WO2011117962A1

WO2011117962A1 - 鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置

Info

Publication number: WO2011117962A1
Application number: PCT/JP2010/054953
Authority: WO
Inventors: 勝久富; 前田　浩幸
Original assignee: 本田技研工業株式会社
Priority date: 2010-03-23
Filing date: 2010-03-23
Publication date: 2011-09-29
Also published as: US20130008899A1; US8616403B2; BR112012023825A2; BR112012023825B1

Abstract

　給油案内筒の大型化を招くことなく、燃料タンクの上部の空間を利用して燃料の貯留量を増やすことができる鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置を提供すること。　燃料タンク１６の上壁に設けられる給油口５３から燃料タンク１６の内部に延びて、給油口５３から挿入された給油ガンのノズルＮを前記燃料タンク１６の内部に案内する給油案内筒６１と、給油案内筒６１の下方に配置され燃料タンク１６の内部への燃料の流通を許容すると共に、燃料タンク１６の内部の空気を排出可能なフレイムアレスタ６２と、を備える鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置６０であって、フレイムアレスタ６２は、給油口５３から挿入された給油ガンのノズルＮを、フレイムアレスタ６２の上端よりも下側に挿入可能に設けられている。

Description

鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置

　本発明は、鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置に関する。

　自動二輪車等の鞍乗型車両には、燃料タンクが設けられている。燃料タンクには、その上壁に設けられる給油口から燃料タンクの内部に延びて、給油ガンのノズルが挿入される給油案内筒と、この給油案内筒下端の開口を覆うと共に、ノズルから燃料タンクの内部への燃料の流通を許容するフレイムアレスタと、このフレイムアレスタの上方に位置し、給油案内筒の内部に挿入されたノズルとフレイムアレスタとの接触を防ぐガンストッパとを備えた給油口装置が設けられている。

　特許文献１には、フレイムアレスタの周囲に円筒状のスカートを設け、このスカートと給油案内筒のそれぞれに通気孔を形成した給油口装置が提案されている。特許文献１で提案された給油口装置では、給油に伴って燃料タンクの内部の燃料油面がスカートの下端以上に上昇した場合、スカートに形成した通気孔と給油案内筒に形成した通気孔とから燃料タンクの上部の空気が排出され、燃料タンクの内部への燃料の流通がスムーズに行われる。そして、燃料油面がスカートに形成した通気孔以上のレベルになると、燃料タンクの上部の空気の排出が給油案内筒に形成した通気孔のみからとなり、給油案内筒の内部での燃料油面が上昇する。この状態を見た給油作業者は、燃料タンクに燃料が満杯になったことを知ることになる。

特開２００９－１０１８５４号公報

　しかしながら、燃料タンクの内部の燃料液面がスカートに形成した通気孔以上のレベルになると、その後燃料タンクに入る燃料の量は、給油案内筒の大きさに制限を受ける。このため、給油案内筒の大きさによっては、スカートに設けられた通気孔が、ガンストッパの下方に位置するため、燃料の満タンレベルが給油ガンのノズルの先端部分より下方になる場合がある。また、燃料タンクの上部の空間を利用して燃料の貯留量を増やそうとすると、給油案内筒の大型化を招くことになり、燃料タンクが大きくなる。

　従って、本発明は、給油案内筒の大型化を招くことなく、燃料タンクの上部の空間を利用して燃料の貯留量を増やすことができる鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置を提供することを目的とする。

　請求項１に記載の発明は、燃料タンクの上壁に設けられる給油口から前記燃料タンクの内部に延びて、前記給油口から挿入された給油ガンのノズルを前記燃料タンクの内部に案内する給油案内筒と、前記給油案内筒の下方に配置され前記燃料タンクの内部への燃料の流通を許容すると共に、該燃料タンクの内部の空気を排出可能なフレイムアレスタと、を備える鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）であって、前記フレイムアレスタは、前記給油口から挿入された前記給油ガンのノズルを、前記フレイムアレスタの上端よりも下側に挿入可能に設けられていることを特徴とする。

　請求項２に記載の発明においては、請求項１に記載の構成に加えて、給油案内筒の下方に配置されると共に前記ノズルの先端側と当接する当接部を有し、前記燃料タンクの内部への該ノズルの挿入を規制するガンストッパを更に備え、前記フレイムアレスタは、前記当接部よりも上方から下方の位置に亘って配置されることを特徴とする。

　請求項３に記載の発明においては、請求項２に記載の構成に加えて、前記フレイムアレスタは、前記給油案内筒の内部に挿入された前記ノズルの全周を囲繞する円筒状の周壁部を備え、前記周壁部は、その全周に亘って形成された複数の連通孔を備えることを特徴とする。

　請求項４に記載の発明においては、請求項３に記載の構成に加えて、前記フレイムアレスタは、前記周壁部の下端側を覆うキャップ部材を更に備え、前記キャップ部材は、複数の連通孔を備えることを特徴とする。

　請求項５に記載の発明においては、請求項２から４のいずれかに記載の構成に加えて、前記ガンストッパ及び前記フレイムアレスタは、前記給油案内筒に対して直接的又は間接的に固着され、前記給油案内筒は、前記給油口に固着されることを特徴とする。

　請求項６に記載の発明においては、請求項３から５のいずれかに記載の構成に加えて、前記ガンストッパは、前記周壁部の内部を径方向に横切るように配置され、該ガンストッパの両端部で前記周壁部に固着されることを特徴とする。

　請求項７に記載の発明においては、請求項１から６のいずれかに記載の構成に加えて、前記給油案内筒の軸方向の長さは、前記フレイムアレスタの軸方向の長さよりも短いことを特徴とする。

　請求項８に記載の発明においては、請求項２に記載の構成に加えて、前記当接部は、前記フレイムアレスタの軸方向における中間に位置することを特徴とする。

　請求項９に記載の発明においては、請求項４に記載の構成に加えて、前記キャップ部材における前記複数の連通孔の径は、前記周壁部における前記複数の連通孔の径よりも大きいことを特徴とする。

　請求項１に記載の発明によれば、フレイムアレスタを、給油案内筒の内部に挿入された給油ガンのノズルの先端部分が、フレイムアレスタの上端よりも下側に挿入可能にした。これにより、フレイムアレスタにおけるノズルの先端部分よりも上方に位置する部分により燃料タンクの上部の空気を排出できると共に、燃料タンクの内部に燃料を流通させられる。よって、給油案内筒の大型化を招くことなく、燃料タンクの上部の空間を利用して燃料の貯留量を増やすことができる。

　請求項２に記載の発明によれば、給油案内筒の下方に、ノズルの先端側が当接する当接部を有するガンストッパを配置し、フレイムアレスタを、当接部よりも上方から下方に亘って配置した。これにより、フレイムアレスタにおける当接部よりも上方に位置する部分により燃料タンクの上部の空気を排出できると共に、燃料タンクの内部に燃料を流通させられる。よって、燃料タンクの液面レベルをガンストッパの当接部よりも上方に上げることで、給油案内筒の大型化を招くことなく、燃料タンクの上部の空間を利用して燃料の貯留量を増やすことができる。

　請求項３に記載の発明によれば、フレイムアレスタを、ノズルの全周を囲繞する周壁部を含んで構成し、この周壁部の全周に亘って複数の連通孔を形成した。これにより、これら複数の連通孔を介して燃料タンクの内部への燃料の流通及び燃料タンクの内部の空気の排出をスムーズに行える。

　請求項４に記載の発明によれば、フレイムアレスタを、周壁部の下端側を覆うキャップ部材を含んで構成し、このキャップ部材に複数の連通孔を形成した。これにより、キャップ部材の複数の連通孔を介して、燃料タンクの内部への燃料の流通及び燃料タンクの内部の空気の排出を更にスムーズに行える。

　請求項５に記載の発明によれば、ガンストッパ及びフレイムアレスタを給油案内筒に固着させ、この給油案内筒を給油口に固着させた。これにより、給油案内筒とガンストッパとフレイムアレスタとを小組した状態で燃料タンクに取り付けられるので、給油案内筒、ガンストッパ、及びフレイムアレスタの燃料タンクへの取付けを容易に行える。

　請求項６に記載の発明によれば、ガンストッパを、周壁部を径方向に横切るように配置し、ガンストッパの両端部を周壁部に固着させた。これにより、周壁部に対して径方向に加わる力に対する剛性を向上できる。

　給油案内筒の周囲からは燃料タンクの内部の空気は排出されないので、燃料タンクの内部における給油案内筒が配置された部分の周囲には、燃料を収容しにくい空間が形成される。そこで、請求項７に記載の発明によれば、給油案内筒の軸方向の長さを、フレイムアレスタの軸方向の長さよりも短くした。これにより、給油案内筒の周囲にできる、空気が逃げず燃料を収容しにくい空間の容積を小さくできる。

　請求項８に記載の発明によれば、当接部を、フレイムアレスタの軸方向における中間に位置させた。これにより、当接部が給油口から十分な深さに位置することとなり、ノズルを給油口から十分な長さ挿入できる。また、当接部が給油口から十分な深さでありながら、当接部の上方までフレイムアレスタが配置されているので、当接部よりも上方に位置するフレイムアレスタにより、燃料タンクの上部の空気を排出できると共に、燃料タンクの内部に燃料を流通させられる。

　請求項９に記載の発明によれば、キャップ部材における複数の連通孔の径を、周壁部における複数の連通孔の径よりも大きく構成した。よって、周壁部よりも下方に配置されたキャップ部材の複数の連通孔から燃料をスムーズに供給できるので、燃料の供給速度の低下を低減できる。

本発明の第１実施形態に係る給油口装置を備える燃料タンクを搭載した自動二輪車を示す左側面図である。燃料供給装置の構成を模式的に示した図である。図１に示す燃料タンクを示す斜視図である。燃料タンクを図３に示す矢印Ａ方向に視た側面図である。図１に示す燃料タンクの平面図である。第１実施形態に係る給油口装置を示す斜視図である。給油口装置の分解斜視図である。燃料タンクの給油口周りの断面図であり、図５に示すＢ－Ｂ線断面図である。図８の部分拡大図である。本発明の第２実施形態に係る給油口装置を備える燃料タンクの給油口周りの断面図である。本発明の第３実施形態に係る給油口装置を備える燃料タンクの給油口周りの断面図である。

　以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
　先ず、図１及び図２を参照しながら、第１実施形態に係る給油口装置を備える燃料タンクを搭載した、鞍乗型車両としての自動二輪車１の全体構成について説明する。図１は、本発明の第１実施形態に係る給油口装置を備える燃料タンクを搭載した自動二輪車を示す左側面図である。図２は、燃料供給装置の構成を模式的に示した図である。尚、以下の説明における前後、左右及び上下の方向の記載は、特に明記がない限り、自動二輪車に乗車する乗員（運転者）から見た方向に従う。また、図中、矢印ＦＲは車両の前方を示し、矢印ＵＰは車両の上方を示す。

　図１に示すように、第１実施形態の自動二輪車１は、ヘッドパイプ１１及びシートレール１３を含んで構成される車体フレーム１０と、この車体フレーム１０の前方に配置される前輪２１と、この前輪２１の上方に配置されるフロントフェンダ２１１と、前輪２１を軸支する左右一対のフロントフォーク２２と、このフロントフォーク２２を、ボトムブリッジ２２１を介してヘッドパイプ１１に対して左右に回動自在に支持するステアリングステム２３と、ステアリングステム２３の上端に連結されたハンドル２４と、車体フレーム１０の後方に配置される後輪２５と、この後輪２５の上方に配置されるリアフェンダ２５１と、後輪２５をその後端で軸支するスイングアーム２６と、このスイングアーム２６を車体フレーム１０に上下に揺動自在に支持するピボットプレート２７と、スイングアーム２６とシートレール１３との間に介在するリアクッション２８と、燃料タンク１６を含んで構成される燃料供給装置２９と、ヘルメットＨを収納する収納ボックス３０と、この収納ボックス３０の上方に配置されるシート３２と、車体フレーム１０の下方に配置されるエンジン３３と、を備える。

　車体フレーム１０は、複数種の鋼材が溶接等により一体的に結合されて構成される。車体フレーム１０は、ヘッドパイプ１１と、メインフレーム１２と、シートレール１３と、リアフレーム１４と、複数のクロスメンバ（図示せず）と、を備える。

　ヘッドパイプ１１は、車体フレーム１０の前端部に配置される。
　メインフレーム１２は、側面視で、前端部がヘッドパイプ１１に連結されている。メインフレーム１２は、ヘッドパイプ１１から斜め下後方に延びている。

　シートレール１３は、メインフレーム１２の後端側に連結されている。シートレール１３は、左右に一対設けられている。一対のシートレール１３は、側面視で、前端部がメインフレーム１２に連結されている。一対のシートレール１３は、メインフレーム１２の中間部の左右から後方に延び、途中で屈曲して斜め上後方に向かって延びている。一対のシートレール１３の後端側は、リアフレーム１４に連結されている。
　リアフレーム１４は、平面視で、コの字形状に形成されている。リアフレーム１４の両端部は、一対のシートレール１３にそれぞれ連結されている。
　クロスメンバ（図示せず）は、例えば、左右方向に延びるパイプ部材からなり、左右一対のシートレール１３を左右方向に連結する。

　フロントフォーク２２は、左右に一対設けられている。一対のフロントフォーク２２は、ヘッドパイプ１１の下方において、ステアリングステム２３を介してヘッドパイプ１１に支持される。ステアリングステム２３の上端部は、ハンドル２４の下端部に連結されている。

　ピボットプレート２７は、左右に一対設けられている。一対のピボットプレート２７は、一対のシートレール１３の中間部に連結されており、スイングアーム２６を軸支している。
　スイングアーム２６は、左右に一対のアーム部を備えている。スイングアーム２６は、前端がピボットシャフト２７１を介してピボットプレート２７に上下方向に揺動自在に支持され、後端が後輪２５を回転自在に支持する。
　リアクッション２８は、左右に一対設けられている。一対のリアクッション２８は、下端が一対のアーム部の後端部に連結され、上端がクッションガセット１５を介して一対のシートレール１３の後端部に連結されている。

　燃料供給装置２９は、図１及び図２に示すように、燃料タンク１６と、この燃料タンク１６の上部に取り付けられた燃料ポンプ１７と、燃料タンク１６からエンジン３３に燃料を供給する燃料供給経路１８と、燃料供給経路１８に設けられるプレッシャレギュレータ１９と、一端がプレッシャレギュレータ１９に接続され他端が燃料タンク１６に接続される燃料返送経路１９１（図２参照）と、燃料タンク１６の内部に配置される第１フィルタ１８１と、燃料供給経路１８に配置される第２フィルタ１８２と、を備える。

　燃料タンク１６は、リアフレーム１４に取り付けられる。燃料ポンプ１７は、図２に示すように、燃料タンク１６の内部の燃料を吸入し、燃料供給経路１８を介してエンジン３３に供給する。
　燃料供給経路１８は、燃料ポンプ１７と第２フィルタ１８２とを連結する第１燃料配管１８３と、第２フィルタ１８２とプレッシャレギュレータ１９とを連結する第２燃料配管１８４と、プレッシャレギュレータとエンジン３３とをインジェクタ１８６を介して連結する第３燃料配管１８５と、を備える。

　プレッシャレギュレータ１９は、燃料タンク１６からエンジン３３（第３燃料配管１８５）に供給される燃料の圧力が所定の圧力となるように調整する。具体的には、プレッシャレギュレータ１９は、第２燃料配管１８４からプレッシャレギュレータ１９に供給された燃料のうちの一部を燃料タンク１６に返送すること等により、エンジン３３（第３燃料配管１８５）側に供給される燃料の圧力を調整する。
　燃料返送経路１９１は、燃料供給経路１８を流通する燃料のうちの一部を燃料タンク１６に返送する。

　第１フィルタ１８１は、平板状に形成された不織布により構成され、燃料タンク１６の内部における燃料ポンプ１７の燃料吸入口近傍に配置される。第２フィルタ１８２は、燃料供給経路１８（第１燃料配管１８３と第２燃料配管１８４との連結部）に取り付けられる。この第２フィルタ１８２の目は、第１フィルタ１８１の目よりも細かく構成される。

　以上の燃料供給装置２９によれば、燃料タンク１６の内部に収容された燃料は、第１フィルタ１８１及び第２フィルタ１８２を通過することで、燃料中に混入した異物が除去されてインジェクタ１８６からエンジン３３に供給される。ここで、第２フィルタ１８２の目は、第１フィルタ１８１の目よりも細かく構成されているので、例えば、エタノールのような細かい異物が混入している燃料を用いた場合においても、この第２フィルタ１８２により異物を捕集できる。また、第２フィルタ１８２は、目が細かく構成されることで、第１フィルタ１８１に比して、目詰まりが起こりやすく交換頻度が多くなるが、この第２フィルタ１８２は、燃料タンク１６の内部に設けられている第１フィルタ１８１とは異なり、燃料供給経路１８に取り付けられているので、交換が容易である。

　収納ボックス３０は、ボルト及びナット（いずれも図示せず）によって、リアフレーム１４の前方に取り付けられている。収納ボックス３０は、上方に開口を有する箱型をなし、フルフェイス型のヘルメットＨが収納できるように大型に形成されている。
　乗員（運転者及び後部同乗者）着座用のシート３２は、ヒンジ３１を介して収納ボックス３０の前端上部に取り付けられる。

　エンジン３３は、図１に示すように、車両における前後方向の略中央部に搭載される。このエンジン３３は、クランクケース３４と、シリンダブロック３６とシリンダヘッド３７とを有するシリンダ部３５と、シリンダヘッド３７に連結された吸気装置３９及び排気装置４４と、を備える。

　クランクケース３４は、上部がエンジンブラケット４７を介してメインフレーム１２の下側に支持され、後部がピボットプレート２７の前側に支持されている。このクランクケース３４は、クランク軸及び変速機構（いずれも図示せず）を収容する。

　シリンダ部３５は、クランクケース３４の前方に取り付けられたシリンダブロック３６と、このシリンダブロック３６の前方に取り付けられたシリンダヘッド３７と、このシリンダヘッド３７の開口を覆うヘッドカバー３８と、を備える。

　吸気装置３９は、シリンダヘッド３７の上部に接続された吸気管４０と、この吸気管４０に接続されたスロットルボディ４１と、このスロットルボディ４１にコネクティングチューブ４２を介して接続されたエアクリーナ４３と、を備える。燃料供給経路１８は、吸気管４０に接続される。エアクリーナ４３は、メインフレーム１２の前方下側に取り付けられている。エアクリーナ４３は、エンジン３３に供給する空気を浄化する。

　排気装置４４は、シリンダヘッド３７の下部に接続された排気管４５と、この排気管４５の後部に接続されたサイレンサ４６と、を備える。排気管４５は、シリンダヘッド３７の下方において湾曲し、後方に向かって延びている。サイレンサ４６は、後輪２５の右側に配置される。

　次に、図３～図５を参照しながら、第１実施形態に係る給油口装置を備える燃料タンク１６の全体構成について説明する。図３は、燃料タンク１６を示す斜視図である。図４は、燃料タンク１６を図３に示す矢印Ａ方向に視た側面図である。図５は、燃料タンク１６を示す平面図である。

　第１実施形態の燃料タンク１６は、燃料を貯留する容器であり、図３及び図４に示すように、燃料タンク本体１６０と、この燃料タンク本体１６０に取り付けられる給油口装置６０と、を備える。
　燃料タンク本体１６０は、鋼板からプレス成形されたタンクアッパ４９及びタンクロア５０を備える。タンクアッパ４９及びタンクロア５０は、平板形状の周縁部４９１、５０１を備える。燃料タンク１６は、タンクアッパ４９及びタンクロア５０のそれぞれの周縁部４９１、５０１が溶接により一体的に結合されて構成される。タンクアッパ４９は、燃料タンク１６の側壁上部及び上壁を構成する。タンクロア５０は、燃料タンク１６の側壁下部及び下壁を構成する。

　タンクアッパ４９は、周縁部４９１の略四隅に形成された複数のボルト孔４９１ａと、燃料タンク１６の内部の燃料を抜き取る際に用いる油抜き口５１と、燃料ポンプ１７が取り付けられるポンプ取付け部５２と、燃料タンク１６の上壁を構成する箇所に形成され、燃料タンク１６の内側に給油口装置６０が取り付けられる給油口５３と、を備える。
　タンクロア５０は、周縁部５０１の略四隅においてタンクアッパ４９のボルト孔４９１ａに対面する箇所に形成された複数のボルト孔５０１ａを備える。

　燃料タンク１６は、ボルト孔４９１ａ、５０１ａに通されたボルト及びリアフレーム１４側に配置されたナット（いずれも図示せず）によって、リアフレーム１４に固定される。

　油抜き口５１は、タンクアッパ４９を貫通する開口であり、油抜き栓５４で塞がれている。油抜き栓５４は、燃料タンク１６の内部の燃料を抜き取る際に取り外される。油抜き口５１は、油抜き栓５４が取り外されることで燃料タンク１６の内部及び外部を連通し、燃料タンク１６の内部の燃料の抜取りを可能にする。

　ポンプ取付け部５２は、燃料タンク１６の上壁が周囲と比較して一段低く形成されることで構成される。ポンプ取付け部５２は、このポンプ取付け部５２を構成する上壁の略中央に形成されたポンプ取付け口５５を備える。ポンプ取付け口５５は、タンクアッパ４９を貫通する開口であり、このポンプ取付け口５５に燃料ポンプ１７が装着される。
　燃料ポンプ１７は、図３及び図４に示すように、略円筒形状を有している。この燃料ポンプ１７は、ポンプ取付け口５５に装着された状態で、上端１７ａ側が燃料タンク１６の上壁から突出している。この燃料ポンプ１７の上端１７ａの高さは、ポンプ取付け部５２の周囲の上壁の高さと比較して若干低くなっている。燃料ポンプ１７は、ボルト５７及びナット５８によって、ポンプ取付け部５２に固定される。

　給油口５３は、タンクアッパ４９を貫通する開口部５３１を有しており、図３に示すように、フィラーキャップ５９で塞がれている。より具体的には、開口部５３１では、タンクアッパ４９を構成する鋼板が下方に向けて折曲されており、この開口部５３１にフィラーキャップ５９の下端側が挿し込まれる（図８参照）。フィラーキャップ５９は、給油の際に取り外される。給油口５３は、フィラーキャップ５９が取り外されることで燃料タンク１６の内部及び外部を連通し、燃料タンク１６の内部への給油を可能にする。給油口５３の周縁部には、タンクアッパ４９及びタンクロア５０の溶接前に、燃料タンク１６の内側から給油口装置６０が溶接で固定される。

　次に、第１実施形態に係る給油口装置６０について説明する。図６は、給油口装置６０を示す斜視図であり、図７は、分解斜視図である。図８は、給油口装置６０の縦断面図であり、図５に示すＢ－Ｂ線断面図である。図９は、図８の部分拡大図である。
　図６～図８に示すように、第１実施形態に係る給油口装置６０は、複数の鋼材が溶接により一体的に結合されて構成される。給油口装置６０は、給油口５３から燃料タンク１６の内部に延びて、給油ガンのノズルＮ（図９参照）が挿入される給油案内筒６１と、フレイムアレスタ６２と、給油案内筒６１に挿入されたノズルＮとフレイムアレスタ６２との当接を防ぐガンストッパ６３と、を備える。

　給油案内筒６１は、図６及び図７に示すように、円筒形状の筒本体６４と、この筒本体６４の上端側が外側に略直角に折り曲げられて成形された取付け部６５と、を備える。

　フレイムアレスタ６２は、燃料タンク１６の内部への燃料の流通を許容すると共に、この燃料タンク１６の内部の空気を排出可能に構成される。このフレイムアレスタ６２は、図６～図９に示すように、円筒状の周壁部６６と、この周壁部６６の下端側を覆うキャップ部材６７と、を備える。

　周壁部６６は、その全周に亘って形成された複数の連通孔６８を備える。連通孔６８は、燃料タンク１６の内部への燃料の流通を許容し、かつ、燃料タンク１６の内部の空気の排出を許容する。連通孔６８の径（直径）Ｄ１（図９参照）は、０．５ｍｍ以上１．５ｍｍ以下であることが好ましく、１ｍｍであることがより好ましい。
　周壁部６６は、複数の連通孔６８が形成された板金部材であるパンチングプレートが湾曲されて円筒状に成形されることで構成される。

　キャップ部材６７は、図６～図９に示すように、円板形状の底部６９と、この底部６９の周縁部に連なり、底部６９の周縁部から下側に延出する側部７０と、を備える。底部６９は、その全面に亘って形成された複数の連通孔７１を備える。連通孔７１は、周壁部６６の連通孔６８と同様の機能を有する。連通孔７１の径Ｄ２は、周壁部６６に形成された連通孔６８の径Ｄ１よりも大きく構成される。具体的には、連通孔７１の径Ｄ２は、１ｍｍ以上１．８ｍｍ以下であることが好ましく、１．５ｍｍであることがより好ましい。
　キャップ部材６７は、側部７０の外周面側で周壁部６６の内周面側に連結されている。
　キャップ部材６７は、円板形状のパンチングプレートの周縁部が下方に略直角に折り曲げられて成形されることで構成される。
　尚、キャップ部材６７における底部６９は、連通孔７１を備えていなくてもよい。

　以上のフレイムアレスタ６２は、図８及び図９に示すように、給油案内筒６１に固着されている。より具体的には、フレイムアレスタ６２と給油案内筒６１とは、フレイムアレスタ６２の周壁部６６の上端側の内周面と、給油案内筒６１の筒本体６４の下側の外周面とが溶接により接合されることで固着される。

　ガンストッパ６３は、図６及び図７に示すように、矩形板状の当接部７２と、この当接部７２の長手方向の両端部から当接部７２に対して略垂直に上側に延びる一対の支持部７３，７４と、を備える。

　当接部７２は、周壁部６６の内部に、周壁部６６を径方向に横切るように配置される。この当接部７２は、図６及び図７に示すように、幅方向の断面形状が上方に凸となった逆Ｖ字形状を有している。当接部７２には、図９に示すように、給油案内筒６１に挿入されたノズルＮが当接される。つまり、当接部７２は、ノズルＮを当接させることで、ノズルＮのキャップ部材６７や周壁部６６への当接を阻止する。
　一対の支持部７３，７４は、当接部７２から上方に向けて延びる。一対の支持部７３，７４の幅は、上方に向けて徐々に広くなっており、図９に示すように、上端側で更に拡幅している。

　以上のガンストッパ６３は、フレイムアレスタ６２に固着されている。より具体的には、ガンストッパ６３とフレイムアレスタ６２とは、図８及び図９に示すように、ガンストッパ６３の一対の支持部７３，７４それぞれの上端の拡幅した部分の外面がフレイムアレスタ６２の周壁部６６の内面に溶接により接合されることで固着される。

　以上の給油口装置６０は、上述のように、給油案内筒６１、フレイムアレスタ６２、及びガンストッパ６３が固着された状態で、燃料タンク１６の給油口５３に固着される。より具体的には、給油口装置６０は、取付け部６５が燃料タンク１６（タンクアッパ４９）の内側から給油口５３の周縁部に溶接されることで燃料タンク１６（タンクアッパ４９）に固着される。

　本実施形態の給油口装置６０では、給油案内筒６１における筒本体６４の軸方向の長さａは、図９に示すように、フレイムアレスタ６２における周壁部６６の軸方向の長さｃよりも短く構成される。また、給油案内筒６１における筒本体６４の軸方向の長さａ、及び筒本体６４の下端からガンストッパ６３における当接部７２の上端までの長さｂの合計の長さは、フレイムアレスタ６２における周壁部６６の軸方向の長さｃのおよそ半分の長さｃ／２に構成される。

　次に、第１実施形態の給油口装置６０を備える燃料タンク１６に給油を行った場合について説明する。
　燃料タンク１６に給油を行う場合には、図９に示すように、先ず、給油口５３から挿入された給油ガンのノズルＮを給油案内筒６１に挿入する。給油案内筒６１に挿入されたノズルＮは、先端がガンストッパ６３の当接部７２に当接するまで挿入できる。

　次いで、給油ガンを操作して給油を開始しノズルＮの先端から燃料を放出する。ノズルＮから放出された燃料は、フレイムアレスタ６２のキャップ部材６７に形成された複数の連通孔７１、及び周壁部６６に形成された複数の連通孔６８を通って燃料タンク１６の内部に収容されていく。

　燃料タンク１６の内部への給油を続けていくと、燃料タンク１６の内部の液面は徐々に上昇していき、フレイムアレスタ６２のキャップ部材６７に到達して、キャップ部材６７が液面下に沈む。ここで、キャップ部材６７が液面下に沈んで複数の連通孔７１がふさがれても、フレイムアレスタ６２の周壁部６６には、複数の連通孔６８が形成されている。これにより、ノズルＮから放出された燃料は、これら複数の連通孔６８から燃料タンク１６の内部に流通されると共に、燃料タンク１６の内部の空気は、複数の連通孔６８から排出されるので、燃料はスムーズに供給される。

　更に給油を続けていくと、液面は、周壁部６６を徐々に上昇していき、ガンストッパ６３の当接部７２に到達する。ここで、液面がガンストッパ６３の当接部７２に到達して、周壁部６６における当接部７２よりも下方が液面下に沈んでも、周壁部６６は、当接部７２よりも上方に亘って配置されている。これにより、ノズルＮから放出された燃料は、周壁部６６における当接部７２よりも上方に形成された複数の連通孔６８から燃料タンク１６の内部に流通されると共に、燃料タンク１６の内部の空気は、複数の連通孔６８から排出されるので、燃料は依然としてスムーズに供給される。

　以上説明した第１実施形態の給油口装置６０によれば、以下のような効果を奏する。

　フレイムアレスタ６２を、給油案内筒６１の内部に挿入された給油ガンのノズルＮの先端部分が最大に挿入できる位置の上方から下方にかけて位置するように配置した。別の言い方をすれば、フレイムアレスタ６２を、給油案内筒６１の内部に挿入された給油ガンのノズルＮがフレイムアレスタ６２の上端よりも下側に挿入可能に構成した。これにより、フレイムアレスタ６２におけるノズルＮの先端部分よりも上方に位置する部分により燃料タンク１６の上部の空気を排出できると共に、燃料タンク１６の内部に燃料を流通させられる。よって、給油案内筒６１の大型化を招くことなく、燃料タンク１６の上部の空間を利用して燃料の貯留量を増やすことができる。

　また、給油案内筒６１の下方に、ノズルＮの先端側が当接する当接部７２を有するガンストッパ６３を配置し、フレイムアレスタ６２を、当接部７２よりも上方から下方に亘って配置した。これにより、フレイムアレスタ６２における当接部７２よりも上方に位置する部分により燃料タンク１６の上部の空気を排出できると共に、燃料タンク１６の内部に燃料を流通させられる。よって、燃料タンク１６の液面レベルを当接部７２よりも上方に上げることで、給油案内筒６１の大型化を招くことなく、燃料タンク１６の上部の空間を利用して燃料の貯留量を増やすことができる。

　また、フレイムアレスタ６２を、ノズルＮの全周を囲繞する周壁部６６を含んで構成し、この周壁部６６の全周に亘って複数の連通孔６８を形成した。これにより、これら複数の連通孔６８を介して燃料タンク１６の内部への燃料の流通及び燃料タンク１６の内部の空気の排出をスムーズに行える。

　また、フレイムアレスタ６２を、周壁部６６の下端側を覆うキャップ部材６７を含んで構成し、このキャップ部材６７に複数の連通孔７１を形成した。これにより、キャップ部材６７の複数の連通孔７１を介して、燃料タンク１６の内部への燃料の流通及び燃料タンク１６の内部の空気の排出を更にスムーズに行える。

　また、ガンストッパ６３をフレイムアレスタ６２に固着させ、その後フレイムアレスタ６２を給油案内筒６１に固着させ、この給油案内筒６１を給油口５３に固着させた。これにより、給油案内筒６１とガンストッパ６３とフレイムアレスタ６２とを小組した状態で燃料タンク１６に取り付けられるので、給油案内筒６１、ガンストッパ６３、及びフレイムアレスタ６２の燃料タンク１６への取付けを容易に行える。

　また、ガンストッパ６３を、周壁部６６を径方向に横切るように配置し、ガンストッパ６３の両端部を周壁部６６に固着させた。これにより、周壁部６６に対して径方向に加わる力に対する剛性を向上できる。

　また、給油案内筒６１の周囲からは燃料タンク１６の内部の空気は排出されないので、燃料タンク１６の内部における給油案内筒６１が配置された部分の周囲には、燃料が収容しにくい空間が形成される。そこで、給油案内筒６１の軸方向の長さａを、フレイムアレスタ６２の軸方向の長さｃよりも短くした。これにより、給油案内筒６１の周囲にできる、空気が逃げず燃料を収容しにくい空間の容積を小さくできる。

　また、当接部７２を、フレイムアレスタ６２の軸方向における中間に位置させた。これにより、当接部７２が給油口５３から十分な深さに位置することとなり、ノズルＮを給油口５３から十分な長さ挿入できる。また、当接部７２が給油口５３から十分な深さでありながら、当接部７２の上方までフレイムアレスタ６２が配置されているので、当接部７２よりも上方に位置するフレイムアレスタ６２により、燃料タンク１６の上部の空気を排出できると共に、燃料タンク１６の内部に燃料を流通させられる。

　また、キャップ部材６７における複数の連通孔７１を、周壁部６６における複数の連通孔６８の径よりも大きく構成した。よって、周壁部６６よりも下方に配置されたキャップ部材６７の複数の連通孔７１から燃料をスムーズに供給できるので、燃料の供給速度の低下を低減できる。

　次に、本発明の給油口装置の第２実施形態について、図１０を参照しながら説明する。図１０は、第２実施形態に係る給油口装置を備える燃料タンクの給油口周りの構成を示す断面図である。
　尚、第２実施形態以降の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。

　第２実施形態の給油口装置６０は、フレイムアレスタ６２の構成、及びガンストッパ６３の配置において第１実施形態と異なる。
　より具体的には、図１０に示すように、フレイムアレスタ６２は、金網により構成され上面が開放されたお椀形状を有する網部７９と、この網部７９の外周縁が平板状となるように外側に折り曲げられて成形された縁部８０と、を備えている。フレイムアレスタ６２の上面の径は、給油案内筒６１の筒本体６４の径よりも大きく構成される。
　第２実施形態では、フレイムアレスタ６２は、図１０に示すように、フランジ部材７６を介して給油案内筒６１に固着される。
　フランジ部材７６は、筒本体６４の外径と略同径の内径を有する筒側接合部７７と、この筒側接合部７７から略垂直方向外側に延出する延出部７８と、を備える。
　フレイムアレスタ６２と給油案内筒６１とは、フレイムアレスタ６２の縁部８０がフランジ部材７６の延出部７８に溶接され、フランジ部材７６の筒側接合部７７が筒本体６４の外周面に溶接されることで固着される。
　また、第２実施形態では、図１０に示すように、ガンストッパ６３は、給油案内筒６１の筒本体６４の内周面に溶接されている。

　第２実施形態の給油口装置６０によれば、第１実施形態と同様の効果を奏する。

　次に、本発明の給油口装置の第３実施形態について、図１１を参照しながら説明する。図１１は、第３実施形態に係る給油口装置を備える燃料タンクの給油口周りの構成を示す断面図である。

　第３実施形態の給油口装置６０は、キャップ部材６７の構成において第１実施形態と異なる。
　より具体的には、図１１に示すように、キャップ部材６７は、金網により構成され上面が開放されたお椀形状を有する網部８５と、この網部８５の外周縁が平板状となるように外側に折り曲げられて成形された縁部８６と、を備えている。キャップ部材６７の上面の径は、周壁部６６の径よりも大きく構成される。
　第３実施形態では、キャップ部材６７は、図１１に示すように、フランジ部材８２を介して周壁部６６に固着される。
　フランジ部材８２は、周壁部６６の外径と略同径の内径を有する周壁接合部８３と、この周壁接合部８３から略垂直方向外側に延出する延出部８４と、を備える。
　キャップ部材６７と周壁部６６とは、キャップ部材６７の縁部８６がフランジ部材８２の延出部８４に溶接され、フランジ部材８２の周壁接合部８３が周壁部６６の外周面に溶接されることで固着される。

　第３実施形態の給油口装置６０によれば、第１実施形態と同様の効果を奏する。

　以上、本発明の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることなく、種々の形態で実施することができる。
　例えば、第１実施形態では、ガンストッパ６３をフレイムアレスタ６２に固着させ、このフレイムアレスタ６２を給油案内筒６１に固着させた（つまり、ガンストッパ６３を給油案内筒６１に対して間接的に固着させた）が、これに限らない。即ち、ガンストッパ及びフレイムアレスタを、給油案内筒に対して直接的に固着させてもよい。

　また、第１実施形態～第３実施形態では、本発明の給油口装置６０を、鞍乗型車両としての自動二輪車の燃料タンクに適用したが、これに限らない。即ち、本発明を三輪又は四輪の鞍乗型車両の燃料タンクに適用してもよい。つまり、鞍乗型車両とは、車体にまたがって乗車する車両全般を含む。

　１　自動二輪車（鞍乗型車両）
　１６　燃料タンク
　４９　タンクアッパ
　５３　給油口
　６０　給油口装置
　６１　給油案内筒
　６２　フレイムアレスタ
　６３　ガンストッパ
　６６　周壁部
　６７　キャップ部材
　６８　連通孔
　７１　連通孔
　７２　当接部
　Ｎ　ノズル

Claims

　燃料タンク（１６）の上壁に設けられる給油口（５３）から前記燃料タンク（１６）の内部に延びて、前記給油口（５３）から挿入された給油ガンのノズル（Ｎ）を前記燃料タンク（１６）の内部に案内する給油案内筒（６１）と、
　前記給油案内筒（６１）の下方に配置され前記燃料タンク（１６）の内部への燃料の流通を許容すると共に、該燃料タンク（１６）の内部の空気を排出可能なフレイムアレスタ（６２）と、を備える鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）であって、
　前記フレイムアレスタ（６２）は、前記給油口（５３）から挿入された前記給油ガンのノズル（Ｎ）を、前記フレイムアレスタ（６２）の上端よりも下側に挿入可能に設けられている鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。
　前記給油案内筒（６１）の下方に配置されると共に前記ノズル（Ｎ）の先端側と当接する当接部（７２）を有し、前記燃料タンク（１６）の内部への該ノズル（Ｎ）の挿入を規制するガンストッパ（６３）を更に備え、
　前記フレイムアレスタ（６２）は、前記当接部（７２）よりも上方から下方の位置に亘って配置される請求項１に記載の鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。
　前記フレイムアレスタ（６２）は、前記給油案内筒（６１）の内部に挿入された前記ノズル（Ｎ）の全周を囲繞する円筒状の周壁部（６６）を備え、
　前記周壁部（６６）は、その全周に亘って形成された複数の連通孔（６８）を備える請求項２に記載の鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。
　前記フレイムアレスタ（６２）は、前記周壁部（６６）の下端側を覆うキャップ部材（６７）を更に備え、
　前記キャップ部材（６７）は、複数の連通孔（７１）を備える請求項３に記載の鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。
　前記ガンストッパ（６３）及び前記フレイムアレスタ（６２）は、前記給油案内筒（６１）に対して直接的又は間接的に固着され、
　前記給油案内筒（６１）は、前記給油口（５３）に固着される請求項２から４のいずれかに記載の鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。
　前記ガンストッパ（６３）は、前記周壁部（６６）の内部を径方向に横切るように配置され、該ガンストッパ（６３）の両端部で前記周壁部（６６）に固着される請求項３から５のいずれかに記載の鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。
　前記給油案内筒（６１）の軸方向の長さは、前記フレイムアレスタ（６２）の軸方向の長さよりも短い請求項１から６のいずれかに記載の鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。
　前記当接部（７２）は、前記フレイムアレスタ（６２）の軸方向における中間に位置する請求項２に記載の鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。
　前記キャップ部材（６７）における前記複数の連通孔（７１）の径（Ｄ２）は、前記周壁部（６６）における前記複数の連通孔（６８）の径（Ｄ１）よりも大きい請求項４に記載の鞍乗型車両用燃料タンクの給油口装置（６０）。