JP4129054B2 - ヘモグロビン類の測定方法 - Google Patents

ヘモグロビン類の測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4129054B2
JP4129054B2 JP2008505683A JP2008505683A JP4129054B2 JP 4129054 B2 JP4129054 B2 JP 4129054B2 JP 2008505683 A JP2008505683 A JP 2008505683A JP 2008505683 A JP2008505683 A JP 2008505683A JP 4129054 B2 JP4129054 B2 JP 4129054B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
capillary
electrophoresis
hemoglobin
hba1c
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008505683A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008047703A1 (ja
Inventor
和之 大石
泉 大本
俊樹 川辺
絵里子 日下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP4129054B2 publication Critical patent/JP4129054B2/ja
Publication of JPWO2008047703A1 publication Critical patent/JPWO2008047703A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • G01N27/44747Composition of gel or of carrier mixture

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

本発明は、電気泳動法を用いたヘモグロビン類の測定方法であって、特に安定型ヘモグロビンA1cを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の測定方法、及び、安定型ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法に関する。
ヘモグロビン(以下、Hbともいう)類、なかでも糖化ヘモグロビン類の一種であるヘモグロビンA1c(以下、HbA1cともいう)は、過去1〜2カ月間の血液中の平均的な糖濃度を反映しているため、糖尿病のスクリーニング検査や糖尿病患者の血糖管理状態を把握するための検査項目として広く利用されている。
従来、HbA1cの測定は、HPLC法、免疫法、電気泳動法等により行なわれてきた。このうち、臨床検査分野で多く用いられているHPLC法では、1試料当たり1〜2分での測定が可能であり、また、同時再現性試験のCV値が1.0%程度の測定精度が実現されている。糖尿病患者の血糖管理状態を把握するための測定方法としては、このレベルの性能が必要とされている。
これに対して、電気泳動法は、装置構成が簡便なため、マイクロチップ電気泳動装置のような安価で小型なシステムを作製することが可能な技術であり、電気泳動法におけるHbA1cの高精度測定技術の臨床検査への適用は、コスト面において非常に有益な効果が期待できる。
電気泳動法によるHb類の測定は、通常とは異なるアミノ酸配列を有する異常Hb類の分離方法として古くから用いられているが、HbA1cの分離は非常に困難であり、ゲル電気泳動の手法では30分以上の時間が必要であった。このように電気泳動法は、臨床検査分野に応用した場合、測定時間及び測定精度の点で問題があるため、現在では糖尿病診断への応用はほとんど行われていなかった。
これに対して、1990年頃に登場したキャピラリー電気泳動法は、一般的に高分離・高精度測定が可能であるとされており、例えば、特許文献1や特許文献2には、キャピラリー電気泳動法によってHbA1cを分離する手法が開示されている。
しかしながら、特許文献1の方法を用いた場合、測定時間が長いという問題点は解消されず、加えて、使用する緩衝液のpHが9〜12と高いことから、Hbが変性してしまう可能性があることから、この方法を臨床検査に適用することは困難であった。
また、特許文献2には、該特許文献の公開前より公知であった2つの技術、即ち硫酸化多糖類のHb類への親和性の利用と、キャピラリー内面の動的コーティング法という2つの技術を組み合わせることにより、ゲル電気泳動法と比較して短時間の測定を実現したものであり、10分間程度での測定が可能であるとされている。
しかしながら、このような動的コーティング法は、測定終了後、次試料の測定時に再びコーティングを行う必要がある。そのため、毎測定開始時に同じコーティング状態とするためには、測定終了後の洗浄操作によりコーティング層を剥し、測定開始前の初期の状態に戻す必要がある。即ち、連続測定する際には、測定の間に洗浄及びコーティング操作を挿入する必要があり、測定時間の延長を招いていた。また、これらの洗浄及びコーティング操作は、測定誤差発生の要因となりうる。加えて、コーティング用の試薬を測定時に具備する必要があるため、コスト的にも不利であった。また、連続測定を行わない場合であっても、10分程度の測定時間はHPLC法と比較して非常に長く、臨床検査に適用するには不充分であった。
更に、糖尿病診断を行う場合は、HbA1c成分のなかでも、特に糖尿病の指標となる安定型HbA1cを、不安定型HbA1cやカルバミル化Hb等の、測定の障害となる成分(以下、これらを修飾Hb類ともいう)から分離しなければならない。しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された方法によって得られたエレクトロフェログラムでは、分離性能及び測定精度が不充分であり、これらの方法の技術範囲では安定型HbA1cを修飾Hb類から分離することは困難であった。
また、一部の試料に含まれる異常Hb類は、溶血性貧血やサラセミア等のヘモグロビン由来の疾病の診断指標となることが知られており、HPLC法によるHbA1c測定方法においては、安定型HbA1cと異常Hb類とを同時に測定する技術が開発されている。しかしながら、これまでのところ電気泳動法によるこのような技術は明らかにされていない。
特表平09−510792号 特開平09−105739号
本発明は、上記現状に鑑み、電気泳動法を用いたヘモグロビン類の測定方法であって、特に安定型ヘモグロビンA1cを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の測定方法、及び、安定型ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、イオン性ポリマーを泳動路に固定化し、かつ、硫酸化多糖類を含有する緩衝液を用いることにより、特に安定型HbA1cの測定を短時間、高精度で測定することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、電気泳動法を用いてヘモグロビン類を測定する方法であって、イオン性ポリマーを泳動路に固定化し、かつ、硫酸化多糖類を含有する緩衝液を用いるヘモグロビン類の測定方法に関する。
以下に本発明を詳述する。
本発明のヘモグロビン類の測定方法を適用することができる電気泳動装置としては、特に限定されず、例えば、一般にキャピラリー電気泳動装置、マイクロチップ電気泳動装置等と呼称される電気泳動装置類が挙げられる。
図7に、本発明のヘモグロビン類の測定方法に用いるキャピラリー電気泳動装置の一例を示す。図7に示すように、キャピラリー電気泳動装置11は、陽極槽12、陰極槽13、キャピラリー14、高圧電源15、検出器16、及び、一対の電極17、18からなり、キャピラリー14の両端は陽極槽12及び陰極槽13内の緩衝液に浸され、管状のキャピラリー14の内部は緩衝液で満たされている。また、電極17及び18は高圧電源15と電気的に接続されている。
本発明のヘモグロビン類の測定方法では、泳動路であるキャピラリー14の内面にイオン性ポリマーを固定化する。そして、ヘモグロビン類を測定する際には、キャピラリー14の一方より試料を注入し、高圧電源15から所定の電圧を印加することにより、キャピラリー14内を移動する目的成分を検出器16によって測定する。
本発明のヘモグロビン類の測定方法において泳動路に固定化されるイオン性ポリマーは、基材となるポリマー分子内にイオン性基を有するものであり、例えば、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマーを用いることができる。
上記アニオン性ポリマーは、分子内にアニオン性基を有するポリマーである。
上記アニオン性ポリマーは、親水性であることが好ましく、具体的には例えば、アニオン性基含有多糖類、アニオン性基含有有機合成高分子等が挙げられる。
上記アニオン性基としては、特に限定されず、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等が挙げられる。
上記アニオン性基含有多糖類としては、例えば、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ヘパリン、ヘパラン、フコイダン等の硫酸基含有多糖類及びその塩類;アルギン酸、ペクチン酸等のカルボキシル基含有多糖類及びその塩類;セルロース、デキストラン、アガロース、マンナン、デンプン等の中性多糖類及びその誘導体へのアニオン性基導入化物及
びその塩類等の公知のアニオン性基含有多糖類等が挙げられる。
上記アニオン性基含有有機合成高分子としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、リン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体、スルホン酸基含有(メタ)アクリル酸重合体、2−アクリルアミド−ブチルスルホン酸重合体及びこれらの共重合物等の公知のアミノ基含有有機合成高分子等が挙げられる。
上記アニオン性ポリマーの分子量の好ましい下限は500Daである。500Da未満であると、泳動路の内面を充分に被覆することが困難となり、分離性能が不良になることがある。
上記カチオン性ポリマーは、分子内にカチオン性基を有するポリマーである。
上記カチオン性ポリマーは、親水性であることが好ましく、具体的には例えば、アミノ化多糖類、アミノ基含有有機合成高分子等が挙げられる。
上記カチオン性基としては、特に限定されず、例えば、1〜4級のアミノ基等が挙げられる。
上記アミノ化多糖類としては、例えば、キチン、キトサン等のキトサン誘導体及びその塩類;アミノセルロース、N−メチルアミノセルロース等のN−置換セルロースの誘導体及びその塩類;デキストラン、アガロース、マンナン、デンプン等の中性多糖類及びその誘導体へのアミノ基導入化物及びその塩類等、公知のアミノ化多糖類等が挙げられる。
上記アミノ基含有有機合成高分子としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリブレン、ポリ2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート及び共重合物等、公知のアミノ基含有有機合成高分子等が挙げられる。
上記カチオン性ポリマーの分子量の好ましい下限は500Daである。500Da未満であると、泳動路の内面を充分に被覆することが困難となり、分離性能が不良になることがある。
本発明のヘモグロビン類の測定方法における「泳動路」とは、電気泳動が行われる流路において、測定試料が電気泳動により移動及び/又は分離する部位(測定試料が注入された部位から検出される部位まで)のことをいう。具体的には、例えば、キャピラリー電気泳動法の場合は、キャピラリー内の試料が注入された部位から検出器により検出される部位までのことをいい、マイクロチップ型電気泳動法の場合は、マイクロチップ型電気泳動装置におけるマイクロチップ溝内の試料が注入された部位から検出器により検出される部位までのことをいう。
上記泳動路の内面とは、具体的には、例えば、キャピラリー電気泳動法の場合は、キャピラリーの泳動路の内面のことをいい、マイクロチップ型電気泳動法の場合は、マイクロチップ型電気泳動装置におけるマイクロチップ溝の泳動路の内面のことをいう。
上記泳動路を構成する素材については特に限定されず、例えば、ガラス製、金属製、樹脂製等が挙げられる。なかでも、ガラス製又は樹脂製であることが好ましい。
また、泳動路内には充填剤粒子のような固形物質が存在してもよいが、泳動路内に充填剤粒子のような固形物質が存在しないことが好ましい。
上記泳動路の長さの好ましい下限は10mm、好ましい上限は300mmである。10mm未満であると、充分に試料が分離されないため、正確な測定をすることができないことがある。300mmを超えると、測定時間の延長や得られるエレクトロフェログラムにおいてピーク形状の変形が生じることによって、正確な測定をすることができないことがある。より好ましい下限は20mm、より好ましい上限は200mmである。
また、上記泳動路の幅又は直径の好ましい下限は1μm、好ましい上限は200μmである。1μm未満であると、試料成分を検出するための光路長が小さく、測定精度が低下することがある。200μmを越えると、泳動路内部で試料が拡散することによって、得られるエレクトロフェログラムにおいてピークがブロードになり、測定精度が低下することがある。
上記イオン性ポリマーを泳動路に固定化する方法としては、公知の方法を用いることができる。具体的には例えば、イオン性ポリマーを泳動路の内面に接触させて疎水性的又は静電気的な相互作用等を利用して物理的に吸着させる方法;泳動路の内面及びイオン性ポリマーをそれぞれの物質が有する官能基や他の物質等を介して共有結合により固定化する方法等が挙げられる。これらの方法を用いた場合、例えば、加熱工程や乾燥工程等を経ることにより、剥離しにくく、繰り返し測定が可能なイオン性ポリマーの固定化が可能となる。
また、イオン性ポリマー層と泳動路の内面との間に、別種の層を形成してもよい。即ち、最終的に泳動路の最内面にイオン性ポリマー層が形成されていればよい。
上記固定化に用いるイオン性ポリマーは、イオン性ポリマーの種類や固定化法にもよるが、好ましくは0.01〜20%程度の溶液として上記操作に供されるのが好ましい。0.01%未満であると、固定化が不充分となる恐れがあり、20%を超えると固定層が均一にならず、測定途中に剥離し、再現性低下の原因となる可能性がある。
本発明のヘモグロビン類の測定方法では、硫酸化多糖類を含有する緩衝液を用いる。
本発明のヘモグロビン類の測定方法において、上記緩衝液とは、電気泳動時に泳動路内に満たされる緩衝液、電気泳動時に泳動路の両端に設置される陽極槽及び陰極槽に満たされる緩衝液のほか、測定試料を溶解希釈する溶血希釈液、その他流路内を洗浄する緩衝液等も含む。
本発明のヘモグロビン類の測定方法では、これら全ての緩衝液が硫酸化多糖類を含有するものであってもよく、一部の緩衝液にのみ硫酸化多糖類を含有していてもよい。
上記緩衝液としては、緩衝能を有する公知の緩衝液組成物を含有する溶液を使用することができ、具体的には例えばクエン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸等の有機酸及びその塩類;グリシン、タウリン、アルギニン等のアミノ酸類;塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸等の無機酸及びその塩類等が挙げられる。
また、上記緩衝液には、他に一般に添加される物質、例えば、界面活性剤、各種ポリマー、親水性の低分子化合物等を適宜添加してもよい。
上記硫酸化多糖類としては特に限定されず、公知の硫酸化多糖類を用いることができる。具体的には例えば、セルロース、デキストラン、アガロース、マンナン、デンプン等の中性多糖類及びその誘導体への硫酸基導入化物、及び、その塩類や、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ヘパリン、ヘパラン、フコイダン等が挙げられる。
上記緩衝液中の硫酸化多糖類の含有量の好ましい下限は0.01重量%、好ましい上限は10.0重量%である。0.01重量%未満であると、硫酸化多糖類添加の効果が発現しにくく、分離が不充分となることがあり、10.0重量%を超えると、測定時間の延長や分離不良を引き起こすことがある。
本発明のヘモグロビン類の測定方法において、測定対象となるヘモグロビン類としては、特に限定されず、例えば、従来公知のヘモグロビン類が挙げられる。具体的には例えば、HbA、HbA1a、HbA1b、安定型HbA1c、不安定型HbA1c、HbF(胎児性Hb);アセチル化Hb、カルバミル化Hb等の修飾Hb類;HbS、HbC等の異常Hb類等が挙げられる。なかでも、糖尿病診断の指標となる安定型HbA1cを、不安定型HbA1cや、カルバミル化Hb等の修飾Hb類等と分離して測定することができる。
このような本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いる安定型ヘモグロビンA1cの測定方法もまた、本発明の一つである。
本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いることによって、安定型HbA1cと同時に、HbA、HbA1a、HbA1b、不安定型HbA1c、HbF(胎児性Hb)を測定することができる。
また、本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いることによって、安定型HbA1cと同時に、糖尿病以外の疾病の指標となり得るHbA2を測定することができる。
更に、本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いることによって、安定型HbA1cと同時に、糖尿病以外の疾病の指標となり得るHbS、HbC等の異常Hb類を測定することができる。安定型HbA1cと同時に、HbA2や、異常Hb類を測定することによって、糖尿病及び糖尿病以外の疾病の指標を同時に得ることができる。
このような本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いる安定型ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法もまた、本発明の一つである。
本発明によれば、イオン性ポリマーを泳動路の内面に固定化することで、特に安定型HbA1cの測定を1試料当り数分という短時間に、同時再現性を示すCV値が1.0%程度という高精度で測定することを可能となることから、従来技術では困難であった糖尿病患者の電気泳動法によるHbA1c値の管理を好適に行うことができる。これは、一般に認知される動的コーティング法から固定化コーティング法への変更により得られる効果、即ち測定毎のコーティングが不要となり測定時間が短縮されるといった効果ではなく、従来分離できなかった成分を分離することができるようになるという、予測できなかった効果が得られた結果である。
また、泳動路の内面に固定化を行うことで、測定毎のコーティング操作等が不要となり、更なる短時間測定が可能となり、コーティング剤等の使用も不要となることから、コスト面でも非常に有利となる。
更に、電気泳動法は装置構成がHPLCよりも簡便であることから、本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いることで、安価なヘモグロビン類の測定方法を提供することが可能となる。
加えて、糖尿病以外の疾病の指標となりうる異常Hb類等を、安定型HbA1cと同時に測定することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
アニオン性ポリマーであるデキストラン硫酸(和光純薬社製)を0.2重量%含有する水溶液を調製した。次いで、フューズドシリカ製キャピラリー(GLサイエンス製:内径25μm×全長30cm)に、0.2N−NaOH、イオン交換水、0.5N−HClをこの順で通液してキャピラリー内を洗浄した後、得られたデキストラン硫酸水溶液を20分間通液した。その後、空気をキャピラリー内に注入してデキストラン硫酸水溶液を追い出した後、40℃の乾燥機内で12時間乾燥させた。その後、再びデキストラン硫酸水溶液を注入し、空気の注入及び乾燥を5回繰り返した。
得られたデキストラン硫酸固定化キャピラリーを、キャピラリー電気泳動装置(Beckman Coulter社製 PAC/E MDQ)にセットした。その後、硫酸化多糖類であるコンドロイチン硫酸(和光純薬社製:硫酸化多糖類)を2重量%含有するクエン酸緩衝液(pH4.7)をキャピラリーの両端にセットし、キャピラリー内に満たした。
(健常人血の測定)
測定試料としては、健常人血よりヘパリン採血した血液を用い、該健常人全血70μLに、硫酸化多糖類としてコンドロイチン硫酸を2.0重量%含有するクエン酸緩衝液(pH6.0)200μLを添加して溶血希釈したものを用いた。
キャピラリーの一方より試料を注入し、キャピラリーの両端の緩衝液に20kVの電圧をかけて電気泳動を行い、415nmの可視光における吸光度変化を測定することにより、ヒト血液中の安定型HbA1cのキャピラリー電気泳動法による測定を行った。得られたエレクトロフェログラムを図1に示す。図1中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbAを示す。なお、安定型HbA1cの分離は、約1.5分の電気泳動時間で行うことができた。
(修飾Hbを含む試料の測定)
健常人血の測定で用いた健常人全血に、グルコースを2000mg/dLとなるように添加し、修飾Hbの一種である不安定型HbA1cを多量に含む試料を人為的に調製した。得られたエレクトロフェログラムを図2に示す。図2中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA、ピーク3は修飾Hb(不安定型HbA1c)を示す。図2に示すように、安定型HbA1cと修飾Hbである不安定型HbA1cが良好に分離された。
(実施例2)
アニオン性ポリマーであるポリメタクリル酸の0.5重量%水溶液を用い、実施例1と同様の方法でキャピラリー内面をコーティングした後、緩衝液として、硫酸化多糖類であるデキストラン硫酸を2.0重量%含有するリンゴ酸緩衝液を用いた以外は、実施例1と同様にしてキャピラリー電気泳動法により、健常人血試料及び修飾Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクトロフェログラムは、図1及び図2と同様であった。
(実施例3)
ガラス製マイクロチップ(30mm×20mm×2mm)にクロス十字型の泳動路を作製し、泳動路の両端に緩衝液槽を設置した。
泳動路をアニオン性ポリマーであるコンドロイチン硫酸(1.0重量%水溶液)を用いて、実施例1と同様の手順でコーティングした後、実施例1と同様の緩衝液を用いて、1000Vにて、マイクロチップ電気泳動法により、健常人血試料及び修飾Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクトロフェログラムは図1及び図2と同様であった。
(実施例4)
カチオン性ポリマーであるキトサン(和光純薬社製、キトサン100)を0.2重量%含有する0.2N塩酸溶液を用い、実施例1と同様の方法でキャピラリー内面をコーティングした後、緩衝液として、硫酸化多糖類であるコンドロイチン硫酸を2.0重量%含有するクエン酸緩衝液を用いた以外は、実施例1と同様にしてキャピラリー電気泳動法により、健常人血試料及び修飾Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクトロフェログラムは、図1及び図2と同様であった。
(実施例5)
カチオン性ポリマーであるポリブレン(ナカライテスク製)の0.5重量%水溶液を用い、実施例1と同様の方法でキャピラリー内面をコーティングした後、緩衝液として、硫酸化多糖類であるデキストラン硫酸を2.0重量%含有するリンゴ酸緩衝液を用いた以外は、実施例1と同様にしてキャピラリー電気泳動法により、健常人血試料及び修飾Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクトロフェログラムは、図1及び図2と同様であった。
(実施例6)
ポリジメチルシロキサン製マイクロチップ(30mm×20mm×2mm)にクロス十字型の泳動路を作製し、泳動路の両端に緩衝液槽を設置した。
泳動路をカチオン性ポリマーであるキトサン(1.0重量%水溶液)を用いて、実施例3と同様の方法でコーティングした後、緩衝液として硫酸化多糖類であるデキストラン硫酸を2.0重量%含有するリンゴ酸緩衝液を用いた以外は、実施例3と同様にしてマイクロチップ電気泳動法により、健常人血試料及び修飾Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクトロフェログラムは、図1及び図2と同様であった。
(比較例1)
アニオン性ポリマーをキャピラリー内面に固定化せず、測定直前にキャピラリー内に通液する動的コーティング法を用いることにより測定を行った。
即ち、フューズドシリカ製キャピラリー(GLサイエンス製:内径25μm×全長30cm)を0.2N−NaOH、イオン交換水、0.5N−HClの順で通液してキャピラリー内を洗浄した後、実施例1で用いたデキストラン硫酸水溶液を1分間通液した。
次に、2.0重量%のコンドロイチン硫酸(和光純薬社製:硫酸化多糖類)を含有するリンゴ酸緩衝液(pH4.7)を上記キャピラリーの両端にセットし、キャピラリー内に満たした後、実施例1と同様の方法で修飾Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクトロフェログラムには、ピークが検出されなかった。
(比較例2)
カチオン性ポリマーをキャピラリー内面に固定化せず、測定直前にキャピラリー内に通液する動的コーティング法を用いることにより測定を行った。
即ち、フューズドシリカ製キャピラリー(GLサイエンス製:内径25μm×全長30cm)を0.2N NaOH、イオン交換水、0.5N HClの順で通液してキャピラリー内を洗浄した後、実施例1で用いたキトサン溶液を1分間通液して、キャピラリー内面を動的にコーティングした。
次に、2.0%のコンドロイチン硫酸(和光純薬社製:硫酸化多糖類)を含むリンゴ酸緩衝液(pH4.7)を上記キャピラリーの両端にセットし、キャピラリー内に通液した。
その後、実施例1と同様の方法で修飾Hb含有試料の測定を行ったところ、図3に示すエレクトロフェログラムが得られた。図3中のピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA、ピーク3は修飾Hb(不安定型HbA1c)を示す。図3に示すように、安定型HbA1cを示すピーク1は修飾Hbを示すピーク3に重なり、分離できなかった。
(比較例3)
カチオン性ポリマーをキャピラリー内面に固定化せず、測定直前にキャピラリー内に通液する動的コーティング法を用いることにより測定を行った。即ち、フューズドシリカ製キャピラリー(GLサイエンス製:内径25μm×全長23cm)を0.2N NaOH、イオン交換水、0.5N HClの順で通液してキャピラリー内を洗浄した後、0.5重量%のアルブミン(ウマ由来:和光純薬社製)を含むリンゴ酸緩衝液を1分間通液した。次に、0.2重量%のコンドロイチン硫酸(和光純薬社製:硫酸化多糖類)を含むリンゴ酸緩衝液(pH4.7)を上記キャピラリーの両端にセットし、キャピラリー内に通液した。キャピラリーの一方より試料を注入し、キャピラリーの両端の緩衝液に8.5kVの電圧をかけて電気泳動を行い、415nmの可視光における吸光度変化を測定することにより、修飾Hb含有試料の測定を行った。得られたエレクトロフェログラムは図3と同様であり、安定型HbA1cを修飾Hbから分離できなかった。
(比較例4)
緩衝液としてコンドロイチン硫酸を含有しないクエン酸緩衝液(pH4.7)を用いたこと以外は実施例4と同様の操作をして健常人血の電気泳動を行った。得られたエレクトロフェログラムにはピークが検出されなかった。
(比較例5)
緩衝液としてデキストラン硫酸を含有しないリンゴ酸緩衝液(pH4.7)を用いたこと以外は実施例6と同様の操作をして健常人血の電気泳動を行った。得られたエレクトロフェログラムにはピークが検出されなかった。
(評価)
(1)修飾Hb類の分離性能確認
実施例1〜6及び比較例2、3の測定条件について、健常人血試料と、該健常人血を元に調製した修飾Hb含有試料、即ち実施例1と同様の方法により健常人血にグルコースを2000mg/dLとなるように添加して得られた不安定型HbA1c含有試料と、更に他の修飾Hb含有試料、即ちシアン酸ナトリウムを50mg/dLとなるように添加して得られたカルバミル化Hb含有試料を調製し、各試料における安定型HbA1c値を求めた。
各試料の安定型HbA1c値は、全ヘモグロビンピークの面積に対する安定型HbA1cピークの面積の比率(%)を求めることにより算出した。
得られた各修飾Hb含有試料の安定型HbA1c値から、得られた健常人血試料の安定型HbA1c値を差し引いた値(ΔHbA1c値)を求めた。
結果を表1に示した。
なお、比較例1、4については、安定型HbA1cのピークが検出されなかったため、測定対象外とした。
Figure 0004129054
表1に示すように、実施例1〜6の測定条件においては、修飾Hb含有試料と修飾Hbを含有しない健常人血試料との安定型HbA1cの測定値の差はほとんどなく、測定値差は0.2%以下であり、修飾Hb類の存在下においても、安定型HbA1cが正確に測定できることが確認された。
一方、比較例2、3においては、修飾Hb類と安定型HbA1cの分離が不充分なため、0.7〜1.3%の測定値差が確認され、修飾Hbが含まれた場合には、安定型HbA1c値が正確に測定できないことが確認された。
(2)同時再現性試験
実施例1〜6及び比較例2、3の測定条件を用いて、同一の健常人血試料を10回連続して測定し、得られた安定型HbA1c値のCV値を算出した。
CV値は(標準偏差/平均値)を算出することにより求めた。
なお、比較例2、3では、1回の測定が終了した時点で、0.2NのNaOH溶液を1分間通液し、泳動用緩衝液を2分間通液してキャピラリー内を洗浄した後、再び各コーティング溶液を1分間通液して、キャピラリー内面に動的コーティングを施した後、次測定試料を注入し、測定を繰り返し行うことによって同時再現性試験を行った。
結果を表2に示した。
(3)耐久性試験
実施例1〜6及び比較例2、3の測定条件を用いて、同一の健常人血試料を100回連続して測定して得られた安定型HbA1c値の最大値と最小値との差(R値)を算出した。結果を表2に示した。
Figure 0004129054
表2に示すように、実施例1〜6では、同時再現性試験において、バラツキ度合いを示すCV値が約1%と良好な値を示し、糖尿病患者の安定型HbA1c値を管理できる水準であることが確認された。また、耐久性試験における連続100試料測定時のバラツキ幅についても、0.2〜0.3%程度と非常に小さくなっていた。この結果から、実施例1〜6の測定条件を用いた場合、安定型HbA1cの高精度の分離が可能であり、繰り返し測定をする場合においても、安定的に安定型HbA1c値を得ることが可能となることが確認された。
一方、比較例2及び比較例3の測定条件を用いた同時再現性試験では、CV値が極めて大きく、糖尿病患者のHbA1c値を管理する上で全く不充分な値となっていた。また、耐久性試験では、繰り返し測定を行うことによって徐々に測定値が変化し、最終的に大きなバラツキ幅(R値)を示し、比較例2の条件では約50回の測定で測定不能となり、比較例3の条件では約60回の測定で測定不能となった。
(4)異常Hb類の測定
異常Hbを含む試料として、AFSCヘモコントロール(ヘレナ研究所社製)を用いた以外は、実施例1、比較例2の測定条件と同様の方法によって、異常Hb類を含む試料の測定を行った。
実施例1の測定条件を用いて測定した結果、得られたエレクトロフェログラムを図4に示す。また、比較例2の測定条件を用いて測定した結果、得られたエレクトロフェログラムを図5に示す。図4及び図5中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA、ピーク4はHbF(胎児性Hb)、ピーク5はHbS、ピーク6はHbCを示す。なお、実施例2〜6の測定条件により得られたエレクトロフェログラムは図4とほぼ同様な形状を示した。
図4に示すように、実施例1の測定条件を用いて測定した場合、安定型HbA1cと共に、異常HbであるHbS及びHbCが、短時間で精度よく分離された。
一方、図5に示すように、比較例2の測定条件を用いて測定した場合、異常Hb類であるHbS及びHbCを分離することはできなかった。
この結果から、実施例1〜6の測定条件を用いることによって、安定型HbA1cの測定による糖尿病診断に加えて、他のHb由来の疾病について同時にスクリーニング検査することが可能となることが確認された。
(5)HbA2を含む試料の測定
HbA2を含む試料として、A2コントロール(レベル2)(バイオラッド社製)を用いた以外は、実施例1の測定条件と同様の方法によって、HbA2を含む試料の測定を行った。
得られたエレクトロフェログラムを図6に示す。図6中、ピーク1は安定型HbA1c、ピーク2はHbA、ピーク4はHbF(胎児性Hb)、ピーク7はHbA2を示す。なお、実施例2〜6の測定条件を用いて測定した場合、得られたエレクトロフェログラムは図6とほぼ同様の形状を示した。
図6に示すように、実施例1の測定条件を用いて測定した場合、HbA2を分離することができ、安定型HbA1cとHbA2との同時測定が可能であった。
一方、比較例2の測定条件を用いて測定した場合、HbA2を分離することはできなかった。
この結果から、実施例1〜6の測定条件を用いることによって、安定型HbA1cの測定による糖尿病診断に加えて、他のHb由来の疾病について同時にスクリーニング検査することが可能となることが確認された。
本発明によれば、電気泳動法を用いたヘモグロビン類の測定方法であって、特に安定型ヘモグロビンA1cを高精度で測定することが可能なヘモグロビン類の測定方法、及び、安定型ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法を提供することができる。
実施例1の測定条件により、健常人血を測定した場合に得られたエレクトロフェログラムである。 実施例1の測定条件により、修飾Hb(不安定型HbA1c)を含む試料を測定した場合に得られたエレクトロフェログラムである。 比較例2の測定条件により、修飾Hb(不安定型HbA1c)を含む試料を測定した場合に得られたエレクトロフェログラムを示す。 実施例1の測定条件により、異常Hb(HbS及びHbC)を含む試料を測定した場合に得られたエレクトロフェログラムである。 比較例2の測定条件により、異常Hb(HbS及びHbC)を含む試料を測定した場合に得られたエレクトロフェログラムである。 実施例1の測定条件により、HbA2を含む試料を測定した場合に得られたエレクトロフェログラムである。 本発明のヘモグロビン類の測定方法を用いた電気泳動装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
11 キャピラリー電気泳動装置
12 陽極槽
13 陰極槽
14 キャピラリー
15 高圧電源
16 検出器
17 電極
18 電極
1 安定型HbA1c
2 HbA
3 修飾Hb(不安定型HbA1c)
4 HbF(胎児性Hb)
5 HbS
6 HbC
7 HbA2

Claims (5)

  1. 電気泳動法を用いてヘモグロビン類を測定する方法であって、イオン性ポリマーを泳動路の内面に固定化し、かつ、硫酸化多糖類を含有する緩衝液を用いることを特徴とするヘモグロビン類の測定方法。
  2. イオン性ポリマーは、アニオン性ポリマーであることを特徴とする請求項1記載のヘモグロビン類の測定方法。
  3. イオン性ポリマーは、カチオン性ポリマーであることを特徴とする請求項1記載のヘモグロビン類の測定方法。
  4. 請求項1、2又は3記載のヘモグロビン類の測定方法を用いることを特徴とする安定型ヘモグロビンA1cの測定方法。
  5. 請求項1、2又は3記載のヘモグロビン類の測定方法を用いることを特徴とする安定型ヘモグロビンA1c及び異常ヘモグロビン類の同時測定方法。
JP2008505683A 2006-10-16 2007-10-12 ヘモグロビン類の測定方法 Expired - Fee Related JP4129054B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006281459 2006-10-16
JP2006281459 2006-10-16
PCT/JP2007/069936 WO2008047703A1 (en) 2006-10-16 2007-10-12 Hemoglobin determination method

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4129054B2 true JP4129054B2 (ja) 2008-07-30
JPWO2008047703A1 JPWO2008047703A1 (ja) 2010-02-25

Family

ID=39313934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008505683A Expired - Fee Related JP4129054B2 (ja) 2006-10-16 2007-10-12 ヘモグロビン類の測定方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8257567B2 (ja)
EP (1) EP2081021A4 (ja)
JP (1) JP4129054B2 (ja)
CN (1) CN101529238B (ja)
WO (1) WO2008047703A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2460646A1 (en) 2010-12-01 2012-06-06 Arkray, Inc. Microfluidic device and method for manufacturing the same

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2060913B1 (en) * 2006-09-04 2016-11-02 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology Method for analysis of sample by capillary electrophoresis
JP5022208B2 (ja) * 2007-12-19 2012-09-12 積水化学工業株式会社 ヘモグロビン類の測定システム
EP2312308B1 (en) * 2008-07-22 2016-08-31 ARKRAY, Inc. Apparatus and method for analysis by capillary electrophoretic method
JP5551092B2 (ja) * 2010-01-19 2014-07-16 アークレイ株式会社 電気泳動を用いた試料の分析方法及びその利用
JP5462919B2 (ja) * 2011-10-31 2014-04-02 アークレイ株式会社 基材の修飾方法
US10545117B2 (en) * 2015-01-15 2020-01-28 Arkray, Inc. Sample analysis method and solution therefor
JP6900596B2 (ja) * 2015-08-20 2021-07-07 フリードリッヒ − ヴィルヘルム キューネ 赤血球疾患およびそれによって媒介される症状を治療するための亜塩素酸塩の使用
EP3315197B1 (en) * 2016-10-25 2019-12-04 ARKRAY, Inc. Microchip, analysis system, and method of producing microchip
CN108445071B (zh) * 2018-02-08 2021-03-30 中国计量科学研究院 一种高准确度糖化血红蛋白标准物质定值方法
CN112198212B (zh) * 2019-06-21 2024-04-12 爱科来株式会社 稳定型A1c的测定方法
CN111638261B (zh) * 2020-04-17 2023-04-07 融智生物科技(青岛)有限公司 一种计算设备、存储介质和地中海贫血筛查装置及系统
CN115389598A (zh) * 2022-09-27 2022-11-25 达碧清诊断技术(上海)有限公司 糖化血红蛋白的快速聚焦电泳定量分析方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4209373A (en) * 1979-06-01 1980-06-24 Corning Glass Works Acidic agar gel electrochromatography of hemoglobins
BE1004336A3 (fr) 1991-01-15 1992-11-03 Analis Sa Procede de separation et de quantification de l'hemoglobine glycosylee hb a1c.
US5599433A (en) 1995-01-17 1997-02-04 Beckman Instruments, Inc. Capillary electrophoresis of glycosylated proteins
US5611903A (en) * 1995-03-22 1997-03-18 Analis S. A. Capillary electrophoresis method using initialized capillary and polyanion-containing buffer and chemical kit therefor
US5792331A (en) * 1996-12-19 1998-08-11 Dionex Corporation Preformed polymer coating process and product
CN1242262C (zh) * 2002-08-21 2006-02-15 中国科学院大连化学物理研究所 二维或多维毛细管电泳分离生物大分子的方法
EP1548429A4 (en) * 2002-09-05 2009-06-17 Katayanagi Inst METHOD FOR DISCONNECTING SUBSTANCES
FR2878033B1 (fr) * 2004-11-18 2007-05-04 Sebia Sa Procede d'analyse de l'hemoglobine par electrophorese capillaire, trousse pour electrophorese capillaire et utilisation de ralentisseur de flux dans un tel procede
CN101501484B (zh) * 2006-09-04 2012-12-26 独立行政法人产业技术综合研究所 通过毛细管电泳法分析试样的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2460646A1 (en) 2010-12-01 2012-06-06 Arkray, Inc. Microfluidic device and method for manufacturing the same
US9039880B2 (en) 2010-12-01 2015-05-26 Arkray, Inc. Device and method for manufacturing the same

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2008047703A1 (ja) 2010-02-25
EP2081021A1 (en) 2009-07-22
CN101529238B (zh) 2012-08-29
US8257567B2 (en) 2012-09-04
CN101529238A (zh) 2009-09-09
EP2081021A4 (en) 2014-07-23
US20100282607A1 (en) 2010-11-11
WO2008047703A1 (en) 2008-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4129054B2 (ja) ヘモグロビン類の測定方法
JP4854502B2 (ja) ヘモグロビン類の測定方法
JP4854637B2 (ja) ヘモグロビン類の測定方法
EP2623975B1 (en) Stable hemoglobin A1c and glucose measurement method
JP4854525B2 (ja) ヘモグロビン類の測定方法
JP5551092B2 (ja) 電気泳動を用いた試料の分析方法及びその利用
Greene et al. Lubricin antiadhesive coatings exhibit size‐selective transport properties that inhibit biofouling of electrode surfaces with minimal loss in electrochemical activity
EP2757368A1 (en) Sample analysis method and solution to be used therein, wherein a non-surfactant-type zwitterionic substance is used
US10545117B2 (en) Sample analysis method and solution therefor
JP4854524B2 (ja) ヘモグロビン類の測定方法
EP2144055B1 (en) Method of analyzing hemoglobin by capillary electrophoresis and additive to be used therein
Martínez-Gómez et al. Characterization of antihistamine–human serum protein interactions by capillary electrophoresis
JP4854503B2 (ja) 安定型ヘモグロビンA1cの測定方法
JP2009145245A (ja) ヘモグロビン類の測定システム
JP4854638B2 (ja) 安定型ヘモグロビンA1c値の測定方法
JP2009503545A (ja) センサ、ポリイオン濃度検出方法、可逆電気化学セル装置及びセル回復方法
JP4854570B2 (ja) 電気泳動用キャピラリー
Al Azzam A novel and simple dynamic coating capillary electrophoresis method for the chiral separation and quantification of mitiglinide enantiomers using hydroxyethyl cellulose as a dynamic coating agent
EP1022562A1 (en) Capillary having coated inner wall
JP4912867B2 (ja) ヘモグロビン類の測定方法
JP4854528B2 (ja) ヘモグロビン類の測定方法
JP4854651B2 (ja) ヘモグロビン類の測定装置及びヘモグロビン類の測定方法
JP2008267819A (ja) ヘモグロビン類の測定方法
Liu et al. Solid phase microextraction and selective determination of cysteine in whole blood by cyclic voltammetry with silver nanoparticles modified clustered carbon fiber electrodes
JP2011237460A (ja) ヘモグロビン類及びグルコースの測定装置、並びに、ヘモグロビン類とグルコースとの同時測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080422

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080515

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140523

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees