明 細 書
シールド導電体及びシールド導電体の製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、シールド導電体及びシールド導電体の製造方法に関するものである。
背景技術
[0002] ノンシールド電線を使用したシールド導電体としては、複数本のノンシールド電線を 、金属細線をメッシュ状に編んだ筒状の編組線からなるシールド部材で包囲すること により一括してシールドする構造のものが考えられて!/、る。この種のシールド導電体 においてシールド部材と電線を保護する方法としては、一般に、シールド部材を合成 樹脂製のプロテクタで包囲する手段がとられる力、プロテクタを用いると部品点数が 増えるという問題がある。
[0003] そこで、本願出願人は、特許文献 1に記載されているように、ノンシールド電線を金 属製のパイプ内に揷通する構造を提案した。この構造によれば、パイプが、電線をシ 一ルドする機能と電線を保護する機能を発揮するので、シールド部材とプロテクタを 用いたシールド導電体に比べて部品点数が少なくて済むという利点がある。
特許文献 1 :特開 2004— 171952公報
発明の開示
[0004] (発明が解決しょうとする課題)
ノイプを用いたシールド導電体では、電線とパイプとの間に空気層が存在している ため、通電時に電線で発生した熱が、熱伝導率の低い空気によって遮断されてパイ プに伝わり難ぐしかも、パイプには、編組線における編み目の隙間のような外部との 通気経路が存在しないため、電線で発生した熱がパイプの内部に籠もり易ぐ放熱 性が低くなる傾向がある。
[0005] ここで、導体に所定の電流を流したときの発熱量は、導体の断面積が大きレ、程小さ くなり、発熱に起因する導体の温度上昇値は、導電体の放熱性が高いほど小さく抑 えられる。したがって、導体の温度上昇値に上限が定められている環境下では、上記 のように放熱効率の低いシールド導電体の場合、導体の断面積を大きくして発熱量
を抑える必要がある。
[0006] ところ力 導体の断面積を増大することは、シールド導電体が大径化し重量化する ことを意味するため、その対策が望まれる。
[0007] 本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シールド導電体に おける放熱性を向上させることを目的とする。
(課題を解決するための手段)
[0008] 上記の目的を達成するための手段として、本発明は、シールド導電体であって、複 数本の電線と、前記電線の外周に密着し且つ前記電線の外周を一括して包囲する ように成形された合成樹脂製の伝熱部材と、前記伝熱部材に対しその外周に密着す るように取り付けられた金属製のパイプと、を備える。
[0009] また、本発明は、シールド導電体の製造方法であって、複数本の電線に対し、その 外周に密着し且つ前記複数本の電線を一括して包囲する合成樹脂製の伝熱部材を 成形する工程と、前記伝熱部材に対しその外周に密着させて金属製のパイプを取り 付ける工程と、を実行する。
[0010] 本発明によれば、パイプ内における電線との隙間に合成樹脂製の伝熱部材を介在 させたので、電線で発生した熱は、伝熱部材に伝達され、伝熱部材からパイプに伝 達され、パイプの外周から大気中へ放出される。本発明によれば、伝熱部材を設け ずに電線とパイプとの間に空気層が存在しているものと比較すると、放熱性能に優れ ている。
[0011] また、複数本の電線を一括して伝熱部材で包囲したので、伝熱部材の外周形状を 簡素化することにより、伝熱部材の外周に対するパイプの形状追従性を向上させ、ひ いては、伝熱部材とパイプとの密着性を高めて、放熱効率を向上させることができる。
[0012] 本発明の実施態様としては、以下の構成が好ましい。
前記パイプは、一対の半割体を筒状に合体させて構成されて!/、てもよレ、。
[0013] 上記の構成によれば、パイプを一対の半割体によって構成したので、筒状に成形さ れているパイプに伝熱部材を揷通させる構造のものに比べると、伝熱部材に対する ノ イブの取付けが容易である。
[0014] 前記一対の半割体には、合体時に対応する側縁に沿って外側へ張り出す耳部が
形成され、前記一対の半割体は、その半割体を前記伝熱部材に対して個別に外嵌 した状態で対応する前記耳部同士が離間する形態とされており、前記一対の半割体 を前記伝熱部材に外嵌した状態で離間している前記耳部同士を接近させて導通可 能に結合することで、前記パイプが構成されて!/、てもよレ、。
[0015] 上記の構成によれば、一対の半割体を伝熱部材に外嵌した状態で離間して!/、る耳 部同士を接近させて結合しているので、半割体、即ちパイプの内周面が伝熱部材の 外周面に対して確実に密着する。これにより、伝熱部材の外周からパイプの内周へ の伝熱効率が向上する。
[0016] 対応する前記耳部同士はシーム溶接によって固着されていてもよい。
[0017] 耳部同士を結合する手段としてスポット溶接を用いた場合は、磁気閉回路の形成 領域が溶接された部分に限定されるが、本発明では、シーム溶接によって耳部同士 を結合しているので、パイプの全長に亘つて磁気閉開路が形成され、高いシールド 性能が発揮される。
[0018] シールド導電体の製造方法であって、一対の半割体の側縁に沿って、前記一対の 半割体同士を合体させたときに対応する位置に、外側へ張り出す耳部を形成するェ 程と、前記一対の半割体を前記伝熱部材に個別に外嵌する工程と、前記耳部同士 を接近させて導通可能に固着することで、前記一対の半割体を結合させると共に前 記伝熱部材に前記半割体を密着させて前記パイプを構成する工程と、を実行するも のとしてあよい。
[0019] ノイブを一対の半割体によって構成したので、筒状の成形されているパイプに伝熱 部材を揷通させる構造のものに比べると、伝熱部材に対するパイプの取付けが容易 である。
[0020] また、一対の半割体を伝熱部材に外嵌した状態で離間して!/、る耳部同士を接近さ せて固着しているので、半割体、即ちパイプの内周面が伝熱部材の外周面に対して 確実に密着する。これにより、伝熱部材の外周からパイプの内周への伝熱効率が向 上する。
(発明の効果)
[0021] 本発明によれば、シールド導電体における放熱性を向上させることことができる。
図面の簡単な説明
[0022] [図 1]図 1は、実施形態 1のシールド導電体の断面図である。
[図 2]図 2は、伝熱部材を成形する方法をあらわす断面図である。
[図 3]図 3は、シールド導電体の分解斜視図である。
[図 4]図 4は、シールド導電体の製造途中の状態をあらわす断面図である。
[図 5]図 5は、放熱性能をあらわすグラフである。
符号の説明
[0023] W...シールド導電体
10…電線
20…パイプ
21...半割体
24...耳部
30...伝熱部材
発明を実施するための最良の形態
[0024] <実施形態 1〉
以下、本発明を具体化した実施形態 1を図 1乃至図 4を参照して説明する。本実施 形態のシールド導電体 Wは、例えば電気自動車にお!/、て走行用の動力源を構成す るバッテリ、インバータ、モータなどの装置(図示せず)の間に配索されるものであり、 3本のノンシールドタイプの電線 10を、一括シールド機能と電線保護機能を兼ね備 えるパイプ 20内に揷通し、電線 10の外周とパイプ 20の内周との隙間に伝熱部材 30 を介在させた構成になる。
[0025] 電線 10は、金属製 (例えば、アルミニウム合金や銅合金など)の導体 11の外周を合 成樹脂製の絶縁被覆 12で包囲した形態であり、導体 11は、単芯線又は複数本の細 線(図示せず)を螺旋状に寄り合わせた撚り線からなる。電線 10の断面形状は導体 1 1と絶縁被覆 12の双方が真円形とされている。
[0026] ノイブ 20は、金属製 (例えば、アルミニウム合金や銅合金など)であって、空気より も熱伝導率が高い。ノイブ 20の断面形状は、電線 10とは異なり、左右方向に長い長 円形をなしている。パイプ 20内には 3本の電線 10が揷通され、電線 10の両端部は
パイプ 20の外部へ導出された状態に保持されている。パイプ 20内における 3本の電 線 10は、左右に一列に並ぶように配置されており、隣り合う電線 10は、その絶縁被 覆 12の外周同士を線接触状に接触させて!/、る。
[0027] パイプ 20は、プレス成形された上下一対の半割体 21を筒状に合体させて構成され ている。つまり、一対の半割体 21は 3本の電線 10の並び方向と直角な方向に合体さ れる。一対の半割体 21は、同一形状のものであって、互いに上下反転した向きとな つている。各半割体 21は、水平な平板部 22と、この平板部 22の左右両側縁から滑ら かに四半円弧状に延出する一対の湾曲板部 23とからなる。一対の半割体 21を合体 させたときに上下に対応する湾曲板部 23の両側縁には、その側縁に沿って延びる 一対の耳部 24が形成されている。耳部 24は、半割体 21の外面から、幅方法(左右 方向)外側、即ち湾曲板部 23の側縁から直角方向へ平板状に張り出した形態であつ て、半割体 21の全長に亘つて一定幅で且つ連続して形成されている。
[0028] 伝熱部材 30は、合成樹脂製であって、横並び配置されている 3本の電線 10の外周 に密着し且つこの 3本の電線 10を一括して包囲するように成形されている。成形の際 には、図 2に示すように、 3本の電線 10を横並びにした状態で後方から成形機 50の キヤビティ 51に貫通させるとともに、キヤビティ 51内に供給した溶融樹脂を、 3本の電 線 10の外周に付着させて、キヤビティ 51の前端の長円形をなす吐出口 52から 3本 の電線 10と共に引き出す。これにより、伝熱部材 30が成形されるとともに、 3本の電 線 10が伝熱部材 30により横並びの配置に保持され、伝熱部材 30と 3本の電線 10が 一体化された形態の集合導電体 40が製造される。伝熱部材 30 (集合導電体 40)の 外周形状(電線 10の軸線方向に見た形状)は長円形をなしている。また、伝熱部材 3 0の厚さ寸法(上下寸法)は、一対の半割体 21を合体させたときの平板部 22の内面 間の上下寸法よりも少し大きい寸法とされている。伝熱部材 30の幅寸法は、半割体 2 1の耳部 24を除いた領域、即ち左右両湾曲板部 23の側縁間の寸法とほぼ同じ寸法 とされている。
[0029] シールド導電体 Wを製造する際には、集合導電体 40に対して一対の半割体 21を 上下に挟むように外嵌し、平板部 22の内面と湾曲板部 23の内面を伝熱部材 30の外 面に密着させる。この状態では、上下に対応する耳部 24の間に隙間が空く。この状
態で、この離間している耳部 24を、上下一対のローラ 60の間で挟むことにより密着さ せるとともに、この両ローラ 60の間に電圧を付与してシーム溶接を行うことにより、耳 部 24が面接触状に密着した状態に結合される。左右両側縁部において耳部 24のシ ーム溶接を行うことにより、一対の半割体 21が合体して全周に亘つて連続する長円 形断面の筒状をなすように固着され、パイプ 20が構成されるとともに、パイプ 20と集 合導電体 40とが一体化され、もって、シールド導電体 Wが完成する。
[0030] 従来のシールド導電体では、電線とパイプとの間に空気層が存在しているため、通 電時に電線で発生した熱力 熱伝導率の低い空気層によって遮断されてパイプに伝 わり難ぐしかも、パイプには、編組線における編み目の隙間のような外部との通気経 路が存在しないため、電線で発生した熱がパイプの内部に籠もり易ぐ放熱性が低く なる傾向がある。
[0031] これに対し、本実施形態のシールド導電体 Wは、 3本の電線 10の外周に密着し且 つこの 3本の電線 10を一括して包囲するように成形された合成樹脂製の伝熱部材 3 0を設け、この伝熱部材 30の外周に密着するように金属製のパイプ 20を取り付けた 構造となっているので、パイプ 20内における電線 10との隙間には空気よりも熱伝導 率の高い合成樹脂製の伝熱部材 30が介在している。したがって、電線 10で発生し た熱は、絶縁被覆 12の外周から伝熱部材 30に伝達され、伝熱部材 30内を伝わって その外周面からパイプ 20の内周に伝達され、パイプ 20の外周から大気中へ放出さ れる。このように本実施形態によれば、伝熱部材を設けずに電線とパイプとの間に空 気層が存在している従来のものに比べると、電線 10で発生した熱を放出する性能に 優れている。
[0032] さて、本実施形態のシールド導電体は上記のように放熱効率に優れているのである
1S 図 5には、本実施形態のシールド導電体と、各電線の軸心が三角形をなす形態 で束ねた 3本の電線を円形のパイプで一括して包囲して電線とパイプとの間に空気 層が存在している形態の従来のシールド導電体との放熱性能を比較した実験結果を グラフで示している。
[0033] 本実施形態のパイプ 20はステンレス製であって、パイプ 20の外周の長径(図 1にお ける左右方向の寸法)は 18. 5mm、パイプ 20の外周の短径(図 1における上下方向
の寸法)は 10. 5mm、パイプ 20の板厚は 1. 0mmである。一方、従来のパイプもステ ンレス製であって、パイプの内径は 13. 0mm、パイプの外径は 15. 0mmである。従 来のシールド導電体と本実施形態のシールド導電体は電線を共通としており、電線 の導体の材料はアルミニウム合金であり、導体の直径は 3. 2mm、絶縁被覆の外径 は 4. 8mmである。電線には、導体の温度が飽和状態になるまで(2800〜3800秒 間) 60Aの電流を継続して流し、周囲の温度に対する、導体の温度の上昇値を測定 した。温度測定点は、電線における導体の外周と絶縁被覆の内周との境界面である 。また、従来のシールド導電体と本実施形態のシールド導電体のいずれも、パイプに 3. ;!〜 3· 3m/secの風を当ててパイプを空冷(風冷)している。
[0034] まず、伝熱部材 30を有しない従来のシールド導電体では、図 5に破線で示すように 、通電時間が約 1500秒を経過しても温度上昇を続け、飽和状態における温度上昇 値は約 97°Cであった。これに対し、伝熱部材 30を備える本実施形態のシールド導電 体では、図 5に実線で示すように、約 1000秒を経過したところで温度が概ね飽和状 態に達し、このときの温度上昇値は約 51°Cに抑えられている。また、通電が行われて いる間、本発明のシールド導電体の方は、従来のシールド導電体に比べて温度上昇 値が常に低い状態を保っており、このことから、飽和状態だけでなく飽和状態に達す るまでの間においても、本実施形態のシールド導電体は従来のシールド導電体に比 ベて放熱性能に優れている、ということが解る。
[0035] 上記のように放熱性能が向上したことによる効果としては、シールド導電体 Wの軽 量化を図ることが期待できる。即ち、電線 10 (導体 11)に所定の電流を流したとき、導 体 11の断面積が小さい程、電線 10の発熱量が大きくなるのである力 本実施形態の ように放熱性に優れていれば、電線 10の発熱量が大きくても電線 10の温度上昇を 低く抑えること力 Sできる。したがって、電気自動車のように電線 10の温度上昇値に上 限が定められて!/、る環境下では、従来のシールド導電体を放熱性に優れた本実施 形態のシールド導電体 Wに変更することで、電線 10における発熱許容量が相対的 に大きくなる。そして、電線 10における発熱許容量が相対的に大きくなる、ということ は、電線 10の温度上昇値に上限が定められた環境下において使用可能な導体 11 の最小断面積を小さくできることを意味し、導体 11の断面積を小さくすることで、シー
ルド導電体 wの軽量化及び小径化が可能となる。
[0036] また、本実施形態では、 3本の電線 10を一括して伝熱部材 30で包囲したので、伝 熱部材 30の外周形状を長円形という凹凸の少ない簡素化された形状とすることによ り、伝熱部材 30の外周に対するパイプ 20の形状追従性を向上させ、ひいては、伝熱 部材 30とパイプ 20との密着性を高めて、放熱効率を向上させることが実現されてい
[0037] また、パイプ 20は、一対の半割体 21を筒状に合体させることによって構成されてい るので、筒状に成形されているパイプに伝熱部材を揷通させる構造のものに比べると 、本実施形態では、伝熱部材 30に対するパイプ 20の取付けが容易となっている。
[0038] また、一対の半割体 21を伝熱部材 30に対して個別に外嵌した状態では、対応す る耳部 24同士が離間するようにした上で、この離間している耳部 24同士を接近させ て導通可能に固着することで、ノイプ 20を構成している。離間している耳部 24を固 着するのに伴い、一対の半割体 21が接近し、これにともなって一対の半割体 21の内 周面が集合導電体 40 (伝熱部材 30)の外周面に対して強く押し付けられるので、半 割体 21、即ちパイプ 20の内周面が伝熱部材 30の外周面に対して確実に密着する。 これにより、伝熱部材 30の外周からパイプ 20の内周への伝熱効率が向上する。
[0039] また、離間している耳部 24同士を結合する手段としてスポット溶接を用いた場合は 、磁気閉回路の形成領域が溶接された部分に限定されるのであるが、本実施形態で は、シーム溶接によって耳部 24同士を導通可能に固着しているので、パイプ 20の全 長に亘つて磁気閉開路が形成され、高いシールド性能が発揮される。
[0040] <他の実施形態 >
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく 、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)パイプは、伝熱部材の外周形状に合わせて筒状に成形した単一部品であって もよい。この場合、伝熱部材をパイプに揷通し、この状態で、パイプを、プレス加工し て、伝熱部材の外周に密着するように塑性変形させればよ!/、。
(2)一対の半割体を伝熱部材に対して個別に外嵌した状態で、対応する耳部同士 が当接又は密着するようにしてもょレ、。
(3)耳部同士を結合する手段としては、スポット溶接による方法や、半割体の側縁 同士を半田付けにより結合する方法や、パイプとは別の結合部品を用いて耳部同士 を挟むように結合する方法等が適用できる。
(4)伝熱部材及びパイプの断面形状は、楕円形、真円形等、長円形以外の形状と してもよい。
(5) 3本の電線の配列は、これらの電線の軸心が正三角形をなすような形であって あよい。
(6) 1つの伝熱部材で包囲する電線の本数は、 2本又は 4本以上であってもよい。
(7)上記実施形態では伝熱部材の内部において隣り合う電線同士が接触するよう にした力 伝熱部材の内部において電線同士が非接触となる配置であってもよい。
(8)上記実施形態では一対の半割体が電線の並び方向と直角な方向に合体され る形態であつたが、これに限らず、一対の半割体が電線の並び方向と平行な方向に 合体される形態であってもよレ、。
(9)一対の半割体は、互いに異なる形状のものであってもよレ、。
(10)パイプは 3つ以上の部品を合体させたものであってもよい。
(11)導体 11及び絶縁被覆 12の断面形状は、楕円形、長円形、長方形等、真円 形以外の形状としてもよい。