WO2006109746A1 - 電動ステープラ - Google Patents

Abstract

  ベースフレームに対して上下反転可能なドライバユニットにスライドフレームを装着する。スライドフレームに設けたガイドピンを、ベースフレームに形成したカム板部の凹部へ係合させる。ドライバユニットの固定解除ハンドルを操作するとレバーがスライドフレームを押してスライドフレームをスライドさせ、ガイドピンが凹部から外れてドライバユニットを回転することができる。ドライバユニットを正立状態に固定したときは、ガイドピンがスイッチ開閉レバーを押していて検出スイッチがオンしており、電動ステープラは起動可能となっている。ドライバユニットを回転させると、スイッチ開閉レバーはガイドピンによる押圧を解除され、検出スイッチがオフして電源が遮断される。

Description

明 細 書

電動ステープラ

技術分野

[0001] この発明は、電動ステープラに関するものであり、特に、ドライバ機構部を上下反転 させてステープルカートリッジを装填する構造の電動ステープラの安全装置に関する ものである。

背景技術

[0002] モータ或いはソレノイドなどによって駆動される電動ステープラは、ステープルカ一 トリッジを交換する際やジャミングしたステーブルを除去する際などに、ドライバ駆動 機構が誤って起動すると危険であるので、カートリッジ交換時に電源を遮断する安全 装置を備えている。

[0003] 電動ステープラの上面カバーに設けたピンや突起などとシャーシ側に設けたマイク ロスイッチなどの検出スィッチとによって構成された安全装置では、ステープルカート リッジを交換する際に、上面カバーを取外すと、上面カバーに設けた突起が検出スィ ツチ力 離れることにより、検出スィッチがオフして電源が遮断され、カートリッジ交換 時などに誤操作や振動などによって電動ステープラが起動することがないようにして いる。特開平 08- 183007は、ドアスィッチを備え、ステープルカートリッジ交換後にドア スィッチが閉じられたことを検知して初期化動作を実行する電動ステープラを開示す る。

[0004] 電動ステープラ及びステープルカートリッジの構造は多様であって、例えば、機構 部の設計上の理由ゃステープルカートリッジの形状などの理由によって、クリンチヤ の上側に配置されるドライバ部の下面側力 ドライバ部内ヘステープルカートリッジを 装填するようにしたものがある。

[0005] ドライバ部の下面は、ベースフレーム側に配置されたクリンチヤに対向しているので 、上記のようにドライバ部の下面側でステープルカートリッジを着脱する場合は、ドラ ィバ部を一つのユニットとしてベース部に対し回転可能とし、ドライバユニットを反転し てその下面を上に向け、その状態でドライバユニットへ上方からステープルカートリツ ジを着脱する構成として 、る。

[0006] このような構成の電動ステープラに従来の安全機構を適用すると、上面カバー等の スィッチ開閉部材を取外したりスィッチを手動で閉じたりして電源を遮断し、ドライバ ユニットを反転させた後に、ステープルカートリッジを交換することになり、交換後も上 記の手順を逆におこなって初期状態へ戻さなければならず、手間がかかる。

発明の開示

[0007] 本発明の一または一以上の実施例は、ドライバ反転式の電動ステープラにおける カートリッジ交換の手間を軽減して操作性を向上した電動ステープラの安全装置を 提供する。

[0008] 本発明の一または一以上の実施例によれば、ベースフレーム上にドライバユニット を上下反転可能に取付け、ドライバユニットを上下反転してドライバユニット内へステ 一プルカートリッジを装填又は交換するように構成した電動ステープラは、ドライバュ ニットを正立姿勢と上下反転姿勢とで固定するロック機構と、ロック機構と連動して正 立姿勢と正立姿勢以外とでオンオフが切替わる検出スィッチとを備える。電動ステー ブラは、検出スィッチの状態に応じてドライバユニットが正立姿勢のときに起動可能と なり、正立姿勢以外では起動禁止とされる。

[0009] また、本発明の一または一以上の実施例によれば、上記ロック機構は、ドライバュニ ットに設けた可動ピン或いは可動爪と、ベースフレームに形成した凹部等の係合部と を備える。ドライバユニットを正立姿勢に固定したときに、上記ロック機構の可動ピン 或いは可動爪がベースフレーム側の係合部へ係合するとともに、上記検出スィッチを 押して検出スィッチがオンなる。

[0010] 本発明の一または一以上の実施例の電動ステープラにおいては、ステープルカ一 トリッジを装填又は交換する際にドライバユニットを正立姿勢力 動かすと自動的に検 出スィッチが切替わって起動禁止となり、ドライバユニットを正立姿勢に固定したとき に起動禁止が解除される。このため、別途安全スィッチなどを操作する必要がなぐ 取扱 、が簡単で安全性が高 、ものである。

[0011] その他の特徴および効果は、実施例の記載および添付のクレームより明白である。

図面の簡単な説明 [0012] [図 1]本発明の典型的な実施例に係る電動ステープラの正面側斜視図。

[図 2]図 1の電動ステープラの背面側斜視図。

[図 3]図 1の電動ステープラのドライバユニットを反転させた状態の正面側斜視図。

[図 4]図 1の電動ステープラのドライバユニットを反転させた状態の背面側斜視図。

[図 5]図 1の電動ステープラのシャーシ側面図。

[図 6]図 1の電動ステープラのベースフレームの側面図

[図 7]図 1の電動ステープラのドライバユニットの側面図

[図 8]ドライバユニット反転動作を示す電動ステープラのシャーシ側面図。

[図 9]ドライバユニット反転動作を示す電動ステープラのシャーシ側面図。

[図 10]ドライバユニット反転動作を示す電動ステープラのシャーシ側面図。

符号の説明

[0013] 1電動ステープラ

2ベースフレーム

3ドライノユニット

7固定解除ハンドル

8カム板咅

8a, 8b凹部

9検出スィッチ

10スィッチ開閉レバー

11主フレーム（3)

11cガイド溝

12スライドフレーム（3)

13a, 13b ガイドピン

14 レノ一

15引張りコイルパネ

Cステープノレカートリッジ

発明を実施するための最良の形態

[0014] 以下、図面を参照して、本発明の典型的な実施例について説明する。 [0015] 図 1は電動ステープラ 1の正面側の斜視図、図 2は背面側の斜視図である。電動ス テープラ 1はベースフレーム 2とその上方に配置されたドライバユニット 3とからなり、ベ 一スフレーム 2とドライバユニット 3にはそれぞれプラスチック製のカバー 4,5が装着さ れていて、ベースフレーム 2の左右両側の垂直側板部 2bにドライバユニット 3が回転可 能に支持されている。

[0016] 図 1に示すベースフレーム 2とドライバユニット 3との正面側の間隙に紙を挿し込めば 、ベースフレーム 2に設けられている紙挿入検出スィッチ（図示せず）が紙に押されて 、ドライバユニット 3内のドライバ機構（図示せず）が起動し、ドライバがステーブルを下 方へ射出し、紙を貫通したステープルはベースフレーム 2内のクリンチヤ 6によって折 り曲げられて紙が綴じられる。

[0017] ドライバユニット 3内には、ステープルを収容したステープルマガジンが装填され、ス テーブルを使 、切った場合ゃステーブル詰まりが起こった場合は、ドライバユニット 3 の背面にある固定解除ノヽンドル 7を上に引いて前方へ回し、ドライバユニット 3を上下 反転することにより、ステーブルマガジンの交換や詰まったステーブルを除去すること ができる。

[0018] 図 3及び図 4にドライバユニット 3を回転して上下反転した状態を示す。図 3は正面側 力も見た斜視図、図 4は背面側の斜視図である。 Cはドライバユニット 3のカートリッジ 室へ装填されて ヽるステープルカートリッジであり、背面下端近傍（図 3にお ヽては前 面側上端近傍）にタブノヽンドル C1が設けられていて、同図に示す上下反転姿勢でタ ブハンドル C1を前斜め上方向へ引いてカートリッジ室から取出すことができる。

[0019] 図 5は、電動ステープラ 1のベースフレーム 2とドライバユニット 3とからプラスチック製 のカバー 4,5を取り外したシャーシ状態の側面図であって、図 6はベースフレーム 2の 側面図、図 7はドライバユニット 3の側面図であり、ドライバ機構部やクリンチヤ機構部 、モータなどは省略してフレーム部分のみを示して!/、る。

[0020] ベースフレーム 2は底板部 2aの左右（図 5、 6において紙面の表裏方向）に側板部 2 bが立上がっていて、左右の側板部 2bに設けた軸穴 2cに軸（図示せず)を挿通してド ライバユニット 3を支持する。軸穴 2cの上方縁部は軸穴 2cを中心とする半円形となつ ており、この半円形縁部のカム板部 8の前後二箇所に凹部 8a,8bを形成している。カム 板部 8の凹部 8a,8bは、後述するドライバユニット 3のガイドピンを係合させてドライバュ ニット 3を固定するためのもので、凹部 8a,8bは軸穴 2cの中心を通る水平線上に位置 している。

[0021] 図 6において手前側の側板部 2bには、検出スィッチ 9とスィッチ開閉レバー 10が取り 付けられており、制御回路の信号入力端子へ接続するか、または電源回路に挿入し た検出スィッチ 9をスィッチ開閉レバー 10の下端部にて開閉するように構成している。 スィッチ開閉レバー 10は、パネ（図示せず）によって検出スィッチ 9の検出レバー 9aか ら離れる方向に付勢されていて、スィッチ開閉レバー 10の上端部はカム板部 8の前側 の凹部 8aに重なっている。

[0022] 図 7に示すドライバユニット 3は、主フレーム 11とスライドフレーム 12を有しており、主 フレーム 11の左右の側板部 11aの前後中間位置に軸穴 l ibが形成されていて、軸穴 1 lbの前後に前後方向へ長い一対のガイド溝 11cが形成されている。一対のガイド溝 1 lcにはスライドフレーム 12に設けた前後一対のガイドピン 13a,13bがそれぞれ係合し て!、て、スライドフレーム 12は前後へ水平にスライドすることができる。

[0023] 主フレーム 11の側板部 11aの前部には、回転中心軸 14aを挟んで上下両側が対称 なベルクランク形のレバー 14が取付けられており、レバー 14の上下両端部は、スライ ドフレーム 12の前面の上下両端に設けた爪部 12aの背面側に位置している。主フレ ーム 11の後端上部とスライドフレーム 12の上部とには引張りコイルパネ 15が介装され ていて、スライドフレーム 12は後方へ付勢されているので、上下の爪部 12aがレバー 1 4の上下両端部の前面に当たってレバー 14を中立位置に維持している。

[0024] レバー 14の前部中央には、図 1乃至図 4に示した固定解除ハンドル 7が固定されて おり、固定解除ハンドル 7を上または下へ回すと、レバー 14が回動してスライドフレー ム 12の爪部 12aを背面側から前方へ押し、スライドフレーム 12を前進させる。また、固 定解除ハンドル 7から手を離せば、スライドフレーム 12は引張りコイルパネ 15に引っ張 られて後退し、図 7に示す状態に復帰する。

[0025] 図 5は、図 7のドライバユニット 3を図 6のベースフレーム 2に組付けた状態を示し、図 1 及び図 2に示す正立状態であって、ドライバユニット 3とベースフレーム 2は軸穴に揷 通した軸 16によって結合されている。ドライバユニット 3の前側ガイドピン 13aはベース フレーム 2のカム板部 8の前側凹部 8aに係合して、ドライバユニット 3は正立状態に固 定され、前側ガイドピン 13aがベースフレーム 2のスィッチ開閉レバー 10の上部を後方 へ押下げることにより、スィッチ開閉レバー 10の下部は前方へ回動して検出スィッチ 9 の検出レバー 9aを押し、検出スィッチ 9はオンしている。

[0026] ドライバユニット 3を上下反転してステープルカートリッジを装填、或いは交換する際 は、図 8に示すように、固定解除ハンドル 7を上方へ引き上げれば、レバー 14が回動し てドライバユニット 3のスライドフレーム 12を前方へ引張り、スライドフレーム 12の前側 ガイドピン 13aがベースフレーム 2のカム板部 8の凹部 8aから外れ、前側ガイドピン 13a による押圧を解除されたスィッチ開閉レバー 10は、パネ（図示せず)のパネ力によつ て検出スィッチ 9の検出レバー 9aから離れ、検出スィッチ 9がオフして、電源遮断或い はシステム停止状態となる。

[0027] ドライバユニット 3の主フレーム 11とスライドフレーム 12とに介装した引張りコイルパネ 15により、スライドフレーム 12は前側ガイドピン 13aがカム板部 8の周面に接するように 付勢されているので、図 9に示すように、固定解除ノヽンドル 7をさらに引き上げながら、 ドライバユニット 3を回転させるときに、前側ガイドピン 13aがベースフレーム 2のカム板 部 8の外周面に接触した状態でドライバユニット 3が回転する。

[0028] そして、図 10に示すように、ドライバユニット 3が 180度回転したときに、ドライバュ-ッ ト 3の前側ガイドピン 13a (図 10において右側）がベースフレーム 2のカム板部 8の後ろ 側凹部 8bに係合し、ドライバユニット 3はこの上下反転姿勢に固定され、上方からステ 一プルカートリッジの装填、或いは交換を行うことができる。

[0029] ステープルカートリッジ装填後は、固定解除ノヽンドル 7を上方へ引き上げれば、スラ イドフレーム 12が移動して前側ガイドピン 13aがベースフレーム 2のカム板部 8の後ろ 側凹部 8b力も外れ、ドライバユニット 3を回転して図 5の初期位置へ戻すことができ、 初期位置へ戻ったときにスライドフレーム 12の前側ガイドピン 13aがベースフレーム 2 のカム板部 8の前側凹部 8aに係合して、ドライバユニット 3が成立姿勢に固定される。

[0030] このとき、前側ガイドピン 13aがスィッチ開閉レバー 10の上端部を後方へ押すことに より、スィッチ開閉レバー 10の下部が前進して検出スィッチ 9の検出レバー 9aを押し、 検出スィッチ 9をオンして、制御部がこれを検知する力 或いは電源回路の遮断が解 除されて、ステープラが動作可能な状態になり、カートリッジ交換時にカートリッジ内 のステーブルの送り及びフォーミングを行って綴じ可能なスタンバイ状態とする制御 手段を備えて ヽるステープラにお ヽてはスタンバイ動作が実行される。

[0031] 尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなぐこの発明の技術的範囲 内において種々の改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたものに及ぶこと は当然である。

[0032] 本出願は、 2005年 4月 7日出願の日本特許出願 (特願 2005— 110773)に基づくもの であり、その内容はここに参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性

[0033] 本発明は、電動ステープラの安全装置として利用される。

Claims

請求の範囲

[1] ベースフレームと

前記ベースフレーム上に上下反転可能に取付けられたドライバユニットと、 前記ドライバユニットを正立姿勢と上下反転姿勢とで固定するロック機構と、 前記ロック機構と連動して正立姿勢と正立姿勢以外とでオンオフが切替わる検出ス イッチと、

を具備し、

前記検出スィッチの状態に応じてドライバユニットが正立姿勢のときに起動可能とな り、正立姿勢以外では起動禁止とする、

電動ステープラ。

[2] 前記ドライバユニットが上下反転しているときに、ステープルカートリッジを充填また は交換することが可能な、請求項 1の電動ステープラ。

[3] 前記ロック機構は、

ドライバユニットに設けた可動ピン或いは可動爪と、

ベースフレームに形成した凹部等の係合部と、からなり、

ドライバユニットを正立姿勢に固定したときに、上記ロック機構の可動ピン或いは可 動爪がベースフレーム側の係合部へ係合するとともに、上記検出スィッチを押して検 出スィッチを才ンする、

請求項 1の電動ステープラ。