JP4635488B2 - 有機発光素子およびその製造方法並びに表示装置 - Google Patents

有機発光素子およびその製造方法並びに表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4635488B2
JP4635488B2 JP2004193591A JP2004193591A JP4635488B2 JP 4635488 B2 JP4635488 B2 JP 4635488B2 JP 2004193591 A JP2004193591 A JP 2004193591A JP 2004193591 A JP2004193591 A JP 2004193591A JP 4635488 B2 JP4635488 B2 JP 4635488B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
layer
organic
light emitting
organic light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004193591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006019375A (ja
JP2006019375A5 (ja
Inventor
弘和 山田
泰三 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2004193591A priority Critical patent/JP4635488B2/ja
Publication of JP2006019375A publication Critical patent/JP2006019375A/ja
Publication of JP2006019375A5 publication Critical patent/JP2006019375A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4635488B2 publication Critical patent/JP4635488B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、基板上に、第1電極、発光層を含む1層以上の有機層および第2電極を順に有し、発光層で発生した光を第2電極の側から取り出す、いわゆる上面発光の有機発光素子およびその製造方法並びにこれを用いた表示装置に関する。
近年、フラットパネルディスプレイの一つとして、有機発光素子を用いた有機発光ディスプレイが注目されている。有機発光ディスプレイは、自発光型であるので視野角が広く、消費電力が低いという特性を有し、また、高精細度の高速ビデオ信号に対しても十分な応答性を有するものと考えられており、実用化に向けて開発が進められている。
このような有機発光ディスプレイに用いられる有機発光素子としては、例えば、基板上に、第1電極、発光層を含む1層以上の有機層および第2電極を順に積層した構成のものが知られている。また、アクティブマトリクス表示を行う有機発光ディスプレイでは、基板上にTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)およびこのTFTを覆う平坦化絶縁膜が形成されており、この平坦化絶縁膜の上に第1電極が形成されている。
有機発光ディスプレイでは、発光しない画素があると表示品質が著しく低下するので、製造工程において発光しない欠陥素子の発生を抑えることが必要とされている。発光しない欠陥素子が生じる原因の一つとして、製造工程において第1電極上に異物が付着するということが考えられるが、有機層を形成する前に第1電極に異物が付着することを完全に防止することは困難である。そこで、例えば特許文献1では、基板を加熱処理することにより有機層を融解させて異物を被覆してしまうようにしている。また、例えば特許文献2では、正孔輸送層を形成したのちに基板を加熱することにより、正孔輸送層の膜質を改善して欠陥素子を減少させることが提案されている。
特開2000−91067号公報 特許第3473258号明細書
しかしながら、これらの特許文献1または特許文献2に記載されたように基板を加熱して有機層を流動させるという方法を上面発光型の有機発光素子に適用した場合、画素内の発光むらという問題が生じるおそれがある。アクティブマトリクス表示を行う上面発光型の有機発光ディスプレイでは、光を基板側から取り出す下面発光の場合とは異なり、第1電極の下にも自由にTFTを配置することができ、下面発光では実現が難しいTFT回路を構成することが可能である。しかし、この場合、例えば図23(A)に示したように、基板111上にTFT112および平坦化絶縁膜113を形成し、その上に第1電極114を形成することになるので、第1電極114にはTFT112の形状を反映した凹凸部114Aが存在することになる。このような凹凸部114Aのある第1電極114上に正孔注入層117Aを形成し、加熱すると、図23(B)に示したように、正孔注入層117Aが流動して第1電極114の凹凸部114Aに集中する傾向がある。その結果、正孔注入層117Aに著しい厚みむらが生じてしまう。よって、素子の完成後に第1電極と第2電極との間に電位差を与えたときに、正孔注入層の薄い部分では厚い部分よりも発光が強くなり、画素内の輝度むらの原因となる。更に、画素内の一部が優先的に発光するので、信頼性にも影響を与えるおそれがある。
また、有機層は通常10nmないし数十nmと極めて薄いのに対して異物は数μm以上とかなり大きいものが多く、特許文献1に記載されたように異物全体を被覆するためには、融解させる有機層の厚みを大きくする必要がある。そのため、上面発光素子の場合には上述した画素内の発光むらの問題が生じてしまう可能性がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、画素内の発光むらを抑制して表示品質を高めることができる有機発光素子およびその製造方法並びに表示装置を提供することにある。
本発明による有機発光素子は、基板上に、駆動素子および駆動素子を覆う平坦化絶縁膜、第1電極、発光層を含む1層以上の有機層並びに第2電極を順に備え、発光層で発生した光を第2電極の側から取り出すものであって、第1電極は、表面に駆動素子の形状を反映した凹凸部を有し、有機層のうちの一つの層は、その厚みが1nm以上30nm以下であり、かつ、基板側に第1電極の凹凸部を反映した第1凹凸面を有すると共に、第2電極側に第1電極の凹凸部を反映した第2凹凸面を有し、第2凹凸面の凹部および凸部のそれぞれが平坦化されているものである。
本発明による有機発光素子の製造方法は、基板上に、駆動素子および駆動素子を覆う平坦化絶縁膜、第1電極、発光層を含む1層以上の有機層並びに第2電極が順に積層され、発光層で発生した光を第2電極の側から取り出す有機発光素子を製造するものであって、表面に駆動素子の形状を反映した凹凸部を有すると共に凹凸部を含めた領域に微細凹凸を有する第1電極の上に、有機層のうちの一つの層を1nm以上30nm以下の厚みで形成したのち、基板を上記有機層のうちの一つの層のガラス転移点以上の温度で加熱するようにしたものである。
本発明による表示装置は、基板上に、上記本発明による複数の有機発光素子を有するものである。
本発明の有機発光素子および本発明の表示装置によれば、有機層のうちの一つの層が、その厚みが1nm以上30nm以下であり、かつ、基板側に第1電極の凹凸部を反映した第1凹凸面を有すると共に、第2電極側に第1電極の凹凸部を反映した第2凹凸面を有し、第2凹凸面の凹部および凸部のそれぞれが平坦化されているようにしたので、第1電極の凹凸部に応じて上記有機層のうちの一つの層の厚みむらが大きくなってしまうことがなく、厚みむらが小さくなる。よって、画素内に発光むらが生じることを抑制し、表示品質を高めることができる。
本発明の有機発光素子の製造方法によれば、表面に駆動素子の形状を反映した凹凸部を有すると共に凹凸部を含めた領域に微細凹凸を有する第1電極の上に、有機層のうちの一つの層を1nm以上30nm以下という比較的小さな厚みで形成するようにしたので、加熱により流動した上記有機層のうちの一つの層が第1電極の凹凸部に流れ込んで厚みむらが大きくなってしまうことを抑制し、上記有機層のうちの一つの層の厚みむらを小さくすることができる。よって、画素内の発光むらが小さく、表示品質の高い有機発光素子を実現することができる。また、加熱により上記有機層のうちの一つの層を流動させることにより、第1電極に対する被覆性および密着性を高めることができる。更に、製造工程において第1電極に異物が付着したとしても、第1電極の全面を上記有機層のうちの一つの層で覆うことができ、第1電極と第2電極との短絡を防止し、表示品質を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図であり、図2ないし図8および図10ないし図14は、この有機発光素子およびそれを用いた表示装置の製造方法を工程順に表す断面図である。まず、図2(A)に示したように、ガラスなどの絶縁材料よりなる駆動用基板11上に、各有機発光素子に対応する能動素子としてTFT12を形成する(ステップS101)。TFT12の構成は特に限定されず、例えばボトムゲート型でもトップゲート型でもよい。次いで、TFT12を酸化シリコンまたはPSG(Phospho-Silicate Glass)等よりなる層間絶縁膜(図示せず)で覆い、TFT12のソースおよびドレイン(いずれも図示せず)に、層間絶縁膜を介して、アルミニウム(Al)等よりなる配線(図示せず)を電気的に接続する。なお、TFT12のゲート電極(図示せず)は、図示しない走査回路に接続する。
次いで、図2(B)に示したように、駆動用基板11の全面に、例えばスピンコート法により、例えばポリイミド等の有機材料よりなる平坦化絶縁膜13を形成し(ステップS101)、露光および現像により平坦化絶縁膜13を所定の形状にパターニングすると共に、配線12Bと後述する第1電極14(図3(A)参照。)とを電気的に接続するための接続孔(図示せず)を形成する。なお、平坦化絶縁膜13は、酸化シリコン(SiO2 )などにより構成するようにしてもよい。
続いて、図3(A)に示したように、平坦化絶縁膜13の上に、例えば直流スパッタリング法により、例えばクロム(Cr)よりなる金属層を100nmの厚みで形成する。その際、スパッタガスとしては例えばアルゴン(Ar)を用い、圧力を例えば0.2Pa,出力を例えば300Wとする。そののち、この金属層を通常のリソグラフィ技術により所定の形状にパターニングし、第1電極14と、後述する第2電極18(図11参照。)の電圧降下を抑制するための補助電極15とを形成する(ステップS101)。
このとき、第1電極14は、表面にTFT12の形状を反映した凹凸部14Aを有している。凹凸部14Aの深さDaは例えば100nmないし1μm程度である。なお、凹凸部14Aは、平坦化絶縁膜13を設けることにより多少緩和することは可能であるが、第1電極14の下にTFT12を形成する限りは凹凸部14Aを完全に平坦化することは困難である。
更に、第1電極14は、図4に拡大して示したように、凹凸部14Aを含めた領域内に微細凹凸14Bが生じている。微細凹凸14Bは、第1電極14の構成材料に起因して生じる、いわば膜の凹凸であって、その深さDbは例えば10nm程度と極めて小さなものである。
第1電極14および補助電極15を形成したのち、図3(B)に示したように、駆動用基板11の全面にわたり、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition ;化学的気相成長)法により、例えば酸化シリコンよりなる素子分離絶縁膜16を600nmの厚みで成膜する(ステップS101)。続いて、例えばリソグラフィ技術を用いて素子分離絶縁膜16のうち発光領域に対応する部分および補助電極15の上面を覆う部分を選択的に除去し、開口部16A,16Bを形成する。
次に、第1電極14、素子分離絶縁膜16および補助電極15の上に、例えば蒸着法により、有機層17を形成する。その際、図5に示したように、各発光領域に対応して開口21Aを有する金属性のエリアマスク21を用い、素子分離絶縁膜16の開口部16A内の発光領域となる部分のみに有機層17を成膜する。なお、開口部16A内のみに有機層17を成膜することは難しいので、開口部16Aだけでなくその周囲にも有機層17を成膜するようにしてもよい。また、有機層17は、発光層を含む複数の層の積層構造であり、各層の材料をそれぞれ例えば0.2gずつ抵抗加熱用のボートに充填し、真空蒸着装置(図示せず)の所定の電極に取り付けたのち、真空蒸着装置内の真空槽(図示せず)内を例えば1.0×10-4Paまで減圧し、各ボートに電圧を印加し、順次加熱することにより蒸着を行う。
具体的には、有機層17は例えば以下のようにして形成することができる。まず、図6に示したように、第1電極14の直上に、真空蒸着法により、例えば4,4′,4″−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)よりなる正孔注入層17Aを1nm以上30nm以下、例えば20nmという比較的小さな厚みで形成する(ステップS102)。更に、正孔注入層17Aの厚みは、5nm以上20nm以下とすればより好ましい。より高い効果が得られるからである。このとき、正孔注入層17Aは、図7(A)に拡大して示したように、駆動用基板11側および表側のいずれも第1電極14の凹凸部14Aおよび微細凹凸14Bの両方を反映した第1凹凸面P1となっている。
次いで、駆動用基板11を真空中または窒素(N2 )などの不活性気体雰囲気中に取り出し、例えばホットプレートまたは真空ベーク炉を用いて、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で例えば10分間加熱する(ステップS103)。加熱温度は、正孔注入層17Aのガラス転移点(m−MTDATAでは79℃)以上正孔注入層17Aの蒸発または分解温度(m−MTDATAでは205℃)より低い温度とすることが好ましく、具体的には、例えばガラス転移点より5℃程度高い温度とすることが好ましい。このとき、本実施の形態では、正孔注入層17Aを1nm以上30nm以下という比較的小さな厚みで形成するようにしたので、加熱により流動した正孔注入層17Aが第1電極14の凹凸部14Aに流れ込んで厚みむらが大きくなってしまうことを抑制することができる。その結果、加熱された後の正孔注入層17Aは、図7(B)に拡大して示したように、駆動用基板11側に第1電極14の凹凸部14Aおよび微細凹凸14Bを反映した第1凹凸面P1を有する一方、表側には第1電極14の凹凸部14Aを反映した第2凹凸面P2を有し、第2凹凸面P2の凹部P2Aおよび凸部P2Bのそれぞれは平坦化されている。よって、第1電極14の凹凸部14Aに応じて正孔注入層17Aの厚みむらが大きくなってしまうことがなく、厚みむらを小さくすることができる。よって、画素内の発光むらを小さくして、表示品質を向上させることができる。また、正孔注入層17Aの第1電極14に対する密着性を高めることができる。
これに対して従来では、図23を参照して説明したように、正孔注入層117Aが厚いと、加熱により流動して第1電極114の凹凸部114Aに集中し、正孔注入層117Aに著しい厚みむらが生じてしまうおそれがあった。よって、素子の完成後に第1電極と第2電極との間に電位差を与えたときに、正孔輸送層の薄い部分では厚い部分よりも発光が強くなり、画素内の輝度むらの原因となっていた。
また、本実施の形態では、第1電極14上に異物14Cが付着した状態で正孔注入層117Aを形成した場合、図8(A)に拡大して示したように、異物14Cに近づくにしたがって正孔注入層17Aの厚みが薄くなっていき、異物14Cの周辺に正孔注入層17Aが形成されず第1電極14が剥き出しになった領域14Dが生じる。次いで、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱することにより、図8(B)に示したように、正孔注入層17Aが流動し、毛細管現象により異物14Cの周辺に侵入し、第1電極14の全面が正孔注入層17Aで覆われる。よって、従来のように異物14C全体を正孔注入層17Aで包み込まなくても、第1電極14の全面を正孔注入層17Aで覆うことができ、第1電極14と第2電極18との短絡を防止し、表示品質を高めることができる。なお、異物14Cが金属性のものであった場合でも、異物14Cと第1電極14との接触面積は極めて小さく、また、加熱による毛細管現象により異物14Cと第1電極14との接触面積は更に小さくなるので、表示品質に与える影響はほとんどないと考えられる。
これに対して、従来では、図9に示したように、異物114Cの周辺に有機層117が形成されないままになり、第1電極114が剥き出しになった領域114Dに第2電極118が形成されて第1電極114と第2電極118とが短絡し、欠陥素子となってしまっていた。
駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱したのち、駆動用基板11を真空蒸着装置に戻し、図10に示したように、有機層17の他の層を形成する。すなわち、まず、正孔注入層17A上に、例えば、α−ナフチルフェニルジアミン(α−NPD)よりなる正孔輸送層17Bを30nmの厚みで形成する(ステップS104)。
次いで、同じく図10に示したように、正孔輸送層17B上に、発光層17Cを形成する(ステップS105)。発光層17Cは、例えば、有機発光素子の発光色ごとに構成を異ならせ、各色別に形成する。赤色の光を発生する有機発光素子10Rの発光層17Cは、例えば、8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq3 )に4−ジシアノメチレン−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−2−メチル−4H−ピラン(DCM)を2体積%混合したものにより構成し、厚みを40nm程度とする。緑色の光を発生する有機発光素子10Gの発光層17Cは、例えば、Alq3 により構成し、厚みを50nm程度とする。青色の光を発生する有機発光素子10Bの発光層17Cは、例えば、バソクプロイン(BCP)により構成し、厚みを15nm程度とする。
続いて、同じく図10に示したように、有機発光素子の発光色により必要に応じて電子輸送層17Dを形成する(ステップS106)。例えば、有機発光素子10R,10Gでは電子輸送層17Dを形成しないが、有機発光素子10Bの発光層17C上には、例えば、Alq3 よりなる電子輸送層17Dを30nm程度の厚みで形成する。
有機層17の他の層を形成したのち、図11に示したように、有機層17上に、例えば、電子注入層18A,発光層17Cで発生した光に対して半透過性を有する半透過性電極18B,およびこの半透過性電極18Bの電気抵抗を下げるための透明電極18Cを順に形成し、第2電極18を形成する。これにより、第2電極18と補助電極15とが電気的に接続される。
具体的には、まず、有機層17上に、例えば蒸着法により、例えばフッ化リチウム(LiF)よりなる電子注入層18Aを1nmの厚みで形成する(ステップS107)。
次いで、例えば蒸着法により、例えばマグネシウム(Mg)−銀(Ag)合金よりなる半透過性電極18Bを10nmの厚みで形成する(ステップS107)。その際、例えば、半透過性電極18Bを構成する例えばマグネシウムおよび銀を、例えば別々の抵抗加熱用のボートにマグネシウムを1g、銀を0.2gそれぞれ充填して、真空蒸着装置(図示せず)の所定の電極に取り付ける。次いで、真空蒸着装置内の真空槽(図示せず)内の雰囲気を例えば1.0×10-4Paまで減圧したのち、各抵抗加熱用のボートに電圧を印加し、加熱して、マグネシウムと銀とを共蒸着させる。マグネシウムと銀との成長速度比は、例えば9:1とする。
半透過性電極18Bを形成したのち、例えば直流スパッタリングにより、透明電極18Cを100nmの厚みで形成する(ステップS108)。透明電極18Cの構成材料としては、例えば、インジウム酸化物(InOx ),スズ酸化物(SnOx )および亜鉛酸化物(ZnOx )のうちの少なくとも1種を含むものを用いることが好ましい。具体的には、例えば、インジウムと亜鉛(Zn)と酸素とを含む化合物(IZO;Indium Zinc Oxide )が好ましい。室温で成膜しても良好な導電性および高い透過率を得ることができるからである。スパッタガスとしては例えばアルゴンと酸素との混合ガス(体積比Ar:O2 =1000:5)を用い、圧力は例えば0.3Pa、出力は例えば200Wとする。
以上により、駆動用基板11上に本実施の形態に係る有機発光素子10R,10G,10Bを有する駆動パネル10が完成する。なお、必要に応じて、第2電極18の上に保護膜(図示せず)を設けてもよい。この保護膜は、例えば、酸化シリコンまたは窒化シリコン(SiN)などの透明誘電体により構成し、厚みを500nm以上10000nm以下とする。
また、図12(A)に示したように、例えば、有機発光素子10R,10G,10Bで発生した光に対して透明なガラスなどの材料よりなる封止用基板31の上に、赤色フィルタ32Rの材料として例えば顔料を混入した樹脂をスピンコートなどにより塗布し、フォトリソグラフィ技術によりパターニングして焼成することにより赤色フィルタ32Rを形成する。続いて、図12(B)に示したように、赤色フィルタ32Rと同様にして、青色フィルタ32Bおよび緑色フィルタ32Gを順次形成する。これにより、封止パネル30が形成される。
封止パネル30および駆動パネル10を形成したのち、図13に示したように、駆動用基板11の有機発光素子10R,10G,10Bを形成した側に、熱硬化型樹脂よりなる接着層40を塗布形成する。塗布は、例えば、スリットノズル型ディスペンサーから樹脂を吐出させて行うようにしてもよく、ロールコートあるいはスクリーン印刷などにより行うようにしてもよい。次いで、図14に示したように、駆動パネル10と封止パネル30とを接着層40を介して貼り合わせる。その際、封止パネル30のうちカラーフィルタ32を形成した側の面を、駆動パネル10と対向させて配置することが好ましい。また、接着層40に気泡などが混入しないようにすることが好ましい。そののち、封止パネル30のカラーフィルタ32と駆動パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bとの相対位置を整合させてから所定温度で所定時間加熱処理を行い、接着層40の熱硬化性樹脂を硬化させる。以上により、本実施の形態に係る表示装置が完成する。
この表示装置では、例えば、第1電極14と第2電極18との間に所定の電圧が印加されると、有機層17の発光層17Cに電流が注入され、正孔と電子とが再結合することにより光が発生する。この光は第2電極18,接着層40および封止パネル30を透過して取り出される。ここでは、有機層17の正孔注入層17Aが、図7(B)に示したように、駆動用基板11側に第1電極14の凹凸部14Aおよび微細凹凸14Bを反映した第1凹凸面P1を有する一方、第2電極18側に第1電極14の凹凸部14Aを反映した第2凹凸面P2を有し、この第2凹凸面P2の凹部P2Aおよび凸部P2Bのそれぞれが平坦化されているようにしたので、第1電極14にTFT12の形状を反映した凹凸部14Aがある場合でも、その凹凸部14Aに応じて正孔注入層17Aの厚みむらが大きくなってしまうことがなく、厚みむらが小さくなっている。よって、画素内に発光むらが生じることが抑制され、表示品質が向上する。
以上のように本実施の形態によれば、有機層17のうちの正孔注入層17Aを1nm以上30nm以下という比較的小さな厚みで形成するようにしたので、第1電極14にTFT12の形状を反映した凹凸部14Aがある場合でも、加熱により流動した正孔注入層17Aが第1電極14の凹凸部14Aに流れ込んで厚みむらが大きくなってしまうことを抑制することができる。よって、画素内の発光むらが小さく、表示品質の高い有機発光素子10R,10G,10Bを実現することができる。また、加熱により正孔注入層17Aを流動させることにより、第1電極14に対する被覆性を高めることができる。よって、製造工程において第1電極14に異物14Cが付着したとしても、第1電極14の全面を正孔注入層17Aで覆うことができ、第1電極14と第2電極18との短絡を防止し、表示品質を高めることができる。更に、正孔注入層17Aの第1電極14に対する密着性を高めることができる。
(第2の実施の形態)
図15は、本発明の第2の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。この製造方法は、有機層17の正孔注入層17Aのガラス転移点を有機層17のうちで最も低くすると共に、有機層17のすべての層を一貫成膜したのちに、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱することが、第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法とは異なるものである。なお、第1の実施の形態と製造工程が重複する部分については、図2ないし図13を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態と同様に、図2(A)に示した工程により、駆動用基板11上に、TFT12を形成する(ステップS101)。
次いで、第1の実施の形態と同様に、図2(B)に示した工程により、駆動用基板11の全面に、平坦化絶縁膜13を形成し(ステップS101)、露光および現像により平坦化絶縁膜13を所定の形状にパターニングすると共に接続孔(図示せず)を形成する。
続いて、第1の実施の形態と同様に、図3(A)に示した工程により、平坦化絶縁膜13の上に、第1電極14および補助電極15を形成する(ステップS101)。
第1電極14および補助電極15を形成したのち、第1の実施の形態と同様に、図3(B)に示した工程により、駆動用基板11の全面にわたり、素子分離絶縁膜16を形成し(ステップS101)、開口部16A,16Bを形成する。
素子分離絶縁膜16を形成したのち、、第1の実施の形態と同様に、図6(A)に示した工程により、第1電極14の直上に、例えばm−MTDATAよりなる正孔注入層17Aを1nm以上30nm以下、例えば20nmという比較的小さな厚みで形成する(ステップS102)。
正孔注入層17Aを形成したのち、第1の実施の形態と同様に、図10に示した工程により、正孔輸送層17Bを形成する(ステップS104)。続いて、第1の実施の形態と同様に、図10に示した工程により、正孔輸送層17B上に、有機発光素子10R,10G,10Bのそれぞれの発光層17Cを形成する(ステップS105)。そののち、第1の実施の形態と同様に、図10に示した工程により、有機発光素子10Bの発光層17C上に電子輸送層17Dを形成する(ステップS106)。
次いで、駆動用基板11を真空中または窒素(N2 )などの不活性気体雰囲気中に取り出し、例えばホットプレートまたは真空ベーク炉を用いて、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で例えば10分間加熱する(ステップS103)。加熱温度は、正孔注入層17Aのガラス転移点(m−MTDATAでは79℃)以上有機層17の他の層(正孔輸送層17B,発光層17Cおよび電子輸送層17D)のガラス転移点より低い温度とすることが好ましく、具体的には、例えば正孔注入層17Aのガラス転移点より5℃程度高い温度とすることが好ましい。正孔注入層17Aだけを溶融・流動させることができるからである。このとき、本実施の形態では、有機層17を一貫成膜したのちに駆動用基板11を加熱するようにしたので、製造工程を簡素化し、タクトタイムを短縮することができる。また、このように一貫成膜後に加熱する場合にも、正孔注入層17Aを1nm以上30nm以下という比較的小さな厚みで形成するので、正孔注入層17Aが第1電極14の凹凸部14Aに流れ込んで厚みむらが大きくなってしまうことを抑制することができる。なお、加熱された正孔注入層17Aは、上に正孔輸送層17Bなどの他の層があっても溶融・流動し、加熱後の正孔注入層17Aの表側は、凹部P2Aおよび凸部P2Bのそれぞれが完全に平坦にはならないが微細凹凸14Bは緩和されていると考えられる。
駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱したのち、第1の実施の形態と同様に、図11に示した工程により、有機層17上に、第2電極18の電子注入層18Aおよび半透過性電極18Bを順に形成する(ステップS107)。続いて、第1の実施の形態と同様に、同じく図11に示した工程により、透明電極18Cを形成する(ステップS108)。
以上により、駆動用基板11上に本実施の形態に係る有機発光素子10R,10G,10Bを有する駆動パネル10が完成する。そののち、第1の実施の形態と同様に、図12ないし図14に示した工程により、この有機発光素子10R,10G,10Bを用いた表示装置を形成する。
このように本実施の形態では、有機層17の正孔注入層17A,正孔輸送層17B,発光層17Cおよび電子輸送層17Dを順に一貫成膜したのちに、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱するようにしたので、製造工程を簡素化し、タクトタイムを短縮することができる。
(第2の実施の形態の変形例)
なお、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱する工程は、正孔注入層17Aを形成した後のいずれかの時点で行えばよい。したがって、例えば図16に示したように、有機層17の正孔注入層17A,正孔輸送層17B,発光層17Cおよび電子輸送層17Dを順に一貫成膜し(ステップS102,S104,S105,S106)、次いで、第2電極18の電子注入層18Aおよび半透過性電極18Bを形成したのちに(ステップS107)、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱し(ステップS103)、そののち透明電極18Cを形成する(ステップS108)ようにしてもよい。これにより、蒸着法による有機層17から半透過性電極18Bまでの成膜を一貫して行うことができ、製造工程をより簡素化し、タクトタイムを更に短縮することができる。
(第3の実施の形態)
図17は、本発明の第3の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。この製造方法は、有機層17の正孔輸送層17Bのガラス転移点を有機層17のうちで最も低くすると共に、有機層17の正孔注入層17Aおよび正孔輸送層17Bを形成したのちに、駆動用基板11を正孔輸送層17Bのガラス転移点以上の温度で加熱することが、第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法とは異なるものである。なお、第1の実施の形態と製造工程が重複する部分については、図2ないし図14を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態と同様に、図2(A)ないし図3(B)に示した工程により、駆動用基板11上に、TFT12,平坦化絶縁膜13,第1電極14および補助電極15素子分離絶縁膜16を形成する(ステップS201)。
素子分離絶縁膜16を形成したのち、第1電極14上に、例えば真空蒸着法により、例えば銅フタロシアニンよりなる正孔注入層17Aを20nmの厚みで形成する(ステップS202)。
正孔注入層17Aを形成したのち、例えばα−NPDよりなる正孔輸送層17Bを1nm以上30nm以下、例えば30nmの厚みで形成する(ステップS203)。
次いで、駆動用基板11を真空中または窒素(N2 )などの不活性気体雰囲気中に取り出し、例えばホットプレートまたは真空ベーク炉を用いて、駆動用基板11を正孔輸送層17Bのガラス転移点以上の温度で例えば10分間加熱する(ステップS204)。加熱温度は、正孔輸送層17Bのガラス転移点(α−NPDでは96℃)以上有機層17の他の層(既に形成されている正孔注入層17A)のガラス転移点より低い温度とすることが好ましく、具体的には、例えば正孔輸送層17Bのガラス転移点より5℃程度高い温度とすることが好ましい。正孔輸送層17Bだけを溶融・流動させることができるからである。なお、正孔注入層17Aの銅フタロシアニンはガラス転移点を有さず、高温でも安定な物質であるため、上述した加熱温度では溶融・流動することはない。このとき、本実施の形態では、正孔輸送層17Bを1nm以上30nm以下という比較的小さな厚みで形成するようにしたので、加熱により流動した正孔輸送層17Bが第1電極14の凹凸部14Aに流れ込んで厚みむらが大きくなってしまうことを抑制することができる。よって、第1電極14の凹凸部14Aに応じて正孔輸送層17Bの厚みむらが大きくなってしまうことがなく、厚みむらを小さくすることができる。よって、画素内の発光むらを小さくして、表示品質を向上させることができる。また、正孔輸送層17Bの正孔注入層17Aまたは第1電極14に対する密着性を高めることができる。
駆動用基板11を正孔輸送層17Bのガラス転移点以上の温度で加熱したのち、続いて、第1の実施の形態と同様に、図10に示した工程により、正孔輸送層17B上に、有機発光素子10R,10G,10Bのそれぞれの発光層17Cを形成する(ステップS205)。そののち、第1の実施の形態と同様に、有機発光素子10Bの発光層17C上に電子輸送層17Dを形成する(ステップS206)。
有機層17を形成したのち、第1の実施の形態と同様に、図11に示した工程により、第2電極18の電子注入層18Aおよび半透過性電極18Bを順に形成する(ステップS207)。続いて、第1の実施の形態と同様に、同じく図11に示した工程により、透明電極18Cを形成する(ステップS208)。
以上により、駆動用基板11上に本実施の形態に係る有機発光素子10R,10G,10Bを有する駆動パネル10が完成する。そののち、第1の実施の形態と同様に、図12ないし図14に示した工程により、この有機発光素子10R,10G,10Bを用いた表示装置を形成する。
このように本実施の形態では、正孔輸送層17Bを1nm以上30nm以下という比較的小さな厚みで形成するようにしたので、第1の実施の形態と同様の優れた効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
図18は、本発明の第4の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。この製造方法は、有機層17の正孔輸送層17Bのガラス転移点を有機層17のうちで最も低くすると共に、有機層17のすべての層を一貫成膜したのちに、駆動用基板11を正孔輸送層17Bのガラス転移点以上の温度で加熱することが、第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法とは異なるものである。なお、第1の実施の形態と製造工程が重複する部分については、図2ないし図14を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態と同様に、図2(A)ないし図3(B)に示した工程により、駆動用基板11上に、TFT12,平坦化絶縁膜13,第1電極14および補助電極15素子分離絶縁膜16を形成する(ステップS201)。
素子分離絶縁膜16を形成したのち、第1電極14上に、例えば真空蒸着法により、例えば銅フタロシアニンよりなる正孔注入層17Aを20nmの厚みで形成する(ステップS202)。
正孔注入層17Aを形成したのち、例えばα−NPDよりなる正孔輸送層17Bを1nm以上30nm以下、例えば30nmの厚みで形成する(ステップS203)。
正孔輸送層17Bを形成したのち、第1の実施の形態と同様に、図10に示した工程により、正孔輸送層17B上に、有機発光素子10R,10G,10Bのそれぞれの発光層17Cを形成する(ステップS205)。そののち、第1の実施の形態と同様に、有機発光素子10Bの発光層17C上に電子輸送層17Dを形成する(ステップS206)。
次いで、駆動用基板11を真空中または窒素(N2 )などの不活性気体雰囲気中に取り出し、例えばホットプレートまたは真空ベーク炉を用いて、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で例えば10分間加熱する(ステップS204)。加熱温度は、正孔注入層17Aのガラス転移点(m−MTDATAでは79℃)以上有機層17の他の層(正孔輸送層17B,発光層17Cおよび電子輸送層17D)のガラス転移点より低い温度とすることが好ましく、具体的には、例えば正孔注入層17Aのガラス転移点より5℃程度高い温度とすることが好ましい。正孔注入層17Aだけを溶融・流動させることができるからである。このとき、本実施の形態では、有機層17を一貫成膜したのちに駆動用基板11を加熱するようにしたので、製造工程を簡素化し、タクトタイムを短縮することができる。
駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱したのち、第1の実施の形態と同様に、図11に示した工程により、有機層17上に、第2電極18の電子注入層18Aおよび半透過性電極18Bを順に形成する(ステップS207)。続いて、第1の実施の形態と同様に、同じく図11に示した工程により、透明電極18Cを形成する(ステップS208)。
以上により、駆動用基板11上に本実施の形態に係る有機発光素子10R,10G,10Bを有する駆動パネル10が完成する。そののち、第1の実施の形態と同様に、図12ないし図14に示した工程により、この有機発光素子10R,10G,10Bを用いた表示装置を形成する。
このように本実施の形態では、有機層17を一貫成膜したのちに、駆動用基板11を正孔輸送層17Bのガラス転移点以上の温度で加熱するようにしたので、製造工程を簡素化し、タクトタイムを短縮することができる。
(第4の実施の形態の変形例)
なお、駆動用基板11を正孔輸送層17Bのガラス転移点以上の温度で加熱する工程は、正孔輸送層17Bの形成後から第2電極18の形成後までの間のいずれかの時点で行えばよい。したがって、例えば図19に示したように、有機層17の正孔注入層17A,正孔輸送層17B,発光層17Cおよび電子輸送層17Dを順に一貫成膜し(ステップS202,S203,S205,S206)、第2電極18の電子注入層18Aおよび半透過性電極18Bを形成したのちに(ステップS207)、駆動用基板11を正孔輸送層17Bのガラス転移点以上の温度で加熱し(ステップS204)、そののち透明電極18Cを形成する(ステップS208)ようにしてもよい。これにより、蒸着法による有機層17から半透過性電極18Bまでの成膜を一貫して行うことができ、製造工程をより簡素化し、タクトタイムを更に短縮することができる。
更に、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
上記第1の実施の形態と同様にして駆動用基板11上に有機発光素子10Gを形成した。その際、第1電極14の直上に、m−MTDATAよりなる正孔注入層17Aを20nmの厚みで形成し、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点よりも5℃高い温度で10分間加熱した。加熱したのち、駆動用基板11を精査して第1電極14に付着した異物14Cを発見し、その周辺の正孔注入層17Aの状態を観察した。その結果を図20に示す。
そののち、有機層17の残りの層および第2電極18を形成し、駆動用基板11上に有機発光素子10Gを有する駆動パネル10を完成した。なお、駆動パネル10は複数作製した。得られた各駆動パネル10について発光しない欠陥画素を計数し、それに基づいて平均欠陥発生率(総画素数に対する欠陥画素数の割合)を調べたところ、0.0218であった。
(比較例1)
正孔注入層17Aを形成したのちに、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱する工程を行わずに有機層17の他の層を形成したことを除いては、上記実施例1と同様にして駆動パネルを作製した。得られた比較例の駆動パネルについても、上記実施例1と同様にして平均欠陥発生率を調べたところ、0.136であった。
このように実施例1によれば、比較例1に比べて平均欠陥発生率を約6分の1以下に抑えることができた。すなわち、第1電極14の直上に正孔注入層17Aを20nmと比較的薄い厚みで形成したのち、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱するようにすれば、欠陥素子の発生を抑制し、表示品質を高めることができることが分かった。
また、図20から分かるように、加熱した後は、異物14Cの輪郭のコントラストが高くなっており、正孔注入層17Aが毛細管現象により異物14Cの周囲に集まって、厚みが大きくなっている(図8(B)参照)ことが確認された。すなわち、第1電極14の直上に正孔注入層17Aを20nmと比較的薄い厚みで形成したのち、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点以上の温度で加熱するようにすれば、異物14Cの周辺の第1電極14が剥き出しになっていた領域14Dを正孔注入層17Aで覆うことができ、第1電極14と第2電極18との短絡を抑制することができることが分かった。
(実施例2)
上記第1の実施の形態と同様にして駆動用基板11上に有機発光素子10Gを形成した。その際、第1電極14の直上に、m−MTDATAよりなる正孔注入層17Aを15nmの厚みで形成し、駆動用基板11を正孔注入層17Aのガラス転移点よりも5℃高い温度で10分間加熱した。そののち、有機層17の残りの層および第2電極18を形成し、駆動用基板11上に有機発光素子10Gを有する駆動パネル10を完成した。得られた駆動パネル10について、発光状態を調べた。その結果を図21に示す。
(比較例2)
正孔注入層17Aを40nmの厚みで形成したことを除いては、実施例2と同様にして駆動パネル10を作製した。得られた駆動パネルについて、発光状態を調べた。その結果を図22に示す。
図21および図22から分かるように、正孔注入層17Aを15nmの厚みで形成した実施例2では、画素全体がほぼ均一に光っていたのに対して、正孔注入層17Aを40nmの厚みで形成した比較例2では、画素内に発光むらが生じており、この発光むらはTFT12の形状および配置を反映したパターンを示していた。これは、比較例2では正孔注入層17Aの厚みが40nmと大きかったので、加熱により流動した正孔注入層17Aが第1電極14の凹凸部14Aに流れ込み、厚みむらが大きくなったためであると考えられる。すなわち、正孔注入層17Aを15nmという比較的小さい厚みで形成するようにすれば、画素内の発光むらを抑制して表示品質を高めることができることが分かった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態および実施例において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。例えば、有機層17は、真空蒸着法のほか、印刷法により形成するようにしてもよい。
また、例えば上記実施の形態および実施例では、第1電極14がクロムよりなる場合について説明したが、第1電極14は、クロムのほか、例えば白金(Pt),金(Au),銀(Ag)あるいはタングステン(W)などの金属元素の単体または合金により構成してもよい。また、第1電極14は単層構造でもよく複数の層の積層構造でもよい。
更に、例えば、上記実施の形態および実施例では、有機発光素子および表示装置の構成を具体的に挙げて説明したが、補助電極15などの全ての層を備える必要はなく、また、他の層を更に備えていてもよい。例えば、第2電極18において、透明電極18Cは必ずしも設ける必要はなく、電子注入層18Aおよび半透過性電極18Bのみとしてもよい。あるいは、第2電極18において、半透過性電極18Bを省略して電子注入層18Aおよび透明電極18Cのみとしてもよい。
加えて、上記実施の形態および実施例においては、有機層17の構成を有機発光素子10R,10G,10Bの発光色により異ならせた場合について説明したが、有機層17を発光色にかかわらず同一構成の白色発光層とし、カラーフィルタなどにより色表示を行うようにしてもよい。
更にまた、例えば、上記実施の形態および実施例では、第1電極14を陽極、第2電極18を陰極とする場合について説明したが、陽極および陰極を逆にして、第1電極14を陰極、第2電極18を陽極としてもよい。この場合、第2電極18の材料としては、金,銀,白金,銅などの単体または合金が好適である。
加えてまた、上記実施の形態では、封止用基板31にカラーフィルタ32を設ける場合について説明したが、必要に応じて、ブラックマトリクスとしての反射光吸収膜を、赤色フィルタ32R,緑色フィルタ32Gおよび青色フィルタ32Bの境界に沿って設けるようにしてもよい。反射光吸収膜は、例えば黒色の着色剤を混入した光学濃度が1以上の黒色の樹脂膜、または薄膜の干渉を利用した薄膜フィルタにより構成することができる。このうち黒色の樹脂膜により構成するようにすれば、安価で容易に形成することができるので好ましい。薄膜フィルタは、例えば、金属,金属窒化物あるいは金属酸化物よりなる薄膜を1層以上積層し、薄膜の干渉を利用して光を減衰させるものである。薄膜フィルタとしては、具体的には、クロムと酸化クロム(III)(Cr2 3 )とを交互に積層したものが挙げられる。
本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。 本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の製造方法を工程順に表す断面図である。 図2に続く製造工程を表す断面図である。 図3(A)に示した第1電極の一部を拡大して表す断面図である。 本実施の形態の製造方法で用いるエリアマスクを表す平面図である。 図3に続く製造工程を表す断面図である。 図6に示した正孔注入層の一部を拡大して表す断面図である。 第1電極に異物が付着した状態で正孔注入層を形成した場合を表す断面図である。 従来方法により第1電極に異物が付着した状態で正孔注入層を形成した場合を表す断面図である。 図6に続く製造工程を表す断面図である。 図10に続く製造工程を表す断面図である。 図11に続く製造工程を表す断面図である。 図12に続く製造工程を表す断面図である。 図13に続く工程を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。 本発明の第3の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。 本発明の第4の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。 本発明の第4の実施の形態の変形例に係る有機発光素子の製造方法を表す流れ図である。 本発明の実施例1の結果を表す写真である。 本発明の実施例2の結果を表す写真である。 本発明の比較例2の結果を表す写真である。 従来技術の問題点を説明するための断面図である。
符号の説明
10…駆動パネル、11…駆動用基板、12…TFT、13…平坦化絶縁膜、14…第1電極、14A…凹凸部、14B…微細凹凸、14C…異物、15…補助電極、16…素子分離絶縁膜、16A,16B…開口部、17…有機層、17A…正孔注入層、17B、正孔輸送層、17C…発光層、17D…電子輸送層、18…第2電極、18A…電子注入層、18B…半透過性電極、18C…透明電極、30…封止パネル、31…封止用基板、32…カラーフィルタ、40…接着層

Claims (20)

  1. 基板上に、駆動素子および前記駆動素子を覆う平坦化絶縁膜、第1電極、発光層を含む1層以上の有機層並びに第2電極を順に備え、前記発光層で発生した光を前記第2電極の側から取り出す有機発光素子であって、
    前記第1電極は、表面に前記駆動素子の形状を反映した凹凸部を有し、
    前記有機層のうちの一つの層は、その厚みが1nm以上30nm以下であり、かつ、前記基板側に前記第1電極の凹凸部を反映した第1凹凸面を有すると共に、前記第2電極側に前記第1電極の凹凸部を反映した第2凹凸面を有し、前記第2凹凸面の凹部および凸部のそれぞれが平坦化されている
    有機発光素子。
  2. 前記第1電極は、表面の前記凹凸部を含めた領域に微細凹凸を有し、
    前記有機層のうちの一つの層は、前記基板側に前記第1電極の凹凸部および微細凹凸を反映した第1凹凸面を有する
    請求項1記載の有機発光素子。
  3. 前記有機層のうちの最上層は、前記第2電極側に前記第1電極の凹凸部を反映した第3凹凸面を有する
    請求項1または請求項2記載の有機発光素子。
  4. 前記有機層のうちの一つの層は、前記第1電極の直上に形成されている
    請求項1記載の有機発光素子。
  5. 前記有機層のうちの一つの層は、前記有機層のうちガラス転移点の最も低い層である
    請求項1記載の有機発光素子。
  6. 前記有機層のうちの一つの層は、正孔注入層である
    請求項1記載の有機発光素子。
  7. 前記有機層のうちの一つの層は、正孔輸送層である
    請求項1記載の有機発光素子。
  8. 基板上に、駆動素子および前記駆動素子を覆う平坦化絶縁膜、第1電極、発光層を含む1層以上の有機層並びに第2電極が順に積層され、前記発光層で発生した光を前記第2電極の側から取り出す有機発光素子の製造方法であって、
    表面に前記駆動素子の形状を反映した凹凸部を有すると共に前記凹凸部を含めた領域に微細凹凸を有する前記第1電極の上に、前記有機層のうちの一つの層を1nm以上30nm以下の厚みで形成したのち、前記基板を前記有機層のうちの一つの層のガラス転移点以上の温度で加熱する
    有機発光素子の製造方法。
  9. 前記基板を前記有機層のうちの一つの層のガラス転移点以上の温度で加熱することにより、前記有機層のうちの一つの層が、前記基板側に前記第1電極の凹凸部および微細凹凸を反映した第1凹凸面を有する一方、前記第2電極側に前記第1電極の凹凸部を反映した第2凹凸面を有すると共に、前記第2凹凸面の凹部および凸部のそれぞれが平坦化されているようにする
    請求項8記載の有機発光素子の製造方法。
  10. 前記有機層のうちの一つの層を、前記第1電極の直上に形成する
    請求項8記載の有機発光素子の製造方法。
  11. 前記有機層のうちの一つの層を前記第1電極の直上に形成したのち、前記基板を前記有機層のうちの一つの層のガラス転移点以上前記有機層のうちの一つの層の蒸発または分解温度より低い温度で加熱し、その後、前記有機層の他の層および前記第2電極を形成する
    請求項10記載の有機発光素子の製造方法。
  12. 前記有機層のうちの一つの層のガラス転移点を、前記有機層のうちで最も低くする
    請求項8記載の有機発光素子の製造方法。
  13. 前記有機層のうちの一つの層を形成した後のいずれかの時点で、前記基板を前記有機層のうちの一つの層のガラス転移点以上前記有機層の他の層のガラス転移点より低い温度で加熱する
    請求項8記載の有機発光素子の製造方法。
  14. 前記基板を真空中または不活性気体中で加熱する
    請求項8記載の有機発光素子の製造方法。
  15. 前記有機層を真空蒸着法により形成する
    請求項8記載の有機発光素子の製造方法。
  16. 前記有機層を印刷技術により形成する
    請求項8記載の有機発光素子の製造方法。
  17. 前記第2電極として、透明電極を含む複数の層の積層構造を形成する
    請求項8記載の有機発光素子の製造方法。
  18. 前記透明電極を、スパッタリング法により形成する
    請求項17記載の有機発光素子の製造方法。
  19. 前記第2電極を、半透過性電極と透明電極とを含む複数の層の積層構造とし、前記半透過性電極を形成したのち、前記基板を前記有機層のうちの一つの層のガラス転移点以上前記有機層の他の層のガラス転移点より低い温度で加熱し、その後、前記透明電極を形成する
    請求項17記載の有機発光素子の製造方法。
  20. 基板上に複数の有機発光素子を備えた表示装置であって、
    前記有機発光素子は、基板上に、駆動素子および前記駆動素子を覆う平坦化絶縁膜、第1電極、発光層を含む1層以上の有機層並びに第2電極を順に備え、前記発光層で発生した光を前記第2電極の側から取り出し、
    前記第1電極は、表面に前記駆動素子の形状を反映した凹凸部を有し、
    前記有機層のうちの一つの層は、その厚みが1nm以上30nm以下であり、かつ、前記基板側に前記第1電極の凹凸部を反映した第1凹凸面を有すると共に、前記第2電極側に前記第1電極の凹凸部を反映した第2凹凸面を有し、前記第2凹凸面の凹部および凸部のそれぞれが平坦化されている
    表示装置。
JP2004193591A 2004-06-30 2004-06-30 有機発光素子およびその製造方法並びに表示装置 Expired - Fee Related JP4635488B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004193591A JP4635488B2 (ja) 2004-06-30 2004-06-30 有機発光素子およびその製造方法並びに表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004193591A JP4635488B2 (ja) 2004-06-30 2004-06-30 有機発光素子およびその製造方法並びに表示装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006019375A JP2006019375A (ja) 2006-01-19
JP2006019375A5 JP2006019375A5 (ja) 2007-06-14
JP4635488B2 true JP4635488B2 (ja) 2011-02-23

Family

ID=35793380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004193591A Expired - Fee Related JP4635488B2 (ja) 2004-06-30 2004-06-30 有機発光素子およびその製造方法並びに表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4635488B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8288180B2 (en) 2005-07-04 2012-10-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for manufacturing light emitting device
JP2010010333A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Kyocera Corp 有機el素子およびその製造方法
JP5332396B2 (ja) * 2008-08-21 2013-11-06 株式会社デンソー 有機el素子及び有機el素子の製造方法
JP5892924B2 (ja) * 2012-12-28 2016-03-23 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 有機el素子および有機el素子の製造方法、並びに有機elディスプレイ
KR102067376B1 (ko) * 2013-05-21 2020-01-17 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치 및 그 제조방법
JP7027141B2 (ja) * 2017-12-05 2022-03-01 キヤノン株式会社 トップエミッション型有機el素子、トップエミッション型有機el装置、およびトップエミッション型有機el素子の製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001068272A (ja) * 1999-08-24 2001-03-16 Tdk Corp 有機el素子
JP2001148291A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Sony Corp 表示装置及びその製造方法
JP2001160486A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Sony Corp 有機elディスプレイの製造方法及び有機elディスプレイ
JP2003058078A (ja) * 2001-06-15 2003-02-28 Lg Electronics Inc 薄膜トランジスタとそれらを用いた有機elディスプレイ装置及び製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1140352A (ja) * 1997-07-11 1999-02-12 Tdk Corp 有機el素子およびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001068272A (ja) * 1999-08-24 2001-03-16 Tdk Corp 有機el素子
JP2001148291A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Sony Corp 表示装置及びその製造方法
JP2001160486A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Sony Corp 有機elディスプレイの製造方法及び有機elディスプレイ
JP2003058078A (ja) * 2001-06-15 2003-02-28 Lg Electronics Inc 薄膜トランジスタとそれらを用いた有機elディスプレイ装置及び製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006019375A (ja) 2006-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102093628B1 (ko) 유기전계 발광소자 및 이의 제조 방법
CN101308865B (zh) 有机电致发光显示装置
JP5808624B2 (ja) 表示装置および電子機器
US10580988B2 (en) Display unit and method of manufacturing display unit
TW201306349A (zh) 顯示單元及其製造方法
JP2006073219A (ja) 表示装置およびその製造方法
JP2009259416A (ja) 表示素子およびその製造方法、ならびに表示装置
JP4333333B2 (ja) 表示装置およびその製造方法
JP2007273274A (ja) 有機el素子及びその製造方法
JP4396864B2 (ja) 表示装置およびその製造方法
JP2005093397A (ja) 有機発光素子およびその製造方法ならびに表示装置
JP5478954B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2005056846A (ja) 有機電界発光素子及びその製造方法
JP2010062067A (ja) 表示装置の製造方法および表示装置
JP4453385B2 (ja) 表示装置の製造方法
JP2008311103A (ja) 表示装置の製造方法および表示装置
JP4635488B2 (ja) 有機発光素子およびその製造方法並びに表示装置
JP2006156267A (ja) 表示装置の製造方法および表示装置
JP2004281365A (ja) 表示パネル及びその表示パネルを備えた電子機器
JP2006338916A (ja) 有機el素子、表示装置、及び有機el素子の製造方法
JP2010092665A (ja) 有機el表示装置
JP2019091640A (ja) 有機el表示パネル、窓ガラス貼付用シート、および、窓ガラス
KR101605008B1 (ko) 유기발광표시장치의 제조방법
JP2010244866A (ja) 有機el表示装置
JP2009224118A (ja) 有機発光素子の製造方法および有機発光表示装置、並びに自発光素子の製造方法および自発光表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100921

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101026

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101108

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees