WO2022097637A1 - ステント - Google Patents

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Abstract

ステントの端部側の部分における生体管腔への追従性が高く、複雑な形状の生体管腔に対しても適切に留置することができるステントを提供する。 十二指腸ステント(1)は、十二指腸(D)(生体管腔)に留置される筒状のステントであって、軸方向(AX)に略直交する径方向に拡縮可能に形成され、軸方向(AX)の中央部よりも先端側の部分は、少なくとも一の部分が他の部分に対して、軸方向、径方向及び周方向のうち、少なくとも一の方向に変位可能に形成された第1周面部(20A)(可動部2)を備える。

Description

ステント
 本発明は、ステントに関する。
 従来、血管、食道、胆管、気管、尿管などの生体管腔に生じた狭窄部又は閉塞部に留置され、病変部位を拡径して生体管腔の開存状態を維持するステントが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4651943号公報
 ところで、生体管腔が、屈曲又は扁平していたり、隆起が存在していたりしているなど、複雑な形状を有している場合、ステント留置時に生体管腔に負荷がかかりやすい。生体管腔の柔軟性によって管腔形状が矯正され、ある程度負荷は軽減されるものの、局所的に負荷が集中すると、生体管腔を損傷させる虞がある。特に、特許文献1等に開示のステントのように、全長にわたって直筒状に形成されているステントの場合、屈曲している生体管腔に追従しにくく、アキシャルフォース(直線化力)によってステントの端部側における周面の一部が生体管腔壁に強く押し付けられるため、長期にわたって留置する際の穿孔リスクが高まる。また、例えば、拍動流や管腔の運動による逸脱を予防する目的で、ステントの端部側が拡径されている場合、ステント全体が直筒状に形成されている場合に比較して拡張力が大きくなるため、生体管腔にかかる負荷も大きくなる。
 本発明の目的は、ステントの端部側の部分における生体管腔への追従性が高く、複雑な形状の生体管腔に対しても適切に留置することができるステントを提供することである。
 本発明に係るステントは、
 生体管腔に留置される筒状のステントであって、
 軸方向に略直交する径方向に拡縮可能に形成され、
 前記軸方向の中央部よりも先端側の部分は、少なくとも一の部分が他の部分に対して、前記軸方向、前記径方向及び周方向のうち、少なくとも一の方向に変位可能に形成された可動部を備える。
 本発明によれば、ステントの端部側の部分における生体管腔への追従性が高まり、複雑な形状の生体管腔に対しても適切にステントを留置することができる。
図1は、第1の実施の形態に係る十二指腸ステントの外観を示す図である。 図2は、第1の実施の形態に係る十二指腸ステントの留置態様の一例を示す図である。 図3は、第1の実施の形態に係る十二指腸ステントにおける第2ステント部の模式図である。 図4は、第2ステント部の変形例を示す模式図である。 図5は、第2の実施の形態に係る十二指腸ステントの外観を示す図である。 図6は、第2の実施の形態に係る十二指腸ステントの留置態様の一例を示す図である。 図7A、図7Bは、第2の実施の形態に係る十二指腸ステントにおけるくびれ部の一例を示す模式図である。
 以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態では、本発明の一例として、十二指腸Dの病変部位を径方向外側に押し拡げて閉塞(狭窄)の治療を行うべく、十二指腸D内に留置されて使用される十二指腸ステント1、2について説明する。
[第1の実施の形態]
 図1は、第1の実施の形態に係る十二指腸ステント1の外観を示す図である。図2は、十二指腸ステント1の留置状態を示す図である。図3は、第2ステント部20の模式図である。
 十二指腸ステント1は、十二指腸Dに留置され、管腔を押し拡げて消化物(流体)の流路を画成する(図2参照)。十二指腸ステント1は、例えば、十二指腸球部D1と十二指腸下行部D2の境界を跨ぐように留置される。
 十二指腸ステント1は、図1に示すように、骨格のみで構成される、いわゆるベアステントである。十二指腸ステント1は、第1ステント部10、及び、第1ステント部10に連設される第2ステント部20を有する。図1では、第1ステント部10と第2ステント部20の境界を破線で示している。
 以下において、軸方向AXにおける第2ステント部20側を「一端側」、反対側を「他端側」として説明する。
 十二指腸ステント1は、軸方向AXにおいて中央部よりも先端側となる一端側の部分に、一の部分が他の部分に対して、軸方向AX、軸方向AXに直交する径方向、及び軸を中心とする周方向のうち、少なくとも一の方向に変位可能に形成された可動部2を備える。すなわち、可動部2は、十二指腸Dの形状等に追従しやすい構造を有している。本実施の形態では、第2ステント部20に可動部2が設けられている。
 ここで、「中央部よりも先端側の部分」は、十二指腸ステント1のアキシャルフォース(直線化力)によって生体管腔壁に強く押し付けられる部分である。
 第1ステント部10は、軸方向AXに沿って真っ直ぐに延在する筒形状を有し、径方向に拡縮可能となっている。第1ステント部10は、例えば、消化物の流れ方向において十二指腸球部D1の下流側の十二指腸下行部D2に配置され、他端側の部分がファーター乳頭VPよりも下流側に位置するように長尺に形成されている。第1ステント部10は、例えば、軸方向AXにおける伸長が規制されるように、線材を編み込んで筒状に形成された筒状骨格11で構成される。
 第2ステント部20は、例えば、十二指腸下行部D2に対して屈曲し、十二指腸下行部D2とは形状が異なる十二指腸球部D1に配置される。第2ステント部20は、第1ステント部10の一端側の部分に連設され、全体として、軸方向AXの先端側に向かって拡径するように傾斜するフレア形状を有する。すなわち、第2ステント部20は、第1ステント部10とは形状及び径方向への拡張力が異なっている。
 第2ステント部20は、軸方向AXにおいて中央部よりも端部側に位置する。第2ステント部20は、第1周面部20A及び第2周面部20Bを有しており、第1周面部20Aが生体管腔に追従しやすい可動部2として機能する。
 第2周面部20Bは、第1ステント部10の一端側の部分に連設されている。また、第2周面部20Bは、1つの冠状の骨格25(以下、「冠骨格25」と称する)からなる部分である。つまり、第2周面部20Bは、周方向に連続して形成されている。
 また、第2周面部20Bの第1ステント部10と反対側の端部(先端部)に、第1周面部20Aが接続されている。
 第1周面部20Aは、フレア形状を呈するように、4つの花びら状の骨格21~24(以下、「花弁骨格21~24」と称する)が周方向に離れて配置された部分である。つまり、第1周面部20Aは、周方向に連続しないように形成されている。花弁骨格21~24のうち隣り合う骨格の間には隙間が設けられる。
 なお、花弁骨格21~24は複数あればよく、4つに限定されない。花弁骨格21~24の数が増えると、第1周面部20Aの自由度が高まり生体管腔に追従しやすくなるが、収縮状態から拡張状態に戻る際の拡張性及び形状安定性が低下し、十二指腸ステント1が十二指腸Dから逸脱しやすくなる虞がある。そのため、これらを考慮して花弁骨格21~24の数は適宜に設定される。
 また、花弁骨格21~24のうち隣り合う骨格の間の隙間の大きさは、花弁骨格21~24の周方向への変位の大きさを考慮して設定されるのが好ましい。
 第1周面部20Aは、分離した花弁骨格21~24により形成されているため、筒状に接続して形成される場合に比較すると拡張力及び形態安定性は低下する。本実施の形態では、第1周面部20Aの第1ステント部10側の端部に第2周面部20Bが設けられ、一端部が周方向に接続された形態をなすことで、第1周面部20Aの拡張力及び形状安定性の低下が抑制されている。
 また、図4に示すように、第1周面部20Aを形成する花弁骨格21~24を、例えば、かしめ部材等の接続部材26を用いて、追従性が損なわれない程度に周方向に接続するようにしてもよい。なお、第2ステント部20に第2周面部20Bを設けずに第1周面部20Aだけで構成し、第1周面部20Aを第1ステント部10に直接接続するようにしてもよい。
 第1周面部20Aの花弁骨格21~24及び第2周面部20Bの冠骨格25は、例えば、第1ステント部10の筒状骨格11と同様に、線材を編み込んで形成される。
 第1ステント部10の筒状骨格11、並びに第2ステント部20の花弁骨格21~24及び冠骨格25は、所定のピッチでジグザグ状(Z状)に折り返されながら螺旋状に延在する4本の線材を、屈曲部(一方の山部(軸方向一端側に凸の部分)と他方の谷部(軸方向他端側に凸の部分))が互いに噛み合うようにひし形金網状(フェンス状)に編み込んで形成されている。
 なお、筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25は、ひし形金網状ではなく、1又は複数の線材を山部と谷部とが交互に形成されるように屈曲しながら、それぞれの軸方向に螺旋状に巻回して編み込まれた構成であってもよい。
 筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25は、拡張状態の形状が記憶された、いわゆる自己拡張性を有し、シース(図示略)からの放出に伴い、径方向外側に拡張する。すなわち、第1ステント部10及び第2ステント部20は、径方向内側に折り畳まれた収縮状態から、径方向外側に拡張して管状流路を画成する拡張状態へと変形可能に構成されている。
 筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25を形成する線材の材料としては、例えば、ステンレス鋼、Ni-Ti合金(ニチノール)、チタン合金等に代表される公知の金属又は金属合金が挙げられる。また、X線造影性を有する合金材料を用いてもよい。この場合、十二指腸ステント1の位置を体外から確認することができるようになる。なお、筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25は、金属材料以外の材料(例えば、セラミックや樹脂等)で形成されてもよい。
 なお、筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25を形成する線材の材料、線径(断面積)、周方向における折り返し回数及び折り返し形状(屈曲部の数及び形状)、並びに、網目の大きさ(単位長さ当たりの骨格量)等は、留置する生体管腔に応じて必要となる第1ステント部10及び第2ステント部20の拡張力及び柔軟性を基準として適宜選択される。ここで、柔軟性とは、第1ステント部10及び第2ステント部20の曲がり易さのことであり、特に、軸方向の曲げ剛性により規定される。すなわち、第1ステント部10及び第2ステント部20の柔軟性が高いとは、軸方向に対する曲げ剛性が適度に低く、生体管腔やシース内でキンクすることなく当該生体管腔やシースの形状に追従する性質を有することをいう。
 図3に示すように、第2ステント部20において、花弁骨格21~24は、それぞれ、展開した状態で略扇形状を有するように先端側ほど周方向の長さが長くなっている。花弁骨格21~24は、湾曲した状態で互いに隣接するように、冠骨格25の第1ステント部10と反対側の端部(先端部)に接続される。これにより、第2ステント部20はフレア形状に形成される。なお、花弁骨格21~24及び冠骨格25は、それぞれ、別々の線材により形成された後、かしめ部材などを用いて接続されてもよいし、同じ線材により一体的に形成されてもよい。
 第2ステント部20は、一般的なフレア形状と異なり、花弁骨格21~24が、周方向に分離して配置されているので、冠骨格25との接続部を固定端として、それぞれが独立して径方向に変位可能であるとともに、それぞれが独立して軸方向AXに変位可能である。
 また、花弁骨格21~24のうち隣り合う骨格の間には隙間が設けられているので、それぞれが独立して周方向に変位可能である。
 このように、一の花弁骨格(例えば、花弁骨格21)が一の部分として、また、他の花弁骨格(例えば、花弁骨格22)が他の部分として、一の花弁骨格が他の花弁骨格に対して、軸方向AX、軽方向及び周方向に変位可能に形成されている。これにより、花弁骨格21~24からなる第1周面部20Aは、生体管腔に追従しやすい可動部2として機能する。
 第2ステント部20がシースから放出されると、花弁骨格21~24は拡張状態に復元しようとする。このとき、花弁骨格21~24は、それぞれ独立して軸方向、径方向及び周方向に変位することができ、留置部位が屈曲していたり隆起があったりする場合でも、それらの形状に追従して適切に密着する。
 このように、十二指腸ステント1は、十二指腸D(生体管腔)に留置される筒状のステントであって、軸方向AXに略直交する径方向に拡縮可能に形成され、軸方向AXの中央部よりも先端側の部分は、少なくとも一の部分が他の部分に対して、軸方向AX、径方向及び周方向のうち、少なくとも一の方向に変位可能に形成された可動部2を備えている。
 具体的には、十二指腸ステント1は、径方向に拡縮可能な筒状の第1ステント部10と、第1ステント部10とは形状及び径方向への拡張力のうち、少なくとも一方が異なる第2ステント部20と、を備える。そして、第1ステント部10及び第2ステント部20のうち、軸方向AXの中央部よりも先端側に配置された第2ステント部20は、可動部2を有している。
 十二指腸ステント1によれば、可動部2が軸方向AX、径方向及び周方向に変位可能に形成され、軸方向AXの中央部よりも先端側の部分を自由度の高い構造とすることができ、十二指腸球部D1を有する十二指腸Dの形状等に追従しやすくなる。これにより、十二指腸ステント1を留置したときの十二指腸壁との密着性を向上させて、複雑な形状を有する十二指腸Dに対しても適切に十二指腸ステント1を留置することができ、十二指腸ステント1の逸脱を防止することができる。また、十二指腸ステント1の軸方向AXの中央部よりも先端側の部分が十二指腸壁に強く押し付けられることがなくなり、十二指腸Dに対する負荷を低減させることができる。
 また、十二指腸ステント1において、第1ステント部10及び第2ステント部20のうちの第2ステント部20が軸方向AXの中央部よりも先端側に配置されており、可動部2は、第2ステント部20の周面部20A、20Bのうち、周方向に連続しないように形成された第1周面部20Aにより形成されている。
 これにより、第1周面部20A、すなわち、周方向に離れて配置された花弁骨格21~24がそれぞれ独立して変位することができ、十二指腸壁との密着性を向上させることができる。
 また、第2ステント部20の周面部には、周方向に接続して形成された第2周面部20Bが設けられている。
 これにより、第1周面部20Aが周方向に分離していることによる拡張力の低下を、第2周面部20Bにより補うことができる。
 また、第2ステント部20は、軸方向AXの先端側に設けられ、軸方向AXの先端側に向かって外径が拡張するように傾斜するフレア形状を有している。
 これにより、第2ステント部20の拡張力を高める上でフレア形状を有するように構成しても、第1周面部20Aを周方向に連続しないように形成することで、十二指腸Dに対する負荷を低減させて、十二指腸ステント1を長期にわたって留置する際の穿孔リスクを低下させることができる。
[第2の実施の形態]
 図5は、第2の実施の形態に係る十二指腸ステント1Aの外観を示す図である。図6は、十二指腸ステント1Aの留置状態を示す図である。十二指腸ステント1Aにおいて、第1の実施の形態に係る十二指腸ステント1と同一又は対応する構成要素については、同一の参照符号で示し、詳細な説明については省略する。
 十二指腸ステント1Aは、例えば、胃Sと十二指腸球部D1の境界である幽門部Pを跨ぐように留置される(図6参照)。具体的には、第1ステント部10と第2ステント部20の境界に形成されているくびれ部3が、幽門部Pに位置するように留置される。
 第2の実施の形態では、第1ステント部10は、軸方向AXに沿って真っ直ぐに延在するストレート部10Aと、ストレート部10Aに連設され第2ステント部20側に向かって縮径するテーパー部10Bと、を有する。テーパー部10Bは、軸方向AXの基端側に向かって外径が拡径するように傾斜する。第1ステント部10は、例えば、消化物の流れ方向において十二指腸球部D1から十二指腸下行部D2にわたって配置される。特に、テーパー部10Bは、十二指腸球部D1内の幽門部Pの近傍に配置される。
 第2ステント部20は、テーパー部10Bの軸方向AXにおける先端側に連設され、先端側に向かって外径が拡径するように傾斜するフレア形状を有する。第2ステント部20は、例えば、十二指腸球部D1とは形状が異なる胃S内の幽門部Pの近傍に配置される。第2の実施の形態では、第2ステント部20は、花弁骨格21~24からなる第1周面部20Aのみで形成されており、第1周面部20Aが第1ステント部10のテーパー部10Bに連設されている。
 第1ステント部10のテーパー部10Bと第2ステント部20のフレア形状の第1周面部20Aにより、くびれ部3が形成される。くびれ部3の形状、すなわち、テーパー部10B及び第1周面部20Aの傾斜角度は、幽門部Pの形状に応じて設定される。
 なお、第2ステント部20は、第1の実施の形態と同様に、第1周面部20A(花弁骨格21~24)に連設される冠骨格25からなる第2周面部20Bを有し、第2周面部20Bが第1ステント部10のテーパー部10Bに連設されてもよい。この場合、テーパー部10Bと第2周面部20Bにより、くびれ部3が形成される。
 十二指腸ステント1Aでは、第1ステント部10にテーパー部10Bが設けられており、第1の実施の形態に係る十二指腸ステント1に比較して、第1ステント部10と第2ステント部20の境界部分のくびれがきつく、くびれ部3の径が小さくなっている。例えば、テーパー部10Bの筒状骨格11の網目の大きさや網目の数を変更することで、適切なテーパー形状を形成することができる。
 十二指腸Dと胃Sの連通部分である幽門部Pは、幽門部Pの近傍の胃S側の管径及び十二指腸D側の管径よりも小径であり、急峻な湾曲面の鼓形状を有し、正常な状態では閉じた状態をなしている。また、幽門部Pは、消化物の流れ方向に沿う断面において、急峻な略双曲線形状を有しているともいえる。
 第1ステント部10にテーパー部10Bが設けられ、幽門部Pに位置するくびれ部3が急峻に形成されているので、幽門部Pにおける引っ掛かりを強くすることができる。すなわち、第2ステント部20が幽門部Pに係止されることで十二指腸ステント1Aの十二指腸D側への位置ずれを防止することができ、さらに、第1ステント部10のテーパー部10Bが幽門部Pに係止されることで十二指腸ステント1Aの胃S側への位置ずれも防止することができる。また、フレア形状の花弁骨格21~24が開きやすくなるので、幽門部Pの近傍の胃壁に接触しやすくなり、当該花弁骨格21~24が引っ掛かることで十二指腸ステント1Aの位置ずれを効果的に防止することができる。
 また、テーパー部10Bの径方向への拡張力は、ストレート部10Aの拡張力よりも小さいことが好ましい。同様に、第2ステント部20のくびれ部3近傍における径方向への拡張力は、くびれ部3から離れた先端部分における拡張力よりも小さいことが好ましい。テーパー部10B及び第2ステント部20は、例えば、くびれ部3に近づくにつれて、径方向への拡張力が徐々に小さくなるように構成されてもよい。この場合、くびれ部3が容易に拡縮可能となるので、幽門部Pの開閉に追従しやすくなり、幽門部Pにかかる負荷を抑制することができる。テーパー部10B及び第2ステント部20の拡張力は、例えば、筒状骨格11及び花弁骨格21~24の網目の大きさや網目の数を変更することで、適切に調整することができる。なお、幽門部Pにかかる負荷を抑制するためには、テーパー部10B及び第2ステント部20の少なくとも一方において、上述したように拡張力が制御されていればよい。
 図7A、図7Bは、十二指腸ステント1Aのくびれ部3の一例を示す模式図である。
 図7Aでは、第1ステント部10(テーパー部10B)の筒状骨格11と、第2ステント部20の花弁骨格21~24との接続部分(屈曲部同士の係合部分)に、くびれ部3が形成されている。この場合、くびれ部3が変形しやすいので、幽門部Pにかかる負荷を低減しやすくなる。
 一方、図7Bでは、第2ステント部20の花弁骨格21~24の直線部分に、くびれ部3が形成されている。この場合、くびれ部3が変形しにくいので、幽門部Pにおける位置ずれを防止しやすくなる。
 このように、十二指腸ステント1Aは、第1の実施の形態に係る十二指腸ステント1の構造に加えて、以下の特徴的な構造を有している。
 すなわち、十二指腸ステント1Aにおいて、第1ステント部10は、軸方向AXの基端側に向かって外径が拡径するように傾斜するテーパー部10Bを有し、第2ステント部20は、軸方向の中央部よりも先端側に配置されるとともに、当該第2ステント部20の基端側がテーパー部10Bの軸方向AXにおける先端側に連設され、先端側に向かって外径が拡径するように傾斜するフレア形状を有している。
 これにより、幽門部Pのような小径部分に十二指腸ステント1Aが留置される場合に、テーパー部10Bと第2ステント部20の境界であるくびれ部3が幽門部Pの近傍の管壁に引っ掛かって物理的に係止され、第2ステント部20が可動部2により幽門部Pの周辺の形状等に追従しやすくなり、胃壁との密着性を向上させることができる。この結果、十二指腸ステント1Aの留置性が格段に向上する。
 また、十二指腸ステント1Aにおいて、テーパー部10B及び第2ステント部20の少なくとも一方は、テーパー部10Bと第2ステント部20の境界であるくびれ部3に向かって径方向における拡張力が小さくなる。これにより、幽門部Pの開閉のような小径部分の運動にくびれ部3が追従しやすくなり、小径部分にかかる負荷を抑制することができる。
 以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
 例えば、上記実施の形態では、一の花弁骨格(例えば、花弁骨格21)が他の花弁骨格(例えば、花弁骨格22)に対して、軸方向AX、軽方向及び周方向に変位可能に形成されている構成を例示したが、一例であってこれに限られるものではない。すなわち、一の花弁骨格は他の花弁骨格に対して、軸方向AX、軽方向及び周方向のうち、少なくとも一の方向に変位可能に形成されていればよい。また、第2ステント部20全体を可動部とした場合、第2ステント部20が他の部分(例えば、第1ステント部10)に対して、軸方向AX、軽方向及び周方向のうち、少なくとも一の方向に変位可能に形成されていればよい。
 また、例えば、実施の形態では、第2ステント部20はフレア形状を有しているが、直筒状に形成されてもよい。また、第2ステント部20において、第1周面部20Aの拡張力を補うための第2周面部20Bは、第1周面部20Aの一端側の端部に設けられてもよいし、第1周面部20Aを軸方向に挟むように設けられてもよい。
 また、実施の形態では、複数の花弁骨格21~24により追従性の高い可動部2の構造を実現する場合について説明したが、可動部2の構造はこれに限定されない。例えば、可動部2を形成する線材の線径や材質、網目の大きさ等を変化させることにより、追従性を高めることができる。
 また、実施の形態では、可動部2を第2ステント部20に設けた場合について説明したが、可動部2は、第1ステント部10に設けられてもよいし、第1ステント部10と第2ステント部20の両方に設けられてもよい。
 また、図示は省略するが、十二指腸ステント1、1Aにおいて、第1ステント部10及び第2ステント部20に、各筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25を覆うように皮膜が設けられてもよい。皮膜を配置することで、十二指腸Dの狭窄部が各筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25の内側に膨出するのを防止でき、狭窄部を適切に押し拡げることができる。
 また、先端側に向かって拡径するように傾斜するフレア形状は、全体として拡径するように傾斜する形状であればよく、細部の形状は特に限定されない。例えば、フレア形状は、拡径率が一定である直線的に傾斜する逆円錐形状であってもよいし、拡径率が変化しながら折れ線的に傾斜する形状であってもよい。また例えば、フレア形状は、先端側に向かって徐々に拡径率が小さくなる椀のような半球面形状や、先端側に向かって徐々に拡径率が大きくなるラッパ形状など、曲線的に傾斜する形状であってもよい。また例えば、フレア形状は、全体として拡径するように傾斜する形状であれば、部分的に先端側に向かって縮径していてもよい。
 皮膜を形成する材料としては、例えば、シリコーン樹脂、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、及びポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂等が挙げられる。
 なお、皮膜の構成は適宜任意に変更可能である。例えば、皮膜は、各筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25を挟み込むように骨格の外周面と内周面に配置されてもよいし、筒状骨格11、花弁骨格21~24及び冠骨格25の外周面のみに配置されてもよい。また例えば、第1ステント部10及び第2ステント部20のいずれかに皮膜を設けるようにしてもよいし、それぞれにおいて、全体的に又は部分的に皮膜を設けるようにしてもよい。
 また、第1の実施形態では、十二指腸ステント1の第2ステント部20が十二指腸球部D1に配置される構成について説明したが、一例であってこれに限られるものではなく、当該十二指腸ステント1の各構成の留置位置(配置)は適宜任意に変更可能である。
 例えば、十二指腸ステント1は、第2ステント部20の少なくとも第1周面部20Aが胃の幽門部から突出するように配置されてもよい。すなわち、十二指腸ステント1の軸方向の中央部よりも先端側の部分に可動部2を備えることで、胃から十二指腸Dへと続く内部形状が複雑な消化管であっても、可動部2を十二指腸球部D1に配置したり第1周面部20Aを胃の幽門部から突出させたりすることで、十二指腸ステント1の留置位置の自由度を向上させることができる。また、第2ステント部20の第2周面部20Bが幽門部に配置されてもよく、これにより、十二指腸球部D1の形状に対応させて内壁に沿わせることなく、第1ステント部10を十二指腸下行部D2までほぼまっすぐに配置することができ、十二指腸ステント1の留置位置の自由度を向上させることができる。
 本発明は、実施の形態で説明した十二指腸ステントに限らず、消化器系管腔や血管などの複雑な形状を有する生体管腔に留置されるステントに適用することができる。
 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
 2020年11月4日出願の特願2020-184540の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
 1 十二指腸ステント(ステント)
 2 可動部
 10 第1ステント部
 20 第2ステント部
 20A 第1周面部
 20B 第2周面部

Claims (8)

  1.  生体管腔に留置される筒状のステントであって、
     軸方向に略直交する径方向に拡縮可能に形成され、
     前記軸方向の中央部よりも先端側の部分は、少なくとも一の部分が他の部分に対して、前記軸方向、前記径方向及び周方向のうち、少なくとも一の方向に変位可能に形成された可動部を備えるステント。
  2.  前記径方向に拡縮可能な筒状の第1ステント部と、
     前記第1ステント部とは形状及び前記径方向への拡張力のうち、少なくとも一方が異なる第2ステント部と、を備え、
     前記第1ステント部及び前記第2ステント部のうち、前記軸方向の中央部よりも先端側に配置されたステント部は、前記可動部を有する請求項1に記載のステント。
  3.  前記軸方向の中央部よりも先端側に配置された前記ステント部は、前記第2ステント部であり、
     前記可動部は、前記第2ステント部の周面部のうち、前記周方向に連続しないように形成された第1周面部により形成されている請求項2に記載のステント。
  4.  前記第2ステント部の周面部には、前記周方向に接続して形成された第2周面部が設けられている請求項3に記載のステント。
  5.  前記第2ステント部は、前記軸方向の先端側に設けられ、前記軸方向の先端側に向かって外径が拡張するように傾斜するフレア形状を有する請求項3又は4に記載のステント。
  6.  前記第2周面部は、前記第2ステント部における前記第1ステント部側に設けられている請求項4または5に記載のステント。
  7.  前記第1ステント部は、前記軸方向の基端側に向かって外径が拡径するように傾斜するテーパー部を有し、
     前記第2ステント部は、前記軸方向の中央部よりも先端側に配置されるとともに、当該第2ステント部の基端側が前記テーパー部の前記軸方向における先端側に連設され、前記先端側に向かって外径が拡径するように傾斜するフレア形状を有する請求項2に記載のステント。
  8.  前記テーパー部及び前記第2ステント部の少なくとも一方は、前記テーパー部と前記第2ステント部の境界に向かって前記径方向における拡張力が小さくなる、請求項7に記載のステント。
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