WO2007052586A1

WO2007052586A1 - クランプ装置

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Publication number: WO2007052586A1
Application number: PCT/JP2006/321625
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Sano
Original assignee: Ckd Corporation
Priority date: 2005-11-07
Filing date: 2006-10-30
Publication date: 2007-05-10
Also published as: JP2007125679A; CN101277784B; KR101022844B1; JP4028569B2; CN101277784A; KR20080072816A

Abstract

　アンクランプ時における第１クランプレバーの待機位置を簡単な構成で容易に調節することができるとともに、軽量かつコンパクトなクランプ装置が提供される。クランプ装置１０は、ベース２１と、ベース２１に取り付けられ、直線運動可能なシリンダアクチュエータ３１と、第１クランプレバー４２とを備えている。アーム４１はシリンダアクチュエータ３１の直線運動に基づき、第１クランプレバー４２を第２クランプレバー２２に近接及び離間する方向へ回動させる。ベース２１とシリンダアクチュエータ３１との間には、ベース２１へのシリンダアクチュエータ３１の取付位置をシリンダアクチュエータ３１の直線運動方向に沿って変更可能とするための取付手段が設けられている。

Description

明細書

クランプ装置

技術分野

[0001] 本発明は、自動車部品等の生産現場において、加工に供される自動車部品等のヮークピースを一時的にクランプするために使用されるクランプ装置に関する。より詳しくは、第 1クランプレバーと第 2クランプレバーとの間にワークピースをそれぞれクランプ及びアンクランプするクランプ装置に関する。

背景技術

[0002] 従来、この種のクランプ装置としては、例えば特許文献 1に開示されたものがある。

そのクランプ装置では、ワークピースを載せるテーブルの表面に直交するクランプ軸を設け、このクランプ軸上に設けたクランプにより、ワークピースをテーブル上に固定している。このクランプ装置には、クランプ軸をテーブル表面上で移動させて所定位置に固定する横位置調整装置と、テーブル表面からクランプまでの間隔を調整するための高さ調整装置とが設けられて、る。

[0003] この高さ調整装置は、長さ方向へ相対移動可能に嵌合された内筒及び外筒と、これら内外筒間をロック又はアンロックするロック装置とを備えている。ロック装置は内筒へ収納されるロッド部材を備え、該ロッド部材は長手方向の軸線の回りに回動することにより、内筒及び外筒をロック又はアンロックする。このクランプ装置では、ワークピースの形状が変化しても、これに対応してクランプの横位置及び高さを調整することにより、確実にワークピースを固定できるようになって!/ヽる。

[0004] 工場等の生産現場において、ワークピースは、所定の移動経路を通って順次移動しながら連続的に加工される。生産性の向上という観点から、ワークピースの移動経路は、可能な限り最短となる経路を選択すべく決定されている。この場合、クランプ装置にお、ては、アンクランプ時にクランプがワークピースの移動を妨害しな、ようにするべぐ該クランプの待機位置は、ワークピースのサイズ、形状、移動方向等に応じて適宜調節される必要がある。一方、アンクランプ時におけるクランプの待機位置力ヮークピース力離間し過ぎた位置になって、る場合、クランプ状態力アンクランプ状態へとクランプを移動させるために要する時間が多くなるため、生産性の低下を招くおそれが高くなる。

[0005] このような観点から、上記特許文献 1のクランプ装置では、いずれもアンクランプ時におけるクランプの待機位置に関して改良の余地が多く残されている。そして、アンクランプ時におけるクランプの待機位置、特に水平方向に関する位置を、ワークピースの移動方向に制限を加えることなく適宜変更可能とすべぐ例えば図 11 (a)、（b)に示す第 1のクランプ装置 110aが提案されている。

[0006] 図 11 (a)に示すように、第 1のクランプ装置 110aは、下部クランプレバー 111が装着されたベース 112と、ベース 112に固定されたシリンダァクチユエータ 113と、上部クランプレバー 114が装着されたアーム 115とを備えている。さらに、ベース 112とァーム 115とは、リンク 116を介して互いに連結されている。一方、シリンダァクチユエ一タ 113は、シリンダチューブ 117と、シリンダチューブ 117内を上下に移動するピストン 118と、ピストン 118の上端部からシリンダチューブ 117の上方に延びるピストンロッド 119とを備えており、該ピストンロッド 119の上端部は前記アーム 115に軸着されている。

[0007] 上記第 1のクランプ装置 110aは、さらに、ピストンロッド 119の外周部に着脱自在に装着されるスぺーサ 120を備えている。スぺーサ 120は、左右対称に形成された雨樋状の 2つの部材よりなり、両部材をピストンロッド 119の左右に配置してボルト等により固定することで、該ピストンロッド 119の外周部に装着される。

[0008] さらに、第 1のクランプ装置 110aは、長さ Lの異なる複数種類のスぺーサ 120が備品として追加された状態で、ユーザに提供される。第 1のクランプ装置 110aは、長さ Lの異なる複数種類のスぺーサ 120のうちから、所望とする長さ Lを有するスぺーサ 1 20をピストンロッド 119の外周部に装着した状態で使用される。

[0009] そして、第 1のクランプ装置 110aでは、シリンダァクチユエータ 113のピストン 118を移動させ、上部クランプレバー 114を下部クランプレバー 111に対して近接及び離間する方向に回動させることにより、上部クランプレバー 114と下部クランプレバー 111 との間にワークピースをそれぞれクランプ及びアンクランプする。なお、図 11 (b)に示すアンクランプ状態では、スぺーサ 120の下端部がシリンダチューブ 117の上端部に当接することにより、ピストンロッド 119の下方への移動が規制され、それによつて上部クランプレバー 114がアンクランプ時における待機位置に停止する。この場合、ピストンロッド 119に装着されるスぺーサ 120の長さ Lを短いものに変更すると、上部クランプレバー 114のアンクランプ時における待機位置は、より後方の位置に変更することが可能となる。

[0010] また、前記第 1のクランプ装置 110aにおけるスぺーサ 120の代わりに、図 11 (a)、 ( b)に二点鎖線で示す調整ネジ 121が装着された第 2のクランプ装置 110bも提案されている。第 2のクランプ装置 110bにおいて、シリンダァクチユエータ 113の下端部には、上端部がシリンダチューブ 117内の所定高さに位置調整可能となるように配置される調整ネジ 121が設けられている。調整ネジ 121は、シリンダチューブ 117の底部に貫設されたネジ孔（図示略）に螺着され、該ネジ孔に対して螺進又は螺退させることにより、その上端部をシリンダチューブ 117内の所定高さに位置調整する。

[0011] そして、第 2のクランプ装置 110bにおいて、図 11 (b)に示すアンクランプ状態では、ピストン 118の下端面が調整ネジ 121の上端部と当接することにより、ピストンロッド 119の下方への移動が規制され、それによつて上部クランプレバー 114がアンクランプ時における待機位置に停止する。この場合、シリンダチューブ 117内における調整ネジ 121の上端部の高さを変更することにより、上部クランプレバー 114のアンクランプ時における待機位置を変更することが可能となる。

特許文献 1 :特開 2003— 1537号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0012] ところが、第 1のクランプ装置 110aでは、アンクランプ時における上部クランプレバ一 114の待機位置毎に設定された長さ Lを有するスぺーサ 120が複数種類必要であるうえ、スぺーサ 120の下端部とシリンダチューブ 117の上端部との間に、両部材が当接する際の衝撃を吸収する特別な部材を設ける必要があった。このため、第 1のクランプ装置 110aでは、その全体の部品点数が増えてコストが嵩むとともに、重量が増加するというデメリットがあった。一方、第 2のクランプ装置 110bでは、シリンダチューブ 117の下端部から下方に調整ネジ 121が延びているため、シリンダチューブ 11 7の下方に大きな空間が必要となり、全体体格が大型化してしまうというデメリットがあつた o

[0013] 本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。

その目的とするところは、アンクランプ時における第 1クランプレバーの待機位置を簡単な構成で容易に調節することができるとともに、軽量かつコンパクトなクランプ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0014] 上記の目的を達成するために、本願の第一の態様よれば、第 1クランプレバーと第 2クランプレバーとの間でワークピースをクランプ及びアンクランプするクランプ装置が提供される。そのクランプ装置は、ベースと、該ベースに取り付けられ、直線運動可能なリニアァクチユエータと、前記第 1クランプレバーを備え、前記リニアァクチユエータの直線運動に基づき前記第 1クランプレバーを前記第 2クランプレバーに近接及び離間する方向へ回動させるアームとを備え、前記ベースと前記リニアァクチユエータとの間には、ベースへのリニアァクチユエ一タの取付位置をリニアァクチユエ一タの直線運動方向に沿って変更可能とする取付手段が設けられて、る。

[0015] この構成によれば、クランプ装置にお!、て、リニアァクチユエータが、その直線運動範囲の始端力終端に向けて直線運動すると、該直線運動が回転運動に変換されてアームが回動し、該アームの回動によって第 1クランプレバーがワークピースに近接する方向に回動して両クランプレバーの間にワークピースがクランプされる。逆に、このクランプ装置において、リニアァクチユエータが、その直線運動範囲の終端から始端に向けて直線運動すると、該直線運動が回転運動に変換されてアームが回動し

、該アームの回動によって第 1クランプレバーがワークピース力離間する方向に回動して両クランプレバーの間のワークピースがアンクランプされる。そして、前記リニアァクチユエータが前記直線運動範囲の始端で停止するとアームの回動が停止して、第 1クランプレバーがアンクランプ時における最終的な待機位置で停止する。

[0016] このクランプ装置において、アンクランプ時における第 1クランプレバーの最終的な待機位置は、リニアァクチユエータのベースへの取付位置を、リニアァクチユエータの直線運動方向に沿って変更することにより調節可能である。そして、このクランプ装置において、ベースとリニアァクチユエータとの間には、リニアァクチユエータのベースへの取付位置を調節可能とする取付手段が設けられているため、該取付手段を用いることでアンクランプ時における第 1クランプレバーの最終的な待機位置を容易に調節することが可能となる。さらに、取付手段を用いてリニアァクチユエータのベースへの取付位置を調節するだけで、アンクランプ時における第 1クランプレバーの最終的な待機位置を調節可能とすることができ、背景技術に記載の第 1のクランプ装置のスぺーサや第 2のクランプ装置の調整ネジと、つた別部材を必要としな、。したがって、クランプ装置においては、スぺーサ、さらにスぺーサに付随して必要となる衝撃吸収部材を用いることによる部品点数の増加に伴う重量増加、調整ネジを用いることによる体格の大型化と、つた様々なデメリットを無くすことができる。

[0017] 前記リニアァクチユエータは、シリンダチューブと、該シリンダチューブ内をその軸方向に沿って直線運動可能なピストンと、該ピストンに取着されるピストンロッドとからなるシリンダァクチユエータであることが望ましい。また、前記シリンダチューブにはフランジがー体的に設けられているとともに、該フランジには取付ボルトを挿通するための揷通孔が設けられ、さらに、前記ベースには前記取付ボルトが螺合される複数の取付部が設けられるとともに、該複数の取付部は前記ピストンの直線運動方向に沿つて互いに異なる位置に配置され、前記取付手段は、前記挿通孔、前記複数の取付部及び前記取付ボルトを備えることが望まし、。

[0018] この構成によれば、シリンダァクチユエータは、シリンダチューブのフランジを介してベースに取り付けられる。ベースにはリニアァクチユエータの直線運動方向に異なる位置に配置される複数の取付部が設けられ、フランジには取付ボルトを揷通可能な揷通孔が設けられている。そして、挿通孔に揷通された取付ボルトが螺合される取付部を複数の取付部力選択することにより、ベースに対するフランジの取付位置を前記直線運動方向に沿って調節することが可能となる。従って、このクランプ装置では、極めて簡単な構成で、アンクランプ時における第 1クランプレバーの最終的な待機位置を容易に調節することが可能となる。

[0019] 前記リニアァクチユエータは、シリンダチューブと、該シリンダチューブ内をその軸方向に沿って直線運動可能なピストンと、該ピストンに取着されるピストンロッドとからなるシリンダァクチユエータであることが望ましい。前記シリンダチューブにはフランジが一体的に設けられるとともに、該フランジには取付ボルトを挿通するための揷通孔が設けられ、さらに、前記ベースには前記取付ボルトが挿通される複数の取付部が設けられるとともに、該複数の取付部は前記ピストンの直線運動方向に沿って互いに異なる位置に配置されており、前記取付手段は、前記挿通孔、前記複数の取付部、前記取付ボルト、及び前記取付ボルトに螺着されるナットを備えることが望ま U、。

[0020] この構成によれば、シリンダァクチユエータは、シリンダチューブのフランジを介してベースに固定される。ベースにはリニアァクチユエータの直線運動方向に異なる位置に配置される複数の取付部が設けられ、フランジには取付ボルトを揷通可能な挿通孔が設けられている。そして、挿通孔に揷通された取付ボルトが挿通される取付部を複数の取付部力選択することにより、ベースに対するフランジの取付位置を前記直線運動方向に沿って調節することが可能となる。従って、このクランプ装置では、極めて簡単な構成で、アンクランプ時における第 1クランプレバーの最終的な待機位置を容易に調節することが可能となる。

[0021] 前記揷通孔は第 1の揷通孔及び第 2の揷通孔を備え、該第 1の揷通孔及び第 2の揷通孔は、前記ピストンの直線運動方向に沿って互いに異なる位置に配置されるとともに、ピストンの直線運動方向に直交する方向に沿って互いに異なる位置に配置されることが望ましい。前記取付ボルトは、前記第 1の揷通孔に揷通される第 1の取付ボルトと、前記第 2の揷通孔に揷通される第 2の取付ボルトとを備え、前記取付部は、前記第 1の取付ボルトを螺合する第 1の取付孔と、前記第 2の取付ボルトを螺合する第 2の取付孔とを備えることが望ま、。

[0022] この構成によれば、フランジにおいて、第 1の揷通孔と第 2の揷通孔とが、いずれもリニアァクチユエータの直線運動方向、及び該直線運動方向に直交する方向にそれぞれ異なる位置に設けられ、このような位置関係を有する両揷通孔を用いてフランジがベースに取り付けられる。このため、フランジを含むシリンダァクチユエータは、ベースに対して直線運動方向、及び該直線運動方向に直交する方向に!/ヽずれもぐらつくことなく取り付けられる。よって、第 1クランプアームの二次元的な回動の動作に起因するシリンダァクチユエータのぐらつきが確実に防止され、クランプ装置全体の動作を円滑にすることが容易になる。

図面の簡単な説明

[0023] [図 1] (a)は第 1実施形態のクランプ装置を示す側面図、（b)はクランプ装置の正面図、（c)はクランプ装置の平面図、（d)はクランプ装置に設けられるロッドカバーを示す斜視図。

[図 2] (a)はクランプ状態のクランプ装置を示す側面図、 (b)はクランプ装置のアンクランプ状態を示す側面図。

[図 3] (a)及び (b)は、図 2 (a)及び図 2 (b)のクランプ装置において、シリンダァクチュエータの取付位置をそれぞれ上方にずらした状態のクランプ装置を示す側面図。

[図 4] (a)及び (b)は、図 3 (a)及び図 3 (b)のクランプ装置において、シリンダァクチュエータの取付位置をそれぞれ上方にずらした状態のクランプ装置を示す側面図。

[図 5] (a)は第 2実施形態のクランプ装置を示す側面図、（b)はクランプ装置の正面図

[図 6]第 2の実施形態のクランプ装置のアンクランプ状態を示す側面図。

[図 7]第 2の実施形態のクランプ装置のアンクランプ状態を示す側面図。

[図 8]第 2の実施形態のクランプ装置のアンクランプ状態を示す側面図。

[図 9]別例のクランプ装置を示す側面図。

[図 10]別例のクランプ装置を示す側面図。

[図 11] (a)は背景技術のクランプ状態のクランプ装置を示す側面図、 (b)は同クランプ装置のアンクランプ状態を示す側面図。

発明を実施するための最良の形態

[0024] (第 1の実施形態）

以下、本発明をクランプ装置に具体ィ匕した第 1実施形態を図面に基づいて説明する。

図 l (a)〜（c)に示すように、クランプ装置 10は、該クランプ装置 10を架台 14上に固定するための鋼材製の固定部材 11を備えて、る。この固定部材 11は L字状に形成され、その下部において水平面に沿って側方に延びるベースプレート部 12と、該ベースプレート部 12から上方に向力つて立設されるベース 21とを備えている。前記ベースプレート部 12は、一対のボルト 15を挿通するための前後一対の孔部（図示略 )を備えており、両孔部を介して一対のボルト 15にて架台 14に対し固定されて、る。

[0025] ベース 21は、上下及び前後に延びるように平板状に形成されている。ベース 21の前端部に相当する第 2レバー装着部 23には、図 1 (a)に二点鎖線で示す第 2クランプレバー 22の後端部が装着され、ベース 21に第 2クランプレバー 22がー体ィ匕されている。第 2レバー装着部 23の上端部には、鋼材により山型状に形成された第 2係止部材 24が固定されている。

[0026] ベース 21の後部下側には、取付プレート部 26が形成されている。取付プレート部 2 6は上下に延び、長四角板状に形成されている。取付プレート部 26の後部には、該取付プレート部 26の後端縁に沿って上力も下へと順に、第 1の上部取付孔 27a、第 1 の中央部取付孔 27b及び第 1の下部取付孔 27cが互いに等間隔をおいて形成されている。取付プレート部 26の前部には、該取付プレート部 26の前端縁に沿って上から下へと順に、第 2の上部取付孔 28a、第 2の中央部取付孔 28b及び第 2の下部取付孔 28cが互いに等間隔をおいて形成されている。各取付孔 27a, 27b, 27c, 28a , 28b, 28cはいずれも、取付プレート部 26を貫通するとともに円形の断面を有し、その内部には雌ネジが螺刻されている。

[0027] 本実施形態において、第 1の上部取付孔 27a、第 1の中央部取付孔 27b及び第 1 の下部取付孔 27cはいずれも第 1の取付孔 27を構成し、第 2の上部取付孔 28a、第 2の中央部取付孔 28b及び第 2の下部取付孔 28cはいずれも第 2の取付孔 28を構成している。第 1の取付孔 27を構成する各取付孔 27a, 27b, 27cには、いずれも第 1の取付ボルト 29aが螺着され、第 2の取付孔 28を構成する各取付孔 28a, 28b, 28 cには、 V、ずれも第 2の取付ボルト 29bが螺着されるようになって!/、る。

[0028] さらに、本実施形態のベース 21は、第 1の上部取付孔 27a及び第 2の上部取付孔 28aよりなる上部取付部と、第 1の中央部取付孔 27b及び第 2の中央部取付孔 28bよりなる中央部取付部と、第 1の下部取付孔 27c及び第 2の下部取付孔 28cよりなる下部取付部と、の 3つの取付部を有している。上部取付部、中央部取付部及び下部取付部は、ベース 21の後部に位置する取付プレート部 26において、互いに上下（高さ方向）にずれた位置に、それぞれ同形状となるように配置されている。 [0029] 取付プレート部 26の後方には、エアーのような圧力流体により駆動されるリニアァクチユエータとしてのシリンダァクチユエータ 31が設けられている。シリンダァクチユエータ 31は、上下に延び、かつ、円筒状をなすシリンダチューブ 32と、該シリンダチューブ 32内をシリンダチューブ 32の軸線 Nに沿って直線運動するピストン 33と、該ピストン 33の上端部カもシリンダチューブ 32の上方に延びるピストンロッド 34とを備えている。

[0030] このシリンダァクチユエータ 31では、シリンダチューブ 32内の下端部又は上端部に圧力流体を圧入することにより、ピストン 33を上方又は下方に向けて直線運動させ、それによつてピストンロッド 34を上方又は下方に向けて直線運動させて駆動力を得るようになつている。すなわち、シリンダァクチユエータ 31では、ピストン 33の上下への直線運動により、ピストンロッド 34が上下方向へ直線運動する。図 2 (b)に示すように、シリンダァクチユエータ 31において、ピストン 33がシリンダチューブ 32内の下端部に当接する位置を、ピストン 33 (ピストンロッド 34)が直線運動する範囲における始端とする。なお、図面では、圧力流体の圧入口等は省略されている。また、ピストン 33 の下面には、シリンダチューブ 32の下端部上面と当接する際の衝撃を吸収するための衝撃吸収パッド（図示略)が装着されている。

[0031] シリンダチューブ 32の上端部には、ロッドカバー 36が装着されている。図 1 (d)に示すように、ロッドカバー 36は筒状に形成され、上下に延びるピストンロッド 34を揷通するための断面円形状のロッド揷通部 36aを有している。ロッドカバー 36の外側面には、上下に延びるとともに四角板状をなすフランジ 37が突設されている。すなわち、シリンダァクチユエータ 31には、フランジ 37がー体に設けられている。フランジ 37の上部には、該フランジ 37を貫通する第 1の揷通孔 37aが設けられ、同フランジ 37の下部には、該フランジ 37を貫通する第 2の揷通孔 37bが設けられている。すなわち、第 1 の揷通孔 37a及び第 2の揷通孔 37bは、フランジ 37において、互いに上下（高さ方向）にずれた位置に配置されるとともに、互いに横方向にずれた位置に配置されている。すなわち、第 1の揷通孔 37aと第 2の揷通孔 37bは、シリンダァクチユエータ 31におけるピストン 33 (ピストンロッド 34)の直線運動方向に沿って互いに位置ずれしている。 [0032] 図 1 (a)〜（d)に示すように、第 1の揷通孔 37aには、前記第 1の取付ボルト 29aが挿通され、第 2の揷通孔 37bには、前記第 2の取付ボルト 29bが挿通されるように構成されている。それに加えて、各揷通孔 37a, 37bの左側部は、それぞれ第 1及び第 2の取付ボルト 29a, 29bの頭部を収容するために拡径されている。フランジ 37は、その左側面を取付プレート部 26の右側面に当接させた状態で、第 1の取付ボルト 29a を第 1の揷通孔 37a内に挿通するとともに、該第 1の取付ボルト 29aを第 1の取付孔 2 7のいずれか一つに螺着することにより、ベース 21に固定される。さらに、フランジ 37 は、第 2の取付ボルト 29bを第 2の揷通孔 37b内に挿通するとともに、該第 2の取付ボルト 29bを、前記第 1の取付孔 27に対応する第 2の取付孔 28に螺着することにより、ベース 21に固定される。

[0033] すなわち、前記第 1及び第 2の取付ボルト 29a, 29bは、第 1及び第 2の揷通孔 37a , 37b内にそれぞれ挿通された状態で、上部取付部、中央部取付部及び下部取付部のいずれか一つの取付部に螺合される。ちなみに、本実施形態の取付手段は、取付プレート部 26に設けられた複数の取付部（上部取付部、中央部取付部及び下部取付部）と、ロッドカバー 36のフランジ 37に設けられた第 1及び第 2の揷通孔 37a, 3 7bと、一対の取付ボルト 29a, 29bとによって構成されている。

[0034] 図 1 (a)〜（c)に示すように、ピストンロッド 34の上端部には、アーム 41の後端部に軸着される軸着部 34aが設けられている。アーム 41は、鋼材よりなり、その前端部に、第 1クランプレバー 42を装着するための長四角板状をなす第 1アーム装着部 43を備えている。アーム 41の後部には、前後に延びるとともに長四角板状をなす上部リンク部 44が設けられている。このため、アーム 41は、全体として逆 L字状に形成されている。

[0035] 第 1アーム装着部 43には、第 1クランプレバー 42の後端部が装着されている。第 1 アーム装着部 43の下端には、上部係止部材 45が固定されている。上部係止部材 4 5は鋼材よりなり、その下面には、第 2係止部材 24の上面と係合する溝部 45aが形成されている。この上部係止部材 45は、第 2係止部材 24とともに係止手段を構成し、ァーム 41をベース 21の真上に適切に配置させるベぐベース 21とアーム 41間における左右のずれを防止している。そして、上部係止部材 45と第 2係止部材 24とが係止されると、シリンダチューブ 32内でのピストン 33の移動が停止される。なお、上部係止部材 45と第 2係止部材 24とが係止される位置を、ピストン 33 (ピストンロッド 34)が直線運動する範囲の終端とする。すなわち、シリンダァクチユエータ 31において、ピストン 33 (ピストンロッド 34)は、直線運動範囲の始端と終端との間を移動する。

[0036] 前記取付プレート部 26において、第 1の上部取付孔 27a、第 1の中央部取付孔 27 b、及び、第 1の下部取付孔 27cは、ピストン 33 (ピストンロッド 34)の直線運動方向に沿って互いに位置ずれしている。また、取付プレート部 26において、第 2の上部取付孔 28a、第 2の中央部取付孔 28b、及び、第 2の下部取付孔 28cは、ピストン 33 (ビストンロッド 34)の直線運動方向に沿って互いに位置ずれしている。また、シリンダァクチユエータ 31がベース 21に取り付けられた状態において、フランジ 37の第 1の揷通孔 37aと第 2の揷通孔 37bとは、ピストン 33 (ピストンロッド 34)の直線運動方向、及び該直線運動方向に直交する方向に沿って互いに位置ずれして、る。

[0037] 第 1アーム装着部 43の後端部、すなわち上部リンク部 44の前端部には、一対のリンク 46の上端部がそれぞれ軸着されている。各リンク 46は鋼板により長四角板状に形成されており、ベース 21の中央部と、アーム 41の中央部との間をそれぞれ連結している。すなわち、各リンク 46の上端部には、アーム 41の中央部を軸支する上部軸着部 46aが設けられ、各リンク 46の下端部には、ベース 21の中央部に軸支される下部軸着部 46bが設けられている。下部軸着部 46bは、第 2レバー装着部 23と取付プレート部 26との境界部付近に位置して、る。

[0038] 次に、前記クランプ装置 10の作用について説明する。

このクランプ装置 10では、第 1クランプレバー 42を第 2クランプレバー 22に対して近接する方向に回動させることにより、両クランプレバー 22, 42間に、図 2 (a)の二点鎖線で示すようにワークピース 50をクランプする。また、図 2 (b)に示すように、第 1クランプレバー 42を第 2クランプレバー 22に対して離間する方向に回動させることにより、両クランプレバー 22, 42間にクランプされていたワークピース 50がアンクランプされた状態となる。

[0039] 図 2 (b)に示すアンクランプ状態のクランプ装置 10において、ピストン 33が、直線運動範囲における始端から終端へ向けてシリンダチューブ 32内を直線運動すると、ピストンロッド 34の直線運動がリンク 46によってアーム 41の回転運動に変換される。すると、該アーム 41の後端部が引き上げられ、それに伴ってアーム 41がリンク 46を介してワークピース 50に近接する方向に回動する。その結果、図 2 (a)に示すように、第 1 クランプレバー 42が第 2クランプレバー 22に近接する方向に回動される。そして、係止手段を構成する上部係止部材 45が第 2係止部材 24に当接し、ピストン 33がその直線運動範囲の終端に達すると、アーム 41の回動が停止して、第 1クランプレバー 4 2がワークピース 50をクランプする位置、すなわち、図 2 (a)に示される位置で停止する。このとき、両クランプレバー 22, 42の先端部は、第 2係止部材 24の上部が上部係止部材 45の溝部 45aに係合することにより、上下に揃った適切な位置に配置される。

[0040] 次に、図 2 (a)に示すクランプ状態のクランプ装置 10において、ピストン 33が、直線運動範囲における終端カも始端へ向けてシリンダチューブ 32内を直線運動すると、ピストンロッド 34の直線運動がリンク 46によってアーム 41の回転運動に変換される。すると、該アーム 41の後端部が引き下げられ、それに伴ってアーム 41がリンク 46を介してワークピース 50から後退する方向に回動する。その結果、図 2 (b)に示すように、第 1クランプレバー 42が第 2クランプレバー 22から離間する方向に回動される。そして、ピストン 33がシリンダチューブ 32の下端部に当接し、ピストン 33が直線運動範囲の始端に達すると、アーム 41の回動が停止して、第 1クランプレバー 42が最終的な待機位置、すなわち図 2 (b)に示される位置で停止する。

[0041] ところで、工場等の生産現場にお!、て、ワークピース 50は、所定の移動経路を通つて順次移動しながら連続的に加工される。生産性の向上という観点から、ワークピース 50の移動経路は、可能な限り最短となる経路を選択すべく決定されている。本実施形態のクランプ装置 10においては、アンクランプ時に第 1クランプレバー 42がヮークピース 50の移動を妨害しないようにするため、該第 1クランプレバー 42の待機位置は、ワークピース 50のサイズ、形状、移動方向等に応じて適宜調節される必要がある。さらに、アンクランプ時における第 1クランプレバー 42の待機位置力ワークピース 5 0から離間し過ぎた位置になっている場合、クランプ状態力もアンクランプ状態へと第 1クランプレバー 42を移動させるために要する時間が多くなるため、生産性の低下を招くおそれが高くなる。 [0042] このような観点から、本実施形態のクランプ装置 10では、アンクランプ時における第 1クランプレバー 42の待機位置、特に水平方向に関する位置を、ワークピース 50の移動方向に制限を加えることなく適宜変更可能となっている。すなわち、本実施形態のクランプ装置 10において、アンクランプ時における第 1クランプレバー 42の最終的な待機位置は、ベース 21に対するシリンダチューブ 32の取付位置を、ピストン 33の直線運動の方向に沿って変更することにより、調節可能である。そして、このクランプ装置 10には、シリンダチューブ 32をベース 21に対して位置調節可能に取り付けるための取付手段が設けられているため、該取付手段によりシリンダチューブ 32の取付位置の調節を行うことで、アンクランプ時における第 1クランプレバー 42の最終的な待機位置を容易に調節することが可能となる。

[0043] 図 2 (a)、 (b)に示す状態のクランプ装置 10では、取付手段を構成する第 1及び第 2の取付ボルト 29a, 29bがフランジ 37の第 1及び第 2の揷通孔 37a, 37b内にそれぞれ揷通された状態で、下部取付部 (第 1の下部取付孔 27c及び第 2の下部取付孔 28c)に取り付けられている。このため、図 2 (a) , (b)に示す状態のクランプ装置 10では、図 3 (a) , (b)及び図 4 (a) , (b)に示す状態のクランプ装置 10と比べて、シリンダチューブ 32が最も低い位置に配置されているため、ピストン 33とシリンダチューブ 32 の下端部とが最も低い位置で当接されて、ピストンロッド 34の移動が停止されることになる。その結果、図 2 (b)に示すように、第 1クランプレバー 42の最終的な待機位置力図 3 (b)及び図 4 (b)の場合よりも後方に設定されることになり、ベース 21の上方に広、空間が確保され、ベース 21の上方を越えて後方へワークピース 50を移動させることが可能となって、る。

[0044] これに対し、図 3 (a)、 (b)に示す状態のクランプ装置 10では、第 1及び第 2の取付ボルト 29a, 29bが第 1及び第 2の揷通孔 37a, 37b内にそれぞれ揷通された状態で、中央部取付部 (第 1の中央部取付孔 27b及び第 2の中央部取付孔 28b)に固定されている。また、図 4 (a)、（b)に示す状態のクランプ装置 10では、第 1及び第 2の取付ボルト 29a, 29bが第 1及び第 2の揷通孔 37a, 37b内にそれぞれ揷通された状態で、上部取付部 (第 1の上部取付孔 27a及び第 2の上部取付孔 28a)に取り付けられている。 [0045] よって、図 3 (a) , (b)に示す状態のクランプ装置 10では、第 1クランプレバー 42の最終的な待機位置が、図 2 (b)の場合よりも前方に設定されることになる。その結果、ベース 21の上方の空間が狭められ、ベース 21の上方付近でベース 21よりも後方へ移動させることなくワークピース 50を上方に移動させる必要性が生じる。しかしながら、図 3に示す状態のクランプ装置 10では、図 2に示す状態のクランプ装置 10の場合よりも、第 1クランプレバー 42の回動量が小さいため、クランプ状態力もアンクランプ状態への移行、及び、アンクランプ状態力クランプ状態への移行がともに迅速に実施可能であると、う利点を有して、る。

[0046] さらに、図 4 (a) , (b)に示す状態のクランプ装置 10では、第 1クランプレバー 42の最終的な待機位置が、図 3 (b)の場合よりもさらに前方に位置することになる。その結果、ベース 21の上方の空間が更に狭められ、、ワークピース 50の移動範囲が制約される。しかしながら、図 4 (a) , (b)に示す状態のクランプ装置 10では、図 2 (a) , (b) 及び図 3 (a) , (b)に示す状態のクランプ装置 10と比べて、第 1クランプレバー 42の回動量が最も小さいため、クランプ状態とアンクランプ状態との相互の移行がともに極めて迅速に実施可能であると、う利点を有して、る。

[0047] 前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。

( 1)本実施形態のクランプ装置 10では、ベース 21とシリンダァクチユエータ 31との間に、ベース 21に対するシリンダァクチユエータ 31の取付位置を、ピストン 33の直線運動の方向に沿って調節可能とする取付手段が設けられている。そして、このクランプ装置 10では、取付手段によりシリンダチューブ 32の取付位置の調節を行うことで、アンクランプ時における第 1クランプレバー 42の最終的な待機位置を変更することができる。このため、クランプ装置 10において、アンクランプ時における第 1クランプレバ一 42の最終的な待機位置を簡単な構成で容易に調節することができる。

[0048] (2)取付手段を用いてシリンダチューブ 32の取付位置の調節を行うことで、第 1クランプレバー 42の最終的な待機位置を変更することができる。すなわち、アンクランプ時における第 1クランプレバー 42の最終的な待機位置を変更するために、スぺーサや調整ねじを用いる必要が無いため、スぺーサを用いることによる部品点数の増カロ、その増加に伴う重量増加を無くし、さらに、調整ねじを用いることによるクランプ装置 1 0の大型化を招くことを無くすことができる。

[0049] (3)クランプ装置 10では、ロッド揷通部 36aの位置で、シリンダァクチユエータ 31がベース 21に取り付けられている。ロッド揷通部 36aは、ピストンロッド 34の移動をガイドする中心的な役割を果たしているため、該ロッド揷通部 36aにてシリンダァクチユエータ 31が固定されていることにより、ピストン 33の移動に伴うピストンロッド 34のぶれを低減させることが容易となり、アーム 41の回動が円滑になる。

[0050] (4)クランプ装置 10において、シリンダァクチユエータ 31は、ロッドカバー 36に一体形成されたフランジ 37を介して、ベース 21に固定されている。また、ベース 21には、ピストン 33 (ピストンロッド 34)の直線運動の方向に沿って異なる位置に配置される複数の取付部が設けられ、フランジ 37には第 1及び第 2取付ボルト 29a, 29bが挿通される第 1及び第 2揷通孔 37a, 37bが設けられている。そして、このクランプ装置 10では、第 1及び第 2の取付ボルト 29a, 29bを第 1及び第 2の揷通孔 37a, 37bに揷通し、さらに、第 1及び第 2の取付ボルト 29a, 29bの取り付け先を複数の取付部力も選択することにより、ベース 21に対するフランジ 37の取付位置をピストンロッド 34の直線運動の方向に調節することが可能となる。したがって、極めて簡単な構成で、アンクランプ時における第 1クランプレバー 42の待機位置を容易に調節することができる。

[0051] (5)本実施形態のクランプ装置 10では、フランジ 37において、第 1の揷通孔 37a及び第 2の揷通孔 37bが、いずれもピストンロッド 34の直線運動方向、及び該直線運動方向に直交する方向に沿ってそれぞれ異なる位置に設けられている。このため、このような位置関係を有する両揷通孔 37a, 37bを用いてフランジ 37が各取付部に取り付けられるため、フランジ 37を含むシリンダァクチユエータ 31は、ベース 21に対してぐらつくことなく強固に固定される。よって、アーム 41の二次元的な回動の動作に起因するシリンダァクチユエータ 31のぐらつきが確実に防止され、クランプ装置 10全体の動作を円滑にすることが容易になる。

[0052] (6)本実施形態のクランプ装置 10では、ワークピース 50のクランプ時には、ワークピース 50を確実にクランプ可能としながらも、アーム 41が係止手段によりベース 21の上部の適切な位置に確実に係止される。このため、このクランプ装置 10では、ベース 21に対するシリンダァクチユエータ 31の高さが変更されている場合でも、シリンダチユーブ 32内の適切な位置でピストン 33の上方への移動を停止させることができる。よつて、取付手段を備えた本実施形態のクランプ装置 10においては、係止手段により、クランプ時における第 1クランプレバー 42の位置を最適化することができる。さらに、係止手段は、第 2クランプレバー 22の先端部に対して第 1クランプレバー 42の先端部をずれ難くする役割も果たし得る。

[0053] (第 2の実施形態）

次に、本発明の第 2の実施形態を図 5 (a) , (b)〜図 8に基づき説明する。なお、第 2の実施形態では、第 1の実施形態と同一構成については、同一符号を付して、重複する説明を省略する。

[0054] 図 5 (a) , (b)に示すクランプ装置 60は、上下及び前後に延びるとともに平板状をなすベース 61を備え、該ベース 61の右側面には鋼材製の固定部材 62が、ボルト 63a と該ボルト 63aに螺着されるナット 63bとによって固定されている。そして、固定部材 6 2によってクランプ装置 60が図 5 (a) , (b)に二点鎖線で示す架台 14上に固定される。なお、ベース 61の左右両側面に固定部材 62を固定し、両固定部材 62によってクランプ装置 60を架台 14に固定してもよい。

[0055] ベース 61の前端部に相当する第 2レバー装着部 65には、図 5 (a)に二点鎖線で示す第 2クランプレバー 64が装着されている。また、第 2レバー装着部 65の上端には第 2係止部材 66が固定されている。ベース 61の後部の下側両面には、それぞれ取付プレー卜 67力ボノレ卜 82によってベース 61に固定されて!、る。図 5 (b)〖こ示すように、各取付プレート 67の下部には、該取付プレート 67の上から下へと順に、上部取付孔 67a,中央部取付孔 67b及び下部取付孔 67cが互いに等間隔をおいて形成されている。そして、第 2の実施形態のベース 61は、上部取付孔 67aよりなる上部取付部と、中央部取付孔 67bよりなる中央部取付部と、下部取付孔 67cよりなる下部取付部と、の 3つの取付部を有している。上部取付部、中央部取付部及び下部取付部は、取付プレート 67において、互いに上下（高さ方向）にずれた位置に、それぞれ同形状となるように形成されている。

[0056] 取付プレート 67の後方には、第 1の実施形態と同様にエアーのような圧力流体により駆動されるリニアァクチユエータとしてのシリンダァクチユエータ 68が取り付けられている。シリンダァクチユエータ 68は、シリンダチューブ 69内でのピストン 70の上下の直線運動により、ピストンロッド 71が上下へ直線運動する。

[0057] シリンダチューブ 69の上端部には、ロッドカバー 72が装着され、該ロッドカバー 72 の上側にはナット 74が螺着されており、ロッドカバー 72とナット 74との間にはブラケット 73が挟持されている。前記ブラケット 73は、ロッドカバー 72とナット 74に挟持される挟持部 76と、該挟持部 76からシリンダチューブ 69の軸線 Nに沿って下方へ延びるフランジ 77とを備えている。前記フランジ 77は、シリンダチューブ 69の軸線 Nを中心としてシリンダチューブ 69の径方向両側へ延設されている。フランジ 77において、軸線 Nを中心とした両側に揷通孔 77aが形成されている。

[0058] 前記揷通孔 77aは、取付ボルト 79を揷通可能に形成されている。そして、フランジ 7 7は、揷通孔 77aから取付プレート 67の取付孔 67a〜67cのいずれか一つに取付ボルト 79を揷通し、該取付ボルト 79にナット 81を螺着することにより、ベース 61における取付プレート 67に固定される。すなわち、取付プレート 67及びフランジ 77 (ブラケット 73)を介してシリンダァクチユエータ 68がベース 61に取り付けられている。そして、取付ボルト 79、ナット 81、上部取付孔 67a、中央部取付孔 67b、下部取付孔 67c、及び、揷通孔 77aは、第 2の実施形態の取付手段を構成している。

[0059] ピストンロッド 71の上端部には、一対の第 1リンク 85の下端部が軸着され、該第 1リンク 85の上端部は、各第 1リンク 85の外側に配設された第 2リンク 86と軸着されている。さらに、各第 2リンク 86は、該第 2リンク 86の内側に配設された第 3リンク 87の第 1 端部と軸着されるとともに、各第 2リンク 86は前記ベース 61の左右両側面に軸着されている。前記第 3リンク 87の第 2端部は、それぞれアーム 88に軸着されている。

[0060] アーム 88の前端部に相当する第 1レバー装着部 88aには、図 5 (a)に二点鎖線で示す第 1クランプレバー 89が装着されている。また、アーム 88の下端には、第 1係止部材 90が固定されている。第 1係止部材 90は前記第 2係止部材 66とともに係止手段を構成し、第 1クランプレバー 89を第 2クランプレバー 64の真上に適切に配置させる。また、ベース 61の左右両側には、位置規制部材 92が固定されている。この位置規制部材 92は、クランプ時には第 1クランプレバー 89の両側に配設され、第 1クランプレバー 89の左右への位置ずれを規制する。 [0061] そして、クランプ装置 60において、ピストン 70が、直線運動範囲における始端から終端へ向けてシリンダチューブ 69内を直線運動すると、ピストンロッド 71の直線運動が第 1リンク 85、第 2リンク 86、及び第 3リンク 87によってアーム 88の回転運動に変換される。すると、該アーム 88の後端部が引き上げられ、それに伴ってアーム 88が第 1 リンク 85、第 2リンク 86、及び第 3リンク 87を介してワークピース 50に近接する方向に回動する。

[0062] その結果、第 1クランプレバー 89が第 2クランプレバー 64に近接する方向に回動される。そして、係止手段を構成する第 1係止部材 90が第 2係止部材 66に当接し、ピストン 70がその直線運動範囲の終端に達すると、アーム 88の回動が停止して、第 1 クランプレバー 89がワークピース 50をクランプする位置、すなわち、図 6に示される位置で停止する。

[0063] 次に、図 5 (a)に示すクランプ状態のクランプ装置 10において、ピストン 70が、直線運動範囲における終端カも始端へ向けてシリンダチューブ 69内を直線運動すると、ピストンロッド 71の直線運動力第 1リンク 85、第 2リンク 86、及び第 3リンク 87によつてアーム 88の回転運動に変換される。すると、該アーム 88の後端部が引き下げられ、それに伴ってアーム 88がワークピース 50から後退する方向に回動する。その結果、図 6に示すように、第 1クランプレバー 89が第 2クランプレバー 64から離間する方向に回動される。そして、ピストン 70がシリンダチューブ 69の下端部に当接し、ピストン 70が直線運動範囲の始端に復帰すると、アーム 88の回動が停止して、第 1クランプレバー 89が最終的な待機位置、すなわち図 6に示される位置で停止する。

[0064] そして、第 2の実施形態のクランプ装置 60においては、図 6に示すように、取付ボルト 79が取付プレート 67の下部取付部（下部取付孔 67c)に挿通された状態でナット 8 1が螺合されている。このため、図 6に示す状態のクランプ装置 60では、シリンダチューブ 69が最も低い位置に配置されているため、第 1クランプレバー 89の最終的な待機位置が、図 7及び図 8の場合よりも後方に位置することになり、ベース 61の上方を越えて後方にワークピース 50を移動させることが可能となっている。

[0065] 図 7に示す状態のクランプ装置 60では、取付ボルト 79が取付プレート 67の中央部取付部（中央部取付孔 67b)に挿通された状態でナット 81が螺合されている。このため、図 7に示す状態のクランプ装置 60では、第 1クランプレバー 89の最終的な待機位置が、図 6の場合よりも前方に位置する。

[0066] さらに、図 8に示す状態のクランプ装置 60では、取付ボルト 79が取付プレート 67の上部取付部（上部取付孔 67a)に挿通された状態でナット 81が螺合されている。このため、図 8に示す状態のクランプ装置 60では、第 1クランプレバー 89の最終的な待機位置が、図 6及び図 7の場合よりも前方に位置する。

[0067] なお、前記実施形態は、次のように変更して具体ィ匕することも可能である。

第 1の実施形態において、第 1の揷通孔 37a及び第 2の揷通孔 37bに代えて、フランジ 37に第 1及び第 2の取付孔 27, 28 (複数の取付部)を設け、取付孔 27, 28 (複数の取付部）に代えて、取付プレート部 26に第 1及び第 2の揷通孔 37a, 37bを設けてもよい。

[0068] 第 1の実施形態において、第 1の上部取付孔 27aと第 1の下部取付孔 27cとを上下に繋ぐ第 1の取付孔としての第 1の長孔（図示略)を取付プレート部 26に貫設するとともに、第 1の取付ボルト 29aの先端部を取付プレート部 26の右側面に配置されるナツトにより固定するようにしてもよい。また、第 2の上部取付孔 28aと第 2の下部取付孔 2 8cとを上下に繋ぐ第 2の取付孔としての第 2の長孔（図示略)を取付プレート部 26に貫設するとともに、第 2の取付ボルト 29bの先端部を取付プレート部 26の右側面に配置されるナットにより固定するようにしてもょ、。

[0069] 第 1の実施形態において、ベース 21の他側部（取付プレート部 26)とフランジ 37とを、第 1の取付ボルト 29a及び第 2の取付ボルト 29bのいずれか一方を用いて取り付けるようにしてもよい。この場合、対応する揷通孔 37a, 37b及び取付孔 27, 28も同時に省略されてもよい。ただしこの場合、取付プレート部 26とフランジ 37との間には、取付プレート部 26に対してフランジ 37の回動を防止するための回動防止手段が設けられる必要がある。回動防止手段としては、例えば、フランジ 37の後端縁を右側方に折曲げることにより、取付プレート部 26の後端縁に係止させるような手段が挙げられる。また、回動防止手段としては、取付プレート部 26に対してフランジ 37を固定したとき、ロッドカバー 36の外側面を取付プレート部 26の後端縁に当接させるような手段も挙げられる。 [0070] 各実施形態の取付部は、上部取付部、中央部取付部及び下部取付部の 3つの取付部より構成されていた力ベース 21の取付プレート部 26に設けられる取付部の個数は、 2つ以上であれば特に限定される必要はな、。

[0071] 第 1の実施形態において、フランジ 37をロッドカバー 36の外側面に設ける代わりに、例えば、シリンダチューブ 32の外側面に設けてもよい。

第 1の実施形態において、取付手段は、ベース 21とロッドカバー 36との間に設けられる代わりに、ベース 21とシリンダチューブ 32との間に設けられてもよい。例えば、ベース 21の他側部に筒状の部材を固設し、該筒状の部材の筒内にシリンダチューブ 3 2の外側面を高さ方向に位置調節可能となるように固定することが可能である。

[0072] 第 1の実施形態において、取付部（上部取付孔 27a, 28aと中央部取付孔 27b, 28 bと下部取付孔 27c, 28c)間のピッチ（ピストンロッド 34の直線運動方向への間隔）は等間隔でなくてもよぐアンクランプ時の第 1クランプレバー 42の待機位置に合わせて任意に設定してもよい。

[0073] 第 2の実施形態において、取付部（上部取付孔 67aと中央部取付孔 67bと下部取付孔 67c)間のピッチ（ピストンロッド 71の直線運動方向への間隔）は等間隔でなくてもよぐアンクランプ時の第 1クランプレバー 89の待機位置に合わせて任意に設定してもよい。

[0074] 各実施形態において、第 2クランプレバー 22, 64はベース 21, 61に固定されていなくてもよぐ例えば、架台 14から立設された固定プレートに第 2及び第 2クランプレバー 22, 64を固定してもよい。

[0075] 図 9に示すクランプ装置 95に本発明を具体ィ匕してもよい。このクランプ装置 95は、ベース 96にアーム 97が軸着されるとともに、ベース 96には第 2クランプレバー 96aが装着されている。アーム 97には斜めに延びる長孔 97aが形成され、該長孔 97aに軸着されたナックル 98がリニアァクチユエータたるシリンダァクチユエータ 99のピストンロッド 100に固定されている。また、アーム 97には第 1クランプレバー 97bが装着されている。

[0076] すなわち、このクランプ装置 95は、リンク機構を用いることなくアーム 97を回動可能としている。そして、ベース 96には、取付手段を構成する取付部（上部取付部 94a、中央部取付部 94b、及び下部取付部 94c)が設けられ、シリンダァクチユエータ 99のロッドカバー 101のフランジ 102には、取付手段を構成する第 1の揷通孔 102a及び第 2の揷通孔 102bが形成されている。

[0077] 図 10に示すクランプ装置 103に本発明を具体ィ匕してもよい。このクランプ装置 103 は、リニアァクチユエータとして、ピストンロッドを用いないロッドレス電動ァクチユエ一タ 104を用いている。このクランプ装置 103は、ベース 105にアーム 106が軸着されているとともに、ベース 105に第 2クランプレバー 105aが装着されている。アーム 106 には斜めに延びる長孔 106aが形成され、該長孔 106aに軸着された連結部材 107 力ッドレス電動ァクチユエータ 104によって直線運動可能となっている。また、ァーム 106には、第 1クランプレバー 106bが装着されている。そして、ベース 105には、取付手段を構成する取付部（上部取付部 108a、中央部取付部 108b、及び下部取付部 108c)が設けられ、ロッドレス電動ァクチユエータ 104には、取付手段を構成する揷通孔 104aが形成されている。

[0078] リニアァクチユエータとして流体圧でピストンを移動させ、ピストンロッドを直線運動させるタイプではなぐ電動モータの駆動力によってボールねじを回転させてロッドを直線運動させるタイプを用いてもょ、。

[0079] シリンダァクチユエータ 31として油圧シリンダを用いてもよい。

各実施形態において、クランプ装置 10, 60は、アーム 41, 88がベース 21, 61の上方に配置された構成とした力アーム 41, 88がベース 21, 61の側方又は下方に配置された構成としてもよい。

Claims

請求の範囲

[1] 第 1クランプレバーと第 2クランプレバーとの間でワークピースをクランプ及びアンクランプするクランプ装置であって、

ベースと、

該ベースに取り付けられ、直線運動可能なリニアァクチユエータと、

前記第 1クランプレバーを備え、前記リニアァクチユエータの直線運動に基づき前記第 1クランプレバーを前記第 2クランプレバーに近接及び離間する方向へ回動させるアームとを備え、

前記ベースと前記リニアァクチユエータとの間には、ベースへのリニアァクチユエ一タの取付位置をリニアァクチユエータの直線運動方向に沿って変更可能とする取付手段が設けられて、ることを特徴とするクランプ装置。

[2] 前記リニアァクチユエータは、シリンダチューブと、該シリンダチューブ内をその軸方向に沿って直線運動可能なピストンと、該ピストンに取着されるピストンロッドとからなるシリンダァクチユエータであり、

前記シリンダチューブにはフランジが一体的に設けられるとともに、該フランジには取付ボルトを挿通するための揷通孔が設けられ、さらに、前記ベースには前記取付ボルトが螺合される複数の取付部が設けられるとともに、該複数の取付部は前記ビストンの直線運動方向に沿って互いに異なる位置に配置されており、前記取付手段は、前記挿通孔、前記複数の取付部及び前記取付ボルトを備えることを特徴とする請求項 1に記載のクランプ装置。

[3] 前記リニアァクチユエータは、シリンダチューブと、該シリンダチューブ内をその軸方向に沿って直線運動可能なピストンと、該ピストンに取着されるピストンロッドとからなるシリンダァクチユエータであり、

前記シリンダチューブにはフランジが一体的に設けられるとともに、該フランジには取付ボルトを挿通するための揷通孔が設けられ、さらに、前記ベースには前記取付ボルトが挿通される複数の取付部が設けられるとともに、該複数の取付部は前記ビストンの直線運動方向に沿って互いに異なる位置に配置されており、前記取付手段は、前記挿通孔、前記複数の取付部、前記取付ボルト、及び前記取付ボルトに螺着されるナットを備えることを特徴とする請求項 1に記載のクランプ装置。

[4] 前記揷通孔は第 1の揷通孔及び第 2の揷通孔を備え、該第 1の揷通孔及び第 2の揷通孔は、前記ピストンの直線運動方向に沿って互いに異なる位置に形成されるとともに、ピストンの直線運動方向に直交する方向に沿って互いに異なる位置に形成され、

前記取付ボルトは、前記第 1の揷通孔に揷通される第 1の取付ボルトと、前記第 2の挿通孔に揷通される第 2の取付ボルトとを備え、

前記取付部は、前記第 1の取付ボルトを螺合する第 1の取付孔と、前記第 2の取付ボルトを螺合する第 2の取付孔とを備えることを特徴とする請求項 2に記載のクランプ装置。

[5] 前記ベースと前記アームとの間には係止手段が設けられ、該係止手段は、前記ヮークピースのクランプ状態で、前記アームを前記ベースの上方にて係止することを特徴とする請求項 1〜請求項 4のうちいずれか一項に記載のクランプ装置。前記シリンダチューブの上端部にはロッドカバーが設けられ、該ロッドカバーの外側面には側方に突出するフランジが設けられ、該フランジには取付ボルトを挿通するための揷通孔が設けられ、前記ベースには、前記取付ボルトを揷通するとともに、上下に延びる長孔が設けられ、前記取付手段は、前記揷通孔と、前記長孔と、前記取付ボルトと、該取付ボルトに螺着されるナットとを備えることを特徴とする請求項 1に記載のクランプ装置。