WO2008047703A1 - Hemoglobin determination method - Google Patents

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Izumi Omoto
Toshiki Kawabe
Eriko Kusaka
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Sekisui Chemical Co., Ltd.
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    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
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    • G01N27/44747Composition of gel or of carrier mixture

Description

明 細 書
ヘモグロビン類の測定方法
技術分野
[0001] 本発明は、電気泳動法を用いたヘモグロビン類の測定方法であって、特に安定型へ モグロビン Aleを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の測定方法、及び、 安定型ヘモグロビン Ale及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法に関する。
背景技術
[0002] ヘモグロビン(以下、 Hbともいう)類、なかでも糖化ヘモグロビン類の一種であるへモ グロビン Ale (以下、 HbAlcともいう)は、過去;!〜 2力月間の血液中の平均的な糖 濃度を反映しているため、糖尿病のスクリーニング検査や糖尿病患者の血糖管理状 態を把握するための検査項目として広く利用されている。
[0003] 従来、 HbAlcの測定は、 HPLC法、免疫法、電気泳動法等により行なわれてきた。
このうち、臨床検査分野で多く用いられている HPLC法では、 1試料当たり;!〜 2分で の測定が可能であり、また、同時再現性試験の CV値が 1. 0%程度の測定精度が実 現されている。糖尿病患者の血糖管理状態を把握するための測定方法としては、こ のレベルの性能が必要とされて!/、る。
[0004] これに対して、電気泳動法は、装置構成が簡便なため、マイクロチップ電気泳動装置 のような安価で小型なシステムを作製することが可能な技術であり、電気泳動法にお ける HbAlcの高精度測定技術の臨床検査への適用は、コスト面において非常に有 益な効果が期待できる。
電気泳動法による Hb類の測定は、通常とは異なるアミノ酸配列を有する異常 Hb類 の分離方法として古くから用いられている力 HbAlcの分離は非常に困難であり、 ゲル電気泳動の手法では 30分以上の時間が必要であった。このように電気泳動法 は、臨床検査分野に応用した場合、測定時間及び測定精度の点で問題があるため 、現在では糖尿病診断への応用はほとんど行われていなかった。
[0005] これに対して、 1990年頃に登場したキヤピラリー電気泳動法は、一般的に高分離- 高精度測定が可能であるとされており、例えば、特許文献 1や特許文献 2には、キヤ ピラリー電気泳動法によって HbAlcを分離する手法が開示されている。 しかしながら、特許文献 1の方法を用いた場合、測定時間が長いという問題点は解消 されず、加えて、使用する緩衝液の pHが 9〜; 12と高いことから、 Hbが変性してしまう 可能性があることから、この方法を臨床検査に適用することは困難であった。
[0006] また、特許文献 2には、該特許文献の公開前より公知であった 2つの技術、即ち硫酸 化多糖類の Hb類への親和性の利用と、キヤビラリ一内面の動的コーティング法という 2つの技術を組み合わせることにより、ゲル電気泳動法と比較して短時間の測定を実 現したものであり、 10分間程度での測定が可能であるとされている。
[0007] し力、しながら、このような動的コーティング法は、測定終了後、次試料の測定時に再 びコーティングを行う必要がある。そのため、毎測定開始時に同じコーティング状態と するためには、測定終了後の洗浄操作によりコーティング層を剥し、測定開始前の初 期の状態に戻す必要がある。即ち、連続測定する際には、測定の間に洗浄及びコー ティング操作を揷入する必要があり、測定時間の延長を招いていた。また、これらの 洗浄及びコーティング操作は、測定誤差発生の要因となりうる。加えて、コーティング 用の試薬を測定時に具備する必要があるため、コスト的にも不利であった。また、連 続測定を行わなレ、場合であっても、 10分程度の測定時間は HPLC法と比較して非 常に長ぐ臨床検査に適用するには不充分であった。
[0008] 更に、糖尿病診断を行う場合は、 HbAlc成分のなかでも、特に糖尿病の指標となる 安定型 HbAlcを、不安定型 HbAlcや力ルバミル化 Hb等の、測定の障害となる成 分(以下、これらを修飾 Hb類ともいう)から分離しなければならない。し力もながら、特 許文献 1及び特許文献 2に開示された方法によって得られたエレクト口フエログラムで は、分離性能及び測定精度が不充分であり、これらの方法の技術範囲では安定型 H bAlcを修飾 Hb類から分離することは困難であった。
[0009] また、一部の試料に含まれる異常 Hb類は、溶血性貧血ゃサラセミア等のへモグロビ ン由来の疾病の診断指標となることが知られており、 HPLC法による HbAlc測定方 法においては、安定型 HbAlcと異常 Hb類とを同時に測定する技術が開発されてい る。し力もながら、これまでのところ電気泳動法によるこのような技術は明らかにされて いない。 特許文献 1 :特表平 09— 510792号
特許文献 2:特開平 09— 105739号
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0010] 本発明は、上記現状に鑑み、電気泳動法を用いたヘモグロビン類の測定方法であつ て、特に安定型ヘモグロビン Aleを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の 測定方法、及び、安定型ヘモグロビン Ale及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法 を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0011] 本発明者らは、鋭意検討した結果、イオン性ポリマーを泳動路に固定化し、かつ、硫 酸化多糖類を含有する緩衝液を用いることにより、特に安定型 HbAlcの測定を短時 間、高精度で測定することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
[0012] 本発明は、電気泳動法を用いてヘモグロビン類を測定する方法であって、イオン性 ポリマーを泳動路に固定化し、かつ、硫酸化多糖類を含有する緩衝液を用いるへモ グロビン類の測定方法に関する。
以下に本発明を詳述する。
[0013] 本発明のヘモグロビン類の測定方法を適用することができる電気泳動装置としては、 特に限定されず、例えば、一般にキヤビラリ一電気泳動装置、マイクロチップ電気泳 動装置等と呼称される電気泳動装置類が挙げられる。
[0014] 図 7に、本発明のヘモグロビン類の測定方法に用いるキヤピラリー電気泳動装置の 一例を示す。図 7に示すように、キヤピラリー電気泳動装置 11は、陽極槽 12、陰極槽 13、キヤピラリー 14、高圧電源 15、検出器 16、及び、一対の電極 17、 18からなり、 キヤビラリ一 14の両端は陽極槽 12及び陰極槽 13内の緩衝液に浸され、管状のキヤ ピラリー 14の内部は緩衝液で満たされている。また、電極 17及び 18は高圧電源 15 と電気的に接続されている。
本発明のヘモグロビン類の測定方法では、泳動路であるキヤピラリー 14の内面にィ オン性ポリマーを固定化する。そして、ヘモグロビン類を測定する際には、キヤビラリ 一 14の一方より試料を注入し、高圧電源 15から所定の電圧を印加することにより、キ ャピラリー 14内を移動する目的成分を検出器 16によって測定する。
[0015] 本発明のヘモグロビン類の測定方法において泳動路に固定化されるイオン性ポリマ 一は、基材となるポリマー分子内にイオン性基を有するものであり、例えば、ァニオン 十生ポリマー、カチオン 1·生ポリマーを用いることができる。
[0016] 上記ァニオン性ポリマーは、分子内にァニオン性基を有するポリマーである。
上記ァニオン性ポリマーは、親水性であることが好ましぐ具体的には例えば、ァニォ ン性基含有多糖類、ァユオン性基含有有機合成高分子等が挙げられる。
上記ァニオン性基としては、特に限定されず、例えば、カルボキシル基、リン酸基、ス ルホン酸基等が挙げられる。
[0017] 上記ァニオン性基含有多糖類としては、例えば、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫 酸、へパリン、へパラン、フコィダン等の硫酸基含有多糖類及びその塩類;アルギン 酸、ぺクチン酸等のカルボキシル基含有多糖類及びその塩類;セルロース、デキスト ラン、ァガロース、マンナン、デンプン等の中性多糖類及びその誘導体へのァニオン 性基導入化物及
びその塩類等の公知のァニオン性基含有多糖類等が挙げられる。
[0018] 上記ァニオン性基含有有機合成高分子としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、リン 酸基含有 (メタ)アクリル酸エステル重合体、スルホン酸基含有 (メタ)アクリル酸重合 体、 2—アクリルアミドーブチルスルホン酸重合体及びこれらの共重合物等の公知の アミノ基含有有機合成高分子等が挙げられる。
[0019] 上記ァニオン性ポリマーの分子量の好ましい下限は 500Daである。 500Da未満で あると、泳動路の内面を充分に被覆することが困難となり、分離性能が不良になること 力 sある。
[0020] 上記カチオン性ポリマーは、分子内にカチオン性基を有するポリマーである。
上記カチオン性ポリマーは、親水性であることが好ましぐ具体的には例えば、ァミノ 化多糖類、アミノ基含有有機合成高分子等が挙げられる。
上記カチオン性基としては、特に限定されず、例えば、;!〜 4級のアミノ基等が挙げら れる。
[0021] 上記アミノ化多糖類としては、例えば、キチン、キトサン等のキトサン誘導体及びその 塩類;ァミノセルロース、 N—メチルァミノセルロース等の N—置換セルロースの誘導 体及びその塩類;デキストラン、ァガロース、マンナン、デンプン等の中性多糖類及び その誘導体へのアミノ基導入化物及びその塩類等、公知のアミノ化多糖類等が挙げ られる。
[0022] 上記アミノ基含有有機合成高分子としては、例えば、ポリエチレンィミン、ポリプレン、 ポリ 2—ジェチルアミノエチル (メタ)アタリレート等のアミノ基含有 (メタ)アタリレート及 び共重合物等、公知のアミノ基含有有機合成高分子等が挙げられる。
[0023] 上記カチオン性ポリマーの分子量の好ましい下限は 500Daである。 500Da未満で あると、泳動路の内面を充分に被覆することが困難となり、分離性能が不良になること 力 sある。
[0024] 本発明のヘモグロビン類の測定方法における「泳動路」とは、電気泳動が行われる流 路にお!/、て、測定試料が電気泳動により移動及び/又は分離する部位 (測定試料 が注入された部位から検出される部位まで)のことをいう。具体的には、例えば、キヤ ピラリー電気泳動法の場合は、キヤピラリー内の試料が注入された部位から検出器に より検出される部位までのことをいい、マイクロチップ型電気泳動法の場合は、マイク 口チップ型電気泳動装置におけるマイクロチップ溝内の試料が注入された部位から 検出器により検出される部位までのことをレ、う。
上記泳動路の内面とは、具体的には、例えば、キヤビラリ一電気泳動法の場合は、キ ャピラリーの泳動路の内面のことをいい、マイクロチップ型電気泳動法の場合は、マイ クロチップ型電気泳動装置におけるマイクロチップ溝の泳動路の内面のことをいう。
[0025] 上記泳動路を構成する素材については特に限定されず、例えば、ガラス製、金属製 、樹脂製等が挙げられる。なかでも、ガラス製又は樹脂製であることが好ましい。 また、泳動路内には充填剤粒子のような固形物質が存在してもよいが、泳動路内に 充填剤粒子のような固形物質が存在しなレ、ことが好ましレ、。
[0026] 上記泳動路の長さの好ましい下限は 10mm、好ましい上限は 300mmである。 10m m未満であると、充分に試料が分離されないため、正確な測定をすることができない ことがある。 300mmを超えると、測定時間の延長や得られるエレクト口フエログラムに おいてピーク形状の変形が生じることによって、正確な測定をすることができないこと がある。より好ましい下限は 20mm、より好ましい上限は 200mmである。
[0027] また、上記泳動路の幅又は直径の好ましい下限は 1 H m、好ましい上限は 200 m である。 1 11 m未満であると、試料成分を検出するための光路長が小さぐ測定精度 力 氐下すること力ある。 200 mを越えると、泳動路内部で試料が拡散することによつ て、得られるエレクト口フエログラムにおいてピークがブロードになり、測定精度が低下 することがある。
[0028] 上記イオン性ポリマーを泳動路に固定化する方法としては、公知の方法を用いること 力できる。具体的には例えば、イオン性ポリマーを泳動路の内面に接触させて疎水 性的又は静電気的な相互作用等を利用して物理的に吸着させる方法;泳動路の内 面及びイオン性ポリマーをそれぞれの物質が有する官能基や他の物質等を介して共 有結合により固定化する方法等が挙げられる。これらの方法を用いた場合、例えば、 加熱工程や乾燥工程等を経ることにより、剥離しにくぐ繰り返し測定が可能なイオン 性ポリマーの固定化が可能となる。
また、イオン性ポリマー層と泳動路の内面との間に、別種の層を形成してもよい。即ち 、最終的に泳動路の最内面にイオン性ポリマー層が形成されていればよい。
[0029] 上記固定化に用いるイオン性ポリマーは、イオン性ポリマーの種類や固定化法にもよ る力 好ましくは 0. 0;!〜 20%程度の溶液として上記操作に供されるのが好ましい。 0 . 01 %未満であると、固定化が不充分となる恐れがあり、 20%を超えると固定層が均 一にならず、測定途中に剥離し、再現性低下の原因となる可能性がある。
[0030] 本発明のヘモグロビン類の測定方法では、硫酸化多糖類を含有する緩衝液を用い 本発明のヘモグロビン類の測定方法において、上記緩衝液とは、電気泳動時に泳 動路内に満たされる緩衝液、電気泳動時に泳動路の両端に設置される陽極槽及び 陰極槽に満たされる緩衝液のほか、測定試料を溶解希釈する溶血希釈液、その他 流路内を洗浄する緩衝液等も含む。
本発明のヘモグロビン類の測定方法では、これら全ての緩衝液が硫酸化多糖類を含 有するものであってもよく、一部の緩衝液にのみ硫酸化多糖類を含有していてもよい
〇 [0031] 上記緩衝液としては、緩衝能を有する公知の緩衝液組成物を含有する溶液を使用 すること力 Sでき、具体的には例えばクェン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸等の有機酸 及びその塩類;グリシン、タウリン、アルギニン等のアミノ酸類;塩酸、硝酸、硫酸、リン 酸、ホウ酸、酢酸等の無機酸及びその塩類等が挙げられる。
また、上記緩衝液には、他に一般に添加される物質、例えば、界面活性剤、各種ポリ マー、親水性の低分子化合物等を適宜添加してもよい。
[0032] 上記硫酸化多糖類としては特に限定されず、公知の硫酸化多糖類を用いることがで きる。具体的には例えば、セルロース、デキストラン、ァガロース、マンナン、デンプン 等の中性多糖類及びその誘導体への硫酸基導入化物、及び、その塩類や、コンドロ ィチン硫酸、デキストラン硫酸、へパリン、へパラン、フコィダン等が挙げられる。
[0033] 上記緩衝液中の硫酸化多糖類の含有量の好ましい下限は 0. 01重量%、好ましい 上限は 10. 0重量%である。 0. 01重量%未満であると、硫酸化多糖類添加の効果 が発現しにくぐ分離が不充分となることがあり、 10. 0重量%を超えると、測定時間の 延長や分離不良を引き起こすことがある。
[0034] 本発明のヘモグロビン類の測定方法にお!/、て、測定対象となるヘモグロビン類として は、特に限定されず、例えば、従来公知のヘモグロビン類が挙げられる。具体的には 例えば、 HbA 、 HbAla、 HbAlb、安定型 HbAlc、不安定型 HbAlc、 HbF (胎児
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性 Hb);ァセチル化 Hb、力ルバミル化 Hb等の修飾 Hb類; HbS、 HbC等の異常 Hb 類等が挙げられる。なかでも、糖尿病診断の指標となる安定型 HbAlcを、不安定型 HbAlcや、力ルバミル化 Hb等の修飾 Hb類等と分離して測定することができる。 このような本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いる安定型ヘモグロビン Aleの 測定方法もまた、本発明の一つである。
[0035] 本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いることによって、安定型 HbAlcと同時に 、 HbA 、 HbAla、 HbAlb、不安定型 HbAlc、 HbF (胎児性 Hb)を測定することが
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できる。
また、本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いることによって、安定型 HbAlcと同 時に、糖尿病以外の疾病の指標となり得る HbA2を測定することができる。
更に、本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いることによって、安定型 HbAlcと 同時に、糖尿病以外の疾病の指標となり得る HbS、 HbC等の異常 Hb類を測定する こと力 Sできる。安定型 HbAlcと同時に、 HbA2や、異常 Hb類を測定することによって
、糖尿病及び糖尿病以外の疾病の指標を同時に得ることができる。
このような本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いる安定型ヘモグロビン Ale及 び異常ヘモグロビン類の同時測定方法もまた、本発明の一つである。
発明の効果
[0036] 本発明によれば、イオン性ポリマーを泳動路の内面に固定化することで、特に安定 型 HbAlcの測定を 1試料当り数分という短時間に、同時再現性を示す CV値が 1. 0 %程度という高精度で測定することを可能となることから、従来技術では困難であつ た糖尿病患者の電気泳動法による HbAlc値の管理を好適に行うことができる。これ は、一般に認知される動的コーティング法から固定化コーティング法への変更により 得られる効果、即ち測定毎のコーティングが不要となり測定時間が短縮されるといつ た効果ではなぐ従来分離できなかった成分を分離することができるようになるという、 予測できなかった効果が得られた結果である。
また、泳動路の内面に固定化を行うことで、測定毎のコーティング操作等が不要とな り、更なる短時間測定が可能となり、コーティング剤等の使用も不要となることから、コ スト面でも非常に有利となる。
更に、電気泳動法は装置構成が HPLCよりも簡便であることから、本発明のへモグロ ビン類の測定方法を用いることで、安価なヘモグロビン類の測定方法を提供すること が可能となる。
加えて、糖尿病以外の疾病の指標となりうる異常 Hb類等を、安定型 HbAlcと同時 に測定することができる。
発明を実施するための最良の形態
[0037] 以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明する力 本発明はこれら実施例のみ に限定されるものではない。
[0038] (実施例 1)
ァニオン性ポリマーであるデキストラン硫酸 (和光純薬社製)を 0· 2重量%含有する 水溶液を調製した。次いで、フューズドシリカ製キヤピラリー(GLサイエンス製:内径 2 5〃m X全長 30cm)に、 0. 2N— NaOH、イオン交換水、 0· 5Ν— HC1をこの順で 通液してキヤピラリー内を洗浄した後、得られたデキストラン硫酸水溶液を 20分間通 液した。その後、空気をキヤピラリー内に注入してデキストラン硫酸水溶液を追い出し た後、 40°Cの乾燥機内で 12時間乾燥させた。その後、再びデキストラン硫酸水溶液 を注入し、空気の注入及び乾燥を 5回繰り返した。
得られたデキストラン硫酸固定化キヤピラリーを、キヤピラリー電気泳動装置 (Beckm an Coulter社製 PAC/E MDQ)にセットした。その後、硫酸化多糖類であるコ ンドロイチン硫酸 (和光純薬社製:硫酸化多糖類)を 2重量%含有するクェン酸緩衝 液 (pH4. 7)をキヤビラリ一の両端にセットし、キヤピラリー内に満たした。
[0039] (健常人血の測定)
測定試料としては、健常人血よりへパリン採血した血液を用い、該健常人全血 70 L に、硫酸化多糖類としてコンドロイチン硫酸を 2. 0重量%含有するクェン酸緩衝液 (p H6. 0) 200 Lを添加して溶血希釈したものを用いた。
キヤビラリ一の一方より試料を注入し、キヤビラリ一の両端の緩衝液に 20kVの電圧を かけて電気泳動を行い、 415nmの可視光における吸光度変化を測定することにより 、ヒト血液中の安定型 HbAlcのキヤピラリー電気泳動法による測定を行った。得られ たエレクト口フエログラムを図 1に示す。図 1中、ピーク 1は安定型 HbAlc、ピーク 2は HbAを示す。なお、安定型 HbAlcの分離は、約 1. 5分の電気泳動時間で行うこと
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ができた。
[0040] (修飾 Hbを含む試料の測定)
健常人血の測定で用いた健常人全血に、グルコースを 2000mg/dLとなるように添 加し、修飾 Hbの一種である不安定型 HbAlcを多量に含む試料を人為的に調製し た。得られたエレクト口フエログラムを図 2に示す。図 2中、ピーク 1は安定型 HbAlc、 ピーク 2は HbA、ピーク 3は修飾 Hb (不安定型 HbAlc)を示す。図 2に示すように、
0
安定型 HbAlcと修飾 Hbである不安定型 HbAlcが良好に分離された。
[0041] (実施例 2)
ァニオン性ポリマーであるポリメタクリル酸の 0. 5重量%水溶液を用い、実施例 1と同 様の方法でキヤピラリー内面をコーティングした後、緩衝液として、硫酸化多糖類であ るデキストラン硫酸を 2. 0重量%含有するリンゴ酸緩衝液を用いた以外は、実施例 1 と同様にしてキヤピラリー電気泳動法により、健常人血試料及び修飾 Hb含有試料の 測定を行った。得られたエレクト口フエログラムは、図 1及び図 2と同様であった。
[0042] (実施例 3)
ガラス製マイクロチップ(30mm X 20mm X 2mm)にクロス十字型の泳動路を作製し 、泳動路の両端に緩衝液槽を設置した。
泳動路をァ二オン性ポリマーであるコンドロイチン硫酸(1. 0重量%水溶液)を用いて 、実施例 1と同様の手順でコーティングした後、実施例 1と同様の緩衝液を用いて、 1 000Vにて、マイクロチップ電気泳動法により、健常人血試料及び修飾 Hb含有試料 の測定を行った。得られたエレクト口フエログラムは図 1及び図 2と同様であった。
[0043] (実施例 4)
カチオン性ポリマーであるキトサン(和光純薬社製、キトサン 100)を 0. 2重量%含有 する 0. 2N塩酸溶液を用い、実施例 1と同様の方法でキヤピラリー内面をコーティン グした後、緩衝液として、硫酸化多糖類であるコンドロイチン硫酸を 2. 0重量%含有 するクェン酸緩衝液を用いた以外は、実施例 1と同様にしてキヤピラリー電気泳動法 により、健常人血試料及び修飾 Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクト口フエ ログラムは、図 1及び図 2と同様であった。
[0044] (実施例 5)
カチオン性ポリマーであるポリプレン(ナカライテスタ製)の 0. 5重量%水溶液を用い 、実施例 1と同様の方法でキヤピラリー内面をコーティングした後、緩衝液として、硫 酸化多糖類であるデキストラン硫酸を 2. 0重量%含有するリンゴ酸緩衝液を用いた 以外は、実施例 1と同様にしてキヤピラリー電気泳動法により、健常人血試料及び修 飾 Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクト口フエログラムは、図 1及び図 2と同 様であった。
[0045] (実施例 6)
ポリジメチノレシロキサン製マイクロチップ (30mm X 20mm X 2mm)にクロス十字型の 泳動路を作製し、泳動路の両端に緩衝液槽を設置した。
泳動路をカチオン性ポリマーであるキトサン(1. 0重量%水溶液)を用いて、実施例 3 と同様の方法でコーティングした後、緩衝液として硫酸化多糖類であるデキストラン 硫酸を 2. 0重量%含有するリンゴ酸緩衝液を用いた以外は、実施例 3と同様にして マイクロチップ電気泳動法により、健常人血試料及び修飾 Hb含有試料の測定を行 つた。得られたエレクト口フエログラムは、図 1及び図 2と同様であった。
[0046] (比較例 1)
ァニオン性ポリマーをキヤビラリ一内面に固定化せず、測定直前にキヤビラリ一内に 通液する動的コーティング法を用いることにより測定を行った。
即ち、フューズドシリカ製キヤビラリ一(GLサイエンス製:内径 25 m X全長 30cm) を 0. 2N— NaOH、イオン交換水、 0. 5N— HC1の順で通液してキヤピラリー内を洗 浄した後、実施例 1で用いたデキストラン硫酸水溶液を 1分間通液した。
次に、 2. 0重量%のコンドロイチン硫酸 (和光純薬社製:硫酸化多糖類)を含有する リンゴ酸緩衝液 (ρΗ4· 7)を上記キヤビラリ一の両端にセットし、キヤピラリー内に満た した後、実施例 1と同様の方法で修飾 Hb含有試料の測定を行った。得られたエレク トロフエログラムには、ピークが検出されなかった。
[0047] (比較例 2)
カチオン性ポリマーをキヤビラリ一内面に固定化せず、測定直前にキヤビラリ一内に 通液する動的コーティング法を用いることにより測定を行った。
即ち、フューズドシリカ製キヤビラリ一(GLサイエンス製:内径 25 m X全長 30cm) を 0. 2N NaOH、イオン交換水、 0. 5N HC1の順で通液してキヤピラリー内を洗浄 した後、実施例 1で用いたキトサン溶液を 1分間通液して、キヤビラリ一内面を動的に コーティングした。
次に、 2. 0%のコンドロイチン硫酸 (和光純薬社製:硫酸化多糖類)を含むリンゴ酸緩 衝液 (pH4. 7)を上記キヤビラリ一の両端にセットし、キヤピラリー内に通液した。
[0048] その後、実施例 1と同様の方法で修飾 Hb含有試料の測定を行ったところ、図 3に示 すエレクト口フエログラムが得られた。図 3中のピーク 1は安定型 HbAlc、ピーク 2は H bA、ピーク 3は修飾 Hb (不安定型 HbAlc)を示す。図 3に示すように、安定型 HbA
0
lcを示すピーク 1は修飾 Hbを示すピーク 3に重なり、分離できなかった。
[0049] (比較例 3) カチオン性ポリマーをキヤビラリ一内面に固定化せず、測定直前にキヤビラリ一内に 通液する動的コーティング法を用いることにより測定を行った。即ち、フューズドシリカ 製キヤピラリー(GLサイエンス製:内径 25 mX全長 23cm)を 0· 2N NaOH、ィォ ン交換水、 0. 5N HC1の順で通液してキヤピラリー内を洗浄した後、 0. 5重量%の アルブミン (ゥマ由来:和光純薬社製)を含むリンゴ酸緩衝液を 1分間通液した。次に 、 0. 2重量%のコンドロイチン硫酸 (和光純薬社製:硫酸化多糖類)を含むリンゴ酸緩 衝液(pH4. 7)を上記キヤビラリ一の両端にセットし、キヤピラリー内に通液した。キヤ ピラリーの一方より試料を注入し、キヤビラリ一の両端の緩衝液に 8. 5kVの電圧をか けて電気泳動を行い、 415nmの可視光における吸光度変化を測定することにより、 修飾 Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクト口フエログラムは図 3と同様であり 、安定型 HbAlcを修飾 Hbから分離できなかった。
[0050] (比較例 4)
緩衝液としてコンドロイチン硫酸を含有しなレ、タエン酸緩衝液 (ρΗ4· 7)を用いたこと 以外は実施例 4と同様の操作をして健常人血の電気泳動を行った。得られたエレクト 口フエログラムにはピークが検出されなかった。
[0051] (比較例 5)
緩衝液としてデキストラン硫酸を含有しなレ、リンゴ酸緩衝液 (ρΗ4. 7)を用いたこと以 外は実施例 6と同様の操作をして健常人血の電気泳動を行った。得られたエレクト口 フエログラムにはピークが検出されなかった。
[0052] (評価)
( 1 )修飾 Hb類の分離性能確認
実施例;!〜 6及び比較例 2、 3の測定条件について、健常人血試料と、該健常人血を 元に調製した修飾 Hb含有試料、即ち実施例 1と同様の方法により健常人血にダルコ ースを 2000mg/dLとなるように添加して得られた不安定型 HbAlc含有試料と、更 に他の修飾 Hb含有試料、即ちシアン酸ナトリウムを 50mg/dLとなるように添加して 得られた力ルバミル化 Hb含有試料を調製し、各試料における安定型 HbAlc値を求 めた。
各試料の安定型 HbAlc値は、全ヘモグロビンピークの面積に対する安定型 HbAlc ピークの面積の比率(%)を求めることにより算出した。
得られた各修飾 Hb含有試料の安定型 HbAlc値から、得られた健常人血試料の安 定型 HbAlc値を差し引いた値(A HbAlc値)を求めた。
結果を表 1に示した。
なお、比較例 1、 4については、安定型 HbAlcのピークが検出されなかったため、測 定対象外とした。
[表 1]
Figure imgf000015_0001
[0054] 表 1に示すように、実施例;!〜 6の測定条件においては、修飾 Hb含有試料と修飾 Hb を含有しない健常人血試料との安定型 HbAlcの測定値の差はほとんどなぐ測定 値差は 0. 2%以下であり、修飾 Hb類の存在下においても、安定型 HbAlcが正確に 測定できること力確認、された。
一方、比較例 2、 3においては、修飾 Hb類と安定型 HbAlcの分離が不充分なため、 0. 7〜; 1. 3%の測定値差が確認され、修飾 Hbが含まれた場合には、安定型 HbAl c値が正確に測定できないことが確認された。
[0055] (2)同時再現性試験
実施例;!〜 6及び比較例 2、 3の測定条件を用いて、同一の健常人血試料を 10回連 続して測定し、得られた安定型 HbAlc値の CV値を算出した。
CV値は (標準偏差/平均値)を算出することにより求めた。
なお、比較例 2、 3では、 1回の測定が終了した時点で、 0. 2Nの NaOH溶液を 1分 間通液し、泳動用緩衝液を 2分間通液してキヤピラリー内を洗浄した後、再び各コー ティング溶液を 1分間通液して、キヤビラリ一内面に動的コーティングを施した後、次 測定試料を注入し、測定を繰り返し行うことによって同時再現性試験を行った。
結果を表 2に示した。
[0056] (3)耐久性試験
実施例;!〜 6及び比較例 2、 3の測定条件を用いて、同一の健常人血試料を 100回 連続して測定して得られた安定型 HbAlc値の最大値と最小値との差 (R値)を算出 した。結果を表 2に示した。
[0057] [表 2]
再現性試験 耐久性試験
CV (%) R値
実施例 1 1 . 1 0. 3
実施例 2 0. 9 0. 2
実施例 3 1 . 1 0. 3
実施例 4 1 . 0 0. 3
実施例 5 1 . 0 0. 3
実施例 6 0. 9 0. 2
比較例 2 5. 2 1 . 4*
比較例 3 4. 1 1 . 6**
*50回測定までの数値
**60回測定までの数値
[0058] 表 2に示すように、実施例;!〜 6では、同時再現性試験において、ノ ラツキ度合いを 示す CV値が約 1 %と良好な値を示し、糖尿病患者の安定型 HbAlc値を管理できる 水準であることが確認された。また、耐久性試験における連続 100試料測定時のバラ ツキ幅についても、 0. 2〜0. 3%程度と非常に小さくなつていた。この結果から、実 施例 1〜6の測定条件を用いた場合、安定型 HbAlcの高精度の分離が可能であり、 繰り返し測定をする場合においても、安定的に安定型 HbAlc値を得ることが可能と なることが確認された。
一方、比較例 2及び比較例 3の測定条件を用いた同時再現性試験では、 CV値が極 めて大きぐ糖尿病患者の HbAlc値を管理する上で全く不充分な値となっていた。 また、耐久性試験では、繰り返し測定を行うことによって徐々に測定値が変化し、最 終的に大きなバラツキ幅 (R値)を示し、比較例 2の条件では約 50回の測定で測定不 能となり、比較例 3の条件では約 60回の測定で測定不能となった。
[0059] (4)異常 Hb類の測定
異常 Hbを含む試料として、 AFSCへモコントロール (ヘレナ研究所社製)を用いた以 外は、実施例 1、比較例 2の測定条件と同様の方法によって、異常 Hb類を含む試料 の測定を行った。
実施例 1の測定条件を用いて測定した結果、得られたエレクト口フエログラムを図 4に 示す。また、比較例 2の測定条件を用いて測定した結果、得られたエレクト口フエログ ラムを図 5に示す。図 4及び図 5中、ピーク 1は安定型 HbAlc、ピーク 2は HbA、ピ
0 ーク 4は HbF (胎児性 Hb)、ピーク 5は HbS、ピーク 6は HbCを示す。なお、実施例 2 〜6の測定条件により得られたエレクト口フエログラムは図 4とほぼ同様な形状を示し た。
図 4に示すように、実施例 1の測定条件を用いて測定した場合、安定型 HbAlcと共 に、異常 Hbである HbS及び HbC力 短時間で精度よく分離された。
一方、図 5に示すように、比較例 2の測定条件を用いて測定した場合、異常 Hb類で ある HbS及び HbCを分離することはできなかった。
この結果から、実施例 1〜6の測定条件を用いることによって、安定型 HbAlcの測定 による糖尿病診断に加えて、他の Hb由来の疾病について同時にスクリーニング検査 することが可能となることが確認された。
[0060] (5) HbA2を含む試料の測定
HbA2を含む試料として、 A2コントロール(レベル 2) (バイオラッド社製)を用いた以 外は、実施例 1の測定条件と同様の方法によって、 HbA2を含む試料の測定を行つ た。
得られたエレクト口フエログラムを図 6に示す。図 6中、ピーク 1は安定型 HbAlc、ピー ク 2は HbA、ピーク 4は HbF (胎児性 Hb)、ピーク 7は HbA2を示す。なお、実施例 2
0
〜6の測定条件を用いて測定した場合、得られたエレクト口フエログラムは図 6とほぼ 同様の形状を示した。
図 6に示すように、実施例 1の測定条件を用いて測定した場合、 HbA2を分離するこ とができ、安定型 HbAlcと HbA2との同時測定が可能であった。
一方、比較例 2の測定条件を用いて測定した場合、 HbA2を分離することはできなか つた。
この結果から、実施例 1〜6の測定条件を用いることによって、安定型 HbAlcの測定 による糖尿病診断に加えて、他の Hb由来の疾病について同時にスクリーニング検査 することが可能となることが確認された。
産業上の利用可能性
[0061] 本発明によれば、電気泳動法を用いたヘモグロビン類の測定方法であって、特に安 定型ヘモグロビン Al cを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の測定方法 、及び、安定型ヘモグロビン Alc及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法を提供す ること力 Sでさる。
図面の簡単な説明
[0062] [図 1]実施例 1の測定条件により、健常人血を測定した場合に得られたエレクト口フエ ログラムである。
[図 2]実施例 1の測定条件により、修飾 Hb (不安定型 HbAlc)を含む試料を測定し た場合に得られたエレクト口フエログラムである。
[図 3]比較例 2の測定条件により、修飾 Hb (不安定型 HbAlc)を含む試料を測定し た場合に得られたエレクト口フエログラムを示す。
[図 4]実施例 1の測定条件により、異常 Hb (HbS及び HbC)を含む試料を測定した場 合に得られたエレクト口フエログラムである。
[図 5]比較例 2の測定条件により、異常 Hb (HbS及び HbC)を含む試料を測定した場 合に得られたエレクト口フエログラムである。
[図 6]実施例 1の測定条件により、 HbA2を含む試料を測定した場合に得られたエレ タトロフエログラムである。
[図 7]本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いた電気泳動装置の一例を示す模式 図である。
符号の説明
[0063] 11 キヤビラリ一電気泳動装置
12 陽極槽
13 陰極槽
14 キヤビラリ一
15 高圧電源
16 検出器
17 電極
18 電極
1 安定型 HbAlc HbA
o
修飾 Hb (不安定型 HbAlc) HbF (胎児性 Hb)
HbS
HbC
HbA2

Claims

請求の範囲
[1] 電気泳動法を用いてヘモグロビン類を測定する方法であって、イオン性ポリマーを泳 動路の内面に固定化し、かつ、硫酸化多糖類を含有する緩衝液を用いることを特徴 とするヘモグロビン類の測定方法。
[2] イオン性ポリマーは、ァニオン性ポリマーであることを特徴とする請求項 1記載のへモ グロビン類の測定方法。
[3] イオン性ポリマーは、カチオン性ポリマーであることを特徴とする請求項 1記載のへモ グロビン類の測定方法。
[4] 請求項 1、 2又は 3記載のヘモグロビン類の測定方法を用いることを特徴とする安定 型ヘモグロビン Aleの測定方法。
[5] 請求項 1、 2又は 3記載のヘモグロビン類の測定方法を用いることを特徴とする安定 型ヘモグロビン Ale及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法。
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