WO2017159788A1 - 粘着剤組成物及び粘着シート - Google Patents

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Abstract

本発明は、デュアル硬化型粘着剤組成物から形成された粘着シートであって、比誘電率が十分に低く、耐久性に優れた粘着シートを提供することを課題とする。本発明は、炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有するベースポリマー(A)と、重合性不飽和基を少なくとも1つ含有する単量体(B)と、熱によりベースポリマー(A)と反応する架橋剤(C)と、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)と、を含有する粘着剤組成物及び該粘着剤組成物から形成される粘着シートに関する。

Description

粘着剤組成物及び粘着シート
 本発明は粘着剤組成物及び粘着シートに関する。
 近年、様々な分野で、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、タッチパネルなどの入力装置が広く用いられるようになってきている。これらの表示装置や入力装置の製造等においては、光学部材を貼り合せる用途に透明な粘着シートが使用されており、表示装置と入力装置との貼合にも透明な粘着シートが使用されている。
 このような用途に用いられる粘着シートを形成する際には、ベースポリマーを含有する活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物又は熱硬化型粘着剤組成物が用いられている。ベースポリマーとしては、透明性等に優れることから、アルキル(メタ)アクリルレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートなどといったアクリル単量体単位を含むアクリル系のベースポリマーが用いられている。
 また、粘着シートを形成するベースポリマーの重合方法としては、下記のような数通りの重合方法があることが知られている。具体的には、(1)熱による重合、(2)活性エネルギーによる重合、(3)熱(又は活性エネルギー線)による重合をした後に、活性エネルギー(又は熱)による重合を行う2段重合、(4)活性エネルギーによる重合をした後に、活性エネルギーによる重合を行う2段重合といった方法がある。
 近年、上述したような用途に用いられる粘着シートの使用方法として、(3)熱(又は活性エネルギー線)による重合をした後に、活性エネルギー(又は熱)による重合を行う2段重合により硬化する方法が用いられる場合がある。このような粘着シートは、熱硬化性および活性エネルギー線硬化性の両方を備える粘着剤組成物(以下、「デュアル硬化型粘着剤組成物」ということがある。)から形成されるため、熱硬化性と活性エネルギー線硬化性を有している。このため、被着体との貼合前に、例えば熱硬化のみを行うことで仮接着させることができ、その後、さらに活性エネルギー線により硬化させることで被着体に強固に接着できる。すなわち、このような粘着シートは、初期粘着力と保持力とを両立したものであると言われている。
 粘着シートに用いられるデュアル硬化型粘着剤組成物としては、熱硬化性を付与する成分として架橋剤、活性エネルギー線硬化性を付与する成分としてモノマーおよび光重合開始剤をベースポリマーに配合したものが提案されている。粘着剤組成物には、活性エネルギー線硬化成分が含まれており、活性エネルギー線の照射により、粘着シートがさらに硬化する構成となっている。
 例えば特許文献1~3には、アクリル系粘着剤と、光重合開始剤を含むデュアル硬化型粘着剤組成物及び該粘着剤組成物から形成された粘着シートが開示されている。特許文献1では、(メタ)アクリル酸エステル共重合体に(メタ)アクリロイル基をグラフトさせると同時に、金属イオンを架橋させることで、室温で積層可能でかつ紫外線硬化可能な粘着シートが得られるとされている。また、特許文献2では、重量平均分子量が20万以上90万以下であり、(メタ)アクリル酸を所定量含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体と、活性エネルギー線硬化成分を含む粘着剤組成物が開示されている。さらに、特許文献3には、非架橋性アクリル酸エステル単位と、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位を含有するベースポリマーと、架橋剤及び活性エネルギー線硬化成分を含む粘着剤組成物が開示されている。特許文献3ではベースポリマーの構成モノマーとして、アクリル酸ブチルと、アクリル酸4-ヒドロキシブチル等が用いられている。
特許第5415658号公報 特開2014-196451号公報 特許第5610085号公報
 上述したようなデュアル硬化型粘着剤組成物から形成された粘着シートを用いることにより、仮接着時に被着体の凹凸に追従し、活性エネルギー線照射後には被着体に強固に接着し得る粘着シートが得られる。しかしながら、従来のデュアル硬化型粘着剤組成物から形成された粘着シートにおいては、活性エネルギー線照射前後の比誘電率が高く、特に活性エネルギー線照射後の比誘電率が十分に低いものはなかった。
 例えば投影型静電容量タッチパネルにおいては、表面に指を近づけると複数の電極間の静電容量が同時に変化し、電流量の比率を測定することで高精度に位置検出することを可能にしている。ただし、この方式を大型化すると、位置認識がしにくくなり、タッチパネルの誤作動が多くなる。このような問題に対応するためには、比誘電率の低い粘着シートを用いることが考えられるが、デュアル硬化型の粘着シートは比誘電率が十分に低くなく、デュアル硬化型の粘着シートを大型化したタッチパネルを搭載した表示装置に用いることができなかった。
 すなわち、従来の粘着シートにおいては、凹凸追従性と低比誘電率を両立したものがなく、デュアル硬化型の粘着シートの特性を備えかつ、比誘電率が十分に低い粘着シートの開発が求められていた。
 また、従来のデュアル硬化型粘着剤組成物から形成された粘着シートにおいては、耐久性が不十分な場合があり、使用態様によっては粘着シートと被着体の間に気泡が発生する場合があることが本発明者らの検討により明らかとなった。
 そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、デュアル硬化型粘着剤組成物から形成された粘着シートであって、比誘電率が十分に低い粘着シートを提供することを目的として検討を進めた。さらに本発明者らは、気泡の発生等がなく耐久性に優れた粘着シートを提供することを目的として検討を進めた。
 上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、デュアル硬化型粘着剤組成物に所定の構成を有するベースポリマーを添加することにより、比誘電率が十分に低い粘着シートが得られることを見出した。そして本発明者らは、このような粘着シートを用いた場合、活性エネルギー線による硬化後においても気泡の発生がなく、優れた耐久性を発揮し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
 具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有するベースポリマー(A)と、重合性不飽和基を少なくとも1つ含有する単量体(B)と、熱によりベースポリマー(A)と反応する架橋剤(C)と、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)と、を含有する粘着剤組成物。
[2] 単量体(B)のモル体積が180ml/mol以上であり、単量体(B)の密度が1.0g/cm3以下である[1]に記載の粘着剤組成物。
[3] 単量体(B)は、炭素数が5以上のアルキル基を有する[1]又は[2]に記載の粘着剤組成物。
[4] 単量体(B)は、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n-ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル及び(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルからなる群より選ばれる少なくとも1種である[1]~[3]のいずれかに記載の粘着剤組成物。
[5] ベースポリマー(A)は、さらにスチレン系重合体を含有する[1]~[4]のいずれかに記載の粘着剤組成物。
[6] 炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有するベースポリマー(A)と、重合性不飽和基を少なくとも1つ含有する単量体(B)と、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)とを含む粘着剤層を備える粘着シート。
[7] 粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の比誘電率をPとし、粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の比誘電率をQとした場合、P-Qの値は0.3以上である[6]に記載の粘着シート。
[8] 活性エネルギー線の照射により、23℃、周波数1Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×106Pa以上となる[6]又は[7]に記載の粘着シート。
[9] 粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の貯蔵弾性率をSとし、粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の貯蔵弾性率をTとした場合、0℃から45℃におけるT/Sの値は5以上である[6]~[8]のいずれかに記載の粘着シート。
[10] 粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の貯蔵弾性率をSとし、粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の貯蔵弾性率をTとした場合、3℃から35℃におけるT/Sの値は10以上である[6]~[9]のいずれかに記載の粘着シート。
[11] 両面粘着シートである[6]~[10]のいずれかに記載の粘着シート。
[12] [6]~[11]のいずれかに記載の粘着シートの粘着剤層を被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して粘着剤層を完全硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
[13] [6]~[11]のいずれかに記載の粘着シートの粘着剤層を被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して粘着剤層を完全硬化させる粘着シートの使用方法。
 本発明によれば、デュアル硬化型粘着剤組成物から形成された粘着シートであって、比誘電率が十分に低い粘着シートを得ることができる。また、本発明によれば気泡の発生等がなく耐久性に優れた粘着シートを得ることができる。
 本発明の粘着シートは、凹凸追従性に優れ、活性エネルギー線照射後には被着体に強固に接着することに加えて、比誘電率が低く、耐久性にも優れているため、タッチパネルを搭載した表示装置を構成する光学部材の接着に好ましく用いられる。
図1は、本発明の剥離シート付き粘着シートの構成の一例を表す断面図である。 図2は、本発明の積層体の構成の一例を表す断面図である。
 以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。
(粘着剤組成物)
 本発明は、ベースポリマー(A)と、単量体(B)と、架橋剤(C)と、重合開始剤(D)と、を含有する粘着剤組成物に関する。ベースポリマー(A)は、炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有する。単量体(B)は、重合性不飽和基を少なくとも1つ含有する。架橋剤(C)は、熱によりベースポリマー(A)と反応する架橋剤である。重合開始剤(D)は、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤である。
 本発明においては、ベースポリマー(A)が炭素数5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)と、架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有するため、ベースポリマー(A)を含む粘着剤組成物から比誘電率が十分に低い粘着剤層を形成することができる。粘着剤層の比誘電率は活性エネルギー線硬化後においても十分に低く、このような粘着剤層を備える粘着シートは、タッチパネルを搭載した表示装置を構成する光学部材の接着に好ましく用いられる。
 ベースポリマー(A)が含有する炭素数5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)は、炭素数が5以上のアルキル基を有し、かつこのようなアルキル基は分岐した構造であるため、モル体積が大きく、密度が小さい。このため、ベースポリマー(A)のモル体積を大きくし、密度を小さくすることができる。また、単位(a1)が炭素数9以下のアルキル基を有することにより、ポリマーとしたときの体積収縮率を抑えることができ、ベースポリマー(A)のモル体積を大きく維持することができるものと考えられる。これらの結果、比誘電率の低い粘着剤層を形成することができる。
(ベースポリマー(A))
 ベースポリマー(A)は、炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有する。ベースポリマー(A)は、表示装置の視認性を低下させない程度の透明性を有するものが好ましい。なお、本明細書において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)である。
<非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)>
 非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)は、炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する繰り返し単位である。このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)として、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルを用いることが好ましい。
 非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)が有する分岐アルキル基の炭素数は5以上9以下であればよいが、7以上9以下であることが好ましい。分岐アルキル基の炭素数を上記範囲内とすることにより、比誘電率が十分に低い粘着剤層を形成することができる。また、分岐アルキル基の炭素数を上記範囲内とすることにより、ベースポリマー(A)の重合度を制御しやすく、加工性に優れた粘着剤組成物を得ることができる。
 ベースポリマー(A)における非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)の含有量は、ベースポリマー(A)の全質量に対して、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることがさらに好ましい。また、単位(a1)の含有量は90質量%以下であることが好ましい、85質量%以下であることがより好ましい。単位(a1)の含有量が上記範囲内とすることにより、粘着剤層の比誘電率を十分に低下することができ、さらに粘着剤層の耐久性を高めることができる。
<架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)>
 架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)としては、ヒドロキシ基含有単量体単位、アミノ基含有単量体単位、グリシジル基含有単量体単位、カルボキシ基含有単量体単位等が挙げられる。これら単量体単位は1種でもよいし、2種以上でもよい。
 ヒドロキシ基含有単量体単位は、ヒドロキシ基含有単量体に由来する繰り返し単位である。ヒドロキシ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸モノ(ジエチレングリコール)などの(メタ)アクリル酸[(モノ、ジ又はポリ)アルキレングリコール]、(メタ)アクリル酸モノカプロラクトンなどの(メタ)アクリル酸ラクトンが挙げられる。
 アミノ基含有単量体単位は、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等のアミノ基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
 グリシジル基含有単量体単位は、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
 カルボキシ基含有単量体単位は、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
 ベースポリマー(A)における架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)の含有量は、ベースポリマー(A)の全質量に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、単位(a2)の含有量は、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下がより好ましい。単位(a2)の含有量が上記範囲の下限値以上であれば、半硬化状態を維持するために必要な架橋性を十分に有しており、上記範囲の上限値以下であれば、必要な粘着物性を維持でき、かつ比誘電率が十分に低い粘着剤層を形成することができる。
<他の単量体単位>
 ベースポリマー(A)は、必要に応じて非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)および架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体単位(a2)以外の他の単量体単位を有してもよい。他の単量体としては、炭素数が4以下、もしくは炭素数が10以上の(メタ)アクリル酸エステル単位を挙げることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等を挙げることができる。また、その他の(メタ)アクリル酸エステル単位として、炭素数が5以上9以下の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単位を含んでいてもよい。具体的には、(メタ)アクリル酸n-ペンチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸n-ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル等を挙げることができる。さらに、その他の(メタ)アクリル酸エステル単位としては、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の環状基を有する(メタ)アクリル酸エステル単位や、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン等が挙げられる。ベースポリマー(A)における他の単量体単位の含有量は20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。
<スチレン系重合体>
 本発明で用いるベースポリマー(A)は、さらにスチレン系重合体を含有することが好ましい。ベースポリマー(A)は、スチレン系重合体を1種単独で含んでいてもよく、スチレン系重合体の組成や重量平均分子量等が異なる2種以上を含んでいてもよい。
 スチレン系重合体は疎水性を示す。このため、ベースポリマー(A)がスチレン系重合体を含有することにより、湿熱環境下で粘着剤層の界面付近にスチレン系重合体が局在し、粘着剤層への水分の流入を抑制することができる。その結果、粘着剤層の耐湿熱性を高めることができるものと考えられる。
 スチレン系重合体を構成し得るスチレン系単量体としては、スチレン、アルキルスチレン(メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、オクチルスチレン)、ハロゲン化スチレン(クロロスチレン、プロモスチレン)等のスチレン骨格を有する単量体が挙げられる。中でも、スチレン系単量体としては、架橋剤と反応し得る官能基を有さず、かつ、入手が容易であるという観点から、スチレンを用いることが好ましい。
 スチレン系重合体は、1種又は2種以上のスチレン系単量体の重合体であってもよく、スチレン系単量体と他の単量体との共重合体であってもよい。スチレン系単量体と他の単量体との共重合体としては、特に限定されず、例えば、スチレン系単量体と、n-ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、ブタジエン、アクリロニトリル等との共重合体が挙げられる。
 スチレン系重合体は、水素化物(以下、「水素化スチレン系重合体」ともいう。)であってもよい。スチレン系重合体が水素化スチレン系重合体である場合、水素化スチレン系重合体の水素化率(単位:%)は、特に限定されず、例えば、10%以上99%以下とすることができる。
 水素化スチレン系重合体の水素化率は、1H-NMRを用いて、0.5ppm以上3.0ppm以下における主鎖のスチレン系重合体及び水素化したアリール基のピークの積算値と、6.5ppm以上7.2ppm以下の水素化されていないアリール基のピークの積算値との比から求める。
 スチレン系重合体の重量平均分子量は、1000以下が好ましく、700以下がより好ましい。また、スチレン系重合体の重量平均分子量は、400以上が好ましい。スチレン系重合体の重量平均分子量を上記範囲内とすることにより、上述した(メタ)アクリル系重合体との相溶性がより良好となり、耐湿熱性により優れる粘着剤層を形成することができる。また、スチレン系重合体の重量平均分子量を上記範囲内とすることにより、湿熱環境下でも気泡が発生し難く、耐久性により優れた粘着剤層を形成することができる。
 スチレン系重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて下記(1)~(3)に従って測定される値である。
(1)スチレン系重合体の溶液を剥離紙に塗布し、100℃で2分間乾燥させ、フィルム状のスチレン系重合体を得る。
(2)上記(1)で得られたフィルム状のスチレン系重合体をテトラヒドロフランに固形分0.2質量%となるように溶解させる。
(3)ゲルパーミエションクロマトグラフイー(GPC)を用いて、下記条件にて、標準ポリスチレン換算値として、スチレン系重合体の重量平均分子量を測定する。
  GPC    :HLC-8220 GPC(東ソー(株)製)
  力ラム    :TSK‐GEL GMHXL 4本使用(東ソー(株)製)
  移動相溶媒:テトラヒドロフラン
  流速      :0.6mL/分
  力ラム温度:40℃
 スチレン系重合体の含有量は、ベースポリマー(A)の全質量に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、スチレン系重合体の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。スチレン系重合体の含有量を上記範囲内とすることにより、粘着剤層の比誘電率をより効果的に低下させることができ、耐久性に優れた粘着剤層を形成することができる。
 スチレン系重合体としては、市販品を使用できる。市販品の例としては、EASTMAN CHEMICAL社製のPiccolastic A5 (商品名、スチレン単独重合体、重量平均分子量:500)、Regalrez 10l8 (商品名、スチレン単独重合体の水素化物、重量平均分子量:500)、Piccolastic A75 (商品名スチレン単独重合体、重量平均分子量:l200)、ヤスハラケミカル(株)製のYSレジンSX100(商品名、スチレン単独重合体、重量平均分子量:2500)等が挙げられる。
 スチレン系重合体を重合により製造する場合は、その製造方法は、特に限定されず、通常用いられる重合方法から適宜選択できる。重合方法としては、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げられる。これらの中でも、重合方法としては、製造が比較的簡単に行えることから、溶液重合法が好ましい。
<ベースポリマー(A)の物性>
 ベースポリマー(A)の重量平均分子量は、10万以上200万以下が好ましく、30万以上150万以下がより好ましい。重量平均分子量を上記範囲内とすることにより、粘着シートの半硬化状態を維持でき、かつ十分な凹凸追従性を確保することができる。なお、ベースポリマー(A)の重量平均分子量は架橋剤(C)で架橋される前の値である。重量平均分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフイー(GPC)により測定し、ポリスチレン基準で求めた値である。ベースポリマー(A)としては、市販のものを用いてもよく、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
 ゲルパーミエションクロマトグラフイー(GPC)の測定条件は以下のとおりである。
溶媒:テトラヒドロフラン
カラム:Shodex KF801、KF803L、KF800L、KF800D(昭和電工(株)製を4本接続して使用した)
カラム温度:40℃
試料濃度:0.5質量%
検出器:RI-2031plus(JASCO製)
ポンプ:RI-2080plus(JASCO製)
流量(流速):0.8ml/min
注入量:10μl
校正曲線:標準ポリスチレンShodex standard ポリスチレン(昭和電工(株)製)Mw=1320~2,500,000迄の10サンプルによる校正曲線を使用した。
 ベースポリマー(A)のガラス転移温度(Tg)は、-55℃以上-15℃以下であることが好ましく、-40℃以上-18℃以下であることがより好ましく、-35℃以上-18℃以下であることがさらに好ましい。ベースポリマー(A)のガラス転移温度(Tg)を上記範囲内とすることにより、粘着剤層としたときの凝集力をより高めることができる。これにより、耐久性に優れ、かつ粘着力に優れた粘着剤層が得られる。
<ベースポリマー(A)の含有量>
 ベースポリマー(A)の含有量は、粘着剤組成物の全質量に対し、75質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、85質量%以上であることがさらに好ましい。また、ベースポリマー(A)の含有量は、98質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることがより好ましく、90質量%以下であることがさらに好ましい。
(単量体(B))
 単量体(B)は、重合性不飽和基を少なくとも1つ含有する単量体である。単量体(B)は、重合性不飽和基を少なくとも1つ有する単官能単量体(b1)及び重合性不飽和基を2つ以上有する多官能単量体(b2)の少なくとも一方を含有してもよい。重合性不飽和基としては、エチレン性二重結合を含む基を挙げることができ、例えば(メタ)アクリロイル基、ビニル基等が挙げられる。単量体(B)は、単官能単量体(b1)又は多官能単量体(b2)のいずれか一方を含んでいてもよく、単官能単量体(b1)及び多官能単量体(b2)の両方を含んでもよい。
 本発明の粘着剤組成物は、単量体(B)を含有することで、粘着剤組成物を1段階目(半硬化工程)で熱硬化させたとき、熱硬化物の粘着シートは半硬化状態であって、活性エネルギー線硬化性を有することができる。また、粘着剤組成物を1段階目で活性エネルギー線の照射により硬化させたときは、光硬化物の粘着シートは半硬化状態であって、熱硬化性を有する。なお、本発明では1段階目で熱硬化させて半硬化状態とした後、再度2段階目として熱硬化により完全硬化させることもできる。
 単量体(B)としては、25℃における蒸気圧が300Pa以下であるものを用いてもよい。これにより、塗工適性が向上し、粘着剤組成物を塗工及び熱硬化させた際に、溶剤を選択的に蒸発させつつ、厚肉端部の発生やわきといった塗工欠陥の少ない粘着剤層を形成することができる。
 単量体(B)の25℃における蒸気圧は、200Pa以下であってもよく、100Pa以下であってもよい。蒸気圧の下限は、粘着剤組成物の塗工適性の点では特に限定されない。単量体(B)の蒸気圧は、JIS K 2258「原油及び燃料油-蒸気圧試験方法-リード法」などにより測定でき、また、例えばhttp://www.chemspider.com/といったWebサイトやACD/PhysChem Suiteといったソフトウェアにより予測値を求めることができる。
 また、単量体(B)の融点は25℃以下であってもよい。これにより、形成される粘着シートの透明性(ヘーズ等)などが向上する。また、単量体(B)の融点は、20℃以下であってもよく、15℃以下であってもよい。融点の下限は、特に限定されない。単量体(B)の融点は、JIS K 0064:1992「化学製品の融点及び溶融範囲測定方法」などにより測定できる。
 本発明で用いることができる単官能単量体(b1)の具体例としては、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n-ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル等を挙げることができる。融点が25℃以下である単官能単量体(b1)としては、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n-ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルを挙げることができる。
 多官能単量体(b2)としては、例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,3-ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4-ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,9-ノナンジオール、ジアクリル酸1,6-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、メタクリル酸ビニル等が挙げられる。
 なお、単量体(B)は、(メタ)アクリル単量体単位(a2)が有する官能基と反応性を示す官能基を有さないものであってもよい。例えば、単量体(B)は、(メタ)アクリル単量体単位(a2)と同じ官能基(例えば、ヒドロキシ基)を有するか、官能基を有さないものであってもよい。
 単量体(B)のモル体積は90ml/mol以上であることが好ましく、180ml/mol以上であることがより好ましく、190ml/mol以上であることがさらに好ましく、200ml/mol以上であることがよりさらに好ましい。また、単量体(B)のモル体積は500ml/mol以下であることが好ましい。さらに、単量体(B)の密度は1.0g/cm3以下であることが好ましく、0.9g/cm3以下であることがより好ましい。本発明においては、モル体積が大きく、かつ密度が小さい単量体(B)を用いることにより、比誘電率がより低い粘着剤層を得ることができ、粘着剤層の耐久性をより効果的に高めることができる。さらに、モル体積が大きく、かつ密度が小さい単量体(B)を用いることにより、粘着剤層を備える粘着シートを、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、タッチパネルなどの入力装置の貼合に用いた場合に、液晶パネル側からのノイズを抑制することができる。
 単量体(B)は、炭素数が5以上のアルキル基を有することが好ましく、炭素数が10以上のアルキル基を有することがより好ましい。また、単量体(B)は、炭素数が5以上の分岐アルキル基を有することがさらに好ましく、炭素数が10以上の分岐アルキル基を有することが特に好ましい。単量体(B)が所定の構造を有するアルキル基を含有することにより、比誘電率がより低い粘着剤層を得ることができ、粘着剤層の耐久性をより効果的に高めることができる。また、粘着剤層を備える粘着シートを、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、タッチパネルなどの入力装置の貼合に用いた場合に、液晶パネル側からのノイズを抑制することができる。
 通常、単量体(B)をより高分子量体として重合させるためには、鎖長原子数が短いほど単量体同士が結合し易くなり、一段と優れた硬化が生じる。しかし、本発明では上記のような単量体(B)を用いることにより、単量体(B)とベースポリマー(A)が絡み合うことを促進する。これにより、粘着剤組成物が硬化し易く、優れた保持力を発揮することができるものと考えられる。
 炭素数が5以上のアルキル基を有する単量体(B)としては、例えば、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n-ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル及び(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル等を挙げることができる。単量体(B)が上述した群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
 また、単量体(B)は、多環構造を有していてもよい。これにより、完全硬化後に一段と優れた保持力を発揮させることができる。多環構造を有する単量体は、多環脂肪族単量体であっても、多環芳香族単量体であってもよい。多環構造としては、ビシクロ構造とトリシクロ構造を挙げることができる。これらの多環構造にはアルキル基などの置換基が結合していてもよい。多環構造の具体例としては、ノルボルネン環、アダマンタン環などを例示することができる。
<単量体(B)の含有量>
 粘着剤組成物中の単量体(B)の含有量は、ベースポリマー(A)の組成や分子量、架橋密度等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、ベースポリマー(A)100質量部に対し、5質量部以上とすることが好ましく、10質量部以上とすることがより好ましく、15質量部以上とすることがさらに好ましい。また、単量体(B)の含有量は、150質量部以下であることが好ましく、120質量部以下であることがより好ましく、90質量部以下であることがさらに好ましい。
 また、単量体(B)の含有量は、粘着剤組成物の全質量に対し、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることがさらに好ましい。また、単量体(B)の含有量は、60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、35質量%以下であることがさらに好ましい。
 単量体(B)が単官能単量体(b1)と多官能単量体(b2)の双方を含有する場合はポリマー(A)の組成や分子量、架橋密度等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、ベースポリマー(A)100質量部に対し、単官能単量体(b1)は4質量部以上120質量部以下とすることができ、8質量部以上100質量部以下とすることができ、12質量部以上80質量部以下とすることができる。多官能単量体(b2)は1質量部以上30質量部以下とすることができ、2質量部以上20質量部以下とすることができ、3質量部以上10質量部以下とすることができる。また単官能単量体(b1)と多官能単量体(b2)の含有質量比は2:1とすることができ、3:1とすることができ、5:1とすることもできる。
(架橋剤(C))
 架橋剤(C)は、熱によりベースポリマー(A)と反応する架橋剤である。架橋剤(C)としては、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などの公知の架橋剤の中から、ベースポリマー(A)が有する架橋性官能基との反応性を考慮して適宜選択できる。たとえば架橋性官能基としてヒドロキシ基を含む場合は、ヒドロキシ基の反応性から、イソシアネート化合物を用いることができる。架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を容易に架橋できるという観点からは、イソシアネート化合物、エポキシ化合物を用いることが好ましい。
 イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
 エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
 架橋剤(C)としては1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。粘着剤組成物中の架橋剤(C)の含有量は、所望とする接着物性等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、ベースポリマー(A)100質量部に対し、0.01質量部以上5質量部以下とすることができ、0.03質量部以上3質量部以下とすることができる。
 また、架橋剤(C)の含有量は、粘着剤組成物の全質量に対し、0.01質量%以上5.0質量%以下とすることができ、0.02質量%以上2.0質量%以下とすることができる。
(重合開始剤(D))
 重合開始剤(D)は、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させるものである。重合開始剤(D)としては、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させ得るものであればよく、光重合開始剤等として公知のものが利用できる。
 ここで、「活性エネルギー線」とは電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
 重合開始剤(D)としては、例えばアセトフェノン系開始剤、ベンゾインエーテル系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤、ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤、チオキサントン系開始剤、アミン系開始剤等が挙げられる。
 アセトフェノン系開始剤として具体的には、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
 ベンゾインエーテル系開始剤として具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等が挙げられる。
 ベンゾフェノン系開始剤として具体的には、ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられる。
 ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤として具体的には、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン等が挙げられる。
 チオキサントン系開始剤として具体的には、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン等が挙げられる。
 アミン系開始剤として具体的には、トリエタノールアミン、4-ジメチル安息香酸エチル等が挙げられる。
 重合開始剤(D)としては1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。粘着剤組成物中の重合開始剤(D)の含有量は、単量体(B)の含有量や半硬化または完全硬化させるときの活性エネルギー線の照射量等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、単量体(B)の全質量に対し、0.05質量%以上10質量%以下とすることができ、0.1質量%以上5.0質量%以下とすることができる。
 また、重合開始剤(D)の含有量は、ベースポリマー(A)100質量部に対し、0.1質量部以上10質量部以下とすることができ、1質量部以上5質量部以下とすることができる。
(溶剤(E))
 本発明の粘着剤組成物はさらに溶剤(E)を含有してもよい。溶剤(E)は、粘着剤組成物の塗工適性の向上のために用いられる。
 このような溶剤(E)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酪酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のポリオール及びその誘導体が挙げられる。
 溶剤(E)としては、重合性不飽和基を有さず、単量体(B)よりも25℃における蒸気圧の高い溶剤を挙げることができる。単量体(B)と溶剤(E)の蒸気圧の差が大きいほど塗工欠陥が少なく製造が容易であることから、溶剤(E)の蒸気圧は、2000Pa以上とすることができ、5000Pa以上とすることができる。上限は特に限定されないが、実用上、50000Pa以下である。溶剤(E)の蒸気圧は、JIS-K2258-2「原油及び石油製品-蒸気圧の求め方-第2部:3回膨張法」などにより測定でき、また、例えばhttp://www.chemspider.com/といったWebサイトやACD/PhysChem Suiteといったソフトウェアにより予測できる。
 重合性不飽和基を有さず、単量体(B)よりも25℃における蒸気圧の高い溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エタノール、イソプロピルアルコール、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル等が挙げられる。上記溶剤は単量体(B)の種類によって適宜選択することができる。
 また、溶剤(E)は、25℃における表面張力が、20mN/m以上40mN/m未満であってもよく、22mN/m以上36mN/m未満であってもよい。表面張力が上記下限値以上であればゆず肌(オレンジピール)状となることを抑制でき、上記上限値未満であれば厚肉端部(フレーミング)の発生といった塗工欠陥が起こりにくい。
 溶剤(E)と単量体(B)との溶解性パラメータの差は、2〔(cal/cm31/2〕以内であってもよく、1.5〔(cal/cm31/2〕以内であってもよい。これにより、溶剤(E)の蒸発が異常に促進されることによるゆず肌(オレンジピール)の発生といった塗工欠陥が起こりにくい。溶解性パラメータは溶解の指針となるものであり、次式の意味を持つ。
 δ=(ΔE/V)1/2
 ここで、δは溶解性パラメータであり、ΔEはモル蒸発エネルギー(cal/mol)であり、Vはモル体積(ml/mol)である。溶解性パラメータδの値が近いもの同士はよく溶ける。似たもの同士はよく溶けるという経験則に一致する。溶解性パラメータは様々な方法により求めることができるが、本明細書においては、Fedorsの方法により化学組成から計算する。
 溶剤(E)は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。粘着剤組成物中、溶剤(E)の含有量は、特に限定されないが、ベースポリマー(A)100質量部に対し、25質量部以上500質量部以下とすることができ、30質量部以上400質量部以下とすることができる。
 また、溶剤(E)の含有量は、粘着剤組成物の全質量に対し、10質量%以上90質量%以下とすることができ、20質量%以上80質量%以下とすることができる。
(可塑剤)
 本発明の粘着剤組成物は可塑剤を含んでいてもよい。可塑剤が含まれる場合は、可塑剤の含有量は、ベースポリマー(A)100質量部に対し、50質量部以下とすることができ、30質量部以下とすることができ、10質量部以下とすることもできる。
 可塑剤としては、無官能性アクリル重合体を用いることができる。無官能性アクリル重合体とは、アクリレート基以外の官能基を有しないアクリル単量体単位のみからなる重合体、又はアクリレート基以外の官能基を有しないアクリル単量体単位と官能基を有しない非アクリル単量体単位とからなる重合体を意味する。
 アクリレート基以外の官能基を有しないアクリル単量体単位としては、例えば非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)と同様のものが挙げられる。
 官能基を有しない非アクリル単量体単位としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステル類やスチレン等が挙げられる。
(任意成分)
 粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、粘着剤用の添加剤として公知の成分、例えば酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤等の中から必要に応じて選択できる。
 酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
 金属腐食防止剤としては、ベンゾリアゾール系樹脂を挙げることができる。
 粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
 シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
 紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。ただし、完全硬化時の活性エネルギー線に紫外線を用いる場合は、重合反応を阻害しない範囲で添加する必要がある。
(粘着シート)
 本発明は、上述した粘着剤組成物を加熱又は活性エネルギー線により半硬化させてなる粘着剤層を含む粘着シートに関する。本発明の粘着シートは、炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有するベースポリマー(A)と、重合性不飽和基を少なくとも1つ含有する単量体(B)と、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)とを含む粘着剤層を備える。
 本発明の粘着シートは、粘着剤層を有する。粘着シートは、粘着剤層のみから構成される単層の粘着シートであってもよい。また、本発明の粘着シートは、片面粘着シートでも両面粘着シートでもよい。
 片面粘着シートとしては、支持体上に粘着剤層が積層した多層シートが挙げられる。また、支持体と粘着剤層との間には他の層が設けられていてもよい。
 両面粘着シートとしては、粘着剤層からなる単層の粘着シート、粘着剤層を複数積層した多層の粘着シート、粘着剤層と粘着剤層の間に他の粘着剤層を積層した多層の粘着シート、粘着剤層と粘着剤層の間に支持体を積層した多層の粘着シートが挙げられる。両面粘着シートが支持体を有する場合、支持体として透明な支持体を用いたものが好ましい。このような両面粘着シートは、粘着シート全体としての透明性にも優れることから、光学部材同士の接着に好適に用いることができる。
 本発明の粘着シートは上述した中でも、ノンキャリアタイプが好ましく、粘着剤層からなる単層の粘着シート、又は粘着剤層を複数積層した多層の粘着シートが好ましく、粘着剤層からなる単層の両面粘着シートが特に好ましい。
 本発明の粘着シートが支持体を有している場合、支持体としては、例えば、ポリスチレン、スチレン-アクリル共重合体、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、トリアセチルセルロース等のプラスチックフィルム;反射防止フィルム、電磁波遮蔽フィルム等の光学フィルム;等が挙げられる。
 本発明の粘着剤層の表面は剥離シートによって覆われていることが好ましい。すなわち、本発明は剥離シート付き粘着シートであってもよい。
 図1は、剥離シート付き粘着シートの構成の一例を表す断面図である。図1に示された粘着シート11は剥離シート(12a、12b)を有している。なお、図1の粘着シート11は、ノンキャリアタイプの単層の粘着シートであり、両面粘着シートである。
 剥離シートとしては、剥離シート用基材と該剥離シート用基材の片面に設けられた剥離剤層とを有する剥離性積層シート、あるいは、低極性基材としてポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。
 剥離性積層シートにおける剥離シート用基材には、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
 シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24-4527、SD-7220等や、信越化学工業(株)製のKS-3600、KS-774、X62-2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH33SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24-843、SD-7292、SHR-1404等や、信越化学工業(株)製のKS-3800、X92-183等が挙げられる。
 剥離シート12においては、剥離しやすくするために、剥離シート12aと剥離シート12bとの剥離性を異なるものとすることが好ましい。つまり、一方からの剥離性と他方からの剥離性とが異なると、剥離性が高い方の剥離シート12だけを先に剥離することが容易となる。その場合、貼合方法や貼合順序に応じて剥離シート12aと剥離シート12bの剥離シート12の剥離性を調整すればよい。
 粘着剤層の厚みは、用途に応じて適宜設定でき、特に限定されないが、通常、10μm以上500μm以下の範囲内であることが好ましく、20μm以上450μm以下であることがより好ましく、30μm以上450μm以下であることがさらに好ましく、40μm以上400μm以下であることが一層好ましく、40μm以上350μm以下であることがより一層好ましく、40μm以上300μm以下であることが特に好ましい。粘着剤層の厚みを上記範囲内とすることにより、凹凸追従性を十分に確保することができ、さらに耐久性を高めることができる。また、粘着剤層の厚さを上記範囲内とすることにより、両面粘着シートの製造が容易となる。
 本発明においては、粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の比誘電率をPとし、粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の比誘電率をQとした場合、P-Qの値は0.3以上であることが好ましい。すなわち、本発明においては、活性エネルギー線を照射した後に比誘電率が所定量以上低下する。このように、本発明は活性エネルギー線を照射した後においては、比誘電率が低い点に特徴がある。
 上記の比誘電率は、特定の周波数における比誘電率であって、具体的には、1KHzから1MHzの範囲内の特定の周波数における比誘電率である。例えば、100KHzや1MHzの周波数における比誘電率であって、JIS C 2138に規定される方法で算出されるものである。粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の比誘電率Pが100KHzの周波数における比誘電率である場合、粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の比誘電率Qも100KHzの周波数における比誘電率である。
 また、本発明の粘着シートは、活性エネルギー線の照射により、23℃、周波数1Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×106Pa以上となることが好ましい。本発明においては、活性エネルギー線の照射後の粘着シートの貯蔵弾性率が大きい点にも特徴がある。活性エネルギー線の照射後の粘着シートの貯蔵弾性率を上記範囲内とすることにより、耐久性をより高めることができ、被着体からの浮き・剥がれの発生を抑制することができる。さらに、活性エネルギー線の照射後の粘着シートの貯蔵弾性率を上記範囲内とすることにより、被着体と粘着シートの間に気泡が発生することも抑制することができる。
 本発明では、粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の貯蔵弾性率をSとし、粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の貯蔵弾性率をTとした場合、0℃から45℃におけるT/Sの値は5以上であることが好ましい。また、3℃から35℃におけるT/Sの値は10以上であることが好ましい。すなわち、本発明においては、活性エネルギー線を照射した後に貯蔵弾性率が大きくなる点にも特徴がある。これにより、活性エネルギー線の照射後の粘着シートの耐久性をより効果的に高めることができる。また、活性エネルギー線の照射により、被着体との接着力をより強固なものとすることができる。
 上記の粘着シートの貯蔵弾性率は、株式会社ユービーエム製の動的粘弾性装置(商品名:Rheogel-E4000)を用いて測定をした値である。測定条件は、周波数1Hz、昇温速度2℃/minとし、ステップ温度1℃での-50℃から150℃の範囲における、0℃、23℃、30℃、45℃での測定値とする。
 本発明の粘着シートの粘着力は30N/25mm以上であることが好ましく、40N/25mm以上であることより好ましい。なお、上記粘着力は、粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の粘着力である。
 本発明においては、水接触角が0度以上90度未満の被着体であっても、粘着力が40N/25mm以上である。また、水接触角が90度以上100度以下の被着体においても、粘着力が30N/25mm以上である。
 保護膜として表面処理された偏光板や表面処理されたPMMA(ポリメチルメタクリレート)樹脂板や表面処理されたPC(ポリカーボネート)樹脂板は、アクリル樹脂を主組成とするハードコート膜により表面処理されており、水接触角が90度以上であるものが多い。一方、それに対する汎用の従来の粘着シートの粘着力は30N/25mm未満となることが多かった。また、ITO膜の水接触角は90度以上であるが、それに対する汎用の従来の粘着シートの粘着力は20N/25mm未満であることが多く、粘着力の改善が課題であった。
 本発明の粘着シートの粘着力は、上述した通り、水接触角が90度以上の濡れにくい被着体であっても30N/25mm以上の粘着力を発現することができ、被着体との密着性が良好な点に特徴がある。
 なお、上述した被着体に対する粘着シートの粘着力は、各被着体に対する180°引きはがし粘着力をJIS Z0237に倣って測定した値である。
 本発明の粘着シートは、23℃、相対湿度50%の環境におけるヘイズ値が2%以下であることが好ましく、0%以上1.5%以下であることがより好ましく、0%以上1%以下であることがさらに好ましい。ヘイズ値が上記範囲内であれば、粘着シートが光学部材に用いられる場合に要求される透明性を満足することができる。また、ヘイズ値が2%以下であれば、光学用途として好適である。
 また、本発明の粘着シートは、85℃、相対湿度85%の環境下に500時間保存して、23℃、相対湿度50%の環境下に取り出した直後のヘイズ値が、5%未満であることが好ましく。2%未満であることがより好ましい。高温高湿環境下に置いた後のヘイズ値が上記範囲であることは耐加湿白濁性の観点から好ましい。
 本発明の粘着シートは、23℃、相対湿度50%の環境における全光線透過率(JIS K 7361-1:1997に準拠して測定した値)が80%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。全光線透過率が上記範囲内であると、透明性が高く、光学用途として好適である。
 本発明の粘着シートは、85℃ドライ環境下に500時間保存して、23℃、相対湿度50%の環境下に取り出した24時間後のb*値が、1未満であることが好ましく、0.5未満であることがより好ましい。b*値が上記範囲であれば、粘着シートが光学部材に用いられる場合に要求される透明性を満足することができる。ドライ環境下とは、供給される外気の湿度に影響されるが、相対湿度が3%以下の湿度環境下を指す。
 本発明の粘着シートは、後述する比誘電率の温度依存性が20%以下であることが好ましく、10%以下がより好ましく、5%以下がさらに好ましい。比誘電率の温度依存性が20%以下であるとタッチパネルの誤作動が生じにくいまた、使用環境やタッチパネルを操作する人間の体温に温度変化に影響を受けにくくなり、誤作動を生じにくい。
 ここで、比誘電率の温度依存性を算出する際には、粘着シートを-30℃、0℃、23℃、45℃のドライ環境下にそれぞれ各30分間放置し、周波数100KHzでの比誘電率を測定する。測定された比誘電率の中から、最小値と最大値とを選択し下記式により算出する。
 温度依存性(%)=(最大値-最小値)/最小値×100
(粘着シートの製造方法)
 本発明の粘着シートは、粘着剤組成物を加熱又は活性エネルギー線の照射により半硬化させてなり、単量体(B)の少なくとも一部を未反応の状態で含有し、かつ、架橋剤(C)および重合開始剤(D)から選択される少なくとも一種のうち、少なくとも一部を未反応の状態で含有するものである。すなわち、本発明の粘着シートの製造方法は、粘着剤組成物を加熱又は活性エネルギー線を照射する工程を含む。中でも本発明の粘着シートの製造方法は、粘着剤組成物を加熱する工程を含むことが好ましい。
 本発明の粘着シートは、粘着剤層と他の層から構成されるものであってもよいが、粘着剤層のみから構成されるものであることが好ましい。他の層としては、例えば上記以外の粘着剤組成物から形成される粘着剤層、支持体、剥離シート等が挙げられる。支持体としては、例えば、ポリスチレン、スチレン-アクリル共重合体、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、トリアセチルセルロース等のプラスチックフィルム;反射防止フィルム、電磁波遮蔽フィルム等の光学フィルム;等が挙げられる。
 本発明の粘着シートの製造工程は、剥離シート上に粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成する工程と、該塗膜を加熱により半硬化物とする工程、または該塗膜を活性エネルギー線の照射により半硬化物とする工程とを含む。
 以下、剥離シート上に粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成する工程と、該塗膜を加熱して半硬化物とする工程について代表して説明する。
 塗膜の加熱により、ベースポリマー(A)および架橋剤(C)の反応が進行して半硬化物(粘着シート)が形成される。つまり、加熱の際、塗膜中では重合開始剤(D)による単量体(B)の重合反応が進行しないか、進行してもわずかであるため、得られる半硬化物(粘着シート)中には、粘着剤組成物に含まれる単量体(B)および重合開始剤(D)が残留している。そのため本発明の粘着シートは、活性エネルギー線硬化性を有している。粘着剤組成物を半硬化状態とするためには、塗工後溶剤を除去した後に、一定温度で一定期間粘着シートを静置するエージング処理を施してもよい。エージング処理は例えば、23℃で7日間静置して行うことができる。
 粘着シートを形成する粘着剤組成物の塗工は、公知の塗工装置を用いて実施できる。塗工装置としては、例えば、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター等が挙げられる。
 また、塗膜の加熱は、加熱炉、赤外線ランプ等の公知の加熱装置を用いて実施できる。
(粘着シートの使用方法)
 本発明の粘着シートの使用方法においては、粘着シートの粘着剤層を被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して粘着剤層を完全硬化させる。
 活性エネルギー線を照射する前は、粘着シートの粘着剤層は半硬化状態であることから、被着体が段差部を有していても、粘着剤層はその凹凸に追従することができる。このように、粘着シートを貼合し、凹凸に追従させた後、粘着剤層を活性エネルギー線で完全硬化させることで、粘着剤層の凝集力が高まり、被着体への粘着性が向上する。
 活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられ、粘着剤層に含まれる重合開始剤(D)に応じて適宜選択できる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
 紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
 電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
(積層体)
 本発明は、上述した粘着シートの少なくとも一方の面に被着体を有する積層体に関するものでもある。被着体は液晶モジュールを有する画像表示装置を構成する光学部材であることが好ましく、本発明の積層体は、液晶モジュールを有する画像表示装置を構成する光学部材を有するものであることが好ましい。本発明の積層体は、粘着シートの粘着剤層を被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して粘着剤層を完全硬化させる工程を経て得られる。
 図2は、本発明の粘着シート21を被着体22と被着体24に貼合した積層体20の構成の一例を表す断面図である。図2に示されているように、被着体22及び24は段差部(27a、27b、27c、27d)を有していてもよい。図2では、被着体22は段差部(27a、27b)を有しており、被着体24が段差部(27c、27d)を有している。なお、段差部(27a、27b、27c、27d)の厚みは、通常5μm以上60μm以下である。このように本発明の粘着シート21は、段差部を有する部材にも貼合することができ、段差部から生じる凹凸に追従することができる。
 被着体は、光学部材であることが好ましい。光学部材としては、タッチパネルや画像表示装置等の光学製品における各構成部材を挙げることができる。タッチパネルの構成部材としては、例えば透明樹脂フィルムにITO膜が設けられたITOフィルム、ガラス板の表面にITO膜が設けられたITOガラス、透明樹脂フィルムに導電性ポリマーをコーティングした透明導電性フィルム、ハードコートフィルム、耐指紋性フィルムなどが挙げられる。画像表示装置の構成部材としては、例えば液晶表示装置に用いられる反射防止フィルム、配向フィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルムなどが挙げられる。
 これらの部材に用いられる材料としては、ガラス、ポリカーボネート,ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー,トリアセチルセルロース,ポリイミド、セルロースアシレートなどが挙げられる。
 本発明の粘着シートが両面粘着シートである場合は、2つの被着体の貼合に用いることができる。この場合、本発明の粘着シートは、タッチパネルの内部におけるITOフィルム同士の貼合、ITOフィルムとITOガラスとの貼合、タッチパネルのITOフィルムと液晶パネルとの貼合、カバーガラスとITOフィルムとの貼合、カバーガラスと加飾フィルムとの貼合などに用いられる。
(積層体の製造方法)
 本発明は積層体の製造方法に関するものでもある。本発明の積層体の製造方法は、上述した半硬化状態の粘着シートを被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して粘着剤層を完全硬化させる工程を含む。
 活性エネルギー線としては、上述したエネルギー線を挙げることができ、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
 紫外線の照射出力は、積算光量が100mJ/cm2以上10000mJ/cm2以下となるようにすることが好ましく、500mJ/cm2以上5000mJ/cm2以下となるようにすることがより好ましい。
 積層体の製造方法において、活性エネルギー線を照射する前は、粘着シートの粘着剤層は半硬化状態であることから、被着体が段差部を有していても、粘着剤層はその凹凸に追従することができる。このように、粘着シートを貼合し、凹凸に追従させた後、粘着剤層を活性エネルギー線で完全硬化させることで、粘着剤層の凝集力が高まり、被着体への粘着性が向上する。
 以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
[粘着シートの作製]
 ベースポリマー(A)はαを使用した。ベースポリマーαは酢酸エチル中での溶液重合により作製した。2-エチルヘキシルメタクリレート(2-EHMA)、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)を質量比で100:28:14となるように配合し、ラジカル重合開始剤として2,2‘-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、ベースポリマーαを得た。ベースポリマーαの45%溶液の23℃における溶液粘度は5500mPa・sであった。
 ベースポリマーα100質量部に対して、単量体(B)として、アクリル酸イソステアリル(大阪有機化学工業(株)製)を15質量部、架橋剤(C)としてキシレンジイソシアネート系化合物(三井化学(株)製、D-110N)を0.15質量部、重合開始剤(D)として1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を1.0質量部添加し、固形分濃度が40質量%となるように溶剤(E)として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。
 上記粘着剤組成物を、第1の剥離シート(帝人デュポンフィルム(株)製、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム)上へ塗工した。塗工は、ヨシミツ精機株式会社製、ドクターブレードYD型を用いて塗工し、熱風乾燥機にて100℃で3分間加熱した。その後、23℃で7日間静置してエージング処理を施し、厚み200μmの半硬化状態の粘着シート(両面粘着シート)を形成した。
 この粘着シートの片面に第1の剥離シートより剥離性の高い離型処理が施された第2の剥離シート(帝人デュポンフィルム(株)製)を貼り合わせ、剥離シート付き粘着シートを得た。
[積層体(1)の作製]
 ガラス板(縦90mm×横50mm×厚み0.5mm)の表面に、紫外線硬化型インクを塗布厚が5μmになるように額縁状(縦90mm×横50mm、幅5mm)にスクリーン印刷した。次いで、紫外線を照射して印刷した上記紫外線硬化型インクを硬化させた。この工程を8回繰り返し、40μmの段差を有する印刷段差ガラスを得た。
 得られた粘着シートを、縦90mm×横50mmの形状に裁断し、第1の剥離シートを剥離し、ラミネーター(株式会社ユーボン製、IKO-650EMT)を用いて、粘着剤層が印刷段差ガラスの額縁状の印刷全面を覆うように貼合した。その後、第2の剥離シートを剥離し、表出した粘着剤層面にガラス板(縦90mm×横50mm×厚み0.5mm)を上記ラミネーターで貼合し、オートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30min)を実施した後、紫外線照射器(アイグラフィック製、ECS-301G1)にて積算光量1500mJ/cm2を照射して積層体(1)を得た。
[積層体(2)]
 得られた粘着シートを、縦90mm×横50mmの形状に裁断し、第1の剥離シートを剥離し、ラミネーター(株式会社ユーボン製、IKO-650EMT)を用いて、積層体(1)の作製時に使用した40μmの段差を有する印刷段差ガラスの額縁状の印刷全面を覆うように貼合した。
 被着体として、偏光板(ポラテクノ(株)製、SKN-18243T)を予めガラス板(縦90mm×横50mm×厚み0.5mm)の片面と同寸法に切り出し、上記偏光板面に中心粒径30μmのガラスビーズを約0.05mg散布したものを作製した。
 印刷段差ガラスと一体化されている積層体の第2の剥離シートを剥がし、ラミネーターで上記被着体の偏光板面と貼合した。その後、オートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30min)を実施した後、紫外線照射器(アイグラフィック製、ECS-301G1)にて積算光量1500mJ/cm2を照射して積層体を得た。なお、紫外線は印刷段差ガラス側より照射した。
(実施例2)
 単量体(B)として、アクリル酸ラウリル(サートマー・ジャパン(株)製、SR335)を用いた以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、粘着シート及び積層体を得た。
(実施例3)
 単量体(B)として、アクリル酸イソボルニル(共栄社化学(株)製、ライトアクリレートIB-XA)を用いた以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、粘着シート及び積層体を得た。
(実施例4)
 単量体(B)として、メタクリル酸ヘキシル(東京化成工業(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物、粘着シート及び積層体を得た。
(実施例5)
 単量体(B)として、アクリル酸エチル(東京化成工業(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、粘着シート及び積層体を得た。
(実施例6)
 単量体(B)として、アクリル酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、粘着シート及び積層体を得た。
(実施例7)
 ベースポリマー(A)として、ベースポリマーγを用いた以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、粘着シート及び積層体を得た。ベースポリマーγは酢酸エチル中での溶液重合により作製した。2-エチルヘキシルメタクリレート(2-EHMA)、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2-HEMA)を重量比で100:28:14となるように配合し、ラジカル重合開始剤として2,2‘-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、ベースポリマーγを得た。ベースポリマーγの45%溶液の23℃における溶液粘度は5500mPa・sであった。
(比較例1)
 単量体(B)のアクリル酸イソステアリルおよび重合開始剤(D)として1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトンを用いなかった以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、粘着シート及び積層体を得た。
(比較例2)
 ベースポリマー(A)として、ベースポリマーβを用いた以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、粘着シート及び積層体を得た。ベースポリマーβは酢酸エチル中での溶液重合により作製した。n-ブチルアクリレート(BA)、アクリル酸(AAC)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)を質量比で100:12.5:12.5となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、ベースポリマーβを得た。ベースポリマーβの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は5500mPa・sであった。
(評価)
(評価1:比誘電率)
 活性エネルギー線の照射前の比誘電率は以下の手順で実施した。粘着剤層(粘着シートから第1の剥離シートおよび第2の剥離シートを剥離したもの)を2枚の銅箔の間に挟み、オートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30min)を実施した。その後、誘電率測定システム((株)東陽テクニカ製、1260型)によりJIS C 2138に基づいて測定した。周波数、測定環境は下記条件で測定した。
 周波数:100KHz、1MHz
 測定環境:23℃、相対湿度55%
 活性エネルギー線の照射後の比誘電率は以下の手順で実施した。粘着シートの第1の剥離シートを剥がし、1枚の銅箔にラミネーターにより貼合し、オートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30min)を実施した。その後、紫外線照射器にて積算光量1500mJ/cm2を照射し、第2の剥離シートを剥がし、表出した粘着剤層を1枚の銅箔にラミネーターにより貼合し、オートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30min)を実施した。その後は上記手順と同等に比誘電率を測定した。
(評価2:静電容量変化率の測定)
<静電容量タッチパネルの組み立て>
 市販の粘着シートOC8173D(LG製、比誘電率5.7)の第1の剥離シートを剥離し、ラミネーターを用いて、透明導電電極パターンが形成された第一の透明フィルム(透明フィルムの厚さ200μm、比誘電率3.1、受信側ITO電極)の透明導電電極パターンが形成されている面に貼合した。その後、第2の剥離シートを剥離し、ラミネーターを用いてカバーガラス(厚さ1.0mm、比誘電率7.4)に貼合した。これを積層体(3)とした。
 次いで、実施例および比較例で得られた粘着シートの第1の剥離シートを剥離し、ラミネーターを用いて、透明導電電極パターンが形成された第二の透明フィルム(送信側ITO電極)の透明導電電極パターンが形成されている面に貼合した。その後、第2の剥離シートを剥離し、ラミネーターを用いて、上記積層体(3)の受信側ITO電極の透明導電電極パターンが形成されていない面と貼合し、積層体(4)を得た。第一の透明フィルムおよび第二の透明フィルムは投影型静電容量方式と同様にそれぞれ四角い透明導電電極パターンが配列されており、第一の透明フィルムはX列(横列)、第二の透明フィルムはY列(縦列)を検出する。使用した各材料の面積サイズは、全て194mm×345mmとした。
<静電容量変化率の測定>
 タッチセンサ感度の指標となる静電容量変化率を、タッチパネルへの指触前の受信側ITO電極と送信側ITO電極間の静電容量であるCITOと、指触後の受信側ITO電極と送信側ITO電極間の静電容量であるCfingerとの比であるΔC(%)=Cfinger/CITO×100として測定した。静電容量はアジレント社製LCRメーター(4284A)を用いて測定した。
(評価3:センサーの位置認識)
 積層体(4)のカバーガラス側表面に市販のタッチペンのペン先を接触させ、XYセンサー間の容量変動を順番に測定することでタッチ部の位置座標を検出した。位置認識を以下の基準で評価した。
◎:タッチ位置と検出座標との距離が5mm未満である。
○:タッチ位置と検出座標との距離が5mm以上10mm未満である。
△:タッチ位置と検出座標との距離が10mm以上20mm未満である。
×:タッチ位置と検出座標との距離が20mm以上である。
(評価4:貯蔵弾性率)
 活性エネルギー線照射前の貯蔵弾性率は、得られた粘着剤層の積層体から5mm□(縦5mm×横5mm)を打ち抜き、これを固定せん断冶具に貼合し、株式会社ユービーエム製の動的粘弾性装置(商品名:Rheogel-E4000)により測定を行った。測定条件は、周波数1Hz、昇温速度2℃/minとし、ステップ温度1℃での-50℃から150℃の範囲における、0℃、23℃、30℃、45℃で測定した。
 活性エネルギー線照射後の貯蔵弾性率は、得られた粘着剤層の積層体に紫外線照射器にて積算光量1500mJ/cm2を照射した以外は上記手順と同等に測定を行った。
(評価5:段差追従性)
 積層体(1)及び積層体(2)の印刷段差部をマイクロスコープ(倍率:25倍)で観察し、粘着シートの段差追従性を以下の基準で評価した。
○:完全に段差が埋まっている。
△:段差部分の一部に空気が残っている。
×:段差部分の全体に空気が残っている。
(評価6:外観耐久性)
<浮き・剥がれ>
 積層体(1)を85℃、相対湿度85%の環境下で240時間処理し、サンプル全体に気泡や剥がれが生じていないかをマイクロスコープ(倍率:25倍)で観察し、以下の基準で評価した。
○:気泡、剥がれの発生がまったく無い。
△:若干の気泡がある。
×: 気泡が多く発生している。
<異物埋まり性>
 積層体(2)を85℃、相対湿度85%の環境下で24時間処理し、処理後のガラスビーズ散布部分をマイクロスコープ(倍率:25倍)で観察し、粘着シートの異物埋まり性を以下の基準で評価した。
○:ガラスビーズ周辺より新たな気泡が発生していない。
×:ガラスビーズ周辺より新たな気泡が発生している。
(評価7:粘着力(活性エネルギー線照射後の粘着力))
 粘着シートについて、各被着体に対する180°引き剥がし粘着力をJIS Z 0237に準拠して測定した。試験片は以下の手順で作製した。粘着シートの第1の剥離シートを剥がし、厚み50μmの光学PETフィルムへ貼合し、第2の剥離シートを剥がし、各被着体に2kgで圧着した。その後、紫外線照射器にて積算光量1500mJ/cm2を照射し、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間静置し、測定を行った。
 各被着体は以下の5種類を使用した。
・ソーダガラス:市販のソーダガラス。水接触角=54°
・偏光板のTAC面:ポラテクノ(株)製、SKN-18243T、水接触角=22°
・偏光板のHC面:ポラテクノ(株)製、SKN-18243T-HC、水接触角=49°
・MR200のHC面:三菱レーヨン(株)製、水接触角=89°
・ITO面:尾池(株)製、KB300、水接触角=96°
(評価8:比誘電率の温度依存性)
  評価1で使用した活性エネルギー線の照射後の比誘電率評価用サンプルを用いて、比誘電率の温度依存性を評価した。具体的には活性エネルギー線の照射後の比誘電率評価用サンプルを-30℃、0℃、23℃、45℃のドライ環境下にそれぞれ各30分間放置し、周波数100KHzでの比誘電率を測定した。測定された比誘電率の中から、最小値と最大値とを選択し、下記式により温度依存性(%)を算出する。
 温度依存性(%)=(最大値-最小値)/最小値×100
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表1及び2からわかるように、実施例で得られた粘着シートは比誘電率が低く、粘着シートに活性エネルギー線を照射した後にさらに比誘電率が低下することがわかる。また、実施例で得られた粘着シートにおいては活性エネルギー線を照射した後の貯蔵弾性率が大きく、耐久性に優れている。活性エネルギー線を照射した後の粘着シートにおいては、浮き・剥がれの発生がなく、特に気泡の発生が効果的に抑制されていることがわかる。
 また、実施例で得られた粘着シートを用いた液晶パネルにおいては、特に比誘電率が低く抑えられているため、液晶パネル側からのノイズの発生が抑制されていた。
 1  剥離シート付き粘着シート
 11 粘着シート(粘着剤層)
 12a、12b 剥離シート
 20 積層体
 21 粘着シート(粘着剤層)
 22 被着体
 24 被着体
 27a、27b、27c、27d 段差部

Claims (13)

  1.  炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有するベースポリマー(A)と、重合性不飽和基を少なくとも1つ含有する単量体(B)と、熱により前記ベースポリマー(A)と反応する架橋剤(C)と、活性エネルギー線の照射により前記単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)と、を含有する粘着剤組成物。
  2.  前記単量体(B)のモル体積が180ml/mol以上であり、前記単量体(B)の密度が1.0g/cm3以下である請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3.  前記単量体(B)は、炭素数が5以上のアルキル基を有する請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
  4.  前記単量体(B)は、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n-ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル及び(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1~3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  5.  ベースポリマー(A)は、さらにスチレン系重合体を含有する請求項1~4のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  6.  炭素数が5以上9以下の分岐アルキル基を有する非架橋性(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位(a2)を含有するベースポリマー(A)と、重合性不飽和基を少なくとも1つ含有する単量体(B)と、活性エネルギー線の照射により前記単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)とを含む粘着剤層を備える粘着シート。
  7.  前記粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の比誘電率をPとし、前記粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の比誘電率をQとした場合、P-Qの値は0.3以上である請求項6に記載の粘着シート。
  8.  活性エネルギー線の照射により、23℃、周波数1Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×106Pa以上となる請求項6又は7に記載の粘着シート。
  9.  前記粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の貯蔵弾性率をSとし、前記粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の貯蔵弾性率をTとした場合、0℃から45℃におけるT/Sの値は5以上である請求項6~8のいずれか1項に記載の粘着シート。
  10.  前記粘着シートに活性エネルギー線を照射する前の貯蔵弾性率をSとし、前記粘着シートに活性エネルギー線を照射した後の貯蔵弾性率をTとした場合、3℃から35℃におけるT/Sの値は10以上である請求項6~9のいずれか1項に記載の粘着シート。
  11.  両面粘着シートである請求項6~10のいずれか1項に記載の粘着シート。
  12.  請求項6~11のいずれか1項に記載の粘着シートの粘着剤層を被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して前記粘着剤層を完全硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
  13.  請求項6~11のいずれか1項に記載の粘着シートの粘着剤層を被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して前記粘着剤層を完全硬化させる粘着シートの使用方法。
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