JP2020111628A - 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 - Google Patents
粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020111628A JP2020111628A JP2019001095A JP2019001095A JP2020111628A JP 2020111628 A JP2020111628 A JP 2020111628A JP 2019001095 A JP2019001095 A JP 2019001095A JP 2019001095 A JP2019001095 A JP 2019001095A JP 2020111628 A JP2020111628 A JP 2020111628A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meth
- acrylic
- pressure
- sensitive adhesive
- adhesive sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
Description
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
アクリルシロップ(A)は、重量平均分子量が5万〜50万の(メタ)アクリル系ポリマーと、(メタ)アクリル系モノマーとを含み、アクリルシロップ(A)の全質量に対する(メタ)アクリル系ポリマーの含有量は20質量%以上であり、(メタ)アクリル系モノマーの含有量は25質量%以上であり、
アクリルシロップ(A)100質量部に対して、炭素数が10〜24の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B)の含有量は10〜40質量部であり、アルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル(C)の含有量は0.05〜6質量部である、粘着シート。
[2] 周波数1MHzでの比誘電率が3.0未満である、[1]に記載の粘着シート。
[3] 粘着シートを介してガラス板及びPETフィルムを貼合して積層体とした場合、積層体を60℃、相対湿度95%の条件下に240時間置き、23℃、相対湿度50%の環境下に1時間静置した後のヘーズが2%以下である、[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[4] アクリルシロップ(A)に含まれる(メタ)アクリル系モノマーは、炭素数が5〜9の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであり、
アクリルシロップ(A)に含まれる(メタ)アクリル系ポリマーは、炭素数が5〜9の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の粘着シート。
[5] アクリルシロップ(A)に含まれる(メタ)アクリル系モノマーは、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルを含み、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルのエステル構造は同一であり、
アクリルシロップ(A)に含まれる(メタ)アクリル系ポリマーは、アクリル酸エステルに由来する単位と、メタクリル酸エステルに由来する単位を含み、アクリル酸エステルに由来する単位とメタクリル酸エステルに由来する単位のエステル構造は同一である、[1]〜[4]のいずれかに記載の粘着シート。
[6] アクリルシロップ(A)に含まれるアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの質量比が25:75〜50:50である、[5]に記載の粘着シート。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載の粘着シートの両表面に剥離力が互いに異なる1対の剥離シートを備える剥離シート付き粘着シート。
[8] [1]〜[6]のいずれかに記載の粘着シートと、粘着シートの少なくとも一方の面側に被着体と、を備える積層体。
本発明は、アクリルシロップ(A)と、炭素数が10〜24の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B)と、アルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル(C)と、光重合開始剤(D)とを含有する粘着剤組成物から形成される粘着シートに関する。ここで、アクリルシロップ(A)は、重量平均分子量が5万〜50万の(メタ)アクリル系ポリマーと、(メタ)アクリル系モノマーとを含み、アクリルシロップ(A)の全質量に対する(メタ)アクリル系ポリマーの含有量は20質量%以上であり、(メタ)アクリル系モノマーの含有量は25質量%以上である。また、アクリルシロップ(A)100質量部に対して、炭素数が10〜24の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B)の含有量は10〜40質量部であり、アルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル(C)の含有量は0.05〜6質量部である。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材には、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH3)3SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
粘着シートのゲル分率は、以下の方法で算定できる。まず、粘着シート約0.1gをサンプル瓶に採取し、酢酸エチル30mlを加えて40℃環境下で24時間振とうする。その後、このサンプル瓶の内容物を150メッシュのステンレス製金網でろ別し、金網上の残留物を100℃で1時間乾燥して乾燥重量W(g)を測定する。得られた乾燥重量から下記式1によりゲル分率を求める。
ゲル分率(%)=(乾燥重量/粘着シートの採取重量)×100・・・式1
本発明の粘着シートは、アクリルシロップ(A)と、炭素数が10〜24の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B)と、アルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル(C)と、光重合開始剤(D)とを含有する粘着剤組成物から形成される。粘着剤組成物は、光重合開始剤(D)を含むものであるから、粘着剤組成物は光硬化型である。本発明の粘着剤組成物は、例えば、紫外線を照射することで硬化し、粘着シートを形成するものである。
粘着剤組成物は、アクリルシロップ(A)を含む。アクリルシロップ(A)は、重量平均分子量が5万〜50万の(メタ)アクリル系ポリマーと、(メタ)アクリル系モノマーとを含む。このように、本明細書において、アクリルシロップとは、アクリルポリマーとアクリルモノマーを含む液状組成物である。
溶媒:テトラヒドロフラン
カラム:Shodex KF801、KF803L、KF806L、(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:40℃
試料濃度:0.5質量%
検出器:RI−2031plus(JASCO製)
ポンプ:RI−2080plus(JASCO製)
流量(流速):0.8ml/min
注入量:10μl
較正曲線:標準ポリスチレンShodex standard ポリスチレン(昭和電工(株)製)Mw=1320〜2,500,000迄の10サンプルによる較正曲線を使用した。
ヒドロキシ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸モノ(ジエチレングリコール)などの(メタ)アクリル酸[(モノ、ジ又はポリ)アルキレングリコール]、(メタ)アクリル酸モノカプロラクトンなどの(メタ)アクリル酸ラクトンが挙げられる。
アミノ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等が挙げられる。
グリシジル基含有単量体としては、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられる。
粘着剤組成物は、炭素数が10〜24の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B)を含む。(メタ)アクリル酸エステル(B)が有する分岐アルキル基の炭素数は10以上であればよく、12以上であることが好ましく、15以上であることがより好ましい。また、アクリル酸エステル(B)が有する分岐アルキル基の炭素数は24以下であればよく、22以下であることが好ましく、20以下であることがより好ましい。
粘着剤組成物は、アルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル(C)を含む。本発明においては、粘着剤組成物が、親水性を有するアルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル(C)を所定量含有することにより、余分な水分を取り込むことができ、その結果耐湿熱白化性が高められる。
粘着剤組成物は、光重合開始剤(D)を含有する。光重合開始剤は、例えば、紫外線によりアクリルシロップ(A)と反応する重合開始剤であることが好ましい。また、粘着剤組成物は、光重合開始剤(D)として、水素引抜型の光重合開始剤を用いてもよい。水素引抜型の光重合開始剤を用いることで、得られる粘着シートにアフターキュア性を付与することもできる。
アセトフェノン系開始剤として具体的には、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾインエーテル系開始剤として具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系開始剤として具体的には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤として具体的には、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等が挙げられる。
チオキサントン系開始剤として具体的には、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン等が挙げられる。
アミン系開始剤として具体的には、トリエタノールアミン、4−ジメチル安息香酸エチル等が挙げられる。
なお、光重合開始剤としては1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
粘着剤組成物は、上述した成分以外の任意成分を含んでいてもよく、任意成分としては、例えば可塑剤を挙げることができる。粘着剤組成物に可塑剤が含まれる場合は、可塑剤の含有量は、アクリルシロップ(A)100質量部に対し、50質量部以下とすることが好ましく、30質量部以下とすることがより好ましく、10質量部以下とすることがさらに好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、ベンゾリアゾール系樹脂を挙げることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。
粘着シートの製造工程は、剥離シート上に粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成する工程と、この塗膜の上にもう一枚の剥離シートを貼りあわせたものに光照射することで硬化させる工程を含むことが好ましい。
本発明は、上述した粘着シートと、粘着シートの少なくとも一方の面側に被着体と、を備える積層体に関するものであってもよい。ここで、被着体は光学部材であることが好ましい。また、被着体は、段差部または段差に由来する凹凸を有していてもよい。中でも、被着体は液晶モジュールを有する画像表示装置を構成する光学部材又はタッチパネルを構成する光学部材であることが好ましい。積層体は、粘着シートを被着体表面に接触させる工程を経て得られることが好ましい。
タッチパネルの構成部材としては、例えば透明樹脂フィルムにITO膜が設けられたITOフィルム、ガラス板の表面にITO膜が設けられたITOガラス、透明樹脂フィルムに導電性ポリマーをコーティングした透明導電性フィルム、ハードコートフィルム、耐指紋性フィルムなどが挙げられる。本発明の粘着シートは、タッチパネルと画像表示装置の積層用であることが好ましく、タッチペンを用いるタッチパネルと画像表示装置の積層用であることがより好ましい。この観点から、本発明の粘着シートの被着体としては、透明樹脂フィルムにITO膜が設けられたITOフィルム、ガラス板の表面にITO膜が設けられたITOガラス、透明樹脂フィルムに導電性ポリマーをコーティングした透明導電性フィルムが好ましく、これらガラスやフィルムの裏面(導電層が無い面)に粘着シートを貼着することが好ましい。
画像表示装置の構成部材としては、例えば液晶表示装置に用いられる反射防止フィルム、配向フィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルムなどが挙げられる。
これらの部材に用いられる材料としては、ガラス、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、ポリイミド、セルロースアシレートなどが挙げられる。なお、これらのフィルムの粘着シートに接する側にはハードコート層などの機能層を設けていても良い。
積層体を製造する際には、上述した粘着シートと被着体を貼合する工程を含む。なお、積層体を製造する際には、上述した粘着シートを被着体に貼合した後、活性エネルギー線を照射して粘着シートを硬化させてもよい。この場合は、活性エネルギー線を照射する前は、粘着シートは半硬化状態であってもよい。粘着シートが半硬化状態である場合は、基材への初期密着性がより良好となる。
紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種類の電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
紫外線の照射出力は、積算光量が100〜10000mJ/cm2となるようにすることが好ましく、500〜5000mJ/cm2となるようにすることがより好ましい。
2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)を質量比で25:65:10となるように配合し、光重合開始剤(BASF社製、Irg.1173)3質量部を溶液へ溶解した。容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら波長365nmに出力ピークを有する紫外線を照射して(メタ)アクリル系ポリマーを得た。(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は40万であった。次いで、上記で得られた(メタ)アクリル系ポリマーに、固形分含有量が30質量%となるように(メタ)アクリル系ポリマーと同じ組成比の単量体組成液を加えて、アクリルシロップA−1とした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定条件は以下のとおりとした。
溶媒:テトラヒドロフラン
カラム:Shodex KF801、KF803L、KF806L、(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:40℃
試料濃度:0.5質量%
検出器:RI−2031plus(JASCO製)
ポンプ:RI−2080plus(JASCO製)
流量(流速):0.8ml/分
注入量:10μl
校正曲線:標準ポリスチレンShodex standard ポリスチレン(昭和電工(株)製)Mw=1320〜2,500,000迄の10サンプルによる校正曲線を使用した。
2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)を質量比で30:60:10となるように配合した以外は、実施例1と同様にしてアクリルシロップA−2を調製した。(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は40万であった。
<粘着剤組成物の作製>
得られたアクリルシロップA−1 100質量部に対して、イソステアリルアクリレート(大阪有機化学工業社製、ISTA)を30質量部、多官能単量体(東亞合成株式会社製、M−240)を0.3質量部、光重合開始剤(BASF社製、Irg.819)を1.0質量部加えて、粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
多官能単量体をM−270に変更した以外は、実施例1と同様にして粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
多官能単量体をM−220に変更し、添加量を1.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
多官能単量体を2−MTAに変更し、添加量を1.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
多官能単量体をAM−130Gに変更し、添加量を1.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
得られたアクリルシロップA−2 100質量部に対して、イソステアリルアクリレート(大阪有機化学工業社製、ISTA)を30質量部、多官能単量体(東亞合成株式会社製、M−220)を1.0質量部、光重合開始剤(BASF社製、Irg.819)を1.0質量部加えて、粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
多官能単量体を2−MTAに変更し、添加量を1.5質量部に変更した以外は実施例6と同様にして粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
多官能単量体をM−211Bに変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
多官能単量体を添加しなかった以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物を得た。
<粘着剤組成物の作製>
2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(2−HEMA)を質量比で25:65:10となるように配合し、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、(メタ)アクリル系ポリマー(A−3)を得た。(メタ)アクリル系ポリマー(A−3)の重量平均分子量は50万であった。
(メタ)アクリル系ポリマー(A−3)100質量部に対して、イソステアリルアクリレート(大阪有機化学社製、ISTA)、光重合開始剤Irgacure819、熱架橋剤コロネートL−55Eを100:15:1.0:0.5となるように配合して、粘着剤組成物を得た。
実施例並びに比較例1及び2で作製した粘着剤組成物を、シリコーン系剥離剤で処理された剥離剤層を備えた厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(第1の剥離シート)(王子エフテックス社製:100RL−07(2))の表面に、乾燥後の塗工厚みが150μmになるようにアプリケーターで均一に塗工し、第1の剥離シートの表面に粘着剤層を形成した。次いで、この粘着剤層の表面に厚さ75μmの第2の剥離シート(王子エフテックス社製:75RL−07(L))を貼合して、積算光量が500mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射して粘着剤層が剥離力差のある1対の剥離シートに挟まれた第1の剥離シート/粘着シート/第2の剥離シートの構成の剥離シート付き粘着シートを得た。
比較例3で作製した粘着剤組成物をシリコーン系剥離剤で処理された剥離剤層を備えた厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(第1の剥離シート)(王子エフテックス社製:100RL−07(2))の表面に、乾燥後の塗工厚みが150μmになるようにアプリケーターで均一に塗工し、第1の剥離シートの表面に粘着剤層を形成した。次いで、この粘着剤層を100℃3分間乾燥して、乾燥後の粘着シートの表面に厚さ75μmの第2の剥離シート(王子エフテックス社製:75RL−07(L))を貼合して、23℃、相対湿度50%の環境下で7日間放置し、粘着剤層が剥離力差のある1対の剥離シートに挟まれた第1の剥離シート/粘着シート/第2の剥離シートの構成の剥離シート付き粘着シートを得た。
<比誘電率>
粘着シートの比誘電率の評価は以下の手順で実施した。粘着シート(粘着シートから第1の剥離シート及び第2の剥離シートを剥離したもの)を2枚の銅箔の間に挟み、オートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30分間)を実施した。その後、誘電体測定システム((株)東陽テクニカ製、1260型)によりJIS C 2138に基づいて比誘電率を測定した。周波数、測定環境は下記条件で測定した。
周波数:1MHz
測定環境:23℃、相対湿度50%
幅50mm×長さ50mmのサイズに切り取った粘着シートから、第1の剥離シート(軽剥離フィルム)を剥がして、厚さ1.2mmのガラス板(松浪硝子工業社製、S9112)に貼合した。その後、第2の剥離シート(重剥離フィルム)を剥がして、粘着シートにPETフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャインA4300)を貼合し、試験用試料を作製した。試験用試料を60℃、相対湿度95%の環境下で240時間放置し、取り出した後、23℃、相対湿度50%にて1時間冷却した後にヘーズを測定した。なお、ヘーズは日本電色株式会社製のNDH 4000を用いて測定した。そして、以下の基準で耐湿熱白化性を評価した。
○:ヘーズ≦2.0%
×:ヘーズ>2.0%
第1または第2の剥離シートを粘着シートから手で剥がす時の剥離音の有無を調べた。また、粘着シートの剥離面に生じたスジなどの跡の有無を目視によって観察した。そして、以下の基準で耐ジッピング性を評価した。
○:剥離音が発生しない、かつ剥離シートの剥離面にスジが見られなかった。
×:剥離音が発生した、または剥離シートの剥離面にスジが見られた。
2EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート
2HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
2HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
ISTA:イソステアリル(メタ)アクリレート
M−240:テトラポリエチレングリコールジアクリレート
M−270:ポリプロピレングリコールジアクリレート
M−220:トリポリプロピレングリコールジアクリレート
2−MTA:2−メトキシエチルアクリレート
AM−130G:メトキシポリエチレングリコール#550アクリレート
M−211B:ビスフェノールA EO変性(n≒2)ジアクリレート
11 粘着シート(粘着剤層)
12a、12b 剥離シート
Claims (8)
- アクリルシロップ(A)と、炭素数が10〜24の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B)と、アルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル(C)と、光重合開始剤(D)とを含有する粘着剤組成物から形成される粘着シートであって、
前記アクリルシロップ(A)は、重量平均分子量が5万〜50万の(メタ)アクリル系ポリマーと、(メタ)アクリル系モノマーとを含み、前記アクリルシロップ(A)の全質量に対する前記(メタ)アクリル系ポリマーの含有量は20質量%以上であり、前記(メタ)アクリル系モノマーの含有量は25質量%以上であり、
前記アクリルシロップ(A)100質量部に対して、前記炭素数が10〜24の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B)の含有量は10〜40質量部であり、前記アルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル(C)の含有量は0.05〜6質量部である、粘着シート。 - 周波数1MHzでの比誘電率が3.0未満である、請求項1に記載の粘着シート。
- 前記粘着シートを介してガラス板及びPETフィルムを貼合して積層体とした場合、前記積層体を60℃、相対湿度95%の条件下に240時間置き、23℃、相対湿度50%の環境下に1時間静置した後のヘーズが2%以下である、請求項1又は2に記載の粘着シート。
- 前記アクリルシロップ(A)に含まれる(メタ)アクリル系モノマーは、炭素数が5〜9の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであり、
前記アクリルシロップ(A)に含まれる(メタ)アクリル系ポリマーは、炭素数が5〜9の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する単位を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着シート。 - 前記アクリルシロップ(A)に含まれる(メタ)アクリル系モノマーは、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルを含み、前記アクリル酸エステルと前記メタクリル酸エステルのエステル構造は同一であり、
前記アクリルシロップ(A)に含まれる(メタ)アクリル系ポリマーは、アクリル酸エステルに由来する単位と、メタクリル酸エステルに由来する単位を含み、前記アクリル酸エステルに由来する単位と前記メタクリル酸エステルに由来する単位のエステル構造は同一である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着シート。 - 前記アクリルシロップ(A)に含まれる前記アクリル酸エステルと前記メタクリル酸エステルの質量比が25:75〜50:50である、請求項5に記載の粘着シート。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着シートの両表面に剥離力が互いに異なる1対の剥離シートを備える剥離シート付き粘着シート。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着シートと、前記粘着シートの少なくとも一方の面側に被着体と、を備える積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019001095A JP2020111628A (ja) | 2019-01-08 | 2019-01-08 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019001095A JP2020111628A (ja) | 2019-01-08 | 2019-01-08 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020111628A true JP2020111628A (ja) | 2020-07-27 |
Family
ID=71668123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019001095A Pending JP2020111628A (ja) | 2019-01-08 | 2019-01-08 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020111628A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012246477A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-12-13 | Nitto Denko Corp | 粘着剤、粘着剤層、および粘着シート |
JP2015183047A (ja) * | 2014-03-20 | 2015-10-22 | 藤森工業株式会社 | 粘着フィルムの製造方法、粘着剤組成物及び粘着フィルム |
WO2017159788A1 (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着剤組成物及び粘着シート |
-
2019
- 2019-01-08 JP JP2019001095A patent/JP2020111628A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012246477A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-12-13 | Nitto Denko Corp | 粘着剤、粘着剤層、および粘着シート |
JP2015183047A (ja) * | 2014-03-20 | 2015-10-22 | 藤森工業株式会社 | 粘着フィルムの製造方法、粘着剤組成物及び粘着フィルム |
WO2017159788A1 (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着剤組成物及び粘着シート |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20170048440A (ko) | 광학적으로 투명한 접착제 및 광학 라미네이트 | |
WO2017159788A1 (ja) | 粘着剤組成物及び粘着シート | |
JP6673313B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP6693490B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
WO2017159789A1 (ja) | 粘着シート及び積層体 | |
WO2020017555A1 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 | |
JP6969481B2 (ja) | 粘着剤組成物、粘着シート及び積層体 | |
JP2019077748A (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
KR20120056175A (ko) | 터치패널용 점착제 조성물, 점착필름 및 터치패널 | |
JP6705542B1 (ja) | 粘着シート | |
JP7102729B2 (ja) | 粘着剤組成物、粘着シート及び積層体 | |
JP6693491B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP7567645B2 (ja) | 活性エネルギー線硬化型粘着シート及び表示装置 | |
JP2019182929A (ja) | 粘着剤組成物、粘着シート及び積層体 | |
JP2022174182A (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2020033417A (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2020012044A (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 | |
JP2019116547A (ja) | 粘着剤組成物、粘着シート及び積層体 | |
JP7279339B2 (ja) | 粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2019038947A (ja) | 粘着剤組成物、粘着シートおよび積層体 | |
JP2020111628A (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
WO2020017556A1 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2020111753A (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP6747475B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2020041057A (ja) | 粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211210 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221101 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20221206 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230113 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20230425 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230703 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20230710 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20230922 |