WO2010150672A1 - 逆止形注出ノズルの取付装置 - Google Patents

Abstract

包装用フィルムへの逆止形注出ノズルの融着接合を効率よく行うことのできる、簡単で小型の機構からなる逆止形注出ノズルの取付装置を提供する。　この装置は、引裂き誘導疵で型取りされた逆止形注出ノズルの複数を形成したノズル型取りフィルム７を、連続走行される包装袋用フィルム１０に対して繰出し、各個の逆止形注出ノズルの基部を、外側シーラント層を介して、包装袋用フィルム１０の一方の側部の内側シーラント層に融着接合させる一方で、ノズル型取りフィルム７の不要部分を切り離して除去するものである。この装置はまた、走行中の包装袋用フィルム１０に対し、ノズル型取りフィルム７の逆止形注出ノズルを、等速走行下で押圧して融着接合させる一対の融着ローラ１１を設ける共に、この融着ローラ対１１を、包装袋用フィルム１０の走行経路側へ常時付勢される加熱ローラ１３と、包装袋用フィルム１０を、加熱ローラ１３上のノズル型取りフィルム７の、逆止形注出ノズル位置に間欠的に押圧する突起１４を有する貼付熱ローラ１５とで構成する。

Description

逆止形注出ノズルの取付装置

　この発明は、調味料、ワイン、日本酒、スープ、ドレッシングその他の液状の被包装物を充填包装するための、逆止機能をもつ注出ノズル付きの包装袋を製造する際に用いられる装置であって、とくに、可撓性を有する軟質フィルムからなる包装袋用積層フィルムに、逆止形注出ノズルを取付けるための装置に関する。

　セルフシール逆止機能を発揮するフィルム状の液体注出ノズル、およびそれを用いた包装袋としては、特開２００５−５９９５８号公報に開示されたようなものがある。この液体注出ノズルは、包装袋内に充填された液状の被包装物を、包装袋内に外気を注出物の身代わりに取り込むことなく注出する（即ち、逆止機能）一方で、被包装物の吐出量に応じて収縮ないしは潰れ変形するようになっている可撓性を有する軟質の包装袋本体に適用されるものである。そして、この該液体注出ノズル自身は、被包装物の注出の停止と同時に、その液状被包装物による濡れによって吐出口を自動的に密閉して（即ち、セルフシール作用）、包装袋本体内への外気の侵入を確実に阻止するように機能するものである。
　この液体注出ノズルは、包装袋本体と一体に構成される場合の他、包装袋本体に事後的に融着接合される場合にあっては、その基端部を、軟質な包装袋本体の側部もしくは頂部の内表面に、最外層のシーラント層によって融着接合されるものである。
　この液体注出ノズルは、熱可塑性の一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と、それを挟んで積層した内側および外側に位置することとなるシーラント層とを具える、３層の積層フィルムを、たとえば、表・裏で一対となる二枚の積層フィルムまたは、中央部で表裏に折返してなる一対とする一枚の積層フィルムを、内側となるシーラント層どうしを対向させた姿勢で、基端辺を除く周辺部分を相互に融着させて形成される。
　そして特開２００８−５５７３９号公報には、このような逆止機能を有するフィルム状の液体注出ノズルを、包装袋本体用の、多くは積層構造になる軟質包装用フィルムの適所（多くはフィルム側縁部）に、その包装用フィルムの連続走行下で簡易に、かつ能率良く取り付けるための注出ノズルの取付け装置についての基本的な考え方が記載されている。
　かかる注出ノズルの取付け装置は、多数の注出ノズルが予め形成されたノズルフィルムの巻回ロールを支持する繰出し軸と、繰出し軸上の巻回ロールからノズルフィルムを所要の速度で連続的に引き出すフィードロールと、たとえば、充填包装機の、包装用フィルムの連続走行経路内に配置されて、多くは、積層構造になる包装用フィルムのベースフィルム層側に常時接触する熱ロールと、この熱ロールに対して進退変位されて、熱ロール上の包装用フィルムの表面のシーラント層に、ノズルフィルムの外表面のシーラント層を押圧して、注出ノズルをヒートシールによって包装用フィルムに接合させる圧着ロールと、注出ノズルを包装用フィルムも接合させた後の、ノズルフィルムの不要部部分をその注出ノズルから切り離す分離ロールと、ノズルフィルムの不要部分の巻取り軸とを具えてなる。

　この発明は、前記の特開２００８−５５７３９号公報に記載された、注出ノズルの取付け装置の改良に係るものである。その目的とするところは、ノズルフィルムが連続的または間欠的に繰出し走行されるとに関係なく、簡単にして小型の機構からなり、簡易な作動制御の下で、逆止形注出ノズルの、包装用フィルムへの融着接合効率を大幅に向上させることのできる、逆止形注出ノズルの取付装置を提供することにある。

　この発明の、逆止形注出ノズルの取付装置は、引裂き誘導疵を付して切り離し容易に型取りされた逆止形注出ノズルの複数が、所定のピッチで予め整列して形成された軟質積層構造のノズル型取りフィルムを、連続走行される積層構造の包装袋用フィルムに対して、間欠的または連続的に繰出し同期走行させる機構；各個の逆止形注出ノズルの基部を、それの外表面側のシーラント層を介して、包装袋用フィルムの一方（袋の内側相当部分）の側部のシーラント層に融着接合させる機構；ノズル部分の型抜き後のノズル型取りフィルムの不要部分を、引裂き誘導疵に沿って各逆止形注出ノズルから切り離して除去する機構；からなるものである。
　そして、この取付け装置は、ノズル型取りフィルムの巻回ロールを支持する繰出軸を設けるとともに、包装袋用フィルムを隔てて対向するように配置され、相互に同期して逆向きに回動駆動し、連続走行中の包装袋用フィルムに、繰出軸から繰り出されて包装袋用フィルムと等速で走行するノズル型取りフィルムの逆止形注出ノズルを、押圧下で融着接合させる一対の融着ローラを有し、この一対の融着ローラが、ノズル型取りフィルムを巻き掛けられて、包装袋用フィルムの走行経路側へ常時付勢される、ヒータ内蔵の加熱ローラと、包装袋用フィルムを、加熱ローラ上のノズル型取りフィルムの、逆止形注出ノズル位置に間欠的に押圧する、これもヒータ内蔵の突起を有する貼付熱ローラと、を設けて構成されているものである。
　前記取付装置において、回転駆動される加熱ローラは、ノズル型取りフィルムを挟み込む、たとえば弾性のニップローラを備えることが好ましく、この加熱ローラとニップローラとの間にノズル型取りフィルムを挟む込むことで、ノズル型取りフィルムの、加熱ローラに対するスリップを防止して、そのノズル型取りフィルムを、加熱ローラの駆動周速と等速で、確実に走行させることができる。
　また、この取付装置では、ノズル型取りフィルムの、逆止形注出ノズルから切り離した不要部分を巻取る、所要の速度で回転駆動される巻取軸を設けることが好ましい。この巻取軸の採用により、該ノズル型取りフィルムの不要部分を、巻取軸上に円滑に巻取り得ることはもちろん、このノズル型取りフィルムの繰出し走行速度との関連の下で、その走行をアシストすることができる利点がある。
　そしてまた、繰出軸および巻取軸のそれぞれと、一対の融着ローラとの間のそれぞれには、ともに複数本のノズルフィルムガイドローラを配設することが好ましい。それは、ノズルフィルムガイドローラの採用によって、一対の融着ローラの前後のそれぞれで、ノズル型取りフィルムが蛇行したり、皺が発生する等がなく、所期した通りに適正に走行させることができる。
　ところで、一対の融着ローラを隔てて位置する、ともに複数本のノズルフィルムガイドローラのうち、融着ローラ対に最も近接して位置する各一本は、ノズル型取りフィルムの張力を調整するダンサーローラであることが好ましい。このダンサーローラの採用により、対をなす融着ローラの周速、即ち、ノズル型取りフィルムの走行速度を、そのノズル型取りフィルムが間欠的または連続的に繰出されるとにかかわらず、連続走行される包装袋用フィルムの速度と等速にするときの、また、巻取軸の速度を、ノズル型取りフィルムの走行速度とするときの、ノズル型取りフィルムの速度の早遅を、このダンサーローラの変位によって有効に吸収することができる。
　ここで、一対の融着ローラに対し、繰出軸側および巻取軸側の少なくとも一方に、ノズル型取りフィルムを挟持下で回転駆動されるフィルム送りローラを配設したときは、ノズル型取りフィルムを巻き掛けた状態で回転駆動される加熱ローラに対する、該ノズル型取りフィルムのスリップのおそれをより有効に取り除いて、ノズル型取りフィルムの繰出し走行速度をより適正なものとすることができる。
　以上のような装置において、一対の融着ローラを構成する加熱ローラおよび貼付熱ローラはいずれも、所要に応じて間欠的もしくは連続的に回転駆動されるローラとすることができる。

　この発明の逆止形注出ノズルの取付装置では、とくに、回転駆動下で、ノズル型取りフィルムに予め形成された逆止形注出ノズルを、包装袋用フィルムの側部に、押圧して融着接合させる一対の融着ローラが、ノズル型取りフィルムを包装袋用フィルムの走行経路側へ、たとえばシリンダーによって常時付勢させる加熱ローラと、包装袋用フィルムを回転駆動下で、加熱ローラ上のノズル型取りフィルムの、逆止形注出ノズル位置に間欠的に押圧する突起を有する貼付熱ローラと、から構成されている。
　このことにより、本発明では、従来技術の取付け装置において採用されている包装袋用フィルムに常時接触する長尺の熱ロールを設ける必要がない。さらに、本発明では、その長尺熱ロールを熱絶縁構造部分と、非熱絶縁構造部分とに区分し、ノズル型取りフィルムをその非熱絶縁構造部分に対応させて走行させる必要がないので、装置の小型化と構造の簡素化を実現することができる。
　また、本発明によれば、一定速度で連続走行される包装袋用フィルムに対し、ノズル型取りフィルムを、タイミングを合わせて進退変位させて、該ノズル型取りフィルムの型抜きされる逆止形注出ノズルを、包装袋用フィルムの所定位置に融着接合させる圧着ロールが不要になる。従って、装置の作動制御が簡易なものになり、装置構造を一層簡単にすることができる。
　また、本発明によれば、ともに回転駆動される一対の融着ローラの回転速度を制御することで、各逆止形注出ノズルを、包装袋用フィルムの所定位置に確実に融着接合させることができるので、その注出ノズルの融着接合効率を大幅に向上させることができる。
　このようなノズル取付装置においては、たとえば、弾性ニップローラを設け、この弾性ニップローラと、回転駆動される一対の融着ローラを構成する加熱ローラとによってノズル型取りフィルムを挟み込むことが好ましい。この場合、該ノズル型取りフィルムの、加熱ローラに対するスリップをより有効に防止して、ノズル型取りフィルムの走行速度と、加熱ローラの駆動周速とを、確実に等速にすることができる。
　また、本発明では、ノズル型取りフィルムの、逆止形注出ノズルから切り離した不要部分を巻取るための、所要の速度で回転駆動する巻取軸を設けたことにより、一対の融着ローラが間欠的あるいは連続的に回転されるとに関係なく、該ノズル型取りフィルムの不要部分を、所期した張力の作用下で、巻取軸上に円滑に巻取ることができる。しかも、その巻取軸が、加熱ローラ等の周速と等しい速度で回転駆動するときは、ノズル型取りフィルムの繰出し走行をアシストすることもできる。
　この場合、繰出軸および巻取軸のそれぞれと、一対の融着ローラとの間のそれぞれに、ともに複数本のノズルフィルムガイドローラを配設することが好ましく、この場合、融着ローラ対の前後のそれぞれで、ノズル型取りフィルムの蛇行を有効に防止することができるとともに、ノズル型取りフィルムへの皺の発生を防止することができる。
　そしてまた、一対の融着ローラを隔てて位置する、ともに複数本の前記ノズルフィルムガイドローラのうち、融着ローラに最も近接する位置にある各一本のノズルフィルムガイドローラは、ノズル型取りフィルムの張力を調整するダンサーローラとすることが好ましい。この場合、ノズル型取りフィルムが間欠的または連続的に繰出されると否とにかかわらず、一対の融着ローラの駆動周速に基づくノズル型取りフィルムの繰出し速度を、一定速度で連続走行される包装袋用フィルムの走行速度と等速にするに当って、該ノズル型取りフィルムの走行速度の早遅を、ダンサーローラの変位をもって十分円滑に、かつ迅速に吸収することができる。
　ところで、一対の融着ローラに対し、繰出軸側および巻取軸側の少なくとも一方に、ノズル型取りフィルムの挟持下で、たとえば、融着ローラの周速と等速で回転駆動されるフィルム送りローラを設けた場合は、ノズル型取りフィルムの、加熱ローラ等に対するスリップのおそれをより効果的に取り除くことができると共に、ノズル型取りフィルムの繰出し走行速度を、加熱ローラ周速に、より正確に対応させることができる。
　なお、ノズル型取りフィルムの繰出し走行速度を、所要の時点で一対の融着ローラの周速に高精度に対応させて、包装袋用フィルムの連続走行速度と、確実に等速にできる場合は、一対の融着ローラの加熱ローラおよび貼付熱ローラのそれぞれの回転は、間欠的および連続的のいずれともすることができる。

図１は、この発明の実施の形態を示す略線正面図である。
図２は、包装袋用フィルムへの逆止形注出ノズルの融着接合様式を模式的に示す図である。
図３は、他の実施形態を示す略線正面図である。

　図１は、この発明の実施形態を示す略線正面図であり、逆止形注出ノズルの取付装置１は、ベースプレート２の、図の左端部で既存の自動充填包装機に付設することができる。
　図中の３は、ブレーキの作用下で、軟質積層構造のノズル型取りフィルムの巻回ロールを支持し、その巻回ロールからのノズル型取りフィルムの繰出し走行を許容する繰出軸を示す。
　図中の４は、駆動モータによって回転駆動され、ノズル型取りフィルムに整列姿勢で形成された逆止形注出ノズルの基部を、連続走行される、通常は積層構造になる包装袋用フィルムの所要個所に融着接合させた後、該逆止形注出ノズルから切り離された状態の、ノズル型取りフィルムの不要部分を巻取る巻取軸を示す。
　図中の５は、逆止形注出ノズルの複数を、整列姿勢で予め形成したノズル型取りフィルムの巻回ロールを、そして６は、包装袋用フィルムの一方の側面で、所定の個所に各個の逆止形注出ノズルを融着接合させた後の、ノズル型取りフィルムの、不要部分巻回ロールを、それぞれ示す。
　ここで、繰出軸３上の巻回ロール５から繰出し走行される、軟質積層構造のノズル型取りフィルム７は、図２に模式的に示すように、逆止形注出ノズル８の複数が予め整列姿勢で形成され、各個の逆止形注出ノズル８の周りを囲繞する、たとえばミシン目状に形成した引裂き誘導疵９を有する。
　そして、ノズル型取りフィルム７に引裂き誘導疵９によって囲繞され、等間隔に型取りされた各逆止形注出ノズル８は、一定速度で連続走行される、積層構造の包装袋用フィルム１０の一方の側部と、ノズル８基部の外表面のそれぞれのシーラント層同士の、たとえばヒートシールによる融着によって、図に斜線を施して示すように接合される。
　そして、ノズル型取りフィルム７の残余の不要部分（フィルム本体）は、引裂き誘導疵９に沿って各逆止形注出ノズル８から切り離され、巻取軸４の回転駆動等に基いて、その巻取軸４上に巻取られて不要部分巻回ロール６となる。
　なおこの場合、巻取軸４は、ノズル型取りフィルム７の繰出し走行速度とほぼ等速となる周速で回転駆動されることとなる。
　また、図１に示す装置では、ヒータを内蔵した一対の融着ローラ１１を、一定速度で連続走行される包装袋用フィルム１０を隔てて対向するように設ける。この融着ローラ１１は、相互に同期して等速で、間欠的もしくは連続的に回転駆動されるものであって、走行中の包装袋用フィルム１０に対し、繰出軸３から繰出されて包装袋用フィルムと等速で走行するノズル型取りフィルム７の逆止形注出ノズル８の基端部のみを押圧して、たとえば、幅（ａ）３~５０ｍｍ、長さ（ｂ）２０~１５０ｍｍで融着接合させるものである。なお、包装袋用フィルム１０の接合間隔は包装袋の大きさに従って５０ｍｍ~５００ｍｍ程度とする。
　ここで、この一対の融着ローラ１１のそれぞれは、ノズル型取りフィルム７が巻き掛けられて、包装袋用フィルム１０の走行経路側へ、たとえばシリンダ１２によって常時付勢されているヒータ内蔵の加熱ローラ１３と、包装袋用フィルム１０を、加熱ローラ１３上のノズル型取りフィルム７の、逆止形注出ノズル８の位置に間欠的に押圧する突起１４を有するヒータ内蔵の貼付熱ローラ１５と、から構成されている。
　なお、ノズル型取りフィルム７から型抜きされた逆止形注出ノズル８および包装袋用フィルム１０は、それぞれ相互に対向するシーラント層を介して、前記加熱ローラ１３および貼付熱ローラ１５からの供給熱量と、突起１４の押圧力とによって融着接合される。
　従って、貼付熱ローラ１５の突起１４は、包装袋用フィルム１０への逆止形注出ノズル８の接合個所以外の領域に対しては、包装袋用フィルム１０から離隔して位置することになる。
　また図１に示す装置では、融着ローラ１１を構成する加熱ローラ１３に、ノズル型取りフィルム７を、たとえば弾性的に押圧して挟み込み、加熱ローラ１３に対するノズル型取りフィルム７のスリップを防止するニップローラ１６を設ける。
　そしてまた、図１の装置では、繰出軸３および巻取軸４のそれぞれと、一対の融着ローラ１１との間のそれぞれに、ともに複数本のノズルフィルムガイドローラ１７、１８および１９、２０を配設し、走行されるノズル型取りフィルム７の蛇行および、そこへの皺の発生等を防止する。
　ところで、これらのノズルフィルムガイドローラ１７，１８および１９，２０のうち、融着ローラ対１１に最も近接して位置する各一本のガイドローラ１８、２０は、シリンダ２１、２２およびばね手段等に連結されてノズル型取りフィルム７の張力を調整するダンサーローラとすることが、ノズル型取りフィルム７の、加熱ローラ１３への追従走行性を高める上で好ましい。
　以上に述べたところにおいて、より好ましくは、一対の融着ローラ１１の繰出軸側および巻取軸側の少なくとも一方、図では双方に、回転駆動されてノズル型取りフィルム７を挟持するフィルム送りローラ２３、２４を設け、繰出されるノズル型取りフィルム７の、加熱ローラ１３への追従走行性をより一層高める。
　以下、この装置によって、ノズル型取りフィルム７に形成した逆止形注出ノズル８を、連続的に走行される包装袋用フィルム１０に融着接合させる方法を説明する。まず、ノズル型取りフィルム７を、各種のローラに、図に実線で示すように巻き掛ける。この状態で、そのノズル型取りフィルム７を巻回ロール５から連続的もしくは間欠的に繰出し走行させる。そして、フィルムマークセンサ２５が、包装袋用フィルム１０の、注出ノズル接合箇所の所定位置への到達を検知したときは、融着ローラ１１の周速を、包装袋用フィルム１０の走行速度まで次第に増加させる。さらに、包装袋用フィルム１０のノズル接合個所が融着ローラ１１に達したときは、その包装袋用フィルム１０と等速で走行されているノズル型取りフィルム７の逆止形注出ノズル８に、包装袋用フィルム１０を、貼付熱ローラ１５の突起１４を介して押圧するとともに加熱する。このようにして、包装袋用フィルム１０の一方の側部のシーラント層を、逆止形注出ノズル８の一方の外表面に、図２に斜線を施して示すように融着させる。
　このようにして逆止形注出ノズル８は、包装袋用フィルム１０に融着接合され、一方、ノズル型取りフィルム７は、その走行経路を、包装袋用フィルム１０の走行経路から離隔させることで引裂き誘導疵９に沿って逆止形注出ノズル８から切り離される。そして、そのノズル型取りフィルム７の不要部分は、巻取軸４上に巻き取られて、不要部分巻回ロール６を形成する。
　この一方で、包装袋用フィルム１０に接合された逆止形注出ノズル８は、包装袋用フィルム１０と一体となって自動充填包装機内を走行する。
　ここにおいて、ニップローラ１６、ダンサーローラ１８、２０および、回転駆動されるフィルム送りローラ２３、２４はいずれも、ノズル型取りフィルム７の、融着ローラ１１への追従走行性を高めるべく機能することは前述した通りである。
　なお、図１に示すところでは、それぞれのフィルム送りローラ２３、２４をともに、ノズル型取りフィルム７を挟持するべく、対をなすローラにて構成することとしているが、各フィルム送りローラは、ノズル型取りフィルム７に対して大きな摩擦力を発生できる、単一の回転駆動ゴムローラ等によって構成することも可能である。
　図３は、フィルム送りローラ２３、２４のそれぞれを、回転駆動される各一本のゴムローラにて構成するとともに、ノズル型取りフィルム７の繰出しおよび巻取り回転方向を図１に示すところとは逆とし、そして、そのフィルム７を繰出し側のフィルム送りローラ２３に巻き掛けることなく延在させたものである。
　ノズル型取りフィルム７の走行速度を、加熱ロール１３の回転周速に高精度に対応させ得る場合は、ノズル型取りフィルム７を図３に示すように巻き掛けた場合によっても、またたとえば、図３に仮想線で示すように、フィルム送りローラ２４への巻き掛けを省いても、ノズル型取りフィルム７を、包装袋用フィルム１０に対して所期した通りに走行させ、その包装袋用フィルム１０に、逆止形注出ノズル８を、図２に示すように適正に融着接合させることができる。

Claims (7)

1. 引裂き誘導疵で型取りされた逆止形注出ノズルの複数が、予め整列姿勢で形成されたノズル型取りフィルムを、連続走行される包装袋用フィルムに対して繰出し走行させて、各個の逆止形注出ノズルの基部を、それの外表面のシーラント層で、包装袋用フィルムの一方の側部のシーラント層に融着接合させる一方、ノズル部分の型抜き後のノズル型取りフィルムの不要部分を、引裂き誘導疵に沿って各逆止形注出ノズルから切り離して除去する逆止形注出ノズルの取付装置であって、
   　前記ノズル型取りフィルムの巻回ロールを支持する繰出軸を設けるとともに、包装袋用フィルムを隔てて対向するように配置され、相互に同期して回動駆動し、走行中の包装袋用フィルムに、繰出軸から繰り出されて包装袋用フィルムと等速で走行する前記ノズル型取りフィルムの逆止形注出ノズルを、押圧下で融着接合させる一対の融着ローラを設け、
   この一対の融着ローラが、ノズル型取りフィルムが巻き掛けられ、包装袋用フィルムの走行経路側へと常時付勢される加熱ローラと、包装袋用フィルムを、加熱ローラ上のノズル型取りフィルムの、逆止形注出ノズル位置へと間欠的に押圧する突起を有する貼付熱ローラと、で構成されてなることを特徴とする逆止形注出ノズルの取付装置。
2. 前記加熱ローラは、ノズル型取りフィルムを挟み込むためのニップローラが設けられていることを特徴とする請求の範囲１に記載の逆止形注出ノズルの取付装置。
3. 前記ノズル型取りフィルムの、逆止形注出ノズルから切り離した不要部分を巻き取るための巻取軸が設けられてなることを特徴とする請求の範囲１もしくは２に記載の逆止形注出ノズルの取付装置。
4. 前記繰出軸および巻取軸のそれぞれと、一対の融着ローラとの間のそれぞれには、ともに複数本のノズルフィルムガイドローラが配設されてなることを特徴とする請求の範囲３に記載の逆止形注出ノズルの取付装置。
5. 前記一対の融着ローラを隔てて位置する、ともに複数本のノズルフィルムガイドローラのうち、融着ローラ対に最も近接して位置する各一本は、ノズル型取りフィルムの張力を調整するダンサーローラであることをを特徴とする請求の範囲４に記載の逆止形注出ノズルの取付装置。
6. 前記一対の融着ローラの、繰出軸側および巻取軸側の少なくとも一方に、ノズル型取りフィルムを挟持するフィルム送りローラが配設されていることを特徴とする請求の範囲３~５のいずれかに記載の逆止形注出ノズルの取付装置。
7. 前記一対の融着ローラを構成する加熱ローラおよび貼付熱ローラのそれぞれはともに、間欠的もしくは連続的に回転駆動されるローラであることを特徴とする請求の範囲１~６のいずれかに記載の逆止形注出ノズルの取付装置。

Images