以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1を参照して、本実施の形態の電力変換装置1の回路構成の一例を説明する。本実施の形態の電力変換装置1は、自動車用のDC-DCコンバータであってもよい。電力変換装置1は、入力端子10と、入力端子10に接続されるインバータ回路11と、インバータ回路11に接続されるトランス12と、トランス12に接続される整流回路13と、整流回路13に接続される平滑回路14と、平滑回路14に接続される出力端子17とを備える。
インバータ回路11は、一次側スイッチング素子11A,11B,11C,11Dを含む。トランス12は、インバータ回路11に接続される一次側コイル導体12Aと、一次側コイル導体12Aに磁気的に結合した二次側コイル導体12Bとによって構成されている。二次側コイル導体12Bは、整流回路13に接続される。整流回路13は、二次側スイッチング素子13A,13B,13C,13Dを含む。平滑回路14は、平滑コイル15と、コンデンサ16とを含む。一次側スイッチング素子11A,11B,11C,11Dおよび二次側スイッチング素子13A,13B,13C,13Dは、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)またはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であってもよい。一次側スイッチング素子11A,11B,11C,11Dおよび二次側スイッチング素子13A,13B,13C,13Dは、シリコン(Si)、炭化シリコン(SiC)または窒化ガリウム(GaN)のような半導体材料で構成される半導体素子であってもよい。
本実施の形態の電力変換装置1は、例えば、入力端子10に入力された約100Vから約600Vの直流電圧を、約12Vから約16Vの直流電圧に変換して、出力端子17から出力してもよい。具体的には、入力端子10に入力された直流の高電圧は、インバータ回路11によって第1の交流電圧に変換される。第1の交流電圧は、トランス12によって、第1の交流電圧よりも低い第2の交流電圧に変換される。第2の交流電圧は、整流回路13によって整流される。平滑回路14は、整流回路13から出力された電圧を平滑して、低い直流電圧を出力端子17に出力する。
図2から図4を参照して、本実施の形態の回路装置20を説明する。電力変換装置1のうち平滑コイル15を含む領域が本実施の形態の回路装置20であってもよい。本実施の形態の回路装置20は、トランス12、リアクトルもしくはモータのような電力用の部品、または、リング状のフェライトコアを用いた電磁ノイズ除去部品であってもよい。本実施の形態の回路装置20は、コア30と、コイル38と、第1の伝熱部材40とを主に備える。本実施の形態の回路装置20は、第1の放熱部材29と、基板21と、第1の支柱42と、第2の支柱52とをさらに備えてもよい。
基板21は、第1の主面22と、第1の主面22と反対側の第2の主面23とを有する。基板21は、プリント基板であってもよい。基板21は、第1の主面22上にコイル38が配置される片面配線基板であってもよい。基板21は、第1の主面22及び第2の主面23上にコイル38が配置される両面配線基板であってもよい。基板21は、第1の主面22及び第2の主面23上並びに基板21の内部に多層のコイル38を含む多層基板であってもよい。基板21は、FR-4基板のようなガラスエポキシ基板であってもよい。
基板21は、第1の主面22と第2の主面との間を貫通する複数の貫通孔24,25,26,27,28を有してもよい。貫通孔24は、第2のコア部32の第1の脚部32aを受け入れる。貫通孔25は、第2のコア部32の第2の脚部32bを受け入れる。貫通孔26は、第2のコア部32の第3の脚部32cを受け入れる。貫通孔27は、第1の支柱42を受け入れる。貫通孔28は、第2の支柱52を受け入れる。基板21は、第1の支柱42及び第2の支柱52によって、第1の放熱部材29の上方に支持されてもよい。基板21は、図示しない支柱によって、第1の放熱部材29の上方に支持されてもよい。
コア30は、頂部33と、頂部33と反対側の底部34と、頂部33と底部34との間の側部35とを有してもよい。頂部33は、基板21の第1の主面22に沿って延在する平面であってもよい。底部34は、基板21の第2の主面23に沿って延在する平面であってもよい。側部35は、頂部33と底部34とを接続する側面であってもよい。
コア30は、第1のコア部31と第2のコア部32とを含んでもよい。第1のコア部31は、基板21の第2の主面23の下方に位置してもよい。第2のコア部32は、基板21の第1の主面22の上方に位置してもよい。第1のコア部31は、第1の放熱部材29上に載置されてもよい。第2のコア部32は、第1のコア部31上に配置されてもよい。コア30は、EI型コアであってもよい。第1のコア部31はI形状を有し、第2のコア部32はE形状を有してもよい。コア30は、EE型コア、U型コア、EER型コアまたはER型コアであってもよい。コア30は、Mn-Zn系フェライトもしくはNi-Zn系フェライトのようなフェライトコア、アモルファスコアまたはアイアンダストコアであってもよい。
本実施の形態では、第2のコア部32は、第1の脚部32a、第2の脚部32b及び第3の脚部32cを有してもよい。第2の脚部32bは、第1の脚部32aと第3の脚部32cとの間に位置してもよい。第2のコア部32の第1の脚部32aは、第1の主面22側から、貫通孔24を貫通してもよい。第2のコア部32の第2の脚部32bは、第1の主面22側から、貫通孔25を貫通してもよい。第2のコア部32の第3の脚部32cは、第1の主面22側から、貫通孔26を貫通してもよい。コア30は、第1の主面22と第2の主面23との間を貫通する貫通部を含む。コア30の貫通部は、第2のコア部32の第2の脚部32bを含んでもよい。第2のコア部32の第1の脚部32a及び第3の脚部32cは、第1のコア部31の主面に接してもよい。第2のコア部32の第2の脚部32bは、第1のコア部31の主面に接してもよい。第2の脚部32bは、第1の脚部32a及び第3の脚部32cと同じ長さを有してもよいし、第1の脚部32a及び第3の脚部32cよりも短い長さを有してもよい。
コイル38は、基板21の第1の主面22上に配置される。コイル38は、薄膜状のコイルパターンであってもよい。コイル38は、例えば、100μmの厚さを有する薄い導体層であってもよい。コイル38は、巻線であってもよい。コイル38の一部は、第1のコア部31と第2のコア部32との間に挟まれてもよい。コイル38は、基板21よりも低い電気抵抗率及び基板21よりも低い熱抵抗率を有する材料で構成される。コイル38は、銅(Cu)、金(Au)、銅(Cu)合金、ニッケル(Ni)合金、金(Au)合金または銀(Ag)合金などの金属で形成されてもよい。
コイル38は、コア30の少なくとも一部を囲む。特定的には、コイル38は、コア30の貫通部(第2の脚部32b)を囲んでもよい。コイル38が、コア30の少なくとも一部を囲むことは、コイル38が、コア30の少なくとも一部の周りに半ターン以上巻回されていることを意味する。本実施の形態では、コイル38は、コア30の貫通部(第2の脚部32b)の周りに約1ターン巻回されている。
第1の伝熱部材40は、コア30に面接触してもよい。特定的には、第1の伝熱部材40は、コア30の頂部33に面接触してもよい。第1の伝熱部材40は、第1の伝熱部材40に対向するコア30の表面(コア30の頂部33)の面積の5%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは50%以上の面積において、コア30に接触してもよい。第1の伝熱部材40は、第1の伝熱部材40に対向するコア30の表面(コア30の頂部33)の全てに接触してもよい。第1の伝熱部材40は、第2のコア部32の第1の脚部32a,第2の脚部32b及び第3の脚部32cの断面積うち最も小さな断面積よりも大きな面積で、コア30の頂部33と面接触してもよい。第1の脚部32a,第2の脚部32b及び第3の脚部32cの断面積は、第1のコア部31と第2のコア部32とが接する面に平行な面における断面積として定義される。
第1の伝熱部材40は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、SUS304等の鉄(Fe)合金、りん青銅等の銅(Cu)合金またはADC12等のアルミニウム(Al)合金といった金属で構成されてもよい。第1の伝熱部材40は、熱伝導性フィラーを含有する、ポリフェニレンサルファイド(PPS)もしくはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の樹脂材料で構成されてもよい。第1の伝熱部材40は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。第1の伝熱部材40は、剛性を有してもよいし、可撓性を有してもよい。
第1の伝熱部材40は、コア30を押圧してもよい。特定的には、第1の伝熱部材40は、第2のコア部32を第1のコア部31に向けて押圧してもよい。第1の伝熱部材40を第1の支柱42に固定する際に、第1の伝熱部材40は、コア30を押圧してもよい。第1の伝熱部材40を第2の支柱52に固定する際に、第1の伝熱部材40は、コア30を押圧してもよい。第1の伝熱部材40は、コア30を第1の放熱部材29に向けて押圧してもよい。そのため、第1の伝熱部材40は、第1の放熱部材29に対してコア30を位置決めすることができる。
第1の支柱42は、第1の伝熱部材40を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続してもよい。第1の伝熱部材40は、ねじやリベットなどの第1の固定部材43を用いて、第1の支柱42に固定されてもよい。第1の伝熱部材40は、第1の固定部材43を用いずに、接着、溶接またはカシメなどの方法によって、第1の支柱42に固定されてもよい。第1の支柱42は、基板21の貫通孔27を貫通して、第1の放熱部材29に固定されてもよい。第1の支柱42は、基板21を支持してもよい。第1の支柱42は、第1の放熱部材29と別部材であってもよいし、第1の放熱部材29に一体化されてもよい。
第1の支柱42は、金属で構成されてもよい。第1の支柱42は、基板21よりも大きな熱伝導率を有してもよい。第1の支柱42は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。第1の支柱42は、第1の伝熱部材40よりも低い熱抵抗を有してもよい。第1の支柱42の長手方向に直交する平面における第1の支柱42の断面積は、第1の伝熱部材40の長手方向に直交する平面における第1の伝熱部材40の断面積より大きくてもよい。
第2の支柱52は、第1の伝熱部材40を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続してもよい。第1の伝熱部材40は、ねじやリベットなどの第2の固定部材53を用いて、第2の支柱52に固定されてもよい。第1の伝熱部材40は、第2の固定部材53を用いずに、接着、溶接またはカシメなどの方法によって、第2の支柱52に固定されてもよい。第2の支柱52は、基板21の貫通孔28を貫通して、第1の放熱部材29に固定されてもよい。第2の支柱52は、基板21を支持してもよい。
第2の支柱52は、第1の放熱部材29と別部材であってもよいし、第1の放熱部材29に一体化されてもよい。第2の支柱52は、金属で構成されてもよい。第2の支柱52は、基板21よりも大きな熱伝導率を有してもよい。第2の支柱52は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。第2の支柱52は、第1の伝熱部材40よりも低い熱抵抗を有してもよい。第2の支柱52の長手方向に直交する平面における第2の支柱52の断面積は、第1の伝熱部材40の長手方向に直交する平面における第1の伝熱部材40の断面積より大きくてもよい。第1の支柱42及び第2の支柱52のいずれか1つは省略されてもよい。
第1の支柱42は、コア30の周囲に配置されてもよい。第1の支柱42は、コイル38から漏れる磁束をシールドすることができる。そのため、第1の支柱42は、他の電子部品へ電磁ノイズが漏れることを抑制することができる。第2の支柱52は、コア30の周囲に配置されてもよい。第2の支柱52は、コイル38から漏れる磁束をシールドすることができる。そのため、第2の支柱52は、他の電子部品へ電磁ノイズが漏れることを抑制することができる。
第1の支柱42及び第2の支柱52は、コア30の周囲に配置される。そのため、第1の支柱42及び第2の支柱52は、回路装置20に加わる振動や衝撃によって基板21の第1の主面22に実質的に平行な面内においてコア30が変位することを、抑制することができる。第1の支柱42及び第2の支柱52は、回路装置20に加わる振動や衝撃によって第1のコア部31及び第2のコア部32が接する平面に実質的に平行な面内においてコア30が変位することを、抑制することができる。第1の支柱42及び第2の支柱52は、回路装置20に加わる振動や衝撃によって第1の支柱42が延在する方向及び第2の支柱52が延在する方向に交差する面内においてコア30が変位することを抑制することができる。
第1の支柱42及び第2の支柱52は、三角柱、四角柱などの多角柱の形状を有してもよいし、円柱または楕円柱のような形状を有してもよい。第1の支柱42の延在方向に垂直な第1の支柱42の断面は、L字のような複雑な形状を有してもよい。第2の支柱52の延在方向に垂直な第2の支柱52の断面は、L字のような複雑な形状を有してもよい。複雑な形状を有する第1の支柱42及び第2の支柱52は、回路装置20に加わる振動や衝撃によってコア30が基板21の第1の主面22に沿う方向に変位する際にコア30と接触する面を増やすことができる。そのため、複雑な形状を有する第1の支柱42及び第2の支柱52は、回路装置20に加わる振動や衝撃によってコア30が変位することをさらに抑制することができる。
第1の伝熱部材40は、第1の放熱部材29に熱的に接続されてもよい。特定的には、第1の伝熱部材40は、第1の支柱42及び第2の支柱52によって、第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続されてもよい。第1の放熱部材29は、コア30、コイル38及び第1の伝熱部材40を収容する電力変換装置1の筐体の一部を構成してもよい。第1の放熱部材29は、コア30を支持する支持部材であってもよい。第1の放熱部材29は、コア30の底部34に面接触してもよい。そのため、コア30で発生する熱は、低い熱抵抗で第1の放熱部材29に伝達され得る。第1の放熱部材29は、ヒートシンクであってもよい。
第1の放熱部材29は、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)合金またはアルミニウム(Al)合金のような金属材料で構成されてもよい。第1の放熱部材29は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。第1の放熱部材29は、好ましくは、アルミニウム(Al)またはアルミニウム(Al)合金のような高熱伝導材料で構成されてもよい。第1の放熱部材29は、接地されてもよい。
本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1の効果を説明する。
本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1は、コア30と、コア30の少なくとも一部を囲むコイル38と、コア30に面接触する第1の伝熱部材40とを備える。そのため、第1の伝熱部材40はより大きな面積でコア30に接触して、第1の伝熱部材40とコア30との間の熱抵抗は減少され得る。回路装置20及び電力変換装置1の動作時にコア30で発生する熱は、コア30に面接触する第1の伝熱部材40に、より低い熱抵抗で放散され得る。本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1によれば、コア30の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1は、第1の伝熱部材40に熱的に接続される第1の放熱部材29をさらに備えてもよい。回路装置20及び電力変換装置1の動作時にコア30で発生する熱は、コア30に面接触する第1の伝熱部材40を介して、より低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1によれば、コア30の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1において、第1の伝熱部材40は、コア30を押圧してもよい。そのため、広い面積にわたって確実に第1の伝熱部材40がコア30に接触し得る。本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1によれば、コア30の温度上昇がより確実に抑制され得るとともに、第1の伝熱部材40によって、コア30は、第1の放熱部材29に対して位置決めされ得る。
本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1において、コア30の頂部33は第1の伝熱部材40に面接触し、コア30の底部34は第1の放熱部材29に面接触してもよい。第1の伝熱部材40はコア30の頂部33に面接触している。そのため、第1の伝熱部材40はより大きな面積でコア30の頂部33に接触して、第1の伝熱部材40とコア30の頂部33との間の熱抵抗は減少され得る。第1の放熱部材29はコア30の底部34に面接触している。そのため、第1の放熱部材29はより大きな面積でコア30の底部34に接触して、第1の放熱部材29とコア30の底部34との間の熱抵抗は減少され得る。回路装置20及び電力変換装置1の動作時にコア30で発生する熱は、コア30の頂部33、第1の伝熱部材40及びコア30の底部34を介して、より低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1によれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1は、第1の伝熱部材40を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続する第1の支柱42を備えてもよい。回路装置20及び電力変換装置1の動作時にコア30で発生する熱は、第1の伝熱部材40及び第1の支柱42を介して、より低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。また、回路装置20及び電力変換装置1の動作時にコア30で発生する熱は、第1の支柱42の表面から、周囲の雰囲気に放散される。そのため、本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1によれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1は、第1の伝熱部材40を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続する第2の支柱52をさらに備えてもよい。回路装置20及び電力変換装置1の動作時にコア30で発生する熱は、第1の伝熱部材40、第1の支柱42及び第2の支柱52を介して、より低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。また、回路装置20及び電力変換装置1の動作時にコア30で発生する熱は、第1の支柱42の表面に加えて第2の支柱52の表面からも、周囲の雰囲気に放散される。そのため、本実施の形態の回路装置20及び電力変換装置1によれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
実施の形態2.
図5及び図6を参照して、実施の形態2に係る回路装置20aを説明する。本実施の形態の回路装置20aは、実施の形態1の回路装置20と同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20aは、弾性部材50を備えている。弾性部材50は、屈曲部を有する板ばねであってもよい。弾性部材50は、第1の伝熱部材40をコア30に向けて押圧する。弾性部材50は、第1の伝熱部材40及びコア30を第1の放熱部材29に向けて押圧してもよい。弾性部材50は、第1の伝熱部材40に線接触してもよい。具体的には、弾性部材50は、屈曲部において、第1の伝熱部材40に線接触してもよい。
弾性部材50は、第1の伝熱部材40をコア30に向けて押圧する力が発生するように、変形された状態で、第2の支柱52に取り付けられる。弾性部材50は、ねじやリベットなどの第2の固定部材53を用いて、第2の支柱52に固定されてもよい。弾性部材50は、第2の固定部材53を用いずに、接着、溶接またはカシメなどの方法によって、第2の支柱52に取り付けられてもよい。弾性部材50は、SUS304等の鉄(Fe)合金、りん青銅等の銅(Cu)合金、ウレタンもしくはシリコーン等のゴム材料から構成されてもよい。弾性部材50は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有する第2の伝熱部材であってもよい。
第1の伝熱部材40は、第1の支柱42に固定されるものの、第2の支柱52に固定されていない。第1の伝熱部材40は、弾性部材50よりも低い熱抵抗を有してもよい。第1の伝熱部材40の長手方向に直交する平面における第1の伝熱部材40の断面積は、弾性部材50の長手方向に直交する平面における弾性部材50の断面積より大きくてもよい。第1の伝熱部材40の断面積は、弾性部材50の断面積の2倍以上、好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以上であってもよい。
第1の支柱42及び第2の支柱52は、弾性部材50よりも低い熱抵抗を有してもよい。第1の支柱42の長手方向に直交する平面における第1の支柱42の断面積は、弾性部材50の長手方向に直交する平面における弾性部材50の断面積より大きくてもよい。第1の支柱42の断面積は、弾性部材50の断面積の2倍以上、好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以上であってもよい。第2の支柱52の長手方向に直交する平面における第2の支柱52の断面積は、弾性部材50の長手方向に直交する平面における弾性部材50の断面積より大きくてもよい。第2の支柱52の断面積は、弾性部材50の断面積の2倍以上、好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以上であってもよい。
本実施の形態の回路装置20aの効果を説明する。本実施の形態の回路装置20aは、実施の形態1の回路装置20と同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20aは、第1の伝熱部材40をコア30に向けて押圧する弾性部材50を備えてもよい。弾性部材50は、広い面積にわたって確実に第1の伝熱部材40がコア30に接触することを可能にする。本実施の形態の回路装置20aによれば、コア30の温度上昇がより確実に抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20aは、第1の伝熱部材40及びコア30を第1の放熱部材29に向けて押圧する弾性部材50を備えてもよい。コア30は、弾性部材50によって、第1の放熱部材29に押し付けられて固定されている。そのため、回路装置20aに衝撃及び振動が加わる時にコア30が変位及び破損することを防ぐことができる。
本実施の形態の回路装置20aにおいて、弾性部材50は、第2の伝熱部材であってもよい。弾性部材50は、第1の放熱部材29に熱的に接続されてもよい。第1の伝熱部材40に加えて第2の伝熱部材である弾性部材50を介して、回路装置20aの動作時にコア30で発生する熱は、第1の放熱部材29に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20aによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20aは、第1の支柱42と、第2の支柱52とを備えてもよい。第1の支柱42は、第1の伝熱部材40を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続してもよい。第2の支柱52は、弾性部材50を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続してもよい。回路装置20aの動作時にコア30で発生する熱は、第1の伝熱部材40及び第1の支柱42に加えて、弾性部材50及び第2の支柱52を介して、第1の放熱部材29に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20aによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
実施の形態3.
図7を参照して、実施の形態3に係る回路装置20bを説明する。本実施の形態の回路装置20bは、実施の形態2の回路装置20aと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20bは、第1の伝熱部材40を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続する第1の支柱42を備える。弾性部材50は、第1の支柱42に熱的及び機械的に接続される。第1の伝熱部材40に加えて弾性部材50も、第1の支柱42に取り付けられる。そのため、本実施の形態の回路装置20bでは、実施の形態2の回路装置20aの第2の支柱52、第2の固定部材53及び貫通孔28が省略され得る。本実施の形態の回路装置20bによれば、回路装置20bの部品点数が減少され得るとともに、回路装置20bが小型化され得る。
実施の形態4.
図8を参照して、実施の形態4に係る回路装置20cを説明する。本実施の形態の回路装置20cは、実施の形態2の回路装置20aと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20cでは、E形状を有する第2のコア部32は第1の放熱部材29上に載置され、I形状を有する第1のコア部31は第2のコア部32上に配置されている。貫通孔24は、第2のコア部32の第1の脚部32aに加えて、第1の支柱42を受け入れる。貫通孔26は、第2のコア部32の第3の脚部32cに加えて、第2の支柱52を受け入れる。基板21は、貫通孔27,28を有していない。第1の支柱42及び第2の支柱52は、コア30を位置決めする。特定的には、第1の支柱42及び第2の支柱52は、コア30の側部35に接して、コア30を位置決めしてもよい。第1の支柱42及び第2の支柱52は、コア30の側部35において、第1のコア部31に接してもよい。第1の支柱42及び第2の支柱52は、コア30の側部35において、第2のコア部32に接してもよい。
第1の支柱42及び第2の支柱52は、コア30と第1の伝熱部材40とが接する平面内において、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めすることができる。第1の支柱42及び第2の支柱52は、第1の支柱42が延在する方向及び第2の支柱52が延在する方向に直交する面内において、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めすることができる。第1の支柱42及び第2の支柱52は、基板21の第1の主面22に実質的に平行な面内において、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めすることができる。第1の支柱42及び第2の支柱52は、第1のコア部31と第2のコア部32とが接する平面に実質的に平行な面内において、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めすることができる。
本実施の形態の回路装置20cは、第1の伝熱部材40を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続する第1の支柱42と、弾性部材50を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続する第2の支柱52とを備える。第1の支柱42及び第2の支柱52は、コア30を位置決めする。そのため、本実施の形態の回路装置20cによれば、部品点数を増加させることなく、コア30を位置決めすることができる。本実施の形態の回路装置20cでは、第1の支柱42及び第2の支柱52は、コア30の側部35に接触してもよい。そのため、回路装置20cの動作時にコア30で発生する熱は、コア30に接触する第1の支柱42及び第2の支柱52を介して、より低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。
実施の形態5.
図9を参照して、実施の形態5に係る回路装置20dを説明する。本実施の形態の回路装置20dは、実施の形態2の回路装置20aと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20dは、コア30の頂部33の上方にカバー60を備える。カバー60は、弾性部材50をコア30に向けて押圧してもよい。弾性部材50は、第1の伝熱部材40とカバー60との間に配置される。カバー60は、弾性部材50に接触してもよい。カバー60は、弾性部材50の屈曲部に接触してもよい。カバー60は、コア30、コイル38及び第1の伝熱部材40を収容する電力変換装置1(図1を参照)の筐体の一部を構成してもよい。カバー60は、第2の放熱部材であってもよい。
カバー60は、銅(Cu)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)合金、鉄(Fe)合金またはアルミニウム(Al)合金のような金属材料で構成されてもよい。カバー60は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。カバー60は、好ましくは、アルミニウム(Al)またはアルミニウム(Al)合金のような高熱伝導材料で構成されてもよい。カバー60は、第1の支柱42及び第2の支柱52によって支持されてもよい。カバー60は、図示しない支柱によって支持されてもよい。
本実施の形態の回路装置20dは、弾性部材50をコア30に向けて押圧するカバー60を備えてもよい。カバー60は、弾性部材50が第1の伝熱部材40を押し付ける力を増加させることができる。そのため、カバー60は、広い面積にわたって確実に第1の伝熱部材40がコア30に接触することを可能にする。本実施の形態の回路装置20dによれば、コア30の温度上昇がより確実に抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20dにおいて、カバー60は、より強い力で、弾性部材50を第1の伝熱部材40に押し付ける。そのため、カバー60は、確実に弾性部材50が第1の伝熱部材40に接触することを可能にする。回路装置20dの動作時にコア30で発生する熱は、第1の伝熱部材40に加えて第2の伝熱部材である弾性部材50を介して、第1の放熱部材29に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20dによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20dでは、カバー60は、弾性部材50に接触し、弾性部材50は、第1の伝熱部材40に接触する。そのため、回路装置20dの動作時にコア30で発生する熱は、第1の放熱部材29に加えて、カバー60にも伝達され得る。本実施の形態の回路装置20dによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20dでは、カバー60は、第2の放熱部材であってもよい。回路装置20dの動作時にコア30で発生する熱は、第1の放熱部材29に加えて、第2の放熱部材であるカバー60からも、周囲の雰囲気に放散され得る。本実施の形態の回路装置20dによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
実施の形態6.
図10を参照して、実施の形態6に係る回路装置20eを説明する。本実施の形態の回路装置20eは、実施の形態2の回路装置20aと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20eでは、第1の支柱42eは、第1の伝熱部材40eに熱的及び機械的に接続される端部44eを有する。第1の支柱42eの端部44eは、コア30の頂部33よりも、第1の放熱部材29に近い。第1の支柱42eは、コア30の頂部33よりも低くてもよい。コア30の頂部33と第1の支柱42eの端部44eとの高さの差を吸収するため、第1の伝熱部材40eは、第1の伝熱部材40eのうちコア30の頂部33に接する部分と第1の伝熱部材40eのうち第1の支柱42eの端部44eに接する部分との間に、少なくとも1つの曲げ部を有してもよい。
本実施の形態の回路装置20eでは、第1の支柱42eの端部44eは、コア30の頂部33よりも、第1の放熱部材29に近い。そのため、第1の伝熱部材40及び第1の支柱42eを含む、コア30から第1の放熱部材29への放熱経路の長さが減少されて、この放熱経路の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態の回路装置20eによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
実施の形態7.
図11を参照して、実施の形態7に係る回路装置20fを説明する。本実施の形態の回路装置20fは、実施の形態5の回路装置20dと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20fでは、第1の支柱42fは、第1の伝熱部材40fに熱的及び機械的に接続される端部44fを有する。第1の支柱42fの端部44fは、コア30の頂部33よりも、第1の放熱部材29から離れている。第1の支柱42fは、コア30の頂部33よりも高くてもよい。コア30の頂部33と第1の支柱42fの端部44fとの高さの差を吸収するため、第1の伝熱部材40fは、第1の伝熱部材40fのうちコア30の頂部33に接する部分と第1の伝熱部材40fのうち第1の支柱42fの端部44fに接する部分との間に、少なくとも1つの曲げ部を有してもよい。
本実施の形態の回路装置20fでは、第1の支柱42fの端部44fは、コア30の頂部33よりも、第1の放熱部材29から離れている。そのため、本実施の形態の第1の支柱42fは、実施の形態5の第1の支柱42よりも大きな表面積を有する。コア30で発生する熱は、第1の支柱42の広い表面から周囲の雰囲気に放散され得る。本実施の形態の回路装置20fによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
第1の支柱42fの端部44fは、コア30の頂部33よりも、第1の放熱部材29から離れているため、本実施の形態の第1の支柱42fは、実施の形態5の第1の支柱42よりも高い。そのため、本実施の形態の第1の支柱42fは、実施の形態5の第1の支柱42よりも、コイル38から漏れる磁束をさらにシールドすることができる。本実施の形態の回路装置20fによれば、他の電子部品への電磁ノイズの影響がさらに抑制され得る。
本実施の形態の変形例の回路装置では、実施の形態1の回路装置20と同様に、弾性部材50は省略されてもよい。本実施の形態の別の変形例の回路装置では、カバー60は省略されてもよい。本実施の形態のこれらの変形例の回路装置によれば、回路装置の部品点数が減少され得るとともに、回路装置が小型化され得る。
実施の形態8.
図12を参照して、実施の形態8に係る回路装置20gを説明する。本実施の形態の回路装置20gは、実施の形態7の回路装置20fと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20gでは、第1の伝熱部材40fは、第1の支柱42gの端部44gとカバー60とによって挟持される。第1の伝熱部材40fは、カバー60に面接触する。そのため、回路装置20gの動作時にコア30で発生する熱は、第1の放熱部材29に加えて、カバー60にも、低い熱抵抗で伝達され得る。本実施の形態の回路装置20gによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20gでは、第1の伝熱部材40fは、第1の支柱42gの端部44gとカバー60とによって挟持されるため、実施の形態7の回路装置20fにおける第1の固定部材43が省略され得る。本実施の形態の回路装置20gによれば、回路装置20gの部品点数が減少され得る。
本実施の形態の変形例の回路装置では、実施の形態1の回路装置20と同様に、弾性部材50が省略されてもよい。本実施の形態の変形例の回路装置によれば、回路装置の部品点数が減少され得るとともに、回路装置が小型化され得る。
実施の形態9.
図13を参照して、実施の形態9に係る回路装置20hを説明する。本実施の形態の回路装置20hは、実施の形態3の回路装置20bと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20hは、コア30の頂部33上にカバー60を備える。カバー60は、弾性部材50をコア30に向けて押圧する。本実施の形態のカバー60は、実施の形態5のカバー60と同様の構成を有し、同様の効果を奏する。
本実施の形態の回路装置20hにおいて、第1の伝熱部材40hは、コア30の側部35に面接触してもよい。特定的には、第1の伝熱部材40hは、コア30側に突出する突出部41hを有してもよい。第1の伝熱部材40hの突出部41hは、コア30の側部35に面接触してもよい。第1の伝熱部材40hは、弾性体で形成されてもよい。第1の伝熱部材40hは、第1の伝熱部材40hの端部を除く部分が剛体で構成され、第1の伝熱部材40hの端部が弾性体で構成されてもよい。第1の伝熱部材40hは、弾性部材50に押圧されることにより変形して、突出部41hが形成されてもよい。弾性体の材料は、例えば、ウレタンまたはシリコーンであってもよい。弾性体は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。
本実施の形態の回路装置20hでは、第1の伝熱部材40hは、コア30の頂部33に加えて、コア30の側部35にも面接触する。第1の伝熱部材40hは、より広い面積でコア30に接触するため、コア30と第1の伝熱部材40hとの間の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態の回路装置20hによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20hでは、第1の伝熱部材40hは、コア30の頂部33に加えて、コア30の側部35(例えば、第2のコア部32の側部)にも面接触する。そのため、第1の伝熱部材40hとコア30の側部35(例えば、第2のコア部32の側部)とが接する面の法線の方向において、コア30(例えば、第2のコア部32)を位置決めすることができる。特定的には、第1の伝熱部材40hの突出部41hは、第1の伝熱部材40hの突出部41hとコア30の側部35(例えば、第2のコア部32の側部)とが接する面の法線の方向に、コア30(例えば、第2のコア部32)を位置決めしてもよい。
図14を参照して、本実施の形態の変形例に係る回路装置20iを説明する。本実施の形態の変形例に係る回路装置20iでは、第2のコア部32は第1の放熱部材29上に載置され、第1のコア部31は第2のコア部32上に配置されている。第1の伝熱部材40hは、コア30の頂部33に加えて、コア30の側部35(例えば、第1のコア部31の側部)にも面接触する。そのため、第1の伝熱部材40hとコア30の側部35(例えば、第1のコア部31の側部)とが接する面の法線の方向において、第1の伝熱部材40hは、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めすることができる。特定的には、第1の伝熱部材40hの突出部41hは、第1の伝熱部材40hの突出部41hとコア30の側部35(例えば、第1のコア部31の側部)とが接する面の法線の方向に、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めしてもよい。
本実施の形態の別の変形例の回路装置では、カバー60は省略されてもよい。本実施の形態の変形例の回路装置によれば、回路装置の部品点数が減少され得るとともに、回路装置が小型化され得る。本実施の形態のさらに別の変形例の回路装置は、図2及び図4に示される実施の形態1のように、第2の支柱52をさらに備え、第1の伝熱部材40hは、第1の支柱42に加えて第2の支柱52にも取り付けられ、弾性部材50は省略されてもよい。
実施の形態10.
図15を参照して、実施の形態10に係る回路装置20jを説明する。本実施の形態の回路装置20jは、実施の形態5の回路装置20dと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20jでは、弾性部材50は、カバー60に取り付けられる。弾性部材50は、第1の伝熱部材40をコア30に向けて押圧する。弾性部材50は、第1の伝熱部材40及びコア30を第1の放熱部材29に向けて押圧してもよい。弾性部材50は、第1の伝熱部材40をコア30に向けて押圧する力が発生するように、変形された状態で、カバー60に取り付けられてもよい。カバー60は、弾性部材50を第1の伝熱部材40及びコア30に向けて押圧してもよい。弾性部材50は、ねじやリベットなどの第3の固定部材62を用いて、カバー60に取り付けられてもよい。弾性部材50は、第3の固定部材62を用いずに、接着、溶接またはカシメなどの方法によって、カバー60に固定されてもよい。
本実施の形態の回路装置20jでは、弾性部材50は、カバー60に取り付けられるため、実施の形態5の回路装置20dの第2の支柱52、第2の固定部材53及び貫通孔28が省略され得る。本実施の形態の回路装置20jによれば、回路装置20jの部品点数が減少され得るとともに、回路装置20jが小型化され得る。
図16を参照して、本実施の形態の変形例に係る回路装置20kを説明する。本実施の形態の変形例に係る回路装置20kでは、弾性部材50kは、コイルばねである。カバー60は、コイルばねである弾性部材50kを第1の伝熱部材40及びコア30に向けて押圧してもよい。コイルばねである弾性部材50kは、例えば、SUS304のような鉄(Fe)合金、または、りん青銅のような銅(Cu)合金によって形成されてもよい。弾性部材50kは、接着、溶接またはカシメのような方法を用いて、カバー60に取り付けられてもよい。弾性部材50kは、カバー60に設けられた突起(図示せず)に取り付けられてもよい。
本実施の形態の変形例に係る回路装置20kは、1つまたは複数の弾性部材50kを備えてもよい。弾性部材50kの数が増加するほど、複数の弾性部材50kの1つに加わる荷重が減少され得る。そのため、弾性部材50kの材料として、低い剛性と高い熱伝導率を有する材料が用いられ得る。弾性部材50kの数が増加するほど、複数の弾性部材50kと第1の伝熱部材40との接触面積が増加して、回路装置20kの動作時にコア30で発生する熱は、より低い熱抵抗で、カバー60に伝達され得る。そのため、弾性部材50kの数が増加するほど、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の変形例に係る回路装置20kでは、弾性部材50kはコイルばねである。そのため、第1の伝熱部材40と弾性部材50kとが接する平面に沿う弾性部材50kの大きさが減少されて、回路装置20kが小型化され得る。また、コイルばねである弾性部材50kは容易に市場で入手し得るため、回路装置20kのコストが低減され得る。
実施の形態11.
図17を参照して、実施の形態11に係る回路装置20lを説明する。本実施の形態の回路装置20lは、実施の形態10の回路装置20jと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20lでは、弾性部材50lは、カバー60に一体化されている。カバー60をプレス加工法等により加工することによって、カバー60に一体化された弾性部材50lが形成されてもよい。弾性部材50lは、カバー60と同様に、銅(Cu)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)合金、鉄(Fe)合金またはアルミニウム(Al)合金のような金属材料で構成されてもよい。弾性部材50lは、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。カバー60は、開口部60lを有してもよい。
本実施の形態の回路装置20lでは、弾性部材50lは、カバー60に一体化されているため、実施の形態10の回路装置20jの第3の固定部材62が省略され得る。本実施の形態の回路装置20lによれば、回路装置20lの部品点数が減少され得るとともに、回路装置20lが小型化され得る。
本実施の形態の回路装置20lでは、カバー60は開口部60lを有する。そのため、回路装置20lの動作時にコア30で発生する熱は、開口部60lから回路装置20lの外部に放散され得る。本実施の形態の回路装置20lによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
実施の形態12.
図18を参照して、実施の形態12に係る回路装置20mを説明する。本実施の形態の回路装置20mは、実施の形態10の回路装置20jと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態に係る回路装置20mでは、弾性部材50mは、弾性板であってもよい。弾性板である弾性部材50mは、例えば、ウレタンもしくはシリコーン等のゴム材料から構成されてもよい。弾性部材50は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有する第2の伝熱部材であってもよい。弾性部材50mは、カバー60と第1の伝熱部材40との間に挟持されてもよい。弾性部材50mは、第1の伝熱部材40よりも薄くてもよい。
弾性部材50mは、弾性部材50mに対向する第1の伝熱部材40の表面の面積の5%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは50%以上の面積において、第1の伝熱部材40に接触してもよい。弾性部材50mは、コア30の頂部33と第1の伝熱部材40との接触面積と同じ面積で、弾性部材50mに対向する第1の伝熱部材40の表面に接触してもよい。第1の伝熱部材40に対向する弾性部材50mの表面の全てにわたって、弾性部材50mは、第1の伝熱部材40に接触してもよい。弾性部材50mは、第2のコア部32の第1の脚部32a,第2の脚部32b及び第3の脚部32cの断面積うち最も小さな断面積よりも大きな面積で、弾性部材50mに対向する第1の伝熱部材40の表面に接触してもよい。第1の脚部32a,第2の脚部32b及び第3の脚部32cの断面積は、第1のコア部31と第2のコア部32とが接する面に平行な面における断面積として定義される。
弾性部材50mは、カバー60に面接触してもよい。カバー60に対向する弾性部材50mの表面の全てにわたって、弾性部材50mは、カバー60に接触してもよい。カバー60は、弾性部材50mを第1の伝熱部材40及びコア30に向けて押圧してもよい。カバー60に対向する弾性部材50mの表面に、図示しない凹凸構造が形成されてもよい。この凹凸構造は、弾性部材50mとカバー60との接触面積をさらに増加させ、弾性部材50mと第1の伝熱部材40との間の熱抵抗が減少され得る。
本実施の形態に係る回路装置20mでは、弾性部材50mは弾性板である。弾性部材50mは広い面積にわたって均等な圧力で、第1の伝熱部材40をコア30に押圧することができる。そのため、弾性部材50mは、コア30と第1の伝熱部材40との間の熱抵抗を減少させることができる。本実施の形態の回路装置20mによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態に係る回路装置20mでは、弾性部材50mは弾性板である。弾性部材50mは、より広い面積で第1の伝熱部材40に接触するため、弾性部材50mと第1の伝熱部材40mとの間の熱抵抗が減少され得る。そのため、回路装置20mの動作時にコア30で発生する熱は、第1の放熱部材29に加えて、カバー60にも、より低い熱抵抗で伝達され得る。本実施の形態の回路装置20mによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態に係る回路装置20mでは、弾性部材50mは、カバー60と第1の伝熱部材40との間に挟持されている。そのため、本実施の形態の回路装置20mでは、実施の形態10の回路装置20jにおける第3の固定部材62が省略され得る。本実施の形態の回路装置20mによれば、回路装置20mの部品点数が減少され得るとともに、回路装置20mが小型化され得る。
実施の形態13.
図19を参照して、実施の形態13に係る回路装置20nを説明する。本実施の形態の回路装置20nは、実施の形態12の回路装置20mと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20nでは、第1の伝熱部材40nは、孔45n及び切欠の少なくとも1つを有する。孔45n及び切欠は、第1の伝熱部材40nを貫通してもよいし、第1の伝熱部材40nのコア30側の表面に達しない凹部であってもよい。第1の伝熱部材40nは、剛体であってもよい。
弾性部材50nは、孔45n及び切欠の少なくとも1つに入り込んで、孔45n及び切欠において、第1の伝熱部材40nに接する。特定的には、弾性部材50nは、コア30側に突出する突出部51nを有してもよい。弾性部材50nの突出部51nは、第1の伝熱部材40nの孔45nの表面に面接触してもよい。弾性部材50nの突出部51nは、コア30の頂部33に面接触してもよい。弾性部材50nがカバー60に押圧されて変形することにより、突出部51nが形成されてもよい。
本実施の形態の回路装置20nでは、第1の伝熱部材40nは、孔45n及び切欠の少なくとも1つを有する。弾性部材50nは、孔45n及び切欠において、第1の伝熱部材40nに接する。弾性部材50nは、より広い面積で第1の伝熱部材40nに接触するため、弾性部材50nと第1の伝熱部材40nとの間の熱抵抗が減少され得る。そのため、回路装置20nの動作時にコア30で発生する熱は、第1の放熱部材29に加えて、カバー60にも、より低い熱抵抗で伝達され得る。本実施の形態の回路装置20nによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20nでは、第1の伝熱部材40nは、孔45n及び切欠の少なくとも1つを有する。弾性部材50nは、孔45n及び切欠において、第1の伝熱部材40nに接する。そのため、弾性部材50nと第1の伝熱部材40nとが接する平面(第1の伝熱部材40nの孔45n及び切欠の少なくとも1つと弾性部材50nの突出部51nとが接する平面を除く。)内において、弾性部材50nは、第1の伝熱部材40nを位置決めすることができる。第1の伝熱部材40nの孔45n及び切欠の少なくとも1つと弾性部材50nの突出部51nとが接する平面の法線方向において、弾性部材50nの突出部51nは、第1の伝熱部材40nを位置決めすることができる。
実施の形態14.
図20を参照して、実施の形態14に係る回路装置20pを説明する。本実施の形態の回路装置20pは、実施の形態12の回路装置20mと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20pでは、実施の形態4の回路装置20cと同様に、第2のコア部32は第1の放熱部材29上に載置され、第1のコア部31は第2のコア部32上に配置されている。
本実施の形態の回路装置20pでは、弾性部材50pは、コア30の側部35に面接触する。弾性部材50pは、第1のコア部31の側面に面接触してもよい。弾性部材50pは、第1の伝熱部材40の側面45に面接触してもよい。特定的には、弾性部材50pは、コア30側に突出する突出部51pを有してもよい。弾性部材50pの突出部51pは、第1の伝熱部材40の側面45に面接触してもよい。弾性部材50pの突出部51pは、コア30の側部35に面接触する。特定的には、弾性部材50pの突出部51pは、第1のコア部31の側面に面接触してもよい。弾性部材50pがカバー60に押圧されて変形することにより、突出部51pが形成されてもよい。
本実施の形態の回路装置20pでは、弾性部材50pは、コア30の側部35(第1のコア部31の側面)に面接触する。そのため、コア30と弾性部材50pとの間の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態の回路装置20pによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20pでは、弾性部材50pは、第1の伝熱部材40の側面45に面接触してもよい。弾性部材50pは、より広い面積で第1の伝熱部材40に接触するため、弾性部材50pと第1の伝熱部材40との間の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態の回路装置20pによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20pでは、弾性部材50pは、コア30の側部35(例えば、第1のコア部31の側面)に面接触する。そのため、コア30の側部35に直交する方向に沿って、弾性部材50pは、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めすることができる。特定的には、弾性部材50pの突出部51pは、以上のように、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めしてもよい。
本実施の形態の回路装置20pでは、弾性部材50pは、第1の伝熱部材40の側面45に面接触してもよい。そのため、弾性部材50pと第1の伝熱部材40とが接する平面(第1の伝熱部材40の側面45と弾性部材50pの突出部51pとが接する平面を除く。)内において、弾性部材50pは、第1の伝熱部材40を位置決めすることができる。第1の伝熱部材40の側面45と弾性部材50pの突出部51pとが接する平面の法線方向において、弾性部材50pの突出部51pは、第1の伝熱部材40を位置決めすることができる。
実施の形態15.
図21を参照して、実施の形態15に係る回路装置20qを説明する。本実施の形態の回路装置20qは、実施の形態10の回路装置20jと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20qでは、弾性部材50及び第1の伝熱部材40qは、カバー60に取り付けられる。特定的には、第1の伝熱部材40qの一方の端部は、カバー60に面接触する。第1の伝熱部材40qは、ねじやリベットなどの第4の固定部材63を用いて、カバー60に取り付けられてもよい。第1の伝熱部材40qは、第4の固定部材63を用いずに、接着、溶接またはカシメなどの方法によって、カバー60に固定されてもよい。弾性部材50は、第1の伝熱部材40qと異なる位置で、カバー60に取り付けられる。弾性部材50の一方の端部は、カバー60に面接触する。
弾性部材50は、ねじやリベットなどの第3の固定部材62を用いて、カバー60に取り付けられてもよい。弾性部材50は、第3の固定部材62を用いずに、接着、溶接またはカシメなどの方法によって、カバー60に固定されてもよい。弾性部材50は、第1の伝熱部材40qをコア30に押圧する。カバー60は、第1の伝熱部材40q及び弾性部材50を、コア30に押圧してもよい。コア30の頂部33とカバー60との高さの差を吸収するため、第1の伝熱部材40qは、少なくとも1つの曲げ部を有してもよい。
本実施の形態の回路装置20qでは、弾性部材50及び第1の伝熱部材40qはカバー60に取り付けられるため、実施の形態5の回路装置20dの第1の支柱42、第2の支柱52及び貫通孔27,28が省略され得る。本実施の形態の回路装置20qによれば、回路装置20qの部品点数が減少され得るとともに、回路装置20qが小型化され得る。
本実施の形態の回路装置20qでは、第1の伝熱部材40は、カバー60に面接触する。そのため、第1の伝熱部材40とカバー60との間の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態の回路装置20qによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
図22を参照して、本実施の形態の変形例に係る回路装置20rを説明する。本実施の形態の変形例に係る回路装置20rでは、弾性部材50及び第1の伝熱部材40qは、第3の固定部材62を用いて、カバー60に取り付けられる。そのため、本実施の形態の変形例に係る回路装置20rでは、第4の固定部材63が省略され得る。本実施の形態の変形例に係る回路装置20rによれば、回路装置20rの部品点数が減少され得るとともに、回路装置20rが小型化され得る。
実施の形態16.
図23を参照して、実施の形態16に係る回路装置20sを説明する。本実施の形態の回路装置20sは、実施の形態5の回路装置20dと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20sでは、第1の伝熱部材40は、複数の伝熱部分40s1,40s2からなる。複数の伝熱部分40s1,40s2の各々は、コア30の頂部33上に配置されて、コア30の頂部33に面接触する。伝熱部分40s1は、第1の固定部材43を用いて、第1の支柱42に固定される。伝熱部分40s1は、第1の支柱42に機械的及び熱的に接続される。伝熱部分40s2は、第2の固定部材53を用いて、第2の支柱52に固定される。伝熱部分40s2は、第2の支柱52に機械的及び熱的に接続される。第1の伝熱部材40は、第1の支柱42及び第2の支柱52に機械的及び熱的に接続される。
本実施の形態の回路装置20sでは、弾性部材50は、複数の弾性部分50s1,50s2からなる。弾性部分50s1は、第1の固定部材43を用いて、第1の支柱42に固定される。弾性部分50s1は、伝熱部分40s1をコア30に向けて押圧する力が発生するように、変形された状態で、第1の支柱42に取り付けられてもよい。弾性部分50s2は、第2の固定部材53を用いて、第2の支柱52に固定される。弾性部分50s2は、伝熱部分40s2をコア30に向けて押圧する力が発生するように、変形された状態で、第2の支柱52に取り付けられてもよい。
弾性部分50s1は、伝熱部分40s1に接触して、伝熱部分40s1をコア30に向けて押圧する。弾性部分50s2は、伝熱部分40s2に接触して、伝熱部分40s2をコア30に向けて押圧する。複数の弾性部分50s1,50s2は、複数の伝熱部分40s1,40s2及びコア30を、第1の放熱部材29に向けて押圧してもよい。カバー60は、複数の弾性部分50s1,50s2に接触して、複数の弾性部分50s1,50s2をそれぞれ複数の伝熱部分40s1,40s2に押圧してもよい。
本実施の形態の回路装置20sでは、弾性部材50は、第1の伝熱部材40の複数の部分に接触する。そのため、弾性部材50は、広い面積にわたって確実に第1の伝熱部材40がコア30に接触することを可能にする。また、弾性部材50は、第1の伝熱部材40の複数の部分に接触するため、弾性部材50と第1の伝熱部材40との間の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態の回路装置20sによれば、コア30の温度上昇がより確実に抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20sでは、弾性部材50は、第1の伝熱部材40の複数の部分に接触する。そのため、弾性部材50と第1の伝熱部材40との複数の接触箇所の1つに加わる荷重が減少され得る。弾性部材50の材料として、低い剛性と高い熱伝導率を有する材料が用いられ得る。
本実施の形態の回路装置20sでは、弾性部材50は、複数の弾性部分50s1,50s2からなる。第1の伝熱部材40は、複数の伝熱部分40s1,40s2からなる。複数の弾性部分50s1,50s2は、複数の伝熱部分40s1,40s2をそれぞれコア30に向けて押圧する。本実施の形態の回路装置20sの伝熱部分40s1,40s2のそれぞれは、実施の形態5の回路装置20dの第1の伝熱部材40よりも短く、より小さな熱抵抗を有する。そのため、本実施の形態の回路装置20sによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20sでは、第1の伝熱部材40は、複数の伝熱部分40s1,40s2からなる。伝熱部分40s1は、第1の支柱42に固定され、伝熱部分40s2は、第2の支柱52に固定される。コア30で発生する熱は、第1の伝熱部材40及び第1の支柱42に加えて、第2の支柱を介して、第1の放熱部材29に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20sによれば、コア30で発生する熱の放熱経路が増加するため、コア30の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20sでは、カバー60は、弾性部材50の複数の部分に接触してもよい。特定的には、カバー60は、複数の弾性部分50s1,50s2に接触してもよい。そのため、弾性部材50とカバー60との間の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態の回路装置20sによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
図24を参照して、本実施の形態の第1の変形例に係る回路装置20tを説明する。本実施の形態の第1の変形例に係る回路装置20tでは、第1の伝熱部材40は、本実施の形態の回路装置20sの複数の伝熱部分40s1,40s2が一体化されて構成されてもよい。弾性部材50tは、本実施の形態の回路装置20sの複数の弾性部分50s1,50s2が一体化されて構成されてもよい。第1の伝熱部材40は、第1の支柱42及び第2の支柱52に機械的及び熱的に接続される。弾性部材50tは、第1の伝熱部材40の複数の部分に接触して、第1の伝熱部材40をコア30に向けて押圧する。本実施の形態の第1の変形例に係る回路装置20tは、本実施の形態に係る回路装置20sと同様の効果を奏する。
本実施の形態の第2の変形例では、本実施の形態の回路装置20sにおいて、弾性部材50に代えて、弾性部材50tを採用してもよい。本実施の形態の第3の変形例では、本実施の形態の回路装置20sにおいて、複数の伝熱部分40s1,40s2及び複数の弾性部分50s1,50s2は、実施の形態15の変形例に係る回路装置20rのように、カバー60に取り付けられてもよい。本実施の形態の第4の変形例では、カバー60は省略されてもよい。
実施の形態17.
図25から図27を参照して、実施の形態17に係る回路装置20uを説明する。本実施の形態の回路装置20uは、実施の形態3の回路装置20bと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20uでは、第1の伝熱部材40uはコア30の側部35に面接触している。特定的には、第1の伝熱部材40uは、コア30に向けて突出する突出部41uを含む。第1の伝熱部材40uは剛体であり、突出部41uはコア30に向けて突出する壁であってもよい。突出部41uは、コア30の側部35に沿って延在する壁であってもよい。第1の伝熱部材40uの突出部41uは、コア30の側部35に面接触する。第1の伝熱部材40uの突出部41uは、第1の支柱42に対向する側部35を除くコア30の側部35に面接触してもよい。突出部41uは、プレス加工により金属板を打ち抜くことによって第1の伝熱部材40uを形成する際に生じるバリであってもよい。突出部41uは、第1の伝熱部材40uをプレス加工または削り加工することによって形成されてもよい。
本実施の形態の回路装置20uでは、第1の伝熱部材40uは、コア30の頂部33に加えて、コア30の側部35にも面接触している。第1の伝熱部材40uは、より広い面積でコア30に接触するため、コア30と第1の伝熱部材40uとの間の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態の回路装置20uによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20uでは、第1の伝熱部材40uは、コア30の頂部33に加えて、コア30の側部35(例えば、第2のコア部32の側部)にも面接触する。そのため、コア30と第1の伝熱部材40uとが接する平面(第1の伝熱部材40uの突出部41uとコア30の側部35とが接する平面を除く。)内において、第1の伝熱部材40uは、コア30(例えば、第2のコア部32)を位置決めすることができる。第1の伝熱部材40uの突出部41uとコア30の側部35とが接する平面の法線方向において、第1の伝熱部材40uの突出部41uは、コア30(例えば、第2のコア部32)を位置決めすることができる。
図28及び図29を参照して、本実施の形態の変形例に係る回路装置20vを説明する。本実施の形態の変形例に係る回路装置20vでは、第2のコア部32は第1の放熱部材29上に載置され、第1のコア部31は第2のコア部32上に配置されている。第1の伝熱部材40uは、コア30の頂部33に加えて、コア30の側部35(例えば、第1のコア部31の側部)にも面接触する。そのため、コア30と第1の伝熱部材40uとが接する平面(第1の伝熱部材40uの突出部41uとコア30の側部35とが接する平面を除く。)内において、第1の伝熱部材40uは、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めすることができる。第1の伝熱部材40uの突出部41uとコア30の側部35とが接する平面の法線方向において、第1の伝熱部材40uの突出部41uは、コア30(例えば、第1のコア部31)を位置決めすることができる。
本実施の形態の別の変形例の回路装置は、図2及び図4に示される実施の形態1のように、第2の支柱52をさらに備え、第1の伝熱部材40uは、第1の支柱42に加えて第2の支柱52にも取り付けられ、弾性部材50は省略されてもよい。
図25から図29に示される本実施の形態及びその変形例の回路装置20u,20vにおいて、カバー60がさらに設けられてもよい。弾性部材50は、カバー60に取り付けられてもよい。弾性部材50に加えて第1の伝熱部材40uも、カバー60に取り付けられてもよい。
実施の形態18.
図30から図32を参照して、実施の形態18に係る回路装置20wを説明する。本実施の形態の回路装置20wは、実施の形態10の回路装置20jと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20wでは、第1の伝熱部材40wはコア30の側部35に面接触して、コア30に熱的に接続されている。第1の伝熱部材40wは、さらにコイル38に熱的に接続されている。特定的には、第1の伝熱部材40wは、コア30に向けて突出する突出部41wを含む。突出部41wは、第1の部分46と第2の部分47とを含む。突出部41wの第1の部分46は、コア30に向けて突出する壁であってもよい。突出部41wの第1の部分46は、コア30の側部35に沿って延在する壁であってもよい。突出部41wの第1の部分46は、コア30の側部35に面接触する。突出部41wは、一対の第1の部分46を含み、一対の第1の部分46は、コア30を挟持してもよい。
突出部41wの第2の部分47は、コア30から離れる方向に第1の部分46から延在してもよい。突出部41wの第2の部分47は、コイル38の主面を覆ってもよい。突出部41wの第2の部分47は、コイル38の主面に実質的に平行に延在してもよい。突出部41wの第2の部分47は、基板21の第1の主面22に実質的に平行に延在してもよい。突出部41wの第2の部分47は、電気絶縁性を有する第2の伝熱部材70を介して、コイル38に熱的に接続されてもよい。突出部41wの第2の部分47は、電気絶縁性を有する第2の伝熱部材70に接触し、電気絶縁性を有する第2の伝熱部材70は、コイル38に接触してもよい。好ましくは、突出部41wの第2の部分47は、電気絶縁性を有する第2の伝熱部材70に面接触し、電気絶縁性を有する第2の伝熱部材70は、コイル38に面接触してもよい。
第1の伝熱部材40wは、コア30を第1の放熱部材29に向けて押圧してもよい。特定的には、弾性部材50が第1の伝熱部材40wをコア30に向けて押圧することによって、第1の伝熱部材40wは、コア30を第1の放熱部材29に向けて押圧してもよい。突出部41wは、コイル38を第1の放熱部材29に向けて押圧してもよい。特定的には、弾性部材50が、突出部41wを含む第1の伝熱部材40wをコア30に向けて押圧することによって、突出部41wは、コイル38及び基板21を第1の放熱部材29に向けて押圧してもよい。
第1の伝熱部材40wは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、SUS304等の鉄(Fe)合金、りん青銅等の銅(Cu)合金またはADC12等のアルミニウム(Al)合金といった金属で構成されてもよい。第1の伝熱部材40wは、熱伝導性フィラーを含有する、ポリフェニレンサルファイド(PPS)もしくはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の樹脂材料で構成されてもよい。第1の伝熱部材40wは、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。第1の伝熱部材40wは、剛性を有してもよいし、可撓性を有してもよい。
第2の伝熱部材70は、基板21よりも大きな熱伝導率を有している。第2の伝熱部材70の熱伝導率は、好ましくは、基板21の熱伝導率の2倍以上、さらに好ましくは4倍以上であってもよい。第2の伝熱部材70は、シリコーンもしくはウレタンなどのゴム材、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)もしくはフェノールなどの樹脂材、ポリイミドなどの高分子材料、または、アルミナもしくは窒化アルミニウムなどのセラミック材料から構成されてもよい。
第2の伝熱部材70は、コイル38と突出部41wの第2の部分47との間に配置されているため、第2の伝熱部材70は、コイル38を突出部41wから機械的に保護し得る。第2の伝熱部材70は、弾性を有してもよい。電気絶縁性を有する第2の伝熱部材70は、例えば、シリコーンゴムシートであってもよい。突出部41wを含む第1の伝熱部材40wを弾性部材50が押圧する力によって、突出部41wの第2の部分47とコイル38との間に位置する第2の伝熱部材70は押しつぶされてもよい。押しつぶされる第2の伝熱部材70は、さらに低い熱抵抗を有する。突出部41wを含む第1の伝熱部材40は電気絶縁性を有し、かつ、突出部41wはコイル38に直接接触してもよい。
本実施の形態の回路装置20wは、実施の形態10の回路装置20jにおける第1の支柱42及び第1の固定部材43に代えて、第3の支柱66を備える。本実施の形態の回路装置20wは、基板21と第3の支柱66との間に、第3の伝熱部材72をさらに備えてもよい。本実施の形態の回路装置20wでは、基板21は、実施の形態10の回路装置20jにおける貫通孔27を有していない。
第3の支柱66は、基板21を第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続してもよい。第3の支柱66は、基板21を支持してもよい。第3の支柱66は、第2の主面23に垂直な方向からの平面視においてコイル38の少なくとも一部に重なるように配置されてもよい。第3の支柱66は、第2の主面23に垂直な方向からの平面視においてコイル38の長手方向に沿って配置されてもよい。第3の支柱66は、第1の放熱部材29に固定されてもよい。第3の支柱66は、第1の放熱部材29と別部材であってもよいし、第3の支柱66に一体化されてもよい。第3の支柱66は、基板21の第2の主面23に面接触してもよい。
第3の支柱66は、実施の形態1の第1の支柱42及び第2の支柱52と、同様の材料で構成されてもよい。第3の支柱66は、実施の形態1の第1の支柱42及び第2の支柱52と、同様の構造及び機能を有してもよい。例えば、第3の支柱66は、基板21よりも大きな熱伝導率を有してもよい。第3の支柱66は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。第3の支柱66は、コイル38から漏れる磁束をシールドしてもよい。第3の支柱66は、回路装置20に加わる振動や衝撃によってコア30が変位することを抑制してもよい。
第3の伝熱部材72は、第2の主面23上に配置される。第3の伝熱部材72は、基板21の第2の主面23と第3の支柱66とに面接触してもよい。第3の伝熱部材72の少なくとも一部は、第2の主面23に垂直な方向からの平面視においてコイル38と重なるように配置されてもよい。第3の伝熱部材72は、第2の主面23に垂直な方向からの平面視においてコイル38の長手方向に沿って配置されてもよい。
第3の伝熱部材72は、基板21よりも大きな熱伝導率を有する。第3の伝熱部材72の熱伝導率は、好ましくは、基板21の熱伝導率の2倍以上、さらに好ましくは4倍以上であってもよい。第3の伝熱部材72は、シリコーンもしくはウレタンなどのゴム材、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)もしくはフェノールなどの樹脂材、ポリイミドなどの高分子材料、または、アルミナもしくは窒化アルミニウムなどのセラミック材料から構成されてもよい。第3の伝熱部材72は、第2の伝熱部材70と同じ材料で構成されてもよい。
第3の伝熱部材72は、基板21と第3の支柱66との間に配置されているため、第3の伝熱部材72は、基板21を第3の支柱66から機械的に保護し得る。第3の伝熱部材72は、弾性を有してもよい。第3の伝熱部材72は、例えば、シリコーンゴムシートであってもよい。弾性部材50が突出部41wを含む第1の伝熱部材40wを押圧する力によって、基板21と第3の支柱66との間に位置する第3の伝熱部材72は押しつぶされてもよい。押しつぶされる第3の伝熱部材72は、さらに低い熱抵抗を有する。第3の伝熱部材72は、電気絶縁性を有してもよい。第3の支柱66は電気絶縁性を有し、かつ、第3の支柱66は基板21の第2の主面23に直接接触してもよい。
図33から図35を参照して、本実施の形態の第1の変形例の回路装置20xを説明する。本実施の形態の第1の変形例の回路装置20xでは、実施の形態10の回路装置20jと同様に、第1の伝熱部材40xは、第1の固定部材43を用いて、第1の支柱42に取り付けられる。基板21は貫通孔27を有し、第1の支柱42は、貫通孔27を貫通して、第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続される。本実施の形態の第1の変形例の第1の伝熱部材40xは、本実施の形態の第1の伝熱部材40wと同様の構造を有するが、以下の2点で第1の伝熱部材40wと異なる。第1の伝熱部材40xは、第1の支柱42に取り付けられる部分を有する。第1の伝熱部材40xは、第3の脚部32cの上方のコア30の頂部33を覆わなくてもよく、第3の脚部32cの上方のコア30の頂部33は第1の伝熱部材40xから露出してもよい。
第1の支柱42は、第1の伝熱部材40xよりも低い熱抵抗を有してもよい。第1の支柱42の長手方向に直交する平面における第1の支柱42の断面積は、コア30の頂部33上に位置する第1の伝熱部材40xの長手方向に直交する平面における第1の伝熱部材40の断面積より大きくてもよい。
本実施の形態の第1の変形例の回路装置20xは、第1の伝熱部材40xを第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続する第1の支柱42を備えている。回路装置20xの動作時にコア30で発生する熱は、第1の伝熱部材40x及び第1の支柱42を介して、より低い熱抵抗で、第1の放熱部材29及びカバー60に伝達され得る。本実施の形態の第1の変形例の回路装置20xによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の第2の変形例の回路装置は、実施の形態1の回路装置20と同様に、第1の支柱42及び第2の支柱52を備えており、第1の伝熱部材40xは第1の支柱42及び第2の支柱52に取り付けられており、かつ、弾性部材50及び第3の固定部材62を備えなくもよい。本実施の形態の第2の変形例の回路装置は、カバー60を備えなくてもよい。
本実施の形態の第3の変形例の回路装置は、本実施の形態並びにその第1及び第2の変形例の回路装置20w,20xに含まれる弾性部材50に代えて、実施の形態12の回路装置20mが備える弾性板である弾性部材50mを備えてもよい。弾性部材50mによって、第1の伝熱部材40w,40xはコア30に向けて押圧されてもよい。
本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xは、実施の形態10の回路装置20jと同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xは、コア30と、基板21と、コイル38と、第1の伝熱部材40w,40xと、第1の放熱部材29とを備える。コア30は、頂部33と、頂部33と反対側の底部34と、頂部33と底部34との間の側部35とを有する。基板21は、第1の主面22と、第1の主面22と反対側の第2の主面23とを有する。コイル38は、第1の主面22上に配置され、かつ、コア30の少なくとも一部を囲む。第1の伝熱部材40w,40xは、コア30の頂部33に面接触している。第1の放熱部材29は、コア30の底部34に面接触し、かつ、第2の主面23に面している。第1の伝熱部材40w,40xは、コイル38に熱的に接続される突出部41wを含む。第1の伝熱部材40w,40xは、コア30を第1の放熱部材29に向けて押圧する。突出部41wは、コイル38を第1の放熱部材29に向けて押圧する。
第1の伝熱部材40w,40xと第1の放熱部材29とはコア30に面接触するため、第1の伝熱部材40w,40xとコア30との間の熱抵抗及び第1の放熱部材29とコア30との間の熱抵抗は減少され得る。回路装置20w,20xの動作時にコア30で発生する熱は、低い熱抵抗で、第1の伝熱部材40w,40x及び第1の放熱部材29に放散され得る。本実施の形態の回路装置20w,20xによれば、コア30の温度上昇が抑制され得る。
また、回路装置20w,20xの動作時にコイル38に電流が流れるため、コイル38から熱が発生する。回路装置20w,20xの動作時にコイル38で発生する熱は、コイル38に熱的に接続される突出部41wを含む第1の伝熱部材40w,40xに放散され得る。本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xによれば、コイル38の温度上昇が抑制され得る。
さらに、第1の伝熱部材40w,40xは、コア30を第1の放熱部材29に向けて押圧するとともに、突出部41wは、コイル38を第1の放熱部材29に向けて押圧する。本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xによれば、突出部41wを含む第1の伝熱部材40w,40xは、第1の放熱部材29及びコイル38に対してコア30を位置決めすることができる。
本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xでは、突出部41wは、コア30の側部35に面接触してもよい。突出部41wを含む第1の伝熱部材40w,40xは、より広い面積でコア30に接触するため、コア30と第1の伝熱部材40w,40xとの間の熱抵抗が減少され得る。本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xによれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xは、突出部41wとコイル38とに接触し、かつ、電気絶縁性を有する第2の伝熱部材70をさらに備えてもよい。第2の伝熱部材70は電気絶縁性を有するため、突出部41wを含む第1の伝熱部材40w,40xとして、低い電気抵抗率と低い熱抵抗率を有する材料が用いられ得る。突出部41wを含む第1の伝熱部材40w,40xに用いられる材料の選択肢が広がる。第2の伝熱部材70は、コイル38を突出部41wから機械的に保護し得る。回路装置20w,20xの動作時にコイル38で発生する熱は、低い熱抵抗で、第1の伝熱部材40w,40xに伝達され得る。本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xによれば、コイル38の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xは、第3の支柱66をさらに備えてもよい。第3の支柱66は、基板21を第1の放熱部材29に熱的に接続してもよく、かつ、基板21を支持してもよい。回路装置20w,20xの動作時にコア30及びコイル38で発生する熱の一部は基板21に伝達されて、基板21の温度が上昇し得る。基板21に伝達される熱は、第3の支柱66を介して、低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。突出部41wはコイル38を第1の放熱部材29に向けて押圧して、コイル38が配置される基板21を第3の支柱66に向けて押圧する。そのため、基板21は、第3の支柱66に、確実に熱的に接続され得る。本実施の形態の回路装置20w,20xによれば、コア30、コイル38及び基板21の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態及びその第1から第3の変形例の回路装置20w,20xは、第3の伝熱部材72をさらに備えてもよい。第3の伝熱部材72は、第2の主面23と第3の支柱66とに接触してもよい。第3の伝熱部材72は、基板21を第3の支柱66から機械的に保護し得る。さらに、回路装置20w,20xの動作時にコア30及びコイル38で発生する熱の一部は基板21に伝達されて、基板21の温度が上昇し得る。基板21に伝達される熱は、第3の伝熱部材72及び第3の支柱66を介して、低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。突出部41wはコイル38を第1の放熱部材29に向けて押圧して、コイル38が配置される基板21を第3の支柱66に向けて押圧する。そのため、基板21は、第3の伝熱部材72及び第3の支柱66に、確実に熱的に接続され得る。本実施の形態の回路装置20w,20xによれば、コア30、コイル38及び基板21の温度上昇が抑制され得る。
実施の形態19.
図36から図38を参照して、実施の形態19に係る回路装置20yを説明する。本実施の形態の回路装置20yは、実施の形態18の回路装置20wと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20yは、第2のコイル39をさらに備える。第2のコイル39は、薄膜状のコイルパターンであってもよい。第2のコイル39は、例えば、100μmの厚さを有する薄い導体層であってもよい。第2のコイル39は、巻線であってもよい。第2のコイル39の一部は、第1のコア部31と第2のコア部32との間に挟まれてもよい。第2のコイル39は、基板21よりも低い電気抵抗率及び基板21よりも低い熱抵抗率を有する材料で構成される。第2のコイル39は、銅(Cu)、金(Au)、銅(Cu)合金、ニッケル(Ni)合金、金(Au)合金または銀(Ag)合金などの金属で形成されてもよい。
第2のコイル39は、第2の主面23上に配置され、かつ、コア30の少なくとも一部を囲む。基板21は、第1の主面22上にコイル38が配置され、かつ、第2の主面23上に第2のコイル39が配置される両面配線基板である。第2のコイル39が、コア30の少なくとも一部を囲むことは、第2のコイル39が、コア30の少なくとも一部の周りに半ターン以上巻回されていることを意味する。本実施の形態では、第2のコイル39は、コア30の貫通部(第2の脚部32b)の周りに約1ターン巻回されている。第2のコイル39は、コア30の貫通部(第2の脚部32b)を囲んでもよい。コイル38及び第2のコイル39の平面視において、第2のコイル39は、コイル38と同一のパターンで形成されてもよいし、コイル38と異なるパターンで形成されてもよい。
第3の伝熱部材72は、第2のコイル39と第3の支柱66とに接触し、かつ、電気絶縁性を有してもよい。第2のコイル39の平面視において、第3の伝熱部材72及び第3の支柱66は、第2のコイル39よりも広い面積を有してもよい。第3の伝熱部材72は、基板21の第2の主面23及び第2のコイル39に接触してもよい。第3の伝熱部材72は、第2のコイル39と第3の支柱66との間に配置されているため、第3の伝熱部材72は、第2のコイル39を第3の支柱66から機械的に保護し得る。
本実施の形態の第3の伝熱部材72は、実施の形態18の第3の伝熱部材72と同様の熱伝導率を有してもよい。本実施の形態の第3の伝熱部材72は、実施の形態18の第3の伝熱部材72と同様の材料で構成されてもよい。第3の支柱66は電気絶縁性を有し、かつ、第3の支柱66は第2のコイル39に直接接触してもよい。
本実施の形態の回路装置20yでは、基板21は、第1の主面22と第2の主面23との間を貫通するサーマルビア80を含んでもよい。サーマルビア80は、コイル38と第2のコイル39とを熱的に接続する。サーマルビア80は、基板21よりも高い熱伝導率を有する銅(Cu)、金(Au)、銅(Cu)合金、ニッケル(Ni)合金、金(Au)合金または銀(Ag)合金などの金属で形成されてもよい。サーマルビア80は基板21よりも高い熱伝導率を有する、熱伝導性フィラーを含有する、ポリフェニレンサルファイド(PPS)もしくはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の樹脂材料で構成されてもよい。サーマルビア80は、0.1W/(m・K)以上、好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは10.0W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。
サーマルビア80は、電気伝導性を有してもよいし、電気絶縁性を有してもよい。コイル38と第2のコイル39とは、電気伝導性を有するサーマルビア80によって、互いに電気的に並列に接続されてもよい。
図39から図41に示される本実施の形態の変形例の回路装置20y1では、実施の形態18の変形例の回路装置20xと同様に、第1の伝熱部材40xは、第1の固定部材43を用いて、第1の支柱42に取り付けられてもよい。
本実施の形態及びその変形例の回路装置20y,20y1は、実施の形態18及びその変形例の回路装置20w,20xと同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態及びその変形例の回路装置20y,20y1は、第2のコイル39と、第3の支柱66とをさらに備える。第2のコイル39は、第2の主面23上に配置され、かつ、コア30の少なくとも一部を囲む。第3の支柱66は、第2のコイル39を第1の放熱部材29に熱的に接続し、かつ、基板21を支持する。
回路装置20y,20y1の動作時に第2のコイル39に電流が流れるため、第2のコイル39から熱が発生する。回路装置20y,20y1の動作時に第2のコイル39で発生する熱は、第3の支柱66を介して、第1の放熱部材29に放散され得る。本実施の形態及びその変形例の回路装置20y,20y1によれば、第2のコイル39の温度上昇が抑制され得る。さらに、コア30には、コイル38だけでなく第2のコイル39も巻回される。本実施の形態及びその変形例の回路装置20y,20y1によれば、コア30に巻回されるコイル(コイル38及び第2のコイル39)の巻き数が増加し得るため、回路装置20y,20y1の性能が向上され得る。
本実施の形態及びその変形例の回路装置20y,20y1は、第3の伝熱部材72をさらに備えてもよい。第3の伝熱部材72は、第2のコイル39と第3の支柱66とに接触し、かつ、電気絶縁性を有する。第3の伝熱部材72は、第2のコイル39を第3の支柱66から機械的に保護し得る。さらに、回路装置20y,20y1の動作時にコア30、コイル38及び第2のコイル39で発生する熱の一部は基板21に伝達されて、基板21の温度が上昇し得る。基板21に伝達される熱は、第3の伝熱部材72及び第3の支柱66を介して、低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。突出部41wはコイル38を第1の放熱部材29に向けて押圧して、コイル38が配置される基板21を第3の支柱66に向けて押圧する。そのため、基板21は、第3の伝熱部材72及び第3の支柱66に、確実に熱的に接続され得る。本実施の形態の回路装置20y,20y1によれば、コア30、コイル38、第2のコイル39及び基板21の温度上昇が確実に抑制され得る。
本実施の形態及びその変形例の回路装置20y,20y1では、基板21は、第1の主面22と第2の主面23との間を貫通するサーマルビア80を含んでもよい。サーマルビア80は、コイル38と第2のコイル39とを熱的に接続してもよい。回路装置20y,20y1の動作時にコイル38と第2のコイル39とに電流が流れるため、コイル38と第2のコイル39とから熱が発生する。回路装置20y,20y1の動作時にコア30、コイル38及び第2のコイル39で発生する熱の一部は基板21に伝達されて、基板21の温度が上昇し得る。回路装置20y,20y1の動作時にコイル38及び第2のコイル39で発生する熱並びに基板21に伝達される熱は、サーマルビア80、第2のコイル39、第3の伝熱部材72及び第3の支柱66を介して、第1の放熱部材29に放散され得る。本実施の形態及びその変形例の回路装置20y,20y1によれば、コア30、コイル38、第2のコイル39及び基板21の温度上昇が確実に抑制され得る。
実施の形態20.
図42から図44を参照して、実施の形態20に係る回路装置20zを説明する。本実施の形態の回路装置20zは、実施の形態18の回路装置20wと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置20zでは、第1の伝熱部材40wは、コイル38に熱的に接続される突出部41wを有する。突出部41wは、コア30に向けて突出してコア30の側部35に面接触する第1の部分46と、コイル38の主面を覆いかつコイル38に熱的に接続される第2の部分47とを含む。弾性部材50zは、第1の伝熱部材40wの突出部41wをコイル38に向けて押圧する。特定的には、弾性部材50zは、第1の伝熱部材40wの突出部41wの第2の部分47をコイル38に向けて押圧する。弾性部材50zが第1の伝熱部材40wの突出部41wをコイル38に向けて押圧することによって、コア30の頂部33において、第1の伝熱部材40wはコア30に向けて押圧される。弾性部材50zは、突出部41wの第2の部分47の長手方向(図42の左右方向)の長さの50%以上、好ましくは65%以上、さらに好ましくは80%以上にわたって、突出部41wの第2の部分47をコイル38に向けて押圧してもよい。
本実施の形態の回路装置20zでは、弾性部材50zは、第1の伝熱部材40wの突出部41wをコイル38に向けて押圧する。そのため、第1の伝熱部材40wの突出部41wは、コイル38に、より確実に熱的に接続され得る。回路装置20zの動作時にコイル38で発生する熱は、突出部41wを含む第1の伝熱部材40wを介して、カバー60に、より低い熱抵抗で、より確実に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20zによれば、コイル38の温度上昇がより確実に抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20zでは、弾性部材50zは、第1の伝熱部材40wの突出部41wをコイル38に向けて押圧するため、弾性部材50zは、基板21を第3の支柱66に向けて押圧する。こうして、基板21は、第3の支柱66に、より確実に熱的に接続され得る。回路装置20zの動作時にコア30及びコイル38で発生する熱の一部は、基板21に伝達されて、基板21の温度が上昇し得る。基板21に伝達された熱は、基板21に熱的に接続される第3の支柱66を介して、低い熱抵抗で、第1の放熱部材29に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20zによれば、コア30、コイル38及び基板21の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置20zでは、弾性部材50zは、第1の伝熱部材40wの突出部41wの第2の部分47をコイル38に向けて押圧する。そのため、弾性部材50zが第1の伝熱部材40wを押圧する力によって、突出部41wの第2の部分47とコイル38との間に位置する第2の伝熱部材70と、基板21と第3の支柱66との間に位置する第3の伝熱部材72とは、押しつぶされ得る。押しつぶされる第2の伝熱部材70及び第3の伝熱部材72は、さらに低い熱抵抗を有する。回路装置20zの動作時にコア30及びコイル38で発生する熱は、さらに低い熱抵抗で、第1の放熱部材29及びカバー60に伝達され得る。本実施の形態の回路装置20zによれば、コア30、コイル38及び基板21の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の第1の変形例の回路装置では、実施の形態18の第1の変形例の回路装置20xと同様に、第1の伝熱部材40wを第1の伝熱部材40xに置き換えるとともに、第1の支柱42を用いて、第1の伝熱部材40xを第1の放熱部材29に熱的及び機械的に接続してもよい。本実施の形態の第1の変形例の回路装置の動作時にコア30で発生する熱は、第1の伝熱部材40x及び第1の支柱42を介して、より低い熱抵抗で、第1の放熱部材29及びカバー60に伝達され得る。本実施の形態の第1の変形例の回路装置によれば、コア30の温度上昇がさらに抑制され得る。
図45から図47に示される本実施の形態の第2の変形例の回路装置20z1は、実施の形態19及びその変形例の回路装置20y,20y1と同様に、第2のコイル39と、第3の伝熱部材72と、サーマルビア80とを含んでもよい。
今回開示された実施の形態1から実施の形態20及びそれらの変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態から実施の形態20及びそれらの変形例の少なくとも2つを組み合わせてもよい。例えば、図13から図19に示される実施の形態9から実施の形態13において、弾性部材50は、図6に示される実施の形態2のように、第2の支柱52に支持されてもよい。図30から図44に示される実施の形態18から実施の形態20及びそれらの変形例において、弾性部材50,50zは、図6に示される実施の形態2のように第2の支柱52に取り付けられてもよいし、図7に示される実施の形態3のように第1の支柱42に取り付けられてもよい。図30から図44に示される実施の形態18から実施の形態20及びそれらの変形例において、第1の伝熱部材40w,40xは、図21及び図22に示される実施の形態15及びその変形例ようにカバー60に取り付けられてもよい。図1に示される電力変換装置1は、実施の形態1の回路装置20に代えて、実施の形態2から実施の形態20及びそれらの変形例の回路装置20a-20z1を備えていてもよい。本発明の範囲は、上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。