WO2011013435A1

WO2011013435A1 - 電磁式燃料噴射弁

Info

Publication number: WO2011013435A1
Application number: PCT/JP2010/058607
Authority: WO
Inventors: 斎藤　健一; 佐藤　和彦
Original assignee: 株式会社ケーヒン
Priority date: 2009-07-27
Filing date: 2010-05-21
Publication date: 2011-02-03
Also published as: EP2461013B1; US20120160938A1; EP2461013A1; CN102472216B; JP5363228B2; EP2461013A4; CN102472216A; US8727243B2; BR112012000963A8; BR112012000963A2; BR112012000963B1; JP2011027030A

Abstract

　電磁式燃料噴射弁において、弁ハウジング（２）の弁座部材（３）に，その弁座（８）に連なり弁体（１４）を摺動自在に案内する弁体ガイド孔（１５）と，この弁体ガイド孔（１５）の後端にテーパ孔（１６）を介して連なる，弁体ガイド孔（１５）より大径の大径孔（１７）とを設ける一方，燃料入口筒（２６）内に連通する第１縦孔（１９）を固定コア（５）に設け，この第１縦孔（１９）に連通する第２縦孔（２０）を可動コア（１２）から弁軸（１３）に亙り設けると共に，この第２縦孔（２０）を大径孔（１７）に開放する横孔（２１）を弁軸（１３）に設け，大径孔（１７）の直径Ｄ１と，弁体ガイド孔（１５）の直径Ｄ２との関係を，Ｄ２／Ｄ１＜０．６とした。これにより、噴射燃料の霧化が良好でコンパクトな電磁式燃料噴射弁を提供することが可能となる。

Description

電磁式燃料噴射弁

　本発明は，主として内燃機関の燃料供給系に使用される電磁式燃料噴射弁に関し，特に，前端に弁座及び弁孔を有する弁座部材，固定コア，燃料入口筒を前後に連ねてなり内部を燃料流路とする弁ハウジングと，この弁ハウジングの外周に配設され，前記固定コアを励磁すべく通電されるコイルと，前記弁ハウジングに収容され，前記固定コアの消磁及び励磁に伴ない前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁組立体とを備えてなり，前記弁組立体を，前記弁座に離，着座する，基本形が球状で外周に複数の流路部を有する弁体と，前記弁ハウジングに摺動自在に嵌装される可動コアと，この可動コアの前端にそれより小なる直径をもって一体に突設されて弁体に連結する弁軸とで構成した電磁式燃料噴射弁の改良に関する。

　かゝる電磁式燃料噴射弁は，下記特許文献１に開示されるように既に知られている。

日本特開２００１－１１５９２３号公報

　特許文献１に開示された電磁式燃料噴射弁では，燃料入口筒内に連通する第１縦孔を前記固定コアに設け，この第１縦孔に連通する第２縦孔と，この第２縦孔を弁座部材の後端面に向かって開放する複数の横孔を可動コアに設けていたので，弁体の開弁時，第２縦孔から横孔を通過した高圧の燃料が弁座部材の後端面に衝突することで大きな圧力損失を生じ，これが噴射燃料の霧化を阻害する一因となる。また可動コアは，前記横孔による容量の減少を補うべく，全長を長くする必要があり，これが電磁式燃料噴射弁のコンパクト化を妨げることになる。

　本発明は，かゝる事情に鑑みてなされたもので，弁ハウジング内での燃料の圧力損失が少なく，しかも可動コアの全長を長くする必要がなく，したがって噴射燃料の霧化が良好でコンパクトな電磁式燃料噴射弁を提供することを目的とする。

　上記目的を達成するために，本発明は，前端に弁座及び弁孔を有する弁座部材，固定コア，燃料入口筒を前後に連ねてなり内部を燃料流路とする弁ハウジングと，この弁ハウジングの外周に配設され，前記固定コアを励磁すべく通電されるコイルと，前記弁ハウジングに収容され，前記固定コアの消磁及び励磁に伴ない前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁組立体とを備えてなり，前記弁組立体を，前記弁座に離，着座する，基本形が球状で外周に複数の流路部を有する弁体と，前記弁ハウジングに摺動自在に嵌装される可動コアと，この可動コアの前端にそれより小なる直径をもって一体に突設されて弁体に連結する弁軸とで構成した電磁式燃料噴射弁において，前記弁座部材に，その弁座に連なり前記弁体を摺動自在に案内する弁体ガイド孔と，この弁体ガイド孔の後端にテーパ孔を介して連なる，弁体ガイド孔より大径の大径孔とを設ける一方，前記燃料入口筒内に連通する第１縦孔を前記固定コアに設け，この第１縦孔に連通する第２縦孔を前記可動コアから前記弁軸に亙り設けると共に，この第２縦孔を前記大径孔に開放する横孔を前記弁軸に設け，前記大径孔の直径Ｄ１と前記弁体ガイド孔直径Ｄ２との関係を，Ｄ２／Ｄ１＜０．６とすることを第１の特徴とする。

また本発明は，第１の特徴に加えて，前記テーパ孔のテーパ角度を５０°～７０°に設定したことを第２の特徴とする。

さらに本発明は，第１又は第２の特徴に加えて，前記弁軸を，前記第２縦孔を有する中空軸部と，この中空軸部より小径で且つ中実であって中空軸部の前端に連なる中実軸部とで構成し，この中空軸部の前端部を前記弁体ガイド孔に突入させてこの中空軸部と前記弁体ガイド孔の内周面との間に円筒状流路を画成したことを第３の特徴とする。

本発明の第１の特徴によれば，弁体の開弁時，弁組立体の第２縦孔に待機していた高圧燃料は，弁軸に設けた単一の横孔を通して，弁座部材の比較的大きな容積を持つ大径孔側にスムーズに流れるので，圧力損失が少ない。そして大径孔に移った高圧燃料はテーパ孔によりスムーズに絞られ，流速を上げながら弁体ガイド孔へと誘導され，弁体外周の複数の流路部を通過した後，弁座により更に絞られ，更に流速を上げながら弁孔を経て弁座部材前方へ高速で噴射されるので，その噴射燃料を良好に霧化させることができる。

　また前記横孔は弁軸に設けられ，可動コアには第２縦孔が通るのみであるから，横孔による可動コアの容量の減少を回避し，可動コアのコンパクト化，延いては電磁式燃料噴射弁のコンパクト化に寄与し得る。しかも，弁軸の横孔を単一としたことで，その横孔の放電加工や機械加工時には，バリの発生を最少に抑えてバリ取り作業を簡単にし，コストの低減に寄与し得るのみならず，弁軸の強度を確保しゝその小径化を図ることができ，これに伴ない大径孔の有効容積の拡大を可能にする。

さらに弁体ガイド孔の直径と大径孔の直径との関係を前記式のようにすることにより，大径孔から弁体ガイド孔にかけて，高圧燃料の流速を効果的に増加させることができると共に，弁体ガイド孔に支承される球状の弁体の小径化を可能にし，特に小型自動二輪車等に有効な小噴射流量型の小型電磁式燃料噴射弁を提供することができる。

本発明の第２の特徴によれば，大径孔及び弁体ガイド孔間を接続するテーパ孔のテーパ角度を５０°～７０°に設定したことで，テーパ孔において高圧燃料の流れをよりスムーズに絞ることができると共に，前記式と相俟って弁座部材の全長の増加を極力抑えることができ，電磁式燃料噴射弁のコンパクト化に寄与し得る。

本発明の第３の特徴によれば，弁軸の減肉軽量化と，強度確保とを両立させることができる。また弁体の開弁時には，テーパ孔で絞られた高圧燃料の流れを円筒状流路で整流させた後，弁体外周の複数の流路部に分流させることになり，前記横孔が単一であっても，各流路部への分流量を等しくさせ，燃料噴孔からの燃料噴射方向を安定させることができる。

図１は本発明の実施例に係る電磁式燃料噴射弁の縦断面図である。（第１実施例）図２は図１の２部拡大図である。（第１実施例）図３は図２の３－３線断面図である。（第１実施例）

Ｉ・・・・・電磁式燃料噴射弁
２・・・・・弁ハウジング
３・・・・・弁座部材
５・・・・・固定コア
７・・・・・弁孔
８・・・・・弁座
１２・・・・可動コア
１３・・・・弁軸
１３ａ・・・中空軸部
１３ｂ・・・中実軸部
１４・・・・弁体
１５・・・・ガイド孔
１６・・・・テーパ孔
１７・・・・大径孔
１８・・・・流路部
１９・・・・第１縦孔
２０・・・・第２縦孔
２１・・・・横孔
２５・・・・円筒状流路
２６・・・・燃料入口筒
３０・・・・コイル

　本発明の実施の形態を，添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。尚，本発明の電磁式燃料噴射弁において，燃料噴射側を前方，燃料入口側を後方という。

　図１において，エンジン用の電磁式燃料噴射弁Ｉの弁ハウジング２は，円筒状の弁座部材３と，この弁座部材３の後端部に嵌合して液密に溶接される磁性円筒体４と，この磁性円筒体４の後端に突き当てゝ液密に溶接される非磁性円筒体６と，この非磁性円筒体６の内周面に前端部を嵌合して液密に溶接される円筒状の固定コア５と，この固定コア５の後端に同一素材をもって一体に連設される燃料入口筒２６とで構成される。

　図２に示すように，弁座部材３には，その前端面に開口する弁孔７と，この弁孔７の内端に連なる円錐状の弁座８と，この弁座８の大径部に連なる円筒状の弁体ガイド孔９と，この弁体ガイド孔１５の後端にテーパ孔１６を介して接続される，弁体ガイド孔１５より大径で円筒状の大径孔１７とが設けられる。

こゝで，弁体ガイド孔１５の直径をＤ１，大径孔１７の直径をＤ２としたとき，
　　　　　　　　Ｄ２／Ｄ１＜０．６・・・・・・（１）
上記（１）式を満足させるように，弁体ガイド孔１５及び大径孔１７は形成される。

また前記テーパ孔１６のテーパ角度θは，５０°～７０°に設定される。

弁座部材３の前端面には，上記弁孔７と連通する複数の燃料噴孔１１を有する鋼板製のインジェクタプレート１０が液密に溶接される。

　非磁性円筒体６の前端部には，固定コア５と嵌合しない部分が残され，その部分から弁座部材３に至る弁ハウジング２内に弁組立体Ｖが収容される。

　弁組立体Ｖは，前記弁座８と協働して弁孔７を開閉するよう前記ガイド孔９に摺動自在に支承される基本形が球状の弁体１４と，この弁体１４に溶接により結合される弁軸１３と，この弁軸１３を前端から一体に突出させる円筒状の可動コア１２とで構成されるもので，その可動コア１２は，磁性円筒体４の内周面に摺動自在に支承される環状のジャーナル部１２ａを有し，そして固定コア５に対置される。したがって，弁組立体Ｖは，弁体１４及びジャーナル部１２ａの互いに大きく離れた２点で弁ハウジング２に摺動自在に支承され，弁組立体Ｖの開閉姿勢を安定させるようになっている。球状の弁体１４の周囲には，燃料の通過を許容する複数の平坦な流路部１８，１８…が等間隔をおいて形成される（図３参照）。

固定コア５には，燃料入口筒２６の中空部に連なる第１縦孔１９が設けられる。また弁組立体Ｖには，可動コア１２の後端面から始まり弁軸１３の中間部で終わる第２縦孔２０と，この第２縦孔２０を弁座部材３の前記大径孔１７に開放する単一の横孔２１とが設けられる。

前記弁軸１３は，可動コア１２の前端から一体に突出していて，可動コア１２より小径且つ前記弁体ガイド孔１５と略同径で前記第２縦孔２０を有する中空軸部１３ａと，この中空軸部１３ａの前端にテーパ状段部１３ｃを介して一体に連なり前記弁体ガイド孔１５より小径の中実軸部１３ｂとよりなっている。その際，中空軸部１３ａは，その前端を前記弁体ガイド孔１５内に突入させて，弁体ガイド孔１５の内周面との間に円筒状流路２５を画成する。これに伴ない，中空軸部１３ａ及び弁体１４間の溶接部は，弁体ガイド孔１５内に配置されることになる。

図１及び図２に示すように，第２縦孔２０の途中には，固定コア５側を向いた環状のばね座２４が形成される。固定コア５の第１縦孔１９にはすり割り付きパイプ状のリテーナ２３が圧入され，このリテーナ２３と前記ばね座２４との間に可動コア１２を弁体１８の閉弁側に付勢する弁ばね２２が縮設される。その際，リテーナ２３の第１縦孔１９への嵌合深さにより弁ばね２２のセット荷重が調整される。

可動コア１２には，固定コア５に対向するその後端面より僅かに突出する非磁性材製でリング状のストッパ部材３７が埋設される。このストッパ部材３７は，固定及び可動コア５，１２相互の吸引時，ストッパ部材３７が固定コア５の前端面に当接することで，固定コア５及び可動コア１２の対向端面間に所定のギャップを残存させるものである。

弁ハウジング２の外周には，固定コア５及び可動コア１２に対応してコイル組立体２８が嵌装される。このコイル組立体２８は，磁性円筒体４の後端部から固定コア５にかけてそれらの外周面に嵌合するボビン２９と，これに巻装されるコイル３０とからなっており，そのボビン２９の後端部には，その一側方に突出するカプラ端子３３の基端部が保持され，このカプラ端子３３にコイル３０の端末が接続される。このコイル組立体２８には，コイル３０を埋封するよう，その外周を覆う合成樹脂製の１次被覆層２７がモールド成形される。その際，前記カプラ端子３３を収容，保持してコイル組立体２８の一側方に突出するカプラ３４が１次被覆層２７と一体成形される。

　コイル組立体２８を囲繞する磁性体のコイルハウジング３１の前後両端部が磁性円筒体４及び固定コア５の外周面に溶接される。

　磁性円筒体４の後半部から燃料入口筒２６の前半部に亙りそれらの外周面には，コイル組立体２８，コイルハウジング３１及びカプラ３４の根元を埋封する合成樹脂製の２次被覆層３２がモールド成形により形成される。その際，２次被覆層３２の後端には，燃料入口筒２６の後方段部２６ａを覆う厚肉部３２ａが形成され，この厚肉部３２ａと，燃料入口筒２６の入口に圧入される燃料フィルタ４３の取り付けフランジ４３ａとの間において，燃料入口筒２６の外周面にＯリング５１が装着される。また磁性円筒体４の外周には，２次被覆層３２の前端面に密接するシール部材５２が装着される。

次に，この実施例の作用について説明する。

図示しない燃料ポンプから燃料入口筒２６に圧送される高圧燃料は燃料フィルタ４３で濾過された後，弁ハウジング２の内部，即ち燃料入口筒２６の中空部，固定コア５の第１縦孔１９，弁組立体Ｖの第２縦孔２０及び横孔２１，並びに弁座部材３の大径孔１７，テーパ孔１６及び弁体ガイド孔１５等を満たす。そしてコイル３０を消磁した状態では，弁ばね２２の付勢力で弁組立体Ｖは前方に押圧され，弁体１８を弁座８に着座させている。

コイル３０を通電により励磁すると，それにより生ずる磁束がコイルハウジング３１，磁性円筒体４，可動コア１２，固定コア５を順次走り，両コア５，１２間に発生する磁力による吸引力により可動コア１２が弁ばね２２のセット荷重に抗して固定コア５に吸引され，弁体１８が弁座８から離座するので，弁孔７が開放され，弁座部材３内の高圧燃料が弁孔７を出て，インジェクタプレート１０の燃料噴孔１１から，この電磁式燃料噴射弁Ｉを装着した図示しないスロットルボディ又はエンジンの吸気路に噴射される。

その際，特に弁組立体Ｖの第２縦孔２０に待機していた高圧燃料は，先ず弁軸１３に設けた単一の横孔２１を通して，弁座部材３の比較的大きな容積を持つ大径孔１７側にスムーズに流れるので，圧力損失が少ない。そして大径孔１７に移った高圧燃料はテーパ孔１６によりスムーズに絞られ，流速を上げながら弁体ガイド孔１５へと誘導され，弁体１４外周の複数の流路部１８，１８…を通過した後，円錐状の弁座８により更に絞られ，更に流速を上げながら，弁孔７を経てインジェクタプレート１０の燃料噴孔１１から高速で噴射されるので，その噴射燃料を良好に霧化させることができる。

ところで，上記横孔２１は弁軸１３に設けられ，可動コア１２には第２縦孔２０が通るのみであるから，横孔２１による可動コア１２の容量の減少を回避し，可動コア１２のコンパクト化，延いては電磁式燃料噴射弁Ｉのコンパクト化に寄与し得る。しかも，弁軸１３の横孔２１を単一としたことで，その横孔２１の放電加工や機械加工時には，バリの発生を最少に抑えてバリ取り作業を簡単にし，コストの低減に寄与し得るのみならず，弁軸１３の強度を確保しつゝその小径化を図ることができ，これに伴ない大径孔１７の有効容積の拡大を可能にする。

また前述のように，弁体ガイド孔１５の直径Ｄ１と大径孔１７の直径をＤ２との関係をＤ２／Ｄ１＜０．６とすることにより，大径孔１７から弁体ガイド孔１５にかけて，高圧燃料の流速を効果的に増加させることができると共に，弁体ガイド孔１５に支承される球状の弁体１４の小径化を可能にし，特に小型自動二輪車等に有効な小噴射流量型の小型電磁式燃料噴射弁Ｉを提供することができる。

さらに，大径孔１７及び弁体ガイド孔１５間を接続するテーパ孔１６のテーパ角度θを５０°～７０°に設定したことにより，テーパ孔１６において高圧燃料の流れをよりスムーズに絞ることができると共に，前記（１）式と相俟って弁座部材３の全長の増加を極力抑えることができ，電磁式燃料噴射弁Ｉのコンパクト化に寄与し得る。

さらにまた，弁軸１３を，可動コア１２より小径且つ前記弁体ガイド孔１５と略同径で第２縦孔２０を有する中空軸部１３ａと，この中空軸部１３ａの前端にテーパ状段部１３ｃを介して一体に連なり弁体ガイド孔１５より小径の中実軸部１３ｂとで構成したので，弁軸１３の減肉軽量化と，強度確保とを両立させることができる。

その際，中空軸部１３ａの前端部を弁体ガイド孔１５内に突入させて，中実軸部１３ｂと弁体ガイド孔１５の内周面との間に円筒状流路２５を画成したので，テーパ孔１６で絞られた高圧燃料の流れを円筒状流路２５で整流させた後，弁体１４外周の複数の流路部１８，１８…に分流させることになり，前記横孔２１が単一であっても，流路部１８への分流量を等しくさせ，燃料噴孔１１からの燃料噴射方向を安定させることができる。

以上，本発明の実施例について説明したが，本発明はそれに限定されることなく，その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば，弁体１４の外周面には，平坦な流路部１８に代えて，溝状の流路部を設けることもできる。

Claims

前端に弁座（８）及び弁孔（７）を有する弁座部材（３），固定コア（５），燃料入口筒（２６）を前後に連ねてなり内部を燃料流路とする弁ハウジング（２）と，この弁ハウジング（２）の外周に配設され，前記固定コア（５）を励磁すべく通電されるコイル（３０）と，前記弁ハウジング（２）に収容され，前記固定コア（５）の消磁及び励磁に伴ない前記弁座（８）と協働して前記弁孔（７）を開閉する弁組立体（Ｖ）とを備えてなり，前記弁組立体（Ｖ）を，前記弁座（８）に離，着座する，基本形が球状で外周に複数の流路部（１８）を有する弁体（１４）と，前記弁ハウジング（２）に摺動自在に嵌装される可動コア（１２）と，この可動コア（１２）の前端にそれより小なる直径をもって一体に突設されて弁体（１４）に連結する弁軸（１３）とで構成した電磁式燃料噴射弁において，
前記弁座部材（３）に，その弁座（８）に連なり前記弁体（１４）を摺動自在に案内する弁体ガイド孔（１５）と，この弁体ガイド孔（１５）の後端にテーパ孔（１６）を介して連なる，弁体ガイド孔（１５）より大径の大径孔（１７）とを設ける一方，前記燃料入口筒（２６）内に連通する第１縦孔（１９）を前記固定コア（５）に設け，この第１縦孔（１９）に連通する第２縦孔（２０）を前記可動コア（１２）から前記弁軸（１３）に亙り設けると共に，この第２縦孔（２０）を前記大径孔（１７）に開放する横孔（２１）を前記弁軸（１３）に設け，前記大径孔（１７）の直径Ｄ１と前記弁体ガイド孔（１５）の直径Ｄ２との関係を，Ｄ２／Ｄ１＜０．６とすることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
請求項１記載の電磁式燃料噴射弁において，
前記テーパ孔（１６）のテーパ角度（θ）を５０°～７０°に設定したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
　請求項１又は２記載の電磁式燃料噴射弁において，
　前記弁軸（１３）を，前記第２縦孔（２０）を有する中空軸部（１３ａ）と，この中空軸部（１３ａ）より小径で且つ中実であって中空軸部（１３ａ）の前端に連なる中実軸部（１３ｂ）とで構成し，この中空軸部（１３ａ）の前端部を前記弁体ガイド孔（１５）に突入させてこの中空軸部（１３ａ）と前記弁体ガイド孔（１５）の内周面との間に円筒状流路（２５）を画成したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。