WO2020017614A1 - 電池の電極活物質層形成用スラリー - Google Patents
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Abstract
電池容量の低下を抑制しつつ、集電体への密着性を向上する電極活物質層形成用スラリーを提供する。
本発明のスラリーは、活物質と水性バインダとを少なくとも含む、電池の電極活物質層を形成するためのスラリーであって、前記水性バインダの含有量が前記活物質100重量部に対して0.1~0.8重量部であり、当該スラリーを遠心分離して得られる上澄み液中の水性バインダ含有量が、前記スラリーに含まれる水性バインダ全量の45重量%以上である。本発明のスラリーは、更に、繊維状物質を含むことが好ましい。
Description
本発明は、電池の電極活物質層形成用スラリー、前記スラリーを用いて形成される電極活物質層と集電体の積層体を含む電極、及び前記電極を備えた電池に関する。本願は、2018年7月20日に日本に出願した、特願2018-137148号の優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、リチウムイオン二次電池等の蓄電デバイスはスマートフォンやノートパソコンなどの情報関連機器に加え、ハイブリッド車や電気自動車にも搭載することが検討されている。そのため、より小型化、高容量化、長寿命化することが求められている。
また、非水系二次電池の高密度化や、充放電の繰り返しによる電極の膨張・収縮により、電極活物質層が集電体から剥がれ落ちて、電池容量が低下する問題があり、電極活物質層と集電体とのより高い密着性が要求されている。
通常、電極では、活物質とバインダと溶媒とを混練して得られたスラリーを集電体上に塗布し、乾燥固化することによって電極活物質層を形成し、これにより活物質を集電体に結着している。前記バインダとしては、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)やカルボキシメチルセルロース(CMC)を使用することが知られている(特許文献1)。
活物質と集電体とは、CMC等のバインダの接着力のみで結着されており、電極活物質層が集電体から剥がれ落ちるのを防止するためには、バインダ量を増量することが必要であった。しかし、バインダの増量に伴い活物質の含有割合が低下し、電池容量が低下することが問題であった。
従って、本発明の目的は、電池容量の低下を抑制しつつ、集電体への密着性を向上させた電極活物質層を形成するためのスラリーを提供することにある。
本発明の他の目的は、集電体への密着性を向上させるとともに、電池容量を上昇させた電極活物質層を形成するためのスラリーを提供することにある。
本発明の他の目的は、電池容量が大きく、且つ電極活物質層と集電体との密着性に優れる電極を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記電極を備える電池を提供することにある。
本発明の他の目的は、集電体への密着性を向上させるとともに、電池容量を上昇させた電極活物質層を形成するためのスラリーを提供することにある。
本発明の他の目的は、電池容量が大きく、且つ電極活物質層と集電体との密着性に優れる電極を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記電極を備える電池を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、通常、スラリー中において、バインダは活物質の表面に選択的に付着し、余剰分のバインダがフリーの状態で存在するが、前記フリーの状態で含まれるバインダが密着性を発揮すること、スラリー中に含まれる総バインダ量を増加させずとも、バインダが活物質の表面に付着するのを抑制すれば、フリーの状態で存在するバインダ量が増加し、密着性を向上させることができることを見いだした。本発明はこの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は活物質と水性バインダとを少なくとも含む、電池の電極活物質層を形成するためのスラリーであって、前記水性バインダの含有量が前記活物質100重量部に対して0.1~0.8重量部であり、当該スラリーを遠心分離して得られる上澄み液中の水性バインダ含有量が、前記スラリーに含まれる水性バインダ全量の45重量%以上であるスラリーを提供する。
本発明は、また、スラリーに含まれる不揮発分全量における、活物質の割合が95重量%以上である前記スラリーを提供する。
本発明は、また、水性バインダが、多糖類誘導体(1)、下記式(2)で表される構成単位を有する化合物、及び下記式(3)で表される構成単位を有する化合物から選択される少なくとも1種である前記スラリーを提供する。
(式中、Rは水酸基、カルボキシル基、フェニル基、N-置換又は無置換カルバモイル基、又は2-オキソ-1-ピロリジニル基を示す)
(式中、nは2以上の整数を示し、Lはエーテル結合又は(-NH-)基を示す)
本発明は、また、更に、繊維状物質を含む前記スラリーを提供する。
本発明は、また、前記繊維状物質がセルロース繊維である前記スラリーを提供する。
本発明は、また、前記繊維状物質の平均太さが30~1000nm、平均アスペクト比が10~1000である前記スラリーを提供する。
本発明は、また、前記スラリーの固化物を提供する。
本発明は、また、前記固化物からなる電極活物質層と集電体との積層体からなる電極を提供する。
本発明は、また、電極活物質層と集電体との剥離強度が2.0N/m以上である、前記電極を提供する。
本発明は、また、前記電極を備えた電池を提供する。
本発明のスラリーは、含有するバインダの45重量%以上をフリーの状態(すなわち、密着性を発揮する状態)で含有する。そのため、集電体に強固に接着する電極活物質層を形成することができ、活物質を集電体に強固に結着させることができる。また、上記の通り、バインダの45重量%以上がフリーの状態で含まれるため、バインダの含有量を増量せずとも、若しくは、従来より減量しても、優れた密着性を発揮することができる。そのため、本発明のスラリーを使用すれば、活物質の含有割合を低下することなく、若しくは活物質の含有割合を従来より増加させつつ、密着性を向上することができ、優れた密着性と、高電池容量とを兼ね備える電極を形成することができる。
本発明のスラリーを使用して得られる電極は、電池容量が大きく、且つ電極活物質層と集電体との密着性に優れる。そのため、当該電極を備える電池は電池特性に優れ、スマートフォンやノートパソコンなどの情報関連機器、ハイブリッド車や電気自動車等に好適に利用できる。
[スラリー]
本発明のスラリーは、活物質と水性バインダとを少なくとも含むスラリーであって、前記水性バインダの含有量が前記活物質100重量部に対して0.1~0.8重量部であり、当該スラリーを遠心分離(例えば、5000rpm×5分)して得られる上澄み液中の水性バインダ含有量が、前記スラリーに含まれる水性バインダ全量の45重量%以上である。本発明のスラリーは、電池の電極活物質層を形成するためのスラリーとして好適に使用することができる。
本発明のスラリーは、活物質と水性バインダとを少なくとも含むスラリーであって、前記水性バインダの含有量が前記活物質100重量部に対して0.1~0.8重量部であり、当該スラリーを遠心分離(例えば、5000rpm×5分)して得られる上澄み液中の水性バインダ含有量が、前記スラリーに含まれる水性バインダ全量の45重量%以上である。本発明のスラリーは、電池の電極活物質層を形成するためのスラリーとして好適に使用することができる。
前記スラリーに含まれる不揮発分全量(100重量%)における、活物質の割合は、例えば95重量%以上、好ましくは98重量%以上、特に好ましくは99重量%以上である。本発明のスラリーは活物質の含有割合が高いため、本発明のスラリーを用いて得られる電極は、高い電池容量を有する。
本発明のスラリーは活物質と水性バインダ以外にも他の成分を含有していても良い。本発明のスラリーは、なかでも繊維状物質を含有することが好ましい。繊維状物質はスラリー中において、バインダよりも選択的に活物質の表面に付着する。そのため、本発明のスラリーに繊維状物質を添加すれば、バインダが活物質の表面に付着するのを抑制することができ、スラリー中においてフリーで存在するバインダ量を増加させることができる。その結果、バインダを増量することなく、若しくはバインダを従来に比べて減量しても、電極活物質層と集電体との密着性を向上させることができ、電池容量の低下を抑制しつつ、若しくは電池容量を一層向上させつつ、電極活物質層と集電体との密着性を向上することができる。
<活物質>
活物質としては、例えば、炭素材(カーボン)、金属単体、珪素単体(シリコン)、珪素化合物、鉱物質(ゼオライト、ケイソウ土、焼成珪成土、タルク、カオリン、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、クレーなど)、金属炭酸塩(炭酸マグネシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムなど)、金属酸化物(アルミナ、酸化亜鉛、二酸化マンガン、二酸化チタン、二酸化鉛、酸化銀、酸化ニッケル、リチウム含有複合酸化物(LiCoO2等))、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ニッケル、水酸化カドミウムなど)、金属硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。活物質としては、なかでも、金属酸化物、珪素単体、珪素化合物、及び炭素材から選択される少なくとも1種が好ましい。
活物質としては、例えば、炭素材(カーボン)、金属単体、珪素単体(シリコン)、珪素化合物、鉱物質(ゼオライト、ケイソウ土、焼成珪成土、タルク、カオリン、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、クレーなど)、金属炭酸塩(炭酸マグネシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムなど)、金属酸化物(アルミナ、酸化亜鉛、二酸化マンガン、二酸化チタン、二酸化鉛、酸化銀、酸化ニッケル、リチウム含有複合酸化物(LiCoO2等))、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ニッケル、水酸化カドミウムなど)、金属硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。活物質としては、なかでも、金属酸化物、珪素単体、珪素化合物、及び炭素材から選択される少なくとも1種が好ましい。
活物質は、電池の種類に応じて選択して使用することが好ましい。例えば、リチウムイオン電池においては、正極活物質として金属酸化物(特に、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム)が好ましく、負極活物質としては珪素単体、珪素化合物、炭素材(特に黒鉛)、及び金属酸化物から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記珪素単体としては、例えば、無定形珪素(アモルファスシリコン)、低結晶性シリコンなどのシリコン等が挙げられる。
前記珪素化合物としては、例えば、酸化硅素(シリカなど)、金属珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、アルミノ珪酸マグネシウムなど)、シリコンと遷移金属(スズ、チタンなど)との合金、シリコン複合化物(シリコンと一酸化ケイ素との複合化物など)、炭化珪素等が挙げられる。
炭素材としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、アモルファスカーボン、グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ピッチ系炭素繊維等が挙げられる。
<水性バインダ>
本発明における水性バインダは、粘着性を発揮して、活物質を集電体の表面に固着させる作用を有する化合物である。尚、本明細書における水性バインダとは、20℃の水に対する溶解性が1g/L以上のバインダ、又は20℃の水に1μm以下の粒子径(粒子径の測定方法:レーザー回折法による)で分散するバインダである。
本発明における水性バインダは、粘着性を発揮して、活物質を集電体の表面に固着させる作用を有する化合物である。尚、本明細書における水性バインダとは、20℃の水に対する溶解性が1g/L以上のバインダ、又は20℃の水に1μm以下の粒子径(粒子径の測定方法:レーザー回折法による)で分散するバインダである。
水性バインダは耐熱性に優れることが好ましく、融点(融点がないものは分解温度)が、例えば160℃以上(好ましくは180℃以上、特に好ましくは200℃以上)であるバインダが好ましい。尚、水性バインダの融点(融点がないものは分解温度)の上限は、例えば400℃である。
水性バインダとしては、1重量%水溶液の粘度(25℃、60回転における)が、例えば100~5000mPa・sであることが好ましく、特に好ましくは500~3000mPa・s、最も好ましくは1000~2000mPa・sである。
前記水性バインダとしては、例えば、多糖類誘導体(1)、下記式(2)で表される構成単位を有する化合物、下記式(3)で表される構成単位を有する化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(式中、Rは水酸基、カルボキシル基、フェニル基、N-置換又は無置換カルバモイル基、又は2-オキソ-1-ピロリジニル基を示す)
(式中、nは2以上の整数を示し、Lはエーテル結合又は(-NH-)基を示す)
前記N-置換カルバモイル基としては、-CONHCH(CH3)2、-CON(CH3)2基等の、N-C1-4アルキル置換カルバモイル基が挙げられる。
前記カルボキシル基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい。
前記nは2以上の整数であり、例えば2~5の整数、好ましくは2~3の整数である。従って、式(3)中の[CnH2n]基は炭素数2以上のアルキレン基であり、ジメチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、トリメチレン基等が挙げられる。
上記式(2)で表される構成単位を有する化合物、及び上記式(3)で表される構成単位を有する化合物は、それぞれ、式(2)で表される構成単位や式(3)で表される構成単位以外の構成単位を有していてもよい。
上記式(2)で表される構成単位を有する化合物としては、例えば、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、メタクリル酸メチル・ブタジエンゴム(MBR)、ブタジエンゴム(BR)等のジエン形ゴム;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸/マレイン酸共重合体・ナトリウム塩、アクリル酸/スルホン酸共重合体・ナトリウム塩等のアクリル系ポリマー;ポリアクリルアミド、ポリ-N-イソプロピルアクリルアミド、ポリ-N,N-ジメチルアクリルアミド等のアクリルアミド系ポリマー;ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
上記式(3)で表される構成単位を有する化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール;ポリエチレンイミンなどが挙げられる。
前記多糖類誘導体(1)は、2個以上の単糖類がグリコシド結合によって重合してなる化合物である。本発明においては、なかでも、グルコース(例えば、α-グルコース、又はβ-グルコース)がグリコシド結合によって重合してなる化合物、若しくはその誘導体が好ましく、特に、セルロース、デンプン、グリコーゲン、若しくはこれらの誘導体から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記多糖類誘導体(1)としては、とりわけ、セルロース又はその誘導体を使用することが、耐熱性に優れ、少量を添加することにより、スラリーに優れた粘着力及び粘度を付与することができる点で好ましい。
前記セルロース又はその誘導体としては、例えば、下記式(1-1)で表される構成単位を有する化合物が挙げられる。
(式中、R1~R3は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を有する炭素数1~5のアルキル基を示す。尚、前記ヒドロキシル基及びカルボキシル基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい)
前記炭素数1~5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、等が挙げられる。
前記ヒドロキシル基及びカルボキシル基はアルカリ金属と塩を形成していてもよく、例えば、ヒドロキシル基(-OH基)は、ナトリウムと塩を形成して-ONa基となっていてもよく、カルボキシル基(-COOH基)は、ナトリウムと塩を形成して-COONa基となっていてもよい。
前記セルロースの誘導体としては、具体的には、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びこれらのアルカリ金属塩(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム)等が挙げられる。
本発明における水性バインダとしては、なかでも、粘性付与効果に優れ、少量の添加で活物質を集電体の表面に固着させる作用を発揮することができる点、及び、耐熱性に優れる点で、多糖類誘導体(1)が好ましく、とりわけセルロース又はその誘導体が好ましい。
<繊維状物質>
本発明における繊維状物質は、スラリー中においても溶解せず繊維状の形状を保持することができる。また、前記繊維状物質はスラリー中において、バインダよりも選択的に活物質の表面に付着する性質を有する。そのため、本発明のスラリーに繊維状物質を添加すれば、バインダが活物質の表面を被覆するのを防止して、スラリー中においてフリーで存在するバインダ量を増加させることができ、バインダを増量することなく、若しくはバインダ量を従来に比べて減量しても、電極活物質層と集電体との密着性を向上することができ、電池容量の低下を抑制しつつ、若しくは電池容量を一層向上させつつ、電極活物質層と集電体との密着性を向上することができる。
本発明における繊維状物質は、スラリー中においても溶解せず繊維状の形状を保持することができる。また、前記繊維状物質はスラリー中において、バインダよりも選択的に活物質の表面に付着する性質を有する。そのため、本発明のスラリーに繊維状物質を添加すれば、バインダが活物質の表面を被覆するのを防止して、スラリー中においてフリーで存在するバインダ量を増加させることができ、バインダを増量することなく、若しくはバインダ量を従来に比べて減量しても、電極活物質層と集電体との密着性を向上することができ、電池容量の低下を抑制しつつ、若しくは電池容量を一層向上させつつ、電極活物質層と集電体との密着性を向上することができる。
本発明のスラリーは、繊維状物質の1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
前記繊維状物質としては、例えば、セルロース繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ポリ-p-フェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、液晶ポリマー繊維等が挙げられる。
また、前記繊維状物質は導電性を有していてもよく、導電性を有する繊維状物質を構成する素材としては、例えば、金属、半導体、炭素材料、導電性高分子等が挙げられる。
上記金属としては、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、コバルト、錫、及びこれらの合金等の公知乃至慣用の金属を挙げることができる。
上記半導体としては、例えば、硫化カドミウム、セレン化カドミウム等の公知乃至慣用の半導体を挙げることができる。
上記炭素材料としては、例えば、炭素繊維、カーボンナノチューブ等の公知乃至慣用の炭素材料を挙げることができる。
上記導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン、ポリアセン、ポリp-フェニレン、ポリp-フェニレンビニレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、及びこれらの誘導体(例えば、共通するポリマー骨格にアルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エチレンジオキシ基等の置換基を有するもの;具体的には、ポリエチレンジオキシチオフェン等)等が挙げられる。
前記繊維状物質の平均太さは、特に限定されないが、例えば30~1000nmであり、なかでも、活物質の表面を被覆するバインダ量を一層抑制することができ、電池容量の低下を一層抑制することができる点で、40~500nmが好ましく、特に好ましくは50~200nmである。尚、繊維状物質の平均太さは、電子顕微鏡(SEM、TEM)を用いて十分な数(例えば、100個以上)の繊維状物質について電子顕微鏡像を撮影し、これらの繊維状物質の太さ(直径)を計測し、算術平均することにより求められる。
前記繊維状物質の平均長さは、特に限定されないが、例えば0.1~1000μmであり、なかでも、活物質の表面を被覆するバインダ量を一層抑制することができ、電池容量の低下を一層抑制することができる点で、1~200μmが好ましく、特に好ましくは1.5~100μm、最も好ましくは2~20μmである。尚、繊維状物質の平均長さは、電子顕微鏡(SEM、TEM)を用いて十分な数(例えば、100個以上)の繊維状物質について電子顕微鏡像を撮影し、これらの繊維状物質の長さを計測し、算術平均することにより求められる。繊維状物質の長さは、直線状に伸ばした状態で計測すべきであるが、現実には屈曲しているものが多いため、電子顕微鏡像から画像解析装置を用いて繊維状物質の投影径及び投影面積を算出し、円柱体を仮定して下記式から算出するものとする。
長さ=投影面積/投影径
長さ=投影面積/投影径
前記繊維状物質の平均アスペクト比(平均長さ/平均太さ)は、特に限定されないが、例えば10~1000であり、なかでも、活物質の表面を被覆するバインダ量を一層抑制することができ、電池容量の低下を一層抑制することができる点で、15~500が好ましく、特に好ましくは20~100である。
前記繊維状物質としては、なかでも、電池の酸化還元反応により劣化しにくいものが、経時安定性に優れる点で好ましく、特に、セルロース繊維、アラミド繊維、炭素繊維、カーボンナノチューブから選択される少なくとも1種が好ましく、とりわけ、活物質との親和性に特に優れ、活物質の表面に選択的に付着する点で、セルロース繊維及び/又はアラミド繊維が好ましい。
(セルロース繊維)
前記セルロース繊維は、原料パルプの粉砕、摩砕、解砕、爆砕等の公知の方法によって製造することができる。また、前記原料パルプには、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ,針葉樹パルプ)が使用できる。
前記セルロース繊維は、原料パルプの粉砕、摩砕、解砕、爆砕等の公知の方法によって製造することができる。また、前記原料パルプには、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ,針葉樹パルプ)が使用できる。
前記セルロース繊維としては、例えば、微小繊維状セルロース「セリッシュ」(ダイセルファインケム(株)製)等の市販品を使用しても良い。
(アラミド繊維)
前記アラミド繊維は2個以上の芳香環がアミド結合を介して結合した構造を有するポリマー(すなわち、全芳香族ポリアミド)からなる繊維であり、前記全芳香族ポリアミドにはメタ型及びパラ型が含まれる。前記全芳香族ポリアミドとしては、例えば、下記式(a)で表される構成単位を有するポリマーが挙げられる。
前記アラミド繊維は2個以上の芳香環がアミド結合を介して結合した構造を有するポリマー(すなわち、全芳香族ポリアミド)からなる繊維であり、前記全芳香族ポリアミドにはメタ型及びパラ型が含まれる。前記全芳香族ポリアミドとしては、例えば、下記式(a)で表される構成単位を有するポリマーが挙げられる。
上記式中、Ar1、Ar2は同一又は異なって芳香環、又は2個以上の芳香環が単結合又は連結基を介して結合した基を示す。前記芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環等の炭素数6~10の芳香族炭化水素環が挙げられる。また、前記連結基としては、例えば、二価の炭化水素基(例えば、炭素数1~18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基、炭素数3~18の二価の脂環式炭化水素基等)、カルボニル基(-CO-)、エーテル結合(-O-)、エステル結合(-COO-)、-NH-、-SO2-等が挙げられる。また、前記芳香環は種々の置換基[例えば、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、C1-4アルキル基)、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、C1-4アルコキシ基、C1-4アシルオキシ基等)、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(例えば、C1-4アルコキシカルボニル基)、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基(例えば、モノ又はジC1-4アルキルアミノ基)、スルホ基等]を有していてもよい。更に、前記芳香環には芳香族性又は非芳香属性の複素環が縮合していてもよい。
前記アラミド繊維は、例えば、少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸のハロゲン化物に、少なくとも1種の芳香族ジアミンを反応させる(例えば、溶液重合、界面重合等)ことにより製造することができる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸、3,3’-ビフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸等が挙げられる。
前記芳香族ジアミンとしては、例えば、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、4,4’-ジアミノビフェニル、2,4-ジアミノジフェニルアミン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ナフタレンジアミン、1,5-ナフタレンジアミン等が挙げられる。
前記アラミド繊維は、上記全芳香族ポリアミドを周知慣用の方法により(例えば、紡糸、洗浄、乾燥処理等の工程を経て)繊維状に紡糸することにより製造できる。また、繊維状に紡糸された後は、必要に応じて解砕処理等を施すことができる。例えば、超高圧ホモジナイザー等により強力な機械的剪断力を加えミクロフィブリル化することができる。
前記アラミド繊維としては、例えば、繊維状物質状アラミド「ティアラ」(ダイセルファインケム(株)製)等の市販品を使用しても良い。
<その他の成分>
本発明のスラリーは、上記成分以外にも更に他の成分を1種又は2種以上含有していても良い。他の成分としては、例えば、溶媒、導電付与材等が挙げられる。
本発明のスラリーは、上記成分以外にも更に他の成分を1種又は2種以上含有していても良い。他の成分としては、例えば、溶媒、導電付与材等が挙げられる。
前記溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、2-プロパノールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサンなどの環状エーテル類;N,N-ジメチルホルミアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどの鎖状アミド類;N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドンなどの環状アミド類;メチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が挙げられる。なかでも、水を使用することが、環境負荷が小さく、安全性に優れる点で好ましい。
前記導電性付与材としては、例えば、金属粉、導電性ポリマー、アセチレンブラック等が挙げられる。
本発明のスラリーの粘度(回転粘度計、25℃、30回転における)は、例えば0.2~100Pa・s(好ましくは0.3~50Pa・s、特に好ましくは0.5~10Pa・s)であることが塗布性に優れる点で好ましい。スラリーの粘度は、例えば、前記溶媒を添加することにより調整することができる。
本発明のスラリーは、自公転式撹拌脱泡装置、ホモディスパー、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、3本ロールミル、ビーズミル等の一般的に知られる混合用機器を使用して上記成分を均一に混合することにより製造することができる。尚、各成分は、同時に混合してもよいし、逐次混合してもよい。
本発明のスラリーにおける水性バインダの含有量は、スラリーに含まれる活物質100重量部に対して0.1~0.8重量部であり、好ましくは0.3~0.7重量部、特に好ましくは0.3~0.6重量部である。本発明のスラリーは水性バインダを上記範囲で含有するため、電池容量の低下を抑制しつつ、集電体への密着性を向上することができる。水性バインダの含有量が上記範囲を上回ると、集電体への密着性は向上するが、電池容量の低下を引き起こす傾向がある。一方、水性バインダの含有量が上記範囲を下回ると、集電体への密着性が不十分となり、電極活物質層が集電体から剥がれ落ちる等により、電池容量の低下を引き起こす傾向がある。
本発明のスラリーに含まれる不揮発分全量における水性バインダの含有量は、例えば0.1~0.8重量部、好ましくは0.3~0.7重量部、特に好ましくは0.3~0.6重量部である。
本発明のスラリーが繊維状物質を含有する場合、スラリーに含まれる不揮発分全量における繊維状物質の含有量は、例えば0.1~5.0重量%、好ましくは0.3~3.0重量%、特に好ましくは0.5~1.5重量%である。
本発明のスラリーが繊維状物質を含有する場合、スラリーに含まれる不揮発分全量における繊維状物質と水性バインダの合計含有量は、例えば0.2~2.0重量%、好ましくは0.5~1.5重量%、特に好ましくは0.5~1.0重量%、最も好ましくは0.5~0.8重量%である。
本発明のスラリーが繊維状物質を含有する場合、繊維状物質の含有量は、水性バインダの含有量の0.5~5.0重量倍程度が好ましく、特に好ましくは1.0~3.0重量倍、最も好ましくは1.0~2.0重量倍、とりわけ好ましくは1.0~1.5重量倍である。
本発明のスラリーを遠心分離して得られる上澄み液中の水性バインダ含有量(これは、活物質の表面を被覆することなく、フリーの状態でスラリーに含まれる水性バインダ量に相当する)は、前記スラリーに含まれる水性バインダ全量の45重量%以上であり、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以上、とりわけ好ましくは95重量%以上である。
本発明のスラリーは前記の通り、水性バインダの多くをフリーの状態で含有するため、集電体に塗布し、乾燥すれば集電体と強固に密着する固化物を形成することができる。フリーの状態の水性バインダの含有割合が上記範囲を下回る場合、密着性を向上するためには、スラリー中の水性バインダを増量する必要が生じ、優れた密着性と、高電池容量とを兼ね備える電極を形成することが困難となる。
本発明のスラリーにフリーの状態で含まれる水性バインダ量は、スラリーに含まれる活物質100重量部に対して、例えば0.1~0.8重量部であり、好ましくは0.3~0.7重量部、特に好ましくは0.3~0.6重量部である。そのため、集電体に塗布し、乾燥すれば集電体と強固に密着する固化物を形成することができる。フリーの状態の水性バインダ量が上記範囲を下回る場合、集電体への密着性が不十分となり、電極活物質層が集電体から剥がれ落ちる等により、電池容量の低下を引き起こす傾向がある。
本発明のスラリーは電池の電極活物質層を形成する用途に好適に使用することができる。そして、本発明のスラリーを使用すれば、優れた密着性と、高電池容量とを兼ね備える電極を形成することができる。
[電極]
本発明の電極は、上記スラリーの固化物からなる電極活物質層と集電体との積層体からなる。本発明の電極はスラリーの固化物と集電体以外の構成要素を含んでいても良い。
本発明の電極は、上記スラリーの固化物からなる電極活物質層と集電体との積層体からなる。本発明の電極はスラリーの固化物と集電体以外の構成要素を含んでいても良い。
本発明の電極は、例えば、上記スラリーを集電体の少なくとも一方の表面に塗布し、乾燥して前記スラリーを固化させることにより製造できる。
前記集電体には正極集電体と負極集電体が含まれ、前記正極集電体は、例えば、アルミ箔等で形成される。また、負極集電体は、例えば、銅箔等で形成される。
スラリーの塗布量は、例えば20~350g/m2程度であり、塗布厚みは、乾燥後の厚みが、例えば5~500μm程度が好ましい。スラリーの塗布方法としては、例えば、スクリーン印刷法、マスク印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、スタンピング、ディスペンス、スキージ印刷法、シルクスクリーン印刷法、噴霧、刷毛塗り等が挙げられる。また、スラリーの塗布には、フィルムアプリケーター、バーコーター、ダイコーター、コンマコーター、グラビアコーター、ブレードコーター等が使用できる。
塗布されたスラリーを乾燥させる方法としては、特に限定されないが、加熱、減圧、送風等により乾燥させる方法が挙げられる。加熱温度や加熱時間、減圧度や減圧時間、送風量、送風速度、送風温度、送風する気体の種類や乾燥度、送風する対象となる領域、送風の方向等は、任意に選択することができる。
本発明の電極は、上記スラリーの固化物からなる電極活物質層と集電体との密着性が特に優れ、剥離強度は例えば2.0N/m以上、好ましくは3.0N/m以上、特に好ましくは3.5N/m以上である。尚、剥離強度の上限は、例えば10.0N/m、好ましくは8.0N/mである。そのため、充放電の繰り返しにより電極が膨張・収縮しても、電極活物質層が集電体から剥がれ落ちるのを防止することができ、長期に亘って安定的に電池容量を高く維持することができる。
また、本発明の電極は上記スラリーの固化物からなる電極活物質層を備え、上記スラリーは活物質の含有割合が高い。そのため、本発明の電極は高電池容量を有する。
[電池]
本発明の電池は、上記電極を備えることを特徴とする。本発明の電池は、電極(正極、及び負極)とセパレータを積層して巻回したものを、電解液と共に缶などの容器に封入した巻回型電池であっても、電極(正極、及び負極)とセパレータを積層したシート状物を、電解液と共に、比較的柔軟な外装体内部に封じ込めた積層型電池であってもよい。
本発明の電池は、上記電極を備えることを特徴とする。本発明の電池は、電極(正極、及び負極)とセパレータを積層して巻回したものを、電解液と共に缶などの容器に封入した巻回型電池であっても、電極(正極、及び負極)とセパレータを積層したシート状物を、電解液と共に、比較的柔軟な外装体内部に封じ込めた積層型電池であってもよい。
本発明の電池には、リチウムイオン電池、ニッケル・水素充電池、ニッケル・カドミウム蓄電池等の二次電池;マンガン乾電池、アルカリマンガン電池、リチウム一次電池等の一次電池;電気二重層キャパシタ等が含まれる。
本発明の電池は、充放電を繰り返しても、電極活物質層が集電体から剥がれ落ちるのを防止することができ、長期に亘って安定的に電池容量を高く維持することができる。そのため、本発明の電池は、スマートフォンやノートパソコンなどの情報関連機器、ハイブリッド車や電気自動車等に好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
調製例1(セルロースナノファイバー(CNF)スラリー液の調製)
市販の広葉樹パルプを水で懸濁して、1重量%スラリー液100Lを得た。
次いで、得られたスラリー液に、ディスクリファイナー(長谷川鉄工(株)製、商品名「SUPERFIBRATER400-TFS」)を用いて、クリアランス0.15mm、ディスク回転数1750rpmとして10回叩解処理してリファイナー処理を施した。
リファイナー処理後の1重量%スラリー液に、更に、破砕型ホモバルブシートを備えたホモジナイザー(ゴーリン社製、商品名「15M8AT」)を用いて、処理圧50MPaで50回ホモジナイズ処理を施した。
リファイナー処理及びホモジナイズ処理を施した後の1重量%スラリー液をガーゼで繰り返し濾して、不揮発分濃度9.9重量%のスラリー液を得た。
得られた9.9重量%スラリー液に水を添加し、ホモディスパー(特殊機化工業(株)製、モデルL)を用いて3000rpmで5分間撹拌することで、0.8重量%のスラリー液を得た。得られた0.8重量%スラリー液をCNFスラリー液(1)とする。
得られたCNFスラリー液(1)に含まれる繊維を任意に10本選び出し、選び出された繊維を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察し繊維長と繊維径を測定した。その結果、10本の繊維の平均太さは79.2nm、平均長さは6.14μm、平均アスペクト比(平均長さ/平均太さ)は78であった。
市販の広葉樹パルプを水で懸濁して、1重量%スラリー液100Lを得た。
次いで、得られたスラリー液に、ディスクリファイナー(長谷川鉄工(株)製、商品名「SUPERFIBRATER400-TFS」)を用いて、クリアランス0.15mm、ディスク回転数1750rpmとして10回叩解処理してリファイナー処理を施した。
リファイナー処理後の1重量%スラリー液に、更に、破砕型ホモバルブシートを備えたホモジナイザー(ゴーリン社製、商品名「15M8AT」)を用いて、処理圧50MPaで50回ホモジナイズ処理を施した。
リファイナー処理及びホモジナイズ処理を施した後の1重量%スラリー液をガーゼで繰り返し濾して、不揮発分濃度9.9重量%のスラリー液を得た。
得られた9.9重量%スラリー液に水を添加し、ホモディスパー(特殊機化工業(株)製、モデルL)を用いて3000rpmで5分間撹拌することで、0.8重量%のスラリー液を得た。得られた0.8重量%スラリー液をCNFスラリー液(1)とする。
得られたCNFスラリー液(1)に含まれる繊維を任意に10本選び出し、選び出された繊維を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察し繊維長と繊維径を測定した。その結果、10本の繊維の平均太さは79.2nm、平均長さは6.14μm、平均アスペクト比(平均長さ/平均太さ)は78であった。
実施例1
調製例1で得られたCNFスラリー液(1)125gをポリプロピレン製容器に入れ、1.5重量%のCMC水溶液(CMC:カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、1重量%水溶液の25℃、60回転における粘度:1500~3000mPa・s、ダイセルファインケム(株)製、品番2200)26.7gを添加し、ホモディスパー(特殊機化工業(株)製、モデルL)を用いて3000rpmで1分間撹拌した。
その後、活物質としての人造黒鉛(平均粒子径:約20μm)98.6gを加えて、更に30分間撹拌して、スラリー(1)を得た。
得られたスラリー(1)の粘度を、回転粘度計を使用し、25℃、30回転において測定したところ、9.5Pa・sであった。
得られたスラリー(1)を厚み10μmの銅箔に、乾燥後の厚みが120μmとなるようにアプリケーターにより塗布し、その後、乾燥して塗布されたスラリー(1)を固化して、電極を作製した。
調製例1で得られたCNFスラリー液(1)125gをポリプロピレン製容器に入れ、1.5重量%のCMC水溶液(CMC:カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、1重量%水溶液の25℃、60回転における粘度:1500~3000mPa・s、ダイセルファインケム(株)製、品番2200)26.7gを添加し、ホモディスパー(特殊機化工業(株)製、モデルL)を用いて3000rpmで1分間撹拌した。
その後、活物質としての人造黒鉛(平均粒子径:約20μm)98.6gを加えて、更に30分間撹拌して、スラリー(1)を得た。
得られたスラリー(1)の粘度を、回転粘度計を使用し、25℃、30回転において測定したところ、9.5Pa・sであった。
得られたスラリー(1)を厚み10μmの銅箔に、乾燥後の厚みが120μmとなるようにアプリケーターにより塗布し、その後、乾燥して塗布されたスラリー(1)を固化して、電極を作製した。
実施例2~3、比較例1~3
下記表に記載のとおりに処方を変更した以外は実施例1と同様にしてスラリーを得、得られたスラリーを用いて電極を作成した。
下記表に記載のとおりに処方を変更した以外は実施例1と同様にしてスラリーを得、得られたスラリーを用いて電極を作成した。
(フリーCMC量の測定)
実施例及び比較例で得られたスラリーを遠心分離機((株)久保田製作所製、テーブルトップ遠心機4200)を用いて遠心分離(5000rpm×5分)して上澄み液を分取し、上澄み液の粘度を測定した。あらかじめ作製した検量線からCMCの濃度を求め、これをフリーの状態で含まれるCMC量とした。
実施例及び比較例で得られたスラリーを遠心分離機((株)久保田製作所製、テーブルトップ遠心機4200)を用いて遠心分離(5000rpm×5分)して上澄み液を分取し、上澄み液の粘度を測定した。あらかじめ作製した検量線からCMCの濃度を求め、これをフリーの状態で含まれるCMC量とした。
(密着性)
実施例及び比較例で得られた電極における銅箔と固化物との剥離強度を、90°剥離試験(JIS K6854-1に準じた方法)により測定した。
詳細には、電極(固化物/銅箔)を幅25mm、長さ125mmの大きさに切断して試験片とした。この試験片をアクリル板上に固化物面側がアクリル板に接するように設置し、両面テープを使用して貼り合わせて固定した。
試験片の銅箔の端を引張リ試験機に挟み、引張り速度300mm/分、剥離角度90°で剥離強度(N/m)を測定した。
実施例及び比較例で得られた電極における銅箔と固化物との剥離強度を、90°剥離試験(JIS K6854-1に準じた方法)により測定した。
詳細には、電極(固化物/銅箔)を幅25mm、長さ125mmの大きさに切断して試験片とした。この試験片をアクリル板上に固化物面側がアクリル板に接するように設置し、両面テープを使用して貼り合わせて固定した。
試験片の銅箔の端を引張リ試験機に挟み、引張り速度300mm/分、剥離角度90°で剥離強度(N/m)を測定した。
以上のまとめとして、本発明の構成及びそのバリエーションを以下に付記する。
[1] 活物質と水性バインダとを少なくとも含み、前記水性バインダの含有量が前記活物質100重量部に対して0.1~0.8重量部であり、当該スラリーを遠心分離して得られる上澄み液中の水性バインダ含有量が、前記スラリーに含まれる水性バインダ全量の45重量%以上であるスラリー。
[2] スラリーに含まれる不揮発分全量における、活物質の割合が95重量%以上である[1]に記載のスラリー。
[3] 水性バインダの融点若しくは分解温度が160℃以上である、[1]又は[2]に記載のスラリー。
[4] 水性バインダの1重量%水溶液の、25℃、60回転における粘度が100~5000mPa・sである、[1]~[3]の何れか1つに記載のスラリー。
[5] 水性バインダが、多糖類誘導体(1)、式(2)で表される構成単位を有する化合物、及び式(3)で表される構成単位を有する化合物から選択される少なくとも1種である、[1]~[4]の何れか1つに記載のスラリー。
[6] 更に、繊維状物質を含む、[1]~[5]の何れか1つに記載のスラリー。
[7] 前記繊維状物質がセルロース繊維である、[6]に記載のスラリー。
[8] 前記繊維状物質の平均太さが30~1000nm、平均アスペクト比が10~1000である、[6]又は[7]に記載のスラリー。
[9] 繊維状物質の含有量が、水性バインダの含有量の0.5~5.0重量倍である、[6]~[8]の何れか1つに記載のスラリー。
[10] スラリーに含まれる不揮発分全量における繊維状物質の含有量が0.1~1.5重量%である、[6]~[9]の何れか1つに記載のスラリー。
[11] スラリーに含まれる不揮発分全量における繊維状物質と水性バインダの合計含有量が0.2~2.0重量%である、[6]~[10]の何れか1つに記載のスラリー。
[12] 25℃、30回転における粘度が0.2~100Pa・sである、[1]~[11]の何れか1つに記載のスラリー。
[13] 電池の電極活物質層を形成するためのスラリーである、[1]~[12]の何れか1つに記載のスラリー。
[14] [1]~[13]の何れか1つに記載のスラリーを用いて電極活物質層を形成する工程を含む、電池の製造方法。
[15] [1]~[13]の何れか1つに記載のスラリーを用いて、電池の電極活物質層を製造する、電極活物質層の製造方法。
[16] [1]~[13]の何れか1つに記載のスラリーの固化物。
[17] [16]に記載の固化物からなる電極活物質層と、集電体との積層体からなる電極。
[18] 電極活物質層と集電体との剥離強度が2.0N/m以上である、[17]に記載の電極。
[19] [17]又は[18]に記載の電極を備えた電池。
[1] 活物質と水性バインダとを少なくとも含み、前記水性バインダの含有量が前記活物質100重量部に対して0.1~0.8重量部であり、当該スラリーを遠心分離して得られる上澄み液中の水性バインダ含有量が、前記スラリーに含まれる水性バインダ全量の45重量%以上であるスラリー。
[2] スラリーに含まれる不揮発分全量における、活物質の割合が95重量%以上である[1]に記載のスラリー。
[3] 水性バインダの融点若しくは分解温度が160℃以上である、[1]又は[2]に記載のスラリー。
[4] 水性バインダの1重量%水溶液の、25℃、60回転における粘度が100~5000mPa・sである、[1]~[3]の何れか1つに記載のスラリー。
[5] 水性バインダが、多糖類誘導体(1)、式(2)で表される構成単位を有する化合物、及び式(3)で表される構成単位を有する化合物から選択される少なくとも1種である、[1]~[4]の何れか1つに記載のスラリー。
[6] 更に、繊維状物質を含む、[1]~[5]の何れか1つに記載のスラリー。
[7] 前記繊維状物質がセルロース繊維である、[6]に記載のスラリー。
[8] 前記繊維状物質の平均太さが30~1000nm、平均アスペクト比が10~1000である、[6]又は[7]に記載のスラリー。
[9] 繊維状物質の含有量が、水性バインダの含有量の0.5~5.0重量倍である、[6]~[8]の何れか1つに記載のスラリー。
[10] スラリーに含まれる不揮発分全量における繊維状物質の含有量が0.1~1.5重量%である、[6]~[9]の何れか1つに記載のスラリー。
[11] スラリーに含まれる不揮発分全量における繊維状物質と水性バインダの合計含有量が0.2~2.0重量%である、[6]~[10]の何れか1つに記載のスラリー。
[12] 25℃、30回転における粘度が0.2~100Pa・sである、[1]~[11]の何れか1つに記載のスラリー。
[13] 電池の電極活物質層を形成するためのスラリーである、[1]~[12]の何れか1つに記載のスラリー。
[14] [1]~[13]の何れか1つに記載のスラリーを用いて電極活物質層を形成する工程を含む、電池の製造方法。
[15] [1]~[13]の何れか1つに記載のスラリーを用いて、電池の電極活物質層を製造する、電極活物質層の製造方法。
[16] [1]~[13]の何れか1つに記載のスラリーの固化物。
[17] [16]に記載の固化物からなる電極活物質層と、集電体との積層体からなる電極。
[18] 電極活物質層と集電体との剥離強度が2.0N/m以上である、[17]に記載の電極。
[19] [17]又は[18]に記載の電極を備えた電池。
本発明のスラリーを使用すれば、優れた密着性と、高電池容量とを兼ね備える電極を形成することができる。
また、本発明のスラリーを使用して得られる電極は、電池容量が大きく、且つ電極活物質層と集電体との密着性に優れる。そのため、当該電極を備える電池は電池特性に優れ、スマートフォンやノートパソコンなどの情報関連機器、ハイブリッド車や電気自動車等に好適に利用できる。
また、本発明のスラリーを使用して得られる電極は、電池容量が大きく、且つ電極活物質層と集電体との密着性に優れる。そのため、当該電極を備える電池は電池特性に優れ、スマートフォンやノートパソコンなどの情報関連機器、ハイブリッド車や電気自動車等に好適に利用できる。
Claims (10)
- 活物質と水性バインダとを少なくとも含む、電池の電極活物質層を形成するためのスラリーであって、前記水性バインダの含有量が前記活物質100重量部に対して0.1~0.8重量部であり、当該スラリーを遠心分離して得られる上澄み液中の水性バインダ含有量が、前記スラリーに含まれる水性バインダ全量の45重量%以上であるスラリー。
- スラリーに含まれる不揮発分全量における、活物質の割合が95重量%以上である請求項1に記載のスラリー。
- 更に、繊維状物質を含む請求項1~3の何れか1項に記載のスラリー。
- 前記繊維状物質がセルロース繊維である請求項4に記載のスラリー。
- 前記繊維状物質の平均太さが30~1000nm、平均アスペクト比が10~1000である請求項4又は5に記載のスラリー。
- 請求項1~6の何れか1項に記載のスラリーの固化物。
- 請求項7に記載の固化物からなる電極活物質層と集電体との積層体からなる電極。
- 電極活物質層と集電体との剥離強度が2.0N/m以上である請求項8に記載の電極。
- 請求項8又は9に記載の電極を備えた電池。
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