WO2015174151A1 - 半導体素子のオン抵抗測定方法および半導体素子のオン抵抗測定装置 - Google Patents

半導体素子のオン抵抗測定方法および半導体素子のオン抵抗測定装置 Download PDF

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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/26Testing of individual semiconductor devices

Definitions

  • Silicon carbide epitaxial layer 17 has drift region 12, body region 13, source region 14, and contact region 18.
  • the drift region 12 is an n-type (first conductivity type) region containing a donor impurity such as nitrogen.
  • the concentration of the donor impurity in the drift region 12 is, for example, about 5.0 ⁇ 10 15 cm ⁇ 3 .
  • the body region 13 is a region having p-type (second conductivity type).
  • the acceptor impurity contained in body region 13 is, for example, Al (aluminum) or B (boron).
  • the concentration of the acceptor impurity contained in body region 13 is, for example, about 1 ⁇ 10 17 cm ⁇ 3 .
  • the semiconductor element 1a is, for example, a vertical semiconductor element.
  • Vertical semiconductor elements are, for example, MOSFETs and Schottky barrier diodes.
  • the semiconductor substrate 10 is a wide band gap semiconductor substrate.
  • the wide band gap semiconductor is a semiconductor having a larger band gap than silicon, such as silicon carbide, gallium nitride, and diamond.
  • Semiconductor substrate 10 included in substrate 1 is, for example, a silicon carbide substrate.
  • the maximum diameter W of the surface 4b of the substrate support 4 is 100 mm or more. Therefore, even if the maximum diameter of the substrate 1 is 100 mm or more, the substrate 1 can be firmly adsorbed to the surface 4 b of the substrate support portion 4.

Abstract

 半導体素子(1a)のオン抵抗を測定する工程は、第1領域(31)に位置する少なくとも1以上の吸着孔(4a)により基板(1)を吸引しつつ、表面(4b)から第1領域(31)を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔(4a)により基板(1)を吸引しない状態で、第1領域(31)上における基板(1)の部分に設けられた半導体素子(1a)のオン抵抗を測定する工程と、第2領域(32)に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板(1)を吸引しつつ、表面(4b)から第2領域(32)を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔(4a)により基板(1)を吸引しない状態で、第2領域(32)上における基板(1)の部分に設けられた半導体素子(1a)のオン抵抗を測定する工程を含む。これにより、精度良く半導体素子のオン抵抗を測定可能な、半導体素子のオン抵抗測定方法および半導体素子のオン抵抗測定装置を提供する。

Description

半導体素子のオン抵抗測定方法および半導体素子のオン抵抗測定装置
 本発明は、半導体素子のオン抵抗測定方法および半導体素子のオン抵抗測定装置に関し、特定的には、複数の吸着孔が設けられた基板支持部を用いた半導体素子のオン抵抗測定方法および半導体素子のオン抵抗測定装置に関する。
 オン抵抗は、パワー半導体装置の重要な特性の一つであり、半導体素子が形成された後の検査工程において測定される。オン抵抗の測定は、通常、複数の半導体素子が形成されたウェハ状態で実施される。たとえば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のオン抵抗を測定する場合、ゲート電極にゲート電圧を印加してMOSFETをオン状態とし、あるドレイン電流を流した場合におけるソース電極およびドレイン電極の間の電圧を測定することでオン抵抗が求められる。
 検査工程において、たとえば真空吸着によりウェハがステージに保持された後、ウェハ上に形成された半導体素子の電極にプローブを接触させ、当該プローブを介して半導体素子のオン抵抗が測定される。特開2003-59985号公報(特許文献1)には、加熱冷却装置と、ステージを移動させるステージ機構部と、断熱部とが設けられたステージが記載されている。当該ステージによれば、断熱部が加熱冷却装置とステージ機構部との間に設けられることにより、加熱冷却装置からステージ機構部への熱伝達量を低減することで、ウェハの反りが低減される。
特開2003-59985号公報
 近年、半導体基板の直径は大きくなり、かつ低損失化のために半導体基板の厚みが小さくなる傾向にある。半導体基板の直径が大きくなって、かつ厚みが小さくなると、半導体基板は反りやすくなる。特に、炭化珪素などの化合物半導体を用いた半導体基板は、珪素基板と比較して反りが大きくなる。半導体基板の反りが大きくなると、半導体基板の裏面に形成された電極が、基板保持部の表面と良好に接触できない領域が発生するため、精度良く半導体素子のオン抵抗を測定することが困難となる。
 本発明の一態様の目的は、精度良く半導体素子のオン抵抗を測定可能な、半導体素子のオン抵抗測定方法および半導体素子のオン抵抗測定装置を提供することである。
 本発明の一態様に係る半導体素子のオン抵抗測定方法は以下の工程を備えている。表面に複数の吸着孔が設けられた基板支持部と、第1プローブを含む測定部とが準備される。複数の半導体素子が形成された基板が基板支持部の表面に配置される。第1プローブが、複数の半導体素子の中の少なくとも1つの半導体素子の電極に接続される。測定部を用いて半導体素子のオン抵抗が測定される。半導体素子のオン抵抗を測定する工程は、基板支持部の表面の外周に囲まれた領域内の位置から、外周全体の中の一部である第1外周部に向かって放射状に広がる第1領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板を吸引しつつ、表面から第1領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板を吸引しない状態で、第1領域上における基板の部分に設けられた半導体素子のオン抵抗を測定する工程と、基板支持部の表面の外周に囲まれた領域内の位置から、外周全体の中の一部であって、かつ第1外周部と少なくとも一部は異なる第2外周部に向かって放射状に広がる第2領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板を吸引しつつ、表面から第2領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板を吸引しない状態で、第2領域上における基板の部分に設けられた半導体素子のオン抵抗を測定する工程とを含む。
 本発明の一態様に係る半導体素子のオン抵抗測定装置は、吸着機構と、測定部とを備えている。吸着機構は、複数の半導体素子が形成された基板を吸着可能である。測定部は、複数の半導体素子のオン抵抗を測定可能である。吸着機構は、表面に複数の吸着孔が設けられた基板支持部と、複数の吸着孔による吸引を制御可能な制御部とを含む。測定部は、半導体素子の電極に電気的に接続可能な第1プローブを含む。制御部は、第1状態において、基板支持部の表面の外周に囲まれた領域内の位置から、外周全体の中の一部である第1外周部に向かって放射状に広がる第1領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板を吸引しつつ、表面から第1領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板を吸引しないように制御可能に構成され、かつ、第2状態において、基板支持部の表面の外周に囲まれた領域内の位置から、外周全体の中の一部であって、かつ第1外周部と少なくとも一部は異なる第2外周部に向かって放射状に広がる第2領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板を吸引しつつ、表面から第2領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板を吸引しないように制御可能に構成されている。
 本発明の一態様によれば、精度良く半導体素子のオン抵抗を測定可能な、半導体素子のオン抵抗測定方法および半導体素子のオン抵抗測定装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定装置の構成を概略的に示す断面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法に用いられる基板の構成を概略的に示す平面模式図である。 図2の領域IIIの拡大図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のチップの構成を示す平面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子の構成を概略的に示す断面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定装置の基板支持部の表面の構成を概略的に示す平面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法の第1状態を示す平面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法の第2状態を示す平面模式図である。 第1領域と第2領域との重なり状態を示す平面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法の第3状態を示す平面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法の第4状態を示す平面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法の第5状態を示す平面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法の第6状態を示す平面模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
 最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
 発明者は、半導体素子のオン抵抗を精度良く測定する方策について鋭意研究の結果、以下の知見を得て本発明を見出した。
 基板1の直径が大きくなり、かつ基板1の厚みが小さくなると、基板1は反りやすくなる。また基板1を構成する半導体材料が炭化珪素などの化合物半導体の場合は、珪素などの単一の元素からなる場合よりも、基板1は反りやすい。基板1は、高温の場合だけでなく常温の場合においても反っている。常温において、基板1が大きく反っている場合においては、基板1の裏面に形成された電極の表面全体を基板支持部4の表面4b全体に接触させることは困難である。つまり、基板支持部4の表面4bに基板1を配置すると、基板1の裏面に形成された電極の表面の一部は、基板支持部4の表面4bに良好に接するが、その他の部分は、基板支持部4の表面4bには十分に接しない。この状態で、半導体素子1aのオン抵抗を測定すると、基板支持部4の表面4bと接している基板1の部分に形成された半導体素子1aのオン抵抗は精度良く測定されるが、基板支持部4の表面4bと十分に接していない基板1の部分に形成された半導体素子1aのオン抵抗を測定すると、半導体素子1aを流れる電流が、良好に接触している電極の部分に向かって曲がるので、半導体素子1aのオン抵抗の値が高く測定される傾向にある。つまり、半導体素子1aのオン抵抗の測定精度が劣化する。またオン抵抗が、たとえば10mΩ以下程度と小さくなってくると、より高精度に半導体素子1aのオン抵抗を測定することが必要とされる。
 基板1の裏面に形成された電極の表面の一部だけ見ると、当該一部はある程度平坦である。そのため、基板1の裏面に形成された電極の表面の一部のみを基板支持部4の表面4bの一部に吸着させることで、当該電極の表面の一部は、基板支持部4の表面4bの一部と良好に接触させることができる。良好に接している領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を測定することで、当該領域上における半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。次に、基板1の裏面に形成された電極の表面の他の一部のみを基板支持部4の表面4bの他の一部に吸着させた状態で、良好に吸着している領域上の半導体素子1aのオン抵抗を測定する。上記作業を繰り返すことにより、基板1の全面における半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することが可能となる。
 (1)本発明の一態様に係る半導体素子のオン抵抗測定方法は以下の工程を備えている。表面4bに複数の吸着孔4aが設けられた基板支持部4と、第1プローブ6bを含む測定部3とが準備される。複数の半導体素子1aが形成された基板1が基板支持部4の表面4bに配置される。第1プローブ6bが、複数の半導体素子1aの中の少なくとも1つの半導体素子1aの電極16に接続される。測定部3を用いて半導体素子1aのオン抵抗が測定される。半導体素子1aのオン抵抗を測定する工程は、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の位置から、外周全体の中の一部である第1外周部31aに向かって放射状に広がる第1領域31に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第1領域31を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸引しない状態で、第1領域31上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定する工程と、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の位置から、外周全体の中の一部であって、かつ第1外周部と少なくとも一部は異なる第2外周部32aに向かって放射状に広がる第2領域32に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板1を吸引しつつ、表面4bから第2領域32を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸引しない状態で、第2領域32上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定する工程とを含む。
 上記(1)に係る半導体素子のオン抵抗測定方法によれば、常温時において基板1が大きく反っている場合においても、基板1の裏面に形成された電極の表面の一部のみを基板支持部4の表面4bの一部に吸着させることで、当該電極の表面の一部は、基板支持部4の表面4bの一部と良好に接触可能である。良好に接している電極の領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を測定することで、当該領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。また基板支持部4の表面4bの一部に設けられた吸着孔4aのみにより基板1を吸引するので、吸引力の弱いポンプであっても基板1を基板支持部4の表面4bに吸着させることができる。
 (2)上記(1)に係る半導体素子のオン抵抗測定方法において好ましくは、第1領域31は、第2領域32と重なる領域31cと、第2領域32と重ならない領域31dとを有する。これにより、重なる領域31cにおいて、基板1の裏面に形成された電極が、基板支持部4の表面4bと良好に接触することができる。結果として、半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。
 (3)上記(2)に係る半導体素子のオン抵抗測定方法において好ましくは、半導体素子1aのオン抵抗を測定する工程は、第1領域31および第2領域32上に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第1領域31および第2領域32を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸着しない状態で、第1領域31と第2領域32とが重なる領域上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定する工程をさらに含む。これにより、第1領域31が第2領域32と重なる領域31cにおいて、基板1の裏面に形成された電極が、基板支持部4の表面4bと良好に接触することができる。結果として、第1領域31が第2領域32と重なる領域31cにおいて、半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。
 (4)上記(1)~(3)のいずれかに係る半導体素子のオン抵抗測定方法において好ましくは、半導体素子1aは、裏面電極20を有する。電極に接続する工程は、第1プローブ6bを電極16に電気的に接続する工程と、第2プローブ6aを裏面電極20に電気的に接続する工程とを含む。半導体のオン抵抗を測定する工程は、第1プローブ6bと第2プローブ6aとの間において半導体素子1aのオン抵抗が測定される。これにより、表面電極16および裏面電極20の間のオン抵抗を精度良く測定することができる。
 (5)上記(1)~(4)のいずれかに係る半導体素子のオン抵抗測定方法において好ましくは、基板1は、炭化珪素基板を含む。炭化珪素は化合物半導体であるため、常温においても大きな反りを有する。上記半導体素子のオン抵抗測定方法は、常温においても大きな反りを有する炭化珪素基板を含む基板に対して好適に利用可能である。
 (6)上記(1)~(5)のいずれかに係る半導体素子のオン抵抗測定方法において好ましくは、基板1の主面1dの最大径は、100mm以上である。基板1の主面1dの最大径が大きくなると、基板1は反りやすくなる。上記半導体素子のオン抵抗測定方法は、基板1の主面1dの最大径が100mm以上の基板1に対して好適に利用可能である。
 (7)上記(1)~(6)のいずれかに係る半導体素子のオン抵抗測定方法において好ましくは、基板1の厚みは、300μm以下である。基板1の厚みが小さくなると、基板1は反りやすくなる。上記半導体素子のオン抵抗測定方法は、基板1の厚みが300μm以下の基板1に対して好適に利用可能である。
 (8)本発明の一態様に係る半導体素子のオン抵抗測定装置100は、吸着機構2と、測定部3とを備えている。吸着機構2は、複数の半導体素子1aが形成された基板1を吸着可能である。測定部3は、複数の半導体素子1aのオン抵抗を測定可能である。吸着機構2は、表面4bに複数の吸着孔4aが設けられた基板支持部4と、複数の吸着孔4aによる吸引を制御可能な制御部5とを含む。測定部3は、半導体素子1aの電極16に電気的に接続可能な第1プローブ6bを含む。制御部5は、第1状態において、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の位置31bから、外周全体の中の一部である第1外周部31aに向かって放射状に広がる第1領域31に位置する少なくとも1以上の吸着孔により基板1を吸引しつつ、表面4bから第1領域31を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸引しないように制御可能に構成され、かつ、第2状態において、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の位置32bから、外周全体の中の一部であって、かつ第1外周部31aと少なくとも一部は異なる第2外周部32aに向かって放射状に広がる第2領域32に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第2領域32を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸引しないように制御可能に構成されている。
 上記(8)に係る半導体素子のオン抵抗測定装置100によれば、常温時において基板1が大きく反っている場合においても、基板1の裏面に形成された電極の表面の一部のみを基板支持部4の表面4bの一部に吸着させることで、当該電極の表面の一部は、基板支持部4の表面4bの一部と良好に接触可能である。良好に接している電極の領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を測定することで、当該領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。また基板支持部4の表面4bの一部に設けられた吸着孔4aのみにより基板1を吸引するので、吸引力の弱いポンプであっても基板1を基板支持部4の表面4bに吸着させることができる。
 (9)上記(8)に係る半導体素子のオン抵抗測定装置100において好ましくは、第1領域31は、第2領域32と重なる領域31cと、第2領域32と重ならない領域31dとを有する。これにより、重なる領域31cにおいて、基板1の裏面に形成された電極が、基板支持部4の表面4bと良好に接触することができる。結果として、半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。
 (10)上記(8)または(9)に係る半導体素子のオン抵抗測定装置100において好ましくは、半導体素子1aは、裏面電極20を有する。測定部3は、裏面電極20に電気的に接続される第2プローブ6aを含む。測定部は、第1プローブおよび第2プローブの間において半導体素子のオン抵抗を測定可能に構成されている。これにより、表面電極16および裏面電極20の間のオン抵抗を精度良く測定することができる。
 (11)上記(8)~(10)のいずれかに係る半導体素子のオン抵抗測定装置100において好ましくは、基板支持部4の表面4bの最大径Wは、100mm以上である。これにより、基板1の最大径が100mm以上の場合であっても、基板1を基板支持部4の表面4bに強固に吸着することができる。
 (12)上記(8)~(11)のいずれかに係る半導体素子のオン抵抗測定装置100において好ましくは、基板支持部4の表面4bと垂直な方向から見て、吸着孔4aの面積は、半導体素子1aのチップ1bの面積の2%以上10%以下である。吸着孔4aの面積は、半導体素子1aのチップ1bの面積の2%未満であれば、基板1を基板支持部4の表面4bに吸着する力が十分ではない。吸着孔4aの面積は、半導体素子1aのチップ1bの面積の10%以上であれば、基板1に設けられた裏面電極が基板支持部4の表面4bと接触する面積が小さくなるので、オン抵抗を精度良く測定することが困難となる。吸着孔4aの面積を、半導体素子1aのチップ1bの面積の2%以上10%以下とすることにより、十分な吸着力で基板1を基板支持部4の表面4bに吸着しながら、半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。
 (13)上記(8)~(12)のいずれかに係る半導体素子のオン抵抗測定装置100において好ましくは、基板支持部4の表面4bと平行な方向における、半導体素子1aのチップ1bの短辺方向に沿った吸着孔4aのピッチx2は、短辺方向に沿った半導体素子1aのチップ1bのピッチx1以下である。これにより、少なくともチップ1bに対して1以上の吸着孔4aが割り当てられるため、各チップ1bを強固に基板支持部4の表面4bに吸着することができる。
 (14)上記(8)~(13)のいずれかに係る半導体素子のオン抵抗測定装置100において好ましくは、制御部5は、第1状態において、第1領域31上に位置する基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成され、かつ第2状態において、第2領域32上に位置する基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成されている。これにより、制御部5により自動で各領域上における半導体素子1aのオン抵抗を測定することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
 以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。また、本明細書中の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。また、負の指数については、結晶学上、”-”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
 まず、本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定装置100の構成について説明する。
 図1を参照して、実施の形態1に係る半導体素子のオン抵抗測定装置100は、吸着機構2と、測定部3とを主に有している。吸着機構2は、基板支持部4と、吸引ポンプ7と、制御部5とを主に有しており、複数の半導体素子1aが形成された基板1を吸着可能に構成されている。基板支持部4は、基板1を支持可能な表面4bを有している。基板支持部4の表面4bには、複数の吸着孔4aが設けられている。複数の吸着孔4aは、たとえば基板支持部4を貫通し、基板支持部4の裏面に開口している。基板支持部4の裏面に設けられた開口部は、たとえば吸引ポンプ7に接続されている。制御部5は、複数の吸着孔4aによる吸引を制御可能に構成されている。
 測定部3は、ゲート駆動部8と、電圧源9と、プローブ6とを主に有しており、複数の半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成されている。ゲート駆動部8は、ゲート電極27にゲート電圧を印加可能に設けられている。電圧源9は、ソース電極16およびドレイン電極20の間にドレイン電圧を印加可能に設けられている。測定部3は、ソース電極16およびドレイン電極20の間のドレイン電流を測定可能な電流測定部(図示せず)を有していてもよい。
 プローブ6は、半導体素子1aの電極16に電気的に接続可能に構成されている。プローブ6は、たとえば、第1プローブ6bと、第2プローブ6aと、第3プローブ6cとを有している。半導体素子1aが、たとえば表面電極16と、裏面電極20、ゲート電極27とを有する縦型半導体である場合、第1プローブ6bは、表面電極16に電気的に接続されるように構成されており、第2プローブ6aは、裏面電極20に電気的に接続されるように構成されており、第3プローブ6cは、ゲート電極27に電気的に接続されるように構成されている。ゲート駆動部8は、第1プローブ6bと第3プローブ6cとの間に設けられていてよい。電圧源9は、第2プローブ6aと第3プローブ6cとの間に設けられていてもよい。測定部3は、第1プローブ6bおよび第2プローブ6aの間において半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成されている。
 次に、基板支持部4により表面4bに吸着される基板の構成について説明する。
 図2を参照して、基板1の主面1dにおいて、外周部1cに囲まれた領域には、複数の半導体素子1aが形成されている。複数の半導体素子1aの各々は、たとえばダイシングライン50により分離可能に構成されている。ダイシングライン50は、ある特定の方向(たとえば<1-100>方向)に沿って延在する第1ダイシングライン50aと、ある特定の方向に対して垂直な方向(たとえば<11-20>方向)に沿って延在する第2ダイシングライン50bとを含む。
 図3は、図2の領域IIIの拡大図である。図3を参照して、複数の半導体素子1aの各々は、ダイシングライン50によって互いに隔てられている。複数の半導体素子1aの各々の表面には、たとえばゲート電極27とソース電極16とが露出している。つまり、ゲート電極27およびソース電極16の各々は、基板1の第1の主面1d側に露出している。半導体素子1aのチップは、平面視において、たとえば長方形の形状を有する。複数の半導体素子1aのチップの各々は、第1ダイシングライン50aが延在する方向に沿って一定の間隔y1で設けられており、かつ第2ダイシングライン50bが延在する方向に沿って一定の間隔x1で設けられている。
 図4は、基板1がダイシングライン50に沿って切断された場合に形成される半導体素子1aのチップ1bである。図4に示すように半導体素子1aのチップ1bは、平面視(基板1の主面1dに対して垂直な方向から見た視野)において、たとえば長方形または正方形の形状を有する。つまり、半導体素子1aのチップ1bが長方形の場合、半導体素子1aのチップ1bは、長辺と短辺とを有する。半導体素子1aのチップ1bの長辺の長さy3および短辺の長さx3の各々は、たとえば2mm以上6mm以下程度である。
 次に、半導体素子1aの一例としてのMOSFETの構成について説明する。
 図5は、基板1の第1の主面1dに平行な方向に沿った視野(断面視)における、半導体素子1aの構成を示す断面模式図である。図5を参照して、半導体素子1aの一例としてのMOSFET1aは、たとえば縦型半導体素子であり、炭化珪素基板10と、ゲート電極27と、ゲート酸化膜15と、層間絶縁膜21と、ソース電極16と、ドレイン電極20とを主に有している。炭化珪素基板10は、第1の主面10aと、第1の主面10aと反対側の第2の主面10bとを有し、炭化珪素単結晶基板11と、炭化珪素単結晶基板11上に設けられた炭化珪素エピタキシャル層17とを主に含む。
 炭化珪素単結晶基板11は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素単結晶からなる。炭化珪素基板10の第1の主面10aの最大径は、たとえば100mmより大きく、好ましくは150mm以上である。炭化珪素基板10の第1の主面10aは、たとえば{0001}面または{0001}面から8°以下オフした面である。具体的には、第1の主面10aは、たとえば(0001)面または(0001)面から8°以下程度オフした面であり、第2の主面10bは、(000-1)面または(000-1)面から8°以下程度オフした面である。炭化珪素基板10の厚みは、たとえば600μm以下であり、好ましくは300μm以下である。
 炭化珪素エピタキシャル層17は、ドリフト領域12と、ボディ領域13と、ソース領域14と、コンタクト領域18とを有している。ドリフト領域12は、窒素などのドナー不純物を含むn型(第1導電型)の領域である。ドリフト領域12におけるドナー不純物の濃度は、たとえば5.0×1015cm-3程度である。ボディ領域13はp型(第2導電型)を有する領域である。ボディ領域13に含まれるアクセプタ不純物は、たとえばAl(アルミニウム)またはB(ホウ素)などである。ボディ領域13に含まれるアクセプタ不純物の濃度は、たとえば1×1017cm-3程度である。
 ソース領域14は、リンなどのドナー不純物を含むn型の領域である。ソース領域14は、ボディ領域13に取り囲まれるように形成されている。ソース領域14のドナー不純物の濃度は、ドリフト領域12のドナー不純物の濃度よりも高い。ソース領域14のドナー不純物の濃度はたとえば1×1020cm-3である。ソース領域14は、ボディ領域13によりドリフト領域12と隔てられている。
 コンタクト領域18は、アルミニウムなどのアクセプタ不純物を含むp型領域である。コンタクト領域18は、ソース領域14に囲まれて設けられており、ボディ領域13に接して形成されている。コンタクト領域18のアクセプタ不純物の濃度は、ボディ領域13のアクセプタ不純物の濃度よりも高い。コンタクト領域18におけるAlまたはBなどの不純物濃度はたとえば1×1020cm-3である。
 ゲート酸化膜15は、一方のソース領域14の上部表面から他方のソース領域14の上部表面にまで延在するように炭化珪素基板10の第1の主面10aに接して形成されている。ゲート酸化膜15は、炭化珪素基板10の第1の主面10aにおいてソース領域14、ボディ領域13およびドリフト領域12に接している。ゲート酸化膜15は、たとえば二酸化珪素からなっている。ゲート酸化膜15の厚みは、たとえば40nm以上60nm以下程度である。
 ゲート電極27は、一方のソース領域14上から他方のソース領域14上にまで延在するように、ゲート酸化膜15に接触して配置されている。ゲート電極27は、炭化珪素基板10との間にゲート酸化膜15を挟むようにゲート酸化膜15上に設けられている。ゲート電極27は、ソース領域14、ボディ領域13およびドリフト領域12の上方にゲート酸化膜15を介して形成されている。ゲート電極27は、たとえば不純物がドーピングされたポリシリコンまたはAlなどの導電体からなっている。ゲート電極27は、第3プローブ6c(図1参照)に電気的に接続される。
 ソース電極16は、ソース電極部16aと表面保護電極16bと有する。ソース電極部16aは、炭化珪素基板10の第1の主面10aにおいてソース領域14およびコンタクト領域18と接する。ソース電極部16aは、たとえばTiAlSiを含む。ソース電極部16aは、ソース領域14とオーミック接合している。表面保護電極16bは、ソース電極部16aと直接接触しており、層間絶縁膜21を覆うように設けられている。表面保護電極16bは、ソース電極16を介してソース領域14と電気的に接続されている。ソース電極16の表面保護電極16bは、第1プローブ6b(図1参照)に電気的に接続される。
 層間絶縁膜21は、ゲート電極27を覆うようにゲート電極27およびゲート酸化膜15の各々に接して設けられている。層間絶縁膜21は、ゲート電極27とソース電極16とを電気的に絶縁している。
 ドレイン電極20は、ドレイン電極部20aと、裏面保護電極20bとを含む。ドレイン電極部20aは、炭化珪素基板10の第2の主面10bに接して設けられている。ドレイン電極部20aは、NiSi(ニッケルシリサイド)など、炭化珪素単結晶基板11とオーミックコンタクト可能な材料からなっている。裏面保護電極20bは、ドレイン電極部20aと電気的に接続されており、基板支持部4の表面4bに接し、基板支持部4を介して第2プローブ6a(図1参照)に電気的に接続される。
 次に、基板支持部4の表面4bの構成について図6を参照して説明する。図6において、基板支持部4の表面4bに基板1が配置された状態を破線で示す。基板支持部4の表面4bに対して垂直な方向から見た場合、基板支持部4の表面4bは、たとえば円形の形状を有する。基板1の外周部1cは、基板支持部4の表面4bの外周部の内側に位置する。つまり、基板1の表面4bの直径は、基板支持部4の表面4bの直径よりも小さい。基板支持部4の表面4bの最大径Wは、たとえば100mm以上であり、このましくは150mm以上である。
 図6に示すように、基板支持部4の表面4bには複数の吸着孔4aが設けられている。複数の吸着孔4aの各々は、一定の間隔を隔てて設けられている。たとえば、半導体素子1aのチップ1bの各々の直下において、一つの吸着孔4aが設けられている。基板1において半導体素子1aのチップ1bが設けられていない領域の直下においても複数の吸着孔4aの一部が設けられていてもよい。図3、図4および図6を参照して、基板支持部4の表面4bと平行な方向における、半導体素子1aのチップ1bの短辺方向に沿った吸着孔のピッチx2は、短辺方向に沿った半導体素子1aのチップ1bのピッチx1以下であることが好ましい。同様に、基板支持部4の表面4bと平行な方向における、半導体素子1aのチップ1bの長辺方向に沿った吸着孔のピッチy2は、長辺方向に沿った半導体素子1aのチップ1bのピッチy1以下であってもよい。たとえば、半導体素子1aのチップ1bの短辺方向の長さが4mmの場合、半導体素子1aのチップ1bの短辺方向のピッチは、たとえば4.1mm以上4.5mm以下である。また半導体素子1aのチップ1bの短辺方向に沿った吸着孔4aのピッチx2は、たとえば4.1mm以上4.5mm以下である。
 好ましくは、基板支持部4の表面4bと垂直な方向から見て、吸着孔4aの面積は、半導体素子1aのチップ1bの面積の2%以上10%以下である。図4を参照して、半導体素子1aのチップ1bの面積は、長辺方向の長さy3と短辺方向の長さx3との積で計算される。基板支持部4の表面4bに対して垂直な方向で見た場合、吸着孔4aの形状はたとえば円形であり、吸着孔4aの面積は、当該円の面積(図4において斜線で示す部分の面積)となる。
 次に、基板1を基板支持部4の表面4bに吸着する方法について説明する。
 本実施の形態の吸着機構2は、基板支持部4の表面4bのある特定の領域に設けられた吸着孔4aを用いた吸引を行うことにより、基板1を表面4bに吸着させ、かつ表面4bにおいて当該ある特定の領域以外の領域に設けられた吸着孔4aを用いた吸引を行わないように構成されている。制御部5が吸着孔4aを用いて基板1の吸引を制御するように構成されている。
 図8を参照して、制御部5は、第1状態において、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の第1位置31bから、表面4bの外周全体の中の一部である第1外周部31aに向かって放射状に広がる第1領域31に位置する全ての吸着孔により基板1を吸引しつつ、表面4bから第1領域31を除いた領域に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しないように制御可能に構成されている。つまり、図8において、斜線で示された第1領域31に位置する吸着孔4aにより基板1が基板支持部4の表面4bに吸着され、かつ表面4bにおいて斜線で示された第1領域31以外の領域に位置する吸着孔4aによっては基板1を基板支持部4の表面4bには吸着しないように構成されている。第1領域31には、少なくとも1以上の吸着孔4aが設けられており、好ましくは複数の吸着孔4aが設けられている。なお、上記第1位置31bは、表面4bにおいて外周よりも内側の領域に位置し、外周上には位置しない。好ましくは、制御部5は、第1状態において、第1領域31上に位置する基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成されている。
 図9を参照して、制御部5は、第1状態とは異なる第2状態において、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の第2位置32bから、外周全体の中の一部であって、かつ第1外周部31aと少なくとも一部は異なる第2外周部32aに向かって放射状に広がる第2領域32に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第2領域32を除いた領域に位置する全ての吸着孔により基板1を吸引しないように制御可能に構成されている。つまり、図9において、斜線で示された第2領域32に位置する吸着孔4aにより基板1が基板支持部4の表面4bに吸着され、かつ表面4bにおいて斜線で示された第2領域32以外の領域に位置する吸着孔4aによっては基板1を基板支持部4の表面4bには吸着しないように構成されている。第2領域32には、少なくとも1以上の吸着孔4aが設けられており、好ましくは複数の吸着孔4aが設けられている。なお、上記第2位置32bは、表面4bにおいて外周よりも内側の領域に位置し、外周上には位置しない。上記第2位置32bは、上記第1位置31bと同じ位置であってもよいし、異なる位置であってもよい。好ましくは、制御部5は、第2状態において、第2領域32上に位置する基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成されている。
 図10を参照して、好ましくは、第1領域31は、第2領域32と重なる領域31cと、第2領域32と重ならない領域31dとを有する。つまり、第1領域31は、第2領域32と一部重なる。第1領域31および第2領域32は、基板支持部4の表面4bの中心に対して対角線上に設けられていてもよい。たとえば第2領域32の第2位置32bは、第1領域31内に設けられ、かつ第1領域31の第1位置31bは、第2領域32内に設けられていてもよい。好ましくは、制御部5は、ある状態において、第1領域31および第2領域32上に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第1領域31および第2領域32を除いた領域に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸着しないように構成されていてもよい。好ましくは、制御部5は、この状態において、第1領域31と第2領域32とが重なる領域31c上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成されていてもよい。
 以上のように、制御部5は、基板支持部4の表面4bを一部が重なる2以上の領域に分割し、各領域における吸着孔4aによる吸引を独立に制御するように構成されている。分割される領域の数は、たとえば4以上であることが好ましいが、分割される領域の数は、特に限定されない。たとえば、各吸着孔4aに連通するパイプに電磁弁を設け、当該電磁弁の開閉を制御部5によって制御することにより、上記各領域における吸着孔4aによる吸引を独立に制御可能である。代替的な方法としては、各領域に連通する複数の吸引ポンプを設け、各吸引ポンプによる吸引を制御部5によって制御することによって、上記各領域における吸着孔4aによる吸引を独立に制御してもよい。
 次に、本発明の一実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法について説明する。
 まず、基板支持部及び測定部準備工程(S10:図7)が実施される。具体的には、図1を参照して、基板支持部4と、プローブ6を含む測定部3とが準備される。基板支持部4の表面4bには複数の吸着孔4aが設けられている。基板支持部4および測定部3の構成は上述の通りである。
 次に、基板を基板支持部の表面に配置する工程(S20:図7)が実施される。図1および図6を参照して、複数の半導体素子1aが形成された基板1が基板支持部4の表面4bに配置される。好ましくは、基板1が含む半導体基板10の第1の主面10aの最大径は、100mm以上であり、より好ましくは150mm以上である。好ましくは、基板1が含む半導体基板10の厚みは、300μm以下であり、より好ましくは200μm以下である。なお、半導体基板10の厚みは、半導体基板10の第2の主面10bが研磨された後に第2の主面10bに裏面電極20が形成された後における厚みである。半導体素子1aは、たとえば縦型半導体素子である。縦型半導体素子は、たとえばMOSFETおよびショットキーバリアダイオードなどである。好ましくは、半導体基板10は、ワイドバンドギャップ半導体基板である。ワイドバンドギャップ半導体とは、シリコンよりもバンドギャップが大きい半導体であり、たとえば炭化珪素、窒化ガリウムおよびダイアモンドなどである。基板1が含む半導体基板10は、たとえば炭化珪素基板である。
 半導体素子1aが縦型半導体素子の場合、半導体素子1aは、表面電極16と、裏面電極20とを有する。半導体素子1aが、MOSFETの場合、表面電極16は、たとえばソース電極であり、裏面電極20は、たとえばドレイン電極である。半導体素子1aが、ショットキーバリアダイオードの場合、表面電極16は、たとえばショットキー電極であり、裏面電極20は、たとえばオーミック電極である。基板1を基板支持部4の表面4bに配置する工程において、半導体素子1aの裏面電極20が基板支持部4の表面4bに電気的に接するように配置される。
 次に、プローブを電極に接続する工程(S30:図7)が実施される。具体的には、プローブ6が、複数の半導体素子1aの中の少なくとも1つの半導体素子1aの電極16に接続される。具体的には、図1を参照して、プローブ6は、たとえば表面電極16に接続される第1プローブ6bと、裏面電極20に接続される第2プローブ6aとを有している。プローブ6は、ゲート電極27と接続される第3プローブ6cを有していてもよい。たとえば半導体素子1aがMOSFETの場合、第1プローブ6bは、ソース電極16に電気的に接続され、第2プローブ6aは、基板支持部4を介してドレイン電極20に電気的に接続され、第3プローブ6cは、ゲート電極27に電気的に接続される。
 次に、オン抵抗を測定する工程(S40:図7)が実施される。具体的には、制御部5によって、基板支持部4の表面4bに設けられた吸着孔4aによって基板1が吸引されて基板支持部4の表面4bに吸着されるように制御された状態で、測定部3を用いて半導体素子1aのオン抵抗が測定される。第1プローブ6bと第2プローブ6aとの間において半導体素子1aのオン抵抗が測定される。たとえば、ゲート駆動部8により、ゲート電極27にゲート電圧を印加して、MOSFETをオン状態にした状態で、ソース電極16およびドレイン電極20の間に電圧源9によりドレイン電圧を印加して、ソース電極16およびドレイン電極20の間のドレイン電流を測定する。ソース電極16およびドレイン電極20の間のドレイン電圧をドレイン電流で割ることにより、半導体素子1aのオン抵抗が算出可能である。
 図8を参照して、まず第1状態において、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の第1位置31bから、外周全体の中の一部である第1外周部31aに向かって放射状に広がる第1領域31に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第1領域31を除いた領域に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しない状態で、第1領域31上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗が測定される。つまり、図8において、斜線で示された第1領域31に位置する吸着孔4aにより基板1が基板支持部4の表面4bに吸着され、かつ表面4bにおいて斜線で示された第1領域31以外の領域に位置する吸着孔4aによっては基板1を基板支持部4の表面4bには吸着しないように基板1が基板支持部4の表面4bに保持される。第1領域31には、少なくとも1以上の吸着孔4aが設けられており、好ましくは複数の吸着孔4aが設けられている。なお、上記第1位置31bは、表面4bにおいて外周よりも内側の領域に位置し、外周上には位置しない。
 図9を参照して、次に第2状態において、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の第2位置32bから、外周全体の中の一部であって、かつ第1外周部と少なくとも一部は異なる第2外周部32aに向かって放射状に広がる第2領域32に位置する全ての吸着孔により基板1を吸引しつつ、表面4bから第2領域32を除いた領域に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しない状態で、第2領域32上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗が測定される。つまり、図9において、斜線で示された第2領域32に位置する吸着孔4aにより基板1が基板支持部4の表面4bに吸着され、かつ表面4bにおいて斜線で示された第2領域32以外の領域に位置する吸着孔4aによっては基板1を基板支持部4の表面4bには吸着しないようにして、基板1が基板支持部4の表面4bに保持される。第2領域32には、少なくとも1以上の吸着孔4aが設けられており、好ましくは複数の吸着孔4aが設けられている。なお、上記第2位置32bは、表面4bにおいて外周よりも内側の領域に位置し、外周上には位置しない。上記第2位置32bは、上記第1位置31bと同じ位置であってもよいし、異なる位置であってもよい。
 図10を参照して、好ましくは、第1領域31は、第2領域32と重なる領域31cと、第2領域32と重ならない領域31dとを有する。つまり、第1領域31は、第2領域32と一部重なる。第1位置31bは、第2領域32内に位置し、第2位置32bは、第1領域31内に位置していてもよい。
 図11を参照して、次に第3状態において、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の第3位置33bから、外周全体の中の一部である第3外周部33aに向かって放射状に広がる第3領域33に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第3領域33を除いた領域に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しない状態で、第3領域33上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗が測定される。つまり、図11において、斜線で示された第3領域33に位置する吸着孔4aにより基板1が基板支持部4の表面4bに吸着され、かつ表面4bにおいて斜線で示された第3領域33以外の領域に位置する吸着孔4aによっては基板1を基板支持部4の表面4bには吸着しないように基板1が基板支持部4の表面4bに保持される。第3領域33には、少なくとも1以上の吸着孔4aが設けられており、好ましくは複数の吸着孔4aが設けられている。なお、上記第3位置33bは、表面4bにおいて外周よりも内側の領域に位置し、外周上には位置しない。
 図11に示すように、第3外周部33aは、第1外周部31aおよび第2外周部32aの各々の一部と重なる。第3領域33は、第1領域31と一部重なっており、かつ第2領域32と一部重なっている。第3領域33は、第1領域31および第2領域32の双方と重なっている領域を有する。第1位置31bおよび第3位置33bの各々は、第2領域32内に位置する。
 図12を参照して、次に第4状態において、基板支持部4の表面4bの外周に囲まれた領域内の第4位置34bから、外周全体の中の一部である第4外周部34aに向かって放射状に広がる第4領域34に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第4領域34を除いた領域に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しない状態で、第4領域34上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗が測定される。つまり、図12において、斜線で示された第4領域34に位置する吸着孔4aにより基板1が基板支持部4の表面4bに吸着され、かつ表面4bにおいて斜線で示された第4領域34以外の領域に位置する吸着孔4aによっては基板1を基板支持部4の表面4bには吸着しないように基板1が基板支持部4の表面4bに保持される。第4領域34には、少なくとも1以上の吸着孔4aが設けられており、好ましくは複数の吸着孔4aが設けられている。なお、上記第4位置34bは、表面4bにおいて外周よりも内側の領域に位置し、外周上には位置しない。
 図12に示すように、第4外周部34aは、第1外周部31aおよび第2外周部32aの各々の一部と重なる。第4領域34は、第1領域31と一部重なっており、第2領域32と一部重なっており、かつ第3領域33と一部重なっている。第4領域34は、第1領域31、第2領域32および第3領域33の各々と重なっている領域を有する。第1位置31bおよび第4位置34bの各々は、第3領域33内に位置する。
 図13を参照して、次に第5状態において、第1領域31および第2領域32上に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第1領域31および第2領域32を除いた領域に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸着しない状態で、第1領域31と第2領域32とが重なる領域31c上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗が測定される。つまり、図13において、斜線で示された第1領域31および第2領域32に位置する吸着孔4aにより基板1が基板支持部4の表面4bに吸着され、かつ表面4bにおいて斜線で示された第1領域31および第2領域32以外の領域に位置する吸着孔4aによっては基板1を基板支持部4の表面4bには吸着しないように基板1が基板支持部4の表面4bに保持される。
 図14を参照して、次に第6状態において、第3領域33および第4領域34上に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第3領域33および第4領域34を除いた領域に位置する全ての吸着孔4aにより基板1を吸着しない状態で、第3領域33と第4領域34とが重なる領域34c上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗が測定される。つまり、図14において、斜線で示された第3領域33および第4領域34に位置する吸着孔4aにより基板1が基板支持部4の表面4bに吸着され、かつ表面4bにおいて斜線で示された第3領域33および第4領域34以外の領域に位置する吸着孔4aによっては基板1を基板支持部4の表面4bには吸着しないように基板1が基板支持部4の表面4bに保持される。
 なお、上記実施の形態において、第1状態から第6状態の順番の先後が入れ替わってもよい。たとえば第5状態の後に第1状態が行われてもよい。また第1状態および第2状態が実施されていればよく、他のいずれかの状態は実施されなくてもよい。たとえば第6状態が省略されてもよい。さらに上記実施の形態において、第1導電型はn型であり、かつ第2導電型はp型であるとして説明したが、第1導電型をp型とし、かつ第2導電型をn型としてもよい。半導体素子の一例としてMOSFETを例に挙げて説明したが、半導体素子は、ダイオード、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)およびJFET(Junction Field Effect Transistor)などであってもよい。
 次に、本実施の形態に係る半導体素子のオン抵抗測定方法およびオン抵抗測定装置の作用効果について説明する。
 本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定方法によれば、常温時において基板1が大きく反っている場合においても、基板1の裏面に形成された電極の表面の一部のみを基板支持部4の表面4bの一部に吸着させることで、当該電極の表面の一部は、基板支持部4の表面4bの一部と良好に接触可能である。良好に接している電極の領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を測定することで、当該領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。また基板支持部4の表面4bの一部に設けられた吸着孔4aのみにより基板1を吸引するので、吸引力の弱いポンプであっても基板1を基板支持部4の表面4bに吸着させることができる。
 また本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定方法によれば、第1領域31は、第2領域32と重なる領域31cと、第2領域32と重ならない領域31dとを有する。これにより、重なる領域31cにおいて、基板1の裏面に形成された電極が、基板支持部4の表面4bと良好に接触することができる。結果として、半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定方法によれば、半導体素子1aのオン抵抗を測定する工程は、第1領域31および第2領域32上に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸引しつつ、表面4bから第1領域31および第2領域32を除いた領域に位置する少なくとも1以上の吸着孔4aにより基板1を吸着しない状態で、第1領域31と第2領域32とが重なる領域上における基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定する工程をさらに含む。これにより、第1領域31が第2領域32と重なる領域31cにおいて、基板1の裏面に形成された電極が、基板支持部4の表面4bと良好に接触することができる。結果として、第1領域31が第2領域32と重なる領域31cにおいて、半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定方法によれば、半導体素子1aは、裏面電極20を有する。電極に接続する工程は、第1プローブ6bを電極16に電気的に接続する工程と、第2プローブ6aを裏面電極20に電気的に接続する工程とを含む。半導体のオン抵抗を測定する工程は、第1プローブ6bと第2プローブ6aとの間において半導体素子1aのオン抵抗が測定される。これにより、表面電極16および裏面電極20の間のオン抵抗を精度良く測定することができる。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定方法によれば、基板1は、炭化珪素基板を含む。炭化珪素は化合物半導体であるため、常温においても大きな反りを有する。上記半導体素子のオン抵抗測定方法は、常温においても大きな反りを有する炭化珪素基板を含む基板に対して好適に利用可能である。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定方法によれば、基板1の主面1dの最大径は、100mm以上である。基板1の主面1dの最大径が大きくなると、基板1は反りやすくなる。上記半導体素子のオン抵抗測定方法は、基板1の主面1dの最大径が100mm以上の基板1に対して好適に利用可能である。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定方法によれば、基板1の厚みは、300μm以下である。基板1の厚みが小さくなると、基板1は反りやすくなる。上記半導体素子のオン抵抗測定方法は、基板1の厚みが300μm以下の基板1に対して好適に利用可能である。
 本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定装置100によれば、常温時において基板1が大きく反っている場合においても、基板1の裏面に形成された電極の表面の一部のみを基板支持部4の表面4bの一部に吸着させることで、当該電極の表面の一部は、基板支持部4の表面4bの一部と良好に接触可能である。良好に接している電極の領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を測定することで、当該領域上に形成されている半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。また基板支持部4の表面4bの一部に設けられた吸着孔4aのみにより基板1を吸引するので、吸引力の弱いポンプであっても基板1を基板支持部4の表面4bに吸着させることができる。
 また本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定装置100によれば、第1領域31は、第2領域32と重なる領域31cと、第2領域32と重ならない領域31dとを有する。これにより、重なる領域31cにおいて、基板1の裏面に形成された電極が、基板支持部4の表面4bと良好に接触することができる。結果として、半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定装置100によれば、半導体素子1aは、裏面電極20を有する。測定部3は、裏面電極20に電気的に接続される第2プローブ6aを含む。測定部は、第1プローブおよび第2プローブの間において半導体素子のオン抵抗を測定可能に構成されている。これにより、表面電極16および裏面電極20の間のオン抵抗を精度良く測定することができる。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定装置100によれば、基板支持部4の表面4bの最大径Wは、100mm以上である。これにより、基板1の最大径が100mm以上の場合であっても、基板1を基板支持部4の表面4bに強固に吸着することができる。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定装置100によれば、基板支持部4の表面4bと垂直な方向から見て、吸着孔4aの面積は、半導体素子1aのチップ1bの面積の2%以上10%以下である。吸着孔4aの面積は、半導体素子1aのチップ1bの面積の2%未満であれば、基板1を基板支持部4の表面4bに吸着する力が十分ではない。吸着孔4aの面積は、半導体素子1aのチップ1bの面積の10%以上であれば、基板1に設けられた裏面電極が基板支持部4の表面4bと接触する面積が小さくなるので、オン抵抗を精度良く測定することが困難となる。吸着孔4aの面積を、半導体素子1aのチップ1bの面積の2%以上10%以下とすることにより、十分な吸着力で基板1を基板支持部4の表面4bに吸着しながら、半導体素子1aのオン抵抗を精度良く測定することができる。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定装置100によれば、基板支持部4の表面4bと平行な方向における、半導体素子1aのチップ1bの短辺方向に沿った吸着孔4aのピッチx2は、短辺方向に沿った半導体素子1aのチップ1bのピッチx1以下である。これにより、少なくともチップ1bに対して1以上の吸着孔4aが割り当てられるため、各チップ1bを強固に基板支持部4の表面4bに吸着することができる。
 さらに本実施の形態に係るMOSFET1aのオン抵抗測定装置100によれば、制御部5は、第1状態において、第1領域31上に位置する基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成され、かつ第2状態において、第2領域32上に位置する基板1の部分に設けられた半導体素子1aのオン抵抗を測定可能に構成されている。これにより、制御部5により自動で各領域上における半導体素子1aのオン抵抗を測定することができる。
 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基板、1a MOSFET、1a 半導体素子、1b チップ、1c 外周部、1d 主面、2 吸着機構、3 測定部、4 基板支持部、4a 吸着孔、4b 表面、5 制御部、6 プローブ、6a 第2プローブ、6b 第1プローブ、6c 第3プローブ、7 吸引ポンプ、8 ゲート駆動部、9 電圧源、10 半導体基板(炭化珪素基板)
10a 第1の主面、10b 第2の主面、11 炭化珪素単結晶基板、12 ドリフト領域、13 ボディ領域、14 ソース領域、15 ゲート酸化膜、16 電極(表面電極,ソース電極)、16a ソース電極部、16b 表面保護電極、17 炭化珪素エピタキシャル層、18 コンタクト領域、20 裏面電極(ドレイン電極)、20a ドレイン電極部、20b 裏面保護電極、21 層間絶縁膜、27 ゲート電極、31 第1領域、31a 第1外周部、31b 第1位置、32 第2領域、32a 第2外周部、32b 第2位置、33 第3領域、33a 第3外周部、33b 第3位置、34 第4領域、34a 第4外周部、34b 第4位置、50 ダイシングライン、50a 第1ダイシングライン、50b 第2ダイシングライン、100 オン抵抗測定装置、W 最大径、x1,x2,y1,y2 ピッチ、x3,y3 長さ

Claims (14)

  1.  表面に複数の吸着孔が設けられた基板支持部と、第1プローブを含む測定部とを準備する工程と、
     複数の半導体素子が形成された基板を前記基板支持部の前記表面に配置する工程と、
     前記第1プローブを、複数の前記半導体素子の中の少なくとも1つの前記半導体素子の電極に接続する工程と、
     前記測定部を用いて前記半導体素子のオン抵抗を測定する工程とを備え、
     前記半導体素子のオン抵抗を測定する工程は、
     前記基板支持部の前記表面の外周に囲まれた領域内の位置から、前記外周全体の中の一部である第1外周部に向かって放射状に広がる第1領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しつつ、前記表面から前記第1領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しない状態で、前記第1領域上における前記基板の部分に設けられた前記半導体素子のオン抵抗を測定する工程と、
     前記基板支持部の前記表面の前記外周に囲まれた領域内の位置から、前記外周全体の中の一部であって、かつ前記第1外周部と少なくとも一部は異なる第2外周部に向かって放射状に広がる第2領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しつつ、前記表面から前記第2領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しない状態で、前記第2領域上における前記基板の部分に設けられた前記半導体素子のオン抵抗を測定する工程とを含む、半導体素子のオン抵抗測定方法。
  2.  前記第1領域は、前記第2領域と重なる領域と、前記第2領域と重ならない領域とを有する、請求項1に記載の半導体素子のオン抵抗測定方法。
  3.  前記半導体素子のオン抵抗を測定する工程は、
     前記第1領域および前記第2領域上に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しつつ、前記表面から前記第1領域および前記第2領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸着しない状態で、前記第1領域と前記第2領域とが重なる領域上における前記基板の部分に設けられた前記半導体素子のオン抵抗を測定する工程をさらに含む、請求項2に記載の半導体素子のオン抵抗測定方法。
  4.  前記半導体素子は、裏面電極を有し、
     前記電極に接続する工程は、前記第1プローブを前記電極に電気的に接続する工程と、第2プローブを前記裏面電極に電気的に接続する工程とを含み、
     前記半導体素子のオン抵抗を測定する工程は、前記第1プローブと前記第2プローブとの間において前記半導体素子のオン抵抗が測定される、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の半導体素子のオン抵抗測定方法。
  5.  前記基板は、炭化珪素基板を含む、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の半導体素子のオン抵抗測定方法。
  6.  前記基板の主面の最大径は、100mm以上である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の半導体素子のオン抵抗測定方法。
  7.  前記基板の厚みは、300μm以下である、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の半導体素子のオン抵抗測定方法。
  8.  複数の半導体素子が形成された基板を吸着可能な吸着機構と、
     複数の前記半導体素子のオン抵抗を測定可能な測定部とを備え、
     前記吸着機構は、表面に複数の吸着孔が設けられた基板支持部と、複数の前記吸着孔による吸引を制御可能な制御部とを含み、
     前記測定部は、前記半導体素子の電極に電気的に接続可能な第1プローブを含み、
     前記制御部は、
     第1状態において、前記基板支持部の前記表面の外周に囲まれた領域内の位置から、前記外周全体の中の一部である第1外周部に向かって放射状に広がる第1領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しつつ、前記表面から前記第1領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しないように制御可能に構成され、かつ、
     第2状態において、前記基板支持部の前記表面の前記外周に囲まれた領域内の位置から、前記外周全体の中の一部であって、かつ前記第1外周部と少なくとも一部は異なる第2外周部に向かって放射状に広がる第2領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しつつ、前記表面から前記第2領域を除いた領域に位置する少なくとも1以上の前記吸着孔により前記基板を吸引しないように制御可能に構成されている、半導体素子のオン抵抗測定装置。
  9.  前記第1領域は、前記第2領域と重なる領域と、前記第2領域と重ならない領域とを有する、請求項8に記載の半導体素子のオン抵抗測定装置。
  10.  前記半導体素子は、裏面電極を有し、
     前記測定部は、前記裏面電極に電気的に接続される第2プローブを含み、
     前記測定部は、前記第1プローブおよび前記第2プローブの間において前記半導体素子のオン抵抗を測定可能に構成されている、請求項8または請求項9に記載の半導体素子のオン抵抗測定装置。
  11.  前記基板支持部の前記表面の最大径は、100mm以上である、請求項8~請求項10のいずれか1項に記載の半導体素子のオン抵抗測定装置。
  12.  前記基板支持部の前記表面と垂直な方向から見て、前記吸着孔の面積は、前記半導体素子のチップの面積の2%以上10%以下である、請求項8~請求項11のいずれか1項に記載の半導体素子のオン抵抗測定装置。
  13.  前記基板支持部の前記表面と平行な方向における、前記半導体素子のチップの短辺方向に沿った前記吸着孔のピッチは、前記短辺方向に沿った前記半導体素子のチップのピッチ以下である、請求項8~請求項12のいずれか1項に記載の半導体素子のオン抵抗測定装置。
  14.  前記制御部は、
     前記第1状態において、前記第1領域上に位置する前記基板の部分に設けられた前記半導体素子のオン抵抗を測定可能に構成され、かつ、
     前記第2状態において、前記第2領域上に位置する前記基板の部分に設けられた前記半導体素子のオン抵抗を測定可能に構成されている、請求項8~請求項13のいずれか1項に記載の半導体素子のオン抵抗測定装置。
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