WO2015136732A1 - 切断装置及び切断方法 - Google Patents

Abstract

　切断装置（１０）は、連続ファスナーチェーン（１）のスペース部（５）の検出に応じてチェーンストッパ（６１）をスペース部（５）内に進出させ、引張りばね（７３）の弾性力に抗して連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置まで搬送する。その後、止具（６）を有する連続ファスナーチェーン（１）の場合には、チェーンストッパ（６１）をスペース部（５）から離間させて連続ファスナーチェーン（１）を切断位置（ＣＬ２）に位置決めする。また、開き具（７）を有する連続ファスナーチェーン（１）の場合には、搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）の従動ローラ（２３Ａ、２３Ｂ）を上昇させ、引張りばね（７３）の弾性力により連続ファスナーチェーン（１）を後退させて、開き具（７）が収容溝（１１２）に収容された切断位置（ＣＬ１）に位置決めされる。これにより、止具（６）または開き具（７）を有する連続ファスナーチェーン（１）を、互いに位置が異なる切断位置に確実に位置決めすることができる。

Description

切断装置及び切断方法

　本発明は、ファスナーエレメント列に所定の間隔で設けられたスペース部の一端に止具または開き具を有する連続ファスナーチェーンを、所定の位置で切断する切断装置及び切断方法に関する。

　従来、止具及びスライダーが取り付けられた長尺の連続ファスナーチェーンに対して、切断装置を用いて、エレメントの無いスペース部を横切って切断することによってスライドファスナーを製造するスライドファスナーの仕上げ装置が知られている（例えば、特許文献１参照）。

日本国特開平７－７９８１７号公報

　ところで、スライドファスナーは、材質、形状、幅や長さ寸法などが異なる多種のファスナーテープ、ファスナーエレメント、止具、開き具、及びスライダーなどが組み合わされて構成されており、極めて多くの種類を有する。このため、従来の切断装置では、複数の部品毎に複数種類の交換部品を用意して、連続ファスナーチェーンの種類が変更される度に、複数種類の交換部品から適正な部品を選択して交換・調整している。さらに、適正な部品の組合せがリストアップされた交換表を用いて交換部品を選択していた。このため、交換部品の選択が面倒であるばかりでなく、誤った交換部品が組み合わされる虞があり、また、交換部品の保管、交換、或いは調整に長時間を要するという問題があった。更に、連続ファスナーチェーンの種類によっては、切断装置そのものを専用装置として複数台準備しなければならず、改善の余地があった。

　また、特許文献１に記載のような仕上げ装置の他に、スライダーを備えずに、止具または開き具を有する連続ファスナーチェーンを切断して、止具または開き具を有するファスナーテープを製造し、後工程で、スライダーを取り付けることが行われている。このため、止具または開き具を有する連続ファスナーチェーンを切断する専用の切断装置が望まれている。

　本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、交換が必要な部品を最小限に留め、簡単な構造の調整部材を用いて調整作業を行うことで、多種類の連続ファスナーチェーンに容易に対応することができる切断装置及び切断方法を提供することにある。

　本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
（１）　一対のファスナーテープの縁部に沿って設けられたファスナーエレメント列に所定の間隔でファスナーエレメントが無いスペース部が形成され、該スペース部の少なくとも一端に止具または開き具が設けられる連続ファスナーチェーンを所定の位置で切断する切断装置であって、
　連続ファスナーチェーンを搬送する搬送機構と、
　連続ファスナーチェーンを切断する刃及びダイと、刃を駆動する駆動部と、を有する切断機構と、
　スペース部内に進出して搬送方向における連続ファスナーチェーンの停止位置を位置決めするチェーンストッパと、チェーンストッパを駆動するチェーンストッパ駆動手段と、有するチェーンストッパ機構と、
を備え、
　搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備え、
　ダイは、刃と協働して連続ファスナーチェーンを切断する平坦部と、平坦部から窪んで連続ファスナーチェーンの搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、止具または開き具を収容する収容溝と、を備え、
　止具を有する連続ファスナーチェーンの場合には、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパをスペース部から離間させて、連続ファスナーチェーンを所定の切断位置に位置決めし、その後、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する第１の制御動作と、
　開き具を有する連続ファスナーチェーンの場合には、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、搬送ローラを上昇させることでばねの弾性力により連続ファスナーチェーンを後退させ、開き具が収容溝に収容された所定の切断位置に位置決めされ、その後、チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを下降させ、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する第２の制御動作と、
を実行する制御装置を有することを特徴とする切断装置。
（２）　刃は、止具を有する連続ファスナーチェーンを切断するための第１の刃と、開き具を有する連続ファスナーチェーンを切断するための第２の刃と、を有し、
　第１の刃と第２の刃のいずれかが使用されているかどうかを検知するセンサをさらに備え、
　センサによって検知される刃によって、第１の制御動作と第２の制御動作のいずれかを選択することを特徴とする（１）に記載の切断装置。
（３）　第１の制御動作と第２の制御動作は、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送するまでを共通のステップとして実行し、
　該共通のステップを実行した後、センサによって検知される刃によって、それぞれ異なる制御動作を実行することを特徴とする（２）に記載の切断装置。
（４）　止具を有する連続ファスナーチェーンの場合には、チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを上昇及び下降させることで、搬送ローラを連続ファスナーチェーンから一時的に離間させることを特徴とする（１）に記載の切断装置。
（５）　一対のファスナーテープの縁部に沿って設けられたファスナーエレメント列に所定の間隔でファスナーエレメントが無いスペース部が形成され、該スペース部の少なくとも一端に止具または開き具が設けられる連続ファスナーチェーンを所定の位置で切断する切断装置を用いた切断方法であって、
　切断装置は、
　連続ファスナーチェーンを搬送する搬送機構と、
　連続ファスナーチェーンを切断する刃及びダイと、刃を駆動する駆動部と、を有する切断機構と、
　スペース部内に進出して搬送方向における連続ファスナーチェーンの停止位置を位置決めするチェーンストッパと、チェーンストッパを駆動するチェーンストッパ駆動手段と、有するチェーンストッパ機構と、
を備え、
　搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備え、
　ダイは、刃と協働して連続ファスナーチェーンを切断する平坦部と、平坦部から窪んで連続ファスナーチェーンの搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、止具または開き具を収容する収容溝と、を備え、
　止具を有する連続ファスナーチェーンの場合には、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパをスペース部から離間させて、連続ファスナーチェーンを所定の切断位置に位置決めし、その後、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する第１の制御動作を実行し、
　開き具を有する連続ファスナーチェーンの場合には、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、搬送ローラを上昇させることでばねの弾性力により連続ファスナーチェーンを後退させ、開き具が収容溝に収容された所定の切断位置に位置決めされ、その後、チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを下降させ、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する第２の制御動作を実行することを特徴とする切断方法。
（６）　刃は、止具を有する連続ファスナーチェーンを切断するための第１の刃と、開き具を有する連続ファスナーチェーンを切断するための第２の刃と、を有し、
　第１の刃と第２の刃のいずれかが使用されているかどうかを検知するセンサをさらに備え、
　センサによって検知される刃によって、それぞれ異なる制御動作を実行することを特徴とする（５）に記載の切断方法。
（７）　第１の制御動作と第２の制御動作は、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送するまでを共通のステップとして実行し、
　該共通のステップを実行した後、センサによって検知される刃によって、それぞれ異なる制御動作を実行することを特徴とする（６）に記載の切断方法。
（８）　止具を有する連続ファスナーチェーンの場合には、チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを上昇及び下降させることで、搬送ローラを連続ファスナーチェーンから一時的に離間させることを特徴とする（４）に記載の切断方法。
（９）　一対のファスナーテープの縁部に沿って設けられたファスナーエレメント列に所定の間隔でファスナーエレメントが無いスペース部が形成され、該スペース部の少なくとも一端に開き具が設けられる連続ファスナーチェーンを所定の位置で切断する切断装置であって、
　連続ファスナーチェーンを搬送する搬送機構と、
　連続ファスナーチェーンを切断する刃及びダイと、刃を駆動する駆動部と、を有する切断機構と、
　スペース部内に進出して搬送方向における連続ファスナーチェーンの停止位置を位置決めするチェーンストッパと、チェーンストッパを駆動するチェーンストッパ駆動手段と、有するチェーンストッパ機構と、
を備え、
　搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備え、
　ダイは、連続ファスナーチェーンの搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、開き具を収容する収容溝と、を備え、
　開き具を有する連続ファスナーチェーンは、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、搬送ローラを上昇させることでばねの弾性力により連続ファスナーチェーンを後退させ、開き具が収容溝に収容された所定の切断位置に位置決めし、その後、チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを下降させ、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する制御動作を実行する制御装置を有することを特徴とする切断装置。
（１０）　一対のファスナーテープの縁部に沿って設けられたファスナーエレメント列に所定の間隔でファスナーエレメントが無いスペース部が形成され、該スペース部の少なくとも一端に開き具が設けられる連続ファスナーチェーンを所定の位置で切断する切断装置を用いた切断方法であって、
　切断装置は、
　連続ファスナーチェーンを搬送する搬送機構と、
　連続ファスナーチェーンを切断する刃及びダイと、刃を駆動する駆動部と、を有する切断機構と、
　スペース部内に進出して搬送方向における連続ファスナーチェーンの停止位置を位置決めするチェーンストッパと、チェーンストッパを駆動するチェーンストッパ駆動手段と、有するチェーンストッパ機構と、
を備え、
　搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備え、
　ダイは、連続ファスナーチェーンの搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、開き具を収容する収容溝を備え、
　開き具を有する連続ファスナーチェーンは、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、搬送ローラを上昇させることでばねの弾性力により連続ファスナーチェーンを後退させ、開き具が収容溝に収容された所定の切断位置に位置決めし、その後、チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを下降させ、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する制御動作を実行することを特徴とする切断方法。
（１１）　一対のファスナーテープの縁部に沿って設けられたファスナーエレメント列に所定の間隔でファスナーエレメントが無いスペース部が形成され、該スペース部の少なくとも一端に止具が設けられる連続ファスナーチェーンを所定の位置で切断する切断装置であって、
　連続ファスナーチェーンを搬送する搬送機構と、
　連続ファスナーチェーンを切断する刃及びダイと、刃を駆動する駆動部と、を有する切断機構と、
　スペース部内に進出して搬送方向における連続ファスナーチェーンの停止位置を位置決めするチェーンストッパと、チェーンストッパを駆動するチェーンストッパ駆動手段と、有するチェーンストッパ機構と、
を備え、
　搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備え、
　止具を有する連続ファスナーチェーンは、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、搬送ローラで連続ファスナーチェーンを所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパをスペース部から離間させて、連続ファスナーチェーンを所定の切断位置に位置決めし、その後、切断機構によって切断する制御動作を実行する制御装置を有することを特徴とする切断装置。
（１２）　チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを上昇及び下降させることで、搬送ローラを連続ファスナーチェーンから一時的に離間させることを特徴とする（１１）に記載の切断装置。
（１３）　一対のファスナーテープの縁部に沿って設けられたファスナーエレメント列に所定の間隔でファスナーエレメントが無いスペース部が形成され、該スペース部の少なくとも一端に止具が設けられる連続ファスナーチェーンを所定の位置で切断する切断装置を用いた切断方法であって、
　切断装置は、
　連続ファスナーチェーンを搬送する搬送機構と、
　連続ファスナーチェーンを切断する刃及びダイと、刃を駆動する駆動部と、を有する切断機構と、
　スペース部内に進出して搬送方向における連続ファスナーチェーンの停止位置を位置決めするチェーンストッパと、チェーンストッパを駆動するチェーンストッパ駆動手段と、有するチェーンストッパ機構と、
を備え、
　搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備え、
　止具を有する連続ファスナーチェーンは、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、搬送ローラで連続ファスナーチェーンを所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパをスペース部から離間させて、連続ファスナーチェーンを所定の切断位置に位置決めし、その後、切断機構によって切断する制御動作を実行することを特徴とする切断方法。
（１４）　チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを上昇及び下降させることで、搬送ローラを連続ファスナーチェーンから一時的に離間させることを特徴とする（１３）に記載の切断方法。

　本発明の止具または開き具が設けられる連続ファスナーチェーンを切断する切断装置及び切断方法によれば、搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備え、ダイは、刃と協働して連続ファスナーチェーンを切断する平坦部と、平坦部から窪んで連続ファスナーチェーンの搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、止具または開き具を収容する収容溝と、を備える。そして、止具を有する連続ファスナーチェーンは、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパをスペース部から離間させて、連続ファスナーチェーンを所定の切断位置に位置決めし、その後、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する。また、開き具を有する連続ファスナーチェーンは、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、搬送ローラを上昇させることでばねの弾性力により連続ファスナーチェーンを後退させ、開き具が収容溝に収容された所定の切断位置に位置決めされ、その後、チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを下降させ、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する。これにより、ダイの交換回数を削減することができ、且つ、止具または開き具を有する連続ファスナーチェーンを、互いに位置が異なる切断位置に確実に位置決めして切断することができる。

　さらに、本発明の開き具が設けられる連続ファスナーチェーンを切断する切断装置及び切断方法によれば、搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備え、ダイは、連続ファスナーチェーンの搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、開き具を収容する収容溝を備える。そして、開き具を有する連続ファスナーチェーンは、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、チェーンストッパを搬送方向と逆方向に付勢するばねの弾性力に抗して、搬送ローラで連続ファスナーチェーンをチェーンストッパと共に所定の位置まで搬送した後、搬送ローラを上昇させることでばねの弾性力により連続ファスナーチェーンを後退させ、開き具が収容溝に収容された所定の切断位置に位置決めされ、その後、チェーンストッパをスペース部から離間させた後、搬送ローラを下降させ、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する。これにより、開き具を有する連続ファスナーチェーンを、切断位置に確実に位置決めして切断することができる。

　また、本発明の止具が設けられる連続ファスナーチェーンを切断する切断装置及び切断方法によれば、搬送機構は、連続ファスナーチェーンを搬送する搬送ローラと、スペース部の有無を検出するスペース部感知センサと、を備える。そして、止具を有する連続ファスナーチェーンは、スペース部感知センサによるスペース部の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段によりチェーンストッパをスペース部内に進出させ、搬送ローラで連続ファスナーチェーンを所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパをスペース部から離間させて、連続ファスナーチェーンを所定の切断位置に位置決めし、その後、切断機構によって連続ファスナーチェーンを切断する。これにより、止具を有する連続ファスナーチェーンを、切断位置に確実に位置決めして切断することができる。

本発明に係る切断装置の斜視図である。 図１に示す切断装置の正面図である。 （ａ）は止具を備える連続ファスナーチェーンとその切断位置を示す平面図、（ｂ）は開き具を備える連続ファスナーチェーンとその切断位置を示す平面図、（ｃ）は逆開き具を備える連続ファスナーチェーンとその切断位置を示す平面図である。 連続ファスナーチェーンの切断に用いられる各種の上刃の正面図、及び側面図である。 連続ファスナーチェーンの切断に用いられる各種のダイの平面図、及び側面図である。 （ａ）は広幅ファスナーテープに合わせて幅が調整されたチェーンガイド機構の平面図、（ｂ）は図６（ａ）のＡ－Ａ線断面図及びチェーン幅調整部材の裏面図である。 （ａ）は狭幅ファスナーテープに合わせて幅が調整されたチェーンガイド機構の平面図、（ｂ）は図７（ａ）のＢ－Ｂ線断面図及びチェーン幅調整部材の裏面図である。 チェーンストッパ機構の構成を連続ファスナーチェーンと共に示す正面図である。 （ａ）は図８に示すチェーンストッパ機構の左側面図、（ｂ）は右側面図である。 チェーンストッパが前進した状態を示すチェーンストッパ機構の正面図である。 チェーンストッパ検出部によるチェーンストッパの検出状態を示す要部拡大図である。 位置調整部材によりチェーンストッパの位置が前方位置に調整されたチェーンストッパ機構の正面図である。 （ａ）は切断機構の正面図、（ｂ）は切断機構の側面図である。 （ａ）及び（ｂ）は、上刃とダイの取付け方を説明する拡大図である。 （ａ）はダイクランパによるダイストッパへの固定が開放されたダイの正面図及び側面図、（ｂ）はダイクランパによりダイストッパに固定されたダイの正面図及び側面図である。 切断装置の作動順序を示すフローチャートである。 連続ファスナーチェーンの搬送によりチェーンストッパが前進位置で停止した状態を示す切断装置の要部正面図である。 図１７の次の状態を示し、ばねの弾性力によりチェーンストッパと共に連続ファスナーチェーンが後退し、開き具が収容溝に収容された切断位置で停止した状態を示す切断装置の要部正面図である。

　以下、本発明に係る切断装置の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以後の説明において、連続ファスナーチェーンに関して上流側とは、該連続ファスナーチェーンの搬送方向手前側（図２においては左側）、下流側とは、該連続ファスナーチェーンの搬送方向後側（図２においては右側）とし、連続ファスナーチェーンの搬送方向下流側に向かって右側を右方向、左側を左方向とし、搬送方向及び左右方向と直交する方向を上下方向とする。

＜切断装置の概略構成＞
　先ず、本実施形態の切断装置１０の概略について、図１及び図２を参照して説明する。
　図１及び図２に示すように、切断装置１０は、連続ファスナーチェーン１を搬送する搬送機構２０と、搬送される連続ファスナーチェーン１の幅方向を案内するチェーンガイド機構４０と、チェーンストッパ６１によって連続ファスナーチェーン１の停止位置を位置決めするチェーンストッパ機構６０と、連続ファスナーチェーン１を切断する切断機構９０と、制御装置１４０と、を備える。切断装置１０は、搬送機構２０で間欠搬送された連続ファスナーチェーン１を、チェーンガイド機構４０によって案内して、切断機構９０によって所定の切断位置で切断する。

　なお、切断される連続ファスナーチェーン１（１Ａ，１Ｂ，１Ｃ）は、図３に示すように、長尺の一対のファスナーテープ２の対向するテープ側縁部２ａに沿ってエレメント３が設けられたファスナーエレメント列４を有し、所定の間隔ごとにファスナーエレメント列４が除去されてスペース部５が形成されている。スペース部５の一端には、止具６、開き具７Ａ、または逆開き具７Ｂが取り付けられている。スペース部５は初めからファスナーテープ２にエレメント３が取り付けられていない、もしくはファスナーテープ２に取り付けられたエレメント３が除去されてテープ側縁部２ａが対向している部分である。

　連続ファスナーチェーン１の切断位置は、スペース部５の一端に取り付けられている止具６、開き具７Ａ、または逆開き具７Ｂによって異なる位置で切断される。具体的には、止具６を有する連続ファスナーチェーン１Ａは、図３（ａ）に示すように、止具６より上流側であるスペース部５の略中間の切断線ＣＰ１で切断される。開き具７Ａ及び逆開き具７Ｂ（以下、開き具７と総称することもある）を有する連続ファスナーチェーン１Ｂ，１Ｃは、図３（ｂ）、（ｃ）に示すように、切断線の延長線が開き具７を横切り、スペース部５の上流側端部に形成された長孔９を通る切断線ＣＰ２で切断される。
　なお、図３では、連続ファスナーチェーン１として、ファスナーテープ２のテープ側縁部２ａの表裏を挟持する複数の単独の金属製のエレメント３からなるものが図示されているが、複数の単独の樹脂製のエレメントからなるものや、或いは、樹脂製のモノフィラメントをコイル状に巻回してなる連続状エレメントからなるものであってもよい。

　なお、このように仕様が異なる連続ファスナーチェーン１（１Ａ，１Ｂ，１Ｃ）は、図４及び図５に示すように、それぞれの仕様に適合した上刃９１とダイ９２との組合せにより所定の位置で切断される。具体的には、形状やサイズの異なる複数種類の上刃９１Ａ，９１Ｂ，９１Ｃと、収容溝１１２のサイズの異なる複数種類のダイ９２との組合せで、各種の連続ファスナーチェーン１に対応することができる。

　図４（ａ）に示す上刃９１Ａは、連続ファスナーチェーン１が上記３種類のエレメントのいずれを使用する場合においても、止具６を有する際に用いられ、ジグザグ状に形成された刃部１０３を有し、スペース部５の略中間で連続ファスナーチェーン１をジグザグ状に切断する。図４（ｂ）に示す上刃９１Ｂは、連続ファスナーチェーン１が上記３種類のエレメントのいずれかを使用する場合においても開き具７Ａを有する際と、金属製の単独のエレメント、又は連続状エレメントにおいて逆開き具７Ｂを有する場合に用いられ、開き具７Ａや逆開き具７Ｂとの干渉を防止するため、刃部１０３の中央部に逃げ溝１０３ａが形成されている。図４（ｃ）に示す上刃９１Ｃは、連続ファスナーチェーン１が樹脂製の単独のエレメントを使用する場合に逆開き具７Ｂを有する際に用いられ、ストレートの刃部１０３を有する。また、上刃９１Ｂは、開き具７Ａの寸法に合わせて逃げ溝１０３ａのサイズを変えた複数のものが準備されている。

　また、図５に示すように、ダイ９２は、上面に平坦部１１１を有すると共に、連続ファスナーチェーン１の搬送方向下流側となる位置に、平坦部１１１から窪んだ収容溝１１２を備え、収容溝１１２の幅ＷＡや平坦部１１１の搬送方向長さＬＡが異なるものが複数種類用意される。開き具７（７Ａ，７Ｂ）を有する連続ファスナーチェーン１Ｂ，１Ｃ（図３（ｂ），（ｃ）参照）は、ダイ９２の収容溝１１２を横断する切断位置ＣＬ１上で切断される。また、止具６を有する連続ファスナーチェーン１Ａは、ダイ９２の収容溝１１２から上流側に離間した平坦部１１１の切断位置ＣＬ２上で切断される。なお、連続ファスナーチェーン１の具体的な切断手順については、後に詳述する。

＜搬送機構＞
　図２に示すように、搬送機構２０は、切断機構９０の上流側及び下流側にそれぞれ配設された一対の搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂを備える。連続ファスナーチェーン１の搬送方向に沿って上流側と下流側に離間して配設された搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂは、それぞれ駆動ローラ２２Ａ，２２Ｂと従動ローラ２３Ａ，２３Ｂとを備え、駆動ローラ２２Ａ，２２Ｂと従動ローラ２３Ａ，２３Ｂとで連続ファスナーチェーン１を挟持して駆動ローラ２２Ａ，２２Ｂを回転駆動することで、連続ファスナーチェーン１を間欠搬送する。

　上流側に配置された従動ローラ２３Ａは、第１エアシリンダ２４のピストンロッド２４ａに連結されるＬ字状部材２４ｂによって上下駆動されるローラ支持体２５に回動自在に支持されており、第１エアシリンダ２４の作動により上下移動する。また、下流側に配置された従動ローラ２３Ｂは、第２エアシリンダ２６のピストンロッド２６ａに連結されるＬ字状部材２６ｂによって上下駆動されるローラ支持体２７に回動自在に支持されており、第２エアシリンダ２６の作動により上下移動する。

　上流側の搬送ローラ２１Ａより更に搬送方向上流側には、スペース部感知センサ２８が配置されている。スペース部感知センサ２８は、搬送される連続ファスナーチェーン１のエレメント３上を感知ローラ２９が転動し、エレメント３の有無を検出する。即ち、搬送される連続ファスナーチェーン１のスペース部５が、感知ローラ２９の位置に達すると、感知ローラ２９がスペース部５に進出することで、感知ローラ２９を取り付けた揺動レバー３０が揺動してスペース部５を検出する。

＜チェーンガイド機構＞
　チェーンガイド機構４０は、図２及び図６（ａ），（ｂ）に示すように、切断装置１０のベース４５に固定されたテーブル４６の上方で、該ベース４５に固定されたガイド用保持部材４７と、ガイド用保持部材４７の下面４７ａに固定されて左右方向に延設されるレール４８と、レール４８に摺動自在に取り付けられたスライダー４９に固定され、搬送される連続ファスナーチェーン１を案内する一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂと、ガイド用保持部材４７に形成された切欠き部５０に嵌合し、一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂの左右方向の間隔を変更するチェーン幅調整部材４４と、を備える。
　即ち、一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂは左右方向に離間した一対のスライダー４９に固定されている。一対のスライダー４９に固定されたそれぞれのチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂがスライダー４９とともにレール４８を左右方向に移動する。

　ファスナーテープ２の幅方向に離間した一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂは、ガイド本体４２Ａ，４２Ｂと、ガイド本体４２Ａ，４２Ｂの上面にボルト固定されて左右方向に延設された角棒状のピン支持体４３Ａ，４３Ｂとを有する。一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂは、切断装置１０のベース４５に固定されたテーブル４６の上面４６ａと、ガイド用保持部材４７の下面４７ａとの間で、左右方向に移動自在に配置されている。

　一対のガイド本体４２Ａ，４２Ｂは、中央側下面に前後方向の全長に亘って切欠き部４２ｃが形成されており、この切欠き部４２ｃとテーブル４６の上面４６ａとで画成されるコの字形溝に一対のファスナーテープ２を収容してファスナーテープ２の幅方向両端面を案内する。

　なお、上記実施形態では、一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂは、ファスナーテープ２の幅方向端面を案内するように、互いの間隔を調整しているが、一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂの先端面４２ｄによってファスナーエレメント列４の幅方向端面を案内するようにして、互いの間隔を調整するようにしてもよい。

　テーブル４６の幅方向中央には、連続ファスナーチェーン１の搬送方向（前後方向）に延びる溝４６ｂが形成されて、ファスナーエレメント列４を収容する。また、テーブル４６の下流側端部には、上下方向に貫通するスリット４６ｃが形成されている。スリット４６ｃには、後述するチェーンストッパ６１の先端部６１ａが下方から進出可能である。

　ガイド用保持部材４７には、平面視で略コの字型の切欠き部５０が形成され、この切欠き部５０に断面矩形のブロックであるチェーン幅調整部材４４が嵌合している。チェーン幅調整部材４４の上下面４４ａ，４４ｂには、それぞれ異なる間隔Ｌ１，Ｌ２で設けられた第１の被係合部である一対の第１嵌合孔５１が形成されている。なお、一対の第１嵌合孔５１が形成される面は、チェーン幅調整部材４４の上下面４４ａ，４４ｂだけに限定されず、必要に応じて左右側面を含む４面に形成してもよい。

　また、一対のピン支持体４３Ａ，４３Ｂ（チェーンガイド４１Ａ，４１Ｂ）には、第１の係合部である一対の第１係合ピン５２が植設されている。ピン支持体４３Ａ，４３Ｂの一対の第１係合ピン５２は、チェーン幅調整部材４４の上下面４４ａ，４４ｂに形成された第１嵌合孔５１の内、選択されたいずれか一方の第１嵌合孔５１に嵌合して、一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂの左右方向の間隔が規定される。

　チェーン幅調整部材４４の上下面４４ａ，４４ｂに設けられた複数対の第１嵌合孔５１の間隔Ｌ１，Ｌ２は、ファスナーテープ２の異なる幅Ｗ（図３参照）とファスナーエレメント３の幅に対応して設定されている。図７は、狭幅のファスナーテープ２に合わせて一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂの幅が調整されたチェーンガイド機構４０の平面図、及び断面図であり、間隔Ｌ２が狭い一対の第１嵌合孔５１が選択されて、ピン支持体４３Ａ，４３Ｂの第１係合ピン５２に嵌合することで、一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂの左右方向の間隔を、幅の狭いファスナーテープ２に合わせて変更している。即ち、複数対の第１嵌合孔５１の内、いずれか一対の第１嵌合孔５１を選択して第１係合ピン５２に嵌合することで、周辺部品などを交換することなく一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂの位置を調整して、幅の異なる連続ファスナーチェーン１に容易に対応することができる。

　また、一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂは、チェーン幅調整部材４４を切欠き部５０から取り外した後、スライダー４９と共に、テーブル４６から取り外し可能である。
　なお、第１嵌合孔５１及び第１係合ピン５２は、いずれか一方が複数対形成されればよい。また、チェーン幅調整部材４４の第１の被係合部を係合ピンとし、チェーンガイド４１Ａ,４１Ｂの第１の係合部を嵌合孔としてもよい。

＜チェーンストッパ機構＞
　チェーンストッパ機構６０は、図８から図１０に示すように、搬送される連続ファスナーチェーン１をチェーンストッパ６１で所定の切断位置に位置決めするための機構であり、チェーンストッパ６１と、チェーンストッパ６１を駆動するチェーンストッパ駆動手段６３とが、可動ベース６２上に配設されている。可動ベース６２は、連続ファスナーチェーン１の搬送方向に延設されてベース４５に固定されたレール６４ａと、可動ベース６２に固定されてレール６４ａに摺動自在に嵌合するスライダー６４ｂとからなるリニアガイド６４に案内されて、チェーンストッパ６１及びチェーンストッパ駆動手段６３と共に前後方向に移動可能である。

　チェーンストッパ駆動手段６３は、可動ベース６２に固定された支持ピン６５に回動自在に嵌合する第１リンク６６と、エアシリンダ６７のピストンロッド６８に固定された連結部材６８ａの支持ピン６９に回動自在に嵌合する第２リンク７０と、第１リンク６６及び第２リンク７０の一端とそれぞれピン７１ａ，７１ｂで連結されたチェーンストッパ６１と、から構成される４節リンク機構を有する。ピン７１ｂが嵌合する第２リンク７０のピン孔７０ａは上下方向に長い長孔であり、ピン７１ｂと連結部材６８ａとの間にコイルばね７２が配設されてピン７１ｂを上方に付勢している。

　第１リンク６６は、引張りばね７３により反時計方向に付勢されている。換言すれば、チェーンストッパ６１は、引張りばね７３の弾性力により連続ファスナーチェーン１の搬送方向と逆方向に付勢されて、前後方向に移動することができる。また、第１リンク６６には、第１及び第２ストッパねじ７４，７５が設けられ、それぞれ可動ベース６２に設けられた第１及び第２ストッパ７６，７７に当接して、第１リンク６６の作動範囲が制限されている。

　チェーンストッパ６１の先端部６１ａは、薄板により上方に向かって湾曲する略フック状に形成されており、エアシリンダ６７のピストンロッド６８が伸長したとき、チェーンストッパ６１が支持ピン６５を中心として反時計方向に回動して、テーブル４６のスリット４６ｃから上方に突出して連続ファスナーチェーン１のスペース部５内に進出可能である。

　また、チェーンストッパ６１の後端部６１ｂは、チェーンストッパ６１が回動または前後移動したとき、可動ベース６２に固定されたチェーンストッパ検出部７８の二又状検出部７８ａの間に進退可能となっている。これにより、チェーンストッパ検出部７８は、チェーンストッパ６１の作動状況を監視する。

　可動ベース６２の下部には、後方に向かって延びる棒状の連結部材７９が固定されている。また、ベース４５には、連結部材７９の上面に沿うように後方に向かって延びるブロック支持部材８０が固定されている。ブロック支持部材８０に形成された、平面視において矩形の切欠き８１には、断面矩形のブロックである位置調整部材８２が配置される。

　連結部材７９の上面には、第２の係合部である第２係合ピン８３が植設されている。また、位置調整部材８２の各面には、それぞれ位置調整部材８２の端面８２ａからの距離が異なる位置に、第２の被係合部である第２嵌合孔８４（８４ａ，８４ｂ）が形成されている。
　なお、可動ベース６２と連結部材７９は、本発明の保持部８５を構成する。

　そして、連結部材７９の第２係合ピン８３を、位置調整部材８２の任意の第２嵌合孔８４に選択的に嵌合させることで、可動ベース６２がチェーンストッパ駆動手段６３と共に前後方向に移動して、チェーンストッパ６１の前後方向位置が位置調整部材８２により調整される。

　なお、チェーンストッパ駆動手段６３は、エアシリンダ６７のピストンロッド６８が伸長して、チェーンストッパ６１の先端部６１ａがテーブル４６のスリット４６ｃから突出したとき、チェーンストッパ６１が略水平となるように、ピストンロッド６８の長さを調整する。さらに、第１ストッパねじ７４により第１リンク６６が略垂直に調整されると共に、第２ストッパねじ７５によりチェーンストッパ６１の前後方向ストロークが、所定の距離となるように、第１リンク６６の作動範囲が調整される。

　図１０に示すように、チェーンストッパ駆動手段６３は、チェーンストッパ６１の先端部６１ａが、スペース部５内に進出しているときに連続ファスナーチェーン１が搬送されると、第２ストッパねじ７５が第２ストッパ７７に当接するまで、第１及び第２リンク６６，７０が引張りばね７３の弾性力に抗して、支持ピン６５，６９を中心として時計方向に回動してチェーンストッパ６１が前方へ移動する。

　チェーンストッパ６１の移動は、チェーンストッパ検出部７８により検出可能である。具体的には、図１１（ａ）に示すように、エアシリンダ６７のピストンロッド６８が引き込まれてチェーンストッパ６１が右下がり状態のとき、後端部６１ｂが二又状検出部７８ａから上方に外れた状態となる。また、図１１（ｂ）に示すように、エアシリンダ６７のピストンロッド６８が伸長してチェーンストッパ６１が水平状態のとき、後端部６１ｂが二又状検出部７８ａの間に入り込みチェーンストッパ６１が検出される。更に、図１１（ｃ）に示すように、チェーンストッパ６１が引張りばね７３の弾性力に抗して前進すると、後端部６１ｂが二又状検出部７８ａから前方に外れて検出される。これにより、チェーンストッパ６１の状態が判別可能であり、搬送機構２０は、チェーンストッパ検出部７８からの信号に応じて制御される。

　チェーンストッパ６１の前後方向位置は、ブロック支持部材８０の切欠き８１に、選択された位置調整部材８２を組み付けて、第２係合ピン８３と第２嵌合孔８４とを選択的に組み付けることで調整される。図１２は、第２係合ピン８３を、位置調整部材８２の端面８２ａから遠い側の第２嵌合孔８４ｂに嵌合させた状態を示しており、可動ベース６２及びチェーンストッパ６１が図１０と比較して右方向に移動した位置に調整されている。このように、切断位置ＣＰ（図３参照）が異なる連続ファスナーチェーン１の種類に応じて、適合した位置調整部材８２を選択してブロック支持部材８０の切欠き８１に組み付けることで、チェーンストッパ６１の位置が調整される。
　なお、位置調整部材８２の第２の被嵌合部を係合ピンとし、連結部材７９の第２の係合部を嵌合孔としてもよい。その場合、位置調整部材８２の複数の面を用いて、複数の係合ピンが配置されればよい。

＜切断機構＞
　切断機構９０は、図４、図５及び図１３に示すように、協働して連続ファスナーチェーン１を所定の位置で切断する上刃９１及びダイ９２と、上刃９１を駆動する駆動部であるエアシリンダ９３と、を有する。上刃９１は、位置決めマグネット９５と共に上刃ホルダ９４に固定されている。なお、図１３及び図１４（ａ）は、止具６を有する連続ファスナーチェーン１Ａ用の上刃９１Ａが取り付けられている場合を示し、図１４（ｂ）は、開き具７（７Ａ，７Ｂ）を有する連続ファスナーチェーン１Ｂ，１Ｃ用の上刃９１Ｂが取り付けられる場合を示している。

　なお、止具６を有する連続ファスナーチェーン１Ａの切断位置ＣＬ２と、開き具７を有する連続ファスナーチェーン１Ｂ，１Ｃの切断位置ＣＬ１とは異なるが（図５参照）、図１４（ａ）及び（ｂ）に示すように、厚さの異なる上刃９１Ａ，９１Ｂを用いて刃部１０３の位置を変えることにより、同一の機構で対応することができ、切断機構９０の構成が簡素化される。

　上刃ホルダ９４は、ベース４５に固定された上刃ホルダ支持体９８のコの字溝９８ａに嵌合し、シリンダジョイント９７を介してエアシリンダ９３のピストンロッド９６に連結されている。上刃ホルダ９４は、エアシリンダ９３の作動により上刃ホルダ支持体９８に案内されて上刃９１と共に上下方向に移動する。

　位置決めマグネット９５は、上刃９１の上面９１ａに当接して上刃９１を位置決めする平坦な当接面９５ａを有する角板状に形成されて、ピン１１５によって位置決めされると共に、２本のボルト９９で上刃ホルダ９４に固定されている。

　上刃９１は、上刃ホルダ９４に固定するための上方に開放されたＵ字溝１０１と、下端部に形成された刃部１０３とを有する。上刃９１は、上面９１ａが位置決めマグネット９５の当接面９５ａに磁力により吸着されることで位置決めされ、ボルト１０２で上刃ホルダ９４に固定される。

　上刃ホルダ支持体９８の下方には、左右方向に延びるダイ支持溝１０５を上部に有する一対のダイストッパ１０４（１０４ａ，１０４ｂ）が、ベース４５に固定されている。一対のダイストッパ１０４ａ，１０４ｂの間には、エアシリンダ１０６のピストンロッド１０７に連結されて上下移動するダイクランパ１０８が配置されている。ダイクランパ１０８の上部には、ダイ支持溝１０５内に突出する係止部１０８ａが設けられている。

　ダイ９２は、上刃９１と協働して連続ファスナーチェーン１を切断する切断台を構成する平坦部１１１を上面に有する。平坦部１１１には、平面視において、搬送方向下流側に向かって開放されたコの字型の収容溝１１２が平坦部１１１から窪んで形成されている。ダイ９２の下部には、ダイクランパ１０８の係止部１０８ａと係合するコの字溝１１３が形成されている。

　図１５（ａ）も参照して、ダイ９２は、ダイ支持溝１０５内に突出する係止部１０８ａをコの字溝１１３に遊嵌させながら、ダイ支持溝１０５にスライド嵌合させてダイストッパ１０４に取り付けられる。ベース４５には、ダイ９２の奥側側面９２ａに対向する位置にマグネットねじ１１４が固定されており、ダイ支持溝１０５にスライド嵌合するダイ９２を磁力によって吸着してダイ９２の左右方向の位置決めを行う。

　ダイストッパ１０４のダイ支持溝１０５にダイ９２を嵌合した状態で、図１に示す操作レバー１３０を下に押し下げると、エアシリンダ１０６が作動してダイクランパ１０８が下降し、図１５（ｂ）に示すように、係止部１０８ａが、コの字溝１１３に嵌合するダイ９２を押し下げることで、上刃９２がダイストッパ１０４に固定される。

　また、図１４（ａ）及び図１４（ｂ）に示すように、上刃９１の刃部１０３の側方には、止具６を有する連続ファスナーチェーン１Ａ用の上刃９１Ａと、開き具７Ａ，７Ｂを有する連続ファスナーチェーン１Ｂ，１Ｃ用の上刃９１Ｂ、９１Ｃのいずれかが使用されているかどうかを検知するためのセンサとして、近接センサ１１６が配置されている。この近接センサ１１６は、上刃９１Ａの接近により、該上刃９１Ａが使用されているのを検出すると、該検出信号を制御装置１４０に送信する。これにより、制御装置１４０は、近接センサ１１６によって検知される上刃９１によって、後述する第１の制御動作と第２の制御動作のいずれかを選択する。

　また、図１に示すように、操作レバー１３０には、ダイクランパ１０８の作動時である操作レバー１３０が下降位置にあるときに、上刃９１の前面側を覆う安全カバー１０９が取り付けられている。また、操作レバー１３０は、ダイクランパ１０８の作動に加え、操作レバー１３０の昇降に合わせて、搬送機構２０の従動ローラ２３Ａ，２３Ｂを昇降させる。さらに、操作レバー１３０には、ダイクランパ１０８の作動時である操作レバー１３０が下降位置にあるときに、ローラ支持体２７に形成された孔１３２の開口１３２ａ（図２参照）を覆う他の安全カバー１３１が取り付けられている。このローラ支持体２７に形成された孔１３２は、上刃９１の締結手段１０２を締結又は解除するための工具を挿入するためのものである。

　また、切断機構９０は、図２に示すように、連続ファスナーチェーン１を切断する際に、収容溝１１２に収容した開き具７が収容溝１１２から離脱するのを防止するため、開き具７の上面を押圧する金具押え１２０を備える。金具押え１２０は、ベース４５に固定された支軸１２２に揺動自在に嵌合する金具押えバー１２１を備える。金具押えバー１２１の一端１２１ａは、開き具７の上面を押圧できるように収容溝１１２の上方に延設されている。また、金具押えバー１２１の他端１２１ｂには、第２エアシリンダ２６によりローラ支持体２７と共に上下駆動される支持部材１２３との間に引張りばね１２４が配設されている。これにより、金具押えバー１２１は、引張りばね１２４の弾性力によって反時計方向に付勢されている。また、支持部材１２３には、金具押えバー１２１の他端１２１ｂの上面に当接して金具押えバー１２１の揺動範囲を制限するストッパねじ１２５が設けられている。

　金具押え１２０は、第２エアシリンダ２６による従動ローラ２３Ｂの作動と連動して、従動ローラ２３Ｂと逆方向に作動し、従動ローラ２３Ｂが上昇して連続ファスナーチェーン１の搬送が停止すると、ストッパねじ１２５も上昇するので、金具押えバー１２１が引張りばね１２４の弾性力によって反時計方向に回動して開き具７の上面を押圧する。逆に、従動ローラ２３Ｂが下降すると、金具押えバー１２１の他端１２１ｂがストッパねじ１２５に押圧されて時計方向に回動して、開き具７の押圧を解除する。

　ここで、上刃の取付け、交換の際には、ダイ９２に対する上刃９１の高さや傾きなどの位置調整は、初回のみ実施すればよく、２回目以降は、上刃９１の上面９１ａを位置決めマグネット９５の当接面９５ａに当接し、磁力で吸着された上刃９１をボルト１０２で固定するだけの簡単な操作で、調整を必要とせずに取り付けることができる。

　詳細には、図１４に示すように、位置決めマグネット９５及び上刃９１を上刃ホルダ９４に仮止めした後、磁力により吸着保持された上刃９１の刃部１０３をダイ９２の平坦部１１１に突き当てて、位置決めマグネット９５と上刃９１とを上刃ホルダ９４に固定する。これにより、位置決めマグネット９５が上刃９１を介してダイ９２の平坦部１１１に沿うように所定の位置に位置決めされる。

　２回目以降の上刃９１の交換、取付けの際は、上刃ホルダ９４に固定されている上刃９１を不図示の上刃交換治具で保持し、ボルト１０２を緩めて取り外す。次いで、新しい上刃９１を上刃交換治具にセットして、上刃９１の上面９１ａを位置決めマグネット９５の当接面９５ａに当接する。上刃９１は、位置決めマグネット９５の吸着力により吸着されて正しい位置に位置決めされて保持されるので、ボルト１０２で固定して交換する。

　また、ダイ９２の交換は、図１３～図１５に示すように、操作レバー１３０を開いてエアシリンダ１０６を作動させることで、ダイクランパ１０８を上昇させ、係止部１０８ａによるコの字溝１１３の係合を解除する（図１５（ａ）参照）。次いで、ダイ９２をダイストッパ１０４のダイ支持溝１０５から引き出して取り外し、新しいダイ９２をダイ支持溝１０５にスライド嵌合させる。このとき、ダイ９２は、マグネットねじ１１４の磁力によって吸着されて正しい位置にセットされる。次いで、操作レバー１３０を閉じると、エアシリンダ１０６が作動して、係止部１０８ａがコの字溝１１３に係合するダイクランパ１０８が下降してダイ９２がダイストッパ１０４に固定される。

＜切断手順＞
　次に、このような構成を有する切断装置１０により、制御装置１４０が実行する連続ファスナーチェーン１を所定の位置で切断する手順について図１６に示すフローチャートに沿って詳述する。先ず、図６に示すように、切断に供される連続ファスナーチェーン１に合わせて、ファスナーテープ２の幅に適合する一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂの幅に調整し、一対のチェーンガイド４１Ａ，４１Ｂの第１係合ピン５２に対応する間隔の一対の第１嵌合孔５１を有するチェーン幅調整部材４４の面を選択して、一対の第１嵌合孔５１に一対の第１係合ピン５２を嵌合させる。

　次いで、図８に示すように、連続ファスナーチェーン１ごとに決められたチェーンストッパ６１の位置を可動ベース６２と共に前後方向に移動して調整し、連結部材７９の第２係合ピン８３に対応する第２嵌合孔８４を有する位置調整部材８２の面を選択して、係合ピン８３に第２嵌合孔８４を嵌合させる。更に、図１３、図４及び図５に示すように、止具６を有する連続ファスナーチェーン１を切断する場合は、上刃９１Ａとダイ９２の組合せを選択して、それぞれ上刃ホルダ９４、及びダイストッパ１０４に取り付ける。また、開き具７を有する連続ファスナーチェーン１を切断する場合は、上刃９１Ｂとダイ９２の組合せを選択して、それぞれ上刃ホルダ９４、及びダイストッパ１０４に取り付ける。

　そして、連続ファスナーチェーン１の仕様に合わせて、操作レバー１３０を下降させ、不図示の操作盤のスイッチを操作して、止具６または開き具７の仕様に応じて起動条件を確認し（ステップＳ１）、切断装置１０を始動する。これにより、図２に示すように、第１及び第２エアシリンダ２４，２６が作動して従動ローラ２３Ａ，２３Ｂが下降し、駆動ローラ２２Ａ，２２Ｂと従動ローラ２３Ａ，２３Ｂとで連続ファスナーチェーン１を挟持する。そして、駆動ローラ２２Ａ，２２Ｂを駆動して、連続ファスナーチェーン１を高速で搬送する（ステップＳ２）。

　やがて、搬送される連続ファスナーチェーン１のスペース部５が、感知ローラ２９の位置に達すると、感知ローラ２９がスペース部５に進出することで、感知ローラ２９が取り付けられた揺動レバー３０が揺動してスペース部５を検出して（ステップＳ３）、連続ファスナーチェーン１の搬送を低速搬送に切換える（ステップＳ４）。また、同時に、エアシリンダ６７のピストンロッド６８が伸長してチェーンストッパ６１の先端部６１ａを上昇させてスペース部５から上方に突出させる（ステップＳ５，Ｓ６）。このとき、第１リンク６６は、引張りばね７３の弾性力により反時計方向に付勢されて、第１ストッパねじ７４が第１ストッパ７６に当接する位置にある。

　更に、連続ファスナーチェーン１が搬送されると、チェーンストッパ６１の先端部６１ａがスペース部５の下流側端のエレメント３に押圧され、チェーンストッパ６１は引張りばね７３の弾性力に抗して前方に移動する（ステップＳ７）。そして、ステップＳ８で、止具６、開き具７のいずれが取り付けられているかに応じて以降のステップ、即ち、第１の制御動作か第２の制御動作かを選択する。具体的には、近接センサ１１６によって、止具６または開き具７を有する連続ファスナーチェーン１に対応する上刃９１Ａ、９１Ｂ、９１Ｃのうち、いずれの上刃が使用されているかを検知することで、上記選択が行われる。また、この近接センサ１１６による検知の結果と、オペレータによって入力された使用される上刃９１とが一致したのを確認したうえで、上記選択が行われるようにしてもよい。

＜止具を有する連続ファスナーチェーンの制御（第１の制御動作）＞
　止具６付きの連続ファスナーチェーン１の場合、チェーンストッパ６１の前方への移動がチェーンストッパ検出部７８により検出されると（図１１（ｃ）参照）、エアシリンダ６７のピストンロッド６８が引き込まれてチェーンストッパ６１が下降してスペース部５から外れる（ステップＳ９）。これにより、チェーンストッパ６１は、引張りばね７３の弾性力により、例えば、３ｍｍ程度後退して元の位置に復帰する（ステップＳ１０）。これと同時に、第１及び第２エアシリンダ２４，２６が従動ローラ（プレスローラ）２３Ａ，２３Ｂを上昇させて、搬送時に連続ファスナーチェーン１の内部に発生したテンションを解除する（ステップＳ１１，Ｓ１２）。その後、第１及び第２エアシリンダ２４，２６が従動ローラ（プレスローラ）２３Ａ，２３Ｂを下降させて（ステップＳ１３，Ｓ１４）、連続ファスナーチェーン１の搬送が停止する。

　このとき、連続ファスナーチェーン１は、スペース部５の略中央が、収容溝１１２より上流側にあるダイ９２の切断位置ＣＬ２で停止する。そして、図１３及び図１５に示すように、エアシリンダ９３が作動して上刃９１が下降し（ステップＳ１５）、上刃９１とダイ９２とで連続ファスナーチェーン１を切断する（ステップＳ１６）。このとき、プレスローラ２３Ａ,２３Ｂ間のテンションは解除されているので、製品としてのファスナーチェーンの切断面は、連続ファスナーチェーン１の搬送方向に対して直角となる。

　そして、エアシリンダ９３の作動により上刃９１が上昇すると（ステップＳ１７）、僅かな遅延時間の経過後（ステップＳ１８）、駆動ローラ２２Ａ，２２Ｂを回転させて次のファスナーチェーンを搬送し、切断されたファスナーチェーンを排出して（ステップＳ１９）、駆動ローラ２２Ａ，２２Ｂの回転を停止する（ステップＳ２０）。

＜開き具を有する連続ファスナーチェーンの制御（第２の制御動作）＞
　一方、ステップＳ８で、開き具７と判別されると、駆動ローラ２２Ａ，２２Ｂの回転を停止すると共に、第１及び第２エアシリンダ２４，２６が従動ローラ２３Ａ，２３Ｂを上昇させる（ステップＳ２１，Ｓ２２）。このとき、チェーンストッパ６１は、図１７に示すように、連続ファスナーチェーン１の搬送に伴って、引張りばね７３の弾性力に抗して前進している。また、開き具７は、ダイ９２の収容溝１１２より下流側の位置にある。

　従動ローラ２３Ａ，２３Ｂの上昇により、搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂによる拘束が開放された連続ファスナーチェーン１は、引張りばね７３の弾性力によって後退して、図１８に示すように、開き具７の上流側端部が、収容溝１１２の上流側側壁１１２ａに当接して位置決めされる（ステップＳ２３）。また、第２エアシリンダ２６による従動ローラ２３Ｂの上昇に連動して、金具押えバー１２１が引張りばね１２４の弾性力によって反時計方向に回動して開き具７の上面を押圧し、開き具７が収容溝１１２から外れるのを防止する。

　そして、エアシリンダ６７のピストンロッド６８を引込み、チェーンストッパ６１を下降した後（ステップＳ２４）、回転が停止している従動ローラ２３Ａ，２３Ｂを下降させて、連続ファスナーチェーン１を切断位置の前後で押え（ステップＳ２５）、ステップＳ１５に戻り、前述と同様に作動する。

　なお、本実施形態では、ステップＳ１～ステップＳ７を共通の工程とし、ステップＳ８にて、連続ファスナーチェーン１が止具を有するか開き具を有するかによって、ステップＳ９～ステップＳ１４の第１の制御動作、または、ステップＳ２１～ステップＳ２５の第２の制御動作を実行し、さらに、ステップＳ１５～ステップＳ２０を共通の工程としている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、連続ファスナーチェーン１が止具を有するか開き具を有するかに関わらず、ステップＳ１～ステップＳ７及びステップＳ１５～ステップＳ２０を別々に構成してもよい。即ち、第１の制御動作が、ステップＳ１～ステップＳ７、ステップＳ９～ステップＳ１４及びステップＳ１５～ステップＳ２０を備え、第２の制御動作が、ステップＳ１～ステップＳ７、ステップＳ２１～ステップＳ２５及びステップＳ１５～ステップＳ２０を備えるものであってもよい。

　以上説明したように、本実施形態の切断装置１０及び切断方法によれば、搬送機構２０は、連続ファスナーチェーン１を搬送する搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂと、スペース部５を検出するスペース部感知センサ２８と、を備える。さらに、ダイ９２は、上刃９１と協働して連続ファスナーチェーン１を切断する平坦部１１１と、平坦部１１１から窪んで搬送方向下流側に設けられて止具６または開き具７を収容する収容溝１１２と、を備える。そして、止具６を有する連続ファスナーチェーン１は、スペース部５の検出に応じてチェーンストッパ６１をスペース部５内に進出させ、引張りばね７３の弾性力に抗して連続ファスナーチェーン１をチェーンストッパ６１と共に所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパ６１をスペース部５から離間させて連続ファスナーチェーン１を切断位置ＣＬ２に位置決めし、その後、切断機構９０によって連続ファスナーチェーン１を切断する。また、開き具７を有する連続ファスナーチェーン１は、スペース部５の検出に応じてチェーンストッパ６１をスペース部５内に進出させ、引張りばね７３の弾性力に抗して連続ファスナーチェーン１をチェーンストッパ６１と共に所定の位置まで搬送して搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂの従動ローラ２３Ａ、２３Ｂを上昇させ、引張りばね７３の弾性力により連続ファスナーチェーン１を後退させて、開き具７が収容溝１１２に収容された切断位置ＣＬ１に位置決めし、その後、チェーンストッパ６１をスペース部５から離間させた後、搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂを下降させ、切断機構９０によって連続ファスナーチェーン１を切断する。これにより、止具６または開き具７を有する連続ファスナーチェーン１を、互いに位置が異なる切断位置に確実に位置決めして切断することができる。

　なお、本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
　なお、上記実施形態の切断装置１０及び切断方法では、止具６を有する連続ファスナーチェーン１と開き具７を有する連続ファスナーチェーン１との両方を切断することができる構成及び方法としたが、本発明の切断装置１０及び切断方法は、開き具７を有する連続ファスナーチェーン１を切断する専用の切断装置及び切断方法として構成されてもよく、或いは、止具６を有する連続ファスナーチェーン１を切断する専用の切断装置及び切断方法として構成されてもよい。

　例えば、開き具７を有する連続ファスナーチェーン１を切断する専用の切断装置１０は、
　連続ファスナーチェーン１を搬送する搬送機構２０と、
　連続ファスナーチェーンを切断する刃９１及びダイ９２と、刃９１を駆動する駆動部９３と、を有する切断機構９０と、
　スペース部５内に進出して搬送方向における連続ファスナーチェーン１の停止位置を位置決めするチェーンストッパ６１と、チェーンストッパ６１を駆動するチェーンストッパ駆動手段６３と、有するチェーンストッパ機構６０と、
を備え、
　搬送機構２０は、連続ファスナーチェーン１を搬送する搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂと、スペース部５の有無を検出するスペース部感知センサ２８と、を備え、
　ダイ９２は、連続ファスナーチェーン１の搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、開き具７を収容する収容溝１１２を備え、
　開き具７を有する連続ファスナーチェーン１は、スペース部感知センサ２８によるスペース部５の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段６３によりチェーンストッパ６１をスペース部５内に進出させ、チェーンストッパ６１を搬送方向と逆方向に付勢するばね７３の弾性力に抗して、搬送ローラ２１で連続ファスナーチェーン１をチェーンストッパ６１と共に所定の位置まで搬送した後、搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂを上昇させることでばね７３の弾性力により連続ファスナーチェーン１を後退させ、開き具７が収容溝１１２に収容された所定の切断位置ＣＬ１に位置決めし、その後、チェーンストッパ６１をスペース部５から離間させた後、搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂを下降させ、切断機構９０によって連続ファスナーチェーン１を切断する制御動作を実行する制御装置１４０を有する。

　また、開き具７を有する連続ファスナーチェーン１を切断する専用の切断装置１０を用いた切断方法は、上記切断装置１０を備え、
　開き具７を有する連続ファスナーチェーン１は、スペース部感知センサ２８によるスペース部５の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段６３によりチェーンストッパ６１をスペース部５内に進出させ、チェーンストッパ６１を搬送方向と逆方向に付勢するばね７３の弾性力に抗して、搬送ローラ２１で連続ファスナーチェーン１をチェーンストッパ６１と共に所定の位置まで搬送した後、搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂを上昇させることでばね７３の弾性力により連続ファスナーチェーン１を後退させ、開き具７が収容溝１１２に収容された所定の切断位置ＣＬ１に位置決めし、その後、チェーンストッパ６１をスペース部５から離間させた後、搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂを下降させ、切断機構９０によって連続ファスナーチェーン１を切断する制御動作を実行する。

　また、止具６を有する連続ファスナーチェーン１を切断する専用の切断装置１０は、
　連続ファスナーチェーン１を搬送する搬送機構２０と、
　連続ファスナーチェーンを切断する刃９１及びダイ９２と、刃９１を駆動する駆動部９３と、を有する切断機構９０と、
　スペース部５内に進出して搬送方向における連続ファスナーチェーン１の停止位置を位置決めするチェーンストッパ６１と、チェーンストッパ６１を駆動するチェーンストッパ駆動手段６３と、有するチェーンストッパ機構６０と、
を備え、
　搬送機構２０は、連続ファスナーチェーン１を搬送する搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂと、スペース部５の有無を検出するスペース部感知センサ２８と、を備え、
　止具６を有する連続ファスナーチェーン１は、スペース部感知センサ２８によるスペース部５の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段６３によりチェーンストッパ６１をスペース部５内に進出させ、搬送ローラ２１で連続ファスナーチェーン１を所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパ６１をスペース部５から離間させて、連続ファスナーチェーン１を所定の切断位置ＣＬ２に位置決めし、その後、切断機構９０によって切断する制御動作を実行する制御装置１４０を有する。

　また、止具６を有する連続ファスナーチェーン１を切断する専用の切断装置１０を用いた切断方法は、上記切断装置１０を備え、
　止具６を有する連続ファスナーチェーン１は、スペース部感知センサ２８によるスペース部５の検出に応じて、チェーンストッパ駆動手段６３によりチェーンストッパ６１をスペース部５内に進出させ、搬送ローラ２１で連続ファスナーチェーン１を所定の位置まで搬送した後、チェーンストッパ６１をスペース部５から離間させて、連続ファスナーチェーン１を所定の切断位置ＣＬ２に位置決めし、その後、切断機構９０によって切断する制御動作を実行する。

　さらに、止具６を有する連続ファスナーチェーン１を切断する専用の切断装置１０及び切断方法は、チェーンストッパ６１をスペース部５から離間させた後、搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂを上昇及び下降させることで、搬送ローラ２１Ａ，２１Ｂを連続ファスナーチェーン１から一時的に離間させてもよい。

　本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
　本出願は、２０１４年３月１４日出願の国際出願ＰＣＴ／ＪＰ２０１４／０５６９９５に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

１Ａ，１Ｂ，１Ｃ     　連続ファスナーチェーン
２     　ファスナーテープ
２ａ   　テープ側縁部（縁部）
３     　エレメント
４     　ファスナーエレメント列
５     　スペース部
６     　止具
７，７Ａ，７Ｂ       　開き具
１０   　切断装置
２０   　搬送機構
２１Ａ，２１Ｂ       　搬送ローラ
２８   　スペース部感知センサ
４０   　チェーンガイド機構
４１Ａ，４１Ｂ       　チェーンガイド
４４   　チェーン幅調整部材
４７   　ガイド用保持部材
４８   　レール
４９   　スライダー
５１   　第１嵌合孔（第１の被係合部）
５２   　第１係合ピン（第１の係合部）
６０   　チェーンストッパ機構
６１   　チェーンストッパ
６２   　可動ベース
６３   　チェーンストッパ駆動手段
７３   　引張りばね（ばね）
８２   　位置調整部材
８３   　第２係合ピン（第２の係合部）
８４，８４ａ，８４ｂ 　第２嵌合孔（第２の被係合部）
８５   　保持部
９０   　切断機構
９１   　上刃（刃）
９１Ａ 　上刃（第１の刃）
９１Ｂ，９１Ｃ       　上刃（第２の刃）
９２   　ダイ
９３   　エアシリンダ（駆動部）
９４   　上刃ホルダ
９５   　マグネット
９５ａ 　当接面
１０２ 　ボルト（締結手段）
１０４，１０４ａ，１０４ｂ  　ダイストッパ
１０８ 　ダイクランパ
１０９ 　安全カバー
１１１ 　平坦部
１１２ 　収容溝
１１２ａ      　上流側側壁
１２０ 　金具押え
１３０ 　操作レバー
１３１ 　他の安全カバー
１４０　制御装置
ＣＬ１，ＣＬ２       　切断位置
Ｌ１，Ｌ２    　間隔
Ｗ     　ファスナーテープの幅

Claims (14)

1. 　一対のファスナーテープ（２）の縁部（２ａ）に沿って設けられたファスナーエレメント列（４）に所定の間隔でファスナーエレメント（３）が無いスペース部（５）が形成され、該スペース部（５）の少なくとも一端に止具（６）または開き具（７）が設けられる連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置で切断する切断装置（１０）であって、
   　前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送機構（２０）と、
   　前記連続ファスナーチェーンを切断する刃（９１）及びダイ（９２）と、前記刃（９１）を駆動する駆動部（９３）と、を有する切断機構（９０）と、
   　前記スペース部（５）内に進出して前記搬送方向における前記連続ファスナーチェーン（１）の停止位置を位置決めするチェーンストッパ（６１）と、前記チェーンストッパ（６１）を駆動するチェーンストッパ駆動手段（６３）と、有するチェーンストッパ機構（６０）と、
   を備え、
   　前記搬送機構（２０）は、前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）と、前記スペース部（５）の有無を検出するスペース部感知センサ（２８）と、を備え、
   　前記ダイ（９２）は、前記刃（９１）と協働して前記連続ファスナーチェーン（１）を切断する平坦部（１１１）と、前記平坦部（１１１）から窪んで前記連続ファスナーチェーン（１）の搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、前記止具（６）または開き具（７）を収容する収容溝（１１２）と、を備え、
   　前記止具（６）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）の場合には、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記チェーンストッパ（６１）を搬送方向と逆方向に付勢するばね（７３）の弾性力に抗して、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を前記チェーンストッパ（６１）と共に所定の位置まで搬送した後、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させて、前記連続ファスナーチェーン（１）を所定の切断位置（ＣＬ２）に位置決めし、その後、前記切断機構（９０）によって前記連続ファスナーチェーン（１）を切断する第１の制御動作と、
   　前記開き具（７）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）の場合には、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記チェーンストッパ（６１）を搬送方向と逆方向に付勢するばね（７３）の弾性力に抗して、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を前記チェーンストッパ（６１）と共に所定の位置まで搬送した後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を上昇させることで前記ばね（７３）の弾性力により前記連続ファスナーチェーン（１）を後退させ、前記開き具（７）が前記収容溝（１１２）に収容された所定の切断位置（ＣＬ１）に位置決めされ、その後、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させた後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を下降させ、前記切断機構（９０）によって前記連続ファスナーチェーン（１）を切断する第２の制御動作と、
   を実行する制御装置（１４０）を有することを特徴とする切断装置（１０）。
2. 　前記刃（９１）は、前記止具（６）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）を切断するための第１の刃（９１Ａ）と、前記開き具（７）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）を切断するための第２の刃（９１Ｂ、９１Ｃ）と、を有し、
   　前記第１の刃（９１Ａ）と前記第２の刃（９１Ｂ、９１Ｃ）のいずれかが使用されているかどうかを検知するセンサ（１１６）をさらに備え、
   　前記センサ（１１６）によって検知される前記刃（９１）によって、前記第１の制御動作と前記第２の制御動作のいずれかを選択することを特徴とする請求項１に記載の切断装置（１０）。
3. 　前記第１の制御動作と前記第２の制御動作は、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記チェーンストッパ（６１）を搬送方向と逆方向に付勢するばね（７３）の弾性力に抗して、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を前記チェーンストッパ（６１）と共に所定の位置まで搬送するまでを共通のステップとして実行し、
   　該共通のステップを実行した後、前記センサ（１１６）によって検知される前記刃（９１）によって、それぞれ異なる制御動作を実行することを特徴とする請求項２に記載の切断装置（１０）。
4. 　前記止具（６）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）の場合には、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させた後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を上昇及び下降させることで、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を前記連続ファスナーチェーン（１）から一時的に離間させることを特徴とする請求項１に記載の切断装置（１０）。
5. 　一対のファスナーテープ（２）の縁部（２ａ）に沿って設けられたファスナーエレメント列（４）に所定の間隔でファスナーエレメント（３）が無いスペース部（５）が形成され、該スペース部（５）の少なくとも一端に止具（６）または開き具（７）が設けられる連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置で切断する切断装置（１０）を用いた切断方法であって、
   　前記切断装置（１０）は、
   　前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送機構（２０）と、
   　前記連続ファスナーチェーンを切断する刃（９１）及びダイ（９２）と、前記刃（９１）を駆動する駆動部（９３）と、を有する切断機構（９０）と、
   　前記スペース部（５）内に進出して前記搬送方向における前記連続ファスナーチェーン（１）の停止位置を位置決めするチェーンストッパ（６１）と、前記チェーンストッパ（６１）を駆動するチェーンストッパ駆動手段（６３）と、有するチェーンストッパ機構（６０）と、
   を備え、
   　前記搬送機構（２０）は、前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）と、前記スペース部（５）の有無を検出するスペース部感知センサ（２８）と、を備え、
   　前記ダイ（９２）は、前記刃（９１）と協働して前記連続ファスナーチェーン（１）を切断する平坦部（１１１）と、前記平坦部（１１１）から窪んで前記連続ファスナーチェーン（１）の搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、前記止具（６）または開き具（７）を収容する収容溝（１１２）と、を備え、
   　前記止具（６）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）の場合には、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記チェーンストッパ（６１）を搬送方向と逆方向に付勢するばね（７３）の弾性力に抗して、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を前記チェーンストッパ（６１）と共に所定の位置まで搬送した後、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させて、前記連続ファスナーチェーン（１）を所定の切断位置（ＣＬ２）に位置決めし、その後、前記切断機構（９０）によって前記連続ファスナーチェーン（１）を切断する第１の制御動作を実行し、
   　前記開き具（７）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）の場合には、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記チェーンストッパ（６１）を搬送方向と逆方向に付勢するばね（７３）の弾性力に抗して、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を前記チェーンストッパ（６１）と共に所定の位置まで搬送した後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を上昇させることで前記ばね（７３）の弾性力により前記連続ファスナーチェーン（１）を後退させ、前記開き具（７）が前記収容溝（１１２）に収容された所定の切断位置（ＣＬ１）に位置決めされ、その後、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させた後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を下降させ、前記切断機構（９０）によって前記連続ファスナーチェーン（１）を切断する第２の制御動作を実行することを特徴とする切断方法。
6. 　前記刃（９１）は、前記止具（６）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）を切断するための第１の刃（９１Ａ）と、前記開き具（７）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）を切断するための第２の刃（９１Ｂ、９１Ｃ）と、を有し、
   　前記第１の刃（９１Ａ）と前記第２の刃（９１Ｂ、９１Ｃ）のいずれかが使用されているかどうかを検知するセンサ（１１６）をさらに備え、
   　前記センサ（１１６）によって検知される前記刃（９１）によって、前記第１の制御動作と前記第２の制御動作のいずれかを選択することを特徴とする請求項５に記載の切断方法。
7. 　前記第１の制御動作と前記第２の制御動作は、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記チェーンストッパ（６１）を搬送方向と逆方向に付勢するばね（７３）の弾性力に抗して、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を前記チェーンストッパ（６１）と共に所定の位置まで搬送するまでを共通のステップとして実行し、
   　該共通のステップを実行した後、前記センサ（１１６）によって検知される前記刃（９１）によって、それぞれ異なる制御動作を実行することを特徴とする請求項６に記載の切断方法。
8. 　前記止具（６）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）の場合には、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させた後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を上昇及び下降させることで、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を前記連続ファスナーチェーン（１）から一時的に離間させることを特徴とする請求項５に記載の切断方法。
9. 　一対のファスナーテープ（２）の縁部（２ａ）に沿って設けられたファスナーエレメント列（４）に所定の間隔でファスナーエレメント（３）が無いスペース部（５）が形成され、該スペース部（５）の少なくとも一端に開き具（７）が設けられる連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置で切断する切断装置（１０）であって、
   　前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送機構（２０）と、
   　前記連続ファスナーチェーンを切断する刃（９１）及びダイ（９２）と、前記刃（９１）を駆動する駆動部（９３）と、を有する切断機構（９０）と、
   　前記スペース部（５）内に進出して前記搬送方向における前記連続ファスナーチェーン（１）の停止位置を位置決めするチェーンストッパ（６１）と、前記チェーンストッパ（６１）を駆動するチェーンストッパ駆動手段（６３）と、有するチェーンストッパ機構（６０）と、
   を備え、
   　前記搬送機構（２０）は、前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）と、前記スペース部（５）の有無を検出するスペース部感知センサ（２８）と、を備え、
   　前記ダイ（９２）は、前記連続ファスナーチェーン（１）の搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、前記開き具（７）を収容する収容溝（１１２）を備え、
   　前記開き具（７）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）は、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記チェーンストッパ（６１）を搬送方向と逆方向に付勢するばね（７３）の弾性力に抗して、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を前記チェーンストッパ（６１）と共に所定の位置まで搬送した後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を上昇させることで前記ばね（７３）の弾性力により前記連続ファスナーチェーン（１）を後退させ、前記開き具（７）が前記収容溝（１１２）に収容された所定の切断位置（ＣＬ１）に位置決めし、その後、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させた後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を下降させ、前記切断機構（９０）によって前記連続ファスナーチェーン（１）を切断する制御動作を実行する制御装置（１４０）を有することを特徴とする切断装置（１０）。
10. 　一対のファスナーテープ（２）の縁部（２ａ）に沿って設けられたファスナーエレメント列（４）に所定の間隔でファスナーエレメント（３）が無いスペース部（５）が形成され、該スペース部（５）の少なくとも一端に開き具（７）が設けられる連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置で切断する切断装置（１０）を用いた切断方法であって、
    　前記切断装置（１０）は、
    　前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送機構（２０）と、
    　前記連続ファスナーチェーンを切断する刃（９１）及びダイ（９２）と、前記刃（９１）を駆動する駆動部（９３）と、を有する切断機構（９０）と、
    　前記スペース部（５）内に進出して前記搬送方向における前記連続ファスナーチェーン（１）の停止位置を位置決めするチェーンストッパ（６１）と、前記チェーンストッパ（６１）を駆動するチェーンストッパ駆動手段（６３）と、有するチェーンストッパ機構（６０）と、
    を備え、
    　前記搬送機構（２０）は、前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）と、前記スペース部（５）の有無を検出するスペース部感知センサ（２８）と、を備え、
    　前記ダイ（９２）は、前記連続ファスナーチェーン（１）の搬送方向下流側且つ幅方向中央部に設けられ、前記開き具（７）を収容する収容溝（１１２）を備え、
    　前記開き具（７）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）は、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記チェーンストッパ（６１）を搬送方向と逆方向に付勢するばね（７３）の弾性力に抗して、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を前記チェーンストッパ（６１）と共に所定の位置まで搬送した後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を上昇させることで前記ばね（７３）の弾性力により前記連続ファスナーチェーン（１）を後退させ、前記開き具（７）が前記収容溝（１１２）に収容された所定の切断位置（ＣＬ１）に位置決めし、その後、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させた後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を下降させ、前記切断機構（９０）によって前記連続ファスナーチェーン（１）を切断する制御動作を実行することを特徴とする切断方法。
11. 　一対のファスナーテープ（２）の縁部（２ａ）に沿って設けられたファスナーエレメント列（４）に所定の間隔でファスナーエレメント（３）が無いスペース部（５）が形成され、該スペース部（５）の少なくとも一端に止具（６）が設けられる連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置で切断する切断装置（１０）であって、
    　前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送機構（２０）と、
    　前記連続ファスナーチェーンを切断する刃（９１）及びダイ（９２）と、前記刃（９１）を駆動する駆動部（９３）と、を有する切断機構（９０）と、
    　前記スペース部（５）内に進出して前記搬送方向における前記連続ファスナーチェーン（１）の停止位置を位置決めするチェーンストッパ（６１）と、前記チェーンストッパ（６１）を駆動するチェーンストッパ駆動手段（６３）と、有するチェーンストッパ機構（６０）と、
    を備え、
    　前記搬送機構（２０）は、前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）と、前記スペース部（５）の有無を検出するスペース部感知センサ（２８）と、を備え、
    　前記止具（６）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）は、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置まで搬送した後、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させて、前記連続ファスナーチェーン（１）を所定の切断位置（ＣＬ２）に位置決めし、その後、前記切断機構（９０）によって切断する制御動作を実行する制御装置（１４０）を有することを特徴とする切断装置（１０）。
12. 　前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させた後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を上昇及び下降させることで、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を前記連続ファスナーチェーン（１）から一時的に離間させることを特徴とする請求項１１に記載の切断装置（１０）。
13. 　一対のファスナーテープ（２）の縁部（２ａ）に沿って設けられたファスナーエレメント列（４）に所定の間隔でファスナーエレメント（３）が無いスペース部（５）が形成され、該スペース部（５）の少なくとも一端に止具（６）が設けられる連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置で切断する切断装置（１０）を用いた切断方法であって、
    　前記切断装置（１０）は、
    　前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送機構（２０）と、
    　前記連続ファスナーチェーンを切断する刃（９１）及びダイ（９２）と、前記刃（９１）を駆動する駆動部（９３）と、を有する切断機構（９０）と、
    　前記スペース部（５）内に進出して前記搬送方向における前記連続ファスナーチェーン（１）の停止位置を位置決めするチェーンストッパ（６１）と、前記チェーンストッパ（６１）を駆動するチェーンストッパ駆動手段（６３）と、有するチェーンストッパ機構（６０）と、
    を備え、
    　前記搬送機構（２０）は、前記連続ファスナーチェーン（１）を搬送する搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）と、前記スペース部（５）の有無を検出するスペース部感知センサ（２８）と、を備え、
    　前記止具（６）を有する前記連続ファスナーチェーン（１）は、前記スペース部感知センサ（２８）による前記スペース部（５）の検出に応じて、前記チェーンストッパ駆動手段（６３）により前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）内に進出させ、前記搬送ローラ（２１）で前記連続ファスナーチェーン（１）を所定の位置まで搬送した後、前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させて、前記連続ファスナーチェーン（１）を所定の切断位置（ＣＬ２）に位置決めし、その後、前記切断機構（９０）によって切断する制御動作を実行することを特徴とする切断方法。
14. 　前記チェーンストッパ（６１）を前記スペース部（５）から離間させた後、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を上昇及び下降させることで、前記搬送ローラ（２１Ａ，２１Ｂ）を前記連続ファスナーチェーン（１）から一時的に離間させることを特徴とする請求項１３に記載の切断方法。
     

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