WO2018159270A1 - 合成ゴムのラテックスの製造方法 - Google Patents

合成ゴムのラテックスの製造方法 Download PDF

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Abstract

合成ゴムが有機溶媒に溶解または分散してなる合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを、混合装置に連続的に供給し、混合することで、乳化液を連続的に得る乳化工程と、前記乳化工程において連続的に得られる乳化液を、700~760mmHgの圧力条件に調整された容器中に連続的に移送しながら、前記容器中で有機溶媒の除去を行う第1除去工程と、前記第1除去工程を経た乳化液に対し、700mmHg未満の圧力下において、有機溶媒の除去を行う第2除去工程とを備える合成ゴムのラテックスの製造方法を提供する。

Description

合成ゴムのラテックスの製造方法
 本発明は、合成ゴムのラテックスの製造方法に関し、さらに詳しくは、凝集物の発生を抑制しながら、短時間での製造を可能とすることができる合成ゴムのラテックスの製造方法に関する。
 従来、天然ゴムのラテックスを含有するラテックス組成物をディップ成形して、乳首、風船、手袋、バルーン、サック等の人体と接触して使用されるディップ成形体が得られることが知られている。しかしながら、天然ゴムのラテックスは、人体にアレルギー症状を引き起こすような蛋白質を含有するため、生体粘膜または臓器と直接接触するディップ成形体としては問題がある場合があった。そのため、天然ゴムのラテックスではなく、合成ゴムのラテックスを用いる検討がされてきている。
 たとえば、特許文献1では、このような合成ゴムのラテックスを製造するための方法として、合成ゴムが有機溶媒に溶解してなる合成ゴムの溶液と、乳化剤の水溶液とを、混合することで乳化液を得て、得られた乳化液に対して、減圧条件下で、有機溶媒の沸点よりも高い温度にて加熱することで、有機溶媒の除去を行う方法が開示されている。しかしながら、この特許文献1の技術では、有機溶媒の除去に時間が掛かり、そのため生産性に劣るという問題や、得られる合成ゴムのラテックス中における凝集物量の発生が多くなってしまうという問題があった。
特許第5260738号公報
 本発明は、凝集物の発生を抑制しながら、短時間での製造が可能となる合成ゴムのラテックスの製造方法を提供することを目的とする。
 本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、合成ゴムが有機溶媒に溶解または分散してなる合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを、混合装置に連続的に供給し、混合することで、連続的に得られる乳化液を、700~760mmHgの圧力条件に調整された容器中に連続的に移送しながら、この容器中で有機溶媒の除去を行った後に、減圧条件下での有機溶媒の除去を行うことにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
 すなわち、本発明によれば、合成ゴムが有機溶媒に溶解または分散してなる合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを、混合装置に連続的に供給し、混合することで、乳化液を連続的に得る乳化工程と、
 前記乳化工程において連続的に得られる乳化液を、700~760mmHgの圧力条件に調整された容器中に連続的に移送しながら、前記容器中で有機溶媒の除去を行う第1除去工程と、
 前記第1除去工程を経た乳化液に対し、700mmHg未満の圧力下において、有機溶媒の除去を行う第2除去工程とを備える合成ゴムのラテックスの製造方法が提供される。
 本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法においては、前記第1除去工程において、前記乳化液の温度を、前記有機溶媒の沸点よりも低い温度に制御しながら有機溶媒の除去を行うことが好ましい。
 本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法においては、前記第1除去工程において、前記乳化液の温度を、乳化液に含まれる有機溶媒の沸点よりも10℃以上低い温度に制御しながら有機溶媒の除去を行うことがより好ましい。
 本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法においては、前記第2除去工程において、前記乳化液の温度を、前記有機溶媒の沸点以上の温度に制御しながら有機溶媒の除去を行うことが好ましい。
 本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法においては、前記第2除去工程において、1~600mmHgの圧力下において、有機溶媒の除去を行うことが好ましい。
 また、本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法においては、前記第1除去工程における、前記容器への前記乳化液の供給速度(m/hr)を前記容器の容積(m)で除すことにより求められる、前記容器への前記乳化液の移送速度(1/hr)が、0.01~0.5であることが好ましい。
 さらに、本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法においては、前記第1除去工程による700~760mmHgの圧力下における有機溶媒の除去を、前記容器への前記乳化液の供給量が、前記容器の容積に対し、70~140容積%の量となるまで継続した後に、前記容器内の圧力を700mmHg未満とすることで、前記第2除去工程による有機溶媒の除去を行うことが好ましい。
 本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法によれば、凝集物の発生を抑制しながら、短時間での製造を可能とすることができ、これにより生産性の向上が可能となる。
図1は、本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法に用いられる乳化装置の一例を示す図である。
 本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法は、
 合成ゴムが有機溶媒に溶解または分散してなる合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを、混合装置に連続的に供給し、混合することで、乳化液を連続的に得る乳化工程と、
 前記乳化工程において連続的に得られる乳化液を、700~760mmHgの圧力条件に調整された容器中に連続的に移送しながら、前記容器中で有機溶媒の除去を行う第1除去工程と、
 前記第1除去工程を経た乳化液に対し、700mmHg未満の圧力下において、有機溶媒の除去を行う第2除去工程とを備える。
 乳化工程
 本発明の製造方法の乳化工程は、合成ゴムが有機溶媒に溶解または分散してなる合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを、混合装置に連続的に供給し、混合することで、乳化液を連続的に得る工程である。
 本発明の製造方法で用いる、合成ゴムの溶液または分散液は、合成ゴムが有機溶媒中に溶解または分散してなる溶液または分散液であればよく、特に限定されない。
 合成ゴムとしては、特に限定されないが、合成ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、合成ポリクロロプレン等の共役ジエン単量体の単独重合体もしくは共重合体;スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル-イソプレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-イソプレン共重合体、ブチルアクリレート-ブタジエン共重合体等の共役ジエン単量体とこれと共重合可能な他の単量体との共重合体;アクリレート系(共)重合体等が挙げられる。これらのなかでも、ディップ成形体などの膜成形体とした場合における、引張強度および伸びに優れることから、合成ポリイソプレンおよび/またはスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体が好ましい。
 以下、本発明の製造方法で用いる合成ゴムの溶液または分散液を構成する合成ゴムが、合成ポリイソプレンおよび/またはスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体である場合を例示するが、本発明の製造方法で用いる合成ゴムの溶液または分散液は、これら合成ポリイソプレンおよび/またはスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体の溶液または分散液に、何ら限定されるものではない。
 合成ポリイソプレンは、イソプレンの単独重合体であってもよいし、イソプレンと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体とを共重合したものであってもよい。合成ポリイソプレン中のイソプレン単位の含有量は、柔軟で、引張強度に優れるディップ成形体などの膜成形体が得られやすいことから、全単量体単位に対して、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上、特に好ましくは100重量%(イソプレンの単独重合体)である。
 イソプレンと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体としては、たとえば、ブタジエン、クロロプレン、1,3-ペンタジエン等のイソプレン以外の共役ジエン単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、α-クロロアクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリル単量体;スチレン、アルキルスチレン等のビニル芳香族単量体;(メタ)アクリル酸メチル(「アクリル酸メチルおよび/またはメタクリル酸メチル」の意味であり、以下、(メタ)アクリル酸エチルなども同様。)、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;などが挙げられる。これらのイソプレンと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体は、1種単独でも、複数種を併用してもよい。
 合成ポリイソプレンは、従来公知の方法、たとえばトリアルキルアルミニウム-四塩化チタンからなるチーグラー系重合触媒やn-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウムなどのアルキルリチウム重合触媒を用いて、有機溶媒中で、イソプレンと、必要に応じて用いられる共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体とを溶液重合することで、合成ポリイソプレンが有機溶媒に溶解してなる、合成ポリイソプレンの溶液として得ることできる。なお、溶液重合により得られた合成ポリイソプレンの溶液は、乳化工程において、そのまま用いてもよいが、溶液重合により得られた溶液から固形の合成ポリイソプレンを取り出した後、有機溶媒に溶解して、用いてもよい。
 また、重合に用いる有機溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン等の脂環族炭化水素溶媒;ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、二塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素溶媒;等を挙げることができる。これらのうち、脂肪族炭化水素溶媒が好ましく、ブタンが特に好ましい。
 合成ポリイソプレン中のイソプレン単位としては、イソプレンの結合状態により、シス結合単位、トランス結合単位、1,2-ビニル結合単位、3,4-ビニル結合単位の4種類が存在する。得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度向上の観点から、合成ポリイソプレンに含まれるイソプレン単位中のシス結合単位の含有割合は、全イソプレン単位に対して、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上である。
 合成ポリイソプレンの重量平均分子量は、ゲル・パーミーエーション・クロマトグラフィー分析による標準ポリスチレン換算で、好ましくは10,000~5,000,000、より好ましくは500,000~5,000,000、さらに好ましくは800,000~3,000,000である。合成ポリイソプレンの重量平均分子量を上記範囲とすることにより、ディップ成形体などの膜成形体とした場合における、得られる膜成形体の引張強度が向上するとともに、合成ポリイソプレンラテックスが製造しやすくなる傾向がある。
 合成ポリイソプレンのポリマー・ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは50~80、より好ましくは60~80、さらに好ましくは70~80である。
 スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体は、スチレンとイソプレンのブロック共重合体である。スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体中のスチレン単位とイソプレン単位の含有割合は、特に限定されないが、「スチレン単位:イソプレン単位」の重量比で、通常1:99~90:10、好ましくは3:97~70:30、より好ましくは5:95~50:50、さらに好ましくは10:90~30:70の範囲である。
 スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体は、従来公知の方法、たとえばトリアルキルアルミニウム-四塩化チタンからなるチーグラー系重合触媒やn-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウムなどのアルキルリチウム重合触媒を用いて、有機溶媒中で、イソプレンとスチレンとをブロック共重合することで、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体が有機溶媒に溶解してなる、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体の溶液として得ることができる。なお、ブロック共重合により得られたスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体の溶液は、乳化工程において、そのまま用いてもよいが、ブロック共重合により得られた溶液から固形のスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体を取り出した後、有機溶媒に溶解して、用いてもよい。また、重合に用いる有機溶媒としては、上記した合成イソプレンと同様のものが挙げられる。
 スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体中に含まれるイソプレン単位中のシス結合単位の含有割合は、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度向上の観点から、全イソプレン単位に対して、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上である。
 スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体の重量平均分子量は、ゲル・パーミーエーション・クロマトグラフィー分析による標準ポリスチレン換算で、好ましくは10,000~1,000,000、より好ましくは50,000~500,000、さらに好ましくは100,000~300,000である。スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体の重量平均分子量を上記範囲とすることにより、ディップ成形体などの膜成形体とした場合における、得られる膜成形体の引張強度が向上するとともに、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体ラテックスが製造しやすくなる傾向がある。
 スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体のポリマー・ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは50~80、より好ましくは60~80、さらに好ましくは70~80である。
 本発明の製造方法の乳化工程で用いる、合成ゴムの溶液または分散液中における、合成ゴムの含有割合は、特に限定されないが、好ましくは3~30重量%、より好ましくは5~20重量%、さらに好ましくは7~15重量%である。
 本発明の製造方法の乳化工程で用いる、乳化剤の水溶液を構成する、乳化剤としては、特に限定されないが、アニオン性乳化剤を好ましく用いることができる。アニオン性乳化剤としては、たとえば、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、リノレン酸ナトリウム、ロジン酸ナトリウム、ロジン酸カリウム等の脂肪酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、デシルベンゼンスルホン酸カリウム、セチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、セチルベンゼンスルホン酸カリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸カリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等のアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸カリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム等のモノアルキルリン酸塩;等が挙げられる。
 これらアニオン性乳化剤の中でも、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましく、脂肪酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩がより好ましく、脂肪酸塩がさらに好ましく、得られる合成ゴムのラテックス中における凝集物の発生をより適切に防止することができるという点より、ロジン酸ナトリウム、ロジン酸カリウムが特に好ましい。
 本発明の製造方法の乳化工程で用いる、乳化剤の水溶液中における、乳化剤の含有割合は、特に限定されないが、好ましくは0.1~5重量%、より好ましくは0.3~3重量%、さらに好ましくは0.5~2重量%である。
 そして、本発明の製造方法の乳化工程においては、このような合成ゴムが有機溶媒に溶解または分散してなる合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを、混合装置に連続的に供給し、混合することで、乳化液を連続的に得る。
 ここで、図1は、本発明の合成ゴムのラテックスの製造方法に用いられる乳化装置の一例を示す図である。図1に示すように、図1に示す乳化装置は、重合体用タンク10と、乳化剤用タンク20と、混合装置30と、貯留タンク40と、バルブ50と、濃縮器60とを備えている。
 以下においては、本発明の製造方法の乳化工程について、図1を参照しながら説明を行うが、本発明は、図1に示す乳化装置を用いる態様に特に限定されるものではない。
 すなわち、図1を参照して説明すると、本発明の製造方法の乳化工程においては、重合体用タンク10から合成ゴムの溶液または分散液を、乳化剤用タンク20から乳化剤の水溶液を、それぞれ連続的に混合装置30に送り、これにより混合装置30内にて、合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを連続的に混合することで、連続的に乳化液を得るものである。そして、本発明の製造方法においては、得られた乳化液を、貯留タンク40に連続的に供給する。
 本発明の製造方法の乳化工程において、合成ゴムの溶液または分散液および乳化剤の水溶液を、連続的に混合装置30に送る際における、これらの供給割合は、特に限定されないが、合成ゴムの乳化をより適切に進行させることができるという観点より、「合成ゴムの溶液または分散液:乳化剤の水溶液」の体積比で、好ましくは1:2~1:0.3、より好ましくは1:1.5~1:0.5、より好ましくは1:1~1:0.7である。
 混合装置30としては、連続的に混合を行うことができる装置であればよく、特に限定されないが、たとえば、商品名「TKパイプラインホモミキサー」(特殊機化工業社製)、商品名「コロイドミル」(神鋼パンテック社製)、商品名「スラッシャー」(日本コークス工業社製)、商品名「トリゴナル湿式微粉砕機」(三井三池化工機社製)、商品名「キャビトロン」(ユーロテック社製)、商品名「マイルダー」(太平洋機工社製)、商品名「ファインフローミル」(太平洋機工社製)等を用いることができる。なお、混合装置30による混合操作の条件は、特に限定されず、所望の分散状態になるように、処理温度、処理時間などを適宜選定すればよい。
 本発明の製造方法の乳化工程においては、合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを、連続的に混合装置30に送って混合する際における、合成ゴムの溶液または分散液、および乳化剤の水溶液の温度は特に限定されないが、乳化を良好に行うことができるという観点より、好ましくは20~100℃であり、より好ましくは40~90℃、さらに好ましくは60~80℃である。なお、これらを混合する際の温度は、混合温度が所望の温度となるように、合成ゴムの溶液または分散液を重合体用タンク10に貯留する際における温度、および乳化剤の水溶液を乳化剤用タンク20に貯留する際における温度を、それぞれ調整することにより制御すればよい。たとえば、60℃の合成ゴムの溶液または分散液と、60℃の乳化剤の水溶液とを、混合装置30で混合する場合には、合成ゴムの溶液または分散液を重合体用タンク10に貯留する際における温度を60℃とし、乳化剤の水溶液を乳化剤用タンク20に貯留する際における温度を60℃とすればよい。
 第1除去工程
 本発明の製造方法の第1除去工程は、上述した乳化工程において連続的に得られる乳化液を、700~760mmHgの圧力条件に調整された容器中に連続的に移送しながら、容器中で乳化液に含まれる有機溶媒(すなわち、合成ゴムの溶液または分散液に由来する有機溶媒)の除去を行う工程である。なお、本発明の製造方法の第1除去工程における、乳化液からの有機溶媒の除去は、上述した乳化工程において連続的に得られる乳化液を容器中に連続的に移送しながら行われるものであることから、通常、上述した乳化工程とほぼ同時に行われることとなる。
 以下においては、本発明の製造方法の第1除去工程の具体的な態様について、図1を参照しながら説明を行うが、本発明は、図1に示す乳化装置を用いる態様に特に限定されるものではない。
 すなわち、図1を参照し、本発明の製造方法の第1除去工程の具体的な態様について説明すると、第1除去工程においては、混合装置30から連続的に送られてくる乳化液を、貯留タンク40に連続的に受け入れつつ、貯留タンク40内の圧力を700~760mmHgの圧力に制御することで、受け入れた乳化液中に含まれる有機溶媒を常圧除去する。ここで、本発明の製造方法の第1除去工程においては、有機溶媒を常圧除去するために、バルブ50を「開」とするものであり、これにより、貯留タンク40内が開放系となるため、乳化液から常圧除去された有機溶媒を、バルブ50側の配管を通って、濃縮器60により回収するような態様とすることができる。あるいは、本発明の製造方法の第1除去工程においては、濃縮器60の下流側に減圧ポンプを接続し、バルブ50を「開」とした状態で、減圧ポンプにより、貯留タンク40内の圧力が700mmHg以上、760mmHg未満に保たれるような状態とし、このような状態にて、乳化液から常圧除去された有機溶媒を、同様に濃縮器60により回収するような態様としてもよい。
 第1除去工程における圧力は、700~760mmHgであり、730~760mmHgとすることが好ましく、制御が簡便であるという点より、大気圧(760mmHg)とすることが特に好ましい。
 また、本発明の製造方法の第1除去工程においては、貯留タンク40内で、乳化液中に含まれる有機溶媒を常圧除去する際における、乳化液の温度は、乳化液に含まれる有機溶媒(すなわち、合成ゴムの溶液または分散液に由来する有機溶媒)の沸点よりも低い温度に制御することが好ましく、乳化液に含まれる有機溶媒の沸点よりも10℃以上低い温度に制御することがより好ましく(すなわち、有機溶媒の沸点がX℃である場合に、(X-10)℃以下とすることが好ましく)、乳化液に含まれる有機溶媒の沸点よりも20℃以上低い温度に制御することがさらに好ましい。なお、第1除去工程における乳化液の温度の下限は、特に限定されないが、30℃以上とすることが好ましい。第1除去工程における、有機溶媒の除去を、このような温度で行うことで、乳化液が泡立つことで、乳化液の一部が、貯留タンク40から濃縮器60内に進入してしまい、歩留まりが低下してしまうという不具合を有効に防止しながら、有機溶媒の除去効率をより高めることができる。
 また、本発明の製造方法の第1除去工程において、混合装置30から貯留タンク40への乳化液の供給速度(m/hr)を、貯留タンク40内の容積(m)で除すことにより求められる、貯留タンク40への乳化液の移送速度(受け入れ速度)(1/hr)、すなわち、「貯留タンク40への乳化液の移送速度(1/hr)=混合装置30から貯留タンク40への乳化液の供給速度(m/hr)÷貯留タンク40内の容積(m)」が、好ましくは0.01~0.5であり、より好ましくは0.05~0.3、さらに好ましくは0.1~0.15である。貯留タンク40の乳化液の移送速度を上記範囲とすることにより、良好な生産性を実現しながら、第1除去工程における有機溶媒の常圧除去を充分に行うことができる。なお、上記定義からも明らかなように、たとえば、貯留タンク40への乳化液の移送速度が0.1(1/hr)である場合には、貯留タンク40への乳化液の移送量と、貯留タンク40の容積とが10時間で等しいものとなるような速度であり、また、貯留タンク40への乳化液の移送速度が0.2(1/hr)である場合には、貯留タンク40への乳化液の移送量と、貯留タンク40の容積とが5時間で等しいものとなるような速度である。
 また、貯留タンク40への乳化液の移送速度を上記範囲とする方法としては、特に限定されないが、たとえば、重合体用タンク10から合成ゴムの溶液または分散液を、また、乳化剤用タンク20から乳化剤の水溶液を、それぞれ連続的に混合装置30に送る際における供給速度を調整する方法や、使用する貯留タンク40のサイズを調整する方法などが挙げられる。
 また、本発明の製造方法の第1除去工程において、混合装置30から連続的に送られてくる乳化液を、貯留タンク40に連続的に受け入れつつ、貯留タンク40内にて、受け入れた乳化液中に含まれる有機溶媒を常圧除去させる操作を、貯留タンク40に供給される乳化液の量が、貯留タンク40の容積に対し、70~140容積%の量となるまで継続することが好ましく、80~130容積%の量となるまで継続することがより好ましく、90~120容積%の量となるまで継続することがさらに好ましい。貯留タンク40に供給される乳化液の量が、上記した量となるまで上記操作を継続することにより、乳化液が泡立つことで、乳化液の一部が、貯留タンク40から濃縮器60内に進入してしまい、歩留まりが低下してしまうという不具合を有効に防止しながら、一度の操作における処理量を高めることができ、これにより、生産性の向上が可能となる。
 本発明の製造方法の第1除去工程においては、混合装置30から連続的に送られてくる乳化液を、貯留タンク40に連続的に受け入れつつ、貯留タンク40内で、受け入れた乳化液中に含まれる有機溶媒を蒸発させるため、第1除去工程終了後において、貯留タンク40内に実際に貯留される乳化液の量は、混合装置30から供給される乳化液の量よりも、通常少ないものとなる。すなわち、たとえば、混合装置30から供給される乳化液の量を、貯留タンク40の容積に対し、90容積%となる量とした場合でも、混合装置30から連続的に乳化液の供給を行っている間に、乳化液中に含まれる有機溶媒のうち一部が蒸発するため、貯留タンク40に実際に貯留される乳化液の量は、通常は、貯留タンク40の容積に対して90容積%に満たない量(たとえば、80容積%以下程度)となる。そのため、混合装置30から供給される乳化液の量を、貯留タンク40の容積に対し、上記のように100容積%を超える量(たとえば、120容積%)とした場合でも、混合装置30から連続的に乳化液の供給を行っている間に、乳化液中に含まれる有機溶媒のうち一部が常圧除去されるため、貯留タンク40に実際に貯留される乳化液の量を、貯留タンク40の容積に対して、100容積%に満たない量とすることができるものである。
 なお、本発明の製造方法の第1除去工程においては、貯留タンク40に供給される乳化液の量が上記範囲となるように行えばよいが、第1除去工程終了後における、貯留タンク40内における乳化液の貯留量(すなわち、乳化液中に含まれる有機溶媒のうち一部が常圧除去された後の、貯留タンク40内における量)は、貯留タンク40の容積に対し、好ましくは10~90容積%であり、より好ましくは20~80容積%、最も好ましくは30~70容量%である。また、本発明の製造方法の第1除去工程においては、貯留タンク40に供給される乳化液に含まれていた有機溶媒全量のうち、50重量%以上が常圧除去されるような態様とすることが好ましく、70重量%以上が常圧除去されるような態様とすることがより好ましく、80重量%以上が常圧除去されるような態様とすることが特に好ましい。なお、上限は、特に限定されないが、98重量%以下程度である。
 第2除去工程
 本発明の製造方法の第2除去工程は、上述した第1除去工程を経た乳化液に対し、700mmHg未満の圧力下において、有機溶媒の除去を行う工程である。以下においては、本発明の製造方法の第2除去工程の具体的な態様について、図1を参照しながら説明を行うが、本発明は、図1に示す乳化装置を用いる態様に特に限定されるものではない。
 すなわち、図1を参照して、本発明の製造方法の第2除去工程の具体的な態様について説明すると、第2除去工程においては、上述した第1除去工程を経た乳化液を貯留タンク40に貯留させた状態にて、貯留タンク40内の圧力を700mmHg未満に減圧することで、上述した第1除去工程を経た乳化液に含まれる有機溶媒を減圧除去する。本発明の製造方法の第2除去工程においては、たとえば、濃縮器60の下流側に減圧ポンプを接続し、バルブ50を開とした状態で、減圧ポンプにより、貯留タンク40内の圧力を減圧し、貯留タンク40内の圧力を700mmHg未満とすることで、乳化液から減圧除去された有機溶媒がバルブ50側の配管を通って、濃縮器60により回収されるような態様とすることができる。
 第2除去工程における圧力は、700mmHg未満であり、好ましくは1~600mmHg、より好ましくは10~500mmHg、最も好ましくは100~400mmHgである。前記容器内の圧力を前記範囲とすることにより、圧力が高過ぎた場合に有機溶媒の除去に長時間を要してしまったり、低過ぎた場合に乳化液が発泡して濃縮器60等に乳化剤が混入してしまったりすることを抑制、防止することができる。
 また、本発明の製造方法の第2除去工程においては、貯留タンク40内で、乳化液中に含まれる有機溶媒を減圧除去する際における、乳化液の温度は、乳化液に含まれる有機溶媒(すなわち、合成ゴムの溶液または分散液に由来する有機溶媒)の沸点以上の温度に制御することが好ましく、乳化液に含まれる有機溶媒の沸点よりも5℃以上高い温度に制御することがより好ましく(すなわち、有機溶媒の沸点がX℃である場合に、(X+5)℃以上とすることが好ましく)、乳化液に含まれる有機溶媒の沸点よりも10℃以上高い温度に制御することがさらに好ましい。なお、第2除去工程における乳化液の温度の上限は、特に限定されないが、100℃未満とすることが好ましい。
 本発明の製造方法においては、上述したように、第1除去工程において、混合装置30から連続的に送られてくる乳化液を、貯留タンク40に連続的に受け入れつつ、貯留タンク40内で、受け入れた乳化液中に含まれる有機溶媒を常圧除去させるため、貯留タンク40内に実際に貯留される乳化液の量は、混合装置30から供給される乳化液の量よりも、通常少ないものとなるものである。たとえば、混合装置30から供給される乳化液の量を、貯留タンク40の容積に対し、90容積%となる量とした場合でも、貯留タンク40に実際に貯留される乳化液の量は、貯留タンク40の容積に対して90容積%に満たない量(たとえば、80容積%以下程度)となるものであり、これにより、貯留タンク40内における、乳化液の液面を比較的低くすることができるものである。そして、乳化液の液面を比較的低くすることができることにより、上記のように、第2除去工程において有機溶媒の減圧除去を行う際の温度を比較的高くした場合でも、乳化液の泡立ちによって、乳化液の一部が、貯留タンク40から濃縮器60内に進入してしまい、歩留まりが低下してしまうという不具合を有効に防止しながら、有機溶媒の除去効率を効果的に高めることができるものである。
 また、第2除去工程を行う際においては、第1除去工程を経た乳化液に対し、消泡剤を添加した状態で、第2除去工程による有機溶媒の除去を行ってもよいが、本発明の製造方法によれば、貯留タンク40内における、乳化液の液面を比較的低くした状態で、有機溶媒の減圧除去を行うことができるものであるため、このような消泡剤の添加量を比較的少なくすることができるものである。特に、消泡剤の添加量が多すぎると、得られるディップ成形体などの膜成形体の表面に、フィッシュアイと呼ばれる微小欠点が生じてしまうおそれがあるところ、本発明の製造方法によれば、このようなフィッシュアイの発生を有効に防止できるものである。なお、消泡剤を使用する際における消泡剤の添加時期としては、特に限定されないが、第2除去工程における有機溶媒の減圧除去を行う前の乳化液に予め添加してもよいし、あるいは、第2除去工程における有機溶媒の減圧除去を行いながら、乳化液に対し、適宜添加してもよい。
 また、本発明の製造方法の第2除去工程においては、貯留タンク40内で、乳化液中に含まれる有機溶媒を減圧除去する際における、減圧除去時間は、好ましくは1~20時間、より好ましくは2~15時間である。本発明の製造方法においては、上述した第1除去工程において、乳化工程において得られた乳化液について、乳化直後において含まれていた有機溶媒のうち、一部については既に除去されており、このように、有機溶媒のうち一部が除去された状態にて、第2除去工程における有機溶媒の減圧除去を行うものであるため、減圧除去時間を、上記のように比較的短い時間とした場合でも、有機溶媒を適切に除去することができ、しかも得られる合成ゴムのラテックス中における凝集物の発生をも抑制できるものである。
 なお、第2除去工程における、乳化液からの有機溶媒の減圧除去は、上記乳化工程における、連続的に乳化液を得る操作(すなわち、合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを混合装置に連続的に供給して、連続的に乳化液を得て、これを貯留タンク40に連続的に移送する操作)を終了した後、速やかに開始すればよく、より具体的には、連続的に乳化液を得る操作を終了した後、第2除去工程における、乳化液からの有機溶媒の減圧除去に必要となる各種操作を行った後に開始すればよいが、連続的に乳化液を得る操作を終了した後、上記第1除去工程における、700~760mmHgの圧力での、乳化液からの有機溶媒の除去を所定時間継続した後に、開始するような態様としてもよい。
 以上のようにして、本発明の製造方法によれば、合成ゴムのラテックスを得ることができる。なお、このようにして得られる合成ゴムのラテックスには、ラテックスの分野で通常配合される、pH調整剤、消泡剤、防腐剤、キレート化剤、酸素捕捉剤、分散剤、老化防止剤等の添加剤を配合してもよい。
 pH調整剤としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩;アンモニア;トリメチルアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン化合物;等が挙げられるが、アルカリ金属の水酸化物またはアンモニアが好ましい。
 また、必要に応じ、合成ゴムのラテックスの固形分濃度を上げるために、遠心分離による濃縮操作を行ってもよい。
 本発明の製造方法により製造される合成ゴムのラテックスの体積平均粒子径は、好ましくは0.1~10μm、より好ましくは0.5~3μm、さらに好ましくは1~2μmである。体積平均粒子径を上記範囲とすることにより、ラテックス粘度が適度なものとなり取り扱いやすくなるとともに、合成ゴムのラテックスを貯蔵した際に、ラテックス表面に皮膜が生成することを抑制できる。
 本発明の製造方法により製造される合成ゴムのラテックスの固形分濃度は、好ましくは30~70重量%、より好ましくは40~70重量%である。固形分濃度を上記範囲とすることにより、合成ゴムのラテックスを貯蔵した際における重合体粒子の分離を抑制することができるとともに、重合体粒子同士が凝集して粗大凝集物が発生することを抑制できる。
 ラテックス組成物
 また、本発明の製造方法により製造される合成ゴムのラテックスは、架橋剤を添加することでラテックス組成物としてもよい。
 架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄等の硫黄;塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリン・ジスルフィド、アルキルフェノール・ジスルフィド、カプロラクタムジスルフィド、含りんポリスルフィド、高分子多硫化物、2-(4’-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等の硫黄含有化合物が挙げられる。これらのなかでも、硫黄が好ましく使用できる。架橋剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
 架橋剤の含有量は、特に限定されないが、合成ゴムのラテックスに含まれる合成ゴム100重量部に対して、好ましくは0.1~10重量部、より好ましくは0.2~3重量部である。架橋剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度をより高めることができる。
 また、ラテックス組成物は、さらに架橋促進剤を含有することが好ましい。
 架橋促進剤としては、ディップ成形において通常用いられるものが使用でき、たとえば、ジエチルジチオカルバミン酸、ジブチルジチオカルバミン酸、ジ-2-エチルヘキシルジチオカルバミン酸、ジシクロヘキシルジチオカルバミン酸、ジフェニルジチオカルバミン酸、ジベンジルジチオカルバミン酸などのジチオカルバミン酸類およびそれらの亜鉛塩;2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール亜鉛、2-メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2-(2,4-ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2-(N,N-ジエチルチオ・カルバイルチオ)ベンゾチアゾール、2-(2,6-ジメチル-4-モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2-(4′-モルホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、4-モルホニリル-2-ベンゾチアジル・ジスルフィド、1,3-ビス(2-ベンゾチアジル・メルカプトメチル)ユリアなどが挙げられるが、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、2ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、2-メルカプトベンゾチアゾール亜鉛が好ましい。架橋促進剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
 架橋促進剤の含有量は、合成ゴムのラテックスに含まれる合成ゴム100重量部に対して、好ましくは0.05~5重量部であり、より好ましくは0.1~2重量部である。架橋促進剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度をより高めることができる。
 また、ラテックス組成物には、さらに酸化亜鉛を含有させることが好ましい。
 酸化亜鉛の含有量は、特に限定されないが、合成ゴムのラテックスに含まれる合成ゴム100重量部に対して、好ましくは0.1~5重量部、より好ましくは0.2~2重量部である。酸化亜鉛の含有量を上記範囲とすることにより、乳化安定性を良好なものとしながら、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度をより高めることができる。
 ラテックス組成物には、さらに、老化防止剤;分散剤;カーボンブラック、シリカ、タルク等の補強剤;炭酸カルシウム、クレー等の充填剤;紫外線吸収剤;可塑剤;等の配合剤を必要に応じて配合することができる。
 老化防止剤としては、2,6-ジ-4-メチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6-ジ-t-ブチル-α-ジメチルアミノ-p-クレゾール、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、スチレン化フェノール、2,2’-メチレン-ビス(6-α-メチル-ベンジル-p-クレゾール)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)、2,2’-メチレン-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、アルキル化ビスフェノール、p-クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、などの硫黄原子を含有しないフェノール系老化防止剤;2,2’-チオビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4’-チオビス-(6-t-ブチル-o-クレゾール)、2,6-ジ-t-ブチル-4-(4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)フェノールなどのチオビスフェノール系老化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコール・ジホスファイトなどの亜燐酸エステル系老化防止剤;チオジプロピオン酸ジラウリルなどの硫黄エステル系老化防止剤;フェニル-α-ナフチルアミン、フェニル-β-ナフチルアミン、p-(p-トルエンスルホニルアミド)-ジフェニルアミン、4,4’―(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、ブチルアルデヒド-アニリン縮合物などのアミン系老化防止剤;6-エトキシ-2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンなどのキノリン系老化防止剤;2,5-ジ-(t-アミル)ハイドロキノンなどのハイドロキノン系老化防止剤;などが挙げられる。これらの老化防止剤は、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
 老化防止剤の含有量は、合成ゴムのラテックスに含まれる合成ゴム100重量部に対して、好ましくは0.05~10重量部、より好ましくは0.1~5重量部である。
 ラテックス組成物の調製方法は、特に限定されないが、たとえば、ボールミル、ニーダー、ディスパー等の分散機を用いて、合成ゴムのラテックスに、架橋剤、および必要に応じて配合される各種配合剤を混合する方法や、上記の分散機を用いて、合成ゴムのラテックス以外の配合成分の水性分散液を調製した後、該水性分散液を合成ゴムのラテックスに混合する方法などが挙げられる。
 ラテックス組成物は、pHが7以上であることが好ましく、pHが7~13の範囲であることがより好ましく、pHが8~12の範囲であることがさらに好ましい。また、ラテックス組成物の固形分濃度は、15~65重量%の範囲にあることが好ましい。
 ラテックス組成物は、得られるディップ成形体などの膜成形体の機械的特性をより高めるという観点より、ディップ成形などの成形に供する前に、熟成(前架橋)させることが好ましい。前架橋する時間は、特に限定されず、前架橋の温度にも依存するが、好ましくは1~14日間であり、より好ましくは1~7日間である。なお、前架橋の温度は、好ましくは20~40℃である。
 そして、前架橋した後、ディップ成形などの成形に供されるまで、好ましくは10~30℃の温度で貯蔵することが好ましい。高温のまま貯蔵すると、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度が低下する場合がある。
 膜成形体
 また、上述したラテックス組成物を膜状に成形することで、膜成形体を得ることができる。膜成形体の膜厚は、好ましくは0.03~0.50mm、より好ましくは0.05~0.40mm、特に好ましくは0.08~0.30mmである。
 膜成形体としては、特に限定されないが、上述したラテックス組成物をディップ成形して得られるディップ成形体であることが好適である。ディップ成形は、ラテックス組成物に型を浸漬し、型の表面に当該組成物を沈着させ、次に型を当該組成物から引き上げ、その後、型の表面に沈着した当該組成物を乾燥させる方法である。なお、ラテックス組成物に浸漬される前の型は予熱しておいてもよい。また、型をラテックス組成物に浸漬する前、または、型をラテックス組成物から引き上げた後、必要に応じて凝固剤を使用できる。
 凝固剤の使用方法の具体例としては、ラテックス組成物に浸漬する前の型を凝固剤の溶液に浸漬して型に凝固剤を付着させる方法(アノード凝着浸漬法)、ラテックス組成物を沈着させた型を凝固剤溶液に浸漬する方法(ティーグ凝着浸漬法)などがあるが、厚みムラの少ないディップ成形体が得られる点で、アノード凝着浸漬法が好ましい。
 凝固剤の具体例としては、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどのハロゲン化金属;硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸亜鉛などの硝酸塩;酢酸バリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛など酢酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩;などの水溶性多価金属塩である。なかでも、カルシウム塩が好ましく、硝酸カルシウムがより好ましい。これらの水溶性多価金属塩は、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
 凝固剤は、好ましくは水溶液の状態で使用する。この水溶液は、さらにメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒やノニオン性界面活性剤を含有していてもよい。凝固剤の濃度は、水溶性多価金属塩の種類によっても異なるが、好ましくは5~50重量%、より好ましくは10~30重量%である。
 型をラテックス組成物から引き上げた後、通常、加熱して型上に形成された沈着物を乾燥させる。乾燥条件は適宜選択すればよい。
 次いで、加熱して、型上に形成された沈着物を架橋させる。
 架橋時の加熱条件は、特に限定されないが、好ましくは60~150℃、より好ましくは100~130℃の加熱温度で、好ましくは10~120分の加熱時間である。
 加熱の方法は、特に限定されないが、オーブンの中で温風にて加熱する方法、赤外線を照射して加熱する方法などがある。 
 また、ラテックス組成物を沈着させた型を加熱する前あるいは加熱した後に、水溶性不純物(たとえば、余剰の界面活性剤や凝固剤)を除去するために、型を水または温水で洗浄することが好ましい。用いる温水としては好ましくは40~80℃であり、より好ましくは50~70℃である。
 架橋後のディップ成形体は、型から脱着される。脱着方法の具体例は、手で型から剥がす方法、水圧または圧縮空気圧力により剥がす方法等が挙げられる。架橋途中のディップ成形体が脱着に対する十分な強度を有していれば、架橋途中で脱着し、引き続き、その後の架橋を継続してもよい。
 膜成形体、およびその一態様であるディップ成形体は、たとえば、手袋として特に好適に用いることができる。膜成形体が手袋である場合、膜成形体同士の接触面における密着を防止し、着脱の際の滑りをよくするために、タルク、炭酸カルシウムなどの無機微粒子または澱粉粒子などの有機微粒子を手袋表面に散布したり、微粒子を含有するエラストマー層を手袋表面に形成したり、手袋の表面層を塩素化したりしてもよい。
 また、膜成形体、およびその一態様であるディップ成形体は、上記手袋の他にも、哺乳瓶用乳首、スポイト、チューブ、水枕、バルーンサック、カテーテル、コンドームなどの医療用品;風船、人形、ボールなどの玩具;加圧成形用バック、ガス貯蔵用バックなどの工業用品;指サックなどにも用いることができる。
 接着剤層形成基材
 接着剤層形成基材は、基材上に、上述した本発明の製造方法により製造される合成ゴムのラテックスを用いて形成される接着剤層を備える、基材と、接着剤層との複合材料である。
 基材としては、特に限定されないが、たとえば繊維基材を用いることができる。繊維基材を構成する繊維の種類は、特に限定されず、たとえば、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン、アラミド(芳香族ポリアミド)等のポリアミド繊維、ガラス繊維、綿、レーヨン等が挙げられる。これらは、その用途に応じて、適宜選定することができる。繊維基材の形状は特に限定されず、たとえば、ステープル、フィラメント、コード状、ロープ状、織布(帆布等)等を挙げることができ、その用途に応じて適宜選定することができる。
 また、接着剤層は、上述した本発明の製造方法により製造される合成ゴムのラテックスを用いて形成すればよく、合成ゴムのラテックスに、配合剤等を配合することなくそのまま用いてもよいし、あるいは、各種配合剤を配合することで、接着剤組成物とし、このような接着剤組成物を用いて接着剤層を形成してもよい。
 接着剤組成物に含有させる配合剤としては、たとえば、接着剤樹脂が挙げられる。接着剤樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、レゾルシン-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂およびイソシアネート樹脂を好適に使用することができ、これらのなかでも、レゾルシン-ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。レゾルシン-ホルムアルデヒド樹脂は、公知のもの(たとえば、特開昭55-142635号公報に開示のもの)が使用できる。レゾルシンとホルムアルデヒドとの反応比率は、「レゾルシン:ホルムアルデヒド」のモル比で、通常、1:1~1:5、好ましくは1:1~1:3である。
 また、接着剤組成物には、接着力をさらに高めるために、従来から使用されている2,6-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニルメチル)-4-クロロフェノール又は類似の化合物、イソシアネート、ブロックイソシアネート、エチレン尿素、ポリエポキシド、変性ポリ塩化ビニル樹脂等を含有させることができる。
 さらに、接着剤組成物には、加硫助剤を含有させることができる。加硫助剤を含有させることにより、接着剤層形成基材の機械的強度を向上させることができる。加硫助剤としては、p-キノンジオキシム等のキノンジオキシム;ラウリルメタクリレートやメチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル;DAF(ジアリルフマレート)、DAP(ジアリルフタレート)、TAC(トリアリルシアヌレート)、TAIC(トリアリルイソシアヌレート)等のアリル化合物;ビスマレイミド、フェニルマレイミド、N,N-m-フェニレンジマレイミド等のマレイミド化合物;硫黄;等を挙げることができる。
 接着剤組成物中における合成ゴムの含有量(固形分量)は、好ましくは5~60重量%、より好ましくは10~30重量%である。
 接着剤層形成基材は、たとえば、基材表面に、本発明の製造方法により製造される合成ゴムのラテックス、またはこれを含有する接着剤組成物を塗布する方法、あるいは、基材を、合成ゴムのラテックス、またはこれを含有する接着剤組成物中に浸漬する方法などにより、基材上に、接着剤層を形成することにより得ることできる。
 このような本発明の接着剤層形成基材は、たとえば、接着剤層を介して、ゴムと接着することにより、基材-ゴム複合体として用いることができる。基材-ゴム複合体としては、特に限定されないが、たとえば、繊維基材としてコード状のものを用いた芯線入りのゴム製歯付きベルト、帆布等の基布状の繊維基材を用いたゴム製歯付きベルト等が挙げられる。
 基材-ゴム複合体を得る方法としては、特に限定されないが、たとえば、塗布法や浸漬処理等により、本発明の製造方法により製造される合成ゴムのラテックス、またはこれを含有する接着剤組成物を基材に付着させて接着剤層形成基材を得て、接着剤層形成基材をゴム上に載置し、これを加熱および加圧する方法が挙げられる。加圧は、圧縮(プレス)成形機、金属ロール、射出成形機等を用いて行なうことができる。加圧の圧力は、好ましくは0.5~20MPa、より好ましくは2~10MPaである。加熱の温度は、好ましくは130~300℃、より好ましくは150~250℃である。加熱および加圧の処理時間は、好ましくは1~180分、より好ましくは5~120分である。加熱および加圧する方法により、ゴムの成形、および接着剤層形成基材とゴムとの接着を、同時に行なうことができるようになる。なお、加圧に用いる圧縮機の型の内面やロールの表面には、目的とする基材-ゴム複合体のゴムに所望の表面形状を付与するための型を形成させておくことが好ましい。
 また、基材-ゴム複合体の一態様として、基材-ゴム-基材複合体を挙げることができる。基材-ゴム-基材複合体は、たとえば、基材(2種以上の基材の複合体であってもよい。)と基材-ゴム複合体とを組み合わせて形成することができる。具体的には、基材としての芯線、ゴムおよび基材としての基布を重ね(このとき、芯線および基布には、合成ゴムのラテックス、またはこれを含有する接着剤組成物を適宜付着させて接着剤層形成基材としておく)、加熱しながら加圧することにより、基材-ゴム-基材複合体を得ることができる。
 このような接着剤層形成基材を用いて得られる基材-ゴム複合体は、平ベルト、Vベルト、Vリブドベルト、丸ベルト、角ベルト、歯付ベルト、油中ベルト等のベルト;ホース、チューブ、ダイアフラム等に好適に使用できる。ホースとしては、単管ゴムホース、多層ゴムホース、編上式補強ホース、布巻式補強ホース等が挙げられる。ダイアフラムとしては、平形ダイアフラム、転動形ダイアフラム等が挙げられる。
 以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、以下において、「部」は、特に断りのない限り重量基準である。また、試験、評価は下記によった。
 合成ポリイソプレンラテックス中の凝集物含有量
 アルミ皿(重量:X1)に、合成ポリイソプレンラテックス2gを精秤し(重量:X2)、これを105℃の熱風乾燥器内で2時間乾燥させた。次いで、デシケーター内で冷却した後、アルミ皿ごと重量を測定し(重量:X3)、下記の計算式にしたがって、合成ポリイソプレンラテックスの固形分濃度を算出した。
  固形分濃度(重量%)=(X3-X1)×100/X2
 次いで、合成ポリイソプレンラテックスを約100g精秤した後、重量既知の200メッシュのSUS製金網でろ過し、金網上の凝集物を数回水洗して、合成ポリイソプレンラテックスを除去した。これを、105℃で60分間、乾燥した後、その乾燥重量を測定し、下記式に基づいて、合成ポリイソプレンラテックス中の凝集物含有量(単位:重量%)を求めた。
  凝集物含有率(重量%)={(α-β)/(γ×Δ)}×10,000
 ここで、αは乾燥後の金網及び乾燥凝集物の重量、βは金網の重量、γは合成ポリイソプレンラテックスの重量、Δは合成ポリイソプレンラテックスの固形分濃度をそれぞれ示す。
 実施例1
(合成ポリイソプレンのシクロヘキサン溶液(a)の調製)
 合成ポリイソプレン(商品名「NIPOL IR2200L」、日本ゼオン社製)をシクロヘキサン(沸点:81℃)と混合し、攪拌しながら温度を60℃に昇温して溶解し、合成ポリイソプレン濃度8重量%である、合成ポリイソプレンのシクロヘキサン溶液(a)を調製した。
(ロジン酸カリウム水溶液(b)の調製)
 乳化剤としてのロジン酸カリウムを、温度60℃で水と混合することにより、ロジン酸カリウム濃度1重量%である、ロジン酸カリウム水溶液(b)を調製した。
(合成ポリイソプレンラテックスの製造)
 そして、上記にて調製した合成ポリイソプレンのシクロヘキサン溶液(a)およびロジン酸カリウム水溶液(b)を用い、図1に示す乳化装置を使用して、合成ポリイソプレンラテックスの製造を行った。
 具体的には、重合体用タンク10に、上記にて調製した合成ポリイソプレンのシクロヘキサン溶液(a)を60℃に加温した状態で貯留させ、また、乳化剤用タンク20に、上記にて調製したロジン酸カリウム水溶液(b)を60℃に加温した状態で貯留させて、これらを、「合成ポリイソプレン」:「ロジン酸カリウム」の重量比で10:1となるように、混合装置30に連続的に供給することで、乳化液を連続的に得て、得られた乳化液を、圧力が760mmHgに保たれた貯留タンク40に連続的に排出させた。
 なお、貯留タンク40への乳化液の排出速度は0.1Xm/hr(貯留タンク40の容積はXm)とした。すなわち、本実施例では、貯留タンク40への乳化液の移送速度を、0.1(1/hr)とした。また、本実施例では、バルブ50を「開」とすることで、貯留タンク40を開放系にしつつ、その内部の圧力を760mmHgに保ち、かつ、乳化液の温度を60℃に保持することで、乳化液を貯留タンク40内に移送しながら、これと同時に貯留タンク40内でのシクロヘキサンの蒸発による除去(常圧除去)を行った。
 そして、本実施例では、このような乳化液の貯留タンク40への移送、および貯留タンク40内でのシクロヘキサンの蒸発による除去(常圧除去)を、貯留タンク40内に排出される乳化液の量が、貯留タンク40の容積の92容積%となる量まで、連続して行った後、乳化液の貯留タンク40への移送を停止した。なお、乳化液の貯留タンク40への移送を停止した直後における、貯留タンク40内の乳化液の量は、貯留タンク40の容積の57容積%であった(すなわち、シクロヘキサンの蒸発(常圧除去)による除去により、35容積%のシクロヘキサンが除去されたと言える。)。
 次いで、乳化液の貯留タンク40への移送を停止した後、濃縮器60の下流側に、減圧ポンプを接続し、貯留タンク40内の乳化液を85℃に加温した状態にて、貯留タンク40内部の減圧操作を開始することで、貯留タンク40内部の圧力を50mmHgに保ちつつ、貯留タンク40内の乳化液を85℃に保持することにより、シクロヘキサンの減圧除去を行った。なお、シクロヘキサンの減圧除去に際しては、濃縮器60により回収されたシクロヘキサンの量を1時間ごとに測定し、乳化液中のシクロヘキサン含有量が、乳化液中の合成ゴムに対して100重量ppm以下となったと判断できるまで行い、これに要した時間を減圧除去時間とした(後述する実施例1~4、比較例1においても同様)。本実施例においては、減圧除去時間は9時間となった。また、シクロヘキサンの減圧除去に際しては、適宜、消泡剤を添加しながら行った。
 そして、上記操作を行うことにより得られた合成ポリイソプレンラテックスについて、上記方法にしたがい、凝集物含有量の測定を行った。結果を表1に示す。
 実施例2
 混合装置30から貯留タンク40への乳化液の排出速度を実施例1の2倍とした(すなわち、本実施例では、貯留タンク40への乳化液の移送速度を、0.2(1/hr)とした)以外は、実施例1と同様の操作を行うことで、合成ポリイソプレンラテックスの製造を行った。なお、実施例2においては、乳化液の貯留タンク40への移送を停止した直後における、貯留タンク40内の乳化液の量は、貯留タンク40の容積の74容積%であり、また、減圧除去時間(すなわち、乳化液中のシクロヘキサン含有量が、乳化液中の合成ゴムに対して100重量ppm以下となるまでに要した時間)は10時間であった。そして、得られた合成ポリイソプレンラテックスについて、上記方法にしたがい、凝集物含有量の測定を行った。結果を表1に示す。
 実施例3
 重合体用タンク10に、合成ポリイソプレンのシクロヘキサン溶液(a)を貯留させる際における温度を80℃とするとともに、乳化剤用タンク20に、ロジン酸カリウム水溶液(b)を貯留させる際における温度を80℃とし、かつ、乳化液を貯留タンク40内に移送しながら、これと同時に貯留タンク40内でのシクロヘキサンの蒸発による除去(常圧除去)を行う際における、乳化液の温度を80℃に保った状態とした以外は、実施例1と同様の操作を行うことで、合成ポリイソプレンラテックスの製造を行った。なお、実施例3においては、乳化液の貯留タンク40への移送を停止した直後における、貯留タンク40内の乳化液の量は、貯留タンク40の容積の55容積%であり、また、減圧除去時間(すなわち、乳化液中のシクロヘキサン含有量が、乳化液中の合成ゴムに対して100重量ppm以下となるまでに要した時間)は7時間であった。そして、得られた合成ポリイソプレンラテックスについて、上記方法にしたがい、凝集物含有量の測定を行った。結果を表1に示す。
 実施例4
 貯留タンク40内にて、乳化液から、シクロヘキサンの減圧除去を行う際における、貯留タンク40内の乳化液の保持温度を70℃に変更した以外は、実施例3と同様の操作を行うことで、合成ポリイソプレンラテックスの製造を行った。なお、実施例4においては、乳化液の貯留タンク40への移送を停止した直後における、貯留タンク40内の乳化液の量は、貯留タンク40の容積の55容積%であり、また、減圧除去時間(すなわち、乳化液中のシクロヘキサン含有量が、乳化液中の合成ゴムに対して100重量ppm以下となるまでに要した時間)は14時間であった。そして、得られた合成ポリイソプレンラテックスについて、上記方法にしたがい、凝集物含有量の測定を行った。結果を表1に示す。
 比較例1
 混合装置30にて乳化液を連続的に得て、得られた乳化液を、圧力が760mmHgに保たれた貯留タンク40に連続的に排出させる際に、貯留タンク40の圧力を760mmHgに保ち、かつ、乳化液の温度を60℃に保持したものの、貯留タンク40に接続されたバルブ50を「閉」とし、貯留タンク40を密閉系にすることで、乳化液を貯留タンク40内への移送を連続的に行った際に、シクロヘキサンの蒸発(常圧除去)による除去を行わなかった以外は、実施例1と同様の操作を行うことで、合成ポリイソプレンラテックスの製造を行った。なお、比較例1においては、シクロヘキサンの蒸発(常圧除去)による除去を行わなかったため、乳化液の貯留タンク40への移送を停止した直後における、貯留タンク40内の乳化液の量は、貯留タンク40の容積の92容積%であり(すなわち、混合装置30から排出された量と同じ量)であり、また、減圧除去時間(すなわち、乳化液中のシクロヘキサン含有量が、乳化液中の合成ゴムに対して100重量ppm以下となるまでに要した時間)は24時間以上であった。さらに、比較例1においては、シクロヘキサンの減圧除去に際し、発泡が激しかったため、消泡剤を多量に添加する必要があった(具体的には、実施例1において使用した発泡剤の量を100とした場合に、2000以上の量)。そして、得られた合成ポリイソプレンラテックスについて、上記方法にしたがい、凝集物含有量の測定を行った。結果を表1に示す。
 比較例2
 混合装置30にて乳化液を連続的に得て、得られた乳化液を、貯留タンク40に連続的に排出させる際に、濃縮器60の下流側に減圧ポンプを接続し、減圧操作を行うことで、貯留タンク40の圧力を500mmHgに保った状態とした以外は、実施例1と同様に操作を行ったところ、貯留タンク40の圧力を500mmHgとした影響により、乳化液の泡立ちが顕著になり、泡立ちにより、乳化液が濃縮器60に進入してしまい、運転を継続することができず、運転を中止した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 *1)表1中、消泡剤の使用量は、実施例1における使用量を100とした値で示した。
 表1に示すように、混合装置30にて連続的に得られた乳化液を、700~760mmHgの圧力条件に調整されたタンク40中に連続的に移送しながら、タンク40中で有機溶媒の常圧除去(第1除去工程)を行い、次いで、このような常圧除去を行った乳化液に対し、700mmHg未満の圧力下において、有機溶媒の減圧除去(第2除去工程)を行った場合には、減圧除去時間を短くすることができ、これにより生産性の向上が可能であり、しかも得られる合成ゴムのラテックス中における凝集物量を低減できるものであった(実施例1~4)。
 一方、有機溶媒の常圧除去(第1除去工程)を行わなかった場合には、有機溶媒の減圧除去(第2除去工程)に多大な時間が掛かってしまい、生産性に劣るとともに、減圧除去を行う際に多量の消泡剤を添加する必要があり、さらには、得られる合成ゴムのラテックス中における凝集物量も多くなる結果となった(比較例1)。
 さらに、混合装置30にて連続的に得られた乳化液を、タンク40中に連続的に移送しながら、タンク40中で有機溶媒の除去を行う際に、500mmHgと減圧された条件で行った場合には、乳化液の泡立ちが顕著になり、泡立ちにより、乳化液が濃縮器60に進入してしまい、運転を継続することができないという結果となった(比較例2)。

Claims (7)

  1.  合成ゴムが有機溶媒に溶解または分散してなる合成ゴムの溶液または分散液と、乳化剤の水溶液とを、混合装置に連続的に供給し、混合することで、乳化液を連続的に得る乳化工程と、
     前記乳化工程において連続的に得られる乳化液を、700~760mmHgの圧力条件に調整された容器中に連続的に移送しながら、前記容器中で有機溶媒の除去を行う第1除去工程と、
     前記第1除去工程を経た乳化液に対し、700mmHg未満の圧力下において、有機溶媒の除去を行う第2除去工程とを備える合成ゴムのラテックスの製造方法。
  2.  前記第1除去工程において、前記乳化液の温度を、前記有機溶媒の沸点よりも低い温度に制御しながら有機溶媒の除去を行う請求項1に記載の合成ゴムのラテックスの製造方法。
  3.  前記第1除去工程において、前記乳化液の温度を、乳化液に含まれる有機溶媒の沸点よりも10℃以上低い温度に制御しながら有機溶媒の除去を行う請求項1または2に記載の合成ゴムのラテックスの製造方法。
  4.  前記第2除去工程において、前記乳化液の温度を、前記有機溶媒の沸点以上の温度に制御しながら有機溶媒の除去を行う請求項1~3のいずれかに記載の合成ゴムのラテックスの製造方法。
  5.  前記第2除去工程において、1~600mmHgの圧力下において、有機溶媒の除去を行う請求項1~4のいずれかに記載の合成ゴムのラテックスの製造方法。
  6.  前記第1除去工程における、前記容器への前記乳化液の供給速度(m/hr)を前記容器の容積(m)で除すことにより求められる、前記容器への前記乳化液の移送速度(1/hr)が、0.01~0.5である請求項1~5のいずれかに記載の合成ゴムのラテックスの製造方法。
  7.  前記第1除去工程による700~760mmHgの圧力下における有機溶媒の除去を、前記容器への前記乳化液の供給量が、前記容器の容積に対し、70~140容積%の量となるまで継続した後に、前記容器内の圧力を700mmHg未満とすることで、前記第2除去工程による有機溶媒の除去を行う請求項1~6のいずれかに記載の合成ゴムのラテックスの製造方法。
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