JP2013248917A - 鞍乗り型車両の燃料タンク - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、鞍乗り型車両の燃料タンクにおいて、燃料の吹き返しを防止する技術を提供することを課題とする。
【解決手段】燃料タンク本体12から上方に延びる筒状の燃料注入管41の内側に、給油時に給油ノズル75が挿入されるノズル挿入穴55を有し燃料注入管41内を燃料タンク側と外気側とに仕切るフューエルフィラー53が挿入され、このフューエルフィラー53に、燃料タンク側の空気を外気側に戻す孔56、56が開けられ、これらの孔56、56に対向する位置にてフューエルフィラー53に、吹き返し防止板57、57が配置される。ノズル挿入穴55の下部にてフューエルフィラー53に、ノズルが燃料注入管41に挿入される量を規制するガンストッパー54が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、給油時において、給油口からの燃料の吹き返しを防止する技術に関する。
燃料タンクを備えた車両において、燃料が注入される燃料注入管の途中に、給油口から給油口へ戻ろうとする燃料の流れを阻止する弁体を揺動可能に設け、燃料の吹き返しを防止する技術が知られている(例えば、特許文献1(図1、図2)参照。)。
特許文献1の図1及び図2に示すように、燃料注入管(11)(括弧付き数字は、特許文献1記載の符号を示す。要素名は一部変更した。以下同じ。)の内側に、給油口から給油口へ戻ろうとする燃料の流れを阻止する一対の弁体(3、3)が揺動自在に支持され、一対の弁体(3、3)とこれらの一対の弁体(3、3)の軸部側端部の間に、隙間(δ)が形成される。
特許文献1の技術を鞍乗り型車両に適用する場合について以下に検討する。
給油の際に、燃料タンク内に燃料が満たされた後に、燃料の油面は燃料注入管内を上昇する。このとき、注油ノズルに付設したセンサが、燃料の検出を行い、注油をストップする。しかし、注油ノズルが給油口に差し込まれる差込量のばらつき等によって、油面の検出が遅れると、隙間(δ)から燃料が吹き返す可能性がある。
また、鞍乗り型車両では、4輪自動車に比べて、燃料注入管の内径が小さい傾向にある。燃料注入管の内径が小さいと、燃料注入管内を流れる燃料の流速が遅くなる一方で、吹き返し圧力が上昇し、吹き返しの勢いも強くなる。
鞍乗り型車両に適用可能な、燃料の吹き返しを防止する技術が望まれる。
実開平5−13822号公報
本発明は、鞍乗り型車両の燃料タンクにおいて、燃料の吹き返しを防止する技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、燃料を貯留する燃料タンク本体と、この燃料タンク本体から上方に延びる筒状の燃料注入管と、この燃料注入管の先に開口する給油口と、を有し、前輪と後輪の間にシートを備えこのシートに乗員が跨って乗車する鞍乗り型車両の燃料タンクにおいて、燃料注入管内に、給油時に給油ノズルが挿入されるノズル挿入穴を有し燃料注入管内を燃料タンク側と外気側とに仕切るフューエルフィラーが取付けられ、このフューエルフィラーに、燃料タンク側の空気を外気側に戻す孔が開けられ、孔に対向する位置にてフューエルフィラーの下面に、注入した燃料が吹き返すことを防止する吹き返し防止板が取付けられることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、フューエルフィラーに、燃料注入管径から給油ガンのノズル径まで縮小する縮径部が形成され、この縮径部に孔が配置されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、ノズル挿入穴の下部にてフューエルフィラーに、ノズルの先端が当たることでノズルが挿入される量を規制するガンストッパーが設けられ、このガンストッパーに、吹き返し防止板が一体に形成されることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、ガンストッパーは、燃料注入管を横切りノズルの先端が当たるノズル当接部と、このノズル当接部から上方へ延びる腕部と、この腕部の上端から燃料注入管の径方向外方に延びフューエルフィラーに溶接される板状の外延部とを備え、外延部の両端部が、フューエルフィラーに溶接されることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、鞍乗り型車両は、乗員が足を置くステップを有するスクータ型車両であって、給油口は、ステップの前方且つ上方に位置し乗員の脚部を覆うレッグシールドに配置され、燃料タンク本体は、ステップの下方に配置され、燃料注入管は、燃料タンク本体から延び弾性部材で構成される下部燃料注入管と、この下部燃料注入管の上端に接続され金属部材を成形したフューエルフィラーを備える上部燃料注入管と、からなることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、燃料注入管内に、燃料注入管内を燃料タンク側と外気側とに仕切るフューエルフィラーが取付けられ、このフューエルフィラーに、燃料タンク側の空気を外気側に戻す孔が開けられ、この孔に対向する位置にてフューエルフィラーの下面に、吹き返し防止板が取付けられる。
燃料タンクに燃料を給油する場合において、燃料タンク内の油面が上昇し、燃料が燃料注入管内まで達し、注油ノズルに近づいたときに、注油ノズルに付設されるセンサが燃料の油面を検出し、給油を停止する。このとき、給油をストップするタイミングが遅れると、給油口から注入した燃料が給油口に勢い良く吹き返すことがある。
この点、本発明では、燃料注入管内に、フューエルフィラーが取付けられ、このフューエルフィラーに、孔が開けられ、孔に対向する位置にてフューエルフィラーの下面に、吹き返し防止板が取付けられている。
燃料中の泡の一部は、燃料タンク側に取付けた吹き返し防止板を迂回し、フューエルフィラーの孔を通って上方へ抜ける。
このように、本発明では、フューエルフィラーに孔を開け、この孔の対向位置に吹き返し防止板を配置したので、この吹き返し防止板により燃料タンク内の燃料が直接孔に当たり難くなる。結果、給油口から注入した燃料が給油口に勢い良く吹き返すことを防止することができる。
請求項2に係る発明では、フューエルフィラー縮径部が形成されている。縮径部を形成することで、ノズル挿入時にノズルを燃料注入管の所定位置に位置決めすることができ、吹き返しを抑えることができる。
また、フューエルフィラーの縮径部に孔が配置される。縮径部に孔を開けたので、燃料注入管の外周に孔を開ける場合に比べて、孔加工が容易に行える。結果、孔加工のコストを低減することができる。
請求項3に係る発明では、フューエルフィラーに、ノズルの先端が当たるガンストッパーが設けられている。給油ノズルが給油口に差し込まれときに、所定位置に差し込まれ易くなる。給油ノズルが給油口の所定位置に差し込まれれば、その分、燃料の吹き返しが低く抑えられる。また、ガンストッパーに、吹き返し防止板が一体に形成される。ガンストッパーと吹き返し防止板を一体に構成したので部品点数を減らすことができる。
請求項4に係る発明では、吹き返し防止板を兼ねるガンストッパーは、その外延部の両端部がフューエルフィラーに溶接される。給油時に燃料注入管の上方へ吹き返した燃料は、外延部の周方向側からガンストッパーの上方に達し、このガンストッパーの上方に達した燃料から空気のみが孔を通じて外方へ抜ける。
外延部の両端部をフューエルフィラーに溶接したので、外延部の周方向端部に溶接する場合に比べて、接合長さがかせげ、ガンストッパーの接合強度を高めることができる。加えて、外延部の周方向端部をフューエルフィラーに溶接する場合に比べて、外延部の上方に達する吹き返す燃料の量を好適に抑えることができるようになる。
請求項5に係る発明では、ガンストッパーは、フューエルフィラーに取付けられた状態で、上向きに開放した略コ字状を呈している。このような略コ字状を呈するガンストッパーであれば、ガンストッパーの構造を簡便なものにすることができる。結果、車両のコストアップを低く抑えることができる。
請求項6に係る発明では、鞍乗り型車両は、乗員が足を置くステップを有するスクータ型車両であって、このスクータ車両の燃料注入管に孔付きのフューエルフィラーを取付けた。鞍乗り型車両では、給油口の内径は、4輪車に比べて小さいことから、その分、吹き返しの勢いが強くなり易い。
この点、本発明では、燃料注入管内にフューエルフィラーを挿入し、このフューエルフィラーに孔を開け、この孔に対向する位置で、フューエルフィラーに、注入した燃料が吹き返すことを防止する吹き返し防止板を配置した。この吹き返し防止板によって、4輪車に比べて内径の小さい鞍乗り型車両の給油口であっても、孔から注入した燃料が勢い良く吹き返すことを防止することができる。また、燃料注入管のうち、下部燃料注入管を弾性部材で構成したので、給油口の高さを容易に調整することが可能となる。
本発明に係る自動二輪車の左側面図である。 図1の要部拡大図である。 燃料タンク上部の分解斜視図である。 上側燃料注入管及びこの上側燃料注入管に取付けられる部品の分解斜視図である。 フューエルフィラー及び吹き返し防止板を斜め下方から見たときの分解斜視図である。 図5の視点でフューエルフィラーに吹き返し防止板を取付けた状態を示す斜視図である。 図6の7−7線断面図である。 図3の8−8線断面図及び燃料タンク側の空気が上方に抜けることを説明する作用説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図中及び実施例において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、各々、自動二輪車に乗車する運転者から見た方向を示す。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、自動二輪車10は、車体フレーム11と、この車体フレーム11に設けられる燃料タンク本体12と、車体フレーム11の前部に操向可能に設けられ上部にハンドル23が取付けられ下部に前輪24が取付けられる前輪操向部21と、車体フレーム11に後方に延びるように揺動可能に取付けられる駆動源としてのパワーユニット25及びこのパワーユニット25により駆動される後輪26を有する後輪駆動部22と、この後輪駆動部22と車体フレーム11の間に介在されるクッションユニット27と、前輪操向部21の後方にてハンドル23に臨むように配置され乗員が座るシート28と、を主要素とするスクータ型車両である。スクータ型車両は、前輪24と後輪26の間にシート28を備え、このシート28に乗員が跨って乗車する鞍乗り型車両の一形態である。
車体フレーム11は、車体カバー30で覆われている。車体カバー30は、車体フレーム11の前部を囲うフロントカバー31と、このフロントカバー31に連続して後方に延び燃料タンク本体12の側方及び上方を覆うアンダカバー32と、このアンダカバー32の後部から連続するように上方且つ車両後方へ延びて車体及びシート28の下方を覆うサイドカバー33と、ハンドル23の上部を囲うハンドルカバー34と、からなる。
フロントカバー31の乗員が座るシート28に臨む面に、センターカバー35が備えられている。アンダカバー32の上面に乗員が足を置くステップ36が形成されている。ステップ36は、シート28の前方にてハンドル23の後方に配置される。フロントカバー31とセンターカバー35は、いずれも、ステップ36の前方且つ上方に位置し乗員の脚部を覆うことから、これらの2部品をまとめてレッグシールド37と言う。
図2に示すように、車体フレーム11の前部は、前輪操向部21を回動自在に支えるヘッドパイプ14と、このヘッドパイプ14から下方に延びるダウンフレーム15と、このダウンフレーム15の下部から車両後方へ延びるアンダフレーム16とを有する。
アンダフレーム16に、燃料タンク13が支持される。この燃料タンク13は、燃料を貯留する燃料タンク本体12と、この燃料タンク本体12から上方に延びる筒状の燃料注入管41とを有し、この燃料注入管41の先に給油口44を開口させた。
給油口44に給油キャップ45が着脱可能に取付けられ、給油口44及び給油キャップ45を臨む位置にて、レッグシールド37に開口(給油口開口46)が開けられ、この給油口開口46に、この給油口開口46を開閉可能に覆うフューエルリッド47が設けられている。
次に、燃料タンク本体の前部から上方に延びている燃料注入管について説明する。
図3に示すように、燃料注入管41は、下部燃料注入管42と、この下部燃料注入管の上端42aに接続される上部燃料注入管43とからなる。下部燃料注入管42は、弾性部材で構成され、上部燃料注入管43は、金属部材を成形した部材である。
上部燃料注入管43の上端に、給油キャップ45が着脱自在に設けられている。上部燃料注入管43の下部外周に、下部燃料注入管42が嵌められ、この下部燃料注入管42の外周がバンド部材48で締められることで、上部燃料注入管43と下部燃料注入管42とが連結可能とされる。下部燃料注入管42に、燃料タンク本体12から上方に延びる筒部材51の外周が嵌められ、下部燃料注入管42の外周がバンド部材49で締められることで、下部燃料注入管42と筒部材51とが連結される。なお、上部燃料注入管43の外周に、上部燃料注入管43をダウンフレーム(図2、符号15)に取付けるステー52が固着されている。
筒状の上部燃料注入管43の内面には、ドーナツ枠状を呈し燃料の吹き返しを防止するフューエルフィラー53が取付けられ、このフューエルフィラー53の下部に、給油ノズルの先端が当たり給油ノズルの差込量を規制するガンストッパー54が備えられている。
次に、上部燃料注入管に取付けられるフューエルフィラー等について説明する。
図4に示すように、フューエルフィラー53に、下方からガンストッパー54が取付けられる。次いで、燃料注入管41内に、ガンストッパー54を一体化したフューエルフィラー53が挿入され取付けられる。
フューエルフィラー53は、給油時に給油ノズルが挿入されるノズル挿入穴55を有し燃料注入管内を燃料タンク側と外気側とに仕切る部材である。フューエルフィラー53に、燃料タンク側の空気を外気側に戻す2つの孔56、56が開けられ、これらの2つの孔56、56に各々対向する位置にてフューエルフィラー53に、吹き返し防止板57、57が下方から取付けられる。吹き返し防止板57、57は、注入した燃料が吹き返すことを防止する部材である。よって、フューエルフィラー53は、ノズル挿入穴55から燃料は通すが、孔56、56と吹き返し防止板57、57とによって燃料中の泡を逃がすことができ、燃料注入管43からの燃料の吹き返しを防止することができる。
以下、図5〜7では、構造理解を容易にするため、下方から見たフューエルフィラーと吹き返し防止板の構造等について説明する。
図5に示すように、フューエルフィラー53は、外周面61aが上部燃料注入管(図4、符号43)の内面に当接した状態で取付けられる円断面状の外筒61と、この外筒61からノズル挿入穴55の径方向内方に延びている縮径部62と、この縮径部62の内端から図上方に延びて給油ノズルが通るノズル挿入穴55を有する内筒63とからなる。
縮径部62に図下方へ向け一部を張り出した凹部64、64が形成され、これらの凹部64、64に各々孔56、56が開けられている。孔56、56はノズル挿入穴55の中心を通り径方向を横切る同一直線上に2つ開けられている。
これらの2つの孔56、56を覆うように、縮径部62に図上方からガンストッパー54が取付けられている。ガンストッパー54は、燃料注入管41を横切り給油ノズルの先端が当たるノズル当接部66と、このノズル当接部66から図下方(上方)へ延びる腕部67L、67Rと、これらの腕部67L、67Rの車両高さ方向の図下端(上端)から燃料注入管41の径方向外方に延びフューエルフィラー53に溶接される板状の外延部68L、68Rとを備えている。ガンストッパー54に、吹き返し防止板(外延部68L、68R)が一体に形成される。ガンストッパー54は、給油ノズル75の先が当たることで、給油ノズル75が燃料注入管41に挿入される挿入量を規制するものである。
次に、フューエルフィラーにガンストッパーを接合した状態について説明する。
図6に示すように、縮径部62の凹部64、64(図手前側の符号64のみ示す。)を覆うように、ガンストッパーの外延部68L、68Rが溶接される。溶接箇所は、その外延部68L、68Rにおいて、ノズル挿入穴55の径方向に沿った両端部の辺69、70が、フューエルフィラー53の縮径部62に溶接される一方で、燃料注入管41の周方向に沿った辺71は溶接されていない。加えて、フューエルフィラー53の下方の空気が、孔56、56を通って上方に抜けることができるように、周方向に沿った辺71は外周面61aよりも若干内側に位置している。
次に、凹部を覆うように接合したガンストッパーの外延部について説明する。
図7に示すように、ガンストッパーの外延部68Lの両端部の辺69、70が、縮径部62に形成した凹部64を覆うように接合されている。外延部68Lは、ガンストッパー54をフューエルフィラー53に固定すると共に、吹き返し防止板57を兼ねる部位である。なお、ガンストッパーの外延部68Rの両端部の構造も上記と同様なものであり説明を省略する。
図4にて、ガンストッパー54は、フューエルフィラー53に取付けられた状態で、周方向外側から見たときに、上向きに開放した略コ字状を呈している。このような略コ字状を呈するガンストッパー54であれば、ガンストッパー54の構造を簡便なものにすることができる。結果、車両のコストアップを低く抑えることができる。
次に、燃料タンクの燃料注入管に設けられているフューエルフィラー及びその周辺部の構造について説明する。
図8に示すように、上端に給油口44を有する燃料タンクの燃料注入管41の高さ方向中間部に、空気は通すがノズル挿入穴55を一旦通った燃料は通さないで燃料注入管41内を燃料タンク側と外気側とに仕切るフューエルフィラー53が取付けられる。フューエルフィラー53は、給油ノズル75が通るノズル挿入穴55と、燃料タンク側の空気を外気側に戻す2つの孔56とを有する。なお、本実施例では、孔の数は2つであるが、1つ又は、3つ、4つ、5つ、6つ又はそれ以上の任意の数でも差し支えない。
詳細には、フューエルフィラー53に、燃料注入管径から給油ガンの略ノズル外径まで縮小する縮径部62が形成され、この縮径部62の一部に、フューエルフィラー53を上から見たときに、上方に凸設する2つの凸部74を形成し、これらの2つの凸部74に燃料タンク側の空気を外気側に戻す2つの孔56が開けられ、これらの2つの孔56に対向する位置にてフューエルフィラー53の下面83に、ノズル挿入穴55に注入した燃料が吹き返すことを防止する2つの吹き返し防止板57(ガンストッパーの外延部68L、68R)が取付けられる。
図7を併せて参照し、縮径部62の凸部74は、略水平に延びている部分である。一方、縮径部62の凸部74以外の部分は、ノズル挿入穴55の中心に向け斜め下方に所定の角度で傾斜している。よって、この凸部74を下方から覆う吹き返し防止板57の傾斜角度は、凸部74以外の縮径部62に面で当接するように、ノズル挿入穴55の外周に向け上向きに、縮径部62の角度と略平行の角度で傾斜している。
以上に述べた燃料タンクの作用を次に述べる。
燃料注入管41内に、フューエルフィラー53が取付けられ、このフューエルフィラー53に、2つの孔56が開けられ、これらの2つの孔56に対向する位置にてフューエルフィラーの下面83に、2つの吹き返し防止板57が取付けられる。
燃料タンク13に燃料を給油する場合において、燃料タンク13内の油面が上昇し、燃料の油面が燃料注入管41内まで達し、給油ノズル75に近づいたときに、給油ノズル75に付設されるセンサが燃料の油面を検出し、給油を停止する。このとき、燃料の流速が速く、給油の停止タイミングによっては、給油口から注入した燃料が給油口44に勢い良く吹き返すことがある。
この点、本発明では、燃料注入管41内に、フューエルフィラー53が取付けられ、このフューエルフィラー53の下面83の一部に上に突出した2つの凹部64が形成され、これらの2つの凹部64に、各々孔56が開けられ、孔56に対向する位置にてフューエルフィラー53の下面83に、各々、凹部64を覆うように吹き返し防止板(ガンストッパーの外延部68L、68R)が取付けられている。フューエルフィラー53の下面83とは、燃料注入管41内において、燃料タンク本体12の側に位置する面である。
燃料中の泡の一部は、燃料タンク側に取付けた吹き返し防止板(ガンストッパーの外延部68L、68R)に当たり、この外延部68L、68Rを迂回して外延部68L、68Rの外側から外延部68L、68Rの上方に回り込み、フューエルフィラーの孔56、56を通って上方へ抜ける。すなわち、外延部68L、68Rの周方向からガンストッパー54の上方に達し、このガンストッパー54の上方に達した燃料から空気のみが孔56、56を通じて図矢印a、aの如く外方へ抜ける。
このように、本発明では、フューエルフィラー53に2つの孔56を開け、これらの2つの孔56の対向位置に外延部68L、68Rを配置したので、この外延部68L、68Rにより燃料タンク内の燃料が直接孔56に当たる心配はない。燃料タンク内の燃料が直接孔56に当たることはなく、燃料の勢いが緩和されるため、給油口44から注入した燃料が給油口44に勢い良く吹き返すことを防止することができる。
フューエルフィラー53には、縮径部62が形成されている。縮径部62を形成することで、給油ノズル75挿入時に、給油ノズル75を燃料注入管の所定位置に位置決めすることができ、燃料の吹き返しを抑えることができる。
フューエルフィラー53に、給油ノズルの先端76が当たるガンストッパー54が設けられている。給油ノズル75が給油口44に差し込まれときに、給油ノズル75は所定位置に差し込まれ易くなる。給油ノズル75が給油口44の所定位置に差し込まれることで、所定位置以外に位置する場合に比べ、燃料の吹き返しを一層低く抑えることができる。
ガンストッパー54に、吹き返し防止板(ガンストッパーの外延部68L、68R)が一体に形成される。ガンストッパー54と外延部68L、68Rを一体に構成したので部品点数を減らすことができる。
また、フューエルフィラーの縮径部62に2つの孔56が配置される。縮径部62に孔56を開けたので、燃料注入管の外周に孔を開けた場合に比べて、孔加工が容易に行える。結果、孔加工のコストを低減することができる。
図6にて、外延部68L、68Rのノズル挿入穴55の径方向両端部69、70をフューエルフィラー53に溶接したので、外延部68L、68Rのノズル挿入穴55の周方向端部71を溶接する場合に比べて、ガンストッパー54の接合強度を高めることができる。加えて、外延部68L、68Rの周方向端部のみ溶接する場合に比べて、外延部68L、68Rの上方に達する吹き返す燃料の量を好適に抑えることができるようになる。
図8にて、鞍乗り型車両では、給油口の内径は、4輪車に比べて小さいことから、その分、燃料の吹き返しの勢いが強くなり易い。
本発明では、燃料注入管内にフューエルフィラー53を挿入し、このフューエルフィラー53に2つの孔56を開け、2つの孔56に対向する位置で、フューエルフィラー53に、注入した燃料が吹き返すことを防止する吹き返し防止板(外延部68L、68R)を配置した。この外延部68L、68Rによって、4輪車に比べて内径の小さい鞍乗り型車両の給油口であっても、孔56から注入した燃料が勢い良く吹き返すことを防止することができる。
図3にて、燃料注入管41のうち、下部燃料注入管42を弾性部材で構成したので、給油口44の高さを容易に調整することができる。
尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、鞍乗り型三輪車にも適用可能であり、一般の鞍乗り型車両に適用することは差し支えない。
本発明は、スクータ型車両に好適である。
10…鞍乗り型車両(自動二輪車)12…燃料タンク本体、13…燃料タンク、24…前輪、26…後輪、28…シート、36…ステップ、37…レッグシールド、41…燃料注入管、42…下部燃料注入管、43…上部燃料注入管、44…給油口、53…フューエルフィラー、54…ガンストッパー、55…ノズル挿入穴、56…孔、57…吹き返し防止板、62…縮径部、66…ノズル当接部、67L、67R…腕部、68L、68R…外延部、69…燃料注入管の径方向端部、70…燃料注入管の径方向端部、75…給油ノズル、76…ノズルの先端、85…フューエルフィラーの下面。

Claims (6)

  1. 燃料を貯留する燃料タンク本体(12)と、この燃料タンク本体(12)から上方に延びる筒状の燃料注入管(41)と、この燃料注入管(41)の先に開口する給油口(44)と、を有し、前輪(24)と後輪(26)の間にシート(28)を備えこのシート(28)に乗員が跨って乗車する鞍乗り型車両の燃料タンクにおいて、
    前記燃料注入管(41)内に、給油時に給油ノズル(75)が挿入されるノズル挿入穴(55)を有し前記燃料注入管(41)内を前記燃料タンク側と外気側とに仕切るフューエルフィラー(53)が取付けられ、
    このフューエルフィラー(53)に、前記燃料タンク側の空気を外気側に戻す孔(56)が開けられ、
    前記孔(56)に対向する位置にて前記フューエルフィラーの下面(83)に、注入した燃料が吹き返すことを防止する吹き返し防止板(57)が取付けられることを特徴とする鞍乗り型車両の燃料タンク。
  2. 前記フューエルフィラー(53)に、前記燃料注入管径から給油ガンのノズル径まで縮小する縮径部(62)が形成され、この縮径部(62)に前記孔(56)が配置されることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の燃料タンク。
  3. 前記ノズル挿入穴(55)の下部にて前記フューエルフィラー(53)に、前記ノズルの先端(76)が当たることで前記ノズル(75)が挿入される量を規制するガンストッパー(54)が設けられ、
    このガンストッパー(54)に、前記吹き返し防止板(57)が一体に形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鞍乗り型車両の燃料タンク。
  4. 前記ガンストッパー(54)は、前記燃料注入管(41)を横切り前記ノズルの先端(76)が当たるノズル当接部(66)と、このノズル当接部(66)から上方へ延びる腕部(67L、67R)と、この腕部(67L、67R)の上端から前記燃料注入管(41)の径方向外方に延び前記フューエルフィラー(53)に溶接される板状の外延部(68L、68R)とを備え、
    前記外延部(68L、68R)の両端部(69、70)が、前記フューエルフィラー(53)に溶接されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の燃料タンク。
  5. 前記ガンストッパー(54)は、前記フューエルフィラー(53)に取付けられた状態で、周方向外側から見たときに、上向きに開放した略コ字状を呈していることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の鞍乗り型車両の燃料タンク。
  6. 前記鞍乗り型車両は、乗員が足を置くステップ(36)を有するスクータ型車両であって、
    前記給油口(44)は、前記ステップ(36)の前方且つ上方に位置し乗員の脚部を覆うレッグシールド(37)に配置され、
    前記燃料タンク本体(12)は、前記ステップ(36)の下方に配置され、
    前記燃料注入管(41)は、前記燃料タンク本体(12)から延び弾性部材で構成される下部燃料注入管(42)と、この下部燃料注入管(42)の上端に接続され金属部材を成形した前記フューエルフィラー(53)を備える上部燃料注入管(43)と、からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の燃料タンク。
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