WO2007094248A1 - プロテオグリカンの製造方法 - Google Patents

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Masaki Narumi
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  • the extract was centrifuged at 3500 rpm for 20 minutes using an IWAKI CFS-400 type centrifuge, and solids and oils and fats were removed to recover a liquid phase containing proteodalycan. .
  • this liquid phase was filtered using a filter paper (manufactured by Advantech), 6 times the amount of distilled water was added to the filtrate, and then BIOMAX 100K POLYETHERSULFO manufactured by Nihon Millipore.
  • the amount of collagen in the concentrated solution is quantified by measuring the amount of amino acid in the concentrated solution using an amino acid automatic analyzer (manufactured by Hitachi, Ltd., L-8500 Amino Acid Analyzer).
  • the amount of uronic acid was quantified by the above method to calculate the amount of proteodalycan.
  • the molecular weight of proteodalycan was measured using a high-speed liquid chromatography apparatus (Shimadzu Corporation, column TSK-GEL G4000PWXL).

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Abstract

 天然資源からのプロテオグリカンの回収を、効率的かつ安価に行う方法を提供する。 プロテオグリカンを含有する生物学的試料を0.0025N~0.1Nのアルカリ溶液に浸漬する工程、並びに浸漬後の溶液を回収する工程を含む、プロテオグリカンの製造方法。本発明は、従来の抽出方法に比べ、プロテオグリカンを未変成、未分解の状態で簡便かつ短時間で回収することができ、プロテオグリカンの製造コストを大きく減ずることができる。また、本発明の方法は、本来廃棄処分とされてきた魚類、鳥類及び哺乳類などの廃棄部位から産業上有用性の高いプロテオグリカンを回収することができ、産業廃棄物の有効利用並びに産業廃棄物自体の減量化にも貢献することができる。

Description

明 細 書
プロテオダリカンの製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、医薬品原料、医療用品材料、化粧品原料、食品材料、工業用材料等と して有用なプロテオダリカンを、プロテオダリカンを含有する生物学的試料、例えば魚 類、軟体動物、鳥類及び哺乳類の軟骨組織から抽出し、製造する方法に関する。 背景技術
[0002] プロテオダリカンは、 1本のコアタンパク質に数本力 数十本の直鎖状の糖鎖が共 有結合してなる、非常に複雑かつ多種の構造を有する糖タンパク質の総称であり、 軟骨組織に存在するプロテオダリカンに含まれる糖鎖の代表的なものがコンドロイチ ン硫酸である。
[0003] コンドロイチン硫酸は、保湿性、生体適合性あるいは潤滑性に優れる等の高レ、有用 性から産業上注目されている成分であり、天然資源からの効果的な回収、製造法が 種々開発されている。
[0004] 軟骨組織においては、コンドロイチン硫酸はそれ自体単独では存在せず、タンパク 質との複合体すなわちプロテオダリカンの形で存在している。しかし、プロテオグリカ ンをそのまま抽出することは糖タンパク質複合体という複雑な構造故に困難な場合が 多ぐそのためプロテオダリカンのコアタンパク質部分を徹底的に分解してコンドロイ チン硫酸だけを抽出しようという方法が主に採用されてきた。この方法の製造物はコ ンドロイチン硫酸等のムコ多糖類である。
[0005] 一方、コンドロイチン硫酸としてではなぐプロテオダリカンそのままを回収、製造し 利用する試みもなされている。特に、魚類、鳥類及び哺乳類の軟骨組織には、コンド ロイチン硫酸を主要糖鎖とするプロテオダリカンが含まれてレ、る一方、これらの軟骨 組織は通常廃棄処分となっていたことから、廃棄物の有効利用を兼ねた軟骨組織か らのプロテオダリカンの製造法が幾つか提唱されている。
[0006] 例えば、サケ鼻軟骨からグァニジン塩酸を用いてプロテオダリカンを抽出する方法( 特許文献 1)や酢酸を用いる方法 (特許文献 2)等の方法が報告されてレ、る。しかしこ れまでの方法は、いずれも抽出、精製コストが高ぐ残念ながら未だ実用化のレベル に達しているとは言えない。
特許文献 1:特開 2001— 172296号公報
特許文献 2:特開 2002— 69097号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明は、魚類、軟体動物、鳥類又は哺乳類、特にそれらの廃棄部位から低コスト で経口摂取可能なプロテオダリカンを製造する方法の開発を課題とするものである。 課題を解決するための手段
[0008] 本発明者らは、本来タンパク質及びタンパク質複合体の回収、製造には不適であ つたアルカリ溶液を一定の条件下で使用することにより、糖タンパク質複合体である プロテオダリカンを効率よく軟骨組織その他のプロテオダリカンを含有する生物学的 試料から回収することができることを見出し、下記の各発明を完成した。
[0009] (1)プロテオダリカンを含有する生物学的試料を 0.0025N〜0.1Nのアルカリ溶液に浸 漬する工程、並びに浸漬後の溶液を回収する工程を含む、プロテオダリカンの製造 方法。
[0010] (2)回収した溶液からプロテオダリカンを分離する工程をさらに含む、(1)に記載の 製造方法。
[0011] (3)アルカリ溶液がアルカリ金属塩の溶液である、(1)又は(2)に記載の製造方法。
[0012] (4)プロテオダリカンを含有する生物学的試料が、魚類、軟体動物、鳥類若しくは哺 乳類の軟骨組織、筋肉繊維又は皮である、(1)〜(3)の何れかに記載の製造方法。
[0013] (5)プロテオダリカンを含有する生物学的試料が、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組 織である、(4)に記載の製造方法。
発明の効果
[0014] 本発明は、従来の抽出方法に比べ、プロテオダリカンを未変成、未分解の状態で 簡便かつ短時間で回収することができ、プロテオダリカンの製造コストを大きく減ずる こと力 Sできる。また、本発明の方法は、本来廃棄処分とされてきた魚類、鳥類及び哺 乳類などの廃棄部位から産業上有用性の高いプロテオダリカンを回収することができ 、産業廃棄物の有効利用並びに産業廃棄物自体の減量化にも貢献することができる
[0015] また、本発明では、組織内に内包しているタンパク質分解酵素を失活させるための タンパク質分解酵素阻害剤 (インヒビター)の添加を必ずしも必要としなレ、。かかるィ ンヒビターの効果は全てのタンパク質分解酵素に有効ではない上に、インヒビター自 身が人体に有害なものが多ぐ食品材料としてのプロテオダリカンを製造するに当た り、インヒビターを使用することは好ましくなレ、が、本発明はインヒビターを必要とはせ ず、従って上記の問題を回避することが可能である。
発明を実施するための最良の形態
[0016] 本発明は、一般に熱やアルカリに不安定なタンパク質を含むプロテオダリカンを、 本来禁忌とされてきたアルカリ溶液を用いるという発想の下に抽出、製造する方法で ある。
[0017] プロテオダリカンは糖質とタンパク質の複合体である力 コアタンパク質とそのタンパ ク質に結合している糖鎖の結合力が弱ぐ簡単に分離してしまう性質を有している。 そのため、その抽出や精製は一般に極めて困難であり、タンパク質だけからなるコラ 一ゲンや糖質だけからなるコンドロイチン硫酸などの抽出とは異なる注意が必要であ る。このため、従来技術は、工程が複雑になる、あるいは手作業を伴う部分が多いな ど、大量生産に向かないものであった。
[0018] また、一般にタンパク質は熱や酸、特にアルカリに対して不安定であり、容易に変 成、分解してしまうという性質を有している。この性質を利用し、タンパク質を積極的に アルカリを用いて分解する方法は知られている力 糖タンパク質複合体であるプロテ ォグリカンをタンパク質部分の分解を防ぎながらアルカリで抽出することは知られてい なレ、。
[0019] 本発明は、プロテオダリカンを含む生物学的試料、例えば魚類、軟体動物、鳥類若 しくは哺乳類の軟骨組織、筋肉繊維又は皮に対して適用することができるが、軟骨組 織への適用が好ましい。本発明において使用される軟骨組織は、魚類、鳥類及び哺 乳類、特にそれらの廃棄部位のいずれも利用することができる。本発明において軟 骨組織とは、軟骨単独あるいは軟骨の周辺部位、例えば骨、筋肉繊維、皮等を含む 組織のいずれも意味する。
[0020] 本発明においては、特に一般に氷頭とよばれている、サケの頭部にその平均重量 で約 6%含まれてレ、る鼻軟骨組織の利用が好ましレ、。北海道沿岸部で漁獲されたサ ケ(大半はシロサケである。)が、様々な加工品として処理される際、その頭部は不要 とされること力 S多く、そのため切断された頭部は、一部魚粉に加工され利用されては いるものの、その大半は産業廃棄物として廃棄処理されている。氷頭はその様な廃 棄物から簡便、安価かつ安定的に入手することができる。
[0021] また本発明では、氷頭の他、エイの軟骨組織、サメの軟骨組織等の魚類由来の軟 骨組織、ニヮトリの軟骨組織等の鳥類の軟骨組織、さらにはゥシの喉軟骨や気管支 軟骨、クジラの軟骨等の哺乳動物由来の軟骨組織も利用することができる。さらに、 軟体動物であるイカやタコの表皮にもプロテオダリカンが存在することが知られており
、これら軟体動物の表皮等も本発明で利用することができる。特に、スルメイ力の表皮 には硫酸を殆ど含まないコンドロイチン 'タンパク質複合体が存在しており、またコンド ロイチンはスルメイ力表皮中のムコ多糖の 70%以上を占めることが報告されている(須 山ら他共著、「イカの利用」、 1980年 11月発行、第 93頁、恒星社)ことから、スルメイ力 の表皮は本発明におけるプロテオダリカンを含む生物学的試料の一例として有用で ある。上記のプロテオダリカンを含む生物学的試料の多くも産業廃棄物であり、その 入手は容易である。これらの原料は、次に説明するアルカリ溶液への浸漬に先だつ て、表面積を増加させてプロテオダリカンの抽出量を上げるために、可能な限り細か く破砕することが好ましい。
[0022] 本発明で使用するアルカリ溶液は、アルカリ金属またはその塩の水溶液、アルカリ 土類金属又はその塩の水溶液などを適宜使用することができる力 プロテオダリカン の抽出効率、後処理の簡便さ等から、アルカリ金属の水溶液、苛性ソーダ (NaOH) 、重曹、炭酸カルシウム、苛性カリの使用が好ましぐ特に苛性ソーダの使用が好まし レ、。
[0023] アルカリ溶液の濃度は、 0.0025N〜0.1N、好ましくは 0.01N〜0.05Nである。 0.0025N 〜0.01Nのアルカリ溶液を用いた場合の浸漬時間は、 9時間以上とすることが好まし レ、。また、 0.01N〜0.05Nのアルカリ溶液を用いる場合の浸漬時間は 9時間程度とする ことが好ましい。さらに 0.05N〜0.1Nのアルカリ溶液を用いる場合の浸漬時間は 9時 間以下とすることが好ましい。また、 0.01N〜0.1Nのアルカリ溶液を用いる場合には、 抽出時間を 2時間程度とすることで、プロテオダリカンのコアタンパク質の分解を抑制 することも可能である。これらの条件により、より高分子のプロテオダリカンを回収、製 造すること力 Sできる。
[0024] アルカリ溶液への軟骨組織の浸漬は、 0°C〜室温、好ましくは O°C〜10°C、より好ま しくは 0°C〜4°Cで行う。特に、浸漬温度を 0°C〜4°Cとすることにより、プロテオグリカ ンは殆ど分解されず、高分子の糖タンパク質複合体として抽出することができる。
[0025] 浸漬は、軟骨 1重量部に対してアルカリ溶液 2〜15重量部、好ましくは 4〜12重量 部、より好ましくは 6〜12重量部を用いて行えばよい。好ましくは、ミキサーあるいはス ターラーなどを用いて攪拌しながら浸漬する。
[0026] 軟骨組織からのプロテオダリカンの抽出は、例えばガランボス法(Johnら、 ANALYTI CAL BIOCHEMISTRY, 1967年、第 19卷、第 119-132頁)によってゥロン酸量を検出 ないし定量することでモニターすることができる力 その他公知の方法によってゥロン 酸を検出し、モニターしてもよい。
[0027] 浸漬が終了したアルカリ溶液は、プロテオダリカンを抽出した後の残渣を多く含む ので、これらを濾過、遠心分離その他の方法で取り除くことが好ましい。プロテオダリ カンを含む抽出液はそのまま製品として利用してもよいが、プロテオダリカンの各種 用途に対して求められる純度にまで適当な方法でプロテオダリカンを分離ないし精 製することが好ましい。
[0028] 本発明において、プロテオダリカンの精製方法としては格別の方法を要するもので はないが、好ましい方法として遠心分離法を挙げることができる。遠心分離操作によ つて、細かい固形物を沈殿残渣として、原料由来の油脂分を上面浮遊物として、そ れぞれ簡便に除去することができる。
[0029] また、遠心分離法によって回収されるプロテオダリカンを含む液相を、さらにフィノレ ターペーパーあるいは適当な分画分子量を有する限外濾過膜分離装置などを用い て濾過してもよい。排除分子量としては概ね 5万〜 100万の範囲であればよレ、。この 操作において、分画分子量 50万以上のものを使用すれば、液相からコラーゲンも除 去することができ、プロテオダリカンの純度を上げることが可能である。また、プロテオ ダリカンを含む液相に水を加えて液相の粘度を下げることで、膜の通過を容易にする とともに、これを繰り返すことで、わずかに生じる魚臭を除去することも可能である。
[0030] さらに、得られた濃縮液を食塩飽和エタノールに加えることで、ゲル状のプロテオグ リカンを回収することもできる。このゲル状プロテオダリカンは真空凍結乾燥機を用い て固形物にしてもよい。あるいは、スプレードライヤーで乾燥させ、粉末状固形物とす ることちでさる。
図面の簡単な説明
[0031] [図 1]苛性ソーダならびに酢酸を用いたときのプロテオダリカンの回収量を示す図で ある。
[0032] 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施 例に限定されるものではない。
実施例
[0033] <実施例 1 >
40°Cで冷凍保管したシロサケの頭部から摘出した鼻軟骨を電動のミートチヨッパ 一で細力べ破砕しミンチ状にしたものを 200.00g用意し、出発原料とした。 5リットルの 抽出用容器にあら力じめ 0°Cに冷却しておいた蒸留水 2397.60gを入れ、さらに固形 のカセイソーダ 2.40gを投入し、総量 2400.00g (0.025N)のカセイソーダ水溶液を準備 した。この抽出用容器に出発原料 200.00gを投入し、スターラーを用いて攪拌しなが ら、 9時間浸漬した。
[0034] 浸漬終了後、内容物を lmm角のステンレススチール製こし器をセットした別の容器 に移し、プロテオダリカンを含む抽出液を回収した。
[0035] 抽出液を IWAKI CFS-400型の遠心分離機を用いて 3500rpm、 20分の遠心分離を 行レ、、固形分ならびに油脂分を除去して、プロテオダリカンを含む液相を回収した。
[0036] さらに、この液相をフィルターペーパー(アドバンテック社製)を用いて濾過し、濾液 の 6倍量の蒸留水を加えた後、 日本ミリポア製 PREP/SCALE TFF膜(分画分子量 1
0万)を用いて分画と濃縮を同時に行った。 [0037] 得られた濃縮液の一部を採取し、液中の固形分重量を測定した。測定は、乾燥炉( YAMATO DX401)により、 105°C、 16時間乾燥させ、完全に水分を蒸発させた後、残 つた固形分をデジタル計量器 (A&D社 GF— 400)で精密に測定した。その結果、 20 O.OOgの出発原料から、換算値でその 3.32%に相当する 6.64gの乾燥固形分を得るこ とができた。
[0038] また、濃縮液をアミノ酸自動分析装置(日立製作所社製、 L-8500 Amino Acid Anal yzer)を用いてアミノ酸量を測定することで濃縮液中のコラーゲン量を定量するととも に、ガランボス法によりゥロン酸量を定量してプロテオダリカン量を計算した。
[0039] さらに高速液体クロマトグラフィ装置(島津製作所、カラム TSK-GEL G4000PWXL)を 用いて、プロテオダリカンの分子量を測定した。
[0040] これらの分析の結果、固形分中にタンパク質 25.0%、灰分 21.5%、炭水化物 52. 9 %、脂質 0.6%が存在することが判った。特許文献 1によれば、プロテオダリカンのコ ァタンパク質の重量比は約 7.0%と記載されており、従って本発明におけるプロテオ ダリカンは、炭水化物が約 52.9%であることから計算して、純度は約 57%と推定される 。またプロテオダリカンの分子量は約 220万であった。
[0041] 上記の実施例に示す操作において、カセイソーダ溶液の濃度を 0.0025N、 0.025N 、 0.05Nに変えて、また苛性ソーダを 0.666Nの酢酸に変えて 24時間浸漬、抽出を行つ たときのプロテオダリカンの回収量 (ゥロン酸量)の経時変化を調べた結果を図 1に示 す。
[0042] <実施例 2 >
_40°Cで冷凍保管したシロサケの頭部から摘出した鼻軟骨を電動のミートチヨツバ 一で細力べ破砕しミンチ状にしたものをアセトンに浸漬し、鼻軟骨から脱脂及び脱水 を行った。処理後の鼻軟骨を通風又は減圧乾燥したもの 24.00gを出発原料とした。 5 リットルの抽出用容器にあら力じめ 5°Cに冷却しておいた蒸留水 2997.75gを入れ、さ らに固形のカセイソーダ 2.25gを投入し、総量 3000.00g (0.02N)のカセイソ一ダ水溶 液を準備した。この抽出容器に出発原料 24.00gを投入し、スターラーを用いて攪拌し ながら、 9時間浸漬した。
[0043] 浸漬終了後、内容物を lmm角のステンレススチール製こし器をセットした別の容器 に移し、鼻軟骨を除去して、プロテオダリカンを含む抽出液を回収した。
[0044] 抽出液を日立 himacCF7D2型の遠心分離機を用いて 3000rpm、 20分の遠心分離を 行レ、、固形分ならびに油脂分を除去して、プロテオダリカンを含む液相を回収した。
[0045] さらに、この液相をフィルターペーパー(アドバンテック社製)を用いて濾過し、濾液 の 6倍量の蒸留水を加えた後、 日本ミリポア製 BIOMAX 100K POLYETHERSULFO
NE (分画分子量 10万)を用いて分画と濃縮を同時に行った。
[0046] 得られた濃縮液の一部を採取し、液中の固形分重量を測定した。測定は、乾燥炉(
YAMATO DX401)により、 105°C、 16時間乾燥させ、完全に水分を蒸発させた後、残 つた固形分をデジタル計量器 (A&D社 GF— 400)で精密に測定した。その結果、 24.
00gの出発原料から、換算値でその 30.29%に相当する 7.50gの乾燥固形分を得るこ とができた。
[0047] また、濃縮液をアミノ酸自動分析装置(日立製作所社製、 L-8500 Amino Acid Anal yzer)を用いてアミノ酸量を測定することで濃縮液中のコラーゲン量を定量するととも に、ガランボス法によりゥロン酸量を定量してプロテオダリカン量を計算した。さらに高 速液体クロマトグラフィ装置(島津製作所、カラム TSK-GEL G4000PWXL)を用いて、 プロテオダリカンの分子量を測定した。
[0048] これらの分析の結果、固形分中にタンパク質 11.8%、灰分 18.4%、炭水化物 67.8% 、脂質 0.0%が存在することが判った。特許文献 1によれば、プロテオダリカンのコアタ ンパク質の重量比は約 7.0%と記載されており、従って本発明におけるプロテオグリカ ンの推定純度は (炭水化物 X 0.07 +脂質) / (炭水化物 +タンパク質 +脂質) X 100 = 91.1%と算出された。また、プロテオダリカンの分子量は約 120万であった。
[0049] <実施例 3 >
_40°Cで冷凍保管したシロサケの頭部から摘出した鼻軟骨を電動のミートチヨツバ 一で細力べ破砕しミンチ状にしたものをアセトンに浸漬し、鼻軟骨から脱脂及び脱水 を行った。処理後の鼻軟骨を通風又は減圧乾燥したもの 17.90gを出発原料とした。 5 リットルの抽出用容器にあら力じめ 5°Cに冷却しておいた蒸留水 2322.67gを入れ、さ らに固形の苛性カリ 2.33gを投入し、総量 2325g (0.018N)の苛性カリ水溶液を準備し た。この抽出容器に出発原料 17.90gを投入し、スターラーを用いて攪拌しながら、 9 時間浸漬した。
[0050] 浸漬終了後、内容物を lmm角のステンレススチール製こし器をセットした別の容器 に移し、鼻軟骨を除去して、プロテオダリカンを含む抽出液を回収した。
[0051] 抽出液を日立 himacCF7D2型の遠心分離機を用いて 3000rpm、 20分の遠心分離を 行レ、、固形分ならびに油脂分を除去して、プロテオダリカンを含む液相を回収した。
[0052] さらに、この液相をフィルターペーパー(アドバンテック社製)を用いて濾過し、濾液 の 6倍量の蒸留水を加えた後、 日本ミリポア製 BIOMAX 100K POLYETHERSULFO
NE (分画分子量 10万)を用いて分画と濃縮を同時に行った。
[0053] 得られた濃縮液の一部を採取し、液中の固形分重量を測定した。測定は、乾燥炉(
YAMATO DX401)により、 105°C、 16時間乾燥させ、完全に水分を蒸発させた後、残 つた固形分をデジタル計量器 (A&D社 GF— 400)で精密に測定した。その結果、 17.
90gの出発原料から換算値でその 29.61 %に相当する 5.29gの乾燥固形分を得ること ができた。
[0054] また、濃縮液をアミノ酸自動分析装置(日立製作所社製、 L-8500 Amino Acid Anal yzer)を用いてアミノ酸量を測定することで濃縮液中のコラーゲン量を定量するととも に、ガランボス法によりゥロン酸量を定量してプロテオダリカン量を計算した。さらに高 速液体クロマトグラフィ装置(島津製作所、カラム TSK-GEL G4000PWXL)を用いて、 プロテオダリカンの分子量を測定した。
[0055] これらの分析の結果、固形分中にタンパク質 14.0%、灰分 22.4%、炭水化物 63.6% 、脂質 0.0%が存在することが判った。特許文献 1によれば、プロテオダリカンのコアタ ンパク質の重量比は約 7.0%と記載されており、従って本発明におけるプロテオグリカ ンの推定純度は (炭水化物 X 0.07 +脂質) / (炭水化物 +タンパク質 +脂質) X 100 = 87.7%と算出された。また、プロテオダリカンの分子量は約 120万であった。
[0056] <実施例 4 >
国内産鶏ャゲン軟骨から手作業で肉片を除去した後、電動のミートチョッパーで細 力べ破砕しミンチ状にしたものをアセトンに浸漬し、鶏ャゲン軟骨から脱脂及び脱水を 行った。処理後の軟骨を通風又は減圧乾燥したもの 44.40gを出発原料とした。 5リット ルの抽出用容器にあらかじめ 5°Cに冷却しておいた蒸留水 2997.75gを入れ、さらに 固形の苛性ソーダ 2.25gを投入し、総量 3000.00g (0.02N)の苛性ソーダ水溶液を準 備した。この抽出容器に出発原料 44.40gを投入し、スターラーを用レ、て攪拌しながら 、 9時間浸漬した。
[0057] 浸漬終了後、内容物を lmm角のステンレススチール製こし器をセットした別の容器 に移し、軟骨を除去して、プロテオダリカンを含む抽出液を回収した。
[0058] 抽出液を日立 himacCF7D2型の遠心分離機を用いて 3000rpm、 20分の遠心分離を 行レ、、固形分ならびに油脂分を除去して、プロテオダリカンを含む液相を回収した。
[0059] さらに、この液相をフィルターペーパー(アドバンテック社製)を用いて濾過し、濾液 の 6倍量の蒸留水を加えた後、 日本ミリポア製 BIOMAX 100K POLYETHERSULFO
NE (分画分子量 10万)を用いて分画と濃縮を同時に行った。
[0060] 得られた濃縮液の一部を採取し、液中の固形分重量を測定した。測定は、乾燥炉(
YAMATO DX401)により、 105°C、 16時間乾燥させ、完全に水分を蒸発させた後、残 つた固形分をデジタル計量器 (A&D社 GF— 400)で精密に測定した。その結果、 44.
40gの出発原料から換算値でその 22.23%に相当する 9.87gの乾燥固形分を得ること ができた。
[0061] また、濃縮液をアミノ酸自動分析装置(日立製作所社製、 L-8500 Amino Acid Anal yzer)を用いてアミノ酸量を測定することで濃縮液中のコラーゲン量を定量するととも に、ガランボス法によりゥロン酸量を定量してプロテオダリカン量を計算した。さらに高 速液体クロマトグラフィ装置(島津製作所、カラム TSK-GEL G4000PWXL)を用いて、 プロテオダリカンの分子量を測定した。
[0062] これらの分析の結果、固形分中にタンパク質 31.3%、灰分 16.9%、炭水化物 51.8% 、脂質 0.0%が存在することが判った。特許文献 1によれば、プロテオダリカンのコアタ ンパク質の重量比は約 7.0%と記載されており、従って本発明におけるプロテオグリカ ンの推定純度は (炭水化物 X 0.07 +脂質) / (炭水化物 +タンパク質 +脂質) X 100 = 66.7%と算出された。また、プロテオダリカンの分子量は約 92万(16%)及び約 46万 (84%)であった。
[0063] <実施例 5 >
ガンギエイ (カスべ)から手作業で摘出した軟骨を電動のミートチョッパーで細力べ破 砕しミンチ状にしたものをアセトンに浸漬し、脱脂及び脱水を行った。処理後の軟骨 を通風又は減圧乾燥したもの 12.00gを出発原料とした。 5リットルの抽出用容器にあ らかじめ 5°Cに冷却しておいた蒸留水 1678.74gを入れ、さらに固形の苛性ソーダ 1.26 gを投入し、総量 1680.00g (0.02N)の苛性ソーダ水溶液を準備した。この抽出容器に 出発原料 12.00gを投入し、スターラーを用いて攪拌しながら、 9時間浸漬した。
[0064] 浸漬終了後、内容物を lmm角のステンレススチール製こし器をセットした別の容器 に移し、軟骨を除去して、プロテオダリカンを含む抽出液を回収した。
[0065] 抽出液を日立 himacCF7D2型の遠心分離機を用いて 3000rpm、 20分の遠心分離を 行レ、、固形分ならびに油脂分を除去して、プロテオダリカンを含む液相を回収した。
[0066] さらに、この液相をフィルターペーパー(アドバンテック社製)を用いて濾過し、濾液 の 6倍量の蒸留水を加えた後、 日本ミリポア製 BIOMAX 100K POLYETHERSULFO NE (分画分子量 10万)を用いて分画と濃縮を同時に行った。
[0067] 得られた濃縮液の一部を採取し、液中の固形分重量を測定した。測定は、乾燥炉( YAMATO DX401)により、 105°C、 16時間乾燥させ、完全に水分を蒸発させた後、残 つた固形分をデジタル計量器 (A&D社 GF— 400)で精密に測定した。その結果、 12. 00gの出発原料から換算値でその 17.92%に相当する 2.15gの乾燥固形分を得ること ができた。
[0068] また、濃縮液をアミノ酸自動分析装置(日立製作所社製、 L-8500 Amino Acid Anal yzer)を用いてアミノ酸量を測定することで濃縮液中のコラーゲン量を定量するととも に、ガランボス法によりゥロン酸量を定量してプロテオダリカン量を計算した。さらに高 速液体クロマトグラフィ装置(島津製作所、カラム TSK-GEL G4000PWXL)を用いて、 プロテオダリカンの分子量を測定した。
[0069] これらの分析の結果、固形分中にタンパク質 43.5%、灰分 19.5%、炭水化物 37.0% 、脂質 0.0%が存在することが判った。特許文献 1によれば、プロテオダリカンのコアタ ンパク質の重量比は約 7.0%と記載されており、従って本発明におけるプロテオグリカ ンの推定純度は (炭水化物 X 0.07 +脂質) / (炭水化物 +タンパク質 +脂質) X 100 =49.2%と算出された。また、プロテオダリカンの分子量は約 170万であった。
[0070] <実施例 6 > サメから手作業で摘出した軟骨を電動のミートチョッパーで細力べ破砕しミンチ状に したものをアセトンに浸漬し、脱脂及び脱水を行った。処理後の軟骨を通風又は減圧 乾燥したもの 12.00gを出発原料とした。 5リットルの抽出用容器にあら力じめ 5°Cに冷 却しておいた蒸留水 1678.74gを入れ、さらに固形の苛性ソーダ 1.26gを投入し、総量 1680.00g (0.02N)の苛性ソーダ水溶液を準備した。この抽出容器に出発原料 12.00g を投入し、スターラーを用レ、て攪拌しながら、 9時間浸漬した。
[0071] 浸漬終了後、内容物を lmm角のステンレススチール製こし器をセットした別の容器 に移し、軟骨を除去して、プロテオダリカンを含む抽出液を回収した。
[0072] 抽出液を日立 himacCF7D2型の遠心分離機を用いて 3000卬 m、 20分の遠心分離を 行レ、、固形分ならびに油脂分を除去して、プロテオダリカンを含む液相を回収した。
[0073] さらに、この液相をフィルターペーパー(アドバンテック社製)を用いて濾過し、濾液 の 6倍量の蒸留水を加えた後、 日本ミリポア製 BIOMAX 100K POLYETHERSULFO NE (分画分子量 10万)を用いて分画と濃縮を同時に行った。
[0074] 得られた濃縮液の一部を採取し、液中の固形分重量を測定した。測定は、乾燥炉( YAMATO DX401)により、 105°C、 16時間乾燥させ、完全に水分を蒸発させた後、残 つた固形分をデジタル計量器 (A&D社 GF— 400)で精密に測定した。その結果、 12. 00gの出発原料から換算値でその 11.36%に相当する 1.36gの乾燥固形分を得ること ができた。
[0075] また、濃縮液をアミノ酸自動分析装置(日立製作所社製、 L-8500 Amino Acid Anal yzer)を用いてアミノ酸量を測定することで濃縮液中のコラーゲン量を定量するととも に、ガランボス法によりゥロン酸量を定量してプロテオダリカン量を計算した。さらに高 速液体クロマトグラフィ装置(島津製作所、カラム TSK-GEL G4000PWXL)を用いて、 プロテオダリカンの分子量を測定した。
[0076] これらの分析の結果、固形分中にタンパク質 37.8%、灰分 27.4%、炭水化物 37.8% 、脂質 0.0%が存在することが判った。特許文献 1によれば、プロテオダリカンのコアタ ンパク質の重量比は約 7.0%と記載されており、従って本発明におけるプロテオグリカ ンの推定純度は (炭水化物 X 0.07 +脂質) / (炭水化物 +タンパク質 +脂質) X 100 = 55.7%と算出された。また、プロテオダリカンの分子量は約 150万であった。 [0077] <実施例 7 >
スルメイ力(真イカ)の表皮を手作業で剥離した後、アセトンに浸漬し、脱脂及び脱 水を行った。処理後の表皮を通風又は減圧乾燥した後、はさみで細かく切断し、すり 鉢で粉状に粉砕して乾燥表皮を調製した。 10リットルの抽出用容器にあらかじめ 5°C に冷却しておいた蒸留水 5036.20gを入れ、さらに固形の苛性ソーダ 3.80gを投入し、 総量 5040g (0.02N)の苛性ソーダ水溶液を準備した。この抽出容器に乾燥表皮 33.7 0gを投入し、スターラーを用レ、て攪拌しながら、 9時間浸漬した。
[0078] 浸漬終了後、内容物を lmm角のステンレススチール製こし器をセットした別の容器 に移し、表皮を除去して、プロテオダリカンを含む抽出液を回収した。
[0079] 抽出液を日立 himacCF7D2型の遠心分離機を用いて 3000rpm、 20分の遠心分離を 行レ、、固形分ならびに油脂分を除去して、プロテオダリカンを含む液相を回収した。
[0080] さらに、この液相をフィルターペーパー(アドバンテック社製)を用いて濾過し、濾液 の 6倍量の蒸留水を加えた後、 日本ミリポア製 BIOMAX 100K POLYETHERSULFO NE (分画分子量 10万)を用いて分画と濃縮を同時に行った。
[0081] 得られた濃縮液の一部を採取し、液中の固形分重量を測定した。測定は、乾燥炉( YAMATO DX401)により、 105°C、 16時間乾燥させ、完全に水分を蒸発させた後、残 つた固形分をデジタル計量器 (A&D社 GF— 400)で精密に測定した。その結果、 33. 70gの乾燥表皮から、その 47.7%に相当する 16.10gの乾燥固形分を得ることができた
[0082] また、濃縮液をアミノ酸自動分析装置(日立製作所社製、 L-8500 Amino Acid Anal yzer)を用いてアミノ酸量を測定することで濃縮液中のコラーゲン量を定量するととも に、ガランボス法によりゥロン酸量を定量してプロテオダリカン量を計算した。さらに高 速液体クロマトグラフィ装置(島津製作所、カラム TSK-GEL G4000PWXL)を用いて、 プロテオダリカンの分子量を測定した。
[0083] これらの分析の結果、固形分中にタンパク質 91.7%、灰分 1.9%、炭水化物 6.4%、 脂質 0.0%が存在することが判った。特許文献 1によれば、プロテオダリカンのコアタ ンパク質の重量比は約 7.0%と記載されており、従って本発明におけるプロテオグリカ ンの推定純度は (炭水化物 X 0.07 +脂質) / (炭水化物 +タンパク質 +脂質) X 100 = 7.0%と算出された。また、プロテオダリカンの分子量は約 170万であった。

Claims

請求の範囲
[1] プロテオダリカンを含有する生物学的試料を 0. 0025N〜0. INのアルカリ溶液に浸 漬する工程、並びに浸漬後の溶液を回収する工程を含む、プロテオダリカンの製造 方法。
[2] 回収した溶液からプロテオダリカンを分離する工程をさらに含む、請求の範囲第 1項 に記載の製造方法。
[3] アルカリ溶液がアルカリ金属塩の溶液である、請求の範囲第 1項又は第 2項に記載の 製造方法。
[4] プロテオダリカンを含有する生物学的試料が、魚類、軟体動物、鳥類若しくは哺乳類 の軟骨組織、筋肉繊維又は皮である、請求の範囲第 1項〜第 3項の何れかに記載の 製造方法。
[5] プロテオダリカンを含有する生物学的試料が、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織で ある、請求の範囲第 4項に記載の製造方法。
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