WO2021157019A1 - 発光デバイス、発光デバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

発光デバイスの製造方法は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間の量子ドット層とを含む発光素子を基板上に備えた発光デバイスの製造方法であって、前記量子ドット層を形成する量子ドット層形成工程を有し、前記量子ドット層形成工程は、第1溶媒と、コア及び前記コアを被膜する第1シェルを含む複数の量子ドットと、前記複数の量子ドットのそれぞれと配位結合するリガンドと、第1無機物前駆体とを含む第1溶液を、前記基板と重畳する位置に塗布する第1塗布工程と、前記第1塗布工程の後で、前記基板の周囲の雰囲気温度を、前記リガンドの融点と前記第1溶媒の沸点とのうちの高い温度である第1温度以上に加熱する第1加熱工程と、前記第1加熱工程の後で、前記雰囲気温度を、前記第1温度より高く、かつ、前記第1無機物前駆体が、前記第1シェルの周囲にエピタキシャル成長し、前記第1シェルを被膜する第2シェルを形成することで複数の第1量子ドットを形成する温度である第2温度まで加熱する第2加熱工程と、を有し、前記第2加熱工程において、前記量子ドット層に、前記複数の第1量子ドットを形成すると共に、前記複数の第2シェルと同一材料をコアに含む複数の第2量子ドットを形成する。

Description

発光デバイス、発光デバイスの製造方法
 本発明は、発光デバイス、および当該発光デバイスの製造方法に関する。
 特許文献1は、コア/シェル構造を備えた半導体ナノ粒子(量子ドット)と、当該半導体ナノ粒子に配位する配位子とを開示している。
日本国公開特許公報「特開2017-25220号」
種村正美、"ランダム充填について(形の物理学,研究会報告)"、物性研究(1984),42(1):76-77
 量子ドット層を備えた発光デバイスにおいて、発光効率の改善が望まれていた。
 上記課題を解決するために、本発明の発光デバイスの製造方法は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間の量子ドット層とを含む発光素子を基板上に備えた発光デバイスの製造方法であって、前記量子ドット層を形成する量子ドット層形成工程を有し、前記量子ドット層形成工程は、第1溶媒と、コア及び前記コアを被膜する第1シェルを含む複数の量子ドットと、前記複数の量子ドットのそれぞれと配位結合するリガンドと、第1無機物前駆体とを含む第1溶液を、前記基板と重畳する位置に塗布する第1塗布工程と、前記第1塗布工程の後で、前記基板の周囲の雰囲気温度を、前記リガンドの融点と前記第1溶媒の沸点とのうちの高い温度である第1温度以上に加熱する第1加熱工程と、前記第1加熱工程の後で、前記雰囲気温度を、前記第1温度より高く、かつ、前記第1無機物前駆体が、前記第1シェルの周囲にエピタキシャル成長し、前記第1シェルを被膜する第2シェルを形成することで複数の第1量子ドットを形成する温度である第2温度まで加熱する第2加熱工程と、を有し、前記第2加熱工程において、前記量子ドット層に、前記複数の第1量子ドットを形成すると共に、前記複数の第2シェルと同一材料をコアに含む複数の第2量子ドットを形成する。
 また、上記課題を解決するために、本発明の発光デバイスは、第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間の量子ドット層とを含む発光素子を基板上に備えた発光デバイスであって、前記量子ドット層は、コアと、前記コアを被膜する第1シェルと、前記第1シェルを被膜する前記第2シェルとを有し、前記第1シェル及び前記第2シェルが結晶構造を有する複数の第1量子ドットと、前記第2シェルと同一材料をコアに含む複数の第2量子ドットとを含む。
 上記構成により、量子ドットを備えた発光デバイスにおいて、より発光効率を改善できる。
実施形態1に係る発光デバイスの概略上面図である。 図1AにおけるA‐A線矢視断面図である。 図1Bにおける領域Bにおける拡大断面図である。 実施形態1に係る発光デバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態1に係る発光層の形成工程を説明するためのフローチャートである。 実施形態1に係る発光層の形成工程における、経過時間と温度との関係を説明するためのグラフである。 実施形態1に係る発光層を形成する前の基板の断面図である。 図5Aの基板に第1溶液を塗布した後の断面図である。 図5Bの第1溶液の溶媒を気化させた基板の断面図である。 実施形態1に係る発光層を形成した基板の断面図である。 実施形態2に係る発光デバイスの概略上面図である。 図7Aに示すA‐A線矢視断面図である。 図7Bにおける、領域Bの拡大断面図である。 実施形態3に係る発光デバイスの概略上面図である。 図8AにおけるA‐A線矢視断面図である。 図8Bにおける領域Bの拡大断面図である。 実施形態3に係る発光層の形成工程を説明するためのフローチャートである。 実施形態3に係る発光層の形成工程における、経過時間と温度との関係を説明するためのグラフである。 実施形態3に係る、ステップS12まで完了した基板の断面図である。 図11Aに示す基板から、リガンドを蒸発させた基板の断面図である。 実施形態4に係る発光デバイスの概略上面図である。 図12AにおけるA‐A線矢視断面図である。 図12Bにおける領域Bの拡大断面図である。 実施形態4に係る発光デバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態4に係る発光層の形成工程における、経過時間と温度との関係を説明するためのグラフである。 実施形態4に係る、ステップS14まで完了した基板の断面図である。 図15Aに示す基板に第2溶液を塗布した基板の断面図である。 図15Bに示す第2溶液から第2溶媒を気化させた基板の断面図である。 実施形態4に係る、第1量子ドットが形成された基板の断面図である。 実施形態4に係る、発光層の形成工程が完了した基板の断面図である。
 〔実施形態1〕
 図1Aは、本実施形態に係る発光デバイス1の概略上面図である。図1Bは、図1Aにおける、A-A線矢視断面図である。図1Cは、図1Bにおける、領域Bにおける拡大断面図、すなわち、後述する第2発光層8Gの周辺における拡大断面図である。
 図1Aに示すように、本実施形態に係る発光デバイス1は、発光が取り出される発光面DSと、当該発光面DSの周囲を囲う額縁領域NAとを備える。額縁領域NAにおいては、後に詳述する発光デバイス1の発光素子を駆動するための信号が入力される端子Tが形成されていてもよい。
 平面視において発光面DSと重畳する位置において、図1Bに示すように、本実施形態に係る発光デバイス1は、発光素子層2とアレイ基板3とを備える。発光デバイス1は、図示しないTFT(Thin Film Transistor)が形成されたアレイ基板3上に、発光素子層2の各層が積層された構造を備える。なお、本明細書においては、発光デバイス1の発光素子層2からアレイ基板3への方向を「下方向」、発光デバイス1の発光素子層2から発光面DSへの方向を「上方向」として記載する。
 発光素子層2は、第1電極4上に、第1電荷輸送層6と、量子ドット層である発光層8と、第2電荷輸送層10と、第2電極12とを、下層から順次積層して備える。アレイ基板3の上層に形成された発光素子層2の第1電極4は、アレイ基板3のTFTと電気的に接続されている。本実施形態において、例えば、第1電極4は陽極であり、第2電極12は陰極である。
 本実施形態において、発光素子層2は、第1発光素子2Rと、第2発光素子2Gと、第3発光素子2Bとを備える。第1発光素子2Rと、第2発光素子2Gと、第3発光素子2Bとは、発光層8に、半導体ナノ粒子材料、すなわち、量子ドット材料を備え、発光層8で量子ドット材料を発光させる、QLED(Quantum-dot Light Emitting Diode)素子である。
 ここで、第1電極4、第1電荷輸送層6、および発光層8のそれぞれは、エッジカバー14によって分離されている。特に、本実施形態においては、第1電極4は、エッジカバー14によって、第1発光素子2R用の第1電極4R、第2発光素子2G用の第1電極4G、および第3発光素子2B用の第1電極4Bに分離されている。また、第1電荷輸送層6は、エッジカバー14によって、第1発光素子2R用の第1電荷輸送層6R、第2発光素子2G用の第1電荷輸送層6G、および第3発光素子2B用の第1電荷輸送層6Bに分離されている。さらに、発光層8は、エッジカバー14によって、第1発光層8R、第2発光層8G、および第3発光層8Bに分離されている。
 なお、第2電荷輸送層10と、第2電極12とは、エッジカバー14によって分離されず、共通して形成されている。エッジカバー14は、図1Bに示すように、第1電極4の側面と上面の周囲端部付近とを覆う位置に形成されていてもよい。
 本実施形態において、第1発光素子2Rは、第1電極4Rと、第1電荷輸送層6Rと、第1発光層8Rと、第2電荷輸送層10と、第2電極12とを備える。また、第2発光素子2Gは、第1電極4Gと、第1電荷輸送層6Gと、第2発光層8Gと、第2電荷輸送層10と、第2電極12とを備える。さらに、第3発光素子2Bは、第1電極4Bと、第1電荷輸送層6Bと、第3発光層8Bと、第2電荷輸送層10と、第2電極12とを備える。
 本実施形態においては、第1発光層8Rと、第2発光層8Gと、第3発光層8Bとは、それぞれ、第1の色の光である赤色光と、第2の色の光である緑色光と、第3の色の光である青色光とを発する。すなわち、第1発光素子2Rと、第2発光素子2Gと、第3発光素子2Bとは、それぞれ、互いに異なる色の光である、赤色光と、緑色光と、青色光とを発する発光素子である。
 ここで、青色光とは、例えば、400nm以上500nm以下の波長帯域に発光中心波長を有する光である。また、緑色光とは、例えば、500nmより大きく600nm以下の波長帯域に発光中心波長を有する光のことである。また、赤色光とは、例えば、600nmより大きく780nm以下の波長帯域に発光中心波長を有する光のことである。
 第1電極4および第2電極12は導電性材料を含み、それぞれ、第1電荷輸送層6および第2電荷輸送層10と電気的に接続されている。第1電極4と第2電極12とのうち、発光面DSに近い電極は透明電極である。
 特に、本実施形態において、アレイ基板3は透明基板であり、第1電極4は透明電極である。また、第2電極12は反射電極であってもよい。このため、発光層8からの光は、第1電荷輸送層6、第1電極4、およびアレイ基板3を透過して、発光面DSから発光デバイス1の外部に出射される。このため、発光デバイス1は、ボトムエミッション型の発光デバイスとして構成されている。発光層8から上方向に発せられた光、および下方向に発せられた光の両方を、発光デバイス1からの発光として利用可能であるため、発光デバイス1は、発光層8から発せられた光の利用効率を向上させることができる。
 なお、上述した第1電極4と第2電極12との構成は一例であり、別の材料によって構成されていてもよい。
 第1電荷輸送層6は、第1電極4からの電荷を発光層8へと輸送する層である。第1電荷輸送層6は、第2電極12からの電荷の輸送を阻害する機能を有していてもよい。本実施形態においては、第1電荷輸送層6は、陽極である第1電極4からの正孔を発光層8へと輸送する正孔輸送層であってもよい。
 第2電荷輸送層10は、第2電極12からの電荷を発光層8へと輸送する層である。第2電荷輸送層10は、第1電極4からの電荷の輸送を阻害する機能を有していてもよい。本実施形態においては、第2電荷輸送層10は、陰極である第2電極12からの電子を発光層8へと輸送する電子輸送層であってもよい。
 次に、発光層8の構成について、図1Cを参照して詳細に説明する。なお、図1Cは、図1Bの領域B、すなわち、第2発光素子2Gの第2発光層8Gの周囲における概略断面図を示す。しかしながら、本実施形態においては、特に断りのない限り、図1Cに示す各部材は、各発光素子において共通の構成であるとみなして示している。したがって、本実施形態においては、特に断りのない限り、図1Cに示す各部材は、各発光素子において同一の構成であってもよい。
 本実施形態において、発光層8は、第1量子ドット16と、第2量子ドット17と、リガンド18とを備える。第1量子ドット16は、複数の量子ドット20を備える。量子ドット20は、コア22と該コア22の周囲を被膜する第1シェル24とを含む、コア/シェル構造を備えている。また、第1量子ドット16は、第2シェル26を備える。第2シェル26は、量子ドット20のそれぞれの外殻である第1シェル24の周囲を被膜する。
 なお、量子ドット20は、コア22の周囲に複数のシェルを備えた、マルチシェル構造を備えていてもよい。この場合、第1シェル24は、上記複数のシェルのうち、最外層にあたるシェルを指す。
 リガンド18は、第2シェル26の外表面において、第1量子ドット16と配位結合し、第1量子ドット16の空隙を充填している。また、リガンド18は、第2量子ドット17の外表面において、第2量子ドット17とも配位結合している。リガンド18は、例えば、TOPO(trioctylphosphine oxide)であってもよい。
 図1Cに示すように、本実施形態では、隣接する第1量子ドット16の間には、リガンド18が介在している。すなわち、隣接する第1量子ドット16同士は、それぞれ分離されている。ただし、量子ドット20のうち、少なくとも一組の互いに隣接する量子ドット20同士は、第2シェル26を介して接続されていてもよい。また、第1シェル24と第2シェル26とは、結晶構造を有し、特に、本実施形態においては、第2シェル26は、第1シェル24上にエピタキシャル成長することにより形成された結晶構造を備える。なお、本実施形態においては、同一の発光素子内における全ての量子ドット20同士が、第2シェル26の結晶構造により接続し、一体の量子ドット構造体を形成していてもよい。また、第1シェル24と第2シェル26とは、多結晶であってもよい。
 量子ドット20のコア22および第1シェル24は、公知のコア/シェル構造の量子ドットに用いられる無機の材料を備えていてもよい。すなわち、第1発光層8R、第2発光層8G、および第3発光層8Bは、それぞれ、赤色、緑色、および青色のQLED素子の発光層に使用される、公知の量子ドット材料を備えていてもよい。
 また、第2シェル26は、第1シェル24と同様に、公知のコア/シェル構造の量子ドットに用いられる、無機のシェル材料を備えていてもよい。また、第1シェル24と第2シェル26とは、同一材料からなっていてもよい。なお、第2シェル26の比抵抗は、第1シェル24の比抵抗以上であることが好ましい。また、第2シェル26のバンドギャップの大きさは、第1シェル24のバンドギャップの大きさ以上であることが好ましい。当該構成により、第2シェル26から第1シェル24への電荷注入の効率が向上する。
 コア22の具体的な材料としては、例えば、CdSe(バンドギャップ1.73eV)、CdTe(バンドギャップ1.44eV)、ZnTe(バンドギャップ2.25eV)、またはCdS(バンドギャップ2.42eV)等のII-VI族半導体が挙げられる。他に、コア22の具体的な材料としては、例えば、InP(バンドギャップ1.35eV)、またはInGaP(バンドギャップ1.88eV)などのIII-V族半導体が挙げられる。
 一般に、量子ドットが発する光の波長は、コアの粒径によって決定される。ゆえに、コア22の粒径の制御によって、コア22が発する光を、赤色、緑色、および青色の何れかに制御できるように、適切なバンドギャップを有する半導体材料を、コア22の材料として採用することが好ましい。
 赤色発光層である第1発光層8Rが630nmの波長の赤色光を発するために、第1発光層8Rが含むコア22の材料のバンドギャップは、1.97eV以下であることが好ましい。また、緑色発光層である第2発光層8Gが532nmの波長の緑色光を発するために、第2発光層8Gが含むコア22の材料のバンドギャップは、2.33eV以下であることが好ましい。さらに、青色発光層である第3発光層8Bが630nmの波長の青色光を発するために、第3発光層8Bが含むコア22の材料のバンドギャップは、2.66eV以下であることが好ましい。上述した第1発光層8R、第2発光層8G、および第3発光層8Bを備えた発光デバイス1は、UHDTVの国際規格BT2020における色空間の基準を満たす点において好ましい。
 第1シェル24および第2シェル26の具体的な材料としては、例えば、ZnSe(バンドギャップ2.7eV)、またはZnS(バンドギャップ3.6eV)等のII-VI族半導体が挙げられる。他に、第1シェル24および第2シェル26の具体的な材料としては、GaP(バンドギャップ2.26eV)等のIII-V族半導体が挙げられる。
 コア22の材料は、第1シェル24および第2シェル26の材料と比較して、比抵抗が低く、バンドギャップが小さいことが好ましい。当該構成により、第1シェル24および第2シェル26からコア22への電荷注入の効率が向上する。
 なお、本実施形態において、第1シェル24の、コア22の外表面からの平均膜厚は、第2シェル26の最小膜厚よりも小さい。ここで、第2シェル26の最小膜厚とは、第2シェル26を介して互いに接続している2つの量子ドット20の間における第2シェル26の膜厚、あるいは、第1シェル24から第2シェル26の外表面までの膜厚のうち最も小さい膜厚を指す。
 ここで、図1Cに示すように、ある第1量子ドット16のコア22から、隣接する他の第1量子ドット16のコア22までの最短距離をdとおく。例えば、コア22がInP、第1シェル24および第2シェル26がZnSである場合、距離dの平均値は3nm以上であることが好ましい。また、例えば、コア22がCdSe、第1シェル24および第2シェル26がZnSである場合、距離dの平均値は1nm以上であることが好ましい。当該構成によれば、電子波動関数から導き出される、コア22からの電子の染み出しを、第1シェル24および第2シェル26によって効率的に低減できる。
 第2量子ドット17は、第2シェル26と同一の材料により構成される。発光層8へと注入された電荷の一部は、第2量子ドット17を介して第1量子ドット16へと注入される。このため、発光層8内に注入された電荷は、第1量子ドット16へと注入されやすくなる。その結果、発光デバイス1における発光効率を改善できる。
 第2量子ドット17は、バンドギャップが3.1eV以上の半導体材料を用いて形成されることが好ましい。また、第2量子ドット17が、バンドギャップが3.1eV未満の半導体材料を用いて形成される場合は、400nm以下の発光波長となる粒経を有することが好ましい。これにより、第2量子ドット17は、発光波長が400nmより小さい紫外光を発光するため、第2量子ドット17の発光色に起因して発光層8の発光色の色純度が低下してしまうことを抑制することができる。バンドギャップが3.1eV以上の半導体材料としては、例えば、ZnS:Eg=3.6eV、ZnO:Eg=3.37eV、CuCl:Eg=3.2eV等を挙げることができる。また、第2量子ドット17をCdS:Eg=2.4eVにより形成する場合は、粒経(直径)を2nm以下にすることが好ましい。
 また、第2量子ドット17が紫外光を発光する場合、発光層8より上方向に、紫外光の波長帯を吸収する紫外光カットフィルタを設けてもよい。これによると、さらに、第2量子ドット17の発光色に起因して発光層8の発光色の色純度が低下してしまうことを抑制することができる。
 次に、本実施形態に係る発光デバイス1の製造方法について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る発光デバイス1の製造方法について説明するためのフローチャートである。
 はじめに、アレイ基板3を形成する(ステップS1)。アレイ基板3の形成は、基板に対し、サブ画素の位置に合せて、複数のTFTを形成することにより実行されてもよい。
 次いで、第1電極4を形成する(ステップS2)。ステップS2において、例えば、ITO等の導電性を有する透明電極材料を、スパッタにより成膜した後、サブ画素の形状に合わせてパターニングすることにより、第1電極4をサブ画素ごとに形成してもよい。あるいは、透明電極材料を、蒸着マスクを使用し蒸着することにより、第1電極4をサブ画素ごとに形成してもよい。
 次いで、エッジカバー14を形成する(ステップS3)。エッジカバー14は、アレイ基板3および第1電極4上に塗布された後、隣接する第1電極4同士の間において、当該第1電極4の側面および周囲端部を覆う位置を残してパターニングされることにより得られてもよい。エッジカバー14のパターニングは、フォトリソグラフィによって行われてもよい。
 次いで、第1電荷輸送層6を形成する(ステップS4)。第1電荷輸送層6は、インクジェット方式による塗り分け、マスクを使用した蒸着、またはフォトリソグラフィを使用したパターニングによって、サブ画素ごとに形成されてもよい。
 次いで、発光層8を形成する(ステップS5)。発光層8の形成工程について、図3から図6を参照して、より詳細に説明する。
 図3は、本実施形態における量子ドット層形成工程にあたる、発光層形成工程について説明するためのフローチャートである。
 図4は、当該発光層形成工程における、経過時間と温度との関係を説明するためのグラフである。図4において、横軸は、発光層形成工程の経過時間、縦軸は温度を表している。図4における実線は、アレイ基板3の周囲の雰囲気の温度を示し、破線は、アレイ基板3上の量子ドット20の周囲の温度を示し、点線は、量子ドット20の周囲に配されたリガンド18を除く、リガンド18の温度を示している。以下、単に「雰囲気」とは、アレイ基板3の周囲の雰囲気を示す。
 図5A、図5B、図6Aおよび図6Bは、当該発光層形成工程を説明するための図(工程断面図)である。以降、図5A、図5B、図6Aおよび図6Bを含む、本明細書における工程断面図は、図1Bの領域B、すなわち、第2発光素子2Gの第2発光層8Gの周囲に対応する位置における工程断面図を示す。しかしながら、本明細書における工程断面図を参照して説明する手法は、特に断りのない限り、他の発光素子の発光層8の形成方法に適用してもよい。
 発光層形成工程までに、図5Aに示すように、第1電荷輸送層6までが、アレイ基板3上に形成されている。発光層形成工程において、はじめに、図5Bに示す第1溶液28をアレイ基板3と重畳する位置に塗布する、第1塗布工程を実施する(ステップS10)。
 第1溶液28は、図5Bに示すように、リガンド18が配位した複数の量子ドット20と、第1無機物前駆体30とが、第1溶媒32中に分散した溶液である。第1溶媒32は、例えば、ヘキサンであってもよい。第1無機物前駆体30は、前述した第2シェル26と同じ材料を含む。第1無機物前駆体30は、例えば、塩化亜鉛および1-ドデカンチオールを含んでいてもよい。
 第1塗布工程は、図4に示す、温度T0の雰囲気温度下において行う。第1溶液28の塗布が、温度T0の雰囲気温度下において実施されるために、図4に示すように、塗布される第1溶液28中の量子ドット20の周囲温度についても、温度T0となる。温度T0は、例えば、常温であってもよい。
 次いで、第1溶液28が塗布されたアレイ基板3を、加熱炉等に投入し、雰囲気の加熱を開始する。ここで、雰囲気を、雰囲気温度が図4に示す第1温度T1以上となるまで加熱することにより、第1加熱工程を実施する(ステップS11)。なお、アレイ基板3を加熱する工程(第1加熱工程等)は、アレイ基板3に対し、紫外線等の光を照射することにより行われてもよい。
 第1温度T1は、リガンド18の融点と、第1溶媒32の沸点とのうちの、高い温度である。なお、図4に示す温度TAは、リガンド18の融点と、第1溶媒32の沸点とのうちの、低い温度である。また、第1温度T1および温度TAは、温度T0より高い。なお、温度TAが第1溶媒32の沸点であり、第1温度T1がリガンド18の融点であってもよい。
 ここで、TOPOの融点は摂氏50度から摂氏54度であり、ヘキサンの沸点は摂氏68.5度から摂氏69.1度である。したがって、リガンド18がTOPOであり、第1溶媒32がヘキサンである場合、温度TAはTOPOの融点であり、第1温度T1はヘキサンの沸点である。
 雰囲気温度が、温度T0から温度TAになるまでは、図4に示すように、量子ドット20の周囲温度は、雰囲気温度の上昇に追従する。しかしながら、量子ドット20の周囲温度が温度TAまで上昇し、リガンド18の溶融または第1溶媒32の蒸発のうちの一方が開始すると、量子ドット20の周囲温度は、しばらく温度TAを維持する。
 さらに雰囲気の加熱を進めることにより、リガンド18の溶融または第1溶媒32の蒸発のうちの一方が終了し、再び量子ドット20の周囲温度が上昇し始める。次いで、量子ドット20の周囲温度が第1温度T1まで上昇し、リガンド18の溶融または第1溶媒32の蒸発のうちの他方が開始すると、量子ドット20の周囲温度は、しばらく第1温度T1を維持する。
 これにより、第1加熱工程によって、リガンド18の溶融および第1溶媒32の蒸発が完了する。第1温度T1が第1溶媒32の沸点である場合、第1加熱工程において、リガンド18が溶融した後に、第1溶媒32が気化する。一方、第1温度T1がリガンド18の融点である場合、第1加熱工程において、第1溶媒32が気化した後に、リガンド18が溶融する。
 ここで、リガンド18の溶融が第1溶媒32の気化よりも早い場合、第1溶媒32の気化の直後において、第1電荷輸送層6の上層においては、固体のリガンド18が周囲に付着した量子ドット20の集合体が形成される。当該集合体は膜として不安定であるため、第1無機物前駆体30の存在が困難となる場合がある。したがって、第1加熱工程において、量子ドット20と第1無機物前駆体30とを含む、安定した膜を形成する観点から、リガンド18の溶融の後に、第1溶媒32が気化することが好ましい。
 第1加熱工程の完了後、図6Aに示すように、アレイ基板3上から第1溶媒32が気化し、溶融したリガンド18中においては、量子ドット20と第1無機物前駆体30とが分散している。
 次いで、雰囲気の加熱を、雰囲気温度が、図4に示す第2温度T2になるまで継続する。ここで、雰囲気温度が第2温度T2に到達した時点から、加熱条件を調節し、雰囲気温度を第2温度T2付近に維持する、第2加熱工程を実施する(ステップS12)。
 リガンド18の溶融および第1溶媒32の蒸発が完了した後、量子ドット20の周囲温度は、第1温度T1から上昇し、第2温度T2に到達する。ここで、雰囲気温度が第2温度T2に維持されているために、第2温度T2に到達後の量子ドット20の周囲温度についても、第2温度T2に維持される。
 第2温度T2は、第1温度T1より高く、第1無機物前駆体30が、熱化学反応により、第1シェル24の周囲にエピタキシャル成長するための温度である。このため、量子ドット20の周囲温度が第2温度T2に維持されている間、第1シェル24の周囲に、第1無機物前駆体30が、次第にエピタキシャル成長する。これにより、図6Bに示すように、それぞれの量子ドット20の第1シェル24の周囲に、第2シェル26が形成される。また、リガンド18中に残留した第1無機物前駆体30は、リガンド18中で第2シェル26と同一材料により構成される第2量子ドット17となる。すなわち、第2量子ドット17は、第1無機物前駆体30から形成される。第1無機物前駆体30が、前述した、塩化亜鉛および1-ドデカンチオールを含む場合、第2温度T2は約摂氏200度である。
 以上により、図6Bに示すように、量子ドット20と第2シェル26とを備えた第1量子ドット16が形成される。そして、雰囲気温度を第2温度T2付近に到達させた(ステップS12)後、雰囲気温度を、第2温度T2から低下させる降温工程を行う(ステップS13A)。降温工程は、例えば、加熱炉からアレイ基板3を取り出し、冷却させる。これにより、溶融したリガンド18が再び固化する。そして、図6Bに示す、第1量子ドット16、第2量子ドット17およびリガンド18を備えた発光層8が得られる。第2量子ドット17は、第2シェル26と同一材料をコアに含む。例えば、第2量子ドット17は、コアの周囲にシェルをエピタキシャル成長させた量子ドット(コアシェル型の量子ドット)ではなく、コアの周囲にシェルをエピタキシャル成長させていない、実質的にコアのみからなる量子ドット(コア型の量子ドット)である。
 ここで、雰囲気温度を第2温度T2に維持する期間(ステップS12の期間)が長くなると、隣接する第1量子ドット16同士が接続されたり、第1量子ドット16と第2量子ドット17とが接続されたりすることによる発光効率の低下を招くおそれがある。そこで、雰囲気温度を第2温度T2に維持する期間(ステップS12の期間)は、なるべく短い時間にすることが好ましい。例えば、降温工程は、第2加熱工程の後に、第1無機物前駆体30が、第1シェル24の周囲にエピタキシャル成長している途中で第2温度T2から温度を低下させるように開始してもよい。これにより、隣接する第1量子ドット16同士を分離させることができる。すなわち、第2シェル26を介して隣接する量子ドット20同士が接続していない状態にすることができる。また、第1量子ドット16と第2量子ドット17とを分離させることができる。すなわち、第2シェル26を介して量子ドット20が第2量子ドット17と接続していない状態にすることができる。これにより、隣接する第1量子ドット16同士が接続されたり、第1量子ドット16と第2量子ドット17とが接続されたりすることによる発光効率の低下を抑制することができる。
 また、例えば、第2量子ドット17を、バンドギャップが3.1eV未満の半導体材料を用いて形成する場合(例えば、CdS:Eg=2.4eV)、粒経(直径)が2nm以下になるように、雰囲気温度を第2温度T2に維持する期間(ステップS12の期間)を調整することが好ましい。これにより、第2量子ドット17の発光色に起因して発光層8の発光色の色純度が低下してしまうことを抑制することができる。
 なお、本実施形態においては、第2発光層8Gの周囲における拡大断面図を参照して、発光層8の形成工程を説明した。しかしながら、第1発光層8R、第2発光層8G、および第3発光層8Bのそれぞれの形成方法における差異は、第1溶液28に含まれる材料の差異のみである。すなわち、形成される発光層8の発光色に関わらず、第1塗布工程、第1加熱工程、および第2加熱工程は、同一の手法によって実現してもよい。
 ここで、第1塗布工程において、対応する発光素子の発光色ごとに、第1溶液28中の材料を変更し、インクジェット法によって第1溶液28を塗り分け、次いで、上述した第1加熱工程および第2加熱工程を実施してもよい。これにより、互いに異なる発光色の発光素子を、連続した一度の加熱によって形成することができる。
 次いで、第2電荷輸送層10を形成する(ステップS6)。第2電荷輸送層10は、全てのサブ画素に共通して、スピンコート等により塗布形成されてもよい。
 最後に第2電極12を形成する(ステップS7)。第2電極12は、全てのサブ画素に共通して、蒸着等により成膜されてもよい。以上により、発光素子層2がアレイ基板3上に形成され、図1Aから図1Cに示す発光デバイス1が得られる。
 本実施形態における発光デバイス1の製造方法においては、コア/シェル構造を有する量子ドット20を塗布した後に、それぞれの量子ドット20の第1シェル24の周囲に、第2シェル26をエピタキシャル成長させている。このため、単にコア/シェル構造を有する量子ドット20を積層させた場合と比較して、それぞれの量子ドット20におけるシェルの膜厚を厚くすることができる。
 例えば、コア/シェル構造を備えた量子ドットにおいて、当該量子ドットのコアに注入された電子の染み出しを低減するためには、シェルの膜厚を厚くすることが考えられる。しかしながら、シェルの膜厚が厚い量子ドットを積層して量子ドットを形成した場合、発光層の体積に対する、量子ドットの充填率が低くなる。このため、発光層において十分な量子ドットの密度を実現することが困難となり、発光素子の発光効率の低減につながる。
 本実施形態における発光デバイス1の製造方法においては、薄い第1シェル24を備えた量子ドット20を塗布した後に、第2シェル26をそれぞれの量子ドット20に形成する。本実施形態における発光層8において、コア22の周囲に形成されるシェルの膜厚は、第1シェル24および第2シェル26の合計膜厚とみなすことができる。
 これにより、同じ膜厚のシェルを備えた量子ドットを単に積層する場合と比較して、発光層8における量子ドット20の密度を向上させることができる。このため、量子ドット20からの電子の染み出しを低減しつつ、発光層8における量子ドット20の密度を向上させるため、発光デバイス1の発光効率の改善につながる。
 また、本実施形態においては、少なくとも1組の量子ドット20が、第2シェル26を介して接続しているため、当該1組の量子ドット20においては、第2シェル26の外表面の面積が、接続していない場合と比較して小さくなる。すなわち、本実施形態においては、量子ドットを単に積層する場合と比較して、第1量子ドット16の外表面の面積を小さくできる。
 第1量子ドット16の外表面の面積を小さくすることにより、外部から水分が侵入し得る、第2シェル26の表面の面積を小さくできる。このため、当該構成により、水分侵入による第2シェル26へのダメージ、ひいては、当該ダメージによる第2シェル26の量子ドット20の表面保護機能の低下を低減できる。
 また、第1量子ドット16の外表面にリガンド18が配位する場合、当該外表面の面積を小さくすることにより、水分侵入によりダメージを受け得るリガンド18を低減できる。したがって、当該ダメージにより、リガンド18による第2シェル26の保護機能が失われることによる、第2シェル26へのダメージを低減することができる。
 さらに、第1量子ドット16の外表面の面積を小さくすることにより、発光デバイス1の駆動時にダメージを受け得る第2シェル26の表面積を小さくできる。このため、当該構成により、発光デバイス1の駆動に伴う第2シェル26のダメージ、ひいては、当該ダメージによる、第2シェル26における欠陥の形成を低減できる。このため、第1量子ドット16の外表面の面積を小さくすることにより、当該欠陥において電子と正孔との再結合が発生することに起因する、非発光過程の発生、ひいては、発光デバイス1の発光効率の低下が低減される。
 以上のように、第1量子ドット16の外表面の面積が小さいことにより、ダメージを受け得る第1量子ドット16の外表面の面積を低減し、第1量子ドット16のダメージによる量子ドット20の失活を低減できる。
 ここで、非特許文献1によれば、剛体の球の充填における、ランダム最密充填率の平均値は、おおよそ63.66パーセントである。したがって、本実施形態において、発光層8における第1量子ドット16の体積の割合は、63.7パーセント以上であることが好ましい。上記構成であれば、第1シェル24と第2シェル26との合計膜厚と等しい膜厚のシェルを備えた量子ドットをランダムに積層した場合と比較して、発光層8における量子ドット20の密度を向上させることができる。また、上記構成であれば、量子ドットをランダムに積層した場合と比較して、より効率よく、第1量子ドット16の外表面の面積を低減できる。
 ここで、第1量子ドット16における全ての量子ドット20が、第2シェル26を介して接続するために必要な条件について説明する。
 量子ドット20が、平面上に、m行n列に配列していると仮定する。ここで、互いに隣接する量子ドット20が接続しうる位置、すなわち、m行n列に配列した格子点同士の間の個数は、m×(n-1)+n×(m-1)=2mn-m-nとなる。
 また、同一平面上の全ての量子ドット20が、第2シェル26を介して接続している場合に、互いに接続している量子ドット20の組数が最小であるとする。このような場合の1例として、全ての行間において、全ての互いに隣接する量子ドットの組が接続し、全ての列間のそれぞれにおいて、何れか1組の互いに隣接する量子ドット同士が接続している例が挙げられる。このような場合、互いに隣接する量子ドット20が接続している位置の個数は、m×(n-1)+1×(m-1)=mn-1となる。
 したがって、上述した条件の場合、全て量子ドット20が第2シェル26を介して接続しうる位置に対する、実際に量子ドット20同士が第2シェル26を介して接続している位置の割合は、(mn-1)/(2mn-m-n)となる。
 ここで、実際の発光デバイス1の発光層8に含まれる量子ドット20の個数は非常に膨大であるため、mおよびnは何れも十分に大きいとみなすことができる。このため、mおよびnを正に発散させると、上述した割合は、おおよそ0.5と導出できる。
 ゆえに、同一平面上の全ての量子ドット20が、第2シェル26を介して接続し、全ての互いに隣接する量子ドット20の組のうち、第2シェル26を介して接続している組が最小である場合、当該組は全ての組のうちの50パーセント程度であるとみなせる。したがって、全ての互いに隣接する量子ドット20の組のうち、第2シェル26を介して接続している組が50パーセントを超えた場合には、積層された各層における全ての量子ドット20が、第2シェル26を介して接続している蓋然性が高いといえる。
 全ての量子ドット20が、第2シェル26を介して接続している場合には、量子ドット20を1つの原子とみなした場合、第1量子ドット16は、量子ドット20同士が第2シェル26によって接続された結晶構造を形成しているとみなせる。当該構成により、より効率よく、第1量子ドット16の外表面の面積を低減できる。ゆえに、第1量子ドット16において、互いに隣接する量子ドット20同士が、第2シェル26の結晶構造により接続している比率が、50パーセントよりも高く、100パーセント以下であることが好ましい。
 本実施形態において、第1シェル24の、コア22の外表面からの平均膜厚は、第2シェル26の最小膜厚よりも小さい。このため、第1加熱工程と第2加熱工程との間において、量子ドット20をより密に積層し、その後の第2加熱工程において、膜厚が比較的厚い第2シェル26を形成することができる。
 したがって、当該加熱工程においては、量子ドット20を密に積層した状態において、電子波動関数から導き出される、コア22からの電子の染み出しを十分に低減できる膜厚を有する、第1シェル24および第2シェル26を形成することができる。ゆえに、当該構成により、第1シェル24および第2シェル26の膜厚を十分に確保しつつ、第1量子ドット16における量子ドット20の密度を高めることができる。
 本実施形態においては、アレイ基板3、第1電極4、エッジカバー14、および第1電荷輸送層6の形成後に、発光層8の形成を行う。このため、アレイ基板3、第1電極4、エッジカバー14、および第1電荷輸送層6は、上述した加熱工程における加熱に対する耐熱性を有した材料を含むことが好ましい。
 アレイ基板3は、例えば、十分に高い歪点を有する、アルカリガラス等を含むガラス基板であってもよい。また、アレイ基板3は、ポリイミド等、ガラス転移温度の高い有機材料を含む有機基板であってもよい。
 また、例えば、発光素子層2がボトムエミッション型の発光素子を形成し、第1電極4が陽極である場合、第1電極4にはITOが一般的に使用される。しかしながら、上述した加熱工程における加熱による比抵抗の上昇を低減するために、第1電極4は、FTOとITOとの複合材料等、耐熱性の高い材料を含むことが好ましい。また、第1電荷輸送層6が正孔輸送層である場合には、NiO、MgNiO、Cr、CuO、またはLiNbO等、有機材料よりも耐熱性の高い無機材料を含むことが好ましい。
 なお、ある程度の高さおよび傾斜を有する形状を実現するために、エッジカバー14には、一般的に、有機材料が用いられる。本実施形態においては、上述した加熱工程の加熱によるダメージを低減する観点から、エッジカバー14は、ポリイミド等、ガラス転移温度の高い有機材料を含むことが好ましい。
 また、第2電荷輸送層10および第2電極12は、発光層8の形成後に形成される。このため、第2電荷輸送層10および第2電極12の材料には、上述した加熱工程における加熱に対する耐熱性を有していない材料を採用することが可能である。例えば、第2電荷輸送層10は、従来公知の電子輸送層に使用される材料を含んでいてもよく、第2電極12は、従来公知の陰極に使用される材料を含んでいてもよい。
 〔実施形態2〕
 図7Aは、本実施形態に係る発光デバイス1の概略上面図である。図7Bは、図7Aにおける、A-A線矢視断面図である。図7Cは、図7Bにおける、領域Bにおける拡大断面図である。
 本実施形態に係る発光デバイス1は、前実施形態に係る発光デバイス1と比較して、発光素子層2の各層の積層順が逆転している点を除いて、同一の構成を備えていてもよい。すなわち、本実施形態に係る発光素子層2は、第2電極12上に、第2電荷輸送層10と、発光層8と、第1電荷輸送層6と、第1電極4とを、下層から順次積層して備える。
 ここで、前実施形態に係る発光デバイス1と比較して、第2電極12および第2電荷輸送層10のそれぞれは、エッジカバー14によって分離されている。特に、本実施形態においては、第2電極12は、エッジカバー14によって、第1発光素子2R用の第2電極12R、第2発光素子2G用の第2電極12G、および第3発光素子2B用の第2電極12Bに分離されている。また、第2電荷輸送層10は、エッジカバー14によって、第1発光素子2R用の第2電荷輸送層10R、第2発光素子2G用の第2電荷輸送層10G、および第3発光素子2B用の第2電荷輸送層10Bに分離されている。
 なお、前実施形態に係る発光デバイス1と比較して、第1電荷輸送層6と、第1電極4とは、エッジカバー14によって分離されず、共通して形成されている。
 本実施形態においては、第1電極4は透明電極であり、第2電極12は反射電極であってもよい。このため、発光層8からの光は、第1電荷輸送層6および第1電極4を透過して、発光面DSから発光デバイス1の外部に出射される。このため、発光デバイス1は、トップエミッション型の発光デバイスとして構成されている。このため、本実施形態において、アレイ基板3は、必ずしも透明基板である必要はない。
 本実施形態に係る発光デバイス1は、図2に示す各工程を、ステップS1、ステップS7、ステップS3、ステップS6、ステップS5、ステップS4、ステップS2の順に、前実施形態と同様に実施することにより製造できる。このため、本実施形態においては、アレイ基板3、第2電極12、エッジカバー14、および第2電荷輸送層10の形成後に、発光層8の形成を行う。このため、アレイ基板3、第2電極12、エッジカバー14、および第2電荷輸送層10は、上述した加熱工程における加熱に対する耐熱性を有した材料を含むことが好ましい。
 例えば、発光素子層2がトップエミッション型の発光素子を形成し、第2電極12が陰極である場合、第2電極12は、上述した加熱工程における加熱に対する耐熱性を高める観点から、融点の高い金属材料を含むことが好ましい。例えば、第2電極12は、Al、またはAg等の金属、あるいは、AgMg等の金属間化合物を含むことが好ましい。また、第2電荷輸送層10が電子輸送層である場合には、MgO等、有機材料よりも耐熱性の高い無機材料を含むことが好ましい。なお、上述した材料は、一般に、陰極材料および電子輸送層材料として使用される材料でもある。
 また、第1電荷輸送層6および第1電極4は、発光層8の形成後に形成される。このため、第1電荷輸送層6および第1電極4の材料には、上述した加熱工程における加熱に対する耐熱性を有していない材料を採用することが可能である。例えば、第1電荷輸送層6は、従来公知の正孔輸送層に使用される材料を含んでいてもよく、第1電極4は、ITO等、従来公知の陽極に使用される、透明の導電性材料を含んでいてもよい。
 本実施形態に係る発光デバイス1は、前実施形態に係る発光デバイス1と比較して、発光素子層2の各層の材料を、従来使用される材料から変更する必要性が低い。このため、本実施形態に係る発光デバイス1は、前実施形態に係る発光デバイス1と比較して、材料選択の自由度を改善することができる。
 〔実施形態3〕
 図8Aは、本実施形態に係る発光デバイス1の概略上面図である。図8Bは、図8Aにおける、A-A線矢視断面図である。図8Cは、図8Bにおける、領域Bにおける拡大断面図である。
 本実施形態に係る発光デバイス1は、実施形態1に係る発光デバイス1と比較して、発光層8がリガンド18を含まない点を除いて、同一の構成を備えていてもよい。発光層8は、図8Cに示すように、第1量子ドット16および第2量子ドット17によって充填されない空間に、空隙34を備えていてもよい。
 本実施形態に係る発光デバイス1は、図2に示す各工程のうち、ステップS5、すなわち、発光層形成工程を除いて、同一の方法によって製造される。ここで、本実施形態に係る発光デバイス1の発光層形成工程について、図9から図11を参照して、より詳細に説明する。
 図9は、本実施形態における量子ドット層形成工程にあたる、発光層形成工程について説明するためのフローチャートである。図10は、当該発光層形成工程における、経過時間と温度との関係を説明するためのグラフである。図4と同様に、図10における実線は、アレイ基板3の周囲の雰囲気温度を示し、破線は、アレイ基板3上の量子ドット20の周囲の温度を示している。図11は、当該発光層形成工程を説明するための工程断面図である。
 本実施形態に係る発光層形成工程において、ステップS10からステップS12までは、実施形態1において説明した方法と同一の方法を実行する。ステップS12の完了時点において、図11Aに示すように、第1電荷輸送層6の上層には、第1量子ドット16、第2量子ドット17、およびリガンド18が形成されている。
 本実施形態においては、ステップS12に次いで、さらに雰囲気温度を上昇させて、雰囲気温度が第3温度T3以上となるように、雰囲気を加熱する、第3加熱工程を実施する(ステップS13)。第3温度T3は、第2温度T2よりも高く、かつ、リガンド18の沸点に相当する。例えば、リガンド18が前述のTOPOである場合、第3温度T3は、摂氏411.2度である。
 第3加熱工程における雰囲気の加熱により、量子ドット20の周囲温度が第3温度T3に到達すると、リガンド18の蒸発が開始し、量子ドット20の周囲温度がしばらく第3温度T3を維持する。これにより、第3加熱工程において、リガンド18が気化し、図11Bに示すように、リガンド18を備えていない発光層8が得られる。
 本実施形態に係る発光デバイス1は、発光層8にリガンド18を備えていない。一般に、量子ドットに配位するリガンドは有機材料を含むことが多い。このため、リガンド18を備えていない本実施形態における発光層8は、無機材料に対する有機材料の含有率が低く、水分浸透等による劣化に強くなる。したがって、本実施形態に係る発光デバイス1は、より信頼性を改善することが可能である。
 ここで、上述した非特許文献1の記載から、剛体球がランダム最密充填した空間における、当該剛体球が占めない空隙の割合の平均値は、約36.34体積パーセントとなる。したがって、例えば、発光層8において、無機物に対する有機物の体積比率が、36.3体積パーセント以下であることが好ましい。この場合には、従来の量子ドットをランダム最密充填し、当該量子ドット間の空隙を有機リガンドによって充填した発光層と比較して、発光層8中の有機物の割合を低減できる。したがって、上記構成により、より効率的に発光層8の信頼性を向上させることが可能である。
 なお、本明細書において、「リガンドを備えていない」との表現は、実質的にリガンドを備えていないことを指す。例えば、本実施形態における発光層8は、不純物またはリガンドの残渣が、発光層8の信頼性を著しく低下させない程度に残留していてもよい。具体的には、本実施形態における発光層8は、上述した不純物またはリガンドの残渣を、発光層8の全体の体積に対し、3体積パーセント程度含んでいてもよい。
 また、本実施形態においても、前述までの実施形態と同様に、第1量子ドット16の外表面の面積を小さくすることができる。これにより、本実施形態における第3加熱工程において、加熱によるダメージを受け得る第2シェル26の表面積を小さくできる。このため、当該構成により、上述のように、第2シェル26のダメージに伴う第2シェル26の欠陥の形成、ひいては、当該欠陥による発光デバイス1の発光効率の低下を低減できる。
 〔実施形態4〕
 図12Aは、本実施形態に係る発光デバイス1の概略上面図である。図12Bは、図12Aにおける、A-A線矢視断面図である。図12Cは、図12Bにおける、領域Bの拡大断面図である。
 本実施形態に係る発光デバイス1は、前実施形態に係る発光デバイス1と比較して、発光層8が、第1量子ドット16が異なる点を除いて、同一の構成を備えていてもよい。
 第1量子ドット16は、図12Cに示すように、量子ドット20と、第2シェル26とに加えて、第3シェル38をさらに備える。なお、複数の第1量子ドット16は、第3シェル38の結晶構造により接続し、一体の量子ドット構造体を形成していてもよい。
 第3シェル38は、第2シェル26の周囲に形成される。第3シェル38は、第2シェル26と同一の材料を含んでいてもよく、公知のコア/シェル構造の量子ドットに用いられる、無機のシェル材料を含んでいてもよい。
 本実施形態に係る発光デバイス1は、図2に示す各工程のうち、ステップS5、すなわち、発光層形成工程を除いて、同一の方法によって製造される。ここで、本実施形態に係る発光デバイス1の発光層形成工程について、図13から図17を参照して、より詳細に説明する。
 図13は、本実施形態における量子ドット層形成工程にあたる、発光層形成工程について説明するためのフローチャートである。図14は、当該発光層形成工程における、経過時間と温度との関係を説明するためのグラフである。図4と同様に、図14における実線は、アレイ基板3の周囲の雰囲気温度を示し、破線は、アレイ基板3上の量子ドット20の周囲の温度を示している。図15から図17は、当該発光層形成工程を説明するための工程断面図である。
 本実施形態に係る発光層形成工程において、ステップS10からステップS13までは、前実施形態において説明した方法と同一の方法を実行する。本実施形態においては、ステップS13に次いで、雰囲気温度を第3温度T3よりも低下させる降温工程を実施する(ステップS14)。
 本実施形態においては、降温工程により、雰囲気温度が温度TAよりも低い温度TBとなるまで冷却を実施する。温度TBは、温度T0よりも高くてもよく、あるいは、温度T0と同一であってもよい。雰囲気温度が低下する際、量子ドット20の周囲の温度も追従する。降温工程の完了時点において、図15Aに示すように、第1電荷輸送層6の上層には、第1量子ドット16および第2量子ドット17が形成されている。
 降温工程により、雰囲気温度が温度TBに到達した後、図15Bに示すように、第2溶液40をアレイ基板3と重畳する位置に塗布する、第2塗布工程を実施する(ステップS15)。第2塗布工程により、図15Bに示すように、第1量子ドット16の周囲の空隙34の少なくとも一部が、第2溶液40によって充填されてもよい。
 第2溶液40は、第2溶媒42と、有機材料44と、第2無機物前駆体46とを含む。第2溶媒42は、第1溶媒32と同一であってもよく、ヘキサンであってもよい。有機材料44は、従来公知の量子ドットのリガンドに使用される有機材料であってもよく、リガンド18の材料と同一であってもよい。第2無機物前駆体46は、前述した第3シェル38と同じ材料を含む。第3シェル38の材料が、第2シェル26の材料と同一である場合、第2無機物前駆体46は、第1無機物前駆体30と同一である。
 次いで、第2溶液40が塗布されたアレイ基板3の加熱を再開する。ここで、雰囲気を、図14に示す第4温度T4以上に加熱することにより、第4加熱工程を実施する(ステップS16)。
 第4温度T4は、有機材料44の融点と、第2溶媒42の沸点とのうちの、高い温度である。なお、図4に示す温度TCは、有機材料44の融点と、第2溶媒42の沸点とのうちの、低い温度である。また、第4温度T4および温度TCは、温度T0より高い。なお、第4温度T4は第1温度T1と同一であってもよく、温度TCは温度TAと同一であってもよい。
 雰囲気温度が、温度T0から温度TCになるまでは、図14に示すように、量子ドット20の周囲温度は、雰囲気温度の上昇に追従する。しかしながら、量子ドット20の周囲温度が温度TCまで上昇し、有機材料44の溶融または第2溶媒42の蒸発のうちの一方が開始すると、量子ドット20の周囲温度は、しばらく温度TCを維持する。
 さらに雰囲気の加熱を進めることにより、有機材料44の溶融または第2溶媒42の蒸発のうちの一方が終了し、再び量子ドット20の周囲温度が上昇し始める。次いで、量子ドット20の周囲温度が第4温度T4まで上昇し、有機材料44の溶融または第2溶媒42の蒸発のうちの他方が開始すると、量子ドット20の周囲温度は、しばらく第4温度T4を維持する。
 これにより、第4加熱工程によって、有機材料44の溶融および第2溶媒42の蒸発が完了する。第4加熱工程の完了後、図16Aに示すように、アレイ基板3上から第2溶媒42が気化し、溶融した有機材料44中においては、第1量子ドット16の周囲に、第2無機物前駆体46が分散している。なお、図示のために第2無機物前駆体46の縮尺を、図16Aにおいてのみ変更しているが、第4加熱工程の前後において、第2無機物前駆体46の実際の形状は不変であってよい。
 次いで、アレイ基板3の加熱を、雰囲気温度が、図14に示す第5温度T5になるまで継続する。ここで、雰囲気温度が第5温度T5に到達した時点から、加熱条件を調節し、雰囲気温度を第5温度T5付近に維持する、第5加熱工程を実施する(ステップS17)。
 有機材料44の溶融および第2溶媒42の蒸発が完了した後、量子ドット20の周囲温度は、第4温度T4から上昇し、第5温度T5に到達する。ここで、雰囲気温度が第5温度T5に維持されているために、第5温度T5に到達後の量子ドット20の周囲温度についても、第5温度T5に維持される。
 第5温度T5は、第4温度T4より高く、第2無機物前駆体46が、熱化学反応により、第2シェル26の周囲にエピタキシャル成長するための温度である。このため、量子ドット20の周囲温度が第5温度T5に維持されている間、第2シェル26の周囲に、第2無機物前駆体46が、次第にエピタキシャル成長する。これにより、図16Bに示すように、それぞれの第1量子ドット16の第2シェル26の周囲に、第3シェル38が形成される。
 以上により、図16Bに示すように、量子ドット20と第2シェル26と第3シェル38とを備えた第1量子ドット16が形成される。なお、第5加熱工程において、第3シェル38が形成されることにより、溶融した有機材料44が上層へ押し出されるため、上層に有機材料44が残留する。
 次いで、さらに雰囲気温度を上昇させて、雰囲気温度が第6温度T6以上となるように、雰囲気を加熱する、第6加熱工程を実施する(ステップS18)。第6温度T6は、第5温度T5よりも高く、かつ、有機材料44の沸点に相当する。
 第6加熱工程における雰囲気の加熱により、量子ドット20の周囲温度が第6温度T6に到達すると、有機材料44の蒸発が開始し、量子ドット20の周囲温度がしばらく第6温度T6を維持する。これにより、第6加熱工程において、有機材料44が気化し、図17に示すように、有機材料44が除去される。以上により、本実施形態における発光層形成工程が完了する。
 本実施形態に係る発光デバイス1においては、第2シェル26の周囲に第3シェル38が形成されている。また、第3シェル38は、第1量子ドット16の周囲の空隙34を充填するように形成されている。
 このため、本実施形態の第1量子ドット16は、前実施形態における第1量子ドット16と比較して、発光層8の全体の体積に対する、体積の割合が高い。すなわち、本実施形態における発光層8は、量子ドット20のコア22の周囲に形成されるシェルの、発光層8における充填率が、より向上している。換言すれば、第5加熱工程の実施後においては、第5加熱工程の実施前と比較して、発光層8の全体の体積に対する無機物の密度が高くなっている。したがって、上記構成により、本実施形態に係る発光デバイス1は、発光層8の信頼性をより向上させることができる。
 なお、本実施形態においては、第2加熱工程の実施後、第3加熱工程を省略し、降温工程以降を順次実施してもよい。すなわち、リガンド18の気化、および有機材料44の気化を、第6加熱工程においてまとめて実施してもよい。これにより、加熱工程の工程数が低減するため、タクトタイムの減少および製造コストの低減につながる。
 また、これに限られないが、本実施形態においては、第4温度T4が第1温度T1と同一であり、第5温度T5が第2温度T2と同一であり、第6温度T6が第3温度T3と同一である場合の、発光層形成工程について説明した。このような構成は、上述したように、第1溶媒32と第2溶媒42とを同一とし、リガンド18の材料と有機材料44とを同一とし、第1無機物前駆体30と第2無機物前駆体46とを同一とすることにより、簡便に実現できる。
 これにより、第1加熱工程から第3加熱工程までと、第4加熱工程から第6加熱工程までとの間において、各加熱工程における加熱の基準となる温度を揃えることができる。したがって、上記構成によれば、発光層形成工程全体の簡素化につながる。
 上述した各実施形態においては、量子ドット20を含む量子ドット層が、発光層8である場合について説明を行った。しかしながら、これに限られず、例えば、第1電荷輸送層6または第2電荷輸送層10が量子ドット20を含む量子ドット層であってもよい。このように、各電荷輸送層が量子ドット20を含む場合、当該量子ドット20は、キャリアを輸送する機能を付与されてもよい。この場合、従来の量子ドットを含む電荷輸送層と比較して、各電荷輸送層における量子ドット20の安定性が向上するため、当該各電荷輸送層のキャリア輸送の効率が改善し、ひいては、発光デバイス1の発光効率の改善につながる。上述した量子ドット20を含む各電荷輸送層についても、各実施形態における量子ドット層形成工程と同一の手法によって形成することができる。
 また、上述した各実施形態においては、複数の発光素子を備え、表示面DSを有する表示デバイスを例示して、発光デバイス1の構成を説明している。しかしながら、これに限られず、上述した各実施形態における発光デバイス1は、単一の発光素子を備えた発光デバイスであってもよい。
 本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1     発光デバイス
2     発光素子層
2R    第1発光素子
2G    第2発光素子
2B    第3発光素子
4     第1電極
6     第1電荷輸送層
8     発光層(量子ドット層)
10    第2電荷輸送層
12    第2電極
16、36 第1量子ドット
17    第2量子ドット
18    リガンド
20    量子ドット
22    コア
24    第1シェル
26    第2シェル
28    第1溶液
30    第1無機物前駆体
32    第1溶媒
34    空隙
38    第3シェル
40    第2溶液
42    第2溶媒
44    有機材料
46    第2無機物前駆体
T1~T6 第1~第6温度

Claims (26)

  1.  第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間の量子ドット層とを含む発光素子を基板上に備えた発光デバイスの製造方法であって、
     前記量子ドット層を形成する量子ドット層形成工程を有し、
     前記量子ドット層形成工程は、
      第1溶媒と、コア及び前記コアを被膜する第1シェルを含む複数の量子ドットと、前記複数の量子ドットのそれぞれと配位結合するリガンドと、第1無機物前駆体とを含む第1溶液を、前記基板と重畳する位置に塗布する第1塗布工程と、
      前記第1塗布工程の後で、前記基板の周囲の雰囲気温度を、前記リガンドの融点と前記第1溶媒の沸点とのうちの高い温度である第1温度以上に加熱する第1加熱工程と、
      前記第1加熱工程の後で、前記雰囲気温度を、前記第1温度より高く、かつ、前記第1無機物前駆体が、前記第1シェルの周囲にエピタキシャル成長し、前記第1シェルを被膜する第2シェルを形成することで複数の第1量子ドットを形成する温度である第2温度まで加熱する第2加熱工程と、
     を有し、
     前記第2加熱工程において、前記量子ドット層に、前記複数の第1量子ドットを形成すると共に、前記複数の第2シェルと同一材料をコアに含む複数の第2量子ドットを形成する、発光デバイスの製造方法。
  2.  前記量子ドット層形成工程は、さらに、前記第2加熱工程の後に、前記第1無機物前駆体が、前記第1シェルの周囲にエピタキシャル成長している途中で前記第2温度から温度を低下させる降温工程を有する、請求項1に記載の発光デバイスの製造方法。
  3.  前記複数の第2量子ドットそれぞれの前記コアは、前記第1無機物前駆体から形成される、請求項1又は2に記載の発光デバイスの製造方法。
  4.  前記第2量子ドットはコアのみからなる、請求項1から3の何れか1項に記載の発光デバイスの製造方法。
  5.  前記第1温度が前記第1溶媒の沸点であって、前記第1加熱工程において、前記リガンドが溶融した後に、前記第1溶媒が気化する、請求項1~4の何れか1項に記載の発光デバイスの製造方法。
  6.  前記第1温度が前記リガンドの融点であって、前記第1加熱工程において、前記第1溶媒が気化した後に、前記リガンドが溶融する、請求項1~4の何れか1項に記載の発光デバイスの製造方法。
  7.  前記量子ドット層形成工程は、さらに、前記第2加熱工程の後で、前記雰囲気温度を第3温度以上に加熱する第3加熱工程をさらに備え、
     前記第3温度は、前記第2温度より高く、かつ、前記リガンドの沸点であり、前記第3加熱工程において、前記リガンドが気化する、請求項1~6の何れか1項に記載の発光デバイスの製造方法。
  8.  前記降温工程では、前記雰囲気温度を前記リガンドの融点と前記第1溶媒の沸点のうちの低い温度以下に低下させ、
     前記量子ドット層形成工程は、さらに、
      前記降温工程の後で、第2溶液を前記基板と重畳する位置に塗布する第2塗布工程と、
      前記第2塗布工程の後で、前記雰囲気温度を第4温度以上に加熱する第4加熱工程と、
      前記第4加熱工程の後で、前記雰囲気温度を第5温度まで加熱する第5加熱工程と、
    を有し、
     前記第2溶液は、第2溶媒と、複数の有機材料と、複数の第2無機物前駆体とを含み、
     前記第4温度は、前記複数の有機材料の融点と前記第2溶媒の沸点のうちの高い温度であり、
     前記第5温度は、前記第4温度より高く、かつ、前記複数の第2無機物前駆体が、前記複数の第2シェルの周囲にエピタキシャル成長し、前記複数の第2シェルの周囲の空隙の少なくとも一部を充填する複数の第3シェルを形成する温度である、請求項2に記載の発光デバイスの製造方法。
  9.  前記第5加熱工程の実施後においては、前記第5加熱工程の実施前と比較して、前記量子ドット層の全体の体積に対する無機物の密度が高い、請求項8に記載の発光デバイスの製造方法。
  10.  前記第4温度が、前記第1温度と同一である、請求項8または9に記載の発光デバイスの製造方法。
  11.  前記第5温度が、前記第2温度と同一である、請求項8~10の何れか1項に記載の発光デバイスの製造方法。
  12.  前記量子ドット層形成工程は、さらに、前記第5加熱工程の後で、前記雰囲気温度を第6温度まで加熱する第6加熱工程を有し、
     前記第6温度は、前記第5温度より高く、かつ、前記複数の有機材料の沸点であり、前記第6加熱工程において、前記有機材料が気化する請求項8~11の何れか1項に記載の発光デバイスの製造方法。
  13.  前記複数の有機材料が、前記複数のリガンドの材料と同一である請求項12に記載の発光デバイスの製造方法。
  14.  前記量子ドット層形成工程は、さらに、前記第2加熱工程と前記降温工程との間に、前記雰囲気温度を第3温度まで加熱する第3加熱工程を備え、
     前記第3温度は、前記第2温度より高く、かつ、前記リガンドの沸点であり、前記第3加熱工程において、前記リガンドが気化する請求項12または13に記載の発光デバイスの製造方法。
  15.  前記第6温度が、前記第3温度と同一である、請求項14に記載の発光デバイスの製造方法。
  16.  第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間の量子ドット層とを含む発光素子を基板上に備えた発光デバイスであって、
     前記量子ドット層は、
      コアと、前記コアを被膜する第1シェルと、前記第1シェルを被膜する前記第2シェルとを有し、前記第1シェル及び前記第2シェルが結晶構造を有する複数の第1量子ドットと、
      前記第2シェルと同一材料をコアに含む複数の第2量子ドットとを含む、発光デバイス。
  17.  前記複数の第1量子ドットそれぞれと、前記複数の第2量子ドットそれぞれとは、分離している、請求項16に記載の発光デバイス。
  18.  前記複数の第1量子ドットは、隣接する第1量子ドット同士が分離している、請求項16または17に記載の発光デバイス。
  19.  前記第2量子ドットは、バンドギャップが3.1eV以上の半導体材料を用いて形成される、請求項16から18の何れか1項に記載の発光デバイス。
  20.  前記第2量子ドットは、エネルギーギャップが3.1eV未満の半導体材料を用いて形成され、400nm以下の発光波長となる粒経を有する、請求項16から18の何れか1項に記載の発光デバイス。
  21.  前記第1シェルの平均膜厚が、前記第2シェルの最小膜厚よりも小さい、請求項16に記載の発光デバイス。
  22.  前記量子ドット層において、前記複数の第1量子ドットのうち、少なくとも一組の互いに隣接する前記第1量子ドットそれぞれの前記第2シェル同士が接続されており、
     前記複数の第1量子ドットにおいて、互いに隣接する前記第1量子ドットそれぞれの前記第2シェル同士が接続されている比率が、50パーセントよりも高く、100パーセント未満である、請求項16又は21に記載の発光デバイス。
  23.  前記量子ドット層全体の体積に対する、前記複数の第1量子ドットの体積の割合が63.7パーセント以上である、請求項16、21、及び22の何れか1項に記載の発光デバイス。
  24.  前記量子ドット層における、無機物に対する有機物の体積比率が、36.3体積パーセント以下である、請求項16、21から23の何れか1項に記載の発光デバイス。
  25.  前記複数の第1量子ドットそれぞれの前記コアがInPであり、前記複数の第1シェルおよび前記複数の第2シェルがZnSであり、
     前記複数の第1量子ドットのうち、ある前記第1量子ドットの前記コアから、隣接する他の前記第1量子ドットの前記コアまでの最短距離の平均値が、3nm以上である請求項16、21から24の何れか1項に記載の発光デバイス。
  26.  前記複数の第1量子ドットそれぞれの前記コアがCdSeであり、前記複数の第1シェルおよび前記複数の第2シェルがZnSであり、
     前記複数の第1量子ドットのうち、ある前記第1量子ドットの前記コアから、隣接する他の前記第1量子ドットの前記コアまでの最短距離の平均値が、1nm以上である、請求項16、21から24の何れか1項に記載の発光デバイス。

     
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