WO2014054541A1 - 液体洗浄剤 - Google Patents

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篤典 森垣
木村 宏
今田 浩
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ライオン株式会社
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Definitions

  • the liquid detergent according to the first aspect of the present invention comprises (a) component: ⁇ -sulfo fatty acid ester salt, (b) component: alkylbenzene sulfonate, and (c) component: polyoxyethylene alkyl.
  • the blending amount of the ⁇ -sulfo fatty acid ester salt is preferably 3% by mass or more.
  • the ⁇ -sulfo fatty acid ester salt to be blended is preferably an alkali metal salt.

Abstract

 この液体洗浄剤は、(a)成分:α-スルホ脂肪酸エステル塩と、(b)成分:アルキルベンゼンスルホン酸塩と、(c)成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩と、(d)成分:アルカノールアミンと、を含有し、(a)成分の含有量が5質量%以上であり、(b)成分と(c)成分との合計量が5質量%以上であり、(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計量が10~50質量%であり、(d)/(a)で表される質量比が1/5以上であり、(a)/((b)+(c))で表される質量比が1以下である。

Description

液体洗浄剤
 本発明は、液体洗浄剤に関する。
 本願は、2012年10月1日に日本に出願された特願2012-219894号、及び2013年2月28日に日本に出願された特願2013-039082号に基づく優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 陰イオン界面活性剤であるα-スルホ脂肪酸エステル塩(以下「α-SF塩」ということがある)は、洗浄力が高く、生分解性が良好であり、各種洗浄剤の洗浄成分として使用されている。
たとえば、α-SF塩と、石鹸と、高級アルコールのエチレンオキシド付加物と、を含有する液体洗浄剤が提案されている(特許文献1参照)。
特開平2-132200号公報
 液体洗浄剤には、洗浄力に優れるとともに、低温地域における使用のために低温での液安定性が求められる。特に、炭素数16~18の脂肪酸エステルから製造されたα-SF塩を用いた洗浄剤では、低温での白濁、あるいは低温時の流動性の低下が起こることがある。
 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、低温安定性が改善された、α-SF塩を含有する液体洗浄剤を提供するものである。特に洗浄成分のアニオン性界面活性剤を主成分として配合した液体洗浄剤において、α-SF塩を配合した場合の前記の低温安定性の問題(低温での白濁、あるいは低温時の流動性の低下)が改善された液体洗浄剤を提供する。
(1)本発明の第一の態様に係る液体洗浄剤は、(a)成分:α-スルホ脂肪酸エステル塩と、(b)成分:アルキルベンゼンスルホン酸塩と、(c)成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩と、(d)成分:アルカノールアミンと、を含有し、前記(a)成分の含有量が5質量%以上であり、前記(b)成分と前記(c)成分との合計量が5質量%以上であり、前記(a)成分と前記(b)成分と前記(c)成分との合計量が10~50質量%であり、(d)/(a)で表される質量比が1/5以上であり、(a)/((b)+(c))で表される質量比が1以下であることを特徴とする。
(2)上記(1)の液体洗浄剤においては、全界面活性剤の合計量が50質量%以下であることが好ましい。
(3)上記(1)又は(2)の液体洗浄剤においては、(b)/(c)で表される質量比が1以上であることが好ましい。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つの液体洗浄剤においては、25℃におけるpHが5~9であることが好ましい。
(5)本発明の第二の態様に係る液体洗浄剤は、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa)と、アルカノールアミンと、芳香族スルホン酸と、水と、を配合してなり、前記アニオン性界面活性剤(Sa)が、α-スルホ脂肪酸エステル塩を含み、前記アニオン性界面活性剤(Sa)の配合量が10~50質量%であり、前記アルカノールアミンと前記芳香族スルホン酸との配合比率(モル比)が、芳香族スルホン酸/アルカノールアミン=1/2~2/1であり、25℃におけるpHが5~9であることを特徴とする。
(6)上記(5)の液体洗浄剤においては、前記アルカノールアミンと前記α-スルホ脂肪酸エステル塩との配合比率(モル比)が、アルカノールアミン/α-スルホ脂肪酸エステル塩=1/5~3.5/1であることが好ましい。
(7)上記(5)又は(6)の液体洗浄剤においては、前記α-スルホ脂肪酸エステル塩の配合量が3質量%以上であることが好ましい。
(8)上記(5)~(7)のいずれか1つの液体洗浄剤においては、配合される前記α-スルホ脂肪酸エステル塩が、アルカリ金属塩であることが好ましい。
(9)上記(5)~(8)のいずれか1つの液体洗浄剤においては、前記アルカノールアミンが、モノエタノールアミンであることが好ましい。
(10)上記(5)~(9)のいずれか1つの液体洗浄剤においては、前記芳香族スルホン酸が、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
(11)本発明の第三の態様に係る液体洗浄剤は、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa’)10~50質量%と、芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩及び芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩と、アルカノールアミンと、水と、を含有し、前記アニオン性界面活性剤(Sa’)が、α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩(C)を含み、前記芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩及び芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩(A)の合計と、前記アルカノールアミン及びアルカノールアミン塩(B)の合計と、のモル比(A)/(B)が1/2~2/1であり、25℃におけるpHが5~9であることを特徴とする。
(12)上記(11)の液体洗浄剤においては、前記アルカノールアミン及びアルカノールアミン塩(B)の合計と、前記α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩(C)の合計と、のモル比(B)/(C)が1/5~3.5/1であることが好ましい。
(13)上記(11)又は(12)の液体洗浄剤においては、前記α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩(C)を3質量%以上含有することが好ましい。
(14)上記(11)~(13)のいずれか1つの液体洗浄剤においては、前記芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩がモノエタノールアミン塩であり、前記α-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩がモノエタノールアミン塩であることが好ましい。
(15)上記(11)~(14)のいずれか1つの液体洗浄剤においては、前記芳香族スルホン酸が、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
(16)本発明の第四の態様に係る液体洗浄剤の製造方法は、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤10~50質量%と、芳香族スルホン酸と、アルカノールアミンと、水と、を含有し、25℃におけるpHが5~9である液体洗浄剤の製造方法であって、前記アルカノールアミンの水溶液に前記芳香族スルホン酸を加えて、25℃におけるpHが5~9の水溶液(X)を調製する工程(I)と、前記工程(I)で調製された水溶液(X)に、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa)を加える工程(II)と、を備え、前記アルカノールアミンと前記芳香族スルホン酸との配合比率(モル比)が、芳香族スルホン酸/アルカノールアミン=1/2~2/1であり、前記アニオン性界面活性剤(Sa)が、α-スルホ脂肪酸エステル塩を含むことを特徴とする。
(17)上記(16)の液体洗浄剤の製造方法においては、前記アルカノールアミンと前記α-スルホ脂肪酸エステル塩との配合比率(モル比)が、アルカノールアミン/α-スルホ脂肪酸エステル塩=1/5~3.5/1であることが好ましい。
(18)上記(16)又は(17)の液体洗浄剤の製造方法においては、前記α-スルホ脂肪酸エステル塩の配合量が3質量%以上であることが好ましい。
(19)上記(16)~(18)のいずれか1つの液体洗浄剤の製造方法においては、前記アルカノールアミンが、モノエタノールアミンであることが好ましい。
(20)上記(16)~(19)のいずれか1つの液体洗浄剤の製造方法においては、前記芳香族スルホン酸が、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
 本発明によれば、低温安定性が改善された、α-SF塩を含有する液体洗浄剤を提供できる。
(第一の態様に係る液体洗浄剤)
本発明の第一の態様に係る液体洗浄剤は、(a)成分:α-スルホ脂肪酸エステル塩と、(b)成分:アルキルベンゼンスルホン酸塩と、(c)成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩と、(d)成分:アルカノールアミンと、を含有する。第一の態様に係る液体洗浄剤によれば、低温条件(0℃付近~常温)での保存安定性を確保できる。
<(a)成分:α-スルホ脂肪酸エステル塩>
α-スルホ脂肪酸エステル塩(α-SF塩、(a)成分)は、公知の製造方法により得られるもの、例えば、撹拌機付きの槽型反応装置などを定法により使用し、原料の脂肪酸エステルを、無水硫酸等に接触させてスルホン化することによりα-スルホ脂肪酸エステル(α-SF酸)を調製し、次いで、該α-SF酸を、水酸化ナトリウム等で中和することにより得られるものを用いることができる。なお、中和の前後に、過酸化水素等で漂白を行ったものでもよい。
 (a)成分としては、下記一般式(a1)で表される化合物が好ましいものとして挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
[式中、Rは炭素数8~18の炭化水素基であり、Rは炭素数1~6の炭化水素基であり、Mは対イオンである。]
 前記式(a1)中、Rの炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。なかでも、Rの炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましく、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基がより好ましく、直鎖状のアルキル基、直鎖状のアルケニル基がさらに好ましい。Rの炭素数は8~18であり、炭素数10~18であることが好ましく、炭素数10~16であることがより好ましく、炭素数14~16であることがさらに好ましい。Rの炭素数が8以上であると、洗浄力が向上する。一方、Rの炭素数が18以下であると、液安定性が向上し、特にゲル化又は低温保存時の析出が抑制される。  
前記式(a1)中、Rの炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。なかでも、Rの炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましく、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基がより好ましく、直鎖状のアルキル基、直鎖状のアルケニル基がさらに好ましい。Rの炭素数は1~6であり、炭素数1~3であることが好ましい。Rの炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、洗浄力がより向上することから、メチル基、エチル基、n-プロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。 
 前記式(a1)中、Mは、対イオンであり、RCH(COOR)SO とともに水溶性の塩を形成し得るものであればよい。該対イオンとしては、アルカリ金属イオン、プロトン化したアミン、アンモニウム等が挙げられる。該対イオンとなり得るアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。該対イオンとなり得るアミンは、第1~3級アミンのいずれであってもよく、総炭素数が1~6であることが好ましい。該アミンは、ヒドロキシ基を有していてもよく、低温条件下での液体洗浄剤の水に対する溶解性が高まることから、ヒドロキシ基を有していることが好ましい。このようなアミンとしては、アルカノールアミンが挙げられ、該アルカノール基の炭素数は1~3が好ましい。アルカノールアミンの具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミンが好ましい。
 Mとしては、入手しやすいこと、液体洗浄剤の低温安定性改善効果がより発揮されることから、アルカリ金属イオンが好ましく、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましく、ナトリウムイオンが特に好ましい。 
 (a)成分は1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。(a)成分のなかでも、前記式(a1)におけるRが炭素数12~18の、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基であり、Rがメチル基である化合物が特に好ましい。また、洗浄力、溶解性が高まることから、(a)成分としては、脂肪酸残基(アシル基部分をいう)の炭素数が異なるものが混合した混合物を用いることが好ましい。具体的には、前記式(a1)におけるRが炭素数14の炭化水素基であるα-SF塩(C16)と、Rが炭素数16の炭化水素基であるα-SF塩(C18)との混合物を用いることが好ましい。C16とC18との混合比率(質量比)は、C16:C18=45:55~95:5が好ましく、60:40~90:10がより好ましく、80:20~85:15がさらに好ましい。かかる質量比が好適な範囲であると、洗浄力、溶解性、液安定性がより良好となる。  
 液体洗浄剤中の(a)成分の含有量は、5質量%以上であり、好ましくは5~25質量%の間で目的に応じて適宜選択可能である。(a)成分を液体洗浄剤に使用したときの液安定性(低温安定性)を改善するという本発明の効果がより発揮されることから、(a)成分の含有量は、7質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、より液安定性(低温安定性)の高い液体洗浄剤を得ることができることから、(a)成分の含有量は20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。なお、本明細書において、(a)成分の質量は、ナトリウム塩に換算した値である。
<(b)成分:アルキルベンゼンスルホン酸塩>
 アルキルベンゼンスルホン酸塩((b)成分)において、ベンゼン環に結合する炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、又は環状の構造を含んでいてもよい。なかでも、このベンゼン環に結合する炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましく、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基がより好ましく、直鎖状のアルキル基、直鎖状のアルケニル基がさらに好ましい。  
 このベンゼン環に結合する炭化水素基の炭素数は8~18であることが好ましく、炭素数10~18であることがより好ましく、炭素数12~16であることがさらに好ましい。この炭素数が8以上であると、洗浄力が向上する。一方、この炭素数が18以下であると、泡立ちが高まる。また、液安定性が向上する。
 塩の形態としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩などが挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。アルカノールアミン塩としては、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
<(c)成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩>
 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩((c)成分)は、炭素数2~4のアルキレンオキシドのいずれか、又は、エチレンオキシド(EO)とプロピレンオキシド(PO)と(モル比でEO/PO=0.1/9.9~9.9/0.1)を平均0.5~10モル付加した、炭素数10~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸塩が好ましい。
 塩の形態としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩などが挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。アルカノールアミン塩としては、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。  
第一の態様に係る液体洗浄剤は、前記の(b)成分と(c)成分とを共に含む。(b)成分と(c)成分は、(a)成分を液体洗浄剤に使用したときの低温での液安定性の向上に寄与する。(b)成分と(c)成分とを共に含むことで、より低温での液安定性が向上する。
液体洗浄剤中、(b)成分と(c)成分との合計量は、5質量%以上であり、7質量%以上が好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。
 液体洗浄剤中、前記の(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計量は、10質量%以上であり、50質量%以下である。前記合計量は15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい。一方、前記合計量は35質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。前記下限値以上であれば、洗浄力が維持できる。一方、上限値以下であれば、より低温安定性の良好な組成物が得られる。  
第一の態様に係る液体洗浄剤において、(a)/((b)+(c))で表される質量比(以下「(a)/((b)+(c))質量比」とも表す)は1以下である。(a)/((b)+(c))質量比は、より低温での液安定性に優れることから、0.7以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、下限値は0.25以上が好ましい。
なお、本明細書において、(b)成分、(c)成分の質量は、ナトリウム塩に換算した値である。
「(a)/((b)+(c))で表される質量比」とは、液体洗浄剤中の、(b)成分と(c)成分との合計量に対する(a)成分の含有量の割合(質量基準)を意味する。
 第一の態様に係る液体洗浄剤において、(b)/(c)で表される質量比(以下「(b)/(c)質量比」とも表す)は1以上であることが好ましく、1より大きいことがより好ましく、1.5以上がさらに好ましく、2以上がさらに好ましい。また、(b)/(c)で表される質量比は30以下が好ましく、15以下がより好ましく、10以下がさらに好ましい。(b)/(c)質量比が1以上であることにより、泡立ちが高まり、被洗物のきしみが生じにくくなる。(b)/(c)質量比が1より大きければ、充分な量の泡が立ち、一方、(b)/(c)質量比が30以下であれば、適度にクリーミィな泡が得られる。
「(b)/(c)で表される質量比」とは、液体洗浄剤中の、(c)成分の含有量に対する(b)成分の含有量の割合(質量基準)を意味する。  
<(d)成分:アルカノールアミン>
 アルカノールアミン((d)成分)としては、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。(d)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。(d)成分は、より低温での液安定性に優れることから、モノエタノールアミンが好ましい。
なお、液体洗浄剤中、(d)成分のアルカノールアミンは、塩やアニオン性界面活性剤の対イオンとしても存在する。(d)成分は、液体洗浄剤中で酸によって中和して塩となることで、又は、(a)成分、(b)成分もしくは(c)成分などのアニオン性界面活性剤の対アニオンとして配合することで、液体洗浄剤の低温での液安定性に寄与する。  
 第一の態様に係る液体洗浄剤において、(d)/(a)で表される質量比(以下「(d)/(a)質量比」とも表す)は1/5以上であり、好ましくは3/5以上である。好ましい範囲では、より低温での液安定性に優れる。
なお、液体洗浄剤中の(d)成分の質量は、塩やアニオン性界面活性剤の対イオンとなっているものも、アルカノールアミンとして算入する。
「(d)/(a)で表される質量比」とは、液体洗浄剤中の、(a)成分の含有量に対する(d)成分の含有量の割合(質量基準)を意味する。  
<その他の成分>
 第一の態様に係る液体洗浄剤は、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、上述した(a)~(d)成分以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、特に限定されず、衣料用などの液体洗浄剤に通常用いられる成分を用いることができ、具体的には以下に示すものが挙げられる。
本態様の液体洗浄剤は、ノニオン性界面活性剤(以下「(e)成分」ともいう)をさらに含有することが好ましい。(e)成分をさらに含有することにより、洗浄力がより高まるとともに、低温での液安定性がさらに向上する。
 (e)成分としては、従来、衣料用洗浄剤などに使用されているものであれば、特に限定されず、たとえば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルフェニルエーテル;長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間(カルボニル基と酸素原子との間)に、アルキレンオキシドが付加した脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルグリコシド等が挙げられる。  
 (e)成分の中でも、洗浄力、液安定性の観点から、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルが好ましい。具体的には、炭素数10~18、好ましくは炭素数12~14の脂肪族アルコールに、炭素数2~4のアルキレンオキシドを平均3~30モル、好ましくは4~20モル、より好ましくは5~17モル付加した、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル又はポリオキシアルキレンアルケニルエーテルが好ましい。この中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルケニルエーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコール、第2級アルコールが挙げられる。また、該脂肪族アルコールにおける炭化水素基は、分岐鎖を有していてもよい。該脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。  
 また、(e)成分は、その融点が50℃以下のものが好ましく、40℃以下のものがより好ましい。ここでの融点は、JIS K0064-1992「化学製品の融点及び溶融範囲測定方法」に記載されている融点測定法によって測定された値を示す。また、(e)成分は、そのHLBが7~16のものが好ましく、8~14のものがより好ましい。ここでのHLBは、Griffinの方法により求められた値である(吉田、進藤、大垣、山中共編、「新版界面活性剤ハンドブック」、工業図書株式会社、1991年、第234頁参照)。
 (e)成分は1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。  
 本態様の液体洗浄剤は、石鹸などの前記(a)成分、(b)成分及び(c)成分以外のアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤なども、本発明の効果を損なわない範囲で含有してもよい。  
 本態様の液体洗浄剤が前記(a)成分、(b)成分及び(c)成分に加えて、任意にノニオン性界面活性剤などの他の界面活性剤を含有する場合、液体洗浄剤中の全界面活性剤の合計量は、50質量%以下であることが好ましく、35質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。
また、前記(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計量は、前記全界面活性剤の合計量に対して50質量%以上が好ましく、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは85質量%以上である。
 本態様の液体洗浄剤は、さらに、その他の成分としてビルダー、溶媒(水、水混和性有機溶媒など)、陽イオン性化合物、防腐剤、蛍光増白剤、再汚染防止剤、泡コントロール剤、減粘剤又は可溶化剤、酵素、増粘剤などを含有してもよい。
 ビルダーは、従来、衣料用洗浄剤などに使用されている無機ビルダー、有機ビルダーを用いることができる。
無機ビルダーとしては、例えば、非晶質アルミノケイ酸塩;オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩;結晶性ケイ酸塩、炭酸塩と非晶質アルカリ金属ケイ酸塩との複合体等が挙げられる。無機ビルダーのなかでは、トリポリリン酸塩が好ましい。塩の形態は、たとえばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。
 有機ビルダーとしては、例えば、ギ酸塩;ニトリロトリ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、β-アラニンジ酢酸塩、アスパラギン酸ジ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩等のアミノカルボン酸塩;セリンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩等のヒドロキシアミノカルボン酸塩;ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩等のヒドロキシカルボン酸塩;ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩等のシクロカルボン酸塩;カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノ又はジサクシネート等のエーテルカルボン酸塩;ポリアクリル酸、アクリル酸とアリルアルコールとの共重合体、アクリル酸とマレイン酸との共重合体、ヒドロキシアクリル酸重合体、テトラメチレン1,2-ジカルボン酸重合体、アスパラギン酸重合体、グルタミン酸重合体、又はこれらの塩等の有機カルボン酸ポリマーが挙げられる。有機ビルダーのなかでは、ギ酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、有機カルボン酸ポリマーが好ましい。有機ビルダーは、液体洗浄剤中で酸型と塩型とが共存していてもよい。
ビルダーは1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。  
 ビルダーとしては、ギ酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、有機カルボン酸ポリマー、及び無機ビルダーからなる群より選択される1種以上を用いることが好ましく、なかでも溶解性が高く、液体洗浄剤の製剤化が容易なことから、ギ酸塩、クエン酸塩、アクリル酸とマレイン酸との共重合体又はその塩、及びトリポリリン酸塩からなる群より選択される1種以上を用いることがより好ましい。なかでも特に、有機ビルダーが好ましく、ギ酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩がより好ましく、ギ酸塩、クエン酸塩がさらに好ましく、ギ酸塩とクエン酸塩とを組み合わせて用いることが特に好ましい。 
 液体洗浄剤中、ビルダーとして無機ビルダーを用いる場合、無機ビルダーの含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して1~20質量%が好ましく、2~16質量%がより好ましく;有機ビルダーを用いる場合、有機ビルダーの含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1~10質量%が好ましく、0.1~7質量%がより好ましく;無機ビルダーと有機ビルダーとを併用する場合、これらの合計の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1~25質量%が好ましく、3~25質量%がより好ましく、5~20質量%がさらに好ましい。
 ビルダー成分の含有量が好ましい下限値以上であれば、洗浄力が高まる。一方、好ましい上限値以下であれば、液安定化を図りやすい。  
 本態様の液体洗浄剤は、液体洗浄剤の調製しやすさ、使用する際の水への溶解性等の観点から、溶媒として水を含有することが好ましい。液体洗浄剤中、水の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して20~80質量%が好ましく、40~75質量%がより好ましい。水の含有量が好ましい下限値以上であると、経時に伴う液体洗浄剤の液安定性がより良好となり、一方、好ましい上限値以下であれば、液粘度が適度に低くなり、使用性の観点から良好である。
 溶媒としては、水以外に水混和性有機溶媒を用いてもよい。
 水混和性有機溶媒は、水と混合した際に均一な溶液となるものであればよく、例えばエタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量が約200~1000のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)等のアルキルエーテル類などが挙げられる。液体洗浄剤中、水混和性有機溶媒の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1~15質量%が好ましい。 
 陽イオン性化合物は、殺菌効果、柔軟性付与効果を発現し得るものが挙げられ、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アミドアミン塩などが挙げられる。  
 防腐剤としては、ローム・アンド・ハース社製のケーソンCG(商品名)、プロキセル等を用いることができる。液体洗浄剤中、防腐剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、好ましくは0.001~1質量%である。  
 本態様の液体洗浄剤は、白色衣類の白度向上を目的としてジスチリルビフェニル型等の蛍光増白剤を含有してもよい。液体洗浄剤中、蛍光増白剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0~1質量%が好ましい。 
 本態様の液体洗浄剤は、移染防止剤、再汚染防止を目的として、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、アルキレンテレフタレート単位及び/又はアルキレンイソフタレート単位とオキシアルキレン単位及び/又はポリオキシアルキレン単位とを有する水溶性ポリマー(例えば、クラリアントジャパン社製の商品名「TexCare SRN-300」等)等の再汚染防止剤(ソイルリリースポリマー)を含有してもよい。液体洗浄剤中、再汚染防止剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0~2質量%が好ましい。 
泡コントロール剤としては、シリコーン乳濁剤、脂肪酸等の泡消し剤;中鎖(炭素数12~14の炭化水素基を有する)アルコール、アミンオキシド等の増泡剤が挙げられる。 特に脂肪酸を用いた場合には、鉄イオンを大量に含む水で被洗物を洗浄しても黄変を防止できるという効果が得られる。脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸などが挙げられる。中でも、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸が好ましく、パルミチン酸、オレイン酸が特に好ましい。脂肪酸は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。脂肪酸は、アルカリ金属塩やアミン塩などの塩(界面活性剤)として配合されてもよい。脂肪酸の含有量は、液体洗浄剤中の界面活性剤/脂肪酸で表される質量比が100~1000を満たす量であり、好ましくは500~800を満たす量である。前記質量比が100未満であると、洗浄力が低下する。一方、前記質量比が1000を超えると、充分な黄変防止効果が得られない。また、脂肪酸の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01~0.2質量%が好ましく、0.01~0.1質量%がより好ましい。
 減粘剤又は可溶化剤は、液体洗浄剤の液表面において、該液体洗浄剤がゲル化することにより皮膜が形成されるのを抑制するのに好適に用いられるものであり、芳香族スルホン酸又はその塩などが挙げられる。その具体例としては、たとえばトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、キュメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、キュメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸、又はこれらの塩などが挙げられる。塩の形態としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。減粘剤又は可溶化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。液体洗浄剤中、減粘剤又は可溶化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01~15質量%が好ましい。この範囲にあると、液体洗浄剤の液表面における皮膜形成を抑制する効果が向上する。 
 酵素としては、たとえば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ等が挙げられる。  
 また、本態様の液体洗浄剤は、さらに、商品の付加価値向上等を目的として、着香剤、着色剤、乳濁化剤、天然物エキス等のエキス類を含有してもよい。
 着香剤には、代表的な例として、特開2002-146399号公報の表11~18に記載の香料組成物A、B、C、Dなどが使用できる。液体洗浄剤中、着香剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1~1質量%が好ましい。
 着色剤としては、アシッドレッド138(Red138)、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、緑201、ターコイズP-GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料が挙げられる。液体洗浄剤中、着色剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.00005~0.005質量%程度が好ましい。 乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション(PSエマルション)、ポリ酢酸ビニルエマルション等が挙げられ、通常、固形分30~50質量%のエマルションが好適に用いられる。その具体例としては、ポリスチレンエマルション(サイデン化学社製、商品名サイビノールRPX-196 PE-3、固形分40質量%)等が挙げられる。液体洗浄剤中、乳濁剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01~0.5質量%が好ましい。
 エキス類としては、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウ等の植物エキスなどが挙げられる。液体洗浄剤中、エキス類の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0~0.5質量%程度が好ましい。  
 本態様の液体洗浄剤には、pHを所望の値とするためにpH調整剤を用いてもよい。但し、上述した各成分を加えたのみで液体洗浄剤のpHが所望の値となる場合は、pH調整剤を必ずしも用いなくてもよい。pH調整剤としては、たとえば硫酸、塩酸等の酸性化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物が挙げられる。アルカリ性化合物としては、前記(d)成分以外のアミン類も使用できる。これらのpH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。  
 第一の態様に係る液体洗浄剤は、25℃におけるpHが5~9であることが好ましく、pHが7~9であることがより好ましい。液体洗浄剤のpHが前記の好ましい範囲内であると、液体洗浄剤を長期保存した際、α-SF塩の安定化がより図れるため、良好な洗浄力が維持されやすい。
 本発明において、液体洗浄剤の25℃におけるpHは、pHメーター(製品名:HM-30G、東亜ディーケーケー(株)製)等により測定される値を示す。
 本態様の液体洗浄剤は、常法により製造することができ、たとえば上記各成分を混合することにより製造できる。  
(第二の態様に係る液体洗浄剤)
本発明の第二の態様に係る液体洗浄剤は、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa)と、アルカノールアミンと、芳香族スルホン酸と、水と、を配合してなるものである。第二の態様に係る液体洗浄剤によれば、より低温条件(-20℃付近~常温)での保存安定性を確保できる。
<アニオン性界面活性剤(Sa)>
アニオン性界面活性剤(Sa)は、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、α-スルホ脂肪酸エステル塩を含む。
α-スルホ脂肪酸エステル塩としては、上述した(a)成分:α-スルホ脂肪酸エステル塩と同じものを配合できる。なかでも、配合されるα-スルホ脂肪酸エステル塩は、液体洗浄剤の低温安定性の改善効果がより得られやすいこと、入手しやすいことから、アルカリ金属塩が好ましい。
第二の態様に係る液体洗浄剤において、α-スルホ脂肪酸エステル塩の配合量は、3質量%以上が好ましく、目的に応じて適宜選択可能である。前記α-スルホ脂肪酸エステル塩を液体洗浄剤に使用したときの液安定性(低温安定性)を改善するという本発明の効果がより発揮されることから、前記α-スルホ脂肪酸エステル塩の配合量は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。また、より液安定性(低温安定性)の高い液体洗浄剤を得ることができることから、前記α-スルホ脂肪酸エステル塩の含有量は20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
α-スルホ脂肪酸エステル塩以外のアニオン性界面活性剤(Sa)としては、以下に示すアニオン性界面活性剤、すなわち、炭素数8~18のアルキル基を有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)、炭素数10~20のアルカンスルホン酸塩、炭素数10~20のα-オレフィンスルホン酸塩(AOS)、炭素数10~20のアルキル硫酸塩又は炭素数10~20のアルケニル硫酸塩(AS)、炭素数2~4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9~9.9/0.1)を、平均0.5~10モル付加した炭素数10~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(AES);炭素数2~4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9~9.9/0.1)を、平均3~30モル付加した炭素数10~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル硫酸塩;炭素数10~20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸の塩などが挙げられる。
 これらのアニオン性界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
なお、アニオン性界面活性剤(Sa)は、上記例示のアニオン性界面活性剤に限定されるものではなく、その他、公知のスルホン酸型アニオン性界面活性剤、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤を適宜使用でき、これらのいずれか1種を単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
 α-スルホ脂肪酸エステル塩以外のスルホン酸型アニオン性界面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸塩、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましく使用できる。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、上述した(b)成分:アルキルベンゼンスルホン酸塩と同じものを使用できる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、上述した(c)成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩と同じものを使用できる。
 第二の態様に係る液体洗浄剤には、α-スルホ脂肪酸エステル塩が必ず配合され、α-スルホ脂肪酸エステル塩と共に、その他のスルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれるアニオン性界面活性剤が併用されることが好ましい。α-スルホ脂肪酸エステル塩以外のスルホン酸型アニオン性界面活性剤、及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤は、α-スルホ脂肪酸エステル塩を液体洗浄剤に配合した際の低温での液安定性の向上に寄与する。なかでも、より低温での液安定性が向上することから、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩とを共に用いることがより好ましい。
液体洗浄剤中、α-スルホ脂肪酸エステル塩以外のスルホン酸型アニオン性界面活性剤と硫酸エステル型アニオン性界面活性剤との合計の配合量は、5質量%以上であることが好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。
 液体洗浄剤中、アニオン性界面活性剤(Sa)(スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種(α-スルホ脂肪酸エステル塩を含む))の合計の配合量は、10~50質量%である。前記合計の配合量は15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい。一方、前記合計の配合量は35質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。前記下限値以上であれば、洗浄力が維持できる。一方、上限値以下であれば、より低温安定性の良好な組成物が得られる。
<アルカノールアミン>
 アルカノールアミンとしては、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。アルカノールアミンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。アルカノールアミンは、より低温での液安定性に優れることから、モノエタノールアミンが好ましい。
なお、アルカノールアミンは、別途配合される芳香族スルホン酸と前記α-スルホ脂肪酸エステル塩との相互作用により、液体洗浄剤の低温での液安定性に寄与する。その作用機序は明らかではないが、液体洗浄剤中、アルカノールアミンが、芳香族スルホン酸と塩を形成したり、アニオン性界面活性剤の対イオンとして存在したりすることで、低温でも安定な組成物が形成されていると推定される。
第二の態様に係る液体洗浄剤において、アルカノールアミンとα-スルホ脂肪酸エステル塩との配合比率(モル比)は、アルカノールアミン/α-スルホ脂肪酸エステル塩=1/5~3.5/1であることが好ましい。前記モル比の下限は、1/1以上であることがより好ましく、3/2以上であることがさらに好ましい。前記モル比の上限は、3/1以下であることが好ましく、2.5/1以下であることがさらに好ましい。下限以上、上限以下とすることで、本発明の効果がより発揮される。特にアルカノールアミンが過剰になると、余剰のアルカノールアミンが芳香族スルホン酸やpH調整用の酸と塩を形成して組成物中に多量に存在することになり、低温での液安定性を損なうことがある。特に芳香族スルホン酸としてトルエンスルホン酸を使用する場合は、前記モル比を2.2以下とすることが好ましく、2以下とすることがさらに好ましい。
<芳香族スルホン酸>
 芳香族スルホン酸としては、たとえばトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、キュメンスルホン酸等の芳香族スルホン酸が挙げられる。芳香族スルホン酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、芳香族スルホン酸は、より低温での液安定性に優れることから、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、キュメンスルホン酸がさらに好ましい。
 第二の態様に係る液体洗浄剤において、アルカノールアミンと芳香族スルホン酸との配合比率(モル比)は、芳香族スルホン酸/アルカノールアミン=1/2~2/1であり、前記モル比の上限は、4/3以下であることが好ましく、1.1/1以下であることがさらに好ましい。
前記モル比がこの範囲にあると、より低温条件での保存安定性が確保されやすくなり、凍結復元性などの液安定性も向上する。
<水>
第二の態様に係る液体洗浄剤は、液体洗浄剤の調製しやすさ、使用する際の水への溶解性等の観点から、溶媒として水を含有する。液体洗浄剤中、水の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して20~80質量%が好ましく、40~75質量%がより好ましい。水の含有量が好ましい下限値以上であると、経時に伴う液体洗浄剤の液安定性がより良好となり、一方、好ましい上限値以下であれば、液粘度が適度に低くなり、使用性の観点から良好である。
<その他の成分>
 第二の態様に係る液体洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、上述した成分以外のその他の成分を配合してもよい。その他の成分としては、特に限定されず、衣料用などの液体洗浄剤に通常用いられる成分を配合することができ、具体的には以下に示すものが挙げられる。
本態様の液体洗浄剤は、ノニオン界面活性剤をさらに含有することが好ましい。ノニオン界面活性剤をさらに含有することにより、洗浄力がより高まるとともに、低温での液安定性がさらに向上する。
ノニオン界面活性剤としては、上述したノニオン界面活性剤((e)成分)と同じものを配合できる。
 本態様の液体洗浄剤は、石鹸などの前記アニオン性界面活性剤(Sa)以外のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤なども、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。  
 本態様の液体洗浄剤において、前記アニオン性界面活性剤(Sa)に加えて、任意にノニオン界面活性剤などの他の界面活性剤を配合する場合、液体洗浄剤中の全界面活性剤の合計量は、50質量%以下であることが好ましく、35質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。
また、前記アニオン性界面活性剤(Sa)の合計量は、前記全界面活性剤の合計量に対して50質量%以上が好ましく、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは85質量%以上である。
 本態様の液体洗浄剤には、さらに、その他の成分としてビルダー、水混和性有機溶媒、陽イオン性化合物、防腐剤、蛍光増白剤、再汚染防止剤、泡コントロール剤、減粘剤又は可溶化剤、酵素、着香剤、着色剤、乳濁化剤、エキス類、pH調整剤、増粘剤などを配合してもよい。
ここに例示のその他の成分としては、上述したビルダー、水混和性有機溶媒、陽イオン性化合物、防腐剤、蛍光増白剤、再汚染防止剤、泡コントロール剤、減粘剤又は可溶化剤、酵素、着香剤、着色剤、乳濁化剤、エキス類、pH調整剤とそれぞれ同じものを配合できる。
 第二の態様に係る液体洗浄剤は、25℃におけるpHが5~9であり、pHが7~9であることが好ましい。液体洗浄剤のpHが前記の範囲内であると、液体洗浄剤を長期保存した際、α-SF塩の安定化がより図れるため、良好な洗浄力が維持されやすい。また、pHを上限以下とすることにより、低温での液安定化の効果が良好に発揮されるため、好ましい。pHが上限を超えると、低温で液が白濁するなど、液安定性が低下する場合がある。
(第三の態様に係る液体洗浄剤)
本発明の第三の態様に係る液体洗浄剤は、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa’)10~50質量%と、芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩及び芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩と、アルカノールアミンと、水と、を含有する。第三の態様に係る液体洗浄剤によれば、より低温条件(-20℃付近~常温)での保存安定性を確保できる。
アニオン性界面活性剤(Sa’)は、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩(C)(以下「(C)成分」ともいう)を含む。
(C)成分としては、上記一般式(a1)における、Mがアルカリ金属イオンであるもの、Mがプロトン化したアルカノールアミンであるものが好ましいものとして挙げられる。
第三の態様に係る液体洗浄剤において、(C)成分の含有量は、3質量%以上が好ましい。α-スルホ脂肪酸エステル塩を液体洗浄剤に使用したときの液安定性(低温安定性)を改善するという本発明の効果がより発揮されることから、(C)成分の含有量は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。また、より液安定性(低温安定性)の高い液体洗浄剤を得ることができることから、(C)成分の含有量は20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
(C)成分以外のアニオン性界面活性剤(Sa’)(スルホン酸型アニオン性界面活性剤、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤)としては、上述したアニオン性界面活性剤(Sa)として例示したものと同様のものが挙げられる。
第三の態様に係る液体洗浄剤は、(C)成分(α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩)を含有し、(C)成分と共に、その他のスルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれるアニオン性界面活性剤をさらに含有することが好ましい。
(C)成分以外のスルホン酸型アニオン性界面活性剤、及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤は、α-スルホ脂肪酸エステル塩を液体洗浄剤に配合した際の低温での液安定性の向上に寄与する。なかでも、より低温での液安定性が向上することから、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩とを共に含有することがより好ましい。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、上述した(b)成分:アルキルベンゼンスルホン酸塩と同じものを使用できる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、上述した(c)成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩と同じものを使用できる。
液体洗浄剤中、α-スルホ脂肪酸エステル塩以外のスルホン酸型アニオン性界面活性剤と硫酸エステル型アニオン性界面活性剤との合計の含有量は、5質量%以上であることが好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。
 液体洗浄剤中、アニオン性界面活性剤(Sa’)(スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種((C)成分を含む))の合計の含有量は、10~50質量%である。前記合計の含有量は15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい。一方、前記合計の含有量は35質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。前記下限値以上であれば、洗浄力が維持できる。一方、上限値以下であれば、より低温安定性の良好な組成物が得られる。
 第三の態様に係る液体洗浄剤は、例えば、芳香族スルホン酸とアルカノールアミンとを用いて芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩を形成させておき、これと、α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩と、を水溶媒中で対イオン交換させることで調製することができる。この液体洗浄剤中には、α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩、α-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩、芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩、芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩、及び、対イオンとなっていないアルカノールアミンが存在し得る。
前記芳香族スルホン酸としては、上述した<芳香族スルホン酸>と同じものを使用でき、なかでも、より低温での液安定性に優れることから、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、キュメンスルホン酸が特に好ましい。
前記アルカノールアミンとしては、上述した<アルカノールアミン>と同じものを使用でき、なかでも、より低温での液安定性に優れることから、モノエタノールアミンが好ましい。すなわち、液体洗浄剤中に存在する前記芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩は、モノエタノールアミン塩であることが好ましく、前記α-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩は、モノエタノールアミン塩であることが好ましい。
第三の態様に係る液体洗浄剤において、前記芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩及び芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩(A)の合計と、前記アルカノールアミン及びアルカノールアミン塩(B)の合計と、のモル比(A)/(B)は、1/2~2/1であり、前記モル比の上限は、4/3以下であることが好ましく、1.1/1以下であることがさらに好ましい。
「(A)の合計」とは、液体洗浄剤中に存在する、芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩と芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩との合計量である。
「(B)の合計」とは、液体洗浄剤中に存在する、遊離アルカノールアミンと、α-スルホ脂肪酸エステル並びにこれ以外のスルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤の対イオンがプロトン化したアルカノールアミンであるもの(アルカノールアミン塩)と、の合計量である。
 第三の態様に係る液体洗浄剤において、前記アルカノールアミン及びアルカノールアミン塩(B)の合計と、前記α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩(C)の合計と、のモル比(B)/(C)は、1/5~3.5/1であることが好ましい。前記モル比の下限は、1/1以上であることがより好ましく、3/2以上であることがさらに好ましい。前記モル比の上限は、3/1以下であることが好ましく、2.5/1以下であることがさらに好ましい。下限以上、上限以下とすることで、本発明の効果がより発揮される。特にアルカノールアミンが過剰になると、余剰の遊離アルカノールアミンが芳香族スルホン酸やpH調整用の酸と塩を形成して組成物中に多量に存在することになり、低温での液安定性を損なうことがある。特に芳香族スルホン酸としてトルエンスルホン酸を使用する場合は、前記モル比を2.2以下とすることが好ましく、2以下とすることがさらに好ましい。
 「(C)の合計」とは、液体洗浄剤中に存在する、α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩とα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩との合計量である。
 また、第三の態様に係る液体洗浄剤を調製する際、上記の製造方法以外に、原料として、α-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩、芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩を用いてもよい。
 第三の態様に係る液体洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、上述した成分以外のその他の成分を配合してもよい。その他の成分としては、特に限定されず、衣料用などの液体洗浄剤に通常用いられる成分を配合することができ、具体的には上述したものが挙げられる。
 第三の態様に係る液体洗浄剤は、25℃におけるpHが5~9であり、pHが7~9であることが好ましい。液体洗浄剤のpHが前記の範囲内であると、液体洗浄剤を長期保存した際、α-SF塩の安定化がより図れるため、良好な洗浄力が維持されやすい。また、pHを上限以下とすることにより、低温での液安定化の効果が良好に発揮されるため、好ましい。pHが上限を超えると、低温で液が白濁するなど、液安定性が低下する場合がある。
(第四の態様に係る液体洗浄剤の製造方法)
本発明の第四の態様に係る液体洗浄剤の製造方法は、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤10~50質量%と、芳香族スルホン酸と、アルカノールアミンと、水と、を含有し、25℃におけるpHが5~9である液体洗浄剤の製造方法であって、前記アルカノールアミンの水溶液に前記芳香族スルホン酸を加えて、25℃におけるpHが5~9の水溶液(X)を調製する工程(I)と、前記工程(I)で調製された水溶液(X)に、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa)を加える工程(II)と、を備える。
かかる液体洗浄剤の製造方法は、上述した第二、第三の態様に係る液体洗浄剤を製造するのに好適な方法である。
前記のスルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤としては、上述したアニオン性界面活性剤(Sa’)と同様のものが挙げられる。
前記芳香族スルホン酸としては、上述した<芳香族スルホン酸>と同じものを使用でき、なかでも、より低温での液安定性に優れることから、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、キュメンスルホン酸が特に好ましい。
前記アルカノールアミンとしては、上述した<アルカノールアミン>と同じものを使用でき、なかでも、より低温での液安定性に優れることから、モノエタノールアミンが好ましい。
本態様の製造方法により製造される液体洗浄剤には、上述した成分以外のその他の成分を配合してもよい。
また、本態様の製造方法により製造される液体洗浄剤は、25℃におけるpHが5~9であり、好ましくはpHが7~9である。
<工程(I)>
工程(I)では、前記アルカノールアミンの水溶液に前記芳香族スルホン酸を加えて、25℃におけるpHが5~9の水溶液(X)を調製する。
前記アルカノールアミンと前記芳香族スルホン酸との配合比率(モル比)は、芳香族スルホン酸/アルカノールアミン=1/2~2/1であり、前記モル比の上限は、4/3以下であることが好ましく、1.1/1以下であることがさらに好ましい。
水溶液(X)のpHを調整する際、必要に応じて、上述したpH調整剤を添加してもよい。
<工程(II)>
工程(II)では、前記工程(I)で調製された水溶液(X)に、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa)と、必要に応じてその他の成分と、を加えて混合する。
前記アニオン性界面活性剤(Sa)には、α-スルホ脂肪酸エステル塩が含まれる。このα-スルホ脂肪酸エステル塩としては、アルカリ金属塩を配合することが好ましい。前記α-スルホ脂肪酸エステル塩の配合量は、3質量%以上(最終的に得られる液体洗浄剤中の含有割合が3質量%以上)であることが好ましい。
前記アニオン性界面活性剤(Sa)を加える際、前記アルカノールアミンと前記α-スルホ脂肪酸エステル塩との配合比率(モル比)を、アルカノールアミン/α-スルホ脂肪酸エステル塩=1/5~3.5/1とすることが好ましく、前記モル比の下限は、1/1以上であることがより好ましく、3/2以上であることがさらに好ましい。前記モル比の上限は、3/1以下であることが好ましく、2.5/1以下であることがさらに好ましい。
本態様の製造方法は、上記の工程(I)及び工程(II)以外の工程を備えていてもよい。
最終的に、前記スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤の含有量が10~50質量%であり、25℃におけるpHが5~9となるように水分量の調整やpH調整を行うことにより、所望とする液体洗浄剤が得られる。
 上述した第一、第二又は第三の態様に係る液体洗浄剤の液体洗浄剤は、一般的な衣料用液体洗浄剤における通常の使用方法と同様の方法で使用することができる。具体的には、液体洗浄剤を、洗濯時に被洗物と一緒に洗濯機内の水に投入して洗濯する方法;液体洗浄剤を被洗物に塗布し、又は、液体洗浄剤の希釈液中に被洗物を浸漬して適宜放置した後、洗濯機により洗濯する方法等が挙げられる。
 以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、本実施例において、「%」は、特に断りがない限り「質量%」を示す。
(1)使用原料
 表1に示す原料を使用した。
なお、α-スルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩のフレーク状固形物(以下「α-SF塩固形物」という)は、以下のようにして、ペースト状の濃縮物を製造し、これを冷却、解砕することにより予め調製した。  
ペースト状のα-SF-1の製造:
 撹拌機付きの容量1kLの反応装置に、脂肪酸メチルエステル混合物(パルミチン酸メチル(ライオン株式会社製の商品名パステルM-16)と、ステアリン酸メチル(ライオン株式会社製の商品名パステルM-180)とを、8:2の質量比となるように予め混合した混合物)330kgを注入し、撹拌しながら、着色抑制剤として無水硫酸ナトリウムを、前記脂肪酸メチルエステル混合物100質量部に対して5質量部投入した。その後、撹拌を継続しながら、反応温度80℃で、窒素ガスで4容量%に希釈したSOガス(スルホン化ガス)115kg(前記脂肪酸メチルエステル混合物に対して1.2倍モル)をバブリングしながら3時間かけて等速で吹き込み、引き続き、80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
 その後、低級アルコールとしてメタノール14kgを供給し、温度条件80℃、熟成時間30分間でエステル化を行った。
 ついで、反応装置から抜き出したエステル化物を、ラインミキサーを用いて、当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより連続的に中和した。
 ついで、この中和物を漂白剤混合ラインに注入し、35容量%過酸化水素水を純分換算で、陰イオン界面活性剤濃度(α-スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩(α-SF-Na)とα-スルホ脂肪酸ジナトリウム塩(di-Na塩)との合計濃度)に対して1質量%を供給して混合し、80℃に保ちながら漂白を行い、ペースト状のα-SF-1を得た。  
ペースト状のα-SF-2の製造:
 撹拌機付きの容量1kLの反応装置に、脂肪酸メチルエステル混合物(パルミチン酸メチル(ライオン株式会社製の商品名パステルM-16)と、ステアリン酸メチル(ライオン株式会社製の商品名パステルM-180)とを、6:4の質量比となるように予め混合した混合物)330kgを注入し、撹拌しながら、着色抑制剤として無水硫酸ナトリウムを、前記脂肪酸メチルエステル混合物100質量部に対して5質量部投入した。その後、撹拌を継続しながら、反応温度80℃で、窒素ガスで4容量%に希釈したSOガス(スルホン化ガス)113kg(前記脂肪酸メチルエステル混合物に対して1.2倍モル)をバブリングしながら3時間かけて等速で吹き込み、引き続き、80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
 その後、前記ペースト状のα-SF-1の製造と同様にして、ペースト状のα-SF-2を得た。  
ペースト状のα-SF塩の濃縮:
 それぞれ得られたペースト状のα-SF塩(α-SF-1、α-SF-2)を、回転数1060rpm、羽根先端速度約11m/sで回転している真空薄膜蒸発機(伝熱面:0.5m、筒状の処理部の内径:205mm、伝熱面と掻き取り手段である羽根先端とのクリアランス:3mm、商品名「エクセバ」、神鋼パンテック株式会社製)に35kg/hrで導入し、内壁加熱温度(伝熱面の温度)135℃、真空度(処理部内の圧力)0.007~0.014MPaの条件で濃縮を行った。得られた濃縮物の温度は115℃であり、水分含有量は2.5質量%であった。  
α-SF塩固形物の製造:
 得られた各濃縮物を、投入プーリー間クリアランスを2mmに調整した日本ベルティング株式会社製のダブルベルト式ベルトクーラー(NR3-Lo.クーラー)に連続的に222kg/hで供給し、冷却した。この際のベルト移動速度を6m/sとし、また、冷却水の流量は、上ベルト側1500L/h(ベルト裏面上に向流方式で流下して冷却)、下ベルト側1800L/h(ベルト裏面に噴霧して冷却)とし、冷却水供給温度を20℃とした。ついで、冷却ベルトから排出されて得られたα-SF塩含有物シートを、排出プーリー付近に設置された付属の解砕機にて200rpmの回転数で解砕することにより、25℃のフレーク状のα-SF塩固形物(α-SF-1、α-SF-2)をそれぞれ得た。  
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
(2)液体洗浄剤の製造方法-その1
 実施例A1~A12、比較例A1~A6に示す液体洗浄剤は、表2、3に示す各組成の配合量に従い、以下のように調製した。
まず、75質量%モノエタノールアミン水溶液を、バランスとして使用する量の8割の量の水で希釈した後、30質量%硫酸で中和してpHを7.5に調整した。続いて、これに他の全ての成分(表2、3に示す各成分と後述の共通成分)を配合し、約50℃で撹拌して均一な液とした。その後、pHを7.0となるように30質量%硫酸を添加し、最後に水を添加して所定の組成となるように調整して、各液体洗浄剤を調製した。
表中、空欄の配合成分がある場合、その配合成分は配合されていない。表中、配合成分の含有量は、質量%であって純分換算量を示す。  
(3)液体洗浄剤の製造方法-その2
 実施例B1~B26、比較例B1~B2に示す液体洗浄剤は、表4、5に示す各組成の配合量に従い、以下のように調製した。
まず、75質量%モノエタノールアミン水溶液を、バランスとして使用する量の8割の量の水で希釈した後、芳香族スルホン酸若しくはメタンスルホン酸と30質量%硫酸とで中和してpHを9以下に調整した。続いて、これに他の全ての成分(表4、5に示す各成分と後述の共通成分)を配合し、約50℃で撹拌して均一な液とした。その後、pHを7.0となるように30質量%硫酸を添加し、最後に水を添加して所定の組成となるように調整して、各液体洗浄剤を調製した。
表中、空欄の配合成分がある場合、その配合成分は配合されていない。表中、配合成分の含有量は、質量%であって純分換算量を示す。  

 共通成分は以下の通りである。各配合成分の含有量(質量%)は、液体洗浄剤中の割合を示す。
 共通成分:ケーソン 0.1質量%、プロキセル 0.1質量%、チノパールCBS 0.05質量%、香料 0.3質量%、エバラーゼ16L 0.1質量%。  
(4)液体洗浄剤の低温安定性評価

 各例の液体洗浄剤について、以下に示す評価方法により低温安定性の評価を行った。その結果を表2~5に示した。
 各液体洗浄剤50mLをサンプル瓶に採り、これを、5℃の恒温槽、0℃の恒温槽及び-5℃の恒温槽にそれぞれ入れ、1ヶ月経過後、外観を目視にて観察し、下記の評価基準により評価した。◎◎:5℃、0℃及び-5℃の全ての温度条件下で、透明あるいは成分の沈降なし。
◎:5℃及び0℃の両方の温度条件下で、透明あるいは成分の沈降なし。
○:5℃の温度条件下で、透明あるいは成分の沈降なし。
×:不透明、あるいは沈降、あるいは固化。
(5)液体洗浄剤の凍結復元性評価
各液体洗浄剤50mLをサンプル瓶に採り、フタを閉めて密封した。この状態で、液体洗浄剤を収容したサンプル瓶を-20℃に12時間静置した後、0℃に12時間静置するサイクルを6回連続して行い、各サイクルの0℃の状態における液体洗浄剤に析出又は固化が生じているか否かを観察した。
そして、0℃の状態における液体洗浄剤に析出又は固化が認められず液安定性が確保され続けたサイクルの回数を指標として、液体洗浄剤の凍結復元性の評価を行った。その結果(液安定性が確保され続けたサイクルの回数)を表4、5に示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
本発明の液体洗浄剤は、家庭用、工業用の用途として利用可能であり、なかでも家庭用として好適であり、衣料用の液体洗浄剤としてより好適である。被洗物の種類は、家庭における洗濯で洗浄対象とされているものと同様のものが挙げられ、例えば衣料、布巾、タオル類、シーツ、カーテン等の繊維製品などが例示される。

Claims (20)

  1.  (a)成分:α-スルホ脂肪酸エステル塩と、
    (b)成分:アルキルベンゼンスルホン酸塩と、
    (c)成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩と、
    (d)成分:アルカノールアミンと、
    を含有し、
     前記(a)成分の含有量が5質量%以上であり、
    前記(b)成分と前記(c)成分との合計量が5質量%以上であり、
    前記(a)成分と前記(b)成分と前記(c)成分との合計量が10~50質量%であり、
     (d)/(a)で表される質量比が1/5以上であり、
     (a)/((b)+(c))で表される質量比が1以下である、液体洗浄剤。
  2. 全界面活性剤の合計量が50質量%以下である、請求項1に記載の液体洗浄剤。
  3. (b)/(c)で表される質量比が1以上である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤。
  4. 25℃におけるpHが5~9である、請求項1~3のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
  5. スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa)と、アルカノールアミンと、芳香族スルホン酸と、水と、を配合してなり、
    前記アニオン性界面活性剤(Sa)が、α-スルホ脂肪酸エステル塩を含み、
    前記アニオン性界面活性剤(Sa)の配合量が10~50質量%であり、
    前記アルカノールアミンと前記芳香族スルホン酸との配合比率(モル比)が、芳香族スルホン酸/アルカノールアミン=1/2~2/1であり、
    25℃におけるpHが5~9である、液体洗浄剤。
  6. 前記アルカノールアミンと前記α-スルホ脂肪酸エステル塩との配合比率(モル比)が、アルカノールアミン/α-スルホ脂肪酸エステル塩=1/5~3.5/1である、請求項5に記載の液体洗浄剤。
  7.  前記α-スルホ脂肪酸エステル塩の配合量が3質量%以上である、請求項5又は6に記載の液体洗浄剤。
  8.  配合される前記α-スルホ脂肪酸エステル塩が、アルカリ金属塩である、請求項5~7のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
  9.  前記アルカノールアミンが、モノエタノールアミンである、請求項5~8のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
  10.  前記芳香族スルホン酸が、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項5~9のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
  11. スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa’)10~50質量%と、芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩及び芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩と、アルカノールアミンと、水と、を含有し、
    前記アニオン性界面活性剤(Sa’)が、α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩(C)を含み、
    前記芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩及び芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩(A)の合計と、前記アルカノールアミン及びアルカノールアミン塩(B)の合計と、のモル比(A)/(B)が1/2~2/1であり、
    25℃におけるpHが5~9である、液体洗浄剤。
  12.  前記アルカノールアミン及びアルカノールアミン塩(B)の合計と、前記α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩(C)の合計と、のモル比(B)/(C)が1/5~3.5/1である、請求項11に記載の液体洗浄剤。
  13.  前記α-スルホ脂肪酸エステルのアルカリ金属塩及びα-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩(C)を3質量%以上含有する、請求項11又は12に記載の液体洗浄剤。
  14.  前記芳香族スルホン酸のアルカノールアミン塩がモノエタノールアミン塩であり、前記α-スルホ脂肪酸エステルのアルカノールアミン塩がモノエタノールアミン塩である、請求項11~13のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
  15.  前記芳香族スルホン酸が、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項11~14のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
  16. スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤10~50質量%と、芳香族スルホン酸と、アルカノールアミンと、水と、を含有し、25℃におけるpHが5~9である液体洗浄剤の製造方法であって、
     前記アルカノールアミンの水溶液に前記芳香族スルホン酸を加えて、25℃におけるpHが5~9の水溶液(X)を調製する工程(I)と、
    前記工程(I)で調製された水溶液(X)に、スルホン酸型アニオン性界面活性剤及び硫酸エステル型アニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(Sa)を加える工程(II)と、
    を備え、
    前記アルカノールアミンと前記芳香族スルホン酸との配合比率(モル比)が、芳香族スルホン酸/アルカノールアミン=1/2~2/1であり、
    前記アニオン性界面活性剤(Sa)が、α-スルホ脂肪酸エステル塩を含む、液体洗浄剤の製造方法。
  17. 前記アルカノールアミンと前記α-スルホ脂肪酸エステル塩との配合比率(モル比)が、アルカノールアミン/α-スルホ脂肪酸エステル塩=1/5~3.5/1である、請求項16に記載の液体洗浄剤の製造方法。
  18.  前記α-スルホ脂肪酸エステル塩の配合量が3質量%以上である、請求項16又は17に記載の液体洗浄剤の製造方法。
  19.  前記アルカノールアミンが、モノエタノールアミンである、請求項16~18のいずれか一項に記載の液体洗浄剤の製造方法。
  20.  前記芳香族スルホン酸が、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びキュメンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項16~19のいずれか一項に記載の液体洗浄剤の製造方法。
     
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