JP2013171114A - 反射スクリーン、映像表示システム - Google Patents

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哲弥 貞弘
Yuta Shintaku
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Abstract

【課題】視野角の広い良好な映像を表示でき、天井への映像の映り込みを極力低減できる反射スクリーン、及び、これを備える映像表示システムを提供する。
【解決手段】反射スクリーン10は、レンズ層13と反射層12と表面レンズ層15とを備えるものとした。表面レンズ層15は、映像源側に凸となる単位表面レンズが、画面上下方向を長手方向として画面左右方向に複数配列されたレンチキュラーレンズ形状を有し、単位表面レンズの間には、凹部が形成され、単位表面レンズは、幅がレンズ高さ以上のものとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、投射された映像光を反射して表示する反射スクリーンと、これを備える映像表示システムに関するものである。
近年、反射スクリーンに映像を投射する映像源として、至近距離から比較的大きな入射角度で映像光を投写して大画面表示を実現する短焦点型の映像投射装置(プロジェクタ)等が広く利用されている。このような短焦点型の映像投射装置は、反射スクリーンに対して、上方又は下方から従来の映像源よりも大きな入射角度で映像光を投射することができ、反射スクリーンを用いた映像表示システムの省スペース化等に寄与している。
このような短焦点型の映像投射装置によって投射された映像光を良好に表示するために、単位レンズが複数配列されて形成されたリニアフレネルレンズ形状やサーキュラーフレネルレンズ形状を有するレンズ層の表面に反射層を形成した反射スクリーン等が様々に開発されている(例えば、特許文献1,2)。
特開平8−29875号公報 特開2008−76523号公報
従来の反射スクリーンには、拡散材等を含有し、光の拡散作用を有する拡散層等を備えることにより、視野角の拡大を図っているものがある(例えば、特許文献2参照)。しかし、視野角を向上させるために拡散材を多量に拡散層に含有させた場合には、正面輝度の低下等を招き、好ましくなかった。
また、上述のような反射スクリーンの下方であって反射スクリーンに対して至近距離から大きな入射角度で映像光を投射する映像源を使用する映像表示システムでは、映像光の一部が、反射スクリーンの映像源側表面で反射して天井等に到達し、天井に映像が映り込む場合がある。このような天井への映像の映り込みは、映像の快適な視認の妨げとなるという問題があった。
上述の特許文献1,2には、好適な視野角を実現し、かつ、天井への映像の映り込みを改善するための対策は、なんら開示されていない。
本発明の課題は、良好な視野角を有し、明るく良好な映像が表示でき、かつ、天井への映像の映り込みを極力低減できる反射スクリーン、及び、これを備える映像表示システムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、映像源(LS)から投射された映像光(L)を反射させて観察可能に表示する反射スクリーンであって、レンズ面(131a)と非レンズ面(131b)とを有し背面側に凸となる単位レンズ(131)が複数配列されたフレネルレンズ形状を背面側に有するレンズ層(13)と、少なくとも前記単位レンズの前記レンズ面に形成され、光を反射する反射層(12)と、映像源側の面に映像源側に凸となる単位表面レンズ(151)が、該反射スクリーンの画面上下方向を長手方向として画面左右方向に複数配列されたレンチキュラーレンズ形状を有し、該反射スクリーンの映像源側配置される表面レンズ層(15)と、を備え、前記フレネルレンズ形状の光学的中心(C)は、該反射スクリーンの画面外に位置し、前記単位表面レンズは、配列方法における幅の寸法(W2)がレンズ高さの寸法(h2)以上であること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、前記単位表面レンズ(151)は、その配列方向に平行であって、該反射スクリーンの厚み方向に平行な断面において、前記単位表面レンズ(151)の底部側の表面の接線がスクリーン面となす角度(θ1)が、前記単位表面レンズの頂部側の表面の接線がスクリーン面となす角度(θ2)に比べて大きく、また、配列方向において、前記単位表面レンズの底部側の表面の接線がスクリーン面となす角度の所定長あたりの変化量が、前記単位表面レンズの頂部側の表面の接線がスクリーン面となす角度の所定長あたりの変化量に比べて大きいこと、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンにおいて、前記単位表面レンズ(151)の間には、映像源側に凹となる凹部(152)が形成されていること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、前記表面レンズ層(15)の映像源側表面には、微細凹凸形状が形成されていること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、前記表面レンズ層(15)は、ハードコート機能を有すること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、前記フレネルレンズ形状は、サーキュラーフレネルレンズ形状であること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、少なくとも前記非レンズ面(131b)には、光を吸収する光吸収層(11)が形成されていること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、前記レンズ層(12)よりも映像源側に、光を拡散する光拡散層(141)、又は、所定の濃度に着色された着色層(142)の少なくとも1つを有すること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の反射スクリーン(10)と、前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源(LS)と、を備える映像表示システム(1)である。
本発明によれば、良好な視野角を有し、明るく良好な映像が表示でき、かつ、天井への映像の映り込みを極力低減できる反射スクリーン、及び、これを備える映像表示システムを提供することができる。
実施形態の映像表示システム1を説明する図である。 実施形態の反射スクリーン10の層構成を説明する図である。 実施形態のレンズ層13を説明する図である。 実施形態の表面レンズ層15を説明する図である。 実施形態の表面レンズ層15の形成方法を説明する図である。 実施形態の反射スクリーン10へ入射する映像光や外光の様子を説明する図である。 天井への映像光の映り込みの評価方法を説明する図である。 実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの画面左右方向におけるゲインの分布を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、適宜置き換えることができるものとする。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
(実施形態)
図1は、本実施形態の映像表示システム1を説明する図である。図1(a)は、映像表示システム1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示システム1の側面図である。
映像表示システム1は、反射スクリーン10、映像源LS等を有している。本実施形態の映像表示システム1は、映像源LSから投影された映像光Lを反射スクリーン10が反射して、その画面上に映像を表示する一般的な映像表示システムである。
なお、映像表示システム1は、これに限らず、例えば、映像光を映像源LSから投射するフロントプロジェクションテレビシステム等としてもよいし、反射スクリーン10と映像源LSと反射スクリーンの観察画面上の入力部の位置を検出する位置検出部やパーソナルコンピュータ等を備えたインタラクティブボードシステムとしてもよい。
映像源LSは、映像光Lを反射スクリーン10へ投射する装置であり、汎用の短焦点型プロジェクタ等を用いることができる。この映像源LSは、使用状態において、反射スクリーン10の画面を法線方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、反射スクリーン10の画面左右方向において中央であって、反射スクリーン10の画面(表示領域)よりも下方側となる位置に配置されている。なお、スクリーン面とは、この反射スクリーン全体として見たときにおける、反射スクリーンの平面方向となる面を示すものである。
この映像源LSは、反射スクリーン10の画面に直交する方向(反射スクリーン10の厚み方向)における反射スクリーン10との距離が、従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から映像光Lを投射できる。即ち、この映像源LSは、従来の汎用プロジェクタに比べて、反射スクリーン10までの投射距離が短く、その映像光Lの反射スクリーン10に対する入射角度も大きい。
反射スクリーン10は、映像源LSが投射した映像光Lを観察者O側へ向けて反射し、映像を表示するスクリーンである。使用状態において、この反射スクリーン10の観察画面は、観察者O側から見て、長辺方向が画面左右方向となる略矩形状である。
なお、以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、この反射スクリーン10の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であるとする。
反射スクリーン10は、その背面側に、平板状の支持板30が、粘着材等からなる不図示の接合層を介して設けられており、この支持板30により、その平面性を維持している。なお、これに限らず、反射スクリーン10は、不図示の枠部材等によって支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。
この反射スクリーン10は、対角80インチや対角100インチ等の大きな画面(表示領域)を有している。本実施形態の反射スクリーン10は、例えば、画面のサイズが対角80インチサイズ(1771×996mm)である。
図2は、本実施形態の反射スクリーン10の層構成を説明する図である。
図2では、反射スクリーン10の観察画面(表示領域)の幾何学的中心(画面中央)となる点A(図1(a),(b)参照)を通り、画面上下方向に平行であって、スクリーン面に直交(厚み方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
反射スクリーン10は、その映像源側(観察者側)から順に、表面レンズ層15、基材層14、レンズ層13、反射層12、光吸収層11等を備えている。
基材層14は、レンズ層13や表面レンズ層15を形成する基材となるシート状の部材である。この基材層14の映像源側(観察者側)には、表面レンズ層15が一体に形成され、背面側(裏面側)には、レンズ層13が一体に形成されている。
基材層14は、光拡散層141と、着色層142とを有している。本実施形態の基材層14は、光拡散層141と着色層142とが一体に積層されている。
光拡散層141は、光透過性を有する樹脂を母材とし、光を拡散する拡散材を含有する層である。この光拡散層141は、視野角を広げたり、明るさの面内均一性の向上を図ったりする機能を有する。
光拡散層141の母材となる樹脂は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、アクリル系樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂等を用いることができる。また、光拡散層141に含有される拡散材としては、アクリル系、スチレン系、アクリル・スチレンの共重合体等の樹脂製の粒子や、シリコン系等の無機粒子等を使用でき、その平均粒径は、約1〜30μmのものが好適である。
本実施形態では、一例として、MS樹脂製の拡散材(平均粒径約10μm)を含有するMBS樹脂製のシート状の部材(厚さ約140〜160μm)を用いている。
着色層142は、所定の透過率とするための灰色や黒色等の染料や顔料等により着色が施された層である。本実施形態では、着色層142は、光拡散層141の映像源側(観察者側)に位置している。
この着色層142は、反射スクリーン10に入射する照明光等の不要な外光や迷光を吸収して、映像のコントラストを向上させる機能を有する。
着色層142は、例えば、染料や顔料を含有するPET樹脂や、PC樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、アクリル系樹脂、TAC樹脂、PEN樹脂等により形成される。
本実施形態では、一例として、染料や着色剤等により黒色透明に着色された厚さ約70μmのMBS樹脂製のシート状の部材を用いている。
本実施形態の基材層14は、光拡散層141と着色層142とを共押し出しすることにより一体に積層されて形成されている。なお、基材層14を単層とし、拡散材と顔料や染料等の着色材とを共に含有する形態としてもよい。
図3は、本実施形態のレンズ層13を説明する図である。図3(a)は、レンズ層13を背面側正面方向から観察した様子を示しており、理解を容易にするために、反射層12や光吸収層11は省略して示している。図3(b)は、図2に示す断面の一部をさらに拡大して示している。
レンズ層13は、基材層14の背面側に設けられた光透過性を有する層であり、図3(a)に示すように、単位レンズ131が同心円上に複数配列されたサーキュラーフレネルレンズ形状をその背面側に有している。このサーキュラーフレネルレンズ形状は、その光学的中心(フレネルセンター)である点Cが、反射スクリーン10の画面(表示領域)の領域外であって、反射スクリーン10の下方に位置している。
なお、本実施形態では、レンズ層13がサーキュラーフレネルレンズ形状を有する例を上げて説明するが、リニアフレネルレンズ形状を有する形態としてもよい。
単位レンズ131は、図2や図3(b)に示すように、スクリーン面に直交する方向(反射スクリーン10の厚み方向)に平行であって、単位レンズ131の配列方向に平行な断面における断面形状が、略三角形形状である。
この単位レンズ131は、背面側に凸であり、レンズ面131aと、レンズ面131aと頂点tを挟んで対向する非レンズ面131bとを備えている。
反射スクリーン10の使用状態において、単位レンズ131は、レンズ面131aが頂点tを挟んで非レンズ面131bよりも鉛直方向上側に位置している。
単位レンズ131において、図3(b)に示すように、レンズ面131aがスクリーン面に平行な面となす角度は、αであり、非レンズ面131bがスクリーン面に平行な面となす角度は、β(β>α)である。
また、単位レンズ131の配列ピッチは、Pであり、単位レンズ131のレンズ高さ(スクリーンの厚み方向における頂点tから単位レンズ131間の谷底となる点vまでの寸法)は、hである。
理解を容易にするために、図2等では、単位レンズ131の配列ピッチP、角度α,βは、単位レンズ131の配列方向において一定であるように示している。しかし、本実施形態の単位レンズ131は、実際には、配列ピッチP等が一定であるが、角度αが単位レンズ131の配列方向においてフレネルセンターとなる点Cから離れるにつれて次第に大きくなっている。
なお、これに限らず、角度α等は、一定としてもよいし、配列ピッチPが、単位レンズ131の配列方向に沿って次第に変化する形態としてもよく、映像光を投影する映像源LSの画素(ピクセル)の大きさや、映像源LSの投射角度(反射スクリーン10のスクリーン面への映像光の入射角度)、反射スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜変更可能である。
本実施形態では、一例として、配列ピッチP=100μm、反射スクリーン10の画面左右方向の中央下端で角度αが約10°、画面左右方向の中央上端で角度αが約18°であり、角度β=90°となっている。
このレンズ層13は、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂により形成されている。なお、レンズ層13は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。
このレンズ層13は、例えば、基材層14の一方の面(本実施形態では、光拡散層141側の面)を、紫外線硬化型樹脂が充填されたサーキュラーフレネルレンズ形状を賦形する成形型に押圧し、紫外線を照射して硬化させた後に成形型を離型する紫外線成型法等により形成することができる。なお、レンズ層13の形成方法は、適宜選択してよく、この限りではない。
反射層12は、光を反射する作用を有する層である。この反射層12は、少なくともレンズ面131aに形成される。
本実施形態の反射層12は、図2や図3(b)に示すように、レンズ面131aに形成されているが、非レンズ面131bには形成されていない。
反射層12は、白色又は銀色系の塗料や、白色又は銀色系の顔料やビーズ等を含有する紫外線硬化型樹脂又は熱硬化性樹脂、銀やアルミニウム等の金属蒸着膜や金属箔等を粉砕した粒子や微小なフレークを含む塗料等を、スプレーコートや、ダイコート、スクリーン印刷、ワイピングによる溝充填等の各種塗布方法により塗布して硬化させることにより形成できる。また、反射層12は、レンズ面131a上に、アルミニウムや銀、ニッケル等の金属を蒸着する、スパッタリングする、又は金属箔を転写する等により形成することができる。
本実施形態の反射層12は、アルミニウムをレンズ面131aに蒸着することにより形成されている。
光吸収層11は、レンズ層13及び反射層12の背面側に設けられ、光を吸収する作用を有している。本実施形態の光吸収層11は、図2及び図3(b)に示すように、反射層12及び非レンズ面131bを被覆しており、非レンズ面131bに光吸収層11が形成された形態となっている。
光吸収層11は、黒色等の暗色系の塗料や、黒色等の暗色系の顔料や染料及び光吸収作用を有するビーズ等を含有する熱硬化型樹脂もしくは紫外線硬化型樹脂を、反射層12をレンズ面131aに形成したレンズ層13の背面側(フレネルレンズ形状側)に塗布して硬化させることにより、形成される。
図4は、本実施形態の表面レンズ層15を説明する図である。図4(a)は、観察者側(映像源側)から表面レンズ層15を見た図であり、図4(b)は、単位表面レンズ151の配列方向に平行かつスクリーン面に直交する方向(厚み方向)に平行な断面での表面レンズ層15の断面の一部を拡大した図である。なお、理解を容易にするために、図4(a),(b)では、表面レンズ層15及び着色層142のみを示し、他の層は省略して示している。
表面レンズ層15は、反射スクリーン10の最も映像源側(観察者側)に形成される層であり、その映像源側表面に単位表面レンズ151が複数配列されたレンチキュラーレンズ形状を有している。
表面レンズ層15は、ハードコート機能を有する紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂により形成されている。
単位表面レンズ151は、映像源側に凸となる柱状のレンズであり、画面上下方向を長手方向とし、画面左右方向に複数配列されている。
本実施形態の単位表面レンズ151間には、映像源側に凹となる凹部152が形成されており、配列方向において、単位表面レンズ151と凹部152とが交互に配列されている。
単位表面レンズ151は、図4(b)等に示すように、その配列方向の幅がW2、レンズ高さがh2であり、幅W2は、レンズ高さh2以上(W2≧h2)となっている。また、単位表面レンズ151は、一般的な円柱状や楕円柱状の凸レンズに比べて、頂部が緩やかな曲面からなる凸形状となっており、頂部付近の接線がスクリーン面に略平行である。
単位表面レンズ151において、図4(b)に示すように、凹部152側(底部側)の表面の接線がスクリーン面となす角度θ1は、頂部側の表面の接線がスクリーン面となす角度θ2に比べて大きい。また、凹部152側(底部側)の表面の接線がスクリーン面となす角度θ1の配列方向の所定長あたりの変化量は、頂部側の表面の接線がスクリーン面となす角度θ2の配列方向の所定長あたりの変化量に比べて大きい形状となっている。
また、配列方向における凹部152の幅W3は、単位表面レンズ151の幅W2よりも小さい(W2>W3)。単位表面レンズ151の配列ピッチP2は、P2=W2+W3に相当する。
表面レンズ層15は、その映像源側表面が平滑面状であってもよいし、微細な凹凸形状を有する粗面状としてもよい。表面レンズ層15の映像源側表面を粗面状とした場合には、画面左右方向における視野角の向上効果や、天井への映り込み低減効果を高めることができる。
なお、本実施形態の表面レンズ層15は、上述のような頂部が側面部分に比べて緩やかな曲面となる形状(図4(b)参照)を例に挙げて説明したが、これに限らず単位表面レンズ151を、円柱形状の一部形状や楕円柱形状の一部形状としてもよいし、複数の曲面からなる柱状のレンズ形状としてもよい。また、本実施形態の単位表面レンズ151間には凹部152が形成されている例を挙げて説明したが、単位表面レンズ151間に凹部152を有しない形態としてもよい。
表面レンズ層15は、紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂を用いて形成されている。
図5は、本実施形態の表面レンズ層15の形成方法を説明する図である。図5(a)には、表面レンズ層15を形成する表面レンズ層形成装置50の一部を示し、図5(b)には、表面レンズ層15のレンチキュラーレンズ形状を賦形する第2ロール53の斜視図を示している。
表面レンズ層形成装置50は、表面レンズ層15を基材層14の片面に形成する装置であり、ノズル51、第1ロール52、第2ロール53、第3ロール54、紫外線照射部55等を有している。
ノズル51は、不図示の樹脂タンクから表面レンズ層15を形成する未硬化の紫外線硬化型樹脂Rを供給する。本実施形態のノズル51は、紫外線硬化型樹脂Rを第2ロール53の外周面上に吐出するが、これに限らず、基材層14上に吐出してもよい。
第1ロール52、第2ロール53、第3ロール54は、略円柱形状であり、その中心軸を回転軸として回転駆動可能となっている。また、不図示の温度調整部によって、第2ロール等の温度が調整され、また、不図示の圧力調整部によって、第1ロール52の第2ロール53との間の寸法等が調整されている。
第1ロール52は、第2ロール53に基材層14を所定の圧力で押し当てる押圧ロールである。
第2ロール53は、表面レンズ層15のレンチキュラーレンズ形状を賦形する成形型であり、その外周面に賦形部53aが形成されている。この第2ロール53の賦形部53aは、例えば、図5(b)に示すように、単位表面レンズ151を賦形する凹型531と凹部152を形成するための凸型532が周方向に交互に配置され、凹型531及び凸型532の長手方向が第2ロール53の軸方向に平行に形成された形態としてもよいし、凹型531及び凸型532が第2ロール53の軸方向に交互に配列され、周方向に延在するように形成されている形態としてもよい。
この第2ロール53は、金属製のロール状の母材の表面に硬質銅メッキ等を施した後、エッチングにより、賦形部53aが形成されている。なお、これに限らず、第2ロール53の外周面をバイトで切削する等により、凹型531等を賦形してもよい。
第3ロール54は、図5(a)に示すように、第2ロール53に隣接して設けられ、第2ロール53から基材層14を剥離する剥離ロールである。
紫外線照射部55は、紫外線硬化型樹脂を硬化させる紫外線を照射する装置である。なお、本実施形態の表面レンズ層15は、紫外線硬化型樹脂製であるので、紫外線照射部を用いているが、表面レンズ層15を形成する樹脂にあわせて、各種電離放射線、例えば、電子線や可視光線、X線、γ線、荷粒子線を照射する照射装置を用いてもよい。
本実施形態では、予め形成されたウェブ状の基材層14が、この表面レンズ層形成装置50に連続的に供給される。この基材層14は、着色層142と光拡散層141とが共押し出し形成されており、表面レンズ層形成装置50へ、第2ロール53側の面が、着色層142側の面となって連続的に搬送される。
そして、第2ロール53には、その外周面の賦形部53aに、表面レンズ層15を形成する紫外線硬化型樹脂Rがノズル51から供給されて充填される。基材層14は、第1ロール52によって未硬化の紫外線硬化型樹脂Rが充填された第2ロール53に押圧され、第2ロール53に巻き取られる。そして、第2ロール53の賦形部53aに紫外線硬化型樹脂Rを介して基材層14が圧着された状態で、紫外線照射部55が、レンズ基材層123側から紫外線を照射する。照射された紫外線により、紫外線硬化型樹脂Rが硬化し、レンチキュラーレンズ形状が賦形され、基材層14の片面に表面レンズ層15が一体に形成される。
紫外線硬化型樹脂Rが硬化した後に、基材層14を第2ロール53から剥離する。第3ロール54は第2ロール53に密着した基材層14に接触するように設けられており、その回転によって、硬化した紫外線硬化型樹脂R(表面レンズ層15)とともに基材層14が、第2ロール53から剥離する。
そして、次の工程で、基材層の他方の面(光拡散層141)側に、レンズ層13が形成され、適宜所定の大きさに裁断され、さらに反射層や光吸収層等が形成され、反射スクリーン10が完成する。
本実施形態の反射スクリーン10へ入射する映像光及び外光の様子を説明する。
図6は、本実施形態の反射スクリーン10へ入射する映像光や外光の様子を説明する図である。図6(a)では、点Aを通り反射スクリーン10の画面上下方向に平行であり、厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示している。図6(b)は、反射スクリーン10を側面から見た図であり、図6(c)は、反射スクリーン10を画面上下方向上側から見た図である。理解を容易にするために、図6(b),(c)においては、反射スクリーン10を簡略化して示し、また、図6(a)では、表面レンズ層15、基材層14、レンズ層13の屈折率が等しいものとして示している。
図6(a)に示すように、映像源LSから投影された大部分の映像光L1は、反射スクリーン10の下方から入射し、表面レンズ層15及び基材層14を透過してレンズ層13の単位レンズ131へ入射する。
そして、映像光L1は、レンズ面131aへ入射して反射層12によって反射され、観察者O側へ向かって反射スクリーン10から出射する。なお、映像光L1が反射スクリーン10の下方から投射され、角度βが反射スクリーン10の画面上下方向の各点における映像光L1の入射角度よりも大きいので、映像光L1が非レンズ面131bに直接入射することはなく、非レンズ面131bは、映像光L1の反射には影響しない。
一方、照明光等の不要な外光G1,G2は、図6(a)に示すように、主として反射スクリーン10の上方から入射し、表面レンズ層15及び基材層14を透過してレンズ層13の単位レンズ131へ入射する。
そして、一部の外光G1は、非レンズ面131bへ入射して、光吸収層11によって吸収される。また、一部の外光G2は、レンズ面131aで反射して、主として反射スクリーン10の下方側へ向かうので、観察者O側には直接届かず、また、届いた場合にもその光量は、映像光Lに比べて大幅に少ない。従って、反射スクリーン10では、外光G1,G2による映像のコントラスト低下を抑制できる。
さらに、図6(b)に示すように、反射スクリーンに投影された映像光のうち、一部の光は、反射スクリーンの表面で反射する場合がある。
表面レンズ層15を備えていない反射スクリーン10Bであって、特に、その映像源側表面が平滑面等である場合、画面上方に入射する光L2は、一部が光L3のように反射スクリーン10Bの上方へ略正反射して天井等に到達する。このような光L3は、天井に映像が映り込こむ要因となり、映像の快適な視認の妨げとなる。特に、反射スクリーン10Bが暗室環境下に配置されている場合や、投射された映像が動画である場合には、天井への映り込み部分の明るさが目立ったり、天井部分にぼんやりとした動画が視認されたりするため、観察者Oにとって、反射スクリーン10Bに表示される映像を視認する際に、快適な視認を大きく妨げる。
しかし、本実施形態の反射スクリーン10によれば、表面レンズ層15の形状により、その表面で反射する光の多くを、図6(c)に示す光L4のように、画面左右方向へ拡散させることができる。
従って、天井への映像の映り込みの要因となる光を大幅に低減し、そのような天井への映り込みを改善できる。また、この際に、観察者O側へ拡散反射される光は殆どないので、映像がボケたりコントラストが低下したりすることを大幅に低減でき、良好な映像を表示できる。
さらに、表面レンズ層15の形状により、反射層で反射した映像光は、画面左右方向へ拡散されて出射される。従って、映像の画面左右方向における視野角を広げることができ、良好な視野角を実現できる。しかも、このとき、特に画面左右方向において良好な視野角を実現しながら、光拡散層141に含まれる拡散材の量を減らすことができ、拡散材による正面輝度の低下等の表示不良を低減できる。
ここで、上述のような表面レンズ層15を備える本実施形態の実施例1,2の反射スクリーンと、表面レンズ層15を有しない比較例の反射スクリーンとを用意し、天井への映像の映り込みをそれぞれ評価した。
図7は、天井への映像光の映り込みの評価方法を説明する図である。
実施例1,2の反射スクリーンは、本実施形態の反射スクリーン10の実施例に相当する。実施例1の反射スクリーンの表面レンズ層15は、映像源側表面が平滑面状であり、実施例2の反射スクリーンの表面レンズ層15は、映像源側表面が粗面状となっている点が異なる以外は、同一の形態である。
これに対して、比較例の反射スクリーンは、表面レンズ層15を備えず、映像源側表面に微細凹凸形状が形成されたシート状のマット層(算術平均粗さRa(JIS B0601−2001)が0.6μm、透過光におけるヘイズ値が7%(ヘイズメーター(ASTM D−1003対応のHM−150 株式会社村上色彩技術研究所製)にて測定))を備えている点が、実施例1,2の反射スクリーンとは異なる。
また、比較例の反射スクリーンと実施例1,2の反射スクリーンとは、そのゲインが略同等となるように、光拡散層141の含有する拡散材が調整されている。そのため、比較例の反射スクリーンの光拡散層141の含有する拡散材の量は、実施例1,2の反射スクリーンの光拡散層141の含有する拡散材の量に比べて多い。
実施例1,2の反射スクリーンと、比較例の反射スクリーンとは、上記相違点を有する以外は、同一の形状である。
実施例1,2及び比較例の反射スクリーンは、それぞれ、対角80インチ(1771×996mm)である。この実施例1,2及び比較例の反射スクリーンをそれぞれ、室内の壁面に配置し、実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの上方の天井部分には、白色スクリーン70(ホワイトマット(KPV−ST80W 株式会社キクチ科学研究所製))を配置する。
実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの上端から天井の白色スクリーン70までの寸法d3=0.25mであり、スクリーンの下端から床までの寸法d4=0.5mある。
映像源LSは、映像光を投射する投射口が、実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの画面左右方向中央から観察者側にd1=0.32m、各反射スクリーンの下端から下方へd2=0.1mの位置に配置され、各反射スクリーン上の画面中央となる点Aへ映像光が画面上下方向において入射角度62°で入射する。
実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの画面左右方向における視野角特性を評価するため、暗室環境下において、各反射スクリーンの画面中央となる点Aでの照度が1100lxとなる白色光を映像源LSから投射し、その状態で、輝度計(コニカミノルタセンシング株式会社製 LS−110)を用いて、点Aを通り画面左右方向に平行な面内で、点Aを通るスクリーン面の法線方向に対する観察角度を変え、各反射スクリーンの輝度を測定し、画面左右方向における輝度分布を測定した。
輝度計は、上述の面内において、各反射スクリーンの点Aを通るスクリーン面の正面方向映像源側にd5=3m、床面からd6=1.04mの位置を基準位置(観察角度0°)とし、この基準位置を含み画面左右方向に平行な面内において、点Aを通るスクリーン面の法線方向に対して画面左右方向に観察角度0°、±5°、±10°、±15°、±20°、±25°、±30°、±45°、±60°、±80°(反射スクリーンに向かって測定者Mの右側を正の方向とする)となる位置で、輝度を測定した。
また、スクリーン面に対して正面方向において、明室環境下(スクリーン画面中央で、照明光等の外光照度が150lx)でのコントラスト比を求めた。コントラスト比とは、映像源LSが白を再現する光を投射したときの反射スクリーンの輝度(W)と、映像源LSが黒を再現する光を投射したときの反射スクリーンの輝度(B)との比(W/B)である。このコントラスト比が大きいほど、コントラストが高く、鮮明な画像となり、この比が低いほど、コントラストが低く、白っぽい不鮮明な画像となる。輝度(W)と輝度(B)の測定は、前述の基準位置に輝度計を配置して測定した。
さらに、測定者Mは、暗室環境下で、反射スクリーン10から映像源側にd7=3m、床からd8=1.04mの位置で、天井へ光が反射した領域(天井への光の映りこみ)の明るさを目視で判定し、映り込みが気にならないものを良(○)とし、映り込みが気になる(快適な視認が阻害される)ものを不可(×)として、評価した。
Figure 2013171114
表1は、実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの評価結果を示す表である。
図8は、実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの画面左右方向におけるゲインの分布を示す図である。図8において縦軸は、上述の方法で測定した輝度から得られたゲインであり、横軸は画面左右方向の出光角度である。図8に示すグラフは、実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの画面左右方向における視野角特性を示している。
このゲインとは、実施例1,2及び比較例の反射スクリーンの最も観察者側表面のスクリーン画面中央の点Aにおける照度と、実施例1,2及び比較例の反射スクリーンから出射する光の輝度を、画面左右方向においてスクリーン面の法線方向となす角度ごとに測定し、以下に示す(式1)より求められる値である。
G=π×B/I ・・・(式1)
なお、(式1)において、ゲインをG、円周率をπ、輝度をB(cd/m)、照度をI(lx)で示している。
表1及び図8に示すように、実施例1,2の反射スクリーンは、画面左右方向の1/2角αH、1/10角γHが比較例の反射スクリーンに比べて大きくなっていた。従って、実施例1,2の反射スクリーンは、比較例の反射スクリーンに比べて、画面左右方向における視野角を向上させることができる。
また、表1に示すように、実施例1,2の反射スクリーンでは、実際に天井を目視した場合にも、映り込み部分の明るさが低下しており、快適な視認が行えた。
さらに、比較例の反射スクリーンに比べて、実施例1,2の反射スクリーンでは、略同等のゲインを有しながらも光拡散層の含有する拡散材の量を低減できた。
以上のことから、本実施形態によれば、表面レンズ層15のレンチキュラーレンズ形状により、映像光が画面左右方向へ拡散されるので、画面左右方向の視野角を広げることできる。
また、本実施形態によれば、反射スクリーンの下方に位置する映像源から斜めに照射された映像光が反射スクリーンの最表面で反射して上方の天井側へ到達して天井に映像が映り込む現象を大幅に抑制し、快適な映像の視認を提供できる。
さらに、本実施形態によれば、比較例と略同等の正面輝度を有しながらも、光拡散層141の拡散材の含有量を減らすことができ、拡散材による等方的な拡散作用による正面輝度の低下等を抑制し、明るく良好な映像を表示できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、表面レンズ層15は、ハードコート機能と天井への映像光の映り込み低減機能とを備える例を示したが、これに限らず、反射防止機能や防眩機能、紫外線吸収機能、防汚機能や帯電防止機能等を適宜選択してさらに付与してもよい。この場合、例えば、これらの機能を有する層を表面レンズ層15と基材層14との間に別層として設けてもよいし、表面レンズ層15を形成する樹脂に、上述の機能を有するものを選択して形成してもよい。
(2)本実施形態において、単位レンズ131は、図2等に示す断面形状が略三角形形状である例を示したが、これに限らず、例えば、略台形形状であり、レンズ面と非レンズ面とが、スクリーン面に平行な頂面を挟んで対向する形態としてもよい。このとき、頂面は、映像光の反射に寄与しない領域に形成されることが好ましい。頂面上には、光吸収層を形成してもよいし、反射層を形成してもよい。
(3)本実施形態において、反射スクリーン10は、光吸収層11を備え、非レンズ面131bが、光吸収層11で被覆される例を示したが、これに限らず、光吸収層11を備えず、非レンズ面131b上にも反射層12が形成される形態としてもよい。
この場合、反射層12は、単位レンズ131間の谷部を充填しその背面側の面が略平面状としてもよいし、単位レンズ131の凹凸形状に沿って所定の厚さで形成される形態としてもよいし、十分な反射特性を有しているならば、その厚さが均一でなくともよい。
(4)本実施形態において、反射スクリーン10は、反射スクリーン10の画面の平面性を維持するために、ガラス製や樹脂製であり、剛性の高い基板層を備える形態としてもよい。
また、本実施形態において、基材層14は、光拡散層141と着色層142とを備える例を示したが、これに限らず、どちらかのみである形態としてもよいし、適宜その層の数や位置は変更可能である。
(5)本実施形態において、反射スクリーン10は、その背面側に設けられた支持板30に不図示の粘着材層等を介して接合されており、略平板状である例を示したが、これに限らず、例えば、支持板30を備えず、反射スクリーン10が粘着材層等を介して壁面等に接合される形態としてもよいし、支持板30を裏面に接合した状態で壁面に固定されたり、フック等の支持部材で壁面に吊り下げされる形態等としてもよい。
また、本実施形態において、反射スクリーン10は、使用時及び不使用時には略平板状である例を示したが、これに限らず、不使用時には巻き取って保管できる巻き取り可能な形態としてもよい。このような形態の場合には、支持板30等を設けず、反射スクリーン10の背面側を、光を透過しにくい布製又は樹脂製の遮光幕や耐傷性を向上させる保護層等で被覆する形態としてもいよい。
(6)本実施形態において、単位レンズ131は、図2等に示す断面において、レンズ面131a及び非レンズ面131bが直線状となる例を示したが、これに限らず、この断面において、例えば、レンズ面131aや非レンズ面131bの一部が曲線状となっていてもよい。
また、本実施形態において、単位レンズ131のレンズ面131a及び非レンズ面131bは、いずれも1つの面である例を示したが、これに限らず、例えば、少なくとも一方の面が、複数の面から構成される形態としてもよい。
(7)本実施形態において、表面レンズ層15及びレンズ層13が、紫外線硬化型樹脂製であり、基材層14のそれぞれの面に紫外線成形法により一体に形成される例を示したが、これに限らず、例えば、熱可塑性樹脂製等であり、押し出し成形法や射出成形法等により表面レンズ層15及びレンズ層13を形成してもよい。
(8)本実施形態において、映像源LSは、鉛直方向において反射スクリーン10より下方に位置し、映像光Lが反射スクリーン10の下方から斜めに投射される例を示したが、これに限らず、例えば、映像源LSが、鉛直方向において反射スクリーン10より上方に位置し、映像光Lが反射スクリーン10の上方から斜めに投射される形態としてもよい。このとき、反射スクリーン10は、図2や図3等に示すレンズ層13の上下方向を反転させた形態とすればよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1 映像表示システム
10 反射スクリーン
11 光吸収層
12 反射層
13 レンズ層
131 単位レンズ
14 基材層
141 光拡散層
142 着色層
15 表面レンズ層
151 単位表面レンズ
LS 映像源
30 支持板

Claims (9)

  1. 映像源から投射された映像光を反射させて観察可能に表示する反射スクリーンであって、
    レンズ面と非レンズ面とを有し背面側に凸となる単位レンズが複数配列されたフレネルレンズ形状を背面側に有するレンズ層と、
    少なくとも前記単位レンズの前記レンズ面に形成され、光を反射する反射層と、
    映像源側の面に映像源側に凸となる単位表面レンズが、該反射スクリーンの画面上下方向を長手方向として画面左右方向に複数配列されたレンチキュラーレンズ形状を有し、該反射スクリーンの映像源側配置される表面レンズ層と、
    を備え、
    前記フレネルレンズ形状の光学的中心は、該反射スクリーンの画面外に位置し、
    前記単位表面レンズは、配列方法における幅の寸法がレンズ高さの寸法以上であること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  2. 請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記単位表面レンズは、
    その配列方向に平行であって、該反射スクリーンの厚み方向に平行な断面において、
    前記単位表面レンズの底部側の表面の接線がスクリーン面となす角度が、前記単位表面レンズの頂部側の表面の接線がスクリーン面となす角度に比べて大きく、また、
    配列方向において、前記単位表面レンズの底部側の表面の接線がスクリーン面となす角度の所定長あたりの変化量が、前記単位表面レンズの頂部側の表面の接線がスクリーン面となす角度の所定長あたりの変化量に比べて大きいこと、
    を特徴とする反射スクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記単位表面レンズの間には、映像源側に凹となる凹部が形成されていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記表面レンズ層の映像源側表面には、微細凹凸形状が形成されていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記表面レンズ層は、ハードコート機能を有すること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記フレネルレンズ形状は、サーキュラーフレネルレンズ形状であること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    少なくとも前記非レンズ面には、光を吸収する光吸収層が形成されていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記レンズ層よりも映像源側に、光を拡散する光拡散層、又は、所定の濃度に着色された着色層の少なくとも1つを有すること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の反射スクリーンと、
    前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源と、
    を備える映像表示システム。
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