JP2015021107A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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七実 佐々木
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晃資 久永
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【課題】節水型洗濯でも低水量・低水温時での溶解性に優れた濃縮液体洗浄剤組成物を提供すること。【解決手段】(A)成分としてノニオン界面活性剤を15質量%以上、及び前記一般式(1)で表される(B)成分を0.01〜10質量%含有し、好ましくは、(C)成分として非石鹸系アニオン界面活性剤をさらに含有する液体洗浄剤組成物。H−(OCH2CH(OH)CH2)n−OH(1)[式(1)中、nは1〜15の整数である。]【選択図】なし

Description

本発明は、液体洗浄剤組成物に関し、より詳しくは、低温時の溶解性に優れた液体洗浄剤組成物に関する。
濃縮液体洗剤は、高濃度の界面活性剤を含有しているため、液体洗浄剤組成物の粘度が高くなりやすい。そこで、減粘させるために溶剤を用いているが、液体洗浄剤組成物を洗濯機投入口で長時間放置した場合、溶剤が揮発し、これを冷水で希釈するとき、溶解性が悪化するリスクがある。この課題に対して、アルキレングリコールやその重合体を含有する液体洗浄剤が提案されている(特開2009−84479号)。しかし、近年、環境訴求の一環として、洗濯機による節水訴求が顕著になってきている。このことにより、洗濯時に用いる水量が減少しており、低温での洗剤の溶解性が悪化する事が懸念されている。
特開2009−84479号公報
本発明は、節水型洗濯でも低水温時での溶解性に優れた液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(A)成分としてノニオン界面活性剤を15質量%以上及び下記一般式(1)で表される(B)成分を0.01〜10質量%含有する液体洗浄剤組成物
H−(OCHCH(OH)CH)−OH (1)
[式(1)中、nは1〜15の整数である。]
本発明の液体洗浄剤組成物を用いることにより、低水量・低水温時における溶解性が向上する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(A)成分としてノニオン界面活性剤、及び前記一般式(1)で表される(B)成分を含有する。好ましくは、(C)成分として非石鹸系アニオン界面活性剤をさらに含有するものである。
(A)成分は、ノニオン界面活性剤である。(A)成分は、液体洗浄剤に洗浄力を付与するために用いられる界面活性剤である。
(A)成分としては特に限定されないが、例えばポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤、アルキルフェノール、炭素数8〜22の脂肪酸又は炭素数8〜22のアミン等のアルキレンオキサイド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキサイド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキサイド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキサイド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシド等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(A)成分としては、上記の中でも、液体洗浄剤の粘度及び外観安定性が向上する点で、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤が好ましい。
ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤としては、例えば、下記一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」という。)が挙げられる。
−X−(EO)(PO)−R ・・・(2)
[式(2)中、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、−X−は2価の連結基であり、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基であり、EOはエチレンオキサイド基であり、sはEO平均繰り返し数(即ち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表し、3〜20の整数であり、POはプロピレンオキサイド基であり、tはPOの平均繰り返し数(即ち、プロピレンオキシドの平均付加モル数)を表し、0〜6の整数である。]
式(2)中、Rの炭化水素基の炭素数は、8〜22であり、10〜18が好ましく、12〜18がより好ましい。前記炭化水素基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。また、不飽和結合を有していてもよいし、有していなくてもよい。
−X−の2価の連結基としては、−O−、−COO−、−CONH−等が挙げられる。
におけるアルキル基の炭素数は、1〜6であり、1〜3が好ましい。
におけるアルケニル基の炭素数は、2〜6であり、2〜3が好ましい。
−X−が−O−、−COO−又は−CONH−である化合物(2)は、1級又は2級の炭素数8〜22のアルコール(R−OH、又は(R−CH−OH)、炭素数8〜22の脂肪酸(R−COOH)、又は炭素数8〜22の脂肪酸アミド(R−CONH)を原料として得ることができる。
sは3〜20の整数であり、5〜18の整数が好ましい。EOの平均繰り返し数sが20を超えると、HLB値が高くなりすぎて皮脂洗浄に不利となるために洗浄機能が低下する傾向にある。一方、EOの平均繰り返し数sが3未満であると臭気の劣化防止の効果が低下する傾向にある。
tは0〜6の整数であり、0〜3の整数が好ましい。POの平均繰り返し数tが6を超えると、液体洗浄剤の高温下での保存安定性が低下する傾向にある。
tが1以上の場合、つまり化合物(2)が、EO及びPOの両方が付加された付加体である場合、EO及びPOの付加方法は、特に限定されず、例えばランダム付加であってもよく、ブロック付加でもよい。ブロック付加方法としては、例えば、EOを付加した後、POを付加する方法;POを付加した後、EOを付加する方法;EOを付加した後、POを付加し、さらにEOを付加する方法等が挙げられる。
ここで、「平均繰り返し数」とは、使用するアルコール1モルに対して反応させるエチレンオキサイドのモル数を意味する。
EO及びPOの付加モル数分布は特に限定されない。
前記付加モル数分布は、ノニオン界面活性剤を製造する際の反応方法によって変動しやすい。例えば、一般的な水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いて、酸化エチレンや酸化プロピレンを疎水性原料に付加させた際には、EO又はPOの付加モル数分布が比較的広い分布となる傾向にある。また、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、酸化エチレンや酸化プロピレンを疎水基原料に付加させた際には、EO又はPOの付加モル数分布が比較的狭い分布となる傾向にある。
化合物(2)としては、特に、−X−が−O−である化合物(アルキル(アルケニル)エーテル型界面活性剤);−X−が−COO−であり、Rが炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基である化合物(脂肪酸アルキル(アルケニル)エステル型界面活性剤)が好ましい。
式(2)中の−X−が−O−である場合、Rの炭素数は10〜22が好ましく、10〜20がより好ましく、10〜18が特に好ましい。Rは、水素原子であることが好ましい。
式(2)中の−X−が−COO−である場合、Rの炭素数は9〜21が好ましく、11〜21がより好ましい。Rは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。
−X−が−O−又は−COO−である化合物の具体例としては、
三菱化学社製:商品名Diadol(C13、Cは炭素数を示し、以下同様である)、Shell社製:商品名Neodol(C12/C13)、Sasol社製:商品名Safol23(C12/C13)等のアルコールに対して、12モル相当又は15モル相当の酸化エチレンを付加したノニオン界面活性剤;
P&G社製:商品名CO−1214やCO−1270等の天然アルコールに対して、12モル相当又は15モル相当の酸化エチレンを付加したノニオン界面活性剤;
ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコールに対して、7モル相当の酸化エチレンを付加したノニオン界面活性剤(BASF社製:商品名LutensolTO7);
ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、7モル相当の酸化エチレンを付加したノニオン界面活性剤(BASF社製:商品名Lutensol XL70);
ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、6モル相当の酸化エチレンを付加したノニオン界面活性剤(BASF社製:商品名Lutensol XA60);
C12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当又は15モル相当の酸化エチレンを付加したノニオン界面活性剤(日本触媒社製:商品名ソフタノール90やソフタノール150);
ヤシ脂肪酸メチル(ラウリン酸/ミリスチン酸=8/2)に対して、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当の酸化エチレンを付加したノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンヤシ脂肪酸メチルエステルEO15モル);などが挙げられる。
化合物(2)としては、上記の中でも、−X−が−COO−であり、Rが炭素数1〜6のアルキル基であり、tが0である化合物、すなわちポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルが好ましく、Rがメチル基であるポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル(以下、「MEE」と記載することがある。)が特に好ましい。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルを含有することにより、本発明の液体洗浄剤は、水への溶解性に優れ、高い洗浄力が得られやすいものとなる。また、高濃度の界面活性剤を含有しても粘度の著しい増大(ゲル化)が生じにくく、良好な流動性を有する濃縮型の液体洗浄剤とすることができる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル、特にMEEは、水溶液系中で分子どうしの配向性が弱く、ミセルが不安定なノニオン界面活性剤であるため、高濃度でゲル化等が生じず、1種単独で多量に液体洗浄剤中に配合することができると推測される。また水への溶解性が向上すると推測される。さらに、高濃度での良好な流動性に寄与していると考えられる。したがって、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルが洗濯機槽内の水中へ投入された場合洗濯液中のポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの濃度は早く均一となり、洗浄初期から所定の濃度で被洗物と接することができるため、高い洗浄力が得られると考えられる。
エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合を示すナロー率は、20質量%以上であることが好ましく、上限値としては実質的には80質量%以下であることが好ましい。当該ナロー率は、20〜50質量%であることがより好ましく、保存安定性と溶解性が向上するため、30〜45質量%がさらに好ましい。
当該ナロー率は高いほど、良好な洗浄力が得られる。また、当該ナロー率が20質量%以上、特に30質量%以上であると、界面活性剤の原料臭気の少ない液体洗浄剤が得られやすくなる。さらには、所望の成分(所望とするエチレンオキサイドの付加モル数を有するエチレンオキサイド付加体)が多くなることにより洗浄力も向上する。これは、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの製造後に、原料の脂肪酸エステル(sが0である化合物)や、副生成物である前記一般式(2)中のsが1又は2であるエチレンオキサイド付加体が少なくなるためであると考えられる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル中に不純物として含まれる化合物のうち、エチレンオキサイドの付加モル数sが0である脂肪酸エステルと、sが1又は2であるエチレンオキサイド付加体との合計の割合(以下、前記割合を「Y0−2」と表す。)は、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの全量に対して、0.5質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以下であることがより好ましい。Y0−2が0.5質量%以下であると、界面活性剤の原料臭気のより少ない液体洗浄剤が得られる。
なお、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル等のポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤のナロー率は、下記の数式(S)で求められる値である。

(式(S)において、Smaxは、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤中に最も多く存在するアルキレンオキシド付加体におけるアルキレンオキシドの付加モル数(s+tの値)を示す。iはアルキレンオキシドの付加モル数を示す。Yiはポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤中に存在するアルキレンオキシドの付加モル数がiであるアルキレンオキシド付加体のポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤全量に対する割合(質量%)を示す。)
前記ナロー率は、例えばポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの製造方法等によって制御することができる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの製造方法としては、特に制限されるものではないが、例えば表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、脂肪酸アルキルエステルに酸化エチレンを付加重合させる方法(特開2000−144179号公報参照)により容易に製造することができる。
かかる表面改質された複合金属酸化物触媒の好適な例としては、具体的には、金属水酸化物等により表面改質された、金属イオン(Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等)が添加された酸化マグネシウム等の複合金属酸化物触媒や、金属水酸化物及び金属アルコキシド等からなる群から選択された少なくとも1つの化合物により表面改質されたハイドロタルサイトの焼成物触媒等が挙げられる。
また、前記複合金属酸化物触媒の表面改質においては、複合金属酸化物と、金属水酸化物及び金属アルコキシドからなる群から選択された少なくとも1つの化合物との混合割合を、複合金属酸化物100質量部に対して、金属水酸化物及び金属アルコキシドからなる群から選択された少なくとも1つの化合物の割合を0.5〜10質量部とすることが好ましく、1〜5質量部とすることがより好ましい。
また、その他の(A)成分の製造法としては、アルカリ土類金属化合物とオキシ酸等の混合物より調製されるアルコキシル化触媒により、脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキシドを付加する方法がある。上記のアルコキシル化触媒については、特許04977609号、国際公開第1993/004030号パンフレット、国際公開第2002/038269号パンフレット、国際公開第2012/028435号パンフレット等で開示されており、例えば、カルボン酸のアルカリ土類金属塩及び/又はヒドロキシカルボン酸のアルカリ土類金属塩と硫酸等の混合物より調製したアルコキシル化触媒等が挙げられる。
(A)成分としては、単一種類のノニオン界面活性剤を単独で用いてもよく、複数種類のノニオン界面活性剤を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分を高配合することにより、少量の使用量で洗濯が行える、洗剤容器をコンパクトに出来るといった利点が得られるが、このような場合、高濃度においてもゲル化領域が小さく、高配合しやすい点で、第2級アルコールに酸化エチレンを付加した第2級アルコールエトキシレート(例えば日本触媒社製のソフタノールシリーズ)や、脂肪酸メチルに酸化エチレンを付加したMEEが好ましい。これらは、高濃度においてもゲル化領域が小さいため、高配合時にゲル化が生じにくい。
これらを、第1級アルコールに酸化エチレンを付加した第1級アルコールエトキシレートと併用してもよい。
特に、(A)成分中、第2級アルコールエトキシレート又はMEEと、第1級のアルコールエトキシレートとの配合比率(質量比;第2級アルコールエトキシレート又はMEE/第1級のアルコールエトキシレート)は3/7〜10/0であることが好ましく、5/5〜10/0であることがより好ましく、7/3〜10/0であることがさらに好ましい
(A)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、15〜60質量%であり、20〜40質量%が好ましく、45〜55質量%がより好ましい。該当範囲内であれば、ゲル化を起こしにくく、かつ組成物の安定性もよい。
(B)成分は下記一般式(1)で表される化合物である。
H−(OCHCH(OH)CH)−OH (1)
[式(1)中、nは1〜15の整数である]
(1)式中、nは4以上15以下であることが好ましく、より好ましくはn=6以上、13以下であり、さらに好ましくはn=10以上12以下である。n=15以上のものも配合することは可能ではあるが、組成物の安定性を損ねる恐れがある。
(B)成分の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.01〜10質量%%であり、2〜8質量%が好ましく、3〜6質量%がより好ましい。
液体洗浄剤組成物中、(A)成分と(B)成分との配合比率(質量比)は特に限定されないが、(A)成分の配合質量%/(B)成分の配合質量%が1〜50であることが好ましく、1.5〜20であるとより好ましく、2〜10であるとより好ましい。該当範囲内であれば、低温の水に溶解させる際、ゲル化を起こしにくく、かつ組成物の安定性もよい。また該当範囲外であると、効果が得られなかったり、それ以上の改善効果が得られないことから経済的に(コスト面で)不利となる。
(C)成分は、アニオン界面活性剤である。(C)成分は、液体洗浄剤に洗浄力を付与するために用いられる界面活性剤である。特に、(A)成分と併用することで、液体洗浄剤を放置して水分が揮発した状態でも、(A)成分の結晶化を乱すことでよりゲル化を防ぐことができる。
(C)成分としては、公知のアニオン界面活性剤の中から適宜選択して用いることができ、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩;α−オレフィンスルホン酸塩;直鎖又は分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩;アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩;α−スルホ脂肪酸エステル塩などが挙げられる。これらのアニオン界面活性剤における塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩などが挙げられる。
これらのうち、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩としては、直鎖アルキル基の炭素数が8〜16のものが好ましく、炭素数10〜14のものが特に好ましい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキサイドを付加したもの(すなわち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩)が好ましい。
アルカンスルホン酸塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましく、14〜17のものがより好ましい。中でも、該アルキル基が2級アルキル基であるもの(すなわち2級アルカンスルホン酸塩)が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、脂肪酸残基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
これらの中でも、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、及びα−オレフィンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種が特に好ましい。
(C)成分として、上記以外の他のアニオン界面活性剤を用いてもよい。該他のアニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤などが挙げられる。
これらのアニオン界面活性剤は、市場において容易に入手することができる。
(C)成分としては、単一種類のアニオン界面活性剤を単独で用いてもよく、複数種類のアニオン界面活性剤を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、1〜20質量%であり、2〜10質量%が好ましく、3〜8質量%がより好ましい。(C)成分の含有量が概範囲内であれば液体洗浄剤組成物の低水温での溶解時のゲル化を防止しやすくなり、また、組成物の低温安定性を高める。
液体洗浄剤組成物中、(A)成分と(C)成分との配合比率(質量比)は特に限定されないが、(A)成分/(C)成分の値が3〜50であることが好ましく、5〜20であることがより好ましく、7〜15であることが特に好ましい。該範囲内であれば、ゲル化を防止しやすくなる。
任意成分
本発明の液体洗浄剤は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分以外の他の成分を含有してもよい。前記他の成分としては、液体洗浄剤に通常用いられる成分を配合することができ、例えば以下に示す成分が挙げられる。
水混和性有機溶媒
水混和性有機溶媒としては、例えばエタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200のポリエチレングリコール、平均分子量約400のポリエチレングリコール、平均分子量約1000のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のアルキルエーテル類等が挙げられる。
水混和性有機溶剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜15質量%が好ましい。
任意界面活性剤
任意界面活性剤としては、(A)成分及び(C)成分を除くものであればよく、例えば石鹸系アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
石鹸系アニオン界面活性剤としては、炭素数10〜20の高級脂肪酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば炭素数4〜22のアルキルトリメチルアンモニウム塩、炭素数4〜22のジアルキルジメチルアンモニウム塩、炭素数10〜22のアルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、炭素数6〜22のアルキルピリジニウム塩の陽イオン性界面活性剤等が挙げられる。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば炭素数4〜22のアルキルベタイン型、炭素数4〜22のアルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、炭素数4〜22のアルキルアミノスルホン型、炭素数4〜22のアルキルアミノカルボン酸型、炭素数4〜22のアルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
減粘剤及び可溶化剤
減粘剤及び可溶化剤としては、芳香族スルホン酸又はその塩、尿素が挙げられ、具体的には、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、置換若しくは非置換ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、クメンスルホン酸塩、置換若しくは非置換ナフタレンスルホン酸塩、尿素が挙げられる。
芳香族スルホン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、又はアルカノールアミン塩等が挙げられる。
これらの芳香族スルホン酸又はその塩は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
減粘剤及び可溶化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜15質量%が好ましい。減粘剤及び可溶化剤の含有量が上記範囲内であれば、液体洗浄剤の液表面において、液体洗浄剤がゲル化することにより形成される皮膜の生成抑制効果が向上する。
アルカリ剤
アルカリ剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。アルカリ剤は、1種又は2種以上を混合して用いることできる。
アルカリ剤の含有量としては、液体洗浄剤の総質量に対して、0.5〜5質量%が好ましい。
酵素
酵素としては、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、マンナナーゼ等が挙げられる。
金属イオン捕捉剤
金属イオン捕捉剤(キレート剤)としては、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸、またはアミノカルボン酸(塩)およびホスホン酸(塩)等が挙げられる。金属イオン捕捉剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜20質量%が好ましい。
酸化防止剤
酸化防止剤としては特に限定されないが、洗浄力と液安定性とが良好であることから、フェノール系酸化防止剤が好ましく、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等のモノフェノール系酸化防止剤、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール等のビスフェノール系酸化防止剤、dl−α−トコフェロール等の高分子型フェノール系酸化防止剤がより好ましく、モノフェノール系酸化防止剤、高分子型フェノール系酸化防止剤が更に好ましい。
モノフェノール系酸化防止剤のなかでは、ジブチルヒドロキシトルエンが特に好ましい。
高分子型フェノール系酸化防止剤のなかでは、dl−α−トコフェロールが特に好ましい。
酸化防止剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。酸化防止剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜2質量%が好ましい。
高分子化合物
高分子化合物としては、特に限定されないが、例えばソイルリリースポリマーと呼ばれるものが挙げられる。具体例としては、商品名「TexCareSRN−100」(ドイツ、Clariant社製)、商品名「TexCareSRN−300」(ドイツ、Clariant社製)等の市販されているものが挙げられる。中でも、水への溶解性が高く、透明度の高い液体洗浄剤組成物が得られやすいことから、「TexCareSRN−100」(ドイツ、Clariant社製)が特に好ましい。
本発明において、高分子化合物は、1種類または2種類以上混合して用いる事ができる。高分子化合物の含有量は、液体洗浄剤組成物中、0.2〜6質量%である事が好ましく、0.4〜4.0質量%であることがより好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、かかる高分子化合物を配合することによる効果が得られやすくなる。一方上限値以下であることにより、経済的に(コスト面で)有利となる。
防腐剤
防腐剤としては、例えばローム・アンド・ハース社製:商品名ケーソンCG等が挙げられる。
防腐剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.001〜1質量%が好ましい。
その他
本発明の液体洗浄剤は、保存安定性向上を目的として安息香酸又はその塩(防腐剤としての効果もある)を含有してもよい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、又はアルカノールアミン塩等が挙げられる。
安息香酸又はその塩の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜5質量%が好ましく、0.15〜2.0質量%がより好ましい。
また、本発明の液体洗浄剤は、酵素安定化を目的としてホウ酸、ホウ砂、ギ酸又はその塩;塩化カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム塩類を、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜2質量%含有してもよい。
また、本発明の液体洗浄剤は、風合い向上を目的としてジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンを、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜5質量%含有してもよい。
また、本発明の液体洗浄剤は、白色衣類の白度向上を目的としてジスチリルビフェニル型等の蛍光増白剤を、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜1質量%含有してもよい。
また、本発明の液体洗浄剤は、移染防止剤、再汚染防止を目的としてポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤を、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜2質量%含有してもよい。
また、本発明の液体洗浄剤は、パール剤等を含有してもよい。
また、本発明の液体洗浄剤は、商品の付加価値向上等を目的として、着香剤、着色剤や乳濁化剤、天然物等のエキス等を含有してもよい。
着香剤としては、代表的な例として特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A、B、C、D等が使用できる。着香剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜1質量%が好ましい。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料が挙げられる。着色剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.00005〜0.005質量%程度が好ましい。
乳濁化剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルション(サイデン化学社製:商品名サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%)等が挙げられる。乳濁剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜0.5質量%が好ましい。
天然物等のエキスとしては、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウ等の植物エキスが挙げられる。
天然物等のエキスの含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0〜0.5質量%程度が好ましい。
物性
本発明の液体洗浄剤は、25℃におけるpHが4〜9であることが好ましく、pH6〜9であることがより好ましい。pHが上記範囲内であれば、液体洗浄剤の保存安定性を良好に維持できる。
液体洗浄剤のpHは、必要に応じて、pH調整剤を配合することにより調整できる。pH調整剤としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて随意であるが、例えば硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン(モノエタノールアミンなど)等が、(A)成分の安定性の面から好ましい。
製造方法
本発明の液体洗浄剤は、上記(A)〜(B)成分と、必要に応じて(C)成分や任意成分とを、水と混合することにより調製される。
水としては、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等が挙げられる。
水は、液体洗浄剤の全量が100質量%となる量であればよく、特に限定されない。
使用方法
本発明の液体洗浄剤の使用方法は、通常の液体洗浄剤の使用方法と同様であってよい。すなわち本発明の液体洗浄剤(以下、本発明品ということがある。)を、洗濯時に洗濯物と一緒に水に投入する方法、泥汚れや皮脂汚れに本発明品を直接塗布する方法、本発明品を予め水に溶かして衣類を浸漬する方法等が挙げられる。また、本発明品を洗濯物に塗布後、適宜放置し、その後、通常の洗濯液を用いて通常の洗濯を行う方法も好ましい。その際、本発明品の使用量は、従来の液体洗浄剤の使用量よりも、実質上少なくすることができる。
作用効果
以上説明した本発明の液体洗浄剤は、上記(A)〜(C)成分を含有するので、界面活性剤を高濃度に含有しても、低水量かつ低水温下でゲル化しにくい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
使用原料
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・a−1:C1123CO(OCHCHOCHとC1327CO(OCHCHOCHとの質量比で8/2の混合物、m=平均15、ナロー率33質量%、合成品。
・ a−2:C1123CO(OCHCHOCHとC1327CO(OCHCHOCHとの質量比で8/2の混合物、m=平均15、ナロー率33質量%、合成品。
・ a−3:P&G社製の天然アルコールCO−1270に、平均付加モル数15モル相当のエチレンオキシドを付加させたポリオキシエチレンアルキルエーテル。
前記a−1、a−2のナロー率は下記の手順で測定した。
下記測定条件により、酸化エチレンの付加モル数が異なる酸化エチレン付加体の分布を測定し、前記数式(S)によりナロー率(質量%)を算出した。
HPLCによる酸化エチレン付加体の分布の測定条件
・装置:LC−6A(島津製作所社製)、
・検出器:SPD−10A、
・測定波長:220nm、
・カラム:Zorbax C8(Du Pont社製)、
・移動相:アセトニトリル/水=60/40(体積比)、
・流速:1mL/分、
・温度:20℃。
前記a−1、a−2、a−3はそれぞれ以下の手順で合成した。
a−1の合成:
特開2000−144179号公報に記載の実施例における製造例1に準じて合成した。
すなわち、化学組成が2.5MgO・Al・nHOである水酸化アルミナ・マグネシウム(協和化学工業社製、商品名:キョーワード300)を、600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5規定の水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gおよびミリスチン酸メチルエステル70gとを4リットルオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、昇温を行い、温度を180℃、圧力を3atmに維持しつつ、酸化エチレン1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾過助剤として活性白土および珪藻土をそれぞれ5g添加した後、触媒を濾別して、a−1を得た。
触媒に対するアルカリ添加量は、a−1のナロー率が33質量%となるように調節した。
a−2の合成方法:
1000mLセパラブルフラスコにラウリン酸メチル386.4g、ミリスチン酸メチル138.8gと酢酸カルシウム1水和物150.0gとを入れ、ディスパー型攪拌翼により室温(25℃)で混合して分散物を得た。分散物を攪拌しながら、滴下ロートによって、濃硫酸88.1gを60分間かけて添加し混合した。混合工程では、硫酸の添加で発熱するので、ビーカーを水浴して冷却し、反応温度を20〜30℃に制御した。硫酸を添加した後、約25℃を保ちながら、さらに2時間攪拌し、アルコキシル化触媒を得た。
オートクレーブに、アルコキシル化触媒12.5gとラウリン酸メチル(パステルM12、ライオンケミカル株式会社製)462gと、ミリスチン酸メチル(パステルM14、ライオンケミカル株式会社製)166gとを入れ、攪拌した。攪拌しながら、オートクレーブ内を窒素置換した。次いで、160℃に昇温し、0.1〜0.5MPaの条件で、エチレンオキサイド(EO)1876gを導入し、6.5時間攪拌した。
さらに、付加反応温度で0.5時間攪拌した後、80℃に冷却し、反応粗製物(アルキレンオキシド付加物、EO平均付加モル数=15)2516gを得た。
a−3の合成法:
P&G社製の天然アルコールCO−1270の224.4gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを、耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水してから、温度を160℃まで昇温した。アルコールを撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.4gを、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を制御しながらアルコール液中に徐々に加えて反応させた。エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した。その後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和することによりa−3を得た。
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・b−1 ポリグリセリン♯310 (阪本薬品工業)
・b−2 ポリグリセリン♯500 (阪本薬品工業)
・b−3 ポリグリセリン♯750 (阪本薬品工業)
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・c−1 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン社製、アルキル基の炭素数10〜14、平均分子量322)。
・c−2 セカンダリーアルカンスルホン酸ナトリウム(クラリアントジャパン社製)。
・c−3 炭素数12〜13の合成アルコールのエチレンオキシド平均2モル付加品の硫酸化物。
前記c−3は以下の手順で合成した。
c−3の合成:
(4Lのオートクレーブ中に、シェル社製の商品名「ネオドール23」400gと、水酸化カリウム触媒0.8gとを仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、攪拌しながら昇温した。その後、温度180℃、圧力0.3mPaに維持しながら、酸化エチレン(ガス状)181gを導入し、エチレンオキシドの平均繰り返し数2の反応物を得た。次に、上記で得られたアルコールエトキシレート280gを撹拌装置付の500mLフラスコに取り、窒素置換後、液体無水硫酸(サルファン)81gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続け、目的とするポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。さらに、これを水酸化ナトリウム水溶液で中和することにより、b−3を得た。
任意成分として、以下に示す化合物を用いた。
ヤシ脂肪酸:日本油脂株式会社製。
ソイルリリースポリマー(SR剤):クラリアントジャパン株式会社製 商品名「SRN-170」。
ポリエチレングリコール:日本油脂株式会社製 商品名「PEG1000」。
モノエタノールアミン:日本触媒社製。
クエン酸3ナトリウム2水塩:扶桑化学工業社製。
エタノール:日本アルコール販売社製、商品名「特定アルコール95度合成」。
プロテアーゼ:ノボザイムズ社製 商品名「コロナーゼ」。
安息香酸ナトリウム:伏見製薬社製。
硫酸:東邦亜鉛(株)製。
水酸化ナトリウム:鶴見曹達(株)製。
尿素:試薬、純正科学(株)製。
香料:特開2009−108248号公報に記載の香料a。
〔実施例1〜12、比較例1〜4〕
表1、2に示す質量部数で各成分を配合し、各例の液体洗浄剤を調製した。
本発明の液体洗浄剤は、上記(A)〜(C)成分と、必要に応じて任意成分とを、水と混合することにより調製される。
混合条件は特に限定されないが、(A)成分を添加する際のpH(25℃)は5〜7付近が好ましい。
水としては、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等が挙げられる。水は、液体洗浄剤の全量が100質量%となる量であればよく、特に限定されない。
表1中、各成分の配合量の単位は「質量%」である。また、配合量はすべて純分換算である。
低温での溶解性評価法
表1の液体洗剤組成物を5×5×2cmの試料ケース(SSMAJYケース((株)マルエム)に試料を15g測りとり、5℃で12時間放置した。
所定時間放置後、5℃の水を500mlビーカーに準備し、プラケースごと濯ぎを行った。
プラケース内の洗剤の溶解時間を測定し、以下の評価法に基づき評価を行った。
◎:1分以内に溶解する
○:3分以内に溶解する
△:3分濯ぎ後、容器にゲルが少し残る
×:3分濯ぎ後、ゲルが容器に半分以上残る

Claims (2)

  1. (A)成分としてノニオン界面活性剤を15質量%以上、及び下記一般式(1)で表される(B)成分を0.01〜10質量%含有する液体洗浄剤組成物。
    H−(OCHCH(OH)CH)−OH (1)
    [式(1)中、nは1〜15の整数である。]
  2. 更に、(C)成分として、非石鹸系アニオン界面活性剤を含有する、請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
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