WO2007077705A1

WO2007077705A1 - カメラシステム、カメラ本体、交換レンズおよびカメラシステムの制御方法

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Publication number: WO2007077705A1
Application number: PCT/JP2006/324110
Authority: WO
Inventors: Naoto Yumiki; Kenichi Honjo; Kazuhiko Ishimaru
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2005-12-07
Filing date: 2006-12-01
Publication date: 2007-07-12
Also published as: US20090160956A1; US8040381B2

Abstract

　カメラ本体および交換レンズに像ブレ補正装置が内蔵されている場合において、正常に像ブレ補正装置を動作させるカメラシステムおよびその制御方法を提供する。カメラシステム（１）は、カメラ本体（３）と、カメラ本体（３）に着脱可能な交換レンズ（２）とから構成される。カメラ本体（３）は、撮像部（７１）と、本体用像ブレ補正装置（７５）と、撮像部（７１）および本体用像ブレ補正装置（７５）の動作を制御するボディーマイコン（１２）とを有する。交換レンズ（２）は、レンズ用像ブレ補正装置（８２）と、レンズ用像ブレ補正装置（８２）の動作を制御するレンズマイコン（２０）とを有する。ボディーマイコン（１２）は、本体用およびレンズ用像ブレ補正装置（７５，８２）のうち一方を選択するとともに、選択された一方の像ブレ補正装置を補正可能状態に設定し、他方の像ブレ補正装置を補正不能状態に設定する。

Description

明細書

カメラシステム、カメラ本体、交換レンズおよびカメラシステムの制御方法技術分野

[0001] 本発明は、カメラシステムおよびその制御方法、特に交換レンズおよびカメラ本体に像ブレ補正装置が内蔵された一眼レフデジタルカメラのカメラシステムおよびその制御方法に関する。

背景技術

[0002] 近年、被写体の光学的な像を電気的な画像信号に変換して出力可能な一眼レフデジタルカメラ力急速に普及している。この一眼レフデジタルカメラでは、カメラ本体と、カメラ本体に取り外し可能に装着された交換レンズとによりカメラシステムが構成されている。このカメラシステムでは、カメラ本体が被写体を撮像する基本的な機能を有しており、交換レンズは撮像光学系の一部を構成する光学的機能を有している。この一眼レフデジタルカメラでは、撮影者がファインダを介して被写体を観察する場合、交換レンズに入射した光 (すなわち被写体像)が、交換レンズの後方の光路上に配置された反射ミラーにより反射され、ペンタブリズムに入射する。この結果、ペンタプリズムにより被写体像が正立像に変換され、光学ファインダを介して撮影者が被写体像を観察することができる。

[0003] また、この一眼レフデジタルカメラにおいては、 1つのカメラ本体に対して、焦点距離の異なる複数の交換レンズを装着することができるため、撮影者はいろいろなシーンで、そのシーンに合った交換レンズを用いて撮影することができる。

一方で、ユーザーの利便性を高めるために、カメラ本体と交換レンズとの間の通信システムやレンズマウント等が標準化された一眼レフカメラシステムの規格が提案されている。これにより、規格に準拠したカメラ本体および交換レンズであれば互換性を有しており、撮影者は異なるメーカーによって製造されたカメラ本体と交換レンズとを組み合わせて撮影することができる。

このように、この一眼レフデジタルカメラは、非常に利便性が高いシステムとなっている。このため、この一眼レフデジタルカメラが普及するにつれ、従来のプロ、ハイアマチュアはもとより、初心者等も一眼レフデジタルカメラを使うようになってきている。

[0004] しかしながら、一眼レフデジタルカメラであっても、通常のデジタルカメラと同様に、手ブレが撮影画像に悪影響を及ぼすことが多い。このため、カメラ本体に内蔵された撮像センサの画素数が大きくなり、そして撮影画像を大きく引き延ばして印刷するなどの機会が増えるにつれ、手ブレの影響は顕著になる。初心者が使用する場合は、手ブレの影響はさらに顕著となる。

そこで、一眼レフデジタルカメラにおいて、光路を調節することで手ブレにより生じる画像のブレ (像ブレ）を補正する光学式像ブレ補正装置が交換レンズ内に内蔵されたカメラシステムが提案されている（例えば、特許文献 1を参照)。

特許文献 1：特開平 10— 73860号公報

発明の開示

[0005] 一方で、像ブレ補正装置として、光学式の他に、撮像センサを手ブレに応じてシフトさせるセンサーシフト式像ブレ補正装置が提案されて、る。このセンサーシフト式の像ブレ補正装置は、光学式像ブレ補正装置を搭載して!/ヽな、交換レンズを取り付けた場合にも、像ブレ補正効果を得ることが可能となる。このため、一眼レフデジタル力メラのカメラ本体にセンサーシフト式像ブレ補正装置が搭載されるケースが考えられる。

し力しながら、カメラ本体および交換レンズの両方に像ブレ補正装置が内蔵されている場合、交換レンズがカメラ本体に接続されると、 2つの像ブレ補正装置が同時に動作し、正常な像ブレ補正動作を行うことができない。また、異なるメーカーによって製造されたカメラ本体と交換レンズとの間で、正常に通信ができるとは限らな、。本発明の課題は、カメラ本体および交換レンズに像ブレ補正装置が内蔵されている場合において、正常に像ブレ補正装置を動作させるカメラシステム、カメラ本体、交換レンズおよびカメラシステムの制御方法を提供することにある。

[0006] 第 1の発明に係るカメラシステムは、被写体を撮影するカメラシステムであって、カメラ本体と、カメラ本体に着脱可能な交換レンズとを備えている。カメラ本体は、被写体を撮像する撮像部と、カメラシステムのブレを検出するとともにブレにより生じる画像のブレを補正する本体用像ブレ補正装置と、撮像部の撮像動作および本体用像ブレ補正装置の補正動作を制御する本体制御部と、を有している。交換レンズは、ブレを検出するとともに画像のブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置と、レンズ用像ブレ補正装置の補正動作を制御するレンズ制御部と、を有する、カメラ本体に着脱可能な交換レンズと、を備えている。本体制御部は、レンズ制御部と情報の送受信が可能であり、本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する選択部と、選択された一方の像ブレ補正装置を補正可能状態に設定し、他方の像ブレ補正装置を補正不能状態に設定する設定部と、を有している。

[0007] このカメラシステムでは、本体制御部により一方の像ブレ補正装置が補正可能状態に設定され、他方の像ブレ補正装置が補正不能状態に設定される。これにより、カメラ本体および交換レンズに像ブレ補正装置が搭載されて、る場合であっても、像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。

ここで、「補正可能状態」とは、像ブレ補正装置が補正動作を行える状態を意味している。また、「補正不能状態」とは、像ブレ補正装置が補正動作を行えない状態を意味しており、「補正不能状態」には、例えば像ブレ補正装置の補正レンズが中心位置で機械的に固定されている状態や、あるいは補正レンズが中心位置で電気的に保持されて!ヽる状態などが含まれる。

[0008] 第 2の発明に係るカメラシステムは、第 1の発明に係るカメラシステムにおいて、本体制御部がカメラ本体に関する本体情報を格納しており、レンズ制御部が交換レンズに関するレンズ情報を格納している。選択部は、本体情報およびレンズ情報に基づいて本体用およびレンズ用ブレ検出部のうち一方を選択する。

これにより、像ブレ補正装置の仕様などに応じて、像ブレ補正装置を選択することができ、像ブレ補正装置の性能を最大限に利用できる。

第 3の発明に係るカメラシステムは、第 2の発明に係るカメラシステムにおいて、本体情報がカメラ本体の型式を特定するための本体特定情報を含んでおり、レンズ情報が交換レンズの型式を特定するためのレンズ特定情報を含んで、る。選択部は、本体特定情報およびレンズ特定情報に基づいて本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する。

この場合、例えば、型式がより新しい像ブレ補正装置を使用することができ、カメラシステムの像ブレ補正性能を最大限に利用できる。

ここで、「型式」とは、ハードあるいはソフトの構成を特定できる情報を意味しており、例えば、製造年月日、型番、バージョン、ファームアップの状態などが挙げられる。

[0009] 第 4の発明に係るカメラシステムは、第 2の発明に係るカメラシステムにおいて、本体情報が本体用像ブレ補正装置の検出性能に関する本体側検出性能情報を含んでおり、レンズ情報がレンズ用像ブレ補正装置の検出性能に関するレンズ側検出性能情報を含んでいる。選択部は、本体側およびレンズ側検出性能情報に基づいて本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する。

この場合、例えば、検出性能がより高い像ブレ補正装置を使用することができ、カメラシステムの像ブレ補正性能を最大限に利用できる。

ここで、「検出性能」としては、例えばブレ検出部の感度などが挙げられる。第 5の発明に係るカメラシステムは、第 2の発明に係るカメラシステムにおいて、本体情報が本体用像ブレ補正装置の補正性能に関する本体側補正性能情報を含んでおり、レンズ情報がレンズ用像ブレ補正装置の補正性能に関するレンズ側補正性能情報を含んでいる。選択部は、本体側およびレンズ側補正性能情報に基づいて本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する。

この場合、例えば、補正性能がより高い像ブレ補正部を使用することができ、カメラシステムの像ブレ補正性能を最大限に利用できる。

ここで、「補正性能」としては、例えば補正用レンズなどの光学系から決定される最大補正可能角度などが挙げられる。

[0010] 第 6の発明に係るカメラシステムは、第 2の発明に係るカメラシステムにおいて、本体情報が本体用像ブレ補正装置の消費電力に関する本体側消費電力情報を含んでおり、レンズ情報がレンズ用像ブレ補正装置の消費電力に関するレンズ側消費電力情報を含んでいる。選択部は、本体側およびレンズ側消費電力情報に基づいて本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する。

この場合、消費電力に基づいて像ブレ補正装置が選択される。このため、例えば、撮像時において消費電力が小さい像ブレ補正装置を使用することができ、カメラシステム全体の消費電力を低減することができる。 [0011] 第 7の発明に係るカメラシステムは、第 2の発明に係るカメラシステムにおいて、本体情報が本体用像ブレ補正装置の駆動方式に関する本体側駆動方式情報を含んでおり、レンズ情報がレンズ用像ブレ補正装置の駆動方式に関するレンズ側駆動方式情報を含んでいる。選択部は、本体側およびレンズ側駆動方式情報に基づいて本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する。

この場合、像ブレ補正装置の駆動方式に基づ、て像ブレ補正装置が選択される。例えば、像ブレ補正装置において圧電ァクチユエータが用いられている場合、圧電ァクチユエ一タは静音性に優れているため、この像ブレ補正装置は静音性が必要とされる撮影モードに適している。このため、圧電ァクチユエータを用いた像ブレ補正装置を選択することで、撮影モードに最適な像ブレ補正装置を使用することができる

[0012] 第 8の発明に係るカメラシステムは、第 2の発明に係るカメラシステムにおいて、本体情報およびレンズ情報から本体用およびレンズ用像ブレ補正装置の仕様が同等であると判断した場合、選択部は本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち本体制御部にお、て予め定められた方を選択する。

これにより、仕様が同等である場合でも、一方の像ブレ補正装置のみにより像ブレ補正が行われる。

第 9の発明に係るカメラシステムは、第 1の発明に係るカメラシステムにおいて、本体制御部がカメラ本体に交換レンズが装着されたことを検知する検知部をさらに有している。選択部は、検知部の検知後、本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する。

この場合、交換レンズが装着された後に、自動的に像ブレ補正装置が選択される。

[0013] 第 10の発明に係るカメラシステムは、第 2の発明に係るカメラシステムにおいて、本体情報が、カメラ本体の型式を特定するための本体特定情報、本体用像ブレ補正装置の検出性能に関する本体側検出性能情報、本体用像ブレ補正装置の補正性能に関する本体側補正性能情報、本体用像ブレ補正装置の消費電力に関する本体側消費電力情報および本体用像ブレ補正装置の駆動方式に関する本体側駆動方式情報のうち少なくとも、ずれか 1つの情報を含んで、る。第 11の発明に係るカメラシステムは、第 2の発明に係るカメラシステムにおいて、レンズ情報が、交換レンズの型式を特定するためのレンズ特定情報、レンズ用像ブレ補正装置の検出性能に関するレンズ側検出性能情報、レンズ用像ブレ補正装置の補正性能に関するレンズ側補正性能情報、レンズ用像ブレ補正装置の消費電力に関するレンズ側消費電力情報およびレンズ用像ブレ補正装置の駆動方式に関するレンズ側駆動方式情報のうち少なくとも、ずれか 1つの情報を含んで!/、る。

[0014] 第 12の発明に係るカメラシステムは、第 1の発明に係るカメラシステムにおいて、力メラ本体または交換レンズに設けられ、本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を外部力選択可能な像ブレ補正選択部をさらに備えている。選択部は、像ブレ補正選択部の選択状態に基づいて本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する。

この場合、像ブレ補正選択部により、使用する像ブレ補正装置を外部から撮影者が選択できる。

第 13の発明に係るカメラシステムは、第 1の発明に係るカメラシステムにおいて、力メラ本体が本体用像ブレ補正装置の起動および停止を外部から選択可能な本体用検出選択部をさらに有している。本体用像ブレ補正選択部により起動が選択された場合、選択部は本体用像ブレ補正装置を選択する。本体用検出選択部により停止が選択された場合、選択部はレンズ用像ブレ補正装置を選択する。

この場合、本体用像ブレ補正選択部により、使用する像ブレ補正装置を外部から撮影者が選択できる。

[0015] 第 14の発明に係るカメラシステムは、第 1の発明に係るカメラシステムにおいて、交換レンズがレンズ用像ブレ補正装置の起動および停止を外部力選択可能なレンズ用検出選択部をさらに有している。レンズ用像ブレ補正選択部により起動が選択された場合、選択部はレンズ用像ブレ補正装置を選択する。レンズ用検出選択部により停止が選択された場合、選択部は本体用像ブレ補正装置を選択する。

この場合、レンズ用像ブレ補正選択部により、使用する像ブレ補正装置を外部から撮影者が選択できる。

第 15の発明に係るカメラシステムは、第 1の発明に係るカメラシステムにおいて、選択部が予め設定された像ブレ補正装置を選択する。

[0016] 第 16の発明に係るカメラ本体は、被写体を撮影するカメラシステムを交換レンズとともに構成し、交換レンズが着脱可能である。交換レンズは、カメラシステムのブレを検出するとともにブレにより生じる画像のブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置と、レンズ用像ブレ補正装置の補正動作を制御するレンズ制御部と、を有している。この力メラ本体は、被写体を撮像する撮像部と、ブレを検出するとともに画像のブレを補正する本体用像ブレ補正装置と、撮像部の撮像動作および本体用像ブレ補正装置の補正動作を制御する本体制御部と、を備えている。本体制御部は、レンズ制御部と情報の送受信が可能であり、本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する選択部と、選択された一方の像ブレ補正装置を補正可能状態に設定し、他方の像ブレ補正装置を補正不能状態に設定する設定部と、を有して!/、る。

[0017] このカメラ本体では、本体制御部により一方の像ブレ補正装置が補正可能状態に設定され、他方の像ブレ補正装置が補正不能状態に設定される。これにより、カメラ本体および交換レンズに像ブレ補正装置が搭載されて、る場合であっても、像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。

[0018] 第 17の発明に係るカメラ本体は、第 16の発明に係るカメラ本体において、本体制御部がカメラ本体に関する本体情報を格納しており、レンズ制御部が交換レンズに関するレンズ情報を格納している。選択部は、本体情報およびレンズ情報に基づいて本体用およびレンズ用ブレ検出部のうち一方を選択する。

これにより、像ブレ補正装置の仕様などに応じて、像ブレ補正装置を選択することができ、カメラシステムの像ブレ補正性能を最大限に利用できる。

[0019] 第 18の発明に係る交換レンズは、被写体を撮影するカメラシステムをカメラ本体とともに構成し、本体制御部を有するカメラ本体に着脱可能である。この交換レンズは、カメラシステムのブレを検出するとともにカメラシステムのブレにより生じる画像のブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置と、レンズ用像ブレ補正装置の補正動作を制御するレンズ制御部と、を備えている。レンズ制御部は、交換レンズに関するレンズ情報を格納しており、本体制御部からの命令に応じてレンズ情報を本体制御部へ送信可能である。また、レンズ制御部は、本体制御部からの補正可能信号に基づいてレンズ用像ブレ補正装置を補正可能状態に設定し、本体制御部からの補正不能信号に基づいてレンズ用像ブレ補正装置を補正不能状態に設定する。

この交換レンズでは、本体制御部からの信号に基づ、てレンズ制御部がレンズ用像ブレ補正装置の補正可能および補正不能状態を切り換える。これにより、カメラ本体および交換レンズに像ブレ補正装置が搭載されて、る場合であっても、像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。

[0020] 第 19の発明に係る交換レンズは、第 18の発明に係る交換レンズにおいて、レンズ情報が、交換レンズの型式を特定するためのレンズ特定情報、レンズ用像ブレ補正装置の検出性能に関するレンズ側検出性能情報、レンズ用像ブレ補正装置の補正性能に関するレンズ側補正性能情報、レンズ用像ブレ補正装置の消費電力に関するレンズ側消費電力情報およびレンズ用像ブレ補正装置の駆動方式に関するレンズ側駆動方式情報のうち少なくともいずれか 1つの情報を含んでいる。

[0021] 第 20の発明に係るカメラシステムの制御方法は、カメラ本体と、カメラ本体に着脱可能な交換レンズとを備えた、被写体を撮影するカメラシステムの制御方法である。カメラ本体は、被写体を撮像する撮像部と、カメラシステムのブレを検出するとともにブレにより生じる画像のブレを補正する本体用像ブレ補正装置と、撮像部の撮像動作および本体用像ブレ補正装置の補正動作を制御する本体制御部と、を有している。交換レンズは、ブレを検出するとともに画像のブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置と、レンズ用像ブレ補正装置の補正動作を制御するレンズ制御部と、を有している。本体制御部はレンズ制御部と情報の送受信が可能である。この制御方法は、本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を本体制御部が選択する選択工程と、選択工程により選択された一方の像ブレ補正装置を本体制御部が補正可能状態に設定する補正可能設定工程と、他方の像ブレ補正装置を本体制御部が補正不能状態に設定する補正不能設定工程と、を含んでいる。

この制御方法では、本体制御部により一方の像ブレ補正装置が補正可能状態に設定され、他方の像ブレ補正装置が補正不能状態に設定される。これにより、カメラ本体および交換レンズに像ブレ補正装置が搭載されて、る場合であっても、像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。

[0022] 第 21の発明に係るカメラシステムの制御方法は、第 20の発明に係るカメラシステムの制御方法にぉ、て、本体制御部がカメラ本体に関する本体情報を格納しており、レンズ制御部が交換レンズに関するレンズ情報を格納している。選択工程では、本体情報およびレンズ情報に基づいて本体用およびレンズ用ブレ検出部のうち一方が選択される。

図面の簡単な説明

[0023] [図 1]本発明の第 1実施形態に係る交換レンズとカメラ本体の制御システムを示すブロック図

[図 2]本発明の第 1実施形態に係るカメラ本体内の制御システムを示すブロック図 [図 3]本発明の第 1実施形態に係る交換レンズ内の制御システムを示すブロック図 [図 4]本発明の第 1実施形態に係るカメラ本体内の像ブレ補正装置のハードウェアのブロック図

[図 5]本発明の第 1実施形態に係る交換レンズ内の像ブレ補正装置のハードウェアのブロック図

[図 6]本発明の第 1実施形態に係る撮影時の概念図を説明する概念図

[図 7]本発明の第 1実施形態に係る像ブレ補正装置の選択動作に関するシーケンスを示すフローチャート図

[図 8]本発明の第 2実施形態に係る像ブレ補正装置の選択動作に関するシーケンスを示すフローチャート図

[図 9]本発明の第 3実施形態に係る像ブレ補正装置の選択動作に関するシーケンスを示すフローチャート図

[図 10]本発明の第 4実施形態に係るカメラ本体内の制御システムを示すブロック図 [図 11]本発明の第 4実施形態に係るカメラ本体内の像ブレ補正装置のハードウェアのブロック図

[図 12]本発明の第 4実施形態に係る交換レンズ内の像ブレ補正装置のハードウェアのブロック図

[図 13]本発明の第 4実施形態に係る像ブレ補正装置の選択動作に関するシーケンスを示すフローチャート図

[図 14]像ブレ補正動作設定メニューの表示画面の一例

符号の説明

L 撮像光学系

Df 焦点ずれ量

X 光路

1 カメラシステム

2 交換レンズ

3 カメラ本体

4 クイックリターンミラー

10 シャッターユニット

11 撮像センサ 12 ボディーマイコン (本体制御部）

16 液晶モニタ

20 レンズマイコン（レンズ制御部）

21 レンズ用ブレ検出部（レンズ用ブレ検出部）

22 ぶれ補正レンズ群

23 像ブレ補正制御部

24 フォーカスレンズ群

27 絞り制御部

28 補正レンズ駆動部

29 交換レンズ内のメモリ部

30 本体用ブレ検出部

31 像ブレ補正制御部

32 クイックリターンミラー制御部

35 撮像センサ駆動部

38 デジタルカメラ内のメモリ部

50 レリーズボタン

51 像ブレ補正動作選択スィッチ (像ブレ補正選択部)

52 電源スィッチ

75 本体用像ブレ補正装置

76 本体用像ブレ補正部

82 レンズ用像ブレ補正装置

83 レンズ用像ブレ補正部

360, 361 角速度センサ電力制御部

365 バッテリー制御部

366 ノ、/テリー

発明を実施するための最良の形態

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。

〔第 1実施形態〕 < 1：カメラシステムの全体構成 >

図 1〜図 3を用いて、本発明の第 1実施形態に係るカメラシステムについて説明する。図 1に本発明の第 1実施形態に係るカメラシステムの全体構成図、図 2にカメラ本体の概略構成図、図 3に交換レンズの概略構成図を示す。

図 1に示すように、カメラシステム 1は、交換レンズ式の一眼レフデジタルカメラのシステムであり、主に、カメラシステム 1の主要な機能を有するカメラ本体 3と、カメラ本体 3に取り外し可能に装着された交換レンズ 2とから構成されている。交換レンズ 2は、カメラ本体 3の前面に設けられたレンズマウント 70に装着されている。

[0026] (1. 1 :カメラ本体）

カメラ本体 3は主に、被写体を撮像する撮像部 71と、撮像部 71などの各部の動作を制御する本体制御部としてのボディーマイコン 12と、撮影された画像や各種情報を表示する画像表示部 72と、画像データを格納する画像格納部 73と、被写体像を視認するファインダ光学系 19とから構成されて、る。

撮像部 71は主に、入射光をファインダ光学系 19および焦点検出ユニット 5に導くクイツタリターンミラー 4と、光電変換を行う CCDなどの撮像センサ 11と、撮像センサ 11 の露光状態を調節するシャッターユニット 10と、ボディーマイコン 12からの制御信号に基づ、てシャッターユニット 10の駆動を制御するシャッター制御部 14と、撮像センサ 11の動作を制御する撮像センサ制御部 13と、カメラシステム 1のブレにより生じる像ブレを補正する本体用像ブレ補正装置 75と、焦点 (被写体像の合焦状態)を検出する焦点検出ユニット 5とから構成されている。焦点検出ユニット 5は、例えば一般的な位相差検出方式によって焦点検出を行う。

[0027] ボディーマイコン 12は、カメラ本体 3の中枢を司る制御装置であり、各種シーケンスをコントロールする。具体的には、ボディーマイコン 12には CPU、 ROM, RAMが搭載されており、 ROMに格納されたプログラムが CPUに読み込まれることで、ボディーマイコン 12は様々な機能を実現することができる。例えば、ボディーマイコン 12は、交換レンズ 2がカメラ本体 3に装着されたことを検知する機能、いずれの像ブレ補正装置により像ブレ補正を行うかを選択する機能、像ブレ補正装置を補正可能状態および補正不能状態に設定する機能などを有している。図 1に示すように、ボディーマイコン 12はカメラ本体 3に設けられた各部と接続されている。

画像表示部 72は、画像表示用液晶モニタ 16と、液晶モニタ 16の動作を制御する画像表示制御部 15とから構成されている。画像格納部 73は、例えば図示せぬカード型記録媒体に対して撮影画像の記録および再生を行う画像記録再生部 18と、画像記録再生部 18の動作を制御する画像記録制御部 17とから構成されて、る。

[0028] クイックリターンミラー 4は、入射光を反射および透過可能なメインミラー 4aと、メインミラー 4aの背面側に設けられメインミラー 4aからの透過光を反射するサブミラー 4bと力も構成されており、クイックリターンミラー制御部 32により光路 X外に跳ね上げが可能である。入射光は、メインミラー 4aにより 2つの光束に分割され、反射光束はフアインダ光学系 19へ導かれる。一方、透過光束は、サブミラー 4bで反射されて、焦点検出ユニット 5の AF用光束として利用される。通常の撮影時には、クイックリターンミラ一制御部 32により、クイックリターンミラー 4が光路 X外に跳ね上げられるとともに、シャッターユニット 10が開かれて撮像センサ 11の撮像面上に被写体像が結像される。また非撮影時には、図 1に示すようにクイックリターンミラー 4が光路 X上に配置されるとともに、シャッターユニット 10は閉状態とされる。

[0029] ファインダ光学系 19は、被写体像が結像されるファインダスクリーン 6と、被写体像を正立像に変換するペンタプリズム 7と、被写体の正立像をファインダ接眼窓 9に導く接眼レンズ 8と、撮影者が被写体像を観察するファインダ接眼窓 9とから構成されてヽる。

また図 2に示すように、カメラ本体 3には、カメラシステム 1の電源の入切を操作する電源スィッチ 52と、撮影者がフォーカシング時およびレリーズ時に操作するレリーズボタン 50とが設けられている。電源スィッチ 52により電源が ON状態になると、カメラ本体 3および交換レンズ 2の各部に電源が供給される。また、レリーズボタン 50が半押しの状態になると、ボディーマイコン 12、レンズマイコン 20 (後述）をはじめとする各部に電力が供給される。

さらに、ボディーマイコン 12内のメモリ部 38には、カメラ本体 3に関する各種情報（本体情報）が格納されている。このレンズ情報には、例えば、カメラ本体 3のメーカー名、製造年月日、型番、ボディーマイコン 12にインストールされているソフトのパージヨン、およびファームアップに関する情報などのカメラ本体 3を特定するための型式に関する情報 (レンズ特定情報)、カメラ本体 3が像ブレ補正装置を搭載して、る力否かに関する情報、像ブレ補正装置を搭載している場合は、ブレ検出部 30 (後述)の型番および感度などの検出性能に関する情報 (レンズ側検出性能情報)、像ブレ補正部 76の型番および最大補正可能角度などの補正性能に関する情報 (レンズ側補正性能情報）、像ブレ補正を行うためのソフトのバージョンなどが含まれている。さらに、レンズ情報には、像ブレ補正部 76の駆動に必要な消費電力に関する情報 (レンズ側消費電力情報)および像ブレ補正部 76の駆動方式に関する情報 (レンズ側駆動方式情報)も含まれている。なお、メモリ部 38は、ボディーマイコン 12から送信された情報を格納可能である。

[0030] (1. 2 :交換レンズ）

交換レンズ 2は、カメラシステム 1内の撮像センサ 11に被写体像を結ぶための撮像光学系 Lを構成しており、主に、フォーカシングを行うフォーカス調節部 80と、絞りを調節する絞り調節部 81と、光路を調節することで像ブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置 82と、交換レンズ 2の動作を制御するレンズ制御部としてのレンズマイコン 20 とカゝら構成されている。

フォーカス調節部 80は主に、フォーカスを調節するフォーカスレンズ群 24と、フォ一カスレンズ群 24の動作を制御するフォーカスレンズ群制御部 25と力も構成されている。絞り調節部 81は主に、絞りまたは開放を調節する絞り部 26と、絞り部 26の動作を制御する絞り制御部 27とから構成されてヽる。

[0031] レンズマイコン 20は、交換レンズ 2の中枢を司る制御装置であり、交換レンズ 2に搭載された各部に接続されている。具体的には、レンズマイコン 20には、 CPU、 ROM 、 RAMが搭載されており、 ROMに格納されたプログラムが CPUに読み込まれることで、様々な機能を実現することができる。例えば、レンズマイコン 20は、ボディーマイコン 12からの信号に基づいてレンズ用像ブレ補正装置 82を補正可能状態または補正不能状態に設定する機能を有している。また、レンズマウント 70に設けられた電気切片（図示せず）を介してボディーマイコン 12およびレンズマイコン 20は電気的に接続されており、互いに情報の送受信が可能となって、る。また、レンズマイコン 20内のメモリ部 29には、交換レンズ 2に関する各種情報（レンズ情報）が格納されている。このレンズ情報には、例えば、交換レンズ 2のメーカー名、製造年月日、型番、レンズマイコン 20にインストールされているソフトのバージョン、およびファームアップに関する情報などの交換レンズ 2を特定するための型式に関する情報 (レンズ特定情報)、交換レンズ 2が像ブレ補正装置を搭載して、るか否かに関する情報、像ブレ補正装置を搭載している場合は、ブレ検出部 21 (後述)の型番および感度などの検出性能に関する情報 (レンズ側検出性能情報)、像ブレ補正部 8 3の型番および最大補正可能角度などの補正性能に関する情報 (レンズ側補正性能情報）、像ブレ補正を行うためのソフトのバージョンなどが含まれている。さらに、レンズ情報には、像ブレ補正部 83の駆動に必要な消費電力に関する情報 (レンズ側消費電力情報)および像ブレ補正部 83の駆動方式に関する情報 (レンズ側駆動方式情報)も含まれている。なお、メモリ部 38は、ボディーマイコン 12から送信された情報を格納可能である。

(1. 3 :像ブレ補正装置）

ここで、図 4および図 5を用いて、本体用像ブレ補正装置 75およびレンズ用像ブレ補正装置 82について説明する。図 4に本体用像ブレ補正装置 75のハードウェアのブロック図、図 5にレンズ用像ブレ補正装置 82のハードウェアのブロック図を示す。

〈本体用像ブレ補正装置〉

図 4に示すように、像ブレ補正装置 75は、センサーシフト式の像ブレ補正装置であり、カメラシステム 1のブレを検出する本体用ブレ検出部 30と、ブレ検出部 30により検出されたカメラシステム 1のブレ量に応じて像ブレを補正する本体用像ブレ補正部 76 とカゝら構成されている。

ブレ検出部 30は主に、撮像光学系 Lを含むカメラシステム 1自体の動きを検出する角速度センサ 85と、角速度センサ 85の出力に含まれる不要帯域成分中の直流ドリフト成分を除去する高域通過フィルタとしての HPF86と、角速度センサ 85の出力に含まれる不要帯域成分中のセンサの共振周波数成分やノイズ成分を除去する低域通過フィルタとしての LPF87と、角速度センサ 85の出力信号レベルの調整を行うアンプ 88と、アンプ 88の出力信号をデジタル信号に変換する AZD変換部 89とから構成されている。

[0033] 角速度センサ 85は、カメラシステム 1が静止している状態での出力を基準に、カメラシステム 1の動きの方向により正負両方の角速度信号を出力する。また角速度センサ 85は、例えば光軸と直交するョーイング方向の動きを検出するセンサである。角速度センサ 85としては、例えばジャイロセンサなどが挙げられる。図 4では、 1方向のみの角速度センサ 85が示されており、ピッチング方向のブレ検出部は省略されている。このようにブレ検出部 30に内蔵される角速度センサ 85は、手ブレおよびその他の振動によるカメラシステム 1の動きを検出する機能を有している。

像ブレ補正部 76は主に、撮像部 71の一部としての撮像センサ 11と、撮像光学系 L の光軸 Xに直交する平面内において撮像センサ 11を上下左右に移動させる撮像センサ駆動部 35と、撮像センサ駆動部 35の駆動を制御する像ブレ補正制御部 31とから構成されている。

[0034] 像ブレ補正制御部 31はさらに、撮像センサ駆動部 35における撮像センサ 11の実際の移動量を検出する移動量検出部 37と、移動量検出部 37により検出された移動量がボディーマイコン 12から出力される駆動制御量 (以下、制御信号を称す）になるよう撮像センサ駆動部 35の動作を制御するシフト制御部 3 laと、ボディーマイコン 12 カゝら出力される制御信号をアナログ信号に変換する DZA変換部 36とから構成されている。シフト制御部 31aおよび移動量検出部 37により、像ブレ補正装置 75の内部にお、て、撮像センサ駆動部 35を駆動制御するための帰還制御ループが形成されている。

また、ボディーマイコン 12は、 AZD変換部 89を介して取り込んだ角速度センサ 85 の出力信号に対し、フィルタリング、積分処理、位相補償、ゲイン調整、クリップ処理等を施し、ブレ補正に必要な撮像センサ 11の制御信号を求めて出力する制御信号発生部を有している。そして、ここで求められた制御信号は像ブレ補正制御部 31の DZA変換部 36を介してシフト制御部 31aに出力される。シフト制御部 31aは、この制御信号に基づき撮像センサ 11の駆動を制御する。

[0035] このように、ブレ検出部 30により検出されたブレ量が相殺されるように、撮像センサ駆動部 35により撮像センサ 11がシフトされる。これにより、カメラシステム 1のブレにより生じる像ブレをカメラ本体 3側で補正することができ、撮影者の手ブレなどの影響を抑制でき、良好な撮影画像を得ることができる。

なお、ボディーマイコン 12内のメモリ部 38には、カメラ本体 3の駆動を制御するための各種プログラム、あるいは像ブレ補正時に用いる交換レンズ 2の焦点距離に応じた撮像センサ 11の光軸中心からのシフト量のデータなどが記憶されている。一般的に、撮像センサを用いた像ブレ補正装置の補正範囲については、取り付けられた交換レンズの焦点距離と一定の関係がある。つまり、交換レンズの焦点距離を f〔m〕、振動により所定時間内（露光時間内）にカメラシステムが揺れる角度を Θ [rad]とすると、撮像センサ上にて像が移動する量 Δ Y〔m〕は、次式（1)で表される。

[0036] AY=f X tan 0 · · · · (1)

したがって、像ブレ補正時には、逆に撮像センサ 11を駆動し、この像の移動量 ΔΥ をキャンセルすることにより像ブレ補正が可能となる。言い換えると、像ブレ補正できる最大補正可能角度 Θは、個々の像ブレ補正装置 75, 82の可動範囲で定められている。

〈レンズ用像ブレ補正装置〉

図 5に示すように、像ブレ補正装置 82は、光学式の像ブレ補正装置であり、主に、カメラシステム 1のブレを検出するレンズ用ブレ検出部 21と、ブレ検出部 21により検出されたブレ量に応じて像ブレを補正するレンズ用像ブレ補正部 83とから構成されている。

ブレ検出部 21は主に、撮像光学系 Lを含むカメラシステム 1自体の動きを検出する角速度センサ 91と、角速度センサ 91の出力に含まれる不要帯域成分中の直流ドリフト成分を除去する高域通過フィルタとしての HPF92と、角速度センサ 91の出力に含まれる不要帯域成分中のセンサの共振周波数成分やノイズ成分を除去する低域通過フィルタとしての LPF93と、角速度センサ 91の出力信号レベルの調整を行うアンプ 94と、アンプ 94の出力信号をデジタル信号に変換する AZD変換部 95とから構成されている。角速度センサ 91としては、例えばジャイロセンサなどが挙げられる。

[0037] 像ブレ補正部 83は主に、撮像光学系 Lの一部を構成するブレ補正レンズ群 22と、撮像光学系 Lの光軸 Xに直交する平面内においてブレ補正レンズ群 22を移動させる補正レンズ駆動部 28と、ブレ検出部 21により検出されたブレ量に応じて補正レンズ駆動部 28の動作を制御する像ブレ補正制御部 23とから構成されている。

像ブレ補正制御部 23はさらに、補正レンズ駆動部 28におけるブレ補正レンズ群 22 の実際の移動量を検出する移動量検出部 40と、移動量検出部 40により検出された移動量がレンズマイコン 20から出力される駆動制御量 (以下、制御信号を称す）になるよう補正レンズ駆動部 28の動作を制御するシフト制御部 23aと、レンズマイコン 20 カゝら出力される制御信号をアナログ信号に変換する DZA変換部 46とから構成されている。シフト制御部 23aおよび移動量検出部 40により、像ブレ補正装置 82の内部にお、て、補正レンズ駆動部 28を駆動制御するための帰還制御ループが形成されている。

[0038] このように、ブレ検出部 30により検出されたブレ量が相殺されるように、撮像センサ駆動部 35により撮像センサ 11をシフトすることで、像ブレを補正することができる。レンズマイコン 20は、 AZD変換部 45を介して取り込んだ角速度センサ 91の出力信号に対し、フィルタリング、積分処理、位相補償、ゲイン調整、クリップ処理等を施し、ブレ補正に必要な撮像センサ駆動部 35の制御信号を求めて出力する制御信号発生部を有している。そして、ここで求められた制御信号は DZA変換部 36を介して像ブレ補正制御部 23に出力される。像ブレ補正制御部 23は、この制御信号に基づきブレ補正レンズ群 22の駆動を制御する。これにより、カメラシステム 1のブレにより生じる像ブレを交換レンズ 2側で光学的に補正することができ、撮影者の手ブレなどの影響を抑制でき、良好な撮影画像を得ることができる。

[0039] また、レンズマイコン 20内のメモリ部 29には、交換レンズ 2の駆動を制御するための各種プログラム、ある、は焦点距離および被写体までの距離とフォーカスレンズ群 24 の移動量との関係を示すデータや、焦点距離に応じたブレ補正レンズ群 22の光軸中心からのシフト量のデータなどが記憶されている。このブレ補正レンズ群 22のシフト量については、先述の式（1)で示される像の移動量 ΔΥに基づき、交換レンズ 2にて補正できる最大補正可能角度 Θについての情報力^モリ部 29に記憶されている。さらに、このメモリ部 29には、像ブレ補正時のブレ補正レンズ群 22の駆動に必要な消費電力等にっ、ての情報も記憶されて!ヽる。 < 2：カメラシステムの動作 >

図 1〜図 6を用いてカメラシステム 1の撮影動作について説明する。図 6にカメラシステム 1での撮像時の概念図を示す。

[0040] (2. 1 :撮像前の動作）

図 1および図 6に示すように、被写体（図示せず)からの光は、交換レンズ 2を透過し、半透過ミラーであるメインミラー 4aに入射する。メインミラー 4aに入射した光の一部は反射してファインダスクリーン 6に入射し、残りの光は透過してサブミラー 4bに入射する。ファインダスクリーン 6に入射した光は被写体像として結像する。この被写体像は、ペンタプリズム 7によって正立像に変換され接眼レンズ 8に入射する。これにより、撮影者は、ファインダ接眼窓 9を介して被写体の正立像を観察できる。また、サブミラ一 4bに入射した光は反射され、焦点検出ユニット 5に入射する。

(2. 2 :撮影時の動作）

図 1および図 6に示すように、撮影者がファインダ接眼窓 9を覼いて撮影する場合、撮影者によりレリーズボタン 50が半押しされると、カメラシステム 1内のボディーマイコン 12および各種ユニットに電力が供給され、ボディーマイコン 12およびレンズマイコン 20が起動する。ボディーマイコン 12およびレンズマイコン 20は、レンズマウント 70 の電気切片（図示せず)を介して、起動時に互いに情報を送受信するようプロダラミングされており、例えばレンズマイコン 20のメモリ部 29からボディーマイコン 12へ交換レンズ 2に関するレンズ情報が送信され、このレンズ情報はボディーマイコン 12のメモリ部 38に格納される。このとき、ボディーマイコン 12は、交換レンズ 2が像ブレ補正装置 82を搭載しているかどうかに関する情報も受信する。

[0041] 次に、サブミラー 4bからの反射光に基づいて焦点検出ユニット 5により焦点ずれ量（以後、 Df量という）が取得される。ボディーマイコン 12からレンズマイコン 20へ、その Df量分だけフォーカスレンズ群 24を駆動するように命令が送信される。具体的には、レンズマイコン 20によりフォーカスレンズ群制御部 25がコントロールされ、 Df量分だけフォーカスレンズ群 24が移動する。このように焦点検出とフォーカスレンズ群 24の駆動を繰り返すことにより、 Df量を小さくできる。 Df量が所定量以下になった時点でボディーマイコン 12により合焦と判断され、フォーカスレンズ群 24の駆動が停止される。

この後、撮影者によりレリーズボタン 50が全押しされると、測光センサ（図示せず)からの出力に基づいて計算された絞り値にするようボディーマイコン 12からレンズマイコン 20へ命令が送信される。そして、レンズマイコン 20により絞り制御部 27がコントロールされ、指示された絞り値まで絞りを絞り込む。絞り値の指示と同時に、クイックリタ一ンミラー制御部 32により、クイックリターンミラー 4が光路 X内から退避する。退避完了後、撮像センサ制御部 13から撮像センサ 11の駆動命令が出力され、シャッターュ- ット 10の動作が指示される。撮像センサ制御部 13は、測光センサ（図示せず)からの出力に基づいて計算されたシャッタースピードの時間だけ、撮像センサ 11を露光する。

[0042] 露光完了後、撮像センサ制御部 13は、撮像センサ 11から画像データを読み出し、所定の画像処理後、ボディーマイコン 12を介して画像表示制御部 15へ画像データが出力される。これにより、液晶モニタ 16へ撮影画像が表示される。また、画像記録制御部 17および画像記録再生部 18を介して、記憶媒体に画像データが格納される。また、露光終了後、ボディーマイコン 12により、クイックリターンミラー 4とシャッターユニット 10とが初期位置にリセットされる。また、ボディーマイコン 12からレンズマイコン 20へ絞りを開放位置にリセットするよう絞り制御部 27に命令が下され、レンズマイコン 20から各ユニットへリセット命令が下される。リセット完了後、レンズマイコン 20は、ボディーマイコン 12にリセット完了を伝える。ボディーマイコン 12は、レンズマイコン 2 0からのリセット完了情報と露光後の一連処理の完了を待ち、その後、レリーズボタンの状態が、押し込みされていないことを確認し、撮影シーケンスを終了する。

[0043] (2. 3 :交換レンズがカメラ本体に装着された時の選択動作）

次に、図 7を用いて、交換レンズ 2がカメラ本体 3に装着された時の像ブレ補正装置選択の具体的な動作について説明する。図 7に交換レンズ 2がカメラ本体 3に取り付けられた時のフローチャートを示す。なお、ここでは、ボディーマイコン 12において予め定められたカメラ本体 3側の像ブレ補正装置 75を優先的に選択する場合について説明する。

図 7に示すように、カメラ本体 3に交換レンズ 2が装着されると、カメラ本体 3のボディ一マイコン 12により交換レンズ 2が装着されたことが検知される（検知工程: Sl)。交換レンズ 2が装着された後、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されているかどうかの情報がボディーマイコン 12により交換レンズ 2内のメモリ部 29から取得される (S2)。この情報には像ブレ補正装置が搭載されている力否かに関する情報が含まれており、これに基づき、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されているかどうかの判断がボディーマイコン 12により行われる（選択工程： S3)。交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されて、る場合、本体用像ブレ補正装置 75を優先するため、レンズ用像ブレ補正装置 82が停止され (補正不能設定工程: S4)、本体用像ブレ補正装置 75の駆動が開始される (補正可能設定工程: S5)。一方、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されて、な、場合には、自動的に本体用像ブレ補正装置 75の駆動が開始される（S6)。このとき、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82の停止については、ブレ補正レンズ群 22の光軸中心と光軸 Xとが同軸となるように、ァクチユエータに電流を流して自己保持させてもよいし、機械的にロックする機構を用いてもよい。なお、ここでは、本体用像ブレ補正装置 75を優先的に駆動する方式を用いている力交換レンズ 2内のレンズ用像ブレ補正装置 82を優先的に駆動する方式であってもよい。さらに、交換レンズ 2およびカメラ本体 3のいずれか一方にのみ像ブレ補正装置が搭載される場合には、搭載されて、る像ブレ補正装置を動作させればよい。

以上のように、このカメラシステム 1では、交換レンズ 2とカメラ本体 3のいずれか一方、あるいはその両方に像ブレ補正装置が搭載されているかどうかを自動的に判断し、予め設定されたいずれか一方の像ブレ補正装置のみが自動的に駆動される。これにより、カメラ本体 3および交換レンズ 2に像ブレ補正装置が搭載されている場合であっても、誤動作をすることなく像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。〔第 2実施形態〕

前述の実施形態では、交換レンズ 2装着時に像ブレ補正装置がボディーマイコン 1 2により自動的に選択される。しかし、撮影者が手動で選択する場合も考えられる。図 8を用いて、本発明の第 2実施形態に係るカメラシステムについて説明する。図 8に本発明の第 3実施形態に係る像ブレ補正装置の選択動作のフローチャートを示す。なお、前述の実施形態と同じ構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。

[0045] 図 2に示すように、カメラ本体 3は、像ブレ補正動作選択スィッチ 51を備えている。

像ブレ補正動作選択スィッチ 51は、本体用像ブレ補正装置 75およびレンズ用像ブレ補正装置 82のいずれか一方を外部力も選択可能なスィッチである。

この場合の選択動作シーケンスについて説明する。図 8に示すように、カメラ本体 3 に交換レンズ 2が装着されると、カメラ本体 3のボディーマイコン 12により交換レンズ 2 が装着されたことが検知される (検知工程: S101)。交換レンズ 2が装着された後、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されているかどうかの情報がボディーマイコン 12により交換レンズ 2内のメモリ部 29から取得される（S102)。この情報には像ブレ補正装置が搭載されている力否かに関する情報が含まれており、これに基づき、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されているかどうかの判断がボディーマイコン 12により行われる（選択工程: S103)。交換レンズ 2に像ブレ補正装置が搭載されていない場合は、本体用像ブレ補正装置 75が起動される（S107)。

[0046] 一方、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されている場合、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82を使用するか、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75を使用する力どうかの情報力液晶モニタ 16に表示される（S104)。撮影者は、いずれの像ブレ補正装置を使用するかどうかを、カメラ本体 3に設けられた像ブレ補正動作選択スィツチ 51を用いて選択する (選択検出工程: S105)。撮影者が、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75を選択した場合は、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82の動作を停止し (補正不能設定工程: S106)、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75の駆動を開始する (補正可能設定工程: S107)。一方、撮影者が交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82を選択した場合は、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75の動作が停止され（補正不能設定工程: S108)、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82の駆動が開始される (補正可能設定工程： S 109)。

[0047] 以上のように、この場合は、交換レンズ 2とカメラ本体 3の!、ずれの像ブレ補正装置を使用するかを撮影者が選択することができる。これにより、カメラ本体 3および交換レンズ 2に像ブレ補正装置が搭載されている場合であっても、誤動作をすることなく像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。また、それぞれの像ブレ補正装置 75 , 82の性能や特性が異なる場合、撮影者の好みに応じて良好な像ブレ補正が可能となる。

なお、像ブレ補正動作選択スィッチ 51はいずれかの像ブレ補正装置が選択可能であるが、以下のような構成であってもよい。

例えば、像ブレ補正動作選択スィッチ 51 (本体側像ブレ補正選択部）がカメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75の ONZOFFを切換可能なスィッチである場合、この像ブレ補正動作選択スィッチ 51を利用していずれの像ブレ補正装置を使用するが選択可能としてもよい。例えば、像ブレ補正動作選択スィッチ 51により本体用像ブレ補正装置 75の ONが選択されている場合、ボディーマイコン 12により本体用像ブレ補正装置 75の駆動が開始され、レンズ用像ブレ補正装置 82が停止される。一方、像ブレ補正動作選択スィッチ 51により本体用像ブレ補正装置 75の OFFが選択されて、る場合、レンズマイコン 20により本体用像ブレ補正装置 75が停止され、レンズ用像ブレ補正装置 82の駆動が開始される。

[0048] また、像ブレ補正動作選択スィッチ 51 (レンズ側像ブレ補正選択部）力交換レンズ 2側に設けられており、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82の ONZOFFを切換可能なスィッチである場合も考えられる。例えば、像ブレ補正動作選択スィッチ 51によりレンズ用像ブレ補正装置 82の ONが選択されている場合、レンズマイコン 20によりレンズ用像ブレ補正装置 82の駆動が開始され、ボディーマイコン 12により本体用像ブレ補正装置 75が停止される。一方、像ブレ補正動作選択スィッチ 51によりレンズ用像ブレ補正装置 82の OFFが選択されている場合、レンズマイコン 20によりレンズ用像ブレ補正装置 82が停止され、ボディーマイコン 12により本体用像ブレ補正装置 75 の駆動が開始される。

これらの場合であっても、誤動作をすることなく像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。

[0049] 〔第 3実施形態〕

前述の第 1実施形態では、カメラ本体 3および交換レンズ 2に像ブレ補正装置が搭載されている場合、本体用像ブレ補正装置 75を優先させるか、レンズ用像ブレ補正装置 82を優先させるかが、予め定められている。また、前述の第 2実施形態では、撮影者がいずれか一方の像ブレ補正装置を選択する。しかし、メモリ部 29, 36に格納された所定の情報に基づ、て、 V、ずれの像ブレ補正装置を選択するかが決定される場合も考えられる。図 9を用いて、本発明の第 3実施形態に係るカメラシステムについて説明する。図 9に、本発明の第 3実施形態に係る像ブレ補正装置の選択動作のフローチャートを示す。なお、前述の実施形態と同じ構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。

図 9に示すように、ボディーマイコン 12により交換レンズ 2がカメラ本体 3に装着された力どうかが判断される (検知工程: S201)。交換レンズ 2が装着されたと判断された場合、交換レンズ 2内のメモリ部 29からボディーマイコン 12により交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されているかどうかの情報が取得される（S202)。次に、この情報に基づき、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されているかどうかの判断が行われる（S203)。像ブレ補正装置 82が搭載されている場合、ボディーマイコン 12により本体情報とレンズ情報とが比較される。より具体的には、本体情報に含まれる本体用像ブレ補正装置 75の最大補正可能角度とレンズ情報に含まれるレンズ用像ブレ補正装置 82の最大補正可能角度とが比較される (選択工程: S204)。最大補正可能角度 Θが同じ場合、例えばレンズ用像ブレ補正装置 82が停止され (S208)、予め定められた本体用像ブレ補正装置 75の駆動が開始される（S209)。最大補正可能角度 Θが異なる場合、最大補正可能角度 Θに基づいていずれの像ブレ補正装置が適切であるか判断される（選択工程: S205)。例えば、最大撮影倍率 1Z1のようなマクロレンズによる近接撮影時には、一般的な撮影時に比べて手ブレによる悪影響が目立ち易くなる。このため、マクロレンズによる近接撮影時には十分な補正角度を確保する必要がある。すなわち、マクロレンズ使用時には、マクロレンズ専用に設計された最大補正可能角度が大きい像ブレ補正装置を使用する方が安定した補正効果が得られる。このため、このような場合には、交換レンズ 2内に搭載された像ブレ補正装置 82 (最大補正可能角度が大き!/、方の像ブレ補正装置)が選択される (選択工程: S205)。次に、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75が停止 (補正不能状態に設定)され (S206)、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82が駆動 (補正可能状態に設定)される（S207)。また、レンズ用像ブレ補正装置 82よりも本体用像ブレ補正装置 75の方が最大補正可能角度が大きい場合には、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82が停止され (S208)、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75が駆動される（S209 )。なお、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されていない場合には、自動的に、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75が駆動される（S209)。

[0050] 以上のように、この場合は、カメラ本体 3および交換レンズ 2の仕様により（より詳細には像ブレ補正装置の最大補正可能角度に基づ、て) V、ずれの像ブレ補正装置を駆動するかが自動的に決定される。これにより、カメラ本体 3および交換レンズ 2に像ブレ補正装置が搭載されて、る場合であっても、誤動作をすることなく像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。また、交換レンズ 2の種類や撮影時の状態に適した像ブレ補正装置を選択することができ、より良好な像ブレ補正が可能となる。なお、交換レンズ 2については、マクロレンズに限られず、手ブレによる悪影響が目立ち易い望遠レンズであっても良い。特に、交換レンズ 2の焦点距離などの種類、あ ¾ ヽは撮像センサ 11上での有効像円の大きさに応じ、自動的に選択できるようにしても良い。

〔第 4実施形態〕

前述の第 3実施形態では、最大補正可能角度などの光学性能に関する情報に基づいて駆動される像ブレ補正装置が決定されている。しかし、光学性能に関する情報以外の情報に基づいて像ブレ補正装置が決定される場合も考えられる。図 10〜図 13を用いて、本発明の第 4実施形態に係るカメラシステムについて説明する。図 1 0に本発明の第 3実施形態に係るカメラ本体 303のブロック図、図 11に本体用像ブレ補正装置 375のブロック図、図 12にレンズ用像ブレ補正装置 382のブロック図、図 1 3に本実施形態に係る像ブレ補正装置の選択動作のフローチャートを示す。なお、前述の実施形態と同じ構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。

[0051] 図 10に示すように、本実施形態に係るカメラシステムのカメラ本体 303は、電力を蓄積するバッテリー 366と、ノッテリー 366の動作を制御するとともにバッテリー 366 の残量を監視するバッテリー制御部 365とをさらに有している。また、図 11に示すように、本体用像ブレ補正装置 375は、ボディーマイコン 12からの命令に応じて、角速度センサ 85へ供給する電力の ONZOFFを制御する角速度センサ電力制御部 360 をさらに有している。また、図 12に示すように、レンズ用像ブレ補正装置 382は、レンズマイコン 20からの命令に応じて、角速度センサ 91へ供給する電力の ONZOFFを制御する角速度センサ電力制御部 361をさらに有している。

この場合の選択動作シーケンスについて説明する。図 13に示すように、まずボディ一マイコン 12により交換レンズ 2が装着されたかどうかが判断される（検知工程: S30 1)。交換レンズ 2が装着されたと判断された場合には、交換レンズ 2内のメモリ部 29 からボディーマイコン 12により交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されているかどうかの情報が取得される（S302)。次に、この情報に基づき、交換レンズ 2内に像ブレ補正装置 82が搭載されているかどうかの判断が行われる（S303)。像ブレ補正装置 82が搭載されている場合には、カメラ本体 3内のバッテリー 366の残量がバッテリー制御部 365を介してボディーマイコン 12により確認される（選択工程: S304)。ここで、レンズ情報に含まれるレンズ側消費電力と本体情報に含まれる本体側消費電力とがボディーマイコン 12により比較される（選択工程: S305)。消費電力が同じ場合、例えば、レンズ用像ブレ補正装置 82が停止され (S309)、予め定められた本体用像ブレ補正装置 75の駆動が開始される (S310)。消費電力が異なる場合、消費電力が小さい方の像ブレ補正装置が選択される (選択工程: S306)。なお、それぞれの消費電力データは、予めメモリ部 29、 38に格納されていてもよい。例えば、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75の方が消費電力が大きい場合、バッテリー 366に蓄積された電力をより多く消費するため、撮影者がカメラシステム 1を使用できる時間が短くなる。したがって、この場合は消費電力の小さい交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82が自動的に選択される。次に、選択されていない像ブレ補正装置 75は停止され (補正不能設定工程: S307)、選択された交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82の駆動が開始される (補正可能設定工程: S308)。また、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75の方が消費電力が小さい場合、像ブレ補正装置 75が選択される。このため、選択されて、な、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82は停止され (補正不能設定ェ程: S309)、選択された像ブレ補正装置 75の駆動が開始される。なお、交換レンズ 2 内に像ブレ補正装置 82が搭載されていない場合には、自動的に、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75が駆動される（S310)。

[0052] 以上のように、本実施形態のカメラシステムでは、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82とカメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75の消費電力の大きさに基づいて、いずれか一方の像ブレ補正装置のみが駆動される。これにより、カメラ本体 3および交換レンズ 2に像ブレ補正装置が搭載されている場合であっても、誤動作をすることなく像ブレ補正装置を正常に作動させることができる。また、消費電力に基づいて像ブレ補正装置が選択されるため、電力の消費を抑えることができる。

〔他の実施形態〕

本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなぐ発明の要旨を逸脱しな、範囲で種々の変更および修正が可能である。

例えば、夜景撮影などの撮影シーンに応じ、自動的に選択できるようにしても良い。例えば、像ブレ補正装置の駆動方式は、モータ駆動や圧電ァクチユエータ駆動が考えられるが、圧電ァクチユエータの方が静音性に優れている。このため、カメラシステムの静音性が要求される撮影場面において、例えば、撮影モードがサイレントモードに切り換えられた場合、駆動方式が圧電ァクチユエータ駆動である方の像ブレ補正装置が選択される構成であってもよい。この場合、カメラシステムの静音性を高めることがでさる。

[0053] また、カメラ本体 3および交換レンズ 2の型式 (製造年月日、型番、バージョン、あるいはファームアップされた情報）に応じて、新しい方のシステムが採用されている像ブレ補正装置が優先的に選択される構成であってもよい。

また、ブレ検出部の検出性能 (例えば感度など)の高い方の像ブレ補正装置が優先的に選択される構成であってもよい。

また、像ブレ補正ユニットを常時使用する、あるいはレリーズボタンを押した際にのみ動作するかどうかの撮影モードに応じ、自動的に選択できるようにしても良い。また、最大補正可能角度 Θを大きくするため、交換レンズ 2とカメラ本体 3の両方の像ブレ補正装置を同時に使用できるようにしても良い。

また、角速度センサについては、交換レンズとカメラ本体のいずれか一方にし力搭載されて、な、場合には、その、ずれか一方を自動的に使用できるようにしても良ヽ。また、その両方に搭載されている場合には、自動的に選択、あるいは撮影者等が自由に選択できるようにしても良い。さらに、ブレ検出部の製造年月日等の情報に応じ、新しい方、あるいは検出感度の高い方を自動的に選択できるようにしても良い。

[0054] また、図 14に示すように、像ブレ補正装置についての設定が可能な像ブレ補正動作設定メニュー力液晶モニタ 16に表示される場合も考えられる。図 14に像ブレ補正動作設定メニューの表示画面の一例を示す。

例えば、交換レンズ 2およびカメラ本体 3に像ブレ補正装置 82, 75が搭載されている場合、撮影者が像ブレ補正装置の仕様の比較結果を確認できるように、像ブレ補正動作設定メニュー画面には、各像ブレ補正装置 82, 75の仕様比較表 100が表示される。この仕様比較表 100を参照しながら、いずれの像ブレ補正装置を選択するかを撮影者は検討することができる。

仕様比較表 100には、仕様の種類として「最大補正可能角度 0」、「消費電力」、「モータ駆動方式」および「型式」が並べられ、かつ、像ブレ補正装置の種類として「交換レンズ内」および「カメラ本体内」が並べられている。仕様の項目に対する仕様の優劣が仕様比較表 100には表示される。仕様の優劣の表示方法としては、例えば、一方の像ブレ補正装置の仕様が他方の像ブレ補正装置の仕様よりも優れている場合は、仕様の優れている方の欄に「〇」印が表示される。両方の像ブレ補正装置の仕様が同等である場合は、その仕様の両方の欄に「口」印が表示される。

[0055] 例えば、図 14に示すように、最大補正可能角度 Θに関して、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82の方が、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75よりも優れている場合、「最大補正可能角度 Θ」の欄における「交換レンズ内」の方に「〇」が表示される。消費電力について、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82とカメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75とが同等である場合、「消費電力」の欄における「交換レンズ内」および「カメラ本体内」の両方に「口」が表示される。

また、モータ駆動方式に関して、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75の方が、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82よりも優れている場合、「モータ駆動方式」の欄における「カメラ本体内」の方に「〇」が表示される。型式にっヽてもモータ駆動方式と同様である。 [0056] このように、仕様比較表 100により、いずれの像ブレ補正装置が優れている力撮影者が容易に確認できる。この仕様比較表 100を参照しながら、撮影状況に適した像ブレ補正装置を撮影者は手動にて適宜選択できる。例えば図 14に示すように、最大補正可能角度 Θが優れている交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82が撮影者により選択され、処理の実行が撮影者により確定される。この結果、像ブレ補正装置 82のみにより補正動作が行われる。

また、撮影者が手動で像ブレ補正装置を選択する場合の他に、像ブレ補正装置が自動的に選択される場合も考えられる。例えば図 14に示すように、仕様に関する項目には優先度表示 110が付されている。この場合、優先度が「1」である項目は最大補正可能角度 Θであり、優先度が「2」である項目はモータ駆動方式である。

[0057] 切換表示 120において自動が選択されている場合、優先度 1が付されている最大補正可能角度 0が優れている方の像ブレ補正装置が自動的に選択される。図 14に示すように、最大補正可能角度 Θについては、交換レンズ 2内の像ブレ補正装置 82 の方が優れている。したがって、この場合、像ブレ補正装置 82が自動的に選択され、像ブレ補正装置 82のみにより補正動作が行われる。

また、優先度 1の項目が交換レンズ 2およびカメラ本体 3において同等である場合、優先度 2の項目に基づいて像ブレ補正装置が自動的に選択される。図 14に示すように、モータ駆動方式については、カメラ本体 3内の像ブレ補正装置 75の方が優れている。したがって、この場合、像ブレ補正装置 75が自動的に選択され、像ブレ補正装置 75のみにより補正動作が行われる。

[0058] なお、優先度の順位付けについては、撮影者が自由に変更できるようにしても良い産業上の利用可能性

[0059] 本発明に係るカメラシステム、交換レンズ、カメラ本体およびカメラシステムの制御方法は、交換レンズとカメラ本体との互換性が求められるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ機能付きの携帯電話端末および PDAなどに好適である。

Claims

請求の範囲

[1] 被写体を撮影するカメラシステムであって、

前記被写体を撮像する撮像部と、前記カメラシステムのブレを検出するとともに前記ブレにより生じる画像のブレを補正する本体用像ブレ補正装置と、前記撮像部の撮像動作および前記本体用像ブレ補正装置の補正動作を制御する本体制御部と、を有するカメラ本体と、

前記ブレを検出するとともに前記画像のブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置と、前記レンズ用像ブレ補正装置の補正動作を制御するレンズ制御部と、を有する、前記カメラ本体に着脱可能な交換レンズと、を備え、

前記本体制御部は、前記レンズ制御部と情報の送受信が可能であり、前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する選択部と、選択された前記一方の像ブレ補正装置を補正可能状態に設定し、他方の前記像ブレ補正装置を補正不能状態に設定する設定部と、を有している、

カメラシステム。

[2] 前記本体制御部は、前記カメラ本体に関する本体情報を格納しており、

前記レンズ制御部は、前記交換レンズに関するレンズ情報を格納しており、前記選択部は、前記本体情報およびレンズ情報に基づ、て前記本体用およびレンズ用ブレ検出部のうち一方を選択する、

請求項 1に記載のカメラシステム。

[3] 前記本体情報は、前記カメラ本体の型式を特定するための本体特定情報を含んでおり、

前記レンズ情報は、前記交換レンズの型式を特定するためのレンズ特定情報を含んでおり、

前記選択部は、前記本体特定情報およびレンズ特定情報に基づ!、て前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する、

請求項 2に記載のカメラシステム。

[4] 前記本体情報は、前記本体用像ブレ補正装置の検出性能に関する本体側検出性能情報を含んでおり、前記レンズ情報は、前記レンズ用像ブレ補正装置の検出性能に関するレンズ側検出性能情報を含んでおり、

前記選択部は、前記本体側およびレンズ側検出性能情報に基づ、て前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する、

請求項 2に記載のカメラシステム。

[5] 前記本体情報は、前記本体用像ブレ補正装置の補正性能に関する本体側補正性能情報を含んでおり、

前記レンズ情報は、前記レンズ用像ブレ補正装置の補正性能に関するレンズ側補正性能情報を含んでおり、

前記選択部は、前記本体側およびレンズ側補正性能情報に基づ!、て前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する、

請求項 2に記載のカメラシステム。

[6] 前記本体情報は、前記本体用像ブレ補正装置の消費電力に関する本体側消費電力情報を含んでおり、

前記レンズ情報は、前記レンズ用像ブレ補正装置の消費電力に関するレンズ側消費電力情報を含んでおり、

前記選択部は、前記本体側およびレンズ側消費電力情報に基づ!、て前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する、

請求項 2に記載のカメラシステム。

[7] 前記本体情報は、前記本体用像ブレ補正装置の駆動方式に関する本体側駆動方式情報を含んでおり、

前記レンズ情報は、前記レンズ用像ブレ補正装置の駆動方式に関するレンズ側駆動方式情報を含んでおり、

前記選択部は、前記本体側およびレンズ側駆動方式情報に基づ!、て前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する、

請求項 2に記載のカメラシステム。

[8] 前記選択部は、前記本体情報およびレンズ情報から前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置の仕様が同等であると判断した場合、前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち前記本体制御部において予め定められた方を選択する、請求項 2に記載のカメラシステム。

[9] 前記本体制御部は、前記カメラ本体に前記交換レンズが装着されたことを検知する検知部をさらに有しており、

前記選択部は、前記検知部の検知後、前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する、

請求項 1に記載のカメラシステム。

[10] 前記本体情報は、前記カメラ本体の型式を特定するための本体特定情報、前記本体用像ブレ補正装置の検出性能に関する本体側検出性能情報、前記本体用像ブレ補正装置の補正性能に関する本体側補正性能情報、前記本体用像ブレ補正装置の消費電力に関する本体側消費電力情報および前記本体用像ブレ補正装置の駆動方式に関する本体側駆動方式情報のうち少なくともいずれか 1つの情報を含んでいる、

請求項 2に記載のカメラシステム。

[11] 前記レンズ情報は、前記交換レンズの型式を特定するためのレンズ特定情報、前記レンズ用像ブレ補正装置の検出性能に関するレンズ側検出性能情報、前記レンズ用像ブレ補正装置の補正性能に関するレンズ側補正性能情報、前記レンズ用像ブレ補正装置の消費電力に関するレンズ側消費電力情報および前記レンズ用像ブレ補正装置の駆動方式に関するレンズ側駆動方式情報のうち少なくともいずれ力 1つの情報を含んでいる、

請求項 2に記載のカメラシステム。

[12] 前記カメラ本体または交換レンズは、前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を外部力選択可能な像ブレ補正選択部をさらに有しており、

前記選択部は、前記像ブレ補正選択部の選択状態に基づいて前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を選択する、

請求項 1に記載のカメラシステム。

[13] 前記カメラ本体は、前記本体用像ブレ補正装置の起動および停止を外部から選択可能な本体用検出選択部をさらに有しており、前記本体用像ブレ補正選択部により起動が選択された場合、前記選択部は、前記本体用像ブレ補正装置を選択し、

前記本体用検出選択部により停止が選択された場合、前記選択部は、前記レンズ用像ブレ補正装置を選択する、

請求項 1に記載のカメラシステム。

[14] 前記交換レンズは、前記レンズ用像ブレ補正装置の起動および停止を外部から選択可能なレンズ用検出選択部をさらに有しており、

前記レンズ用像ブレ補正選択部により起動が選択された場合、前記選択部は、前記レンズ用像ブレ補正装置を選択し、

前記レンズ用検出選択部により停止が選択された場合、前記選択部は、前記本体用像ブレ補正装置を選択する、

請求項 1に記載のカメラシステム。

[15] 前記選択部は、予め設定された前記像ブレ補正装置を選択する、

請求項 1に記載のカメラシステム。

[16] 被写体を撮影するカメラシステムを交換レンズとともに構成し、前記カメラシステムのブレを検出するとともに前記ブレにより生じる画像のブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置と、前記レンズ用像ブレ補正装置の補正動作を制御するレンズ制御部と、を有する前記交換レンズが着脱可能なカメラ本体であって、

前記被写体を撮像する撮像部と、

前記ブレを検出するとともに前記画像のブレを補正する本体用像ブレ補正装置と、前記撮像部の撮像動作および前記本体用像ブレ補正装置の補正動作を制御する本体制御部と、を備え、

カメラ本体。

[17] 前記本体制御部は、前記カメラ本体に関する本体情報を格納しており、前記レンズ制御部は、前記交換レンズに関するレンズ情報を格納しており、前記選択部は、前記本体情報およびレンズ情報に基づ、て前記本体用およびレンズ用ブレ検出部のうち一方を選択する、

請求項 16に記載のカメラ本体。

[18] 被写体を撮影するカメラシステムをカメラ本体とともに構成し、本体制御部を有する前記カメラ本体に着脱可能な交換レンズであって、

前記カメラシステムのブレを検出するとともに前記カメラシステムのブレにより生じる画像のブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置と、

前記レンズ用像ブレ補正装置の補正動作を制御するレンズ制御部と、を備え、前記レンズ制御部は、前記交換レンズに関するレンズ情報を格納しており、前記本体制御部からの命令に応じて前記レンズ情報を前記本体制御部へ送信可能であり、前記本体制御部からの補正可能信号に基づいて前記レンズ用像ブレ補正装置を補正可能状態に設定し、前記本体制御部からの補正不能信号に基づ、て前記レンズ用像ブレ補正装置を補正不能状態に設定する、

交換レンズ。

[19] 前記レンズ情報は、前記交換レンズの型式を特定するためのレンズ特定情報、前記レンズ用像ブレ補正装置の検出性能に関するレンズ側検出性能情報、前記レンズ用像ブレ補正装置の補正性能に関するレンズ側補正性能情報、前記レンズ用像ブレ補正装置の消費電力に関するレンズ側消費電力情報および前記レンズ用像ブレ補正装置の駆動方式に関するレンズ側駆動方式情報のうち少なくともいずれ力 1つの情報を含んでいる、

請求項 18に記載の交換レンズ。

[20] 被写体を撮影するカメラシステムにお、て、前記被写体を撮像する撮像部と、前記カメラシステムのブレを検出するとともに前記ブレにより生じる画像のブレを補正する本体用像ブレ補正装置と、前記撮像部の撮像動作および前記本体用像ブレ補正装置の補正動作を制御する本体制御部と、を有するカメラ本体と、前記ブレを検出するとともに前記画像のブレを補正するレンズ用像ブレ補正装置と、前記レンズ用像ブレ補正装置の補正動作を制御するレンズ制御部と、を有する、前記カメラ本体に着脱可能な交換レンズと、を備えたカメラシステムの制御方法であって、

前記本体制御部は、前記レンズ制御部と情報の送受信が可能であり、

前記本体用およびレンズ用像ブレ補正装置のうち一方を前記本体制御部が選択する選択工程と、

前記選択工程において選択された一方の前記像ブレ補正装置を前記本体制御部が補正可能状態に設定する補正可能設定工程と、

他方の前記像ブレ補正装置を前記本体制御部が補正不能状態に設定する補正不能設定工程と、

を含むカメラシステムの制御方法。

前記本体制御部は、前記カメラ本体に関する本体情報を格納しており、前記レンズ制御部は、前記交換レンズに関するレンズ情報を格納しており、前記選択工程では、前記本体情報およびレンズ情報に基づいて前記本体用およびレンズ用ブレ検出部のうち一方が選択される、

請求項 20に記載のカメラシステムの制御方法。