JP2005110773A - 遊技島台 - Google Patents

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Yoshio Wakana
芳生 若菜
Makoto Tayui
誠 田結
Hidekatsu Takeuchi
英勝 竹内
Seiichi Yanagawa
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Abstract

【目的】 揚送装置の上方側乃至下方側で発生した騒音を遊技客が不快に感じないレベルまで低減することができる遊技島台を提供する。
【構成】 パチンコ玉を揚送する玉揚送装置と、該玉揚送装置によって揚送されたパチンコ玉を流入して貯留する上部タンク22と、を備えたパチンコ島台において、上部タンク22の外側表面部(木材22a)に、内部がハニカム構造体61で形成された遮音部材60を設けた。このように構成することにより、玉揚送装置の上方側で発生した騒音が、通常、人(遊技客)の聴覚がふと気が付いてしまうエリア(聴覚エリア)に達する頃には、不快に感じないレベルまで騒音を低減することができる。更に、上部タンク22自体の総重量も極力抑えることができる。
【選択図】 図17

Description

本発明は、遊技媒体を揚送する揚送装置と、該揚送装置によって揚送された遊技媒体を流入して貯留する上部タンクと、を備えた遊技島台に関するものである。
従来より、遊技島台が複数設置されている遊技場(例えば、特開2000−42235号(特許文献1)に開示された遊技場等)においては、周知のように、営業中は遊技場内に比較的大きな音量で音楽やアナウンス等を流していた。これは、遊技島台内部に備えられている玉補給システムから発生する騒音に負けないようにするためである。これに反して、近年、高齢化に伴い、高齢者に優しい遊技場内の雰囲気を想像するホールオーナーが増えてきた。つまり、静かなホール空間を望む市場の声が増えてきている。そこで、本出願人は、静かな遊技島台を実現するために、最も騒音が発生している玉揚送装置(揚送装置)周辺に騒音対策を施すことが最も有効な対策であると考え、この対策に取り組んだ。
特開2000−42235号公報(第3−12頁、図1)
まず、玉揚送装置の上方側の対策として、本出願人は、従来の上部タンクの外側面全て(玉揚送装置出し入れ用の扉を含む)を鉄板で覆い、且つ、上部タンクに設けられる扉を密閉式とすることで、玉揚送装置から排出される玉(遊技媒体)によって上部タンク内で玉と玉が衝突し合って発生する騒音を低減しようとした。しかしながら、騒音低減の十分な効果を得るためには、ある程度の厚みを有する鉄板が必要となり、これに伴って、上部タンク自体の総重量を著しく増加させる結果となった。これでは、遊技島台の設置工事を行う場合、上部タンクを人の手によって持ち上げて遊技島台上方となる所定の場所に備え付ける作業が大変な重労働となってしまうという問題点が生じてしまう。
一方、玉揚送装置の下方側の対策として、本出願人は、玉揚送装置の下方に接続される導入樋等に遮音部材でできた遮音蓋(鉄製の蓋)を設けることで、玉揚送装置へ玉が流入する際に玉と玉が衝突し合って発生する騒音の上方への広がりを抑制し、人が感じる騒音の感覚を低減しようとした。しかしながら、玉が流入する箇所と同じくらいの騒音が発生する箇所が玉揚送装置の下方(具体的には、アウト回収樋の下流側)にあったため、このような対策では、騒音低減の効果を得るには不十分であった。
そもそも、アウト回収樋上を流下する玉は、所謂、アウト玉であり、遊技機で使用された使用済みの汚れている玉である。従って、アウト回収樋上を流下する玉は、玉揚送装置へ優先的に誘導する必要があり、事実、今市場に流通しているほとんどの遊技島台の内部は、アウト回収樋上を流下する玉を優先的に玉揚送装置に誘導するように構成されている(特許文献1を参照)。然も、アウト回収樋の下流部は、玉揚送装置に玉が流入する玉流入部(導入樋等)と筒抜け状態となっている。このため、玉流入部(導入樋等)で発生した騒音は、アウト回収樋の下流部まで伝わりそこから上方に広がる。そして、このような騒音が遊技客の聴覚エリア(遊技場内において、通常、人の聴覚が音をふと気付いてしまうエリア)にまで達してしまう。
そこで、本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、揚送装置の上方側乃至下方側で発生した騒音を遊技客が不快に感じないレベルまで低減することができる遊技島台を提供することである。
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、遊技媒体を揚送する揚送装置と、該揚送装置によって揚送された遊技媒体を流入して貯留する上部タンクと、を備えた遊技島台において、前記上部タンクの外側表面部に、内部がハニカム構造体で形成された遮音部材を設けたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明においては、前記遮音部材と前記上部タンクの外側表面部との間に所定間隔の隙間を設けたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明においては、遊技機から排出された使用済みの遊技媒体であるアウト遊技媒体を前記揚送装置に誘導するアウト遊技媒体回収通路を備え、該アウト遊技媒体回収通路を形成する通路空間の下流部上方に、所定区間に亘って、前記遮音部材を設けたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明においては、前記上部タンクの下方に設置され且つ遊技機で使用する遊技媒体を貯留し且つ前記揚送装置に遊技媒体を所定の流出口から供給する下部貯留タンクを備え、前記アウト遊技媒体回収通路は、前記アウト遊技媒体を前記下部貯留タンク側の所定の流入口に誘導するアウト回収樋と、前記下部貯留タンク内を通過し前記流入口からの前記アウト遊技媒体を優先的に前記流出口に誘導する下部貯留タンク内通路と、前記下部貯留タンクの前記流出口から排出される前記アウト遊技媒体を含む遊技媒体を前記揚送装置に導入する導入樋と、から構成され、前記アウト回収樋を複数段の階層状に配置すると共に、その最上段のアウト回収樋を前記遮音部材で形成したことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明においては、遊技媒体を揚送する揚送装置と、遊技機から排出された使用済みの遊技媒体であるアウト遊技媒体を前記揚送装置に誘導するアウト遊技媒体回収通路と、を備えた遊技島台において、前記アウト遊技媒体回収通路を形成する通路空間の下流部上方に、所定区間に亘って、内部がハニカム構造体で形成された遮音部材を設けたことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明においては、前記上部タンクの下方に設置され且つ遊技機で使用する遊技媒体を貯留し且つ前記揚送装置に遊技媒体を所定の流出口から供給する下部貯留タンクを備え、前記アウト遊技媒体回収通路は、前記アウト遊技媒体を前記下部貯留タンク側の所定の流入口に誘導するアウト回収樋と、前記下部貯留タンク内を通過し前記流入口からの前記アウト遊技媒体を優先的に前記流出口に誘導する下部貯留タンク内通路と、前記下部貯留タンクの前記流出口から排出される前記アウト遊技媒体を含む遊技媒体を前記揚送装置に導入する導入樋と、から構成され、前記アウト回収樋を複数段の階層状に配置すると共に、その最上段のアウト回収樋を前記遮音部材で形成したことを特徴とする。
請求項1に係る発明においては、揚送装置の上方側で発生した騒音が、遊技場内において、通常、人(遊技客)の聴覚がふと気が付いてしまうエリア(聴覚エリア)に達する頃には、不快に感じないレベルまで騒音を低減することができる。更に、上部タンク自体の総重量も極力抑えることができる。
請求項2に係る発明においては、遮音部材を上部タンクの外側表面部から所定間隔の隙間を空けて設けることで、遊技媒体が上部タンク内壁に与えていた衝撃による騒音が遮音部材に直接的に浸透しないで、一旦、隙間を挟んで遮音部材に伝わり、結果として、衝撃による騒音を大幅に減衰させることができる。言い換えれば、遮音部材を上部タンクの外側表面部から所定間隔の隙間を空けて設けることにより、遮音部材が本来持っている遮音効果の特性を十分発揮させることができる。
請求項3に係る発明においては、揚送装置の下方側で発生した騒音が、遊技場内において、通常、人(遊技客)の聴覚がふと気が付いてしまうエリア(聴覚エリア)に達する頃には、不快に感じないレベルまで騒音を低減することができる。
請求項4に係る発明においては、アウト遊技媒体を下部貯留タンクに誘導するアウト回収樋の構成に支障を来たすことなく、アウト回収樋に遮音部材を設けることができる。
請求項5に係る発明においては、揚送装置の下方側で発生した騒音が、遊技場内において、通常、人(遊技客)の聴覚がふと気が付いてしまうエリア(聴覚エリア)に達する頃には、不快に感じないレベルまで騒音を低減することができる。
請求項6に係る発明においては、アウト遊技媒体を下部貯留タンクに誘導するアウト回収樋の構成に支障を来たすことなく、アウト回収樋に遮音部材を設けることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るパチンコ島台1の全体の構成について図1を参照して説明する。図1は、パチンコ島台1の内部構造を示す正面図である。なお、図1に示されるパチンコ島台1は、通称、両面島といわれ、パチンコ機10が両側面に背向列設できるように構成されている。一方、後述でもするが、ベースタンク8に隣接しているパチンコ島台(図12でいえば、符号1a等)は、通称、壁島(片面島)といわれ、パチンコ機10が片面にしか列設できない構成となっている。
図1において、遊技場に複数設置される遊技島台としてのパチンコ島台1内の下部には、後述するベースタンク8よりも少ない遊技媒体としてのパチンコ玉を貯留する下部貯留タンク13(約2万個前後貯留可能)が内蔵され、その下部貯留タンク13に貯留されたパチンコ玉をパチンコ島台1のほぼ中央に立設される揚送装置としての玉揚送装置21(研磨機能付き)で上部タンク22に揚送し、パチンコ島台1に設置される遊技機としてのパチンコ機10(図中には、パチンコ機が描かれていないため、厳密に言えば、符号10は、パチンコ機設置部とするべきだが、本出願においては、これをパチンコ機が設置されているとみなし、パチンコ機10として、以下、取り扱うとする。)や玉貸機(図示しない)に補給樋23を介してパチンコ玉を補給するようになっている。パチンコ機10で使用されたパチンコ玉(このパチンコ玉を、アウト遊技媒体といい、通称、アウト玉という)は、アウト玉箱11を介してアウト回収樋としてのアウト玉回収樋12に放出され、そのアウト玉回収樋12に回収されて前記下部貯留タンク13側の所定の流入口(図6及び図2参照、アウト玉回収樋接続口53、連絡樋17の入口部)に誘導された後に、前記下部貯留タンク13内を優先的に通過し該アウト玉を含むパチンコ玉を玉揚送装置21に供給する所定の流出口(図3参照、流出口55)に誘導させることで、再度、玉揚送装置21によって揚送される。これによってパチンコ玉がパチンコ島台1内を循環する。なお、後述するが、アウト玉回収樋12によって回収されたパチンコ玉は、下部貯留タンク13内部での優先順序によって、下部貯留タンク13内に貯留されているパチンコ玉よりも、優先的に、下部貯留タンク13から玉揚送装置21へ供給される。
なお、アウト玉回収樋12は、複数段の階層状に配置されており、本実施形態においては、上段(最上段)のアウト玉回収樋12aと下段のアウト玉回収樋12bとを備えた上下二段構造となっている。具体的に、上段のアウト玉回収樋12aは、玉揚送装置21の設置位置となるパチンコ島台1の中央側から島端側に向かって下り傾斜して配置される一方、下段のアウト玉回収樋12bは、パチンコ島台1の島端側から中央側に向かって下り傾斜して配置される。そして、アウト玉箱11から放出されたアウト玉は、上段のアウト玉回収樋12a上に落ち、上段のアウト玉回収樋12aを流下した後に下段のアウト玉回収樋12bに排出され、下段のアウト玉回収樋12bを流下して下部貯留タンク13に導かれる(図6参照)。但し、パチンコ島台1の島端側に設置されたパチンコ機10と対応するアウト玉箱11から放出されたアウト玉は、直接、下段のアウト玉回収樋12b上に落ち、下段のアウト玉回収樋12bを流下して下部貯留タンク13に導かれるものである。
また、所定のパチンコ島台1には、遊技客が獲得したパチンコ玉を返却するための玉返却装置9(JC)がその島端(必ずしも島端でなくてもよい、例えば、島中央)に設けられている。玉返却装置9で返却されたパチンコ玉は、アウト玉回収樋12に放出され、上記したパチンコ機10で使用されたパチンコ玉(アウト玉)と共にアウト玉回収樋12に回収されて前記下部貯留タンク13に導かれる。
また、図1に示すように、玉揚送装置21の奥側には、連絡樋17が設けられているが、該連絡樋17は、玉揚送装置21の一側部位(図1において右側)に設置されている下部貯留タンク13に、玉揚送装置21を挟んで反対側(図1において左側)に設置されたパチンコ機10からのアウト玉を回収するアウト玉回収樋12を流れるパチンコ玉を導くために差し渡されているものである。また、下部貯留タンク13の側面下部には、下部貯留タンク13内を修理する際に用いられる修理用扉14が設けられ、その内側には、下部貯留タンク13内のパチンコ玉を抜き取るための玉抜き扉15が設けられている。なお、パチンコ島台1に設けられる下部貯留タンク13のより詳細な構造については、後述する。
上記した下部貯留タンク13に貯留されていたパチンコ玉は、導入樋16により複数列に整列されて玉揚送装置21の導入口に送り込まれる。玉揚送装置21は、図示の実施形態の場合、駆動モータ24にVベルトを用いて連結された下部ローラ(図示しない)によって周回駆動される搬送ベルトと、該搬送ベルトに対面して設けられ且つ搬送ベルトとの間にパチンコ玉を挟持しながら研磨する研磨ベルトと、を有し、前記導入樋16から導かれたパチンコ玉を搬送ベルトの摩擦力によって研磨しながら上部に揚送するものである(通称、搬送ベルト式玉磨き揚送装置という)。
玉揚送装置21によって揚送されたパチンコ玉は、上部タンク22に排出される。上部タンク22は、受け入れたパチンコ玉を補給樋23、島間樋(タンクレールともいう)等に振り分ける機能を有している。島間樋は、各上部タンク22間、及び上部タンク22と玉供給源又は玉回収先であるベースタンク8との間に差し渡されるものであり、玉供給源のベースタンク8に貯留されたパチンコ玉を各パチンコ島台1の上部タンク22へ供給するための補給用タンクレール2と、各パチンコ島台1内のパチンコ玉の保有量が所定以上になった場合に上部タンク22内のパチンコ玉を玉回収先のベースタンク8へ戻すための回収用タンクレール3と、前記玉返却装置9で返却されたパチンコ玉を上部タンク22を介して玉供給源又は玉回収先のベースタンク8へ返却するための返却用タンクレール4と、から構成されるものであるが、複数のパチンコ島台1とそれに関連して設けられるベースタンク8及び島間樋の具体的な設置例については、後述する(なお、図12及び図13のベースタンク8においては、補給用タンクレール2の玉供給源となるベースタンクを8a、その玉の流入先のベースタンクを8bとしている)。さらに、上部タンク22には、補給用タンクレール2から上部タンク22を介して供給されたパチンコ玉をホース接続ユニット30へ導くと共にサクション通路の一部であるサクションホース5と、上部タンク22から溢れた(オーバーフローした)パチンコ玉をホース接続ユニット30へ導くと共にオーバーフロー通路の一部であるオーバーフローホース6と、補給用タンクレール2、回収用タンクレール3又は返却用タンクレール4から上部タンク22を介して直接的にパチンコ玉をホース接続ユニット30へ導く一旦落としホース7と、が接続されている。なお、後述する一旦落としホース7に関する技術思想を説明する上で引用する図12及び図13において、玉返却装置9(JC)が設けられているパチンコ島台1b(図12参照),1c(図13参照)には、図1に示すような一旦落としホース7が存在しないが、これは、図1が本実施形態におけるパチンコ島台1の基本的な構造を説明するために、便宜上、玉返却装置9(JC)を記載して構成したパチンコ島台1であるためである。
次に、上部タンク22を中心に基本的なパチンコ玉の循環を以下に説明する。なお、上部タンク22内の詳細な構造は、本発明の要部で無いため、また、本出願人が先行技術文献として挙げた文献の中でも十分に開示され、公知技術となっている背景もあるため、ここでの説明は省略する。
まず、玉供給源のベースタンク8からのパチンコ玉は、補給用タンクレール2(図12及び図13参照)を通り、玉供給源となるベースタンク8から一番近いパチンコ島台(壁島)にパチンコ玉を供給し、このパチンコ玉の供給が行われたパチンコ島台(壁島)のパチンコ玉の保有量がある一定の量、つまり、補給樋23へのパチンコ玉の補給が十分に行き渡るくらいの玉量になったとき、再度、補給用タンクレール2へパチンコ玉を導き、壁島の隣の島である隣島(隣パチンコ島台)へパチンコ玉を供給する。
しかして、壁島の隣の島である隣島に導かれたパチンコ玉は、隣島(隣パチンコ島台)の上部タンク22に接続されているサクションホース5に導かれ、後述するホース接続ユニット30を介して下部貯留タンク13内に貯留される。そして、下部貯留タンク13内から玉揚送装置21に供給され、上部タンク22へ研磨揚送される。この玉揚送装置21によって上部タンク22へ研磨揚送されたパチンコ玉は、優先的に自島の補給樋23に補給されるように振り分けられる。
この補給樋23は、前述したように各パチンコ機10及び玉貸機等にパチンコ玉を補給するためのものであり(但し、余り玉返却機能付き玉返却装置の場合には、該玉返却装置にも玉が補給される)、上部タンク22を中心にパチンコ島台1の両端に向かって傾斜状に設けられている。なお、上部タンク22の構造上、一方の補給樋23が満杯となった後に他方の補給樋23に補給する構造となっているが、玉揚送装置21によって揚送される単位時間当りの揚送量が一方の補給樋23を介して消費される平均的な玉量よりも断然多いので、常に両方の補給樋23にパチンコ玉が補給されている状態となっている。もちろん、上部タンク22内の構造を、左右両方の補給樋23に均等に振り分けることができるように構成しても良い。
上記したように両方の補給樋23へのパチンコ玉の補給が十分に行き渡ると、玉揚送装置21によって研磨揚送されたパチンコ玉は、再度、補給用タンクレール2へ導かれ、当該パチンコ島台1の隣の島である隣島へ導かれる。このように、玉供給源であるベースタンク8から近いパチンコ島台順に、次々とパチンコ玉が供給される。
そして、補給樋23及び補給用タンクレール2がパチンコ玉で一杯になると(補給樋23及び隣島へのパチンコ玉の補給が十分に為されると)、上部タンク22からパチンコ玉が溢れる状態(オーバーフロー状態)となり、上部タンク22に接続されたオーバーフローホース6に、パチンコ玉が流出し始める。このオーバーフローホース6へ流出したパチンコ玉は、ホース接続ユニット30を介して下部貯留タンク13へ誘導されることとなるが、詳細については、後述する。
しかして、オーバーフローホース6もパチンコ玉で一杯になると、それに伴って上部タンク22内もパチンコ玉で一杯になるが、このような状態では、上部タンク22内で回収用タンクレール3にパチンコ玉が導かれ、ベースタンク8にパチンコ玉が戻されることになる。
以上、図1に示すようなパチンコ島台1の構成について説明したが、このパチンコ島台1に設けられる上部タンク22は、ベースタンク8に貯留されたパチンコ玉を補給用タンクレール2から供給され、自島における各パチンコ機10へのパチンコ玉の補給をサクションホース5を介して最優先に行い、その補給が必要なくなったときに、再度、補給用タンクレール2にパチンコ玉を導き、隣島へのパチンコ玉の供給を行い、そして、その供給も必要なくなったときに、オーバーフローホース6を介してパチンコ玉を貯留する下部貯留タンク13へ誘導するように構成されている。このようにして、自島へのパチンコ玉の補給及び他のパチンコ島台1(隣島)へのパチンコ玉の供給をスムーズに行っている。
次に、パチンコ島台1の上部タンク22からオーバーフローしたパチンコ玉及び島間樋から供給されたパチンコ玉を下部貯留タンク13へ誘導するための構造について図2乃至図4を参照して説明する。図2は、(A)が、パチンコ島台1の上部タンク22と下部貯留タンク13とを連通する誘導通路の構造を示す正面図であり、(B)が、誘導通路を構成するホース接続ユニット30の拡大正面図であり、図3は、ホース接続ユニット30と下部貯留タンク13とを連通する第2誘導部材の構造を示す斜視図であり、図4は、第1優先樋18を転動するパチンコ玉の流れを説明するための上面図である。なお、これから説明を行うパチンコ島台1は、サクションホース5、オーバーフローホース6、一旦落としホース7の3つを備える場合である。
図2に示すパチンコ島台1には、上部タンク22から下部貯留タンク13へパチンコ玉を誘導する誘導通路が存在し、該誘導通路は、上部タンク22に接続され且つ上部タンク22からのパチンコ玉を誘導する第1誘導部材としてのサクションホース5、オーバーフローホース6及び一旦落としホース7と、これらのホースの下流側に接続され且つこれらのホースが複数接続可能な複数の接続部を備えた誘導部材接続ユニット(ユニット構造体)としてのホース接続ユニット30と、該ホース接続ユニット30の出口部(第1優先樋接続口31及び第2優先樋接続口32)に接続され且つ下部貯留タンク13内へパチンコ玉を誘導する第2誘導部材としての第1優先樋18及び第2優先樋19と、から構成されている。
しかして、前述したホース接続ユニット30の接続部は、複数存在し、下部貯留タンク13内へ優先的にパチンコ玉が誘導される第1優先接続部としての第1優先開口群B〜D(第1優先開口B、第1優先開口C及び第1優先開口Dから構成)と、該第1優先開口群よりも優先度が低い第2優先接続部としての第2優先開口Aと、から構成されている。即ち、計4つの開口(開口部)が存在することになる。なお、これら4つの各開口の優先順位は、後述の説明で明らかになるが、最非優先接続部となる第2優先開口A、第1優先開口B、第1優先開口D、そして、最優先接続部となる第1優先開口Cの順で、優先順位が高くなるように構成されている。
前述した第2誘導部材は、下部貯留タンク13内へ優先的にパチンコ玉が誘導される第1優先樋18と、該第1優先樋18よりも優先度が低い第2優先樋19と、から構成され、第1優先開口群B〜Dに接続されたオーバーフローホース6及び一旦落としホース7からのパチンコ玉を第1優先樋18に、第2優先開口Aに接続されたサクションホース5からのパチンコ玉を第2優先樋19に、パチンコ玉を誘導するように前記ホース接続ユニット30の内部が構成されている。なお、後述するが、第1優先樋18の方が、第2優先樋19より優先的にパチンコ玉が下部貯留タンク13内へ誘導される。
より詳細には、図2(A)及び(B)において、本実施形態におけるパチンコ島台1の上部タンク22からオーバーフローしたパチンコ玉及び島間樋から供給されたパチンコ玉をホース接続ユニット30へ誘導するための構造は、補給用タンクレール2から上部タンク22を介して供給されたパチンコ玉をホース接続ユニット30へ導くサクションホース5と、上部タンク22から溢れたパチンコ玉をホース接続ユニット30へ導くオーバーフローホース6と、前記島間樋(補給用タンクレール2、回収用タンクレール3又は返却用タンクレール4)のいずれかを流動するパチンコ玉を上部タンク22を介して直接的にホース接続ユニット30へ導く一旦落としホース7と、から構成され、サクションホース5の下端(下流側)をホース接続ユニット30の第2優先開口Aに、オーバーフローホース6の下端(下流側)をホース接続ユニット30の第1優先開口Bに、一旦落としホース7の下端(下流側)をホース接続ユニット30の第1優先開口Cに、それぞれ挿入して接続されている。なお、これらのホースは、共にフレキシビリティのある合成樹脂製の円形ホースの内部に螺旋状の針金を内蔵して補強されたものが使用されている。この螺旋状の針金は、ホースの補強だけでなく、パチンコ島台1側に設けられたアース線と接続されており、ホース内を流れるパチンコ玉に対する静電気を除去する役割を果たしている。更に、針金を螺旋状にすることにより、ホース内部では、パチンコ玉が該螺旋に沿って、くるくる回るように流れることとなり、ホース内部でのパチンコ玉の落下速度を低減する役割も果たしている。
上記したホース接続ユニット30は、前記玉揚送装置21が設置される空間の一側面部に固定されるものであり(ちょうど、玉揚送装置21の出入口から見て、奥側、図1参照)、所定の肉厚(例えば、1〜2cm)を有するベニア板等の木材(金属板でもよい)で形成されている。ホース接続ユニット30の上部には、第2優先接続部である第2優先開口Aと、第1優先接続部である第1優先開口B,第1優先開口D,第1優先開口Cとが順に隣接するように開口し、ホース接続ユニット30の一側下部には、第2優先開口Aの下方に位置し第2優先樋19に連結される第2優先樋接続口32と、第1優先開口B及び第1優先開口D及び第1優先開口Cの下方に位置し第1優先樋18に連結される第1優先樋接続口31とが開設されている。また、ホース接続ユニット30の内部には、各ホースを落下し開口部A〜Dから誘導されたパチンコ玉を第1優先樋接続口31又は第2優先樋接続口32に誘導するために、図2に示すように、多数の区画板を設け、これらの区間板によって複数の経路が形成されている。なお、この各経路の内周面には、パチンコ玉の落下によって発生する騒音を抑制するためにゴム板又は合成樹脂板が貼付されている。
ホース接続ユニット30内の経路は、サクションホース5を落下し第2優先開口Aから誘導されたパチンコ玉を第2優先樋接続口32に導くためのサクション通路の一部であるサクション経路33と、オーバーフローホース6を落下し第1優先開口Bから誘導されたパチンコ玉を第1優先樋接続口31に導くためのオーバーフロー通路の一部である第1オーバーフロー経路36と、オーバーフローホース6を落下し第1優先開口Bから誘導されたパチンコ玉が最初に直接的に衝撃を与えるオーバーフロー底面部29を含み第2優先樋接続口32に導くためのオーバーフロー通路の一部である第2オーバーフロー経路35と、一旦落としホース7を落下し第1優先開口Cから誘導されたパチンコ玉を第1優先樋接続口31に導くための一旦落とし経路37と、から構成され、前記サクション経路33の途中には、サクションホース5を落下し第2優先開口Aから誘導されたパチンコ玉を誘導板38の上流側に位置しているオーバーフロー底面部29へ侵入させる侵入経路34を形成している。なお、第1オーバーフロー経路36は、図7に示すように、途中で一旦落とし経路37と合流させている。つまり、第1オーバーフロー経路36は、一部が一旦落とし経路37と兼用しているのである。同様に、第2オーバーフロー経路35は、図6に示すように、途中でサクション経路33と兼用している。なお、本実施形態における侵入経路34(備考:侵入経路34の長さは、サクション経路33と第2オーバーフロー経路35とを区画する区画板の厚み分の長さ)は、図6に示すように、その全部が第2オーバーフロー経路35と兼用するように構成されているが、侵入経路34が本来意味する技術思想から逸脱していなければ、必ずしも第2オーバーフロー経路35と兼用していなくても良い。つまり、第2オーバーフロー経路35と兼用しない別経路で設けても良いということである。
しかして、ホール接続ユニット30内の下方に位置する誘導板38の上面は、侵入経路34の入口部から第1優先樋接続口31に向けてやや上り傾斜して形成された後、途中から下り傾斜して形成されている。即ち、図7(A)に示すように、その上面が山形状に形成されている。なお、上記した、やや上り傾斜して形成された面がオーバーフロー底面部29を構成している。また、第2オーバーフロー経路35の一旦落とし経路37側の下流端部側面を形成するオーバーフロー区画板56の下端部には、オーバーフローホース6から落下する玉を積極的に侵入経路34の出口側へ誘導するための誘導突起51が、オーバーフロー経路35側に向けて突設されている。この誘導突起51は、その上面が曲面状に形成されている。なお、侵入経路34の入口部の開口(サクション経路33と侵入経路34との境目に形成される入口部の面積のこと)は、サクション経路33内のパチンコ玉がこの開口(侵入経路34の入口部の開口)まで充満し且つ少なくともオーバーフロー経路(第2オーバーフロー経路35)にパチンコ玉がない状態においては、サクション経路33のパチンコ玉を侵入経路34を利用してオーバーフロー経路(第2オーバーフロー経路35)内の一部であるオーバーフロー底面部29へ誘導できるように形成されている(図8参照)。ところで、第2優先樋接続口32から排出されたパチンコ玉は、サクション通路及びオーバーフロー通路の一部である第2優先樋19へ誘導され、第1優先樋接続口31から排出されたパチンコ玉は、オーバーフロー通路の一部である第1優先樋18へ誘導されることとなるが、ホース接続ユニット30内におけるパチンコ玉の流下状態の詳細については、後述する。
また、ユニット構造体としてのホース接続ユニット30の外表面には、ガラスウールやストーンウール等の吸音材又は鉄板や鉛板等の遮音材が貼付されているが、これは、オーバーフロー通路内を落下する玉と、サクション経路から侵入する玉と、がホース接続ユニット30内にあるオーバーフロー底面部29にて、衝突する際に発生する音を遊技島台外部に漏れて騒音となることを防止するためである。また、オーバーフロー底面部29を含むホース接続ユニット30は、着脱可能に設けられているが、この様に着脱可能に設けることにより、たとえ、オーバーフロー底面部29が損傷したり、汚れが付着したりしたとしても、簡単にメンテナンスを行うことができる。
ホース接続ユニット30から下部貯留タンク13へパチンコ玉を誘導する第1優先樋18及び第2優先樋19について、図3を参照して説明する。第2優先樋19は、両端が開放した箱型状に形成され、流入部をホース接続ユニット30の第2優先樋接続口32に接続し、この第2優先樋接続口32から流入したパチンコ玉を下部貯留タンク13内の第1タンク棚42の奥部で放出するように、第2優先樋接続口32側から優先樋設置口52(図5参照)に向けて傾斜を付けて掛け渡されて設けられている。なお、第2優先樋19は、下部貯留タンク13の側面上部に形成された優先樋設置口52上に載置され、下流側において(正確には、下部貯留タンク13内に入ってから)、第2優先樋19の傾斜角度は、上流側よりもやや緩やかに形成され、転動するパチンコ玉の勢いを弱めた状態で第2優先樋19から下部貯留タンク13内へ放出するようになっている(図7等の側面図参照)。
また、第1優先樋18は、第1優先樋接続口31に接続されている上流側第1優先樋18aと、該上流側第1優先樋18aの下流側と下部貯留タンク13の優先樋設置口52とを接続した前記上流側第1優先樋18aより幅広の下流側第1優先樋18bとで構成されている。なお、下流側第1優先樋18bは、前述した第2優先樋19の上部に設けられており、下流側第1優先樋18bから排出されたパチンコ玉は、下部貯留タンク13内では、第2優先樋19の上面を転動して、下部貯留タンク13の上流側、即ち、第1タンク棚42に誘導されるように構成されている。また、下流側第1優先樋18bの底面には、図3又は図4に示すように、幅方向両端に、長手方向にわたってウレタン長片25が貼付されている。該ウレタン長片25の表面は、下流側第1優先樋18bの底面下部の第2優先樋19が存在する方向に向けてパチンコ玉が転動するように、表面に傾斜が設けられており、上流側第1優先樋18aからパチンコ玉が大量に排出された場合は、図4の矢印に示すような状態で、下流側第1優先樋18bの底面下部の第2優先樋19が存在する方向に向けてパチンコ玉が集まるように構成されている。
なお、第1タンク棚42及び第2タンク棚43がパチンコ玉で一杯になり始めると、それに伴い、第2優先樋19の上面の下流部も、下流側第1優先樋18bから排出されるパチンコ玉で一杯になり始める。すると、第2優先樋19の上面を転動するパチンコ玉の一部は、直進方向に対して横方向に逸れて、第1タンク棚42および第2タンク棚43に落下することとなる(図4参照)。また、下流側第1優先樋18b及び第2優先樋19から排出されるパチンコ玉の衝撃を強く受ける下部貯留タンク13の一側面に対しては、パチンコ玉の衝撃を吸収するためのウレタン41が貼付されて破損しにくい構造となっている(図3参照)。
以上、パチンコ島台1における上部タンク22からパチンコ玉を下部貯留タンク13へ誘導するための誘導通路について説明してきたが、前述したように隣パチンコ島台から上部タンク22に供給されたパチンコ玉を下部貯留タンク13へ誘導する通路、即ち、隣パチンコ島台から供給されたパチンコ玉を上部タンク22を素通りして直接的にサクションホース5へ誘導した後、該サクションホース5からホース接続ユニット30内のサクション経路33及び第2優先樋19を経てパチンコ玉を下部貯留タンク13へ誘導する通路を、本出願では、サクション通路という。また、上部タンク22内からオーバーフローしたパチンコ玉を下部貯留タンク13へ誘導する通路、即ち、上部タンク22に接続されたオーバーフローホース6からホース接続ユニット30内の、第1オーバーフロー経路36及び第1優先樋18を経てパチンコ玉を下部貯留タンク13へ誘導する経路と、第2オーバーフロー経路35及び第2優先樋19を経てパチンコ玉を下部貯留タンク13へ誘導する通路と、を総称してオーバーフロー通路という。
なお、本実施形態におけるサクション通路は、前述したように、上部タンク22を介して下部貯留タンク13へ誘導する通路のことを指しているが、必ず上部タンク22を介す必要があるというわけではない。上部タンク22を介さないで、つまり、上部タンク22とは別の箇所から下部貯留タンク13へ誘導する通路であっても良い。
次に、下部貯留タンク13の構造について図3乃至図6を参照して説明する。図3及び図4は、前述した通りであり、図5は、パチンコ島台1の内部に設けられる下部貯留タンク13の斜視図であり、図6は、その下部貯留タンク13に貯留されるパチンコ玉の流れを説明するための斜視図である。
下部貯留タンク13は、図3、図5、及び図6に示すように、上面が開放した直方体状の箱枠によって構成され、その内部上方には、落下口44に向かって段状に下り傾斜する第1タンク棚42及び第2タンク棚43を、その下層にアウト玉回収樋12から回収されたパチンコ玉が通過するアウト玉誘導路46を、さらにその下層に下部貯留タンク13に誘導されたすべてのパチンコ玉が合流する底板48を、備え、第1タンク棚42及び第2タンク棚43の上方には、これらのタンク棚と反対方向に傾斜する前述した第2優先樋19が位置している。
なお、第1タンク棚42及び第2タンク棚43は、下部貯留タンク13から着脱しやすいように分割されている。また、第2タンク棚43の一端側は、符号45に示すような凸部で形成され、落下口44にパチンコ玉が誘導され易くしている。
また、下部貯留タンク13に貯留されているこれらパチンコ玉は、玉揚送装置21によって研磨揚送されたパチンコ玉であり、汚れが拭き取られたきれいなものであるため、玉揚送装置21に導出されるパチンコ玉の優先順位としては、比較的低い優先順位のパチンコ玉である。一方、下部貯留タンク13内で貯留されるパチンコ玉のうち、玉揚送装置21に導出される優先順位の高いパチンコ玉は、パチンコ機10等で使用された未研磨のパチンコ玉であり、つまり、左右のアウト玉回収樋12から下部貯留タンク13内に導出されるパチンコ玉である。
そこで、以下には、アウト玉を優先的に玉揚送装置21に導出するための構造について説明する。下部貯留タンク13のアウト玉誘導路46(下部貯留タンク内通路の一部)の一端には、この下部貯留タンク13が設置される側のアウト玉回収樋12(アウト回収樋)の下流側がアウト玉回収樋接続口53(所定の流入口)を介して接続されている。アウト玉誘導路46の下流端は、玉揚送装置21の導入樋16が接続される流出口55(所定の流出口)に向かって開放されていると共に、その開放端から流出するパチンコ玉を流出口55側に誘導する優先板47(下部貯留タンク内通路の一部)が設けられている。この優先板47と底板48(下部貯留タンク内通路の一部)との間には、間隔が開けてあるが、この間隔から第1タンク棚42及び第2タンク棚43に貯留されているパチンコ玉が落下口44から底板48aに落下した後、流出口55に向けて流下するようになっている。
また、第2タンク棚43の下方には、下部貯留タンク13の前面側壁板との間に所定間隔を有するように区画板50が固定されている。そして、下部貯留タンク13の前面側壁板と区画板50との間には、流出口55に向かって傾斜する誘導板49(下部貯留タンク内通路の一部)が固定されている。区画板50は、落下口44から底板48aへ落下したパチンコ玉を優先板47の下部にある底板48へ導くと共に、その前面側(下流側)において前記連絡樋17(下部貯留タンク内通路の一部)から転動するアウト玉を連絡樋接続口54から誘導板49に導いて流出口55の直前位置に導くものである。なお、下部貯留タンク13の前面側壁板には、上記した優先樋設置口52、連絡樋接続口54、及び流出口55が開設されているが、優先樋設置口52は、一側上部に開設され、連絡樋接続口54は、優先樋設置口52の下方であって誘導板49のやや上方位置に開設され、流出口55は、他側下部に開設されるものである。
上記のように構成される下部貯留タンク13において、オーバーフローしたパチンコ玉及び島間樋から供給されたパチンコ玉は、第1優先樋18及び第2優先樋19を介して上流側の第1タンク棚42上に放出されて下部貯留タンク13に貯留される。一方、アウト玉回収樋12を転動してきたパチンコ玉は、アウト玉誘導路46及び優先板47を介して流出口55の直前位置に放出される。しかして、下部貯留タンク13の貯留空間に貯留されているパチンコ玉とアウト玉との関係において、図6に示すように、アウト玉誘導路46を転動してきたアウト玉は、優先板47の下部から流出する第1タンク棚42及び第2タンク棚43上に貯留されていたパチンコ玉(貯留玉)の上方を覆うように落下する。このため、アウト玉誘導路46からのアウト玉が該貯留玉の下方への転動を阻止するような状態となるので、アウト玉誘導路46を流下するアウト玉が優先して流出口55に導かれることになる。一方、誘導板49を転動するアウト玉も誘導板49の末端位置と底板48との間に所定の段差が生ずるように形成されているので、底板48を流下するパチンコ玉(主に、貯留玉のこと)の上方を覆うように落下する。このため、誘導板49を落下するアウト玉が底板48を転動するパチンコ玉の下方への転動を阻止するような状態となるので、誘導板49を転動するアウト玉が優先して流出口55に導かれることとなる。なお、アウト玉誘導路46を流下するアウト玉と誘導板49を転動するアウト玉は、ほぼ同等の割合で、流出口55から導出されるように設計されている。
次に、上部タンク22から玉揚送装置21に向かうパチンコ玉のホース接続ユニット30、第1優先樋18及び第2優先樋19の作用について、図7乃至図13を参照して説明する。図7は、サクション経路33にパチンコ玉が流れ始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニット30におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンク13におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、図8は、サクション通路33にパチンコ玉が貯留され始めて侵入経路34からパチンコ玉が第2オーバーフロー経路35に侵入し且つオーバーフローホース6から第2オーバーフロー経路35にパチンコ玉が流れ始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニット30におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンク13におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、図9は、第2オーバーフロー経路35にパチンコ玉が充満し始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニット30におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンク13におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、図10は、第2オーバーフロー経路35にパチンコ玉が充満し且つ第2オーバーフロー経路35のパチンコ球が第1オーバーフロー経路36から一旦落とし経路37に流れ始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニット30におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンク13におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、図11は、第2オーバーフロー経路35にパチンコ玉が充満し且つ第1オーバーフロー経路36からのパチンコ玉が一旦落とし経路37に充満し始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニット30におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンク13におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、図12は、サクション経路33及び第2オーバーフロー経路35にパチンコ玉が充満し且つ一旦落とし経路37にパチンコ玉が流れ始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニット30におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンク13におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、図13は、サクション経路33、第2オーバーフロー経路35及び第1オーバーフロー経路36、一旦落とし経路37にパチンコ玉が充満している状態において、(A)が、ホース接続ユニット30におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンク13におけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図である。
まず、図7において、サクションホース5から流下したパチンコ玉は、サクション経路33を落下し第2優先樋接続口32を介して第2優先樋19に流出される。第2優先樋19に流出されたパチンコ玉は、図7(B)に示すように、下部貯留タンク13の第1タンク棚42等を介して玉揚送装置21に誘導される。
上記のようにサクションホース5から流下したパチンコ玉は、サクション経路33を落下し第2優先樋接続口32を介して第2優先樋19に流出されるが、サクション経路33にパチンコ玉が充満され始め、所定の玉量である侵入経路34の下端面を越え始めた状態から、この侵入経路34の下端面の高さを越え、図8(A)に示すように、サクション経路33のパチンコ玉が侵入経路34から第2オーバーフロー経路35側へ侵入し、オーバーフロー底面部29を徐々に上り始める。しかし、オーバーフロー底面部29上のパチンコ玉には、侵入経路34側に戻ろうとする力が働いているため、サクション通路33にパチンコ玉が貯留し始めても、オーバーフロー底面部29上のパチンコ玉は、基本的に、オーバーフロー底面部29を乗り越えて第1優先樋接続口31側へ流出することがない。このため、図8(B)に示すように、貯留タンク13には、第2優先樋接続口32を介して第2優先樋19に流出されたパチンコ玉のみが誘導される。
上記のように、サクション経路33にパチンコ玉が貯留し始めた状態で、図8(A)に示すように、オーバーフローホース6からパチンコ玉が流下すると、このパチンコ玉は、オーバーフロー区画板56の下端部に突設された誘導突起51によって、侵入経路34から第2オーバーフロー経路35へ侵入してきたオーバーフロー底面部29上のパチンコ玉に向かうように、積極的に、誘導される。そして、このパチンコ玉がオーバーフロー底面部29上のパチンコ玉に衝突することにより、オーバーフローホース6からの落下の衝撃が吸収されるため、直接的にオーバーフロー底面部29に衝撃を与えることを防止している。即ち、サクション通路を流れる玉を利用して、オーバーフロー通路内を落下する玉によって与えられる衝撃によるオーバーフロー底面部29への損傷を低減することができるのである。
なお、サクション通路は、前述のように、隣のパチンコ島台等から常時玉が補給されるため、隣のパチンコ島台が当該パチンコ島台1と共に玉不足にならない限り、基本的には、常にサクション通路内は玉で一杯の状態である。このため、サクション通路においては、たとえ、オーバーフロー通路と同様に玉の落下による衝撃を受けるオーバーフロー底面部29のような箇所が存在していたとしても、オーバーフロー底面部29の箇所ほどの損傷は発生しない。
しかして、サクション経路33がパチンコ玉によって充満された状態で且つオーバーフローホース6からパチンコ玉が流下し続けると、第2オーバーフロー経路35に存在しているパチンコ玉の上に、オーバーフローホース6から流下してくるパチンコ玉が積載する状態となる。そして、更に、オーバーフローホース6からのパチンコ玉が増えれば、図9(A)に示すようなる。図9(A)では、サクション経路35から第2オーバーフロー経路35へのパチンコ玉の侵入ができなくなっている様子が描かれている(より詳しくは、オーバーフロー底面部29への侵入ができなくなっている)。なお、図9(A)には、第2オーバーフロー経路35内(オーバーフロー底面部29上)のパチンコ玉が若干第1優先樋接続口31側に流下する様子が描かれているが、これは、オーバーフローホース6から落下してくるパチンコ玉の衝撃やオーバーフロー底面部29上方に積載するパチンコ玉の玉圧によって押し退けられるように転動したパチンコ玉の様子を描いているのである。
なお、本実施形態におけるホース接続ユニット30では、図9(A)の一点鎖線で示す長方形の箇所において、第2オーバーフロー経路35に滞ったパチンコ玉がオーバーフローホース6を落下するパチンコ玉の衝撃を吸収するように設計されている。つまり、図8に示すホース接続ユニット30の状態では、オーバーフローホース6を落下したパチンコ玉が第2オーバーフロー経路35に滞留することを利用して、オーバーフローホース6から落下するパチンコ玉を受け止めているのである。
そして、オーバーフローホース6からのパチンコ玉が増え、パチンコ玉が充満され始めて傾斜板39の高さを超えると、図10(A)に示すように、溢れたパチンコ玉が第1オーバーフロー経路36に迂回され始める。第1オーバーフロー経路36から迂回したパチンコ玉は、傾斜板39を転動し一旦落とし経路37を落下した後、傾斜板40を転動し、第1優先樋接続口31に向けて流下する。このとき、第1優先樋接続口31を介して第1優先樋18に排出されたパチンコ玉、及び第2優先樋接続口32を介して第2優先樋19に排出されたパチンコ玉は、図10(B)に示すように、下部貯留タンク13の上流部である第1タンク棚42に誘導されて合流した後、玉揚送装置21に誘導されることとなる。
更に、オーバーフローホース6からのパチンコ玉が増えると、図11(A)に示すように、一旦落とし経路37内にパチンコ玉が貯留し始め、オーバーフローホース6からのパチンコ玉は、第1オーバーフロー経路36から第1優先樋接続口31を介して第1優先樋18に排出され、下部貯留タンク13の上流部である第1タンク棚42に誘導される。このとき、図11(B)に示すように、第2優先樋19を転動するサクションホース5からのパチンコ玉よりも第1優先樋18を転動するオーバーフローホース6からのパチンコ玉が優先され、玉揚送装置21に誘導されることとなる。
図12において、上記した図11の状態で且つ一旦落としホース7からパチンコ玉が流下する状態においては、一旦落とし経路37の上部で第1オーバーフロー経路36のパチンコ玉と合流し、傾斜板40に落下した後、傾斜板40を転動し、第1優先樋接続口31に向けて流下する。この一旦落としホース7及びオーバーフローホース6からの合流したパチンコ玉は、第1優先樋接続口31を介して第1優先樋18に排出され、下部貯留タンク13の上流部である第1タンク棚42に誘導される。この第1タンク棚42において、第2優先樋19を転動するサクションホース5からのパチンコ玉よりも第1優先樋18を転動するオーバーフローホース6からのパチンコ玉が優先され、玉揚送装置21に誘導されることとなる。
なお、傾斜板40は、前述したオーバーフロー底面部29と同じく、オーバーフローホース6から落下してくるパチンコ玉の衝撃を受ける箇所であるが、該傾斜板40において、オーバーフローホース6からのパチンコ玉の落下による衝撃と言っても、所詮、傾斜板39からの高さからの落下であるため、オーバーフロー底面部29の箇所ほどの損傷は発生しない。しかして、一旦落としホース7を備えている場合には、傾斜板40には、オーバーフロー底面部29と同様な衝撃が発生する虞はある。従って、一旦落としホース7を備えているパチンコ島台1においては、傾斜板40の上面(パチンコ玉を受け止める面)に、衝撃吸収材(ウレタン等)を厚めに貼付しておいた方が良い。もちろん、オーバーフロー底面部29で採用した技術思想をここにも採用しても良い。
更に、図13において、サクション経路33,第1オーバーフロー経路36,第2オーバーフロー経路35及び一旦落とし経路37、つまり、ホース接続ユニット30内のすべての経路がパチンコ玉によって充満された状態においては、一旦落としホース7から流出されるパチンコ玉によって、第1オーバーフロー経路36内の傾斜板39上のパチンコ玉の流れを抑え、その結果、一旦落とし経路37を流下するパチンコ玉の方が、第1オーバーフロー経路36のパチンコ玉よりも優先的に第1優先樋18に導かれて下部貯留タンク13に導かれることとなる。そして、第1タンク棚42においても、第2優先樋19を転動するサクションホース5及びオーバーフローホース6からのパチンコ玉よりも第1優先樋18を転動する一旦落としホース7からのパチンコ玉が優先され、玉揚送装置21に誘導されることとなる。
以上、図1に示すようなパチンコ島台1を使って、上部タンク22からホース接続ユニット30を介して下部貯留タンク13へパチンコ玉を誘導するための構造について説明してきたが、次に、複数のパチンコ島台間に掛け渡される島間樋について図14及び図15を参照して説明する。図14は、小規模の遊技場(ホール)に設置される複数のパチンコ島台とそれに関連して設けられるベースタンク8、及び島間樋との関係を示す概略図であり、図15は、大規模の遊技場(ホール)に設置される複数のパチンコ島台とそれに関連して設けられるベースタンク8、及び島間樋との関係を示す概略図である。
なお、図14及び図15に示すような島間樋を採用して、1つの遊技場内だけで(ワンフロアで)、玉補給システムを構築することを、通称、「ワンフロアシステム」といい、今現在、市場で最も信頼のある玉補給システムである。
島間樋は、各上部タンク22間及び上部タンク22と玉供給源又は玉回収先であるベースタンク8(8a,8b)との間に差し渡されるものであり、玉供給源のベースタンク8(8a)に貯留されたパチンコ玉を各パチンコ島台の上部タンク22へ供給するための補給用タンクレール2と、各パチンコ島台(図14においては、1a〜1e、図15においては、1a〜1g)内のパチンコ玉の保有量が所定以上になった場合に上部タンク22内のパチンコ玉を玉回収先のベースタンク8(8a)へ戻すための回収用タンクレール3と、前記玉返却装置9で返却されたパチンコ玉を上部タンク22を介して玉供給源又は玉回収先のベースタンク8(図14においては、8a、図15においては、8b)へ返却するための返却用タンクレール4と、から構成されている。
まず、図14において、小規模の遊技場に設置される5つのパチンコ島台1a〜1e内の下部には、前述したように、ベースタンク8a,8bよりも少ないパチンコ玉を貯留する下部貯留タンク13(約2万個前後貯留可能)が内蔵され、その下部貯留タンク13に貯留されたパチンコ玉を玉揚送装置21で上部タンク22に揚送し、それぞれのパチンコ島台1a〜1eに設置されるパチンコ機10や玉貸機に補給樋23を介してパチンコ玉を補給するようになっている。パチンコ機10で使用されたパチンコ玉(アウト玉)は、アウト玉箱11を介してアウト玉回収樋12(図1及び図2参照)に回収されて前記下部貯留タンク13に導かれ、再度玉揚送装置21によって揚送される。これによってパチンコ玉が各パチンコ島台1a〜1e内を循環する。
また、パチンコ島台1a〜1eのうちの所定のパチンコ島台1bには、遊技客が獲得したパチンコ玉を返却するための玉返却装置9(図14では、「JC」と示す。図15も同様)がその島端(必ずしも島端でなくてもよい、例えば、島中央)に設けられている。しかして、玉返却装置9が設けられているパチンコ島台1bは、玉返却装置9が設けられているため、必然とパチンコ島台1b内に保有するパチンコ玉が急激に多くなることがある。そこで、回収用タンクレール3とは別に、もう1つ、返却用タンクレール4を設け、ベースタンク8aへのパチンコ玉の返却量を多くしているのである。なお、回収用タンクレール3と返却用タンクレール4とは、共にベースタンク8aへパチンコ玉を戻すものであるが、両方設けられているパチンコ島台1bの場合、返却用タンクレール4の方を優先的に利用して、ベースタンク8aに戻すように、上部タンク22が構成されている。
更に、図14に示すパチンコ島台1a〜1eにおいては、4つのパチンコ島台1a〜1dを1つのブロックとして考え、このブロックの両サイドに大型のベースタンク8a,8bが設けられている。なお、パチンコ島台1e以降のブロックについては、図示されていないので以下の説明を省略する。そして、ベースタンク8a,8bに隣接するパチンコ島台1a,1dは、所謂壁島と言われるもので、片面側にしかパチンコ機10が設置されていない構造のもので、ホース接続ユニット30等が設けられていない点以外は、図1に示すようなパチンコ島台1と基本的に同じである。
しかして、各ベースタンク8a,8bには、各ブロックで必要とされるパチンコ玉量を貯留し得るようになっており、例えば、1つのパチンコ島台1に必要な玉量が50万個であるとすれば、1ブロックを構成する4つのパチンコ島台1a〜1dに必要なパチンコ玉量は、各々200万個である。そして、ベースタンク8aは、1つのブロック1a〜1dで必要なパチンコ玉200万個のうち、約100万個分のパチンコ玉を貯留し得る容量を有し、ベースタンク8bは、ブロック1a〜1dで必要な残りのパチンコ玉約100万個分と、ブロック1e〜で必要なパチンコ玉約200万個のうち、約100万個分のパチンコ玉とを合わせた計約200万個分のパチンコ玉を貯留し得る容量を有するように構成されている。
また、図14に示すブロック(パチンコ島台1a〜1d)において、パチンコ島台1aから始まるパチンコ玉の供給に関しては、まず、ベースタンク8aに近いパチンコ島台1bに補給用タンクレール2を介してパチンコ玉を供給し一杯になると、パチンコ島台1bの隣島であるパチンコ島台1cへ補給用タンクレール2を介してパチンコ玉を供給し一杯になると、次は、パチンコ島台1dには供給を行わず、パチンコ島台1dの上部タンク22を素通りして、ベースタンク8bにパチンコ玉が誘導される。なお、パチンコ島台1dには、補給用タンクレール2を介して、パチンコ玉の供給を行わない理由としては、パチンコ島台1dは、ベースタンク8bと隣接しており、ベースタンク8bから流入樋20を介して、パチンコ島台1d内の下部貯留タンク13に直接パチンコ玉の供給を行っているためである。
また、パチンコ島台1dから始まるパチンコ玉の回収に関して、回収用タンクレール3は、ベースタンク8bと流入樋20を介して接続されているパチンコ島台1dからベースタンク8aへパチンコ玉を誘導する樋で、パチンコ島台1bやパチンコ島台1cには、パチンコ玉は供給しない。但し、パチンコ島台1bやパチンコ島台1c内に保有しているパチンコ玉が限界を超えたとき(オーバーフローホース6がパチンコ玉で一杯になった時のことをいう)、パチンコ島台1bやパチンコ島台1cの上部タンク22から溢れたパチンコ玉を回収し、ベースタンク8aまで誘導する役割を為しているものである。要するに、基本的に、回収用タンクレール3は、ベースタンク8bのパチンコ玉をベースタンク8aへ戻しながら、必要に応じて、通過するパチンコ島台1bやパチンコ島台1cから溢れたパチンコ玉を回収するという技術思想で構成されている。
ホース接続ユニット30は、ベースタンク8a,8bに隣接するパチンコ島台1a,1dにおいては、特に必要とされるものではなく、ベースタンク8a,8bに隣接しないパチンコ島台1b,1cに特に必要とされるものである。ベースタンク8a,8bに隣接しないパチンコ島台1b,1cにおいては、サクションホース5がホース接続ユニット30の第2優先開口Aに、オーバーフローホース6がホース接続ユニット30の第1優先開口B、に、それぞれ接続されている。一方、ベースタンク8a,8bに隣接するパチンコ島台1a,1dにおいては、オーバーフローホース6をベースタンク8a,8bに接続している。また、下部貯留タンク13の上流側上部に流入口(図示しない)が開設されているが、この流入口は、ベースタンク8a,8bから流入するパチンコ玉を流入樋20を介して受け入れるための開口であり、ベースタンク8a,8bから直接、下部貯留タンク13へパチンコ玉を導くため、サクションホース5を必要としない。
なお、図14に示すその他の符号、例えば、19及び18等は、前述した図1〜図13を使って説明したパチンコ島台1で付した符号を援用しており、別段に断わりが無い限り、同じ構成を指している(以下、図15の場合も同様)。また、図14において(図15も同様)、各パチンコ島台1a〜1eの上方に示している符号、「B」や「A・B」は、各パチンコ島台1a〜1eにどのようなホースが設けられているかをわかり易くするために示したものである。
次に、大規模の遊技場に設置される複数のパチンコ島台1a〜1gについて図15を参照して説明する。図14と図15の主な相違点は、遊技場の規模によって一旦落としホース7を必要としているか否かである。すなわち、大規模の遊技場であり、ベースタンク8a,8b間に設置されるパチンコ島台1a〜1gが多数存在している場合、必然と島間樋の距離(島間樋の出発点から終着点までの距離)が長くなり、パチンコ玉を転動するための傾斜(勾配)を稼ぐことができない。そこで、ベースタンク8a,8b間のどこかのパチンコ島台1a〜1g内の下部貯留タンク13にパチンコ玉を一旦落とし(一旦誘導し)、再度玉揚送装置によって上部タンク22の高い位置に揚送し、最終目的地のベースタンク8bへパチンコ玉を誘導するという技術思想が、「一旦落とし」という技術の技術思想である。「一旦落とし」という技術で使用される一旦落としホース7は、その性質上、本実施形態で紹介されている他の2つのホース、即ち、サクションホース5やオーバーフローホース6よりも、優先順位が高く、これら2つのホースより、優先的に、玉揚送装置21へ誘導する必要がある。
しかして、図15において、「一旦落とし」という技術が、3例、「補給用タンクレール2」の例と、「回収用タンクレール3」の例と、「返却用タンクレール4」の例が開示されている。まず、補給用タンクレール2においては、本来、直接、パチンコ島台1aからベースタンク8bまで繋げたいところを、一旦、パチンコ島台1dの下部貯留タンク13に落としている。また、回収用タンクレール3においては、本来、直接、パチンコ島台1fからベースタンク8aまで繋げたいところを、一旦、パチンコ島台1bの下部貯留タンク13に落としている。返却用タンクレール4においては、本来、直接、パチンコ島台1cからベースタンク8bまで繋げたいところを、一旦、パチンコ島台1eの下部貯留タンク13に落としている。
そして、ベースタンク8a,8bに隣接しないパチンコ島台1b〜1eのうち、パチンコ島台1b,1eにおいては、上部タンク22とホース接続ユニット30との間にサクションホース5、オーバーフローホース6、及び一旦落としホース7が、パチンコ島台1cにおいては、サクションホース5及びオーバーフローホース6が、パチンコ島台1dにおいては、オーバーフローホース6及び一旦落としホース7が掛け渡されることとなる。このサクションホース5、オーバーフローホース6、及び一旦落としホース7は、前述したように、それぞれホース接続ユニット30の第2優先開口A,第1優先開口B,第1優先開口Cに接続され、第1優先接続部である第1優先開口B,第1優先開口Cを第2優先接続部である第2優先開口Aよりも優先して下部貯留タンク13へ導くものである。なお、パチンコ島台1dにおいては、オーバーフローホース6をホース接続ユニット30の第2優先開口Aに、一旦落としホース7をホース接続ユニット30の第1優先開口Bに、それぞれ接続し、これらのホースから誘導されるパチンコ玉に優先順位をつけている。
なお、前述で、図1から図13を使って説明を行ってきたパチンコ島台1は、図15で言えば、左から3つ目に描かれているパチンコ島台1b及び右から2つ目に描かれているパチンコ島台1eと基本的に同じものである(玉返却装置9(JC)があるか無いかの違いである)。
ところで、本実施形態のパチンコ島台1では、騒音の発生元となる玉揚送装置21周辺の騒音対策を施している。具体的には、玉揚送装置21の上方側の対策として、上部タンク22の外側表面部に遮音部材60を設け、玉揚送装置21の下方側の対策として、パチンコ機10から排出されたアウト玉を玉揚送装置21に誘導するアウト玉回収通路を形成する通路空間の下流部上方に、所定区間に亘って(具体的には、アウト玉回収樋12、下部貯留タンク13内のアウト玉誘導路46等、導入樋16(第1乃至第3導入樋16a〜16c)、連絡樋17)、遮音部材60を設けている。
まず、遮音部材60について説明すると、遮音部材60は、図16に示すように、厚さ0.5mmの不燃性紙類からなる高さ12mm(図16で言えば、上下方向の長さ)のハニカム構造体61によって内部が形成されている。ハニカム構造体61は、蜂の巣を輪切りにしたような多孔形状をなし、軽量且つ高強度な構造部材となっている。なお、遮音部材を構成するハニカム構造体の形状及び材質は、上記したものに限定しない。形状については、図16に示す断面円形状に限らず、例えば、断面六角形状等であってもよい。材質については、不燃性の紙類に限らず、例えば、アルミや樹脂等で形成した可燃性のものであってもよい。
また、遮音部材60は、設置箇所に応じて若干構造が異なるため、設置箇所毎に分けて遮音部材60の詳細な構造を説明する。まず、玉揚送装置21の上方側の騒音対策として上部タンク22の外側表面部に設けられる遮音部材60について説明する。上部タンク22の外側表面部に設けられる遮音部材60は、図16及び17に示すように、板厚0.5mmの鉛板62を介して2つのハニカム構造体61が結合された二段構造をなし、ハニカム構造体61の末端部には、それぞれ板厚1.6mmの鉄板63が貼り付けられている。そして、このように構成された遮音部材60は、上部タンク22の外側表面部となる筐体部分(基体)を構成する木材22aの表面に、片側の鉄板63がボンドによって貼付されることで、上部タンク22の外周(具体的には、立方体形状をなす上部タンク22の上面と4つの側面)を囲うようにして取り付けられる。また、上部タンク22に設けられる遮音部材60の外側表面部(鉄板63の外側表面部)には、装飾用の化粧板やシート(図示しない)が貼付されてホール内での美観が向上される。なお、パチンコ島台1には、玉揚送装置21の収納領域を開閉する密閉式の扉(図示しない)が上部タンク22まで延びた形状で設けられるが、この密閉式の扉にも上部タンク22と同様に遮音部材60が設けられる。
また、上部タンク22の外側表面部に遮音部材60を設ける構成としては、図17に示すような上部タンク22の木材22a表面に遮音部材60(鉄板63)を貼付する構成に限定しない。図18に示すように、上部タンク22(木材22a)の外側表面部と遮音部材60との間に隙間を設けるようにしてもよい。この場合、遮音部材60は、二段構造のハニカム構造体61(鉛板62を介して結合された2つのハニカム構造体61)と、ハニカム構造体61の両端部に貼付される板厚1mmのアルミ板64と、片側(外側)のアルミ板64に貼付される鉄板63と、から構成され、上部タンク22の外周を囲う筐体形状に形成される。そして、このような筐体形状の遮音部材60は、内側のアルミ板64が上部タンク22の外側表面部との間で所定間隔(例えば、5mm)の隙間を空けた状態で設置される。
また、図18に示すように、上部タンク22(木材22a)の外側表面部と遮音部材60(アルミ板64)との間に隙間を設けた構成では、上部タンク22(木材22a)がパチンコ玉Pから受ける衝撃力、言い換えればパチンコ玉Pの衝撃によって上部タンク22内で生じた騒音は、木材22aを伝わって上部タンク22の外側に放出される。但し、上部タンク22内で生じた騒音は、全てが上部タンク22の外側に放出されるのではなく、木材22a内を伝わる際に木材22aに吸収され、減衰された状態で上部タンク22の外側に放出される。そして、上部タンク22の外側に放出された騒音は、木材22aとアルミ板64との間の隙間内を反射していくものと、木材22aとアルミ板64との間の隙間を伝わって遮音部材60に伝達されるものとに分かれる(図18には、図示されていないが、厳密に言えば、木材22a自体にも再度吸収されるものもある)。隙間内の騒音は、木材22aとアルミ板64との間で反射を交互に繰り返すことで徐々に減衰される。一方、遮音部材60に伝達される騒音は、アルミ板64に吸収されて減衰され、残りは、二段構造の一つ目のハニカム構造体61の内部を反射して、鉛板62に達し、更に、鉛板62に吸収されることで減衰され、また、同様に、今度は、二つ目のハニカム構造体61の内部を反射して、アルミ板64及び鉄板63に達し、そこでも、更に、減衰されたのち、外部に放出される。但し、厳密に言えば、ハニカム構造体61の内部でも若干騒音が吸収される。
なお、上部タンクの外側表面部と遮音部材との間に設けた隙間の所定間隔は、5mmに限定しない。即ち、隙間の所定間隔は、上部タンクの外側表面部で発生した騒音が、上部タンクの外側表面部と遮音部材との間で反射を交互に繰り返し得る程度の間隔であればいずれの間隔であってもよい。
しかして、内側のアルミ板64(図18で言えば、左側に位置するアルミ板64)は、上部タンク22の基体を為す木材22aと一番近い位置にあるため、上部タンク22(木材22a)がパチンコ玉Pから受ける衝撃力を、振動として受け易い位置にある部材(遮音材料)であるが、図18に示すように、内側のアルミ板64の一側面側には、ハニカム構造体61が当接しているため、アルミ板64自体の振動を効果的に抑えており、これにより、たとえ、アルミ板64自体を薄くしても、薄くする前と同じくらいの遮音効果を奏することができる。同様なことが、鉛板62にも言える。このように、図18に示すような本実施形態では、上部タンク22の基体から始まり、適度な隙間(約5mm)、遮音材料(アルミ板64)、ハニカム構造体61、遮音材料(鉛板62)、ハニカム構造体61、遮音材料(アルミ板64)、遮音材料(鉄板63)、という層を上部タンク22の外側表面部に形成することにより、各遮音材料の板厚をできるだけ薄くすることができると同時に、高い遮音効果も奏している。更に、同時に、複数の遮音材料(アルミ板64、鉛板62、鉄板63)の間にハニカム構造体61を挟み込むサンドイッチ構造の遮音部材60は、比較的軽量であり、その結果、遮音部材60を装着した際における上部タンク22自体の重量の増加もできるだけ抑えることができる。
次に、玉揚送装置21の下方側の騒音対策としてアウト玉回収通路(アウト玉回収樋12、下部貯留タンク13内のアウト玉誘導路46等、導入樋16、連絡樋17)を形成する通路空間の上方に設けられる遮音部材60について説明する。該アウト玉回収通路のうち、図5及び図6中に断面を斜線で示す上段のアウト玉回収樋12aと、図3及び図5中に断面を斜線で示すタンク棚42,43とは、その基板自体が遮音部材60によって形成されている。上段のアウト玉回収樋12a及びタンク棚42,43を形成する遮音部材60は、図19(A)に示すように、前記図17に示した遮音部材60と同様、鉛板62を介した二段構造のハニカム構造体61と、ハニカム構造体61の末端部に貼付された鉄板63とから構成され、片側(基板としての上方側であり且つパチンコ玉を流下する面側)の鉄板63の上面には、緩衝用のウレタン65が全面に敷設されている(なお、図19(A)の見出しには、「アウト回収樋、下部貯留タンク」と記載しているが、これは、「アウト回収樋及び下部貯留タンクの箇所に用いられる遮音部材」という意味である。図19(B)も同様)。
また、アウト玉回収通路のうち導入樋16(第1乃至第3導入樋16a〜16c)及び連絡樋17は、図1中に断面を斜線で示す各上面が遮音部材60によって形成されている。第1乃至第3導入樋16a〜16c及び連絡樋17の各上面を形成する遮音部材60は、図19(B)に示すように、1つのハニカム構造体61と、該ハニカム構造体61の両端部(玉通路の内部側と外側)に貼付された鉄板63とから構成された一段構造となっている。
次に、以上説明した遮音部材60による騒音の対策効果(吸音効果)について図20を参照して説明する。なお、図20中に示すポイントA〜Dは、それぞれ騒音の発生元となる騒音ポイントであり、二点鎖線で示す領域内は、各騒音ポイントA〜Dにおける騒音対策前(遮音部材60を設けない構成)の騒音エリア(一般的に、人が不快な騒音として感じる音の大きさ(75〜80dB以上)の領域)を示し、実線で示す領域内は、各騒音ポイントA〜Dにおける騒音対策後(遮音部材60を設けた構成)の騒音エリアを示す。また、図20中には、遊技客(160cmから175cmぐらいの遊技客を想定)が立った状態と座った状態での聴覚エリア(遊技場内において、通常、人の聴覚が音をふと気付いてしまうエリア)をそれぞれ破線で示しており、聴覚エリアの直径は、人の耳を中心としてほぼ1mである。つまり、本実施形態においては、実験により独自に見出した評価方法を採用しており、人の耳を中心としてほぼ1m範囲(聴覚エリア)において、75〜80dB以上の騒音が存在しているときに、人は、該騒音に対して、気が付き、不快に思うことがあるため、騒音対策が成功した基準として、聴覚エリアに75〜80dB以上の騒音が無い状態、つまり、聴覚エリアにおける音(騒音)を70dB以下になったことを条件とした。
しかして、図20に示すように、玉揚送装置21の上方側となる騒音ポイントAにおいて、騒音対策前では、騒音エリアがパチンコ機10の上端付近にまで達し、立った状態及び座った状態のいずれの状態でも騒音が遊技客の聴覚エリアに届いていた。これに対して、騒音対策後では、騒音エリアが上部タンク22の上側部分程度に縮小され、立った状態及び座った状態のいずれの状態でも騒音は遊技客の聴覚エリアに届かなくなった。
また、玉揚送装置21の下方側となる騒音ポイントBにおいて、騒音対策前では、騒音エリアがパチンコ機10のほぼ全域にまで達し、立った状態及び座った状態のいずれの状態でも騒音が遊技客の聴覚エリアに届いていた。これに対して、騒音対策後では、騒音エリアがパチンコ機10の下方に縮小され、立った状態及び座った状態のいずれの状態でも騒音は遊技客の聴覚エリアに届かなくなった。
また、アウト玉回収樋接続口53付近となる騒音ポイントC、及び連絡樋17とアウト玉回収樋12との接続部分となる騒音ポイントDにおいて、騒音対策前では、騒音エリアがパチンコ機10の中程にまで達し、立った状態及び座った状態のいずれの状態でも騒音が遊技客の聴覚エリアに届いていた。これに対して、騒音対策後では、騒音エリアが下段のアウト玉回収樋12bの近辺程度に縮小され、立った状態及び座った状態のいずれの状態でも騒音は遊技客の聴覚エリアに届かなくなった。
以上のように、本実施形態では、遮音部材60による騒音対策を施すことで、遊技客の聴覚エリア内での音の大きさを70dB以下とすることができ(図20参照)、玉揚送装置21の上方側及び下方側で発生した騒音を遊技客が不快に感じないレベルまで低減することができた。なお、実施形態中では、玉揚送装置21の上方側の騒音対策(上部タンク22の外側表面部に遮音部材60を設ける構成)と、玉揚送装置21の下方側の騒音対策(アウト玉を玉揚送装置21に誘導するアウト玉回収通路に遮音部材60を設ける構成)との両方を行っているが、いずれか一方の騒音対策のみを行う構成としてもよい。また、本発明に係る「遮音部材」の作用としては、音を遮断する「遮音」作用に限らず、音を吸収する「吸音」作用も含まれるものとする。また、「遮音部材」は、必ずしもハニカム構造体で形成したものに限定するものではなく、「遮音」「吸音」作用を有するその他の部材で構成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ホース接続ユニット30の第1優先開口Dが用いられていないが、例えば、島間樋の一旦落としが2つ同時にホース接続ユニット30へ接続される場合等に用いられる。また、第1優先開口群B〜Dにおいて、第1優先開口Bがオーバーフローホース6に、第1優先開口Cが一旦落としホース7に、それぞれ接続されているものを示したが、例えば、一旦落としホース7を第1優先開口Dに接続してもよい。さらに、未使用の開口部A〜Dがある場合には、その開口に蓋を設けてもよく、また、その開口部を省いたホース接続ユニット30の構造としても良い。
また、本実施形態におけるパチンコ島台1は、「サクションホース5、オーバーフローホース6、一旦落としホース7」の3種類、3本設けられているものや、「サクションホース5、オーバーフローホース6」の2種類、2本設けられているものを示したが、ホース(第1誘導部材)の種類及び数は、適宜、設計変更事項範囲である。例えば、「オーバーフローホース6」を1種類、2本設けられているものであっても良いし、「サクションホース5、2本のオーバーフローホース6」の2種類、3本設けられているものであっても良い。
また、本実施形態では、パチンコ島台に関するものだったが、メダル島台でも同様である。
また、本実施形態におけるパチンコ島台1には、上述したように、長手方向のほぼ中央に玉揚送装置21が収納されているが、該玉揚送装置21は、所謂、搬送ベルト方式の玉磨き揚送装置である。しかして、該玉揚送装置21において、揚送過程のパチンコ玉(遊技媒体)をセンサによって検出する玉検出装置を所定の箇所に設け、該玉検出装置によってパチンコ玉が検出されているときに前記搬送ベルト自体の回転数若しくは前記搬送ベルトを駆動モータによって回転駆動させるための駆動プーリーの回転数をカウントする実動作回転メータが設けられている。即ち、この実動作回転メータは、玉揚送装置21によって、パチンコ玉が揚送されている実動作における搬送ベルト自体や駆動モータの回転数を累計するものであるが、このメータが設けられている背景には、次のようなことがある。
周知のように、パチンコ島台には、大小様々な樋や玉揚送装置を含め様々な玉補給システムを構成する機器や装置が備えられているが、従来のパチンコ島台では、これらのメンテナンス時期(消耗品の取替時期等)がよく分からず、目で見て大体の基準でメンテナンス時期を推測していた。即ち、目安となるものが何もなかったのである。また、玉補給システムを提供しているメーカー側にとっても、お客様であるホールに対して、メンテナンスを促す際にも、ホール側が納得するような基準となるものが何もなかったので、効果的にメンテナンスを促すことができなかった。そこで、上記に事情に鑑み為されたのが、上述した実動作回転メータである。なお、この実動作回転メータは、リセットできないように構成されており、ブラックボックス化されている。
また、この実動作回転メータは、上述したように、搬送ベルト自体や駆動モータの回転数をカウントするものであったが、これを、駆動モータの駆動時間を累計する駆動時間累計メータであっても良い。なお、この駆動時間累計メータの場合、駆動モータに対する電流値を監視することで、玉揚送装置がパチンコ玉を揚送中か否かがわかるので、この技術を利用して、駆動モータに対する電流値が所定の値以上のとき、玉揚送装置によって玉が揚送中だということを判断し、そのときの時間を累計するというのが、駆動時間累計メータの具体的な構成となる。
更に、上述した実動作回転メータや駆動時間累計メータは、基本的には、玉揚送装置に設けるのが望ましいが、パチンコ島台側であっても良い。また、ホールコンピュータが設置されているコンピュータ室、若しくは、店長室であっても良い。また、インターネットを利用して、玉補給システムを提供しているメーカー側に、上述した実動作回転メータや駆動時間累計メータを設け、メーカー側で、顧客サービスの一環で管理しても良い。なお、上述した実動作回転メータや駆動時間累計メータを玉揚送装置に設けた場合、中古玉揚送装置の目安に役立ち、中古玉揚送装置の価格の基準とすることができる。
なお、図示した本実施形態から把握できる発明として、以下のものがある。
(1)遊技媒体を揚送する揚送装置と、遊技機から排出された使用済みの遊技媒体であるアウト遊技媒体を前記揚送装置に誘導するアウト遊技媒体回収通路と、を備えた遊技島台において、該アウト遊技媒体回収通路を形成する通路空間の下流部上方に、所定区間に亘って、遮音部材を該アウト遊技媒体回収通路の上流側に前記アウト遊技媒体を誘導させるように傾斜させて設けたことを特徴とする遊技島台。
このように構成することにより、揚送装置の下方側で発生した騒音が、遊技場内において、通常、人(遊技客)の聴覚がふと気が付いてしまうエリア(聴覚エリア)に達する頃には、不快に感じないレベルまで騒音を低減することができる。更に、アウト遊技媒体を揚送装置に誘導するアウト遊技媒体回収通路の構成に支障を来たすことなく、アウト遊技媒体回収通路に遮音部材を設けることができる。
パチンコ島台の内部構造を示す正面図である。 (A)が、パチンコ島台の上部タンクと下部貯留タンクとを連通する誘導通路の構造を示す正面図であり、(B)が、誘導通路を構成するホース接続ユニットの拡大正面図である。 ホース接続ユニットと下部貯留タンクとを連通する第2誘導部材の構造を示す斜視図である。 第1優先樋を転動するパチンコ玉の流れを説明するための上面図である。 パチンコ島台の内部に設けられる下部貯留タンク及びアウト玉回収樋の斜視図である。 下部貯留タンク及びアウト玉回収樋でのパチンコ玉の流れを説明するための斜視図である。 サクション経路にパチンコ玉が流れ始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニットにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンクにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図である。 サクション通路にパチンコ玉が貯留され始めて侵入経路からパチンコ玉がオーバーフロー経路に侵入し且つオーバーフローホースから第2オーバーフロー経路にパチンコ玉が流れ始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニットにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンクにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図である。 第2オーバーフロー経路にパチンコ玉が充満し始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニットにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンクにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図である。 第2オーバーフロー経路にパチンコ玉が充満し且つ第2オーバーフロー経路のパチンコ球が第1オーバーフロー経路から一旦落とし経路に流れ始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニットにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンクにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図である。 第2オーバーフロー経路にパチンコ玉が充満し且つ第1オーバーフロー経路からのパチンコ玉が一旦落とし経路に充満し始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニットにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンクにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図である。 サクション経路及び第2オーバーフロー経路にパチンコ玉が充満し且つ一旦落とし経路にパチンコ玉が流れ始めた状態において、(A)が、ホース接続ユニットにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンクにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図である。 サクション経路、第2オーバーフロー経路及び一旦落とし経路にパチンコ玉が充満している状態において、(A)が、ホース接続ユニットにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図であり、(B)が、下部貯留タンクにおけるパチンコ玉の流下状態を説明するための正面図である。 小規模の遊技場に設置される複数のパチンコ島台とそれに関連して設けられるベースタンク、及び島間樋との関係を示す概略図である。 大規模の遊技場に設置される複数のパチンコ島台とそれに関連して設けられるベースタンク、及び島間樋との関係を示す概略図である。 遮音部材を構成するハニカム構造体と鉛板とを示す斜視図である。 上部タンクに設けられる遮音部材を示す説明図である。 変形例の上部タンクに設けられる遮音部材を示す説明図である。 (A)が、アウト玉回収樋及び下部貯留タンクに設けられる遮音部材を示す説明図であり、(B)が、導入樋等に設けられる遮音部材を示す説明図である。 遮音部材による騒音の対策効果を示す説明図である。
符号の説明
1(1a〜1g) パチンコ島台(遊技島台)
12 アウト玉回収樋(アウト回収樋)
13 下部貯留タンク
16 導入樋
17 連絡樋(下部貯留タンク内通路)
21 玉揚送装置(揚送装置)
22 上部タンク
42 第1タンク棚
43 第2タンク棚
46 アウト玉誘導路(下部貯留タンク内通路)
49 誘導板(下部貯留タンク内通路)
60 遮音部材
61 ハニカム構造体

Claims (6)

  1. 遊技媒体を揚送する揚送装置と、該揚送装置によって揚送された遊技媒体を流入して貯留する上部タンクと、を備えた遊技島台において、
    前記上部タンクの外側表面部に、内部がハニカム構造体で形成された遮音部材を設けたことを特徴とする遊技島台。
  2. 前記遮音部材と前記上部タンクの外側表面部との間に所定間隔の隙間を設けたことを特徴とする請求項1記載の遊技島台。
  3. 遊技機から排出された使用済みの遊技媒体であるアウト遊技媒体を前記揚送装置に誘導するアウト遊技媒体回収通路を備え、
    該アウト遊技媒体回収通路を形成する通路空間の下流部上方に、所定区間に亘って、前記遮音部材を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技島台。
  4. 前記上部タンクの下方に設置され且つ遊技機で使用する遊技媒体を貯留し且つ前記揚送装置に遊技媒体を所定の流出口から供給する下部貯留タンクを備え、
    前記アウト遊技媒体回収通路は、前記アウト遊技媒体を前記下部貯留タンク側の所定の流入口に誘導するアウト回収樋と、前記下部貯留タンク内を通過し前記流入口からの前記アウト遊技媒体を優先的に前記流出口に誘導する下部貯留タンク内通路と、前記下部貯留タンクの前記流出口から排出される前記アウト遊技媒体を含む遊技媒体を前記揚送装置に導入する導入樋と、から構成され、
    前記アウト回収樋を複数段の階層状に配置すると共に、その最上段のアウト回収樋を前記遮音部材で形成したことを特徴とする請求項3記載の遊技島台。
  5. 遊技媒体を揚送する揚送装置と、遊技機から排出された使用済みの遊技媒体であるアウト遊技媒体を前記揚送装置に誘導するアウト遊技媒体回収通路と、を備えた遊技島台において、
    該アウト遊技媒体回収通路を形成する通路空間の下流部上方に、所定区間に亘って、内部がハニカム構造体で形成された遮音部材を設けたことを特徴とする遊技島台。
  6. 前記上部タンクの下方に設置され且つ遊技機で使用する遊技媒体を貯留し且つ前記揚送装置に遊技媒体を所定の流出口から供給する下部貯留タンクを備え、
    前記アウト遊技媒体回収通路は、前記アウト遊技媒体を前記下部貯留タンク側の所定の流入口に誘導するアウト回収樋と、前記下部貯留タンク内を通過し前記流入口からの前記アウト遊技媒体を優先的に前記流出口に誘導する下部貯留タンク内通路と、前記下部貯留タンクの前記流出口から排出される前記アウト遊技媒体を含む遊技媒体を前記揚送装置に導入する導入樋と、から構成され、
    前記アウト回収樋を複数段の階層状に配置すると共に、その最上段のアウト回収樋を前記遮音部材で形成したことを特徴とする請求項5記載の遊技島台。

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JP2009000133A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Max:Kk 遊技機島の騒音低減構造

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