JP2000001249A - 感光材料排出装置 - Google Patents

感光材料排出装置

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JP2000001249A
JP2000001249A JP16874298A JP16874298A JP2000001249A JP 2000001249 A JP2000001249 A JP 2000001249A JP 16874298 A JP16874298 A JP 16874298A JP 16874298 A JP16874298 A JP 16874298A JP 2000001249 A JP2000001249 A JP 2000001249A
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健二 藤々木
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佳寿 菅田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像処理済みのシート状の感光材料を受け取
って外部に排出する排出ローラ対を備え、排出ローラ対
は、横向きに延びた軸芯回りで回転駆動される駆動ロー
ラと、感光材料を駆動ローラの周面に押し付け可能なウ
エイト・ローラとを有し、更に、押し付けによって駆動
ローラとウエイト・ローラの間に挟持された感光材料の
縁部をウエイト・ローラ側に押し出すことによって、排
出中の感光材料を所定の湾曲形状に矯正する大径ローラ
を有する感光材料排出装置において、感光材料の表面に
恒久的な折れ目が形成され難い感光材料排出装置を提供
する。 【解決手段】 感光材料60を、駆動ローラ36と第1
ガイド部材38の中間位置において軸芯側に押し出す第
2ガイド部40S,54Sが形成されるように、ウエイ
ト・ローラ40を、円弧状の周面を持つ太鼓状の形状に
した。これによって感光材料60を湾曲させる応力が複
数個所に分散された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印画紙などの感光
材料の排出装置に関し、より具体的には、現像処理済み
のシート状の感光材料を受け取って外部に排出する排出
ローラ対を備え、この排出ローラ対は、横向きに延びた
軸芯回りで回転駆動される駆動ローラと、感光材料を駆
動ローラの周面に押し付け可能な押し付けローラとを有
し、更に、押し付けによって駆動ローラと押し付けロー
ラの間に挟持された感光材料の縁部を押し付けローラ側
に押し出すことによって、排出中の感光材料を所定の湾
曲形状に矯正する第1ガイド部を有する感光材料排出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の感光材料排出装置では、図7に示
されるように、排出中の感光材料60が第1ガイド部1
38によって所定の湾曲形状に矯正され、感光材料60
は排出方向に沿って湾曲されることを規制されるので、
排出ローラ対150と136に挟持されている限り、先
端が下に垂れ下がったりすることなく水平な姿勢を保
つ。これによって、印画紙60の先端がほぼ水平方向を
向いた状態で排出ローラから横向きに飛ばされるので、
排出装置の下流に設けられた横送りコンベア上に水平な
姿勢のまま着地するという効果が得られる。言い換えれ
ば、感光材料の先端が下向きに垂れて横送りコンベアに
先に接触し、横送りコンベア上における感光材料の姿勢
が乱れる(感光材料の整列性の低下)と言った問題が防
止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特に腰の弱い
感光材料に対して先端の垂れ下がりを防止しようとし
て、図7のように、形状矯正用の第1ガイド部138を
大幅に押し付けローラ150の軸芯側に配置した場合に
は、駆動ローラ136と第1ガイド部138から加えら
れる、感光材料を折り曲げようとする応力が、感光材料
の表面(印画紙で言えば乳剤面に相当する)の、駆動ロ
ーラの周面の軸芯側端部に相当する単一個所(図7の矢
印Xで示された、駆動ローラの角と接当する個所)に集
中するため、同個所に恒久的な折れ目が形成され、例え
ば写真では製品としての歩留まりが低下するという問題
があり、改善の余地があった。
【0004】したがって、本発明の目的は、上に例示し
た従来技術による感光材料排出装置の持つ前述した欠点
に鑑み、先端の垂れ下がりを防止する効果を高めるため
に、形状矯正用の第1ガイド部を大幅に押し付けローラ
の軸芯側に配置した場合でも、感光材料の表面に恒久的
な折れ目が形成され難い感光材料排出装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1による感光材料排出装置は、感光
材料を、駆動ローラと第1ガイド部材の中間位置におい
て軸芯側に押し出す第2ガイド部が設けられていること
を特徴構成としている。
【0006】このような特徴構成を備えているために、
本発明の請求項1による感光材料排出装置では、駆動ロ
ーラと第1ガイド部から加えられる、感光材料を折り曲
げようとする応力が、感光材料の表面の、駆動ローラの
周面の軸芯側端部に相当する単一個所のみに集中せず、
少なくとも、この駆動ローラの角と接当する個所と第2
ガイドという複数の個所に前記応力が分散されることと
なり、結果的に、感光材料表面のどこにも恒久的な折れ
目が形成されず、例えば写真の製品として、より高い歩
留まりが維持されるという効果が得られた。
【0007】より具体的には、押し付けローラは、軸芯
に沿って円弧状に延びた周面を備えており、第2ガイド
は、押し付けローラの円弧状周面に形成されている構成
とすれば、応力を分散させるための第2ガイドを軸芯に
沿って延びた連続面とすることができるので、応力がよ
り広い範囲に分散され、折れ目を無くす効果がより高め
られる。
【0008】また、押し付けローラは、自重によって駆
動ローラ側に付勢されるように、駆動ローラの上方に遊
転可能に配置されたウエイトローラとすれば、付勢用の
手段としてバネなどを別途設ける必要がなく、構造が簡
単になる、故障が少なくなる等の効果が得られる。
【0009】第1ガイドを固定された接当部材としてお
いても、感光材料を押し出すことによって、感光材料を
折り曲げようとする応力を分散させ、感光材料表面への
折れ目の形成を防止する効果は得られるが、第1ガイド
を、駆動ローラと共通の軸芯回りで回転可能な部材の円
形の周面としておけば、感光材料が第1ガイドと接当し
ながら排出される際に、第1ガイドは感光材料の裏面と
の摩擦に応じて回転することができるので、感光材料の
裏面に傷が付きにくい、感光材料の排出がより一層円滑
に行われる等の効果が得られる。
【0010】排出ローラ対の上流側には、現像処理済み
のシート状の感光材料を排出ローラ対に手渡すための搬
送ローラ対が設けられており、駆動ローラは、搬送ロー
ラ対による感光材料の搬送速度を上回る周速度で回転駆
動される構成としておけば、感光材料は、搬送が進んで
搬送ローラによる挟持状態が無くなる瞬間に駆動ローラ
による高速の排出状態に切り替わるので、感光材料が水
平な姿勢を維持しつつ、下流側の例えばベルトコンベア
等に落下し、結果的に、感光材料の先端のみが先行して
ベルトコンベアの面に接触する等の事態が防止され、ベ
ルトコンベアによって収集された感光材料どうしの整列
性が高まる等の効果が得られる。
【0011】本発明によるその他の特徴および利点は、
以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるで
あろう。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の一例について
図面に基づいて解説する。図1は、本発明の感光材料排
出装置の一例としての印画紙排出装置を備えた写真処理
装置1の全体外観を示す。写真処理装置1は、ネガフィ
ルムなどが有する画像をロール状印画紙からカットした
シート状の印画紙に露光処理する露光処理部3、露光処
理済みの印画紙を搬送する搬送部5、搬送部5から送ら
れてきた印画紙を数種類の処理液内に通すことで現像処
理する現像処理部7、現像処理部7から出た印画紙を乾
燥させながら印画紙排出口11まで搬送する乾燥部9な
どで構成されている。現像処理部7の上面を開閉自在に
覆っている上部カバー13の上には、横送りコンベア
(写真処理装置1内における印画紙の基本的な処理方向
を横切る方向に印画紙を搬送する)のユニット15が着
脱自在に設けられており、一方、写真処理装置1の本体
20の正面側には、横送りコンベア15と直角に延びた
縦送りコンベア17が配置されている。コンベアユニッ
ト15には、コンベアユニット15の無端ベルト15a
を駆動するためのモーター(不図示)が内蔵されてい
る。印画紙排出口11から順番に排出された印画紙は、
横送りコンベア15の無端ベルト15a上に水平な姿勢
で着地し、一枚ずつ縦送りコンベア17の一端上に載置
され、オーダー単位での印画紙のスタック(積み重ね)
が前記一端に形成される度に、縦送りコンベア17が所
定距離分だけ駆動され、最終的に一連の前記スタック
を、モニター22や操作テーブル24の正面に位置する
オペレーター(不図示)の手の届く位置まで搬送する。
【0013】図2に示されるように、印画紙排出口11
には、印画紙排出装置30が設けられているが、この印
画紙排出装置30は、乾燥部9と共通の縦形の排出ユニ
ット26内に組み込まれている。尚、ネガフィルム等か
らシート状印画紙への露光処理は、露光処理部3によっ
て基本的にネガフィルム上の画像駒の順序通りに行われ
るが、乾燥処理部7から印画紙排出口11までは、左右
方向、言い換えれば、搬送方向を横切る向きに並んだ2
列の搬送経路上を搬送される。そのため、露光処理部3
と現像処理部7の間には、露光処理部3から一枚ずつ供
給される露光処理済みのシート状印画紙を、前記2列の
搬送経路に順次振り分けるための振り分け装置5が介装
されている。前記2列の搬送経路上を2列態勢で搬送さ
れる印画紙どうしは、振り分け装置5によって搬送方向
に時間的位相差を持たされるので、結果的に、千鳥状の
相対位置関係を保ちつつ搬送されることになる。
【0014】図3に示されるように、印画紙排出装置3
0は、印画紙60を、排出ユニット26に沿って始めは
垂直方向に、最終的に印画紙排出口11に向かって水平
方向に所定速度で送る一連の搬送ローラ対28,2
8,..の内の最下流側の搬送ローラ対28aと、搬送
ローラ対28aの更に搬送方向下流の、搬送ローラ対2
8aとほぼ同じ高さに位置する排出ローラ対32とから
なる。排出ローラ対32は、搬送ローラ対28aから排
出された印画紙を、前記所定速度を超える高速(1.1
から20倍の速度)で横送りコンベア15の無端ベルト
15a上に排出する。一連の搬送ローラ対28,2
8,..は、最下流側の搬送ローラ対28aも含めて全
て、印画紙60を両面から確実に挟持し、印画紙60の
面に対して空回りすることの無いように、ゴム製など、
摩擦係数の高い周面を備えている。一方、排出ローラ対
32は、ゴム製の周面を備え、直流モータ等によって一
定の速度で回転駆動される駆動ローラ36と、駆動ロー
ラ36の上方に遊転自在に配置された樹脂製のウエイト
・ローラ40とを備えている。駆動ローラ36は、共通
の回転軸34に互いに間隔を空けて一体的に固定された
三つの駆動ローラ、すなわち、第1駆動ローラ36a、
第2駆動ローラ36b,および、第3駆動ローラ36c
からなる。ウエイト・ローラ40は、水平ロッド42上
にやはり互いに間隔を空けて前述した通り遊転自在に支
持された三つのウエイト・ローラ、すなわち、第1ウエ
イト・ローラ40a、第2ウエイト・ローラ40b、お
よび、第3ウエイト・ローラ40cからなる。この水平
ロッド42は、上下方向に2〜3mmの範囲で移動自在
となるように、上下に延びた左右の長穴44,44内に
支持されているので、個々のウエイト・ローラ40は常
に各々の自重によって、対応する駆動ローラ34の周面
側に押し付けられている。
【0015】したがって、搬送ローラ28から送られて
きた印画紙60が、駆動ローラ36とウエイト・ローラ
40の間に供給されると、印画紙60はウエイト・ロー
ラ40の重量によって駆動ローラ36に押し付けられ、
駆動ローラ36の回転力によって確実に排出される。た
だし、ウエイト・ローラ40の樹脂製(例えばジュラコ
ン(商品名)などの硬質樹脂が適する)の周面は、ゴム
等によって製作された駆動ローラ36の周面に比して摩
擦係数が十分に小さいので、印画紙60が最下流側の搬
送ローラ対の28a間と排出ローラ32対の間の双方に
挟まれる位置にある過程では、ウエイト・ローラ40の
重量によって駆動ローラ36と印画紙60の間に発生す
る摩擦力は、搬送ローラ対28aとの摩擦力を十分に下
回るので、駆動ローラ36は印画紙の裏面(乳剤面と反
対側の面)に対して空回りし、印画紙60は飽くまで搬
送ローラ対28aの搬送速度(排出ローラのそれよりも
遅い)で搬送される。印画紙60の搬送が更に進むと、
印画紙60の後端が搬送ローラ28aによる挟持から解
放され、印画紙60は排出ローラ対32によって高速で
排出される。このように、印画紙60は排出ローラ対3
2によって高速で排出されるので、先端が先行して落下
することなく、ほぼ水平な状態で横送りコンベア15の
無端ベルト15a上に落下する。尚、ここで印画紙60
の乳剤面は上側にあり、駆動ローラ36との滑りを起こ
すのは印画紙60の裏面側であるから駆動ローラ36の
空回りによって印画紙60の画像を損傷したりすること
はない。そして、駆動ローラ36が印画紙60に対して
滑りを起こしている間も、ウエイト・ローラ40は、搬
送ローラ28aの搬送速度で移動する印画紙60の乳剤
面との摩擦で転動するだけであるから、ウエイト・ロー
ラ40は、乳剤面に対して空回りしないので、ここでウ
エイト・ローラ40が乳剤面を損傷することもない。
【0016】図4に示されるように、第1駆動ローラ3
6aの左右には、第1駆動ローラ36aよりも大径の第
1および第2大径ローラ38a,38bが設けられてい
る。ただし、横送りコンベアに関して上流側の第2大径
ローラ38bは、下流側(図4の最右端側)の第1大径
ローラ38aよりも若干小径に形成されている。また、
第3駆動ローラ36cの上流側にも、第1大径ローラ3
8aと同寸法の第3大径ローラ38cが設けられてい
る。これらの、第1、第2、および、第3大径ローラ3
8a,38b,38cは、硬質樹脂製であり、いずれも
各駆動ローラ36と同様に一体回転される。ここでは、
各大径ローラの大径の周面が、後述する形状矯正効果を
発揮する第1ガイド部として機能する。既に記したよう
に、この実施形態では、レギュラーサイズの印画紙60
Aは露光処理を受けた後、左右2列体勢で現像、乾燥の
各処理を受け、印画紙排出口11からの排出も、第1駆
動ローラ36aに沿った前列と、第3駆動ローラ36c
に沿った後列の2列で行われる。
【0017】図4(イ)に示されるように、前列から排
出される印画紙60Aに関しては、印画紙60Aのほぼ
中心付近が第1駆動ローラ36aと第1ウエイト・ロー
ラ40aの間に密着挟持され、印画紙60Aの左右の縁
付近は第1と第2大径ローラ38a,38bによって上
方に押し上げられ、結果として、図に示されるように、
樋状に湾曲した形状に矯正される。このように樋状の形
状に矯正されることによって、印画紙60Aは排出方向
に沿った湾曲を規制されるので、印画紙60Aの先端が
下に垂れ下がったりすることなく水平な姿勢を保つ。こ
れによって、次のような利点が得られる。第1の利点
は、印画紙60Aの先端がほぼ水平方向を向いた状態で
排出ローラ対32から横向きに飛ばされるので、水平な
姿勢のまま横送りコンベア15上に着地することであ
る。仮に、印画紙60Aの先端が大きく斜め下を向いた
状態で排出ローラ対32から横に飛ばされると、印画紙
60Aの先端部分が先行して横送りコンベア15の無端
ベルト15aの表面に向かっていくので、この時の前記
辺のコンベア面に対する平行度が僅かでも不完全であれ
ば、印画紙60Aはその一つのコーナーから先にコンベ
ア15の無端ベルト15aに衝突することとなり、この
衝突の瞬間に印画紙60Aは垂直軸芯回りで回転し、コ
ンベア15上にも回転した姿勢で載置されてしまうが、
本実施形態のように形状を所定の向きに矯正されること
で、図5(イ)に示されるように、コンベア15上に水
平に着地し易いので、垂直軸芯回りで回転することな
く、排出ローラ32に挟持されている時と変わらない正
しい姿勢で横送りコンベア15上に着地する。また、第
2の利点は、印画紙60Aの先端が排出ローラ対32か
ら離れる最後の瞬間まで、下に垂れ下がったりすること
なく水平な姿勢を保つので、図5(ロ)に示されるよう
に、後列用の第3駆動ローラ36cから排出されて横送
りコンベア15によって搬送される先行する印画紙60
A−1が、前列用の第1駆動ローラ36aから押し出さ
れ始めた後続の印画紙60A−2と干渉し難く、結果的
に印画紙の整列性を向上させる点である。すなわち、仮
に、後続の印画紙60A−2の先端が下に垂れ下がる傾
向を強く持っていれば、横送りコンベア15上を搬送さ
れる先行の印画紙60A−1と干渉して、この搬送を阻
害したり、横送りコンベア15上における先行印画紙の
姿勢を乱すことになる。
【0018】さらに、各駆動ローラ36および大径ロー
ラ38についてはいずれも断面形状が略平坦な周面を備
えているのに対して、第1ウエイト・ローラ40aは、
円弧状の周面を備えており、しかも、軸芯方向の長さが
駆動ローラよりも十分に長く、全体として軸芯に関して
回転対称な太鼓状を呈している。この周面を形成してい
る前記円弧は、第1ウエイト・ローラ40aを正面から
見た時の左右対称軸との交点、すなわち、駆動ローラ3
6aとの接点から、第1および第2大径ローラ38a,
38bの周面に向かって滑らかで連続的な曲線を描きな
がら延びている。この第1ウエイト・ローラ40aの円
弧状の周面40Sは、第1および第2大径ローラ38
a,38bが印画紙60Aの左または右の縁付近を押し
上げて樋状の形状を作る際に、印画紙60Aを補助的
に、駆動ローラ36aと大径ローラ(38aまたは38
b)の中間位置において軸芯側に押し出す第2ガイド部
として機能し、結果的に、印画紙60Aがウエイト・ロ
ーラ40aの軸芯方向の角で折られて、乳剤面(上向き
面)に恒久的な折れ目が形成されることを防止する。
【0019】図4(イ)に一点鎖線にて示されるよう
に、後列の印画紙60Aに関しても、やはり印画紙のほ
ぼ中心付近が第3駆動ローラ36cと第3ウエイト・ロ
ーラ40cの間に挟持されるが、印画紙60Aの左側の
縁付近は第3大径ローラ40cによって上方に押し上げ
られ、結果として、図に示されるように、左半分のみ樋
状に湾曲した形状に矯正される。このように部分的にで
も樋状の形状に矯正されることによって、やはり印画紙
は排出方向に沿った湾曲を或程度は規制されるので、印
画紙60Aの先端が下に垂れ下がったりすることなく水
平な姿勢を保つ。これによって、印画紙60Aの先端が
ほぼ水平方向を向いた状態で排出ローラ対32から横向
きに飛ばされるので、水平な姿勢のまま横送りコンベア
15上に正しい姿勢で着地するという利点が得られる。
第3ウエイト・ローラ40cについても、第3駆動ロー
ラ36cよりも十分に軸芯方向に長く、且つ、円弧状の
周面を備えた太鼓状を呈しており、第1ウエイト・ロー
ラ40aと同様に、第3大径ローラ38cが印画紙60
Aの左の縁付近を押し上げて部分的に樋状の形状を作る
際に、印画紙60Aが第3ウエイト・ローラ40cの軸
芯方向の角で折られて、乳剤面(上向き面)に折れ目が
形成されることを防止する。
【0020】尚、後列の印画紙を排出する第3駆動ロー
ラ36cには、第1駆動ローラ36aに対する第2大径
ローラ38bのような、二つ目の大径ローラが付随して
いない。この理由は、後列の印画紙が横送りコンベア1
5 の最下流側に位置することから、他の駆動ローラから
排出完了される直前の印画紙の下を潜って横送りコンベ
ア15で搬送される状況が無く、そのため、形状矯正を
行う必要性が第1駆動ローラに比して低いためである。
また、中央の第2駆動ローラ36bについては、レギュ
ラーサイズの印画紙60Aを排出する役割を持たず、大
判サイズの印画紙専用に設けられているので、形状矯正
用の大径ローラや、円弧状周面を持つウエイト・ローラ
は付随しておらず、第2ウエイト・ローラ40bは平坦
な周面を持つ円柱状を呈している。因みに、排出された
一連のレギュラーサイズの印画紙60Aは、横送りコン
ベア15の無端ベルト15aの間欠的な動作で送られる
が、1枚の感光材料が横送りコンベア15の無端ベルト
15a上にある状態にあっては、次の印画紙60Aは排
出ローラ対32による排出が完了しない位置に保持され
るようになっている。こうして順次排出される印画紙6
0Aを横送りコンベア15の間欠駆動により縦送りコン
ベア17(またはトレー)上に順番に積み重ねることに
より、印画紙60Aをネガフィルムの各コマの露光順番
に再整列して積み重ねることができる。尚、横送りコン
ベア15の前述した間欠駆動のタイミング設定は、高速
で排出される印画紙60の後端を一枚ずつ光検出器(不
図示)で検出し、前記後端が通過してから所定時間後に
横送りコンベア15を駆動し、印画紙60の縦送りコン
ベア17への移動を同じく光検出器(図外)で検出し
て、横送りコンベア15の停止をおこなうようにしてい
る。
【0021】この実施形態では、大判サイズの印画紙6
0Bは露光後も排出口11の中心を通る1列体勢で現
像、乾燥の各処理を受け、印画紙排出口からの排出も、
図4(ロ)に示されるように、第1、第2、および、第
3駆動ローラ36a,36b,36cの全てに跨(また
が)った1列態勢で行われる。すなわち、大判サイズの
印画紙60Bの場合も、その左右の縁部付近が、第1お
よび第3大径ローラ38a,38cの作用で樋の両側を
なす形状に矯正されるため、図5(ハ)に示されるよう
に、排出方向に沿って先端が垂れ下がる現象が防止され
る。尚、前述したように第2大径ローラ38bが第1大
径ローラ38aや第3大径ローラ38cに比して若干小
径に形成されている理由は、第2大径ローラ38bまで
第1大径ローラ38aや第3大径ローラ38cと同等の
径に構成すると、大判サイズの印画紙60Bが波打った
形状に仕上げられる不都合が生じ易いためである。した
がって、大判サイズの印画紙60Bを全く対象としない
写真処理装置においては、第1駆動ローラ36aの片側
ではなく両側に第1大径ローラ38aと同径の大径ロー
ラを配置し、第3駆動ローラ36cの横送りコンベア1
5に関して下流側の位置にも第3大径ローラ38cと左
右対称となるように新たな大径ローラを配置するなどし
て、さらに高い形状矯正効果をねらっても良い。またこ
の場合、第2駆動ローラ36bの両側にも、第1大径ロ
ーラ38aや第3大径ローラ38cと同径の大径ローラ
を配置し、第2ウエイト・ローラ40bも第1や第2ウ
エイト・ローラ40a,40cと同様の円弧状の周面を
持ち、軸芯方向に十分な長さを持つ形状のものに取り替
えることによって、3列体勢の現像、乾燥、排出を行う
写真処理装置とすることが可能である。
【0022】〔別実施形態〕ウエイト・ローラは、円弧
状に連続した周面形状を持つものに限らず、図6に示さ
れるような、分割された形状のウエイト・ローラ50で
あっても良い。この互いに一体回転する三つの分割体5
2,54,54で構成される別実施形態の場合、外側の
分割体54,54の周面が、印画紙60を、例えば第1
駆動ローラ36aと第1大径ローラ38aの中間位置に
おいて軸芯側に押し出す第2ガイド部を構成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による印画紙排出装置を備えた写真処理
装置の全体斜視図
【図2】印画紙排出装置と乾燥部を備えた排出ユニット
の斜視図
【図3】印画紙排出装置付近の要部の斜視図
【図4】印画紙排出装置の要部の正面図
【図5】印画紙排出口付近の斜視図
【図6】印画紙排出装置のウエイト・ローラの別実施形
態を示す正面図
【図7】従来の印画紙排出装置のウエイト・ローラを示
す正面図
【符号の説明】
15 横送りコンベア 29 搬送ローラ対 32 排出ローラ対 36 駆動ローラ 38 大径ローラ 40 ウエイト・ローラ 60 印画紙

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像処理済みのシート状の感光材料を受
    け取って外部に排出する排出ローラ対を備え、前記排出
    ローラ対は、横向きに延びた軸芯回りで回転駆動される
    駆動ローラと、前記感光材料を前記駆動ローラの周面に
    押し付け可能な押し付けローラとを有し、更に、前記押
    し付けによって前記駆動ローラと前記押し付けローラの
    間に挟持された感光材料の縁部を前記押し付けローラ側
    に押し出すことによって、前記排出中の感光材料を所定
    の湾曲形状に矯正する第1ガイド部を有する感光材料排
    出装置であって、 前記感光材料を、前記駆動ローラと前記第1ガイド部材
    の中間位置において前記軸芯側に押し出す第2ガイド部
    が設けられている感光材料排出装置。
  2. 【請求項2】 前記押し付けローラは、軸芯に沿って円
    弧状に延びた周面を備えており、前記第2ガイドは、前
    記押し付けローラの前記円弧状周面に形成されている請
    求項1に記載の感光材料排出装置。
  3. 【請求項3】 前記押し付けローラは、自重によって前
    記駆動ローラ側に付勢されるように、駆動ローラの上方
    に遊転可能に配置されたウエイトローラである請求項2
    に記載の感光材料排出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1ガイドは、駆動ローラと共通の
    軸芯回りで回転可能な部材の円形の周面である請求項1
    から3のいずれか1項に記載の感光材料排出装置。
  5. 【請求項5】 前記排出ローラ対の上流側には、前記現
    像処理済みのシート状の感光材料を前記排出ローラ対に
    手渡すための搬送ローラ対が設けられており、前記駆動
    ローラは、前記搬送ローラ対による感光材料の搬送速度
    を上回る周速度で回転駆動される請求項1から4のいず
    れか1項に記載の感光材料排出装置。
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