WO2007010720A1

WO2007010720A1 - 漏れ検査方法および漏れ検査装置

Info

Publication number: WO2007010720A1
Application number: PCT/JP2006/312945
Authority: WO
Inventors: Daisuke Watanabe; Keishi Kuwayama; Naomasa Tsuda
Original assignee: Kayaba Industry Co., Ltd.
Priority date: 2005-07-19
Filing date: 2006-06-22
Publication date: 2007-01-25

Abstract

シリンダ (1) のクロージング加工で閉塞されたボトム (1a) の気密性を判定する。ボトム (1a) に弾性材による円筒形状のシール部材 (11) の一端を密着させ、シール部材 (11) の中空部 (11a) に形成される気密空間に圧縮ガスを供給する。圧縮ガスの気密空間への供給量の変化あるいは圧縮ガスの気密空間への供給後の気密空間の圧力変化をモニタリングすることで、ボトム (1a) のピンホールの有無を判定する。

Description

明細書

漏れ検査方法および漏れ検査装置発明の所属分野この発明は、油圧緩衝器などに用いる、ボトムをクロージング加工で閉塞したシリンダの漏れ検査に関する。発明の背景日本国特許庁が 200 年に発行した JP2002-195330Aは、シリンダのボトムをクロ一ジング加工により閉塞し、シリンダボトムと車軸とをナックルブラケッ卜で結合した、車両用の油圧緩衝器を開示している。

クロージング加工によりボトムを閉塞したシリンダにおいては、ボトムにピンホールが形成されやすく、製品の出荷前にポトムの気密性が完全に保たれていることを確認するための漏れ検査を行なう必要がある。

シリンダの漏れ検査に関連して、日本国特許庁が 2004 年に発行した JP 2004- 052983 Aはシリンダに挿入されたピストンロッドの軸受部分の作動油の漏れを検査する方法を開示している。発明の概要この従来 ίのの対象はピストンロッドと軸受との摺動部の作動油の漏れであり、ピストンロッドと軸受との摺動部に関しては気密性は要求されない。

一方、作動油を含めて液体は表面張力を有するため、気体が通過可能な隙間であって 5 一 2 - も、液体は通過できないことがある。そのため、気密性を要する部位に関しては、液体を用いて漏れ検査を行なうことはできない。つまり、クロージング加工したシリンダポトムの漏れ検査に、 JP 2004-052983 Aの漏れ検查方法を適用しても、気体の漏れまでは検査できない。

この発明の目的は、したがって、クロージング加工したシリンダボトム、の気体の漏れ検査に適した検査方法と装置を提供することである。

以上の目的を達成するために、この発明は、クロージング加工で閉塞されたシリンダのボトム、の気密性を検査する漏れ検査方法において、ボトムの外周に臨む気密空間を形成し、気密空間に外部から圧縮ガスを供給し、圧縮ガスの気密空間への供給量の変化あるいは圧縮ガスの気密空間への供給後の気密空間の圧力変化をモニタリングすることで、ボトムの気密性を判定している。

この発明はまた、クロージング加工で閉塞されたシリンダのボトム、の気密性を検査する漏れ検查装置において、ボトムの外周に臨む気密空間を形成する部材と、気密空間に外部から圧縮ガスを供給する装置と、圧縮ガスの気密空間への供給量の変化あるいは圧縮ガスの気密空間への供給後の気密空間の圧力変化をモニタリングする装置と、を備えている。

この発明の詳細並びに他の特徴や利点は、明細書の以降の記載の中で説明されるとともに、添付された図面に示される。図面の簡単な説明図 1はこの発明による漏れ検査装置とシリンダの縦断面図である。好ましい実施例の説明図面の図 1 を参照すると、シリンダ 1 は一端にクロージング加工で閉塞されたポトム laを、もう一端にへッド lbを備える。

漏れ検査装置は、ボトム laを上向きにした状態でシリンダ 1を、アツパメンバー 32 とロワメンバ一 31とで上下方向から挟持するクランプ 30を備える。

アツパメンバ一 32 とボトム la との間にはボトム laの外周の中心部を外界から遮断するための遮断部 10が設けられる。

遮断部 10は、ボトム laに当接するホルダ 12と、ホルダ 12の中心に穿った孔部 12cに嵌合する円筒形状のシール部材 1 1 と、ホルダ 12 とアツパメンバー 32との間に介在する押圧部材 13とを備える。シール部材 1 1 は弾性材、好ましくはゴム材、さらに好ましくはゥレ夕ンゴム系の材料で構成される。

ホルダ 12の中心には孔部 12cの上方に径の大きな孔部 12bが形成され、孔部 12b の上方にはさらに径の大きな孔部 12aが形成される。押圧部材 13は孔部 12aに嵌合する大径部と、孔部 12b に嵌合する小径部とを備える。シール部材 13 の上端は、孔部 12cから孔部 12b内に僅かに突出する。

押圧部材 13の下端は孔部 12b内でシール部材 11の上端に当接し、孔部 12aから上方に突出する押圧部材 13の上端はアツパメンバー 32に当接する。

押圧部材 13の中心には上下方向の貫通孔 15が形成される。貫通孔 15はシール部材 11 の中空部 11a と圧縮空気供給装置 20 とを接続する。中空部 11a と貫通孔 15 とが構成するスペースの気密性を保っために、押圧部材 13とホルダ 12 の間にはシールリング 14が介装される。

このようにして、アツパメンバー 32とロワメンバー 31からなるクランプ 30の間には、シリンダ 1と遮断部 10とが挟持される。クランプ 30のクランプ力により、押圧部材 13はホルダ 12に侵入し、先端でシール部材 1 1 を下向きに押圧する。この押圧力により、弾性材で構成されたシール部材 11は下端をシリンダ 1のボトム laに隙間なく密着する。 PC漏嶋 12945

- 4 - この状態で、圧縮空気供給装置 20 から圧縮空気をアツパメンバー 32 と貫通孔 15 を介してシール部材 1 1 の中空部 1 1aに供給する。図では詳細な構造が省略されているが、圧縮空気供給装置 20から貫通孔に至る空気の通路は密閉されている。

圧縮空気供給装置 20は中空部 11aの圧力を検出する圧力センサを備える。

この漏れ検出装置においては、所定のクランプ力でクランプ 30がシリンダ 1 と遮断部 10とをクランプした状態で、所定の圧力となるまで圧縮空気供給装置 20が中空部 11aに圧縮空気を供給した後、空気の供給を遮断した状態で圧力センサが中空部 11a の圧力変化をモニターすることで、ボトム laにシリンダ 1の内外を貫通するピンホールがあるかどうかを判定する。

あるいは、圧縮空気供給装置 20 からの圧縮空気の供給を遮断せずに、中空部 1 1a に一定の圧力が負荷されるように圧縮空気供給装置 20を制御しつつ、圧縮空気供給装置 20の圧縮空気の供給流量を流量センサを用いてモニターすることでも、こうしたピンホールの有無を判定することができる。

以上の圧力は流量のモニタリングのために圧縮空気供給装置 20はモニター 20aを備える。モニター 20aは中空部 11aの圧力変化または圧縮空気の供給流量を表示する機能を備える。

クロージング加工されたボトム laを備えたシリンダ 1においてはボトム laの軸心部分に特にピンホールが形成されやすい。この漏れ検出装置を用いることで、そのようなピンホールの有無を容易に判定することができる。

この漏れ検出装置においては、漏れを判定するための流体として圧縮空気を用いているので、液体を利用して漏れの検出を行なう場合と比べてより小さな径のピンホールの存在の有無を判定することができる。この漏れ検出装置においては、圧縮空気の代わりにいかなるガスを用いることも可能である。また、この発明は圧縮空気供給装置 20 の構成には依存しない。 2006/312945 一 5 - シール部材 11 はホルダ 12に挿入されているので、容易に交換可能である。また、シール部材 11の壁厚をポトム laの形状や寸法に応じて任意に変更可能である。

この漏れ検出装置は、シール部材 11 をボトム laに密着させて検査を行なう構造のため、さまざまな径のシリンダのクロージング加工されたボトムのピンホールの有無を検出可能である。

さらに、クランプ 30のアツパメンバー 32とロワメンバ一 31の間隔を可変とすることで、異なる長さのシリンダについてボトムの気密性を検査することが可能である。

2005年 7月 19 日を出願日とする日本国における特願 2005-207980号と 2006年 6月 6日を出願日とする日本国における特願 2006-156863号、の内容をここに引用により合体する。

以上のように、この発明を特定の実施例を通じて説明して来たが、この発明は上記の各実施例に限定されるものではない。当業者にとっては、クレームの技術範囲でこれらの実施例にさよざまな修正あるいは変更を加えることが可能である。適用産業分野以上のように、この発明はクロージング加工したシリンダのボトムの気密性を簡易かつ精度良く検査することを可能にする。したがって、この発明、クロージング加工のシリンダボトムを良く用いるショックァブソーバの気密性の検査に適用することで特に好ましい効果が得られる。

この発明の実施例が包含する排他的性質あるいは特長は以下のようにクレームされる。

Claims

請求の範囲

1. クロージング加工で閉塞されたシリンダ（1) のボトム（la)、の気密性を検査する漏れ検査方法において：

ボトム（la)の外周に臨む気密空間を形成し；

気密空間に外部から圧縮ガスを供給し；

圧縮ガスの気密空間への供給量の変化あるいは圧縮ガスの気密空間への供給後の気密空間の圧力変化をモニタリングすることで、ボトム（la)の気密性を判定する。

2. クレーム 1 の漏れ検査方法において、気密空間はボトム a) の中心部の外周に形成される。

3. クロージング加工で閉塞されたシリンダ（2)のポトム（la)、の気密性を検查する漏れ検査装置において：

ボトム a)の外周に臨む気密空間を形成する部材（11)と；

気密空間に外部から圧縮ガスを供給する装置（20)と；

圧縮ガスの気密空間への供給量の変化あるいは圧縮ガスの気密空間への供給後の気密空間の圧力変化をモニタリングする装置（20a)と、を備える。

4. クレーム 3の漏れ検査装置において、気密空間はボトム（la) の中心部の外周に形成される。

5. クレーム 3 または 4の漏れ検査装置において、気密空間の形成部材は弾性材で構成されたシール部材 1)を備える。

6. クレーム 5の漏れ検査装置において、シール部材（1 1) は弾性材による両端を開口した円筒形状の部材であり、気密空間の形成部材は、シール部材（1 1) を収装する孔部 (12c)を形成したホルダ（12) と、孔部（12c)からシ一ル部材 1)の一端を押し出してボトム（la) に密着させる押圧部材（13) と、を備え、気密空間はボトム（la) に密着したシール部材（11)の中空部（11a)に形成される。