JP2018122219A - 磁力選別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】選別対象物から高品位の磁着物を選別する。【解決手段】プーリ型磁力選別装置の磁石プーリ1aは、プーリ外殻を構成するプーリ本体3と、このプーリ本体3の内側に設けられ、独立して回転駆動する磁石ロール4を備え、磁石ロール4は、複数の永久磁石aがロール軸方向に間隔をおいて配置されることで構成される磁石列5を、ロール周方向で複数列備え、これら複数の磁石列5は、ロール軸に対して同じ方向に傾きを有する。磁力選別される磁着物は、磁石ロール4に設けられたロール軸に対して傾きを有する磁石列5から横方向(ロール軸方向)の磁気吸引力を受け、この磁気吸引力は磁性体を多く含む磁着物ほど大きくなるため、装置から払い出される磁着物は、ロール軸方向の一方の側ほど磁性体含有量が高くなる。このため磁性体含有量が高い高品位の磁着物を選別することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、選別対象物から高品位の磁着物を磁力選別することができ、また、磁着物を磁性体含有量に応じた複数の品位に分けて回収することも可能な磁力選別装置に関するものである。
工業材料の素材や、工業プロセスの副産物が磁性体と非磁性体との混合物であることは多い。この混合物中の磁性体を異物として取り除く場合或いは資源として回収する場合、磁力選別機を用いるのが一般的である。
磁力選別機には、回転ドラム内に磁石を配置した形式(ドラム型)、ベルトコンベアのプーリ内部に磁石を配置した形式(プーリ型)、ベルトコンベアのベルト軌道の内側に磁石を配置して磁着物を吊り上げる形式(吊下げ型)などがあり、工業分野で広く用いられている(例えば、特許文献1〜4)。
図10は、公知のプーリ型磁力選別機を模式的に示したものである。このプーリ型磁力選別機は、磁石プーリ30aとプーリ30b間にコンベアベルト31(図10では仮想線で示してある)が張設されたものであり、磁石プーリ30aは、プーリ外殻を構成し、コンベアベルト31を案内するプーリ本体32と、このプーリ本体32の内側に設けられ、プーリ本体32に対して独立して回転駆動する磁石ロール33を備えている。この磁石ロール33には、ロール周方向及び長手方向に適当な間隔で磁石34が配置されている。
特開平9−85124号公報 特開平11−157846号公報 特開2002−336732号公報 再表2014/061256号公報
上述したような従来の磁力選別装置で分離された磁着物(磁着性粒子)は、化学分析をすると磁性体濃度が数mass%〜数十mass%にすぎない場合も多い。これは1つの粒子において非磁性体と磁性体とが片刃状態になっているため、粒子の一部が磁性体の場合でも、粒子が丸ごと磁着物側へ吸引されてしまうからである。このため従来では、例えば、図10に示すような磁力選別機において、磁力の強さを変えて複数段の磁力選別を実施し、所望の品位(磁性体含有量)の磁着物を得るようにしている。しかし、このような方法は、処理効率が低く、処理コストも高くなり、また、プラントが大型化して設備コストも高くなる。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、複数段の磁力選別を実施することなく、選別対象物から高品位の磁着物を磁力選別することができる磁力選別装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]磁石プーリ(1a)とプーリ(1b)間にコンベアベルト(2)が張設されたプーリ型磁力選別装置であって、
磁石プーリ(1a)は、プーリ外殻を構成し、コンベアベルト(2)を案内するプーリ本体(3)と、該プーリ本体(3)の内側に設けられ、プーリ本体(3)に対して独立して回転駆動する磁石ロール(4)を備え、
磁石ロール(4)は、複数の永久磁石(a)がロール軸方向に間隔をおいて配置されることで構成される磁石列(5)を、ロール周方向で複数列備え、該複数の磁石列(5)は、ロール軸に対して同じ方向に傾きを有することを特徴とする磁力選別装置。
[2]上記[1]の磁力選別装置において、磁石プーリ(1a)がコンベア終端側のプーリであり、上方からコンベアベルト(2)上に供給され、コンベアベルト(2)で搬送された選別対象物が、コンベア終端側で払い出される際に磁石プーリ(1a)で磁力選別されるようにしたことを特徴とする磁力選別装置。
[3]上記[2]の磁力選別装置において、コンベアベルト(2)のコンベア終端側の下方に、磁力選別された状態で払い出された磁着物と非磁着物の各落下空間を仕切る仕切(6)が設けられるとともに、磁着物の落下空間をロール軸方向で複数の落下空間に仕切る仕切(7)が設けられることを特徴とする磁力選別装置。
[4]上記[1]の磁力選別装置において、磁石プーリ(1a)がコンベア始端側のプーリであり、磁石プーリ(1a)の位置で下方から供給される選別対象物が磁石プーリ(1a)で磁力選別され、磁着物が磁石プーリ(1a)に吸引されながら、コンベアベルト(2)により搬送されてコンベア上部側に移動し、コンベア終端側から払い出されるようにしたことを特徴とする磁力選別装置。
[5]上記[4]の磁力選別装置において、コンベアベルト(2)のコンベア終端側の下方に、払い出された磁着物の落下空間をロール軸方向で複数の落下空間に仕切る仕切(7)が設けられることを特徴とする磁力選別装置。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかの磁力選別装置において、磁石ロール(4)の周方向を平面に展開した場合において、ロール軸に対する各磁石列(5)の傾き角度θが5〜15°であることを特徴とする磁力選別装置。
[7]磁石を内蔵した回転ドラム(9)を備えたドラム型磁力選別装置であって、
回転ドラム(9)は、ドラム外殻を構成するドラム本体(10)と、該ドラム本体(10)の内側に設けられ、ドラム本体(10)に対して独立して回転駆動する磁石ロール(11)を備え、
磁石ロール(11)は、複数の永久磁石(a)がロール軸方向に間隔をおいて配置されることで構成される磁石列(5)を、ロール周方向で複数列備え、該複数の磁石列(5)は、ロール軸に対して同じ方向に傾きを有することを特徴とする磁力選別装置。
[8]上記[7]の磁力選別装置において、回転ドラム(9)の下方に、磁力選別された状態で払い出された磁着物と非磁着物の各落下空間を仕切る仕切(6)が設けられるとともに、磁着物の落下空間をロール軸方向で複数の落下空間に仕切る仕切(7)が設けられることを特徴とする磁力選別装置。
[9]上記[7]又は[8]の磁力選別装置において、磁石ロール(11)の周方向を平面に展開した場合において、ロール軸に対する各磁石列(5)の傾き角度θが5〜15°であることを特徴とする磁力選別装置。
[10]上記[1]〜[9]のいずれかの磁力選別装置を用いて選別対象物を磁力選別する方法であって、
磁力選別された磁着物は、ロール軸方向の一方の側ほど磁性体含有量が高くなる分布を生じた状態でコンベアベルト(2)又は回転ドラム(9)から払い出され、この払い出された磁着物を、ロール軸方向で複数に区分けして回収することにより、磁着物を磁性体含有量に応じた複数の品位に分けて回収することを特徴とする磁力選別方法。
[11]上記[10]に記載の磁力選別方法により、鉄鋼スラグ又は鉄鉱石から磁着物を磁力選別し、該磁着物の少なくとも一部を製鉄原料として回収することを特徴とする製鉄原料の製造方法。
本発明の磁力選別装置では、磁力選別される磁着物が、磁石ロール4に設けられたロール軸に対して傾きを有する磁石列5から横方向(ロール軸方向)の磁気吸引力を受け、この磁気吸引力は磁性体を多く含む磁着物ほど大きくなるため、装置から払い出される磁着物は、ロール軸方向の一方の側ほど磁性体の含有量が高くなり、このため磁性体含有量が高い高品位の磁着物を選別することができる。また、この払い出された磁着物を、ロール軸方向で複数に区分けして回収することにより、磁着物を磁性体含有量に応じた複数の品位に分けて回収することもできる。これにより、従来のように磁力選別を複数回繰り返す必要がないため、処理効率が向上し、処理コストも低減できるとともに、プラント全体がコンパクト化するため、設備コストや維持管理コストも大幅に低減できる。
本発明の磁力選別装置の一実施形態を模式的に示す斜視図 図1の実施形態の磁力選別装置の側面図 本発明の磁力選別装置において、磁石ロールの周方向を平面に展開した場合におけるロール軸に対する磁石列の傾き角度θを示す説明図 本発明の磁力選別装置の磁力選別の原理を、図1及び図2の実施形態の磁力選別装置について示した説明図 本発明の磁力選別装置の他の実施形態を模式的に示す斜視図 図5の実施形態の磁力選別装置の側面図 本発明の磁力選別装置の磁力選別の原理を、図5及び図6の実施形態の磁力選別装置について示した説明図 本発明の磁力選別装置の他の実施形態を模式的に示す斜視図 図8の実施形態の磁力選別装置の側面図 公知のプーリ型磁力選別機を模式的に示す斜視図
図1及び図2は、本発明の磁力選別装置の一実施形態を模式的に示すもので、図1は斜視図、図2は側面図である。
本実施形態の磁力選別装置は、磁石プーリ1aとプーリ1b間にコンベアベルト2が張設されたプーリ型磁力選別装置である。なお、図1ではコンベアベルト2を仮想線で示してある。また、図1及び図2において、磁石プーリ1aの磁石列5を構成する磁石aはプーリに内蔵されているため、本来は破線で表すところ、模式的に黒塗りの実線で表している。
本実施形態のプーリ型磁力選別装置は、磁石プーリ1aがコンベア終端側のプーリであり、上方からコンベアベルト2上に供給され、コンベアベルト2で搬送された選別対象物(通常、粒状の選別対象物)が、コンベア終端側で払い出される際に磁石プーリ1aで磁力選別されるようにしてある。
磁石プーリ1aは、プーリ外殻を構成し、コンベアベルト2を案内する回転可能なプーリ本体3と、このプーリ本体3の内側に設けられ、プーリ本体3に対して独立して回転駆動する磁石ロール4を備えている。この磁石ロール4が回転駆動する方向は、プーリ本体3の回転方向と同じでもよいし、反対方向でもよいが、本実施形態では、プーリ本体3の回転方向と反対方向に回転駆動する。
プーリ1bは、コンベアベルト2を案内する一般のプーリ(すなわち磁石プーリではない)である。プーリ型磁力選別装置では、少なくとも一方のプーリが駆動プーリとなる。本実施形態の場合、磁石プーリ1aのプーリ本体3を駆動プーリとしてもよいが、通常、プーリ1bが駆動プーリとなり、磁石プーリ1aのプーリ本体3は自由回転する従動プーリとなる。
磁石ロール4は、複数の永久磁石aがロール軸方向に間隔をおいて配置されることで構成される磁石列5をロール周方向で複数列備え、この複数の磁石列5は、ロール軸r(軸線)に対して同じ方向に傾きを有している。ロール周方向での磁石列5の設置数は特に制限はないが、一般には3〜15列程度とするのが好ましい。
磁石列5は、永久磁石aの同極が適当な間隔で配置されてもよいし、永久磁石aの異極が交互に適当な間隔で配置されてもよい。また、永久磁石aの同極が適当な間隔で配置された磁石列5の場合、周方向で複数列設けられる磁石列5は、すべてが同極でもよいし、異極が交互に配置されてもよい。
磁石プーリ1aによる磁力選別部の磁力は、例えば、ベルト表面で300〜2500ガウス程度とするのが好ましい。
複数の磁石列5のロール軸r(軸線)に対する傾きの大きさは特に限定しないが、図3に示すように、磁石ロール4の周方向を平面に展開した場合において、ロール軸r(軸線)に対する磁石列5の傾き角度θが5〜15°程度であることが好ましい。ここで、図3(a)は磁石ロール4の周方向を平面に展開した場合に磁石列5が直線状になる場合であるが、図3(b)のように、磁石ロール4の周方向を平面に展開した場合に磁石列5が非直線状(曲線状)になる場合もあり、このような場合には、磁石列5の両端を結ぶ仮想の直線gのロール軸r(軸線)に対する角度を傾き角度θとする。
コンベアベルト2のコンベア終端側の下方には、磁力選別された状態で払い出された磁着物xと非磁着物yの各落下空間を仕切る仕切6が設けられるとともに、磁着物xの落下空間をロール軸方向(コンベアベルト幅方向)で複数の落下空間に仕切る複数の仕切7a〜7cが設けられている。
図4は、本発明の磁力選別装置の磁力選別の原理を、図1及び図2の実施形態の磁力選別装置について示したものであり、磁石プーリ1aによる磁力選別部の平面図(但し、コンベアベルト2を仮想線で示し、磁石プーリ1aの磁石列5を模式的に黒塗りの実線で表している。)である。図4において、磁石ロール4のロール軸方向(コンベアベルト幅方向)の一方の側がA、他方の側がBであり、磁石ロール4がR1方向に回転し、プーリ本体3がR2方向に回転する。
磁着物x(磁着性粒子)は磁石ロール4に吸引されることで磁力選別されるが、磁石列5がロール軸rに対して傾きを有しているため、各磁着性粒子は、磁石列5を構成する永久磁石aのうちA側寄りの永久磁石aの磁力を先に受ける。このため、各磁着性粒子は、図4の矢印fに示すような横方向(ロール軸方向)での磁気吸引力を受け、この磁気吸引力の大きさに応じて横方向で動かされる。このような磁力(磁気吸引力)の大きさは、各磁着性粒子が含有する磁性体の体積に依存し、磁性体の体積が大きいほど大きい磁力を受ける。このため、磁性体を多く含む磁着性粒子ほどロール軸方向のA側に偏析しやすくなり、この結果、コンベアベルト2から払い出される磁着物xは、ロール軸方向(コンベアベルト幅方向)でA側ほど磁性体の含有量が高くなる分布を生じ、ロール軸方向(コンベアベルト幅方向)において磁性体含有量に応じた複数の品位に区分けして回収すること、例えば、高品位磁着物、中品位磁着物、低品位磁着物に区分けして回収することが可能となる。なお、図4において、磁石列5が磁着性粒子を通過した後は、今度はB側への磁気吸引力が働くが、搬送される磁着性粒子の慣性力により、そのような磁気吸引力による影響はほとんどない。
図1及び図2の実施形態では、磁力選別されてコンベア終端側から払い出された磁着物xと非磁着物yは、仕切6により仕切られた落下空間に分かれて回収されるとともに、磁着物xがロール軸方向(コンベアベルト幅方向)で磁性体含有量に応じた複数の品位に区分けして回収される。すなわち、磁着物xは仕切7a〜7cにより仕切られた落下空間に分かれて回収され、磁性体含有量に応じた高品位磁着物x、中品位磁着物x、低品位磁着物x、最低品位磁着物xが回収される。
なお、磁石ロール4がプーリ本体3と同じ方向に回転駆動する場合には、各磁着性粒子が受ける横方向(ロール軸方向)での磁気吸引力は、図4の矢印fとは逆向きになるので、コンベアベルト2から払い出される磁着物xは、ロール軸方向(コンベアベルト幅方向)でB側ほど磁性体の含有量が高くなる。
図5及び図6は、本発明の磁力選別装置の他の実施形態を模式的に示すもので、図5は斜視図、図6は側面図である。
図1及び図2の実施形態と同様、本実施形態の磁力選別装置も、磁石プーリ1aとプーリ1b間にコンベアベルト2が張設されたプーリ型磁力選別装置であるが、このプーリ型磁力選別機を吊下げ型としたものである。なお、図5ではコンベアベルト2を仮想線で示してある。また、図5及び図6において、磁石プーリ1aの磁石列5を構成する磁石aはプーリに内蔵されているため、本来は破線で表すところ、模式的に黒塗りの実線で表している。
本実施形態の吊下げ型の磁力選別機は、磁石プーリ1aがコンベア始端側のプーリであり、ベルトコンベア8により下方向から供給される磁選対象物(通常、粒状の選別対象物)が磁石プーリ1aで磁力選別される。その際、非磁着物yは磁石プーリ1aに吸引されることなくベルトコンベア8から払い出されて下方に落下し、磁着物xは磁石プーリ1aに吸引されながら、コンベアベルト2により搬送されてコンベア上部側に移動し、コンベア終端側から払い出されるようにしてある。
磁石プーリ1a及びプーリ1bの構成は、図1及び図2の実施形態と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。磁石ロール4が回転駆動する方向は、プーリ本体3の回転方向と同じでもよいし、反対方向でもよいが、本実施形態では、プーリ本体3の回転方向と反対方向に回転駆動する。
磁石プーリ1aによる磁力選別部の磁力は、例えば、ベルト表面で300〜2500ガウス程度とするのが好ましい。
コンベアベルト2のコンベア終端側の下方には、磁着物xの落下空間をロール軸方向で複数の落下空間に仕切る複数の仕切7a〜7cが設けられている。
図7は、本発明の磁力選別装置の磁力選別の原理を、図5及び図6の実施形態の磁力選別装置について示したものであり、磁石プーリ1aによる磁力選別部の正面図(但し、コンベアベルト2とベルトコンベア8を仮想線で示し、磁石プーリ1aの磁石列5を模式的に黒塗りの実線で表している。)である。図7において、磁石ロール4のロール軸方向(コンベアベルト幅方向)の一方の側がA、他方の側がBであり、磁石ロール4がR1方向に回転し、プーリ本体3がR2方向に回転する。
ベルトコンベア8により磁石プーリ1aの下方位置に搬送された選別対象物は、磁着物x(磁着性粒子)が磁石ロール4に吸引されながら、コンベアベルト2により搬送されてコンベア上部側に移動するが、その際に、図4と同様の原理により横方向(ロール軸方向)での磁気吸引力を受け、この磁気吸引力の大きさに応じて横方向で動かされ、磁性体を多く含む磁着物ほどロール軸方向のA側に偏析しやすくなり、この結果、磁石ロール4に吸引されながらコンベア上部側に搬送される磁着物xは、ロール軸方向(コンベアベルト幅方向)でA側ほど磁性体の含有量が高くなる分布を生じ、その状態でコンベア終端部から払い出される。このため、ロール軸方向(コンベアベルト幅方向)において磁性体含有量に応じた複数の品位に区分けして回収すること、例えば、高品位磁着物、中品位磁着物、低品位磁着物に区分けして回収することが可能となる。
図8及び図9は、本発明の磁力選別装置の他の実施形態を模式的に示すもので、図8は斜視図、図9は側面図である。
本実施形態の磁力選別装置は、磁石を内蔵した回転ドラムを備えたドラム型磁力選別装置である。なお、図8及び図9において、回転ドラム9の磁石列5を構成する磁石aはドラムに内蔵されているため、本来は破線で表すところ、模式的に黒塗りの実線で表している。
回転ドラム9は、ドラム外殻を構成するドラム本体10と、このドラム本体10の内側に設けられる磁石ロール11を備えている。ドラム本体10と磁石ロール11は、それぞれ独立して回転駆動する。磁石ロール11が回転駆動する方向は、ドラム本体10の回転方向と同じでもよいし、反対方向でもよいが、本実施形態では、ドラム本体10の回転方向と反対方向に回転駆動する。
磁石ロール11は、複数の永久磁石aがロール軸方向に間隔をおいて配置されることで構成される磁石列5を、ロール周方向で複数列備え、この複数の磁石列5は、ロール軸r(軸線)に対して同じ方向に傾きを有している。
磁石列5は、永久磁石aの同極が適当な間隔で配置されてもよいし、永久磁石aの異極が交互に適当な間隔で配置されてもよい。また、永久磁石aの同極が適当な間隔で配置された磁石列5の場合、周方向で複数列設けられる磁石列5は、すべてが同極でもよいし、異極が交互に配置されてもよい。
回転ドラム9による磁力選別部の磁力は、例えば、ドラム表面で300〜2500ガウス程度とするのが好ましい。
複数の磁石列5のロール軸r(軸線)に対する傾き角度θは、さきに図3に基づいて述べたとおりである。
また、回転ドラム9の下方には、磁力選別された状態で払い出された磁着物xと非磁着物yの各落下空間を仕切る仕切6が設けられるとともに、磁着物xの落下空間をロール軸方向(ドラム幅方向)で複数の落下空間に仕切る複数の仕切7a〜7cが設けられている。
本実施形態における磁力選別の原理も、図4の磁石プーリ1aとコンベアベルト2が回転ドラム9に置き換わるだけあり、基本的に図4と同様である。したがって、回転ドラム9から払い出される磁着物xは、ロール軸方向(ドラム幅方向)でA側ほど磁性体の含有量が高くなる分布を生じ、ロール軸方向(ドラム幅方向)において磁性体含有量に応じた複数の品位に区分けして回収すること、例えば、高品位磁着物、中品位磁着物、低品位磁着物に区分けして回収することが可能となる。
本実施形態でも、磁力選別されて回転ドラム9から払い出された磁着物xと非磁着物yは、仕切6により仕切られた落下空間に分かれて回収されるとともに、磁着物xがロール軸方向(ドラム幅方向)で磁性体含有量に応じた複数の品位に区分けして回収される。すなわち、磁着物xは仕切7a〜7cにより仕切られた落下空間に分かれて回収され、磁性体含有量に応じた高品位磁着物x、中品位磁着物x、低品位磁着物x、最低品位磁着物xが回収される。
なお、磁石ロール11がドラム本体10と同じ方向に回転駆動する場合には、各磁着性粒子が受ける横方向(ロール軸方向)での磁気吸引力は、図4の矢印fとは逆向きになるので、回転ドラム9から払い出される磁着物xは、ロール軸方向(ドラム幅方向)でB側ほど磁性体の含有量が高くなる。
以上述べた本発明の磁力選別装置を用いた磁力選別方法は、鉄鋼製造プロセスで発生した鉄鋼スラグから鉄分を選別回収する場合や、鉱山において鉄鉱石から高品位鉱石を選別する場合などに有用であり、本発明の磁力選別装置を用いて、粒状の選別対象物である鉄鋼スラグや鉄鉱石から磁着物xを磁力選別し、その磁着物xの少なくとも一部を製鉄原料として回収することができる。
図1に示す装置を用いて、鉄分を30mass%程度含む粒径1mm以下の製鋼スラグを1ton/hの処理量で磁力選別した。
磁石ロール4の磁石列5はロール周方向(全周)で12列(12極)設けられ、各磁石列5は同極の永久磁石aを間隔をおいて配置した。磁石列5は磁石ロール4の周面に対してらせん状に設け、磁石ロール4の周方向を平面に展開した場合において、ロール軸rに対する各磁石列5の傾き角度θ(図3(b)の傾き角度θ)を5°とした。また、磁石プーリ1aによる磁力選別部の磁力は、ベルト表面で2500ガウスとした。選別対象物である製鋼スラグは、ホッパーを有する電磁フィーダーで磁力選別機のコンベアベルト2に供給した。
本実施例では、鉄濃度90mass%以上の高品位磁着物、鉄濃度70mass%以上90mass%未満の中品位磁着物、鉄濃度50mass%以上70mass%未満の低品位磁着物、及び鉄濃度50mass%未満の最低品位磁着物を区分けして回収することができた。
1a 磁石プーリ
1b プーリ
2 コンベアベルト
3 プーリ本体
4 磁石ロール
5 磁石列
6 仕切
7a、7b、7c 仕切
8 ベルトコンベア
9 回転ドラム
10 ドラム本体
11 磁石ロール
a 永久磁石
r ロール軸
x 磁着物
高品位磁着物
中品位磁着物
低品位磁着物
最低品位磁着物
y 非磁着物

Claims (11)

  1. 磁石プーリ(1a)とプーリ(1b)間にコンベアベルト(2)が張設されたプーリ型磁力選別装置であって、
    磁石プーリ(1a)は、プーリ外殻を構成し、コンベアベルト(2)を案内するプーリ本体(3)と、該プーリ本体(3)の内側に設けられ、プーリ本体(3)に対して独立して回転駆動する磁石ロール(4)を備え、
    磁石ロール(4)は、複数の永久磁石(a)がロール軸方向に間隔をおいて配置されることで構成される磁石列(5)を、ロール周方向で複数列備え、該複数の磁石列(5)は、ロール軸に対して同じ方向に傾きを有することを特徴とする磁力選別装置。
  2. 磁石プーリ(1a)がコンベア終端側のプーリであり、上方からコンベアベルト(2)上に供給され、コンベアベルト(2)で搬送された選別対象物が、コンベア終端側で払い出される際に磁石プーリ(1a)で磁力選別されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の磁力選別装置。
  3. コンベアベルト(2)のコンベア終端側の下方に、磁力選別された状態で払い出された磁着物と非磁着物の各落下空間を仕切る仕切(6)が設けられるとともに、磁着物の落下空間をロール軸方向で複数の落下空間に仕切る仕切(7)が設けられることを特徴とする請求項2に記載の磁力選別装置。
  4. 磁石プーリ(1a)がコンベア始端側のプーリであり、磁石プーリ(1a)の位置で下方から供給される選別対象物が磁石プーリ(1a)で磁力選別され、磁着物が磁石プーリ(1a)に吸引されながら、コンベアベルト(2)により搬送されてコンベア上部側に移動し、コンベア終端側から払い出されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の磁力選別装置。
  5. コンベアベルト(2)のコンベア終端側の下方に、払い出された磁着物の落下空間をロール軸方向で複数の落下空間に仕切る仕切(7)が設けられることを特徴とする請求項4に記載の磁力選別装置。
  6. 磁石ロール(4)の周方向を平面に展開した場合において、ロール軸に対する各磁石列(5)の傾き角度θが5〜15°であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の磁力選別装置。
  7. 磁石を内蔵した回転ドラム(9)を備えたドラム型磁力選別装置であって、
    回転ドラム(9)は、ドラム外殻を構成するドラム本体(10)と、該ドラム本体(10)の内側に設けられ、ドラム本体(10)に対して独立して回転駆動する磁石ロール(11)を備え、
    磁石ロール(11)は、複数の永久磁石(a)がロール軸方向に間隔をおいて配置されることで構成される磁石列(5)を、ロール周方向で複数列備え、該複数の磁石列(5)は、ロール軸に対して同じ方向に傾きを有することを特徴とする磁力選別装置。
  8. 回転ドラム(9)の下方に、磁力選別された状態で払い出された磁着物と非磁着物の各落下空間を仕切る仕切(6)が設けられるとともに、磁着物の落下空間をロール軸方向で複数の落下空間に仕切る仕切(7)が設けられることを特徴とする請求項7に記載の磁力選別装置。
  9. 磁石ロール(11)の周方向を平面に展開した場合において、ロール軸に対する各磁石列(5)の傾き角度θが5〜15°であることを特徴とする請求項7又は8に記載の磁力選別装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の磁力選別装置を用いて選別対象物を磁力選別する方法であって、
    磁力選別された磁着物は、ロール軸方向の一方の側ほど磁性体含有量が高くなる分布を生じた状態でコンベアベルト(2)又は回転ドラム(9)から払い出され、この払い出された磁着物を、ロール軸方向で複数に区分けして回収することにより、磁着物を磁性体含有量に応じた複数の品位に分けて回収することを特徴とする磁力選別方法。
  11. 請求項10に記載の磁力選別方法により、鉄鋼スラグ又は鉄鉱石から磁着物を磁力選別し、該磁着物の少なくとも一部を製鉄原料として回収することを特徴とする製鉄原料の製造方法。
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