WO2014171027A1 - 多相モータの制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

上下段アームスイッチング素子の対から成り、多相モータを駆動する駆動部と、電流値を検出する単一の電流検出回路と、電流値及びキャリア信号に基づいて、2制御周期内で複数の第1の各相PWM信号を生成するPWM信号生成部と、PWM信号生成部が生成する所定相の第1のPWM信号を、2制御周期内での位相のシフト量を徐々に変化させてシフトさせ、駆動部に出力する位相シフト制御部と、電流値に基づいて、多相モータの電流推定値を推定する電流検出オブザーバとを備え、PWM信号生成部は電流推定値及びキャリア信号に基づいて2制御周期内で複数の第2の各相PWM信号を生成し、位相シフト制御部は、直前の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロであり、今回の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロでない場合は、今回の制御周期及び次の制御周期においてシフト量をゼロから徐々に大きくして次の制御周期に第2の各相PWM信号を用いる。

Description

多相モータの制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置
 本発明は、制御演算により多相モータの電流を制御するための各相Duty指令値を算出し、各相Duty指令値に応じたPWM(パルス幅変調)信号を形成し、PWM制御によるインバータからモータに指令電流(電圧)を与えて駆動する多相モータの制御装置に関すると共に、その多相モータの制御装置を用いて、車両の操舵系にモータによるアシスト力を付与するようにした電動パワーステアリング装置に関する。特に、インバータの電源入力側又は電源出力側(接地側)に単一の電流検出回路(1シャント式電流検出回路)を配設してPWM制御すると共に、各相PWM信号を2制御周期に亘って徐々にシフト補正し、シフト補正中は電流検出オブザーバを用いて電流を推定して電流検出を継続し、1相又は2相同時にPWM信号がONとなる電流検出タイミングで安定的に電流検出(A/D変換)して処理することで、振動や騒音(異音)を低減した多相モータの制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置に関する。
 車両のステアリング機構にモータの回転力で操舵補助力(アシスト力)を付与する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に操舵補助力を付与するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置(EPS)は、操舵補助力のトルクを正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、操舵補助指令値(電流指令値)とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM制御のDuty指令値の調整で行っている。
 電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図1に示して説明すると、操向ハンドル1のコラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5、タイロッド6a,6bを経て、更にハブユニット7a,7bを介して操向車輪8L,8Rに連結されている。また、コラム軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)100には、バッテリ13から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニションキー信号が入力される。コントロールユニット100は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTrと車速センサ12で検出された車速Velとに基づいてアシスト(操舵補助)指令の電流指令値の演算を行い、電流指令値に補償等を施した電圧制御値Eによってモータ20に供給する電流を制御する。なお、車速VelはCAN(Controller Area Network)等から受信することも可能である。
 コントロールユニット100は主としてCPU(又はMPUやMCU)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと、図2のようになっている。
 図2を参照してコントロールユニット100の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTr及び車速センサ12からの車速Velは電流指令値演算部101に入力され、アシストマップ等を用いて電流指令値Iref1が演算される。演算された電流指令値Iref1は過熱保護条件等に基づいて最大出力制限部102で出力を制限され、最大出力を制限された電流指令値Iref2は減算部103に入力される。
 減算部103は、電流指令値Iref2とフィードバックされているモータ20のモータ電流Imとの偏差Iref3(=Iref2-Im)を求め、偏差Iref3はPI(比例・積分)等の電流制御部104で制御され、制御された電圧制御値EはPWM制御部105に入力されてDuty指令値を演算され、Duty指令値を演算されたPWM信号PSによってインバータ106を介してモータ20を駆動する。モータ20のモータ電流Imはインバータ106内の電流検出回路120で検出され、モータ電流Imが減算部103に入力されてフィードバックされる。モータ20をd-q軸でベクトル制御する場合には、回転センサとしてレゾルバ21が連結されると共に、回転角度θから角速度ωを演算する角速度演算部22が設けられている。
 電圧制御値Eでモータ電流Imを制御し、モータ20を駆動するインバータ106には、半導体スイッチング素子(FET)とモータ20とをブリッジ接続したブリッジ回路を使用し、電圧制御値Eに基づいて決定されたPWM信号のDuty指令値により半導体スイッチング素子をON/OFF制御してモータ電流Imを制御する。
 モータ20が3相(U,V,W)ブラシレスDCモータの場合、PWM制御部105及びインバータ106の詳細は例えば図3に示すような構成となっている。即ち、PWM制御部105は、各相キャリア信号を入力すると共に、電圧制御値Eを所定式に従って3相(U,V,W)分のPWM-Duty指令値D1~D6を演算するDuty演算部105Aと、PWM-Duty指令値D1~D6でFET1~FET6の各ゲートを駆動してON/OFFするゲート駆動部105Bとで構成されており、インバータ106は、U相の上段FET1及び下段FET4で成る上下アームと、V相の上段FET2及び下段FET5で成る上下アームと、W相の上段FET3及び下段FET6で成る上下アームとで成る3相ブリッジで構成されており、PWM-Duty指令値D1~D6でON/OFFされることによってモータ20を駆動する。また、インバータ106には、電源リレー14を経てバッテリ13から電力が供給されている。多相モータを駆動するためのスイッチング素子のON/OFFのタイミングを決定するPWM信号は、モータ各相において、鋸歯波状や三角波状のキャリア信号と目標電流値に応じたDuty指令値とを比較することにより生成される。キャリア信号の値がDuty指令値以上か未満かによってPWM信号がハイレベル(H)か、ローレベル(L)かが決定される。
 このような構成において、インバータ106の駆動電流ないしはモータ20のモータ電流を計測する必要があるが、コントロールユニット100のコンパクト化、軽量化、コストダウンの要求項目の1つとして、電流検出回路120の単一化がある。電流検出回路の単一化として1シャント式電流検出回路が知られており、1シャント式の電流検出回路120の構成は例えば図4に示すようになっている(例えば特開2009-131064号公報)。即ち、FETブリッジの底部アームと接地(GND)との間に1つのシャント抵抗R1が接続されており、FETブリッジに電流が流れたときのシャント抵抗R1による降下電圧を演算増幅器(差動増幅回路)121及び抵抗R2~R4で電流値Imaに換算し、更に抵抗R6及びコンデンサC1で成るフィルタを経てA/D変換部122で所定のタイミングにA/D変換し、ディジタル値の電流値Imを出力するようになっている。なお、演算増幅器121の正端子入力には、抵抗R5を経て基準電圧となる2.5Vが接続されている。
 図5はバッテリ13、インバータ106、電流検出回路120及びモータ20の結線図を示すと共に、U相の上段FET1がON(下段FET4はOFF)、V相の上段FET2がOFF(下段FET5はON)、W相の上段FET3がOFF(下段FET6はON)の状態時の電流経路(破線)を示している。また、図6は、U相の上段FET1がON(下段FET4はOFF)、V相の上段FET2がON(下段FET5はOFF)、W相の上段FET3がOFF(下段FET6はON)の状態時の電流経路(破線)を示している。これら図5及び図6の電流経路から分かるように、上段FETがONしている相の合計値が電流検出回路120に検出電流として現れる。即ち、図5ではU相電流を検出することができ、図6ではU相及びV相電流を検出することができる。これは、電流検出回路120がインバータ106の上段アームと電源(バッテリ13)との間に接続されている場合も同様である。なお、図5及び図6では、レゾルバ21の連結及び電源リレー14を省略している。
 以上のことより、1相ON状態のとき、及び2相ON状態のときに電流検出回路120で電流を検出し、3相の電流和が0である特性を利用すると、3相の各相電流の検出が可能となる。図5の場合にはU相の電流Iを検出することになり、図6の場合にはU相の電流IとV相の電流Iの合計値が電流検出器120で検出されるが、3相の場合にはI+I+I=0の関係がるので、W相の電流IがI=-(I+I)として検出されることになる。
 しかしながら、図4に示すような単一の電流検出回路120で構成されたインバータ106では、各FETのON直後に電流検出回路120に電流が流れることにより発生するリギングノイズ等のノイズ成分の影響を除去して、正確な電流を検出する必要がある。また、1つの相と他の相との間で、FETがON/OFFするタイミングの間隔が非常に短くなる場合には、電流検出に必要な電流がFETに流れないことや、デッドタイム(不感帯)の存在、さらには回路の応答遅延等に起因して、正確な電流測定ができなくなる。電流検出回路にA/D変換部を使用する場合、A/D変換動作が正常に行われるためには、同じ大きさの信号が一定期間(例えば2μs以上)連続して入力されなければならない。安定した信号が連続して入力されないと、A/D変換部は正確な電流値を検出することができないためである。
 そのため、1相ONの状態及び2相ONの状態を、電流検出に必要な時間だけ継続する必要がある。しかしながら、各相Duty指令値が近似している場合は、その時間を確保することができない問題がある。
 1つの相と他の相のスイッチング時の時間間隔が小さい場合に、例えば所定相の位相をシフト(配置移動)する補正を施すことで、1つの相と他の相のスイッチング時の時間間隔が大きくなり、単一の電流検出回路を用いて多相モータの各相の正確な電流値を検出することができるようになる。しかし、シフト補正を施した結果、多相モータを駆動するためのスイッチング素子のON/OFFの周波数が可聴周波数内に含まれていると、利用者に騒音(異音)として聞こえてしまい、不快感を与える。
 図7は、3相のUVW相について、2相とも検出不可能である場合のタイミングチャートを示しており、1制御周期は250μsであり、50μs周期の鋸歯波状PWM信号の5周期から成っている。図7では、前回の制御周期T1の第4番目の周期、第5番目の周期及び今回の制御周期T2の第1番目~第5番目の周期での動作を示している。前回の制御周期T1においては、U相PWM信号がDuty52%、V相PWM信号がDuty47%、W相PWM信号がDuty51%の場合を示している。Duty最小相のV相と中間相のW相間、中間相のW相と最大相のU相間の時間間隔がそれぞれ4%及び1%と短いため、位相のシフトをしなければその期間のスイッチングノイズが収まらず、正確に電流値を検出するためのA/D変換時間がとれない。そのため、最小相のV相のPWM信号を左側に(位相を早めるように)位相を8%シフトし、最大相のU相のPWM信号を右側に(位相を遅らせるように)位相を11%シフトしている。これにより、V相とW相、及びU相とW相のスイッチング時間間隔がいずれも12%と大きくなり、各PWM周期においてU相及びV相の正確な電流値を検出することができる。
 今回の制御周期T2の第1番目~第5番目の周期での動作について述べると、今回の制御周期T2においては、U相PWM信号がDuty52%から51%に減少し、V相PWM信号がDuty47%で変化なしであり、W相PWM信号がDuty51%から52%へ増加している。従って、Duty最大相がU相からW相に変化し、Duty中間相がW相からU相に変化した。なお、Duty最小相は今回もV相である。Duty最小相のV相と中間相のU相間、中間相のU相と最大相のW相間の時間間隔がそれぞれ4%及び1%と短いため、位相のシフトをしなければその期間のスイッチングノイズが収まらず、正確に電流値を検出するためのA/D変換時間がとれない。そのため、最小相のV相のPWM信号を左側に(位相を早めるように)位相を8%シフトし、最大相のW相のPWM信号を右側に(位相を遅らせるように)位相を11%シフトし、中間相のU相のPWM信号をシフトしないことになる。
 これにより、今回の制御周期T2の5つの各PWM周期において、U相とV相、及びW相とU相のスイッチング時間間隔がいずれも12%と大きくなり、各PWM周期においてU相及びV相の正確な電流値を検出できる。
 なお、本例は、U相については、シフトありからシフトなしに変化し、V相については、シフトありのままでシフト量が変化せず、W相については、シフトなしからシフトありに変化した場合である。このように、前回と今回の制御周期T1,T2において各相のDutyの大小関係が変化することにより、シフトあり/なしが変化する場合、前回の制御周期T1の終わりの時間、即ち今回の制御周期T2のスタート時間において、シャント波形(電流検出用のシャント抵抗の両端に生じる電圧の波形)に表れているように、瞬間的な電流変動が発生する。この急激な電流変動に伴い、モータから電流リップルに基づく騒音が発生するという問題があった。なお、図7のシャント波形は、前回の制御周期T1においてはU相と-V相の電流を、また、今回の制御周期T2においてはW相と-V相の電流をそれぞれ示している。
 以上のように、各制御周期T1,T2におけるシフト状態が変化することで、急激な電流変動に伴う電流リップルの影響により騒音が発生する場合がある。シフト状態の変化には次の3通りがある。
(1)シフトなし→シフトありに変化
(2)シフトあり→シフトなしに変化
(3)シフトあり(シフト量A)→シフトあり(シフト量B)であって、シフト量が変化する(すなわち、A≠B)
 かかる問題を解決するものとして、特許第4884356号公報(特許文献1)に開示された多相モータの制御装置がある。特許文献1の制御装置では、上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子の対から成り、多相モータを駆動する駆動手段と、前記多相モータの電流値を検出する単一の電流検出手段と、電流検出手段で検出される電流値及びキャリア信号に基づいて、1制御周期内で複数の各相PWM信号を生成するPWM信号生成手段と、PWM信号生成手段が生成する所定相のPWM信号を、1制御周期内での位相の移動量を徐々に変化させて移動させ、駆動手段に出力する位相移動手段とを備え、位相移動手段は、直前の制御周期における所定相の位相の移動量がゼロであり、今回の制御周期における所定相の位相の移動量がゼロでない場合は、今回の制御周期においてシフト量をゼロから徐々に大きくしてゆき、或いは直前の制御周期における所定相の位相の移動量がゼロでなく、今回の制御周期における所定相の位相の移動量がゼロである場合は、今回の制御周期においてシフト量をゼロに向けて徐々に小さくしてゆくようになっている。
特許第4884356号公報
 しかしながら、特許文献1に開示された装置では、シフト補正が1制御周期内に限定されるため、それに伴って1PWM周期毎のシフト量が大きくなってしまう。また、1制御周期内でシフト補正を完了するため(1制御周期内に限定しているため、5PWM周期以上を使ってシフト補正することができないため)、振動や騒音(異音)の発生を小さく抑えることも制限されてしまう問題がある。
 本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、1シャント式電流検出回路を用い、CPUの処理能力の低減化を図った上で、1回当たりのシフト量をより微細にして、振動や騒音(異音)の発生を低減した多相モータの制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置を提供することにある。
 本発明は、多相モータの制御装置に関し、本発明の上記目的は、上段アームスイッチング素子と下段アームスイッチング素子の対から成り、多相モータを駆動する駆動部と、前記多相モータの電流値を検出する単一の電流検出回路と、前記電流検出回路で検出される電流値及びキャリア信号に基づいて、2制御周期内で複数の第1の各相PWM信号を生成するPWM信号生成部と、前記PWM信号生成部が生成する所定相の第1のPWM信号を、2制御周期内での位相のシフト量を徐々に変化させてシフトさせ、前記駆動部に出力する位相シフト制御部と、前記電流検出回路で検出される電流値に基づいて、前記多相モータの電流推定値を推定する電流検出オブザーバとを備え、前記PWM信号生成部は前記電流推定値及び前記キャリア信号に基づいて、2制御周期内で複数の第2の各相PWM信号を生成し、前記位相シフト制御部は、直前の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロであり、今回の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロでない場合は、今回の制御周期及び次の制御周期においてシフト量をゼロから徐々に大きくしてゆき、前記次の制御周期に前記第2の各相PWM信号を用いることすることにより、或いは前記位相シフト制御部は、直前の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロでなく、今回の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロである場合は、今回の制御周期及び次の制御周期においてシフト量をゼロに向けて徐々に小さくしてゆき、前記次の制御周期に前記第2の各相PWM信号を用いることにより達成される。
 また、本発明の上記目的は、前記位相シフト制御部は、前記第1のPWM信号の最終的なシフト位置へのシフト量を算出すると共に、シフト回数をn回とし、シフト量/nずつシフトさせるようになっていることにより、或いは前記所定相の位相のシフトを、シフト回数m(<n)を前記今回の制御周期で実施し、残り(n-m)回のシフトを前記次の制御周期で実施するようになっていることにより、或いは前記電流検出オブザーバは、前記前回の制御周期で検出された電流値に基づいて前記今回の制御周期における電流値を推定するようになっていることにより、より効果的に達成される。
 上記各多相モータの制御装置を搭載することにより、上記目的の電動パワーステアリング装置を達成できる。
 本発明によれば、1シャント式電流検出回路を用いて多相モータの電流を検出し、PWM制御周期の2制御周期に亘って所定のDuty相を徐々にシフトしているので、電流変化量を小さく抑えることができ、一層振動や騒音を低減することができる。PWM制御の2周期中の初めの1周期で電流を検出することができないが、本発明では電流検出オブザーバを用いて電流値を推定し、電流推定値でDutyを設定しているので、電流制御を継続して行うことができる。
電動パワーステアリング装置の概要を示す構成図である。 コントロールユニットの一般的な構成例を示すブロック図である。 PWM制御部及びインバータの構成例を示す結線図である。 1シャント式電流検出回路の構成例を示す結線図である。 1シャント式電流検出回路を備えたインバータの電流検出動作例を示す電流経路図である。 1シャント式電流検出回路を備えたインバータの電流検出動作例を示す電流経路図である。 各相PWM信号について、2相とも検出不可能である場合のタイミングチャートである。 本発明の構成例を示すブロック図である。 本発明の動作例を示すフローチャートの一部である。 本発明の動作例を示すフローチャートの一部である。 シフト量の算出例を示すフローチャートである。 本発明によるPWM信号のシフト補正の一例を示すタイミングチャートある。
 1シャント式電流検出回路を用いて各相モータの電流検出を行うには、一般的には各相PWM信号の配置移動(シフト)により意図する相のPWM-ON状態を所定時間保持した状態を形成して電流検出を行うことで、各相のモータ電流を検出する。この場合、各相のDuty指令値の大きさによって1PWM中のDuty配置を決定するが、ある2相の大きさの状態が変化して2相の再配置をする際に、2相同時に再配置すると、急激な電流変化が起こることによりモータ作動音が発生する。本発明では、PWM制御周期の2周期に亘って所定の位相を徐々に変化させ、電流変化量をできるだけ小さく抑えることにより、振動や騒音(異音)を一層低減させるようにしている。
 即ち、本発明は、制御演算により多相モータ(例えば3相(U相、V相、W相)ブラシレスDCモータ)の電流を制御するための各相Duty指令値を演算し、各相Duty指令値に応じたPWM信号を形成し、PWM制御によるインバータからモータに指令電流(電圧)を与えて駆動する多相モータの制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置である。インバータの電源入力側又は電源出力側(接地側)に単一の電流検出回路(1シャント式電流検出回路)を配設してPWM制御すると共に、1回当たりのシフト量を細かにするために、各相PWM信号を2制御周期に亘って徐々にシフト補正し、シフト補正中は電流検出することができないため、電流検出オブザーバを用いて電流を推定することによって電流検出を継続し、1相又は2相同時にPWM信号がONとなる電流検出タイミングで安定的に電流検出(A/D変換)して処理することで、振動や騒音を低減している。特に電流検出オブザーバを用いて電流制御を継続しながら、2制御周期に亘ってシフト補正しているので、微細な補正ができ、振動や騒音をより低減することができる。
 以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
 図8は本発明の実施形態の一例を示しており、全体の制御を行うCPU130には、電流制御値Eに基づいて各相のPWM信号を生成するPWM信号生成部131がDuty演算部132を経て接続され、1シャント式の電流検出回路15での電流検出が可能か否かを判定する電流検出可否判定部140が接続されている。電流検出可否判定部140は、PWM信号生成部131で生成された各相PWM信号に基づいて、電流検出回路150で電流値を検出することが可能か否か、即ち、電流検出回路150で正確な電流値を検出できるだけのスイッチングの時間間隔があるか否かを判定する。位相シフト量算出部133は、電流検出回路150で正確な電流値を検出できないと判定されたときに、PWM信号の位相のシフト量を算出し、PWM信号位相シフト部134は算出された位相シフト量に基づいて、PWM信号の位相を2制御周期内で7回にわたって徐々に変化させて早め又は遅らせ、位相をシフトされたPWM信号をDuty出力部143を経てゲート駆動部144、インバータ145を介して出力し、モータを駆動する。位相シフト量算出部133及びPWM信号位相シフト部134で位相シフト制御部を構成している。
 電流検出期間決定部152は、位相シフト量算出部133で決定された各相のPWM信号の立ち下がり時間に基づいて、電流検出回路150による電流検出開始タイミング及び電流検出期間を決定する。各相電流入力部151は、電流検出回路150で検出された電流値と、PWM信号生成部131で生成されたPWM信号とに基づいて、直接検出することができない残りの相の電流値を算出して入力する。
 また、CPU130には、例えば特開2002-252991号公報で示されるような電流検出オブザーバ141が接続されており、前回制御周期に電流検出回路150で検出された電流値に基づいて、今回の制御周期における電流値を公知の手法で推定する。三角波又は鋸歯波状のキャリア信号はキャリア信号入力部142を経て入力される。なお、電流検出値等を格納するメモリが別途接続されている。
 図9及び図10は、本発明の実施形態に係る多相モータの制御装置の動作例を示すフローチャートである。
 最初に、1回目の制御周期であるか否かを判定し(ステップS10)、1回目の制御周期である場合には、操舵トルクや車速、Duty演算部132で演算されたDuty指令値等に基づいて、PWM信号生成部131はUVW各相のPWM信号を生成する(ステップS11)。次いで、UVW各相のDuty指令値に基づき、例えば特許文献1に示されているようなパターン判定を行う(ステップS12)が、電流検出可否判定部140は、先ず2相の電流を検出することができるか否かを判定し(ステップS13)、2相の電流を検出することができる場合にはシフト補正の必要がないので、位相シフト量算出部133はシフト量をゼロとする(ステップS14)。また、電流検出可否判定部140は、2相の電流を検出することができない場合には、1相の電流を検出可能か否かを判定し(ステップS15)、1相の電流検出が可能な場合には、位相シフト量算出部133はDuty指令値最大相又はDuty指令値最小相のシフト量を算出する(ステップS16)。1相の電流検出が不可能な場合には、位相シフト量算出部133はDuty指令値最大相及びDuty指令値最小相のシフト量を算出する(ステップS17)。シフト量の算出は位相シフト量算出部133が行うが、2相が検出可能である場合にはシフトを必要とせず、PWM信号各相の位相シフト量はゼロでよい。1相のみが検出可能である場合にはDuty指令値が最大又は最小である相の位相を遅らせるか早めることとなり、そのシフト量を計算し、1相も検出不可能である場合には、Duty指令値が最大である相の位相と、Duty指令値が最小である相の位相を両方シフトすることとなり、それぞれのシフト量を算出する。
 次に、電流検出期間決定部152は、位相シフト量算出部133で決定された各相のPWM信号の立ち下がり時間に基づいて、電流検出回路150による電流検出開始タイミングを決定する(ステップS20)。PWM信号位相シフト部134は算出されたシフト量だけ各相のPWM信号位相のシフトを実施する(ステップS21)。なお、2制御周期内の7つの各周期におけるシフト量の算出についての説明は図12で詳述する。ただし、PWM位相シフト無しの場合(ステップS14)には、位相シフト量はゼロである。
 その後、電流検出開始タイミングになったときに(ステップS22)、電流検出回路150がA/D変換を開始する(ステップS23)。このA/D変換期間中は各相のスイッチングは発生せず、A/D変換に必要な時間が経過した時点で所定相のPWM信号が立ち下がる。このようにして電流検出回路150が2相の電流を検出した後、各相電流入力部131は、3相モータに流れ込む3電流の合計はゼロであるという原理に基づいて、検出していない残りの1相の電流値を算出する(ステップS24)。
 次に2回目の制御周期か否かを判定し(ステップS30)、1回目の制御周期の場合には上記ステップS21にリターンしてシフトの実施を繰り返す。また、2回目の制御周期であれば、電流検出オブザーバ141は前回の電流検出値を読み取り(ステップS31)、今回の制御周期の電流値を推定する(ステップS32)。電流検出オブザーバ141で推定された電流推定値に基づいて、PWM信号生成部131は今回の制御周期の各相PWM信号を生成し(ステップS33)、更に1回目の残りのシフトを実施し(ステップS34)、シフト終了、つまり最終的な位置となるまで繰り返す(ステップS35)。シフト終了となったとき、3回目の制御周期になればリターンし、3回目になっていない場合には上記ステップS30にリターンして、上記動作を繰り返す(ステップS36)。
 図11は2制御周期内の7つの各周期におけるシフト量の算出についてのフローチャートであり、本制御において、制御周期は250μsであり、50μs周期の鋸歯波状キャリア信号に基づいたPWM信号の7周期から成っている。最初に、各相について、今回の制御周期の位相シフト量と前回の制御周期の位相シフト量との差Dを算出する(ステップS40)。次に、各相について、今回の制御周期の第n番目の周期における位相シフト量を、(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+D・n/7とする(ステップS41)。即ち、第1番目の周期における位相シフト量を、(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+D/7、第2番目の周期における位相シフト量を、(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+D・2/7、第3番目の周期における位相シフト量を、(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+D・3/7、第4番目の周期における位相シフト量を、(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+D・4/7、第5番目の周期における位相シフト量を、(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+D・5/7、第6番目の周期における位相シフト量を、(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+D・6/7、そして、最終の第7番目の周期における位相シフト量を、(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+Dとする。
 特に、直前の制御周期における所定相の位相の移動量と今回の制御周期における所定相の位相の移動量が同じ場合は、D=0となり、今回の制御周期の全ての周期における位相シフト量は、前回の第7番目の周期における位相シフト量と同じとなる。つまり、直前の制御周期と今回の制御周期におけるシフトの状態に変化はない。
 また、直前の制御周期における所定相の位相の移動量がゼロであり、今回の制御周期における所定相の位相の移動量がゼロでない場合は、今回の制御周期の第n番目の周期における位相シフト量は、D・n/7となる。即ち、今回の制御周期においては、シフト量をゼロから徐々に大きくしていくことになる。更に、直前の制御周期における所定相の位相の移動量がゼロでなく、今回の制御周期における所定相の位相の移動量がゼロである場合は、D=-(前回の第7番目の周期における位相シフト量)であるので、今回の制御周期の第n番目の周期における位相シフト量は、下記数1となる。
(数1)
(前回の第7番目の周期における位相シフト量)+D・n/7
=(前回の第7番目の周期における位相シフト量)・(1-n/7)
 
 つまり、今回の制御周期においてはシフト量を徐々に小さくしていき、最終の周期においてシフト量がゼロになる。つまり、位相が最終的な位置に移動する。
 図12は、Duty指令値の最大相を中間相に、Duty指令値の中間相を最大相にシフトし、Duty指令値の最小相はシフトなしの場合の、シフトや制御の各相タイミング例を示している。
 0回目の制御周期のタイミングt1で電流検出回路150により各相の電流検出(A/D変換)を行い、その電流検出値を用いて電流制御演算(電流指令値の計算)とそれに伴うDuty演算(パルス幅とシフトの有無)を行う。タイミングt2及びt3が電流制御演算及びDuty演算に相当しており、タイミングt4はシフトが必要な場合を示しており、本願発明ではシフトは7回で行うようになっていると共に、6回目及び7回目が次周期(2回目)にかかるようになっている。電流検出値を用いて演算されたDutyを1回目の制御周期の始めのタイミングt5でセットし、PWM1シフト1、PWM2シフト2、PWM3シフト3、PWM4シフト4、PWM5シフト5、PWM6シフト6、PWM7シフト7のように徐々にシフト補正する。この結果、6回目(PWM6シフト6)及び7回目(PWM7シフト7)は次周期(2回目)にかかる。
 なお、7回目のシフトでは量子化誤差分を考慮したシフトを実施するようになっている。
 1回目の制御周期では、上述のようにシフト補正を行っているため、電流検出回路150で電流を検出することができない。そのため、タイミングt1で検出した電流検出値を用いて、電流検出オブザーバ141によりタイミングt6で電流推定を行う。そして、電流検出オブザーバ141により推定された電流推定値を用いて電流制御演算(電流指令値の計算)とそれに伴うDuty演算(パルス幅とシフトの有無)を行う。タイミングt7及びt8が、電流推定値で電流制御演算及びDuty演算を行うタイミングを示しており、タイミングt9はシフトが必要な場合を示しており、シフトは7回目まで実行され、次周期(3回目)にかかるようになっている。電流推定値を用いて、電流検出オブザーバ141により演算されたDutyを2回目の制御周期の始めのタイミングt10でセットし、上述と同様に7回で位相のシフト量を決める。
 2回目の制御周期のPWM7シフト7のタイミングではシフト(7回目)が終了しており、タイミングt1’で電流検出回路150による電流検出を行う。以下、上述と同様な動作を繰り返す。
 本発明は、シフト補正する範囲を制御周期の1周期内に限定するのではなく、7回のシフト補正を行って次周期の2制御周期にかかるようにしている。即ち、単一の電流検出回路(1シャント式電流検出回路)150で検出した電流を用いた電流制御及びDutyで計7回のシフト補正を行うが、シフト補正は1制御周期内に収まってはおらず、6回目及び7回目のシフトが次の制御周期にかかっている。シフト補正を行っている期間の制御周期では電流検出回路150による電流検出ができないため、前回に電流検出回路150で検出された電流検出値を用いて電流検出オブザーバ141で電流を推定し、推定された電流推定値で電流制御及びDutyをセットする。電流推定値で電流制御及びDutyをセットした結果は、次周期のPWM8、PWM9、PWM10に反映させると共に、PWM6シフト6及びPWM7シフト7に対して補正を行うこともある。
 なお、上述では3相ブラシレスモータについて説明したが、他の相のモータについても同様な制御が可能である。
1       操向ハンドル
10      トルクセンサ
12      車速センサ
13      バッテリ
20      モータ
100     コントロールユニット
101     電流指令値演算部
102     最大出力制限部
104     電流制御部
105     PWM制御部
105A    Duty演算部
105B    ゲート駆動部
106     インバータ
130     CPU
131     PWM信号生成部
132     Duty演算部
133     位相シフト量算出部
134     PWM信号位相シフト部
140     電流検出可否判定部
141     電流検出オブザーバ
142     キャリア信号入力部
143     Duty出力部
144     ゲート駆動部
145     インバータ
150     1シャント式電流検出回路
151     各相電流入力部
152     電流検出期間決定部

Claims (6)

  1. 上段アームスイッチング素子と下段アームスイッチング素子の対から成り、多相モータを駆動する駆動部と、
    前記多相モータの電流値を検出する単一の電流検出回路と、
    前記電流検出回路で検出される電流値及びキャリア信号に基づいて、2制御周期内で複数の第1の各相PWM信号を生成するPWM信号生成部と、
    前記PWM信号生成部が生成する所定相の第1のPWM信号を、2制御周期内での位相のシフト量を徐々に変化させてシフトさせ、前記駆動部に出力する位相シフト制御部と、
    前記電流検出回路で検出される電流値に基づいて、前記多相モータの電流推定値を推定する電流検出オブザーバと、
    を備え、
    前記PWM信号生成部は前記電流推定値及び前記キャリア信号に基づいて、2制御周期内で複数の第2の各相PWM信号を生成し、
    前記位相シフト制御部は、
    直前の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロであり、今回の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロでない場合は、今回の制御周期及び次の制御周期においてシフト量をゼロから徐々に大きくしてゆき、前記次の制御周期に前記第2の各相PWM信号を用いることを特徴とする多相モータの制御装置。
  2. 上段アームスイッチング素子と下段アームスイッチング素子の対から成り、多相モータを駆動する駆動部と、
    前記多相モータの電流値を検出する単一の電流検出回路と、
    前記電流検出回路で検出される電流値及びキャリア信号に基づいて、2制御周期内で複数の第1の各相PWM信号を生成するPWM信号生成部と、
    前記PWM信号生成部が生成する所定相の第1のPWM信号を、2制御周期内での位相のシフト量を徐々に変化させてシフトさせ、前記駆動部に出力する位相シフト制御部と、
    前記電流検出回路で検出される電流値に基づいて、前記多相モータの電流推定値を推定する電流検出オブザーバと、
    を備え、
    前記PWM信号生成部は前記電流推定値及び前記キャリア信号に基づいて、2制御周期内で複数の第2の各相PWM信号を生成し、
    前記位相シフト制御部は、
    直前の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロでなく、今回の制御周期における所定相の位相のシフト量がゼロである場合は、今回の制御周期及び次の制御周期においてシフト量をゼロに向けて徐々に小さくしてゆき、前記次の制御周期に前記第2の各相PWM信号を用いることを特徴とする多相モータの制御装置。
  3. 前記位相シフト制御部は、前記第1のPWM信号の最終的なシフト位置へのシフト量を算出すると共に、シフト回数をn回とし、シフト量/nずつシフトさせるようになっている請求項1又は2に記載の多相モータの制御装置。
  4. 前記所定相の位相のシフトを、シフト回数m(<n)を前記今回の制御周期で実施し、残り(n-m)回のシフトを前記次の制御周期で実施するようになっている請求項3に記載の多相モータの制御装置。
  5. 前記電流検出オブザーバは、前記前回の制御周期で検出された電流値に基づいて前記今回の制御周期における電流値を推定するようになっている請求項1乃至4のいずれかに記載の多相モータの制御装置。
  6. 前記請求項1~5に記載の多相モータの制御装置を搭載したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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