WO2011070812A1 - 電動パワーステアリング装置、電動パワーステアリング装置の制御方法およびプログラム - Google Patents

電動パワーステアリング装置、電動パワーステアリング装置の制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

 ステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータと、ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて電動モータに供給する目標電流を算出する目標電流決定部25と、電動モータの回転速度が予め定められた回転速度よりも小さいときに電動モータに供給された実電流および実電流が供給された時間に基づいて目標電流決定部25が算出した目標電流を小さくするように補正する補正部27とを備える。それにより、電動モータに過剰に電流が流れることに起因して電動モータが故障することをより精度高く抑制することができる技術を提供する。

Description

電動パワーステアリング装置、電動パワーステアリング装置の制御方法およびプログラム
 本発明は、電動パワーステアリング装置、電動パワーステアリング装置の制御方法およびプログラムに関する。
 近年、車両のステアリング系に電動モータを備え、電動モータの動力にてドライバの操舵力をアシストする電動パワーステアリング装置が提案されている。そして、この電動パワーステアリング装置に用いられる電動モータの故障を防止する技術が提案されている。
 例えば、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置は、電動モータの平均電流が所定値以上のときに、所定時間毎に所定値毎低減する最大制限値を決定する手段と、上記最大制限値によって上記モータ電流を制限するモータ電流制限手段を設けたものである。
特公平6-51474号公報
 電動モータに過剰に電流が流れることに起因して電動モータが故障することを、より精度高く抑制することが望ましい。
 かかる目的のもと、本発明は、ステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータと、前記ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて前記電動モータに供給する目標電流を算出する算出手段と、前記電動モータの回転速度が予め定められた回転速度よりも小さいときに当該電動モータに供給された実電流および当該実電流が供給された時間に基づいて前記算出手段が算出した前記目標電流を小さくするように補正する補正手段と、を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
 ここで、前記補正手段は、前記電動モータに供給された実電流が予め定められた電流値より大きい場合には当該実電流が大きいほど前記算出手段が算出した前記目標電流をより小さくするように補正することが好適である。
 また、前記補正手段は、前記電動モータに供給された実電流が予め定められた電流値より大きい場合には当該実電流が供給された時間が長いほど前記算出手段が算出した前記目標電流をより小さくするように補正することが好適である。
 また、前記補正手段は、この電動パワーステアリング装置を搭載した乗り物の移動速度が予め定められた速度以上である場合には当該予め定められた速度よりも小さい場合よりも、前記予め定められた回転速度を小さくすることが好適である。
 他の観点から捉えると、本発明は、ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて当該ステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータに供給する目標電流を算出し、前記電動モータの回転速度が予め定められた回転速度よりも小さいときに当該電動モータに供給された実電流および当該実電流が供給された時間に基づいて算出した前記目標電流を小さくするように補正することを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御方法である。
 また、他の観点から捉えると、本発明は、コンピュータに、ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて当該ステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータに供給する目標電流を算出する機能と、前記電動モータの回転速度が予め定められた回転速度よりも小さいときに当該電動モータに供給された実電流および当該実電流が供給された時間に基づいて前記算出する機能が算出した前記目標電流を小さくするように補正する機能と、を実現させるためのプログラムである。
 本発明によれば、電動モータに過剰に電流が流れることに起因して電動モータが故障することを、より精度高く抑制することができる。
実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。 電動パワーステアリング装置の制御装置の概略構成図である。 目標電流算出部の概略構成図である。 制御部の概略構成図である。 電動モータに供給された実電流と加算値との相関関係を示す図である。 係数決定部が行う補正係数決定処理の手順を示すフローチャートである。 係数決定部が行う補正係数決定処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る制御装置の作用を示すタイミングチャートである。
 以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
 図1は、実施の形態に係る電動パワーステアリング装置100の概略構成を示す図である。
 電動パワーステアリング装置100(以下、単に「ステアリング装置100」と称する場合もある。)は、乗り物の進行方向を任意に変えるためのかじ取り装置であり、本実施の形態においては自動車に適用した構成を例示している。
 ステアリング装置100は、ドライバが操作する車輪(ホイール)状のステアリングホイール(ハンドル)101と、ステアリングホイール101に一体的に設けられたステアリングシャフト102とを備えている。ステアリングシャフト102と上部連結シャフト103とが自在継手103aを介して連結されており、上部連結シャフト103と下部連結シャフト108とが自在継手103bを介して連結されている。
 また、ステアリング装置100は、転動輪としての左右の前輪150のそれぞれに連結されたタイロッド104と、タイロッド104に連結されたラック軸105とを備えている。また、ステアリング装置100は、ラック軸105に形成されたラック歯105aとともにラック・ピニオン機構を構成するピニオン106aを備えている。ピニオン106aは、ピニオンシャフト106の下端部に形成されている。
 また、ステアリング装置100は、ピニオンシャフト106を収納するステアリングギアボックス107を有している。ピニオンシャフト106は、ステアリングギアボックス107にてトーションバーを介して下部連結シャフト108と連結されている。ステアリングギアボックス107の内部には、下部連結シャフト108とピニオンシャフト106との相対角度に基づいてステアリングホイール101の操舵トルクTを検出する操舵トルク検出手段の一例としてのトルクセンサ109が設けられている。
 また、ステアリング装置100は、ステアリングギアボックス107に支持された電動モータ110と、電動モータ110の駆動力を減速してピニオンシャフト106に伝達する減速機構111とを有している。本実施の形態に係る電動モータ110は、3相ブラシレスモータである。電動モータ110に実際に流れる実電流の大きさおよび方向は、モータ電流検出部33(図4参照)にて検出される。
 そして、ステアリング装置100は、電動モータ110の作動を制御する制御装置10を備えている。制御装置10には、上述したトルクセンサ109の出力値、自動車の移動速度である車速Vcを検出する車速センサ170の出力値が入力される。
 以上のように構成されたステアリング装置100は、ステアリングホイール101に加えられた操舵トルクTをトルクセンサ109にて検出し、その検出トルクに応じて電動モータ110を駆動し、電動モータ110の発生トルクをピニオンシャフト106に伝達する。これにより、電動モータ110の発生トルクが、ステアリングホイール101に加える運転者の操舵力をアシストする。
 次に、制御装置10について説明する。
 図2は、ステアリング装置100の制御装置10の概略構成図である。
 制御装置10は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等からなる算術論理演算回路である。
 制御装置10には、上述したトルクセンサ109にて検出された操舵トルクTが出力信号に変換されたトルク信号Tdと、車速センサ170にて検出された車速Vcが出力信号に変換された車速信号vなどが入力される。
 そして、制御装置10は、トルク信号Tdに基づいて目標補助トルクを算出し、この目標補助トルクを電動モータ110が供給するのに必要となる目標電流を算出する目標電流算出部20と、目標電流算出部20が算出した目標電流に基づいてフィードバック制御などを行う制御部30とを有している。
 次に、目標電流算出部20について詳述する。図3は、目標電流算出部20の概略構成図である。
 目標電流算出部20は、目標電流を設定する上で基準となるベース電流を算出するベース電流算出部21と、電動モータ110の慣性モーメントを打ち消すための電流を算出するイナーシャ補償電流算出部22と、モータの回転を制限する電流を算出するダンパー補償電流算出部23とを備えている。また、目標電流算出部20は、ベース電流算出部21、イナーシャ補償電流算出部22、ダンパー補償電流算出部23などからの出力に基づいて目標電流を決定する目標電流決定部25と、予め定められた場合に目標電流決定部25が決定した目標電流を小さくするように補正し、最終的な目標電流として決定する補正手段の一例としての補正部27とを備えている。
 なお、目標電流算出部20には、トルク信号Tdと、車速信号vと、モータ電流検出部33にて検出された実電流Imが出力信号に変換されたモータ電流信号Imsと、電動モータ110の回転速度Nmが出力信号に変換された回転速度信号Nmsとが入力される。回転速度信号Nmsは、例えば3相ブラシレスモータである電動モータ110の回転子(ロータ)の回転位置を検出するセンサ(例えば、回転子の回転位置を検出するレゾルバ、ロータリエンコーダ等で構成されるロータ位置検出回路)の出力信号が微分されることにより得られるものであることを例示することができる。
 なお、制御装置10には、車速センサ170などからの信号がアナログ信号として入力されるので、図示しないA/D変換部によりアナログ信号をデジタル信号に変換し、目標電流算出部20に取り込んでいる。
 ベース電流算出部21は、位相補償部26にてトルク信号Tdが位相補償されたトルク信号Tsと、車速センサ170からの車速信号vとに基づいてベース電流を算出し、このベース電流の情報を含むベース電流信号Imbを出力する。なお、ベース電流算出部21は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、トルク信号Tsおよび車速信号vとベース電流との対応を示すマップに、検出されたトルク信号Tsおよび車速信号vを代入することによりベース電流を算出する。
 イナーシャ補償電流算出部22は、トルク信号Tdと車速信号vとに基づいて電動モータ110およびシステムの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流を算出し、この電流の情報を含むイナーシャ補償電流信号Isを出力する。なお、イナーシャ補償電流算出部22は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、トルク信号Tdおよび車速信号vとイナーシャ補償電流との対応を示すマップに、検出されたトルク信号Tdおよび車速信号vを代入することによりイナーシャ補償電流を算出する。
 ダンパー補償電流算出部23は、トルク信号Tdと、車速信号vと、電動モータ110の回転速度信号Nmsとに基づいて、電動モータ110の回転を制限するダンパー補償電流を算出し、この電流の情報を含むダンパー補償電流信号Idを出力する。なお、ダンパー補償電流算出部23は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、トルク信号Td、車速信号vおよび回転速度信号Nmsと、ダンパー補償電流との対応を示すマップに、検出されたトルク信号Tdと車速信号vと回転速度信号Nmsとを代入することによりダンパー補償電流を算出する。
 目標電流決定部25は、ベース電流算出部21から出力されたベース電流信号Imb、イナーシャ補償電流算出部22から出力されたイナーシャ補償電流信号Isおよびダンパー補償電流算出部23から出力されたダンパー補償電流信号Idに基づいて目標電流を決定し、この電流の情報を含む目標電流信号ITAを出力する。目標電流決定部25は、例えば、ベース電流に、イナーシャ補償電流を加算するとともにダンパー補償電流を減算して得た補償電流を、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、補償電流と目標電流との対応を示すマップに代入することにより目標電流を算出する。このように、目標電流決定部25は、ステアリングホイール101の操舵トルクTに基づいて電動モータ110に供給する目標電流を算出する算出手段の一例として機能する。
 補正部27は、目標電流決定部25が決定した目標電流に対して乗算する補正係数Rを決定する係数決定部28と、目標電流決定部25が決定した目標電流と係数決定部28が決定した係数とに基づいて最終的な目標電流を決定する最終目標電流決定部29とを備えている。この補正部27については後で詳述するが、最終目標電流決定部29は、目標電流決定部25から出力された目標電流信号ITAと、係数決定部28が決定した補正係数Rとに基づいて最終的な目標電流を決定し、この最終的な目標電流の情報を含む目標電流信号ITFを出力する。
 次に、制御部30について詳述する。図4は、制御部30の概略構成図である。
 制御部30は、電動モータ110の作動を制御するモータ駆動制御部31と、電動モータ110を駆動させるモータ駆動部32と、電動モータ110に実際に流れる実電流Imを検出するモータ電流検出部33とを有している。
 モータ駆動制御部31は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流と、モータ電流検出部33にて検出された電動モータ110へ供給される実電流Imとの偏差に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック(F/B)制御部40と、電動モータ110をPWM駆動するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成するPWM信号生成部60とを有している。
 フィードバック制御部40は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流とモータ電流検出部33にて検出された実電流Imとの偏差を求める偏差演算部41と、その偏差がゼロとなるようにフィードバック処理を行うフィードバック(F/B)処理部42とを有している。
 偏差演算部41は、目標電流算出部20からの出力値である目標電流信号ITFとモータ電流検出部33からの出力値であるモータ電流信号Imsとの偏差の値を偏差信号41aとして出力する。
 フィードバック(F/B)処理部42は、目標電流と実電流Imとが一致するようにフィードバック制御を行うものであり、例えば、入力された偏差信号41aに対して、比例要素で比例処理した信号を出力し、積分要素で積分処理した信号を出力し、加算演算部でこれらの信号を加算してフィードバック処理信号42aを生成・出力する。
 PWM信号生成部60は、フィードバック制御部40からの出力値に基づいてPWM信号60aを生成し、生成したPWM信号60aを出力する。
 モータ駆動部32は、所謂インバータであり、例えば、スイッチング素子として6個の独立したトランジスタ(FET)を備え、6個の内の3個のトランジスタは電源の正極側ラインと各相の電気コイルとの間に接続され、他の3個のトランジスタは各相の電気コイルと電源の負極側(アース)ラインと接続されている。そして、6個の中から選択した2個のトランジスタのゲートを駆動してこれらのトランジスタをスイッチング動作させることにより、電動モータ110の駆動を制御する。
 モータ電流検出部33は、モータ駆動部32に接続されたシャント抵抗の両端に生じる電圧から電動モータ110に流れる実電流Imの値を検出して、検出した実電流Imをモータ電流信号Imsに変換して出力する。
 次に、補正部27についてより詳しく説明する。
 ステアリングホイール101の端当て状態などステアリングホイール101が切られた状態で長時間保持されたり、長時間の車庫入れ動作が繰り返されたりすると、電動モータ110に大電流が連続して流れることになり、電動モータ110が発熱して発煙したり匂いを出したり、さらには焼損するおそれがある。そのため、目標電流決定部25が操舵トルクTに基づいて決定した目標電流を常にそのまま電動モータ110に供給するのではなく、このような事象が生じるおそれがある場合には、その前に目標電流決定部25が決定した目標電流を制限することが好ましい。しかしながら、このような事象が生じるおそれがある場合に直ちに電動モータ110に電流を供給しなくなるのでは、ユーザのステアリングホイール101操作の負担が大きくなってしまう。そこで、本実施の形態に係るステアリング装置100においては、補正部27を備え、電動モータ110や制御装置10に生じる発熱に起因して電動モータ110や制御装置10に故障が生じるおそれがある場合に、目標電流決定部25にて決定された目標電流よりも小さい電流値を最終的な目標電流とするように補正する。そして、本実施の形態に係る電動モータ110が3相ブラシレスモータであり、特に回転速度が小さいときに特定の相にだけ高い電流が流れることに起因してその相の磁石が壊れ易いことに鑑み、本実施の形態に係る補正部27においては、電動モータ110の回転速度が小さいときに供給された電流および供給された時間に基づいて目標電流決定部25にて決定された目標電流を補正する。
 係数決定部28には、車速信号vと、モータ電流信号Imsと、トルク信号Tdが位相補償されたトルク信号Tsと、電動モータ110の回転速度信号Nmsとが入力される。そして、係数決定部28は、取得した車速信号v、トルク信号Ts、モータ電流信号Imsおよび回転速度信号Nmsなどの情報を基に、目標電流決定部25にて決定された目標電流よりも小さい電流値を最終的な目標電流とするべく1より小さい値を補正係数Rとして決定する。
 最終目標電流決定部29は、目標電流決定部25にて決定された目標電流に係数決定部28にて決定された補正係数Rを乗算し、その値が予め定められた電流値以上である場合には、その値を最終的な目標電流として決定し、その値が予め定められた電流値未満である場合には、予め定められた電流値を最終的な目標電流として決定する。そして、最終的な目標電流の情報を含む最終目標電流信号ITFを出力する。
 以下に、係数決定部28および最終目標電流決定部29についてより具体的に説明する。
 係数決定部28は、補正係数Rを決定するための演算処理である補正係数決定処理を予め定められた時間間隔で実行する。そして、この補正係数決定処理において、電動モータ110の回転速度Nmが予め定められた回転速度N1(後述するように車速VcによってはN2)より小さいか否かを判別し、小さい場合には、電動モータ110に供給された電流が予め定められた電流値I1以上であるか否かを判別し、電流値I1以上である場合には電動モータ110に供給された電流に応じた値である後述する図5に示された加算値Cpを加算し、電流値I1未満である場合には予め定められた値Cmを減算する。そして、この補正係数決定処理においては、これまで加算された加算値Cpの合計Ctotalが最初に予め定められた閾値CTを超えるまでは補正係数Rとして1(初期値R0)を決定し、超えた場合には1未満の値を補正係数Rとして決定する。本実施の形態に係る補正係数Rとしては、その時点で設定されている補正係数Rに、予め定められた1未満の値αを乗じて得た値とする(R←R×α)。なお、αは一定値の0.42であることを例示することができる。
 また、補正係数Rを変更したとしても、再度加算値Cpを積算していき、再度合計Ctotalが閾値CTを超えた場合には、その時点で設定されている補正係数Rにαを乗じる(R←R×α)。そのために、係数決定部28は、複数のカウンタを備え、最初に補正係数Rが変更されるまでは複数のカウンタの内の第1番目のカウンタを用いて加算値Cpを積算していき、1度補正係数Rが変更された場合には複数のカウンタの内の第2番目のカウンタを用いて加算値Cpを積算していくというように、n度補正係数Rが変更された場合には複数のカウンタの内の第n番目のカウンタを用いて加算値Cpを積算していく。
 なお、上述した予め定められた電流値I1は、電動モータ110の回転速度Nmが零である場合において、いかなる車速Vcのときに電動モータ110に供給し続けても電動モータ110が発熱により故障することがない電流値の最大値であることが好適である。例えば、予め定められた電流値I1は、20Aであることを例示することができる。これにより、ユーザの要求に最大限に応えつつ電動モータ110および制御装置10の故障を抑制することが可能となる。
 また、予め定められた回転速度N1は、電動モータ110に、この電動モータ110に供給可能な電流値の電流が供給され続けたとしても、電動モータ110が発熱により故障することがない回転速度の最小値であることが好適である。例えば、0.4rpsであることを例示することができる。
 また、電流値I1以上である場合に電動モータ110に供給された電流に応じて加算する加算値Cpは、車速Vcに応じて変更する。図5は、電動モータ110に供給された実電流Imと加算値Cpとの相関関係を示す図である。図5(a)は、車速Vcが予め定められた速度V0未満である場合の相関関係図であり、図5(b)は、車速Vcが予め定められた速度V0以上である場合の相関関係図である。図5に示すように、電流値I1以上である場合に電動モータ110に供給された実電流Imに応じて加算する加算値Cpは、電動モータ110に供給された実電流Imが同じであるとしても、車速Vcが予め定められた速度V0未満である場合の値の方が速度V0以上である場合の値よりも大きくなるように設定されている。なお、電流値I1の値は20Aとしている。
 また、車速Vcが予め定められた速度V0以上である場合には、車速Vcが速度V0未満である場合の回転速度N1よりも小さな回転速度N2より小さいか否かを判別し、小さい場合に図示した値を加算する。これは、駐停車時のハンドル操作ではない通常の走行中における誤検知を防止するためであり、対象となる電動モータ110の回転速度Nmを小さくするとともに電動モータ110に供給された実電流Imに応じた加算値Cpを小さくすることで、目標電流決定部25が決定した目標電流が補正部27により小さくされることを抑制している。予め定められた回転速度N2は、例えば、0.2rpsであることを例示することができる。
 なお、加算値Cpは、補正係数決定処理を実行する間隔の間中、実電流Imが電動モータ110に供給されるとの前提の基で定められた値であり、実電流Imとこの実電流Imが供給され続けた時間との積に依存する値である。
 また、係数決定部28は、補正係数決定処理において、これまで加算された加算値Cpの合計Ctotalが予め定められた閾値CTを超えた場合に補正係数Rとして1未満の値を決定した後は、以下に述べるトルク条件およびモータ回転速度条件が満たされた場合に、補正係数Rを初期値R0の1に戻す。
 トルク条件は、トルクセンサ109にて検出された現在の操舵トルクTの絶対値が、補正係数Rを1未満の値に設定した時点(補正係数Rが多段階的に1から減ぜられている場合には最初に1から1未満の値に設定された時点)の操舵トルクTの絶対値から、予め定められたトルク分を減算した値以下である場合、あるいは補正係数Rを1未満の値に設定した時点の操舵トルクTの方向と現時点の操舵トルクTの方向とが異なる場合である。つまり、以下の式(1)あるいは(2)を満足する場合である。
|補正係数Rを1未満の値に設定した時点の操舵トルクT|-予め定められたトルク≧|現時点の操舵トルクT|・・・(1)
補正係数Rを1未満の値に設定した時点の操舵トルクTの方向≠現時点の操舵トルクTの方向・・・(2)
 モータ回転速度条件は、車速Vcが予め定められた速度V0未満である場合のモータ回転速度Nmの絶対値が上述した回転速度N1以上である場合、あるいは車速Vcが予め定められた速度V0以上である場合のモータ回転速度Nmの絶対値が上述した回転速度N2以上である場合である。つまり、以下の式(3)あるいは(4)を満足する場合である。
零≦車速Vc<V0のとき、|Nm|≧N1・・・(3)
車速Vc≧V0のとき、|Nm|≧N2・・・(4)
 ただし、トルク条件およびモータ回転速度条件が満たされ、補正係数Rを1に戻した後に、比較的早い段階で再度電動モータ110の回転速度Nmが小さいときに電動モータ110に電流値I1以上の電流が供給される場合も想定される。そこで、上述した、電流値I1以上である場合に電動モータ110に供給された実電流Imに応じて加算した加算値Cpの合計Ctotalを、下記の(5)、(6)のときに零になるまで段階的に減算していく。(5)車速Vcおよびモータ回転速度Nmのいかんにかかわらず、電動モータ110に供給された実電流Imが電流値I1未満である場合。かかる場合には、合計Ctotalから減算値Cm1だけ減算する。減算値Cm1としては、100であることを例示することができる。(6)車速Vcが零以上V0であって、モータ回転速度Nmの絶対値が回転速度N1以上である場合、あるいは車速VcがV0以上であって、モータ回転速度Nmの絶対値が回転速度N2以上である場合。かかる場合には、合計Ctotalから減算値Cm2だけ減算する。減算値Cm2としては、100であることを例示することができる。
 次に、フローチャートを用いて、係数決定部28が行う補正係数決定処理について説明する。
 図6および図7は、係数決定部28が行う補正係数決定処理の手順を示すフローチャートである。係数決定部28は、定期的に、例えば10ms毎にこの補正係数決定処理を実行する。
 係数決定部28は、先ず、取得した車速信号v、トルク信号Ts、モータ電流信号Imsおよび回転速度信号Nmsなどの情報を基に、車速Vc、操舵トルクT、電動モータ110の実電流Imおよび電動モータ110の回転速度Nmを認識する(ステップ(以下、単に、「S」と記す。)600)。
 次に、係数決定部28は、車速Vcが予め定められた速度V0未満であるか否かを判別する(S601)。そして、S601にて肯定判定された場合には、電動モータ110の回転速度Nmの絶対値が回転速度N1未満か否かを判別する(S602)。他方、S601にて否定判定された場合には、電動モータ110の回転速度Nmの絶対値が回転速度N2未満か否かを判別する(S603)。
 S602にて肯定判定された場合およびS603にて肯定判定された場合には、電動モータ110に供給された実電流Imが予め定められた電流値I1以上であるか否かを判別する(S604)。そして、S604にて肯定判定された場合には、実電流Imに応じた加算値Cpをこれまで累積された加算値の合計Ctotalに加算する(Ctotal←Ctotal+Cp)(S605)。その後、加算値の合計Ctotalが予め定められた閾値CT以上であるか否かを判別する(S606)。そして、S606にて肯定判定された場合には、補正係数Rをより小さい値にする(R←R×α)(S607)。補正係数Rの初期値R0としては1が設定されている。そして、変更した補正係数Rを出力する(S608)。他方、S606にて否定判定された場合には、本処理の実行を終了する。
 一方、S604にて否定判定された場合には、これまで累積された加算値の合計Ctotalから予め定められた減算値Cm1を減算する(Ctotal←Ctotal-Cm1)(S609)。なお、これまで累積された加算値の合計Ctotalから減算値Cm1を減算することによりCtotalがマイナスの値になる場合にはCtotalを零に設定する。
 S602にて否定判定された場合およびS603にて否定判定された場合には、現時点の補正係数Rが初期値R0(本実施の形態においては1)であるか否かを判別する(S610)。そして、S610にて否定判定された場合には、上述したトルク条件を満足しているか否かを判別する(S611)。そして、S611にて肯定判定された場合には、上述したトルク条件およびモータ回転速度条件を満足していることから補正係数Rを初期値R0に戻し(S612)。変更した補正係数Rを出力する(S613)。
 S610にて肯定判定された場合およびS611にて否定判定された場合には、これまで累積された加算値の合計Ctotalから予め定められた減算値Cm2を減算する(Ctotal←Ctotal-Cm2)(S614)。なお、S614においては、これまで累積された加算値の合計Ctotalから減算値Cm2を減算することによりCtotalがマイナスの値になる場合にはCtotalを零に設定する。
 以上が、係数決定部28が行う補正係数決定処理についての説明である。
 最終目標電流決定部29は、上述したように、目標電流決定部25にて決定された目標電流に係数決定部28にて決定された補正係数Rを乗算し、その値が予め定められた電流値I1以上である場合には、その値を最終的な目標電流として決定し、その値が予め定められた電流値I1未満である場合には、予め定められた電流値I1を最終的な目標電流として決定する。例えば、予め定められた電流値I1が20Aである場合に、目標電流決定部25にて決定された目標電流が80Aで係数決定部28にて決定された補正係数Rが0.42(=42%)である場合には、目標電流決定部25にて決定された目標電流と補正係数Rとを乗算した値は33.6Aであり、20A以上であるので33.6Aを最終的な目標電流として決定する。他方、目標電流決定部25にて決定された目標電流が40Aで係数決定部28にて決定された補正係数Rが0.42(=42%)である場合には、目標電流決定部25にて決定された目標電流と補正係数Rとを乗算した値は16.8Aであり、20A未満であるので、予め定められた電流20Aを最終的な目標電流として決定する。
 また、最終目標電流決定部29は、目標電流決定部25にて決定された目標電流と補正係数Rとに基づいて最終的な目標電流を決定するにあたって、補正係数Rが変更されたときには、直ちに変更される前の補正係数Roldを変更後の補正係数Rnewに代えて用いるのではなく、予め定められた時間をかけて補正係数Roldから補正係数Rnewへ徐変させるフェード処理を行うことも好適である。例えばRold=1からRnew=0.42へ変更する際に、予め定められた時間1500ms後に補正係数Rが0.42となるように1から0.42へ徐変することが好適である。
 また、補正係数Rが、初期値ではない値から初期値に戻されたときにも、直ちに変更して用いるのではなく、予め定められた時間をかけて補正係数Roldから補正係数Rnew=1へ徐変させるフェード処理を行うことも好適である。例えばRold=0.42からRnew=1へ変更する際に、予め定められた時間900ms後に補正係数Rが1となるように0.42から1へ徐変することが好適である。
 なお、最終目標電流決定部29がフェード処理を行う場合には、係数決定部28は、このフェード処理期間中に、補正係数決定処理において加算値Cpを加算したり減算値Cmを減算したりするカウント処理を中止することが好ましい。
 次に、以上のように構成されたステアリング装置100の作用についてタイミングチャートを用いて説明する。なお、上述した予め定められた電流値I1は20A、予め定められた閾値CTは600000、予め定められた1未満の値αは0.42とする。また、上述したフェード処理を行うとともにフェード処理期間中はカウント処理を行わないようにする。
 図8は、本実施の形態に係る制御装置10の作用を示すタイミングチャートである。なお、上述した加算値Cpを加算する複数のカウンタのカウンタ値は、最初は全て零であるものとする。また、図8に示した範囲においては、車速Vcは常に速度V0未満とする。
 操舵トルクTが大きくなるにつれて目標電流決定部25が決定した目標電流が大きくなり、電動モータ110に供給された実電流Imが85Aまで大きくなっている(図8(a)、(b)参照)。その一方で電動モータ110の回転速度Nmが小さくなっている(図8(c)参照)。そして、T1時点では、モータ回転速度Nmが回転速度N1未満であるとともに実電流Imが20Aを超え、その後モータ回転速度Nmが回転速度N1未満で推移するとともに実電流Imが85Aまで徐変したとする。かかる場合、係数決定部28は定期的に実行する補正係数決定処理において、T1時点から図5(a)に示された実電流Imに応じた加算値Cpを、複数カウンタの内の1つのカウンタ(第1のカウンタ)を用いて積算していく(S605)。第1のカウンタの加算値Cpの合計Ctotalが増えていく様子を示したのが図8(d)である。そして、第1のカウンタの加算値Cpの合計Ctotalが閾値CT以上であると判定されたときに(S606にて肯定判定されたときに)、補正係数Rがフェード処理を介して初期値の1から、1×α=0.42に変更される(図8(f)参照)。その結果、フェード処理が行われる予め定められた時間経過後に補正部27により補正され、目標電流算出部20から出力される最終的な目標電流が85×0.42=35.7A(≧20A)となり、この電流が電動モータ110に供給された実電流Imとなる。
 その後もモータ回転速度Nmが回転速度N1未満であり、実電流Imが35.7Aであることから、係数決定部28は定期的に実行する補正係数決定処理において、図5(a)に示された実電流Imに応じた加算値Cpを、複数カウンタの内の他のカウンタ(第2のカウンタ)を用いて積算していく(S605)。第2のカウンタの加算値Cpの合計Ctotalが増えていく様子を示したのが図8(e)である。そして、第2のカウンタの加算値Cpの合計Ctotalが閾値CT以上であると判定されたときに(S606にて肯定判定されたときに)、補正係数Rがフェード処理を介して現時点の0.42から、0.42×α=0.176に変更される(図8(f)参照)。その結果、フェード処理が行われる予め定められた時間経過後に補正部27により補正され、目標電流算出部20から出力される最終的な目標電流が予め定められた電流値I1である20A(なぜなら85×0.176=14.99<20Aである)となり、この電流が電動モータ110に供給された実電流Imとなる。
 その後、T2時点で上述したトルク条件およびモータ回転速度条件が満たされたとすると、係数決定部28が実行する補正係数決定処理のS602にて否定判定され、S610にて否定判定され、S611にて肯定判定され、補正係数Rが、フェード処理を介して初期値の1に戻される(S612)。その結果、フェード処理が行われる予め定められた時間経過後に目標電流算出部20から出力される最終的な目標電流は、目標電流決定部25が決定した目標電流となり、この電流が電動モータ110に供給された実電流Imとなる。
 その後は、モータ回転速度Nmが回転速度N1以上であるので、係数決定部28が実行する補正係数決定処理のS602にて否定判定され、S610にて肯定判定され、全てのカウンタの合計Ctotalから減算値Cm2が減算される(S614)
 このように、本実施の形態に係るステアリング装置100によれば、電動モータ110が発熱に起因して故障が生じることが、本実施の形態によらない電動パワーステアリング装置と比べて、より精度高く抑制される。また、本実施の形態に係るステアリング装置100によれば、電動モータ110の回転速度Nm、電動モータ110に供給された実電流Imおよびその実電流Imが供給された時間、車速Vcに基づいて、目標電流決定部25が決定した目標電流を補正し、目標電流算出部20から出力される最終的な目標電流とするので、このステアリング装置100が搭載される乗り物にかかわらず汎用的に用いることができる。
 なお、上述した実施の形態においては、補正係数Rを小さくするために用いるαは一定値としているが可変値としてもよいことは言うまでもない。また、図5に示した加算値Cpは、係数決定部28が行う補正係数決定処理を定期的に実行する場合を想定して固定値としているが、もし、係数決定部28が不定期で補正係数決定処理を実行する場合には、供給された実電流Imとこの実電流Imが供給された時間とに基づいて定めればよく、例えば、実電流Imとこの実電流Imが供給された時間とを乗算した値であることが好ましい。
10…制御装置、20…目標電流算出部、25…目標電流決定部、27…補正部、30…制御部、100…電動パワーステアリング装置、101…ステアリングホイール(ハンドル)、109…トルクセンサ、110…電動モータ、170…車速センサ

Claims (6)

  1.  ステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータと、
     前記ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて前記電動モータに供給する目標電流を算出する算出手段と、
     前記電動モータの回転速度が予め定められた回転速度よりも小さいときに当該電動モータに供給された実電流および当該実電流が供給された時間に基づいて前記算出手段が算出した前記目標電流を小さくするように補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2.  前記補正手段は、前記電動モータに供給された実電流が予め定められた電流値より大きい場合には当該実電流が大きいほど前記算出手段が算出した前記目標電流をより小さくするように補正することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3.  前記補正手段は、前記電動モータに供給された実電流が予め定められた電流値より大きい場合には当該実電流が供給された時間が長いほど前記算出手段が算出した前記目標電流をより小さくするように補正することを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4.  前記補正手段は、この電動パワーステアリング装置を搭載した乗り物の移動速度が予め定められた速度以上である場合には当該予め定められた速度よりも小さい場合よりも、前記予め定められた回転速度を小さくすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5.  ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて当該ステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータに供給する目標電流を算出し、
     前記電動モータの回転速度が予め定められた回転速度よりも小さいときに当該電動モータに供給された実電流および当該実電流が供給された時間に基づいて算出した前記目標電流を小さくするように補正する
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御方法。
  6.  コンピュータに、
     ステアリングホイールの操舵トルクに基づいて当該ステアリングホイールに操舵補助力を与える電動モータに供給する目標電流を算出する機能と、
     前記電動モータの回転速度が予め定められた回転速度よりも小さいときに当該電動モータに供給された実電流および当該実電流が供給された時間に基づいて前記算出する機能が算出した前記目標電流を小さくするように補正する機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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