WO2010131732A1 - 非接触給電装置 - Google Patents

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Abstract

 非接触給電装置(20)は、交流電源(6)により一次巻線(101)から電力が供給される二次巻線(201)を備える。Zの周波数に対するインピーダンス特性(Z)は前記交流電源(6)の基本波成分の周波数(f)の付近に極大値(ZMAX)を有し、Zの周波数に対するインピーダンス特性(Z)は、前記基本波成分の周波数(f)に最も近く、極大値(ZMAX)をとる周波数(fMAX)と、前記基本波成分の周波数(f)に最も近く、極小値(ZMIN)をとる周波数(fMIN)との間に前記基本波成分の周波数(f)を有する。Zは、前記一次巻線(101)と前記二次巻線(201)の間の結合係数(k)が所定の値(0.3)であり、前記交流電源(6)の出力側から見た一次側のみのインピーダンス(Z1)を示し、Zは、前記一次巻線(101)と前記二次巻線(201)の間の前記結合係数(k)が前記所定の値(0.3)であり、前記二次巻線(201)に接続される負荷(72)側から見た二次側のみのインピーダンス(Z)を示す。

Description

非接触給電装置
  本発明は、非接触給電装置に関する。
 交流電源で駆動される一次巻線に直列コンデンサを接続し、二次巻線に並列コンデンサを接続し、それぞれのコンデンサの値を所定の数式に基づき設定することで、理想トランスと略等価にする非接触給電装置が知られている。(特許文献1)
国際公開第2007/029438号
 しかしながら、従来の非接触給電装置において、一次巻線と二次巻線との間の結合係数が一定であることを前提に高効率を実現するようコンデンサ等を設定しているため、当該結合係数が変化する場合、トランスの効率の変化が大きいという問題があった。
 そこで、本発明は、結合状態が変化する条件下においても、トランスの効率の変化を小さくする非接触給電装置を提供する。
 本発明において、Zの周波数に対するインピーダンス特性は、前記交流電源の基本波成分の周波数の付近に極大値を有し、Zの周波数に対するインピーダンス特性は、前記基本波成分の周波数に最も近く、極大値をとる周波数と、前記基本波成分の周波数に最も近く、極小値をとる周波数との間に前記基本波成分の周波数を有することにより、上記課題を解決する。
 本発明によれば、結合係数の変動に応じて、交流電源の出力側から見た周波数に対するインピーダンスの位相特性が基本波周波数の付近を中心として回転するよう変化するため、結合係数に応じて当該インピーダンスが設定される場合において、当該インピーダンスの位相が変動する幅が小さくなり、その結果、効率の低下を抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る非接触給電装置の電気回路図である。 図2aは、図1の一次巻線及び二次巻線の平面図と斜視図である。 図2bは、図1の一次巻線及び二次巻線の平面図と斜視図である。 図3aは、二次巻線の平面方向のずれに対する相互インダクタンスMの変化を示す。 図3bは、二次巻線の高さ方向のずれに対する相互インダクタンスMの変化を示す。 図4は、従来の非接触給電装置において、入力インピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図5は、図1の非接触給電装置において、入力インピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図6aは、図1の非接触給電装置において、一次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図6bは、図1の非接触給電装置において、二次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図7は、結合係数に対する給電効率を示す特性図である。 図8は、平面方向のズレに対する給電効率を示す特性図である。 図9は、結合係数に対する交流電源の出力電流を示す特性図である。 図10は、本発明の第2実施形態に係る非接触給電部の電気回路図である。 図11は、図10の非接触給電装置において、一次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図12は、本発明の第3実施形態に係る非接触給電部の電気回路図である。 図13は、図12の非接触給電装置において、一次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図14は、本発明の第4実施形態に係る非接触給電部の電気回路図である。 図15は、図14の非接触給電装置において、一次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図16は、本発明の第5実施形態に係る非接触給電部の電気回路図である。 図17は、図16の非接触給電装置において、二次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図18は、本発明の第6実施形態に係る非接触給電部の電気回路図である。 図19は、図18の非接触給電装置において、二次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図20は、本発明の第7実施形態に係る非接触給電部の電気回路図である。 図21は、図20の非接触給電装置において、二次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図22は、本発明の第8実施形態に係る非接触給電部の電気回路図である。 図23は、図22の非接触給電装置において、二次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図24は、本発明の第9実施形態に係る非接触給電部の電気回路図である。 図25は、図24の非接触給電装置において、二次側のみのインピーダンスの周波数に対する位相特性を示す。 図26は、本発明の第10実施形態に係る非接触給電装置の回路図である。 図27は、図26の非接触給電部の回路のうち、1次側の回路の回路図である。 図28は、図27の回路のインピーダンス特性及び位相特性を示すグラフである。 図29は、図26の非接触給電部の回路の2次側(受信側)の回路をのうち、二次巻線とコンデンサとの並列回路の回路図である。 図30は、図26の非接触給電部の2次側のインピーダンス特性及び位相特性を示すグラフである。 図31は、図26の非接触給電部のうち、2次側の回路の回路図である。 図32は、図26の非接触給電部の等価回路の回路図である。 図33は、複素平面における、図26の非接触給電部のインピーダンス特性を示す。 図34は、複素平面における、インピーダンス特性を示す。 図35aは、図26の非接触給電部のインピーダンス特性を示す。 図35bは、図26の非接触給電部の位相特性を示す。 図36は、本発明の第11実施形態に係る非接触給電装置を示す回路図である。 図37は、図36の制御部のブロック図である。 図38は、図36の非接触給電部において、時間に対する供給電圧の出力特性を示す。 図39は、図36の制御部における、キャリア波形、スイッチングパルス、スイッチングパルス及び供給電圧の出力波形を示す。 図40は、図36の制御部の制御手順を示すフローチャートである。 図41は、実施例1における、時間に対する供給電圧及び電流の特性を示す。 図42は、実施例2における、時間に対する供給電圧及び電流の特性を示す。 図43は、実施例1における、周波数に対するEMI(Electro-Magnetic-Interference)レベルの特性を示す。 図44は、実施例2における、周波数に対するEMIレベルの特性を示す。 図45は、実施例1と実施例2のそれぞれのインバータ損失を示すグラフである。 図46は、結合係数に対する、実施例1及び実施例2の効率の特性を示すグラフである。 図47は、実施例3における、時間に対する供給電圧及び電流の特性を示す。 図48は、実施例2と実施例3のそれぞれのインバータ損失を示すグラフである。 図49は、図36の非接触給電部において、デューティ比、周期及び休止期間に対するEMIレベルの最大値の特性を示すグラフである。 図50は、図36の非接触給電部において、デューティ比、周期及び休止期間に対する効率の特性を示すグラフである。
 以下、発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
 (第1実施形態)
 本発明の第1実施形態に係る非接触電源回路装置の一例として、電気自動車等の車両用電池及び電力負荷と共に用いられる非接触給電装置20を説明する。
 図1は、非接触給電装置20の電気回路図を示している。本第1実施形態に係る非接触給電装置20は、高周波交流電源回路6と、高周波交流電源回路6から出力された電力の非接触給電を行う非接触給電部10と、非接触給電部10により電力が供給される負荷7とを備えている。
 高周波交流電源回路6は、三相交流電源64と、三相交流電源64に接続され且つ三相交流を直流に整流する整流器61と、平滑コンデンサ62を介して整流器61に接続され且つ整流電流を高周波電力に逆変換する電圧型インバータ63とを備えている。整流器61は、ダイオード61aとダイオード61b、ダイオード61cとダイオード61d、及び、ダイオード61eとダイオード61fを三並列に接続し、それぞれの中間接続点に三相交流電源64の出力を接続する。電圧型インバータ63は、MOSFETのパワートランジスタ等にダイオードを逆並列に接続するスイッチング素子63aと(スイッチング素子63aと)同様のスイッチング素子63bとの直列回路及び(スイッチング素子63aと)同様のスイッチング素子63c・スイッチング素子63dとの直列回路を並列に接続し、平滑コンデンサ62を介して、整流器61に接続する。そして、スイッチング素子63aとスイッチング素子63bとの中間接続点及びスイッチング素子63cとスイッチング素子63dとの中間接続点が、それぞれ非接触給電部10の一次側である送電回路部100に接続される。電圧型インバータ63は、非接触給電部10に数kHz~100kHz程度の交流電力を供給する。
 非接触給電部10は、トランスの入力側である送電回路部100と、トランスの出力側である受電回路部200を有する。送電回路部100は、一次巻線101と、一次巻線101に並列に接続されるコンデンサ102とを有する。受電回路部200は、二次巻線201と、二次巻線201に並列に接続されるコンデンサ202と、二次巻線201とコンデンサ202との並列回路に直列に接続されるコンデンサ203とを有する。
 負荷部7は、非接触給電部10より供給される交流電力を直流に整流する整流部71と、整流部71に接続される負荷72とを有する。整流部71は、ダイオード71aとダイオード71b、及び、ダイオード71cとダイオード71dを並列に接続し、それぞれの中間接続点に受電回路部200の出力を接続する。そして、整流部71の出力を負荷72に接続する。
 次に、図2及び図3を用いて、図1に示す非接触電源回路装置(非接触給電装置20)を車両と駐車場に備える場合、一次巻線101と二次巻線201の相互インダクタンスMについて、説明する。
 本第1実施形態は、二次巻線201を含む受電回路部200及び負荷部7を例えば車両に備え、一次巻線101を含む送電回路部100及び高周波交流電源回路6を地上側として例えば駐車場に備える。電気自動車の場合、負荷72は、例えば二次電池に対応する。二次巻線201は、例えば車両のシャシに備えられる。そして、当該二次巻線201が一次巻線101の上になるよう、車両の運転手が当該駐車場に駐車し、電力が一次巻線101から二次巻線201に供給され、負荷72に含まれる二次電池が充電される。
 図2a及び図2bは、一次巻線101及び二次巻線201の平面図と、斜視図を示す。図2a及び図2bにおいて、X軸及びY軸は、一次巻線101及び二次巻線201の平面方向を示し、Z軸は、高さ方向を示す。図2a及び図2bにおいて、a)は、一次巻線101及び二次巻線201の平面図を、b)は、二次巻線201の斜視図を、c)は一次巻線101の斜視図を示す。なお、説明のために、一次巻線101及び二次巻線201は共に円形の同一形状とするが、本例は必ずしも円形にする必要はなく、また一次巻線101と二次巻線201とを同一の形状にする必要はない。
 図2aに示すように、平面方向であるX軸、Y軸方向において、二次巻線201が一次巻線101に合致するよう、車両が駐車場に駐車されればよいが、運転者の技量により、図2bに示すように、一次巻線101と二次巻線201との相対的な位置が、平面方向において、ずれてしまうことがある。また、車両の高さは、車両の種類によって異なるため、一次巻線101と二次巻線201との高さは、車高によっても異なる。
 図3aは、図2に示すX軸方向の二次巻線201のずれに対する相互インダクタンスMの変化を示し、図3bは、図2に示すZ軸方向の二次巻線201のずれに対する相互インダクタンスMの変化を示す。図2aに示すように、一次巻線101の中央と二次巻線201の中央が一致する場合、一次巻線101と二次巻線201との間の漏れ磁束は少なく、図3aのX軸の値がゼロに相当し、相互インダクタンスM又は結合係数kは大きくなる。一方、図2aに対して図2bに示すように、一次巻線101と二次巻線201との位置がX軸方向にずれると、漏れ磁束が多くなり、図3aに示すように、相互インダクタンスM又は結合係数kは小さくなる。また、一次巻線101と二次巻線201のZ軸(高さ)方向のズレが大きくなると、図3bに示すように、相互インダクタンスM又は結合係数kは小さくなる。
 ところで、電動歯ブラシやひげ剃りシェーバー等のコードレス化された家電製品や携帯機器の充電に採用されている非接触の電力供給装置等は、一次巻線101と二次巻線201との間が相対的に移動しないため、上記のように、相互インダクタンスMが変動することを想定しなくてもよい。そのため、固定化されている相互インダクタンスMを前提として、特定の結合係数kの下、受電回路部200へ効率よく電力が供給されるよう、送電回路部100及び受電回路部200に含まれるコンデンサ・インダクタが回路設計される。
 図4は、上記の特許文献1に示す非接触給電装置において、交流電源の出力側からみた入力インピーダンス(Zin)の位相を、一次巻線と二次巻線との結合係数の違いにより示したものである。ここでfは、交流電源の基本波成分の周波数を示す(以下、基本波周波数と称す。)。スイッチング電源として、例えばインバータの出力を送電回路部100へ接続する場合、当該インバータを駆動させるスイッチング素子のスイッチング周波数に基本波周波数fは依存する。本第1実施形態においては、スイッチング素子63a~63dのスイッチング周波数に基本波周波数fは依存する。
 図4に示すように、結合係数kが0.1の場合、基本波周波数(f)の付近で入力インピーダンスの位相特性がゼロとなるため、供給電力の力率は1となり、効率よく電力を負荷に供給できる。一方、送電回路部100及び受電回路部200に含まれるコンデンサ・インダクタの設定を変えず、一次巻線101と二次巻線201との位置をずらし、結合係数kを変化させると、結合係数kが0.2の場合、基本波周波数(f)の付近の位相が大きく遅れる。そのため、供給電力の力率が下がり、電力供給の効率が悪くなる。さらに、結合係数kを変化させ、結合係数kが0.3の場合、基本波周波数(f)の付近の位相はさらに大きく遅れ、供給電力の力率が下がり、電力供給の効率が悪くなる。
 すなわち、結合係数kが0.1となる、一次巻線101と二次巻線201との位置で、電力が入力されれば、効率良く電力が供給される。しかし、一次巻線101と二次巻線201との位置がすれて結合係数kが変動すると、二次側へ供給される電力が著しく減ってしまい、効率が悪くなる。
 本第1実施形態では、一次巻線101と二次巻線201との結合係数kが所定の値をとる場合、高周波交流電源回路6側からみた非接触給電部10の入力インピーダンス(Zin)の位相特性が、高周波交流電源回路6の基本波成分の周波数(f)付近で、周波数軸と平行になる。図5に示すように、本第1実施形態の非接触給電装置20では、結合係数kが0.3の時、基本波周波数(f)の付近で、入力インピーダンス(Zin)の位相特性が周波数軸に対して平行になる。また、言い換えると、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は段差を有しており、基本波周波数(f)の付近で平らになる特性を有している。この時、入力インピーダンス(Zin)の位相はゼロに近くなるため、供給電力の力率は1に近くなり、非接触給電部10は、効率よく電力を二次側へ供給する。なお、「周波数軸と平行にする」とは、周波数軸と厳密に平行する必要はなく、少しの傾きを含む。
 そして、本第1実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kを変動させ、結合係数kを0.2にすると、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、基本波周波数(f)の付近を中心として回転するよう変化し、基本波周波数(f)の付近の位相は、結合係数kが0.3の時と比較して大きく変化せず、ゼロに近いままである。さらに、結合係数kを変動させ、結合係数kを0.1にしても、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、基本波周波数(f)の付近を中心として回転するよう変化し、基本波周波数(f)の付近の位相は、結合係数kが0.2又は0.3の時と比較して大きく変化せず、ゼロに近いままである。
 また本第1実施形態の当該入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、言い換えると、一次巻線101と二次巻線201との結合係数kが所定の値(図5では、k=0.3の時)をとる場合、非接触給電部10の入力インピーダンス(Zin)の位相特性の極大値(ZMAX)と極小値(ZMIN)の差がゼロに近い値をとる。ここで、特に、極大値(ZMAX)が複数ある位相特性の場合、当該極大値(ZMAX)は、基本波周波数(f)に最も近い周波数に対する値を示す。また極小値(ZMIN)も同様である。図5において、点P1に示す周波数(fMAX)の時、位相が極大値(ZMAX)をとり、点P2に示す周波数(fMIN)の時、位相が極小値(ZMIN)をとる。そして、図5に示すように、当該極大値(ZMAX)と当該極小値(ZMIN)の差はゼロに近い値をとる。
 さらに本第1実施形態の当該入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、言い換えると、一次巻線101と二次巻線201との結合係数kが所定の値(図5では、k=0.3の時)をとる場合、非接触給電部10の入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、変曲点が基本波周波数(f)の付近にあり、かつ当該変曲点の接線が周波数軸と平行になる特性である。図5において、点Qが変曲点Qを示し、基本波周波数(f)の付近にある。そして、図5に示すように、変曲点Qの接線は、周波数軸と平行になる。なお、周波数軸と平行になるとは、周波数軸と厳密に平行する必要はなく、少しの傾きを含む。
 このように、非接触給電部10に含まれるコンデンサ・インダクタを設計することにより、本第1実施形態の非接触給電装置20は、変動可能な結合係数kの中の所定の値で、上記のような入力インピーダンス(Zin)の位相特性を得る。次に、入力インピーダンス(Zin)の位相特性が上記のような特性を有するための回路の一例を、図6を用いて説明する。
 図6aは、図1に示す非接触給電部10において、高周波交流電源回路6側からみた一次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。また、図6bは、図1に示す非接触給電部10において、負荷部7側からみた二次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。一次側のみのインピーダンス(Z)及び二次側のみのインピーダンス(Z)は、相互インダクタンスMをゼロとして、それぞれ算出すればよい。
 図6aに示すように、一次側のみのインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、基本波周波数(f)の付近で極大値をとる。また、一次側のみのインピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、基本波周波数(f)の付近まで約+90度を維持し、基本波周波数(f)の付近で位相の傾きが発散し、基本波周波数(f)の付近を超えてから約-90度を維持する。
 図6bに示すように、二次側のみのインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、極大値(ZMAX)をとる周波数(fMAX)と、極小値(ZMIN)をとる周波数(fMIN)との間に、基本波周波数(f)を有する。ここで、特に、極大値(ZMAX)が複数ある位相特性の場合、当該極大値(ZMAX)は、基本波周波数(f)に最も近い周波数に対する値を示す。また極小値(ZMIN)も同様である。二次側のみのインピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、位相の傾きが発散する点を二点(図6bに示す、点P1及び点P2)有し、当該二点P1,P2の間で、周波数軸と平行になる部分を有し、基本波周波数成分(f)が当該二点P1,P2の間にある、特性を有する。あるいは、当該位相特性(Φ)が、基本波周波数(f)の付近で回って戻る特性を有する。
 そして、図6aに示す特性の一次側のみのインピーダンス(Z)を送電回路部100に設定し、図6bに示す特性の二次側のみのインピーダンス(Z)を受電回路部200に設定することにより、図5に示すように、上記の特性を有する非接触給電部10が設定される。
 上記のように、本第1実施形態では、一次巻線101と二次巻線201との位置関係が変動し、結合係数kが変動するが、ある所定の値(図5においては、k=0.3)で、入力インピーダンス(Zin)の位相特性が、基本波周波数(f)の付近で周波数軸に対して平行な特性を持つ。また言い換えると、本第1実施形態では、結合係数kが当該所定の値をとる場合、高周波交流電源回路6側からみた非接触給電部10の入力インピーダンス(Zin)の位相特性を、高周波交流電源回路6の基本波周波数(f)付近で、周波数軸と平行にする。また言い換えると、本第1実施形態では、結合係数kが当該所定の値をとる場合、非接触給電部10の入力インピーダンス(Zin)の位相特性の極大値(ZMAX)と極小値(ZMIN)の差をゼロに近い値にする。さらに言い換えると、本第1実施形態では、結合係数kが当該所定の値をとる場合、非接触給電部10の入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、変曲点Qが基本波周波数(f)の付近にあり、当該変曲点Qの接線が周波数軸と平行になる、特性である。
 これにより、結合係数kが当該所定の値から変動する場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性が基本波周波数(f)に対応する位相(Φ)をとる点を中心として回転するよう変動するため、基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅が少なく、結合係数kが変動しても当該位相(Φ)の変動を抑することができる。
 また、本第1実施形態において、結合係数kが所定の値である入力インピーダンス(Zin)の位相特性は基本波周波数(f)に対してゼロの付近の位相をとるため、受電回路部200へ供給される電力の効率を高くすることができ、また結合係数kを当該所定の値から変動する場合、高い効率を維持しつつ、電力を供給することができる。
 さらに、本第1実施形態において、結合係数kが所定の値である入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、当該所定の値に対して結合係数kを一定の範囲内で変化させると、基本波周波数(f)に対する位相がゼロの付近の値で変動する特性を有する。これにより、結合係数kを所定の値から一定の範囲内で変動させても、本第1実施形態は高い力率を維持することができるため、結果として、結合係数kの変動に対して、高い効率を維持しつつ、電力を供給することができる。
 なお、一定の範囲は、例えば、結合係数kを変動させて供給される電力の効率が変動する際、当該効率の許容範囲内に相当する結合係数kを予め設定することで決まる。当該許容範囲は、使用される一次巻線101、二次巻線201の性能や、負荷72となる二次電池の規格電力等によって、適宜、設定される。
 以下、上記のインピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)により本実施形態1の非接触給電装置20が、従来の非接触給電装置に比べて、高い給電効率を維持できる点等を、図7~図10を用いて説明する。
 図7は、本発明の本第1実施形態の非接触給電装置20と従来の非接触給電装置における、結合係数kに対する給電電力の効率を示す。ここで、図7に示す、効率(%)は、非接触給電部10に入力される入力電力に対する、非接触給電部10から出力される出力電力の割合を示す。なお、周波数は、入力側に接続される交流電源の基本波周波数である。
 従来の非接触給電装置は、給電効率に重きを置いて、高い結合係数kを前提に、力率が向上するよう、非接触給電部に含まれるインダクタ・コンデンサを回路設計する。そのため、当該高い結合係数kにおいて、効率は高くなる。しかし、図7に示すように、結合係数kが徐々に減少すると、効率が急激に悪くなる。
 一方、本発明の本第1実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが減少すると、従来例と比較して、効率の高い状態を維持することができる。また本第1実施形態は、小さい結合係数kで、高効率を実現できる。
 また、図8は、一次巻線101と二次巻線201との相対的な位置を、図2b又は図3aに示す、X軸方向にずらした時の効率の変化を示す。なお、当該効率は、図7に示す効率と同様である。
 従来の非接触給電装置は、X軸方向に、一次巻線101と二次巻線201との相対的な位置をずらすと、結合係数kが減少するため、ズレが大きくなると、ある地点で急激に効率が減少する。一方、本第1実施形態の非接触給電装置20において、一次巻線101と二次巻線201との相対的な位置がずれても、効率を高い状態で維持することができる。そして、システムに必要な効率(使用条件)を80パーセントとし、80パーセント以上が、システム上、許容される効率とする場合、従来に比べて、本第1実施形態の非接触給電装置20は、X軸方向のズレに対して、効率の減少の許容度を約1.5倍に伸ばすことができる。
 図9は、一定の出力電力を得る必要がある場合(例えば、負荷72に10KWの一定電力を供給する必要がある場合)、結合係数kに対し、交流電源側で必要な電流を示す。従来の非接触給電装置において、結合係数kが高い場合、送電回路部100に流れる電流が少なくても、受電回路部200に必要な電力を供給することができるが、結合係数kが低い場合、送電回路部100に流れる電流が多くなるため、回路内の一次巻線101等で発生する損失が大きくなる。一方、結合係数kが低い場合、本第1実施形態の非接触給電装置20において、送電回路部100に流れる電流を小さく抑えることができるため、効率よく電力を受電回路部200へ供給することができる。
 なお、本第1実施形態は、結合係数kが0.3の時、入力インピーダンス(Zin)の位相特性又はインピーダンス特性が、上記の特性を有するように、非接触給電部10に含まれる一次巻線101、コンデンサ102、二次巻線201、コンデンサ202、203を設定されるが、結合係数kは必ずしも0.3にする必要はない。
 すなわち、一次巻線101の位置に対して二次巻線201の位置が変わる状況下で、想定される結合係数kの変動幅の中で、入力インピーダンス(Zin)の位相特性又はインピーダンス特性が、上記の特性をとれば、その時の結合係数kが所定の値となる。さらに、この時の基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相を、ゼロに近づけるように、回路設計することで、効率を高めることができる。
 なお、一次側のみのインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)又は二次側のみのインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、基本周波数(f)に最も近い極大値(ZMAX)又は極小値(ZMIN)以外に極値を有してもよい。また本第1実施形態の高周波交流電源回路6は、本発明の「交流電源」に相当し、本第1実施形態のコンデンサ102は本発明の「第1のコンデンサ」に、本第1実施形態のコンデンサ202、コンデンサ203は、本発明の「第3のコンデンサ」、「第4のコンデンサ」にそれぞれ相当する。
 (第2実施形態)
 図10は、本発明の第2実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第2実施形態では上述した第1実施形態に対して、図1の送電回路部100の回路と異なる回路を用いる点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第2実施形態で適宜援用する。
 図10に示すように、本第2実施形態の送電回路部311では、インダクタ301を、一次巻線101とコンデンサ202との並列回路に対して直列に接続する。
 図11は、相互インダクタンスMをゼロとして、高周波交流電源回路6側からみた一次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。
 図11に示すように、本第2実施形態のインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、基本波周波数(f)の付近に極大値(ZMAX)を有し、基本波周波数(f)より高い周波数に対して極小値(ZMIN)を有している。またインピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、基本波周波数(f)の付近で位相の傾きが発散し、基本波周波数(f)の付近以外の基本波周波数(f)より高い周波数で、さらに位相の傾きが発散する点を有している。
 図11に示す、インピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)を有する送電回路部311を、非接触給電部10に備える場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、図5を参照し、第1実施形態に示すような特性を有する。これにより、本第2実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが変動しても基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅は少なく、当該位相(Φ)の変動が抑制され、結果として、力率を高い値で維持し、効率よく電力を給電できる。
 なお、本第2実施形態のインダクタ301は、本発明の「第1のインダクタ」に相当する。
 (第3実施形態)
 図12は、本発明の第3実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第3実施形態では上述した第1実施形態に対して、図1の送電回路部100の回路と異なる回路を用いる点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第3実施形態で適宜援用する。
 図12に示すように、本第3実施形態の送電回路部312は、コンデンサ302を、一次巻線101とコンデンサ102との並列回路に対して直列に接続する。
 図13は、相互インダクタンスMをゼロとして、高周波交流電源回路6側からみた一次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。
 図13に示すように、本第3実施形態のインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、基本波周波数(f)の付近で、極大値(山)を有し、基本波周波数(f)の付近以外で基本波周波数(f)より低い周波数に対して極小値を有している。またインピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、基本波周波数(f)の付近で位相の傾きが発散し、基本波周波数(f)の付近以外の基本波周波数(f)より低い周波数で、さらに位相の傾きが発散する点を有している。
 図13に示す、インピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)を有する送電回路部312を、非接触給電部10に備える場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、図5を参照し、第1実施形態に示すような特性を有する。これにより、本第3実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが変動しても基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅は少なく、当該位相(Φ)の変動が抑制され、結果として、力率を高い値で維持し、効率よく電力を給電できる。
 なお、本第3実施形態のコンデンサ302は、本発明の「第2のコンデンサ」に相当する。
 (第4実施形態)
 図14は、本発明の第4実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第4実施形態では上述した第1実施形態に対して、図1の送電回路部100の回路と異なる回路を用いる点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第4実施形態で適宜援用する。
 図14に示すように、本第4実施形態の送電回路部313は、一次巻線101とコンデンサ102との並列回路の一端にインダクタ301を、当該並列回路の他端にコンデンサ302を接続する。
 図15は、相互インダクタンスMをゼロとして、高周波交流電源回路6側からみた一次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。
 図15に示すように、本第4実施形態のインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、基本波周波数(f)の付近で、極大値(山)を有し、基本波周波数(f)の付近以外で極小値を二点有している。またインピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、基本波周波数(f)の付近で位相の傾きが発散し、基本波周波数(f)の付近以外の周波数で、さらに位相の傾きが発散する点を二点有している。
 図15に示す、インピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)を有する送電回路部313を、非接触給電部10に備える場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、図5を参照し、第1実施形態に示すような特性を有する。これにより、本第4実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが変動しても基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅は少なく、当該位相(Φ)の変動が抑制され、結果として、力率を高い値で維持し、効率よく電力を給電できる。
 なお、本第4実施形態のインダクタ301は本発明の「第1のインダクタ」に相当し、本第4実施形態のコンデンサ302は、本発明の「第2のコンデンサ」に相当する。
 (第5実施形態)
 図16は、本発明の第5実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第5実施形態では上述した第1実施形態に対して、図1の受電回路部200の回路と異なる回路を用いる点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第5実施形態で適宜援用する。
 図16に示すように、本第5実施形態の受電回路部411は、二次巻線201にコンデンサ401を直列に接続し、二次巻線201とコンデンサ401との直列回路にコンデンサ202を並列に接続する。
 図17は、相互インダクタンスMをゼロとして、負荷部7側からみた二次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。
 図17に示すように、インピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、極大値(ZMAX)をとる周波数(fMAX)と、極小値(ZMIN)をとる周波数(fMIN)との間に、基本波周波数(f)を有する。
 インピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、位相の傾きが発散する点を二点(図17に示す、点P1及び点P2)有し、当該二点P1,P2の間で、周波数軸と平行になる部分を有し、基本波周波数成分(f)が当該二点P1,P2の間にある、特性を有する。あるいは、当該位相特性(Φ)が、基本波周波数(f)の付近で回って戻る特性を有する。
 図17に示す、インピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)を有する受電回路部411を、非接触給電部10に備える場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、図5を参照し、第1実施形態に示すような特性を有する。これにより、本第5実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが変動しても基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅は少なく、当該位相(Φ)の変動が抑制され、結果として、力率を高い値で維持し、効率よく電力を給電できる。
 なお、本第5実施形態のコンデンサ401は本発明の「第5のコンデンサ」に相当し、本第5実施形態のコンデンサ202は、本発明の「第3のコンデンサ」に相当する。
 (第6実施形態)
 図18は、本発明の第6実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第6実施形態では上述した第1実施形態に対して、図1の受電回路部200の回路と異なる回路を用いる点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第6実施形態で適宜援用する。
 図18に示すように、本第6実施形態の受電回路部412は、二次巻線201にコンデンサ401を直列に接続し、二次巻線201とコンデンサ401との直列回路にインダクタ402を並列に接続する。
 図19は、相互インダクタンスMをゼロとして、負荷部7側からみた二次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。
 図19に示すように、インピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、極大値(ZMAX)をとる周波数(fMAX)と、極小値(ZMIN)をとる周波数(fMIN)との間に、基本波周波数(f)を有する。第1実施形態の図6bに示すインピーダンス特性(Z)と異なり、本第6実施形態の図19では、周波数(fMAX)は基本波周波数(f)より低く、周波数(fMIN)は基本波周波数(f)より高い。
 インピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、位相の傾きが発散する点を二点(図19に示す、点P1及び点P2)有し、当該二点P1,P2の間で、周波数軸と平行になる部分を有し、基本波周波数成分(f)が当該二点P1,P2の間にある、特性を有する。あるいは、当該位相特性(Φ)が、基本波周波数(f)の付近で回って戻る特性を有する。
 図19に示す、インピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)を有する受電回路部412を、非接触給電部10に備える場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、図5を参照し、第1実施形態に示すような特性を有する。これにより、本第6実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが変動しても基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅は少なく、当該位相(Φ)の変動が抑制され、結果として、力率を高い値で維持し、効率よく電力を給電できる。
 なお、本第6実施形態のコンデンサ401は本発明の「第5のコンデンサ」に相当し、本第6実施形態のインダクタ402は、本発明の「第3のインダクタ」に相当する。
 また、コンデンサ401とインダクタ402を入れ替えて、二次巻線201と直列にインダクタ402を接続し、二次巻線201とインダクタ402との直列回路にコンデンサ401を接続してもよい。この際、本第6実施形態のコンデンサ401は本発明の「第3のコンデンサ」に相当し、本第6実施形態のインダクタ402は、本発明の「第4のインダクタ」に相当する。
 (第7実施形態)
 図20は、本発明の第7実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第7実施形態では上述した第1実施形態に対して、図1の受電回路部200の回路と異なる回路を用いる点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第7実施形態で適宜援用する。
 図20に示すように、本第7実施形態の受電回路部413は、二次巻線201にコンデンサ401を直列に接続し、二次巻線201の一端とコンデンサ401との接続点と、二次巻線201の他端との間にコンデンサ403を接続する。そして、二次巻線201とコンデンサ403との並列回路とコンデンサ401との直列回路に対して、コンデンサ202を並列に接続する。
 図21は、相互インダクタンスMをゼロとして、負荷部7側からみた二次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。
 図21に示すように、二次側のみのインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、極大値(ZMAX)をとる周波数(fMAX)と、極小値(ZMIN)をとる周波数(fMIN)との間に、基本波周波数(f)を有する。
 二次側のみのインピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、位相の傾きが発散する点を二点(図21に示す、点P1及び点P2)有し、当該二点P1,P2の間で、周波数軸と平行になる部分を有し、基本波周波数成分(f)が当該二点P1,P2の間にある、特性を有する。あるいは、当該位相特性(Φ)が、基本波周波数(f)の付近で回って戻る特性を有する。
 図21に示す、インピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)を有する受電回路部413を、非接触給電部10に備える場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、図5を参照し、第1実施形態に示すような特性を有する。これにより、本第7実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが変動しても基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅は少なく、当該位相(Φ)の変動が抑制され、結果として、力率を高い値で維持し、効率よく電力を給電できる。
 なお、本第7実施形態のコンデンサ403は本発明の「第6のコンデンサ」に相当する。
 (第8実施形態)
 図22は、本発明の第8実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第8実施形態では上述した第1実施形態に対して、図1の受電回路部200の回路と異なる回路を用いる点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第8実施形態で適宜援用する。
 図22に示すように、本第8実施形態の受電回路部414は、二次巻線201とコンデンサ401との直列回路に対して並列にコンデンサ202を接続し、コンデンサ202とコンデンサ401との接続点にコンデンサ203を接続する。
 図23は、相互インダクタンスMをゼロとして、負荷部7側からみた二次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。
 図23に示すように、二次側のみのインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、極大値(ZMAX)をとる周波数(fMAX)と、極小値(ZMIN)をとる周波数(fMIN)との間に、基本波周波数(f)を有する。ここで、特に、極大値(ZMAX)が複数ある位相特性の場合、当該極大値(ZMAX)は、基本波周波数(f)に最も近い周波数に対する値を示す。また極小値(ZMIN)も同様である。
 二次側のみのインピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、位相の傾きが発散する点を二点(図23に示す、点P1及び点P2)有し、当該二点P1,P2の間で、周波数軸と平行になる部分を有し、基本波周波数成分(f)が当該二点P1,P2の間にある、特性を有する。あるいは、当該位相特性(Φ)が、基本波周波数(f)の付近で回って戻る特性を有する。
 図23に示す、インピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)を有する受電回路部414を、非接触給電部10に備える場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、図5を参照し、第1実施形態に示すような特性を有する。これにより、本第8実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが変動しても基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅は少なく、当該位相(Φ)の変動が抑制され、結果として、力率を高い値で維持し、効率よく電力を給電できる。
 なお、第8実施形態のコンデンサ202は本発明の「第3のコンデンサ」に、コンデンサ401は「第5のコンデンサ」に、コンデンサ203は「第4のコンデンサ」に相当する。
 (第9実施形態)
 図24は、本発明の第9実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第9実施形態では上述した第1実施形態に対して、図1の受電回路部200の回路と異なる回路を用いる点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第9実施形態で適宜援用する。
 図24に示すように、本第9実施形態の受電回路部415は、二次巻線201とコンデンサ401との直列回路に対して並列にインダクタ402を接続し、インダクタ402とコンデンサ401との接続点にコンデンサ203を接続する。
 図25は、相互インダクタンスMをゼロとして、負荷部7側からみた二次側のみのインピーダンス(Z)の周波数に対するインピーダンス特性(Z)と位相特性(Φ)を示す。
 図25に示すように、二次側のみのインピーダンス(Z)のインピーダンス特性(Z)は、極大値(ZMAX)をとる周波数(fMAX)と、極小値(ZMIN1)をとる周波数(fMIN1)との間に、基本波周波数(f)を有する。また極小値(ZMIN1)以外に、極小値(ZMIN2)を有する。ここで、基本波周波数(f)に最も近い周波数(fMIN1)に対する、極小値をZMIN1とする。
 インピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、基本波周波数成分(f)を挟んで、位相の傾きが発散する点を二点(図25に示す、点P1及び点P2)有し、当該二点P1,P2の間で、周波数軸と平行になる部分を有する。また当該位相の傾きが発散する二点P1,P2以外に、さらに位相の傾きが発散する点(図25に示す、点P3)を有する。あるいは、当該位相特性(Φ)が、基本波周波数(f)の付近で回って戻る特性を有する。
 図25に示す、インピーダンス特性(Z)又は位相特性(Φ)を有する受電回路部415を、非接触給電部10に備える場合、入力インピーダンス(Zin)の位相特性は、図5を参照し、第1実施形態に示すような特性を有する。これにより、本第9実施形態の非接触給電装置20において、結合係数kが変動しても基本波周波数(f)に対する入力インピーダンス(Zin)の位相の変動幅は少なく、当該位相(Φ)の変動が抑制され、結果として、力率を高い値で維持し、効率よく電力を給電できる。
 なお、本第9実施形態のコンデンサ401は「第5のコンデンサ」に、コンデンサ203は「第4のコンデンサ」に、インダクタ402は本発明の「第3のインダクタ」に、相当する。
 また第1~9実施形態に示す送電回路部100、311、312、313と受電回路部200、411、412、413、414、415は、任意に組み合わせて非接触給電部10としてもよい。
 (第10実施形態)
 図26は、本発明の第10実施形態に係る非接触給電装置20を示す回路部である。本第10実施形態では上述した第1実施形態に対して、一次巻線101と二次巻線201のインダクタンスの大きさと、コンデンサ102、202、203の容量の大きさの条件を規定する点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第10実施形態で適宜援用する。
 図26に示すように、1次側には、一次巻線101と、当該一次巻線101と並列に接続されているコンデンサ102とが設けられている。2次側には、二次巻線201と、当該二次巻線201に並列に接続されているコンデンサ202と、当該二次巻線201と当該コンデンサ202との並列回路に直列に接続されているコンデンサ203とが設けられている。当該回路は、図1に示す、非接触給電部10に相当する。ここで、一次巻線101のインダクタンスをLとし、二次巻線201のインダクタンスをL、コンデンサ102の電気容量をC1p、コンデンサ202の電気容量をC2p、コンデンサ203の電気容量をC2S、とする。
 本第10実施形態は、一次巻線101と二次巻線201のインダクタンスの大きさと、コンデンサ102、202、203の容量の大きさの条件を規定し、基本波周波数(f)を1次側のインピーダンス(Z)の共振周波数(f1)付近に設定し、基本波周波数(f)を二次側のインピーダンス(Z)の第1共振周波数(f)と第2共振周波数(f)との間に、設定する。
 まず、コンデンサ102の電気容量C1pについて、図27を用いて説明する。図27は、図26の回路のうち、1次側(送信側)の回路を示す。
 図27に示すように、一次巻線101と二次巻線201との間の相互インダクタンスM=0とする。そして、高周波交流電源回路6から1次側の回路に供給される基本波周波数(f)と、インダクタンス(L)及び電気容量(C1p)との関係が、式1を満たすように、回路設計されている。
  (数1)
        C1p=1/(L(2πf)        (式1)
 次に、図27に示す、1次側の回路のインピーダンス特性(Z)及び位相特性(Φ)を図28に示す。図28は、周波数に対する、1次側の回路のインピーダンス特性(Z)及び位相特性(Φ)を示すグラフである。
 インピーダンス(Z)の共振周波数(f)は、インピーダンス特性(Z)の極大値を示す周波数、及び、回転する位相特性の中心点の周波数に相当する。そのため、基本波周波数(f)が、共振周波数(f1)付近に位置づけられることが、図28により確認される。すなわち、基本波周波数(f)を共振周波数(f)を付近に設定するように、回路設計することで、式1の条件が満たされる。
 これにより、高周波交流電源回路6から非接触給電部10に対して供給される電流を低く抑えることができ、効率を高めることができる。
 次にコンデンサ202の電気容量C2pについて、図29を用いて説明する。図29は、図26の回路の2次側(受信側)の回路をのうち、二次巻線201とコンデンサ202との並列回路を示す。
 図29に示すように、一次巻線101と二次巻線201との間の相互インダクタンス=0とする。そして、インダクタンス(L)及び電気容量(C1p)と、インダクタンス(L)及び電気容量(C2p)との関係が、式2を満たすように、回路設計されている。
  (数2)
        C2p<(L1/L2)C1p           (式2)
 図26の回路の2次側の回路のインピーダンス特性(Z)及び位相特性(Φ)を図30に示しつつ、式2について、説明する。図30は、周波数に対する、2次側の回路のインピーダンス特性(Z)及び位相特性(Φ)を示すグラフである。
 図30に示すように、インピーダンス(Z)の第2共振周波数(f)は、インピーダンス特性(Z)の極大値(ZMAX)を示す周波数(fMAX)、及び、回転する位相特性(Φ)の中心点の周波数に相当する。また第2共振周波数(f)は、インダクタンス(L)及び電気容量(C2p)との共振回路(図29を参照)により形成される共振周波数であり、当該共振回路と第2共振周波数(f)との間には、(式3)の関係がある。
  (数3)
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000001
 そして、第2共振周波数(f)が基本波周波数(f)より高くなるように、回路設計すると、(式4)が成立する。
  (数4)
           f<f                      (式4)
 式4に対して、式1及び式3を代入することで、式2が導かれる。すなわち、式4を満たすように、基本波周波数(f)を第2共振周波数(f)より低い周波数に設定するように、回路設計することで、式2の条件が満たされる。
 次にコンデンサ203の電気容量C2sについて、図31を用いて説明する。図31は、図26の回路の2次側(受信側)の回路であって、二次巻線201とコンデンサ202との並列回路と当該並列回路にコンデンサ203を直列接続したコンデンサ203とを有する回路を示す。
 図31に示すように、一次巻線101と二次巻線201との間の相互インダクタンス=0とする。そして、インダクタンス(L)及び電気容量(C1p)と、インダクタンス(L)、電気容量(C2p)及び電気容量(C2s)との関係が、式5を満たすように、回路設計されている。
  (数5)
        (C2s+C2p)>(L1/L2)C1p            (式5)
 図31の回路の2次側の回路のインピーダンス特性(Z)及び位相特性(Φ)を図30に示しつつ、式5について、説明する。
 図30に示すように、二次側のみのインピーダンス(Z)の第1共振周波数(f)は、インピーダンス特性(Z)の極小値(ZMIN)を示す周波数、及び、回転する位相特性(Φ)の中心点の周波数に相当する。また第1共振周波数(f)は、インダクタンス(L)、電気容量(C2p)及び電気容量(C2s)により形成される共振回路の共振周波数であり、当該共振回路と第1共振周波数(f)との間には、(式6)の関係がある。
  (数6)
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000002
 そして、第1共振周波数(f)が基本波周波数(f)より低くなるように、回路設計すると、(式7)が成立する。
  (数7)
        f>f                      (式7)
 式7に対して、式1及び式6を代入することで、式5が導かれる。すなわち、式7を満たすように、基本波周波数(f)を第1共振周波数(fa)より高い周波数に設定するように、回路設計することで、式5の条件が満たされる。
 そして、式2及び式5より、1次側の回路及び2次側の回路の各インダクタンスL1、L2及び電気容量C1p、C2p、C2sの関係として、式8が導きかれる。
  (数8)
        C2p<(L/L)C1p<(C2s+C2p)           (式8)
 これにより、インピーダンス(Z)の位相特性(Φ)は、位相の傾きが発散する点を二点(図30に示す、第1共振周波数(f)と第2共振周波数(f)に相当する。)有し、当該二点(f),(f)の間で、周波数軸と平行になる部分を有し、基本波周波数成分(f)が第1共振周波数(f)と第2共振周波数(f)との間にある、特性を有する。その結果、1次側から2次側へ供給される電力の効率が向上する。
 次に、図26に示す、非接触給電部10の回路において、高周波交流電源回路6の出力側から見たインピーダンス特性(Zin)について説明する。
 図32は、図26の回路の等価回路を示す。
 そして、図32に示す回路に基づき、高周波交流電源回路6の出力側から見たインピーダンス特性(Zin)をラプラス変換し、式9に示す。
  (数9)
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000003
 図33は、インピーダンス特性(Zin)の極軌跡を示す。図33は、式9の極のうち、回路特性に影響が大きい2つの代表特性根、すなわち、虚軸Im(Imaginary)側に最も近い極1及び虚軸Im側に2番目に近い極2を示す。一次巻線101と二次巻線201との結合係数kを0付近から増加させると、極1及び極2は、図33に示すような、軌跡を描く。すなわち、極1は、結合係数kの増加に伴い、虚軸Imから離れ、極2は、結合係数kの増加に伴い、極1に近づく特性を示す。
 すなわち、結合係数kの増加に伴い、極1は虚軸Imから遠ざかるが、極2が極1に近づくため、互いの極1及び極2により影響を打ち消しあい、結果として、効率低下を抑制しているものと考えられる。つまり、代表特性根の2つの極(極1と極2)が結合係数kの変化に伴い互いに逆向きの軌跡を描く。
 一方、図26又は図32に示す回路において、式1及び式8を満たさないように、回路のインダクタンスL1、L2及び電気容量C1p、C2p、C2sを設定しつつ、高周波交流電源回路6の出力側から見たインピーダンス特性(Zin)を示すと、図34のように表される。図34は、式1及び式8を満たさない回路条件下において、複素平面における、インピーダンス特性(Zin)の極軌跡を示す。
 図34に示すように、虚軸Im側に最も近い極1は、結合係数kの増加に伴い、虚軸Imから外れず、虚軸Im側に2番目に近い極2は、結合係数kの増加に伴い、虚軸Imに近づかない。また、極1及び極2は、図33と比較して、結合係数kの増加に伴い、互いに離れた位置で軌跡を描くため(極2は代表特性根にならず)、互いに影響を及ぼさない。ゆえに、結合係数kの増加に伴い、支配根が虚軸Imから離れてしまうため、効率が落ちてしまう。
 すなわち、結合係数kの増加に伴い、虚軸Imから遠ざかる極1が存在する場合(図33)に、本第10実施形態の回路では、虚軸Imから遠ざかる極1と虚軸Imに近づく極2が存在し(代表特性根の二つの極(極1と極2)が結合係数kの変化に伴い互いに逆向きの軌跡)、結合係数kの増加に伴い、支配根が極1から極2に入れ替わる。そのため、本第10実施形態は、結合係数kが増加した場合に、虚軸Imの近辺に支配根が存在する特性を有する。その結果として、結合係数kの変化に伴う効率の変化を抑制することができる。
 次に、高周波交流電源回路6の出力側から見たインピーダンス特性(Zin)及び位相特性(Φin)について説明する。図35aは、本第10実施形態の非接触給電部10における、インピーダンス特性(Zin)を示し、図35bは位相特性(Φin)を示す。また図35a及び図35bは、結合係数kの変化に伴う、インピーダンス特性(Zin)・位相特性(Φin)それぞれの特性の変化を示す。
 図35bに示すように、本第10実施形態は、結合係数kの増加に伴い、基本波周波数(f)の付近を中心に、位相が回る特性を有する。そのため、結合係数kが変化しても、基本波周波数(f)に対する位相が0度付近の値をとるため、力率の低下を抑制することができる。
 上記(特に図26)のように、本第10実施形態は、1次側に一次巻線101とコンデンサ102とを並列に接続し、2次側に二次巻線201とコンデンサ202との並列回路及び当該並列回路に直列に接続されるコンデンサ203を接続する、非接触給電部10において、高周波交流電源回路6から非接触給電部10に供給される交流電力の基本波周波数(f)を、一次側のみのインピーダンス(Z)の共振周波数(f)の付近に設定し、かつ、二次側のみのインピーダンス(Z)の第1共振周波数(f)とインピーダンス(Z)の第2共振周波数(f)との間に設定する。これにより、結合係数kの変化に伴い、基本波周波数(f)の近辺において、位相の変動を抑制し、効率の低下を抑制することができる。
 また本第10実施形態は、上記回路において、(式1)及び(式8)の条件を満たすように、回路設計を行う。これにより、結合係数kの変化に伴い、基本波周波数(f)の近辺において、位相の変動を抑制し、効率の低下を抑制することができる。
 また本第10実施形態は、上記回路において、入力インピーダンス特性(Zin)を複素平面で示した場合に、結合係数kの増加に伴い、虚軸Imに最も近い極1は虚軸Imから離れ、かつ、虚軸Imに2番目に近い極2は極1に近づく(図33)。これにより、結合係数kの変化に伴い、基本波周波数(f)の近辺において、位相の変動を抑制し、効率の低下を抑制することができる。
 なお、本第10実施形態の極1は本発明の「第1の極」に相当し、極2は「第2の極」に相当する。
 (第11実施形態)
 図36は、本発明の第11実施形態に係る非接触給電装置20を示す電気回路図である。本第11実施形態では上述した第1実施形態に対して、高周波交流電源回路6から非接触給電部10への出力電圧波形が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、第1実施形態の記載を本第11実施形態で適宜援用する。
 図36に示すように、第11実施形態の非接触給電装置20には、トランジスタ(スイッチング素子)63a~63dのスイッチングを制御するための制御部8が設けられる。制御部8には、周波数制御部81、電圧指令設定部82及び電圧指令演算部83が設けられる。
 次に、制御部8の詳細な構成を、図37を用いて説明する。図37は、制御部8のブロック図を示す。周波数制御部81は、周波数指令設定部81aとキャリア設定部81bを有する。周波数指令設定部81aは、電圧型インバータ63の出力電圧の周波数指令値(fref)を設定し、キャリア設定部81bに周波数指令値(fref)を送信する。キャリア設定部81bは、周波数指令値(fref)に基づいてキャリアの振幅(V)を形成し、三角波のキャリア信号を形成する。キャリア設定部81bには、例えばマイコンを用いたデジタル制御が用いられ、周波数指令値(fref)に基づくクロックカウンタにより、振幅(V)が形成される。
 電圧指令設定部82は、電圧振幅指令設定部82a及びスイッチングパルス設定部(SWパルス設定部)82bを有する。電圧振幅指令設定部82aは、電圧型インバータ63の出力電圧の振幅指令値(Vref)を設定し、スイッチングパルス設定部82bに振幅指令値(Vref)を送信する。電圧振幅指令設定部82aは、外部から与えられる電力指令値(Pref)に基づき、振幅指令値(Vref)を決定する。スイッチングパルス設定部82bは、キャリア設定部81bから送信されるキャリアと、振幅指令値(Vref)とを比較して、トランジスタ(スイッチング素子)63a~63dをスイッチングするスイッチングパルス(SW1)を設定する。
 ここで、従来は、スイッチングパルス(SW1)を電圧型インバータ63に入力し、電圧型インバータ63は、例えば正弦波の供給電圧を、非接触給電部10に出力する。本第11実施形態では、制御部8に電圧指令演算部83を設けることにより、従来の正弦波の供給電圧とは異なる供給電圧を、非接触給電部10に出力する。
 電圧指令演算部83は、スイッチングパルス設定部82bから送信されるスイッチングパルス(SW1)に基づき、新たなスイッチングパルス(SW2)を設定する。新たなスイッチングパルス(SW2)により、トランジスタ(スイッチング素子)63a~63dが制御されると、高周波交流電源回路6から非接触給電部10に供給される供給電圧(Vin)は、図38に示すように、1周期あたり、複数の正電圧の出力期間の間に電圧の出力を休止させる、又は、出力させない第1の休止期間(tb1)と、複数の負電圧の出力期間の間に電圧の出力を休止させる、又は、出力させない第2の休止期間(tb2)とを含む波形となる。図38は、時間に対する供給電圧(Vin)の出力特性を示す。なお、以下、本第11実施形態では、第1の休止期間(tb1)及び第2の休止期間(tb2)を同じ長さの期間(t)として説明するが、必ずしも、同じ長さにする必要はない。
 以下、図39を参照し、制御部8の制御内容を説明する。図39は、キャリア波形、スイッチングパルス(SW1)、スイッチングパルス(SW2)及び供給電圧の出力波形を示す。なお、図39において、横軸は、時間軸であり、図39では省略されている。
 まずキャリア設定部81bは、図39(a)に示すように、振幅(V)のキャリア信号を、スイッチングパルス設定部82bに送信する。電圧振幅指令設定部82aは、図39(a)に示すように、振幅(V)に対して、振幅指令値(Vref)を設定する。
 次に、スイッチングパルス設定部82bは、以下の条件に基づき、図39(b)に示す、スイッチングパルス(SW1)を形成する。
   (数10)
    スイッチS  キャリア≦V/2のときON
           キャリア>V/2のときOFF
    スイッチS  キャリア≦V/2のときOFF
           キャリア>V/2のときON
    スイッチS  キャリア≦Vrefかつキャリア≦Vref+V/2のときON
           キャリア<Vref又はキャリア>Vref+V/2のときOFF
    スイッチS  キャリア≧Vrefかつキャリア≦Vref+V/2のときOFF
           キャリア<Vref又はキャリア>Vref+V/2のときON
 上記の条件により、図39(b)に示す、スイッチングパルス(SW1)が形成される。
 次に、電圧指令演算部83は、スイッチングパルス(SW1)に基づき、図39(c)に示すスイッチングパルス(SW2)を形成する。まず、電圧指令演算部83は、スイッチSのスイッチングパルスの1周期分の周期(T)を4つの区間(Ton1、Ton2、Toff1、Toff2)に分け、(式10)の関係が成り立つ。
  (数11)
    T=Ton+Toff=Ton1+Ton2+Toff1+Toff2           (式10)
 そして、Tonをトランジスタ63cのオン期間とし、Toffをトランジスタ63cのオフ期間としDをデューティ比とすると、
  (数12)
    Ton=Tn1+Ton2,Toff=Toff1+Toff2,D=Ton/T            (式11)
となる。デューティ比Dは電圧振幅指令設定部82aにより設定される振幅指令値(Vref)により決まり、周期Tは周波数指令設定部81aにより設定される周波数指令値(fref)により決定される。
 次に、電圧指令演算部83は、4つの区間(Ton1、Ton2、Toff1、Toff2)を、さらに8つの区間(a~h)に分ける。
  (数13)
    a=Toff1/2,b=t,c=Toff2/2,d=Ton1-t
    e=Ton2/2,f=t,g=Ton2/2,h=Toff2-t
 ここで、休止期間tは、トランジスタ(スイッチング素子)63a~63dのスイッチングのオン及びオフを制御することにより、非接触給電部10への供給電圧を休止させるための期間であり、周期(T)及びデューティ比(D)に基づき、制御部8により設定される。周期(T)、デューティ比(D)及び休止期間(t)には、予め設定されている関係をもち、周期(T)又はデューティ比(D)が変化すれば、休止期間(t)も変化する特性を有する。制御部8には、予め、周期(T)、デューティ比(D)及び休止期間(t)の関係が、例えばテーブル等により格納されている。
 休止期間tの区間は、隣り合う区間のオン又はオフとは逆の特性を有し、例えば、ある休止期間tの区間において、スイッチングパルス(SW2)がオンになる場合に、当該ある休止期間tの区間と隣り合う区間、言い換えると、前後区間において、スイッチングパルス(SW2)はオフになる。
 そして、区間a~hを、順番に並べ、図39(c)に示すような、スイッチングパルス(SW2)を形成する。区間a及び区間cはオフ期間であるため、区間bはオン期間になり、区間e及び区間gはオン区間であるため、区間fはオフ期間となる。
 またスイッチSのスイッチングパルス(SW2)は、上記のスイッチSと同様に形成されるが、スイッチSのスイッチングパルス(SW2)とは逆の波形(対称波形)となり、反転している。スイッチS及びスイッチSのスイッチングパルス(SW2)は、スイッチングパルス(SW1)と同様の波形となる。
 これにより、図39(c)に示すように、電圧指令演算部83は、スイッチングパルス(SW1)に基づきスイッチングパルス(SW2)を形成する。そして、当該スイッチングパルス(SW2)により、各トランジスタ(スイッチング素子)63a~63dを動作させ、三相交流電源64から電力が供給されると、高周波交流電源回路6は、図39(d)に示すような電圧を非接触給電部10に供給する。すなわち、本第11実施形態の高周波交流電源回路6は、1周期(T)あたり、正電圧を出力する複数の期間(区間a及びcに相当)と、当該複数の期間a,cの間に電圧の出力を休止する期間(区間bに相当)と、負電圧を出力する複数の期間(区間e及びgに相当)と、当該複数の期間e,gの間に電圧の出力を休止する期間(区間fに相当)とを含む供給電圧を、非接触給電部10の1次側の回路に対して出力する。
 次に制御部8の制御手順について、図40を用いて説明する。図40は、制御部8の制御手順を示すフローチャートである。
 ステップStep1にて、制御部8は、電力指令値(Pref)に基づき、デューティ比(D)又は周期(T)の変更が有るか否かを判定する。変更された場合(図40でYes)は、ステップStep2へ進み、変更されていない場合(図40でNo)は、ステップStep8へ進む。なおデューティ比(D)及び周期(T)には、初期値が予め設定されており、図40のフローを最初に行う場合には、ステップStep2へ進む。2回目以降のフローにおいては、ステップStep1にて、初期値又は前回のフロー時のデューティ比(D)及び周期(T)と比較して、判定される。
 ステップStep2にて、スイッチングパルス設定部82bは、スイッチングパルス(SW1)を設定する。
 ステップStep3にて、電圧指令演算部83は、(式10)に基づき、スイッチSのスイッチングパルス(SW1)を4区間(Ton1、Ton2、Toff1、Toff2)に分割する。
 ステップStep4にて、制御部8は、デューティ比(D)及び周期(T)に基づき、休止期間(t)を設定する。
 ステップStep5にて、電圧指令演算部83は、スイッチSのスイッチングパルス(SW1)を8区間(a~h)に分割する。
 ステップStep6にて、ステップStep5により分割された8区間(a~h)に基づき、電圧指令演算部83は、スイッチSのスイッチングパルス(SW2)を設定する。また電圧指令演算部83は、スイッチSのスイッチングパルス(SW2)を反転させることにより、スイッチSのスイッチングパルス(SW2)を設定する。
 ステップStep7にて、電圧指令演算部83は、スイッチS~スイッチSのスイッチングパルス(SW2)を設定する。
 そして、ステップStep8にて、電圧指令演算部83は、スイッチングパルス(SW2)を、それぞれのトランジスタ(スイッチング素子)63a~63dに出力する。
 次に、図36に示す、非接触給電部10の回路において、本第11実施形態とは異なり休止期間(t)を設けないパルスを供給電圧とする場合(以下、実施例1、と称する。)と、本第11実施形態のような供給電圧とする場合(以下、実施例2と称す。)とを比較しつつ、EMI(Electro-Magnetic-Interference)レベルと効率に付いて説明する。図41は、実施例1において、時間に対する供給電圧及び電流の特性を示し、図42は、実施例2において、時間に対する供給電圧及び電流の特性を示す。
 具体的には、実施例1について、図41に示すように、通常のパルス電圧(Vs)が非接触給電部10に供給されると、出力電流(Is)が高周波交流電源回路6から非接触給電部10に流れる。一方、実施例2について、図42に示すように、休止期間(t)をもつパルス電圧(Vt)が非接触給電部10に供給されると、出力電流(It)が高周波交流電源回路6から非接触給電部10に流れる。ただし、実施例2は、休止期間(t)を設けることで、実施例1とエネルギーの総和が変わらないようにする。実施例2の供給電圧の積分値の和(V1+V2)を、実施例1の供給電圧の積分値(V)と等しくする。
 実施例2は、実施例1と異なり、休止期間(t)を設けることで、上がっていた出力電流(It)が一旦下がる、又は、下がっていた出力電流(It)が一旦上がる、電流特性をもつ。また、休止期間(t)において、出力電流(It)が一旦下がる、又は、一旦上がることにより、電流のピーク値が抑えられている。さらに、出力電流(It)の傾き(dIt/dt)も小さくなっている。
 次に、EMI(Electro-Magnetic-Interference)レベルについて、図43及び図44を用いて説明する。図43及び図44は、実施例1の出力電流(Is)及び実施例2の出力電流(It)をそれぞれFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transform)解析したのであって、周波数に対するEMIレベルの特性を示す。また横軸の左端は、基本波周波数(f)の基本波周波数成分に相当する。
 ここでEMIレベルについて説明する。実施例1の出力電流(Is)又は実施例2の出力電流(It)が高周波交流電源回路6と非接触給電部10とを接続する配線に流れる場合に、当該配線がアンテナのように作用するため、ノイズが配線外部に漏れる可能性がある。そして、ノイズは、EMIに相当し、基本波周波数成分に対して整数倍の次数の周波数(言い換えると、基本波周波数成分よりも高周波成分)において、発生する。そして、EMIレベル、すなわちノイズの大きさは、出力電流の傾き(dI/dt)の大きさに依存する。
 実施例1のEMIレベルのピーク値(図43のA部分に相当)と、実施例2のEMIレベルのピーク値(図44のB部分に相当)とを比較すると、実施例2の方が、EMIレベルのピーク値を抑制していることが確認できる。つまり、実施例2は、実施例1と比べて、休止期間(t)を設けることにより、出力電流(It)の傾き(dIt/dt)を小さくすることができるため、EMIレベルを抑制することができる。そして、実施例2のように、EMIレベルを抑制できるということは、配線外部への漏れを防ぐことになり、また実施例2は出力電流(It)を小さくしているため、定常損失も抑制される。
 上記のように実施例2(本第11実施形態)は、複数の正電圧の出力期間(区間a、c)と、当該複数の正電圧の出力期間(区間a、c)の間に設けられる休止期間(t)(区間b)と、複数の負電圧の出力期間(区間e、g)と、当該複数の負電圧の出力期間(区間e、g)の間に設けられる休止期間(t)(区間f)とを含む供給電圧を、少なくとも一次巻線1に供給する。これにより、EMIレベルを抑制しつつ、効率をよくすることができる。
 次に、実施例1と実施例2のインバータ損失及び効率について、図45及び図46を用いて説明する。図45は、実施例1と実施例2のそれぞれのインバータ損失を示すグラフであり、図46は、実施例1と実施例2において、結合係数kに対する効率の特性を示す。
 図45に示すように、実施例1に対して実施例2は、上記の通り、定常損失を抑制することができる。一方、実施例2は、図39(c)・図39(d)で記載のように、休止期間(t)を設けることで、トランジスタ63c及びトランジスタ63dの1周期(T)あたりのスイッチングの回数が増加するため、実施例1と比べて、スイッチング損失が増加する。そのため、全体の損失は、実施例1及び実施例2とを比較して、大きな差はない。しかし、上記の通り、定常損失に寄与するEMIレベルは、回路外部へのノイズ漏れにより影響を及ぼす。そのため、EMIレベルが大きい場合には、ノイズ対策を別途設ける場合があり、結果として、コストが増加し、また回路スペースを余分に設けることとなる。そのため、インバータ損失が同じであれば、実施例2のように、定常損失をより抑制する方が好ましい。
 実施例2の出力電流It(図42参照)は、実施例1の出力電流Is(図41参照)よりも小さくする(Is>It)が、図46に示すように効率は低下していない。よって、実施例1に対して、実施例2は、効率を維持しつつ、定常損失を抑制することができる。
 次に、1周期(T)あたりに休止期間(t)を設ける回数について説明する。図36に示す非接触給電部10の回路において、半周期(T/2)あたりに休止期間(t)を1回設ける実施例2とは異なり半周期(T/2)あたりに休止期間(t)を2回設ける場合(以下、実施例3と称す)と、実施例2とを比較する。
 図47に示すように、実施例3では、半周期(T/2)あたりに2回の休止期間(t)を設けることにより、出力電流(I)ピーク値が低減する。図47は、実施例3において、時間に対する供給電圧及び電流の特性を示す。
 図48を用いて、実施例2及び実施例3のインバータ損失について説明する。図48は、実施例2及び実施例3のインバータ損失を示すグラフである。図48に示すように、実施例3(図47参照)は、実施例に2(図42参照)に対して、出力電流(I)が小さい(Iu<It)ため、定常損失は減少するが、減少幅はわずかである。また、実施例3では、トランジスタ63c及び63dのオン・オフの回数の増加によって、スイッチング損失が増加する。そして、スイッチング損失の増加幅は、定常損失の減少幅より大きくなるため、インバータ損失全体としては、実施例2より実施例3の方が大きくなってしまう。すなわち、半周期(T/2)あたりの休止期間(t)を2回以上にした場合(実施例3)、1回の場合(実施例2)と比べて、出力電流(I)のピーク値の抑制効果が小さく、一方で、スイッチング回数が増加してしまうため、トータルとしてインバータ損失が増加する。
 なお、半周期(T/2)あたりの休止期間(t)を3回以上にした場合には、休止期間(t)を2回設ける場合と同様に、EMIレベルの抑制効果は小さく、よりスイッチング損失が大きくなり、結果として、インバータ損失が大きくなる。
 上記のように、実施例2(本第11実施形態)は、1周期(T)あたり休止期間(t)を、正電圧及び負電圧の出力期間に、それぞれ1回のみ設ける。これにより、EMIレベルを減少し、EMI対策を軽減させつつ、効率をよくすることができる。
 次に、休止期間(t)について、図49及び図50を用いて説明する。図49は、デューティ比(D)、周期(T)及び休止期間(t)に対するEMI(Electro-Magnetic-Interference)レベルの最大値の特性を示し、図50は、デューティ比(D)、周期(T)及び休止期間(t)に対する効率を示す。
 本第11実施形態において、デューティ比(D)を固定値(D1)に固定しつつ、周期Tを周期(T1)、周期(T2)及び周期(T3)として、休止期間(t)を変化させつつ、EMIレベルの最大値(図44を参照)をとった。また周期(T)を固定値(T1)に固定しつつ、デューティ比(D)をデューティ比(D2)及びデューティ比(D3)として、休止期間(t)を変化させつつ、EMIレベルの最大値をとった。休止期間(t)に対して、デューティ比(D)及び周期(T)は固定値であり、図49に示すように、(t・D)/Tを横軸にとり、EMIレベルの最大値を縦軸とする。また図49において、周期(T1)及びデューティ比(D1)をグラフIに示し、周期(T2)及びデューティ比(D1)をグラフIIに、周期(T3)及びデューティ比(D1)をグラフIIIに、周期(T1)及びデューティ比(D2)をグラフIVに、周期(T1)及びデューティ比(D3)をグラフVに示す。
 また図50に示すように、図49と同様に、デューティ比(D)を固定値(D1)に及び周期(T)を固定値(T1)にしつつ、グラフI~グラフVまで、(t・D)/Tに対する効率の特性をとった。なお、図49及び図50に示す特性は、休止期間tを離散的な複数の値でとって、その近似曲線で表している。
 図49及び図50に示すように、デューティ比(D)を固定値(D1)に固定させ周期(T)を変動させる場合(グラフI~グラフIIIに相当)も、周期(T)を固定値(T1)に固定させデューティ比(D)を変動させる場合(グラフIV~グラフVに相当)も、(式12)の条件を満たす時に、EMIレベルの最大値は最も低くなり、効率は最も高くなる。
  (数14)
    t=0.015・T/D                   (式12)
 上記のように本第11実施形態は、周期(T)と、休止期間(t)及びデューティ比(D)は、(式12)の条件を満たす。これにより、EMIレベルの最大値を減少させつつ、効率をよくすることができる。
 なお、(式12)の関係式は、完全に等しくする必要はなく、休止期間(t)が、0.015・T/Dの付近にあればよい。
 また本第11実施形態ではスイッチSのスイッチングパルス(SW1)を分割し、スイッチS~スイッチSのスイッチングパルス(SW2)を設定するが、スイッチS、スイッチS又はスイッチSのスイッチングパルス(SW1)を分割してもよい。
 また本第11実施形態では、正電圧の出力期間における第1の休止期間(tb1)と負電圧の出力期間における第2の休止期間(tb2)とを同じ長さの休止期間(t)とするが、必ずしも同じ長さにする必要はない。
 また本第11実施形態では、半周期(T/2)あたりに休止期間(t)を1回のみ設ける場合(実施例2)について説明したが、半周期(T/2)あたりに休止期間(t)を2回以上設ける場合(実施例3)を除外するものではない。
 また本第11実施形態では、周期(T)と、休止期間(t)及びデューティ比(D)の関係について、(式12)の条件を持つことがよいことを説明したが、必ずしも(式12)の条件を満たす必要はない。
 なお、本第11実施形態の区間a及び区間cが本発明の「正電圧出力期間」に相当し、区間bが「第1の休止期間」に、区間e及び区間gが「負電圧出力期間」に、区間fが「第2の休止期間」に相当する。

 日本国特許出願2009-117527(出願日2009年5月14日)・日本国特許出願2010-101755(出願日2010年4月27日)の全内容がここに援用され、誤訳や記載漏れから保護される。
 以上、第1~11実施形態によって本発明の内容を記載したが、本発明はこれら記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者に自明である。
 本発明によれば、結合係数の変動に応じて、交流電源の出力側から見た周波数に対するインピーダンスの位相特性が基本波周波数の付近を中心として回転するよう変化するため、結合係数に応じて当該インピーダンスが設定される場合において、当該インピーダンスの位相が変動する幅が小さくなり、その結果、効率の低下を抑制することができる。

Claims (25)

  1.  交流電源により一次巻線から電力が供給される二次巻線を備え、
     Zの周波数に対するインピーダンス特性は前記交流電源の基本波成分の周波数の付近に極大値を有し、
     Zの周波数に対するインピーダンス特性は、前記基本波成分の周波数に最も近く、極大値をとる周波数と、前記基本波成分の周波数に最も近く、極小値をとる周波数との間に前記基本波成分の周波数を有することを特徴とする非接触給電装置であって、
     Zは、前記一次巻線と前記二次巻線の間の結合係数が所定の値であり、前記交流電源の出力側から見た一次側のみのインピーダンスを示し、
     Zは、前記一次巻線と前記二次巻線の間の前記結合係数が前記所定の値であり、前記二次巻線に接続される負荷側から見た二次側のみのインピーダンスを示す。
  2.  前記一次巻線と前記二次巻線の間の前記結合係数が前記所定の値である、前記交流電源の出力側から見た周波数に対するインピーダンスの位相特性は、
     前記基本波成分の周波数に対してゼロの付近の位相をとることを特徴とする
     請求項1に記載する非接触給電装置。
  3.  請求項1に記載する非接触給電装置において、
     前記一次巻線と前記二次巻線の間の前記結合係数が前記所定の値である、前記交流電源の出力側から見た周波数に対するインピーダンスの位相特性は、
     前記所定の値に対して前記結合係数を一定の範囲内で変化させると、前記基本波成分の周波数に対する位相がゼロ付近の値で変動する特性であること特徴とする
     非接触給電装置。
  4.  前記Zのインピーダンス特性は、前記極大値以外にさらに極値を有することを特徴とする
    請求項1に記載する非接触給電装置。
  5.  前記Zのインピーダンス特性は、前記極大値及び前記極小値以外にさらに極値を有することを特徴とする
    請求項1又は4に記載する非接触給電装置。
  6.  前記Zの周波数に対する位相特性は、前記基本波成分の周波数の付近で、周波数に対する位相の傾きが発散する特性を有し、
     前記Zの周波数に対する位相特性は、周波数に対する位相の傾きが発散する点を周波数軸上に少なくとも二点有し、
     前記二点の間に位相特性が周波数軸と平行になる部分を有し、
     前記基本波成分の周波数が前記二点の間にあることを特徴とする
     請求項1に記載する非接触給電装置。
  7.  第1のコンデンサを前記一次巻線に並列に接続することを特徴とする
    請求項1~6のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
  8.  前記一次巻線及び前記第1のコンデンサに対し直列に第1のインダクタを接続することを特徴とする
    請求項7に記載する非接触給電装置。
  9.  前記一次巻線と前記第1のコンデンサとの並列回路に対し直列に第2のコンデンサを接続することを特徴とする
    請求項7に記載する非接触給電装置。
  10.  前記一次巻線と前記第1のコンデンサとの並列回路の一端に第1のインダクタを、他端に第2のコンデンサを接続することを特徴とする
     請求項7に記載する非接触給電装置。
  11.  前記二次巻線と第3のコンデンサとの並列回路に第4のコンデンサを直列に接続することを特徴とする
    請求項1~10のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
  12.  前記二次巻線と直列に第5のコンデンサを接続し、
    前記二次巻線と前記第5のコンデンサとの直列回路に対して並列に第3のコンデンサを接続することを特徴とする
    請求項1~10のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
  13.  前記二次巻線の一端と前記第5のコンデンサとの接続点と、前記二次巻線の他端との間に第6のコンデンサを接続することを特徴とする
     請求項12に記載する非接触給電装置。
  14.  前記第5のコンデンサと前記第3のコンデンサとの接続点に第4のコンデンサを接続することを特徴とする
     請求項12に記載する非接触給電装置。
  15.  前記二次巻線と直列に第5のコンデンサを接続し、
     前記二次巻線と前記第5のコンデンサとの直列回路に対して並列に第3のインダクタを接続することを特徴とする
    請求項1~10のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
  16.  前記第5のコンデンサと前記第3のインダクタとの接続点に第4のコンデンサを接続することを特徴とする
    請求項15に記載する非接触給電装置。
  17.  前記二次巻線と直列に第4のインダクタを接続し、
    前記二次巻線と前記第4のインダクタとの直列回路に対して並列に第3のコンデンサを接続することを特徴とする
    請求項1~10のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
  18.  請求項1~17のいずれか一項に記載する非接触給電装置を含む車両において、
    前記二次巻線は車両に搭載され、
    前記車両の駐車位置に応じて、前記一次巻線と前記二次巻線の間の結合係数が設定されることを特徴とする車両。
  19.  第1のコンデンサを前記一次巻線に並列に接続し、
    前記二次巻線と第3のコンデンサとの並列回路に第4のコンデンサを直列に接続し、
    前記基本波成分の周波数は、
    前記Zの共振周波数の付近に設定され、かつ、
    前記Zの第1共振周波数と、前記第1共振周波数より高い、前記Zの第2共振周波数との間に設定される
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
  20.  第1のコンデンサを前記一次巻線に並列に接続し、
    前記二次巻線と第3のコンデンサとの並列回路に第4のコンデンサを直列に接続し、
     C1p=1/(L(2πf)、及び、
     C2p<(L/L)C1p<(C2s+C2p)を満たす
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載する非接触給電装置であって、
    1pは、前記第1のコンデンサの電気容量を示し、
    は、前記一次巻線のインダクタンスを示し、
    は、前記基本波成分の周波数を示し、
    2pは、前記第3のコンデンサの電気容量を示し、
    2sは、前記第4のコンデンサの電気容量を示し、
    は、前記二次巻線のインダクタンスを示す。
  21.  第1のコンデンサを前記一次巻線に並列に接続し、
    前記二次巻線と第3のコンデンサとの並列回路に第4のコンデンサを直列に接続し、
    前記一次巻線と前記二次巻線の間の結合係数が所定の値である、前記交流電源の出力側から見たインピーダンス特性を複素平面で示した場合に、
    虚軸に最も近い第1の極は、前記一次巻線と前記二次巻線の間の結合係数の増加に伴い、虚軸から離れ、
    虚軸に2番目に近い第2の極は、前記結合係数の増加に伴い、前記第1の極に近づく
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
  22.  前記交流電源から一次巻線に所定の周期で供給される供給電圧は、
     1周期あたり、複数の正電圧出力期間及び複数の負電圧出力期間を含み、かつ、
     前記複数の正電圧出力期間の間に設けられる第1の休止期間及び前記複数の負電圧出力期間の間に設けられる第2の休止期間を含む
    ことを特徴とする請求項1~21のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
  23.  前記第1の休止期間と前記第2の休止期間は同じ長さの時間であることを特徴とする請求項22に記載する非接触給電装置。
  24.  前記供給電圧は、1周期あたり、前記第1の休止期間及び前記第2の休止期間をそれぞれ1回のみ含むことを特徴とする請求項22又は23に記載する非接触給電装置。
  25.  前記所定の周期をT、前記第1の休止期間をtb1、前記第2の休止期間をtb2、及び、前記供給電圧のデューティ比をDとした場合、
     tb1=0.015・T/D
    又は、
     tb2=0.015・T/D
    を満たすことを特徴とする請求項22~24のいずれか一項に記載する非接触給電装置。
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