WO2014061256A1 - 磁力選別装置、磁力選別方法および鉄源の製造方法 - Google Patents

磁力選別装置、磁力選別方法および鉄源の製造方法 Download PDF

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Abstract

 強磁性体粒子を含む粉粒体から強磁性体粒子を効率よく分離し、かつ複雑な工程や廃液処理などを必要とせずに低コストで磁力選別する磁力選別装置及び磁力選別方法を提供する。本発明の磁力選別装置は、強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送するコンベアベルトと、外周の一部にコンベアベルトが巻き付けられる回転可能な中空のベルトガイドロールと、ベルトガイドロールの内側に設置される磁場印加手段とを有し、磁場印加手段は、ベルトガイドロールの内側に、複数の磁石を有し、磁場印加手段が発生させる磁場内で強磁性体粒子の分離を行う。磁石は、ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なる磁性を有するように配置され、かつ、ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一の極性を有するように配置される。

Description

磁力選別装置、磁力選別方法および鉄源の製造方法
 本発明は、強磁性体粒子(ferromagnetic particles)を含む粉粒体から強磁性体粒子を磁力選別(分離)するための技術に関し、例えば、製鉄プロセスの副生成物であるスラグ(slag)から鉄分を分離するのに好適な磁力選別装置(magnetic separator)及び磁力選別方法(magnetic separate method)および鉄源の製造方法に関する。
 製鉄プロセスにおいて、溶銑予備処理や転炉脱炭工程では、副生成物としてスラグ(製鋼スラグ)が発生する。スラグは、溶銑や溶鋼中の不純物や不要元素を除去するために加えられるカルシウム系添加剤が、これらの不純物や不要元素と反応・生成したものである。スラグ中には除去された不純物や不要元素以外に、鉄分も多く含まれる。
 スラグ中の鉄分の再資源化のために、鉄分を分離・回収することが行われている。通常、次のような工程で鉄分の分離・回収が行われる。まず、スラグを篩い(sieve)にかけ、スラグに含まれる大型(数百mm)の塊を取り除く。篩いを通過した小型の塊は鉄分とスラグ分が固着しているため、ハンマークラッシャ(hammer crusher)やロッドミル(rod mill)等で粗破砕(rough crushing)を行って数十μm~数10mmの大きさとし、単体分離(liberation)(スラグ分と鉄分の分離)を促進させる。その後、磁力選別装置(magnetic separator)で鉄分を分離する。磁力選別装置としては、一般に、吊下げ型(suspended electro magnets)、ドラム型(magnetic drum separators)、プーリ型(magnetic pulleys)などの装置が用いられる。
 また、鉄分を単体分離させるためにスラグを加熱し、適当な時間冷却した後、破砕する場合もある。冷却時間によっては、鉄塊を破砕せずに固着したスラグ分のみを分離させることや、スラグを数10μm程度に微粉化させることが可能である。
 いずれの方法でもスラグの微粉化が進めば、単体分離化が進むことは言うまでもない。
 一般に、鉄分の回収率を向上させるためには単体分離化を進める必要があるので、機械的破砕を繰り返して、スラグの粒径を小さくする。或いは、熱処理によって小径化させる場合もある。
 鉄分の回収のために磁力選別を行う場合、従来は例えば図8に示すような磁力選別装置が使用されている(例えば、非特許文献1)。この装置はプーリ型(ベルトコンベア式)の磁力選別装置であり、強磁性体粒子を含む粉粒体aを供給装置23からコンベアベルト20上に供給し、粉粒体aをコンベア終端部27から排出する際に、強磁性体粒子と非磁性体粒子とを分離するものである。コンベア終端部27側のベルトガイドロール21において、内側の周方向の一部に磁石22が配置されている。磁石22は、ベルトガイドロール21の周方向で隣接する磁極が異なる磁性を有するように配置されている。磁石22は、ベルトガイドロール21から独立して設置される固定磁石である。
 この磁力選別装置では、コンベア終端部27において、コンベアベルト20上の粉粒体aに対して、ベルトガイドロール21の内側の磁石22の磁力が作用し、磁石22に吸着されない非磁性体粒子が先に落下して非磁着物回収部24yに回収され、磁石22に吸着される強磁性体粒子はベルトガイドロール21の下方に設けられた仕切板25を通過し、磁力が弱まった位置で落下して磁着物回収部24xで回収されるようになっている。
特開2006-142136号公報 特開平10-130041号公報
J.Svoboda, Magnetic Techniques for the Treatment of Materials, pp.70-72,Kluwer Academic Publishers, 2004
 しかし、図8に示すように、従来の磁力選別装置に大量の粉粒体aが供給され、粉粒体aの層厚が大きくなる場合、次のような問題が生じる。微粒化された粉粒体aでは、強磁性体粒子が非磁性体粒子を抱き込んだ状態にあり、磁石22には強磁性体粒子と非磁性体粒子が同時に引き寄せられるため、強磁性体粒子と非磁性体粒子とが分離され難くなる。これは粉粒体aの粒径が小さくなるほど顕著である。さらに微粒化による凝集現象も加わり、コンベアベルト20上の粉粒体aの層厚が大きくなった場合は、図8に示されるように、磁着物回収部24xに非磁性体粒子が混入して、強磁性体粒子を適切に選別できなくなる。
 このような問題に対して、通常は、図9に示すように振動フィーダ26などを利用して粉粒体aの供給量を減らし、コンベアベルト20上の粉粒体層の厚さを、例えば粒子1個~2個分程度の厚さにまで薄くする、などの対応が必要となる。しかし、粉粒体aの供給量を少なくすれば、強磁性体粒子を選別する性能は確保されるものの、処理速度が遅くなってしまう。スラグの磁力選別の場合には、時間当たり数トン~数10トンを処理する必要があるため、短時間で大量の磁力選別を行うことが必須である。したがって、上記のような従来の磁力選別装置では短時間で大量の粉粒体aを磁力選別することは難しい。
 一方、特許文献1には、特定の複数の工程を経ることで、スラグを過破砕することなく異物を分離する方法が提案されているが、複雑な分離フローとなり、処理コストが高くなる問題がある。また、特許文献2に示されるように、凝集を避けるため湿式プロセスも一般に適用されるが、廃液処理費用が莫大となる問題がある。
 本発明の目的は、上記のような従来技術の課題を解決し、強磁性体粒子を含む粉粒体を大量に処理する場合や供給される粉粒体の層が厚い場合でも、粉粒体から強磁性体粒子を効率よく分離し、かつ複雑な工程や廃液処理などを必要とせずに低コストで磁力選別することができる磁力選別装置及び磁力選別方法を提供することにある。
 本発明者らは、磁力選別に関して、次のような知見を得た。
 強磁性体粒子と非磁性体粒子が混合された粉粒体から、移動する磁石を用いて強磁性体粒子を選別する場合、各粒子の動きを観察すると、まず強磁性体粒子が磁石に引き寄せられるように動く。磁石の移動にともなう磁場の強度の変化により、強磁性体粒子に作用する引力が変化する。磁場が強いときは、強磁性体粒子は引力により互いに集合するようになり、反対に磁場が弱いときは分散する傾向になる。
 この引力の変化は、粉粒体に対して振動に似た効果をもたらし、磁場の強度の変化が繰り返されることで、強磁性体粒子による非磁性体粒子の挟み込み・抱き込み状態が解消される。その結果、強磁性体粒子と非磁性体粒子との分離が促進される。さらに、磁場の向きの変化により、強磁性体粒子には回転力も加わるので、強磁性体粒子は非磁性体粒子の間を回転しながら磁石側へ移動していく。この2つの効果により、磁石付近には次第に強磁性体粒子が多く集まり、非磁性体粒子は反対に磁石から遠い側へと移動していく。このように、磁場の大きさおよび向きの変化を利用することで、強磁性体粒子と非磁性体粒子を分離することができる。
 以上の作用を模式的に示したのが図1(A)~(D)である。図1(A)~(D)では、粉粒体に相対する部分の磁石の磁極を、N極、S極と表している。図1(A)のようにN極によりコンベアベルト2上の強磁性体粒子が引き寄せられた状態から、磁石が移動して図1(B)のようにN極・S極間の間隙部が粉粒体に相対する状態になると、磁場の大きさの変化により、強磁性体粒子に作用する引力の大きさが変化する。また、磁極のN極からS極への変化のため、強磁性体粒子は矢印方向に吸引されて、転動しながら磁石側に移動していく。その後、図1(C)のように強磁性体粒子はS極に引き寄せられ、さらに磁石側に移動する。以上の作用が繰り返されることにより、最初は粉粒体層全体に分布していた強磁性体粒子は、図1(D)に示すように粉粒体層の最も磁石に近い側に集められることになる。
 この現象は、磁石と粉粒体aのうちの少なくとも一方が移動していれば必ず発生するものであり、磁石が固定され粉粒体aのみが移動している場合でも、同じである。
 同じ磁極の磁石が並んで移動している場合は、磁場の大きさの変化による強磁性体粒子の移動はあるものの、強磁性体粒子に磁場の向きの変化による回転力が加わらないので、強磁性体粒子の移動量が少なくなり、結果として選別効率が低くなってしまう。
 なお、図1(A)~(D)は、磁石が図の右側から左側に移動する場合を示しているが、磁石が図の左側から右側に移動する場合でも、原理的には同じである。
 本発明者らは、上記の仕組みをベルトコンベア式の磁力選別装置に適用して、コンベア終端部側のベルトガイドロールの内側に、ベルトガイドロールの周方向に沿って、粉粒体と相対する部分の隣接する磁極が互いに異なるように配置され、かつ、ベルトガイドロールの幅方向で粉粒体と相対する部分での隣接する磁極が同一であるように配置される磁石を設け、この磁石によって形成される磁場の中を粉粒体が移動するようにすることで、強磁性体粒子を効率よく磁力選別できることを見出した。磁石を回転させることによって、強磁性体粒子に作用する磁場の大きさおよび向きを高速で変化させるようにすれば、さらに効果が高くなる。
 本発明はこのような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送するコンベアベルトと、
 外周の一部にコンベアベルトが巻き付けられる回転可能な中空のベルトガイドロールと、
 前記ベルトガイドロールの内側に設置される磁場印加手段とを有し、
 前記磁場印加手段は、前記ベルトガイドロールの内側に、複数の磁石を有し、
 前記磁石は、前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なるように配置され、かつ、前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置される磁力選別装置。
[2]下記(1)式で定義される、前記磁場印加手段から粉粒体に作用する磁極の変化数を示す磁場変化周波数F(Hz)が、170Hz以上である請求項1に記載の磁力選別装置。
 F=(x・P)/60   …(1)
 ここで x:磁石ロールの回転数(rpm)
     P:磁石ロールが備える磁極数(但し、磁極数は、磁石ロール4rの粉粒体(a)と対向する面の周方向に隣接するN極・S極のペアを、1磁極としてカウントする。)
[3]強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送する第1のベルトコンベア(A)と、
 ベルトコンベアの上方に位置する第2のベルトコンベア(B)と、
 前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部側のベルトガイドロールの内側には、ベルトガイドロール周方向に配置される複数の磁石を備えた磁場印加手段を備え、
 前記ベルトコンベア(A)のコンベア終端部の上方に前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部が近接して位置し、
 前記磁石は、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なる磁性を有するように配置され、かつ、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置される[1]または[2]に記載の磁力選別装置。
[4]強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送する第1のベルトコンベア(A)と、
 前記ベルトコンベア(A)の上方に位置する第2のベルトコンベア(B)を備え、
 前記ベルトコンベア(A)のコンベア終端部の上方に前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部が近接して位置し、
 前記ベルトコンベア(A)のコンベア終端部および前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部において、前記ベルトコンベア(A)および(B)のコンベアベルトが同じ方向に移動しており、
 前記磁場印加手段は、前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部側のベルトガイドロールの内側には、ベルトガイドロール周方向および幅方向に配置される複数の磁石を備えるとともに、
 前記磁石は、
前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロール周方向で隣接する磁極が互いに異なるように配置されており、
 前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置されている[1]または[2]に記載の磁力選別装置。
[5]強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送する第1のベルトコンベア(A)と、
 ベルトコンベア(A)の上方に位置する第2のベルトコンベア(B)と、
 前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部側のベルトガイドロールの内側に複数の磁石を有する磁場印加手段とを備え、
 前記ベルトコンベア(A)のコンベアベルトの上方であってベルトコンベア(A)のコンベア終端部と粉粒体供給装置の間に前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部が近接して位置し、
 前記ベルトコンベア(A)のコンベア終端部および前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部において、前記ベルトコンベア(A)および(B)のコンベアベルトが逆方向に移動しており、
 前記磁石は、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なるように配置され、かつ、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置される[1]または[2]に記載の磁力選別装置。
[6]前記ベルトコンベア(B)の前記磁場印加手段は、前記ベルトガイドロールの内側に配置された回転可能な磁石ロールからなり、
 前記磁石ロールは、その外周に沿って配置された磁石が、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なるように配置され、かつ、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置されている[3]ないし[5]のいずれかに記載の磁力選別装置。
[7]前記ベルトコンベア(B)のコンベア終端部の下方に磁着物回収部を設け、前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部の下方に非磁着物回収部を設けた[3]ないし[6]に記載の磁力選別装置。
[8][3]ないし[7]のいずれかに記載の磁力選別装置を用い、
 供給装置から前記ベルトコンベア(A)上に、粉粒体に含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で粉粒体を供給する磁力選別方法。
[9]強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送するコンベアベルトとベルトガイドロールを有し、
 前記ベルトガイドロールの内側には、前記ベルトガイドロールと反対方向に回転する磁石ロールを配置し、
 磁石ロールは、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なるように配置され、かつ、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置されている磁石を有する[1]または[2]に記載の磁力選別装置。
[10]前記ベルトガイドロールの下方に、前記コンベアベルト幅方向に沿った仕切板を配置するとともに、前記仕切板の上端部と前記コンベアベルトとの間に、粉粒体の一部を通過させるための隙間を設け、
 コンベアベルト移動方向において前記仕切板を挟んだ位置に、磁着物回収部と非磁着物回収部を設けた[9]に記載の磁力選別装置。
[11][9]または[10]に記載の磁力選別装置を用い、
 供給装置からコンベアベルト上に、粉粒体に含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で粉粒体を供給する磁力選別方法。
[12]前記仕切板の上端部とコンベアベルトとの隙間を、前記供給装置から前記コンベアベルト上に供給される粉粒体の層厚よりも小さくする[11]に記載の磁力選別方法。
[13]強磁性体粒子を含む粉粒体(a)から強磁性体粒子を磁力選別する装置であって、
 粉粒体(a)を搬送する第1のベルトコンベア(A)と、該ベルトコンベア(A)の上方に位置し、ベルトコンベア(A)で搬送されてきた粉粒体(a)から磁力により強磁性体粒子を吸引して分離する第2のベルトコンベア(B)を備え、
 ベルトコンベア(A)とベルトコンベア(B)は、コンベアベルト(1),(2)の移
動方向が逆向きであり、
 ベルトコンベア(A)のコンベア終端部(10)の上方にベルトコンベア(B)のコンベア始端部(11)が近接して位置し、
 ベルトコンベア(B)のコンベア始端部(11)側のベルトガイドロール(3)の内側には、ロール周方向に沿って所定の間隔をおいて配置される複数の磁極(5)を備えるとともに、ロール周方向で隣接する磁極(5)が異なる極性を有する磁場印加手段(4)を設けた磁力選別装置。
[14]ベルトコンベア(B)の磁場印加手段(4)が、ベルトガイドロール(3)の内側に配置された回転駆動式の磁石ロール(4r)からなり、該磁石ロール(4r)は、その外周に沿って所定の間隔をおいて配置される複数の磁極(5)を備えるとともに、ロール周方向で隣接する磁極(5)が異なる極性を有し、
 ベルトコンベア(B)のコンベアベルト(2)とベルトガイドロール(3)を非金属製とするとともに、ベルトガイドロール(3)を非駆動ロールとした[13]に記載の磁力選別装置。
[15]ベルトコンベア(B)のコンベア終端部(12)の下方に磁着物回収部(7x)を設け
、ベルトコンベア(B)のコンベア始端部(11)の下方に非磁着物回収部(7y)を設
けた請求項[13]または[14]に記載の磁力選別装置。
[16][13]~[15]のいずれかに記載の磁力選別装置を用い、強磁性体粒子を含む粉粒体(a)から強磁性体粒子を磁力選別する方法であって、
 供給装置(6)からベルトコンベア(A)上に、粉粒体(a)に含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で粉粒体(a)を供給する磁力選別方法。
[17][14]または[15]に記載の磁力選別装置を用い、下記(1)式で定義される磁石ロール(4r)の磁場変化周波数F(Hz)を170Hz以上とする請求項4に記載の磁力選別方法。
 F=(x・P)/60   …(1)
 ここで x:磁石ロール(4r)の回転数(rpm)
     P:磁石ロール(4r)が備える磁極数(但し、N極・S極のペアで1磁極とする)
[18]強磁性体粒子を含む粉粒体(a)を供給装置(204)からコンベアベルト(201)上に供給し、粉粒体(a)をコンベア終端部(2010)から払い出す際に、磁力により強磁性体粒子を吸引して非磁性体粒子から分離するベルトコンベア式の磁力選別装置であって、
 コンベアベルト(201)とコンベア終端部(2010)側のベルトガイドロール(202)を非金属製とするとともに、ベルトガイドロール(202)を非駆動ロールとし、
 ベルトガイドロール(202)の内側には、ベルトガイドロール(202)と反対方向に回転駆動する磁石ロール(203)を配置し、該磁石ロール(203)は、その外周に沿って所定の間隔をおいて配置される複数の磁極(205)を備えるとともに、ロール周方向で隣接する磁極(205)は異なる極性を有する磁力選別装置。
[19]ベルトガイドロール(202)の下方に、コンベアベルト幅方向に沿った仕切板(206)を配置するとともに、該仕切板(206)の上端部とコンベアベルト(201)との間に、粉粒体の一部を通過させるための隙間(S)を設け、
 コンベアベルト移動方向において仕切板(206)を挟んだ位置に、磁着物回収部(207x)と非磁着物回収部(207y)を設けた[18]に記載の磁力選別装置。
[20][18]または[19]に記載の磁力選別装置を用い、強磁性体粒子を含む粉粒体(a)から強磁性体粒子を磁力選別する方法であって、
 供給装置(204)からコンベアベルト(201)上に、粉粒体(a)に含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で粉粒体(a)を供給する磁力選別方法。
[21]仕切板(206)の上端部とコンベアベルト(201)との隙間(S)を、供給装置(204)からコンベアベルト(201)上に供給される粉粒体の層厚よりも小さくする[20]に記載の磁力選別方法。
[22]下記(1)式で定義される磁石ロールの磁場変化周波数F(Hz)を170Hz以上とする[20]または[21]に記載の磁力選別方法。
 F=(x・P)/60   …(1)
 ここで x:磁石ロールの回転数(rpm)
     P:磁石ロールが備える磁極数(但し、N極・S極のペアで1磁極とする)
[23][1]ないし[22]のうちいずれかに記載の磁力選別装置および磁力選別方法を用いて、製鉄プロセスの副生成物から鉄源を製造する鉄源の製造方法。
 本発明によれば、強磁性体粒子を含む粉粒体を大量に処理する場合や供給される粉粒体の層が厚い場合でも、強磁性体粒子を含む粉粒体から強磁性体粒子を、一度の分離工程で効率よく分離し、かつ複雑な工程や廃液処理などを必要とせずに低コストで磁力選別することができる。
図1(A)~(D)は、本発明に係る磁力選別装置の作用を模式的に示した説明図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る磁力選別装置とこの装置を用いた磁力選別方法の一実施形態を示す説明図である。 図3は、図2の実施の形態1に係る磁力選別装置のベルトガイドロールの構造を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る磁力選別装置の変形例1とこの装置を用いた磁力選別方法を示す説明図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る磁力選別装置の変形例2とこの装置を用いた磁力選別方法を示す説明図である。 図6は、図2の実施形態1に係る磁力選別装置の変形例3のベルトガイドロールの構造を示す斜視図である。 図7は、本発明の実施の形態2に係る磁力選別装置とこの装置を用いた磁力選別方法の一実施形態を示す説明図である。 図8は、従来の磁力選別装置と、この装置を用いて粉粒体を大量処理する場合の使用状態を示す説明図である。 図9は、従来の磁力選別装置と、この装置を用いて粉粒体を少量処理する場合の使用状態を示す説明図である。
 本発明に係る磁力選別装置及び磁力選別方法は、強磁性体粒子を含む粉粒体から磁力により強磁性体粒子を分離するものである。本発明に係る磁力選別装置は、粉粒体を搬送するベルトと、外周の一部にベルトが巻き付けられる回転可能なベルトガイドロールと、ガイドロールの内側に設置された複数の磁石を備えた磁場印加手段を有している。磁石は、ベルトガイドロールの周方向に沿って、粉粒体と相対する部分の磁極が交互になるよう配置され、かつ、ベルトガイドロールの幅方向で、粉粒体と相対する部分の磁極が同一になるように配置されている。幅方向で同じ磁極の場合は、均一な磁場が形成され、強磁性体粒子に作用する力も均一になり、強磁性体粒子の分離効率を高めることができる。
 本発明に係る磁力選別方法は、上記のように構成された磁力選別装置を用いて、強磁性体粒子を含む粉粒体から、磁力により強磁性体粒子を分離する。
 本発明に係る磁力選別装置及び磁力選別方法では、下記(1)式で定義される、磁場印加手段から粉粒体に作用する磁場の大きさの変化を示す磁場変化周波数F(Hz)を、170Hz以上としている。より好ましくは、磁場変化周波数Fは200Hz以上である。
 F=(x・P)/60   …(1)
 ここで x:磁石ロールの回転数(rpm)
     P:磁石ロールが備える磁石ロールの周方向に設置された磁極数
      (但し、磁極数は、磁石ロール4rの粉粒体(a)と対向する面の周方向に隣接するN極・S極のペアを、1磁極としてカウントする。例えば、N極(a)、S極(b)、N極(c)と周方向に並んでいる場合には、N極(a)とS極(b)のペアで1磁極、S極(b)とN極(c)のペアで1磁極とカウントする。)
 磁場印加手段の磁場変化周波数F(Hz)を170Hz以上、好ましくは200Hz以上とすることで、粉粒体に作用する磁場の大きさおよび向きの高速変化を生じさせることができ、粉粒体に含まれる強磁性体粒子を精度よく分離することが可能となる。
 [実施の形態1]
 図2は、本発明の実施の形態1に係る磁力選別装置とこの装置を用いた磁力選別方法の一実施形態を示す説明図である。
 実施の形態1に係る装置は、粉粒体aを搬送する第1のベルトコンベアAと、このベルトコンベアAの上方に位置し、ベルトコンベアAで搬送されてきた粉粒体aから磁石により強磁性体粒子を吸着して分離する第2のベルトコンベアBを備えている。
 第1のベルトコンベアAにおいて、1はコンベアベルト、8はコンベア始端部14側のベルトガイドロール、9はコンベア終端部10側のベルトガイドロールである。コンベアベルト1がベルトガイドロール8、9間に設置されることで、ベルトコンベアAが構成される。
 第2のベルトコンベアBにおいて、2はコンベアベルト、3はコンベア始端部11側のベルトガイドロール、13はコンベア終端部12側のベルトガイドロールであり、コンベアベルト2がベルトガイドロール3、13間に設置されることで、ベルトコンベアBが構成される。本実施形態1では、ベルトガイドロール3はベルトガイドロール13よりも大径に構成され、ベルトガイドロール13の回転軸がベルトガイドロール3の回転軸よりも上方に位置することにより、コンベアベルト2の上面(ベルトガイドロール3、13間の上部ベルト部分)はほぼ水平状となっている。ただし、コンベアベルト2の上面は、ベルトガイドロール13に向かって下がっていてもよい。
 ベルトコンベアAのコンベア始端部14寄りの位置には、コンベアベルト1上に強磁性体粒子を含む粉粒体aを供給する供給装置6が配置されている。
 ベルトコンベアB側に吸着保持された強磁性体粒子は、ベルトコンベアBで搬送された後、コンベア終端部12から排出されるので、ベルトコンベアBのコンベア終端部12の下方には、磁着物回収部7xが設けられている。また、非磁性体粒子は、ベルトコンベアBのコンベア始端部11の下方に落下するので、その位置に非磁着物回収部7yが設けられている。
 図2の実施の形態1では、ベルトコンベアAのコンベア終端部10の上方にベルトコンベアBのコンベア始端部11が近接して位置している。また、ベルトコンベアAのベルトガイドロール8、9とベルトコンベアBのベルトガイドロール3、13とは、互いに逆回転しており、ベルトコンベアAのコンベア終端部10およびベルトコンベアBのコンベア始端部11において、コンベアベルト1、2は同じ方向に移動している。
 ベルトコンベアBは、ベルトガイドロール3、13のいずれかがモーター等の駆動手段により駆動される駆動ロールであってもよいが、通常、ベルトガイドロール13が駆動ロール、ベルトガイドロール3が非駆動ロールとなる。ベルトガイドロール3は、内部が中空のスリーブ体で構成され、回転可能に支持されている。
 実施の形態1では、ベルトガイドロール3の内側に、複数の磁石5を備えた磁場印加手段として磁石ロール4rが設けられている。磁石ロール4rは、ベルトガイドロール3から独立して回転可能に構成されている。
 実施の形態1では、後述する図3に示すように、磁石ロール4rには、ベルトガイドロール3の周方向および幅方向において、所定の間隔を置いて複数の磁石5が配されている。磁石ロール4rのロール周方向360℃にわたって、隣接する磁極が、N極、S極交互になるように複数の磁石5が配されている。また、磁石ロール4rの幅方向において、複数の磁石5が、同一の磁極となるように配されている。
 ロール周方向に配置される磁石5の数や磁石5の間隔などに特別な制限はないが、磁石5の数を多くし、或いは磁石5の間隔を小さくすれば、より速い磁場の大きさおよび向きの変化が得られる。換言すれば、磁石ロール4rの回転速度が遅くても、高速な磁場変化が得られる。
 磁石5による磁場の強さに特別な制限はないが、通常、対象物に応じてベルトガイドロール3と接するコンベヤベルト部分で0.01~0.5T程度となるように磁石5を選択することが好ましい。磁場が弱すぎると磁石ロール4rによる効果が十分に得られず、一方、磁場が強すぎると、強磁性体粒子に作用する吸引力が強すぎ、強磁性体粒子の分離が却って阻害されるおそれがある。
 また、本実施の形態1に係る装置では、所定の間隔で配置される複数の磁石5と、隣接する磁石5間の間隙部により、磁場が強→弱→強→弱→・・・と切り替わり、粉粒体層中の強磁性体粒子に対して、集合→分散→集合→分散→・・・の効果が繰り返される。ロール周方向で隣接する磁石5間の間隙部の広さに特別な制限はないが、上記の効果を得るために1~50mm程度とするのが適当である。
 図3は、図2の実施の形態1に係る磁力選別装置のベルトガイドロールの構造を示す斜視図である。ベルトガイドロール3の内側には、複数の磁石を有する磁石ロール4rが配されている。40は磁石ロール4rのロール軸である。ベルトガイドロール3の両端のロール軸30が、ベルトガイドロール3の内側に配置された磁石ロール4rのロール軸40に外装され、軸受15(例えば、メタル軸受、ベアリング軸受など)を介してロール軸40に取り付けられている。ただし、ベルトガイドロール3と磁石ロール4rはそれぞれ独立して回転することが可能であり、ロール軸30とロール軸40の形態は、多様な形を取り得る。
 磁石ロール4rはモーター等の手段によって回転するロールであり、その回転方向はベルトガイドロール3と同一方向、反対方向のいずれでもよいが、一般的にはベルトガイドロール3と反対方向に回転するようになっている。また、磁石ロール4rはベルトガイドロール3よりも高速で回転する。
 本実施の形態1では、できるだけ高速な磁場変化(磁場の強度及び向きの高速変化)が生じることが好ましく、具体的には、上述の通り、下記(1)式で定義される磁石ロール4rの磁場変化周波数F(Hz)が170Hz以上であることが好ましい。より好ましくは、磁場変化周波数は200Hz以上である。
 F=(x・P)/60   …(1)
 ここで x:磁石ロール4rの回転数(rpm)
     P:磁石ロール4rが備える磁極数(但し、磁極数は、磁石ロール4rの粉粒体(a)と対向する面の周方向に隣接するN極・S極のペアを、1磁極としてカウントする。例えば、N極(a)、S極(b)、N極(c)と周方向に並んでいる場合には、N極(a)とS極(b)のペアで1磁極、S極(b)とN極(c)のペアで1磁極とカウントする。例えば、周方向で12極(N極・S極のペアで1磁極と数える)の磁石(例えば、ネオジウム磁石)を配設した場合には、磁石ロール4rの回転速度を1000rpmとすると、磁場変化周波数は200Hzとなる。また、周方向で24極(N極・S極のペアで1磁極と数える)の磁石を配置して、同じように磁場変化周波数を200Hzとする場合、磁石ロール4rの回転速度は500rpmでよい。
 磁場変化周波数の上限は、磁石ロール4rの回転数に機械的な上限があることや、周波数をあげても磁場変化の効果が飽和してしまうことがあるため、1000Hz程度になる。
 磁石5の大きさも特に制限はなく、所定の数の磁石5を配置できる大きさであればよい。また、図2では、1つの磁石5の磁極が、磁石ロール4rの内周側と外周側で異なる磁極となるように配置しているが、当然ながら、1つの磁石5の異なる磁極が、磁石ロール4rの周方向に並ぶように磁石5を設置してもよい。この場合でも、N極、S極が交互に設置されるので、強磁性体粒子の分離が効率よく行われることになる。間隙部をはさんでN極とS極が設置されてもよく、また間隙部をはさんでN極どうし、S極どうしが設置されてもよい。
 さらには、磁石5間の間隙部が樹脂等で埋められていてもよく、磁石ロール4rの外周にカバーがつけられていてもよい。
 磁石ロール4rの回転方向は、(i)コンベアベルト2の進行方向(ベルトガイドロール3の回転方向)と逆方向、(ii)コンベアベルト2の進行方向(ベルトガイドロール3の回転方向)と同一方向、のいずれでもよい。強磁性体粒子には、回転する磁石ロール4rの磁場の作用で磁石ロール4rの回転方向と逆方向へ動かそうとする運搬力が働く。上記(i)の場合には、磁場による強磁性体粒子への運搬力と、コンベヤベルト2と強磁性体粒子との摩擦力が同一方向となる。一方、上記(ii)の場合には、前記運搬力と摩擦力とが逆方向となる。ただし、この場合には、摩擦力の方が大きいので、強磁性体粒子はコンベヤベルト2の進行方向へ運搬されていく。
 (i)と(ii)を較べると、(ii)の場合は、磁場による強磁性体粒子の運搬力とコンベヤベルト2と強磁性体粒子との摩擦力が逆方向となるので、強磁性体粒子がコンベアベルト2上に滞留することがあるが、より効率よく強磁性体粒子を分離できる。一方(i)の場合は、強磁性体粒子の分離効率は(ii)の場合よりもやや劣るが、強磁性体粒子がコンベアベルト2上に滞留することはなく、粒子をスムーズに運搬できる利点がある。
 以下、本実施の形態1の磁力選別装置の機能・作用と、この装置を用いた磁力選別方法について説明する。
 本実施の形態1の磁力選別装置において、ベルトコンベアA、Bのコンベアベルト1、2のベルト送り速度は、その処理プロセスに必要な速度にすればよい。そして、図2の磁力選別装置の場合には、このベルト送り速度に対して、磁場の変化が十分高速となるように、磁石ロール4rの回転速度を決める。特に、この磁石ロール4rの回転速度は、さきに述べた(1)式の条件を満足するように設定することが好ましい。
 ベルトコンベアA、Bが稼動している状態で、強磁性体粒子を含む粉粒体aが、供給装置6からベルトコンベアAの移動中のコンベアベルト1上に十分な厚さで供給され、この粉粒体aはコンベア終端部10まで搬送される。コンベアベルト1で搬送された粉粒体aは、コンベア終端部10付近でその上面がベルトコンベアBのコンベア始端部11の下面に接触し、粉粒体aがベルトコンベアAのコンベア終端部10とベルトコンベアBのコンベア始端部11の間にもぐりこむ。この時、粉粒体aにベルトコンベアBの磁場印加手段4の磁場が及ぼされる。
 ここで、図2の磁力選別装置の場合には、磁場印加手段4である磁石ロール4rの磁力により粉粒体a内の強磁性体粒子が非磁性体粒子を抱き込むような形でベルトコンベアBの下面側に付着してコンベアベルト2で運ばれる。粉粒体a中の強磁性体粒子は、磁石ロール4rが備える磁石5の磁場の作用を受けるが、磁石ロール4rの回転により、磁場の強度は強→弱→強→弱→・・・と瞬時に切り替わる。粉粒体層中の強磁性体粒子に対しては、集合→分散→集合→分散→・・・の効果が繰り返される。
 また、図2の実施形態のように磁場印加手段がベルトガイドロール3から独立して回転する磁石ロール4rで構成される場合には、(1)磁石ロール4rを回転させることで機械的に高速な磁場変化を生み出す、(2)この変化している磁場内へ十分な層厚をもって粉粒体aを供給する、(3)磁場変化によって強磁性体粒子による非磁性体粒子の巻き込み・抱き込みを解消しながら、強磁性体粒子が磁石ロール4r側へ移動し、非磁性体粒子は磁石ロール4rから遠い側へと排除されていく、(4)非磁性体粒子はベルトコンベアBのコンベア始端部11で重力によって落下し、強磁性体粒子はベルトコンベアBに吸着保持されたまま運ばれて、ベルトコンベアBのコンベア終端部12で排出される、という作用により、図2に示すようにコンベアベルト1に供給する粉粒体aを十分に厚くしても、効率よく強磁性体粒子を磁力選別することができる。すなわち、粉粒体aから効率よくかつ迅速に強磁性体粒子を磁力選別することができる。
 なお、図2の実施の形態1の装置では、磁石ロール4rが回転するため、粉粒体aがベルトコンベアBのベルトガイドロール3に沿って搬送される間に、100回以上の磁場の強度および向きの変化が容易に与えられる。また、強磁性体粒子の磁場中での挙動は対象とする粉粒体aによって変化するため、適切な性能が得られるように磁石ロール4rの回転数を調整することができる。
 図8に示すような従来装置でも、磁石の個数分だけの磁場の強度および向きの変化があるため、粉粒体aの強磁性体粒子の分離効果は生じるが、固定式の磁石であるため磁場の変化の回数は限られたものとなり(数回~10数回)、強磁性体粒子の分離効果は小さい。これに対して本実施の形態1に係る装置では、磁石ロール4rが回転するため、コンベヤベルト2に沿って粉粒体が搬送される間に、100回以上の磁場の変化が容易に与えられる。
 本実施の形態1に係る磁力選別装置は、上述したように粉粒体aから効率よく強磁性体粒子を磁力選別することができるので、この装置を用いた粉粒体aの磁力選別では、図2に示すように供給装置6からベルトコンベアAのコンベアベルト1上に、粉粒体aに含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で、且つ磁力が十分に作用する層厚で粉粒体を供給することが望ましい。具体的には、粉粒体の厚さが20~30mmであってもよい。
 本実施の形態1に係る装置による磁力選別の対象となる粉粒体に特別な制限はないが、製鉄スラグ等のスラグ、鉄鉱石テーリング(tailing ore)などが挙げられる。このなかでも特にスラグの磁力選別に好適である。
 スラグからの鉄分回収においては、まず、製鉄スラグを微粒化する。微粒化が不十分であると、鉄分の回収率が向上しない。製鉄スラグが発生する製銑・製鋼プロセスにはさまざまな工程があるため、発生するスラグも多様である。微粒化後のスラグ粒径はスラグに応じて決定されるが、含有されている鉄の形態に応じて、数10μm~1mm程度まで微粒化する必要があることが多い。微粒化の方法としては、粉砕が一般的である。粗粉砕としてジョークラッシャ(jaw crusher)やハンマークラッシャ(hammer crusher)で粉砕したあと、さらに微粉化のためにボールミル(ball mill)、ロッドミル(rod mill)、ジェットミル(jet mill)、ピンミル(pin mill)、インパクトミル(impact mill)などを用いて粉砕する。他の方法として、1000~1300℃程度に加熱後、徐冷する方法もある。
 そして、微粒化したスラグを対象として、本発明の磁力選別装置による磁力選別を行う。本発明によりスラグから鉄分を効率よく分離・回収することができる。
 図2に示される実施の形態1では、ベルトガイドロール3(磁石ロール4r)の幅方向にわたって、粉粒体aと相対する部分の磁極が同一となるように磁石5を配している。幅方向で同じ磁極が配置される場合は、均一な磁場が形成され、強磁性体粒子に作用する力も均一になるが、幅方向に異なる磁極となるように磁石5を配置すると、磁場は不均一となり、局所的に強磁性体粒子の分離が行われない部分ができてしまい、分離効率を低下させる。
 回転する磁石ロール周辺の部材は、変化する磁場による渦電流効果の影響を受け、金属部材は非磁性物であっても渦電流によって加熱されていく。このため、本実施形態のベルトコンベアBのコンベアベルト2とベルトガイドロール3は、樹脂、セラミックなどの非金属で構成される。
 本実施の形態1に係る装置は、ベルトコンベアAで搬送されてきた粉粒体a(粉粒体層)に、ベルトコンベアBのコンベア始端部11側のベルトガイドロール3の内側に設けられた磁石ロール4rの磁場を作用させ、粉粒体a中の強磁性体粒子を吸引してベルトコンベアBの下面側に移行させ、強磁性体粒子を分離するものである。したがって、ベルトコンベアAのコンベア終端部10とベルトコンベアBのコンベア始端部11との間隔は、磁石ロール4rの磁力が粉粒体a中の強磁性体粒子に十分作用する大きさであればよいが、一般的には、ベルトコンベアAのコンベアベルト1で搬送される粉粒体aの層の上面がベルトコンベアBのコンベア始端部11と接触する、すなわち粉粒体層がベルトコンベアAのコンベア終端部10とベルトコンベアBのコンベア始端部11の間にもぐりこむことができる大きさとすることが好ましい。
 次に、本発明の実施の形態1の変形例1について説明する。図4は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る磁力選別装置を示す図である。
 変形例1は、ベルトコンベアAとベルトコンベアBの位置関係を、図1とは異なる形としたものである。すなわち、ベルトコンベアAのコンベア終端部10の上方にベルトコンベアBのコンベア始端部11が近接して位置しており、ベルトコンベアAのベルトガイドロール8、9とベルトコンベアBのベルトガイドロール3、13とは、同じ方向に回転している。また、ベルトコンベアAのコンベア終端部10およびベルトコンベアBのコンベア始端部11において、コンベアベルト1、2は逆方向に移動している。
 このような配置としても、強磁性体粒子の分離が行えることは言うまでもない。なお、ベルトコンベアAとBの位置関係以外は、図2および3の実施の形態1の構成と略同一構成であるため、その説明を省略する。
 次に、本発明の実施の形態1の変形例2について説明する。図5は、本発明の実施の形態1に係る磁力選別装置の変形例2とこの装置を用いた磁力選別方法を示す説明図である。
 この実施の形態1の変形例2では、ベルトガイドロール3は、内部が中空のスリーブ体で構成され、回転可能に支持されている。ベルトガイドロール3の内側には、ロール周方向に沿って所定の間隔をおいて配置される複数の磁石5を備えた磁場印加手段4が設けられている。
 変形例2の磁場印加手段4は、実施の形態1の磁石ロール4rと異なり回転しない。換言すれば、磁場印加手段4の磁石5は、ベルトガイドロール3から独立して設置され、回転しない固定磁石である。なお、磁場印加手段4の磁石5は、図3に示すように、ロール周方向で隣接する磁極が異なるように配されており、かつ、ロール幅方向で隣接する磁極が同一となるように配されている。
 図5に示すように、実施の形態1の変形例2において、磁石5が配置されるロール周方向の範囲は、少なくとも、ベルトガイドロール3の下端位置(ベルトコンベアAのコンベア終端部10と対向する位置)からベルトガイドロール3の頂部位置までの約180°(ベルトガイドロール3の半周)の範囲である。実施例2のように、磁石5を回転しないよう固定して設置すれば、磁石5を設置する範囲を小さくすることができる。
 実施の形態2に係る磁力選別装置は、固定磁石5を備えた磁場印加手段4により粉粒体a中の強磁性体粒子が吸引され、この強磁性体粒子が非磁性体粒子を抱き込むような形で粉粒体a(またはその一部)がベルトコンベアBの下面側に付着して(保持されて)コンベアベルト2で運ばれる。この装置の場合も、図2の磁石ロール4rに較べて効果は小さいが、粉粒体a中の強磁性体粒子は、磁場印加手段4が備える磁石5の磁力の作用を受け、コンベアベルト2で運ばれる過程で磁場が強→弱→強→弱→・・・と切り替わって行くため、粉粒体a中の強磁性体粒子に対しても、集合→分散→集合→分散→・・・が繰り返され、図2の実施の形態1の場合と同質の効果が得られる。ただし、図2の磁石ロール4rのように磁場が高速で変化するものではないので、磁力選別性能や処理速度は図2の実施形態1に較べて小さい。
 変形例2の磁力選別装置は、(i)第1のベルトコンベアAから排出される粉粒体aに対して、その上方から第2のベルトコンベアBが備える磁場印加手段4による磁場を作用させ、粉粒体aに含まれる強磁性体を吸着して、ベルトコンベアB側に移動させる基本方式を採るため、従来装置に較べて強磁性体粒子による非磁性体粒子の抱き込み・巻き込みを少なくできる、(ii)さらに、磁場印加手段4による磁場変化によって強磁性体粒子による非磁性体粒子の巻き込み・抱き込みが解消される、という作用効果が得られる。
 図6は、図2の実施形態1に係る磁力選別装置の変形例3のベルトガイドロールの構造を示す斜視図である。図6に示すように、実施の形態1の実施例3では、磁石ロール4rに設置された磁石5が、ベルトガイドロール3(磁石ロール4r)の周方向に沿って複数設けられ、かつ、ベルトガイドロール3(磁石ロール4r)の幅方向に1つだけ設けられている。磁石5は、周方向に沿って、粉粒体aと相対する磁極が交互になるように配されている。このように、磁石5を構成してもよい。
 [実施の形態2]
 図7は、本実施の形態2の磁力選別装置とこの装置を用いた磁力選別方法の一実施形態を示す説明図である。
 本実施の形態2の磁力選別装置は、実施の形態1と同様に、ベルトコンベア式の磁力選別装置である。本実施の形態2の磁力選別装置は、強磁性体粒子を含む粉粒体aを供給装置からコンベアベルト201上に供給し、粉粒体aをコンベア終端部2010から排出する際に、磁力により強磁性体粒子を吸引して非磁性体粒子から分離する。
 図7において、201はコンベアベルト、202はコンベア終端部2010側のベルトガイドロール、208はコンベア始端部2011側のベルトガイドロールである。コンベアベルト201がベルトガイドロール202、208間に設置されることで、ベルトコンベアが構成される。ベルトコンベアは、ベルトガイドロール208がモーター等の駆動手段によって駆動することで、コンベアベルト201を回転させる。ベルトガイドロール202は非駆動ロールであり、内部が中空のスリーブ体で構成されている。
 ベルトガイドロール202の内側には磁石ロール203が配置されている。磁石ロール203の構成は、図3に示す構成と略同一である。具体的には、磁石ロール203は、その周方向および幅方向に所定の間隔をおいて配置される複数の磁石205を備えるとともに、ロール周方向で隣接する磁石205の磁極は、異なる磁極(N極、S極)となっている。すなわち、磁石205はロール周方向でN極とS極が交互になるように配置されている。複数の磁石205は、ロールの幅方向に対しては、同じ磁極となるように配置される。
 磁石ロール203はモーター等によって回転するロールであり、ベルトガイドロール202と反対方向に回転するようになっている。また、後述するように、この磁石ロール203はベルトガイドロール202よりも高速で回転する。
 回転する磁石ロール周辺の部材は、変化する磁場による渦電流効果の影響を受け、金属部材は非磁性物であっても渦電流によって加熱されていく。このため、コンベアベルト201とベルトガイドロール202は、樹脂、セラミックなどの非金属で構成される。
 磁石205は、磁石ロール203の幅方向にわたって、同じ磁極となるように配置される。幅方向で同じ磁極の場合は、均一な磁場が形成され、強磁性体粒子に作用する力も均一になるが、幅方向に異なる磁極の磁石205を配置すると、磁場は不均一となり、局所的に強磁性体粒子の分離が行われない部分ができてしまい、分離効率を低下させる。ただし、磁石205は、図6に示すように、幅方向に一本の磁石を配置しても、図3に示すように、適宜分割したものを配置してもよい。
 磁石ロール203の外周に沿って設けられる磁石205の数や配置間隔などに特別な制限はないが、磁石205の数を多くし、或いは配置間隔を小さくすれば、回転速度が遅くても高速な磁場変化が得られる。
 実施の形態2では、実施の形態1と同様に、できるだけ高速で磁場の強度および向きの変化を生じさせることが好ましく、具体的には、下記(1)式で定義される磁石ロール203の磁場変化周波数F(Hz)が170Hz以上であることが好ましい。より好ましくは、磁場変化周波数は200Hz以上である。
 F=(x・P)/60   …(1)
 ここで x:磁石ロールの回転数(rpm)
     P:磁石ロールが備える磁極数(但し、磁極数は、磁石ロール4rの粉粒体(a)と対向する面の周方向に隣接するN極・S極のペアを、1磁極としてカウントする。例えば、N極(a)、S極(b)、N極(c)と周方向に並んでいる場合には、N極(a)とS極(b)のペアで1磁極、S極(b)とN極(c)のペアで1磁極とカウントする。)
 例えば、周方向で12極(N極・S極のペアで1磁極と数える)の磁石(例えば、ネオジウム磁石)を配設した場合には、磁石ロール203の回転速度を1000rpmとすると、磁場変化周波数は200Hzとなる。周方向で24極(N極・S極のペアで1磁極と数える)の磁石を配置して、同じように磁場変化周波数を200Hzとする場合、磁石ロール203の回転速度は500rpmでよい。
 磁場変化周波数の上限は、磁石ロール203の回転数に機械的な上限があることや、周波数を大きくしても磁場変化の効果が飽和してしまうことがあるため、1000Hz程度になる。
 磁石205の大きさも特に制限はなく、所定の数の磁石を配置できる大きさであればよい。磁石205による磁場の強さに特別な制限はないが、通常、対象物に応じてベルトガイドロール202と接するコンベヤベルト部分で0.01~0.5T程度となるように磁石205を選択することが好ましい。磁場が弱すぎると磁石ロール203による効果が十分に得られない。一方、磁場が強すぎると、強磁性体粒子に作用する吸引力が強すぎ、前述した原理(図1(A)~(D))による強磁性体粒子の分離が却って阻害されるおそれがある。
 本実施の形態2に係る装置でも、強磁性体粒子を分離する基本的な作用は、図1で説明したとおりである。
 所定の間隔で配置される複数の磁石205と、隣接する磁石205間の間隙部により、磁石ロール203の回転時に磁場の強度が強→弱→強→弱→・・・と瞬時に切り替わり、粉粒体層中の強磁性体粒子に対して集合→分散→集合→分散→・・・の効果が繰り返し得られる点に特徴がある。ロール周方向で隣接する磁石205間の間隙部の広さに特別な制限はないが、粉粒体層中の強磁性体粒子が磁場から解放されるような状態が適切に生じ、一方において、磁場が弱くなる状態があまり長く続きすぎないようにするため、通常、1~50mm程度が適当である。
 ベルトガイドロール202の下方(直下)には、コンベアベルト幅方向に沿った仕切板6が配置されるとともに、この仕切板206の上端部とコンベアベルト201(ベルトガイドロール202で移動方向が反転したコンベアベルト部分)との間に、強磁性体粒子を通過させるための隙間Sを設けている。このような形態で仕切板206を設けるのは、非磁性体粒子の落下エリアと強磁性体粒子の落下エリアが隣接するため、両粒子が落下中に混じり合わないようにするためである。
 また、コンベアベルト移動方向において仕切板206を挟んだ位置に磁着物回収部207xと非磁着物回収部207yが設けられる。すなわち、仕切板206を挟んでコンベア始端部2011側の位置(強磁性体粒子の落下エリア)に磁着物回収部207xが、コンベア終端部2010側の位置(非磁性体粒子の落下エリア)に非磁着物回収部207yが、それぞれ設けられている。
 以下、本実施の形態2の磁力選別装置の機能・作用と、この装置を用いた磁力選別方法について説明する。
 本実施の形態2の磁力選別装置において、コンベアベルト201のベルト送り速度(ベルトガイドロール202、208の回転速度)は、その処理プロセスに必要な速度にすればよい。このベルト送り速度に対して、磁場の変化が十分高速となるように、磁石ロール203の回転速度を決める。特に、この磁石ロール203の回転速度は、さきに述べた(1)式の条件を満足するように設定することが好ましい。
 強磁性体粒子を含む粉粒体aが、供給装置204から稼働中のコンベアベルト201上に十分な厚さで供給され、コンベア終端部2010(ベルトガイドロール202及び磁石ロール203の位置)まで搬送される。そして、コンベアベルト201上の粉粒体aがコンベア終端部2010から排出される際に、粉粒体a内の強磁性体粒子は、磁石ロール203が備える磁石205の磁場の作用を受けるが、磁石ロール203の回転により、磁場の強度が強→弱→強→弱→・・・と瞬時に切り替わり、粉粒体a中の強磁性体粒子に対しても集合→分散→集合→分散→・・・の効果が繰り返し得られる。
 コンベア終端部2010において、粉粒体aはコンベアベルト201の移動に伴ってベルトガイドロール202の円弧に沿って送られるが、1/4回転~1/2回転の領域で非磁性体粒子は重力によって自由落下する。一方、強磁性体粒子は微粒化により質量が小さくなっており、また磁場の強度が十分に大きいために、コンベアベルト201から落下しても直ちに磁石に吸着する。こうして強磁性体粒子はコンベアベルト201の進行方向に送られ、1/2回転以上して磁場エリアから外れると自由落下する。そして、さきに落下した非磁性体粒子が非磁着物回収部207yに回収され、その後に落下した強磁性体粒子が磁着物回収部207xに回収される。この際、仕切板206により非磁性体粒子と強磁性体粒子とが混じり合うことが防止される。なお、コンベアベルト201の送り速度や粉粒体aの落下挙動に応じて、仕切板206の位置を調整してよい。
 実施の形態2に係る磁力選別装置では、ベルトガイドロール3(磁石ロール4r)の幅方向にわたって、粉粒体aと相対する磁極が同一となるように磁石5を配している。これにより、幅方向で均一な磁場が形成され、強磁性体粒子に作用する磁力も均一になるという効果を奏する。
 また、本実施の形態2の磁力選別装置では、(i)磁石ロール203を回転させることで機械的に高速な磁場変化を生み出す、(ii)この変化している磁場内へ十分な層厚をもって粉粒体aを供給する、(iii)磁場変化によって強磁性体粒子による非磁性体粒子の巻き込み・抱き込みを解消しながら、強磁性体粒子が磁石ロール203側へ移動し、非磁性体粒子は磁石ロール203から遠い側へと排除されていく、(iv)ベルトガイドロール202の下部で、重力によって非磁性体粒子が落下し、強磁性体粒子はコンベアベルト201側へ吸着保持されたまま運ばれて、磁場の影響が無くなったところで落下する、という作用により、図7に示すようにコンベアベルト201に供給する粉粒体aの層厚を十分に厚くしても、効率よく強磁性体粒子を磁力選別することができる。すなわち、粉粒体aから効率よくかつ迅速に強磁性体粒子を磁力選別することができる。
 図8に示すような従来装置でも、磁石の個数分だけの磁場の強度および向きの変化があるため、粉粒体aの強磁性体粒子の分離効果は生じるが、固定式の磁石であるため磁場の変化の回数は限られたものとなり(数回~10数回)、強磁性体粒子の分離効果は小さい。これに対して本実施の形態2では、磁石ロール203が回転するため、ベルトガイドロール202に沿って粉粒体aが搬送される間に、100回以上の磁場の変化が容易に与えられる。
 また、撹拌挙動は対象とする粉粒体aによって変化するため、適切な性能が得られるように磁石ロール203の回転数を調整することができる。
 本実施の形態2の磁力選別装置は、上述したように粉粒体aから効率よく強磁性体粒子を磁力選別することができるので、この装置を用いた粉粒体aの磁力選別では、図7に示すように供給装置204からコンベアベルト201上に、粉粒体aに含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で、且つ磁場が十分に作用する層厚で粉粒体を供給することが望ましい。具体的には、粉粒体の厚さが20~30mmであってもよい。
 また、仕切板206の上端部とコンベアベルト201との隙間Sを、供給装置204からコンベアベルト201上に供給される粉粒体aの層厚よりも小さくすることが好ましい。仕切板206を設置する目的はさきに述べたとおりであるが、コンベア終端部2010でコンベアベルト201から落下する強磁性体粒子と非磁性体粒子が混じり合うことを防止するには、仕切板206の上端部をコンベアベルト201にできるだけ近づけることが望ましい。具体的には、隙間Sを粉粒体aの層厚よりも小さくすれば、強磁性体粒子と非磁性体粒子の混じり合いを防止することができる。
 本実施の形態2に係る装置による磁力選別の対象となる粉粒体に特別な制限はないが、製鉄スラグ等のスラグ、鉄鉱石テーリングなどが挙げられる。このなかでも特にスラグの磁力選別に好適である。
 スラグからの鉄分回収においては、まず、製鉄スラグを微粒化する。微粒化が不十分であると、鉄分の回収率が向上しない。製鉄スラグが発生する製銑・製鋼プロセスにはさまざまな工程があるため、発生するスラグも多様である。微粒化後のスラグ粒径はスラグに応じて決定されるが、含有されている鉄の形態に応じて、数10μm~1mm程度まで微粒化する必要があることが多い。微粒化の方法としては、粉砕が一般的である。粗粉砕としてジョークラッシャやハンマークラッシャで粉砕したあと、さらに微粉化のためにボールミル、ロッドミル、ジェットミル、ピンミル、インパクトミルなどを用いて粉砕する。他の方法として、1000~1300℃程度に加熱後、徐冷する方法もある。そして、微粒化したスラグを対象として、本発明の磁力選別装置による磁力選別を行う。これによりスラグから鉄分を効率よく分離・回収することができ、スラグの処理ラインの生産性を高めることができる。
 なお、強磁性体の選別装置としては、一見類似した構造を有する渦流式選別装置が知られているが、金属粒子の選別原理に違いがあるほか、粒子を反発力で飛ばすため、回収ケースの位置を回収される金属粒子の大きさに合わせて調整する機構が必要であり、そのためのスペースも必要となる。これに対して本発明では、そのような回収ケースの位置調整は不要であり、したがって、そのための複雑な機構も不要である。
 なお、本発明は、上記のような実施の形態1および2の選別装置や選別方法に限られるものではなく、種々の設計変更を実施することができる。また、実施の形態1および2の磁力選別方法を用いて、製鉄プロセスの副生成物から鉄源を製造する鉄源の製造方法として実施することもできる。
 図2に示すような本発明の実施の形態1に係る磁力選別装置を用い、製鋼スラグの磁力選別を行った。
 製鋼スラグの粉砕物を400μmの篩にかけた後、篩の目を通過したスラグを磁力選別の対象粉粒体とした。この粉粒体の鉄濃度は54mass%であった。ベルトコンベアAのコンベアベルト1上への粉粒体の供給層厚は7mmとした。ベルトコンベアBのベルトガイドロール3の外径は300mm、磁石ロール4rの磁極数は12極(ただし、N極・S極のペアで1磁極とする)、ベルトコンベアA、Bのコンベヤベルト1、2の送り速度は0.5m/s、ベルトガイドロール3の回転速度は31.9rpm、ベルトガイドロール3と接するコンベヤベルト部分での磁場強度は0.2Tとした。また、ベルトコンベアBの磁石ロール4rの回転速度の効果を調べるため、磁石ロール4rの回転速度は、500rpm(磁場変化周波数F=100Hz)、850rpm(磁場変化周波数F=170Hz)、1200rpm(磁場変化周波数F=240Hz)とした。
 比較のため、従来一般的に使用されているドラム磁選機A(ドラム面上での磁場強度:0.16T)と、プーリ磁選機B(ベルトガイドロールと接するコンベヤベルト部分での磁場強度:0.2T)を用い、同じ製鋼スラグの粉粒体を送り速度0.5m/sで磁力選別した。
 上記各実施例において、磁着回収物の鉄濃度とスラグからの鉄回収率を調べた。その結果を表1に示す。
 まず、ドラム磁選機Aを使用した比較例1の磁着回収物は、非鉄成分を巻き込んでいるため鉄濃度が低く、また非磁着側へ鉄を逃しているため鉄回収率も低い。また、プーリ磁選機Bを使用した比較例2は、粉粒体のほぼ全量が巻き込まれたため、確かに鉄回収率は良いが、肝心の磁着回収物の鉄濃度は、磁力選別前の粉粒体とほとんど変わらない。これに対して本発明例では、磁石ロール3の磁場変化周波数を170Hz以上とすれば、磁着回収物の鉄濃度、スラグの鉄回収率ともに高い値が得られており、さらに、磁石ロール3の磁場変化周波数が200Hz以上であれば、磁着回収物の鉄濃度、スラグの鉄回収率ともにより高い値が得られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 図7に示すような実施の形態2に係る磁力選別装置を用い、製鋼スラグの磁力選別を行った。
 製鋼スラグの粉砕物を400μmの篩にかけた後、篩の目を通過したスラグを磁力選別の対象粉粒体とした。この粉粒体の鉄濃度は54mass%であった。コンベアベルト201上への粉粒体の供給層厚は7mmとした。ベルトガイドロール202の外径は300mm、磁石ロール203の磁極数は12極(ただし、N極・S極のペアで1磁極とする)、コンベヤベルト201の送り速度は0.5m/s、ベルトガイドロール202の回転速度は31.9rpm、ベルトガイドロール202と接するコンベヤベルト部分での磁場強度は0.2Tとした。また、ベルトコンベアの磁石ロール203の回転速度の効果を調べるため、磁石ロール203の回転速度は、500rpm(磁場変化周波数F=100Hz)、850rpm(磁場変化周波数F=170Hz)、1200rpm(磁場変化周波数F=240Hz)とした。
 比較のため、従来一般的に使用されているドラム磁選機A(ドラム面上での磁場強度:0.16T)と、プーリ磁選機B(ベルトガイドロール202と接するコンベヤベルト部分での磁場強度:0.2T)を用い、同じ製鋼スラグの粉粒体を送り速度0.5m/sで磁力選別した。
 上記各実施例において、磁着回収物の鉄濃度とスラグからの鉄回収率を調べた。その結果を表2に示す。
 まず、ドラム磁選機Aを使用した比較例1の磁着回収物は、非鉄成分を巻き込んでいるため鉄濃度が低く、また非磁着側へ鉄を逃しているため鉄回収率も低い。また、プーリ磁選機Bを使用した比較例2は、粉粒体のほぼ全量が巻き込まれたため、確かに回収率は良いが、肝心の磁着回収物の鉄濃度は、磁力選別前の粉粒体とほとんど変わらない。これに対して本発明例では、磁石ロール203の磁場変化周波数を170Hz以上とすれば、磁着回収物の鉄濃度、スラグの鉄回収率ともに高い値が得られており、さらに、磁石ロール203の磁場変化周波数が200Hz以上であれば、磁着回収物の鉄濃度、スラグの鉄回収率ともにより高い値が得られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 1、2、20 コンベアベルト
 3、8、9、13 ベルトガイドロール
 4 磁場印加手段
 4r 磁石ロール
 5 磁極
 6 供給装置
 7x 磁着物回収部
 7y 非磁着物回収部
 10、12 コンベア終端部
 11、14 コンベア始端部
 15 軸受
 30、40 ロール軸
 A、B ベルトコンベア
 a 粉粒体
 201 コンベアベルト
 202 ベルトガイドロール
 203 磁石ロール
 204 供給装置
 205 磁極
 206 仕切板
 207x 磁着物回収部
 207y 非磁着物回収部
 208 ベルトガイドロール
 209 軸受
 2010 コンベア終端部
 2011 コンベア始端部
 S 隙間
 

Claims (23)

  1.  強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送するコンベアベルトと、
     外周の一部にコンベアベルトが巻き付けられる回転可能な中空のベルトガイドロールと、
     前記ベルトガイドロールの内側に設置される磁場印加手段とを有し、
     前記磁場印加手段は、前記ベルトガイドロールの内側に、複数の磁石を有し、
     前記磁石は、前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なるように配置され、かつ、前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置される磁力選別装置。
  2.  下記(1)式で定義される、前記磁場印加手段から粉粒体に作用する磁場の変化を示す磁場変化周波数F(Hz)が、170Hz以上である請求項1に記載の磁力選別装置。
     F=(x・P)/60   …(1)
     ここで x:磁石ロールの回転数(rpm)
         P:磁石ロールが備える磁極数(但し、磁極数は、磁石ロール4rの粉粒体(a)と対向する面の周方向に隣接するN極・S極のペアで1磁極としてカウントする。)
  3.  強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送する第1のベルトコンベア(A)と、
     ベルトコンベアの上方に位置する第2のベルトコンベア(B)と、
     前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部側のベルトガイドロールの内側には、ベルトガイドロール周方向に配置される複数の磁石を備えた磁場印加手段を備え、
     前記ベルトコンベア(A)のコンベア終端部の上方に前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部が近接して位置し、
     前記磁石は、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なるように配置され、かつ、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置される請求項1または2に記載の磁力選別装置。
  4.  強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送する第1のベルトコンベア(A)と、
     前記ベルトコンベア(A)の上方に位置する第2のベルトコンベア(B)を備え、
     前記ベルトコンベア(A)のコンベア終端部の上方に前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部が近接して位置し、
     前記ベルトコンベア(A)のコンベア終端部および前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部において、前記ベルトコンベア(A)および(B)のコンベアベルトが同じ方向に移動しており、
     前記磁場印加手段は、前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部側のベルトガイドロールの内側には、ベルトガイドロール周方向および幅方向に配置される複数の磁石を備えるとともに、
     前記磁石は、
    前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロール周方向で隣接する磁極が互いに異なるように配置されており、
     前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置されている請求項1または2に記載の磁力選別装置。
  5.  強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送する第1のベルトコンベア(A)と、
     ベルトコンベア(A)の上方に位置する第2のベルトコンベア(B)と、
     前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部側のベルトガイドロールの内側に複数の磁石を有する磁場印加手段とを備え、
     前記ベルトコンベア(A)のコンベアベルトの上方であってベルトコンベア(A)のコンベア終端部と粉粒体供給装置の間に前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部が近接して位置し、
     前記ベルトコンベア(A)のコンベア終端部および前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部において、前記ベルトコンベア(A)および(B)のコンベアベルトが逆方向に移動しており、
     前記磁石は、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なる磁極であるように配置され、かつ、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置される請求項1または2に記載の磁力選別装置。
  6.  前記ベルトコンベア(B)の前記磁場印加手段は、前記ベルトガイドロールの内側に配置された回転可能な磁石ロールからなり、
     前記磁石ロールは、その外周に沿って配置された磁石が、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なる磁極であるように配置され、かつ、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置されている請求項3ないし5のいずれかに記載の磁力選別装置。
  7.  前記ベルトコンベア(B)のコンベア終端部の下方に磁着物回収部を設け、前記ベルトコンベア(B)のコンベア始端部の下方に非磁着物回収部を設けた請求項3ないし6に記載の磁力選別装置。
  8.  請求項3ないし7のいずれかに記載の磁力選別装置を用い、
     供給装置から前記ベルトコンベア(A)上に、粉粒体に含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で粉粒体を供給する磁力選別方法。
  9.  強磁性体粒子を含む粉粒体を搬送するコンベアベルトとベルトガイドロールを有し、
     前記ベルトガイドロールの内側には、前記ベルトガイドロールと反対方向に回転する磁石ロールを配置し、
     磁石ロールは、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの周方向で隣接する磁極が異なるように配置され、かつ、前記ベルトコンベア(B)の前記ベルトガイドロールの幅方向で隣接する磁極が同一であるように配置されている磁石を有する請求項1または2に記載の磁力選別装置。
  10.  前記ベルトガイドロールの下方に、前記コンベアベルト幅方向に沿った仕切板を配置するとともに、前記仕切板の上端部と前記コンベアベルトとの間に、粉粒体の一部を通過させるための隙間を設け、
     コンベアベルト移動方向において前記仕切板を挟んだ位置に、磁着物回収部と非磁着物回収部を設けた請求項9に記載の磁力選別装置。
  11.  請求項9または10に記載の磁力選別装置を用い、
     供給装置からコンベアベルト上に、粉粒体に含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で粉粒体を供給する磁力選別方法。
  12.  前記仕切板の上端部とコンベアベルトとの隙間を、前記供給装置から前記コンベアベルト上に供給される粉粒体の層厚よりも小さくする請求項11に記載の磁力選別方法。
  13.  強磁性体粒子を含む粉粒体(a)から強磁性体粒子を磁力選別する装置であって、
     粉粒体(a)を搬送する第1のベルトコンベア(A)と、該ベルトコンベア(A)の上方に位置し、ベルトコンベア(A)で搬送されてきた粉粒体(a)から磁力により強磁性体粒子を吸引して分離する第2のベルトコンベア(B)を備え、
     ベルトコンベア(A)とベルトコンベア(B)は、コンベアベルト(1),(2)の移動方向が逆向きであり、
     ベルトコンベア(A)のコンベア終端部(10)の上方にベルトコンベア(B)のコンベア始端部(11)が近接して位置し、
     ベルトコンベア(B)のコンベア始端部(11)側のベルトガイドロール(3)の内側には、ロール周方向に沿って所定の間隔をおいて配置される複数の磁極(5)を備えるとともに、ロール周方向で隣接する磁極(5)が異なる極性を有する磁場印加手段(4)を設けた磁力選別装置。
  14.  ベルトコンベア(B)の磁場印加手段(4)が、ベルトガイドロール(3)の内側に配置された回転駆動式の磁石ロール(4r)からなり、該磁石ロール(4r)は、その外周に沿って所定の間隔をおいて配置される複数の磁極(5)を備えるとともに、ロール周方向で隣接する磁極(5)が異なる極性を有し、
     ベルトコンベア(B)のコンベアベルト(2)とベルトガイドロール(3)を非金属製とするとともに、ベルトガイドロール(3)を非駆動ロールとした請求項13に記載の磁力選別装置。
  15.  ベルトコンベア(B)のコンベア終端部(12)の下方に磁着物回収部(7x)を設け
    、ベルトコンベア(B)のコンベア始端部(11)の下方に非磁着物回収部(7y)を設
    けた請求項13または14に記載の磁力選別装置。
  16.  請求項13~15のいずれかに記載の磁力選別装置を用い、強磁性体粒子を含む粉粒体(a)から強磁性体粒子を磁力選別する方法であって、
     供給装置(6)からベルトコンベア(A)上に、粉粒体(a)に含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で粉粒体(a)を供給する磁力選別方法。
  17.  請求項14または15に記載の磁力選別装置を用い、下記(1)式で定義される磁石ロール(4r)の磁場変化周波数F(Hz)を170Hz以上とする請求項4に記載の磁力選別方法。
     F=(x・P)/60   …(1)
     ここで x:磁石ロール(4r)の回転数(rpm)
         P:磁石ロール(4r)が備える磁極数(但し、N極・S極のペアで1磁極とする。)
  18.  強磁性体粒子を含む粉粒体(a)を供給装置(204)からコンベアベルト(201)上に供給し、粉粒体(a)をコンベア終端部(2010)から払い出す際に、磁力により強磁性体粒子を吸引して非磁性体粒子から分離するベルトコンベア式の磁力選別装置であって、
     コンベアベルト(201)とコンベア終端部(2010)側のベルトガイドロール(202)を非金属製とするとともに、ベルトガイドロール(202)を非駆動ロールとし、
     ベルトガイドロール(202)の内側には、ベルトガイドロール(202)と反対方向に回転駆動する磁石ロール(203)を配置し、該磁石ロール(203)は、その外周に沿って所定の間隔をおいて配置される複数の磁極(205)を備えるとともに、ロール周方向で隣接する磁極(205)は異なる極性を有する磁力選別装置。
  19.  ベルトガイドロール(202)の下方に、コンベアベルト幅方向に沿った仕切板(206)を配置するとともに、該仕切板(206)の上端部とコンベアベルト(201)との間に、粉粒体の一部を通過させるための隙間(S)を設け、
     コンベアベルト移動方向において仕切板(206)を挟んだ位置に、磁着物回収部(207x)と非磁着物回収部(207y)を設けた請求項18に記載の磁力選別装置。
  20.  請求項18または19に記載の磁力選別装置を用い、強磁性体粒子を含む粉粒体(a)から強磁性体粒子を磁力選別する方法であって、
     供給装置(204)からコンベアベルト(201)上に、粉粒体(a)に含まれる最小粒子の直径よりも大きい層厚で粉粒体(a)を供給する磁力選別方法。
  21.  仕切板(206)の上端部とコンベアベルト(201)との隙間(S)を、供給装置(204)からコンベアベルト(201)上に供給される粉粒体の層厚よりも小さくする請求項20に記載の磁力選別方法。
  22.  下記(1)式で定義される磁石ロールの磁場変化周波数F(Hz)を170Hz以上とする請求項20または21に記載の磁力選別方法。
     F=(x・P)/60   …(1)
     ここで x:磁石ロール(203)の回転数(rpm)
         P:磁石ロール(203)が備える磁極数(但し、N極・S極のペアで1磁極とする。)
  23.  請求項1ないし22のうちいずれかに記載の磁力選別装置および磁力選別方法を用いて、製鉄プロセスの副生成物から鉄源を製造する鉄源の製造方法。
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