WO2006098006A1 - 抗炎症剤 - Google Patents

抗炎症剤

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Yoko Ito
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  • ⁇ 4> The anti-inflammatory agent according to ⁇ 3>, wherein the organic solvent is at least one selected from ethanol, hydrous ethanol, and ethyl acetate.
  • the blending amount of the anti-inflammatory agent in the external preparation for skin can be adjusted as appropriate depending on the type of external preparation for skin, physiological activity of the extract, etc., but in terms of the oil-soluble licorice extract, 0. 001-10% by mass is preferred. 0.01-5% by mass is more preferred.
  • Example 1 The extract and purified product prepared in 5 (hereinafter sometimes referred to as “sample”) were tested for phospholipase A activity inhibitory activity as follows.
  • the RBL- 2H3 cells of the rat leukemia cells were cultured under 37 ° C, 5% CO- 95 % air at 15vZv% FBS containing chromatic MEM medium in flask 75 cm 2, and the cells were collected by a conventional method

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Abstract

 本発明は、マメ科グリチリザ(Glycyrrhiza)属植物、及びマメ科グリチリザ(Glycyrrhiza)属植物の水抽出残渣の少なくともいずれかを有機溶媒で抽出処理して得られる油溶性甘草抽出物を含有してなり、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用(即ち、ヒスタミン遊離抑制作用)、血小板凝集抑制作用及びホスホリパーゼA2活性阻害作用から選択される少なくとも1種の作用を有する抗炎症剤である。

Description

抗炎症剤
技術分野
[0001] 本発明は、油溶性甘草抽出物 (以下、「油溶性甘草エキス」と称することもある)を含 有してなり、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、へキソサミニダーゼ遊離抑制作用、血 小板凝集抑制作用及びホスホリパーゼ A活性阻害作用カゝら選択される少なくとも 1
2
種の作用を有し、特に皮膚外用剤として好適に用いられる抗炎症剤に関する。
背景技術
[0002] 古くから甘草 (Licorice)は、生薬として知られており、現在では主として食品用甘 味料、医薬品、医薬部外品等の原料として使用されている。これらの中でも、甘草の 水抽出物であるグリチルリチン及びグリチルレチン酸は、抗炎症作用、抗潰瘍作用、 及び抗アレルギー作用などの優れた薬理作用を有し、広く飲食品、医薬品及び化粧 品などに利用されている。
[0003] 一方、甘草をエタノール、酢酸ェチル等の有機溶媒で抽出した油溶性甘草抽出物
(油溶性甘草抽出物)は、上記グリチルリチン及びグリチルレチン酸以外にも多くのフ ラボノイドを含有することが知られている。この油溶性甘草抽出物は、例えば、抗酸ィ匕 作用(特許文献 1参照)、酸化防止作用(特許文献 2参照)、美白作用(特許文献 3及 び特許文献 4参照)、紫外線吸収作用(特許文献 5参照)、などの有用な作用を有す ることが開示されている。
[0004] し力しながら、前記油溶性甘草抽出物が、ヒアル口-ダーゼ活性阻害作用、へキソ サミニダーゼ遊離抑制作用、血小板凝集抑制作用及びホスホリパーゼ A活性阻害
2 作用から選択される少なくとも 1種の作用を有し、例えば、接触性皮膚炎 (かぶれ)、 乾癬、尋常性天疱瘡、その他の肌荒れに伴う各種皮膚疾患等に有用であることは、 全く知られて ヽな 、のが現状である。
[0005] 特許文献 1:特開昭 58— 217583号公報
特許文献 2:特開昭 59-46210号公報
特許文献 3:特開平 1 149706号公報 特許文献 4:特開平 1-311011号公報
特許文献 5 :特開平 1 157909号公報
発明の開示
[0006] 本発明は、力かる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解 決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ヒアルロニダーゼ活 性阻害作用、へキソサミニダーゼ遊離抑制作用、血小板凝集抑制作用及びホスホリ パーゼ A活性阻害作用から選択される少なくとも 1種の作用を通じて、炎症性疾患を
2
予防及び改善し得る抗炎症剤を提供することを目的とする。
[0007] 前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
< 1 > 油溶性甘草抽出物を含有することを特徴とする抗炎症剤である
< 2> 油溶性甘草抽出物が、マメ科ダリチリザ (Glycyrrhiza)属植物、及びマメ 科ダリチリザ (Glycyrrhiza)属植物の水抽出残渣の少なくともいずれかを抽出処理し て得られる前記く 1 >に記載の抗炎症剤である。
< 3 > マメ科ダリチリザ (Glycyrrhiza)属植物の根、根茎、葉、及び茎、並びにこ れらの水抽出残渣の少なくともいずれかを有機溶媒で抽出処理して得られる前記 < 1 >から < 2 >のいずれかに記載の抗炎症剤である。
<4> 有機溶媒が、エタノール、含水エタノール、及び酢酸ェチルから選択される 少なくとも 1種である前記く 3 >に記載の抗炎症剤である。
< 5 > マメ科ダリチリザ(Glycyrrhiza)属植物力 ダリチリザ グラブラ(Glycyrrhi za glabra)、グリチリザ インフラタ(Glycyrrhiza inflata)、グリチリザ ァラレアシ ス (Glycyrrniza araleasisノ、グリテリサ ゥフレンシス (Glycyrrniza uralensis)及 びグリチリザ ェチナタ(Glycyrrhiza echinata)から選択される少なくとも 1種であ る前記く 2>力 く 4>の 、ずれかに記載の抗炎症剤である。
< 6 > 油溶性甘草抽出物力 グラブリジン及びリコカルコン Aの少なくともいずれ かのフラボノイドを含む前記く 1 >から < 5 >の 、ずれかに記載の抗炎症剤である。
< 7> グラブリジン及びリコカルコン Aの少なくともいずれかのフラボノイドの油溶 性甘草抽出物における合計含有量が、乾燥固形分で 1一 80質量%である前記く 6 >に記載の抗炎症剤である。 < 8 > ダリチリザ グラブラ (Glycyrrhiza glabra)の油溶性甘草抽出物における グラブリジンの含有量力 乾燥固形分で 1質量%以上である前記 < 5 >から < 7>の V、ずれかに記載の抗炎症剤である。
< 9 > グリチリザ ェチナタ(Glycyrrhiza echinata)の油溶性甘草抽出物にお けるリコカルコン Aの含有量力 乾燥固形分で 1質量%以上である前記 < 5 >から <
8 >の 、ずれかに記載の抗炎症剤である。
< 10> グリチリザ インフラタ(Glycyrrhiza inflata)の油溶性甘草抽出物にお けるリコカルコン Aの含有量力 乾燥固形分で 1質量%以上である前記 < 5 >から <
9 >の 、ずれかに記載の抗炎症剤である。
く 11 > 油溶性甘草抽出物が、ヒアル口-ダーゼ活性阻害作用、へキソサミニダ一 ゼ遊離抑制作用、血小板凝集抑制作用及びホスホリパーゼ A活性阻害作用から選
2
択される少なくとも 1種の作用を有する前記 < 1 >から < 10>のいずれかに記載の 抗炎症剤である。
< 12> 皮膚外用剤として用いられる前記く 1 >からく 11 >のいずれかに記載の 抗炎症剤である。
[0008] 本発明の抗炎症剤は、油溶性甘草抽出物を含有してなり、特にマメ科ダリチリザ (G lycyrrhiza)属植物、及びマメ科ダリチリザ(Glycyrrhiza)属植物の水抽出残渣の少 なくともいずれ力を有機溶媒で抽出処理して得られ、ヒアル口-ダーゼ活性阻害作用 、へキソサミニダーゼ遊離抑制作用(即ち、ヒスタミン遊離抑制作用)、血小板凝集抑 制作用、ホスホリパーゼ A活性阻害作用を通して、これらの関与する炎症を効果的
2
に予防及び改善を図ることができる。
また、本発明の抗炎症剤は、使用感と安全性に優れているので、特に、皮膚外用 剤に好適に用いられる。ここで、本発明において、「皮膚外用剤」とは、皮膚に適用さ れる各種薬剤を意味し、例えば、化粧料、医薬部外品、医薬品、などを含む概念で ある。
発明を実施するための最良の形態
[0009] 本発明の抗炎症剤は、油溶性甘草抽出物を含有してなり、更に必要に応じてその 他の成分を含有してなる。 前記油溶性甘草抽出物は、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することがで きるが、マメ科ダリチリザ(Glycyrrhiza)属植物、及びマメ科ダリチリザ(Glycyrrhiza )属植物の水抽出残渣の少なくともいずれかを有機溶媒により抽出処理して得られる ものが好適である。
[0010] 前記マメ科ダリチリザ (Glycyrrhiza)属植物としては、特に制限はなぐ 目的とする 有効成分に応じて適宜選択することができるが、例えば、ダリチリザ グラブラ (Glycy rrhiza glabra)、グリチリザ インフラタ(Glycyrrhiza inf lata)、グリチリザ ァラレ ンス (Glycyrrhiza araleasis)、グリチリザ ゥフレンンス (Glycyrrhiza uralensi s)、グリチリザ ェチナタ(Glycyrrhiza echinata)、などが挙げられ、これらの中で も、グリチリザ グラブラ(Glycyrrhiza glabra)、グリチリザ ェチナタ(Glycyrrhiza echinata)、グリチリザ インフラタ(Glycyrrhiza inflata)が特に好まし!/、。
なお、甘草は、生産地の名前を冠して呼ばれることが多ぐ例えば、中国東北西北 甘草 (Glycyrrhiza uralensis)、新彊甘草 (Glycyrrhiza echinata)、ロシア甘草 (Glycyrrhiza glabra)、スペイン甘草 (Glycyrrhiza echinata)、モンコル産甘草 、アフガニスタン甘草、などの別名がある。
[0011] 前記油溶性甘草抽出物の抽出原料としては、上記甘草の根、根茎、葉、及び茎の いずれの部位でも使用することができる力 グラブリジン、リコカルコン A等のフラボノ イドの含有率が高 、点から根及び根茎の少なくとも 、ずれかが特に好ま 、。該抽 出原料は、生のものを使用しても乾燥させたものを使用してもよいが、乾燥根、乾燥 根茎が特に好ましい。
また、前記油溶性甘草抽出物の抽出原料としては、上記甘草の抽出原料の水抽出 残渣を用いることもできる。
前記甘草の水抽出残渣とは、該甘草力 グリチルリチンなどを得るために水、温水 及び熱水、並びに中性乃至微アルカリ性の冷水、温水及び熱水の少なくともいずれ かで抽出した後の固形残渣を意味する。なお、前記水抽出後の残渣は、含水及び 乾燥状態の 、ずれであってもよ 、。
このように甘草の水抽出残渣を抽出原料として用いることにより、甘草の水抽出残 渣の有効利用が図れ、生産性が向上するという利点がある。 [0012] 前記有機溶媒としては、特に制限はなぐ 目的に応じて選択することができ、例えば 、ベンゼン、トルエン、キシレン、ェチルエーテル、メチルェチルケトン、メチルイソブ チルケトン、ジクロロメタン、ジクロロェタン、クロ口ホルム、酢酸ェチル、酢酸プロピル 、酢酸ブチル、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、含水メタノール、含水 エタノール、含水プロパノールなどが挙げられる。更に超臨界流体として二酸化炭素 を用いることもできる。これらの有機溶媒の中では、エタノール、含水エタノール、酢 酸ェチルを用いることが安全性の点で好ましい。前記含水エタノールとしては、ェタノ ール濃度 30— 99質量%のものが好適である。
[0013] 前記甘草又は甘草水抽出残渣力 前記有機溶媒を用いて甘草油性抽出物を得る ための抽出条件としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ、 例えば、抽出原料に対し 2— 15倍量の有機溶媒を加え、撹拌しながら常温で抽出す る方法、加熱乾留して抽出する方法が挙げられる。また、これらの方法をそれぞれ単 独で、又は組み合わせて繰り返し操作すれば、抽出効率が向上するのでより好まし い。
[0014] 得られた抽出液は、遠心分離及びろ過により不溶物を取り除いた後、油溶性甘草 抽出物として、そのまま使用することもできるし、更に常法により、濃縮して使用するこ ともできる。また、 目的とする生理的効果が低下しない範囲で脱臭及び脱色などを適 宜行ってもよい。この脱臭及び脱色には、活性炭、合成吸着榭脂及びイオン交換榭 脂などを用いることが一般的である。また、適当な方法で抽出液を乾燥させれば、油 溶性甘草抽出物として、黄褐色の抽出物粉末を得ることができる。
得られた液状抽出物をそのまま、又は液状抽出物を濃縮したもの、更には液状抽 出物の粉末或いは固形の乾燥物が油溶性甘草抽出物として利用される。
[0015] 前記油溶性甘草抽出物力ものフラボノイドの精製方法としては、特に制限はなぐ 公知の有機化合物の精製方法の中から目的に応じて適宜選択することができ、例え ば、順相シリカゲルクロマトグラフィー及び逆相クロマトグラフィーのいずれかにより処 理した後、アセトン力 結晶化させる方法により行うことができる。この方法によれば、 比較的容易に有効成分の純品を得ることができる。また、他の精製方法としては、ダ ィャイオン HP— 20 (三菱化成株式会社製)等の合成吸着体によるカラムクロマトダラ フィ一、液 液向流抽出、などが挙げられる。
[0016] 前記油溶性甘草抽出物に含まれるフラボノイドとしては、抽出原料である甘草種に よって異なり一概には規定できないが、例えば、グラブリジン、グラブレン、リコカルコ ン リコカルコン 、グリシクマリン、グリソフラボンなどが挙げられ、これらの中でも、 高い抗炎症作用を有する点力もグラブリジン、グラブレン、リコカルコン八、リコカルコ ン Bが特に好ましぐグラブリジン、リコカルコン Aが最も好ましい。
前記グラブリジン及びリコカルコン Aの少なくともいずれかのフラボノイドの前記油溶 性甘草抽出物における合計含有量は、乾燥固形分で 1一 80質量%が好ましぐ 5—
60質量%がより好ましい。
[0017] 前記ダリチリザ グラブラ (Glycyrrhiza glabra)の油溶性甘草抽出物におけるグ ラブリジンの含有量は、乾燥固形分で 1質量%以上が好ましぐ 10質量%以上がより 好ましぐ 20— 50質量%が更に好ましい。
前記ダリチリザ ェチナタ(Glycyrrhiza echinata)の油溶性甘草抽出物における リコカルコン Aの含有量は、乾燥固形分で 1質量%以上が好ましぐ 5質量%以上が より好ましぐ 10— 40質量%が更に好ましい。
前記ダリチリザ インフラタ (Glycyrrhiza inflata)の油溶性甘草抽出物におけるリ コカルコン Aの含有量は、乾燥固形分で 1質量%以上が好ましぐ 5質量%以上がよ り好ましぐ 10— 40質量%が更に好ましい。
[0018] 本発明の抗炎症剤は、ヒアル口-ダーゼ活性阻害作用、へキソサミニダーゼ遊離抑 制作用(即ち、ヒスタミン遊離抑制作用)、血小板凝集抑制作用、ホスホリパーゼ A活
2 性阻害作用から選択される少なくとも 1種の作用を通じて、接触性皮膚炎 (かぶれ)、 乾癬、尋常性天疱瘡等の皮膚疾患を始めとした各種炎症性疾患を予防及び改善す ることがでさる。
[0019] ここで、前記ヒアル口-ダーゼはヒアルロン酸の加水分解酵素であり、肥満細胞中 にあってその活性ィ匕により、肥満細胞力も脱顆粒に関与していると言われている。そ こで、ヒアル口-ダーゼの活性ィ匕を阻害することにより、ヒアルロン酸の安定ィ匕を図り、 肥満細胞からの種々のケミカルメディエーターの放出を防ぐことができ、保湿性の強 ィ匕、又は抗炎症作用が期待できる。 また、細胞内のヒスタミンが遊離されると同時にへキソサミニダーゼも遊離されること から、へキソサミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価することができ る。前記ヒスタミンは、マスト細胞 (肥満細胞)内に存在し、マスト細胞が刺激を受ける と脱顆粒反応により放出され、起炎及びアレルギー物質として作用する。また、活性 ィ匕されたマスト細胞カゝら放出されたヒスタミンは、血管透過性亢進、平滑筋収縮、粘 液分泌亢進等をもたらし、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、じんま疹等のアレルギー 疾患を生じさせる。したがってへキソサミニダーゼの遊離抑制、即ちヒスタミンの遊離 抑制により、アレルギー疾患性疾患や炎症性疾患を予防及び治療することができる。 前記血小板凝集は、ァラキドン酸カスケードのホスホリパーゼ Aの活性ィ匕を招き、
2
それによりロイコトリェン Bやプロスタグランジン E等が放出されて起炎物質となる。こ
2
のため、血小板の凝集を阻害及び抑制する物質によりアレルギー疾患性疾患や炎 症性疾患を予防及び治療することができる。
前記ホスホリパーゼ Aは、ァラキドン酸の代謝経路であるァラキドン酸カスケードの
2
重要酵素であって、ホスホリパーゼ Aが過剰に活性ィ匕するとァラキドン酸の代謝に異
2
常が起こり、炎症、アレルギー、喘息、虚血、心筋梗塞等を引き起こす。したがってホ スホリパーゼ Aの活性ィ匕を阻害することにより、アレルギー疾患性疾患や炎症性疾
2
患を予防及び治療することができる。
[0020] 本発明の抗炎症剤は、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができるが 、皮膚外用剤として好適に用いられる。該皮膚外用剤としては、皮膚に適用される各 種薬剤を意味し、例えば、化粧料、医薬部外品、医薬品、などが含まれる。前記皮膚 外用剤としては、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、 ック、ゼリー、リップタリ ーム、口紅、入浴剤、トニック、リンス、シャンプー、アストリンゼント、などが挙げられる
[0021] 前記抗炎症剤の前記皮膚外用剤における配合量は、皮膚外用剤の種類や抽出物 の生理活性等によって適宜調整することができるが、前記油溶性甘草抽出物に換算 して 0. 001— 10質量%が好ましぐ 0. 01— 5質量%がより好ましい。
[0022] 以上説明した本発明の抗炎症剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、 それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。 [0023] 以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限 定されるものではない。
[0024] (製造例 1)
油溶性甘草抽出物の調製
甘草 (Glycyrrhiza glabra Lmne var. glanaulifera Regel et Herder) CO 根 lkgに無水エタノール 10Lをカ卩えて、還流下で 5時間抽出を行った。得られた抽出 液は減圧濃縮した。この濃縮した抽出液に酢酸ェチル 1Lを加え、還流下で 5時間抽 出し、減圧乾燥した後、粉砕して油溶性甘草抽出物 10gを得た。
得られた製造例 1の油溶性甘草抽出物中におけるフラボノイドの含有率を高速液 体クロマトグラフィー(日本分光株式会社製)を用いて定量した結果、グラブリジンが 2
0質量%含まれていた。
[0025] (製造例 2)
油溶性甘草抽出物の調製
甘草 (Glycyrrhiza glabra Lmne var. glanaulifera Regel et Herder) CO 根 lkgに無水エタノール 10Lをカ卩え、還流下で 5時間抽出を行った。得られた抽出液 を減圧濃縮した。この濃縮した抽出液に酢酸ェチル 1Lを加え,還流下で 5時間抽出 を行った。これを合成吸着体 (三菱化成株式会社製)で粗精製し、減圧乾燥後、粉砕 して油溶性甘草抽出物 5gを得た。
得られた製造例 2の油溶性甘草抽出物中におけるフラボノイドの含有率を高速液 体クロマトグラフィー(日本分光株式会社製)を用いて定量した結果、グラブリジンが 4 0質量%含まれていた。
[0026] (製造例 3)
油溶性甘草抽出物の調製
甘草(Glycyrrhiza inflata Batalin)の根 lkgに無水エタノール 10Lをカ卩え、還 流下で 5時間抽出を行った。得られた抽出液を減圧濃縮した。この濃縮した抽出液 に酢酸ェチル 1Lを加え、還流下で 5時間抽出を行った。得られた抽出液を減圧濃縮 した。この濃縮液に酢酸ェチル 1Lを加え、還流下で 5時間抽出し、減圧乾燥後、粉 砕して、油溶性甘草抽出物 30gを得た。 得られた製造例 3の油溶性甘草抽出物中におけるフラボノイドの含有率を高速液 体クロマトグラフィー(日本分光株式会社製)で定量した結果、リコカルコン Aが 20質 量%含まれていた。
[0027] (製造例 4)
グラブリジンの精製
製造例 2で得られた油溶性甘草エキス 20gをクロ口ホルムに溶解し、シリカゲル (シリ 力ゲル 60、メルク社製品)にまぶした後、乾燥した。この乾燥物を、上記と同じシリカ ゲル lkgを充填したカラム上に積層充填し、クロ口ホルム Zメタノール混合液(30 : 1) で溶出し、グラブリジン含有画分を採取した。この画分の溶媒を減圧下に留去して固 形物 5.8gを得た。次いで、得られた固形物を少量のメタノールに溶解し、逆相シリカ ゲル (ODS DM1020T、富士シリシァ社製)にまぶして乾燥し、あらかじめ逆相シリ 力ゲル 800gを充填したカラム上に積層充填した。このカラムに、溶出溶媒としてメタノ ール Z水混合液 (60 :40)を流し、グラブリジン含有画分を採取した。この画分から溶 媒を減圧下に留去し、得られた固形物 (4.3g)をアセトン 40mlに溶解し、 5°Cにて 3 日間静置して、グラブリジンの結晶 3.8gを得た。
[0028] (製造例 5)
—リコカルコン Aの精製
製造例 3で得られた油溶性甘草エキス 120gをクロ口ホルムに溶解し、シリカゲル (シ リカゲル 60、メルク社製品)にまぶした後、乾燥した。この乾燥物を、上記と同じシリカ ゲル 3kgを充填したカラム上に積層充填し、 n キサン Z酢酸ェチル混合液(2 : 1) で溶出し、リコカルコン A含有画分を採取した。この画分の溶媒を減圧下に留去して 固形物 50gを得た後、少量のメタノールに溶解し、逆相シリカゲル(ODS DM1020 T、富士シリシァ社製)にまぶして乾燥し、あら力じめ逆相シリカゲルを充填したカラム 上に積層充填した。このカラムに、溶出溶媒としてメタノール Ζ水混合液 (60 :40)を 流し、リコカルコン Α含有画分を採取した。この画分から溶媒を減圧下に留去し、得ら れた固形物(25g)をしてメタノール Z水混合液 (70: 30)に溶解し、室温で 1日間静 置して、リコカルコン Aの結晶 15. 2gを得た。
[0029] (実施例 1) ーヒアル口-ダーゼ活性阻害試験
製造例 1一 5で調製した抽出物及び精製物 (以下、「サンプル」と称することがある) について、以下のようにしてヒアル口-ダーゼ活性阻害作用を試験した。
まず、各サンプルを溶解した 0. ImolZLの酢酸緩衝液 (pH3. 5)0. 2mLにヒアル ロニダーゼ溶液(Type IV— S(from bovine testis;SIGMA 400 NF units /mL)0. lmLをカ卩え、 37°Cにて 20分間反応した。
次に、活性化剤として 2. 5mmolZLの塩化カルシウム 0. 2mLをカ卩え、 37°Cにて 2 0分間反応した。これに 0. 4mgZmLのヒアルロン酸カリウム溶液(from robster c omb) 0. 5mLをカ卩え、 37°Cにて 40分間反応した。その後、 0. 4molZLの水酸化ナ トリウム 0. 2mLをカ卩えて反応を止め、冷却した後、各反応溶液にホウ酸溶液 0. 2mL を加え、 3分間煮沸した。氷冷後、 p— D ABA (p—ジメチルァミノべンズアルデヒド)試 薬 6mLを加え、 37°Cにて 20分間反応した。その後、波長 585nmにおける吸光度を 測定した。
[0030] 次いで、同様の操作と吸光度測定を酵素を添加せずに行った。更に、コントロール として、サンプル溶液の代わりに蒸留水を加えた場合について、同様の操作と吸光 度測定を行った。
以上の測定結果から、下記数式 1によりヒアル口-ダーゼ活性阻害率 (%)を算出し た。
<数式 1 >
ヒアル口-ダーゼ活性阻害率(0/0) = [1一(St— Sb) / (Ct-Cb) ] X 100
ただし、前記数式 1中、 Stは、サンプル溶液の波長 585nmにおける吸光度を表す 。 Sbは、サンプル溶液ブランクの波長 585nmにおける吸光度を表す。 Ctはコント口 ール溶液の波長 585nmにおける吸光度を表す。 Cbはコントロール溶液ブランクの 波長 585nmにおける吸光度を表す。
[0031] 次に、サンプル濃度を段階的に減少させて上記ヒアル口-ダーゼ活性阻害率の測 定を行 、、ヒアル口-ダーゼ活性を 50%抑制するサンプル濃度を内挿法により求め た。結果を表 1に示す。この値が小さいほどヒアル口-ダーゼ活性阻害作用が強いこ とを表す。 [0032] [表 1]
Figure imgf000012_0001
表 1の結果から、製造例 1一 3の油溶性甘草抽出物、製造例 4のグラブリジン、及び 製造例 5のリコカルコン A力 ヒアル口-ダーゼ活性阻害作用を有することが確認され た。
[0033] (実施例 2)
一へキソサミニダーゼ遊離抑制作用試験
製造例 1一 5で調製した抽出物及び精製物 (以下、「サンプル」と称することがある) について、以下のようにしてへキソサミニダーゼ遊離抑制作用を試験した。なお、細 胞内のヒスタミンが遊離されると同時にへキソサミニダーゼも遊離されることから、へキ ソサミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価することができる。
まず、ラット好塩基球白血病細胞 (RBL— 2H3)を 25mLの培養フラスコに入れた培 地(15%FBS添加 S— MEM培地;以下同じ)を用いて培養した後、トリプシン処理に より細胞を回収した。回収した細胞を 4. 0 X 105cellsZmLの濃度に S— MEM培地 で希釈し、マウスモノクロナール抗ジ-トロフエ-ル基 IgE (DNP— specific— IgE)が 終濃度 0. 5 gZmLとなるよう添カ卩した後、 96wellプレートに lwell当たり 100 L ずつ播種し、ー晚培養した。培養終了後、 S— MEM培地を抜き、シラガ-アン(Sim ganian)緩衝液 500 μ Lにて洗浄を 2回行った。
次に、シラガ-アン(Siraganian)緩衝液 30 レ及びシラガ二アン(Siraganian) 緩衝液にて調製した各サンプル 10 Lをカ卩え、 37°Cにて 10分静置した。その後、 1 OOngZmLのジ-トロフエ-ル化ゥシ血清アルブミン(DNP— BSA)溶液 10 μ Lをカロ え、 37°Cにて 15分静置し、へキソサミニダーゼを遊離させた。
その後、 96wellプレートを氷上に静置することにより遊離を停止した。各 wellの細 胞上清 110 μ L及び lmmol/Lの ρ— -トロフエ-ルー Ν—ァセチルー β—D—ダルコサ ミド (p-NAG)溶液 10 /z Lを、新たな 96wellプレートに添カ卩し、 37°Cにて 1時間反応 させた。反応終了後、各 wellに 0. ImolZL Na CO /NaHCO 250 μ Lを加え
2 3 3
、波長 415nmにおける吸光度を測定した。
[0034] 次いで、空試験として、細胞上清 10 μ L及び 0. ImolZLの Na CO /NaHCO
2 3 3
250 Lの混合液の波長 415nmにおける吸光度を測定して、補正した。 以上の測定結果から、下記数式 2により、へキソサミニダーゼ遊離抑制率を求めた
<数式 2>
へキソサミニダーゼ遊離抑制率(o/o) = [1-(B-C) /A] X 100
ただし、前記数式 2中、 Aは、サンプル無添加での波長 415nmにおける吸光度を 表す。 Bは、サンプル添加での波長 415nmにおける吸光度を表す。 Cは、サンプル 添加, p— NAG無添加での波長 415nmにおける吸光度を表す。
[0035] 次に、サンプル濃度を段階的に減少させて上記へキソサミニダーゼ遊離抑制率の 測定を行 、、へキソサミニダーゼの遊離を 50%阻害するサンプル濃度を内挿法によ り求めた。結果を表 2に示す。この値が小さいほどへキソサミニダーゼの遊離阻害作 用が強いことを表す。
[0036] [表 2]
Figure imgf000013_0001
表 2の結果から、製造例 1一 3の油溶性甘草抽出物、及び製造例 5のリコカルコン A が、へキソサミニダーゼ遊離抑制作用(即ち、ヒスタミン遊離抑制作用)を有することが 確認できた。
[0037] (実施例 3) -血小板凝集抑制作用 - 製造例 1一 5で調製した抽出物及び精製物 (以下、「サンプル」と称することがある) について、以下のようにして血小板凝集抑制作用を試験した。
まず、 77mmolZLの EDTA(pH7. 4)を lZlO量カ卩えて採血したゥサギの血液を 遠心(180 X g、 10分、室温)して血小板浮遊液を得た。次いで、遠心(810 X g、 10 分、 4°C)し、上清を除去して血小板を得た。これを血小板洗浄液 (0. 15molZLの 塩ィ匕ナトリウム: 0. 15molZLの Tris— HCL緩衝液(pH7. 4): 77mmolZLの EDT A (pH7. 4) = 90 : 8 : 2)に浮遊させ、上記と同様に遠心し、得られた血小板を血小 板浮遊液(145mmolZLの塩化ナトリウム、 5mmolZLの塩化カリウム及び 5. 5mm ol/Lのグルコースを含む 10mmol/Lの HEPES緩衝液(pH7. 4) )に浮遊させて 、血小板数を調整(3. 0 X 105cells/ μ L)して、洗浄済み血小板浮遊液を調製した 次に、得られた洗浄済み血小板浮遊液 222 μ Lに 200mmolZL塩化カルシウム 溶液: L Lをカ卩え、 37°Cで 1分間反応した。これに各サンプル 2 Lをカ卩え、更に 2分 間反応し、撹拌子を入れて 1分間撹拌した後、凝集惹起剤として lOppmコラーゲン 溶液 25 μ Lを添加して 37°Cにて 10分間の血小板の凝集率を血小板凝集測定装置 (PAM12CL、メバニタス株式会社製)により測定し、下記数式 3から、血小板凝集抑 制率 Aを求めた。別に、サンプル溶液の代わりにサンプル溶液の溶媒を添加しない 以外は、上記と同様に操作して血小板凝集率 Bを測定した。
<数式 3 >
血小板凝集抑制率 (%) =〔 (B-A) /B] X 100
ただし、前記数式 3中、 Aは凝集惹起剤添加、サンプル溶液添加時の血小板凝集 率を意味する。 Bは凝集惹起剤添加、サンプル溶液無添加時の血小板凝集率を意 味する。
[0038] 次に、サンプル濃度を段階的に減少させて上記血小板凝集抑制率の測定を行い、 血小板の凝集を 50%阻害するサンプル濃度を内挿法により求めた。結果を表 3に示 す。この値が小さ!/、ほど血小板凝集抑制作用が強 、ことを表す。
[0039] [表 3] 血小板凝集を 50%抑制するサンプル濃度 製造例 1の油溶性甘草抽出物 2. O jU g/m l
製造例 2の油溶性甘草抽出物 4. 3 jU g/m l
製造例 3の油溶性甘草抽出物 0. 38 ^ g/ ml
製造例 4のグラブリジン 400 jU g/m l
製造例 5のリコカルコン A 79. 7 jU / ml 表 3の結果から、製造例 1一 3の油溶性甘草抽出物、製造例 4のグラブリジン、及び 製造例 5のリコカルコン Aが、血小板凝集抑制作用を有することが確認された。
[0040] (実施例 4)
ホスホリパーゼ A活性阻害作用
2
製造例 1一 5で調製した抽出物及び精製物 (以下、「サンプル」と称することがある) について、以下のようにしてホスホリパーゼ A活性阻害作用を試験した。
2
まず、ラット白血病細胞の RBL— 2H3細胞を 75cm2のフラスコで 15vZv%FBS含 有 MEM培地にて 37°C、 5%CO— 95%airの下で培養し、常法により細胞を集めた
2
。得られた細胞を 15v/v%の FBS含有 MEM培地にて 5 X 105個/ mLになるよう調 整した。更に〔3H〕ァラキドン酸(50 7500 を、 3 /z LZlOmLの割合でカロえ た。得られた調製液を 24穴プレートに lmL播種し、 37°C、 5%CO 95%airの下で
2
ー晚培養した。各 well中の培地を捨て、 PBS (—)で洗浄後、無血清 MEM培地を加 え、 37°C〖こて 30分間、インキュベーションした。
次に、サンプルを溶解した溶液を各穴に加え、同様に 10分間インキュベーションし た。更に、 lmmol/Lの A23187 (シグマ社製)を 10 /z L加え、 37°Cにて 5分間イン キュベーシヨンした。反応後、水冷下に上清 500 Lを取り、シンチレーシヨンカクテ ル 6mLをカ卩えて液体シンチレーシヨンカウンターで放射活性を測定した。
[0041] 次いで、同様の方法により、空試験 (A23187刺激なし)及びコントロール (サンプ ル溶液の溶媒)について測定した。
得られた測定結果から、下記数式 4によりホスホリパーゼ A活性阻害率を求めた。
2
<数式 4>
ホスホリパーゼ A活性阻害率(%) = [ (B-A) /(B-C)] X 100 ただし、前記数式 4中、 Aはサンプル添カ卩時の放射活性を表す。 Bはコントロールの 放射活性を表す。 Cは空試験の放射活性を表す。
[0042] 次に、サンプル濃度を段階的に減少させて上記ホスホリパーゼ A活性阻害率の測
2
定を行い、ホスホリパーゼ A活性を 50%阻害するサンプル濃度を内挿法により求め
2
た。結果を表 4に示す。この値が小さいほどホスホリパーゼ A活性阻害作用が強いこ
2
とを表す。
[0043] [表 4]
Figure imgf000016_0001
表 4の結果から、製造例 1一 3の油溶性甘草抽出物力 ホスホリパーゼ A活性阻害
2 作用を有することが確認できた。
[0044] (配合実施例 1)
下記組成の抗炎症作用を有するクリームを常法により製造した。
流動パラフィン 5. 0 g サラシミツロウ 4. 0 g セタノール 3. 0 g スクヮラン 1 0. O g ラノリ ン 2. 0 g ステアリン酸 1. O g ォレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン (20 E. O) 1. 5 g モノステアリン酸グリセリル 3. O g
1, 3—プチレングリ コール 6. 0 g パラォキシ安息香酸メチル 1, 5 g 香料 0. 1 g 製造例 1の油溶性甘草抽出物 0. 0 1 g 精製水 残部 合計 1 00 g
(配合実施例 2)
下記組成の抗炎症作用を有する乳液を常法により製造した。
ホホ / 才ィノレ 4. 0 g プラセ:ンタエキス 0. 1 g オリー:プオイノレ 2. 0 g スクヮ」ラン 2. 0 g セタノ' —ル 2. 0 g テアリン酸グリセリル 2. 0 g ポリオ:キシエチレンセチルエーテル (20 Ε. Ο) 2. 5 g ォレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン (20 E. O) 2. 0 g
1 , 3 -一プチレングリコ一ル 3. 0 g ヒノキ:チオール 0. 1 5 g 香料 0. 0 5 g 製造例 2の油溶性甘草抽出物 0. 0 1 g 精製水 残部 口口 Τ 1 0 0 g
(配合実施例 3)
下記組成の抗炎症作用を有するパックを常法により製造した。 ポリビニノレアルコ一ノレ 1 5 g
ポリエチレングリコーノレ 3 g
プロピレングリ コ一ノレ 7 g
エタノーノレ 1 0 g
パラォキシ安息香酸ェチル 0. 05 g
香料 0. 05 g
製造例 3の油溶性甘草抽出物 0. 05 g
精製水 残部
合計 1 00 g (配合実施例 4)
下記組成の抗炎症作用を有するクリームを常法により製造した。
流動パラフィン 5. 0 g サラシミツロウ 4. O g セタノール 3. 0 g スクヮラン 10, 0 g ラノリン 2, 0 g ステアリン酸 1. O g ォレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン (20E. 〇) 1. 5 g モノステアリン酸グリセリル 3. O g
1, 3ーブチレングリコール 6. 0 g パラォキシ安息香酸メチル 1. 5 g 香料 0. l g 製造例 4のグラブリジン 0. O l g 精製水 残部 合計 100 g
(配合実施例 5)
下記組成の抗炎症作用を有するパックを常法により製造した。 ポリビニノレアノレコーノレ 1 5 g
ポリエチレングリコール 3 g
プロピレンダリコーノレ 7 g
エタノーノレ 1 0 g
パラォキシ安息香酸ェチル 0 . 0 5 g
香料 0 . 0 5 g
製造例 5のリコカルコン A 0 . 0 5 g
精製水 残部
口 PT 1 0 0 g 産業上の利用可能性
本発明の抗炎症剤は、マメ科ダリチリザ (Glycyrrhiza)属植物、及びマメ科ダリチリ ザ (Glycyrrhiza)属植物の水抽出残渣の少なくとも ヽずれかを有機溶媒で抽出処 理して得られ、ヒアル口-ダーゼ活性阻害作用、へキソサミニダーゼ遊離抑制作用、 血小板凝集抑制作用及びホスホリパーゼ A活性阻害作用カゝら選択される少なくとも
2
1種の作用を有し、特に化粧水、クリーム、乳液、ローション、ノックなどの皮膚ィ匕粧 料などとして好適に用いられる。

Claims

請求の範囲
[1] 油溶性甘草抽出物を含有することを特徴とする抗炎症剤。
[2] 油溶性甘草抽出物力 マメ科ダリチリザ (Glycyrrhiza)属植物、及びマメ科ダリチリ ザ (Glycyrrhiza)属植物の水抽出残渣の少なくともいずれかを抽出処理して得られ る請求の範囲第 1項に記載の抗炎症剤。
[3] マメ科ダリチリザ (Glycyrrhiza)属植物の根、根茎、葉、及び茎、並びにこれらの水 抽出残渣の少なくともいずれかを有機溶媒で抽出処理して得られる請求の範囲第 1 項力 第 2項のいずれかに記載の抗炎症剤。
[4] 有機溶媒が、エタノール、含水エタノール、及び酢酸ェチルから選択される少なくとも
1種である請求の範囲第 3項に記載の抗炎症剤。
[5] マメ科グリチリザ(Glycyrrhiza)属植物力 グリチリザ グラブラ(Glycyrrhiza glabr a)、グリチリザ インフラタ(Glycyrrhiza inf lata)、グリチリザ ァラレアシス(Glycyr rhiza araleasis)、グリチリサ ゥラレンシス (Glycyrrhiza uralensis)及びグリチリ ザ ェチナタ(Glycyrrhiza echinata)から選択される少なくとも 1種である請求の 範囲第 2項力 第 4項のいずれかに記載の抗炎症剤。
[6] 油溶性甘草抽出物力 グラブリジン及びリコカルコン Aの少なくともいずれかのフラボ ノイドを含む請求の範囲第 1項力 第 5項のいずれかに記載の抗炎症剤。
[7] グラブリジン及びリコカルコン Aの少なくとも 、ずれかのフラボノイドの油溶性甘草抽 出物における合計含有量が、乾燥固形分で 1一 80質量%である請求の範囲第 6項 に記載の抗炎症剤。
[8] ダリチリザ グラブラ (Glycyrrhiza glabra)の油溶性甘草抽出物におけるグラブリジ ンの含有量が、乾燥固形分で 1質量%以上である請求の範囲第 5項力 第 7項のい ずれかに記載の抗炎症剤。
[9] グリチリザ ェチナタ(Glycyrrhiza echinata)の油溶性甘草抽出物におけるリコ力 ルコン Aの含有量が、乾燥固形分で 1質量%以上である請求の範囲第 5項力 第 8 項の 、ずれかに記載の抗炎症剤。
[10] グリチリザ インフラタ(Glycyrrhiza inflata)の油溶性甘草抽出物におけるリコカル コン Aの含有量が、乾燥固形分で 1質量%以上である請求の範囲第 5項力 第 9項 の、、ずれかに記載の抗炎症剤。
[11] 油溶性甘草抽出物力 ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、へキソサミニダーゼ遊離抑 制作用、血小板凝集抑制作用及びホスホリパーゼ A活性阻害作用から選択される
2
少なくとも 1種の作用を有する請求の範囲第 1項力 第 10項のいずれかに記載の抗 炎症剤。
[12] 皮膚外用剤として用いられる請求の範囲第 1項力 第 11項のいずれかに記載の抗 炎症剤。
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