WO2016111155A1 - 無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法 Download PDF

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Abstract

 無線通信による定周期通信において周期性雑音の影響を低減可能な無線通信装置を得ること。無線子局である無線スレーブ装置(N301)と無線通信を行う無線親局である無線マスタ装置(N201)であって、入力された信号に対して伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定する遅延制御部(14)と、遅延時間に基づいて信号を遅延させて無線スレーブ装置(N301)へ送信する無線送信部(13)と、を備える。

Description

無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法
 本発明は、産業用ネットワークで使用する無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法に関する。
 従来、産業用ネットワークにおいて、フィールドネットワークでは、コントローラがマスタ機器となり、各種のIO(Input Output)機器、測定器がスレーブ機器となり、1対多で接続されている。マスタ機器と複数のスレーブ機器間では、あらかじめ設定された時間間隔でサイクリック通信が行われる。このような技術が下記非特許文献1において開示されている。さらに、モーション制御ネットワークでは、複数のモータを駆動して動作させるため、より高精度なタイミング同期が求められている。
 定周期通信を前提とした既存の産業用ネットワークにおいて、無線機を外部に接続することで既存の産業用機器を変更せず利用出来れば、敷設コスト、配線コストを低減することが可能である。
 しかしながら、産業用ネットワークに使用される産業用機器には、電源、ファン、モータなどを備えるものがあり、電源、ファン、モータなどに起因する一定周期の雑音が生じることが一般的に知られている。下記非特許文献2では、周期性雑音が無線機に与える影響に関して論じられている。周期性雑音の存在する環境下で定周期の無線通信と周期性雑音の各周期の関係が整数倍に近い場合、一定時間、特定のフレーム、例えば、同期用フレーム、特定端末からの通信フレームが連続して欠落する可能性がある。
 エアコンのファンを駆動するモータに起因した周期性雑音による通信阻害を低減するため、下記特許文献1では、路車間通信または車車間通信を行う場合、通信機が、パケットを送信する毎にパケット送信周期をランダムに変更する技術が開示されている。通信機は、1つのパケットを送信する毎に乱数を発生させ、乱数の値に基づいて次のパケットを送信するまでのパケット送信周期を決定する。
特開2011-188273号公報
内藤辰彦,渡辺紀著「産業用イーサネット(登録商標)入門」CQ出版社 2009年5月 Blankenship,T.K.;Kriztman,D.M.;Rappaport,T.S."Measurements and simulation of radio frequency impulsive noise in hospitals and clinics"Vehicular Technology Conference,1997,IEEE 47th Volume:3
 しかしながら、上記特許文献1の技術によれば、送信するパケットは報知情報であり、乱数を発生して送信タイミングを変更することは各端末側が自由に決めている。そのため、協調動作を前提とした定周期通信の無線化に適用した場合、各端末が送信タイミングをランダム化すると、受信側での周期性が崩れて再生タイミングが崩れる、また、無線区間で衝突が発生する、という問題があった。
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、無線通信による定周期通信において周期性雑音の影響を低減可能な無線通信装置を得ることを目的とする。
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、無線子局と無線通信を行う無線親局である無線通信装置であって、入力された信号に対して伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定する遅延制御手段と、前記遅延時間に基づいて前記信号を遅延させて前記無線子局へ送信する無線送信手段と、を備えることを特徴とする。
 本発明によれば、無線通信による定周期通信において周期性雑音の影響を低減できる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワークの構成例を示す図 従来の産業用ネットワークの構成例を示す図 実施の形態1にかかる無線マスタ装置および無線スレーブ装置の構成例を示す図 実施の形態1にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワーク内の各装置における信号の送受信のタイミングを示す図 実施の形態1にかかる無線通信システムにおいて無線信号を送受信する各装置の動作を示すフローチャート 実施の形態2にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワーク内の各装置における信号の送受信のタイミングを示す図 実施の形態3にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワーク内の各装置における信号の送受信のタイミングを示す図 実施の形態4にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワーク内の各装置における信号の送受信のタイミングを示す図 実施の形態1から4の無線マスタ装置の処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図 実施の形態1から4の無線マスタ装置の処理回路をCPUおよびメモリで構成する場合の例を示す図
 以下に、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
 図1は、本発明の実施の形態1にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワークの構成例を示す図である。産業用ネットワークは、産業用ネットワークのコントローラである産業用マスタ機器N1と、産業用ネットワークにおける各種のIO機器、測定器などである産業用スレーブ機器N101,N102,N103,…,N100+mと、産業用マスタ機器N1と有線接続して産業用スレーブ機器N101,N102,N103,…,N100+m側と無線通信を行う無線親局となる無線通信装置である無線マスタ装置N201と、産業用スレーブ機器N101,N102,N103,…,N100+mと1対1で有線接続して産業用マスタ機器N1側と無線通信を行う無線子局となる無線通信装置である無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mと、を備える。
 本発明の実施の形態にかかる無線通信システムは、無線マスタ装置N201、および無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mで構成される。無線通信システムでは、1個の産業用マスタ機器N1に接続される無線マスタ装置N201と、m個ある産業用スレーブ機器N101,N102,N103,…,N100+mに接続される無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mとの間で、従来の定周期で行われる制御通信を無線通信によって行う。
 図2は、従来の産業用ネットワークの構成例を示す図である。産業用マスタ機器N1と、産業用スレーブ機器N101,N102,N103,…,N100+mとが、定周期で行われる制御通信の間で相互に連携して動作を行っている。ここでは、接続トポロジーがデイジーチェーンであるが、一例であり、スター、バス、リングの構成でもよい。図1に示すように、本発明の実施の形態で適用される無線化後の無線通信システムでのトポロジーはツリー型とするが、これに限定するものではない。
 つづいて、無線マスタ装置N201および無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mの構成について説明する。図3は、本発明の実施の形態1にかかる無線マスタ装置N201および無線スレーブ装置N301の構成例を示す図である。無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mは同様の構成のため、ここでは、無線スレーブ装置N301を用いて説明する。
 産業用ネットワークにおいて、産業用マスタ機器N1と無線マスタ装置N201との間の有線接続されている区間を有線区間S1とする。また、無線マスタ装置N201と無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mとの間の無線接続されている区間を無線区間S2とする。また、無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mと産業用スレーブ機器N101,N102,N103,…,N100+mとの間の有線接続されている区間を有線区間S3とする。
 無線マスタ装置N201は、産業用マスタ機器N1との間で、従来の産業用ネットワークにおける定周期通信の信号を有線区間S1で送受信する有線通信部11と、無線スレーブ装置N301~N300+mとの間で、無線区間S2で無線信号の送受信を行う無線通信部12と、を備える。無線通信部12は、有線通信部11から入力された産業用マスタ機器N1からの信号を無線信号にして、無線区間S2経由で無線スレーブ装置N301~N300+mへ送信する無線送信手段である無線送信部13と、無線区間S2経由で無線スレーブ装置N301~N300+mから受信した無線信号を、有線通信部11へ出力する無線受信部15と、を備える。また、無線送信部13は、無線区間S2経由で無線スレーブ装置N301~N300+mへ無線信号を送信する場合に、伝送周期毎に無線信号にランダムに遅延時間を設定し、無線信号の送信タイミングを遅延させる制御を行う遅延制御手段である遅延制御部14を備える。なお、遅延制御部14については、無線送信部13と独立の構成にし、無線送信部13の外部にあってもよい。
 無線スレーブ装置N301は、産業用スレーブ機器N101との間で、従来の産業用ネットワークにおける定周期通信の信号を有線区間S3で送受信する通信手段である有線通信部21と、無線マスタ装置N201との間で、無線区間S2で無線信号の送受信を行う無線通信部22と、を備える。無線通信部22は、有線通信部21から入力された産業用スレーブ機器N101からの信号を無線信号にして、無線区間S2経由で無線マスタ装置N201へ送信する無線送信部23と、無線区間S2経由で無線マスタ装置N201から受信した無線信号を、有線通信部21へ出力する無線受信部25と、を備える。また、無線受信部25は、伝送周期毎に送信タイミングがランダムに遅延された無線信号から取得した遅延情報に基づいて、無線マスタ装置N201から受信した信号を有線区間S3経由で産業用スレーブ機器N101へ送信するタイミングを制御する送信タイミング設定手段である送信タイミング制御部26を備える。なお、送信タイミング制御部26については、無線受信部25と独立の構成にし、無線受信部25の外部にあってもよい。
 つづいて、産業用ネットワーク内の各装置によって行われる信号を送受信する動作について説明する。図4は、本発明の実施の形態1にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワーク内の各装置における信号の送受信のタイミングを示す図である。ここでは、一例として、産業用マスタ機器N1、無線マスタ装置N201、無線スレーブ装置N301~N303、産業用スレーブ機器N101~N103を用いて説明する。なお、無線スレーブ装置および産業用スレーブ機器の数は3つに限定するものではなく、1つまたは複数の場合において同様の効果を得ることができる。また、産業用ネットワークの構成は図4に示すものに限定するものではなく、他の産業用ネットワークの形態に適用することも可能である。
 図4において、SYNCは、産業用マスタ機器N1が、各伝送周期の最初に産業用スレーブ機器N101~N103へ共通に送信する、伝送周期の起点となる制御用の信号である。産業用スレーブ機器N101~N103は、SYNCを受信しても応答信号は送信しない。また、CMD#1は、産業用マスタ機器N1が、各伝送周期において産業用スレーブ機器N101へ送信する制御用の信号である。産業用スレーブ機器N101は、CMD#1を受信すると応答信号であるRSP#1を産業用マスタ機器N1へ送信する。同様に、CMD#2は、産業用マスタ機器N1が、各伝送周期において産業用スレーブ機器N102へ送信する制御用の信号である。産業用スレーブ機器N102は、CMD#2を受信すると応答信号であるRSP#2を産業用マスタ機器N1へ送信する。同様に、CMD#3は、産業用マスタ機器N1が、各伝送周期において産業用スレーブ機器N103へ送信する制御用の信号である。産業用スレーブ機器N103は、CMD#3を受信すると応答信号であるRSP#3を産業用マスタ機器N1へ送信する。SYNC、CMD#1~#3、RSP#1~#3の各信号は、従来の産業用ネットワークで使用されている信号と同様のものである。
 図5は、本発明の実施の形態1にかかる無線通信システムにおいて無線信号を送受信する各装置の動作を示すフローチャートである。
 まず、無線マスタ装置N201では、有線通信部11が、有線区間S1にて産業用マスタ機器N1から産業用スレーブ機器N101~N103への送信信号であるSYNCを受信すると(ステップST1:SYNC)、遅延制御部14が、SYNCに対して遅延時間Δt(n)を設定する(ステップST2)。遅延制御部14は、産業用スレーブ機器N101~N103へ送信するSYNCが各伝送周期において周期的にならないように、すなわち、無線区間S2でのSYNCの送信間隔が一定にならないように、遅延設定の可能な上限値である最大遅延時間内において、伝送周期毎にランダムにSYNCに対して遅延時間Δt(n)を設定する。遅延制御部14において、ランダムに遅延時間Δt(n)を設定する方法としては、乱数を用いる方法があるがこれに限定するものではなく、他の方法を用いてもよい。
 無線送信部13は、SYNCのフレーム内に遅延制御部14で設定された遅延時間Δt(n)の情報を格納し(ステップST3)、遅延時間Δt(n)だけSYNCの送信タイミングを遅延させて、無線区間S2経由で無線スレーブ装置N301~N303へSYNCを送信する(ステップST4)。無線送信部13から無線スレーブ装置N301~N303へ送信されるSYNCは無線信号である。
 無線スレーブ装置N301~N303では、無線受信部25が、無線区間S2経由で無線マスタ装置N201からSYNCを受信すると(ステップST5)、SYNCに格納されている遅延時間Δt(n)の情報を抽出する(ステップST6)。
 無線スレーブ装置N301~N303では、送信タイミング制御部26が、遅延時間Δt(n)の情報から有線区間S1における現在の伝送周期での遅延時間を再生し、有線通信部21から有線区間S3を経由して自装置と接続する産業用スレーブ機器N101~N103へ送信するSYNCの送信タイミングを設定する(ステップST7)。無線スレーブ装置N301~N303の送信タイミング制御部26は、例えば、無線マスタ装置N201で遅延時間Δt(n)だけ遅延されたSYNCを、さらに、「最大遅延時間-遅延時間Δt(n)」だけ遅延、すなわち、産業用マスタ機器N1の送信時から最大遅延時間だけ遅延させた送信タイミングを設定する。なお、送信タイミング制御部26では、「最大遅延時間-遅延時間Δt(n)」以外の方法で送信タイミングを設定してもよい。
 無線スレーブ装置N301~N303の有線通信部21は、送信タイミング制御部26で設定された送信タイミングで、有線区間S3経由で自装置と接続する産業用スレーブ機器N101~N103へSYNCを送信する(ステップST8)。
 無線通信システムでは、無線マスタ装置N201が、無線区間S2において伝送周期毎にランダムに遅延時間Δt(n)を設定することで、伝送周期毎に異なる送信タイミングでSYNCを無線スレーブ装置N301~N303へ送信する。一方で、無線スレーブ装置N301~N303は、さらに最大遅延時間を用いてSYNCの送信タイミングを設定することで、産業用マスタ機器N1がSYNCを送信した伝送周期の起点に対して、常に同じ時間、ここでは最大遅延時間だけ遅延された状態で、SYNCを産業用スレーブ機器N101~N103へ送信する。これにより、産業用スレーブ機器N101~N103では、各伝送周期において同じタイミング、すなわち、一定の受信間隔でSYNCを受信することができる。産業用スレーブ機器N101~N103でのSYNCの受信間隔は、産業用マスタ機器N1でのSYNCの送信間隔と同じである。
 つぎに、無線マスタ装置N201では、有線通信部11が、有線区間S1にて産業用マスタ機器N1から産業用スレーブ機器N101への送信信号であるCMD#1のフレームを受信すると(ステップST1:CMD)、遅延制御部14が、遅延時間Δt(n)だけ遅延されたSYNCを基準にして、遅延時間Δt(n)に基づいてCMD#1への遅延時間Δt´(n)を設定する(ステップST9)。遅延制御部14は、CMD#1への遅延時間Δt´(n)について、SYNCへの遅延時間Δt(n)と同一で設定してもよく、SYNCへの遅延時間Δt(n)と異なるように設定してもよい。遅延制御部14は、例えば、遅延時間Δt(n)に対して規定の係数を乗算した値を遅延時間Δt´(n)にしてもよいが、これに限定するものではない。
 ただし、遅延制御部14は、産業用スレーブ機器N101へのCMD#1の遅延時間Δt´(n)、後述する産業用スレーブ機器N102へのCDM#2の遅延時間Δt´(n)、後述する産業用スレーブ機器N103へのCDM#3の遅延時間Δt´(n)を共通にすることで、制御が煩雑になることを防止することができる。ここでは、遅延制御部14は、CDM#1~#3で同じ遅延時間Δt´(n)を設定する。
 無線送信部13は、遅延制御部14で設定された遅延時間Δt´(n)だけCMD#1の送信タイミングを遅延させて、無線区間S2経由で無線スレーブ装置N301へCMD#1を送信する(ステップST10)。
 無線スレーブ装置N301では、無線受信部25が、無線区間S2経由で無線マスタ装置N201からCMD#1を受信すると(ステップST11)、送信タイミング制御部26が、SYNCに格納されていた遅延時間Δt(n)の情報に基づいて、CMD#1を産業用スレーブ機器N101へ送信する送信タイミングを設定し(ステップST12)、CMD#1の送信タイミングを制御する。送信タイミング制御部26は、例えば、遅延時間Δt(n)の情報を用いて、SYNCのときと同じ遅延時間とする送信タイミングを設定してもよく、また、無線マスタ装置N201の遅延制御部14と同様、遅延時間Δt(n)に対して規定の係数を乗算した値だけ遅延させる送信タイミングを設定してもよいが、これに限定するものではない。一例として、送信タイミング制御部26は、無線マスタ装置N201の遅延制御部14と同様の方法で遅延させる送信タイミングを設定する。
 ここでは、無線スレーブ装置N301の送信タイミング制御部26が、遅延時間Δt(n)に基づいてCMD#1の送信タイミングを設定しているが、後述するCMD#2,#3についても同様とする。すなわち、無線スレーブ装置N302の送信タイミング制御部26は、無線スレーブ装置N301の送信タイミング制御部26と同様の方法で、遅延時間Δt(n)に基づいてCMD#2の送信タイミングを設定する。また、無線スレーブ装置N303の送信タイミング制御部26は、無線スレーブ装置N301の送信タイミング制御部26と同様の方法で、遅延時間Δt(n)に基づいてCMD#3の送信タイミングを設定する。
 有線通信部21は、送信タイミング制御部26で設定された送信タイミングで、有線区間S3経由で産業用スレーブ機器N101へCMD#1を送信する(ステップST13)。
 産業用スレーブ機器N101は、無線スレーブ装置N301から有線区間S3経由でCMD#1を受信すると、CMD#1への応答信号であるRSP#1を、有線区間S3経由で無線スレーブ装置N301へ送信する(ステップST14)。
 無線スレーブ装置N301では、有線通信部21が、有線区間S3経由で産業用スレーブ機器N101から産業用マスタ機器N1へのRSP#1を受信すると、RSP#1を無線送信部23へ出力し、無線送信部23が、無線区間S2経由で無線マスタ装置N201へRSP#1を送信する。
 無線マスタ装置N201では、無線受信部15が、無線区間S2経由でRSP#1を受信すると、RSP#1を有線通信部11へ出力し、有線通信部11が、有線区間S1経由で産業用マスタ機器N1へRSP#1を送信する。
 このように、産業用スレーブ機器N101から送信するRSP#1については、産業用マスタ機器N1が受信するまでの間で遅延制御は行われない。産業用スレーブ機器N102から送信するRSP#2、産業用スレーブ機器N103から送信するRSP#3についても同様である。
 産業用ネットワークでは、産業用マスタ機器N1、無線マスタ装置N201、無線スレーブ装置N301、産業用スレーブ機器N101の間でCMD#1およびRSP#1の信号の送受信が終了すると、つぎに、産業用マスタ機器N1、無線マスタ装置N201、無線スレーブ装置N302、産業用スレーブ機器N102の間で、上記のCMD#1およびRSP#1の信号の送受信と同様の方法で、CMD#2およびRSP#2の信号の送受信を行う。
 また、産業用ネットワークでは、産業用マスタ機器N1、無線マスタ装置N201、無線スレーブ装置N302、産業用スレーブ機器N102の間でCMD#2およびRSP#2の信号の送受信が終了すると、つぎに、産業用マスタ機器N1、無線マスタ装置N201、無線スレーブ装置N303、産業用スレーブ機器N103の間で、上記のCMD#1およびRSP#1の信号の送受信と同様の方法で、CMD#3およびRSP#3の信号の送受信を行う。
 産業用マスタ機器N1、無線マスタ装置N201、無線スレーブ装置N301~N303、産業用スレーブ機器N101~N103では、1つの伝送周期内でのSYNC、CMD#1~#3、RSP#1~#3の信号の送受信が終了すると、つぎの伝送周期でも同様に、SYNC、CMD#1~#3、RSP#1~#3の信号の送受信を行う。
 このとき、無線マスタ装置N201では、有線通信部11が、有線区間S1にて産業用マスタ機器N1から産業用スレーブ機器N101~N103への送信信号であるSYNCを受信すると(ステップST1:SYNC)、遅延制御部14が、SYNCに対して遅延時間Δt(n+1)を設定する(ステップST2)。遅延制御部14は、産業用スレーブ機器N101~N103へ送信するSYNCが各伝送周期で周期的にならないように、ここでは前回の伝送周期のときの遅延時間Δt(n)と異なるように、遅延時間Δt(n+1)を設定する。
 遅延制御部14は、以降の伝送周期でも同様に、遅延時間Δt(n+1)と異なるように遅延時間Δt(n+2)を設定し、遅延時間Δt(n+2)と異なるように遅延時間Δt(n+3)を設定していく。
 また、無線マスタ装置N201では、有線通信部11が、有線区間S1にて産業用マスタ機器N1から産業用スレーブ機器N101への送信信号であるCMD#1のフレームを受信すると(ステップST1:CMD)、遅延制御部14が、遅延時間Δt(n+1)だけ遅延されたSYNCを基準にして、遅延時間Δt(n+1)に基づいてCMD#1への遅延時間Δt´(n+1)を設定する(ステップST9)。
 遅延制御部14は、以降の伝送周期でも同様に、遅延時間Δt´(n+1)と異なるように遅延時間Δt´(n+2)を設定し、遅延時間Δt´(n+2)と異なるように遅延時間Δt´(n+3)を設定していく。
 図4に示すように、無線区間S2では伝送周期毎に周期の長さが不定で異なるため、無線マスタ装置N201は、伝送周期の起点で送信するSYNCについて、各伝送周期において異なる送信タイミングで送信することになる。同様に、無線マスタ装置N201は、産業用スレーブ機器N101~N103へ送信するCMD#1~#3についても、各伝送周期で異なる遅延時間が設定されるため、各伝送周期において異なる送信タイミングで送信することになる。
 このように、無線マスタ装置N201は、産業用マスタ機器N1からの各信号を、伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定して異なるタイミングで送信することから、産業用ネットワークが周期性雑音の存在する環境下にあっても、周期性雑音の影響を低減でき、産業用スレーブ機器N101~N103において、特定の信号を一定時間連続して受信できない状態を防止することができる。
 また、図4に示すように、産業用マスタ機器N1と無線マスタ装置N201との間の有線区間S1において、産業用マスタ機器N1は、各伝送周期で、伝送周期の起点から同一タイミングでSYNC、CMD#1~#3を送信することができる。一方で、産業用マスタ機器N1では、CMD#1~#3へのRSP#1~#3については、同一の伝送周期内では、CMD#1~#3送信後から遅延時間Δt(n)に基づく同一時間経過後に受信することができるが、各伝送周期で異なる時間経過後に受信することになる。
 そのため、産業用マスタ機器N1では、RSPの受信とCMDの送信が衝突しないように、最大遅延時間を考慮して、CMD#1~#3について、送信間隔に余裕を持たせて送信することとする。産業用マスタ機器N1では、遅延時間Δt(n)の設定によっては、前の産業用スレーブ機器からのRSPを受信してから次の産業用スレーブ機器へのCMDの送信までの間隔が空くこともあるが、CMDの送信間隔に余裕を持たせることで、信号の衝突を防止し、確実に定周期通信を実現することができる。
 また、無線スレーブ装置N301~N303では、有線区間S1での伝送周期に対して最大遅延時間だけ遅延されたタイミングを有線区間S3の伝送周期の起点とし、有線区間S3の各伝送周期の起点から同一タイミングでSYNCを送信する。これにより、産業用スレーブ機器N101~N103では、有線区間S3の各伝送周期の起点と同一タイミングでSYNCを受信することができる。
 無線スレーブ装置N301~N303では、無線マスタ装置N201から受信するCMD#1~#3は伝送周期毎に異なる遅延がされていることから、伝送周期毎にCMD#1~#3を受信するタイミングが異なり、また、産業用スレーブ機器N101~N103へ送信する際にも送信タイミングを制御している。そのため、産業用スレーブ機器N101~N103では、伝送周期毎にCMD#1~#3を受信するタイミングは異なることになる。しかしながら、伝送周期毎にCMD#1~#3を受信するタイミングが異なることで、産業用スレーブ機器N101~N103では、CMD#1~#3を受信後、直ちにRSP#1~#3を送信することで、無線マスタ装置N201に対して異なるタイミングでRSP#1~#3を送信することができる。無線スレーブ装置N301~N303は、RSP#1~#3については送信タイミングを制御することなく無線マスタ装置N201へ送信する。
 このように、無線スレーブ装置N301~N303は、産業用スレーブ機器N101~N103からの信号を、異なるタイミングで送信できることから、産業用ネットワークが周期性雑音の存在する環境下にあっても、周期性雑音の影響を低減でき、無線マスタ装置N201において、特定の無線スレーブ装置からのRSPの信号を一定時間連続して受信できない状態を防止することができる。
 なお、無線スレーブ装置N301~N303では、産業用マスタ機器N1において余裕を持たせたCMDの送信間隔の範囲で、CMD#1~#3を受信することができる。
 無線マスタ装置N201では、設定した遅延時間値Δt(n)の情報を、SYNCに格納して無線スレーブ装置N301~N303へ通知していたが、これに限定するものではない。無線マスタ装置N201は、システムの運用開始の初期または定期的に乱数のシード値を無線スレーブ装置N301~N303へ通知することで、無線スレーブ装置N301~N303側で遅延時間値Δt(n)を生成できるようにしてもよい。
 以上説明したように、本実施の形態によれば、1つの産業用マスタ機器と1つまたは複数の産業用スレーブ機器との間で伝送周期毎に通信を行う通信ネットワークにおいて、産業用マスタ機器と接続する無線マスタ装置と、産業用スレーブ機器と1対1で接続する産業用スレーブ機器と同数の無線スレーブ装置とが無線通信を行う無線通信システムにおいて、無線マスタ装置は、産業用マスタ機器から入力された信号に対して、伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定し、遅延時間に基づいて産業用マスタ機器からの信号を遅延させて無線スレーブ装置へ送信し、無線スレーブ装置は、無線マスタ装置から通知された遅延時間の情報に基づいて、現在の伝送周期での、無線マスタ装置から受信した信号の産業用スレーブ機器への送信タイミングを設定し、設定した送信タイミングで送信することとした。これにより、通信ネットワークである産業用ネットワークにおいて、機器同士が相互に連携して動作を行うために定周期で行われる制御通信に対して、産業用マスタ機器と産業用スレーブ機器の間の通信を無線通信により実現する場合に、周期性雑音がある環境下であっても、特定の信号または特定の機器からの通信が連続して誤る可能性を低減できることから、周期性雑音の影響を低減することができる。
 なお、本実施の形態では、無線マスタ装置N201が1つの産業用マスタ機器N1と接続し、無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mが、産業用スレーブ機器N101,N102,N103,…,N100+mと1対1で接続する場合について説明したが、これに限定するものではない。産業用ネットワークの構成によって、無線マスタ装置N201は、異なる産業用ネットワークに属する複数の産業用マスタ機器N1と接続してもよい。また、無線スレーブ装置N301,N302,N303,…,N300+mでは、1つの無線スレーブ装置において複数の産業用スレーブ機器と接続してもよい。
実施の形態2.
 実施の形態1では、無線マスタ装置N201の遅延制御部14および無線スレーブ装置N301~N303の送信タイミング制御部26において、CMD#1~#3に対して送信タイミングを遅延させる制御をしているが、送信タイミングの制御方法はこれに限定するものではない。
 図6は、本発明の実施の形態2にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワーク内の各装置における信号の送受信のタイミングを示す図である。無線通信システムの構成は実施の形態1と同様である。無線スレーブ装置N301~N303では、産業用スレーブ機器N101~N103へSYNCを送信するタイミングと産業用スレーブ機器N101~N103へCMD#1~#3を送信するタイミングが衝突しなければ、CMD#1~#3については、送信タイミングを制御せず、すなわち、遅延させずに産業用スレーブ機器N101~N103へ送信してもよい。なお、無線スレーブ装置N301~N303でのSYNCに対する送信タイミングの制御は実施の形態1と同様である。
 これにより、無線スレーブ装置N301~N303の送信タイミング制御部26では、図5に示すフローチャートのステップST12において、CMD#1~#3を遅延させない送信タイミングとすることで、演算負荷を軽減することができる。
実施の形態3.
 実施の形態1では、無線マスタ装置N201の遅延制御部14および無線スレーブ装置N301~N303の送信タイミング制御部26において、CMD#1~#3に対して送信タイミングを遅延させる制御をしているが、送信タイミングの制御方法はこれに限定するものではない。実施の形態2と異なる方法について説明する。
 図7は、本発明の実施の形態3にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワーク内の各装置における信号の送受信のタイミングを示す図である。無線通信システムの構成は実施の形態1と同様である。無線マスタ装置N201の遅延制御部14のみで、図4に示す無線マスタ装置N201でのCMD#1~#3への遅延時間と図4に示す無線スレーブ装置N301~N303でのCMD#1~#3への遅延時間を合わせた遅延時間を、CMD#1~#3に与えるようにしてもよい。なお、無線スレーブ装置N301~N303でのSYNCに対する送信タイミングの制御は実施の形態1と同様である。
 実施の形態2と同様、無線スレーブ装置N301~N303の送信タイミング制御部26では、図5に示すフローチャートのステップST12において、CMD#1~#3を遅延させない送信タイミングとすることで、演算負荷を軽減することができる。
実施の形態4.
 実施の形態1では、無線スレーブ装置N301~N303の送信タイミング制御部26は、無線マスタ装置N201から通知された遅延時間Δt(n)に基づいて、無線マスタ装置N201の遅延制御部14と同様、遅延時間Δt(n)に対して規定の係数を乗算した値だけ遅延させる送信タイミングを設定していたがこれに限定するものではない。
 図8は、本発明の実施の形態4にかかる無線通信システムを含む産業用ネットワーク内の各装置における信号の送受信のタイミングを示す図である。無線通信システムの構成は実施の形態1と同様である。送信タイミング制御部26は、例えば、無線マスタ装置N201で遅延時間Δt´(n)だけ遅延されたCMDを、さらに、「無線マスタ装置N201で設定されたCMDの送信間隔-遅延時間Δt´(n)」だけ遅延させた送信タイミングを設定する。無線スレーブ装置N301~N303では、無線マスタ装置N201での定周期通信を再生でき、無線マスタ装置N201で設定された遅延時間Δt(n)に関わらず、産業用スレーブ機器N101~N103に対して、各伝送周期で常に同じタイミングでCMD#1~#3を送信することができる。なお、無線スレーブ装置N301~N303でのSYNCに対する送信タイミングの制御は実施の形態1と同様である。
 この場合、定周期通信から再生される同期タイミングを必要とする既存の産業用ネットワークの産業用マスタ機器N1、産業用スレーブ機器N101~N103を変更することなく利用可能となるが、産業用スレーブ機器N101~N103では、産業用マスタ機器N1へのRSP#1~#3を各伝送周期で常に同じタイミングで送信することになり、伝送周期毎で異なるタイミングでRSP#1~#3を送信することができなくなる。
 本発明にかかる無線通信システムは、無線区間において各信号の送信周期をランダムに遅延させる無線マスタ装置と、ランダムに遅延された各信号の送信タイミングを制御する無線スレーブ装置と、が無線接続され、産業用ネットワークシステムを実現する場合に有用である。
 つづいて、無線マスタ装置N201のハードウェア構成について説明する。無線マスタ装置N201において、有線通信部11は、有線通信のインターフェース回路により実現される。無線通信部12において、遅延制御部14を含まない場合の無線送信部13、または遅延制御部14を含む無線送信部13において遅延制御部14以外の部分と、無線受信部15と、については無線通信のインターフェース回路により実現される。遅延制御部14は処理回路により実現される。すなわち、無線マスタ装置N201は、入力された信号に対して伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定するための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)およびメモリであってもよい。
 図9は、実施の形態1から4の無線マスタ装置N201の処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図である。処理回路が専用のハードウェアである場合、図9に示す処理回路91は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。遅延制御部14の機能各々を処理回路91で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路91で実現してもよい。
 図10は、実施の形態1から4の無線マスタ装置N201の処理回路をCPUおよびメモリで構成する場合の例を示す図である。処理回路がCPU92およびメモリ93で構成される場合、遅延制御部14の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ93に格納される。処理回路では、メモリ93に記憶されたプログラムをCPU92が読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、無線マスタ装置N201は、処理回路により実行されるときに、入力された信号に対して伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ93を備える。また、これらのプログラムは、遅延制御部14の手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、CPU92は、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、またはDSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。また、メモリ93とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
 なお、遅延制御部14の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
 このように、処理回路は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
 無線マスタ装置N201のハードウェア構成について説明したが、無線スレーブ装置N301~N300+mについても、同様の構成により説明することができる。無線スレーブ装置N301~N300+mにおいて、有線通信部21は、有線通信のインターフェース回路により実現される。無線通信部22において、送信タイミング制御部26を含まない場合の無線受信部25、または送信タイミング制御部26を含む無線受信部25において送信タイミング制御部26以外の部分と、無線送信部23と、については無線通信のインターフェース回路により実現される。送信タイミング制御部26は、無線マスタ装置N201の遅延制御部14と同様、処理回路により実現される。
 以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
 11,21 有線通信部、12,22 無線通信部、13,23 無線送信部、14 遅延制御部、15,25 無線受信部、26 送信タイミング制御部、N1 産業用マスタ機器、N101,N102,N103,…,N100+m 産業用スレーブ機器、N201 無線マスタ装置、N301,N302,N303,…,N300+m 無線スレーブ装置。

Claims (10)

  1.  無線子局と無線通信を行う無線親局である無線通信装置であって、
     入力された信号に対して伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定する遅延制御手段と、
     前記遅延時間に基づいて前記信号を遅延させて前記無線子局へ送信する無線送信手段と、
     を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2.  前記無線送信手段は、入力された前記信号のうち、前記伝送周期の起点となる信号に前記遅延時間の情報を格納して前記無線子局へ送信する、
     ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3.  前記遅延制御手段は、入力された前記信号のうち、送信すると応答が返信されてくる各信号に対して、同一伝送周期内では同一の遅延時間を設定する、
     ことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4.  前記無線子局に接続するスレーブ機器と伝送周期毎に通信を行うマスタ機器と接続し、
     前記遅延制御手段は、前記マスタ機器から前記信号が入力されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  5.  無線親局と無線通信を行う無線子局である無線通信装置であって、
     前記無線親局が、入力された信号に対して伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定し、前記遅延時間に基づいて前記信号を遅延させて前記無線子局へ送信する場合に、
     前記無線親局から通知された前記遅延時間の情報に基づいて、現在の伝送周期での前記信号の送信タイミングを設定する送信タイミング設定手段と、
     前記無線親局から受信した前記信号を、前記送信タイミングで送信する通信手段と、
     を備えることを特徴とする無線通信装置。
  6.  前記送信タイミング設定手段は、前記無線親局から受信した、送信すると応答が返信されてくる信号に対して、前記遅延時間に基づいて送信を遅延させる送信タイミングを設定する、
     ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
  7.  前記送信タイミング設定手段は、前記無線親局から受信した、送信すると応答が返信されてくる信号に対して、送信を遅延させない送信タイミングを設定する、
     ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
  8.  前記無線親局に接続するマスタ機器と伝送周期毎に通信を行うスレーブ機器と接続し、
     前記通信手段は、前記無線親局から受信した前記信号を、前記送信タイミングで前記スレーブ機器に送信することを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  9.  無線親局と無線子局との間で無線通信を行う無線通信システムであって、
     前記無線親局は、
     入力された信号に対して伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定する遅延制御手段と、
     前記遅延時間に基づいて前記信号を遅延させて前記無線子局へ送信する無線送信手段と、
     を備え、
     前記無線子局は、
     前記無線親局から通知された前記遅延時間の情報に基づいて、現在の伝送周期での前記信号の送信タイミングを設定する送信タイミング設定手段と、
     前記無線親局から受信した前記信号を、前記送信タイミングで送信する通信手段と、
     を備えることを特徴とする無線通信システム。
  10.  無線親局と無線子局との間で無線通信を行う無線通信システムの無線通信方法であって、
     前記無線親局が、入力された信号に対して伝送周期毎にランダムに遅延時間を設定する制御を行う遅延制御ステップと、
     前記無線親局が、前記遅延時間に基づいて前記信号を遅延させて前記無線子局へ送信する無線送信ステップと、
     前記無線子局が、前記無線親局から通知された前記遅延時間の情報に基づいて、現在の伝送周期での前記信号の送信タイミングを設定する送信タイミング設定ステップと、
     前記無線子局が、前記無線親局から受信した前記信号を、前記送信タイミングで送信する通信ステップと、
     を含むことを特徴とする無線通信方法。
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