JP2019091640A - 有機el表示パネル、窓ガラス貼付用シート、および、窓ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】光取り出し効率を向上させることで省電力化、長寿命化を実現した、窓ガラスとして使用可能な高機能ディスプレイを提供する。【解決手段】透光性の基板と、基板の上方に行列状に複数配される透光性の制御電極と、制御電極上に形成される光透過調整層と、光透過調整層上に形成される共用電極と、共用電極の上方に形成される発光層と、発光層の上方に形成される透光性の対向電極とを備え、制御電極と、光透過調整層と、共用電極とは調光シートを形成し、調光シートは、制御電極と共用電極との間の電位差を第1の電圧とすることで光反射性を有する第1状態に遷移し、制御電極と共用電極との間の電位差を第2の電圧とすることで光透過性を有する第2状態に遷移する。【選択図】図1

Description

本開示は、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)素子を用いた有機EL表示パネル、および、それを用いた窓ガラス貼付用シート、窓ガラスに関する。
液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)表示装置をはじめとする平面ディスプレイが広く利用されている。このような発光パネルは、一般に、陽極と陰極との間に発光層が配された構成を有している。このような発光パネルでは、発光層から光を取り出すため、陽極と陰極のうち少なくとも一方が、可視光を透過する透光性電極となっている。例えば、いわゆるトップエミッション型の発光パネルにおいては、基板側の電極を、可視光を反射する光反射性電極とし、対向側の電極を、透光性電極としている。これにより、発光層から直接出力された光と光反射性電極で反射された光とを強めあうように光共振器構造を採用することで、光取り出し効率を高めている。
一方で、近年、電圧を印加することで透明な状態と光反射性を備える状態とを遷移させることのできる、調光シートと呼ばれる機能性シートが実現されている(例えば、非特許文献1参照)。このような調光シートは、採光等の際には透明な状態に遷移させ、遮光等の際には光反射性を備える状態に遷移させることができ、いわゆるブラインドカーテンの機能を内包した窓として機能する。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所、"電気的に鏡状態と透明状態を切り替えられる調光ミラーフィルムを開発"、[online]、2007年11月21日、インターネット〈URL: http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2007/pr20071121/pr20071121.html〉
壁面積の有効利用とデザイン性の向上のため、窓ガラスに遮光機能やディスプレイ機能を付与した機能性ディスプレイの実現が検討されている。しかしながら、透明な有機ELディスプレイは光共振器構造による光取り出し効率の向上が難しい。そのため、単に窓ガラスに調光シートと透明な有機ELディスプレイを貼り付けた場合、一方向に光を取り出す不透明な有機ELディスプレイを別途設ける構成と比べて消費電力が大きく、有機ELディスプレイの長寿命化の障害となる。
本発明な上記課題に鑑みてなされたものであり、光取り出し効率を向上させることで省電力化を実現した、窓ガラスとして使用可能な高機能ディスプレイを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、透光性の基板と、前記基板の上方に行列状に配される透光性の画素電極と、前記画素電極の上方に形成される発光層と、前記発光層の上方に形成される共用電極と、前記共用電極上に形成される光透過調整層と、前記光透過調整層上に形成される制御電極とを備え、前記制御電極と、前記光透過調整層と、前記共用電極とは調光シートを形成し、前記調光シートは、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第1の電圧とすることで光反射性を有する第1状態に遷移し、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第2の電圧とすることで光透過性を有する第2状態に遷移することを特徴とする。
上記態様の有機EL表示パネルによれば、対向電極と調光シートとの距離が、一般的な有機EL表示パネルにおける対向電極と画素電極との距離と同程度となる。これにより、有機EL表示パネルは透明シート、調光シート、透明な有機EL表示パネル、不透明な有機EL表示パネルの各機能を有し、かつ、不透明な有機EL表示パネルとして使用する際、対向電極と調光シートとの間に光共振器構造を形成することができ、光取り出し効率を向上させることができる。
実施の形態に係る有機EL表示パネル100の構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態に係る有機EL表示パネル100の光共振器構造を模式的に示す断面図である。 実施の形態に係る有機EL表示パネル100の製造過程の一部を模式的に示す部分断面図である。(a)は、基材上にTFT層が形成された状態を示す部分断面図である。(b)は、TFT層上に層間絶縁層が形成された状態を示す部分断面図である。(c)は、層間絶縁層上に制御電極材料層が形成された状態を示す部分断面図である。(d)は、制御電極材料層上に光透過調整材料層が形成された状態を示す部分断面図である。(e)は、光透過調整材料層上に共用電極材料層が形成された状態を示す部分断面図である。(f)は、パターニングにより調光シート電極が形成された状態を示す部分断面図である。 実施の形態に係る有機EL表示パネル100の製造過程の一部を模式的に示す部分断面図である。(a)は、調光シート電極および層間絶縁層上に隔壁材料層が形成された状態を示す部分断面図である。(b)は、隔壁材料層がパターニングされて隔壁層が形成された状態を示す部分断面図である。(c)は、隔壁層の開口部内に正孔注入層が形成された状態を示す部分断面図である。(d)は、隔壁層の開口部内において正孔注入層上に正孔輸送層が形成された状態を示す部分断面図である。 実施の形態に係る有機EL表示パネル100の製造過程の一部を模式的に示す部分断面図である。(a)は、隔壁層の開口部内において正孔輸送層上に発光層が形成された状態を示す部分断面図である。(b)は、隔壁層上および発光層上に電子輸送層が形成された状態を示す部分断面図である。(c)は、電子輸送層上に電子注入層が形成された状態を示す部分断面図である。(d)は、電子注入層上に透光性導電層が形成された状態を示す部分断面図である。 実施の形態に係る有機EL表示パネル100の製造過程の一部を模式的に示す部分断面図である。(a)は、透光性導電層上に対向電極が形成された状態を示す部分断面図である。(b)は、対向電極上に封止層が形成された状態を示す部分断面図である。 実施の形態に係る有機EL表示パネル100の製造過程を示すフローチャートである。 実施の形態に係る調光シート電極13の製造過程を示すフローチャートである。 変形例に係る有機EL表示パネル110の構成を模式的に示す断面図である。 変形例に係る有機EL表示パネル110の光共振器構造を模式的に示す断面図である。 実施の形態に係る有機EL表示パネル100の使用態様を示す概略図である。 実施の形態に係る有機EL表示装置の概略構成を示す模式ブロック図である。 実施の形態に係る有機EL表示パネル100の概略回路図である。
<本開示の一態様に至った経緯>
有機EL表示パネルと調光シートとを組み合わせることにより、有機EL表示パネルと透光パネルとの切り替えが可能な機能性デバイスを形成することが検討されている。2つの電極、すなわち、陽極と陰極のうち一方を光反射性とする有機EL表示パネルでは、光共振器構造の採用による光取り出し効率の向上が可能である半面、光反射性電極の存在により透光性が失われるため、機能性窓ガラスとして使用することはできない。一方で、2つの電極をいずれも透光性電極とした透明有機EL表示パネルでは、以下の2つの理由により光共振器構造の採用による光取り出し効率の向上が困難である。第1の理由としては、透光性電極を用いるがゆえに、電極表面における光反射が期待できないことである。第2の理由としては、光共振器構造を採用する上で、発光層と調光シートの反射面との光路長が過大であることである。有機EL表示パネルにおいて、発光層の画素電極側には、基板とTFT層、平坦化層が設けられており、共用電極側には、封止層と、必要に応じてカラーフィルタ層が設けられている。したがって、透明有機EL表示パネルと調光シートとの組み合わせでは、調光シートの光反射面と有機EL素子の発光層との距離は、例えば、数μmとなる。そのため、経路上の光の減衰が大きく、かつ、光路長の調整が難しいため、光共振器構造の形成について障害がある。
この課題に対処するため、発明者は有機EL素子における光共振器構造について検討し、本開示の有機EL表示パネルに至ったものである。
<開示の態様>
本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、透光性の基板と、前記基板の上方に行列状に配される透光性の画素電極と、前記画素電極の上方に形成される発光層と、前記発光層の上方に形成される共用電極と、前記共用電極上に形成される光透過調整層と、前記光透過調整層上に形成される制御電極とを備え、前記制御電極と、前記光透過調整層と、前記共用電極とは調光シートを形成し、前記調光シートは、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第1の電圧とすることで光反射性を有する第1状態に遷移し、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第2の電圧とすることで光透過性を有する第2状態に遷移する。
また、本開示の他の一態様に係る有機EL表示パネルは、透光性の基板と、前記基板の上方に行列状に配される透光性の画素電極と、前記画素電極の上方に形成される発光層と、前記発光層の上方に形成される共用電極と、前記共用電極上に形成される光透過調整層と、前記光透過調整層上に形成される制御電極とを備え、前記制御電極と、前記光透過調整層と、前記共用電極とは調光シートを形成し、前記調光シートは、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第1の電圧とすることで光反射性を有する第1状態に遷移し、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第2の電圧とすることで光透過性を有する第2状態に遷移する。
上記態様の有機EL表示パネルによれば、対向電極または画素電極と調光シートとの距離が、一般的な有機EL表示パネルにおける対向電極と画素電極との距離と同程度となる。これにより、有機EL表示パネルは透明シート、調光シート、透明な有機EL表示パネル、不透明な有機EL表示パネルの各機能を有し、かつ、不透明な有機EL表示パネルとして使用する際、対向電極または画素電極と調光シートとの間に光共振器構造を形成することができ、光取り出し効率を向上させることができる。
また、上記態様に係る有機EL表示パネルにおいて、以下のようにしてもよい。
前記調光シートは、前記第1状態において、前記共用電極の少なくとも前記発光層側の面が光反射性を有し、前記共用電極における前記発光層側の面と、前記対向電極の前記発光層側の面との間に、光共振器が構成されている、としてもよい。
前記調光シートは、前記第1状態において、前記共用電極の少なくとも前記発光層側の面が光反射性を有し、前記共用電極における前記発光層側の面と、前記画素電極の前記発光層側の面との間に、光共振器が構成されている、としてもよい。
これにより、不透明な有機EL表示パネルとして使用する際、共用電極が光反射性電極として機能するため、光取り出し効率を向上させることができる。
前記調光シートは、前記第1状態において、少なくとも前記共用電極と前記光透過調整層との界面が光反射性を有し、前記共用電極と前記光透過調整層との界面と、前記対向電極の前記発光層側の面との間に、光共振器が構成されている、としてもよい。
前記調光シートは、前記第1状態において、少なくとも前記共用電極と前記光透過調整層との界面が光反射性を有し、前記共用電極と前記光透過調整層との界面と、前記画素電極の前記発光層側の面との間に、光共振器が構成されている、としてもよい。
これにより、不透明な有機EL表示パネルとして使用する際、光透過調整層が光反射面として機能するため、光取り出し効率を向上させることができる。
前記調光シートは、前記制御電極と前記共用電極との間に電位差がないとき、前記第1状態にある場合は前記第1状態を維持し、前記第2状態にある場合は前記第2状態を維持する、としてもよい。
これにより、調光シートの状態の維持を行う場合に調光シートに電圧を印加する必要がないため、消費電力を削減することができる。
また、本開示の一態様に係る窓ガラス貼付用シートは、本開示のいずれかの態様に係る有機EL表示パネルを含み、窓枠に取り付け可能なガラス板に貼付可能である、としてもよい。
また、本開示の一態様に係る窓ガラスは、窓枠に取り付け可能なガラス板と、前記ガラス板を前記基板として形成された本開示のいずれかの態様に係る有機EL表示パネルとを備える、としてもよい。
<実施の形態>
以下、実施の形態に係る有機EL表示パネルについて説明する。なお、以下の説明は、本発明の一態様に係る構成及び作用・効果を説明するための例示であって、本発明の本質的部分以外は以下の形態に限定されない。
1.有機EL表示パネルの構成
図1は、実施の形態に係る有機EL表示パネル100の部分断面図である。有機EL表示パネル100は、3つの色(赤色、緑色、青色)を発光する有機EL素子1で構成される画素を複数備えている。各有機EL素子1は、前方(図1における紙面上方)に光を出射するいわゆるトップエミッション型である。
図1に示すように、有機EL表示パネル100は、基板11、層間絶縁層12、調光シート電極13、隔壁層14、正孔注入層15、正孔輸送層16、発光層17、電子輸送層18、電子注入層19、透光性導電層20、対向電極21、封止層22を備える。このうち、調光シート電極13、隔壁層14、正孔注入層15、正孔輸送層16、発光層17は、有機EL素子1ごとに形成されている。
<基板>
基板11は、絶縁材料である基材111と、TFT(Thin Film Transistor)層112とを含む。TFT層112には、後述する調光シート電極13の直下に当たる部分に、画素ごとに駆動回路が形成されている。基材111は、例えば、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等の透光性の基板を採用することができる。プラスチック材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂を用いてもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうち1種、または2種以上を積層した積層体を用いることができる。
なお、基材111がプラスチック基板のみからなるいわゆるフレキシブル基板である場合、基材111とTFT層112との間に、後述する封止層22と同じ構成を有する封止層を備えることが好ましい。
<層間絶縁層>
層間絶縁層12は、基板11上に形成されている。層間絶縁層12は、樹脂材料からなり、TFT層112の上面の段差を平坦化するためのものである。樹脂材料としては、例えば、ポジ型の感光性材料が挙げられる。また、このような感光性材料として、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。また、図1の断面図には示されていないが、層間絶縁層12には、有機EL素子1ごとに2つずつコンタクトホールが形成されている。
<調光シート電極13>
調光シート電極13は、電圧を印加することによって透光性を有する状態と光反射性を備える状態とを可逆的に遷移するシートであり、層間絶縁層12上に形成されている。調光シート電極13は、画素ごとに設けられている。調光シート電極13は、制御電極131、光透過調整層132、共用電極133が積層されてなり、制御電極131と共用電極133のそれぞれはコンタクトホールを通じてTFT層112と電気的に接続されている。共用電極133は、有機EL素子1の画素電極として機能するとともに、制御電極131との間に印加される電圧によって調光シート電極13の状態を遷移させる電極としても機能する。すなわち、共用電極133は、有機EL素子1の電極であるとともに調光シートの電極でもある。
本実施形態においては、共用電極133は、有機EL素子1の陽極として機能する。
本実施形態において、制御電極131は、ITO(酸化インジウム錫)、IZO(酸化インジウム亜鉛)などの透光性の導電材料からなる。また、光透過調整層132は、制御電極131側から順に、HxWO3からなるイオン貯蔵層、Ta25からなる固体電解質層、Alからなるバッファ層、Pdからなる触媒層が積層されてなる。共用電極133はMg−Ni系の水素吸蔵合金からなる。この調光シート電極13に対し、共用電極133の電位を基準(0V)とした制御電極131の電位が5Vとなるよう電圧を印加すると、水素イオンがイオン貯蔵層から共用電極133に移動し、共用電極133が透明化する。一方、共用電極133の電位を基準とした制御電極131の電位が−5Vとなるよう電圧を印加すると、水素イオンが共用電極133からイオン貯蔵層に移動し、共用電極133が金属光沢を有する状態、すなわち、光反射性を備える状態となる。共用電極133と制御電極131との間に電圧が印加されていない状態においては、水素イオンが移動しないため、調光シート電極13は透光性を有する状態、または、光反射性を備える状態をそのまま維持することとなる。
なお、調光シート電極13の構成は、上述した構成に限られない。制御電極131と共用電極133との間に電圧を印加することにより、a)制御電極131、光透過調整層132、共用電極133の全てが透光性を有する状態、と、b)制御電極131、光透過調整層132、共用電極133の少なくとも1つが光反射性を有する状態、の2状態を可逆的に遷移するものであれば使用することができる。なお、制御電極131と共用電極133との間に電圧を印加しない状態において、a)からb)への遷移と、b)からa)への遷移のいずれも起こらないことが好ましい。
なお、共用電極133の上面に、ITOやIZO、または、AgやAlの薄膜など、透光性の導電膜を形成してもよい。
<隔壁層>
隔壁層14は、共用電極133の上面の一部を露出させ、その周辺の領域を被覆した状態で共用電極133上に形成されている。共用電極133上面において隔壁層14で被覆されていない領域(以下、「開口部」という)は、サブピクセルに対応している。すなわち、隔壁層14は、サブピクセルごとに設けられた開口部14aを有する。
隔壁層14は、例えば、絶縁性の有機材料(例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂等)からなる。隔壁層14は、発光層17を塗布法で形成する場合には塗布されたインクがあふれ出ないようにするための構造物として機能し、発光層17を蒸着法で形成する場合には蒸着マスクを載置するための構造物として機能する。本実施の形態では、隔壁層14は、樹脂材料からなり、隔壁層14の材料としては、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂が挙げられる。本実施の形態においては、フェノール系樹脂が用いられている。
<正孔注入層>
正孔注入層15は、共用電極133から発光層17への正孔(ホール)の注入を促進させる目的で、共用電極133上に設けられている。正孔注入層15は、例えば、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料からなる層である。
なお、正孔注入層15は、Ag(銀)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)、V(バナジウム)、W(タングステン)、Ni(ニッケル)、Ir(イリジウム)などの酸化物で形成してもよい。正孔注入層15を遷移金属の酸化物で形成すると、複数の酸化数を取るため、複数の準位を取ることができ、その結果、正孔注入が容易になり、駆動電圧の低減に寄与する。
<正孔輸送層>
正孔輸送層16は、正孔注入層15から注入された正孔を発光層17へ輸送する機能を有し、正孔を正孔注入層15から発光層17へと効率よく輸送するため、正孔移動度の高い有機材料で形成されている。正孔輸送層16の形成は、有機材料溶液の塗布および乾燥により行われる。正孔輸送層16を形成する有機材料としては、ポリフルオレンやその誘導体、あるいはポリアリールアミンやその誘導体等の高分子化合物を用いることができる。
また、正孔輸送層16はトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンゼン誘導体を用いて形成されてもよい。特に好ましくは、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物等を用いてもよい。この場合、正孔輸送層16は、真空蒸着法により形成される。
<発光層>
発光層17は、開口部14a内に形成されており、正孔と電子の再結合により、R、G、Bの各色の光を出射する機能を有する。発光層17の材料としては、公知の材料を利用することができる。具体的には、例えば、オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体などの蛍光物質で形成されることが好ましい。
<電子輸送層>
電子輸送層18は、複数の画素に共通して発光層17および隔壁層14上に形成されており、対向電極21から注入された電子を発光層17へと輸送する機能を有する。電子輸送層18は、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などを用い形成されている。
<電子注入層>
電子注入層19は、電子輸送層18上に複数の画素に共通して設けられており、対向電極21から発光層17への電子の注入を促進させる機能を有する。
電子注入層19は、例えば、電子輸送性を有する有機材料に、電子注入性を向上させる金属材料がドープされてなる。ここで、ドープとは、金属材料の金属原子または金属イオンを有機材料中に略均等に分散させることを指し、具体的には、有機材料と微量の金属材料を含む単一の相を形成することを指す。なお、それ以外の相、特に、金属片や金属膜など、金属材料のみからなる相、または、金属材料を主成分とする相は、存在していないことが好ましい。また、有機材料と微量の金属材料を含む単一の相において、金属原子または金属イオンの濃度は均一であることが好ましく、金属原子または金属イオンは凝集していないことが好ましい。金属材料としては、アルカリ金属、または、アルカリ土類金属から選択されることが好ましく、BaまたはLiがより好ましい。本実施の形態では、Baが選択される。また、電子注入層19における金属材料のドープ量は5〜40wt%が好ましい。本実施の形態では、20wt%である。電子輸送性を有する有機材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。
なお、電子注入層19は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される金属のフッ化物層を発光層17側に有していてもよい。
<透光性導電層>
透光性導電層20は、複数の画素に共通して電子注入層19上に形成されており、可視光を透過する導電膜である。
透光性導電層20は、共用電極133の上面と、対向電極21の下面とをそれぞれ反射面とする、光共振器構造を形成するために設けられる。したがって、透光性導電層20は、可視光の透過率が高く、かつ、屈折率が対向電極21の屈折率とは異なっていることが好ましい。透光性導電層20の材料としては、透光性と導電性を有した金属酸化物が好ましく、例えば、ITOやIZOを用いることができる。
透光性導電層20は、対向電極21・透光性導電層20界面と、共用電極133・正孔注入層15界面とをそれぞれ反射面として、その内側に光共振器構造を設けるために、その膜厚が調整される。図2は、光共振器構造における光の干渉を説明する図である。図2には、発光層17から出射される光の主な経路を示している。経路C1は、発光層17から対向電極21側に出射された光が、反射されることなく対向電極21を透過する経路である。経路C2は、発光層17から共用電極133側に出射された光が、共用電極133で反射され、発光層17と対向電極21を透過する経路である。経路C3は、発光層17から対向電極21側に出射された光が、対向電極21で反射され、さらに共用電極133で反射され、発光層17と対向電極21を透過する経路である。そして、これら経路C1〜C3のそれぞれの経路により出射された光の間で干渉が生じる。経路C2と経路C3との光学距離の差は、図2に示す光学膜厚L2に対応する。また、経路C1と経路C3の光学距離の差は、図2に示す光学膜厚L3に対応する。透光性導電層20は、光学膜厚L2および光学膜厚L3を、所望の値に設定するための膜厚を有する。
具体的には、光学膜厚L2、L3は、以下のように算出される。正孔注入層15の膜厚をt1、屈折率をn1、正孔輸送層16の膜厚をt2、屈折率をn2、発光層17の膜厚をt3、屈折率をn3、電子輸送層18の膜厚をt4、屈折率をn4、電子注入層19の膜厚をt5、屈折率をn5、透光性導電層20の膜厚をt6、屈折率をn6としたとき、光学膜厚L2は、n44+n55+n66で、光学膜厚L3は、n11+n22+n33+n44+n55+n66で、それぞれ算出される。したがって、透光性導電層20の膜厚t6は、光学膜厚L2、L3が所望の値となるように設定される。
<対向電極>
対向電極21は、複数の画素に共通して透光性導電層20上に形成されており、陰極として機能する。
対向電極21は、銀、銀合金、アルミニウム、アルミニウム合金で形成されている。有機EL素子1はいわゆるトップエミッション型であるため、対向電極21は、光透過性を有する。対向電極21の膜厚は、20nm以下である。対向電極21の膜厚をこのような範囲に設定することで、対向電極21の高い導電性を担保しつつ、対向電極の可視光の透過率を高くすることができる。
<封止層>
対向電極21の上には、封止層22が設けられている。封止層22は、基板11の反対側から不純物(水、酸素)が対向電極21、透光性導電層20、電子注入層19、電子輸送層18、発光層17等へと侵入するのを防ぎ、不純物によるこれらの層の劣化を抑制する機能を有する。封止層22は、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの透光性材料を用い形成される。また、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの材料を用い形成された層の上に、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂材料からなる封止樹脂層を設けてもよい。
本実施の形態においては、有機EL表示パネル100がトップエミッション型であるため、封止層22は光透過性の材料で形成されることが必要となる。
<その他>
なお図1には示されないが、封止層22の上に、封止樹脂を介してカラーフィルタや上部基板を貼り合せてもよい。上部基板を貼り合せることによって、正孔輸送層16、発光層17、電子輸送層18、電子注入層19、対向電極21を水分および空気などから保護できる。
2.有機EL表示パネル100の製造方法
次に、有機EL表示パネル100の製造方法について、図面を用い説明する。図3〜図6は、有機EL表示パネル100の製造における各工程での状態を示す模式断面図である。
(1)基板11の作成
まず、図3(a)に示すように、基材111上にTFT層112を成膜して基板11を形成し、(図7のステップS1)。TFT層112は、公知のTFTの製造方法により成膜することができる。このとき、各TFTは、平面視したとき、後述する調光シート電極13の形成箇所の真下となる位置に形成されることが好ましい。また、TFT層112の上方かつソース電極上でない箇所に、制御電極131に電圧を印加するための調光シート制御線を形成する。
次に、図3(b)に示すように、基板11上に層間絶縁層12を形成する(図7のステップS2)。層間絶縁層12は、例えば、プラズマCVD法、スパッタリング法などを用いて積層形成することができる。
次に、層間絶縁層12における、TFT層のソース電極上の箇所、および、TFT層上に設けられた調光シート制御線上の箇所にドライエッチングを行い、コンタクトホールを生成する。コンタクトホールは、その底部にソース電極の底面および調光シート制御線の一部が露出されるように形成される。
次に、コンタクトホールの内壁に沿って接続電極層を形成する。接続電極層の上部は、その一部が層間絶縁層12上に配される。接続電極層の形成は、例えば、スパッタリング法を用いることができ、金属膜を成膜した後、フォトリソグラフィ法およびウェットエッチング法を用いパターニングすることがなされる。
(2)調光シート電極13の作成
次に、調光シート電極13を形成する(図7のステップS3)。最初に、図3(c)に示すように、層間絶縁層12上に制御電極材料層1310を形成する(図8のステップS31)。制御電極材料層1310は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などを用いて形成することができる。
次に、図3(d)に示すように、制御電極材料層1310上に光透過調整材料層1320を形成する(図8のステップS32)。具体的には、スパッタリング法などを用いて、イオン貯蔵層を形成し(図8のステップS321)、固定電解質層を形成し(図8のステップS322)、バッファ層を形成し(図8のステップS323)、触媒層を形成する(図8のステップS324)。
次に、図3(e)に示すように、光透過調整材料層1320上に共用電極材料層1330を形成する(図8のステップS33)。共用電極材料層1330は、例えば、スパッタリング法などを用いて形成することができる。
そして、図3(f)に示すように、制御電極材料層1310、光透過調整材料層1320、共用電極材料層1330をエッチングによりパターニングして、サブピクセルごとに区画された複数の調光シート電極13を形成する(図7のステップS4)。
続いて、図4(a)に示すように、調光シート電極13および層間絶縁層12上に、隔壁層14の材料である隔壁層用樹脂を塗布し、隔壁材料層140を形成する。隔壁層用樹脂には、例えば、ポジ型の感光性材料であるフェノール樹脂が用いられる。隔壁材料層140は、隔壁層用樹脂であるフェノール樹脂を溶媒(例えば、乳酸エチルとGBLの混合溶媒)に溶解させた溶液を調光シート電極13上および層間絶縁層12上にスピンコート法などを用いて一様に塗布することにより形成される。そして、隔壁材料層140にパターン露光と現像を行うことで隔壁層14を形成し(図5(b),図7のステップS5)、隔壁層14を焼成する(図7のステップS6)。これにより、発光層17の形成領域となる開口部14aが規定される。隔壁層14の焼成は、例えば、150℃以上210℃以下の温度で60分間行う。
また、隔壁層14の形成工程においては、さらに、隔壁層14の表面を所定のアルカリ性溶液や水、有機溶媒等によって表面処理するか、プラズマ処理を施すこととしてもよい。これは、開口部14aに塗布するインク(溶液)に対する隔壁層14の接触角を調節する目的で、もしくは、表面に撥水性を付与する目的で行われる。
次に、図4(c)に示すように、隔壁層14が規定する開口部14aに対し、正孔注入層15の構成材料を含むインクを、インクジェットヘッド401のノズル4030から吐出して開口部14a内の調光シート電極13上に塗布し、焼成(乾燥)を行って、正孔注入層15を形成する(図7のステップS7)。
次に、図4(d)に示すように、隔壁層14が規定する開口部14aに対し、正孔輸送層16の構成材料を含むインクを、インクジェットヘッド401のノズル4030から吐出して開口部14a内の正孔注入層15上に塗布し、焼成(乾燥)を行って、正孔輸送層16を形成する(図7のステップS8)。
そして、図5(a)に示すように、発光層17の構成材料を含むインクを、インクジェットヘッド401のノズル4030から吐出して開口部14a内の正孔輸送層16上に塗布し、焼成(乾燥)を行って発光層17を形成する(図7のステップS9)。
続いて、図5(b)に示すように、発光層17上および隔壁層14上に、電子輸送層18を構成する材料を真空蒸着法またはスパッタリング法により各サブピクセルに共通して成膜し、電子輸送層18を形成する(図7のステップS10)。
次に、図5(c)に示すように、電子注入層19を構成する材料を、蒸着法、スピンコート法、キャスト法などの方法により電子輸送層18上に成膜し、各サブ画素に共通して電子注入層19を形成する(図7のステップS11)。
続いて、図5(d)に示すように、透光性導電層20を構成する材料を、スパッタリング法、真空蒸着法などにより各サブピクセルに共通して成膜し、透光性導電層20を形成する(図7のステップS12)。
そして、図6(a)に示すように、透光性導電層20上に、対向電極21を形成する。具体的には、銀をターゲットとして、スパッタリング法により成膜して、対向電極21を形成する(図7のステップS13)。
続いて、図6(b)に示すように、対向電極21上に、封止層22を形成する(図7のステップS14)。具体的には、窒化シリコン、酸窒化シリコンなどを、スパッタリング法、CVD法などにより成膜し、封止層22を形成する。
以上の工程を経ることにより有機EL表示パネル100が完成する。このように、実施の形態に係る有機EL表示パネル100においては、画素電極として、調光シート電極13を形成することを特徴とする。
なお、封止層22の上にカラーフィルタや上部基板を載置し、接合してもよい。
3.有機EL表示パネル100の回路構成
有機EL表示パネル100における複数の画素はそれぞれ、3つの色(赤色、緑色、青色)をそれぞれ発光する3つの有機EL素子1から構成される。各有機EL素子1の回路構成について、図13を用い説明する。
図13は、各有機EL素子1における回路構成を示す模式回路図である。有機EL表示パネル100においては、画素を構成する有機EL素子1がマトリクス上に配されて表示領域を構成している。
図13に示すように、各有機EL素子1は、2つのトランジスタTr1、Tr2とコンデンサCにより制御されている。トランジスタTr1は、駆動トランジスタであり、トランジスタTr2は、スイッチングトランジスタである。
スイッチングトランジスタTr2のゲートG2は、走査ラインVscnに接続され、ソースS2は、データラインVdatに接続されている。スイッチングトランジスタTr2のドレインD2は、駆動トランジスタTr1のゲートG1に接続されている。
駆動トランジスタTr1のドレインD1は、電源ラインVaに接続されており、ソースS1は、有機EL素子1の共用電極133に接続されている。有機EL素子1の制御電極131は調光シート制御線Vmcに、対向電極21は接地ラインVcatに、それぞれ接続されている。なお、コンデンサCは、スイッチングトランジスタTr2のドレインD2および駆動トランジスタTr1のゲートG1と、電源ラインVaとを結ぶように設けられている。
有機EL表示パネル100では、隣接する複数の有機EL素子1(例えば、赤色と緑色)と青色の発光色の3つの有機EL素子1を組合せて1つの画素を構成し、各画素が分布するように配されて画素領域を構成している。そして、各有機EL素子1のゲートG2からゲートラインGLが各々引き出され、有機EL表示パネル100の外部から接続される走査ラインVscnに接続されている。同様に、各有機EL素子1のソースS2からソースラインSLが各々引き出され有機EL表示パネル100の外部から接続されるデータラインVdatに接続されている。
また、各有機EL素子1の電源ラインVa、調光シート制御線Vmc、および、各有機EL素子1の接地ラインVcatは集約され、電源ラインVa、調光シート制御線Vmc、及び接地ラインVcatに接続されている。
4.有機EL表示パネル100の機能
以上説明したように、実施の形態に係る有機EL表示パネル100においては、画素電極として、調光シート電極13を形成する。共用電極133と対向電極21との間に電圧を印加しない場合、発光層17は発光しないので、調光シート電極13が透明状態であれば、有機EL表示パネル100は、図11(a)に示すように、単なる透明板として機能する。具体的には、電源ラインVa、調光シート制御線Vmc、及び接地ラインVcatのいずれも電位を同じとすることで、実現できる。なお、調光シート電極13が光反射性を有する状態であるときは、調光シート電極13が透明状態となるまで、電源ラインVaと接地ラインVcatとで電位を同じとし、電源ラインVaを基準として調光シート制御線Vmcに5Vを印加して走査ラインVscnとデータラインVdatを双方オンにすることで、透明板の状態に遷移させることができる。
一方で、共用電極133と対向電極21との間に電圧を印加しない場合、発光層17は発光しないので、調光シート電極13が光反射性を有する状態であれば、有機EL表示パネル100は、遮光板として機能する。具体的には、電源ラインVa、調光シート制御線Vmc、及び接地ラインVcatのいずれも電位を同じとすることで、実現できる。なお、調光シート電極13が透明状態であるときは、調光シート電極13が光反射性を有する状態となるまで、電源ラインVaと接地ラインVcatとで電位を同じとし、電源ラインVaを基準として調光シート制御線Vmcに−5Vを印加して走査ラインVscnとデータラインVdatを双方オンにすることで、光反射性を有する状態に遷移させることができる。
また、調光シート電極13を光反射性を有する状態に遷移させた後、共用電極133と対向電極21との間に有機EL素子を駆動する電圧を印加することにより、図11(c)に示すように、有機EL表示パネル100はトップエミッション型の有機EL表示パネルとして機能する。このとき、調光シート電極13は光反射性を備えるため、調光シート電極13と対向電極21との間に光共振器構造を形成することにより、光取り出し効率を向上させることが可能となる。具体的には、調光シート電極13が光反射性を有する状態となった後、調光シート制御線Vmcとの電位を電源ラインVaと同じとした状態において、電源ラインVaと接地ラインVcatとの間に有機EL素子1の駆動電圧を印加し、走査ラインVscnとデータラインVdatを表示制御すればよい。
なお、調光シート電極13を透明状態として、共用電極133と対向電極21との間に有機EL素子を駆動する電圧を印加することにより、図11(b)に示すように、有機EL表示パネル100を透明有機EL表示パネルとして機能させてもよい。
以上説明したように、実施の形態に係る有機EL表示パネル100は、透明板、遮光板、透明有機EL表示パネル、非透明有機EL表示パネルとして機能させることが可能である。さらに、非透明有機EL表示パネルとして機能させる際、有機EL素子を形成する2つの電極の間光共振器構造を形成することにより、光取り出し効率を向上させ、消費電力を低減させることができる。
5.変形例
実施の形態では、画素電極として調光シート電極を用いる構成について説明した。しかしながら、対向電極として調光シート電極を用いる構成としてもよい。
図9は、変形例に係る有機EL表示パネル110の部分断面図である。有機EL表示パネル110は、3つの色(赤色、緑色、青色)を発光する有機EL素子2で構成される画素を複数備えている。各有機EL素子2は、後方(図9における紙面下方)に光を出射するいわゆるボトムエミッション型である。
図9に示すように、有機EL表示パネル110は、調光シート電極13に替えて、画素電極134を備え、また、対向電極21に替えて、調光シート電極214を備える。その他の構成は、実施の形態に係る有機EL表示パネル100と同様である。以下、実施の形態と異なる構成についてのみ説明し、実施の形態と同様の構成については説明を省略する。
<画素電極134>
画素電極134は、透光性の導電性材料からなり、層間絶縁層12上に形成されている。画素電極134は、画素ごとに設けられ、コンタクトホールを通じてTFT層112と電気的に接続されている。
本実施形態においては、画素電極134は、陽極として機能する。
画素電極134の材料としては、例えば、ITOやIZOなどの酸化物導電体を用いることができる。あるいは、画素電極134の材料として、銀、銀合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属の薄膜を用いてもよい。または、画素電極134は、金属薄膜または酸化物導電体からなる複数の膜の積層体であってもよい。
<調光シート電極214>
調光シート電極214は、電圧を印加することによって透光性を有する状態と光反射性を備える状態とを可逆的に遷移するシートであり、透光性導電層20上に形成されている。調光シート電極214は、複数の画素に共通して、いわゆるべた膜として設けられている。調光シート電極214は、共用電極211、光透過調整層212、制御電極213が積層されてなり、共用電極211と制御電極213のそれぞれは引出電極に接続されている。共用電極211は、有機EL素子の対向電極として機能するとともに、制御電極213との間に印加される電圧によって調光シート電極214の状態を遷移させる電極としても機能する。すなわち、共用電極211は、有機EL素子の電極であるとともに調光シートの電極でもある。
本実施形態においては、共用電極211は、有機EL素子の陰極として機能する。
本実施形態において、共用電極211はMg−Ni系の水素吸蔵合金からなる。また、光透過調整層132は、共用電極211側から順に、Pdからなる触媒層、Alからなるバッファ層、Ta25からなる固体電解質層、HxWO3からなるイオン貯蔵層が積層されてなる。制御電極213は、ITO(酸化インジウム錫)、IZO(酸化インジウム亜鉛)などの透光性の導電材料からなる。すなわち、基板11を基準としたときに、共用電極211の各要素は実施の形態に係る調光シート電極13の各要素とは逆順に積層されている。この調光シート電極214に対し、共用電極211の電位を基準とした制御電極213の電位が5Vとなるよう電圧を印加すると、水素イオンがイオン貯蔵層から共用電極211に移動し、共用電極211が透明化する。一方、共用電極211の電位を基準とした制御電極213の電位が−5Vとなるよう電圧を印加すると、水素イオンが共用電極211からイオン貯蔵層に移動し、共用電極211が金属光沢を有する状態、すなわち、光反射性を備える状態となる。共用電極211と制御電極213との間に電圧が印加されていない状態においては、水素イオンが移動しないため、調光シート電極214は透光性を有する状態、または、光反射性を備える状態をそのまま維持することとなる。
<その他の構成>
変形例に係る有機EL表示パネルはボトムエミッション型であるため、カラーフィルタ基板を設ける場合、基板11の後方、すなわち、図9における紙面下方側に貼付する。
<まとめ>
本構成によっても、実施の形態の有機EL表示パネルと同様の効果を得ることができる。また、変形例に係る有機EL表示パネルでは、調光シート電極214がべた膜として形成されているため、画素間の非発光部(例えば、隔壁層が配置されている個所)においても透明状態と光反射性を有する状態とを切り替えることができる。そのため、遮光板または非透明有機EL表示パネルとして使用するときの遮光性をより向上させることができる。また、変形例に係る有機EL表示パネルでは、共用電極211と制御電極213とがいずれも複数の有機EL素子にまたがって形成される共通層であるため、調光シート電極214の状態を遷移させる際にTFTを駆動させる必要がなく、調光シート電極の制御と有機EL素子の制御が相互干渉することがない。したがって、実施の形態に係る有機EL表示パネルと比較して、制御を単純化させることができる。
6.有機EL表示装置の全体構成
図12は、有機EL表示パネル100を備えた有機EL表示装置1000の構成を示す模式ブロック図である。図12に示すように、有機EL表示装置1000は、有機EL表示パネル100と、これに接続された駆動制御部200とを含む構成である。駆動制御部200は、4つの駆動回路210〜240と、制御回路250とから構成されている。
なお、実際の有機EL表示装置1000では、有機EL表示パネル100に対する駆動制御部200の配置については、これに限られない。
なお、有機EL表示パネル100は、機能性窓ガラスとして実現される。この場合、窓ガラス用のガラス板を有機EL表示パネル100の基板として使用し、有機EL表示パネル100を機能性窓ガラスとして機能してもよい。または、例えば、窓ガラス用のガラス板に固定可能な基板を有機EL表示パネル100の基板として使用し、窓ガラスと窓ガラスに固定された有機EL表示パネル100との組み合わせを、機能性窓ガラスとして機能させてもよい。この場合、基板としては、接着剤等を介して窓ガラスに固定可能なガラス板や樹脂板であってもよいし、粘着フィルム等を介して窓ガラスに貼付可能なフレキシブル基板であってもよい。
7.実施の形態に係るその他の変形例
(1)上記実施の形態および変形例においては、光共振器構造の光学膜厚L2、L3を所望の範囲とするために透光性導電層20を設ける場合について説明した。しかしながら、透光性導電層20は必須の構成ではなく、本開示に係る有機EL表示パネルは、透光性導電層20を有しない構造であってもよい。この場合、対向電極21はITO、IZOなどの酸化物導電層であってもよい。
また、正孔注入層15、正孔輸送層16、電子輸送層18、電子注入層19は必ずしも上記実施の形態の構成である必要はない。例えば、正孔注入層15と正孔輸送層16に替えて、単一の正孔注入輸送層を備えてもよい。または例えば、電子注入層19を備えないとしてもよい。
(2)調光シート電極の構成は実施の形態および変形例の構成に限られず、上述したように、2つの電極を備え、制御電極と共用電極との間に電圧を印加することにより、a)制御電極、光透過調整層、共用電極の全てが透光性を有する状態、と、b)制御電極、光透過調整層、共用電極の少なくとも1つが光反射性を有する状態、の2状態を可逆的に遷移するものであればよい。なお、b)の状態において共用電極が透光性を有し、光透過調整層が光反射性を有する状態となる場合には、光透過調整層と、対向電極または画素電極との間に光共振器構造を形成する。同様に、b)の状態において共用電極と光透過調整層が透光性を有し、光制御電極が光反射性を有する状態となる場合には、制御電極と、対向電極または画素電極との間に光共振器構造を形成する。
なお、b)の状態における「光反射性を有する状態」とは、金属光沢を有する状態、いわゆる、鏡面状態に限られず、光共振器構造の形成に必要な程度において発光層からの光を反射していればよく、白色の状態等であってもよい。
なお、調光シート電極は、電圧印加時に状態変化し、電圧を印加しないと状態を維持する、というものに限られない。変形例に係る有機EL表示パネルにおいては、例えば、電圧を印加している間のみ光反射性を有し、電圧を印加しないと透光性を有する状態に戻る物であってもよいし、逆に、電圧を印加している間のみ透光性を有し、電圧を印加しないと光反射性を有する状態に戻る物であってもよい。
(3)上記実施の形態においては、本開示に係る発光パネルは、有機EL表示パネルであると説明したが、これに限られない。本開示に係る発光パネルは、無機の発光材料を用いた発光パネルでもよい。
(4)以上、本開示に係る有機EL表示パネルおよび有機EL表示装置について、実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態および変形例に限定されるものではない。上記実施の形態および変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態および変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本発明は、透光窓、遮光窓、有機EL表示パネルとして使用可能な機能性パネルとして有用である。
1000 有機EL表示装置
100、110 有機EL表示パネル
1、2 有機EL素子
11 基板
12 層間絶縁層
13 調光シート電極
131 制御電極
132 光透過調整層
133 共用電極
14 隔壁層
15 正孔注入層
16 正孔輸送層
17 発光層
18 電子輸送層
19 電子注入層
20 透光性導電層
21 対向電極
22 封止層
134 画素電極
214 調光シート電極
211 共用電極
212 光透過調整層
213 制御電極
200 駆動制御部
210 駆動回路
250 制御回路

Claims (9)

  1. 透光性の基板と、
    前記基板の上方に行列状に複数配される透光性の制御電極と、
    前記制御電極上に形成される光透過調整層と、
    前記光透過調整層上に形成される共用電極と、
    前記共用電極の上方に形成される発光層と、
    前記発光層の上方に形成される透光性の対向電極と
    を備え、
    前記制御電極と、前記光透過調整層と、前記共用電極とは調光シートを形成し、
    前記調光シートは、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第1の電圧とすることで光反射性を有する第1状態に遷移し、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第2の電圧とすることで光透過性を有する第2状態に遷移する
    ことを特徴とする有機EL表示パネル。
  2. 前記調光シートは、前記第1状態において、前記共用電極の少なくとも前記発光層側の面が光反射性を有し、
    前記共用電極における前記発光層側の面と、前記対向電極の前記発光層側の面との間に、光共振器が構成されている
    請求項1に記載の有機EL表示パネル。
  3. 前記調光シートは、前記第1状態において、少なくとも前記共用電極と前記光透過調整層との界面が光反射性を有し、
    前記共用電極と前記光透過調整層との界面と、前記対向電極の前記発光層側の面との間に、光共振器が構成されている
    請求項1に記載の有機EL表示パネル。
  4. 透光性の基板と、
    前記基板の上方に行列状に配される透光性の画素電極と、
    前記画素電極の上方に形成される発光層と、
    前記発光層の上方に形成される共用電極と、
    前記共用電極上に形成される光透過調整層と、
    前記光透過調整層上に形成される制御電極と
    を備え、
    前記制御電極と、前記光透過調整層と、前記共用電極とは調光シートを形成し、
    前記調光シートは、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第1の電圧とすることで光反射性を有する第1状態に遷移し、前記制御電極と前記共用電極との間の電位差を第2の電圧とすることで光透過性を有する第2状態に遷移する
    ことを特徴とする有機EL表示パネル。
  5. 前記調光シートは、前記第1状態において、前記共用電極の少なくとも前記発光層側の面が光反射性を有し、
    前記共用電極における前記発光層側の面と、前記画素電極の前記発光層側の面との間に、光共振器が構成されている
    請求項4に記載の有機EL表示パネル。
  6. 前記調光シートは、前記第1状態において、少なくとも前記共用電極と前記光透過調整層との界面が光反射性を有し、
    前記共用電極と前記光透過調整層との界面と、前記画素電極の前記発光層側の面との間に、光共振器が構成されている
    請求項4に記載の有機EL表示パネル。
  7. 前記調光シートは、前記制御電極と前記共用電極との間に電位差がないとき、前記第1状態にある場合は前記第1状態を維持し、前記第2状態にある場合は前記第2状態を維持する
    請求項1から6のいずれか1項に記載の有機EL表示パネル。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の有機EL表示パネルを含み、
    窓枠に取り付け可能なガラス板に貼付可能な窓ガラス貼付用シート。
  9. 窓枠に取り付け可能なガラス板と、
    前記ガラス板を前記基板として形成された請求項1から6に記載の有機EL表示パネルと
    を備える窓ガラス。
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WO2022157943A1 (ja) * 2021-01-22 2022-07-28 シャープ株式会社 表示装置

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