WO2007018094A1

WO2007018094A1 - カードリーダ

Info

Publication number: WO2007018094A1
Application number: PCT/JP2006/315309
Authority: WO
Inventors: Shinya Miyazawa; Kazutoshi Ishikawa
Original assignee: Nidec Sankyo Corporation
Priority date: 2005-08-05
Filing date: 2006-08-02
Publication date: 2007-02-15

Abstract

　カードリーダ１は、駆動源としてのモータ３０の駆動力を受けて回転し、挿入口１ａから挿入されたカード４を搬送する搬送ローラ９を備え、搬送ローラ９をカード４が搬送される搬送路５の挿入口１ａ側に配置するとともに、モータ３０の駆動力をカードリーダ１の奥側に伝達する伝達手段としてのタイミングプーリ１１、１２及びタイミングベルト１３を搬送路５内に設けている。　これにより、カードリーダ１は、部品点数の削減と構造の簡素化を図り、モータ３０により搬送路５の奥側までカード４を搬送することができる。

Description

明細書

カードリーダ

技術分野

[0001] 本発明は、磁気カードや ICカードに対応するカードリーダに関し、さらに詳しくは、挿入ロカも挿入されたカードを駆動源の駆動力を受けて搬送するカードリーダに関する。

背景技術

[0002] 従来のカードリーダにおいて、挿入口から挿入されたカードは、モータの駆動力を受けて駆動するローラやベルトなどによってカード搬送路内に取り込まれ、カードに対して情報の記録や再生などの適宜の処理が行われた後、上記のローラやベルトの駆動により挿入口力も返却されるようになって、る。ローラやベルトなどを用いてカードを搬送する技術としては、例えば特許文献 1が挙げられる。

[0003] 特許文献 1に示すカードリーダでは、図 5 (A)、（B)に示すように、カード挿入口 10 3から磁気カード 100が揷入されると、その磁気カード 100はそれぞれ対向して配置されて!/ヽる駆動ローラ 11 la〜： L 1 lcと従動ローラ 11 ld〜l 1 Ifとに挟持されてカード搬送路 102内に搬送される。なお、図 5 (A)は図 5 (B)のカードリーダを図中搬送路 1 02の上側を省略した図であり、搬送路 102と駆動ローラ 11 la〜l 1 lcが露呈するようにしている。駆動モータ 108のモータ軸は、カード搬送路 102内を構成する側板 105 から突出しており、モータ軸の先端部にはプーリが軸着されている。同様に、駆動口ーラ 11 la〜l 1 lcを駆動する駆動軸 110a〜l 10cは側板 105から突出しており、駆動軸 110a〜l 10cの先端部にはそれぞれプーリが軸着されている。モータ軸のプーリと各駆動軸 110a〜110cのプーリとの間にはベルト 109a、 109bが張架されている。モータ 108のモータ軸が回転するとプーリも回転し、この回転力がベルト 109a及び、 109bを介して駆動軸 110a〜l 10cに伝達されるようになって!/、る。

[0004] また、近年、変形したカードや汚れのひど!/、カード、規格サイズから外れたカードが出現し、このようなカードがカードリーダに挿入されると、搬送路内にカードが滞留する、いわゆるカードジャムを起こすことがあり、カードの処理ができなくなることがある。 [0005] そこで、従来一般のカードリーダ内には、カードがジャムを起こした場合を想定して、カードをカードリーダ内から強制的に排出させるカード強制排出機構を独立して設けている (例えば特許文献 2参照)。特許文献 2によると、強制排出機構は、搬送路を挟んで適宜の間隔をおいて配置されている搬送ローラ対と、この搬送路の下側の、装置手前側と装置奥側に配置されたスプロケットと、このスプロケットに上記搬送路と平行となるように張架された強制排出用のチーンと、このチーンの一部に設けられ滞留したカードを引っ掛ける爪とから構成されている。

[0006] 通常のカード搬送では、チェーンは駆動されず、上記爪はカード搬送路外に退避している。カードがジャムを起こしたことを検出すると、カード挿入口側の装置手前側スプロケットまたは装置奥側スプロケットの少なくとも一方力回転駆動されてチェ一ンが駆動され、爪が搬送路内に立ち上がって、ジャムを起こしているカードに引っ掛かけ、強制的にカード挿入口に向力つて押し出し、排出するようになっている。

特許文献 1 :特開 2005— 78133号

特許文献 2：特開平 8— 7050号

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] し力しながら、特許文献 1に示すカードリーダにぉ、て、モータなどの駆動源からの駆動力を搬送用及び排出用のベルトに適切に伝達するための複数のプーリやベルトなどがカードリーダの側板に突設されているので、カードリーダが大型化してしまうといった問題がある。

[0008] さらに、カードがカード長よりも長い距離を走行する場合には、例えば、搬送路をカード長よりも短い区間に区切って、その区間ごとにローラ対を配置し、これらのローラ対を乗り継がせるようにすれば良いが、このような構成にするとローラの設置数や各口ーラに駆動力を伝達するための部材 (例えば、ギア、ベルトなど）の点数が増大してしまうといった問題が生じる。特に、カードに磁気ストライプや ICチップなどが設けられている場合には、その磁気ストライプや ICチップの位置、すなわち磁気ストライプに記録されている情報を読み取る磁気ヘッドや ICチップに対して情報の読み取りや書き込みを行う IC接点の位置を回避するようにローラを設置しなければならないため、各ローラにモータの駆動力を伝達する機構が複雑ィ匕し、部品点数が増大してしまうばかりかカードリーダの組み立ても困難になってしまい、製造コストの低廉ィ匕の妨げになるといった問題が生じる。

[0009] また、特許文献 2に示すカードリーダにおいて、独立して動作する強制排出機構を組み込んでおり、さらに、上記強制排出機構は、ジャムを起こした場合に動作するように、カードを強制的に排出するためのモータやソレノイドといった駆動源を新たに設ける必要がある。このため、カードリーダのコストの高騰、大型化、といった問題がある。

[0010] 本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、部品点数の削減と構造の簡素化を図るとともに、駆動源の駆動力を受けて回転し、挿入口から挿入されたカードを搬送することができるカードリーダを提供することを目的とする。

[0011] さらに、本発明は、上記駆動源を活用し、搬送路内に滞留したカードを強制排出することができるカードリーダを提供することを他の目的とする。

課題を解決するための手段

[0012] かかる目的を達成するため、本発明では、駆動源の駆動力を受けて回転し、挿入ロカゝら挿入されたカードを搬送する搬送ローラを備えたカードリーダにおいて、前記搬送ローラを前記カードが搬送される搬送路の前記挿入口側に配置するとともに、前記駆動源の駆動力を前記カードリーダの奥側に伝達する伝達手段を前記搬送路内に設けたことを特徴とする。

[0013] これにより、上記カードを搬送する搬送路内に、搬送ローラとともに、この搬送ローラを駆動する駆動源の駆動力を伝達する伝達手段を設けたので、カードリーダの小型ィ匕を図ることができる。

[0014] また、本発明におヽて、前記カードの磁気情報を読み取る磁気ヘッドを前記挿入口近傍に備え、前記搬送ローラは、前記磁気ヘッドの近傍で、且つ、前記搬送路の幅方向における略中央に配置されており、前記伝達手段は、前記搬送路の幅方向にお、て前記搬送ローラを挟んで前記磁気ヘッドとは反対側に配置されて、ることが好ましい。

[0015] これにより、上記カードを搬送する搬送ローラは、上記磁気ヘッドの近傍であって、かつ、上記搬送路の幅方向におけるほぼ中央に配置されているので、蛇行を生じることなくカードを搬送することができ、安定した磁気情報の読取りを行なうことができる。また、上記伝達手段は、カード搬送には影響しない位置に配置することができる。

[0016] さらに、前記伝達手段は、タイミングプーリとタイミングベルトからなり、前記搬送ローラの軸心と略平行な軸心を有する前記タイミングプーリが前記挿入口側と前記奥側とのそれぞれに対応した状態で前記カードの搬送方向に沿って並設されており、これらのタイミングプーリに前記タイミングベルトが張架されて、ることが好まし、。これにより、伝達手段は、タイミングプーリとタイミングベルトを用いたので、伝達ロスを少なくでき、駆動源の駆動力を確実にカードリーダの奥側のタイミングプーリに伝達することができる。さらに、カードリーダの挿入口側と奥側とに設けたタイミングプーリと、これら 2つのプーリに掛け渡されたタイミングベルトで駆動力を伝達することができるので、部品点数を削減することができ、カードリーダの大型化を防止することができる。

[0017] また、本発明において、前記挿入口側に対応しているタイミングプーリは前記搬送ローラと同軸上に配置されていることが好ましい。これにより、搬送ローラとタイミングベルトでのカード搬送速度差を低減できるため、安定したカード搬送と磁気情報の読取りを行なうことができる。また、上記搬送ローラと上記タイミングプーリとを連結する連結部材が不要となるので、部品点数の削減を図ることができる。

[0018] さらに、前記奥側に対応している前記タイミングプーリには、搬送中の前記カードを前記タイミングベルトに向けて押圧する押圧ローラが設けられて、ることが好ま、。このように、奥側のタイミングプーリには、押圧ローラを設けたので、搬送されるカードをタイミングベルトと押圧ローラとの間で挟持ことができ、カード搬送路の奥側でも搬送することができる。

[0019] また、本発明において、前記一対のタイミングプーリの一方には、前記駆動源の駆動力が伝達され、前記カードが前記搬送路内に滞留したときに、前記カードを強制排出するようにしたことが好ま、。

[0020] 本発明によれば、特別な駆動源を必要とせず、前記カードが前記搬送路内に滞留したときに、前記カードを強制排出することができ、カードリーダの小型化や低廉ィ匕を図ることができる。さらに、本発明は、上記搬送ローラを駆動する駆動源の駆動力が伝達されているので、搬送中にカードが上記搬送ローラから外れた場合、外れた力ードはタイミングベルト上に載って駆動源及びタイミングベルトの回転方向に移動する。このため、カードが搬送路上に滞留することを低減し、ジャムの発生を防止し、力ードを強制排出することができる。

[0021] また、本発明において、前記搬送ローラは、前記磁気ヘッドの近傍で、且つ、前記搬送路の幅方向における略中央に配置されており、前記カードを強制排出する強制排出機構が、前記搬送路の幅方向において前記搬送ローラを挟んで前記磁気へッドとは反対側に配置されてヽることが好ま、。

[0022] これにより、上記カードを搬送する搬送ローラは、上記磁気ヘッドの近傍であって、かつ、上記搬送路の幅方向におけるほぼ中央に配置されているので、蛇行を生じることなくカードを搬送することができ、安定した磁気情報の読取りが行なうことができる。また、上記強制排出機構は、カード搬送には影響しない位置に配置することができる。

[0023] また、本発明にお、て、前記一対のタイミングプーリは前記挿入口側と前記奥側とに配置され、前記挿入口側に配置したタイミングプーリは前記搬送ローラと同軸上に配置されていることが好ましい。これにより、上記搬送ローラと上記強制排出機構を構成するタイミングベルトでのカード搬送速度差を低減できるため、安定したカード搬送と磁気情報の読取りが行なうことができ、同時に強制排出機構が動作していても、力ード搬送には影響しない。また、上記搬送ローラと上記タイミングプーリとを連結する連結部材が不要となるので、部品点数の削減を図ることができる。

[0024] さらに、前記奥側に対応している前記タイミングプーリには、搬送中の前記カードを前記タイミングベルトに向けて押圧する押圧ローラが設けられて、ることが好ま、。このように、奥側のタイミングプーリには、押圧ローラを設けたので、搬送されるカードをタイミングベルトと押圧ローラとの間で挟持ことができ、上記カードリーダの奥側に排出する機構搬送することができる。

図面の簡単な説明

[0025] [図 1]本発明に係るカードリーダの構成を示す平面図である。

[図 2]図 1に示すカードリーダの C-Cから見た断面図である。

[図 3]図 1に示すカードリーダの B-Bから見た断面図である。 [図 4]搬送されるカードの平面図及び側面図である。

[図 5]従来のカードリーダの構成を示すものであり、（A)は平面断面図であり、（B)は縦断面図である。

符号の説明

[0026] 1 カードリーダ

la 揷入口

lb 排出口

4 カード

5 搬送路

8 磁気ヘッド、

9 搬送ローラ

10 伝達手段、強制排出機構

11、 12 タイミングプーリ

13 タイミングべノレ卜

14、 15 押圧ローラ

30 モータ

発明を実施するための最良の形態

[0027] 以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。

実施例 1

[0028] 図 1及び図 2に本発明を適用したカードリーダの実施形態の一例を実施の形態 1として示す。図 1は本発明に係るカードリーダの構成を示す平面図である。また、図 2は、図 1に示すカードリーダの C C線断面図であり、図 3は、図 1に示すカードリーダの D— D線断面図である。

[0029] カードリーダ 1には、図 1、 2、 3に示すように、カード 4を挿入する揷入口 laと、カード 4が搬送される搬送路 5と、カード 4をカードリーダ 1内から排出する排出口 lbが構成されている。なお、排出口 lbの図中右側下方には、キヤプチヤーボックス（図示せず）が設けられており、たとえば、使用済みカードを他人に悪用されないように、カードリーダ 1の奥側で保持できるようになつている。さらに、搬送路 5内には、カード 4上に記録されている磁気情報を読み取る磁気ヘッド 8と、カード 4上に設けられた ICチップ（図示せず）に対して電気的処理、すなわち、情報の読み出しや書き込みを行う IC 接点 18を備えた IC接点ブロック 16と、搬送ローラ 9を駆動する駆動源としてのモータ 30と、モータ 30からの回転をカードリーダ 1の揷入口 la側力も奥側まで伝達する伝達手段 10と、挿入したカード 4を搬送する搬送ローラ 9と押圧ローラ 14とが配置されている。

[0030] 本実施の形態において、図 1及び図 2に示すように、カードリーダ 1は、本体ユニット 2と、その上部に開閉自在に設けられた上部ユニット 3とから構成されている。搬送路 5は本体ユニット 2、上部ユニット 3、側板 6、 7によって囲まれて構成されている。また、図 2に示すように、上面 5aと下面 5bとで、搬送路 5に挿入されるカード 4の厚みを規制するとともに、曲がったカード 4を矯正するようにして、る。

[0031] 本体ユニット 2には、カード 4の磁気ストライプ（図 4参照）に記録された磁気情報を読み取る磁気ヘッド 8が設けられている。この磁気ヘッド 8は、カード 4に形成されている磁気ストライプの位置に対応するように、つまり、搬送路 5において挿入口 la側で、側面 5dに沿うように配置されている。さらに、磁気ヘッド 8の読み取り面 8aが下面 5b に形成されてヽる開口 5eから搬送路 5内に露呈されてヽる。

[0032] 磁気ヘッド 8の近傍には搬送ローラ 9が配置され、挿入口 laから搬送路 5に挿入されたカード 4をカードリーダ 1の奥側に搬送するようになっている。すなわち、搬送口ーラ 9は、搬送路 5の幅方向において磁気ヘッド 8と隣り合い、且つ、搬送路 5の幅方向における略中央に配置されている。搬送ローラ 9はゴムなどの弹性材力もなる略円柱状のローラ本体 9aからなり、ローラ本体 9aは軸 9bに固定され、一体的に回転するようになつている。また、搬送ローラ 9は、ローラ本体 9aの外周面の一部が搬送路 5の下面 5bに形成されている開口 5fから搬送路 5内に突出するように下面 5bの下方の側板 7に回動自在に軸支されている。さらに、搬送ローラ 9の軸 9bと上部ユニット 3に設けられているモータ 30の駆動軸とは複数のギア（ギア輪列） 20を介して連結されており、搬送ローラ 9はモータ 30の駆動力を受けて回動する。

[0033] 搬送ローラ 9に対向する位置には、押圧ローラ 14が上部ユニット 3の内部に設けられている。この押圧ローラ 14は、ゴムなどの弹性材力もなる略円柱状のローラ本体 1 4aからなつており、軸 14bに回転自在に支持されている。

[0034] 押圧ローラ 14は、その軸心が搬送ローラ 9の軸心と略平行で、且つ、ローラ本体 14 aがローラ本体 9aに対向するように配置されており、上部ユニット 3に回動自在に軸支されている。ローラ本体 14aの外周面とローラ本体 9aの外周面との距離は、カード 4 の厚みよりも小さく設定されており、これにより挿入口 laから搬送路 5に挿入された力ード 4は、ローラ本体 9aとローラ本体 14aとで挟持されるようになって!/、る。

[0035] 搬送ローラ 9の近傍には、図 1に示すように、伝達手段 10としてのタイミングプーリ 1 1が配置されている。この伝達手段 10は、モータ 30の駆動力をカードリーダ 1の奥側に伝達するものであり、本実施の形態では、挿入口 la側に配置されたタイミングブーリ 11、奥側に配置されタイミングプーリ 12、及びタイミングベルト 13と力もなつている。これらタイミングプーリ 11、 12及びタイミングベルト 13は、搬送路 5の幅方向において搬送ローラ 9を挟んで磁気ヘッド 8とは反対側に配置されている。さらに、本実施の形態では、タイミングプーリ 11、 12は、図 1に示されるタイミングプーリ 11とタイミングプーリ 12との間隔 Hのような間隔を置いて、カード 4の搬送方向に沿って図 4に示されるカード 4のカード長 Lよりも僅かに短い間隔を置いて並設されている。また、本実施の形態では、タイミングプーリ 11は、その軸が搬送ローラ 9の軸 9bと同軸上に配置されており、軸 9bにビスや接着剤などで固着されている。タイミングプーリ 12は、タイミングプーリ 11と同様の形状及び大きさを有している。また、タイミングプーリ 12は、搬送ローラ 9の軸心と略平行な軸心を有しており、カードリーダ 1の奥側 (搬送路 5の下流部）である排出口 lb近傍にぉ、て下部ユニット 2に回動自在に軸支されて、る。

[0036] このように配設されたタイミングプーリ 11、 12にはタイミングベルト 13が張架されている。タイミングベルト 13に対応するように搬送路 5の下面 5bには開口 5gが形成されており、この開口 5gからタイミングベルト 13の外周面の一部が搬送路 5内に露呈されている。また、タイミングベルト 13の外周面において、開口 5gから搬送路 5内に露呈されている露呈面 13aは、搬送路 5内に僅かに侵入している。

[0037] さらに、挿入口 la側のタイミングプーリ 11において、タイミングプーリ 11に張架され、搬送路 5に突出するタイミングベルト 13の露呈面 13aを、搬送ローラ 9の接触面 9c よりも露呈面 13aに略直交する方向で搬送路 5と同等か退避させるようにしている。換言すれば、タイミングプーリ 11に張架され、搬送路 5に突出するタイミングベルト 13の背面の位置は、搬送ローラ 9の外周であるカード 4と接触する接触面 9cの突出量とほぼ同等かそれ以下の位置になるようにしている。このため、搬送ローラ 9及び押圧口ーラ 14とで挟持されたカード 4は、タイミングベルト 13の影響を大きく受けることなぐ搬送路 5内を搬送することができるようになつている。以上のように、タイミングベルト 1 3は、カードリーダ 1の挿入口 la側と奥側 (搬送路 5の上流部と下流部）とを掛け渡し、搬送ローラ 9からタイミングプーリ 11を介して伝達される回転力力タイミングベルト 13によりカードリーダ 1の奥側に配置されたタイミングプーリ 12に確実に伝達されるようになつている。

[0038] さらに、本実施の形態では、搬送路 5に突出するタイミングベルト 13の背面の位置を、搬送ローラ 9の外周の突出量とほぼ同等とし、この場合、搬送ローラ 9の搬送速度と、タイミングプーリ 11上のタイミングベルト 13の背面の位置での搬送速度とはほぼ同じとなる。そのため、カード 4を安定して搬送することができるとともに、磁気ヘッド 8 との磁気情報の読み取り等に悪影響を与えるようなこともない。

[0039] 挿入口 la側に配置されたタイミングプーリ 11は、対向する位置に押圧ローラが設けられていないので、カードリーダ 1内に挿入されたカード 4は搬送ローラ 9と押圧ローラ 14とに挟時された後、タイミングベルト 13上に載置された状態で、奥側のタイミングプーリ 12〖こ向けて搬送される。その一方で、奥側に配置されたタイミングプーリ 12には、対向する位置に押圧ローラ 15が設けられているので、揷入口 laから挿入された力ード 4は、タイミングベルト 13を介してタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15とによって挟持されて搬送路 5の奥側に搬送されるようになって!/、る。

[0040] なお、押圧ローラ 15は、ゴムなどの弹性材力もなる略円柱状のローラ本体 15aからなり、軸 15bに回転自在に支持されている。この押圧ローラ 15は、その軸心が搬送ローラ 9の軸心と略平行で、且つ、ローラ本体 15aがタイミングベルト 13を介してタイミングプーリ 12に対向するように配置されており、側板 6に回動自在に軸支されている。また、ローラ本体 15aの外周面はタイミングベルト 13に当接しており、これによりカード 4 はローラ本体 15aとタイミングベルト 13とで挟持されるようになっている。すなわち、搬送路 5の奥側に搬送されたカード 4は、押圧ローラ 15とタイミングベルト 13との間で挟持されて、排出口 lb側に搬送されるか、または、排出口 lbの図 2中右側下方に設けられた、キヤプチヤーボックスに排出されるようになっている。

[0041] なお、タイミングプーリ 11、とタイミングプーリ 12の間隔 Hは、カード 4の搬送方向に沿ってカード 4のカード長 Lよりも僅かに短い間隔を置、て設けられて、る。なお、 JIS X6302によれば、カードの両端部から 5mmまでリード保証 (カードに磁気情報が何も記録されて、な、領域を設けて、磁気ヘッド 8によるカードに記録された磁気情報の読み出しを保証するようにしている）が必要であると定義されている。このリード保証のための領域を省いたカード 4における長さ Qを、磁気ヘッド 8の読み出し規格長 Qとする。本実施の形態では、カード乗り継ぎ間隔 H (すなわちタイミングプーリ 11と、タイミングプーリ 12との間隔）は磁気ヘッド 8の読み出し規格長 Q (図 4参照）以上、かつ、カード (規格)長 L以下に設定されている。このため、カード 4上の磁気ストライプに磁気ヘッド 8が摺動して、記録された情報の読み出しが行われている間に、カード 4が搬送ローラ 9と押圧ローラ 14による搬送から、タイミングプーリ 12と押圧ローラ 14 による搬送へ乗り継ぎする時に生じる衝撃により、上記の情報の読み出しに影響が生じることを防止することができる。また、タイミングベルト 13上をカード 4が搬送されるときには、カード 4の前端部または後端部のいずれか一方が、搬送ローラ 9と押圧口ーラ 14またはタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15との間に挟持されていることとなるので、上記 (カード乗り継ぎ）間隔 H間でカード 4がタイミングベルト 13上から落下して、搬送路 5上に滞留することを防止することができる。

[0042] 特に、本実施の形態では、磁気ヘッド 8が、カード 4を搬送させる搬送ローラ 9とほぼ同軸上に配置されており、カード 4が、（カード乗り継ぎ）間隔 H上に搬送されて、搬送ローラ 9と押圧ローラ 14による搬送力も排出口 lb側に配置されているタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15による搬送へ乗り継ぐ場合、カード 4の後端部と搬送ローラ 9との間の間隔が 5mm以下となるようにタイミングプーリ 11、 12の間隔 Hが設定されて!、るので、タイミングベルト 13によるカード 4の A方向への搬送 (カード 4が自由な状態）は、カード 4の前端部がタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15に受け渡されるまでのわず力な距離で済み、また磁気ヘッド 8の読み出し規格長 Qの区間ではカード 4の乗り継ぎは発生しない。 [0043] 次に,搬送ローラ 9を回転させる駆動源としてのモータ 30は、図 1に示すように、挿入口 laと搬送ローラ 9及び押圧ローラ 14との間で搬送路 5の上部ユニット 3内に収納されている。さらに、モータ 30の駆動軸には、複数のギア 20を介して連結されており、搬送ローラ 9はモータ 30の駆動力を受けて回動するようにして、る。

[0044] さらに、本実施の形態では、上部ユニット 3の内部にはカード 4に搭載されている IC チップ（図示省略）に対して電気的処理、すなわち、情報の読み出しや書き込みを行う IC接点ブロック 16が設けられている。 IC接点ブロック 16は、略 L字状に形成された支持部材 17と、導電性のバネ材力なる複数の IC接点 18と、支持部材 17の奥側端部に形成された度当り部 17aとから構成されている。 IC接点ブロック 16は、上部ュ- ット 3に回動可能に軸支された二組のリンク機構 19により、搬送されるカード 5に接近離反するようになっている。度当り部 17aは、その先端が搬送路 5に突出しており、力ード 4の先端と当接可能となっている。この度当たり部 17aにカード 4が当接した後は、カード 4が搬送路 5のさらに奥側へ搬送されるとともに、リンク機構 19の回動によつて IC接点ブロック 16が搬送路 5に接近する方向に移動するように設けられて、る（図 2において点線部分参照)。また、カード 4を排出口 lbから排出する際、この IC接点ブロック 16は、図示していないが、度当り部 17aの先端力カード 4の搬送の邪魔にならな、程度、搬送路 5から離反するようになって、る。

[0045] 次に、上記構成によるカード 4の取り込み動作について説明する。先ず、カード 4が挿入口 laから挿入され、揷入口 la近傍のフォトセンサ Cによってカード 4が検知されると、カード 4をカードリーダ 1の奥側に搬送する方向（図 1において A方向）に、モータ 30及び搬送ローラ 9が回転を開始する。挿入口 laから挿入されたカード 4の先端力 Sローラ本体 9aの外周面とローラ本体 14aの外周面との間に差し込まれると、カード 4は搬送ローラ 9の回転力を受けて搬送路 5内に取り込まれる。カード 4は、搬送ローラ 9と押圧ローラ 14との間で挟持されながら、搬送路 5を搬送されている間に磁気へッド 8によって磁気ストライプ上に記録されている磁気情報が読み取られる。カード 4 が搬送ローラ 9の A方向への回転力によってさらに搬送路 5の奥側に搬送されると、やがてカード 4の先端が IC接点ブロック 16の度当り部 17aに接触する。カード 4の先端が度当り部 17aに接触して、さらにカードリーダ 1の奥側に向けて搬送されると、度当り部 17aが A方向に押し込まれ、リンク機構 19が図中反時計周り方向に回転するとともに IC接点ブロック 16搬送路 5に接近する方向に移動し、 IC接点 18がカード 4の I Cチップの入出力部に当接する。そして、モータ 30及び搬送ローラ 9の回転が停止し、これにより IC接点ブロック 16によって ICチップに格納されている情報が読み取られる。または、情報が更新される。所定の処理が行われた後、カード 4を挿入口 la側に搬送する方向（図 1において B方向）に、モータ 30及び搬送ローラ 9が回転し、カード 4は搬送路 5内から挿入口 laに向けて排出される。

[0046] 次に、磁気ヘッド 5によって読み取られた磁気情報と IC接点ブロック 16によって読み取られた情報とに基づいてカード 4が使用済みカードであると識別された場合について説明する。この場合には、カード 4は、挿入口 laから排出されず、カードリーダ 1 の奥側に設けられた排出口 lbから排出される。そこで、カード 4が使用済みカードであると識別されると、モータ 30及び搬送ローラ 9は A方向に搬送するように回転する。このとき、搬送ローラ 9のローラ本体 9aが支持されている軸 9bには、伝達手段 10のタイミングプーリ 11が固定されているので、同じ方向に回転する。そのため、タイミングプーリ 11に係合して、るタイミングベルト 13を介して、その回転は搬送路 5の奥側に配置されて、るタイミングプーリ 12に伝達される。搬送ローラ 9と押圧ローラ 14との間に挟持されながら搬送路 5上を搬送されているカード 4の先端は、タイミングベルト 13 を介してタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15との間に差し込まれる。搬送ローラ 9の A 方向への回転がさらに進むと、カード 4の後端は搬送ローラ 9と押圧ローラ 14との挟持から離れ、カード 4の先端がタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15との間に挟持されながら、さらにカードリーダ 1の奥側に搬送される。その後、搬送ローラ 9の A方向への回転がさらに進むと、やがてカード 4は排出口 lbからこの排出口 lbまたは、排出口 1 bの右下方に位置するキヤプチヤーボックスなどの排出手段に排出される。なお、力ード 4を排出口 lbから排出する際、 IC接点ブロック 16はその度当り部 17aの先端がカード 4の搬送を邪魔しな、ように搬送路 5から退避して、る。

[0047] (実施の形態 1の効果）

本実施の形態では、カードリーダ 1は、モータ 30の駆動力を受けて回転し、挿入口 laから挿入されたカード 4を搬送する搬送ローラ 9及び押圧ローラ 14を備えており、この搬送ローラ 9及び押圧ローラ 14をカード 4が搬送される搬送路 5の挿入口 la側に配置するとともに、モータ 30の駆動力をカードリーダ 1の奥側に伝達する伝達手段 1 0を構成するタイミングプーリ 11 , 12とタイミングベルト 13を搬送路 5内に設けて、る。このように、カード 4を搬送する搬送路 5内に、タイミングプーリ 11、 12及びタイミングベルト 13を配置したので、カードリーダ 1を小型化することができる。さらに、これらタイミングプーリ 11、 12及びタイミングベルト 13によって、この搬送ローラ 9を駆動するモータ 30の駆動力をカードリーダ 1の奥側に伝達することができるので、カード 4をさらにカードリーダ 1の奥側に搬送することができる。また、カード 4が使用済みカードであると識別された場合にはカード 4を排出口 lb側に搬送し、排出口 lbの図 2中右側下方に設けられた、キヤプチヤーボックスに排出することができる。

[0048] また、カードリーダ 1は、カード 4を搬送する搬送ローラ 9及び押圧ローラ 14は、磁気ヘッド 8の近傍であって、かつ、搬送路 5の幅方向におけるほぼ中央に配置されているので、搬送速度を一定にでき、安定した磁気情報の読取り等がおこなうことができる。

[0049] さらに、カード 4を搬送する搬送ローラ 9は、磁気ヘッド 8の近傍であって、かつ、搬送路 5の幅方向におけるほぼ中央に配置されているので、蛇行を生じることなくカード 4を搬送することができ、安定した磁気情報の読取りが行なうことができる。また、伝達手段は、カード搬送には影響しない位置に配置することができる。

[0050] また、カードリーダ 1において、挿入口 la側に対応しているタイミングプーリ 11は搬送ローラ 9と同軸上に配置されているので、搬送ローラ 9とタイミングベルト 13での力ード搬送速度差を低減できるため、安定したカード搬送と磁気情報の読取りが行なうことができる。また、搬送ローラ 9とタイミングプーリ 11とを連結する連結部材が不要となるので、部品点数の削減を図ることができる。

[0051] さらに、搬送路 5の奥側に配置されているタイミングプーリ 12には、搬送中のカード 4をタイミングベルト 13に向けて押圧する押圧ローラ 15が設けられてヽるので、搬送されるカード 4を、タイミングベルト 13を介してタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15との間で挟持して、カード 4をカードリーダ 1の奥側に向けて確実に搬送することができる [0052] さらに、タイミングベルト 13の露呈面 13aを、搬送ローラ 9の接触面 9cよりも露呈面 1 3aに略直交する方向で搬送路 5と同等か退避させるようにしたので、搬送ローラ 9の回転力がカード 4の搬送に寄与しているときにタイミングベルト 13の駆動力がカード 4 に対して与える影響を小さくすることができ、磁気ヘッド 8による磁気情報の読み取り、あるいは磁気ヘッド 8のカード 4に対しての書き込みを安定して行うことができる。

[0053] (変形例）

なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、伝達手段 10は、タイミングプーリ 11、 12及びタイミングベルト 13に限定されるものではなぐこれ以外の伝達手段であってもよい。

[0054] また、上記実施形態では、タイミングプーリ 11と搬送ローラ 9とを同軸上に配置した力必ずしも同軸上に配置する必要はなぐタイミングプーリ 11の軸心と搬送ローラ 9 の軸心とが略平行に配置されていれば良ぐこの場合、タイミングプーリ 11の軸と搬送ローラ 9の軸 9bとをギアなどの連結部材を介して連結して、搬送ローラ 9の回転力をタイミングプーリ 11に伝達するようにすれば良い。なお、搬送ローラ 9の軸 9bとタイミングプーリ 11の軸との距離はできるだけ短く設定することが好ま U、。これにより搬送ローラ 9の回転力をタイミングプーリ 11に伝達する伝達手段 10の小型化を図ることができる。

[0055] 上記実施形態では、タイミングプーリ 11を搬送ローラ 9の軸 9bに固着し、タイミングプーリ 11の回転と搬送ローラ 9の回転とが同期するようにしたが、搬送ローラ 9の回転周期とタイミングプーリ 11の回転周期とが異なるように設定しても良い。この場合、搬送ローラ 9の回転力を互いに歯数の異なる複数のギアを介してタイミングプーリ 11に伝達すれば良い。

[0056] 上記実施形態では、タイミングプーリ 11とタイミングプーリ 12との間隔（図 1矢印 H) がカード長（図 4矢印 L)よりも短くなるように設定されて!、るが、タイミングプーリ 11とタイミングプーリ 12との間隔 Hをカード長 Lよりも長く設定し、カード 4の搬送距離を伸ばしても良い。この場合、カード長 Lよりも短い区間ごとにタイミングベルト 13の露呈面 1 3aに対向するように押圧ローラを設ければ良い。さらに、タイミングベルト 13の内周面にローラを宛がつてタイミングベルト 13の張力を高めることが好ましい。

[0057] また、排出口 lbから排出されるカード 4を使用済みカードとした力これに限ることなぐ挿入口 laから排出させたくないカードや、カードユーザがカードを取り忘れた場合にカードを回収するためのキヤプチヤーボックスなどの回収手段であってもよい。さらに、排出口 lb側にカード発行装置を設け、新しいカードを排出口 lbからカードリーダ 1内に挿入するようにしてもょ、。

[0058] 上記実施形態では、磁気ヘッド 8と IC接点ブロック 16の両方が搭載されたカードリーダ 1を採用して、るが、磁気ヘッド 8と IC接点ブロック 16との!/、ずれか一方のみが搭載されたカードリーダであっても良ぐカードを搬送する機能を有するカードリーダであれば本発明を適用することができる。

実施例 2

[0059] 次に、カードリーダ 1の揷入口 laに変形したカードや汚れのひどいカード、規格サイズ力外れたカードが挿入され、搬送路 5内に滞留してしまったときに強制的に排出させる強制排出機構について、説明する。

[0060] なお、ここでは、上述した実施の形態 1に示す伝達手段 10を強制排出機構 10として説明し、上記の第 1の実施例と同じ部分についての説明及び図示は省略する。

[0061] 具体的には、本実施の形態における強制排出機構 10は、図 1に示す実施の形態 1 における伝達手段の構成である。すなわち、タイミングプーリ 11、タイミングプーリ 12 、及びタイミングベルト 13とを主な構成としている。

[0062] 強制排出機構 10は、図 1に示すように、挿入口 la側に配置されたタイミングプーリ 1 1、奥側に配置されタイミングプーリ 12、及びタイミングベルト 13と力もなつている。さらに、タイミングプーリ 11は、搬送ローラ 9が固定されている軸 9bに固定されており、軸 9bには、駆動源としてのモータ 30の駆動軸が複数のギア（ギア輪列） 20を介して連結されている。これにより、タイミングプーリ 11は、モータ 30の駆動力を受けて回動するようになっている。

[0063] 第 2の実施例において、タイミングベルト 13は、その背面が滞留したカード 4を確実に搬送路 5の奥側に搬送するために、ある程度の摩擦抵抗を有する材質であることが良ぐ本実施の形態では、タイミングベルト 13はゴム製となっている力タイミングベルト 13は、ゴム製に限定されるものではなくカード 4の材質に対して摩擦抵抗を有する材質であればよい。また、本実施の形態では、図示しないが搬送路 5に突出するタイミングベルト 13の露呈面 13aを、搬送ローラ 9の接触面 9cよりも露呈面 13aに略直交する方向で搬送路 5と同等かわずかに突出させるようにしている。この場合、搬送中に落下したカード 4力タイミングベルト 13上に載置されやすヽようになってヽる。

[0064] (カードの強制排出の動作）

図 4に示すように、搬送されるカードが変形したカードや汚れのひどいカード、規格サィズから外れたカード C2 (図 4参照）である場合、そのカードがカードリーダ 1に挿入されると、搬送路 5内にカードが滞留する、いわゆるカードジャムを起こす場合が生じる。すなわち、挿入口 laから挿入された上記カードの後端が搬送ローラ 9と押圧ローラ 14との挟持力も離れた後、カードの先端がタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15との間に挟持されない場合、上記カードが搬送路 5内に滞留することがある。しかし、強制排出機構 10にはモータ 30の駆動力（回転）が伝達されているので、滞留したカード 4 (すなわちタイミングベルト 13の上に落下したカード）は、タイミングベルト 13とともにモータ 30及びタイミングベルト 13の回転方向に移動する。その後、カード 4の先端力回転方向側奥 (A方向）にあるタイミングプーリ 12と押圧ローラ 15との間に挟持され、排出口 lbから排出される。なお、モータ 30の回転方向を挿入口 la側（B方向）に反転してもよぐ滞留したカード 4を搬送ローラ 9と押圧ローラ 14との間に挟持させて、挿入口 laから排出するようにしてもょ、。

[0065] (実施の形態 2の効果）

本実施の形態では、カードリーダ 1は、カード 4が搬送路 5内に滞留したときに、カード 4を強制排出する強制排出機構 10をカード 4の搬送方向に沿って設け、強制排出機構 10は、モータ 30の駆動力が伝達される一対のタイミングプーリ 11、 12と、これらのタイミングプーリ 11、 12に張架されて、るタイミングベルト 13とからなって!/、るので、新たに強制排出機構 10を駆動するための駆動源を必要とせず、強制排出機構 10 を動作させることができ、カードリーダ 1の小型化や低廉ィ匕を図ることができる。

[0066] さらに、強制排出機構 10は、搬送ローラ 9を駆動するモータ 30の駆動力が伝達されているので、変形したカードや汚れのひどいカード、規格サイズから外れたカード C2が挿入されて、搬送中にカード 4が搬送ローラ 9から外れた場合、外れたカードはタイミングベルト 13上に載つてモータ 30及びタイミングベルト 13の回転方向に移動する。このため、カード 4が搬送路 5上に滞留することを低減することができる。

[0067] さらに、カード 4を搬送する搬送ローラ 9は、磁気ヘッド 8の近傍であって、かつ、搬送路 5の幅方向におけるほぼ中央に配置されているので、蛇行を生じることなくカード 4を搬送することができ、磁気ヘッド 8による安定した磁気情報の読取りを行なうことができる。また、強制排出機構 10は、カード搬送には影響しない位置に配置することができる。

[0068] また、強制排出機構 10を構成する一対のタイミングプーリ 11、 12は挿入口 la側と排出口 lb側とに配置され、挿入口 la側に配置されているタイミングプーリ 11は搬送ローラ 9と同軸上に配置されているので、搬送ローラ 9とタイミングプーリ 11でのカード搬送速度差を低減できるため、安定したカード搬送と磁気情報の読取りができ、同時に強制排出機構 10が動作していても、カード搬送には影響しない。また、搬送ローラ 9とタイミングプーリ 11とを連結する連結部材が不要となるので、部品点数の削減を図ることができる。

Claims

請求の範囲

[1] 駆動源の駆動力を受けて回転し、挿入口から挿入されたカードを搬送する搬送口ーラを備えたカードリーダにおいて、

前記搬送ローラを前記カードが搬送される搬送路の前記挿入口側に配置するとともに、前記駆動源の駆動力を前記カードリーダの奥側に伝達する伝達手段を前記搬送路内に設けたことを特徴とするカードリーダ。

[2] 前記カードの磁気情報を読み取る磁気ヘッドを前記挿入口近傍に備え、

前記搬送ローラは、前記磁気ヘッドの近傍で、且つ、前記搬送路の幅方向における略中央に配置されており、前記伝達手段は、前記搬送路の幅方向において前記搬送ローラを挟んで前記磁気ヘッドとは反対側に配置されていることを特徴とする請求項 1記載のカードリーダ。

[3] 前記伝達手段は、タイミングプーリとタイミングベルトからなり、前記搬送ローラの軸心と略平行な軸心を有する前記タイミングプーリが前記挿入口側と前記奥側とのそれぞれに対応した状態で前記カードの搬送方向に沿って並設されており、これらのタイミングプーリに前記タイミングベルトが張架されてヽることを特徴とする請求項 1または 2記載のカードリーダ。

[4] 前記挿入口側に対応している前記タイミングプーリは前記搬送ローラと同軸上に配置されていることを特徴とする請求項 3記載のカードリーダ。

[5] 前記奥側に対応している前記タイミングプーリには、搬送中の前記カードを前記タイミングベルトに向けて押圧する押圧ローラが設けられていることを特徴とする請求項

1ないし 4のいずれ力 1つに記載のカードリーダ。

[6] 前記一対のタイミングプーリの一方には、前記駆動源の駆動力が伝達され、前記力ードが前記搬送路内に滞留したときに、前記カードを強制排出するようにしたことを特徴とする請求項 3記載のカードリーダ。

[7] 前記搬送ローラは、前記磁気ヘッドの近傍で、且つ、前記搬送路の幅方向における略中央に配置されており、前記カードを強制排出する強制排出機構が、前記搬送路の幅方向にお!ヽて前記搬送ローラを挟んで前記磁気ヘッドとは反対側に配置されていることを特徴とする請求項 6記載のカードリーダ。前記一対のタイミングプーリは前記挿入口側と前記奥側とに配置され、前記挿入口側に配置したタイミングプーリは前記搬送ローラと同軸上に配置されていることを特徴とする請求項 7記載のカードリーダ。

前記奥側に対応している前記タイミングプーリには、搬送中の前記カードを前記タイミングベルトに向けて押圧する押圧ローラが設けられていることを特徴とする請求項 6な!、し 8の!、ずれかに記載のカードリーダ。