JP5967007B2 - 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 - Google Patents
粘着シート及びその使用方法並びに積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5967007B2 JP5967007B2 JP2013091221A JP2013091221A JP5967007B2 JP 5967007 B2 JP5967007 B2 JP 5967007B2 JP 2013091221 A JP2013091221 A JP 2013091221A JP 2013091221 A JP2013091221 A JP 2013091221A JP 5967007 B2 JP5967007 B2 JP 5967007B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- sensitive adhesive
- adhesive layer
- monomer
- double
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
上記タッチパネルや液晶ディスプレイ等の中には印刷等による段差(凹凸)を有する構成部材を含んでいるものがある。例えば、携帯電話においては枠状の印刷部分が施された部材を有するタッチパネルが用いられている。かかる用途においては、粘着シートには、部材を貼合固定する性能と同時に印刷段差を埋める性能、即ち、優れた凹凸追従性(段差吸収性)が求められる(例えば、特許文献4)。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2]前記第1の粘着剤層の動的粘弾性は、1.5×106Pa以上であり、前記第2の粘着剤層の動的粘弾性は、1.0×106Pa以下であることを特徴とする[1]に記載の両面粘着シート。
[3]前記単量体(B)は、25℃における蒸気圧が300Pa以下であり、前記溶剤(E')の25℃における表面張力が20mN/m以上40mN/m未満であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の両面粘着シート。
[4]前記単量体(B)が、融点が25℃以下である重合性不飽和基を1つ有する単官能単量体(B1)及び重合性不飽和基を2つ以上有する多官能単量体(B2)のうち少なくとも一方を含有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の両面粘着シート。
[5]前記溶剤(E')が、重合性不飽和基を有さず、前記単量体(B)よりも25℃における蒸気圧が大きいことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の両面粘着シート。
[6]、前記溶剤(E')が、前記単量体(B)との溶解性パラメータの差が2〔(cal/cm3)1/2〕以内の溶剤で構成されることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の両面粘着シート。
[7]前記第1の粘着剤層の厚みが5〜500μmであり、前記第2の粘着剤層の厚みが5〜500μmであることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の両面粘着シート。
[8]前記第1の粘着剤層の両方の面に第2の粘着剤層を有することを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の両面粘着シート。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の両面粘着シートの少なくとも一方の面に剥離シートが積層されることを特徴とする積層両面粘着シート。
[10][1]〜[8]のいずれかに記載の両面粘着シートの第2の粘着剤層側を被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して前記第2の粘着剤層を完全硬化させることを含むことを特徴とする粘着シートの使用方法。
[11][1]〜[8]のいずれかに記載の両面粘着シートの第2の粘着剤層側に光学部材を貼合し、その状態で活性エネルギー線を照射し前記第2の粘着剤層を完全硬化させてなることを特徴とする積層体。
本発明の両面粘着シートは、第1の粘着剤層と第2の粘着剤層を少なくとも1層ずつ含む。第2の粘着剤層は、第1の粘着剤層の少なくとも一方の面に設けられることが好ましい。第2の粘着剤層は、第1の粘着剤層のいずれか一方の面にのみ設けられてもよく、第1の粘着剤層の両方の面に設けられてもよい。
なお、ここで、第1の粘着剤層に含まれるベースポリマー(A)と第2の粘着剤層に含まれるベースポリマー(A')、第1の粘着剤層に含まれる架橋剤(C)と第2の粘着剤層に含まれる架橋剤(C')、第1の粘着剤層に含まれる溶剤(E)と第2の粘着剤層に含まれる溶剤(E')は、同一のものであっても異なるものであってもよい。
なお、被着体の表面に設けられる凹凸形状は、印刷インク等により印刷段差や、電極等の部材により形成される形状のことをいう。被着体としては、例えば、加飾フィルムや、ITOガラス基板を挙げることができる。
第1の粘着剤組成物は、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)及び架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を含有するベースポリマー(A)と、熱によりベースポリマー(A)と反応する架橋剤(C)と、溶剤(E)とを含有する。また、第2の粘着剤組成物は、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1')及び架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2')を含有するベースポリマー(A')と、重合性不飽和基を少なくとも1つ有する単量体(B)と、熱によりベースポリマー(A')と反応する架橋剤(C')と、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)と、溶剤(E')とを含有する。
これは、以下の理由によると考えられる。まず、溶剤(E')を含有することで、塗工時に厚肉端部の問題が生じにくくなっている。また、溶剤(E')と同様に塗材を低粘度化する液状媒体として機能する単量体(B)を含有することで、わきの原因となりやすい溶剤(E')の濃度が低く抑えられる。また、加熱した際に溶剤(E')が選択的に蒸発するが、揮発しにくい単量体(B)を含有することで、塗膜の表面張力の急激な増加が抑制され、さらに溶剤(E')の選択的な蒸発によって粘着剤層の濃度の上昇に従って粘度が上昇し、粘着剤層内での物質の流動が抑制される。これらが相乗的に作用することで、厚肉端部やわきといった製造上の問題が抑制され、表面の平滑な粘着剤層を形成できると考えられる。
上記効果は、さらに、下記の条件(1)、(2)の少なくとも1つ、好ましくは全てを満たす場合に特に優れたものとなる。
(1)単量体(B)の融点が25℃以下である
(2)溶剤(E')が、重合性不飽和基を有さず、単量体(B)よりも25℃における蒸気圧が大きい。
これは、以下の理由によると考えられる。まず、溶剤(E')を含有することで、塗工時に厚肉端部という塗工欠陥の問題が生じにくくなっている。また、溶剤(E')が、単量体(B)との溶解性パラメータの差が2〔(cal/cm3)1/2〕以内の溶剤で構成されることにより、熱硬化させる際に、過大な気液平衡の崩れによる溶剤(E')の急激な蒸発が抑制されるのでゆず肌(オレンジピール)という塗工欠陥の問題が生じにくくなっている。また、溶剤(E')と同様に塗材を低粘度化する液状媒体として機能する単量体(B)を含有することで、塗工欠陥の原因となりやすい溶剤(E')の濃度が低く抑えられる。また、加熱した際に、溶剤(E')の蒸発によって粘着剤層の濃度の上昇に従って粘度が上昇し、粘着剤層内での物質の流動が抑制される。これらが相乗的に作用することで、厚肉端部、塗工欠陥といった製造上の問題が抑制され、表面の平滑な粘着剤層を形成できると考えられる。
溶剤(E')が、単量体(B)との溶解性パラメータの差が2〔(cal/cm3)1/2〕超の溶剤を含有する場合、過大な気液平衡の崩れにより溶剤(E')が急激に蒸発し、ゆず肌(オレンジピール)といった塗工欠陥が起こりやすく、表面の平滑な粘着剤層が得られにくい傾向となる。
すなわち、第2の粘着剤組成物においては、単量体(B)が、25℃における蒸気圧が300Pa以下であり、溶剤(E')の25℃における表面張力が20mN/m以上40mN/m未満であり、更に、溶剤(E')が、単量体(B)との溶解性パラメータの差が2〔(cal/cm3)1/2〕以内の溶剤で構成されることが好ましい。
第1の粘着剤層は、ベースポリマー(A)として、非架橋性の(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)と、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を含有する。また、第2の粘着剤層は、ベースポリマー(A')として、非架橋性の(メタ)アクリル酸エステル単位(a1')と、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2')を含有する。なお、本明細書および特許請求の範囲において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)を表す。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中でも、粘着性が高くなることから、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を含むことを意味し、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含むことを意味する。
なお、これら単量体単位は1種でもよいし、2種以上でもよい。但し、アクリル単量体単位に含まれるカルボキシ基含有単量体単位の割合は、アクリル単量体単位の全質量に対して、1%以下であることが好ましく、0.1%以下であることがより好ましく、0%であることが特に好ましい。アクリル単量体単位に含まれるカルボキシ基含有単量体単位の割合を上記範囲内とすることにより、被着体の表面に設けられた金属配線に対する腐食性を抑えることができる。
アミノ基含有単量体単位は、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等のアミノ基含有単量体に由来するものが挙げられる。
グリシジル基含有単量体単位は、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有単量体に由来するものが挙げられる。
カルボキシ基含有単量体単位は、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
ベースポリマー(A)又はベースポリマー(A')における架橋性アクリル単量体単位の含有率は、各々0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、0.5〜10質量%であることが更に好ましい。架橋性アクリル単量体単位の含有量が上記範囲の下限値以上であれば、半硬化状態を維持するために必要な架橋性を充分に有しており、上記範囲の上限値以下であれば、必要な粘着物性を維持できる。
ベースポリマー(A)及びベースポリマー(A')における任意単量体単位の含有率は、各々0〜20質量%であることが好ましく、0〜15質量%であることがより好ましい。
第2の粘着剤層は、単量体(B)を含有する。単量体(B)は、重合性不飽和基を少なくとも1つ有する単官能単量体(B1)及び重合性不飽和基を2つ以上有する多官能単量体(B2)のうち少なくとも一方を含有することが好ましい。単量体(B)は、単官能単量体(B1)又は多官能単量体(B2)のいずれか一方を含むことが好ましく、単官能単量体(B1)及び多官能単量体(B2)の両方を含んでもよい。
単量体(B)を含有することで、粘着剤組成物を熱硬化させたとき、熱硬化物の粘着剤層は半硬化状態であって、活性エネルギー線硬化性を有することができる。
重合性不飽和基としては、エチレン性二重結合を含む基が好ましく、例えば(メタ)アクリロイル基、ビニル基等が挙げられる。なかでも(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
また、単量体(B)の25℃における蒸気圧は、200Pa以下がより好ましく、100Pa以下がさらに好ましい。該蒸気圧の下限は、塗工適性の点では特に限定されない。単量体(B)の蒸気圧は、JIS−K2258「原油及び燃料油−蒸気圧試験方法−リード法」などにより測定でき、また、例えばhttp://www.chemspider.com/といったWebサイトやACD/PhysChem Suiteといったソフトウェアにより予測値を求めることができる。
また、単量体(B)の融点は、20℃以下がより好ましく、15℃以下がさらに好ましい。該融点の下限は、特に限定されない。単量体(B)の融点は、JIS K 0064:1992「化学製品の融点及び溶融範囲測定方法」などにより測定できる。
これらの中でも、融点が25℃以下である、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選ばれる少なくとも1種が特に好ましい。
なお、単量体(B)は、アクリル単量体単位(a2')が有する官能基と反応性を示す官能基を有さないものであることが好ましい。例えば、単量体(B)は、アクリル単量体単位(a2')と同じ官能基(例えば、ヒドロキシ基)を有するか、官能基を有さないものであることが好ましい。
また、単量体(B)の含有量は、第2の粘着剤組成物の総質量に対し、1〜60質量%であることが好ましく、2〜50質量%であることがより好ましく、5〜35質量%であることがさらに好ましい。
特に、単量体(B)が単官能単量体(B1)と多官能単量体(B2)の双方を含有する場合はポリマー(A')の組成や分子量、架橋密度等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、ベースポリマー(A')100質量%に対し、単官能単量体(B1)は4〜120質量%が好ましく、8〜100質量%がより好ましく、12〜80質量%であることがさらに好ましく、多官能単量体(B2)は1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%が好ましく、3〜10質量%であることがさらに好ましい。また単官能単量体(B1)と多官能単量体(B2)の含有質量比は2:1、好ましくは3:1、より好ましくは5:1である。
第1の粘着剤層は、架橋剤(C)を含む。また、第2の粘着剤層は、架橋剤(C')を含む。架橋剤(C)及び架橋剤(C')としては、特に限定されず、例えばイソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などの公知の架橋剤のなかから、ベースポリマーが有する架橋性官能基との反応性を考慮して適宜選択できる。例えば、架橋性官能基としてヒドロキシ基を含む場合は、ヒドロキシ基の反応性から、イソシアネート化合物を用いることが好ましい。
これらの中でも、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位を容易に架橋できることから、イソシアネート化合物、エポキシ化合物が好ましい。
エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
粘着剤組成物中、架橋剤(C)又は架橋剤(C')の各々の含有率は、所望とする粘着物性等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、ベースポリマー100質量%に対し、0.01〜5質量%が好ましく、0.03〜3質量%がより好ましい。架橋剤(C)又は架橋剤(C')の含有量が上記下限値以上であれば加工性や基材密着性に優れ、上記上限値以下であれば、凹凸追従性とフィルムの変形・歪み防止性能に優れる。
また、架橋剤(C)又は架橋剤(C')の含有率は、各々の粘着剤組成物の総質量に対し、0.01〜5.0質量%であることが好ましく、0.02〜2.0質量%であることがより好ましい。
第2の粘着剤層は、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)を含む。重合開始剤(D)としては、活性エネルギー線の照射により単量体(B)の重合反応を開始させ得るものであればよく、光重合開始剤等として公知のものが利用できる。
ここで、「活性エネルギー線」とは電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
粘着剤組成物中、重合開始剤(D)の含有量は、単量体(B)の含有量や完全硬化させるときの活性エネルギー線の照射量等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、第2の粘着剤組成物中の単量体(B)の総質量に対し、0.05〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5.0質量%であることがより好ましい。上記下限値以上であれば、完全硬化時の重合反応を容易に開始させることができ、上記上限値以下であれば、完全硬化時の重合反応熱の影響による基材の損傷が起きにくい。
また、重合開始剤(D)の含有量は、第2の粘着剤組成物中のベースポリマー(A')100質量%に対し、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
第1の粘着剤層は、溶剤(E)を含有する。また、第2の粘着剤層は溶剤(E')を含有する。溶剤(E)及び溶剤(E')は、粘着剤組成物の塗工適性の向上のために用いられる。
単量体(B)と溶剤(E')の蒸気圧の差が大きいほど塗布欠陥が少なく製造が容易であることから、溶剤(E')の蒸気圧は、2000Pa以上が好ましく、5000Pa以上が特に好ましい。上限は特に限定されないが、実用上、50000Pa以下が好ましい。溶剤(E')の蒸気圧は、JIS−K2258−2「原油及び石油製品−蒸気圧の求め方−第2部:3回膨張法」などにより測定でき、また、例えばhttp://www.chemspider.com/といったWebサイトやACD/PhysChem Suiteといったソフトウェアにより予測できる。
溶解性パラメータは溶解の指針となるものであり、次式の意味を持つ。
δ=(ΔE/V)1/2
ここで、δは溶解性パラメータであり、ΔEはモル蒸発エネルギー(cal/mol)であり、Vはモル体積(cm3/mol)である。溶解性パラメータδの値が近いもの同士はよく溶ける。似たもの同士はよく溶けるという経験則に一致する。溶解性パラメータは様々な方法により求めることができるが、Fedorsの方法により化学組成から計算する方法が簡便である。
各々の粘着剤組成物中、溶剤(E)又は溶剤(E')の各々の含有率は、特に限定されないが、各々の粘着剤組成物に含まれるベースポリマー(A)100質量%に対し、25〜500質量%が好ましく、30〜400質量%がより好ましい。溶剤(E)の含有量が上記範囲の下限値以上であれば、厚肉端部といった塗布欠陥が発生しにくく塗工適性に優れ、上記範囲の上限値以下であれば、厚塗り時のわき(ソルベントポッピング)といった塗布欠陥が発生しにくく塗工適性に優れる。
また、溶剤(E)又は溶剤(E')の各々の含有率は、各々の粘着剤組成物の総質量に対し、10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましい。
本発明の両面粘着シートは、凹凸追従性をより高める目的で粘着剤組成物中に可塑剤を含んでもよい。可塑剤が含まれる場合は、可塑剤は、各々の粘着剤組成物に含まれるベースポリマー100質量%に対し、50質量%以下含まれることが好ましく、30質量%以下含まれることがより好ましく、10質量%以下含まれることがさらに好ましい。
アクリレート基以外の官能基を有しないアクリル単量体単位としては、例えば前記非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位と同様のものが挙げられる。
官能基を有しない非アクリル単量体単位としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステル類やスチレン等が挙げられる。
第1の粘着剤組成物及び/又は第2の粘着剤組成物は、任意に、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。該他の成分としては、粘着剤用の添加剤として公知の成分、例えば酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤等の中から必要に応じて選択できる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、粘着剤の相溶性や効果の高さから、ベンゾリアゾール系樹脂が好ましい。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。ただし、完全硬化時の活性エネルギー線に紫外線を用いる場合は、重合反応を阻害しない範囲で添加する必要がある。
本発明では、上述した両面粘着シートの少なくとも一方の面に剥離シートが積層された剥離シート付き両面粘着シート(積層両面粘着シート)を得ることができる。剥離シートは、両面粘着シートの少なくとも一方に設けられてもよいが、両面に設けられることが好ましい。このような剥離シートは、両面粘着シートを使用する際に、剥離され、露出した粘着面と被着体が貼合される。このように剥離シートを設けることによって、両面粘着シートを使用する前に粘着剤層にゴミや埃等の付着物が付いて、粘着力が低下することを抑制することができる。
積層両面粘着シートは、例えば、第1の剥離シート上に第1の粘着剤層を形成する粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成し、該塗膜を加熱して硬化物とし、また、第2の剥離シート上に第2の粘着剤層を形成する粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成し、該塗膜を加熱して半硬化物とし、第1の粘着剤層と第2の粘着剤層を重ね合わせることにより得られる。第2の粘着剤層においては、加熱の際、塗膜中では重合開始剤(D)による単量体(B)の重合反応が進行しないか、進行してもわずかであるため、得られる硬化物(粘着剤層)中には、粘着剤組成物に含まれる単量体(B)および重合開始剤(D)が残留している。そのため本発明の第2の粘着剤層は、活性エネルギー線硬化性を有している。第2の粘着剤層を形成する粘着組成物を半硬化状態とするためには、塗工後溶剤を除去した後に、一定温度で一定期間粘着シートを静置するエージング処理を施すことが好ましい。エージング処理は例えば、23℃で7日間静置して行うことができる。
第1の剥離シート21および第2の剥離シート22は、少なくとも片面に離型性を有するシートである。第1の剥離シート21および第2の剥離シート22としては、剥離シート用基材と該剥離シート用基材の片面に設けられた剥離剤層とを有する剥離性積層シート、あるいは、低極性基材としてポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材としては、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH3)3SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
ポリカーボネートやポリメチルメタクリレートなど加熱時にガスを発生するようなガス発生性基材またはトリアセチルセルロースなど水分を放出するような水分放出性基材と、ポリエチレンテレフタレートまたはガラスなどのガスを発生させない基材とを両面粘着シートを用いて貼着する際、先にガス発生性基材または水分放出性基材に両面粘着シート10を貼着させた後にガスを発生させない基材に貼合する場合には、第1の剥離シート21の剥離性が第2の剥離シート22の剥離性より低いことが好ましい。
本発明の両面粘着シートは、光学部材等の被着体に貼合し、積層体とすることができる。積層体は、両面粘着シートを光学部材等の被着体に貼合した後に、その状態で活性エネルギー線を照射し第2の粘着剤層を完全硬化させたものであることが好ましい。なお、被着体はその表面に凹凸構造を有していてもよい。
活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられ粘着剤層に含まれる重合開始剤(D)に応じて適宜選択できる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
<第1の粘着剤層の粘着剤溶液の合成>
架橋性アクリル樹脂は酢酸エチル中での溶液重合により作製した。2−ヒドロキシエチルアクリレートモノマー及びn−ブチルアクリレートモノマーを質量比で1:3となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル酸エステル共重合体を得た。この共重合体の35%溶液の23℃における溶液粘度は5500mPa・sであった。
得られた架橋性アクリル樹脂100質量部に対し、架橋剤(C)としてトリレンジイソシアネート系化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)を0.2質量部添加し、濃度が30質量%になるように溶剤(E)として酢酸エチルで希釈した。以上のようにして、第1の粘着剤層の粘着剤溶液を得た。
第1の粘着剤層で用いた架橋性アクリル樹脂100質量部に対して、単量体(B)のうち単官能単量体(B1)として、イソボルニルアクリレート(共栄社化学(株)製、ライトアクリレートIB−XA、蒸気圧:4Pa、融点:<−35℃)を15部、多官能単量体(B2)としてトリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート(東亞合成(株)製、アロニックスM−360(EOTMPTA))を9部、架橋剤(C')としてトリレンジイソシアネート系化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)を0.15質量部、重合開始剤(D)として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)、IRGACURE184)を2質量部添加し、濃度が40質量%になるように溶剤(E')として酢酸エチルを添加した。以上のようにして、第2の粘着剤層の粘着剤溶液を得た。
上記第1の粘着剤層の粘着剤溶液を、第1の剥離フィルム(帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム)上へ、ヨシミツ精機株式会社製ドクターブレードYD型を用いて乾燥後の厚みが50μmとなるように塗工した。その後、熱風乾燥機にて100℃で3分間乾燥させて溶剤を除去し、第1の粘着剤層を得た。
上記第2の粘着剤層の粘着剤溶液を、第2の剥離フィルム(帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム)上へ、ヨシミツ精機株式会社製ドクターブレードYD型を用いて乾燥後の厚みが50μmとなるように塗工した。その後、熱風乾燥機にて100℃で3分間乾燥させて溶剤を除去し、第2の粘着剤層を得た。
上記によって得られた,第1の粘着剤層へ第2の粘着剤層が接するように貼り合わせた。その後、23℃で7日間静置してエージング処理を施し、厚み50μmの硬化状態である第1の粘着剤層および半硬化状態である第2の粘着剤層を有する積層両面粘着シートを作製した。
第2の粘着剤層の粘着剤溶液の組成を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2および3の積層両面粘着シートを得た。
第2の粘着剤層の単量体(B)のうち、単官能単量体(B1)としてラウリルアクリレート(共栄社化学(株)製、ライトアクリレートL−A、蒸気圧:0.1Pa、融点:<4℃)を50部、多官能単量体(B2)としてトリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレートを30部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4の積層両面粘着シートを得た。
第2の粘着剤層の単量体(B)のうち、単官能単量体(B1)としてラウリルアクリレートを50部、多官能単量体(B2)としてトリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレートを50質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5の積層両面粘着シートを得た。
第2の粘着剤層の単量体(B)のうち、単官能単量体(B1)としてイソステアリルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、ISTA、蒸気圧:0Pa、融点:<-50℃)を50部、多官能単量体(B2)としてトリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレートを30質量部、濃度が30質量%になるように溶剤(E')として酢酸エチルを添加した以外は、実施例1と同様にして実施例6の積層両面粘着シートを得た。
第2の粘着剤層の単量体(B)のうち、単官能単量体(B1)としてイソステアリルアクリレート50質量部のみを含み、濃度が30質量%になるように溶剤(E')として酢酸エチルを添加した以外は、実施例1と同様にして実施例7の積層両面粘着シートを得た。
第2の粘着剤層の単量体(B)のうち、多官能単量体(B2)としてトリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート30質量部のみを含み、濃度が30質量%になるように溶剤(E')として酢酸エチルを添加した以外は、実施例1と同様にして実施例8の積層両面粘着シートを得た。
第2の粘着剤層の粘着剤溶液として、第1の粘着剤層の粘着剤溶液と同じものを使用し、実施例1と同様にして、比較例1の積層両面粘着シートを得た。
第2の粘着剤層の粘着剤溶液として、単量体(B)の代わりに可塑剤としてARUFON UP−1000(東亞合成)を100部、架橋剤(C')を0.19部とした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の積層両面粘着シートを得た。
各実施例および各比較例の両面粘着シートの膨れ防止性、凹凸追従性について以下のように評価した。評価結果を表1に示す。
第2の粘着剤層を第1の粘着剤層へ貼り合わせる前に、第2の粘着剤層の表面(塗布面)の平滑さを目視により観察した。ゆず肌(オレンジピール)やベナードセルといった塗布欠陥がなく平滑な塗布面が得られたものについて合格とした。なお、不合格品をディスプレイに用いると、画像に歪みが発生するなどといった不具合が生じた。
硬化状態である第1の粘着剤層側の剥離フィルム、第1の剥離フィルムをはがして代わりに易接着処理のされたPETフィルム(東洋紡績(株)製のコスモシャインA4300、100μm)を貼り付けた。
次に半硬化状態である第2の粘着剤層側の剥離フィルム、第2の剥離フィルムを剥がしてSUS304板へ貼り付けた。さらに紫外線照射器(アイグラフィック社製、ECS−301G1)にて積算光量1000mJ/cm2を照射して試験片を得た。
これをJIS Z0237に倣って180°引きはがし粘着力を測定した。
イ)PETフィルムと第1の粘着剤層との界面
ロ)第1の粘着剤層と第2の粘着剤層との界面
ハ)第2の粘着剤層とSUS304板との界面
なお、剥離面がロである場合は、第1の粘着剤層と第2の粘着剤層との界面で剥離が生じ、引き剥がし粘着力は、第1の粘着剤層と第2の粘着剤層の間の粘着力を測定していることとなる。また、剥離面がハである場合、第2の粘着剤層とSUS304板との界面で剥離が生じ、引き剥がし粘着力は、第2の粘着剤層とSUS304板の間の粘着力を測定していることとなる。
第2の剥離シートを剥離して露出した第2の粘着剤層を、印刷段差シートの印刷面と密着するように貼合した。その後、第1の剥離シートを剥離して露出した第1の粘着剤層がPETフィルム(厚み100μm)と密着するように貼合し、温度40℃、圧力0.5MPaにて30分間の加圧脱法処理をオートクレーブにて行い、PET/両面粘着シート/印刷段差シートの積層体を作製した。この積層体について、印刷段差(40μm)が第2粘着剤層により埋まっているか否かをマイクロスコープで確認し、凹凸追従性を以下の基準で評価した。
◎:気泡が全くない
○:微小な気泡が数個
△:気泡がある
×:気泡が多量にある
上記の凹凸追従性試験で得られた積層体を80℃の環境下で24時間静置して、気泡や剥がれが生じていないかをマイクロスコープで観察し、以下の基準で評価した。
◎:気泡が全くない
○:微小な気泡が数個
△:気泡がある
×:気泡が多量にある
また、実施例1〜8では、引き剥がし粘着力が高く、粘着剤層間の層間剥離が抑制されていることがわかる。
また、比較例2は、第2層の粘着剤層に可塑剤を添加している。この可塑剤は、半硬化状態の第2層の粘着剤層のUV硬化を抑制する。このため、凹凸追従性はあるが、粘着力が著しく悪化している。
また、比較例1、2では第1の粘着剤層と第2の粘着剤層との界面での剥離が生じており、引き剥がし粘着力が低い。このため、粘着剤層間において、層間剥離が起こりやすいことがわかる。
11 第1の粘着剤層
12 第2の粘着剤層
20 積層両面粘着シート
21 第1の剥離シート
22 第2の剥離シート
30 積層体
31 光学部材
32 光学部材の凸部(電極または印刷段差)
Claims (11)
- 第1の粘着剤層と、前記第1の粘着剤層の少なくとも一方の面に第2の粘着剤層を有し、
前記第1の粘着剤層は、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)及び架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を含有するベースポリマー(A)と、熱により前記ベースポリマー(A)と反応する架橋剤(C)と、溶剤(E)とを含有する第1の粘着剤組成物を加熱により硬化させた粘着剤を含み、
前記第2の粘着剤層は、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1')及び架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2')を含有するベースポリマー(A')と、重合性不飽和基を少なくとも1つ有する単量体(B)と、熱により前記ベースポリマー(A')と反応する架橋剤(C')と、活性エネルギー線の照射により前記単量体(B)の重合反応を開始させる重合開始剤(D)と、溶剤(E')とを含有する第2の粘着剤組成物を加熱により半硬化させた粘着剤を含むことを特徴とする両面粘着シート。 - 前記第1の粘着剤層の動的粘弾性は、1.5×106Pa以上であり、前記第2の粘着剤層の動的粘弾性は、1.0×106Pa以下であることを特徴とする請求項1に記載の両面粘着シート。
- 前記単量体(B)は、25℃における蒸気圧が300Pa以下であり、前記溶剤(E')の25℃における表面張力が20mN/m以上40mN/m未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の両面粘着シート。
- 前記単量体(B)は、融点が25℃以下である重合性不飽和基を1つ有する単官能単量体(B1)及び重合性不飽和基を2つ以上有する多官能単量体(B2)のうち少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
- 前記溶剤(E')が、重合性不飽和基を有さず、前記単量体(B)よりも25℃における蒸気圧が大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
- 前記溶剤(E')が、前記単量体(B)との溶解性パラメータの差が2〔(cal/cm3)1/2〕以内の溶剤で構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
- 前記第1の粘着剤層の厚みが5〜500μmであり、前記第2の粘着剤層の厚みが5〜500μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
- 前記第1の粘着剤層の両方の面に第2の粘着剤層を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の両面粘着シートの少なくとも一方の面に剥離シートが積層されることを特徴とする積層両面粘着シート。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の両面粘着シートの第2の粘着剤層側に被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して前記第2の粘着剤層を完全硬化させることを含むことを特徴とする粘着シートの使用方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の両面粘着シートの第2の粘着剤層側に光学部材を貼合し、その状態で活性エネルギー線を照射し前記第2の粘着剤層を完全硬化させてなることを特徴とする積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013091221A JP5967007B2 (ja) | 2013-04-24 | 2013-04-24 | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013091221A JP5967007B2 (ja) | 2013-04-24 | 2013-04-24 | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016134057A Division JP2016194085A (ja) | 2016-07-06 | 2016-07-06 | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014214198A JP2014214198A (ja) | 2014-11-17 |
JP5967007B2 true JP5967007B2 (ja) | 2016-08-10 |
Family
ID=51940303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013091221A Active JP5967007B2 (ja) | 2013-04-24 | 2013-04-24 | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5967007B2 (ja) |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101820448B1 (ko) * | 2015-04-14 | 2018-01-19 | 주식회사 에스케이씨에스 | 강화글라스 접착용 양면테이프 및 그 제조방법 |
JP6554344B2 (ja) * | 2015-06-30 | 2019-07-31 | リンテック株式会社 | 粘着シートおよび表示体 |
TW201715005A (zh) * | 2015-07-13 | 2017-05-01 | 王子控股股份有限公司 | 黏著片暨積層體及其製造方法 |
JP6727786B2 (ja) * | 2015-10-16 | 2020-07-22 | リンテック株式会社 | 粘着シートおよび表示体 |
KR102044249B1 (ko) * | 2016-04-15 | 2019-11-14 | 주식회사 엘지화학 | 다층 구조의 광학용 점착 시트, 다층 구조의 광학용 점착 시트의 제조 방법 및 터치 스크린 패널 |
KR102044248B1 (ko) * | 2016-05-13 | 2019-11-14 | 주식회사 엘지화학 | 다층 구조의 광학용 점착 시트, 다층 구조의 광학용 점착 시트의 제조 방법 및 터치 스크린 패널 |
JP2016194085A (ja) * | 2016-07-06 | 2016-11-17 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 |
US11267991B2 (en) | 2017-08-02 | 2022-03-08 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Transparent adhesive optical sheet, laminate and bonded structure |
JP6673314B2 (ja) * | 2017-10-20 | 2020-03-25 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 |
JP6673313B2 (ja) * | 2017-10-20 | 2020-03-25 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 |
JP6693490B2 (ja) * | 2017-11-15 | 2020-05-13 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 |
JP6693491B2 (ja) * | 2017-11-15 | 2020-05-13 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 |
JP7172058B2 (ja) * | 2018-03-01 | 2022-11-16 | 王子ホールディングス株式会社 | 積層粘着シート及び積層粘着シートの製造方法 |
JP7139699B2 (ja) * | 2018-06-07 | 2022-09-21 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | 粘着剤組成物及び硬化物 |
JP7247622B2 (ja) * | 2019-02-08 | 2023-03-29 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
JP7286376B2 (ja) * | 2019-03-29 | 2023-06-05 | アイカ工業株式会社 | 粘着剤組成物 |
JP7095713B2 (ja) * | 2020-03-05 | 2022-07-05 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009013361A (ja) * | 2007-07-09 | 2009-01-22 | Soken Chem & Eng Co Ltd | 両面粘着テープ |
JP2009209345A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-09-17 | Hitachi Chem Co Ltd | 粘接着シート |
CN102186939B (zh) * | 2008-10-15 | 2016-01-06 | 三菱树脂株式会社 | 透明粘合片及图像显示装置 |
JP5543101B2 (ja) * | 2008-12-25 | 2014-07-09 | 日栄化工株式会社 | 両面粘着シート |
JP5547538B2 (ja) * | 2010-04-13 | 2014-07-16 | 三菱樹脂株式会社 | 透明粘着シートおよび画像表示装置 |
JP2012188595A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Unon Giken:Kk | 光学デバイスの製造方法、光学用両面粘着テープ、光学用両面粘着テープ付き光学部材及び光学デバイス |
JP5786505B2 (ja) * | 2011-07-08 | 2015-09-30 | 日立化成株式会社 | ダイシング・ダイボンディング一体型テープ |
JP2013071321A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Dainippon Printing Co Ltd | 透明光学部材及びその製造方法 |
WO2013061938A1 (ja) * | 2011-10-24 | 2013-05-02 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 |
-
2013
- 2013-04-24 JP JP2013091221A patent/JP5967007B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014214198A (ja) | 2014-11-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5967007B2 (ja) | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 | |
JP6274206B2 (ja) | 粘着シート及び積層体とその製造方法 | |
JP5610085B2 (ja) | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 | |
JP6319039B2 (ja) | 粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP6791138B2 (ja) | 粘着シート及び積層体とその製造方法 | |
WO2017010501A1 (ja) | 粘着シート及び積層体とその製造方法 | |
WO2017159788A1 (ja) | 粘着剤組成物及び粘着シート | |
JP6673314B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP6693490B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
WO2017159789A1 (ja) | 粘着シート及び積層体 | |
JP6673313B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP2020007407A (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 | |
JP2016194085A (ja) | 粘着シート及びその使用方法並びに積層体 | |
JP7287280B2 (ja) | 粘着シート及び積層体の製造方法 | |
JP6693491B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP7095713B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
WO2019124332A1 (ja) | 粘着剤組成物、両面粘着シート及び積層体の製造方法 | |
JP2020193278A (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
WO2022034885A1 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP7247623B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP7247622B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP7279339B2 (ja) | 粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2022032291A (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2020183488A (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP2020193279A (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150715 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160517 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160607 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160620 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5967007 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |