WO2019167972A1 - 表面凹凸シート、スクリーン、映像表示システムおよび転写ロール - Google Patents

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Abstract

表示される映像の相対正面輝度が高く、左右60゜輝度比および100゜輝度差比が低く、色ずれが少ないスクリーンを得ることができる表面凹凸シート、表面凹凸シートを備えたスクリーン、スクリーンを備えた映像表示システムおよび表面凹凸シートを製造するための転写ロールを提供する。本発明は、少なくとも一方の表面に、複数の凸条と、隣り合う2つの凸条の間に形成される凹条とを有する表面凹凸シートであって、凸条の平均高さと凸条の平均間隔との比(平均高さ/平均間隔)が、0.07以上0.40以下であり、凸条の頂部における凸条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さが、0.10μm以上0.90μm以下であり、表面凹凸シートを凸条の延在方向に直交する方向に、かつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面形状における高さデータから算出したスロープ角の頻度数(T)を算出し、下記式(A)から頻度比率(%)を算出した場合、頻度比率(%)が98%以上である、表面凹凸シートに関する。

Description

表面凹凸シート、スクリーン、映像表示システムおよび転写ロール
 本発明は、表面凹凸シート、表面凹凸シートを備えたスクリーン、スクリーンを備えた映像表示システムおよび表面凹凸シートを製造するための転写ロールに関する。
 反射型のスクリーンには、スクリーンを観察するすべての観察者に、輝度(ゲイン)が高く、かつ輝度差の少ない映像を表示できることが求められる。逆に、観察者が常にいない方向には、スクリーンは高い輝度の映像を表示する必要はなく、極端にいえば映像を表示できなくてもよい。そのためには、観察者が常にいない方向への映像光の反射および拡散を抑制する必要がある。
 従来の反射型のスクリーンとしては、粒子が分散された光拡散層を有する光拡散シートの裏面に反射層を設けたものが知られている。しかし、従来のスクリーンは、様々な方向に映像光を反射、拡散するため、観察者が常にいない方向にも映像を表示してしまう。そのため、従来のスクリーンでは、観察者がいる方向に表示される映像の輝度が低下する。
 十分な視野角を持ちつつ高いスクリーンゲインと輝度の均一性を実現したとされる反射型のスクリーンとしては、垂直方向の拡散角が水平方向の拡散角より小さいスクリーンが提案されている(特許文献1)。また、特許文献2には、レンズ層と、反射層と、光制御層と、を備える反射スクリーンが開示されており、ここでは、光制御層として、断面形状が略四角形形状の凸部と凹部が交互に配列された凹凸構造が開示されている。さらに、特許文献3及び4には、プロジェクションスクリーンもしくは反射スクリーンが開示されており、ここでは、レンズ層としてレンチキュラーレンズが用いられている。
特開2005-266264号公報 特開2012-226103号公報 特開2000-180967号公報 特開2013-171114号公報
 反射型のスクリーンには、例えば、下記のことが求められている。
 ・観察者が常にいないことが想定される、スクリーンの垂直方向のほぼすべての角度の領域およびスクリーンの水平方向の±50°超の領域への映像光の反射および拡散を抑えること。それによって、従来のスクリーンに表示される映像の正面輝度(標準正面輝度)に比べて、スクリーンに表示される映像の正面輝度(相対正面輝度)が高いこと。
 ・観察者が常にいないことが想定されるスクリーンの水平方向の±50°超の領域への映像光の反射および拡散を抑えること。すなわち、スクリーンに表示される映像において、スクリーンの水平方向の+60°の輝度とスクリーンの水平方向の-60°の輝度との平均値の、正面輝度に対する比(左右60゜輝度比)が低いこと。
 ・観察者がいることが想定されるスクリーンの水平方向の±50°以内の領域における映像の輝度差が少ないこと。すなわち、スクリーンに表示される映像において、スクリーンの水平方向±50°以内の領域における輝度の最大値と輝度の最小値との輝度差の、正面輝度に対する比(100゜輝度差比)が低いこと。
 ・観察者がいることが想定される領域でスクリーンに表示される映像に色ずれが少ないこと。
 しかし、特許文献1に記載のスクリーンでは、特許文献1の図3に示されるように、スクリーンの水平方向の±50°以内の領域におけるスクリーンゲイン(輝度)の最大値(0゜における約3)との最小値(±50゜における約0.5)との輝度差が大きい。具体的には、(輝度の最大値-輝度の最小値)/正面輝度×100で求められる100゜輝度差比は80%以上である。また、特許文献2~4に記載のスクリーンにおいても、スクリーンの水平方向の輝度差が大きい。このようなスクリーンでは、スクリーンを観察するすべての観察者に、輝度が高く、かつ輝度差の少ない映像を表示できない。
 本発明は、表示される映像の相対正面輝度が高く、左右60゜輝度比および100゜輝度差比が低く、色ずれが少ないスクリーンを得ることができる表面凹凸シート、表面凹凸シートを備えたスクリーン、スクリーンを備えた映像表示システムおよび表面凹凸シートを製造するための転写ロールを提供する。
 本発明は、下記の態様を有する。
 <1>少なくとも一方の表面に、複数の凸条と、隣り合う2つの前記凸条の間に形成される凹条とを有する表面凹凸シートであって、
 前記凸条の平均高さと前記凸条の平均間隔との比(平均高さ/平均間隔)が、0.07以上0.40以下であり、
 前記凸条の頂部における前記凸条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さが、0.10μm以上0.90μm以下であり、
 前記表面凹凸シートを前記凸条の延在方向に直交する方向に、かつ前記表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面形状における高さデータから算出したスロープ角の頻度数(T)を算出し、下記式(A)から頻度比率(%)を算出した場合、頻度比率(%)が98%以上である、表面凹凸シート;
 式(A):頻度比率(%)=頻度数(T)/頻度数(S)×100
 ここで、頻度数(S)は、前記凸条の平均高さと前記凸条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~89°の範囲における頻度数の合計であり、
 頻度数(T)は、前記サインカーブにおける最多頻度角を角度(Mθs)とした場合、前記表面凹凸シートを前記凸条の延在方向に直交する方向に、かつ前記表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面形状における高さデータから算出したスロープ角の頻度分布図における角度(Mθs)-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。
 <2>基材層と、少なくとも1層の表面層とを備え、前記表面層の表面に前記凸条および前記凹条を有する、前記<1>の表面凹凸シート。
 <3>基材の少なくとも一方の表面に前記凸条および前記凹条を有する単層シートである、前記<1>の表面凹凸シート。
 <4>前記<1>~<3>のいずれかの表面凹凸シートと、反射層とを備えた、スクリーン。
 <5>前記<4>のスクリーンと、前記スクリーンに映像光を投射する投影機とを備えた、映像表示システム。
 <6>表面に、複数の凹条と、隣り合う2つの前記凹条の間に形成される凸条とを有する転写ロールであって、
 前記凹条の平均深さと前記凹条の平均間隔との比(平均深さ/平均間隔)が、0.07以上0.40以下であり、
 前記凹条の底部における前記凹条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さが、0.10μm以上0.90μm以下であり、
 前記転写ロールを前記凹条の延在方向に直交する方向に、かつ前記転写ロールの中心軸に対して垂直方向に切断したときの断面形状における深さデータから算出したスロープ角の頻度数(T)を算出し、下記式(A)から頻度比率(%)を算出した場合、頻度比率(%)が98%以上である、転写ロール;
 式(A):頻度比率(%)=頻度数(T)/頻度数(S)×100
 ここで、頻度数(S)は、前記凹条の平均深さと前記凹条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~89°の範囲における頻度数の合計であり、
 頻度数(T)は、前記サインカーブにおける最多頻度角を角度(Mθs)とした場合、前記転写ロールを前記凹条の延在方向に直交する方向に、かつ前記転写ロールの中心軸に対して垂直方向に切断したときの断面形状における深さデータから算出したスロープ角の頻度分布図における角度(Mθs)-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。
 本発明の表面凹凸シートによれば、表示される映像の相対正面輝度が高く、左右60゜輝度比および100゜輝度差比が低く、色ずれが少ないスクリーンを得ることができる。 本発明のスクリーンは、表示される映像の相対正面輝度が高く、左右60゜輝度比および100゜輝度差比が低く、色ずれが少ない。
 本発明の映像表示システムによれば、スクリーンを観察するすべての観察者に、輝度が高く、輝度差が少なく、色ずれが少ない映像を表示できる。
 本発明の転写ロールによれば、本発明の表面凹凸シートを製造できる。
本発明の表面凹凸シートの一例を模式的に示す拡大斜視図である。 本発明の表面凹凸シートの他の例を模式的に示す拡大斜視図である。 本発明の表面凹凸シートの表面のレーザー顕微鏡像の一例である。 本発明の表面凹凸シートの表面をレーザー顕微鏡で測定して得られた凸条の頂部における凸条の延在方向の粗さ曲線の一例である。 凸条の平均高さ、凸条の平均間隔および凸条の頂部の平均粗さの求め方を説明するための拡大斜視図である。 凸条が蛇行している場合の凸条の頂部の平均粗さの求め方を説明するための拡大斜視図である。 本発明の転写ロールの一例を模式的に示す表面付近の拡大斜視図である。 凹条の平均深さ、凹条の平均間隔および凹条の底部の平均粗さの求め方を説明するための拡大斜視図である。 凹条が蛇行している場合の凹条の底部の平均粗さの求め方を説明するための拡大斜視図である。 本発明のスクリーンの一例を模式的に示す拡大斜視図である。 本発明のスクリーンの他の例を模式的に示す拡大斜視図である。 本発明の映像表示システムの一例を模式的に示す概略構成図である。 本発明の映像表示システムにおけるスクリーンの一例を模式的に示す拡大斜視図である。 正面輝度を測定する際のスクリーン、プロジェクターおよび測定点の配置を示す上面図である。 正面輝度を測定する際のスクリーン、プロジェクターおよび測定点の配置を示す側面図である。 スクリーンの水平方向の+60゜およびスクリーンの水平方向の-60゜における輝度を測定する際のスクリーン、プロジェクターおよび測定点の配置を示す上面図である。 スクリーンの水平方向の±50°以内の領域における輝度を測定する際のスクリーン、プロジェクターおよび測定点の配置を示す上面図である。 表面凹凸シートの頻度数(T)を算出する手法を説明する概略図である。 表面凹凸シートの表面凹凸の高さの測定データの抽出データの一部を示したものであり、スロープ角を説明する概略図である。 表面凹凸シートもしくはサインカーブにおけるスロープ角と頻度の関係を表すグラフの一例である。 比較例5における表面凹凸シートの構造を説明する概略図である。 比較例6における表面凹凸シートの構造を説明する概略図である。 比較例7における表面凹凸シートの構造を説明する概略図である。 実施例2~5のスロープ角の頻度分布図である。 比較例1~7のスロープ角の頻度分布図である。
 本明細書および特許請求の範囲における各用語は、以下の内容を意味する。
 「正面」とは、スクリーンに映し出される映像等が観察者によって観察される側の面をいう。
 「スクリーンの正面方向」とは、スクリーンの正面に対する法線方向(図13におけるx軸の方向)をいう。
 「スクリーンの垂直方向」とは、スクリーンを設置したときに、スクリーンの正面方向に直交するスクリーンの上下方向(図13におけるz軸の方向)をいう。
 「スクリーンの水平方向」とは、スクリーンを設置したときに、スクリーンの正面方向に直交し、かつスクリーンの垂直方向に直交するスクリーンの左右方向(図13におけるy軸の方向)をいう。
 「スクリーンの水平面」とは、地面に対して水平である面であって、前記正面に対して垂直である面をいう。スクリーンの水平面は、スクリーンの水平方向と平行であり、かつスクリーンの正面方向と平行である。
 「水平方向の角度」とは、スクリーンの正面の中心点の法線(0゜)と、中心点の法線に対して水平方向に傾いた、中心点を起点とする線とがなす角度をいう。例えば、「水平方向の+60°」は、スクリーンの正面の中心点の法線と、中心点の法線に対して水平方向にかつ観察者から見ての右側に傾いた、中心点を起点とする線とがなす角度が60゜であることをいい、「水平方向の-60°」は、スクリーンの正面の中心点の法線と、中心点の法線に対して水平方向にかつ観察者から見ての左側に傾いた、中心点を起点とする線とがなす角度が60゜であることをいう。
 「垂直方向の角度」とは、スクリーンの正面の中心点の法線(0゜)と、中心点の法線に対して垂直方向に傾いた、中心点を起点とする線とがなす角度をいう。
 「主成分が樹脂である」とは、基材層、接着層、粘着層、表面層または基材中に樹脂を固形分換算で50質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上含むことをいう。
 以下、図示例を示しながら本発明の各態様を詳細に説明する。
 図1、図2、図5~図17における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
<表面凹凸シート>
 本発明の表面凹凸シートは、少なくとも一方の表面に、複数の凸条と、隣り合う2つの凸条の間に形成される凹条とを有する。言い換えれば、本発明の表面凹凸シートは、少なくとも一方の表面に、複数の凸条と、隣り合う2つの凸条の間に凹条が形成されている。
 図1は、本発明の表面凹凸シートの一例を模式的に示す拡大斜視図である。
 表面凹凸シート10は、基材層14と、基材層14の一方の表面に形成された表面層15とを備える積層シートであり、表面層15の表面に、複数の凸条12と、隣り合う2つの凸条12の間に形成される凹条13とを有する。言い換えれば、本発明の表面凹凸シート10は、表面層15の表面に、複数の凸条12と、隣り合う2つの凸条12の間に凹条13とが形成されている。凸条12の表面、特に頂部12aには、微細凹凸が形成されているが、図1においては、微細凹凸の図示は省略する。以下、本発明の表面凹凸シートが積層シートである場合を単に表面凹凸積層シートともいう。
 図2は、本発明の表面凹凸シートの他の例を模式的に示す拡大斜視図である。
 表面凹凸シート11は、基材16の一方の表面に、複数の凸条12と、隣り合う2つの凸条12の間に形成される凹条13とを有する単層シートである。言い換えれば、本発明の表面凹凸シート11は、基材16の一方の表面に、複数の凸条12と、隣り合う2つの凸条12の間に凹条13が形成されている。凸条12の表面、特に頂部12aには、微細凹凸が形成されているが、図2においては、微細凹凸の図示は省略する。以下、本発明の表面凹凸シートが積層シートである場合を単に表面凹凸単層シートともいう。
 図3は、本発明の表面凹凸シートの表面のレーザー顕微鏡像の一例である。図4は、本発明の表面凹凸シートの表面のレーザー顕微鏡像から得られた1つの凸条の頂部における凸条の延在方向の粗さ曲線の一例である。
 表面凹凸シートの表面のレーザー顕微鏡像および凸条の頂部の粗さ曲線に示すように、凸条の表面、特に頂部には、微細凹凸が形成されている。
 表面凹凸積層シートにおける基材層は、表面凹凸シートをスクリーンの一部を構成する部材として用いる場合は、光透過性を有することが好ましい。
 表面凹凸積層シートにおける基材層は、スクリーンに可とう性を持たせる点から、主成分が樹脂であることが好ましい。樹脂の種類としては、硬化型樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂が挙げられ、スクリーンに可とう性を持たせる点から、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」とも記す。)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリオレフィン等が挙げられる。樹脂は1種類または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
 表面凹凸積層シートにおける基材層は、積層構成が単層であってもよく、また、積層構成が複数層であってもよい。表面凹凸積層シートにおける基材層が複数層で構成される場合、屈折率の異なる2種類の透明樹脂層を交互に積層されてなる基材層(交互積層体ともいう)を使用してもよい。このような交互積層体のうち可視光の反射機能を有する交互積層体を基材層として使用する場合、表面凹凸積層シートを含むスクリーンを作製する際には後述する反射層を設けなくてもよい。
 表面凹凸積層シートにおける基材層は、より好適な相対正面輝度が得られる等の点から、表面に凹凸が形成されておらず、基材層表面(基材層と表面層との界面)が平滑であることが好ましい。
 表面凹凸積層シートにおける基材層の主成分が樹脂である場合、基材層の厚さは、より好適な相対正面輝度が得られる等の点から、75μm以上2000μm以下が好ましく、100μm以上1000μm以下がより好ましく、150μm以上500μm以下がさらに好ましく、200μm以上300μm以下が特に好ましい。表面凹凸積層シートにおける基材層が交互積層体である場合、基材層の厚さは、反射性およびコストの点から、0.05μm以上50μm以下が好ましく、0.1μm以上30μm以下がより好ましい。
 表面凹凸積層シートには、基材層と表面層との間に、あるいは、基材層と基材層との間に、接着層または粘着層が形成されていてもよい。接着層または粘着層は、基材層と表面層とを好適に接着し固定することができる。接着層または粘着層は、主成分が樹脂であることが好ましい。樹脂の種類としては、特に限定されず、例えばアクリル樹脂等が挙げられる。
 表面凹凸積層シートにおける表面層は、表面凹凸シートをスクリーンの一部を構成する部材として用いる場合は、光透過性を有することが好ましい。
 表面凹凸積層シートにおける表面層は、凸条および凹条を形成しやすい点から、主成分が樹脂であることが好ましい。樹脂の種類としては、硬化型樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂が挙げられ、凸条および凹条を形成しやすい点から、硬化型樹脂の硬化物が好ましい。硬化型樹脂としては、電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂が挙げられ、凸条および凹条を形成しやすい点から、電離放射線硬化型樹脂が好ましい。電離放射線硬化型樹脂としては、光硬化型樹脂(紫外線硬化型樹脂)、電子線硬化型樹脂等が挙げられる。表面凹凸積層シートの表面層は、主成分が紫外線硬化型樹脂であることが好ましい。紫外線硬化型樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル・アルキド樹脂等が挙げられ、なかでもアクリル樹脂が好ましい。樹脂は1種類または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
 表面凹凸積層シートにおける表面層の厚さは、より好適な相対正面輝度が得られる等の点から、5μm以上100μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がより好ましく、15μm以上30μm以下がさらに好ましい。
 表面凹凸単層シートにおける基材は、表面凹凸シートをスクリーンの一部を構成する部材として用いる場合は、光透過性を有することが好ましい。
 表面凹凸単層シートにおける基材は、スクリーンに可とう性を持たせる点および凸条および凹条を形成しやすい点から、主成分が樹脂であることが好ましい。樹脂の種類としては、硬化型樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂が挙げられ、スクリーンに可とう性を持たせる点、凸条および凹条を形成しやすい点からは、熱可塑性樹脂が好ましい。樹脂は1種類または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
 表面凹凸単層シートにおける基材の厚さは、より好適な相対正面輝度が得られる等の点から、75μm以上2000μm以下が好ましく、100μm以上1000μm以下がより好ましく、150μm以上500μm以下がさらに好ましく、200μm以上300μm以下が特に好ましい。
 凸条の平均高さは、0.35μm以上40μm以下が好ましく、0.7μm以上30μm以下がより好ましく、1μm以上24μm以下がさらに好ましく、3μm以上20μm以下がさらに一層好ましく、5μm以上12μm以下が特に好ましい。凸条の平均高さが上記範囲内である場合、より好適な相対正面輝度や色ずれ抑制性が得られる点で好ましい態様である。
 凸条の平均高さは、下記のように求める。
 レーザー顕微鏡を用いて対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて表面凹凸シートの表面凹凸を測定する。続いて、図5に示すように、表面凹凸シートを、凸条12の延在方向に直交する方向にかつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面に相当する断面形状の測定を行う。凸条12に隣接する一方の凹条13の底部13aから凸条12の頂部12aまでの高さH1を測定する。同様に、凸条12に隣接する他方の凹条13の底部13aから凸条12の頂部12aまでの高さH2を測定する。高さH1と高さH2との平均値を凸条12の高さHとする。無作為に選ばれた5箇所の凸条12のそれぞれについて高さHを求める。5箇所の凸条12の高さHの平均値を求め、これを凸条12の平均高さとする。
 凸条の平均間隔は、5μm以上100μm以下が好ましく、10μm以上75μm以下がより好ましく、15μm以上55μm以下がさらに好ましく、20μm以上40μm以下が特に好ましい。凸条の平均間隔が各好ましい範囲内である場合、より好適な相対正面輝度や色ずれ抑制性が得られる点で好ましい態様である。
 凸条の平均間隔は、下記のように求める。
 レーザー顕微鏡を用いて対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて表面凹凸シートの表面凹凸を測定する。続いて、図5に示すように、表面凹凸シートを、凸条12の延在方向に直交する方向にかつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面に相当する断面形状の測定を行う。無作為に選ばれた基準となる凸条12の頂部12aから5本隣の凸条12の頂部12aまでの幅W5を求める。幅W5を5等分した値を凸条12の平均間隔とする。
 凸条の平均高さと凸条の平均間隔との比(平均高さ/平均間隔)、すなわち凸条のアスペクト比は、0.07以上0.40以下であり、0.09以上0.40以下が好ましく、0.12以上0.30以下がより好ましい。後述する平均粗さが0.10μm以上0.90μmであることを前提に凸条のアスペクト比が上記範囲の下限値以上であれば、平均粗さとの相乗効果により、スクリーンに表示される映像の100°輝度差比が低くなる。その結果、観察者がいることが想定されるスクリーンの水平方向の±50°以内の領域に、大きな輝度の違いを生じることなく映像を表示できる。後述する平均粗さが0.10μm以上0.90μmであることを前提に凸条のアスペクト比が上記範囲の上限値以下であれば、平均粗さとの相乗効果により、スクリーンに表示される映像の左右60°輝度比が低くなる。その結果、観察者が常にいないことが想定されるスクリーンの水平方向の±50°超の領域への映像光の反射および拡散が抑えられ、その分、相対正面輝度が向上する。
 凸条の頂部における凸条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さは、0.10μm以上であればよく、0.12μm以上であることが好ましい。また、凸条の頂部における凸条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さは、0.90μm以下であればよく、0.70μm以下であることが好ましく、0.50μm以下であることがより好ましく、0.40μm以下がさらに好ましく、0.30μm以下が一層好ましく、0.29μm以下であることが特に好ましい。凸条のアスペクト比が0.07以上0.40以下であることを前提に凸条の頂部の平均粗さが上記範囲の下限値以上であれば、凸条のアスペクト比との相乗効果により、スクリーンに表示される映像の色ずれが少ない。その結果、スクリーンに表示される映像の色変化がスクリーンの水平方向のいずれの方向にいる観察者に対しても起きにくい。凸条のアスペクト比が0.07以上0.40以下であることを前提に凸条の頂部の平均粗さが上記範囲の上限値以下であれば、凸条のアスペクト比との相乗効果により、スクリーンの垂直方向に反射、拡散する映像光が抑えられ、スクリーンに表示される映像の相対正面輝度が高くなる。その結果、スクリーンの正面に表示される映像が明るくなる。なお、凸条の頂部における凸条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さは、凸条12の表面、特に頂部12aに形成されている微細凹凸に起因するものと考えられる。
 凸条の頂部の平均粗さは、下記のように求める。
 レーザー顕微鏡を用いて対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて表面凹凸シートの表面凹凸を測定する。続いて、図5に示すように、表面凹凸シートを、凸条12の稜線に沿って表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面CS(図中破線で囲まれた部分)に相当する断面形状の測定を行う。断面CSに相当する断面形状から、凸条12の頂部12aにおける凸条12の延在方向の粗さ曲線(基準長さl:200μm)を取得する。粗さ曲線から、JIS B 0601:1994に準じた計算式にしたがって算術平均粗さRaを求める。無作為に選ばれた5箇所の凸条12の頂部12aのそれぞれについて算術平均粗さRaを求める。5箇所の凸条12の頂部12aの算術平均粗さRaの平均値を求め、これを凸条12の頂部12aの平均粗さとする。
 凸条が蛇行している場合は、図6に示すように、凸条12の稜線に沿って所定間隔(直線距離40μm)で設けた点を結ぶ直線(図中破線)を引く。直線ごとの断面CS1、CS2、CS3・・・(図中破線で囲まれた部分)に相当する断面形状の測定を行う。断面CS1、CS2、CS3に相当する断面形状のそれぞれから、凸条12の頂部12aおよびその近傍における凸条12の延在方向の粗さ曲線を取得し、これら粗さ曲線をつなぎわせて最終的な粗さ曲線(基準長さl:200μm)を取得する。なお、図6においては、凸条12の蛇行をより分かりやすく説明することを意図しているため、図5のように凸条12の延在方向に存在する微細凹凸の図示は省略する。
 表面凹凸シートの凸条の頂部の平均粗さは、後述する転写ロールの凹条の底部の平均粗さに依存する。転写ロールの凹条の底部の平均粗さは、後述する転写ロールの製造条件等を適宜設定することによって調整できる。
 本発明の表面凹凸シートを凸条の延在方向に直交する方向に、かつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面形状における高さデータから算出したスロープ角の頻度数(T)を算出し、下記式(A)から頻度比率(%)を算出した場合、頻度比率(%)は98以上であり、100%以上であることが好ましく、105%以上であることがより好ましく、108%以上であることがさらに好ましい。なお、頻度比率(%)は300%以下であることが好ましく、200%以下であることがより好ましい。
 式(A):頻度比率(%)=頻度数(T)/頻度数(S)×100
 ここで、頻度数(S)は、凸条の平均高さと凸条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。また、頻度数(T)は、サインカーブにおける最多頻度角を角度(Mθs)とした場合、表面凹凸シートを凸条の延在方向に直交する方向に、かつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面形状における高さデータから算出したスロープ角の頻度分布図における角度(Mθs)-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。
 より具体的には、頻度数(T)は、以下のようにして算出される。
 まず、レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK-8500)を用い、対物レンズ50倍、高さ方向の測定ピッチ0.05μmの条件にて、表面凹凸シート10の測定領域M(図18(a)参照)の高さデータを取得する。この際、測定間隔は、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向に直交する方向(図18(a)のy方向に相当)、及び、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向(図18(a)のz方向に相当)において、各々0.2913μmとする。なお、測定領域Mは、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向に直交する方向(図18(a)のy方向に相当)で295.0869μm、(データ1014個分)、かつ、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向(図18(a)のz方向に相当)で215.8533μm(データ742個分)となる領域とする。ここで、図18(b)は、得られた表面凹凸シート10の表面凹凸の高さの測定データの測定位置を表面凹凸シート10の凸条12の延在方向に直交する方向(y方向)、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向(z方向)を各々座標軸として、座標(y,z)として示したイメージ図である。
 次いで、上述した測定方法で得られた表面凹凸シート10の表面凹凸の高さの測定データにおいて、例えば、座標(1,β)から座標(1014,β)の位置のデータを抽出する。抽出した測定データは、図18(c)に示すように、表面凹凸シート10を、z軸上のβの値の位置にて、凸条12の延在方向に直交する方向(y方向)にかつ表面凹凸シート10の厚さ方向(x方向)に切断したときの断面を0.2913μmの間隔で測定した表面凹凸シート10の表面凹凸の高さの測定データである。そして、各座標軸における測定データの誤差を補正するために、座標(1、β)から座標(1005、β)の測定データについて、座標、(n,β)におけるデータの補正値を、(n,β)~(n+9,β)の10点平均値と定めて、補正をする。
 次いで、上記のようにして得られた測定データより、スロープ角を求める。図19(a)は、表面凹凸シート10の表面凹凸の高さの測定データの座標(1,β)から座標(1005,β)の抽出データの補正値について、凸条12の延在方向に直交する方向(y方向)を横軸に、かつ、表面凹凸シート10の厚さ方向(x方向)を縦軸にプロットしたものから、一部を示したものである。このとき、表面凹凸シート10の表面凹凸の高さの測定データの座標(1,β)から座標(1004,β)の抽出データの補正値の、(n,β)におけるデータの補正値Av(n,β)と、(n+1,β)におけるデータの補正値Av(n+1,β)の2点を結んだ線をL(n,β)、y軸となす角をスロープ角θs(n、β)としたとき、スロープ角θs(n、β)は、下記式(10)から求められる。
 式(10):スロープ角(n、β)=arctan(h/0.2913)
 ここで、hは、Av(n,β)と、Av(n+1,β)との2点の高さの差の絶対値である(hの長さの単位はμmとする)。また、スロープ角(n、β)は絶対値とする。すなわち、図19(a)のスロープ角θs(n、β)、および、図19(b)のスロープ角θs(n+1、β)は、いずれも正の値となる。例えば、実施例1の表面凹凸シートについて上記方法で測定を行い、横軸とスロープ角、縦軸と頻度としてグラフ化すると、図20(a)のような頻度分布図となる。
 一方、頻度数(S)は、測定対象となる表面凹凸シートの凸条の平均高さと凸条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。ここで、サインカーブにおける全ての凸条は、表面凹凸シートの凸条の平均高さと同じ高さを有し、サインカーブにおける凸条の間隔は一定であり、全ての間隔は、表面凹凸シートの凸条の平均間隔と同じ間隔である。例えば、実施例1の表面凹凸シートの凸条の平均高さは7.1μm、凸条の平均間隔は36μmであるため、凸条の平均高さと凸条の平均間隔が同一のサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図(理論値)は、図20(b)のとおりである。ここで、凸条の平均高さと凸条の平均間隔とが同一のサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図において、最多頻度となっているスロープ角(以下、最多頻度角ともいう)は31°であるため、最多頻度角-2°は29°となる。このため、実施例1(図20(b))では、頻度数(S)は、29°~89°の範囲における頻度数の合計となり、実際の頻度数の合計値は、215922となる。一方、測定対象となる表面凹凸シートにおける頻度数(T)は、29°~89°の範囲における頻度数の合計となり、実際の頻度数の合計値は、249387となる。その結果、式(A)から算出される頻度比率(%)は、115%となる。
 本明細書において、頻度比率(%)が98%以上であるということは、90°を除いた高いスロープ角の頻度が多く観測されることを意味する。スクリーンや拡散シートにおいては、高いスロープ角の頻度が多い凹凸形状を持つシートの方が、低いスロープ角の頻度が大きい凹凸形状を持つシートよりも、光拡散性の観点から性能がよくなる傾向がある。さらに、本発明の表面凹凸シートが、凸条の頂部における凸条の延在方向にも微細な凹凸形状を有する場合には、さらに光拡散性が増すため、凸条の平均高さと凸条の平均間隔とを同一としたサインカーブにおける頻度分布に比べて、より高スロープ角側に頻度が多く観測されることとなる。このように、本発明は、光拡散性を評価する際に、頻度比率(%)といった新たな指標を見出したものであり、かつ所定値以上の頻度比率(%)を満たす場合に、良好な光拡散性が達成されることを見出したものである。
 上述したように、本発明の表面凹凸シートは、光拡散シートとして有用である。また、本発明の表面凹凸シートは、スクリーン用途、採光用途等に使用することもできる。本発明の表面凹凸シートは、後述する本発明のスクリーンを構成する部材として特に有用である。
 なお、本発明の表面凹凸シートは、少なくとも一方の表面に複数の凸条を有し、凸条のアスペクト比および凸条の頂部の平均粗さが特定の範囲にあるものであればよく、図示例のものに限定されない。
 例えば、本発明の表面凹凸シートは、両面に凸条および凹条を有していてもよい。
 凸条は、直線状に延在していてもよく、蛇行しながら延在していてもよい。
 凸条は、互いに平行に一方向に延在していてもよく、他の凸条に対して平行にならない部分を有していてもよい。
 凸条は、途中で分岐してもよい。凹条は、途中で分岐してもよい。
 表面凹凸シートを、凸条の延在方向に直交する方向にかつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面における、凸条および凹条の表面がなす形状は、本発明の効果を発揮しやすい点から、図示例に示すような波形(波状形状)が好ましい。
 また、本発明の表面凹凸シートはレンチキュラー構造ではなく、表面凹凸シートを、凸条の延在方向に直交する方向にかつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面における、凸部を形成する曲線と凹部を形成する曲線が交互に連なっており、連続的である。このため、面凹凸シートを、凸条の延在方向に直交する方向にかつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面を構成する曲線において、接線の傾きの変化率が極端に大きな箇所が存在しない。
<表面凹凸シートの製造方法>
 本発明の表面凹凸シートの製造方法は、樹脂を塗工する工程と、該樹脂を硬化させつつ、所定の凹凸形状を有する表面層を形成する工程を含む。ここで、樹脂は基材上に塗工されることが好ましく、該基材は表面凹凸シートを構成する部材であってもよく、表面層から除去されるものであってもよい。
 本発明の表面凹凸シートの製造方法において用いられる樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、電離放射線硬化型樹脂や、熱硬化型樹脂、熱可塑型樹脂等が挙げられる。凸条および凹条を形成しやすい点から、電離放射線硬化型樹脂を用いることが好ましく、電離放射線硬化型樹脂としては、光硬化型樹脂(紫外線硬化型樹脂)、電子線硬化型樹脂等が挙げられる。中でも、表面層を形成する樹脂の主成分は紫外線硬化型樹脂であることが好ましい。紫外線硬化型樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル・アルキド樹脂等が挙げられ、なかでもアクリル樹脂が好ましい。樹脂は1種類または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
 樹脂を塗工する際には、塗工性を向上させるために、溶剤を用いてもよい。溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酪酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のポリオールが挙げられる。
 樹脂を塗工する際に用いる塗工液には、重合開始剤が含まれていてもよい。例えば、時本発明の製造方法において用いられる樹脂が、紫外線硬化性である場合には、塗工液にアセトフェノン類、ベンゾフェノン類等の光重合開始剤を添加することが好ましい。
 本発明の表面凹凸シートの製造方法において用いられる基材には、硬化型樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂を用いることができる。スクリーンに可とう性を持たせる点から、熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」とも記す。)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリオレフィン等が挙げられる。樹脂は1種類または2種類以上を組み合わせて使用することができる。なお、基材の厚みは、5μm以上2000μm以下であることが好ましく、100μm以上1000μm以下であることがより好ましく、150μm以上500μm以下であることがさらに好ましく、200μm以上300μm以下であることが特に好ましい。
 樹脂の塗工量は、1g/m2以上であることが好ましく、2g/m2以上であることがより好ましく、3g/m2以上であることがさらに好ましい。また、樹脂の塗工量は、50g/m2以下であることが好ましい。また、形成される表面層の厚さは5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましく、15μm以上30μm以下であることがさらに好ましい。塗工方法としては、一般的な樹脂の塗工装置を用いることができ、塗工装置としては、例えば、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター等が挙げられる。
 本発明の表面凹凸シートの製造方法においては、必要に応じて基材層と表面層との間に、あるいは、基材層と基材層との間に、接着層または粘着層を形成する工程を有していてもよい。この場合、接着層形成用組成物もしくは粘着層形成用組成物を基材層上に塗工し、さらにその上に表面層を形成することが好ましい。接着層形成用組成物もしくは粘着層形成用組成物は、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等の樹脂等が挙げられる。これらは一種のみで用いてもよく、二種以上を混合あるいは共重合して用いてもよい。また、接着層形成用組成物もしくは粘着層形成用組成物には、添加剤として架橋剤、酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、充填剤、イオン性液体等が含まれてもよい。
 そして、樹脂に所定の凹凸形状を形成する工程では、例えば、表面凹凸シートの表面の凸条および凹条に対応した、凹条および凸条を表面に有するスタンパーを用いたインプリント法を採用することが好ましい。
 インプリント法としては、電離放射線インプリント法、熱インプリント法が挙げられる。電離放射線インプリント法は光インプリント法ともいい、基材(基材層)表面に塗布された電離放射線硬化型樹脂を主成分として含む樹脂組成物にスタンパーを押し当て、電離放射線(紫外線、電子線等)を照射して樹脂組成物中の電離放射線硬化型樹脂を硬化させることによって、スタンパーの表面凹凸を基材層表面に塗布された電離放射線硬化型樹脂を含む層の表面に対して転写する方法である。熱インプリント法は、加熱された基材の表面にスタンパーを押し当てた後、冷却することによってスタンパーの表面凹凸を基材の表面に転写する方法である。インプリント法としては、表面凹凸シートの生産性がよい点から、電離放射線インプリント法(光インプリント法)が好ましい。
 スタンパーとしては、表面凹凸シートの生産性がよい点から、表面に、複数の凹条と、隣り合う2つの凹条の間に形成される凸条とを有する転写ロールが好ましい。ここで、転写ロールとは、転写ロールと接触したシート状物に対して、複数の凹条及び複数の凸条を転写(賦形)させるためのロールを意味する。転写ロールの凹条は表面凹凸シートの凸条に対応する形状であり、転写ロールの凸条は表面凹凸シートの凹条に対応する形状である。
 転写ロールにおける凹条は、転写ロールの表面の周方向に延在しても、転写ロールの周方向に直交して延在してもよい。特に、表面凹凸シートをスクリーン用途または採光用途に使用する場合は、スクリーン等の水平方向が長辺であることが多く、さらにスクリーン等の水平方向に光が拡散することが望ましいことから、転写ロールにおける凹条は転写ロールの周方向に直交して延在していることが好ましい。転写ロールの表面の材質は、金属であってもよいし、樹脂であってもよい。転写ロールの表面の材質が樹脂である場合、樹脂製のロールを転写ロールとして使用してもよく、また、樹脂製以外のロール(例えば金属ロール)に複数の凹条及び複数の凸条が形成されている樹脂製シートを巻いて得られるロールを転写ロールとして使用してもよい。転写ロールの表面の材質が金属である場合、転写ロールを金属製転写ロールまたは転写金属ロールと呼ぶ場合もある。
 電離放射線インプリント法(光インプリント法)で紫外線を使用して樹脂組成物中の電離放射線硬化型樹脂を硬化させる場合、メタルハライドランプを使用することができる。その場合、基材を変形させることなく電離放射線硬化型樹脂の硬化を充分に行うために、紫外線の照射強度は300mJ/cm2以上、1000mJ/cm2以下が好ましい。
 図7は、本発明の転写ロールの一例を模式的に示す表面付近の拡大斜視図である。
 転写ロール100は、ロール本体101の一方の表面に、複数の凹条102と、隣り合う2つの凹条102の間に形成される凸条103とを有する。言い換えれば、本発明の転写ロール100は、ロール本体101の一方の表面に、複数の凹条102と、隣り合う2つの凹条102の間に凸条103とが形成されている。凹条102の表面、特に底部102aには、微細凹凸が形成されているが、図7においては、微細凹凸の図示は省略する。
 凹条の平均深さは、0.35μm以上40μm以下が好ましく、0.7μm以上30μm以下がより好ましく、1μm以上24μm以下がさらに好ましく、3μm以上20μm以下がさらに一層好ましく、5μm以上12μm以下が特に好ましい。凹条の平均深さが各好ましい範囲内である場合、より好適な相対正面輝度や色ずれ抑制性が得られる点で好ましい態様である。
 凹条の平均深さは、下記のように求める。
 レーザー顕微鏡を用いて対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて転写ロールの表面凹凸を測定する。続いて、図8に示すように、転写ロールの表面付近を、凹条102の延在方向に直交する方向にかつ転写ロールの中心に向かう方向に切断したときの断面に相当する断面形状の測定を行う。凹条102に隣接する一方の凸条103の頂部103aから凹条102の底部102aまでの深さD1を測定する。同様に、凹条102に隣接する他方の凸条103の頂部103aから凹条102の底部102aまでの深さD2を測定する。深さD1と深さD2との平均値を凹条102の深さDとする。無作為に選ばれた5箇所の凹条102のそれぞれについて深さDを求める。5箇所の凹条102の深さDの平均値を求め、これを凹条102の平均深さとする。
 凹条の平均間隔は、5μm以上100μm以下が好ましく、10μm以上75μm以下がより好ましく、15μm以上55μm以下がさらに好ましく、20μm以上40μm以下が特に好ましい。凹条の平均間隔が各好ましい範囲内である場合、より好適な相対正面輝度や色ずれ抑制性が得られる点で好ましい態様である。
 凹条の平均間隔は、下記のように求める。
 レーザー顕微鏡を用いて対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて転写ロールの表面凹凸を測定する。続いて、図8に示すように、転写ロールの表面付近を、凹条102の延在方向に直交する方向にかつ転写ロールの中心に向かう方向に切断したときの断面に相当する断面形状の測定を行う。無作為に選ばれた基準となる凹条102の底部102aから5本隣の凹条102の底部102aまでの幅W5を求める。幅W5を5等分した値を凹条102の平均間隔とする。
 凹条の平均深さと凹条の平均間隔との比(平均深さ/平均間隔)、すなわち凹条のアスペクト比は、0.07以上0.40以下であり、0.09以上0.40以下が好ましく、0.12以上0.30以下がより好ましい。凹条のアスペクト比が上記範囲内であれば、凸条のアスペクト比が上記範囲内である表面凹凸シートを好適に製造できる。
 凹条の底部における凹条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さは、0.10μm以上であればよく、0.12μm以上であることが好ましい。また、凹条の底部における凹条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さは、0.90μm以下であればよく、0.70μm以下であることが好ましく、0.50μm以下であることがより好ましく、0.40μm以下がさらに好ましく、0.30μm以下が一層好ましく、0.29μm以下であることが特に好ましい。凹条の底部の平均粗さが上記範囲内であれば、凸条の頂部の平均粗さが上記範囲内である表面凹凸シートを好適に製造できる。なお、凹条の底部における凹条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さは、凹条102の表面、特に底部102aに形成されている微細凹凸に起因するものと考えられる。
 凹条の底部の平均粗さは、下記のように求める。
 レーザー顕微鏡を用いて対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて転写ロールの表面凹凸を測定する。続いて、図8に示すように、転写ロールの表面付近を、凹条102の谷線に沿って転写ロールの中心に向かう方向に切断したときの断面CS(図中破線で囲まれた部分)に相当する断面形状の測定を行う。断面CSに相当する断面形状から、凹条102の底部102aにおける凹条102の延在方向の粗さ曲線(基準長さl:200μm)を取得する。粗さ曲線から、JIS B 0601:1994に準じた計算式にしたがって算術平均粗さRaを求める。無作為に選ばれた5箇所の凹条102の底部102aのそれぞれについて算術平均粗さRaを求める。5箇所の凹条102の底部102aの算術平均粗さRaの平均値を求め、これを凹条102の底部102aの平均粗さとする。
 凹条が蛇行している場合は、図9に示すように、凹条102の谷線に沿って所定間隔(直線距離40μm)で設けた点を結ぶ直線(図中破線)を引く。直線ごとの断面CS1、CS2、CS3・・・(図中破線で囲まれた部分)に相当する断面形状の測定を行う。断面CS1、CS2、CS3に相当する断面形状のそれぞれから、凹条102の底部102aおよびその近傍における凹条102の延在方向の粗さ曲線を取得し、これら粗さ曲線をつなぎわせて最終的な粗さ曲線(基準長さl:200μm)を取得する。なお、図9においては、凹条102の蛇行をより分かりやすく説明することを意図しているため、図8のように凹条102の延在方向に存在する微細凹凸の図示は省略する。
 転写ロールを凹条の延在方向に直交する方向に、かつ転写ロールの中心軸に対して垂直方向に切断したときの断面形状における深さデータから算出したスロープ角の頻度数(T)を算出し、下記式(A)から頻度比率(%)を算出した場合、頻度比率(%)は98%以上であり、100%以上であることが好ましく、105%以上であることがより好ましく、108%以上であることがさらに好ましい。また、頻度比率(%)は300%以下が好ましく、200%以下であることがより好ましい。なお、転写ロールは平面状であると仮定して、上記頻度数(T)を算出する。
 式(A):頻度比率(%)=頻度数(T)/頻度数(S)×100
 ここで、頻度数(S)は、凹条の平均深さと凹条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~98°の範囲における頻度数の合計である。また、頻度数(T)は、サインカーブにおける最多頻度角を角度(Mθs)とした場合、転写ロールを凹条の延在方向に直交する方向に、かつ転写ロールの中心軸に対して垂直方向に切断したときの断面形状における深さデータから算出したスロープ角の頻度分布図における角度(Mθs)-2°~98°の範囲における頻度数の合計である。
 ここで、サインカーブにおける全ての凹条は、転写ロールの凹条の平均深さと同じ深さを有し、サインカーブにおける凹条の間隔は一定であり、全ての間隔は、転写ロールの凹条の平均間隔と同じ間隔である。
 なお、転写ロールの頻度数(T)及び頻度数(S)は、表面凹凸シートにおける頻度数(T)及び頻度数(S)と同様の方法で算出する。
 また、式(A)の「/」は「÷」であり割り算を意味する。
 転写ロールは、例えば、レーザー彫刻装置を用いてロール本体の表面に複数の凹条を彫刻することによって製造できる。
 レーザー彫刻装置としては、レーザー光を発生するレーザー装置と、光学系とを備えたものが挙げられる。レーザー装置としては、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、イッテルビウムファイバーレーザー等が挙げられる。光学系としては、コリメーターレンズ、対物レンズ等の各種レンズの組み合わせが挙げられる。レーザー彫刻装置としては、特開2010-181862号公報、特開平5-24172号公報、特開平8-28441号公報、特開平8-293134号公報、特開2011-20407号公報等に記載の公知のレーザー彫刻装置が挙げられる。
 レーザー彫刻の条件(レーザー光のビーム径、レーザー出力、レーザーパルス長、ロール周速等)は、レーザー彫刻対象の材質、転写ロールの表面凹凸の凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条の底部の平均粗さ等に応じて適宜設定される。例えば、レーザー光のビーム径を大きくすると凹条の底部の平均粗さが小さくなる傾向があるとともに、凹条の平均深さが浅くなる傾向がある。レーザー出力を大きくすると凹条の底部の平均粗さが大きくなる傾向があるとともに、凹条の平均深さが深くなる傾向がある。レーザーパルス長を長くすると、凹条の底部の平均粗さが大きくなる傾向があるとともに凹条の平均深さが深くなる傾向がある。ロール周速を速くすると、凹条の底部の平均粗さが小さくなる傾向があるとともに、凹条の平均深さが浅くなる傾向がある。
 また、レーザー彫刻を行う際には、レーザー光は連続照射により凹条を彫刻しても、間欠照射により凹条を彫刻してもよい。また、凹条をCD方向(転写ロールの周方向と直交する方向)に延在させてもよい。また、一度レーザーを照射して凹条を彫刻した箇所に、レーザーを複数回照射することで凹条の平均深さを深くするなどの調整を行うことも可能である。
 レーザー彫刻を行う場合、彫刻の対象(当該彫刻の対象は、版ロールとなる)の材質としては、凹条の表面、特に底部に微細凹凸を形成しやすい点から、金属、セラミックス等が好ましい。金属の中でも銅が好ましい。
 本発明では、ロール本体の表面に複数の凹条を彫刻した後、必要に応じて、ロール本体の表面に水洗浄、酸洗浄、および/またはめっき処理を行ってもよい。
 水洗浄の種類としては、浸漬洗浄、超音波洗浄、スプレー洗浄等が挙げられる。水洗浄のなかでも、転写ロールの表面凹凸を比較的短時間で処理できるという点から、超音波洗浄が好ましい。超音波の振動数は特に制限はないが、25kHz以上50kHz以下の範囲で多く使用される。また、水洗浄の際、必要に応じて公知の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を添加して水洗浄を行った場合は、界面活性剤を取り除くことを目的とした水洗浄を再度行うことが好ましい。
 レーザー彫刻の対象が金属(例えば銅)の場合、酸洗浄で凹条の平均深さ、凹条の底部の平均粗さの調整が可能である。酸洗浄の洗浄時間が長いと凹条の平均深さは浅くなる傾向があるとともに、凹条の底部の平均粗さは小さくなる傾向がある。酸洗浄に用いる酸性液としては、塩酸、硫酸等が挙げられる。
 レーザー彫刻対象が金属(例えば銅)の場合、水洗浄のみ、または、水洗浄および酸洗浄を行うことが好ましいが、さらに、転写ロールの長期間使用の磨耗耐久性を向上することを目的として、ロール本体の最表面に硬質クロムめっき、ニッケルめっき、ニッケルリンめっき等のめっき処理を行うことが好ましい。めっきは、電解めっきであってもよく、無電解めっきであってもよい。めっき処理で凹条の平均深さ、凹条の底部の平均粗さの調整が可能である。電解めっきの場合、電流密度が高いほど凹条の平均深さが浅くなる傾向があるとともに凹条の底部の平均粗さが小さくなる。また、電解めっきおよび無電解めっきはともにめっき時間が長いほど凹条の平均深さが浅くなる傾向があるとともに凹条の底部の平均粗さが小さくなる傾向がある。
 本発明の転写ロールの大きさは特に限定されない。例えば、転写ロールの幅は好ましくは0.1m~50mであり、転写ロールの直径は好ましくは0.1m~10mである。
 なお、本発明の転写ロールは、少なくとも一方の表面に複数の凹条を有し、凹条のアスペクト比および凹条の底部の平均粗さが特定の範囲にあるものであればよく、図示例のものに限定されない。
 例えば、凹条は、直線状に延在していてもよく、蛇行しながら延在していてもよい。 凹条は、互いに平行に一方向に延在していてもよく、他の凹条に対して平行にならない部分を有していてもよい。
 凹条は、途中で分岐してもよい。凸条は、途中で分岐してもよい。
 転写ロールの表面付近を、凹条の延在方向に直交する方向にかつ転写ロールの中心に向かう方向に切断したときの断面における、凹条および凸条の表面がなす形状は、本発明の効果を発揮しやすい点から、図示例に示すような波形が好ましい。
<スクリーン>
 本発明のスクリーンは、本発明の表面凹凸シートと反射層とを備えた反射型のスクリーンである。
 図10は、本発明のスクリーンの一例を模式的に示す拡大斜視図である。
 スクリーン20は、表面凹凸シート10と、表面凹凸シート10の凸条12および凹条13を有する面とは反対側に設けられた反射層22とを備える。凸条12の表面、特に頂部12aには、微細凹凸が形成されているが、図10においては、微細凹凸の図示は省略する。
 図11は、本発明のスクリーンの他の例を模式的に示す拡大斜視図である。
 スクリーン21は、表面凹凸シート11と、表面凹凸シート10の凸条12および凹条13を有する面とは反対側に設けられた反射層22とを備える。凸条12の表面、特に頂部12aには、微細凹凸が形成されているが、図11においては、微細凹凸の図示は省略する。
 反射層の形態としては、可視光を効率よく反射する層であればよい。このような反射層としては、金属を蒸着した蒸着膜、金属箔、金属板、誘電体多層膜、塗膜等が挙げられる。反射層の形態としては、反射層を形成しやすい点およびスクリーンに可とう性を持たせる点から、蒸着膜、誘電体多層膜、又は塗膜が好ましい。
 蒸着膜の金属としては、アルミニウム、銀、ニッケル、錫、ステンレス鋼、ロジウム、白金等が挙げられる。蒸着膜の金属としては、可視光領域の反射率が高い点から、アルミニウムまたは銀が好ましい。蒸着法としては、真空蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。蒸着膜の厚さは、反射性の点から、10nm以上500nm以下が好ましく、30nm以上300nm以下がより好ましく、100nm以上300nm以下がさらに好ましい。
 誘電体多層膜とは、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に多層重ねた多層反射膜であり、高屈折率膜の屈折率、低屈折率膜の屈折率および光学膜厚を調節することで、可視光に対する反射率を調節することができる膜である。誘電体多層膜の反射率は95%以上であることが好ましい。高屈折率膜を形成する材料としては、TiO2、Nb25、Ta25、ZrO2等が挙げられる。低屈折率膜を形成する材料としては、MgF2、SiO2、Al23等が挙げられる。高屈折率膜および低屈折率膜は、物理蒸着法(真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等)、化学蒸着(CVD)法(熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等)等により形成することができる。
 反射層として塗膜を使用する場合、金属調インクを塗布した塗膜(塗装膜)であることが好ましい。金属調インクを塗布した塗膜は、例えば、厚みが薄いアルミニウムフレーク(例えば東洋アルミニウム製、リーフィングアルペースト)を含む金属調インクをスクリーン印刷によって基材層(基材)に塗布することにより得られる。この場合、塗布したアルミニウムフレークがフィルムに平行に並ぶことで鏡のような反射機能が得られる。
 スクリーンに表示される映像の相対正面輝度は、150%以上500%以下が好ましく、160%以上480%以下がより好ましく、170%以上450%以下がさらに好ましい。相対正面輝度が上記範囲の下限値以上であれば、スクリーンの正面に表示される映像が十分に明るくなる。相対正面輝度が上記範囲の上限値以下であれば、スクリーンの正面に表示される映像が明るくなりすぎない。相対正面輝度は、実施例に記載の方法で測定される。
 スクリーンに表示される映像の左右60゜輝度比は、30%以下が好ましく、28%以下がより好ましく、25%以下がさらに好ましい。左右60゜輝度比が上記範囲の上限値以下であれば、観察者が常にいないことが想定されるスクリーンの水平方向の±50°超の領域への映像光の反射および拡散が十分に抑えられ、その分、相対正面輝度が十分に向上する。左右60゜輝度比は低ければ低いほどよく、下限値は0%、1%等である。左右60゜輝度比は、実施例に記載の方法で測定される。
 スクリーンに表示される映像の100°輝度差比は、60%以下が好ましく、55%以下がより好ましく、50%以下がさらに好ましい。100°輝度差比が上記範囲の上限値以下であれば、観察者がいることが想定されるスクリーンの水平方向の±50°以内の領域に、輝度差が十分に小さい映像を表示できる。100°輝度差比は低ければ低いほどよく、下限値は0%、1%等である。100°輝度差比は、実施例に記載の方法で測定される。
 スクリーンに表示される映像の色ずれは、2.0以下が好ましく、1.9以下がより好ましく、1.8以下がさらに好ましい。色ずれが上記範囲の上限値以下であれば、スクリーンに表示される映像の色変化がスクリーンの水平方向のいずれの方向にいる観察者に対しても十分に起きにくい。色ずれは低ければ低いほどよく、下限値は0、0.1等である。色ずれは、実施例に記載の方法で測定される。
 なお、本発明のスクリーンは、本発明の表面凹凸シートと反射層とを備えたものであればよく、図示例のものに限定されない。
 例えば、表面凹凸シートの凸条12および凹条13を有する面側に反射層を設けてもよい。
 表面凹凸シートとして、両面に凸条および凹条を有するものを用いてもよい。
 2枚の表面凹凸シートの間に反射層を設けてもよい。
 表面凹凸シートと反射層との間に、他の層(接着層、粘着層、紫外線吸収層等)を設けてもよい。
 反射層とは反対側の表面凹凸シートの表面に、他の層(ハードコート層、自己修復層等)を設けてもよい。
<映像表示システム>
 本発明の映像表示システムは、本発明のスクリーンと、スクリーンに映像光を投射する投影機とを備える。
 図12は、本発明の映像表示システムの一例を模式的に示す概略構成図である。
 映像表示システム30は、スクリーン20と、スクリーン20から離間して配置され、スクリーン20の反射層(図示略)を有する面とは反対側、すなわち凸条(図示略)および凹条(図示略)を有する面側(正面側)に映像光Lを投射する投影機40とを備える。 図中、x軸、y軸およびz軸は、スクリーン20が設置される場所の空間座標であり、z軸は鉛直方向を示し、x軸はz軸に直交する方向のうち、スクリーン20の正面方向と同じ方向を示し、y軸はz軸およびx軸に直交する方向を示す。
 本発明のスクリーンにおいては、凸条の延在方向に交差する方向に映像光が広く反射、拡散され、凸条の延在方向への映像光の反射、拡散は抑えられる。したがって、本発明の映像表示システムにおいては、図13に示すように、スクリーン20は、凸条12の延在方向がz軸に沿うように配置される。
 投影機としては、液晶プロジェクター、DLPプロジェクター、LCOSプロジェクター、CRTプロジェクター、オーバーヘッドプロジェクター等が挙げられる。
 なお、本発明の映像表示システムは、本発明のスクリーンと投影機とを備えたものであればよく、図示例のものに限定されない。
 例えば、投影機を制御する制御装置、音響装置、照明装置等をさらに備えていてもよい。
 スクリーン20の代わりに、スクリーン21等の他の本発明のスクリーンを備えてもよい。
 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
 (転写ロールの凹条の平均深さ)
 転写ロールの凹条の平均深さは、下記のように求めた。
 レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK-8500)を用い、対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて転写ロールの表面凹凸を測定した。続いて、図8に示すように、転写ロールの表面付近を、凹条102の延在方向に直交する方向にかつ転写ロールの中心に向かう方向に切断したときの断面に相当する断面形状の測定を行った。凹条102に隣接する一方の凸条103の頂部103aから凹条102の底部102aまでの深さD1を測定した。同様に、凹条102に隣接する他方の凸条103の頂部103aから凹条102の底部102aまでの深さD2を測定した。深さD1と深さD2との平均値を凹条102の深さDとした。無作為に選ばれた5箇所の凹条102のそれぞれについて深さDを求めた。5箇所の凹条の深さDの平均値を求め、これを凹条102の平均深さとした。
 (転写ロールの凹条の平均間隔)
 転写ロールの凹条の平均間隔は、下記のように求めた。
 レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK-8500)を用い、対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて転写ロールの表面凹凸を測定した。続いて、図8に示すように、転写ロールの表面付近を、凹条102の延在方向に直交する方向にかつ転写ロールの中心に向かう方向に切断したときの断面に相当する断面形状の測定を行った。無作為に選ばれた基準となる凹条102の底部102aから5本隣の凹条102の底部102aまでの幅W5を求めた。無作為に選ばれた基準となる凹条102は、転写ロールの凹条の平均深さを求めた際に選ばれた5箇所の凹条のうちの1つであり、凹条102の平均深さの値に最も近い深さを有する凹条102とした。次に、幅W5を5等分した値を凹条102の平均間隔とした。即ち、幅W5を5で除した値を凹条102の平均間隔とした。
 (転写ロールの凹条のアスペクト比)
 転写ロールの凹条のアスペクト比は、凹条の平均深さを凹条の平均間隔で除して求めた。
 (転写ロールの凹条の底部の平均粗さ)
 転写ロールの凹条の底部の平均粗さは、下記のように求めた。
 レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK-8500)を用い、対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて転写ロールの表面凹凸を測定した。続いて、図8に示すように、転写ロールの表面付近を、凹条102の谷線に沿って転写ロールの中心に向かう方向に切断したときの断面CS(図中破線で囲まれた部分)に相当する断面形状の測定を行った。断面CSに相当する断面形状から、凹条102の底部102aにおける凹条102の延在方向の粗さ曲線(基準長さl:200μm)を取得した。粗さ曲線から、JIS B 0601:1994に準じた計算式にしたがって算術平均粗さRaを求めた。無作為に選ばれた5箇所の凹条102の底部102aのそれぞれについて算術平均粗さRaを求めた。無作為に選ばれた5箇所の凹条102は、転写ロールの凹条の平均深さを求めた際に選ばれた5箇所の凹条とした。5箇所の凹条102の底部102aの算術平均粗さRaの平均値を求め、これを凹条102の底部102aの平均粗さとした。
 (表面凹凸シートの凸条の平均高さ)
 表面凹凸シートの凸条の平均高さは、下記のように求めた。
 レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK-8500)を用い、対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて表面凹凸シートの表面凹凸を測定した。続いて、図5に示すように、表面凹凸シートを、凸条12の延在方向に直交する方向にかつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面に相当する断面形状の測定を行った。凸条12に隣接する一方の凹条13の底部13aから凸条12の頂部12aまでの高さH1を測定した。同様に、凸条12に隣接する他方の凹条13の底部13aから凸条12の頂部12aまでの高さH2を測定した。高さH1と高さH2との平均値を凸条12の高さHとした。無作為に選ばれた5箇所の凸条12のそれぞれについて高さHを求めた。5箇所の凸条12の高さHの平均値を求め、これを凸条12の平均高さとした。
 (表面凹凸シートの凸条の平均間隔)
 表面凹凸シートの凸条の平均間隔は、下記のように求めた。
 レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK-8500)を用い、対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μmの条件にて表面凹凸シートの表面凹凸を測定した。続いて、図5に示すように、表面凹凸シートを、凸条12の延在方向に直交する方向にかつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面に相当する断面形状の測定を行った。無作為に選ばれた基準となる凸条12の頂部12aから5本隣の凸条12の頂部12aまでの幅W5を求めた。無作為に選ばれた基準となる凸条12は、表面凹凸シートの凸条の平均高さを求めた際に選ばれた5箇所の凸条のうちの1つであり、凸条12の平均深さの値に最も近い深さを有する凸条12とした。次に、幅W5を5等分した値を凸条12の平均間隔とした。即ち、幅W5を5で除した値を凸条12の平均間隔とした。
 (表面凹凸シートの凸条のアスペクト比)
 表面凹凸シートの凸条のアスペクト比は、凸条の平均高さを凸条の平均間隔で除して求めた。
 (表面凹凸シートの凸条の頂部の平均粗さ)
 表面凹凸シートの凸条の頂部の平均粗さは、下記のように求めた。続いて、図5に示すように、表面凹凸シートを、凸条12の稜線に沿って表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面CS(図中破線で囲まれた部分)に相当する断面形状の測定を行った。断面CSに相当する断面形状から、凸条12の頂部12aにおける凸条12の延在方向の粗さ曲線(基準長さl:200μm)を取得した。粗さ曲線から、JIS B 0601:1994に準じた計算式にしたがって算術平均粗さRaを求めた。無作為に選ばれた5箇所の凸条12の頂部12aのそれぞれについて算術平均粗さRaを求めた。無作為に選ばれた5箇所の凸条12は、表面凹凸シートの凸条の平均深さを求めた際に選ばれた5箇所の凹条とした。5箇所の凸条12の頂部12aの算術平均粗さRaの平均値を求め、これを凸条12の頂部12aの平均粗さとした。
 (相対正面輝度)
 スクリーン20、投影機40(キヤノン社製、液晶プロジェクター、LV-X420)および分光放射計(トプコンテクノハウス社製、SR-3)を図14および図15に示すように設置した。なお、説明の便宜上、図面ではスクリーン20を設置しているが、スクリーン20以外のスクリーンを評価する場合は、スクリーン20の代わりのスクリーン(例えば、スクリーン21、参照用スクリーン等)を設置してもよい。
 スクリーン20は、凸条の延在方向が図中のz軸に沿うように、かつスクリーン20の面方向が図中のy軸とz軸とで構成されるyz面に平行になるように配置した。
 投影機40は、スクリーン20の反射層を有する面とは反対側、すなわち凸条および凹条を有する面側(正面側)に配置した。
 図中の符号の意味は下記の通りである。
 SH  :スクリーン20の垂直方向の長さ、
 SW  :スクリーン20の水平方向の長さ、
 O   :スクリーン20の正面の中心点、
 P   :投影機40の出光レンズ面の中心点、
 S   :分光放射計における測定点、
 SFH :床からスクリーン20の下端までの高さ、
 PFH :床から投影機40の出光レンズ面の中心点Pまでの高さ、
 SCFH:床からスクリーン20の正面の中心点Oまでの高さ(床から分光放射計における測定点Sまでの高さ)、
 SPL :スクリーン20の正面の中心点Oから投影機40の出光レンズ面の中心点Pまでの水平距離。
 投影機40から白色の映像光Lを投射し、測定点Sの分光放射計からスクリーン20の正面の中心点Oにおける正面輝度を測定した。
 スクリーン20の代わりに後述する参照用スクリーンを設置した以外は同様にして参照用スクリーンの正面輝度(当該参照用スクリーンの正面輝度を標準正面輝度ともいう)を測定した。下式にて相対正面輝度を求めた。
 相対正面輝度=正面輝度/標準正面輝度×100
 ここで、正面輝度とは、各実施例または比較例の正面輝度を指す。
 (左右60°輝度比)
 相対正面輝度を測定する際と同様にスクリーン20、投影機40および分光放射計を設置した。なお、説明の便宜上、図面ではスクリーン20を設置しているが、スクリーン20以外のスクリーンを評価する場合は、スクリーン20の代わりのスクリーン(例えば、スクリーン21等)を設置してもよい。
 図16に示すように、分光放射計を測定点Sから、測定点Sと中心点Oとを含むx軸を基軸にしてy軸の方向の右60°の測定点RGT60に移動させた。投影機40から白色の映像光Lを投射し、測定点RGT60の分光放射計からスクリーン20の正面の中心点Oにおける輝度を測定した。ここで、当該RGT60を測定点とする輝度を右60°輝度という。また、分光放射計を測定点Sから、測定点Sと中心点Oとを含むx軸を基軸にしてy軸の方向の左60°の測定点LFT60に移動させた。投影機40から白色の映像光Lを投射し、測定点LFT60の分光放射計からスクリーン20の正面の中心点Oにおける輝度を測定した。ここで、当該LFT60を測定点とする輝度を左60°輝度という。次に、下式にて左右60°輝度比を求めた。
 左右60°輝度比={(右60°輝度+左60°輝度)/2}/正面輝度×100
 (100°輝度差比)
 相対正面輝度を測定する際と同様にスクリーン20、投影機40および分光放射計を設置した。なお、説明の便宜上、図面ではスクリーン20を設置しているが、スクリーン20以外のスクリーンを評価する場合は、スクリーン20の代わりのスクリーン(例えば、スクリーン21等)を設置してもよい。
 図17に示すように、分光放射計を測定点Sから、測定点Sと中心点Oとを含むx軸を基軸にしてy軸の方向の右10°の測定点RGT10に移動させた。投影機40から白色の映像光Lを投射し、測定点RGT10の分光放射計からスクリーン20の正面の中心点Oにおける輝度を測定した。ここで、当該RGT10を測定点とする輝度を右10°輝度といい、同様に、RGTnを測定点とする輝度を右n°輝度(nは正の整数)とする。次に、測定点RGT20、RGT30、RGT40、RGT50の分光放射計からスクリーン20の正面の中心点Oにおける右20°輝度、右30°輝度、右40°輝度、右50°輝度を測定した。
 また、分光放射計を測定点Sから、測定点Sと中心点Oとを含むx軸を基軸にしてy軸の方向の左10°の測定点LFT10に移動させた。投影機40から白色の映像光Lを投射し、測定点LFT10の分光放射計からスクリーン20の正面の中心点Oにおける輝度を測定した。ここで、当該LFT10を測定点とする輝度を左10°輝度といい、同様に、LFTnを測定点とする輝度を左n°輝度(nは正の整数)とする。次に、測定点LFT20、LFT30、LFT40、LFT50の分光放射計からスクリーン20の正面の中心点Oにおける左20°輝度、左30°輝度、左40°輝度、左50°輝度を測定した。
 次に、前述の通り10箇所で測定した各輝度(RGT10、RGT20、RGT30、RGT40、RGT50、LFT10、LFT20、LFT30、LFT40、LFT50での輝度)のうち、輝度の最大値と輝度の最小値を決定し、当該最大値と当該最小値の差から下式にて100°輝度差比を求めた。
 100°輝度差比=(輝度の最大値-輝度の最小値)/正面輝度×100
 (色ずれ)
 分光放射計に代わりに色彩輝度計(コニカミノルタ社製、CS-200)を設置した以外は、相対正面輝度を測定する際と同様にスクリーン20、投影機40および色彩輝度計を設置した。なお、説明の便宜上、図面ではスクリーン20を設置しているが、スクリーン20以外のスクリーンを評価する場合は、スクリーン20の代わりのスクリーン(例えば、スクリーン21等)を設置してもよい。
 投影機40から白色の映像光Lを投射し、測定点Sの色彩輝度計からスクリーン20の正面の中心点Oにおける色度u'、v'を測定した。
 スクリーン20の代わりに後述する参照用スクリーンを設置した以外は同様にして色度u''、v''を測定した。
 スクリーン20で測定した色度u'と参照用スクリーンで測定した色度u''との差Δu'(=u'-u'')、および、スクリーン20で測定した色度v'と参照用スクリーンで測定した色度v''との差Δv'(=v'-v'')から下式にて色ずれ(ΔJND)を求めた。
  ΔJND=(Δu'2+Δv'22/1/0.004
〔製造例1〕
 (参照用光拡散シート用塗工液)
 下記組成の参照用光拡散シート用塗工液を調製した。
 アクリル樹脂(不揮発分100%、ガラス転移温度105℃、重量平均分子量60万):8質量部、
 架橋ポリスチレン粒子(積水化成品工業社製、SBX-6、平均粒子径6.4μm、ガラス転移温度なし):13.2質量部、
 架橋ポリスチレン粒子(積水化成品工業社製、SBX-12、平均粒子径11.7μm、ガラス転移温度なし):9.6質量部、
 架橋ポリスチレン粒子(積水化成品工業社製、SBX-17、平均粒子径16.1μm、ガラス転移温度なし):1.2質量部、
 トルエン:68質量部。
 (参照用光拡散シート)
 基材(東洋紡社製、透明PETフィルム、A4300、厚さ250μm)の片面に参照用光拡散シート用塗工液を、乾燥後の光拡散層の塗布量が8g/m2となるようにバーコーターを用いて塗布し、乾燥させた。これにより、基材層と光拡散層とを備えた参照用光拡散シートを得た。
 (参照用スクリーン)
 参照用光拡散シートの光拡散層とは反対側の面に、厚さが200nmとなるようにアルミニウムを蒸着した。これにより、光拡散シートと反射層とを備えた参照用スクリーンを得た。参照用スクリーンにおいては、透明PETフィルムからなる基材層の一方の面に、表面凹凸を有する光拡散層が形成され、基材層の他方の面に反射層が形成されている。
〔実施例1〕
 (転写ロール)
 表面の材質が銅であるロール本体の表面に、レーザー彫刻装置付属のイッテルビウムファイバーレーザー(IPGフォトニクス社製)を用い、レーザー光のビーム径2.8μm、レーザー出力200W、レーザーパルス長120ns、ロール周速45cm/sの条件で、ロール本体の周方向に延在する複数の凹条を彫刻した。
 複数の凹条を彫刻したロール本体に対して、水洗浄(純水、25kHzの超音波洗浄)を5分行った。次に酸性液(濃度10%(v/v)の硫酸水溶液)にて50℃で12分酸洗浄を行った後、電鋳液(スルファミン酸ニッケル600g/リットル、塩化ニッケル5g/リットル、硼酸40g/リットル、ナフタリンスルホン酸ナトリウム0.5g/リットル、ラウリル硫酸ナトリウム1g/リットル)にて、液温50℃、電流密度1.5A/dm2の条件で22分電解めっきを行った。これにより、図7に示すような表面凹凸を有する転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表1に示す。
 (表面凹凸シート)
 基材(東洋紡社製、透明PETフィルム、A4300、厚さ250μm)の片面に、液状の紫外線硬化型樹脂(アクリル樹脂、粘度50cPs)を、厚さが20μmとなるように塗布し、樹脂塗膜付き基材を得た。樹脂塗膜を転写ロールの表面に押し当てるように、樹脂塗膜付き基材を転写ロールに接触させた。メタルハライドランプからの紫外線照射量が700mJ/cm2となるように、転写ロールに接触している樹脂塗膜付き基材に対して紫外線を照射し、樹脂塗膜中の紫外線硬化型樹脂を硬化させた。硬化樹脂塗膜付き基材を転写ロールから剥がした。これにより、透明PETフィルムからなる基材層の表面に、紫外線硬化型樹脂の硬化物を主成分とする表面層を有する表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの表面層の表面には、転写ロールの表面凹凸が反転した図1に示すような表面凹凸が転写されていた。また、表面層の裏面に設けられている基材層には転写ロールの表面凹凸が転写されておらず、基材層と表面層との界面が平滑であった。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表1に示す。
 (スクリーン)
 表面凹凸シートの表面層とは反対側の面に、厚さが200nmとなるようにアルミニウムを蒸着した。これにより、表面凹凸シートと反射層とを備えた反射型のスクリーンを得た。スクリーンにおいては、透明PETフィルムからなる基材層の一方の面に、図10に示すような表面凹凸を有する表面層が形成され、基材層の他方の面に反射層が形成されている。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表1に示す。
〔実施例2〕
 レーザー出力を180Wに変更し、酸洗浄を11分に変更した以外は、実施例1と同様にして転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表1に示す。
 実施例2の転写ロールを用いた以外は、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表1に示す。
 実施例2の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表1に示す。
〔実施例3〕
 レーザー出力を240Wに変更し、酸洗浄を行わず、電解めっきを25分に変更した以外は、実施例1と同様にして転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表1に示す。
 実施例3の転写ロールを用いた以外は、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表1に示す。
 実施例3の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表1に示す。
〔実施例4〕
 レーザー光のビーム径を1.8μmに変更し、レーザー出力を164Wに変更し、酸洗浄を38分に変更し、電解めっきを18分に変更した以外は、実施例1と同様にして転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表1に示す。
 実施例4の転写ロールを用いた以外は、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表1に示す。
 実施例4の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表1に示す。
〔実施例5〕
 レーザー出力を190Wに変更し、酸洗浄を4分に変更し、電解めっきを21分に変更した以外は、実施例1と同様にして転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表1に示す。
 実施例5の転写ロールを用いた以外は、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表1に示す。
 実施例5の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表1に示す。
〔比較例1〕
 レーザー光のビーム径を1.8μmに変更し、レーザー出力を340Wに変更し、酸洗浄を32分に変更し、電解めっきを30分に変更した以外は、実施例1と同様にして転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表2に示す。
 比較例1の転写ロールを用いた以外は、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表2に示す。
 比較例1の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表2に示す。
〔比較例2〕
 レーザー出力を132Wに変更し、酸洗浄を行わず、電解めっきを25分に変更した以外は、実施例1と同様にして転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表2に示す。
 比較例2の転写ロールを用いた以外は、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表2に示す。
 比較例2の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表2に示す。
〔比較例3〕
 レーザー出力を400Wに変更し、レーザーパルス長を200nsに変更し、ロール周速を30cm/sに変更し、酸洗浄を125分に変更し、電解めっきを35分に変更した以外は、実施例1と同様にして転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表2に示す。
 比較例3の転写ロールを用いた以外は、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表2に示す。
 比較例3の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表2に示す。
〔比較例4〕
 レーザー出力を240Wに変更し、ロール周速を38cm/sに変更し、酸洗浄を95分に変更し、電解めっきを10分に変更した以外は、実施例1と同様にして転写ロールを得た。転写ロールの凹条の平均深さ、凹条の平均間隔、凹条のアスペクト比、凹条の底部の平均粗さを表2に示す。
 比較例4の転写ロールを用いた以外は、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さ、凸条の平均間隔、凸条のアスペクト比、凸条の頂部の平均粗さを表2に示す。
 比較例4の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンに表示される映像の相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれを表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 実施例1~5のスクリーンは、表面凹凸シートの凸条のアスペクト比が0.07以上0.40以下であり、凸条の頂部の平均粗さが0.10μm以上0.90μm以下であるため、スクリーンに表示される映像の相対正面輝度が高く、左右60゜輝度比および100゜輝度差比が低く、色ずれが少なかった。
 比較例1のスクリーンは、表面凹凸シートの凸条のアスペクト比が0.40を超えるため、スクリーンに表示される映像の左右60゜輝度比が高かった。
 比較例2のスクリーンは、表面凹凸シートの凸条のアスペクト比が0.07未満であるため、スクリーンに表示される映像の100゜輝度差比が高かった。
 比較例3のスクリーンは、表面凹凸シートの凸条の頂部の平均粗さが0.90μmを超えるため、スクリーンに表示される映像の相対正面輝度が低かった。
 比較例4のスクリーンは、表面凹凸シートの凸条の頂部の平均粗さが0.10μm未満であるため、スクリーンに表示される映像の色ずれが大きかった。
〔比較例5〕
 (転写ロール)
 表面の材質がニッケルリンであるロール本体の表面の周方向に、バイト(切削工具)を用いて超精密切削加工を行った後、サンドブラストにて、凸条の頂面及び凹条の表面を粗面化した。複数の凹条を彫刻したロール本体に対して、水洗浄(純水、25kHzの超音波洗浄)を5分行い、転写ロールを得た。
 (表面凹凸シート)
 比較例5の転写ロールを用いて、実施例1と同様にして図21の表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条141の平均高さHは20μm、凸条141の平均間隔Pは100μm、凸条141のアスペクト比は0.20、凸条141の頂部141aおよび凹条142の底部142aの平均粗さは0.80μmであった。
 なお、比較例5の転写ロールの凹条は図21の表面凹凸シートの凸条141に相当し、転写ロールの凸条は図21の表面凹凸シートの凹条142に相当し、比較例5の転写ロールと表面凹凸シートはお互いに反転形状であった。
 また、図21の凸条141の頂部141aおよび凹条142の底部142aには、微細凹凸が形成されているが、図21においては、微細凹凸の図示は省略する。
 (スクリーン)
 比較例5の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンを目視で評価した結果、正面が明るすぎて、スクリーンとしては明らかに不適であった。このため、相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれ等の評価を行わなかった。
〔比較例6〕
 (転写ロール)
 表面の材質がニッケルリンであるロール本体の表面の周方向に、バイト(切削工具)を用いて超精密切削加工を行った後、サンドブラストにて切削面を粗面化した。複数の凹条を彫刻したロール本体に対して、水洗浄(純水、25kHzの超音波洗浄)を5分行い、転写ロールを得た。
 (表面凹凸シート)
 比較例6の転写ロールを用いて、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さH1は50μm、凸条の平均間隔P1は140μm、凸条のアスペクト比は0.36、凸条151の頂部151aの平均粗さは0.50μmであった。
 なお、比較例6の転写ロールの凹条は図22の表面凹凸シートの凸条に相当し、比較例6の転写ロールと表面凹凸シートはお互いに反転形状であった。
 また、図22の凸条151の頂部151aには、微細凹凸が形成されているが、図22においては、微細凹凸の図示は省略する。
 (スクリーン)
 比較例6の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンを目視で評価した結果、水平方向で明暗のムラがあり、スクリーンとしては明らかに不適であった。このため、相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれ等の評価を行わなかった。
〔比較例7〕
 (転写ロール)
 表面の材質がニッケルリンであるロール本体の表面の周方向に、バイト(切削工具)を用いて超精密切削加工を行った。複数の凹条を彫刻したロール本体に対して、水洗浄(純水、25kHzの超音波洗浄)を5分行い、転写ロールを得た。
 (表面凹凸シート)
 比較例7の転写ロールを用いて、実施例1と同様にして表面凹凸シートを得た。表面凹凸シートの凸条の平均高さH2は40μm、凸条の平均間隔P2は140μm、凸条のアスペクト比は0.29、凸条161の頂部161aの平均粗さは0.03μmであった。また、比較例7の凹凸形状は凸条161および凹条162の2種類のレンチキュラー形状を組み合わせた形状となっている。凸条161のh2は20μm、W2は95μm、凹条162のh3は20μm、W3は45μmである。
 なお、比較例7の転写ロールの凹条は図23の表面凹凸シートの凸条161に相当し、転写ロールの凸条は図23の表面凹凸シートの凹条162に相当し、比較例7の転写ロールと表面凹凸シートはお互いに反転形状であった。
 また、図23の凸条161の頂部161aには、微細凹凸が形成されているが、図23においては、微細凹凸の図示は省略する。
 (スクリーン)
 比較例7の表面凹凸シートを用いた以外は、実施例1と同様にしてスクリーンを得た。スクリーンを目視で評価した結果、水平方向で明暗のムラがあり、スクリーンとしては明らかに不適であった。このため、相対正面輝度、左右60゜輝度比、100゜輝度差比および色ずれ等の評価を行わなかった。
 表3には実施例1~5及び比較例1~7の表面凹凸シートの頻度比率(%)を示した。頻度比率は、下記式(A)により算出される値であり、具体的には後述の方法で算出した。
 式(A):頻度比率(%)=頻度数(T)/頻度数(S)×100
 ここで、頻度数(S)は、凸条の平均高さと凸条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。また、頻度数(T)は、サインカーブにおける最多頻度角を角度(Mθs)とした場合、表面凹凸シートを凸条の延在方向に直交する方向に、かつ表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面形状における高さデータから算出したスロープ角の頻度分布図における角度(Mθs)-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。
 ここで、頻度数(T)は、以下のようにして算出した。
 まず、レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK-8500)を用い、対物レンズ50倍、高さ方向の測定ピッチ0.05μmの条件にて、実施例及び比較例で得られた表面凹凸シートの測定領域M(図18(a)参照)の高さデータを取得した。この際、測定間隔は、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向に直交する方向(図18(a)のy方向に相当)、及び、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向(図18(a)のz方向に相当)において、各々0.2913μmとした。なお、測定領域Mは、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向に直交する方向(図18(a)のy方向に相当)で295.0869(データ1014個分)、かつ、表面凹凸シート10の凸条12の延在方向(図18(a)のz方向に相当)で215.8533μm(データ742個分)となる領域とした。
 次いで、座標、(n,β)におけるデータの補正値を、(n,β)~(n+9,β)の10点平均値と定めて、上述した測定方法で得られた表面凹凸シート10の表面凹凸の高さの測定データの補正を行った。座標(1,β)から座標(1014,β)の位置のデータを抽出すると、図18(c)に示すように、表面凹凸シート10を、z軸上のβの値の位置にて、凸条12の延在方向に直交する方向(y方向)にかつ表面凹凸シート10の厚さ方向(x方向)に切断したときの断面を0.2913μmの間隔で測定した表面凹凸シート10の表面凹凸の高さの測定データが得られる。そして、各座標軸における測定データの誤差を補正するために、座標(1、β)から座標(1005、β)の測定データについて、座標、(n,β)におけるデータの補正値を、(n,β)~(n+9,β)の10点平均値と定めて、補正を行った。
 次いで、上記のようにして得られた測定データより、座標(1,β)から座標(1004,β)の補正値について、スロープ角を求めた。スロープ角θs(n、β)は、下記式(10)から求めた。
 式(10):スロープ角(n、β)=arctan(h/0.2913)
 ここで、hは、Av(n,β)と、Av(n+1,β)との2点の高さの差の絶対値である(hの長さの単位はμmとする)。また、スロープ角(n、β)は絶対値とする。すなわち、図19(a)のスロープ角θs(n、β)、および、図19(b)のスロープ角θs(n+1、β)は、いずれも正の値となる。例えば、実施例1の表面凹凸シートについて上記方法で測定を行い、横軸とスロープ角、縦軸と頻度としてグラフ化すると、図20(a)のような頻度分布図が得られた。
 一方、頻度数(S)は、測定対象となる表面凹凸シートの凸条の平均高さと凸条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。実施例1の表面凹凸シートの凸条の平均高さは7.1μm、凸条の平均間隔は36μmであるため、凸条の平均高さと凸条の平均間隔が同一のサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図(理論値)は、図20(b)のとおりとなる。ここで、凸条の平均高さと凸条の平均間隔とが同一のサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図において、最多頻度となっているスロープ角(以下、最多頻度角ともいう)は31°であったため、最多頻度角-2°は29°であった。このため、実施例1(図20(b))では、頻度数(S)は、29°~89°の範囲における頻度数の合計となり、実際の頻度数の合計値は、215922と算出された。一方、測定対象となる表面凹凸シートにおける頻度数(T)は、29°~89°の範囲における頻度数の合計となり、実際の頻度数の合計値は、249387と算出された。その結果、式(A)から算出される頻度比率(%)は、115%となった。以上のような手順で、実施例2~5及び比較例1~7についても頻度比率(%)を算出した。なお、実施例2~5の頻度分布図は図24に、比較例1~7の頻度分布図は図25に示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 なお、表4には、種々の凸条の平均高さと凸条の平均間隔を有するレンチキュラー形状の理論計算の結果を示した。このようにレンチキュラーレンズの頻度比率はいずれも98を下回っていた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 本発明の表面凹凸シートは、反射型のスクリーンを構成する部材として有用である。
 10 表面凹凸シート、11 表面凹凸シート、12 凸条、12a 頂部、13 凹条、13a 底部、14 基材層、15 表面層、16 基材、20 スクリーン、21 スクリーン、22 反射層、30 映像表示システム、40 投影機、100 転写ロール、101 ロール本体、102 凹条、102a 底部、103 凸条、103a 頂部、CS 断面、CS1 断面、CS2 断面、CS3 断面、D 深さ、D1 深さ、D2 深さ、H 高さ、H1 高さ、H2 高さ、L 映像光、W5 幅、141 凸条、141a 凸条の頂部、142 凹条、142a 凹条の底部、151 凸条、151a 凸条の頂部、161 凸条、161a 凸条の頂部、162 凹条

Claims (6)

  1.  少なくとも一方の表面に、複数の凸条と、隣り合う2つの前記凸条の間に形成される凹条とを有する表面凹凸シートであって、
     前記凸条の平均高さと前記凸条の平均間隔との比(平均高さ/平均間隔)が、0.07以上0.40以下であり、
     前記凸条の頂部における前記凸条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さが、0.10μm以上0.90μm以下であり、
     前記表面凹凸シートを前記凸条の延在方向に直交する方向に、かつ前記表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面形状における高さデータから算出したスロープ角の頻度数(T)を算出し、下記式(A)から頻度比率(%)を算出した場合、頻度比率(%)が98%以上である、表面凹凸シート;
     式(A):頻度比率(%)=頻度数(T)/頻度数(S)×100
     ここで、頻度数(S)は、前記凸条の平均高さと前記凸条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~89°の範囲における頻度数の合計であり、
     頻度数(T)は、前記サインカーブにおける最多頻度角を角度(Mθs)とした場合、前記表面凹凸シートを前記凸条の延在方向に直交する方向に、かつ前記表面凹凸シートの厚さ方向に切断したときの断面形状における高さデータから算出したスロープ角の頻度分布図における角度(Mθs)-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。
  2.  基材の少なくとも一方の表面に前記凸条および前記凹条を有する単層シートである、請求項1に記載の表面凹凸シート。
  3.  基材層と、少なくとも1層の表面層とを備え、
     前記表面層の表面に前記凸条および前記凹条を有する、請求項1に記載の表面凹凸シート。
  4.  請求項1~3のいずれか一項に記載の表面凹凸シートと、反射層とを備えた、スクリーン。
  5.  請求項4に記載のスクリーンと、前記スクリーンに映像光を投射する投影機とを備えた、映像表示システム。
  6.  表面に、複数の凹条と、隣り合う2つの前記凹条の間に形成される凸条とを有する転写ロールであって、
     前記凹条の平均深さと前記凹条の平均間隔との比(平均深さ/平均間隔)が、0.07以上0.40以下であり、
     前記凹条の底部における前記凹条の延在方向の粗さ曲線から求めた平均粗さが、0.10μm以上0.90μm以下であり、
     前記転写ロールを前記凹条の延在方向に直交する方向に、かつ前記転写ロールの中心軸に対して垂直方向に切断したときの断面形状における深さデータから算出したスロープ角の頻度数(T)を算出し、下記式(A)から頻度比率(%)を算出した場合、頻度比率(%)が98%以上である、転写ロール;
     式(A):頻度比率(%)=頻度数(T)/頻度数(S)×100
     ここで、頻度数(S)は、前記凹条の平均深さと前記凹条の平均間隔とを同一としたサインカーブから算出したスロープ角の頻度分布図における最多頻度角-2°~89°の範囲における頻度数の合計であり、
     頻度数(T)は、前記サインカーブにおける最多頻度角を角度(Mθs)とした場合、前記転写ロール前記凹条の延在方向に直交する方向に、かつ前記転写ロールの中心軸に対して垂直方向に切断したときの断面形状における深さデータから算出したスロープ角の頻度分布図における角度(Mθs)-2°~89°の範囲における頻度数の合計である。
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