WO2022176938A1 - 止血器具 - Google Patents

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Abstract

拡張部材が穿刺部位に対して圧迫力を付与する方向を簡単に確認することができ、圧迫止血する際に患者に不要な負担が掛かることを防止できる止血器具を提供する。 止血器具100は、第1穿刺部位p1を圧迫するように構成された拡張部材110と、拡張部材を第1穿刺部位に固定するように構成された固定部材120と、拡張部材に位置し、第1穿刺部位に拡張部材を位置合わせできるように構成された第1マーカー部115と、固定部材に配置され、第1マーカー部とは異なる形状、大きさ、色彩の少なくとも一つを有する第2マーカー部125と、を有し、第2マーカー部は、第1マーカー部の外形よりも大きな外形を有し、第1マーカー部は、拡張部材の拡張前の状態で、固定部材に投影した際、第2マーカー部と重なる位置に位置する。

Description

止血器具
 本発明は、止血器具に関する。
 カテーテル手技の1つとして、患者の腕や手等の肢体の血管を穿刺して形成された穿刺部位を介して各種の医療用長尺体を血管内に導入し、病変部位に対する処置や治療を行う手技が知られている。例えば、特許文献1には、手を走行する血管(遠位橈骨動脈を含む)へのアクセスを可能にするために形成された穿刺部位を止血する止血器具が開示されている。
 特許文献1の止血器具は、患者の手に形成された穿刺部位に圧迫力を付与する拡張部材と、拡張部材を患者の手に固定するための帯体を備える固定部材と、帯体が接続されたハウジングと、を備える。また、特許文献1の止血器具では、拡張部材又はハウジングには、拡張部材を穿刺部位に位置合わせるするめためのマーカー部(ターゲット)を配置している。
米国特許出願公開第2019/0133602号明細書
 医師等の術者(以下、「術者」とする)は、特許文献1の止血器具を使用して穿刺部位を止血する際、マーカー部の位置を確認しながら拡張部材を穿刺部位に位置合わせすることにより、拡張部材を穿刺部位に簡単に配置することができる。術者は、拡張部材を穿刺部位に配置した状態で、固定部材により拡張部材を患者の肢体に固定し、拡張部材を拡張させることにより、拡張部材から穿刺部位に対して効果的に圧迫力を付与することができる。
 しかしながら、特許文献1の止血器具は、拡張部材が固定部材により患者の肢体に対してしっかり固定されていなかったり、拡張部材が穿刺部位に対して圧迫力を付与している間に固定部材がずれたりすると、拡張部材が穿刺部位に対して付与する圧迫力の方向が意図しない方向に向いてしまう。またそのような状態になると、拡張部材が穿刺部位以外の部位に対しても圧迫力を付与してしまうため、患者に掛る負担が増加する。例えば、術者は、上記止血器具により穿刺部位を圧迫止血しているとき、拡張部材が穿刺部位に対して圧迫力を付与する際、拡張部材に配置されたマーカー部の位置を確認することにより、拡張部材が穿刺部位から位置ずれしていないかどうかといった事は確認できる。しかしながら、術者は、拡張部材に配置された一つのマーカー部を目視するだけでは、拡張部材が穿刺部位に対して圧迫力を付与する方向を確認することはできない。
 本発明は、上記課題を鑑み、拡張部材が穿刺部位に対して圧迫力を付与する方向を簡単に確認することができ、圧迫止血する際に患者に不要な負担が掛かることを防止できる止血器具を提供することを目的とする。
 本発明の一の形態に係る止血器具は、患者に形成された穿刺部位を圧迫するように構成された拡張部材と、前記拡張部材を前記穿刺部位に固定するように構成された固定部材と、前記拡張部材に位置し、前記患者の前記穿刺部位に前記拡張部材を位置合わせできるように構成された第1マーカー部と、前記固定部材に配置され、前記第1マーカー部とは異なる形状、大きさ、色彩の少なくとも一つを有する第2マーカー部と、を有し、前記第2マーカー部は、前記第1マーカー部の外形よりも大きな外形を有し、前記第1マーカー部は、前記拡張部材の拡張前の状態で、前記固定部材に投影した際、前記第2マーカー部と重なる位置に位置する。
 また、本発明の他の形態に係る止血器具は、患者に形成された穿刺部位を圧迫するように構成された拡張部材と、前記拡張部材を前記穿刺部位に固定するように構成された固定部材と、前記拡張部材に位置し、前記患者の前記穿刺部位に前記拡張部材を位置合わせできるように構成された第1マーカー部と、前記固定部材に配置され、前記第1マーカー部と異なる形状を有する第2マーカー部と、を有し、前記第1マーカー部は、交点を形成するように交差した2以上の線状部から形成されており、前記交点は、前記拡張部材の拡張前の状態で、前記固定部材に投影した際、前記第2マーカー部と重なる位置に位置する。
 上記一の形態に係る止血器具は、拡張部材に位置する第1マーカー部と固定部材に配置された第2マーカー部を有する。第2マーカー部は、第1マーカー部とは異なる形状、大きさ、色彩の少なくとも一つを有する。術者は、止血器具を患者の肢体に装着して穿刺部位を圧迫止血する際、固定部材に投影された第1マーカー部と固定部材に配置された第2マーカー部の重なり状態を目視で確認することにより、肢体に対する固定部材の配置状態(傾きの有無等)を確認することができる。術者は、固定部材の配置状態に基づいて、拡張部材が穿刺部位に対して付与する圧迫力の方向を確認することができる。また、止血器具は、第2マーカー部が第1マーカー部の外形よりも大きな外形を有するため、拡張部材を穿刺部位に位置合わせするための基準となる第1マーカー部を過剰に大きく形成する必要がない。そのため、止血器具は、第1マーカー部を小さく形成することができる。したがって、術者は、拡張部材を穿刺部位に位置合わせする際、第1マーカー部を基準に用いることにより、穿刺部位に対してより一層正確に拡張部材を配置することができる。
 上記他の形態に係る止血器具は、拡張部材に位置する第1マーカー部と固定部材に配置された第2マーカー部を有する。第2マーカー部は第1マーカー部とは異なる形状を有しており、第1マーカー部は交点を形成するように交差した2以上の線状部から形成されている。術者は、止血器具を患者の肢体に装着して穿刺部位を圧迫止血する際、固定部材に投影された第1マーカー部の交点と固定部材に配置された第2マーカー部の重なり状態を目視で確認することにより、肢体に対する固定部材の配置状態(傾きの有無等)を確認することができる。術者は、固定部材の配置状態に基づいて、拡張部材が穿刺部位に対して付与する圧迫力の方向を確認することができる。また、止血器具は、第1マーカー部が拡張部材を穿刺部位に位置合わせするための基準となる部分が2以上の線状部の交点で構成されている。そのため、術者は、拡張部材を穿刺部位に位置合わせする際、交点を穿刺部位に配置することにより、穿刺部位に対してより一層正確に拡張部材を配置することができる。
実施形態に係る止血器具を示す図であって、支持部材の外表面側から見た平面図である。 実施形態に係る止血器具を示す図であって、支持部材の内表面側から見た平面図である。 支持部材の外表面側から見た止血器具の一部を拡大して示す図である。 支持部材の内表面側から見た止血器具の一部を拡大して示す図である。 支持部材の外表面側から見た止血器具の一部を拡大して示す平面図である。 図5に示す矢印6A-6Aに沿う止血器具の部分断面図であって、拡張部材が拡張した際の様子を示す図である。 図5に示す矢印7A-7Aに沿う止血器具の断面図であって、拡張部材が拡張した際の様子を示す図である。 支持部材の外表面側から見た止血器具の平面図であって、支持部材に接続された第1帯体及び第2帯体をスライド移動させる前後の様子を示す図である。 支持部材を示す斜視図である。 支持部材を示す斜視図である。 止血器具の使用対象となる患者の手(右手)を示す図である。 止血器具の第1使用例を簡略的に示す図である。 止血器具の第1使用例を簡略的に示す図である。 止血器具の第1使用例を簡略的に示す図である。 図14に示す矢印15A-15Aに沿う部分断面図である。 図14に示す矢印16A-16Aに沿う部分断面図である。 患者の手に止血器具を装着した状態において、第1マーカー部と第2マーカー部が重なった際の様子を示す平面図である。 患者の手に止血器具を装着した状態において、第1マーカー部と第2マーカー部が位置ずれした際の様子を示す断面図である。 患者の手に止血器具を装着した状態において、第1マーカー部と第2マーカー部が位置ずれした際の様子を示す平面図である。 止血器具の第2使用例を簡略的に示す図である。 変形例1に係る止血器具を示す図であって、支持部材の外表面側から見た平面図である。 変形例2に係る止血器具を示す図であって、支持部材の内表面側から見た平面図である。 変形例3に係る止血器具を示す部分断面図である。 変形例4に係る止血器具を示す部分断面図である。 変形例5に係る止血器具を示す図であって、帯体の外表面側から見た平面図である。 図25に示す矢印26A-26Aに沿う部分断面図であって、第1マーカー部と第2マーカー部が重なっていない状態を示す図である。 図25に示す矢印26A-26Aに沿う部分断面図であって、第1マーカー部と第2マーカー部が重なった状態を示す図である。 第5変形例に係る止血器具の使用例を簡略的に示す図である。
 以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
 図1~図10は、本実施形態に係る止血器具100を説明するための図、図11~図17は、止血器具100の使用例を説明するための図、図18、図19は、止血器具100の作用効果を説明するための図である。
 止血器具100は、例えば、図11、図14~図16に示すように、患者の前腕部Aよりも遠位側(指先側)に位置する手Hに形成された穿刺部位(例えば、後述する各穿刺部位p1、p2)に留置していたイントロデューサー200のシースチューブを抜去する際、その穿刺部位を止血するために使用することができる。
 止血器具100の止血対象となる穿刺部位の具体的な位置は特に限定されないが、本実施形態では下記の第1穿刺部位p1及び第2穿刺部位p2を例示する。
 第1穿刺部位p1は、図11、図14、図15、図16に示すように、患者の前腕部Aよりも遠位側に位置する右手H1(手H)の甲側を走行する手掌動脈のスナッフボックスに位置する動脈B(以下、「血管B」とも称する)に形成された穿刺部位である。なお、スナッフボックスは、患者が手Hの親指を広げた際に橈骨付近に位置する手の空洞である。
 第2穿刺部位p2は、図11、図20に示すように、患者の右手H1の甲側を走行する手掌動脈のスナッフボックスよりも遠位側に位置する遠位橈骨動脈(符号を付した図示は省略)に形成した穿刺部位である。第2穿刺部位p2は、患者の右手H1の甲に位置する長母指伸筋腱t1を基準にして第1穿刺部位p1よりも右手H1の遠位側に位置する。
 なお、図11には、患者の右手H1に形成された第1穿刺部位p1及びその周辺部を含む第1穿刺スポットs1と、患者の右手H1に形成された第2穿刺部位p2及びその周辺部を含む第2穿刺スポットs2を例示している。
 第1穿刺スポットs1は、スナッフボックス周辺の所定の範囲を含む。第1穿刺スポットs1は、患者の右手H1の遠位側に向けて先細る略二等辺三角形の形状を有する。また、第1穿刺スポットs1には、患者が右手H1の親指を広げた際、長母指伸筋腱t1よりも患者の右手H1の内側に窪む凹部が形成される。
 第2穿刺スポットs2は、長母指伸筋腱t1を基準にしてスナッフボックスよりも患者の右手H1の遠位側の所定の範囲を含む。第2穿刺スポットs2は、患者の右手H1の近位側に向けて先細る略二等辺三角形の形状を有する。また、第2穿刺スポットs2には、患者が右手H1の親指を広げた際、長母指伸筋腱t1よりも患者の右手H1の内側に窪む凹部が形成される。
 明細書の説明では、患者の右手H1に形成された第1穿刺部位p1を単に「第1穿刺部位p1」とも記載し、患者の右手H1に形成された第2穿刺部位p2を単に「第2穿刺部位p2」とも記載する。
 以下、止血器具100について詳述する。
 <止血器具>
 止血器具100は、概説すると、図1、図2、図14、図15、図16に示すように、第1穿刺部位p1を圧迫するように構成された拡張部材110と、拡張部材110を第1穿刺部位p1に固定するように構成された固定部材120と、拡張部材110に位置し、第1穿刺部位p1に拡張部材110を位置合わせできるように構成された第1マーカー部115と、固定部材120に配置され、第1マーカー部115とは異なる形状、大きさ、色彩の少なくとも一つを有する第2マーカー部125と、を有する。
 <拡張部材>
 拡張部材110は、図6、図7に示すように、膜材で区画された内腔113を備える一つのバルーンで構成することができる。
 拡張部材110は、例えば、略矩形形状に形成された二つのシート状の膜材の間に内腔113を形成した状態で、二つのシート状の膜材の縁部を接合することにより形成することができる。なお、拡張部材110は、例えば、内腔を備えるように袋状に形成された一枚の膜状の部材で構成してもよい。
 拡張部材110は、内腔113への空気等の流体の供給により拡張し、内腔113に供給した流体の排出により収縮する。なお、図6、図7では、拡張部材110に流体を供給して、拡張部材110が拡張した際の断面図を示している。
 拡張部材110を構成する膜材は、例えば、所定の厚みを備える樹脂材料で構成することができる。拡張部材110の内腔113には、後述するチューブ193(図1、図2を参照)を連結している。
 拡張部材110を構成する膜材の材料は、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、ナイロン、ナイロンエラストマー、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)を使用することができる。
 拡張部材110は、図6、図7、図15、図16に示すように、固定部材120が備える支持部材130の内表面130a側に配置している。支持部材130の内表面130aは、止血器具100を患者の手Hに装着した際に、患者の手Hの体表面側に配置される面である。また、支持部材130の外表面130bは、内表面130aの反対側に位置する面である。
 拡張部材110は、図6、図7に示すように、支持部材130に固定された固定領域117を有する。固定領域117は、拡張部材110において支持部材130が接続された面方向の領域(範囲)である。
 拡張部材110は、所定の接続部材180を介して支持部材130と接続することができる。接続部材180は、例えば、接着剤、又は拡張部材110と支持部材130とを貼り合わせることができる粘着剤や樹脂材料で構成することができる。接続部材180は、支持部材130の内表面130aに接続している。
 固定領域117の周縁部は、支持部材130に投影した際、固定部材120に配置された第2マーカー部125を囲むように配置されている。固定領域117の周縁部は、図4に示す平面視における接続部材180の周縁部を意味する。
 接続部材180と支持部材130の接続及び拡張部材110と接続部材180の接続には、例えば、融着や接着を採用することができる。
 なお、拡張部材110は、接続部材180を介さずに、支持部材130の内表面130aに直接接続してもよい。
 また、拡張部材110は、支持部材130の内表面130aとの間に内腔を形成するように構成された一枚の膜状の部材で構成してもよい。例えば、拡張部材110は、接続部材180を介さずに、支持部材130の内表面130aに一枚の膜状の部材を直接接続し、支持部材130の内表面130aと一枚の膜状の部材との間に内腔を備えるように構成できる。
 拡張部材110は、図1~図5に示す平面視において、円形を有する。ただし、拡張部材110の平面視における形状は円形に限定されない。また、拡張部材110の拡張前後における断面形状や拡張部材110の具体的な構造等について特に制限はない。例えば、拡張部材110は、内腔113を備える一つの袋状の部材で形成することができる。
 拡張部材110には、図5、図6、図7、図14、図15、図16に示すように、拡張部材110を第1穿刺部位p1に位置合わせするための第1マーカー部115を配置している。
 第1マーカー部115は、拡張部材110の支持部材130が配置された側の面と反対側の面(止血器具100を患者の手Hに装着した際、患者の手Hの体表面側に配置される面)の外表面に配置している。
 第1マーカー部115は、拡張部材110に配置されている限り、具体的な配置箇所について特に制限はない。第1マーカー部115は、例えば、拡張部材110の支持部材130が配置された側の面と反対側の面(止血器具100を患者の手Hに装着した際、患者の手Hの体表面側に配置される面)の内表面に配置してもよい。
 図5に示すように、第1マーカー部115は、拡張部材110の面方向の略中心位置に配置している。また、第1マーカー部115は、支持部材130の面方向の略中心位置と重なるように配置している。
 第1マーカー部115は、全体が有色で形成された円形のマーカー部で形成している。
 なお、第1マーカー部115は、第1マーカー部115の形状、大きさ、及び色彩のうちの少なくとも一つが後述する第2マーカー部125と異なるように形成されている限り、具体的な構造について特に制限はない。また、第1マーカー部115の具体的な形成方法は特に限定されないが、第1マーカー部115は、例えば、印刷や貼り付け可能なシール等で形成することができる。
 第1マーカー部115は、拡張部材110の拡張前の状態で、固定部材120に投影した際、第2マーカー部125と重なる位置に位置する。具体的には、第1マーカー部115は、図6、図7に示すように、拡張部材110の内腔113を間に挟んで第2マーカー部125と重なる位置に位置する。
 本実施形態では、第1マーカー部115は、図5に示すように、固定部材120が備える支持部材130に投影した際、支持部材130上において第2マーカー部125と重なるように配置されている。
 また、本実施形態では、第1マーカー部115は、拡張部材110の拡張前の状態、及び図6、図7に示す拡張部材110の拡張状態の両方の状態において、固定部材120に投影した際、第2マーカー部125と重なる。
 <固定部材>
 固定部材120は、図1、図2、図5、図6、図7に示すように、支持部材130と、支持部材130から延在し、患者の手Hに巻き付けるように構成された複数の帯体140、150、160と、を有する。
 <支持部材>
 支持部材130は、図5、図6、図7に示すように、拡張部材110が配置された第1領域131と、第1領域131よりも外側に位置し、各帯体140、150、160が接続可能に構成された第2領域132と、を有する。
 支持部材130は、図5に示す平面視において、円形を有する。
 第1領域131は、図5に示す平面視において、拡張部材110が重なる領域である。第2領域132は、図5に示す平面視において、第1領域131よりも外側に位置する領域である。
 支持部材130と拡張部材110を接続する接続部材180(図6、図7を参照)は前述したように支持部材130の内表面130aと一体的に接続されており、支持部材130とともに固定部材120の一部を構成している。
 第1領域131には、図5、図6、図7、図8に示すように、第1帯体140及び第2帯体150が第2孔部133c、133dに沿ってスライド移動するときの中心となる中心点Rが位置する。
 中心点Rは、図5、図6、図7に示すように、第2マーカー部125に位置する。また、本実施形態では、中心点Rは、支持部材130の面方向の略中心位置に位置している。そのため、中心点Rは、図5、図6、図7に示すように、拡張部材110に投影した際、第1マーカー部115と重なる位置に位置する。
 第2領域132には、図5、図6、図7、図9、図10に示すように、拡張部材110を間に挟んで対向する一対の第1孔部133a、133bと、一対の第1孔部133a、133bとは異なる位置で拡張部材110を間に挟んで対向した一対の第2孔部133c、133dと、を有する。
 図3、図4、図5に示すように、各第1孔部133a、133bは、支持部材130の外形に沿った仮想円上に配置している。同様に、各第2孔部133c、133dは、支持部材130の外形に沿った仮想円上に配置している。
 図5、図8に示すように、第2孔部133cには、第1帯体140を接続している。第2孔部133dには、第2帯体150を接続している。第1孔部133aには、第3帯体160を接続している。
 図5に示すように、第1帯体140の一端部141の幅は、第2孔部133cの孔長よりも小さい。そのため、第1帯体140は、図8に示すように、第1帯体140の一端部141が第2孔部133cに接続された状態で、支持部材130の中心点Rを中心にして、第2領域132において拡張部材110の周囲をスライド移動可能である。
 第2帯体150の一端部151の幅は、第2孔部133dの孔長よりも小さい。そのため、第2帯体150は、図8に示すように、第2帯体150の一端部151が第2孔部133dに接続された状態で、中心点Rを中心にして、第2領域132において拡張部材110の周囲をスライド移動可能である。
 第1帯体140及び第2帯体150が中心点Rを中心として拡張部材110の周囲をスライド移動可能な角度(スライド可能範囲)は、特に限定されないが、例えば、1°~45°に設定することができる。
 図5に示すように、第3帯体160の一端部161の幅は、第1孔部133aの孔長と略同一である。そのため、第3帯体160は、第3帯体160の一端部161が第1孔部133aに接続された状態で、中心点Rを中心にしたスライド移動が制限される。
 図9、図10に示すように、支持部材130の第2領域132において第1孔部133a、133bが配置された部分には、拡張部材110から離間する側(図6、図7の上方側)へ向けて凸状に湾曲した第1湾曲部134aが形成されている。
 また、図9、図10に示すように、支持部材130の第2領域132において第2孔部133c、133dが配置された部分には、拡張部材110側(図6、図7の下方側)へ向けて凸状に湾曲した第2湾曲部134bが形成されている。
 図5、図6、図7、図9、図10に示すように、支持部材130の外表面130bには、第2マーカー部125を配置している。
 第2マーカー部125は、図5に示す平面視において、内側に空白部分が形成されたリング形状を有する。第2マーカー部125は、全体が塗りつぶされた円形状を有する第1マーカー部115とは形状が異なる。
 第2マーカー部125は、図5に示す平面視において、第1マーカー部115よりも大きな外形を有する。そのため、止血器具100が操作や使用されていない状態(例えば、包装材などに梱包されて製品として流通している状態や保管されている状態)では、支持部材130に投影された第1マーカー部115が第2マーカー部125の内側に位置し、第1マーカー部115と第2マーカー部125が重なる。
 第2マーカー部125の具体的な形成方法は特に限定されないが、例えば、印刷や貼り付け可能なシール等で形成することができる。
 第2マーカー部125を設ける位置は、固定部材120のいずれかの部位であればよい。例えば、支持部材130の内表面130a、接続部材180の支持部材130側に位置する表面、接続部材180の拡張部材110側に位置する表面に配置することも可能である。
 支持部材130は、拡張部材110よりも硬質な材料で構成することができる。拡張部材110を例示した前述の材料で構成する場合、支持部材130は、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(特に硬質ポリ塩化ビニル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ-(4-メチルペンテン-1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)等で構成することができる。
 拡張部材110の第1マーカー部115が設けられた部分、支持部材130の第2マーカー部125が設けられた部分、図5に示す平面視において接続部材180の各マーカー部115、125と互いに重なる部分は、透明に形成することができる。このように各部材110、130、180を構成した場合、図12、図13、14に示すように、止血器具100を患者の右手H1に装着する際、術者が各部材110、130、180を介して第1マーカー部115及び/又は第1穿刺部位p1の位置を目視で簡単に確認することが可能になる。なお、上記「透明」には、有色透明、無色透明、半透明が含まれる。
 <帯体>
 第1帯体140は、図1~図5に示すように、支持部材130の第2孔部133cに接続可能に構成された一端部141と、支持部材130とは接続されていない自由な他端部143と、一端部141と他端部143との間に延在する本体部145と、を有する。
 第2帯体150は、図1~図5に示すように、支持部材130の第2孔部133dに接続可能に構成された一端部151と、支持部材130とは接続されていない自由な他端部153と、一端部151と他端部153との間に延在する本体部155と、を有する。
 第1帯体140は、所定の第1方向に向けて支持部材130から延在している。第2帯体150は、第1方向とは異なる所定の第2方向に向けて支持部材130から延在している。
 第1帯体140及び第2帯体150は、図12、図13、図14に示すように、止血器具100を患者の右手H1に装着する際、右手H1の外周に沿って巻き付けるように配置することができる。
 第3帯体160は、図1~図5に示すように、支持部材130の第1孔部133aに接続可能に構成された一端部161と、支持部材130とは接続されていない自由な他端部163と、一端部161と他端部163との間に延在する本体部165と、を有する。
 第3帯体160は、第1帯体140が延在する第1方向及び第2帯体150が延在する第2方向の各々の方向と異なる第3方向に向けて支持部材130から延在している。
 第3帯体160は、図14に示すように、拡張部材110を第1穿刺部位p1に配置した状態で、患者の右手H1の親指と人差し指の間に位置する指間部fbに引っ掛けるように配置することができる。
 各帯体140、150、160の各一端部141、151、161は、支持部材130の各孔部133a、133b、133c、133dに挿通及び巻き付けるようにして配置することができる。なお、各帯体140、150、160の各一端部141、151、161を支持部材130に接続するための構造は特に限定されない。例えば、各一端部141には、支持部材130の各孔部133a、133b、133c、133dに巻き付けた状態を保持及び解除することが可能な部材(例えば、面ファスナー)を配置することができる。
 各帯体140、150、160の構成材料は特に限定されないが、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等で構成することができる。また、各帯体140、150、160の形状、長さ、厚み等について特に制限はない。
 止血器具100は、図1、図2、図3、図4に示すように、第1固定部位171、第2固定部位172、第3固定部位173、第4固定部位174の4つの固定部位を備える。
 図1、図3に示すように、第1帯体140の外面には第1固定部位171を配置している。第2帯体150の外面には第2固定部位172を配置している。
 図2、図4に示すように、第2帯体150の内面には第3固定部位173を配置している。第3帯体160の内面には第4固定部位174を配置している。
 各帯体140、150、160の「内面」は、止血器具100を患者に装着した際に患者の体表面側に配置される面であり、各帯体140、150、160の「外面」は、内面と反対側に位置する面である。
 第1固定部位171及び第2固定部位172は、面ファスナーの雄側で構成している。第3固定部位173及び第4固定部位174は、面ファスナーの雌側で構成している。本明細書における面ファスナーは、面的に着脱可能なファスナーであり、例えば、Magic Tape(登録商標)やVelcro(登録商標)である。
 各固定部位171、172、173、174は、止血器具100を患者の右手H1に配置した状態で各帯体140、150、160同士を接続することにより、支持部材130を患者の右手H1に固定することが可能な限り、具体的な構造は限定されない。例えば、一部の固定部位の設置の省略や各帯体140、150、160において固定部位を配置する位置の変更等は任意に行うことができる。また、各固定部位171、172、173、174を面ファスナーで構成する場合、面ファスナーの雄側と雌側を入れ替えた構成としてもよい。また、各固定部位171、172、173、174は、例えば、スナップ、ボタン、クリップ、孔や突起が形成された枠部と当該枠部に対して係合可能な孔部が形成された被係合部を備える連結機構等で構成してもよい。
 <注入部>
 止血器具100は、図1、図2に示すように、拡張部材110に流体を注入するための注入部191を有する。
 注入部191は、逆止弁(図示せず)を内蔵するコネクタで構成している。注入部191にはシリンジ(図示せず)を接続することができる。
 注入部191と拡張部材110との間には、拡張可能な空間を有する緩衝部材192を配置している。緩衝部材192は、内部に空間が形成された可撓性を備える袋状の部材で構成している。なお、緩衝部材192には注入部191へのシリンジの挿入方向を示す矢印状のマーカーを設けてもよい。
 緩衝部材192の一端側には注入部191を接続している。注入部191の内腔は、緩衝部材192の空間と連通している。ただし、注入部191に内蔵された逆止弁が閉じている間は、注入部191の内腔と緩衝部材192の空間との連通は遮断されている。
 緩衝部材192の他端側には可撓性を備えるチューブ193が接続されている。チューブ193の内腔は、緩衝部材192の空間と連通している。また、チューブ193は、緩衝部材192と接続された一端部と反対側の他端部が拡張部材110に接続されている。チューブ193の内腔は、拡張部材110の内腔113と連通している。
 術者は、拡張部材110を拡張させる際、注入部191にシリンジ(図示せず)の先筒部を挿入して逆止弁を開く。術者は、注入部191の逆止弁を開いた状態で、シリンジの押し子を押すことにより、シリンジ内の空気を拡張部材110の内腔113に注入する。
 拡張部材110の内腔113に空気が注入されると、拡張部材110が拡張する。拡張部材110が拡張すると、チューブ193を介して拡張部材110の内腔113と連通する緩衝部材192が膨張する。術者は、緩衝部材192の膨張を目視により確認することにより、空気が漏れること無く、拡張部材110が拡張したことを簡単に把握することができる。
 術者は、拡張部材110を収縮させる際、注入部191にシリンジの先筒部を挿入して、シリンジの押し子を引く。術者は、上記の操作を行うことにより、拡張部材110の内腔113の空気をシリンジへ排出することができる。
 なお、注入部191、緩衝部材192、及びチューブ193は、拡張部材110と連結された状態で準備及び提供されるようにしてもよいし、拡張部材110とは分離された状態で準備及び提供されるようにしてもよい。
 <止血器具の使用例>
 次に、図11~図17を参照して、止血器具100の第1使用例を説明する。
 第1使用例では、図11に示す患者の右手H1に形成した第1穿刺部位p1を止血する際の止血器具100の使用手順を説明する。
 図12には、第1穿刺部位p1にイントロデューサー200のシースチューブを挿入して各種の手技を実施し終えた状態を示している。
 術者は、止血器具100を患者の右手H1に装着するに際し、図12に示すように、患者の右手H1の甲に支持部材130を重ねるように配置する。この際、術者は、拡張部材110に配置された第1マーカー部115の位置を目視で確認しつつ、第1マーカー部115を第1穿刺部位p1に配置することにより、拡張部材110を第1穿刺部位p1に適切に位置決めすることができる。
 止血器具100は、拡張部材110の拡張前の状態において、支持部材130に投影された第1マーカー部115が第2マーカー部125と重なる。そのため、術者は、第1マーカー部115と第2マーカー部125の相対的な位置関係を確認しつつ、第1マーカー部115及び第2マーカー部125を基準にして拡張部材110を第1穿刺部位p1に配置することにより、拡張部材110を第1穿刺部位p1に対してより一層正確に配置することができる。
 なお、術者は、イントロデューサー200を使用した手技を終えた後、止血器具100を患者の右手H1に装着する前に、第1穿刺部位p1からイントロデューサー200のシースチューブの一部を引き抜いてもよい。術者は、例えば、イントロデューサー200のシースチューブが血管B(図15、図16を参照)に留置された状態で、術者の手元側にシースチューブを2~3cm程度引き抜いた後、止血器具100の装着作業を開始することができる。
 術者は、図12、図13に示すように、第1帯体140及び第2帯体150を患者の右手H1の外周に沿って巻き付ける。術者は、第1帯体140の外面に配置された第1固定部位171(図1を参照)に第2帯体150の内面に配置された第3固定部位173(図2を参照)を接触させることにより、各固定部位171、173を介して第1帯体140と第2帯体150を接続することができる。
 術者は、第1帯体140及び第2帯体150を患者の右手H1の外周に沿って巻き付ける際、支持部材130の第1領域131に位置する中心点Rを中心にして第1帯体140をスライド移動させたり、第2帯体150をスライド移動させたりすることができる。術者は、第1帯体140及び第2帯体150をスライド移動させることにより、患者の右手H1に対する各帯体140、150の巻き付け位置を調整することができる。
 術者は、図14に示すように、第3帯体160を患者の右手H1の親指と人差し指の間に位置する指間部fbに通しつつ、第3帯体160の一部を患者の右手H1の掌側に配置する。この際、術者は、第2帯体150の外面に配置された第2固定部位172(図1を参照)に第3帯体160の内面に配置された第4固定部位174(図2を参照)を接触させることにより、各固定部位172、174を介して第2帯体150と第3帯体160を接続することができる。
 術者は、注入部191にシリンジを接続した状態で、拡張部材110に空気を注入することにより、拡張部材110を拡張させる。止血器具100は、図15、図16に示すように、拡張部材110が拡張すると、拡張部材110が患者の右手H1の第1穿刺部位p1に対して圧迫力を付与する。
 支持部材130の各第1孔部133a、133b付近には第1湾曲部134aが形成されている(図9、図10を参照)。そのため、図16に示すように止血器具100が患者の右手H1に装着された状態で、患者が手首を捻って右手H1を上下方向や左右方向に動作させた際、各第1湾曲部134aが、患者の右手H1に対して支持部材130の周縁部が当接することを防止する。
 また、支持部材130の各第2孔部133c、133d付近には第2湾曲部134bが形成されている(図9、図10を参照)。そのため、図15に示すように止血器具100が患者の右手H1に装着された状態で、拡張部材110が拡張すると、各第2湾曲部134bが患者の右手H1の外周の一部に沿って拡張部材110を押さえ付ける。それにより、止血器具100は、拡張部材110が患者の右手H1から浮き上がることを防止できる。
 術者は、以上の手順により、止血器具100を使用して患者の右手H1に形成された第1穿刺部位p1を止血することができる。
 術者は、止血器具100を患者に装着し、拡張部材110が拡張して第1穿刺部位p1に圧迫力が付与している状態において、第1マーカー部115と第2マーカー部125の相対的な位置関係を確認することにより、患者の右手H1に対する固定部材120(支持部材130)の配置状態を確認することができる。具体的には、次のような手順で確認することができる。
 術者は、支持部材130の外表面130b側から拡張部材110及び支持部材130を目視する。術者が拡張部材110及び支持部材130を目視した際、図17に示すように、支持部材130に投影された第1マーカー部115と第2マーカー部125が重なっている場合、支持部材130にずれが生じていたり、各帯体140、150、160の固定位置にずれが生じていたりしないことを確認できる。また、術者は、支持部材130に投影された第1マーカー部115と第2マーカー部125が重なっていることを確認することにより、図15、図16に示すように支持部材130に接続された拡張部材110が第1穿刺部位p1に向けて押し付けられており、それに伴い拡張部材110が第1穿刺部位p1に対して適切な方向に圧迫力を付与していることを確認できる。
 例えば、図18に示すように、各帯体140、150、160の固定位置にずれ等が生じて、支持部材130が意図しない方向に傾いて配置されている場合、支持部材130に接続された拡張部材110が第1穿刺部位p1からずれた方向に圧迫力を付与する。このような状態のときに、術者が支持部材130の外表面130b側から拡張部材110及び支持部材130を目視すると、図19に示すように、拡張部材110側に位置する第1マーカー部115と支持部材130側に位置する第2マーカー部125とが支持部材130上で重ならない。そのため、術者は、拡張部材110及び支持部材130が適切な向きや姿勢で配置されていないことを確認できる。このような場合には、術者は、第1マーカー部115及び第2マーカー部125の相対的な位置関係を確認しつつ、拡張部材110及び支持部材130の向きや姿勢が適切に配置されるように、患者の右手H1に対する止血器具100の装着位置等を調整することができる。
 図20には、止血器具100の第2使用例を示している。第2使用例は患者の右手H1に形成した第2穿刺部位p2を止血する際の止血器具100の使用例である。
 術者は、図20に示すように、患者の右手H1に形成された第2穿刺部位p2を止血するに際し、止血器具100を患者の右手H1に装着する。
 患者の右手H1に形成された第2穿刺部位p2は、前述した第1穿刺部位p1よりも患者の右手H1の遠位側に位置する(図11を参照)。術者は、各帯体140、150を患者の右手H1に巻き付ける際、中心点Rを中心にして各帯体140、150をスライド移動させる。例えば、術者は、各帯体140、150が第1穿刺部位p1よりも前腕部A側(近位側)の位置で患者の右手H1に巻き付けられるように各帯体140、150をスライド移動させる。術者は、各帯体140、150を患者の右手H1の近位側の位置に巻き付けることにより、患者の右手H1の遠位側の部分が各帯体140、150で拘束されることを防止できる。
 以上、本実施形態に係る止血器具100は、第1穿刺部位p1を圧迫するように構成された拡張部材110と、拡張部材110を第1穿刺部位p1に固定するように構成された固定部材120と、拡張部材110に位置し、第1穿刺部位p1に拡張部材110を位置合わせできるように構成された第1マーカー部115と、固定部材120に配置され、第1マーカー部115とは異なる形状、大きさ、色彩の少なくとも一つを有する第2マーカー部125と、を有する。第2マーカー部125は、第1マーカー部115の外形よりも大きな外形を有する。第1マーカー部115は、拡張部材110の拡張前の状態で、固定部材120(支持部材130)に投影した際、第2マーカー部125と重なる位置に位置する。
 術者は、止血器具100を患者の右手H1に装着して第1穿刺部位p1を圧迫止血する際、固定部材120(支持部材130)に投影された第1マーカー部115と固定部材120に配置された第2マーカー部125の重なり状態を目視で確認することにより、患者の右手H1に対する固定部材120の配置状態(傾きの有無等)を確認することができる。術者は、固定部材120の配置状態に基づいて、拡張部材110が第1穿刺部位p1に対して付与する圧迫力の方向を確認することができる。また、第2マーカー部125は、第1マーカー部115の外形よりも大きな外形を有するため、拡張部材110を第1穿刺部位p1に位置合わせするための第1マーカー部115を過剰に大きく形成する必要がない。そのため、止血器具100は、第1マーカー部115を小さく形成することができる。それにより、術者は、拡張部材110を第1穿刺部位p1に位置合わせする際、第1マーカー部115を基準に用いることにより、第1穿刺部位p1に対してより一層正確に拡張部材110を配置することができる。
 また、拡張部材110は、膜材で区画された内腔113を備える一つのバルーンで構成されている。第1マーカー部115は、拡張部材110の拡張状態で、固定部材120(支持部材130)に投影した際、内腔113を間に挟んで第2マーカー部125と重なる位置に位置する。
 上記のように構成された止血器具100によれば、拡張部材110が一つのバルーンで構成され、かつ、拡張部材110が拡張した状態において、支持部材130に投影された第1マーカー部115が第2マーカー部125と重なるように配置される。すなわち、止血器具100は、患者の右手H1に止血器具100を装着せず、拡張部材110を拡張した状態において、支持部材130に投影された第1マーカー部115が第2マーカー部125と重なるように配置される。そのため、止血器具100は、後述する変形例4(図26、図27を参照)と比較し、拡張部材110の拡張前後で、第1マーカー部115と第2マーカー部125の位置関係を安定させることができる。従って、術者は、拡張部材110を配置する際、及び、拡張部材110を拡張した状態で、拡張部材110が第1穿刺部位p1に対して付与する圧迫力の方向をより正確に目視で確認することができる。これにより、術者は、拡張部材110を拡張した状態で、又は、拡張した拡張部材110を減圧した際、拡張部材110が第1穿刺部位p1に対して付与する圧迫力の方向を目視で簡単に確認することができる。
 また、固定部材120は、支持部材130と、支持部材130から延在し、患者の右手H1に巻き付けるように構成された複数の帯体140、150、160と、を有する。支持部材130は、拡張部材110よりも硬質な材料で構成され、第2マーカー部125は、支持部材130に配置される。
 上記のように構成された止血器具100によれば、第2マーカー部125が拡張部材110よりも硬質な材料で構成された支持部材130に配置されているため、拡張部材110が拡張した際、拡張部材110の拡張に伴って第2マーカー部125の位置が変位することを防止できる。そのため、止血器具100は、拡張部材110が拡張した際、第1マーカー部115と第2マーカー部125の相対的な位置関係に基づいて、支持部材130の配置状態を的確に把握することができる。
 また、帯体は、支持部材130から第1方向に延在する第1帯体140と、支持部材130から第1方向と異なる第2方向に延在する第2帯体150と、を備える。支持部材130は、拡張部材110が配置された第1領域131と、第1領域131よりも外側に位置し、第1帯体140及び第2帯体150が接続可能に構成された第2領域132と、を有する。第1帯体140及び第2帯体150は、第2領域132に接続された状態で、第2領域132において拡張部材110の周囲をスライド移動可能である。第1領域131には、第1帯体140及び第2帯体150がスライド移動する際の中心となる中心点Rが位置し、中心点Rは、第2マーカー部125に位置する。
 上記のように構成された止血器具100によれば、術者は、止血器具100を患者の右手H1に装着する際、各帯体140、150をスライド移動させることにより、患者の右手H1に対する各帯体140、150の固定位置を調整することができる。それにより、止血器具100は、患者の右手H1の動きが拘束されないように各帯体140、150を患者の右手H1に配置することができる。また、上記の止血器具100では、各帯体140、150の中心点Rが第2マーカー部125に位置するため、術者が止血器具100を患者の右手H1に装着する際、第2マーカー部125の位置を目視で確認することにより、中心点Rの位置を確認することができる。術者は、中心点Rの位置を把握することができるため、患者の右手H1に対する各帯体140、150の固定位置を簡単に調整することができる。
 また、拡張部材110は、支持部材130に固定された固定領域117を有する。固定領域117の周縁部は、支持部材130に投影した際、第2マーカー部125を囲む。
 上記のように構成された止血器具100によれば、止血器具100は、拡張部材110が支持部材130と固定された固定領域117を有するため、拡張部材110が支持部材130から位置ずれし難い。また、止血器具100は、第2マーカー部125が固定領域117の周縁部に囲まれた位置に配置されているため、止血器具100を患者の右手H1に装着する際等に拡張部材110が不用意に変形した場合においても、第2マーカー部125が固定領域117の周縁部の内側に留まる。そのため、術者は、第1マーカー部115と第2マーカー部125を基準にして、拡張部材110を第1穿刺部位p1により一層正確に配置することができる。
 次に、本発明に係る止血器具の変形例を説明する。変形例の説明では、前述した実施形態の説明において既に説明した部材や止血器具の使用手順等についての説明は適宜省略する。また、各変形例において特に説明の無い内容は、前述した実施形態と同一のものとすることができる。
 <変形例1>
 図21、図22には、変形例1に係る止血器具100Aの一部を拡大して示している。図21は、支持部材130の外表面側から見た止血器具100Aの平面図であり、図22は、支持部材130の内表面側から見た止血器具100Aの平面図である。
 変形例1に係る止血器具100Aは、前述した実施形態に係る止血器具100とは、第1マーカー部115A及び第2マーカー部125Aの構成が相違する。
 止血器具100Aは、概説すると、図21、図22に示すように、第1穿刺部位p1を圧迫するように構成された拡張部材110と、拡張部材110を第1穿刺部位p1に固定するように構成された固定部材120と、拡張部材110に位置し、第1穿刺部位p1に拡張部材110を位置合わせできるように構成された第1マーカー部115Aと、固定部材120に配置され、第1マーカー部115Aと異なる形状を有する第2マーカー部125Aと、を有する。
 第1マーカー部115Aは、拡張部材110の支持部材130が配置された側の面と反対側の面の外表面に配置している(図6、図7を参照)。
 第1マーカー部115Aは、図21、図22に示すように、交点115cを形成するように交差した2以上の線状部115a、115bから形成されている。交点115cは、拡張部材110の面方向の略中心位置に位置する。
 交点115cは、拡張部材110の拡張前の状態で、支持部材130に投影した際、第2マーカー部125Aと重なる。
 第2マーカー部125Aは、内側に空白部分が形成されたリング形状を有する。
 第2マーカー部125Aは、支持部材130の外表面130b(図6、図7を参照)に配置している。
 第2マーカー部125Aの中心は、拡張部材110の略中心位置に位置する。そのため、第2マーカー部125Aの中心と支持部材130に投影した第1マーカー部115Aの交点115cは重なる。また、各帯体140、150の中心点Rは、第2マーカー部125Aに位置する。本変形例1では、第2マーカー部125Aの中心は、各帯体140、150の中心点Rと重なる。加えて、第1マーカー部115Aの交点115cは、支持部材130に投影した際、各帯体140、150の中心点Rと重なる。
 第1マーカー部115Aは、交点115cを形成する2以上の線状部115a、115bを有する限り、具体的な形状は限定されない。例えば、第1マーカー部115Aは、一つの交点を形成する3つ以上の線状部で形成してもよい。また、各線状部115a、115bの太さ、色、長さ等についても特に制限はない。また、第2マーカー部125Aは、第1マーカー部115Aと異なる形状を有する限り、具体的な形状は特に限定されない。
 止血器具100Aの拡張部材110は、膜材で区画された内腔113を備える一つのバルーンで構成されている(図6、図7を参照)。
 第1マーカー部115Aの交点115cは、拡張部材110の拡張状態で、固定部材120に投影した際、内腔113を間に挟んで第2マーカー部125と重なる位置に位置する。
 術者は、止血器具100Aを患者の右手H1に装着する際、拡張部材110に位置する第1マーカー部115Aの交点115cを第1穿刺部位p1に位置合わせすることにより、第1穿刺部位p1に拡張部材110を適切に配置することができる。また、術者は、止血器具100Aを患者の右手H1に装着した状態で拡張部材110を拡張させて第1穿刺部位p1を圧迫止血する際、支持部材130に投影された第1マーカー部115Aの交点115cと第2マーカー部125Aの重なり状態を確認することにより、支持部材130の配置状態を確認することができる。術者は、支持部材130の配置状態を確認することにより、支持部材130に接続された拡張部材110が第1穿刺部位p1に向けて適切に圧迫力を付与しているかどうかを簡単に確認することができる。
 変形例1に係る止血器具100Aによれば、術者は、止血器具100Aを患者の右手H1に装着して第1穿刺部位p1を圧迫止血する際、固定部材120(支持部材130)に投影された第1マーカー部115Aの交点115cと固定部材120に配置された第2マーカー部125の重なり状態を目視で確認することにより、患者の右手H1に対する固定部材120の配置状態(傾きの有無等)を確認することができる。術者は、固定部材120の配置状態に基づいて、拡張部材110が第1穿刺部位p1に対して付与する圧迫力の方向を確認することができる。また、第1マーカー部115Aは、拡張部材110を第1穿刺部位p1に位置合わせするための基準となる部分が2以上の線状部115a、115bの交点で構成されている。そのため、術者は、拡張部材110を第1穿刺部位p1に位置合わせする際、交点115cを第1穿刺部位p1に配置することにより、第1穿刺部位p1に対してより一層正確に拡張部材110を配置することができる。
 また、止血器具100Aの拡張部材110は、膜材で区画された内腔113を備える一つのバルーンで構成されている。第1マーカー部115Aの交点115cは、拡張部材110の拡張状態で、固定部材120に投影した際、内腔113を間に挟んで第2マーカー部125と重なる位置に位置する。
 上記のように構成された止血器具100Aによれば、拡張部材110が一つのバルーンで構成され、かつ、拡張部材110が拡張した状態において、支持部材130に投影された第1マーカー部115Aの交点115cが第2マーカー部125と重なるように配置される。そのため、止血器具100Aは、前述した実施形態に係る止血器具100(図6、図7を参照)と同様に、拡張部材110の拡張前後で、第1マーカー部115Aと第2マーカー部125Aの位置関係を安定させることができる。従って、術者は、拡張部材110を配置する際、及び、拡張部材110を拡張した状態で、拡張部材110が第1穿刺部位p1に対して付与する圧迫力の方向をより正確に目視で確認することができる。これにより、術者は、拡張部材110を拡張した状態で、又は、拡張した拡張部材110を減圧した際、拡張部材110が第1穿刺部位p1に対して付与する圧迫力の方向を目視で簡単に確認することができる。
 <変形例2>
 図23には、変形例2に係る止血器具の部分断面図を示している。図23は、図6に対応する断面図である。
 変形例2に係る止血器具では、接続部材180Aの構造が前述した実施形態に係る止血器具100と相違する(図6を参照)。接続部材180Aは、面方向の中心部分に孔部が形成された枠形状を有する。図23に示すように、拡張部材110の固定領域117は、接続部材180Aの外形に沿って位置する。固定領域117の周縁部は、第2マーカー部125を囲むように配置されている。
 上記のように、接続部材180Aの形状、拡張部材110の固定領域117の形状及び位置等について特に制限はなく、適宜変更することが可能である。
 <変形例3>
 図24には、変形例3に係る止血器具の部分断面図を示している。図24は、図6に対応する断面図である。
 変形例3に係る支持部材130Aは、第1領域131に形成された平坦な平面部139を有する。第2マーカー部125は、平面部139に配置されている。
 術者は、変形例3に係る止血器具を患者の右手H1に装着する際、支持部材130の外表面130b側から平面部139を介して第1マーカー部115を覗き込むことにより、第1マーカー部115を簡単に目視で確認することができる。このように、術者は、第1領域131が湾曲した形状で形成されている場合と比較して、支持部材130越しに第1マーカー部115の位置を簡単に確認することができる。また、術者は、止血器具による圧迫止血を行う際にも、平面部139を介して第1マーカー部115の位置を簡単に確認できるため、第1マーカー部115と第2マーカー部125の重なり状態を簡単に確認することができる。
 <変形例4>
 図25~図28には、変形例4に係る止血器具100Bを示している。図25は、止血器具100Bの平面図、図26、図27は、図25に示す矢印26A-26Aに沿う断面図、図28は、止血器具100Bを患者の前腕部Aに装着した際の様子を示す図である。
 変形例4に係る止血器具100Bは、図28に示すように、患者の前腕部Aに装着可能に構成されている。また、止血器具100Bが備える拡張部材110Bは、患者の前腕部Aに形成された穿刺部位p3に対して圧迫力を付与することが可能に構成されている。穿刺部位p3は、例えば、前腕部Aを走行する橈骨動脈へイントロデューサー等を導入するためのアクセス経路を確保するために患者の前腕部Aに形成することができる。
 図25に示すように、止血器具100Bは、拡張部材110Bと、固定部材120と、を有する。
 拡張部材110Bは、図26、図27に示すように、第1拡張部材110Cと第2拡張部材110Dの二つの拡張部材で構成されている。各拡張部材110C、110Dは、内腔113を備える。第1拡張部材110Cには、流体を供給及び排出するための注入部191、緩衝部材192、チューブ193が接続されている。
 第1拡張部材110Cと第2拡張部材110Dは、図26、図27に示すように、連結部材119を介して連結している。連結部材119は、例えば、内腔を有するチューブで構成することができる。
 固定部材120Bは、患者の前腕部Aに巻き付け可能な帯体140Bを有する。帯体140Bの延在方向の各端部には、帯体140Bを患者の前腕部Aに固定するための固定部位171B、172Bを配置している。
 図26、図27に示すように、第1マーカー部115は、第2拡張部材110Dの第1拡張部材110C側に位置する面の反対側の面の外表面に配置している。
 第2マーカー部125は、帯体140Bの外表面に配置している。
 図26には、各拡張部材110C、110Dが拡張される前の状態であって、患者の前腕部Aに止血器具100Bを装着する前の状態を示している。このような状態において、固定部材120B(帯体140B)に投影された第1マーカー部115は、第2マーカー部125と重ならない。
 図27には、各拡張部材110C、110Dが拡張される前の状態であって、患者の前腕部Aに止血器具100Bを装着する際の状態を示している。図27に示すように、各拡張部材110C、110D同士を隣接させるように配置すると、固定部材120B(帯体140B)に投影された第1マーカー部115は、第2マーカー部125と重なる。
 上記のように本願発明に係る止血器具は、少なくとも拡張部材110Bが拡張する前の状態において第1マーカー部115と第2マーカー部125が重なるように配置されていればよく、患者の肢体(前腕部Aや手H)に止血器具100Bを装着する前後の状態においては、固定部材120に投影された第1マーカー部115と第2マーカー部125が重なっていてもよいし、重なっていなくてもよい。
 止血器具100Bの帯体140Bには、例えば、前述した実施形態に係る止血器具100の支持部材130と同様の所定の硬度を有する支持部材(湾曲板)130Bを配置することができる。支持部材130Bは、所定の被覆部材190と帯体140Bとの間に区画される空間に収容することができる。
 以上、実施形態及び変形例を通じて本発明に係る止血器具を説明したが、本発明は明細書において説明した内容のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
 実施形態の説明では、右手の甲に形成された穿刺部位及び前腕部に形成された穿刺部位を止血するための止血器具を例示した。ただし、止血器具は、左手の甲に形成された穿刺部位、左右いずれかの手の掌に形成された穿刺部位、患者の足(例えば、足背、足底など)に形成された穿刺部位等を止血可能に構成してもよい。
 止血器具の各部の形状や寸法等は、穿刺部位に配置した拡張部材を拡張させることにより穿刺部位を圧迫止血可能な限り、特に限定されることはなく、適宜変更することが可能である。
 本出願は、2021年2月17日に出願された日本国特許出願第2021-23097号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。
100、100A、100B  止血器具
110、110B  拡張部材
113  拡張部材の内腔
115、115A  第1マーカー部
115a、115b  線状部
115c  交点
117  固定領域
120、120B  固定部材
125、125A  第2マーカー部
130、130A、130B  支持部材
130a  支持部材の内表面
130b  支持部材の外表面
131  第1領域
132  第2領域
133a、133b  第1孔部
133c、133d  第2孔部
139  平面部
140  第1帯体
150  第2帯体
160  第3帯体
180  接続部材
200  イントロデューサー
A  前腕部
B  血管(動脈)
H  手
H1  右手
fb  指間部
p1  第1穿刺部位(穿刺部位)
p2  第2穿刺部位(穿刺部位)
p3  穿刺部位
R  中心点

Claims (8)

  1.  患者に形成された穿刺部位を圧迫するように構成された拡張部材と、
     前記拡張部材を前記穿刺部位に固定するように構成された固定部材と、
     前記拡張部材に位置し、前記患者の前記穿刺部位に前記拡張部材を位置合わせできるように構成された第1マーカー部と、
     前記固定部材に配置され、前記第1マーカー部とは異なる形状、大きさ、色彩の少なくとも一つを有する第2マーカー部と、を有し、
     前記第2マーカー部は、前記第1マーカー部の外形よりも大きな外形を有し、
     前記第1マーカー部は、前記拡張部材の拡張前の状態で、前記固定部材に投影した際、前記第2マーカー部と重なる位置に位置する、止血器具。
  2.  患者に形成された穿刺部位を圧迫するように構成された拡張部材と、
     前記拡張部材を前記穿刺部位に固定するように構成された固定部材と、
     前記拡張部材に位置し、前記患者の前記穿刺部位に前記拡張部材を位置合わせできるように構成された第1マーカー部と、
     前記固定部材に配置され、前記第1マーカー部と異なる形状を有する第2マーカー部と、を有し、
     前記第1マーカー部は、交点を形成するように交差した2以上の線状部から形成されており、
     前記交点は、前記拡張部材の拡張前の状態で、前記固定部材に投影した際、前記第2マーカー部と重なる位置に位置する、止血器具。
  3.  前記拡張部材は、膜材で区画された内腔を備える一つのバルーンで構成されており、
     前記第1マーカー部は、前記拡張部材の拡張状態で、前記固定部材に投影した際、前記内腔を間に挟んで前記第2マーカー部と重なる位置に位置する、請求項1に記載の止血器具。
  4.  前記拡張部材は、膜材で区画された内腔を備える一つのバルーンで構成されており、
     前記交点は、前記拡張部材の拡張状態で、前記固定部材に投影した際、前記内腔を間に挟んで前記第2マーカー部と重なる位置に位置する、請求項2に記載の止血器具。
  5.  前記固定部材は、支持部材と、前記支持部材から延在し、前記患者の肢体に巻き付けるように構成された帯体と、を有し、
     前記支持部材は、前記拡張部材よりも硬質な材料で構成され、
     前記第2マーカー部は、前記支持部材に配置される、請求項1~4のいずれか1項に記載の止血器具。
  6.  前記帯体は、前記支持部材から第1方向に延在する第1帯体と、前記支持部材から前記第1方向と異なる第2方向に延在する第2帯体と、を備え、
     前記支持部材は、前記拡張部材が配置された第1領域と、前記第1領域よりも外側に位置し、前記第1帯体及び前記第2帯体が接続可能に構成された第2領域と、を有し、
     前記第1帯体及び前記第2帯体は、前記第2領域に接続された状態で、前記第2領域において前記拡張部材の周囲をスライド移動可能であり、
     前記第1領域には、前記第1帯体及び前記第2帯体がスライド移動する際の中心となる中心点が位置し、
     前記中心点は、前記第2マーカー部に位置する、請求項5に記載の止血器具。
  7.  前記支持部材は、前記第1領域に形成された平坦な平面部を有し、
     前記第2マーカー部は、前記平面部に配置されている、請求項6に記載の止血器具。
  8.  前記拡張部材は、前記支持部材に固定された固定領域を有し、
     前記固定領域の周縁部は、前記支持部材に投影した際、前記第2マーカー部を囲む、請求項5~7のいずれか1項に記載の止血器具。
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