
【発明の実施形態】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物
は、(A)ポリカーボネート系樹脂100〜50重量%
および(B)ポリエステル系樹脂0〜50重量%からな
る熱可塑性樹脂100重量部に対して、(C)酸化ホウ
素、ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛水和物から選ばれる1種以
上のホウ素系化合物1〜50重量部、(D)ポリオルガ
ノシロキサン系ゴム0.1〜50重量部からなる樹脂組
成物である。
【0009】本発明で用いられるポリカーボネート系樹
脂(A)は、2価以上のフェノール化合物と、ホスゲ
ン、または、ジフェニルカーボネートなどの炭酸ジエス
テルとを反応させて得られるものである。前記2価以上
のフェノール化合物としては、2価フェノールである、
例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン〔通称:ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)メタン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)
フェニルメタン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフ
チルメタン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)−(4−
イソプロピルフェニル)メタン;ビス(3,5−ジクロ
ロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン;ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン;1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;1−ナフチル
−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;1
−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン;1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン;2−メチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン;2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン;1−エチル−1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビ
ス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;
2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン;1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
ン;4−メチル−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサン;4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘプタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ノナン;1,10−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)デカン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパンなどのジヒドロキシジアリ
ールアルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロデカンなどのジヒドロキシジアリールシ
クロアルカン類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン;ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホンなどのジヒドロキシジアリールスルホン
類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ルなどのジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4’
−ジヒドロキシベンゾフェノン;3,3’,5,5’−
テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン
などのジヒドロキシジアリールケトン類、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド;ビス(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィドなどのジ
ヒドロキシジアリールスルフィド類、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルホキシドなどのジヒドロキシジアリ
ールスルホキシド類、4,4’−ジヒロキシジフェニル
などのジヒドロキシジフェニル類、9,9−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのジヒドロキシア
リールフルオレン類などが挙げられる。また、前記二価
フェノール類以外に、ヒドロキノン,レゾルシノール,
メチルヒドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、
1,5−ジヒドロキシナフタレン;2,6−ジヒドロキ
シナフタレンなどのジヒドロキシナフタレン類なども挙
げられる。これらの中では、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシジフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニ
ルメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルホン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンが本
発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物の成形加工性、難燃性
および得られる成形体の機械的強度、難燃性の点から好
ましい。これらの二価フェノール等は、それぞれ単独で
用いてもよく、二種以上を組合わせて用いてもよい。
【0010】前記炭酸ジエステル化合物としては、ジフ
ェニルカーボネートなどのジアリールカーボネートや、
ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネートなどのジ
アルキルカーボネートが挙げられる。ポリカーボネート
系樹脂(A)には、必要に応じて、分岐性を生成させる
ことを目的として分岐剤を用いるものであってもよい。
前記分岐剤としては、例えば、フロログルシン,メリト
酸,トリメリト酸,トリメリト酸クロリド,無水トリメ
リト酸,没食子酸,没食子酸n−プロピル,プロトカテ
ク酸,ピロメリト酸,ピロメリト酸二無水物,α−レゾ
ルシン酸,β−レゾルシン酸,レゾルシンアルデヒド,
トリメチルクロリド,イサチンビス(o−クレゾー
ル),トリメチルトリクロリド,4−クロロホルミルフ
タル酸無水物,ベンゾフェノンテトラカルボン酸;2,
4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン;2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン;2,4,
4’−トリヒドロキシフェニルエーテル;2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシフェニルエーテル;2,
4,4’−トリヒドロキシジフェニル−2−プロパン;
2,2’−ビス(2,4−ジヒドロキシ)プロパン;
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシジフェニルメタ
ン;2,4,4’−トリヒドロキシジフェニルメタン;
1−〔α−メチル−α−(4’−ジヒドロキシフェニ
ル)エチル〕−3−〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼン;1−〔α−メチル−
α−(4’−ジヒドロキシフェニル)エチル〕−4−
〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロキシフェニル)エチ
ル〕ベンゼン;α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼ
ン;2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5’−メチルベン
ジル)−4−メチルフェノール;4,6−ジメチル−
2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)−2
−ヘプテン;4,6−ジメチル−2,4,6−トリス
(4’−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプタン;1,
3,5−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)ベンゼ
ン;1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン;2,2−ビス〔4,4−ビス(4’−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキシル〕プロパン;2,6−ビス
(2’−ヒドロキシ−5’−イソプロピルベンジル)−
4−イソプロピルフェノール;ビス〔2−ヒドロキシ−
3−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−5
−メチルフェニル〕メタン;ビス〔2−ヒドロキシ−3
−(2’−ヒドロキシ−5’−イソプロピルベンジル)
−5−メチルフェニル〕メタン;テトラキス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン;トリス(4−ヒドロキシフェ
ニル)フェニルメタン;2’,4’,7−トリヒドロキ
シフラバン;2,4,4−トリメチル−2’,4’,7
−トリヒドロキシフラバン;1,3−ビス(2’,4’
−ジヒドロキシフェニルイソプロピル)ベンゼン;トリ
ス(4’−ヒドロキシフェニル)−アミル−s−トリア
ジンなどが挙げられる。
【0011】また、場合によっては、ポリカーボネート
系樹脂(A)としては、ポリカーボネート部と、ポリオ
ルガノシロキサン部とからなるポリカーボネート−ポリ
オルガノシロキサン共重合体であってもよい。この際ポ
リオルガノシロキサン部の重合度は5以上が好ましい。
また、ポリカーボネート系樹脂(A)の重合時の末端停
止剤としては、公知の各種のものを使用することができ
る。具体的には、一価フェノールとして、例えば、フェ
ノール,p−クレゾール,p−t−ブチルフェノール,
p−t−オクチルフェノール,p−クミルフェノール,
ブロモフェノール,トリブロモフェノール,ノニルフェ
ノールなどが挙げられる。
【0012】さらに、難燃性を高めるために、リン含有
化合物との共重合体、あるいは、リン含有化合物で末端
封止したポリカーボネート樹脂を使用することもでき
る。さらに、耐候性を高めるためには、ベンゾトリアゾ
ール基を有する二価フェノールとの共重合体、あるい
は、ベンゾトリアゾール基を有する一価フェノールで末
端封止したポリカーボネート樹脂を使用することもでき
る。
【0013】ポリカーボネート系樹脂(A)としては、
好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)
プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、
4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンから選ばれる1
種以上のフェノール化合物、さらに好ましくは、2,2
−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)プロパン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサンから選ばれる1種以上のフェノー
ル化合物とホスゲンまたは炭酸ジエステルとを反応させ
て得られるポリカーボネート樹脂あるいはポリカーボネ
ート−ポリオルガノシロキサン共重合体が本発明の難燃
性熱可塑性樹脂組成物の成形加工性および得られる成形
体の機械的強度の点から好ましく用いられる。
【0014】ポリカーボネート系樹脂(A)の粘度平均
分子量は、好ましくは10000〜60000であり、
さらに好ましくは15000〜45000、最も好まし
くは18000〜35000である。粘度平均分子量が
10000未満では得られる樹脂組成物の難燃性、強度
などが不充分となり、粘度平均分子量が60000を越
えると、成形流動性に問題がある傾向がある。
【0015】ポリカーボネート系樹脂(A)は、単独
で、あるいは、2種以上を組み合わせて使用される。2
種以上組み合わせて使用する場合には、組み合わせは限
定されない。例えば、モノマー単位が異なるもの、共重
合モル比が異なるもの、分子量が異なるものなどが任意
に組み合わせられる。本発明では、ポリカーボネート系
樹脂(A)の成形流動性、耐薬品性などを改善する目的
から、ポリエステル系樹脂(B)を用いることができ
る。
【0016】ポリエステル系樹脂(B)とのは、2価以
上のカルボン酸成分と2価以上のアルコールおよび/ま
たはフェノール成分とを公知の方法で重縮合することに
より得られる熱可塑性ポリエステル樹脂である。前記2
価以上のカルボン酸成分としては、炭素数8〜22の2
価以上の芳香族カルボン酸、炭素数3〜12の2価以上
の脂肪族カルボン酸、炭素数8〜15の2価以上の脂環
式カルボン酸、などのカルボン酸類およびこれらのエス
テル形成性誘導体が用いられる。これらの具体例として
は、芳香族カルボン酸としてテレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カ
ルボシフェニル)メタンアントラセンジカルボン酸、4
−4’−ジフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェ
ノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニル
スルホンジカルボン酸、トリメシン酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、等のカルボン酸及びそのエステル
形成能を有する誘導体が挙げられる。脂肪族カルボン酸
または脂環族カルボン酸として、コハク酸、アジピン
酸、セバチン酸、デカンジカルボン酸、アゼライン酸、
ドデカンジオン酸、マレイン酸、1,3−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、などのジカルボン酸または、そのエステル形成能を
有する誘導体が挙げられる。これらは、単独で用いても
よく2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中
ではテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸またはそのエステル形成性誘導体が本発明の難燃性
熱可塑性樹脂組成物の成形加工性、得られる成形体の機
械的強度の点から好ましく用いられる。前記2価以上の
アルコール化合物及び/又はフェノール化合物として
は、炭素数2〜15の脂肪族化合物、炭素数6〜20の
脂環式化合物、炭素数6〜40の芳香族化合物であって
分子内に2個以上の水酸基を有する化合物類、およびこ
れらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。具体的
には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
タンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール、ネ
オペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、
シクロヘキサンジオール、2,2’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロ
キシシクロヘキシル)プロパン、ハイドロキノン、グリ
セリン、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコールなどの化合物または、その
エステル形成能を有する誘導体が挙げられる。これら
は、単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いて
もよい。これらの中では、エチレングリコール、ブタン
ジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノ
ール、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンが本発明の熱可塑性樹脂組成物中におけるポリエス
テル系樹脂(B)の分散性およびポリカーボネート系樹
脂(A)との相溶性の点から好ましく用いられる。
【0017】また、ポリエステル系樹脂(B)には、前
記の成分以外に、本発明の難燃性樹脂組成物の難燃性、
耐湿熱性などの特性を損なわない範囲で、公知の共重合
可能な成分を共重合しても良い。前記共重合可能な成分
としては、p−オキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香
酸のようなオキシ酸およびこれらのエステル形成性誘導
体、ε−カプロラクトンのような環状エステルなども共
重合成分として使用することができる。
【0018】さらに、ポリエーテル化合物である、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコール、ポリ(エチレンオキシド・
プロピレンオキシド)共重合体、ポリ(エチレンオキシ
ド・テトラヒドロフラン)共重合体、ポリ(エチレンオ
キシド・プロピレンオキシド・テトラヒドロフラン)共
重合体、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加重合
体、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加重合
体、ビスフェノールAのテトラヒドロフラン付加重合
体、ビスフェノールAの(エチレンオキシド・プロピレ
ンオキシド)付加重合体、ビスフェノールSのエチレン
オキシド付加重合体、ビスフェノールSのプロピレンオ
キシド付加重合体、ビスフェノールSのテトラヒドロフ
ラン付加重合体、ビスフェノールSの(エチレンオキシ
ド・プロピレンオキシド)付加重合体などのビスフェノ
ール類のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、テト
ラヒドロフランなどのアルキレンオキシド付加重合体な
ども共重合成分として挙げられる。また、ε−カプロラ
クトン、メチル−ε−カプロラクトン、ジメチル−ε−
カプロラクトン、トリメチル−ε−カプロラクトン、β
−プロピオラクトン、ビバロラクトン、γ−バレロラク
トン、エナントラクトン、カプリロラクトンなど環状の
ラクトン類の重合体であるポリラクトンも共重合体成分
として挙げられる。前記ポリエーテル化合物および/ま
たはポリラクトンは、単独で用いても良よく異種および
/または分子量の異なる2種以上を組み合わせて用いて
もよい。前記ポリエーテル化合物および/またはポリラ
クトンの共重合割合は40重量%以下、さらには35%
以下が好ましい。
【0019】ポリエステル系樹脂(B)の具体例として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサ
メチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブ
チレンナフタレート、ポリアリレートなどの芳香族ポリ
エステル、ポリエチレンアジペート等の脂肪族ポリエス
テルなどが挙げられ、さらには、これらの芳香族ポリエ
ステルと脂肪族あるいは脂環族ポリエステルとの共重合
体であってもよい。これらは単独で用いてもよく2種以
上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリブチレンナフタレート、ポリアリレートが、特
にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートポリカーボネート系樹脂(A)との相溶性およ
び難燃性、成形加工性、耐湿熱性の点から好ましく用い
られる。
【0020】ポリエステル系樹脂(B)の、フェノール
/テトラクロロエタン=1/1(重量比)混合溶媒中、
25℃で測定したときの対数粘度(IV)は、0.30
〜2.00dl/gであり、好ましくは0.40〜1.
80dl/g、さらに好ましくは0.50〜1.60d
l/gである。対数粘度が0.30dl/g未満の場合
では、成形体の機械的強度などが不十分である場合が多
く、対数粘度が2.00dl/gを超えると、成形流動
性に問題がある傾向がある。
【0021】ポリエステル系樹脂(B)は、単独で用い
てもよく2種以上組み合わせて用いてもよい。2種以上
を組み合わせて用いる場合には、組み合わせは限定され
ない。例えば、共重合成分やモル比が異なるもの、対数
粘度の異なるものなどが任意に組み合わせて用いられ
る。本発明において、ポリカーボネート系樹脂(A)と
ポリエステル系樹脂(B)との混合比((A)成分/
(B)成分)は、重量比で100/0〜50/50であ
り、好ましくは99/1〜55/45、さらに好ましく
は95/5〜60/40の範囲である。ポリカーボネー
ト系樹脂(A)とポリエステル系樹脂(B)との混合比
((A)成分/(B)成分)が50/50未満の場合、
ポリカーボネート系樹脂の特徴である機械的強度や耐衝
撃性が低下する傾向にあるため好ましくない。本発明で
は、難燃性を付与する目的で、(C)酸化ホウ素、ホウ
酸亜鉛、ホウ酸亜鉛水和物から選ばれた1種以上のホウ
素系化合物、(D)ポリオルガノシロキサン系ゴムを用
いる。両者の併用によりそれぞれ単独添加で問題であっ
た、成形体の表面外観性についても改善される。さらに
本発明によれば耐薬品性も改善することができ、特にポ
リカーボネート系樹脂とポリエステル系樹脂からなる組
成物でその効果は大きい。本発明で用いられるホウ素系
化合物(C)は酸化ホウ素、ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛水
和物から選ばれる1種以上の化合物である。中ではは酸
化ホウ素、ホウ酸亜鉛水和物が難燃性の添加が好まし
い。ホウ素系化合物(C)のうちホウ酸亜鉛、ホウ酸亜
鉛水和物は、 xZnO・yB23・zH2O (x、yは正の整数、zは0または正の整数)で表され
る化合物である。その具体例としては、 2ZnO・3B2
3・3.5H2O、4ZnO・B23・H2O、2ZnO
・3B23で表される化合物などが挙げられる。このま
しくはホウ酸亜鉛水和物であり、さらに好ましくは、2
60℃以上で水を放出するホウ酸亜鉛水和物である。前
記ホウ酸亜鉛水和物としては、2ZnO・3B23・3.
5H2O、4ZnO・B23・H2Oなどが挙げられる。
ホウ酸亜鉛またはホウ酸亜鉛水和物の平均粒径は好まし
くは30μm以下であり、さらに好ましくは15μm以
下、特に好ましくは7μm以下である。
【0022】ホウ素系化合物(C)はシラン系カップリ
ング剤、チタネート系カップリング剤などの表面処理剤
で処理されていてもよい。該シラン系カップリング剤と
しては例えばエポキシ系シラン、アミノ系シラン、ビニ
ル系シランなどが挙げられ、チタネート系カップリング
剤としては、例えばモノアルコキシ型、キレート型、コ
ーディネート型などのものが挙げられる。
【0023】ホウ素系化合物(C)を表面処理剤で処理
する方法には特に限定はなく、通常の方法で実施しう
る。例えば、ホウ素系化合物(C)に該表面処理剤を添
加し、溶液中であるいは加熱しながら撹拌あるいは混合
することで行える。ホウ素系化合物(C)の使用量は、
ポリカーボネート系樹脂(A)100重量部、あるい
は、ポリカーボネート系樹脂(A)およびポリエステル
系樹脂(B)の合計量100重量部に対して、0.1〜
50重量部であり、好ましくは0.5〜40重量部、更
に好ましくは、1〜30重量部である。前記使用量が
0.1重量部未満では、難燃性が不十分であり、50重
量部を越えると、本発明の難燃性樹脂組成物の機械的強
度が低下する傾向にあるため好ましくない。ホウ素系化
合物(C)は、単独で用いてもよく、2種以上組み合わ
せて用いてもよい。2種以上を組み合わせてもちいる場
合には、組み合わせはとくに限定されない。本発明で用
いられるポリオルガノシロキサン系ゴムは、オルガノシ
ロキサンを主たる構成単位とするゴム状弾性体であり、
架橋構造を有する球状あるいは不定形状の形態をした粒
子である。炭化水素化合物がグラフトされていてもよ
い。その具体例としては、例えば、東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン株式会社より、トレフィルEシリーズと
して市販されており、メチルシリコーン系、エポキシ基
含有型、アミノ基含有型、フェニル基含有型などがあ
る。ポリオルガノシロキサン系ゴムは、下記の一般式に
対応した基を含有する少なくとも部分的に架橋したゴム
であってもよい。R2SiO、RSiO1.5、R21Si
0.5、SiO2、および、必要により、R2CH=CH
−(R3)−(任意にHS基が組み合わされている) (式中、Rは一官能性の炭化水素基を表し、任意にSH
基、C1〜C6アルコキシ基、エポキシ基、アミノ基、水
酸基、カルボキシル基で置換された炭化水素基でもよ
い。R1は水酸基またはRと同種の基を表す。R2は水素
原子またはC1〜C6のアルキル基を表す。R3は単結合
またはC1〜C4アルキレン基を表す。) ポリオルガノシロキサン系ゴムは、オルガノシロキサン
及び架橋剤を共重合せしめたゴムであってもよい。前記
オルガノシロキサンとしては、例えば、ヘキサメチルシ
クロトリシロキサン、オクタメチルシクロトリシロキサ
ン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチル
シクロヘキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシク
ロトリシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロ
テトラシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキ
サン、さらには、一部以上の炭化水素基がエポキシ基、
アミノ基などの反応性基を含有した炭化水素基で置換さ
れたオルガノシロキサンが挙げられる。これらのオルガ
ノシロキサンは単独でまたは2種以上混合して用いられ
る。オルガノシロキサンの使用量はポリオルガノシロキ
サン系ゴム中50重量%以上、好ましくは70重量%以
上である。前記架橋剤としては、例えば、トリメトキシ
メチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシ
シランなどが挙げられる。ポリオルガノシロキサン系ゴ
ムの粒径は、好ましくは0.05〜50μm、さらに好
ましくは0.1〜25μm、特に好ましくは、0.1〜
12μmである。ポリオルガノシロキサン系ゴムで好ま
しくは、エポキシ基含有の炭化水素基を含有するエポキ
シ変性ポリオルガノシロキサン系ゴムであり、本発明の
難燃性熱可塑性樹脂組成物の表面外観性の点から好まし
い。
【0024】ポリオルガノシロキサン系ゴム(D)の使
用量は、ポリカーボネート系樹脂(A)100重量部、
あるいは、ポリカーボネート系樹脂(A)およびポリエ
ステル系樹脂(B)の合計量100重量部に対して、
0.1〜50重量部であり、好ましくは0.5〜40重
量部、更に好ましくは、1〜30重量部である。前記使
用量が0.1重量部未満では、難燃性が不十分であり、
50重量部を越えると、本発明の難燃性樹脂組成物の機
械的強度が低下する傾向にあるため好ましくない。
【0025】本発明で用いられるフッ素系樹脂(E)と
は、フッ素原子を有する樹脂である。具体的には、ポリ
モノフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、ポリ
トリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共
重合体などのフッ素化ポリオレフィン樹脂、ポリフッ化
ビニリデン樹脂などを挙げることができる。また、該フ
ッ素系樹脂の製造に用いる単量体と共重合可能な単量体
とを併用し重合してえられた共重合体を用いてもよい。
【0026】フッ素系樹脂(E)で好ましくはフッ素化
ポリオレフィン樹脂であり、さらに好ましくは、平均粒
径が700μm以下のフッ素化ポリオレフィン樹脂であ
る。ここでいう平均粒径とは、フッ素化ポリオレフィン
樹脂の一次粒子が凝集して形成される二次粒子の平均粒
径をいう。さらに、フッ素化ポリオレフィン樹脂で好ま
しくは、密度と嵩密度の比(密度/嵩密度)が6.0以
下のフッ素化ポリオレフィン樹脂である。ここでいう、
密度と嵩密度とは、JIS−K6891に記載されてい
る方法にて測定したものである。
【0027】フッ素系樹脂(E)は単独で用いてもよ
く、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を
組み合わせて使用する場合には、組み合わせは限定され
ない。たとえば、種類の異なるものなどが任意に用いら
れる。フッ素系樹脂(E)の使用量は、ポリカーボネー
ト系樹脂(A)100重量部、あるいは、ポリカーボネ
ート系樹脂(A)およびポリエステル系樹脂(B)の合
計量100重量部に対して、0.005〜1重量部であ
り、好ましくは0.01〜0.75重量部、さらに好ま
しくは0.02〜0.6重量部である。使用量が0.0
05未満では、難燃性を向上させる効果が小さく、1重
量部を越えると本発明の難燃性樹脂組成物の成形流動
性、成形体表面外観性が低下する傾向にあるため好まし
くない。さらに本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物の難燃性を損なわな
い範囲で強化充填剤を添加することで、さらに機械的強
度、耐熱性、難燃性の向上をはかることができる。強化
充填剤の具体例としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊
維、チタン酸カリウム繊維、などの繊維状充填剤、ガラ
スビーズ、ガラスフレーク、タルク、マイカ、カオリ
ン、ワラストナイト、スメクタイト、珪藻土、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどが挙げられ
る。強化充填剤で好ましくは難燃性の点から珪酸塩化合
物である。
【0028】珪酸塩化合物としては、化学組成にしてS
iO2 単位を含む粉体状、粒状、針状、板状などの形状
を持つ化合物であって、例えば、珪酸マグネシウム、珪
酸アルミニウム、珪酸カルシウム、タルク、マイカ、ワ
ラストナイト、カオリン、珪藻土、スメクタイトなどが
挙げられ、天然であっても合成されたものであってもよ
い。なかでもタルク、マイカ、カオリン、スメクタイト
が好ましく、特に好ましくはタルク、マイカである。
【0029】さらに該珪酸塩化合物はシラン系カップリ
ング剤、チタネート系カップリング剤などの表面処理剤
で処理されていてもよい。該シラン系カップリング剤と
しては例えばエポキシ系シラン、アミノ系シラン、ビニ
ル系シランなどが挙げられ、チタネート系カップリング
剤としては、例えばモノアルコキシ型、キレート型、コ
ーディネート型などのものが挙げられる。
【0030】珪酸塩化合物を表面処理剤で処理する方法
には特に限定はなく、通常の方法で実施しうる。例え
ば、層状珪酸塩に該表面処理剤を添加し、溶液中である
いは加熱しながら撹拌あるいは混合することで行える。
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物の特性を損なわない
範囲でさらに他の任意の熱可塑性あるいは熱硬化性の樹
脂、例えばポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リフェニレンスルフィド系樹脂、ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリサルホン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリオルガノシロキサン系
ゴム以外のゴム状弾性体等を単独あるいは2種以上あわ
せて添加しても良い。
【0031】また本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物を
より高性能な物にするため、フェノール系酸化防止剤、
チオエーテル系酸化防止剤、等の酸化防止剤、リン系安
定剤、等の熱安定剤、等を単独または2種類以上併せて
使用することが好ましい。さらに必要に応じて、通常良
く知られた、安定剤、滑剤、離型剤、可塑剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、顔料、染料、帯電防止剤、導電性付与
剤、分散剤、相溶化剤、抗菌剤、等の添加剤を単独また
は2種類以上併せて使用することが出来る。
【0032】本発明で製造された難燃性熱可塑性樹脂組
成物の成形加工法は特に限定されるものではなく、熱可
塑性樹脂について一般に用いられている成形法、例えば
射出成形、ブロー成形、押出成形、真空成形、プレス成
形、カレンダー成形、等が適用できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳しく説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下では特にことわりがない限り、「部」は重量部
を、「%」は重量%を意味する。なお、樹脂組成物の評
価は下記の方法で行った。 評価方法 得られた樹脂組成物を120℃にて4時間以上乾燥した
後、80t射出成形機にて1/10インチ、1/12イ
ンチ、1/16インチ厚みのバー(幅12mm、長さ1
27mm)、1/10インチ厚み平板(152mm×1
52mm)、ASTM 1号ダンベルを成形し、以下の
評価を行った。 ・UL94 V試験による難燃性評価:1/12イン
チ、1/16インチバーを用い、UL94 V試験に従
い難燃性を評価した。 ・UL94 5V試験による難燃性評価:1/10イン
チバー、1/10インチ平板を用いUL94 5V試験
に従い難燃性を評価した。 ・表面外観性:得られた樹脂組成物を120℃にて4時
間以上乾燥した後、80t射出成形機、樹脂温度300
℃にて1mm厚み平板(120mm×120mm)を成
形し、目視にて観察して以下の基準にて表面外観性を評
価した。 ○:表面外観性良好 △:表面にフラッシュ、すじ状の模様、剥離が見られる ×:表面にフラッシュ、すじ状の模様、剥離が数多く見
られる ・耐薬品性: 耐ガソリン性:ASTM 1号ダンベル(厚み3.2m
m)に1%歪みを与え、ガソリン(日本石油(株)製レ
ギュラーガソリン)を塗布して、30℃で24時間放置
して耐ガソリン性評価用試料を得た。耐ガソリン性試験
無しおよび耐ガソリン性試験後の試料をASTM D6
38に従って引張試験を行い、引張破断伸びを測定し、
下記式に従って、引張破断伸び保持率を求め、耐ガソリ
ン性を評価した。 引張破断伸び保持率(%)=(耐ガソリン性試験無し試
料の引張破断伸び)/(耐ガソリン性試験後試料の引張
破断伸び)×100 耐作動油性:ASTM 1号ダンベル(厚み3.2m
m)に1%歪みを与え、作動油を塗布して、80℃に保
たれたオーブン中で48時間加熱処理して耐作動油性評
価用試料を得た。耐作動油性試験無しおよび耐作動油性
試験後の試料をASTM D638に従って引張試験を
行い、引張破断伸びを測定し、下記式に従って、引張破
断伸び保持率を求め、耐作動油性を評価した。 引張破断伸び保持率(%)=(耐作動油性試験無し試料
の引張破断伸び)/(耐作動油性試験後試料の引張破断
伸び)×100 用いた原材料を以下にまとめて表す。 PC−1:粘度平均分子量22000のビスフェノール
A型ポリカーボネート PC−2:粘度平均分子量30000のビスフェノール
A型ポリカーボネート PET :対数粘度が0.75のポリエチレンテレフタ
レート PBT :対数粘度が0.85のポリブチレンテレフタ
レート B23 :酸化ホウ素(ユーエスボラックス社(U.
S.Borax Inc.)製 無水ホウ酸) ZB−1:ホウ酸亜鉛水和物(ユーエスボラックス社製
ファイアーブレークZB−Fine:2ZnO・3B23
・3.5H2O) ZB−2:ホウ酸亜鉛(ユーエスボラックス社製ファイ
アーブレーク500Fine:2ZnO・3B23) ゴム−1:エポキシ変性ポリオルガノシロキサン系ゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製トレフィ
ルE601) ゴム−2:ポリメチルシロキサン系ゴム(東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン(株)製トレフィルE600) PTFE:ポリテトラフルオロエチレン(ダイキン工業
(株)製ポリフロンFA−500) シロキサン1:ポリジメチルシロキサン(東芝シリコー
ン(株)製TSF451−1000) シロキサン2:シリコーンワニス(東芝シリコーン
(株)製YR3370) 実施例1 ポリカーボネート樹脂(PC−1)100部、酸化ホウ
素(B23)1部、エポキシ変性ポリオルガノシロキサ
ン系ゴム(ゴム−1)6部をドライブレンドした後、同
方向2軸押出機(池貝鉄工製PCM−30)を用い、シ
リンダー温度設定280℃にて押出混練を行い、樹脂組
成物を得た。
【0034】結果を表1に示す。 実施例2〜12 表1に示した組成で行ったほかは、実施例1と同様にし
て樹脂組成物を得、評価した。結果を表1に示す。 実施例13 ポリカーボネート(PC−1)95%、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)5%の合計量100重量部に対
して、酸化ホウ素(B23)2重量部、エポキシ変性シ
リコーンゴム(ゴム−1)6部をドライブレンドした
後、同方向2軸押出機(池貝鉄工製PCM−30)を用
い、シリンダー温度設定280℃にて押出混練を行い、
樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を前記評価方法
に従って評価した。
【0035】結果を表2に示す。 実施例14〜26 表2に示した組成で行った他は、実施例13と同様にし
て樹脂組成物を得、評価した。結果を表2に示す。 比較例1〜14 表3に示した組成で行った他は、実施例1または13と
同様にして樹脂組成物を得、評価した。
【0036】結果を表3に示す。実施例1〜12と比較
例1〜7を比較すると、本発明の熱可塑性樹脂組成物は
難燃性および成形体表面外観性に優れていることがわか
る。さらに、ポリカーボネート系樹脂の耐薬品性も向上
していることもわかる。実施例13〜26と比較例であ
る比較例8〜12を比較すると、ポリカーボネート樹脂
およびポリエステル樹脂からなる本発明の熱可塑性樹脂
組成物でも難燃性および成形体表面外観性に優れている
ことがわかる。
【0037】さらに、実施例13〜26と実施例1〜1
2および比較例8を比較すると、ポリカーボネート樹脂
およびポリエステル樹脂からなる本発明の樹脂組成物
は、ポリカーボネート系樹脂の耐薬品性が大きく改善さ
れており、単にポリエステル系樹脂、あるいは、ホウ素
系化合物およびポリオルガノシロキサン系ゴムを添加し
たときよりもその効果が大きいことがわかる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、非ハロゲン難燃剤であ
るホウ素系化合物およびポリオルガノシロキサン系ゴム
を主たる難燃剤としたポリカーボネート樹脂系組成物で
あって、難燃性と共に成形体表面外観性、耐薬品性に優
れた難燃性熱可塑性樹脂組成物をうることができる。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 69/00 67:02 83:04 27:12) (C08L 69/00 67:02 63:00 27:12)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート系樹脂100〜
    50重量%および(B)ポリエステル系樹脂0〜50重
    量%からなる熱可塑性樹脂100重量部に対して、
    (C)酸化ホウ素、ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛水和物から
    選ばれる1種以上のホウ素系化合物0.1〜50重量
    部、(D)ポリオルガノシロキサン系ゴム0.1〜50
    重量部からなる難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらには、(E)フッ素樹脂0.005
    〜1重量部からなる請求項1記載の難燃性熱可塑性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 (B)ポリエステル系樹脂がポリエチレ
    ンテレフタレートおよび/またはポリブチレンテレフタ
    レートであることを特徴とする請求項1または2記載の
    難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (C)ホウ素系化合物が酸化ホウ素であ
    ることを特徴とする請求項1〜3記載の難燃性熱可塑性
    樹脂組成物
  5. 【請求項5】 (C)ホウ素系化合物が260℃以上で
    水を放出するホウ酸亜鉛水和物であることを特徴とする
    請求項1〜3記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (D)ポリオルガノシロキサン系ゴムが
    エポキシ変性のポリオルガノシロキサン系ゴムであるこ
    とを特徴とする請求項1〜5記載の難燃性熱可塑性樹脂
    組成物。
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