WO2016163156A1 - 焦点調節装置及び焦点調節装置の制御方法 - Google Patents

焦点調節装置及び焦点調節装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

 焦点調節装置は、焦点検出領域設定部(121)と、方向判断部(122)と、制御部(123)とを備える。焦点検出領域設定部(121)は、大きさが異なる複数の焦点検出領域を設定する。方向判断部(122)は、フォーカスレンズの移動に伴うコントラストの変化に基づいて、合焦に向かうフォーカスレンズの移動方向を判断する。制御部(123)は、複数の焦点検出領域の各々で得られたフォーカスレンズの移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定する。制御部(123)は、移動方向の判断結果が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、焦点調節動作の切り替えを抑制し、それ以外の場合には切り替えを抑制しない。

Description

焦点調節装置及び焦点調節装置の制御方法
 本発明は、焦点調節装置及び焦点調節装置の制御方法に関する。
 撮影装置のオートフォーカス(AF)機能について、AFエリア内に遠方の被写体と近くの被写体とが混在しているとき、一般に近くの被写体に合焦しにくいことが知られている。そこで、遠方の被写体と近くの被写体とが混在している遠近混在被写体において、近くの被写体にも適切に合焦するためのAFに係る技術が知られている。
 例えば日本国特開2010-107578号公報には、次のような技術が開示されている。すなわち、AFエリアである第1の領域と、第1の領域の内部に含まれるAFエリアである第2の領域とが設けられる。第1の領域の画像データを用いて合焦が検出されたとき、第2の領域の画像データを用いた合焦の評価も行われる。遠近混在被写体においては、第1の領域を用いた合焦評価と第2の領域を用いた合焦評価とに差異が認められる。そこで、第2の領域を用いた合焦評価の結果と第1の領域を用いた合焦評価の結果とに異なる傾向が認められるとき、第2の領域の画像データを用いた合焦点の検出動作が続行される。この方法によって遠近混在被写体の近くの被写体に対する適切な合焦が得られる。
 また、例えば日本国特開2007-178480号公報には、次のような技術が開示されている。AFエリアである普通エリアと、普通エリアよりも小さいAFエリアである小エリアとが設けられる。普通エリアの画像データを用いた合焦位置と、小エリアの画像データを用いた合焦位置とが求められる。普通エリアによる合焦位置と小エリアによる合焦位置とに差異があり、小エリアによる合焦位置に信頼性があり、小エリアによる合焦位置の方が普通エリアによる合焦位置よりも近距離であるとき、小エリアの合焦位置が採用され、その他の場合は普通エリアによる合焦位置が採用される。この方法によっても遠近混在被写体の近くの被写体に対する適切な合焦が得られる。
 上述の日本国特開2010-107578号公報及び日本国特開2007-178480号公報に係る技術は、静止画を得るためのAFに係る技術であり、動画AFについては考慮されていない。動画の撮影中は、AF動作、すなわちフォーカス位置の変更の様子も画像に記録される。したがって、記録される動画が見栄えのよいものとなるようなAF動作が行われることが求められる。
 そこで本発明は、遠近混在被写体に対して安定して精度がよく、かつ、記録される動画の見栄えもよいAFを実現できる焦点調節装置及び焦点調節装置の制御方法を提供することを目的とする。
 本発明の一態様によれば、焦点調節装置は、フォーカスレンズを含む撮影レンズを通過する光束を受光して撮像を行い画像信号を生成する撮像素子を有し、前記画像信号に基づいて前記フォーカスレンズを移動させる焦点調節を実行する焦点調節装置であって、前記撮像素子により撮像される領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさが異なる複数の焦点検出領域を設定する焦点検出領域設定部と、前記複数の焦点検出領域のそれぞれに関して、前記焦点検出領域内の画像信号のコントラストを検出し、前記フォーカスレンズの移動に伴う前記コントラストの変化に基づいて、合焦に向かう前記フォーカスレンズの移動方向を判断する方向判断部と、前記撮像素子に撮像動作を繰り返し実行させながら、前記移動方向に基づいて、前記フォーカスレンズを微小振動させながら移動させて前記焦点調節を行う第1の焦点調節動作と、前記フォーカスレンズを一方向に移動させながら前記焦点調節を行う第2の焦点調節動作とのうち何れか一方を行う制御部とを備え、前記制御部は、前記第1の焦点調節動作を実行しながら、前記複数の焦点検出領域の各々で得られた前記移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定し、前記移動方向が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、前記第1の焦点調節動作から前記第2の焦点調節動作への切り替えを抑制し、前記移動方向が異なるとの判定が連続して所定回数以上されていない場合に、前記切り替えを抑制しない。
 本発明の一態様によれば、焦点調節装置は、フォーカスレンズを含む撮影レンズを通過する光束を受光して撮像を行い画像信号を生成する撮像素子を有し、前記画像信号に基づいて前記フォーカスレンズを移動させる焦点調節を実行する焦点調節装置であって、前記撮像素子により撮像される領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさの異なる複数の焦点検出領域を設定する焦点検出領域設定部と、前記複数の焦点検出領域のそれぞれに関して、前記焦点検出領域内の画像信号のコントラストを検出し、前記フォーカスレンズの移動に伴う前記コントラストの変化に基づいて合焦に向かう前記フォーカスレンズの移動方向を判断する方向判断部と、前記撮像素子の撮像動作を繰り返し実行させながら、前記焦点検出領域のコントラストに基づいて、前記フォーカスレンズを微小振動させながら移動させて焦点調節を実行する制御部とを備え、前記制御部は、前記複数の焦点検出領域の各々で得られた前記移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定し、前記移動方向が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、前記複数の焦点検出領域のうちで面積が小さい方の前記焦点検出領域の前記コントラストに基づいて前記フォーカスレンズの微小振動による焦点調節動作を実行する。
 本発明の一態様によれば、焦点調節装置の制御方法は、フォーカスレンズを含む撮影レンズを通過する光束を受光して撮像を行い画像信号を生成する撮像素子を有し、前記画像信号に基づいて前記フォーカスレンズを移動させる焦点調節を実行する焦点調節装置の制御方法であって、前記撮像素子により撮像される領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさが異なる複数の焦点検出領域を設定することと、前記複数の焦点検出領域のそれぞれに関して、焦点検出領域内の画像信号のコントラストを検出し、前記フォーカスレンズの移動に伴う前記コントラストの変化に基づいて、合焦に向かう前記フォーカスレンズの移動方向を判断することと、前記撮像素子に撮像動作を繰り返し実行させながら、前記移動方向に基づいて、前記フォーカスレンズを微小振動させながら移動させて前記焦点調節を行う第1の焦点調節動作と、前記フォーカスレンズを一方向に移動させながら前記焦点調節を行う第2の焦点調節動作とのうち何れか一方を行うこととを含み、前記第1の焦点調節動作を実行しながら、前記複数の焦点検出領域の各々で得られた前記移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定し、前記移動方向が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、前記第1の焦点調節動作から前記第2の焦点調節動作への切り替えを抑制し、前記移動方向が異なるとの判定が連続して所定回数以上されていない場合に、前記切り替えを抑制しない。
 本発明の一態様によれば、焦点調節装置の制御方法は、フォーカスレンズを含む撮影レンズを通過する光束を受光して撮像を行い画像信号を生成する撮像素子を有し、前記画像信号に基づいて前記フォーカスレンズを移動させる焦点調節を実行する焦点調節装置の制御方法であって、前記撮像素子により撮像される領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさの異なる複数の焦点検出領域を設定することと、前記複数の焦点検出領域のそれぞれに関して、前記焦点検出領域内の画像信号のコントラストを検出し、前記フォーカスレンズの移動に伴う前記コントラストの変化に基づいて合焦に向かう前記フォーカスレンズの移動方向を判断することと、前記撮像素子の撮像動作を繰り返し実行させながら、前記焦点検出領域のコントラストに基づいて、前記フォーカスレンズを微小振動させながら移動させて焦点調節を実行することとを含み、前記複数の焦点検出領域の各々で得られた前記移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定し、前記移動方向が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、前記複数の焦点検出領域のうちで面積が小さい方の前記焦点検出領域の前記コントラストに基づいて前記フォーカスレンズの微小振動による焦点調節動作を実行する。
 本発明によれば、遠近混在被写体に対して安定して精度がよく、かつ、記録される動画の見栄えもよいAFを実現できる焦点調節装置及び焦点調節装置の制御方法を提供できる。
図1は、一実施形態に係る撮影装置の構成例の概略を示すブロック図である。 図2は、フォーカスレンズのウォブリング駆動について説明するための図である。 図3は、フォーカスレンズのウォブリング駆動について説明するための図である。 図4は、フォーカスレンズのスキャン駆動について説明するための図である。 図5は、wobフェーズとサーチフェーズと待機フェーズとの状態遷移の概略について説明するための図である。 図6は、AF制御回路の機能の概略を示すブロック図である。 図7は、遠近混在被写体について説明するための図である。 図8は、遠近混在被写体におけるフォーカスレンズ位置と得られるコントラスト値との関係を示す図である。 図9は、AFエリア群の一例について説明するための図である。 図10は、wob制御処理の一例を示すフローチャートである。 図11は、方向判断処理の一例を示す概念図である。 図12は、方向判断処理の一例を示すフローチャートである。 図13は、AFエリアの移動方向の決定方法の一例を示す図である。 図14は、全体の移動方向の決定方法の一例を示す図である。 図15は、全体の移動方向の決定方法の一例を示す図である。 図16Aは、全体の方向判断処理の一例を示すフローチャートである。 図16Bは、全体の方向判断処理の一例を示すフローチャートである。 図17は、状態遷移判断処理の一例を示すフローチャートである。 図18は、遠近混在判定処理の一例を示すフローチャートである。 図19は、通常状態と遠近混在状態との判定結果の遷移について説明するための図である。
 本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る撮影装置は、焦点調節を実行する焦点調節装置としての機能を含み、オートフォーカス(AF)動作を実行する。本実施形態に係る撮影装置では、良好な動画AFが行われる。ここで動画AFとは、動画記録中に、被写体に合焦し続けることを目的とした、コンティニュアスAFのことをいう。動画AFでは、フォーカスレンズの移動の様子が動画作品に記録されてしまうことから、記録される動画の見栄えのよさが重視される。ここで動画AFの見栄えのよさの条件として、次が挙げられる。すなわち、フォーカス位置を変更しているときに、合焦位置を大きく越えるような動作がないことが挙げられる。また、撮影装置をパンやチルトしているときにAFがふらつかないことが挙げられる。また、AFが迷ってハンチングのような動作をしないことが挙げられる。また、慌てて急激な動作をしないことが挙げられる。このように、動画AFでは、「安定性」が求められる。静止画を撮影するときのAFに求められる、素早い、急激な動作は、動画AFでは好ましくない。動画AFでは、「じっくり」、「じわり」とした合焦動作がよいとされる。ただし、当然に被写体に合焦し続けることが求められるので、安定性と追従性の両立が求められる。
 本実施形態に係る撮影装置1の構成例の概略を図1に示す。図1に示すように、撮影装置1は、撮影装置1の各部の動作を制御するシステムコントローラ10を備える。
 また、撮影装置1は、レンズ群21と、絞り22と、シャッタ23と、撮像素子24と、表示素子25と、タッチパネル26と、カメラ操作スイッチ27と、ジャイロセンサ回路28と、焦点調整機構31と、絞り駆動機構32と、シャッタ駆動機構33と、撮像素子IF回路34と、表示素子駆動回路35と、タッチパネル駆動回路36とを備える。
 撮影レンズとしてのレンズ群21は、複数のレンズを含む。レンズ群21は、焦点を調整するためのフォーカスレンズを含む。フォーカスレンズが光軸方向に移動することによって、撮像素子24上に形成される被写体像のフォーカスが調整される。絞り22は、レンズ群21を介して撮像素子24に入射する光の量を調整する。レンズ群21及び絞り22等を含む光学系は、撮影装置1の本体に対して着脱可能な交換レンズとして構成されてもよい。シャッタ23は、撮像素子24の前面に設けられ、レンズ群21を介した撮像素子24への光の入射を制御する。撮像素子24は、例えばCCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサを含む。撮像素子24は、レンズ群21を通過する光束、すなわち、レンズ群21によって形成される被写体像を受光して、光電変換によって画像信号を作成する。
 焦点調整機構31は、システムコントローラ10の制御下で、フォーカスを調整するために、レンズ群21に含まれるフォーカスレンズを光軸方向に移動させる。絞り駆動機構32は、システムコントローラ10の制御下で、絞り22を駆動する。シャッタ駆動機構33は、システムコントローラ10の制御下で、シャッタ23を駆動する。撮像素子IF回路34は、撮像素子から画像信号を読み取り、デジタル信号に変換した画像データをシステムコントローラ10に出力する。
 表示素子25は、例えば液晶ディスプレイを含む。表示素子25は、ライブビュー画像、撮影された画像、操作画面など、各種画像を表示する。タッチパネル26は、表示素子25上に設けられており、ユーザによるタッチ入力を取得する。
 表示素子駆動回路35は、システムコントローラ10の制御下で、表示素子25による表示動作を制御する。タッチパネル駆動回路36は、システムコントローラ10の制御下で、タッチパネル26によるタッチ入力の取得を制御する。
 カメラ操作スイッチ27は、例えばレリーズスイッチ、録画ボタン、各種入力を行うための十字キー等を含む。カメラ操作スイッチ27は、ユーザによる入力を取得して、その入力をシステムコントローラ10に伝達する。
 ジャイロセンサ回路28は、撮影装置1の姿勢を検出する。ジャイロセンサ回路28は、撮影装置1の姿勢に係る情報をシステムコントローラ10に伝達する。ジャイロセンサ回路28は、角速度を検出する角速度センサを含むだけでなく、加速度センサを含んでいてもよい。
 撮影装置1は、Flash Rom41と、SDRAM42と、記録メディア43とを備える。Flash Rom41は、例えばシステムコントローラ10によって用いられる、撮影装置1の動作を制御するためのプログラムコード41aや制御パラメータ41bを記録している。SDRAM42には、システムコントローラ10による演算に用いられる記憶領域であるWork Area42aが設けられている。記録メディア43は、撮影装置1によって撮影された静止画のデータや動画ファイル43aを記録する。記録メディア43は、撮影装置1に対して着脱自在である。
 システムコントローラ10は、Central Processing Unit(CPU)11と、AF制御回路12と、AE制御回路13と、画像処理回路14と、顔認識回路15と、動画記録回路16とを含む。
 CPU11は、Flash Rom41に記録されたプログラムコード41aや制御パラメータ41bを用いて、各種演算を行う。AF制御回路12は、AFに係る各種演算を行い、焦点調整機構31等の動作を制御する。AE制御回路13は、露出の制御に係る各種演算を行い、絞り駆動機構32やシャッタ駆動機構33等の動作を制御する。画像処理回路14は、撮像素子24で生成され、撮像素子IF回路34を介して取得された画像データに対して画像処理を施す。顔認識回路15は、撮像素子24で撮影された被写体に含まれる顔を認識する顔認識処理を行う。動画記録回路16は、撮像素子24で生成され、撮像素子IF回路34を介して取得され、画像処理回路14で画像処理された動画のデータを記録メディア43に記録する。AF制御回路12、AE制御回路13、画像処理回路14、顔認識回路15、動画記録回路16等は、例えばApplication Specific Integrated Circuit(ASIC)等によって構成され得る。
 本実施形態に係る撮影装置1では、AF動作のフェーズとして、3種類のフェーズが存在する。すなわち、ウォブリングフェーズ(wob)と、サーチフェーズ(サーチ)と、待機フェーズ(待機)とが存在する。
 ウォブリングフェーズにおいて行われるAF動作について図2及び図3を参照して説明する。ウォブリングフェーズでは、フォーカスレンズは、例えば1フレーム毎に無限遠方向と至近方向とに交互に微小駆動される。このような微小振動を行いながら徐々に振幅の中心位置を移動させることで、フォーカスの微調整が行われたり、合焦位置の方向の判定が行われたりする。このようなフォーカスレンズの駆動をウォブリング駆動(ウォブリング動作)と称する。
 図2は、ウォブリング駆動による合焦位置の方向の判定方法を説明するための図である。図2において、実線は、時間経過に対するレンズ位置の変化を示し、破線は、レンズ位置に対して得られる画像のコントラスト値を示す。図2の実線に示すように、レンズ位置が無限遠方向と至近方向とに交互に移動するとき、コントラスト値の変化が得られる。このコントラスト値の変化に基づいて、合焦位置の方向が判定され得る。無限遠方向と至近方向とのうち、コントラスト値が高くなる方向が合焦位置の方向である。
 レンズ位置の無限遠方向と至近方向との振幅量が大きいほど、コントラスト値の変化は検出されやすくなり、方向判断はされやすくなる。一方で、振幅量が大きいと、動画に記録されるフォーカスレンズの移動が視認されやすくなる。逆に、振幅量が小さいと、動画に記録されるフォーカスレンズの移動は視認されにくくなるが、コントラスト値の変化は検出されにくくなり、方向判断が難しくなる。本実施形態では、この振幅量は、被写体や撮影条件に応じて適宜に調整される。
 図3は、ウォブリング駆動によるフォーカスの微調整の方法を説明するための図である。図3において、実線は、時間経過に対するレンズ位置の変化を示し、破線は、レンズ位置に対して得られる画像のコントラスト値の変化を示す。フォーカスの微調整を行うとき、図3に示すように、無限遠方向と至近方向とに移動させるレンズ位置の振幅の中心位置は徐々に移動する。この移動は、取得されたコントラスト値の情報に基づいて、コントラスト値が最大となるように行われる。この移動によって、フォーカスは、微調整される。この移動量が大きいほど、早く合焦するが、動画に記録される不要なフォーカスレンズの移動が生じやすくなる。逆にこの移動量が小さいほど、合焦までに時間がかかるが、動画に記録される不要なフォーカスレンズの移動が生じにくくなる。
 サーチフェーズにおいて行われるAF動作について図4を参照して説明する。図4において、実線は、時間経過に対するレンズ位置の変化を示し、破線は、レンズ位置に対して得られる画像のコントラスト値の変化を示す。サーチフェーズでは、フォーカスレンズは、一方向に連続的に移動する。このようなフォーカスレンズの駆動をスキャン駆動(スキャン動作)と称する。フォーカスレンズがスキャン駆動されているとき、その合焦状態に応じてコントラスト値は変化する。スキャン駆動によっても、合焦位置が探索され得る。また、フォーカスレンズが一方向にしか移動しないので、スキャン駆動によるフォーカスレンズの移動は、ウォブリング駆動によるフォーカスレンズの移動よりも早い。
 次に制御フェーズの遷移について、図5を参照して説明する。前述のとおり、本実施形態に係る制御フェーズには、ウォブリングフェーズ(wob)と、サーチフェーズ(サーチ)と、待機フェーズ(待機)とがある。動画記録開始時は、ウォブリングフェーズから制御が開始される。ウォブリングフェーズでは、フォーカスレンズのレンズ位置が合焦位置から遠いと判断されたとき、すなわち、コントラスト値のピークが遠いと判断されたとき、動作フェーズはサーチフェーズに遷移する。サーチフェーズに遷移することによって、レンズ位置は素早く合焦位置へと移動する。一方、ウォブリングフェーズにおいて、レンズ位置は合焦位置であると判断されたとき、動作フェーズは待機フェーズに遷移し、レンズ駆動は止められる。
 サーチフェーズでは、レンズ位置が合焦位置付近だと判定されたとき、すなわち、コントラスト値がピーク付近だと判断されたとき、動作フェーズはウォブリングフェーズに遷移する。この後、ウォブリング駆動によって、レンズ位置は合焦位置まで移動させられる。一方、サーチフェーズにおいて、レンズ位置は合焦位置であると判断されたとき、すなわち、コントラスト値がピークに到達して安定した状態にあると判断されたとき、動作フェーズは待機フェーズに遷移し、レンズ駆動は止められる。
 待機フェーズでは、ジャイロによる撮影装置1の動きの検出があったときや、画像におけるコントラスト値の変化や顔情報の変化などがあったとき、すなわち、変化が検出されたとき、動作フェーズはウォブリングフェーズに遷移する。このとき、合焦状態を維持するようにウォブリング動作が再開される。
 上述のようなAF動作を制御するAF制御回路12の機能ブロック図を図6に示す。図6に示すように、AF制御回路12は、焦点検出領域設定部121と、方向判断部122と、制御部123と、姿勢変化判定部124と、被写体状況判定部125とを含む。
 焦点検出領域設定部121は、撮像素子24により得られた画像内に焦点検出領域を設定する。ここで、焦点検出領域は複数設定され、それらは互いに少なくとも一部が共通であり大きさが異なる。
 方向判断部122は、焦点検出領域設定部121で設定された焦点検出領域のそれぞれに関して、以下の処理を行う。すなわち、方向判断部122は、画像のコントラストを検出し、レンズ群21のフォーカスレンズの移動に伴うコントラストの変化に基づいて、合焦に向かうフォーカスレンズの移動方向を判断する。
 制御部123は、撮像素子24に撮像動作を繰り返し実行させながら、方向判断部122が判断した移動方向に基づいて、フォーカスレンズにウォブリング駆動をさせる第1の焦点調節動作と、フォーカスレンズにスキャン駆動をさせる第2の焦点調節動作とのうち何れか一方を行う。
 姿勢変化判定部124は、ジャイロセンサ回路28から姿勢の情報を取得して、姿勢変化の有無を判定する。被写体状況判定部125は、撮像素子24により取得される画像に基づいて、被写体の状況を検出する。
 次に本実施形態に係る撮影装置1の動作の概要について説明する。
 本実施形態に係る撮影装置1の動作は、特に遠近混在被写体の場合に高い効果が得られる。ここで遠近混在被写体とは、AFエリア内において、手前側の被写体と奥側の被写体とが混在している被写体のことをいう。遠近混在被写体の一例を図7に示す。図7において、中央の四角形は、AFエリア70を示す。図7に示すように、AFエリア70内には、花や蝶といった手前側の被写体と、背景となっている奥側の被写体とが存在している。遠近混在被写体を対象としてフォーカスレンズ位置を移動させたときのAFエリア70内について得られるコントラスト値、すなわちコントラストカーブは、図8のようになる。すなわち、2つのコントラストの極大値が認められる。一般に、図8に示すようなコントラストカーブを示す被写体に対してオートフォーカス動作を行うと、背景のコントラストの影響で、背景に合焦しやすく、手前の被写体に合焦できなくなりがちである。本実施形態に係る撮影装置1は、このような遠近混在被写体に対しても、所望の合焦が得られるオートフォーカス動作を行うことができる。
 ここで、本実施形態で用いられるAFエリア群80について図9を参照して説明する。AFエリア群80には、大エリア81と、中エリア82と、9個の小エリア83とが含まれる。ここで、小エリア83のうち、上段左側、上段中央、上段右側、中段左側、中段中央、中段右側、下段左側、下段中央及び下段右側のエリアをそれぞれ、第1の小エリア91、第2の小エリア92、第3の小エリア93、第4の小エリア94、第5の小エリア95、第6の小エリア96、第7の小エリア97、第8の小エリア98及び第9の小エリア99と称することにする。大エリア81、中エリア82、及び9個の小エリア83の合計11個のAFエリアが組み合わされて用いられることで、様々な被写体に対して適当なAF動作が行われ得る。なお、画像サイズに対する大エリア81の大きさは任意である。例えば、大エリア81は、図7に示すAFエリア70程度の大きさに設定される。
 このように、本実施形態では、焦点検出領域設定部121は、撮像領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさが異なる複数の焦点検出領域を設定する。
 AFエリアが小さい程、当該AFエリア内で遠近混在が発生する可能性は低くなる。また、合焦評価において小さいAFエリアが複数用意されることで、小さな被写体がより積極的に評価され得る。一方、AFエリアが小さいと、被写体の動きや手ブレ等の影響によるコントラスト評価値の変化が大きくなる。その結果、AFの精度及び安定性が低下する可能性がある。そこで、本実施形態では、中エリア82及び大エリア81も合焦評価に用いられ、遠近混在被写体に対するAFの精度と安定性との両立が図られている。
 また、本実施形態では、図5を参照して説明した制御フェーズの遷移について、遠近混在被写体の場合と、その他の場合とで異なるものとしている。すなわち、遠近混在被写体の場合、スキャン駆動によるよりもウォブリング駆動による方が、動画の見栄えがよく、さらにAFの各種判定も安定する。その結果、AF動作が安定する。そこで、本実施形態では、遠近混在被写体であると判定されるとき、ウォブリングフェーズからサーチフェーズへの状態遷移を、遠近混在被写体でない場合よりも抑制する。
 次に本実施形態に係る撮影装置1の動作の詳細について説明する。
 ウォブリングフェーズにおいて行われるwob制御処理について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。図10に示す処理は、ウォブリングフェーズにおいて1フレーム毎に1回行われるAFに関する処理である。
 ステップS101において、AF制御回路12は、端点判断処理を行う。すなわち、AF制御回路12は、フォーカスレンズのレンズ位置が端点に到達したか否かを判断する。端点に到達したとき、AF制御回路12は、所定の条件への適合性に応じて、動作フェーズを待機フェーズに遷移させたり、ウォブリングフェーズを継続したりする。
 ステップS102において、AF制御回路12は、合焦判断処理を行う。すなわち、AF制御回路12は、ウォブリング駆動によるレンズ位置の履歴や、現在のコントラスト評価値の絶対値や、コントラスト評価値の変化率から、現状が合焦状態か否かを判断する。AF制御回路12は、合焦していると判断したとき、動作フェーズを待機フェーズに遷移させる。
 ステップS103において、AF制御回路12は、方向判断処理を行う。すなわち、AF制御回路12は、9個の小エリア83、中エリア82、大エリア81の合計11個のAFエリアのコントラスト評価値を用いて、合焦位置を至近側に移動させるか無限遠側に移動させるかの判断を行う。ここでは、全てのAFエリアについて、各々の方向判断結果が保持される。方向判断結果は、合焦位置を至近側に移動させる「Near」、合焦位置を無限遠側に移動させる「Far」又は至近側に移動させるべきか無限遠側に移動させるべきかが不明である「不定」の何れかとして保持される。
 ステップS104において、AF制御回路12は、レンズ駆動設定処理を行う。すなわち、AF制御回路12は、ステップS103の方向判断処理の結果に基づいて、次フレームで行うウォブリング駆動に係る各種設定を行う。例えば方向判断結果が現在の移動方向に対して逆であれば、移動方向を反転させ、方向判断結果が現在の移動方向と同じであれば、同一方向への移動を継続させる。
 ステップS105において、AF制御回路12は、状態遷移判断処理を行う。すなわち、AF制御回路12は、過去からの方向判断結果の履歴と、ウォブリング駆動によるレンズ駆動の履歴などから、次フレームでサーチフェーズに遷移すべきか、ウォブリングフェーズを継続すべきか判断する。
 次に、ステップS103で行われる方向判断処理について説明する。方向判断処理の概念図を図11に示す。方向判断結果は、前述のとおり、9個の小エリア83と中エリア82と大エリア81との合計11個のAFエリアの各々において得られた方向判断結果に基づいて決定される。11個のAFエリアの各々では、図11に示すように、3種類のハイパスフィルタ(HPF)を用いて算出されたコントラスト評価値に基づいて方向判断結果が決定される。ここで、HPFについては、カットオフ周波数が低いものから順に第1のHPF、第2のHPF及び第3のHPFと称することにする。このように、AFエリア群80を用いて決定される方向判断は、階層構造を有している。
 方向判断処理の一例を図12に示すフローチャートを参照して説明する。
 ステップS201乃至ステップS206の処理は、11個あるAFエリアの各々で行われる繰り返し処理である。すなわち、ステップS201において、AF制御回路12は、方向判断を行うAFエリアを決定する。例えば第1の小エリア91から順に小エリア83の各々について以下の処理が行われ、その後、中エリア82、大エリア81と順に以下の処理が行われる。
 ステップS202乃至ステップS204の処理は、3種類あるHPFの各々について行われる繰り返し処理である。すなわち、ステップS202において、AF制御回路12は、方向判断を行うHPFを決定する。例えば第1のHPF、第2のHPF、第3のHPFの順に方向判断を行う。
 ステップS203において、AF制御回路12は、HPF毎の方向判断処理を行う。すなわち、AF制御回路12は、ウォブリング駆動によるコントラスト評価値の変化に基づいて、合焦するために必要なフォーカスレンズの移動方向を決定する。すなわち、例えば3フレーム分のコントラスト評価値の差分が所定の変化量の範囲内のとき、フォーカスレンズの移動方向によって、HPF毎の方向判断結果を確定する。コントラスト評価値の変化量が所定の変化量の範囲より小さいとき又は大きいときには、方向判断結果は不定であると決定される。変化量が所定の範囲より大きい場合は、手ブレや被写体ブレにより生じた変化と判断するためである。
 ステップS204において、AF制御回路12は、HPFを変更して処理をステップS202に戻す。すなわち、ステップS202乃至ステップS204の処理が3回繰り返されることによって、第1のHPFを用いた場合の移動方向の判断結果と、第2のHPFを用いた場合の移動方向の判断結果と、第3のHPFを用いた場合の移動方向の判断結果とが得られる。
 ステップS205において、AF制御回路12は、エリア毎の方向判断処理を行う。すなわち、AF制御回路12は、第1のHPFを用いた場合に得られた方向判断結果と、第2のHPFを用いた場合に得られた方向判断結果と、第3のHPFを用いた場合に得られた方向判断結果とに基づいて、各々のAFエリアの方向判断結果を決定する。
 各々のAFエリアの方向判断結果の決定方法の一例を図13を参照して説明する。AF制御回路12の方向判断部122は、AFエリアの方向判断結果を図13に示す優先順位に従って決定する。すなわち、初めに、方向判断部122は、第3のHPFを用いて得られた方向判断結果と第2のHPFを用いて得られた方向判断結果とが一致しているか否かを判定する。一致しているとき、方向判断部122は、方向判断結果を当該一致している方向判断結果に決定する。
 第3のHPFを用いて得られた方向判断結果と第2のHPFを用いて得られた方向判断結果とが一致していないとき、方向判断部122は、第3のHPFを用いて得られた方向判断結果と第1のHPFを用いて得られた方向判断結果とが一致しているか否かを判定する。一致しているとき、方向判断部122は、方向判断結果を当該一致している方向判断結果に決定する。
 第3のHPFを用いて得られた方向判断結果と第1のHPFを用いて得られた方向判断結果とが一致していないとき、方向判断部122は、第2のHPFを用いて得られた方向判断結果と第1のHPFを用いて得られた方向判断結果とが一致しているか否かを判定する。一致しているとき、方向判断部122は、方向判断結果を当該一致している方向判断結果に決定する。
 第2のHPFを用いて得られた方向判断結果と第1のHPFを用いて得られた方向判断結果とが一致していないとき、方向判断部122は、第3のHPFを用いて得られた方向判断結果が不定であるか否かを判定する。不定でないとき、方向判断部122は、方向判断結果を第3のHPFを用いて得られた方向判断結果に決定する。
 第3のHPFを用いて得られた方向判断結果が不定であるとき、方向判断部122は、第2のHPFを用いて得られた方向判断結果が不定であるか否かを判定する。不定でないとき、方向判断部122は、移動方向を第2のHPFを用いて得られた方向判断結果に決定する。
 第2のHPFを用いて得られた方向判断結果が不定であるとき、方向判断部122は、第1のHPFを用いて得られた方向判断結果が不定であるか否かを判定する。不定でないとき、方向判断部122は、方向判断結果を第1のHPFを用いて得られた方向判断結果に決定する。第1のHPFを用いて得られた方向判断結果が不定であるとき、方向判断部122は、方向判断結果を不定であると決定する。
 なお、小エリア83の方向判断においては、姿勢変化判定部124がジャイロセンサ回路28による検出結果について所定値以上のジャイロセンサの出力を検出したとき、方向判断部122は、全ての小エリア83に係る方向判断結果を「不定」とする。また、被写体状況判定部125が何れかの小エリア83内に高輝度光源を認めたとき、又は、何れかの小エリア83内の画像について動きベクトルを検出したとき、方向判断部122は、全ての小エリア83に係る方向判断結果を「不定」とする。また、小エリア83の方向判断においては、被写体状況判定部125が、低輝度の小エリア83があると判定したとき、低コントラストの小エリア83があると判定したとき、又は、コントラスト変化量が所定値よりも大きい小エリア83があると判定したとき、方向判断部122は、該当する小エリア83に係る方向判断結果を「不定」とする。
 図12に示すフローチャートに戻って説明を続ける。ステップS206において、AF制御回路12は、AFエリアを変更して処理をステップS201に戻す。すなわち、ステップS201乃至ステップS206の処理が11個のAFエリアに対して繰り返される。その結果、各々のAFエリアに係る方向判断結果が得られる。
 ステップS207において、AF制御回路12は、全体の方向判断処理を行う。すなわち、AF制御回路12は、各々のAFエリアに係る方向判断結果に基づいて、全体としての方向判断結果を決定する。全体の移動方向の決定方法の一例について、図14を参照して説明する。全体としての方向判断結果は、図14に示す優先順位に従って決定される。
 すなわち、まず、方向判断部122は、第5の小エリア95に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。Nearであるとき、全体としての方向判断結果は至近側(Near)に決定される。第5の小エリア95に係る方向判断結果がNearでないとき、方向判断部122は、第8の小エリア98に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。Nearであるとき、全体としての方向判断結果は至近側に決定される。第8の小エリア98に係る方向判断結果がNearでないとき、方向判断部122は、第4の小エリア94に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。Nearであるとき、全体としての方向判断結果は至近側に決定される。以下同様に、方向判断部122は、第6の小エリア96、第2の小エリア92、第7の小エリア97、第9の小エリア99、第1の小エリア91、第3の小エリア93、中エリア82、大エリア81の順にAFエリアに係る方向判断結果がNearであるか否かを判定し、Nearであれば全体としての方向判断結果が至近側と決定される。
 一方、11個のAFエリアに係る方向判断結果が何れもNearでないとき、方向判断部122は、第5の小エリア95に係る方向判断結果がFarであるか否かを判定する。Farであるとき、全体としての方向判断結果は無限遠側(Far)に決定される。第5の小エリア95に係る方向判断結果がFarでないとき、方向判断部122は、第8の小エリア98に係る方向判断結果がFarであるか否かを判定する。Farであるとき、全体としての方向判断結果は無限遠側に決定される。第8の小エリア98に係る方向判断結果がFarでないとき、方向判断部122は、第4の小エリア94に係る方向判断結果がFarであるか否かを判定する。Farであるとき、全体としての方向判断結果は無限遠側に決定される。以下同様に、方向判断部122は、第6の小エリア96、第2の小エリア92、第7の小エリア97、第9の小エリア99、第1の小エリア91、第3の小エリア93、中エリア82、大エリア81の順にAFエリアに係る方向判断結果がFarであるか否かを判定し、Farであれば全体としての方向判断結果が無限遠側と決定される。一方、11個のAFエリアに係る方向判断結果が何れもFarでないとき、全体としての方向判断結果が不定と決定される。以上のようにして、全体としての方向判断結果が決定される。以上により全体の方向判断処理は終了し、処理は図12を参照して説明している方向判断処理に戻る。
 上述の例では、中央ほど優先順位が高く、上よりも下の方で優先順位が高く設定されている。これは、中央に注目する被写体が配置されるように構図が決定されることが多く、また、画像の上よりも下の方に注目する被写体があることが多いためである。また、画像の上よりも下の方に、手前側の被写体が存在することが多いためである。
 また、ステップS207において行われる全体の方向判断処理の別の一例を図15、図16A及び図16Bを参照して説明する。全体としての方向判断結果は、図15に示す優先順位に従って決定される。したがって、方向判断部122は、図16A及び図16Bに示すフローチャートの処理を実行する。
 ステップS301において、方向判断部122は、第5の小エリア95を含む3個以上の小エリア83に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。第5の小エリア95を含む3個以上の小エリア83に係る方向判断結果がNearであるとき、処理はステップS313に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Nearであると決定される。第5の小エリア95を含む3個以上の小エリア83に係る方向判断結果がNearでないとき、処理はステップS302に進む。
 ステップS302において、方向判断部122は、第5の小エリア95を含まない3個以上の小エリア83に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。第5の小エリア95を含まない3個以上の小エリア83に係る方向判断結果がNearであるとき、処理はステップS313に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Nearであると決定される。第5の小エリア95を含まない3個以上の小エリア83に係る方向判断結果がNearでないとき、処理はステップS303に進む。
 ステップS303において、方向判断部122は、第5の小エリア95を含む2個の小エリア83に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。第5の小エリア95を含む2個の小エリア83に係る方向判断結果がNearであるとき、処理はステップS313に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Nearであると決定される。第5の小エリア95を含む2個の小エリア83に係る方向判断結果がNearでないとき、処理はステップS304に進む。
 ステップS304において、方向判断部122は、第5の小エリア95を含む4個以上の小エリア83に係る方向判断結果がFarであるか否かを判定する。第5の小エリア95を含む4個以上の小エリア83に係る方向判断結果がFarであるとき、処理はステップS314に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Farであると決定される。第5の小エリア95を含む4個以上の小エリア83に係る方向判断結果がFarでないとき、処理はステップS305に進む。
 ステップS305において、方向判断部122は、第5の小エリア95に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。第5の小エリア95に係る方向判断結果がNearであるとき、処理はステップS313に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Nearであると決定される。第5の小エリア95に係る方向判断結果がNearでないとき、処理はステップS306に進む。
 ステップS306において、方向判断部122は、第8の小エリア98及び第7の小エリア97に係る方向判断結果、第8の小エリア98及び第9の小エリア99に係る方向判断結果、第4の小エリア94及び第7の小エリア97に係る方向判断結果、又は、第6の小エリア96及び第9の小エリア99に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。これらの何れかに係る方向判断結果がNearであるとき、処理はステップS313に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Nearであると決定される。これらの何れに係る方向判断結果もNearでないとき、処理はステップS307に進む。
 ステップS307において、方向判断部122は、中エリア82に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。中エリア82に係る方向判断結果がNearであるとき、処理はステップS313に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Nearであると決定される。中エリア82に係る方向判断結果がNearでないとき、処理はステップS308に進む。
 ステップS308において、方向判断部122は、大エリア81に係る方向判断結果がNearであるか否かを判定する。大エリア81に係る方向判断結果がNearであるとき、処理はステップS313に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Nearであると決定される。大エリア81に係る方向判断結果がNearでないとき、処理はステップS309に進む。
 ステップS309において、方向判断部122は、第5の小エリア95に係る方向判断結果がFarであるか否かを判定する。第5の小エリア95に係る方向判断結果がFarであるとき、処理はステップS314に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Farであると決定される。第5の小エリア95に係る移動方向がFarでないとき、処理はステップS310に進む。
 ステップS310において、方向判断部122は、中エリア82に係る方向判断結果がFarであるか否かを判定する。中エリア82に係る方向判断結果がFarであるとき、処理はステップS314に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Farであると決定される。中エリア82に係る方向判断結果がFarでないとき、処理はステップS311に進む。
 ステップS311において、方向判断部122は、大エリア81に係る方向判断結果がFarであるか否かを判定する。大エリア81に係る方向判断結果がFarであるとき、処理はステップS314に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Farであると決定される。大エリア81に係る方向判断結果がFarでないとき、処理はステップS312に進む。
 ステップS312において、方向判断部122は、第8の小エリア98、第4の小エリア94、第6の小エリア96、第2の小エリア92、第7の小エリア97、第9の小エリア99、第1の小エリア91、又は、第3の小エリア93に係る方向判断結果がFarであるか否かを判定する。これらに係る方向判断結果がFarであるとき、処理はステップS314に進む。すなわち、全体としての方向判断結果は、Farであると決定される。これらに係る方向判断結果がFarでないとき、処理はステップS315に進む。
 ステップS313において、方向判断部122は、前述のとおり、方向判断結果はNearであると決定する。また、ステップS314において、方向判断部122は、前述のとおり、方向判断結果はFarであると決定する。ステップS315において、方向判断部122は、方向判断結果は不定であると決定する。ステップS313、ステップS314、又はステップS315の処理の後、全体の方向判断処理は終了し、処理は図12を参照して説明している方向判断処理に戻る。
 このように、本実施形態では、複数のAFエリアのうちで面積が小さい小エリア83に関する移動方向の判断結果が優先的に採用される。
 なお、各々のAFエリアの方向判断の結果についての多数決を採用して優先順位テーブルを作成してもよい。また、Farの方向判断については、小エリア83よりも中エリア82及び大エリア81を優先することで、AFの安定性を重視してもよい。
 ステップS207の後は、図12に示すように、方向判断処理は終了する。その後、処理は図10を参照して説明している処理に戻る。
 次に、ステップS105で行われる状態遷移判断処理について説明する。図17は、状態遷移判断処理の一例を示すフローチャートである。
 ステップS401において、AF制御回路12の制御部123は、合焦位置が近いことが推定されるか否かを判定する。合焦位置が近いか否かは、例えば、ウォブリング駆動によるレンズ位置の履歴や、コントラスト評価値の絶対値や、コントラスト評価値の変化率等に基づいて決定される。合焦位置が近いことが推定されるとき、処理はステップS408に進む。ステップS408において、制御部123は、ウォブリングフェーズ(wob)を継続すると決定する。合焦位置が近い場合にサーチフェーズ(サーチ)に遷移すると、合焦位置を通り過ぎる可能性があるため、ウォブリングフェーズが継続される。
 ステップS401において合焦位置が近くないと推定されるとき、処理はステップS402に進む。ステップS402において、制御部123は、レンズ群21が広角レンズであり、かつ、ストロークが短いか否かを判定する。ここではストロークとして、フォーカスレンズの至近端から無限遠端までの距離を、許容デフォーカス量で割った値が用いられる。広角レンズであり、かつ、ストロークが短いとき、処理はステップS408に進む。その結果、ウォブリングフェーズが継続される。被写界深度が深くてストロークが短ければ、サーチフェーズに遷移しなくても、AFのもたつき感が出ない。逆に、サーチフェーズに遷移した場合、合焦位置を大きく通り過ぎる可能性が高く、見栄えが悪くなる恐れがある。
 ステップS402において、広角レンズでない、又はストロークが短くないと判定されたとき、処理はステップS403に進む。ステップS403において、制御部123は、遠近混在判定処理を行う。遠近混在判定処理は、被写体の状態が遠近混在状態であるか、通常状態であるかを判定する処理である。遠近混在判定処理については、後述する。
 ステップS404において、制御部123は、被写体の状態は遠近混在状態であるか否かを判定する。遠近混在状態であるとき、処理はステップS408に進む。その結果、ウォブリングフェーズが継続される。被写体状態が遠近混在状態と判定される場合には、ウォブリング駆動によってじっくりとAF動作を行った方が映像の見栄えがよい。また、遠近混在状態では、ウォブリング駆動の方が、AFの各種判定も安定し、AFの迷いが生じにくくなる。
 ステップS404において遠近混在状態ではないと判定されたとき、処理はステップS405に進む。ステップS405において、制御部123は、合焦位置の方向が確定しているか否かを判定する。合焦位置の方向が確定しているとき、処理はステップS407に進む。ステップS407において、制御部123は、サーチフェーズ(サーチ)に移行すると決定する。ウォブリング駆動によって合焦位置の方向が確定しているとき、サーチフェーズに遷移して、スキャン駆動でスムーズに合焦位置付近へAFした方がよい。
 ステップS405において、合焦位置の方向が確定していないと判定されたとき、処理はステップS406に進む。ステップS406において、制御部123は、被写体がローコントラストであるか否かを判定する。ローコントラストでないとき、処理はステップS408に進む。すなわち、ウォブリング駆動が継続される。
 ステップS406において、被写体がローコントラストであると判定されたとき、処理はステップS407に進む。ステップS407において、制御部123は、前述のとおり、動作フェーズをサーチフェーズに遷移させる。被写体がローコントラストであるとき、wob駆動を継続しても方向判断によって正しい結論が得られない可能性が高い。そこで、動作フェーズをサーチフェーズとし、スキャン駆動を行うことで合焦位置の探索を行う。
 ステップS408において、制御部123は、前述のとおり、動作フェーズをウォブリングフェーズで維持し、ウォブリング駆動を継続する。ステップS407又はステップS408の後、状態遷移判断処理は終了し、処理は図10を参照して説明した処理に戻る。
 次にステップS403で行われる遠近混在判定処理について、図18に示すフローチャートを参照して説明する。
 ステップS501において、制御部123は、直前の判定で遠近混在状態であると判定されたか否かを判定する。なお、最初の遠近混在判定処理においては、被写体状態は通常被写体状態に設定されるものとする。直前に遠近混在状態であると判定されていないとき、処理はステップS502に進む。
 ステップS502において、制御部123は、小エリア83の少なくとも1つの方向判断結果と、中エリア82又は大エリア81の方向判断結果とが異なるものであるか否かを判定する。例えば小エリア83の方向判断結果がNearであり、中エリア82又は大エリア81の方向判断結果がFarであるとき、異なるものであると判定される。一方、小エリア83の方向判断結果が不定であるときは異なるものとされない。なお、ウォブリングフェーズに遷移した初めのときも異なるものとされない。異なるものであるとき、処理はステップS503に進む。ステップS503において、制御部123は、遠近混在判定に用いられる遠近混在判定カウントをカウントアップする。その後、処理はステップS504に進む。
 ステップS504において、制御部123は、遠近混在判定カウントが所定の閾値以上であるか否かを判定する。遠近混在判定カウントが閾値以上でないと判定されたとき、処理はステップS507に進む。一方、遠近混在判定カウントが閾値以上であるとき、処理はステップS505に進む。ステップS505において、制御部123は、被写体状態は遠近混在状態であると結論する。その後、遠近混在判定処理は終了し、処理は状態遷移判断処理に戻る。
 ステップS502の判定において、小エリア83の方向判断結果と、中エリア82又は大エリア81の方向判断結果とが異なるものでないとき、処理はステップS506に進む。ステップS506において、制御部123は、遠近混在判定カウントを0にリセットする。その後、処理はステップS507に進む。
 ステップS507において、制御部123は、被写体状態は遠近混在状態ではなく通常状態であると結論する。その後、遠近混在判定処理は終了し、処理は状態遷移判断処理に戻る。
 ステップS501の判定において、直前に遠近混在状態であると判定されているとき、処理はステップS508に進む。ステップS508において、制御部123は、被写体が変化したか否かを判定する。ここで、ジャイロセンサ回路28によって計測される撮影装置1の姿勢の変化が大きいとき、被写体が変化したと判定される。また、取得された画像のコントラスト変化が大きく、かつ、その変化が一定時間継続するとき、被写体が変化したと判定される。また、取得された画像の輝度変化が大きく、かつ、その変化が一定時間継続するとき、被写体が変化したと判定される。被写体が変化したとき、処理はステップS509に進む。ステップS509において、制御部123は、被写体状態は通常状態であると結論する。その後、遠近混在判定処理は終了し、処理は状態遷移判断処理に戻る。
 ステップS508において、被写体は変化していないと判定されたとき、処理はステップS510に進む。ステップS510において、制御部123は、被写体状態は引き続き遠近混在状態であると結論する。その後、遠近混在判定処理は終了し、処理は状態遷移判断処理に戻る。
 なお、ジャイロセンサ回路28による検出結果について変化があったとき、何れかの小エリア83内に高輝度光源が認められるとき、又は、何れかの小エリア83内の画像について動きベクトルが検出されたとき、全ての小エリア83に係る方向判断結果は「不定」とされる。また、低輝度の小エリア83があると判定されたとき、低コントラストの小エリア83があると判定されたとき、又は、コントラスト変化量が所定値よりも大きい小エリア83があると判定されたとき、該当する小エリア83に係る方向判断結果は「不定」とされる。このため、これらの場合には、遠近混在判定が成立せず、通常状態と結論される。
 以上のような遠近混在判定処理によれば、図19に示すように、通常状態であると判断されている状態において、遠近混在カウントが閾値を超えると遠近混在状態へと遷移する。一方、遠近混在状態において被写体変化が検出されると通常状態へと遷移する。
 このようにして判定される遠近混在判定処理によって、遠近混在状態であると判定されたとき、図17を参照して説明した状態遷移判断処理のステップS404において、処理がステップS408に進む。その結果、ウォブリングフェーズが継続される。すなわち、遠近混在被写体であるとき、ウォブリングフェーズからサーチフェーズへの遷移が抑制される。
 また、ウォブリングフェーズからサーチフェーズへの遷移が抑制された後、被写体変化があると判定されたとき、被写体状態は通常状態であるとされるので、ウォブリングフェーズからサーチフェーズへの抑制が解除されることになる。一方、ウォブリングフェーズからサーチフェーズへの遷移が抑制された後、被写体変化がないと判定されたとき、被写体状態は遠近混在状態であるとされるので、ウォブリングフェーズからサーチフェーズへの抑制は継続されることになる。
 本実施形態に係るAFの制御方法によれば、遠近混在被写体の場合にウォブリングフェーズからサーチフェーズへの移行が抑制されるため、安定して精度がよく、かつ、見栄えのよい動画像が取得され得る。
 また、ウォブリングフェーズからサーチフェーズへの移行が抑制されているときは、小エリア83による方向判断結果が優先されるように構成されてもよい。
 以上、上述の実施形態で説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御に関しては、プログラムを用いて実現され得る。このプログラムは、記録媒体や記録部に収められ得る。この記録媒体又は記録部への記録の方法は様々であり、製品出荷時に記録されてもよく、配布された記録媒体が利用されて記録されてもよく、インターネットを介したダウンロードが利用されて記録されてもよい。

Claims (14)

  1.  フォーカスレンズを含む撮影レンズを通過する光束を受光して撮像を行い画像信号を生成する撮像素子を有し、前記画像信号に基づいて前記フォーカスレンズを移動させる焦点調節を実行する焦点調節装置であって、
     前記撮像素子により撮像される領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさが異なる複数の焦点検出領域を設定する焦点検出領域設定部と、
     前記複数の焦点検出領域のそれぞれに関して、前記焦点検出領域内の画像信号のコントラストを検出し、前記フォーカスレンズの移動に伴う前記コントラストの変化に基づいて、合焦に向かう前記フォーカスレンズの移動方向を判断する方向判断部と、
     前記撮像素子に撮像動作を繰り返し実行させながら、前記移動方向に基づいて、前記フォーカスレンズを微小振動させながら移動させて前記焦点調節を行う第1の焦点調節動作と、前記フォーカスレンズを一方向に移動させながら前記焦点調節を行う第2の焦点調節動作とのうち何れか一方を行う制御部と
     を備え、
     前記制御部は、前記第1の焦点調節動作を実行しながら、前記複数の焦点検出領域の各々で得られた前記移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定し、前記移動方向の判断結果が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、前記第1の焦点調節動作から前記第2の焦点調節動作への切り替えを抑制し、前記移動方向の判断結果が異なるとの判定が連続して所定回数以上されていない場合に、前記切り替えを抑制しない
     焦点調節装置。
  2.  前記制御部は、前記第1の焦点調節動作又は前記第2の焦点調節動作において、前記複数の焦点検出領域のうちで面積がより小さい焦点検出領域に関する前記移動方向の判断結果を優先的に採用する、請求項1に記載の焦点調節装置。
  3.  前記焦点調節装置の姿勢の情報を取得して姿勢変化の有無を判定する姿勢変化判定部をさらに備え、
     前記制御部は、前記第1の焦点調節動作を実行中に、前記姿勢変化判定部により前記姿勢変化があると判定される場合は、前記複数の焦点検出領域のうちで面積がより小さい焦点検出領域に関する前記移動方向の判断結果を、前記第1の焦点調節動作から前記第2の焦点調節動作への切り替えの抑制に関する前記移動方向の判断結果が異なるか否かの判定に用いない、
     請求項1に記載の焦点調節装置。
  4.  角速度センサ又は加速度センサをさらに備え、
     前記姿勢変化判定部は、前記角速度センサ又は前記加速度センサの出力の変化が所定値以上ある場合に姿勢の変化があると判定する、
     請求項3に記載の焦点調節装置。
  5.  被写体の状況を検出する被写体状況判定部をさらに備え、
     前記制御部は、前記第1の焦点調節動作を実行中に、前記被写体状況判定部により前記被写体が所定の状況にあると判定される場合は、前記複数の焦点検出領域のうちで面積がより小さい焦点検出領域に関する方向判断の結果を、前記第1の焦点調節動作から前記第2の焦点調節動作への切り替えの抑制に関する前記移動方向の判断結果が異なるか否かの判定に用いない、
     請求項1に記載の焦点調節装置。
  6.  前記被写体状況判定部は、前記撮像素子が出力する前記画像信号に基づいて、前記被写体の輝度が所定値より小さいと判定する場合、前記コントラストの値が所定値より小さいと判定する場合、又は前記被写体が光源を含むと判定する場合に、前記被写体が前記所定の状況にあると判定する、請求項5に記載の焦点調節装置。
  7.  前記被写体状況判定部は、前記撮像素子が繰り返し出力する画像信号に基づいて、前記被写体の前記コントラストの値の変化量が所定値より大きいと判定する場合、又は動きベクトルの変化量が所定値より大きいと判定する場合に、前記被写体が前記所定の状況にあると判定する、請求項5に記載の焦点調節装置。
  8.  前記焦点調節装置の姿勢の情報を取得して姿勢変化の有無を判定する姿勢変化判定部をさらに備え、
     前記制御部は、前記切り替えを抑制した後に、前記姿勢変化判定部により前記姿勢変化が小さいと判定される場合は前記切り替えの抑制を継続し、前記姿勢変化が大きいと判定される場合は前記切り替えの抑制を継続しない、
     請求項1に記載の焦点調節装置。
  9.  角速度センサ又は加速度センサをさらに備え、
     前記姿勢変化判定部は、前記角速度センサ又は加速度センサの出力の変化が所定値以上ある場合に姿勢の変化が大きいと判定する、
     請求項8の焦点調節装置。
  10.  被写体の状況を判定する被写体状況判定部をさらに備え、
     前記制御部は、前記切り替えを抑制した後に、前記被写体状況判定部により前記被写体の状況の変化が小さいと判定される場合は前記切り替えの抑制を継続し、前記被写体の状況の変化が大きいと判定される場合は前記切り替えの抑制を継続しない、
     請求項1に記載の焦点調節装置。
  11.  前記被写体状況判定部は、前記撮像素子が繰り返し出力する前記画像信号に基づいて、前記被写体の前記コントラストの値の変化が所定値より大きい状態が所定時間以上継続する場合に、又は前記被写体の輝度の変化が所定値より大きい状態が所定時間以上継続する場合に、前記被写体の状況の変化が大きいと判定する、請求項10に記載の焦点調節装置。
  12.  フォーカスレンズを含む撮影レンズを通過する光束を受光して撮像を行い画像信号を生成する撮像素子を有し、前記画像信号に基づいて前記フォーカスレンズを移動させる焦点調節を実行する焦点調節装置であって、
     前記撮像素子により撮像される領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさの異なる複数の焦点検出領域を設定する焦点検出領域設定部と、
     前記複数の焦点検出領域のそれぞれに関して、前記焦点検出領域内の画像信号のコントラストを検出し、前記フォーカスレンズの移動に伴う前記コントラストの変化に基づいて合焦に向かう前記フォーカスレンズの移動方向を判断する方向判断部と、
     前記撮像素子の撮像動作を繰り返し実行させながら、前記焦点検出領域のコントラストに基づいて、前記フォーカスレンズを微小振動させながら移動させて焦点調節を実行する制御部と
     を備え、
     前記制御部は、前記複数の焦点検出領域の各々で得られた前記移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定し、前記移動方向の判断結果が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、前記複数の焦点検出領域のうちで面積が小さい方の前記焦点検出領域の前記コントラストに基づいて前記フォーカスレンズの微小振動による焦点調節動作を実行する
     焦点調節装置。
  13.  フォーカスレンズを含む撮影レンズを通過する光束を受光して撮像を行い画像信号を生成する撮像素子を有し、前記画像信号に基づいて前記フォーカスレンズを移動させる焦点調節を実行する焦点調節装置の制御方法であって、
     前記撮像素子により撮像される領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさが異なる複数の焦点検出領域を設定することと、
     前記複数の焦点検出領域のそれぞれに関して、焦点検出領域内の画像信号のコントラストを検出し、前記フォーカスレンズの移動に伴う前記コントラストの変化に基づいて、合焦に向かう前記フォーカスレンズの移動方向を判断することと、
     前記撮像素子に撮像動作を繰り返し実行させながら、前記移動方向に基づいて、前記フォーカスレンズを微小振動させながら移動させて前記焦点調節を行う第1の焦点調節動作と、前記フォーカスレンズを一方向に移動させながら前記焦点調節を行う第2の焦点調節動作とのうち何れか一方を行うことと
     を含み、
     前記第1の焦点調節動作を実行しながら、前記複数の焦点検出領域の各々で得られた前記移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定し、前記移動方向の判断結果が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、前記第1の焦点調節動作から前記第2の焦点調節動作への切り替えを抑制し、前記移動方向の判断結果が異なるとの判定が連続して所定回数以上されていない場合に、前記切り替えを抑制しない
     焦点調節装置の制御方法。
  14.  フォーカスレンズを含む撮影レンズを通過する光束を受光して撮像を行い画像信号を生成する撮像素子を有し、前記画像信号に基づいて前記フォーカスレンズを移動させる焦点調節を実行する焦点調節装置の制御方法であって、
     前記撮像素子により撮像される領域の内部に、互いに少なくとも一部が共通であり大きさの異なる複数の焦点検出領域を設定することと、
     前記複数の焦点検出領域のそれぞれに関して、前記焦点検出領域内の画像信号のコントラストを検出し、前記フォーカスレンズの移動に伴う前記コントラストの変化に基づいて合焦に向かう前記フォーカスレンズの移動方向を判断することと、
     前記撮像素子の撮像動作を繰り返し実行させながら、前記焦点検出領域のコントラストに基づいて、前記フォーカスレンズを微小振動させながら移動させて焦点調節を実行することと
     を含み、
     前記複数の焦点検出領域の各々で得られた前記移動方向の判断結果が異なるか否かを繰り返し判定し、前記移動方向の判断結果が異なるとの判定が連続して所定回数以上された場合に、前記複数の焦点検出領域のうちで面積が小さい方の前記焦点検出領域の前記コントラストに基づいて前記フォーカスレンズの微小振動による焦点調節動作を実行する
     焦点調節装置の制御方法。
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