明 細 書
ハイブリッドポリマーおよびその製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、ハイブリッドポリマーおよびその製造方法に関する。
背景技術
[0002] ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフインは、軽量かつ安価な上に、優れた 物性と加工性を持つという特性を有する反面、印刷性、塗装性、接着性、耐熱性、耐 衝撃性、親水性、刺激応答性および他の極性を有するポリマーとの相容性などの高 機能性を付与すると 、う観点ではその高 、ィ匕学的安定性が妨げとなって 、る。この 欠点を補い、ポリオレフインに機能性を持たせる方法として、例えば高圧ラジカル重 合法によってエチレンと酢酸ビニルやメタクリル酸エステルなどの極性基含有モノマ 一を共重合させる方法や、過酸ィ匕物の存在下にポリオレフインに無水マレイン酸など の極性基含有モノマーをグラフトさせる方法などが一般的に広く用いられている。ま た、特開平 8— 109218号公報などでは、重合により得られたポリオレフインの末端を 変性する方法、特開 2002— 145944号公報などではォレフインと極性基含有モノマ 一を共重合する方法が開示されており、これらの方法により、各種の極性基を含有す るポリオレフインが得られている。しかしながら、これらの方法で得られるポリオレフイン 中に存在する極性基の含有量は一般的に少なく、しカゝも極性基含有モノマー同士が ォレフィン連鎖中に互いに独立して存在している力もしくは極性基含有モノマー同士 の連鎖が存在するにしても数個である場合がほとんどであるため、塗装性や接着性、 他の極性を有する榭脂との相容性などが充分でない場合があった。
[0003] このような問題を解決するために、極性基含有モノマーが連鎖したいわゆる極性ポ リマーセグメントと、ポリオレフインセグメントと力もなるハイブリッドポリマーを製造する 方法が考えられる。
このようなポリマーの製造法としては、例えば WO98/02472号公報には、アルキ ルホウ素含有ポリオレフインを利用し、ホウ素含有基を過酸化物に変換してメチルメタ タリレートなどのモノマーをラジカル重合してブロックポリマーを製造する方法が開示
されている。
[0004] また、本出願人らによる特開 2004— 131620号公報によれば、ォレフィンと極性基 含有モノマーとの共重合により得られたポリオレフイン中の極性基を、ラジカル重合開 始剤に変換してメチルメタタリレートなどの極性基含有モノマーをラジカル重合する方 法が開示されている。
上記の方法のうち、アルキルホウ素含有ポリオレフインを利用する方法では、ポリオ レフイン中にホウ素化合物を導入するために、ポリオレフイン中の不飽和結合を特殊 なホウ素化合物で変性したり、ォレフィンとホウ素含有ォレフィンとの共重合を行った りする必要がある力 これらのホウ素化合物は高価であり、変性や共重合の工程を必 要とすることを考慮した場合、コスト面で工業的に適した方法とは言い難い。さらに、 重合開始点として化学的に不安定な過酸ィ匕物を用いるため、重合の進行が不均一 になりやすぐ得られる極性ポリマーセグメントを所望の重合度や分子量に調節する ことは困難である。一方、ォレフィンと極性基含有モノマーとの共重合により得られた ポリオレフイン中の極性基をラジカル重合開始剤に変換する方法では、ラジカル重合 がいわゆる原子移動ラジカル重合や-トロキシド媒介ラジカル重合などの比較的制 御された重合形態で進行するため、上記のように重合反応が不均一になりがちであ ることや、得られる極性ポリマーの重合度や分子量を制御することが困難であるとい つた問題は解決することが可能である。しかし、ラジカル重合開始剤の原料となるォ レフインと極性基含有モノマーとの共重合体を製造するには特殊なメタ口セン触媒を 用いたり、アルキルアルミニウムを多量に添カ卩したりすることが必要であり、し力も、極 性基含有モノマー存在下での重合であるために生産性は決して高 、とは言えな 、た め、より簡便な方法でポリオレフインをラジカル重合開始剤に変換する方法が望まれ ている。また、上記の方法ではいずれもポリオレフインセグメントと極性ポリマーセグメ ントとがエステル結合やエーテル結合などのへテロ原子を含む結合基で接続されて
V、るため、加水分解などの影響を受けやす 、と 、う問題点もある。
[0005] さらに、 CN1165831号公報では、エチレン一プロピレン一ジェンゴム、スチレンブ タジェンゴムなどのジェンィ匕合物を共重合して得られる、二重結合を含むゴムを原料 に用い、そのァリル位をハロゲンィ匕して得られるハロゲンィ匕ゴムをラジカル重合開始
剤にとしてスチレンゃメタクリル酸メチルの重合を行 ヽ、ゴムとラジカル重合性モノマ 一とのグラフト共重合体の製造方法が開示されている。この方法によれば、あらかじ め二重結合を分子内に有するポリオレフイン系ゴムを用いてハイブリッドポリマーを製 造することが可能である力 適用できる範囲がジェン共重合体に限られており、現在 工業的に広く製造されているポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフインを用 V、てハイブリッドポリマーを製造することはできな 、。
[0006] また、このようなポリマーを工業的に用いる場合、性状の良いパウダー状で得られる ことが好ましい。し力しながら、重合反応においてポリマー溶液や溶融状態にあるこ れらのポリマーは、本質的に性質の違うポリオレフインと極性ポリマーが含有している ため、例えば、工業的に有用な手法であるリスラリー、あるいは晶析操作することによ り取り出すことが極めて困難である。また、ラジカル重合時に使う遷移金属触媒など の低分子残查を除くため、脱灰工程が必要であり、工業的に不利である。
特許文献 1 :特開平 8 - 109218号公報
特許文献 2 :特開 2002— 145944号公報
特許文献 3: WO98Z02472号公報
特許文献 4:特開 2004— 131620号公報
特許文献 5: CN1165831号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、ポリオレフインセ グメントと極性ポリマーセグメントとがへテロ原子を含む結合基を介することなく接続さ れた構造を有する新規なハイブリッドポリマー、およびそのようなハイブリッドポリマー を工業的に広く製造されているポリエチレンやポリプロピレンなどの汎用ポリオレフィ ンを原料に用いて工業的に有利な方法で製造する方法を提供することを目的とする 課題を解決するための手段
[0008] 本発明者は上記課題を検討し、特定のハイブリッドポリマーが上記課題を解決する ことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下の [1]〜[12]である。
[1]
ポリオレフインセグメント (A)とラジカル重合性単量体をラジカル重合して得られる極 性ポリマーセグメント(B)と力もなるハイブリッドポリマー。
[2]
ポリオレフインセグメント (A)と極性ポリマーセグメント (B)とが、炭素-炭素結合によ つて結合した構造を有することを特徴とするハイブリッドポリマー。
ここで、
ポリオレフインセグメント (A)は、下記 (A1)〜 (A5)からなる群から選ばれる分子量分 布(MwZMn)が 1. 5以上のポリオレフイン (A")をノヽロゲン化して得られるハロゲン 変性ポリオレフイン (A,)に由来するセグメントであり、
極性ポリマーセグメント(B)は、ラジカル重合性単量体力 選ばれる 1種以上のモノマ 一の単独重合体または共重合体である。
(Al) CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物の
2 2χ+1
単独重合体または共重合体。
(A2) CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物と
2 2χ+1
芳香環を有するモノォレフィンィ匕合物との共重合体。
(A3) CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物と
2 2χ+1
下記一般式(1)で表される環状モノォレフィン化合物との共重合体。
(A4) CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物と
2 2χ+1
不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体。
(Α5)前記 (A1)〜 (Α4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体に より、変性したポリオレフイン。
[化 1]
(式(1)において、 nは 0または 1であり、 mは 0または正の整数であり、 qは 0または 1で あり、 R
1〜1^ならびに R
aおよび R
bは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子お よび炭化水素基よりなる群力も選ばれる原子または基を表し、 R
15〜R
18は、互いに結 合して単環または多環を形成していてもよい。 )
[3]
前記ラジカル重合性単量体が、(メタ)アクリル酸およびその誘導体、(メタ)アタリ口 二トリル、スチレンおよびその誘導体、(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体、マレイ ン酸およびその誘導体、マレイミドおよびその誘導体、ビニルエステル類、共役ジェ ン類、ハロゲン含有ォレフィン類力も選ばれる有機化合物である [1]または [2]に記載 のノヽイブジ、ノトポジマー Q
[4]
前記ハロゲン変性ポリオレフイン (Α')をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体 力 選ばれる 1種以上のモノマーを原子移動ラジカル重合することにより製造されるこ とを特徴とする [2]〜[3]に記載のノ、イブリツドボリマーの製造方法。
[5]
前記ハロゲン変性ポリオレフイン (Α')力 前記ポリオレフイン (Α")とハロゲン化剤と の反応により製造されることを特徴とする [2]〜[4]のいずれかに記載のハイブリッドポ リマーの製造方法。
[6]
前記ポリオレフインセグメント (Α) 1〜99重量部と前記極性ポリマーセグメント (Β) 1
〜99重量部を含有し、遷移金属含有量が lOOppm以下であり、平均粒径が 1〜: LOO O /z mかつ嵩密度が 0. 10-0. 90gZcm3のパウダー状であることを特徴とする [2] 記載のハイブリッドポリマー。
[7]
230°C、 2. 16kg荷重におけるメノレトフローレート力 0. 01〜50g/10分の範囲に あることを特徴とする [6]に記載のハイブリッドポリマー。
[8]
平均粒径が 1〜1000 /ζ πιかつ嵩密度が 0. 10〜0. 50gZcm3であるパウダー状 のハロゲン変性ポリオレフイン (A, )をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体が 非溶融状態で原子移動ラジカル重合することにより製造されることを特徴とする [6]ま たは [7]に記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
[9]
パウダー状のハロゲン変性ポリオレフイン (A,)の平均粒径が 1〜500 mであるこ とを特徴とする [8]記載のハイブリッドポリマーの製造方法。
[10]
[1ほたは [2]に記載のハイブリッドポリマーを含む熱可塑性榭脂組成物。
[11]
[1ほたは [2]に記載のハイブリッドポリマー力もなることを特徴とするフィルム、シート 、接着性榭脂、相溶化剤、榭脂改質剤、榭脂添加剤、フイラ一分散剤、または分散体 発明の効果
本発明のハイブリッドポリマーは、ポリオレフインセグメント (A)と極性ポリマーセグメ ント (B)との結合部位に酸素原子や窒素原子などのへテロ原子を含む結合基が存在 しな 、ため、加熱時の開裂や酸性ある 、はアルカリ性条件下での加水分解などの恐 れがなぐ化学的安定性が高い。また本発明のハイブリッドポリマーの製造方法はェ 業的に広く一般的に製造されているポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィ ンをハロゲン化剤と反応させることにより製造したハロゲン変性ポリオレフインをマクロ 開始剤として用い、ラジカル重合性単量体を原子移動ラジカル重合させることにより、
工業的に簡便な方法でハイブリッドポリマーを製造することができる。また本発明のハ イブリツドボリマーは、相容化剤としても有用である。
発明を実施するための最良の形態
[0012] 以下、本発明のハイブリッドポリマーについて具体的に説明する。
なお本明細書にぉ 、てポリオレフインとは、 a -ォレフインと不飽和カルボン酸また はその誘導体とのランダム共重合体を包含する。
本発明に係るハイブリッドポリマーは、ポリオレフインセグメント (A)と極性ポリマーセ グメン HB)とを有するハイブリッドポリマーであり、通常は炭素—炭素結合によって結 合した構造を有することを特徴とするハイブリッドポリマーである。ここに、ポリオレフィ ンセグメント (A)は、前記 (A1)〜 (A5)力もなる群力も選ばれるポリオレフインをノヽロ ゲンィ匕して得られるハロゲン変性ポリオレフイン (A ' )に由来するセグメントであること が好ましぐ極性ポリマーセグメント(B)は、ラジカル重合性単量体力 選ばれる 1種 以上のモノマーの単独重合体または共重合体である。
[0013] また本発明のノ、イブリツドボリマーは、ポリオレフインセグメント (A)の数平均分子量 力 00〜: L, 000, 000の範囲であり、極性ポリマーセグメント(B)の数平均分子量が 500〜1, 000, 000の範囲である重合体力好まし!/ヽ。
くポリオレフインセグメント(A) >
本発明に係るノ、イブリツドポリマーを構成するポリオレフインセグメント (A)は、以下の (A1)〜 (A5)力もなる群力も選ばれるポリオレフイン (A")をノヽロゲンィ匕して得られる ハロゲン変性ポリオレフイン (Α' )に由来するセグメントであることが好ましい。ここでポ ジ才レフィン (Α,,)は 平均 子量力 500〜1, 000, 000の皐囲力 子まし <、 1, 000 〜300, 000力より好ましい。またポリオレフイン (Α")は分子量分布(MwZMn)が 1 . 5以上である。
[0014] ここで (A1)は CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン
+1
化合物の単独重合体または共重合体であり、 (Α2)は CH =CH -C H (Xは 0また
+1
は正の整数)で示される a—ォレフインィ匕合物と芳香環を有するモノォレフィンィ匕合 物との共重合体であり、 (A3)は CH =CH-C H (Xは 0または正の整数)で示され
+l
る ーォレフイン化合物と下記一般式(1)で表される環状モノォレフィンィ匕合物との
共重合体であり、(A4)は CH = CH— C H (Xは 0または正の整数)で示される a
2 2x+l
ォレフィンィ匕合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体であり
、 (A5)は前記 (A1)〜 (A4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導 体により、変性したポリオレフインである。
[0015] [化 2]
[0016] 上記一般式(1)において、 nは 0または 1であり、 mは 0または正の整数であり、 qは 0 または 1である。なお qが 1の場合には、 Raおよび Rbは、それぞれ独立に、下記の原 子または炭化水素基を表し、 qが 0の場合には、それぞれの結合手が結合して 5員環 を形成する。
上記一般式(1)において、 R R18ならびに Raおよび Rbは、それぞれ独立に、水素 原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群力 選ばれる原子または基を表す。
[0017] ここで、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である 。また炭化水素基としては、それぞれ独立に、通常、炭素原子数 1〜20のアルキル 基、炭素原子数 1〜20のハロゲンィ匕アルキル基、または炭素原子数 3〜15のシクロ アルキル基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、ェチル基 、プロピル基、アミル基、へキシル基、ォクチル基、デシル基、ドデシル基およびオタ タデシル基が挙げられ、ハロゲン化アルキルとしては、上記のようなアルキル基を形 成している水素原子の少なくとも一部がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ 素原子で置換された基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロへキシル基が 挙げられる。
[0018] これらの基は低級アルキル基を含有していてもよい。さらに上記一般式(1)におい て、 R15と R16とが、 R17と R18とが、 R15と R17とが、 R16と R18と力 R15と R18と力 あるいは R16 と R17とがそれぞれ結合して (互いに共同して)、単環または多環を形成していてもよ い。ここで形成される単環または多環としては、具体的に以下にようなものが挙げられ る。
[0019] [化 3]
[0020] なお上記例示において、 1および 2の番号を賦した炭素原子は、上記一般式(1)に お!、て、それぞれ 5 (R16)または R17 (R18)が結合して 、る炭素原子を表す。
上記一般式(1)で表される環状ォレフィンとしては、具体的には、ビシクロ [2.2.1]へ ブト- 2-ェン誘導体、トリシクロ [4.3.0.12'5]- 3-デセン誘導体、トリシクロ [4.3.0.12'5]- 3
-ゥンデセン誘導体、テトラシクロ [4.4.0.12'5.17'1()]-3-ドデセン誘導体、ペンタシクロ [
7.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ [6.5.1.13'6.02'7.09'13]— 4—ぺ ンタデセン誘導体、ペンタシクロ [8.4.0.12'3.lW2.08'13]-3-へキサデセン誘導体、ペン タシクロ [6.6.1.13'6.02'7.09'14]-4-へキサデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン 誘導体、へキサシクロ [6.6.1.13'6.l1(U3.02'7.09'14]-4-ヘプタデセン誘導体、ヘプタシク 口 .?.。 3'6 1。'17 12'15.。2'7.。11'16 ]- 4-エイコセン誘導体、ヘプタシクロ- 5-エイコセン 誘導体、ヘプタシクロ [8.8.0.14'7.11W8.113'16.03'8.012'17]- 5-ヘンエイコセン誘導体、オタ タシクロ [8.8.0.12'9.14'7.11W8.113'16.03'8.012'17]- 5-ドコセン誘導体、ノナシクロ [10.9.1.14'
7.113'2。.115'18.03'8.02'10.012'21.014'19]— 5—ペンタコセン誘導体、ノナシクロ [10.10.1. i5'8.i14'21 ^ 4^4'9 ^'22.^'2。]^—へキサコセン誘導体などが挙げられる。
[0021] 上記のような一般式(1)で表される環状モノォレフィンィ匕合物は、シクロペンタジェ ンと対応する構造を有するォレフィン類とを、ディールス 'アルダー反応させることによ
つて製造することができる。これらの環状ォレフィンは、単独であるいは 2種以上組み 合わせて用いることができる。
< (Al) CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物
2 2χ+1
の単独重合体または共重合体》
本発明で用いられる CH =CH-C H (Xは 0または正の整数)で示される aーォ
2 2x+l
レフインィ匕合物の単独重合体または共重合体 (A1)において、 CH =CH-C H (X
2 2x+l は 0または正の整数)で示される aーォレフインィ匕合物としては、具体的には、ェチレ ン、プロピレン、 1-ブテン、 1-ペンテン、 3-メチル -1-ブテン、 1-へキセン、 4-メチル -1 -ペンテン、 3-メチル -1-ペンテン、 1-オタテン、 1-デセン、 1-ドデセン、 1-テトラデセ ン、 1-へキサデセン、 1-ォクタデセン、 1-エイコセンなどの炭素数力 〜20の直鎖状 または分岐状の aーォレフインが挙げられる。これらの例示ォレフィン類の中では、 エチレン、プロピレン、 1-ブテン、 1-へキセン、 4ーメチルー 1 ペンテン、 1 ォクテ ン力 選ばれる少なくても 1種以上のォレフィンを使用することが好ましい。
本発明で用いられる CH =CH— C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォ
2 2χ+1
レフインィ匕合物の単独重合体または共重合体 (A1)としては、上記の α—ォレフィン 化合物を単独重合または共重合して得られるものであれば特に制限はな 、が、低密 度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ ン、超高分子量ポリエチレンなどのエチレン系重合体、プロピレンホモポリマー、プロ ピレンランダムコポリマー、プロピレンブロックコポリマーなどのプロピレン系重合体、 ポリブテン、ポリ(4ーメチルー 1 ペンテン)、ポリ(1一へキセン)、エチレン プロピ レン共重合体、エチレンーブテン共重合体、エチレン一へキセン共重合体、エチレン —オタテン共重合体、エチレン—(4—メチル—1—ペンテン)共重合体、プロピレン ーブテン共重合体、プロピレン一(4ーメチルー 1 ペンテン)共重合体、プロピレン 一へキセン共重合体、プロピレン オタテン共重合体などが好ましく挙げられる。
< (A2) CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物
2 2χ+1
と芳香環を有するモノォレフィンィ匕合物との共重合体〉〉
本発明で用いられる CH =CH-C H (Xは 0または正の整数)で示される aーォ
2 2x+l
レフインィ匕合物と芳香環を有するモノォレフィンィ匕合物との共重合体 (A2)において、
CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される exーォレフイン化合物としては
2 2x+l
、上記 (A1)の項で記載したものと同様の α—ォレフィン化合物が挙げられ、芳香環 を有するモノォレフィン化合物としては、具体的には、スチレン、ビュルトルエン、 α メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系化合 物やビュルピリジンなどが挙げられる。本発明で用いられる CH =CH-C H (Xは 0
2 2x+l または正の整数)で示される aーォレフインィ匕合物と芳香環を有するモノォレフィンィ匕 合物との共重合体 (A2)としては、上記の α ォレフィンィ匕合物と芳香環を有するモノ ォレフィンィ匕合物とを共重合して得られるものであれば特に制限はない。
< (A3)CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物
2 2χ+1
と上記一般式(1)で表される環状モノォレフィンィ匕合物との共重合体〉〉
本発明で用いられる CH =CH-C H (Xは 0または正の整数)で示される aーォ
2 2x+l
レフインィ匕合物と上記一般式(1)で表される環状モノォレフィンィ匕合物との共重合体 ( A3)において、 CH =CH-C H (Xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン
2 2χ+1
化合物としては、上記 (A1)の項で記載したものと同様の α—ォレフィン化合物が挙 げられ、上記環状モノォレフィン化合物力 誘導される構成単位は、下記一般式(2) で示される。
[化 4]
< (A4)CH =CH-C H (xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物
2 2χ+1
と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体〉〉
本発明で用いられる CH = CH-C H (xは 0または正の整数)で示される exーォレ
2 2x+l
フィンィ匕合物と不飽和カルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体 (A4)にお いて、 CH = CH-C H (Xは 0または正の整数)で示される α—ォレフイン化合物とし
2 2χ+1
ては、上記 (A1)の項で記載したものと同様の α—ォレフィン化合物が挙げられ、不 飽和カルボン酸またはその誘導体としては、例えば、不飽和モノカルボン酸およびそ の誘導体や不飽和ジカルボン酸およびその誘導体、ビニルエステル類が挙げられ、 具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ノヽライド、 (メタ)アクリル酸アミド、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸エステル、マレイン 酸ノヽライド、マレイン酸アミド、マレイン酸イミド、酢酸ビュルや酪酸ビュルなどの脂肪 族ビュルエステル類などが挙げられる。本発明で用いられる CH = CH-C H (Xは 0
2 2x+l または正の整数)で示される aーォレフインィ匕合物と不飽和カルボン酸またはその誘 導体とのランダム共重合体 (A4)としては、上記の aーォレフインィ匕合物と不飽和力 ルボン酸またはその誘導体とのランダム共重合体であれば特に制限はな!/、が、前記 α—ォレフィンィ匕合物を 50モル%以上含有するものが好ましい。
《(Α5)前記 (A1)〜 (Α4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体 により、変性したポリオレフイン》
本発明で用いられる、前記 (A1)〜 (Α4)で表される重合体を不飽和カルボン酸ま たはその誘導体により変性した変性ポリオレフイン (Α5)において、不飽和カルボン 酸またはその誘導体としては、具体的には、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン 酸エステル、マレイン酸ノヽライド、マレイン酸アミド、マレイン酸イミドなどが挙げられる 。前記 (A1)〜 (Α4)で表される重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体により 変性する方法としては、例えば、有機過酸ィ匕物などのラジカル発生剤の存在下、ある いは紫外線や放射線の存在下に不飽和カルボン酸またはその誘導体を前記 (A1) 〜 (Α4)で表される重合体と反応させる方法などが挙げられる。
本発明に用いられる (A1)〜 (Α5)力もなる群力も選ばれるポリオレフイン (Α")を製 造する条件や方法については特に制限はないが、例えばチーグラー,ナッタ触媒や メタ口セン触媒、ポストメタ口セン触媒などのような公知の遷移金属触媒を用いた配位 ァ-オン重合や、高圧下ある 1、は放射線照射下でのラジカル重合などの方法を用い
ることができる。また、上記方法で製造したポリオレフインを熱やラジカルで分解したも のを用いることちできる。
[0026] なお、本発明に用いられるポリオレフインセグメント (A)は、上述のように炭素 炭 素二重結合を一つだけ有するモノォレフィンィ匕合物あるいは、芳香環を有するモノォ レフインィ匕合物力 構成されていることが必要であり、炭素 炭素二重結合を複数有 する化合物、例えばへキサジェンゃォクタジェンなどの直鎖状ジェン化合物、ジビ- ルベンゼンなどのスチレン系ジェン化合物、ビュルノルボルネンゃェチリデンノルボ ルネンなどの環状ジォレフインィ匕合物などを上記 α—ォレフイン化合物と共重合して 得られる重合体を用 V、た場合、後述するハロゲンィ匕の段階でジェンィ匕合物に由来す る不飽和結合同士が架橋してゲルィ匕するため好ましくな 、。したがって本発明では、 ハロゲン化させるポリオレフイン (Α")として、上記のような (A1)〜(Α5)からなる群か ら選ばれるポリオレフインが用いられ、これらは 2種以上組み合わせて用いられてもよ い。
《ハロゲン変性ポリオレフイン (Α,)》
本発明に係るハロゲン変性ポリオレフイン (Α, )は、上記のようなポリオレフイン (Α") をハロゲンィ匕させることによって製造することができる。このようにして得られたハロゲ ン変性ポリオレフイン(Α,)のハロゲン含有率は、 0. 01〜70重量0 /0、好ましくは 0. 0 2〜50重量%、さらに好ましくは 0. 05〜30重量%である。本発明では、このようなハ ロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素力 選ばれ、これらの組み合わせであって ちょい。
[0027] また本発明に係るハロゲン変性ポリオレフイン (Α' )は、重合体主鎖の末端に下記 一般式 (I)〜 (ΠΙ)で表される構成単位カゝら選ばれる少なくとも一つの構成単位が接 続された構造、および Ζまたは重合体主鎖中に下記一般式 (IV)〜 (VII)で表される 構成単位力 選ばれる少なくとも一つの構成単位が挿入された構造を有する。
[0028] [化 5]
(IV) (V) (VI) (VII)
[0029] 上記一般式 (I)〜 (VII)にお 、て、 Xはハロゲン原子を表し、 Rla、 Rlb、 Rz Rz RA R3b、 R3e、 R½、 R5a、 R5b、 R6a、 R6b、 R7a、 R7bは水素原子、ハロゲン原子、一つ以上のハ ロゲン原子で置換されて 、てもよ 、炭化水素基、酸素含有基または窒素含有基を表 し、互いに同一でも異なっていてもよい。
ノ、ロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは塩素また は臭素である。
[0030] 炭化水素基として具体的には、メチル、ェチル、 n-プロピル、イソプロピル、 n-ブチ ル、イソブチル、 sec-ブチル、 tert-ブチル、ネオペンチル、 n-へキシルなどの炭素原 子数が 1〜30、好ましくは 1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基、ビニル、ァリ ル、イソプロべ-ルなどの炭素原子数が 2〜30、好ましくは 2〜20の直鎖状または分 岐状のアルケニル基、ェチニル、プロパルギルなど炭素原子数が 2〜30、好ましくは 2〜20の直鎖状または分岐状のアルキ-ル基、フエ-ル、ベンジル、ナフチル、ビフ ェ -ル、ターフェ-ル、フエナントリル、アントラセ-ルなどの炭素原子数が 6〜30、好 ましくは 6〜20のァリール基、トリル、 iso-プロピルフエ-ル、 t-ブチルフエ-ル、ジメチ ルフエ-ル、ジ -t-ブチルフエ-ルなどのアルキル置換ァリール基などが挙げられる。 上記炭化水素基は、水素原子がハロゲンで置換されていてもよぐたとえば、トリフル
ォロメチル、ペンタフルォロフエ-ル、クロ口フエ-ルなどの炭素原子数 1〜30、好ま しくは 1〜20のハロゲン化炭化水素基が挙げられる。また、上記炭化水素基は、他の 炭化水素基で置換されていてもよぐたとえば、ベンジル、タミルなどのァリール基置 換アルキル基などが挙げられる。また、上記炭化水素基は、他の炭化水素基で置換 されていてもよぐたとえば、ベンジル、タミルなどのァリール基置換アルキル基などが 挙げられる。
[0031] さらにまた、上記炭化水素基は、ヘテロ環式化合物残基、アルコシキ基、ァリーロキ シ基、エステル基、エーテル基、ァシル基、カルボキシル基、カルボナート基、ヒドロ キシ基、ペルォキシ基、カルボン酸無水物基などの酸素含有基、アミノ基、イミノ基、 アミド基、イミド基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ニトロ基、ニトロソ基、シァノ基、イソシァ ノ基、シアン酸エステル基、アミジノ基、ジァゾ基、ァミノ基がアンモ-ゥム塩となったも のなどの窒素含有基などで置換されて 、てもよ!/、。
[0032] これらのうち、特に、メチル、ェチル、 n-プロピル、イソプロピル、 n-ブチル、イソブチ ル、 sec-ブチル、 t-ブチル、ネオペンチル、 n-へキシルなどの炭素原子数 1〜30、好 ましくは 1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基、フエニル、ナフチル、ビフエ- ル、ターフェ-ル、フエナントリル、アントラセ-ルなどの炭素原子数 6〜30、好ましく は 6〜20のァリール基、これらのァリール基にハロゲン原子、炭素原子数 1〜30、好 ましくは 1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、炭素原子数 6〜30、好ましくは 6〜 20のァリール基またはァリーロキシ基などの置換基が 1〜5個置換した置換ァリール 基などが好ましい。
[0033] 酸素含有基は、基中に酸素原子を 1〜5個含有する基であり、具体的には、例えば アルコキシ基、ァリーロキシ基、エステル基、エーテル基、ァシル基、カルボキシル基
、カルボナート基、ヒドロキシル基、ペルォキシ基、カルボン酸無水物基などが挙げら れ、アルコキシ基、ァリーロキシ基、ァセトキシ基、カルボニル基、ヒドロキシル基など が好ましい。なお酸素含有基が炭素原子を含む場合は、炭素原子数が 1〜30、好ま しくは 1〜20の範囲にあることが望ましい。これらの酸素含有基のうち、アルコキシ基 としては、メトキシ、エトキシ、 n-プロポキシ、イソプロポキシ、 n-ブトキシ、イソブトキシ、 tert-ブトキシなどが、ァリーロキシ基としては、フエノキシ、 2,6-ジメチルフエノキシ、 2,
4,6-トリメチルフエノキシなど力 ァシル基としては、ホルミル、ァセチル、ベンゾィル、 p-クロ口べンゾィル、 p-メトキシベンソィルなどが、エステル基としては、ァセチルォキ シ、ベンゾィルォキシ、メトキシカルボニル、フエノキシカルボニル、 p-クロロフエノキシ カルボニルなどが好ましく例示される。
[0034] 窒素含有基は、基中に窒素原子を 1〜5個含有する基であり、具体的には、例えば アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ニトロ基、ニトロソ基、 シァノ基、イソシァノ基、シアン酸エステル基、アミジノ基、ジァゾ基、ァミノ基がアンモ -ゥム塩となったものなどが挙げられ、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ニトロ基、 シァノ基が好ましい。なお、窒素含有基が炭素原子を含む場合は、炭素原子数が 1 〜30、好ましくは 1〜20の範囲にあることが望ましい。これらの窒素含有基のうち、ァ ミド基としては、ァセトアミド、 N-メチルァセトアミド、 N-メチルベンズアミドなど力 アミ ノ基としては、メチルァミノ、ジメチルアミ入ジェチルアミ入ジプロピルアミ入ジブチ ルァミノ、ジシクロへキシルァミノなどのアルキルアミノ基;フエ-ルアミ入ジフエ-ル アミ入ジトリルアミ入ジナフチルァミノ、メチルフエ-ルァミノなどのァリールアミノ基ま たはアルキルァリールアミノ基など力 イミド基としては、ァセトイミド、ベンズイミドなど 力 イミノ基としては、メチルイミ入ェチルイミ入プロピルイミ入ブチルイミ入フエ- ルイミノなどが好ましく例示される。
[0035] 以下に、上記一般式 (I)〜 (VII)で表される構成単位の好ま 、形態にっ 、て構造 式で例示する。
[上記一般式 (I)で表される構成単位の好ま 、形態の例示]
[0036] [化 6]
[0037] 上式中、 Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式 (Π)で表される構成単位の好ま 、形態の例示]
[0038] [化 7]
[0039] 上式中、 Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式 (III)で表される構成単位の好ま 、形態の例示]
[0040] [化 8]
[0041] 上式中、 Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式 (IV)で表される構成単位の好ま 、形態の例示]
[0042] [化 9]
[0043] 上式中、 Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式 (V)で表される構成単位の好ま 、形態の例示]
[0044] [化 10]
[0045] 上式中、 Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式 (VI)で表される構成単位の好ま 、形態の例示]
[0046] [化 11]
[0047] 上式中、 Xはハロゲン原子を表す。
[上記一般式 (VII)で表される構成単位の好ま 、形態の例示]
[0048] [化 12]
[0049] 上式中、 Xはハロゲン原子を表す。
また本発明に係るハロゲン変性ポリオレフイン (Α' )は、重合体主鎖の末端に上記一 般式 (Ι)〜(ΠΙ)で表される構成単位中の炭素 炭素二重結合に水素原子 2個が付 カロして炭素一炭素単結合になった構造として表される構成単位力 選ばれる少なくと も一つの構成単位が接続された構造、および Ζまたは重合体主鎖中に下記一般式( IV)〜 (VII)で表される構成単位中の炭素-炭素二重結合に水素原子 2個が付加し て炭素 炭素単結合になった構造として表される構成単位力 選ばれる少なくとも一 つの構成単位が挿入された構造を有することもある。そのような構成単位の好まし ヽ 形態について以下に構造式で示す。
Xはハロゲン原子を示す。
ここで、重合体主鎖とは、重合体一分子鎖中に存在する OC一才レフインおよびそれ と共重合させたコモノマーに由来する繰り返し単位が最も多い、すなわちモノマー連 鎖構造の最も長い部分を表し、そのような重合体主鎖には 2つの末端位置が存在す る。したがって重合体主鎖の末端に上記一般式 (I)〜 (III)で表される構成単位およ びその構成単位中に含まれる炭素 炭素二重結合に水素原子 2個が付加して炭素 炭素単結合になった構造として表される構成単位力 選ばれる少なくとも一つの 構成単位が接続されている場合、重合体一分子鎖中に含まれる上記構成単位の個 数は最大で 2個となる。また、重合体主鎖中に下記一般式 (IV)〜 (VII)で表される
構成単位およびその構成単位中に含まれる炭素 炭素二重結合に水素原子 2個が 付加して炭素—炭素単結合になった構造として表される構成単位力 選ばれる少な くとも一つの構成単位が挿入されている場合、その重合体一分子鎖当たりに存在す る上記構成単位の個数に関しては特に制限はないが、個数が多すぎるとポリオレフィ ンとしての性質が充分に発現しない可能性がある。したがって、上記一般式 (I)〜(V II)で表される構成単位および上記一般式 (I)〜 (VII)で表される構成単位中に含ま れる炭素 炭素二重結合に水素原子 2個が付加して炭素 炭素単結合になった構 造として表される構成単位を合計した全構成単位の総数としては、ハロゲン原子含 有量に換算して 0. 01〜70重量%であることが好ましぐ 0. 05〜50重量%であるこ とがより好ましい。また、一つの重合体分子鎖中にこれらの構成単位が数種類含まれ ていてもよい。これらの構成単位のうち、炭素—炭素二重結合が存在し、さらにその ァリル位にハロゲン原子が付加した構造を有する上記一般式 (I)〜 (VII)で表される 構成単位を含むハロゲン変性ポリオレフイン (Α' )は、従来公知の塩素化ポリエチレ ン、塩素化ポリプロピレンなどと同様にハロゲンィ匕ポリオレフインとして接着剤や塗料 用榭脂の用途に利用できるだけでなぐ分子内に存在する炭素 炭素二重結合の 反応性を生力してハロゲン以外の官能基を導入したり、グラフトポリマー製造用のマ クロモノマーとして用いたりすることができる。
本発明のハロゲン変性ポリオレフイン (Α' )中に存在するハロゲン原子含有量は、 例えば元素分析やイオンクロマトグラフィーなどの方法により測定することができ、測 定値は通常、重量%単位で表される。また、本発明のハロゲン変性ポリオレフイン (Α ' )中に存在する炭素 炭素二重結合含有量は、例えば赤外分光法や核磁気共鳴 法 (NMR)などの方法により測定することができ、測定値は通常、重量%あるいはモ ル%単位で表される。さらに、炭素 炭素二重結合のァリル位に存在するハロゲン 原子については、例えば NMRにより確認および定量することができる。ァリル位に存 在するハロゲン原子確認の具体例としては、例えば本発明の方法で得られた臭素化 ポリプロピレンの重水素化オルトジクロロベンゼンを溶媒に用いたプロトン NMRにお いて、炭素 炭素二重結合に基づくシグナルは通常 δ 4. 5〜6. Oppmの範囲に観 測され、臭素原子が結合したァリル位のメチレン基およびメチン基は通常 δ 3. 5〜4
. 5ppmに観測される。ァリル位以外のメチレン基およびメチン基に臭素原子が導入 された場合のシグナル位置は通常、 δ 3. 0〜3. 5ppmであるため、臭素原子がァリ ル位に存在しているかそうでないかは容易に識別可能である。加えて、例えばプロト ン―プロトン二次元 NMR (HH - COSY)を用いることにより、上記炭素—炭素二重 結合に基づくシグナルと、臭素原子が結合したメチレン基およびメチン基のシグナル との相関関係を確認することも可能である。一方、本発明のハロゲン変性ポリオレフィ ン (A, )の分子量は、例えばゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)により測 定することができ、そのようにして測定された数平均分子量 (Mn)の値とハロゲン変性 ポリオレフイン (A,)中に含まれる各ユニット(各ォレフインモノマーに由来するユニット 、ハロゲンが結合したユニット、炭素 炭素二重結合ユニットなど)の組成比 (モル分 率)から、炭素 炭素二重結合の含有量を一分子鎖あたりの平均値として算出する ことができる。
<ハロゲン変性ポリオレフイン (A, )の製造方法》
本発明のハロゲン変性ポリオレフイン (A,)は、前述のポリオレフイン (A")とハロゲ ン化剤とを反応させることにより製造される。
本発明で用いられるハロゲン化剤としては、ポリオレフイン (A")をハロゲン化してハ ロゲン変性ポリオレフイン (Α' )を製造できるものであれば特に制限はな 、が、具体的 には、塩素、臭素、ヨウ素、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、五塩化リン、五臭 化リン、五ヨウ化リン、塩ィ匕チォ -ル、塩化スルフリル、臭化チォ -ル、 Ν クロロスク シンイミド、 Ν ブロモスクシンイミド、 Ν ブロモカプロラタタム、 Ν ブロモフタルイミ ド、 1 , 3 ジブ口モー 5, 5 ジメチルヒダントイン、 Ν クロログルタルイミド、 Ν—ブロ モグルタルイミド、 Ν, Ν'—ジブ口モイソシァヌル酸、 Ν ブロモアセトアミド、 Ν ブロ モカルバミド酸エステル、ジォキサンジブ口ミド、フエ-ルトリメチルアンモ-ゥムトリブ 口ミド、ピリジ-ゥムヒドロブロミドペルプロミド、ピロリドンヒドロトリブ口ミド、次亜塩素酸 t プチル、次亜臭素酸 t プチル、塩化銅 (II)、臭化銅 (II)、塩ィ匕鉄 (III)、塩化ォキ サリル、 IBrなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは塩素、臭素、 N—クロロスクシ ンイミド、 N ブロモスクシンイミド、 N ブロモカプロラタタム、 N ブロモフタノレイミド 、 1 , 3 ジブ口モー 5, 5 ジメチルヒダントイン、 N—クロログルタルイミド、 N ブロモ
グルタルイミド、 N, Ν'—ジブ口モイソシァヌル酸であり、より好ましくは臭素、 Ν—ブロ モスクシンイミド、 Ν—ブロモカプロラタタム、 Ν—ブロモフタルイミド、 1, 3—ジブロモ - 5, 5—ジメチルヒダントイン、 Ν—ブロモグルタルイミド、 Ν, Ν'—ジブ口モイソシァ ヌル酸などの Ν— Br結合を有する化合物である。
[0054] ポリオレフイン (A")とハロゲン化剤との反応は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好 ましい。不活性ガスとしては、例えば窒素、ァノレゴン、ヘリウムなどの不活性ガスが挙 げられる。また、本発明の反応には、必要に応じて溶媒を使用することができる。溶 媒としては反応を阻害しな 、ものであれば何れでも使用することができるが、例えば、 具体例として、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペン タン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒 、シクロへキサン、メチルシクロへキサンおよびデカヒドロナフタレンのような脂環族炭 ィ匕水素系溶媒、クロ口ベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロ口ベンゼン、塩化メチレン、 クロ口ホルム、四塩ィ匕炭素およびテトラクロロエチレン、テトラクロロェタン等の塩素化 炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、 n-プロパノール、 iso-プロパノール、 n-ブ タノール、 sec-ブタノールおよび tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メ チルェチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸ェチルおよび ジメチルフタレート等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジェチルエーテル、ジ- n-アミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジォキシァ-ソールのようなエーテル系溶 媒等をあげることができる。好ましくは、ペンタン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ ンおよびデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロへキサン、メチルシクロへキサン およびデカヒドロナフタレンのような脂環族炭化水素系溶媒、クロ口ベンゼン、ジクロロ ベンゼン、トリクロ口ベンゼン、塩化メチレン、クロ口ホルム、四塩化炭素およびテトラタ ロロエチレン、テトラクロロェタン等の塩素化炭化水素系溶媒が挙げられる。これらの 溶媒は、単独でもまたは 2種以上を混合して使用してもよい。また、これらの溶媒の使 用によって、反応液が均一相となることが好ましいが、不均一な複数の相となっても 構わない。
[0055] ハロゲン化剤との反応においては、反応を促進するために必要に応じてラジカル開 始剤を添加することもできる。ラジカル開始剤としては、例えば、ァゾビスイソプチ口-
トリル、ァゾビス- 2,4-ジメチルバレロニトリル、ァゾビスシクロへキサンカルボ二トリル、 ァゾビス- 2-アミジノプロパン塩酸塩、ァゾビスイソ酪酸ジメチル、ァゾビスイソブチル アミジン塩酸塩または 4,4'-ァゾビス- 4-シァノ吉草酸等のァゾ系開始剤、過酸化ベン ゾィル、 2,4-ジクロル過酸化べンゾィル、過酸化ジ- tert-ブチル、過酸化ラウロイル、 過酸化ァセチル、過酸化ジイソプロピルジカーボネート、タメンヒドロペルォキシド、 te rt-ブチルヒドロペルォキシド、ジクミルペルォキシド、 p-メンタンヒドロペルォキシド、ピ ナンヒドロペルォキシド、メチルェチルケトンペルォキシド、シクロへキサノンペルォキ シド、ジイソプロピルペルォキシジカルボナート、 tert-ブチルペルォキシラウレート、 ジ -tert-ブチルペルォキシフタレート、ジベンジルォキシドまたは 2,5-ジメチルへキサ ン -2,5-ジヒドロペルォキシド等の過酸化物系開始剤、または過酸化ベンゾィル -Ν,Ν -ジメチルァ-リンまたはペルォキソ二硫酸—亜硫酸水素ナトリウム等のレドックス系 開始剤等が挙げられる。これらのうち、ァゾ系開始剤または過酸ィ匕物系開始剤が好 ましぐ更に好ましくは、過酸化べンゾィル、過酸化ジ- tert-ブチル、過酸化ラウロイ ル、過酸化ァセチル、過酸化ジイソプロピルジカーボネート、タメンヒドロペルォキシド 、 tert-ブチルヒドロペルォキシド、ジクミルペルォキシド、ァゾビスイソブチ口-トリル、 ァゾビス- 2,4-ジメチルバレロニトリル、ァゾビスシクロへキサンカルボ二トリル、ァゾビ スイソ酪酸ジメチルである。これらのラジカル開始剤は、単独でもまたは 2種以上を同 時にまたは順次に使用することもできる。
[0056] また、ポリオレフイン (A")とハロゲン化剤とを反応させる方法につ!、ては、従来公知 の種々の方法が採用できる。例えば、ポリオレフイン (A")を溶媒に懸濁させ、あるい は溶解させて、通常— 80°C〜250°Cの温度、好ましくは室温以上溶媒の沸点以下 の温度で、ハロゲン化剤と必要に応じてラジカル開始剤などを添加混合して反応さ せる方法、あるいはポリオレフイン (A")をその融点以上、例えば、 180〜300°Cの温 度で溶融混練下にハロゲン化剤と必要に応じてラジカル開始剤とを接触させる方法 などが挙げられる。
[0057] 以上の方法により、ハロゲン変性ポリオレフイン (Α' )が製造される。
<極性ポリマーセグメント(Β) >
本発明に係るハイブリッドポリマーを構成する極性ポリマーセグメント(Β)とは、ラジ
カル重合性単量体から選ばれる 1種以上のモノマーの単独重合体または共重合体 である。本発明で用いられるラジカル重合性単量体としては、具体的には、(メタ)ァク リル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ェチル、(メタ)アクリル酸—n—プロ ピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸— n—ブチル、(メタ)アクリル酸 イソブチル、(メタ)アクリル酸 tert—ブチル、(メタ)アクリル酸—n—ペンチル、(メタ )アクリル酸 —へキシル、(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸 n— ヘプチル、(メタ)アクリル酸 n—ォクチル、(メタ)アクリル酸 2—ェチルへキシル、 (メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)ァ クリル酸フ -ル、(メタ)アクリル酸トルィル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アタリ ル酸— 2—メトキシェチル、(メタ)アクリル酸— 3—メトキシブチル、(メタ)アクリル酸— 2—ヒドロキシェチル、(メタ)アクリル酸— 2—ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ス テアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸 2—アミノエチル、(メタ)アタリ ル酸 2— (ジメチルァミノ)ェチル、 γ - (メタクリロイルォキシプロピル)トリメトキシシラ ン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルォロメチル メチル、(メタ)アクリル酸 2—トリフルォロメチルェチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフル ォロェチルェチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフルォロェチルー 2—パーフルォロブチ ルェチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフルォロェチル、(メタ)アクリル酸パーフルォロメ チル、(メタ)アクリル酸ジパーフルォロメチルメチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフルォ ロメチルー 2—パーフルォロェチルメチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフルォ口へキシ ルェチル、(メタ)アクリル酸 2—パーフルォロデシルェチル、(メタ)アクリル酸 2—パ 一フルォ口へキサデシルェチル等の(メタ)アクリル酸系モノマー、スチレン、ビュルト ルェン、 α—メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のス チレン系モノマー、パーフルォロエチレン、パーフルォロプロピレン、フッ化ビ-リデン 等のフッ素含有ビュルモノマー、ビュルトリメトキシシラン、ビュルトリエトキシシラン等 のケィ素含有ビュル系モノマー、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアル キルエステル及びジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル およびジアルキルエステル、マレイミド、メチルマレイミド、ェチルマレイミド、プロピル マレイミド、ブチルマレイミド、へキシルマレイミド、ォクチルマレイミド、ドデシルマレイ
ミド、ステアリルマレイミド、フエ-ルマレイミド、シクロへキシルマレイミド等のマレイミド 系モノマー、アクリロニトリル、メタタリ口-トリル等の-トリル基含有ビュル系モノマー、 (メタ)アクリルアミド、 N メチル (メタ)アクリルアミド、 N ェチル (メタ)アクリルアミド、 N プロピル (メタ)アクリルアミド、 N—イソプロピル (メタ)アクリルアミド、 N ブチル( メタ)アクリルアミド、 N, N ジメチル (メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ビュル系モ ノマー、酢酸ビュル、プロピオン酸ビュル、ビバリン酸ビュル、安息香酸ビュル、桂皮 酸ビュル等のビュルエステル系モノマー、エチレン、プロピレン、ブテン等のォレフィ ン系モノマー、ブタジエン、イソプレン等のジェン系モノマー、塩化ビニル、塩化ビ- リデン、塩化ァリル、ァリルアルコール等が挙げられる。これらの有機化合物は、単独 で、または 2種類以上を組み合わせて使用しても構わな 、。
[0058] 本発明で用いられる極性ポリマーセグメント(B)としては、(メタ)アクリル酸およびそ の誘導体、(メタ)アクリロニトリル、スチレンおよびその誘導体、(メタ)アクリルアミドぉ よびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、マレイミドおよびその誘導体、ビニル エステル類、共役ジェン類、ハロゲン含有ォレフィン類から選ばれる一種あるいは二 種以上の単量体を (共)重合して得られる重合体が好ましく、(メタ)アクリル酸および その誘導体、(メタ)アクリロニトリル、スチレンおよびその誘導体力 選ばれる 1種ある いは 2種以上の単量体を (共)重合して得られる重合体がより好ましぐ(メタ)アクリル 酸エステル、スチレン、 (メタ)アクリルアミド、 (メタ)アクリロニトリル、 (メタ)アクリル酸の 単独重合体および共重合体が更に好ましく用いることができる。
<ハイブリッドポリマー >
本発明のハイブリッドポリマーとは、少なくとも 1種のポリオレフインセグメント (A)と、 少なくとも 1種の極性ポリマーセグメント(B)とからなり、本発明のハイブリッドポリマー は、組成や分子量の異なる複数のポリオレフインセグメント (A)および極性ポリマーセ グメント(B)を有して 、てもよ ヽ。
[0059] 本発明のハイブリッドポリマーは、上記ポリオレフインセグメント (A)と極 ¾ポリマー セグメント (B)とが、通常は炭素 炭素結合によって結合した構造を有する。
《パウダー状のハイブリッドポリマー》
本発明に係るハイブリッドポリマーは、ポリオレフインセグメント (A) 1〜99重量部と
前記極性ポリマーセグメント(B) 1〜99重量部を含有し、遷移金属含有量が ΙΟΟρρ m以下であり、平均粒径が 1〜1000 /ζ πιかつ嵩密度が 0. 10〜0. 90gZcm3のパゥ ダー状であることが好まし 、。
[0060] 触媒残查成分などの不純物含量が少なぐ榭脂性状が良好であることが重合時に 取り込まれた遷移金属含有量が lOOppm以下であり、白色かつ遷移金属含有量が 5 Oppm以下であることがより好ましい。また、本発明に係るハイブリッドポリマーがパゥ ダー状であるときはその平均粒径が 1〜1000 μ mかつ JIS K6891に定められる方法 で測定された嵩密度が 0. 10-0. 90gZcm3の範囲にあることが好ましい。
[0061] 本発明に係るパウダー状のハイブリッドポリマーは、 230°C、 2. 16kg荷重における メルトフローレートが、 0. 010〜50g/10分の範囲にあることが好ましい。
<ハイブリッドポリマーの製造方法 >
本発明のハイブリッドポリマーは、上記ハロゲン変性ポリオレフイン (A,)をマクロ開 始剤として、ラジカル重合性単量体力ゝら選ばれる 1種以上のモノマーを原子移動ラジ カル重合することにより製造される。なお、本発明のマクロ開始剤とは、原子移動ラジ カル重合の開始能を有する重合体であり、分子鎖中に原子移動ラジカル重合の開 始点となりうる部位を有する重合体を表す。
[0062] 本発明における原子移動ラジカル重合とは、リビングラジカル重合の一つであり、 有機ハロゲンィ匕物又はハロゲン化スルホ二ルイ匕合物を開始剤、遷移金属を中心金 属とする金属錯体を触媒としてラジカル重合性単量体をラジカル重合する方法であ る。具体的には、例えば、 Matyjaszewskiら、 Chem. Rev., 101, 2921 (2001)、 W096 Z30421号公報、 W097Z18247号公報、 WO98Z01480号公報、 WO98/40 415号公報、 WO00Z156795号公報、あるいは澤本ら、 Chem. Rev., 101, 3689 (2 001)、特開平 8— 41117号公報、特開平 9— 208616号公報、特開 2000— 26491 4号公報、特開 2001— 316410号公報、特開 2002— 80523号公報、特開 2004— 307872号公報などが挙げられる。用いられる開始剤としては、例えば有機ハロゲン 化物やハロゲン化スルホ二ルイ匕合物が挙げられるが、特に炭素-炭素二重結合また は炭素 酸素二重結合の α位に存在する炭素 ハロゲン結合、あるいは一つの炭 素原子上に複数のハロゲンが付加した構造が開始剤構造として好適である。本発明
のハロゲン変性ポリオレフイン (Α')においては、炭素 炭素二重結合の α位に存在 する炭素 ハロゲン結合、あるいは一つの炭素原子上に複数のハロゲンが付加した 構造を開始剤構造として利用することができる。
[0063] 本発明のハロゲン変性ポリオレフイン (Α')をマクロ開始剤として使用することによる ハイブリッドポリマーの製造方法は、基本的には上記変性ポリオレフイン (Α')の存在 下、遷移金属を中心金属とする金属錯体を触媒としてラジカル重合性単量体を原子 移動ラジカル重合させるものである。
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは 周期律表第 7族、 8族、 9族、 10族、または 11族元素を中心金属とする金属錯体であ る。更に好ましいものとして、 0価の銅、 1価の銅、 2価のルテニウム、 2価の鉄又は 2 価のニッケルの錯体が挙げられる。なかでも、銅の錯体が好ましい。 1価の銅化合物 を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第 一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を 高めるために 2, 2' —ビビリジル若しくはその誘導体、 1, 10—フエナント口リン若しく はその誘導体、又はテトラメチルエチレンジァミン、ペンタメチルジェチレントリァミン 若しくはへキサメチルトリス(2—アミノエチル)ァミン等のポリアミン等が配位子として 添カ卩される。また、 2価の塩化ルテニウムのトリストリフエ-ルホスフィン錯体 (RuCl (P
2
Ph ) )も触媒として好適である。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性
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化剤としてアルミニウムアルコキシド類が添加される。更に、 2価の鉄のビストリフエ二 ルホスフィン錯体(FeCl (PPh ) ) , 2価のニッケルのビストリフヱニルホスフィン錯体(
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NiCl (PPh ) )、及び、 2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr (PBu
2 3 2 2 3
) )も、触媒として好適である。
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[0064] ラジカル重合性単量体力 選ばれる 1種以上のモノマーとしては、前述の極性ポリ マーセグメント (B)の項で例示したィ匕合物と同様のものが挙げられる。
本発明の製造方法において、重合方法は特に限定されず、塊状重合、溶液重合、 懸濁重合、乳化重合、塊状'懸濁重合などを適用することができる。本発明のラジカ ル重合にお ヽて使用できる溶媒としては、反応を阻害しな!ヽものであれば何れでも 使用することができる力 例えば、具体例として、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等
の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデ カン等の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロへキサン、メチルシクロへキサンおよびデカ ヒドロナフタレンのような脂環族炭化水素系溶媒、クロ口ベンゼン、ジクロロベンゼン、 トリクロ口ベンゼン、塩化メチレン、クロ口ホルム、四塩化炭素およびテトラクロルェチレ ン等の塩素化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、 n_プロパノール、 iS0-プロパ ノール、 n-ブタノール、 sec-ブタノールおよび tert-ブタノール等のアルコール系溶媒 、アセトン、メチルェチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸 ェチルおよびジメチルフタレート等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジェチル エーテル、ジ- n-ァミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジォキシァニソールのような エーテル系溶媒等をあげることができる。また、水を溶媒として、懸濁重合、乳化重合 することもできる。これらの溶媒は、単独でもまたは 2種以上を混合して使用してもよ い。また、これらの溶媒の使用によって、反応液が均一相となることが好ましいが、不 均一な複数の相となっても構わな 、。
[0065] 反応温度はラジカル重合反応が進行する温度であれば何れでも構わず、所望する 重合体の重合度、使用するラジカル重合開始剤および溶媒の種類や量によって一 様ではないが、通常、— 100°C〜250°Cである。好ましくは— 50°C〜180°Cであり、 更に好ましくは 0°C〜160°Cである。反応は場合によって減圧、常圧または加圧の何 れでも実施できる。上記重合反応は、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行 うことが好ましい。
[0066] 上記の方法により生成したハイブリッドポリマーは、重合に用いた溶媒や未反応の モノマーの留去あるいは非溶媒による再沈殿などの公知の方法を用いることにより単 離される。更に、得られたポリマーをソックスレー抽出装置を用い、アセトンや THFな どの極性溶媒で処理することで、副生したホモラジカル重合体を除去することが可能 である。
《パウダー状のハイブリッドポリマーの製造方法》
本発明に係るパウダー状のノ、イブリツドボリマーの製造方法としては、上述したハイ ブリツドボリマーの製造方法により製造したハイブリッドポリマーを適当な溶媒中に均 一溶解させた後に晶析する方法や、ハイブリッドポリマーの製造方法により製造した
ノ、イブリツドボリマーを機械粉砕する方法などによっても得られる力 平均粒径が 1〜 1000 m力つ嵩密度力 SO. 10〜0. 50gZcm3であるパウダー状のハロゲン変性ポリ ォレフィン (Α')をマクロ開始剤として、ラジカル重合性単量体力も選ばれる 1種以上 のモノマーを、パウダー状のハロゲン変性ポリオレフイン (Α')が非溶融状態で原子移 動ラジカル重合することにより製造する方法が好ま 、。またパウダー状のハロゲン 変性ポリオレフイン (Α')の平均粒径は 1〜500 /ζ πιであることがより好ましい。
本発明に係るハイブリッドポリマーを工業的に用いる場合、触媒成分などの不純物 含有量の少ない良性状で得られることが好ましい。具体的には、平均粒径が 1〜: L00 かつ嵩密度が 0. 10-0. 90g/cm3のパウダー状であることが好ましい。パウダ 一性状を制御する過程は、本発明に係るノ、イブリツドポリマーを製造するあらゆるェ 程において実施することが可能である力 原料のポリオレフインを製造する工程、つ まりォレフィン類を重合する工程において触媒や重合条件を制御することによる方法 や、晶析による方法などにより制御する方法が好ましく用いられる。晶析による方法と しては、原料のポリマーすなわち通常粒子状あるいはペレット状のポリマーをあらかじ め晶析操作により良性状のパウダーに変換し、このモルホロジーを保持しつつ本発 明に係るハイブリッドポリマーを製造する方法、本発明に係るマクロ開始剤を調製す る工程において晶析操作を行い良性状のパウダーに変換し、このモルホロジーを保 持しつつ本発明に係るハイブリッドポリマーを製造する方法、もしくは本発明に係るハ イブリツドボリマーを製造した後に晶析操作により良性状のパウダーに変換する方法 などが好ましく用いられる。晶析操作では、ポリマーを良溶媒に溶解させた後、貧溶 媒を加えたり、降温させたりすることにより、ポリマー粒子を析出させることで、粒径や 嵩密度をコントロールすることが可能となる。晶析操作により、粒径や嵩密度をコント ロールする因子として、ポリマー濃度、良溶媒種、貧溶媒種、攪拌速度、降温速度、 などが重要となる。晶析操作における良溶媒としては、ポリマーを溶解または膨潤さ せ得る物であれば、特に限定されるものではぐ溶解させようとするポリマーの種類に 応じて一種類以上の溶媒を選ぶことが可能であるが、通常ポリオレフイン類に親和性 が高い溶媒として、芳香族炭化水素系溶媒もしくは脂肪族炭化水素系溶媒が好まし く用いられ、中でも、トルエン、キシレン、クロ口ベンゼン、デカンあるはいそれらの混
合溶媒等が特に好ましく用いられる。また、ポリエチレンやポリプロピレンなど、室温 以上に融点を有するポリオレフインを含む場合、室温では溶解しにくいため前記溶媒 中で加熱することで溶解させることが可能となる。このときのポリマー濃度として、通常
5gZL〜500gZL、好ましくは、 10gZL〜300gZLの範囲である。
[0068] 晶析操作における貧溶媒としては、ポリマーを析出させ得る溶媒であれば、特に限 定されるものではぐ溶解させようとするポリマーの種類に応じて一種類以上の溶媒を 選ぶことが可能である。晶析操作を行う場合、通常攪拌速度を上昇させることで粒径 を小さくすることが可能である。また、降温させることにより、ポリマーを析出させる場 合、一般的に、ポリマーが析出する温度の前後で降温速度をゆっくりすることが好ま しい。このときの降温速度として、通常 5°CZhr〜100°CZhr、好ましくは 5°CZhr〜 50°CZhrである。
[0069] このような性状の良好なノ、イブリツドポリマーを製造する手法は、ポリオレフイン部分 の融点が 80°C以上、好ましくは 100°C以上の場合に特に好ましく用いられる。
また、粒子性状を良好に制御したポリマーは、遠心分離やろ過操作により、溶媒の みならず、製造段階で発生した有機物残渣、触媒残查、などの不純物を容易に除去 することが可能であり、粒子性状が不均質なポリマーに比べ工業的に有利である。
[0070] 本発明に係るハイブリッドポリマーの製造方法は、原子移動ラジカル重合開始時、 あるいは、重合中にパウダー状のハロゲン変性ポリオレフイン (Α')であるマクロ開始 剤が非溶融状態で原子移動ラジカル重合が進行することを特徴とする。
本発明の原子移動ラジカル重合においては、溶媒を使用してもしなくても良い。使 用できる溶媒としては、反応を阻害しな 、ものであれば何れでも使用することができる 力 例えば、具体例として、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素 系溶媒、ペンタン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の脂肪族炭 化水素系溶媒、シクロへキサン、メチルシクロへキサンおよびデカヒドロナフタレンの ような脂環族炭化水素系溶媒、クロ口ベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロ口ベンゼン 、塩化メチレン、クロ口ホルム、四塩ィ匕炭素およびテトラクロルエチレン等の塩素化炭 ィ匕水素系溶媒、メタノール、エタノール、 η-プロパノール、 iso-プロパノール、 n-ブタノ ール、 sec-ブタノールおよび tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチル
ェチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸ェチルおよびジメ チルフタレート等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジェチルエーテル、ジ -n-ァ ミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジォキシァ-ソールのようなエーテル系溶媒 等をあげることができる。また、水を溶媒とすることもできる。これらの溶媒は、単独で もまたは 2種以上を混合して使用してもょ 、。
[0071] 反応温度はマクロ開始剤であるパウダー状のハロゲン変性ポリオレフイン (Α')が溶 融または膨潤しない温度でかつラジカル重合反応が進行する温度であれば何れで も構わず、所望する重合体の重合度、使用するラジカル重合開始剤および溶媒の種 類や量によって一様ではないが、通常、— 100°C〜250°Cである。好ましくは— 50 °C〜120°Cであり、更に好ましくは 0°C〜100°Cである。反応は場合によって減圧、 常圧または加圧の何れでも実施できる。上記重合反応は、窒素やアルゴン等の不活 性ガス雰囲気下で行うことが好ま 、。
[0072] 具体的には、例えば以下のようにして、パウダー状の熱可塑性榭脂あるいは熱可 塑性榭脂組成物を製造することができる。
窒素置換したガラス製反応器に、ハロゲン原子を含有したパウダー状のハロゲン変 性ポリオレフイン (A,)と、トルエン等の有機溶媒と、メタクリル酸メチル等のラジカル重 合性のモノマーとを入れ、 80°Cに加熱攪拌してポリマーをスラリー状に分散させる。 このスラリー溶液に、臭化銅および N, N, Ν', Ν", Ν"—ペンタメチルジェチレントリ ァミン(PMDETA)をカ卩え、 80°Cで 1. 5時間重合を行う。反応液にメタノールをカロえ てポリマーを濾別'洗浄し、析出したポリマーを減圧乾燥することによって、パウダー 状のハイブリッドポリマーが得られる。
上記の方法により生成したパウダー状のノ、イブリツドボリマーは、重合に用いた触媒 残渣ゃ溶媒や未反応のモノマーを簡単な濾過 ·洗浄、あるいは遠心分離操作などに より除去することができる。
<ハイブリッドポリマー、これを含む熱可塑性榭脂組成物およびこれらの用途 > 本発明に係るハイブリッドポリマーは種々の用途に使用でき、例えば以下の用途に 使用できる。
(1)フィルムおよびシート 本発明に係るハイブリッドポリマーからなるフィルムおよび
シートは、柔軟性、透明性、粘着性、防曇性、耐熱性、分離性のいずれかに優れて いる。
(2)本発明に係るノ、イブリツドボリマー力もなる層を少なくとも 1層含む積層体 例え ば農業用フィルム、ラップ用フィルム、シュリンク用フィルム、プロテクト用フィルム、血 漿成分分離膜、水選択透過気化膜などの分離膜例、イオン交換膜、バッテリーセパ レータ、光学分割膜などの選択分離膜など。
(3)マイクロカプセル、 PTP包装、ケミカルバルブ、ドラッグデリバリーシステム。
(4)改質材樹脂用改質剤として用いると、耐衝撃性、流動性、塗装性、結晶性、接着 性、透明性などの改質効果がある。
[0073] ゴム用改質剤として用いると、耐候性、耐熱性、接着性、耐油性などの改質効果が ある。ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチ レン'ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル 'ブタジエンゴム (NBR)、ブチノレゴム(IIR)、エチレン 'プロピレン系ゴム(EPM、 EPDM)、クロロスノレ ホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM、 ANM等)、ェピクロロヒドリンゴム( CO、 ECO等)、シリコーンゴム(Q)、フッ素系ゴム(FKM等)等の架橋型ゴム;スチレ ン系、ォレフィン系、ウレタン系、エステル系、アミド系、塩化ビュル系等の熱可塑型 ゴムが挙げられる。
[0074] 潤滑油用改質剤、例えばガソリンエンジン油、ディーゼルエンジン油、舶用ェンジ ン油、ギア油、機械油、金属加工油、モーター油、マシン油、スピンドル油、絶縁油な どの潤滑油用途、またこれらの粘度調節剤、凝固点降下剤として用いることができる 。ワックス用改質剤として用いると、接着性、流動性、強度などの改質効果がある。ヮ ックスとしては、モンタンワックス、ピートワックス、ォゾケライト'セレシンワックス、石油 ワックス等の鉱物性ワックス、ポリエチレン、 Fischer- Tropschワックス、化学修飾炭化 水素ワックス、置換アミドワックス等の合成ワックス、植物ろう、動物ろうなどが挙げられ る。
[0075] セメント用改質剤として用いると、成形性、強度などの改質効果がある。セメントとし ては、石灰、石こう、マグネシアセメント等の気硬性セメント、ローマンセメント、天然セ メント、ポルトランドセメント、アルミナセメント、高硫酸塩スラグセメント等の水硬性セメ
ント、耐酸セメント、耐火セメント、水ガラスセメント、歯科用セメント等の特殊セメント等 がある。
(5)粘度調節剤、成形性改良剤 凸版印刷インキ、平板印刷インキ、フレキソインキ、 グラビアインキ等のインキ、油性塗料、繊維素誘導体塗料、合成樹脂塗料、水性焼き 付き塗料、粉状水性塗料、漆等のインキ'塗料の粘度調節剤、成形性改良剤として 用いられる。
(6)建材'土木用材料 例えば、床材、床タイル、床シート、遮音シート、断熱パネル 、防振材、化粧シート、巾木、アスファルト改質材、ガスケット 'シーリング材、ルーフィ ングシート、止水シート等の建材'土木用榭脂および建材'土木用成形体など。
(7)自動車内外装材およびガソリンタンク 本発明に係る多分岐型ポリマーからなる 自動車内外装材、ガソリンタンクは剛性、耐衝撃性、耐油性、耐熱性に優れる。
(8)電気、電子部品等電気絶縁材料;電子部品処理用器材;磁気記録媒体、磁気記 録媒体のバインダー、電気回路の封止材、家電用素材、電子レンジ用容器などの容 器用器材、電子レンジ用フィルム、高分子電解質基材、導電性ァロイ基材等。コネク ター、ソケット、抵抗器、リレーケーススィッチコイルボビン、コンデンサー、ノ リコンケ ース、光ピックアップ、光コネクター、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント 配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気 ヘッドベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディスプレー部品、 FD
Dキャリッジ、 FDDシャーシ、 HDD部品、モーターブラッシュホノレダー、ノ ラボラアン テナ、コンピューター関連部品などに代表される電気 ·電子部品; VTR部品、テレビ 部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーデ ィォ 'レーザーディスク (登録商標) 'コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部 品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに 代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連 部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、電磁シールド材、スピーカーコーン材 、スピーカー用振動素子等。
(9)水性ェマルジヨン 本発明に係るハイブリッドポリマーを含む水性ェマルジヨンは 、ヒートシール性に優れたポリオレフイン用の接着剤となり得る。
(10)塗料ベース 本発明に係るハイブリッドポリマーを含む溶剤分散体は、溶剤に 対する分散安定性に優れ、金属や極性樹脂とポリオレフインを接着する際に良好な 接着性を示す。
(11)医療'衛生用材料不織布、不織布積層体、エレクトレット、医療用チューブ、医 療用容器、輸液バッグ、プレフィルシリンジ、注射器などの医療用品、医療用材料、 人工臓器、人工筋肉、濾過膜、食品衛生,健康用品;レトルトバッグ、鮮度保持フィル ムなど。
(12)雑貨類デスクマット、カッティングマット、定規、ペンの胴軸.グリップ.キャップ、 ハサミゃカッター等のグリップ、マグネットシート、ペンケース、ペーパーフォノレダー、 バインダー、ラベルシール、テープ、ホワイトボード等の文房具:衣類、カーテン、シ ーッ、絨毯、玄関マット、バスマット、ノ ケッ、ホース、ノ ック、プランター、エアコンや 排気ファンのフィルター、食器、トレー、カップ、弁当箱、コーヒーサイフォン用ロート、 メガネフレーム、コンテナ、収納ケース、ハンガー、ロープ、洗濯ネット等の生活日用 雑貨類:シューズ、ゴーグル、スキー板、ラケット、ボール、テント、水中メガネ、足ヒレ 、釣り竿、クーラーボックス、レジャーシート、スポーツ用ネット等のスポーツ用品:ブロ ック、カード、等の玩具:灯油缶、ドラム缶、洗剤やシャンプー等のボトル、等の容器; 看板、ノ ィロン、プラスチックチェーン:等の表示類等。
(13)フィラー改質剤 本発明に係るハイブリッドポリマーは、フイラ一分散性改良材と 分散性の改良されたフイラ一を調製するための添加剤などの用途に好適に用いるこ とがでさる。
(14)相溶化剤 本発明に係るハイブリッドポリマーは、相溶化剤として用いることがで きる。本発明に係るハイブリッドポリマーを用いると、ポリオレフインと、極性基を含有 する熱可塑性榭脂とを任意の割合で混合することができる。本発明に係るハイブリツ ドポリマーは、ポリオレフインセグメントと極性ポリマーセグメントとを有しているので元 来非相溶であった成分を混和させることができ、ハイブリッドポリマーを用いな 、場合 に比べて破断点伸びを著しく向上させることができる。 本発明に係るハイブリッドポリマーの製造方法は、工業的に広く製造されているポリ
ォレフィンをハロゲン化剤と反応させることで容易に得られるハロゲン変性ポリオレフ インを原料に用いるため、生産性やコストの面で有利な方法であり、また、原子移動ラ ジカル重合法を用いるために重合できる単量体の種類が多ぐし力も重合度を比較 的自由に制御することが可能であるという特徴を有する。また、ポリオレフインセグメン トと極性ポリマーセグメントとの結合部位に酸素原子や窒素原子などのへテロ原子を 含む結合基が存在しな 、ため、加熱時の開裂や酸性あるいはアルカリ性条件下での 加水分解などの恐れがなぐ化学的安定性が高いという特徴を有する。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実 施例に限定されるものではない。
なお本実施例中の各物性の測定は以下のように行なった。
(0分子量および分子量分布の測定
GPC (ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー)を使用して以下の条件で測定した。 測定装置: Waters社製 allianceGPC2000
解析装置: Waters社製 Empowerプロフェッショナル
カラム: TSKgel GMH6HTX 2+TSKgel GMH6HTL X 2
カラム温度: 140°C
移動相: o—ジクロロベンゼン(ODCB)
検出器:示差屈折率計
流速: lmL/ mm
試料濃度: 30mgZ20mL— ODCB
注入量: 500 /z L
カラム較正:単分散ポリスチレン (東ソ一社製)
(ii)ポリマーの組成分析
1H- NMRを使用して以下の条件で測定した。
測定装置:日本電子 ¾iNMGSX— 400型核磁気共鳴装置
料瞀: 5 mm φ
測定溶媒: o—ジクロロベンゼン一 d2
測定温度: 120°C
測定幅: 8000Hz
パノレス幅:7. 7 ;z s (45° )
パルス間隔: 6. Os
測定回数:〜 8000回
(iii)ハロゲン含量
試料を酸素フラスコ燃焼法にて分解処理し、イオンクロマトグラフ(DIONEX DX- 5 00)にて定量した。
(iv)パウダー平均粒径
振動機 (飯田製作所製、ロータップ型)および篩 (飯田ラスティンダシーブ CFIS— Z— 8801)内径 200mm)を用いて測定した。
(V)嵩比重: JIS K— 6721に従って測定した。
(vi)数平均ドメイン径
数平均ドメイン径は以下のようにして算出した。ポリオレフイン部と極性ポリマー部を 含む重合体組成物にぉ 、て、ポリオレフイン部または極性ポリマー部の ヽずれかのう ち島相を形成しているものについて、おおよそ 100個の島の数が目視可能な倍率に TEM画像を調整した。前記、 TEM画像において、各島相の粒径を解析し、その平 均値 R を以下の式(1)に基づいて計算した。
av
式(1) R =∑R "3/R "2
av l l
ただし、 Rは各島相と同一の面積を有する円の直径である。
Rは例えば以下のような方法で求めることができる。 PopImaging3. 20 (Digital B eing Kids社製)を用い、前記 TEM画像をニ値ィ匕する。島相の部分が白色となるよ うに得られた二値化画像に対し適宜白黒反転処理を行なう。島相が白色の二値化画 像に対し円形パターン領域解析を行なうことにより、各島相の Rを求めることができる
[製造例 1 ]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、高密度ポリエチレン (プライム ポリマー社製 HZ2200J) 50gおよびクロ口ベンゼン 750mlを入れ、 120°Cで 2時間カロ
熱攪拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 2gをカ卩えて 100°Cで 2時間溶液状態 で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 50. lgの白色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素 原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 83wt%であった。また、該ポ リマーの分子量(PE換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 103, 000、 Mn= 13 , 300、 Mw/Mn= 7. 77であった。
[製造例 2]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、低密度ポリエチレン (三井'デ ュポンポリケミカル社製ミラソン I IP) 100gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 12 0°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N—ブロモスクシンイミド 4gをカ卩えて 100°Cで 2 時間溶液状態で反応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 100. 8gの褐色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中 に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 1. lwt%であつ た。また、該ポリマーの分子量 (PE換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 135, 0 00、 Mn= 16, 800、 Mw/Mn=8. 00であった。
[製造例 3]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、直鎖状低密度ポリエチレン( プライムポリマー社製 NZ2540R) 100gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 120 °Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 4gをカ卩えて 100°Cで 2時 間溶液状態で反応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを 減圧乾燥して 101. 6gの褐色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中に 含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 1. 2wt%であった 。また、該ポリマーの分子量(PE換算)を GPCにより測定したところ、 Mw=66, 400 、 Mn= 22, 900、 Mw/Mn= 2. 90であった。
[製造例 4]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、末端不飽和ポリエチレン (Mn = 1, 230、 1000炭素当たりのビュル基数 9. 6個) 50gおよびクロ口ベンゼン 750ml を入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 2gをカ卩えて
100°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出し たポリマーを減圧乾燥して 47. 9gの褐色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られた ポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 4. 4w t%であった。また、該ポリマーの分子量 (PE換算)を GPCにより測定したところ、 Mw = 2, 390、 Mn= l, 300、 Mw/Mn= l. 84であった。
[製造例 5]ハロゲン変性ポリエチレンの製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、末端不飽和ポリエチレン (Mn = 1, 230、 1000炭素当たりのビュル基数 9. 6個) 100gおよびクロ口ベンゼン 1500 mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、臭素 25gを加えて 50°Cで 5時間 スラリー状態で反応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを 減圧乾燥して 100. 8gの白色粉末状変性ポリエチレンを得た。得られたポリマー中に 含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 11. 0 %であつ た。また、該ポリマーの分子量 (PE換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 2, 660 、 Mn= l, 700、 Mw/Mn= l. 56であった。
[製造例 6]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社製 F102WP) 600gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 70°Cで 2時間加熱攪 拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 20gをカ卩えて 70°Cで 2時間スラリー状態で 反応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 6 02. 3gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭 素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 81wt%であった。また、該 ポリマーの分子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 94, 300、 Mn=4 1, 600、 Mw/Mn= 2. 27であった。
[製造例 7]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社製 F102WP) 150gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 110°Cで 2時間加熱 攪拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 5gをカ卩えて 110°Cで 2時間スラリー状態 で反応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して
147. 9gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる 臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 55wt%であった。また、 該ポリマーの分子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 164, 000、 Mn = 60, 200、 Mw/Mn= 2. 73であった。
[製造例 8]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社衡106) 35gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌した 。その後、 N—ブロモスクシンイミド 3. 67gおよびァゾビスイソブチロニトリル 339mgを 加えて 120°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、 析出したポリマーを減圧乾燥して 34. 7gの淡褐色粉末状変性ポリプロピレンを得た。 得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析 から 1. 1 %であった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定した ところ、 Mw=43, 500、 Mn= 17, 800、 Mw/Mn= 2. 44であった。
[製造例 9]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社衡106) 35gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌した 。その後、 N—ブロモスクシンイミド 1. 25gおよびァゾビスイソブチ口-トリル 115mgを 加えて 100°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、 析出したポリマーを減圧乾燥して 34. 6gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。 得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析 力 ら 0. 25wt%であった。
[製造例 10]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社 S^139P) 300gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌 した。その後、 N—プロモスクシンイミド 10gをカ卩えて 100°Cで 2時間スラリー状態で反 応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後 減圧乾燥して 297. 9gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー 中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 63wt%で
あった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw=65 , 900、 Mn= 20, 300、 Mw/Mn= 3. 24であった。
[製造例 11 ]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社衡 139P) 300gおよびデカリン 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌した。 その後、 N—プロモスクシンイミド 10gをカ卩えて 100°Cで 2時間スラリー状態で反応を 行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧 乾燥して 303. 3gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含 まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力も 0. 21 %であった。 また、該ポリマーの分子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 90, 500、 Mn= 23, 900、 Mw/Mn= 3. 78であった。
[製造例 12]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社 S^139P) 300gおよび酢酸ブチル 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌し た。その後、 N—プロモスクシンイミド 10gを加えて 100°Cで 2時間スラリー状態で反 応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後 減圧乾燥して 301. 5gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー 中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 55wt%で あった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw=68 , 800、 Mn= 19, 800、 Mw/Mn= 3. 48であった。
[製造例 13]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社 S^139P) 300gおよびジフエ-ルエーテル 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱 攪拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 10gを加えて 100°Cで 2時間スラリー状態 で反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄し た後減圧乾燥して 319. 5gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリ マー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 52wt %であった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw
= 74, 800、 Mn= 20, 200、 Mw/Mn= 3. 70であった。
[製造例 14]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社 S^139P) 300gおよび酢酸ブチル 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌し た。その後、 N—プロモスクシンイミド 10gを加えて 100°Cで 4時間スラリー状態で反 応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後 減圧乾燥して 300. 4gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー 中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 54wt%で あった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw=82 , 200、 Mn= 21, 000、 Mw/Mn= 3. 92であった。
[製造例 15]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社 S^139P) 80gおよびクロ口ベンゼン 250mlを入れ、 40°Cで 2時間加熱攪拌し た。その後、臭素 0. 20mLを加えて 40°Cで 4時間スラリー状態で反応を行った。反 応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して 8 0. 5gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素 原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 25wt%であった。また、該ポ リマーの分子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 123, 000、 Mn= 21 , 900、 Mw/Mn= 5. 59であった。
[製造例 16]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社 S^139P) 80gおよび酢酸ブチル 250mlを入れ、 40°Cで 2時間加熱攪拌した。 その後、臭素 0. 20mLを加えて 40°Cで 4時間スラリー状態で反応を行った。反応液 をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した後減圧乾燥して 79. 8g の白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の 含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 25wt%であった。また、該ポリマーの 分子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 120, 000、 Mn= 23, 000、 Mw/Mn= 5. 22であった。
[製造例 17]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、末端不飽和ポリプロピレン( Mn= 13, 000、 1000炭素当たりのビ-リデン基数 0. 79個) 74. 7gおよび 1, 1, 2 , 2—テトラクロロェタン 700mlを入れ、 105°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N— ブロモスクシンイミド 7. 89gおよびァゾビスイソブチロニトリル 727mgをカ卩えて 105°C で 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマ 一を減圧乾燥して 75. 4gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマ 一中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 2. 1 %で あった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 22 , 500、 Mn= 10, 900、 Mw/Mn= 2. 07であった。
[製造例 18]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、末端不飽和ポリプロピレン( Mn= 13, 000、 1000炭素当たりのビ-リデン基数 0. 79個) 75gおよびクロ口ベン ゼン 700mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N—ブロモスクシンイミド 4. 75gおよびァゾビスイソブチ口-トリル 438mgを加えて 100°Cで 2時間溶液状態で 反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 7 3. lgの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭 素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 1. lwt% あった。また、該ポ リマーの分子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 24, 200、 Mn= 12, 200、 Mw/Mn= l. 98であった。
[製造例 19]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社製 S 119) 70gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌し た。その後、 N—ブロモスクシンイミド 2. 96gおよびァゾビスイソブチロニトリル 273mg をカロえて 100°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ 、析出したポリマーを減圧乾燥して 69. 8gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た 。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析 力 0. 60wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定し
たところ、 Mw=81, 000、 Mn= 33, 000、 Mw/Mn= 2. 46であった。
[製造例 20]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社製 S 119) 70gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌し た。その後、 N—ブロモスクシンイミド 2. 22gおよびァゾビスイソブチロニトリル 205mg をカロえて 100°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ 、析出したポリマーを減圧乾燥して 69. 5gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た 。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析 力 0. 47wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定し たところ、 Mw= 99, 900、 Mn=41, 200、 Mw/Mn= 2. 43であった。
[製造例 21]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社製 S 119) 150gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 120。Cで 2時間カロ熱攪拌 した。その後、 N—ブロモスクシンイミド 3. 71gを加えて 100°Cで 2時間溶液状態で反 応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 148 . 9gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原 子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 55wt%であった。また、該ポリマ 一の分子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 101, 000、 Mn=43, 0 00, Mw/Mn= 2. 35であった。
[製造例 22]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、シンジオタクチックポリプロピ レン([ " ] = 1. 0) 150gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 100。Cで 2時間カロ熱 攪拌した。その後、 N—ブロモスクシンイミド 5gをカ卩えて 100°Cで 2時間溶液状態で 反応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 1 49. 3gの淡黄色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭 素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 65wt%であった。また、該 ポリマーの分子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw=87, 000、 Mn= 3 3, 000、 Mw/Mn= 2. 64であった。
[製造例 23]ハロゲン変性エチレン プロピレン共重合体 (EPR)の製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、 EPR (エチレン含量 = 80mol %、 [ r? ] =0. 99) 100gおよびクロ口ベンゼン 2000mlを入れ、 100。Cで 2時間カロ熱 攪拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 4gをカ卩えて 100°Cで 2時間溶液状態で 反応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 1 01. lgの褐色ゴム状変性 EPRを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含 有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 55wt%であった。また、該ポリマーの分 子量(EPR換算)を GPCにより測定したところ、 Mw=68, 200、 Mn= 33, 100、 M w/Mn= 2. 06であった。
[製造例 24]ハロゲン変性 EPRの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、 EPR (エチレン含量 = 50mol %、 [ r? ] =0. 95) 50gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 100。Cで 2時間カロ熱攪 拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド lgを加えて 100°Cで 2時間溶液状態で反 応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 49. lgの褐色ゴム状変性 EPRを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有 量は、イオンクロマトグラフィー分析から 0. 42wt%であった。
[製造例 25]ハロゲン変性エチレン―ブテン共重合体 (EBR)の製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、 EBR (三井ィ匕学製タフマー A 0550) 150gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 70°Cで 2時間加熱攪拌した。そ の後、 N—プロモスクシンイミド 5gをカ卩えて 70°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。 反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 146. 3gの褐色 ゴム状変性 EBRを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、ィォ ンクロマトグラフィー分析力も 0. 13wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PS換 算)を GPCにより柳』定したところ、 Mw= 284, 000、 Mn= 138, 000、 Mw/Mn= 2. 07であった。
[製造例 26]ハロゲン変性エチレン―ブテン共重合体 (EBR)の製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、 EBR (三井ィ匕学製タフマー A 0550) 150gおよびクロ口ベンゼン 1800mlを入れ、 100。Cで 2時間カロ熱攪拌した。
その後、 N ブロモスクシンイミド 5gをカ卩えて 100°Cで 2時間溶液状態で反応を行つ た。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 146. 3gの褐 色ゴム状変性 EBRを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、ィ オンクロマトグラフィー分析力 0. 58wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PS 換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 185, 000、 Mn=89, 400、 Mw/Mn= 2. 07であった。
[製造例 27]ハロゲン変性ポリ(4ーメチルー 1 ペンテン) (TPX)の製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、 TPX (三井ィ匕学製 MX004) 150gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 5gをカ卩えて 110°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。反応 液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 139. lgの淡褐色粉 末状変性 TPXを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオン クロマトグラフィー分析力 0. 58wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PS換算 )を GPCにより柳』定したところ、 Mw=415, 000、 Mn= 100, 000、 Mw/Mn=4. 13であった。
[製造例 28]ハロゲン変性エチレン―環状ォレフィン共重合体 (COC)の製造 充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、 COC (三井ィ匕学製 APEL60 15T) 100gおよびクロ口ベンゼン 2000mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌した。そ の後、 N ブロモスクシンイミド 4gをカ卩えて 100°Cで 2時間溶液状態で反応を行った 。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 97. 7gの淡褐 色粉末状変性 COCを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、ィ オンクロマトグラフィー分析力 0. 52wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PS 換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 105, 000、 Mn=43, 500、 Mw/Mn= 2. 41であった。
[製造例 29]ハロゲン変性エチレン―アクリル酸ェチル共重合体 (EEA)の製造 充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、 EEA (三井'デュポンポリケミ カル社製 A701) 74. 2gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪 拌した。その後、 N—ブロモスクシンイミド 5. 95g、ァゾビスイソブチ口-トリル 548mg
をカロえて 100°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ 、析出したポリマーを減圧乾燥して 74. 9gの暗褐色ゴム状変性 EEAを得た。得られ たポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 1. 7 wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PE換算)を GPCにより測定したところ、 M w= 97, 700、 Mn= 17, 000、 Mw/Mn= 5. 74であった。
[製造例 30]ハロゲン変性エチレン—メタクリル酸共重合体の製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、エチレン—メタクリル酸共重 合体(三井'デュポンポリケミカル社製-ユタレル N1207C) 75gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N—ブロモスクシンイミド 3. 7 2gをカ卩えて 100°Cで 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注 ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 74. 8gの暗褐色ゴム状変性ポリマーを得た。得 られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 0. 97wt%であった。
[製造例 31 ]ハロゲン変性マレイン化ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、無水マレイン酸変性ポリプロ ピレン([ 7? ] = 0. 94、無水マレイン酸に由来する酸無水物基の含有量が 0. 57wt% ) 75. 2gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌した。その後 、 N—ブロモスクシンイミド 3. 72g、ァゾビスイソブチロニトリル 344mgをカ卩えて 100°C で 2時間溶液状態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマ 一を減圧乾燥して 75. 4gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー 中に含まれる酸無水物基の含有量は、 IR分析力 0. 55wt%であり、臭素原子の含 有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 76wt%であった。また、該ポリマーの分 子量(PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw=45, 700、 Mn= 21, 100、 Mw /Mn= 2. 17であった。
[製造例 32]ハロゲン変性マレイン化 COCの製造
充分に窒素置換した内容積 500mLのガラス製反応器に、 COC (三井化学製 APE L6015T)を無水マレイン酸で変性した無水マレイン酸変性 COC (無水マレイン酸に 由来する酸無水物基の含有量が 0. 8wt%) 30gおよびクロ口ベンゼン 300mlを入れ
、 30°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、臭素 0. 15mLをカ卩えて 30°Cで 2時間溶液状 態で反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥し て 30. lgの褐色粉末状変性 COCを得た。得られたポリマー中に含まれる酸無水物 基の含有量は、 IR分析力 0. 78wt%であり、臭素原子の含有量は、イオンクロマト グラフィー分析から 0. 30wt%であった。
[製造例 33]ハロゲン変性マレイン化 EBRの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、無水マレイン酸変性 EBR (ブ テン含量 20wt%、無水マレイン酸に由来する酸無水物基の含有量が 0. 5wt%) 76 gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 100°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N—ブ 口モスクシンイミド 3. 38g、ァゾビスイソブチ口-トリル 0. 31gを加えて 100°Cで 2時間 反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 7 5gのゴム状変性 EBRを得た。得られたポリマー中に含まれる酸無水物基の含有量 は、 IR分析力 0. 48wt%であり、臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分 祈から 0. 97wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PS換算)を GPCにより測定 したところ、 Mw= 92, 900、 Mn=44, 400、 Mw/Mn= 2. 09であった。
[製造例 34]パウダー状ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社 S^139P) 150gおよびクロ口ベンゼン 1500mlを入れ、 105°Cで 2時間加熱攪 拌した。その後、 N—プロモスクシンイミド 10gをカ卩えて 105°Cで 2時間スラリー状態で 反応を行った。反応液をそのままろ過し、フィルタ上のポリマーをアセトンで洗浄した 後減圧乾燥して 149. 4gの淡黄色パウダー状変性ポリプロピレンを得た。得られたポ リマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 1. lwt %であった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定したところ、 Mw =48, 700、 Mn= 19, 600、 Mw/Mn= 2. 48であり、得られたパウダーの嵩密度 は 0. 30g/ml、平均粒径は 220 μ mであった。
[製造例 35]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、無水マレイン酸変性ポリプロピ レン([ 7? ] = 0. 94、無水マレイン酸に由来する酸無水物基の含有量が 0. 57wt%) 3
0. Ogおよびジクロロベンゼン 200mlを入れ、 70°Cにカロ熱した。その後、無水臭素(B romine) 0. 12ml,三臭化リン 0. 10mlをカ卩えて 70°Cで 4時間反応を行った。臭素が 消費され、反応液の薄褐色が薄くなつたところで、室温まで冷却し、桐山ロートでろ過 し、ろ紙上のポリマーをメタノールで 3回リンスした。得られたポリマーを減圧乾燥し、 白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる酸無水物基の 含有量は、 IR分析から 0. 55wt%であった。
[製造例 36]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (Mw= 12800 0) 35gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌した。その後、 N ブロモスクシンイミド 1. 5g、ァゾビスイソブチ口-トリル 137mgをカ卩えて 100°Cで 2時間反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥 して 34gの淡褐色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる 臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 44wt%であった。また、 1H NMR分析から、 6 4. 75〜5. 8ppmに炭素 炭素二重結合に基づくシグナル が、 δ 3. 6〜4. 5ppmに臭素原子が結合したァリル位のメチレン基およびメチン基 に基づくシグナルが観測された。 NMRから算出された組成比と、 GPC分析から求め た Mnの値から、得られたノヽロゲン変性ポリプロピレン中には一分子鎖当たり平均 1. 2個の臭素原子が導入されて 、ることがわ力つた。
[製造例 37]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン ([ 7? ] = 1. 20 dl/g) 35gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌した。その 後、 N—ブロモスクシンイミド 0. 74g、ァゾビスイソブチ口-トリル 68mgをカ卩えて 100 °Cで 2時間反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧 乾燥して 34. 5gの白色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含ま れる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 21wt%であった。ま た、 1H NMR分析から、 6 4. 75〜5. 8ppmに炭素—炭素二重結合に基づくシグ ナルが、 δ 3. 6〜4. 5ppmに臭素原子が結合したァリル位のメチレン基およびメチ ン基に基づくシグナルが観測された。それらの積分値から、炭素 炭素二重結合含
有量は 0. 24モル%であり、臭素原子が結合したァリル位のメチレン基とメチン基の 含有量は 0. 10モル%であった。
[製造例 38]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 1Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン ([ 7? ] = 1. 65 dl/g) 35gおよびクロ口ベンゼン 700mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌した。その 後、 N—ブロモスクシンイミド 1. 25gを加えて 100°Cで 2時間反応を行った。反応液を 2Lのアセトン中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 34. 8gの淡褐色粉末状変 性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、ィォ ンクロマトグラフィー分析から 0. 54wt%であった。また、 1H NMR分析から、 δ 4. 75〜5. 8ppmに炭素 炭素二重結合に基づくシグナノレ力 S 3. 6〜4. 5ppmに臭 素原子が結合したァリル位のメチレン基およびメチン基に基づくシグナルが観測され た。それらの積分値から、炭素-炭素二重結合含有量は 0. 62モル%であり、臭素 原子が結合したァリル位のメチレン基とメチン基の含有量は 0. 22モル%であった。
[製造例 39]ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
N—プロモスクシンイミドの使用量を 3. 72gとした以外は製造例 38と同様の方法によ り、 35gの淡褐色粉末状変性ポリプロピレンを得た。得られたポリマー中に含まれる臭 素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析から 2. 2wt%であった。また、 1H NMR分析から、 6 4. 75〜5. 8ppmに炭素 炭素二重結合に基づくシグナル力 δ 3. 6〜4. 5ppmに臭素原子が結合したァリル位のメチレン基およびメチン基に基 づくシグナルが観測された。それらの積分値から、炭素 炭素二重結合含有量は 1. 5モル0 /0であり、臭素原子が結合したァリル位のメチレン基とメチン基の含有量は 0. 63モノレ%であった
[製造例 40]パウダー状ハロゲン変性ポリプロピレンの製造
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、ポリプロピレン (プライムポリマ 一社製 S 119) 50gおよびクロ口ベンゼン 2000mlを入れ、 120°Cで 2時間加熱攪拌 した。その後、攪拌回転数 600rpmで攪拌下 5時間かけて 70°Cまで温度を下げ、ポ リプロピレンを析出させた。このスラリーに、 N ブロモスクシンイミド 2gを加えて 70°C で 2時間スラリー状態で反応を行った。反応液を 4Lのアセトン中に注ぎ、析出したポ
リマーを減圧乾燥して 49. Ogの白色パウダー状変性ポリプロピレンを得た。得られた ポリマー中に含まれる臭素原子の含有量は、イオンクロマトグラフィー分析力 0. 25 wt%であった。また、該ポリマーの分子量 (PP換算)を GPCにより測定したところ、 M w= 165, 000、Mn= 52, 900、 Mw/Mn= 3. 11であり、得られたパウダーの嵩 密度は 0. 15gZml、平均粒径は 40 /z mであった。
実施例 1
[0078] ポリエチレンーポリメタクリル酸メチル(PE— PMMA)ハイブリッドポリマーの合成 充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 1]で得たハ ロゲン変性ポリエチレン 20gとキシレン 233. 1ml、メタクリル酸メチル(MMA) 66. 9 mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅 (I) 287mg、 N, N, Ν', Ν", Ν"—ペンタメチルジェチレントリアミン(PMDETA) O. 84mlを加え、 1 00°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 22. 72gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー 3. 02gを取り、 アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥し て 2. 94gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PE/PMM Aの組成比は、 90ZlO (wt%)であった。
実施例 2
[0079] PE— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 2]で得たハ ロゲン変性ポリエチレン 20gとキシレン 233. lml、 MMA66. 9mlを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカロ え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 24. 49gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー 5. 00gを 取り、アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧 乾燥して 4. 83gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PE/ PMMAの組成比は、 84Z16 (wt%)であった。
実施例 3
[0080] PE— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 3]で得たハ ロゲン変性ポリエチレン 20gとキシレン 233. lml、 MMA66. 9mlを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカロ え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 22. 78gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー 4. 73gを 取り、アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧 乾燥して 4. 57gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PE/ PMMAの組成比は、 91Z9 (wt%)であった。
実施例 4
[0081] PE— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 4]で得たハ ロゲン変性ポリエチレン 20gとキシレン 233. lml、 MMA66. 9mlを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカロ え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 21. 88gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー 5. OOgを 取り、アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧 乾燥して 4. 69gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PE/ PMMAの組成比は、 97Z3 (wt%)であった。
実施例 5
[0082] PE— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 4]で得たハ ロゲン変性ポリエチレン 20gとキシレン 233. lml、 MMA66. 9mlを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカロ え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 25. 36gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー 4. 95gを 取り、アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧 乾燥して 4. 43gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PE/ PMMAの組成比は、 88Z12 (wt%)であった。
実施例 6
[0083] ポリプロピレン ポリメタクリル酸メチル(PP— PMMA)ハイブリッドポリマーの合成 充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 6]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 150gと MMA500mlを入れ、 80°Cでカ卩熱攪拌した。このス ラリーに、臭化銅(I) 392mg、 PMDETA1. 14mlをカ卩え、 80°Cで 3時間重合を行つ た。反応液をメタノール 4L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 215. 3gの固 体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの組成比は、 70Z30 (wt %)であった。
実施例 7
[0084] PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 6]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 25gとキシレン 326ml、 MMA48. 7mlを入れ、 110°Cでカロ 熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 326mg、 PMDETAO. 95mlをカロえ 、 110°Cで 10分間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 36. 3gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP/P MMAの糸且成比は、 69/31 (wt%)であった。
実施例 8
[0085] PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 6]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 60gと MMA200mlを入れ、 90°Cでカ卩熱攪拌した。このス ラリーに、臭化鉄(11) 94. 2mg、トリ(n—ブチル)ホスフィン 0. 22mlをカ卩え、 90°Cで 50分間重合を行った。反応液をメタノール 4L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾 燥して 82. Ogの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの組成 比は、 73Z27 (wt%)であった。
実施例 9
[0086] PP—スチレン /アクリロニトリル共重合体 (AS)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 6]で得たハ
ロゲン変性ポリプロピレン 25gとキシレン 80ml、スチレン(St) 145. 5ml、アタリ口-ト リル (AN) 36. 2mlを入れ、 110°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅 (I) 326mg、 PMDETAO. 95mlをカ卩え、 110°Cで 40分間重合を行った。反応液を メタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 30. lgの固体状ポリマ 一を得た。 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 83Zl7 (wt%)であった。 実施例 10
[0087] PP ポリアクリル酸 n ブチル(PnBA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 6]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 60gとアクリル酸 n—ブチル(nBA) 200mlを入れ、 90°Cで 加熱攪拌した。このスラリーに、臭化鉄 (11) 94. 2mg、トリ(n—プチル)ホスフィン 0. 2 2mlをカ卩え、 90°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 4L中に注ぎ、析出した ポリマーを減圧乾燥して 68. 5gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP ZPnBAの組成比は、 88Z12 (wt%)であった。
実施例 11
[0088] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 7]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 25gと Stl94. 8ml、AN48. 1mlを入れ、 85°Cで加熱攪 拌した。このスラリーに、臭化銅(I) 258mg、 PMDETAO. 75mlを加え、 85°Cで 4時 間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥 して 43. Ogの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 5 8Z42 (wt%)であった。
実施例 12
[0089] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 7]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 15gと Stl20ml、 AN30ml、トルエン 26mlを入れ、 80°Cで 加熱攪拌した。このスラリーに、シクロペンタジェ -ル鉄(I)ジカルボニルダイマ一 4. 6mgをカ卩え、 80°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出 したポリマーを減圧乾燥して 24. 9gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、
PPZASの組成比は、 60Z40 (wt%)であった。
実施例 13
[0090] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 7]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 15gと Stl20ml、 AN30ml、トルエン 26mlを入れ、 25°Cで 攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I) 189mg、 PMDETAO. 55mlを加え、 80。Cで 4 時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾 燥して 19. 2gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は 、 78Z22 (wt%)であった。得られたポリマー 5. 07gを取り、アセトン 150mlを用い てソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 5. 02gのポリマーを 得た。抽出後のサンプルの 1H—NMR分析より、 PPZASの組成比は、 79/21 (wt %)であった。
実施例 14
[0091] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 8]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 10gとキシレン 200ml、 St27. 5ml、 AN10. 5mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 574mg、 PMDETA1. 67mlをカ卩え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析 出したポリマーを減圧乾燥して 15. 3gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析よ り、 PPZASの組成比は、 65Z35 (wt%)であった。
実施例 15
[0092] PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 9]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 15gとキシレン 65ml、 MMA25. 1mlを入れ、 100°Cでカロ 熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I) 168mg、 PMDETAO. 49mlをカロえ 、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマ 一を減圧乾燥して 23. 3gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPM MAの組成比は、 64Z36 (wt%)であった。
実施例 16
[0093] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 10]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 25gと Stl94. 4ml、 AN48. Omlを入れ、 25°Cで攪拌し た。このスラリーに、臭化銅(I) 258mg、 PMDETAO. 75mlをカ卩え、 85°Cで 4時間 重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥し て 31. Ogの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 80 Z20 (wt%)であった。得られたポリマー 4. 69gを取り、アセトン 150mlを用いてソク スレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 4. 67gのポリマーを得た 。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 8lZl9 (wt%) であった。
実施例 17
[0094] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
実施例 16において、ハロゲン変性ポリプロピレンとして上記 [製造例 11]で得られた ものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、 28. Ogの固体状ポリマーを得た。 1 H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 89Zll (wt%)であった。得られたポリ マー 4. 74gを取り、アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。 抽出残を減圧乾燥して 4. 69gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR 分析より、 PPZASの組成比は、 90ZlO (wt%)であった。
実施例 18
[0095] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
実施例 16にお 、て、ハロゲン変性ポリプロピレンとして上記 [製造例 12]で得られた ものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、 34. 2gの固体状ポリマーを得た。 1 H—NMR分析より、 PPZASの組成比は、 73Z27 (wt%)であった。得られたポリ マー 4. 76gを取り、アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。 抽出残を減圧乾燥して 4. 73gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR 分析より、 PPZASの組成比は、 74Z26 (wt%)であった。
実施例 19
[0096] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 12]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 25gと Stl94. 4ml、 AN48. Omlを入れ、 25°Cで攪拌し た。このスラリーに、臭化銅(II) 201mg、 PMDETAO. 19mlおよび 2—ェチルへキ サン酸スズ 0. 29mlをカ卩え、 85°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L 中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 29. 3gの固体状ポリマーを得た。 1H- NMR分析より、 PPZASの組成比は、 85Zl5 (wt%)であった。
実施例 20
[0097] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
実施例 16にお 、て、ハロゲン変性ポリプロピレンとして上記 [製造例 13]で得られた ものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、 30. 3gの固体状ポリマーを得た。 1 H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 83Zl7 (wt%)であった。得られたポリ マー 4. 70gを取り、アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。 抽出残を減圧乾燥して 4. 66gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR 分析より、 PPZASの組成比は、 83Zl7 (wt%)であった。
実施例 21
[0098] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 14]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 25gとァ-ソール 120ml、 St97. 5ml、 AN 24. Omlを入 れ、 25。Cで攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I) 258mg、 PMDETAO. 75mlを加 え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 31. 9gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZA Sの組成比は、 78Z22 (wt%)であった。
実施例 22
[0099] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
実施例 21にお 、て、ァ-ノールの代わりに酢酸ブチル 120mlを用いた以外は同
様の条件で重合を行い、 29. 2gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP ZASの組成比は、 86/14 (wt%)であった。
実施例 23
[0100] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 15]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 35gと Stl68ml、 AN41mlを入れ、 25°Cで攪拌した。こ のスラリーに、臭化銅(I) 301mg、 PMDETAO. 88mlを加え、 100°Cで 5時間重合 を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 47. 6gの固体状ポリマーを得た。 1H—NMR分析より、 PPZASの組成比は、 73/27 ( wt%)であった。
実施例 24
[0101] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
実施例 23において、ハロゲン変性ポリプロピレンとして上記 [製造例 16]で得られた ものを用いた以外は同様の条件で重合を行い、 50. Ogの固体状ポリマーを得た。 1 H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 70Z30 (wt%)であった。
実施例 25
[0102] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 17]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 12. 6gとキシレン 34. 4ml、 St33ml、 AN12. 6mlを入 れ、 90°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO . 84mlをカ卩え、 90°Cで 6時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析 出したポリマーを減圧乾燥して 14. 6gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析よ り、 PPZASの組成比は、 86Zl4 (wt%)であった。
実施例 26
[0103] PP—ポリメタクリル酸ドデシル(PDMA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 17]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 12. 6gとキシレン 57ml、メタクリル酸ドデシル(DMA) 23
. 5mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlを加え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5 L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 28. 6gの固体状ポリマーを得た。 1H — NMR分析より、 PPZPDMAの組成比は、 44Z56 (wt%)であった。
実施例 27
[0104] PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 17]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 12. 6gとキシレン 62. 9ml、 MMA17. 1mlを入れ、 90 °Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84m 1を加え、 90°Cで 6時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出した ポリマーを減圧乾燥して 23. 9gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP ZPMMAの組成比は、 53/47 (wt%)であった。
実施例 28
[0105] PP—ポリスチレン(PS)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 18]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン lOgとキシレン 100ml、 St27. 2mlを入れ、 100°Cでカロ 熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 425mg、 PMDETA1. 24mlをカロえ 、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 14. 5gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPSの 組成比は、 67Z33 (wt%)であった。
実施例 29
[0106] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 19]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 21. 8gとキシレン 126ml、 St82. 5ml、AN31. 6mlを 入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅 (I) 430mg、 PMDE TA1. 25mlをカ卩え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注 ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 29. 8gの固体状ポリマーを得た。 1H-NMR 分析より、 PPZASの組成比は、 73Z27 (wt%)であった。
実施例 30
[0107] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 20]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 25gと Stl70. 8ml、 AN42. 1mlを入れ、 110°Cで加熱 攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 387mg、 PMDETA1. 11mlをカロえ、 110°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 63. Ogの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZASの 組成比は、 40/60 (wt%)であった。得られたポリマー 7. l lgを取り、 THF150ml を用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 6. 76gのポリ マーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 42Z 58 (wt%)であった。
実施例 31
[0108] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 20]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 25gと Stl68ml、 AN41mlを入れ、 25°Cで攪拌した。こ のスラリーに、臭化銅(I) 387mg、 PMDETA1. 11mlをカ卩え、 80°Cで 4時間重合を 行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 31. 3 gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 80/20 (w t%)であった。
実施例 32
[0109] PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとアセトン 430ml、 MMA53. 4mlを入れ、 25°Cで 攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I) 229mg、 PMDETAO. 67mlを加え、 55。Cで 1 時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾 燥して 17. Ogの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの組成 比は、 88Zl2 (wt%)であった。
実施例 33
[0110] PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 32において、重合時間を 2時間にした以外は同様の条件で重合を行い、 1 7. 9gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの組成比は、 8 4Zl6 (wt%)であった。
実施例 34
[0111] PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 32において、重合時間を 4時間にした以外は同様の条件で重合を行い、 2 4. 4gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの組成比は、 6 lZ39 (wt%)であった。
実施例 35
[0112] PP—ポリアクリル酸ェチル(PEA)ノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとキシレン 246ml、アクリル酸ェチル(EA) 54. 5ml を入れ、 110°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅 (I) 229mg、 PMD ETAO. 67mlをカ卩え、 110°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に 注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 21. 2gの固体状ポリマーを得た。 1H-NM R分析より、 PPZPEAの組成比は、 7lZ29 (wt%)であった。得られたポリマー 3. 8 Ogを取り、 THF150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減 圧乾燥して 3. 56gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PP ZPEAの組成比は、 76Z24 (wt%)であった。
実施例 36
[0113] PP—ポリアクリル酸 t—ブチル(PtBuA)ハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとキシレン 227ml、アクリル酸 t—ブチル(tBuA) 73 . 2mlを入れ、 110°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅 (I) 229mg、 PMDETAO. 67mlをカ卩え、 110°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5
L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 24. lgの固体状ポリマーを得た。 1H — NMR分析より、 PPZPtBuAの組成比は、 62/38 (wt%)であった。得られたポリ マー 4. 45gを取り、 THF150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽 出残を減圧乾燥して 4. 17gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分 祈より、 PPZPtBuAの組成比は、 66Z34 (wt%)であった。
実施例 37
[0114] PP—ポリ(N—イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)ハイブリッドポリマーの合成 充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとキシレン 300ml、 N—イソプロピルアクリルアミド 56 . 5gを入れ、 110°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、ジクロロトリス(トリフエ- ルホスフィン)ルテニウム 612mgおよびアルミニウムイソプロポキシド 521mgをカロえ、 110°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 27. 4gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPNIP AAmの組成比は、 55Z45 (wt%)であった。
実施例 38
[0115] PP—ポリ(N—イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)ハイブリッドポリマーの合成 充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとエタノール 300ml、 N—イソプロピルアクリルアミド 5 6. 5gを入れ、 70°Cで加熱攪拌した。このスラリーに、ジクロロトリス(トリフエ-ルホス フィン)ルテニウム 612mgおよびアルミニウムイソプロポキシド 521mgを加え、 70°C で 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧 乾燥して 16. 2gの固体状ポリマーを得た。 1H—NMR分析より、 PP/PNIPAAm の組成比は、 93Z7 (wt%)であった。
実施例 39
[0116] PP—ポリ(ポリエチレングリコールモノアタリレート)(PPEGA)ハイブリッドポリマーの 合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとキシレン 200ml、ポリエチレングリコールモノアタリ
レート(PEGA) 104. Omlを入れ、 110°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、 臭化銅(I) 229mg、 PMDETAO. 67mlをカ卩え、 110°Cで 4時間重合を行った。反応 液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 17. 2gの固体状ポ リマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP/PPEGAの組成比は、 87/13 (wt%)で めつに。
実施例 40
[0117] PP-ポリアクリル酸 2—ジメチルアミノエチル(PDMAEA)ハイブリッドポリマーの合 成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとキシレン 225ml、アクリル酸 2—ジメチルアミノエチ ル (DMAEA) 75. 8mlを入れ、 110°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭 化銅(I) 229mg、 PMDETAO. 67mlをカ卩え、 110°Cで 4時間重合を行った。反応液 をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 17. 4gの固体状ポリ マーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPDMAEAの組成比は、 86Zl4 (wt%)で めつに。
実施例 41
[0118] PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得たハロ ゲン変性ポリプロピレン 150gとキシレン 1629mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解 させた。この溶液に、 MMA170. 8ml、臭ィ匕銅(1) 2. 29g、 PMDETA6. 67mlをカロ え、 100°Cで 30分間重合を行った。反応液をメタノール 5L中に注ぎ、析出したポリマ 一を減圧乾燥して 179. 6gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP/P MMAの組成比は、 84/16 (wt%)であった。得られたポリマー 4. 45gを取り、ァセ トン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 4 . 44gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの 組成比は、 84Zl6 (wt%)であった。得られたポリマーを温度 200°Cに設定した熱 プレス機にて圧力 100kgZcm2、時間 5分の条件でプレス成型し、その後温度 20°C に設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ 0. 5mm,幅および長さ 15
mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートを透過型電子顕微鏡 (TEM)にて 観察したところ、 PPマトリックス中に PMMAの島相が直径約 50nmの大きさで微分散 しており、 PPセグメントと PMMAセグメントとが結合したハイブリッドポリマーの生成が 確認された。
実施例 42
(1) PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得たハロ ゲン変性ポリプロピレン lOOgとキシレン 1572mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解 させた。この溶液に、 MMA227. 7ml、臭化銅(I) 1. 53g、 PMDETA4. 45mlを加 え、 100°Cで 1時間重合を行った。反応液をメタノール 5L中に注ぎ、析出したポリマ 一を減圧乾燥して 162. 2gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP/P MMAの組成比は、 62/38 (wt%)であった。得られたポリマー 5. 13gを取り、ァセ トン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 4 . 95gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの 組成比は、 64Z36 (wt%)であった。得られたポリマーを温度 200°Cに設定した熱 プレス機にて圧力 100kgZcm2、時間 5分の条件でプレス成型し、その後温度 20°C に設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ 0. 5mm,幅および長さ 15 mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートを透過型電子顕微鏡 (TEM)にて 観察したところ、 PPマトリックス中に PMMAの島相が直径約 50nmの大きさで微分散 しており、 PPセグメントと PMMAセグメントとが結合したハイブリッドポリマーの生成が 確認された。
(2) PP— PMMAハイブリッドポリマーの相容化能評価
ホモ PP (プライムポリマー社製 S 119) 62重量部、 PMMA (和光純薬工業製; Mw = 100, 000) 38重量部、上記(1)で合成した PP— PMMAノヽイブリツドポリマー 5重 量部を東洋精機株式会社製ラボプラストミル (容量 60cc)に投入し、温度 240°C、時 間 5分、ローター回転速度 lOOrpmの条件で混練を行った。得られた混合物を温度 2 40°Cに設定した熱プレス機にて圧力 100kgZcm2、時間 5分の条件でプレス成型し 、その後温度 20°Cに設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ 0. 5mm
、幅および長さ 15mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートを TEMにて観察 したところ、 PPマトリックス中に PMMAの島相が微分散した構造が観測され、その数 平均ドメイン径は 1. 60 mであった。
実施例 43
PP— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得たハロ ゲン変性ポリプロピレン 50gとキシレン 1572mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解 させた。この溶液に、 MMA227. 7ml、臭化銅(1) 0. 76g、 PMDETA2. 22mlを加 え、 100°Cで 6時間重合を行った。反応液をメタノール 5L中に注ぎ、析出したポリマ 一を減圧乾燥して 136. 7gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP/P MMAの組成比は、 37Z63 (wt%)であった。得られたポリマー 5. 06gを取り、ァセ トン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 4 . 75gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの 組成比は、 39Z61 (wt%)であった。得られたポリマーを温度 200°Cに設定した熱 プレス機にて圧力 100kgZcm2、時間 5分の条件でプレス成型し、その後温度 20°C に設定したプレス機にて急速に冷却することにより、厚さ 0. 5mm,幅および長さ 15 mmのプレスシートを得た。得られたプレスシートを透過型電子顕微鏡 (TEM)にて 観察したところ、 PPマトリックス中に PMMAの島相が直径約 300nmの大きさで微分 散しており、さらに PMMAドメイン中に PPが直径約 50nmの大きさで微分散したサラ ミ構造が観測され、 PPセグメントと PMMAセグメントとが結合したハイブリッドポリマー の生成が確認された。
〔比較例 1〕
PPZPMMAの単純ブレンド物の TEM観察
ホモ PP (プライムポリマー社製 S 119) 62重量部、 PMMA (和光純薬工業製; Mw = 100, 000) 38重量部を東洋精機株式会社製ラボプラストミル (容量 60cc)に投入 し、温度 240°C、時間 5分、ローター回転速度 lOOrpmの条件で混練を行った。得ら れた混合物を温度 240°Cに設定した熱プレス機にて圧力 100kgZcm2、時間 5分の 条件でプレス成型し、その後温度 20°Cに設定したプレス機にて急速に冷却すること
により、厚さ 0. 5mm、幅および長さ 15mmのプレスシートを得た。得られたプレスシ ートを TEMにて観察したところ、 PPマトリックス中に PMMAの島相が分散した構造 が観測された力 その数平均ドメイン径は 40 m以上の非常に大きなドメインであつ た。
実施例 44
[0121] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとトルエン 30ml、 Stl60ml、 AN40mlを入れ、 25°C で攪拌した。このスラリーに、シクロペンタジェ -ル鉄(I)ジカルボニルダイマ一 14. 0 mgをカ卩え、 80°Cで 5時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出し たポリマーを減圧乾燥して 35. 5gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 P P/ASの組成比は、 42/58 (wt%)であった。得られたポリマー 3. 29gを取り、ァセ トン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 2 . 76gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZASの組成 比は、 50Z50 (wt%)であった。
実施例 45
[0122] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
実施例 44において、シクロペンタジェ -ル鉄(I)ジカルボニルダイマ一を 7. Omgに した以外は同様の条件で重合を行い、 28. lgの固体状ポリマーを得た。 1H— NM R分析より、 PPZASの組成比は、 53Z47 (wt%)であった。得られたポリマー 3. 14 gを取り、アセトン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減 圧乾燥して 2. 95gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PP ZASの組成比は、 57/43 (wt%)であった。
実施例 46
[0123] シンジオタクチック PP (sPP)— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 2Lのガラス製反応器に、上記 [製造例 22]で得たハロ ゲン変性シンジオタクチックポリプロピレン lOOgとキシレン 1572mlを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、 MMA227. 7ml、臭化銅 (I) 1. 53g、 PMD
ETA4. 45mlをカ卩え、 100°Cで 25分間重合を行った。反応液をメタノール 5L中に注 ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 137. 6gの固体状ポリマーを得た。 1H-NMR 分析より、 sPPZPMMAの組成比は、 73Z27 (wt%)であった。
実施例 47
[0124] EPR— PDMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 23]で得た ハロゲン変性 EPR15gとキシレン 85mlを入れ、 110°Cで加熱攪拌して溶解させた。 この溶液に、 DMA35. 2ml、臭ィ匕銅(I) 215mg、 PMDETAO. 63mlをカロえ、 110 °Cで 1. 5時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 25. 3gのゴム状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 EPR/PDM Aの組成比は、 59Z41 (wt%)であった。また、該ポリマーの分子量 (PS換算)を GP Cにより柳』定したところ、 Mw= 232, 000、 Mn= 59, 300、 Mw/Mn= 3. 92であ つた o
実施例 48
[0125] EPR— PDMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 47において、 DMAの仕込量を 87. 9mlにした以外は同様の条件で 30分 間重合を行い、 35. 9gのゴム状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 EPRZPDM Aの組成比は、 42Z58 (wt%)であった。また、該ポリマーの分子量 (PS換算)を GP Cにより柳』定したところ、 Mw= 393, 000、 Mn= l l l, 000、 Mw/Mn= 3. 53で めつに。
実施例 49
[0126] EPR— PDMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 47にお 、て、ハロゲン変性 EPRとして上記 [製造例 24]で得たものを用いた 以外は同様の条件で重合を行い、 26. 2gのゴム状ポリマーを得た。 1H— NMR分 祈より、 EPRZPDMAの組成比は、 57Z43 (wt%)であった。
実施例 50
[0127] EPR— PDMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 48にお 、て、ハロゲン変性 EPRとして上記 [製造例 24]で得たものを用いた 以外は同様の条件で重合を行い、 40. lgのゴム状ポリマーを得た。 1H— NMR分 祈より、 EPRZPDMAの組成比は、 37Z63 (wt%)であった。
実施例 51
[0128] EBR—PSハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 25]で得た ハロゲン変性 EBRlOgと Stl50mlを入れ、 90°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶 液に、蒸留水 300ml、臭化銅(I) 43mg、 PMDETAO. 13mlをカ卩え、 90°Cで 6時間 重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥し て 30. 3gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 EBRZPSの組成比は、 3 3Z67 (wt%)であった。
実施例 52
[0129] EBR—PSハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 25]で得た ハロゲン変性 EBRlOgと StlOOmlを入れ、 90°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶 液に、蒸留水 300ml、ポリエチレングリコールモノラウレート 5ml、臭化銅(I) 43mg、 PMDETAO. 13mlをカ卩え、 90°Cで 6時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L 中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 26. lgの固体状ポリマーを得た。 1H- NMR分析より、 EBRZPSの組成比は、 38Z62 (wt%)であった。
実施例 53
[0130] EBR— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 26]で得た ハロゲン変性 EBR20gとキシレン 233. 1mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解させ た。この溶液に、 MMA66. 9ml、臭ィ匕銅(I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカ卩え、 1 00°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 29. 21gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 EBR/P MMAの糸且成比は、 68/32 (wt%)であった。
実施例 54
[0131] TPX—PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 27]で得た ハロゲン変性 TPX20gとキシレン 233. lml、 MMA66. 9mlを入れ、 100°Cで加熱 攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカロえ、 100°Cで 18分間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマ 一を減圧乾燥して 25. 6gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 TPXZP MMAの組成比は、 78Z22 (wt%)であった。得られたポリマー 5. 26gを取り、ァセ トン 150mlを用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 5 . 12gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 TPX/PMMA の組成比は、 80Z20 (wt%)であった。
実施例 55
[0132] COC— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 28]で得た ハロゲン変性 COC20gとキシレン 314. 5ml、 MMA45. 5mlを入れ、 100°Cで加熱 攪拌して溶解させた。この溶液に、臭化銅(I) 305mg、 PMDETAO. 89mlをカロえ、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 22. 2gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 COCZPM MAの組成比は、 90ZlO(wt%)であった。
実施例 56
[0133] COC— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 28]で得た ハロゲン変性 COC20gとキシレン 233. lml、 MMA66. 9mlを入れ、 100°Cで加熱 攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカロえ、 100°Cで 7時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 30. 5gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 COCZPM MAの組成比は、 66Z34 (wt%)であった。
実施例 57
[0134] EEA—PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 29]で得た ハロゲン変性 EEA7. lgとキシレン 300ml、 MM A32. 1mlを入れ、 100°Cで力卩熱攪 拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 538mg、 PMDETA1. 57ml,臭ィ匕銅 (Π ) 41. 9mgをカ卩え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注 ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 11. lgのゴム状ポリマーを得た。 1H— NMR分 祈より、 EEAZPMMAの組成比は、 64Z36 (wt%)であった。
実施例 58
[0135] エチレン/メタクリル酸共重合体 PMMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 57にお 、て、ハロゲン変性 EEAの代わりに上記 [製造例 30]で得たハロゲ ン変性エチレン/メタクリル酸共重合体 10. 7gを用いた以外は同様の条件で重合を 行い、 15. lgのゴム状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、エチレン/メタクリル酸 共重合体 ZPMMAの組成比は、 71/29 (wt%)であった。
実施例 59
[0136] マレイン化 PP— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 31]で得た ハロゲン変性マレイン化 PP14. 6gとキシレン 62. 9ml、 MMA17. 1mlを入れ、 90 °Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84m 1を加え、 90°Cで 15分間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に注ぎ、析出したポ リマーを減圧乾燥して 24. 5gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZ PMMAの組成比は、 59Z41 (wt%)であった。
実施例 60
[0137] マレイン化 PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 31]で得た ハロゲン変性マレイン化 PP14. 6gとキシレン 34. 4ml、 St33ml、 AN12. 6mlを入 れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETA
0. 84mlをカ卩え、 100°Cで 6時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、 析出したポリマーを減圧乾燥して 22. Ogの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析 より、 PPZASの組成比は、 66Z34 (wt%)であった。
実施例 61
[0138] マレイン化 PP—ポリメタクリル酸 2—ヒドロキシェチル(PHEMA)ハイブリッドポリマー の合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 31]で得た ハロゲン変性マレイン化 PP14. 6gとエタノール 140ml、メタクリル酸 2—ヒドロキシェ チル(HEMA) 19. 4mlを入れ、 25°Cで攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I) 287m g、 PMDETAO. 84mlをカ卩え、 25°Cで 4時間重合を行った。反応液をグラスフィルタ 一でろ過し、フィルター上のポリマーを減圧乾燥して 32. 4gの固体状ポリマーを得た 。元素分析より、 PPZPHEMAの組成比は、 45Z55 (wt%)であった。
実施例 62
[0139] マレイン化 PP— PtBuAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 31]で得た ハロゲン変性マレイン化 PP14. 6gとキシレン 57ml、 tBuA23. 4mlを入れ、 90°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカロ え、 90°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 22. 7gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPtBu Aの組成比は、 64Z36 (wt%)であった。
実施例 63
[0140] マレイン化 PP— PtBuAノヽイブリツドポリマーの合成
実施例 62において、 tBuAの仕込量を 164. 1mlにした以外は同様の条件で重合 を行い、 28. 7gの固体状ポリマーを得た。 1H—NMR分析より、 PPZPtBuAの組 成比は、 5lZ49 (wt%)であった。
実施例 64
[0141] マレイン化 PP— PHEMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 31]で得た ハロゲン変性マレイン化 PP15gとキシレン 300ml、 HEMAlOmlを入れ、 25°Cで攪 拌した。このスラリーに、臭化銅(I) 296mg、 PMDETAO. 86mlを加え、 25°Cで 4時 間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥 して 23. 9gの固体状ポリマーを得た。元素分析より、 PPZPHEMAの組成比は、 63 Z37 (wt%)であった。
実施例 65
[0142] マレイン化 PP— PHEMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 64において、 HEMAの仕込量を 20mlにした以外は同様の条件で重合を 行い、 34. lgの固体状ポリマーを得た。元素分析より、 PPZPHEMAの組成比は、 44/56 (wt%)であった。
実施例 66
[0143] マレイン化 PP— PHEMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 64において、 HEMAの仕込量を 30mlにした以外は同様の条件で重合を 行い、 43. 4gの固体状ポリマーを得た。元素分析より、 PPZPHEMAの組成比は、 35/65 (wt%)であった。
実施例 67
[0144] マレイン化 PP— PHEMAハイブリッドポリマーの合成
実施例 64において、 HEMAの仕込量を 40mlにした以外は同様の条件で重合を 行い、 52. 4gの固体状ポリマーを得た。元素分析より、 PPZPHEMAの組成比は、 29/71 (wt%)であった。
実施例 68
[0145] マレイン化 PP— PDMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 31]で得た ハロゲン変性マレイン化 PP15gとキシレン 200ml、 DMA24. 2mlを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 296mg、 PMDETAO. 86mlをカロ え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ
マーを減圧乾燥して 27. 8gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP/P DMAの組成比は、 54/46 (wt%)であった。
実施例 69
[0146] マレイン化 PP— PNIPAAmノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 31]で得た ハロゲン変性マレイン化 PP15gとキシレン 80ml、 NIPAAm9. 3gを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、ジクロロトリス(トリフエ-ルホスフィン)ルテユウ ム 79 lmgおよびアルミニウムイソプロポキシド 674mgをカ卩え、 100°Cで 3分間重合を 行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 16. 9 gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PP/PNIPAAmの組成比は、 89 Zll (wt%)であった。
実施例 70
[0147] マレイン化 PP— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 31]で得た ハロゲン変性マレイン化 PP15gとキシレン 200ml、 MMA8. 8mlを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 296mg、 PMDETAO. 86ml,臭 ィ匕銅 (II) 23mgをカ卩え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中 に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 18. lgの固体状ポリマーを得た。 1H-N MR分析より、 PPZPMMAの組成比は、 83Zl7 (wt%)であった。また、該ポリマ 一の分子量(PS換算)を GPCにより測定したところ、 Mw= 187, 000、 Mn= 57, 9 00, Mw/Mn= 3. 22であった。
実施例 71
[0148] マレイン化 PP— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
実施例 70において、 MMAの仕込量を 17. 7mlにした以外は同様の条件で重合 を行い、 23. 5gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの組 成比は、 64Z36 (wt%)であった。また、該ポリマーの分子量 (PS換算)を GPCによ り測定したところ、 Mw= 157, 000、 Mn= 31, 300、 Mw/Mn= 5. 01であった。
実施例 72
[0149] マレイン化 PP— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
実施例 70において、 MMAの仕込量を 35. 3mlにした以外は同様の条件で重合 を行い、 35. lgの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの組 成比は、 43Z57 (wt%)であった。また、該ポリマーの分子量 (PS換算)を GPCによ り測定したところ、 Mw= 210, 000、 Mn= 35, 400、 Mw/Mn= 5. 92であった。 実施例 73
[0150] マレイン化 COC— PMMAハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 32]で得た ハロゲン変性マレイン化 COC15gとキシレン 200ml、 MMA17mlを入れ、 100°Cで 加熱攪拌して溶解させた。この溶液に、臭ィ匕銅 (I) 287mg、 PMDETAO. 84mlをカロ え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 23. 7gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 COC/ PMMAの組成比は、 63Z37 (wt%)であった。
実施例 74
[0151] パウダー状 PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 34]で得た パウダー状ハロゲン変性ポリプロピレン 25gと Stl 94. 4ml、 AN48. Omlを入れ、 25 。Cで攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I) 258mg、 PMDETAO. 75mlをカ卩え、 85 °Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減 圧乾燥して 32. 7gの白色パウダー状ポリマーを得た。得られたパウダーの嵩密度は 0. 30gZml、平均粒径は 240 μ m、 ICP発光分析法による Cu含量は 22ppmであり 、また、 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 77Z23 (wt%)であった。
実施例 75
[0152] PP— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 35]で得た 変性ポリプロピレン 14. 6gとキシレン 55mlを入れ、 90°Cで加熱攪拌して溶解させた
。この溶液に、 MMA17mlおよび臭化銅(1) 0. 29g、 PMDETAO. 84mlをカ卩え、 9 0°Cで 2時間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に注ぎ、析出したポリマーを減 圧乾燥して 24. 5gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの 組成比は、 62Z38 (wt%)であった。
[比較例 2]
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、 [製造例 31]で使用した 無水マレイン酸変性ポリプロピレン (イオンクロマトグラフィー分析力 臭素原子は不 検出) 14. 6gとキシレン 57mlを入れ、 90°Cで加熱攪拌して溶解させた。この溶液に 、アクリル酸 t—ブチル(tBuA) 23mlおよび臭化銅(1) 0. 29g、 PMDETAO. 84ml を加え、 90°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 13. 8gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 tBuA に基づくシグナルは検出されな力つた。
実施例 76
[0153] PP— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 18]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン lOgとキシレン 100mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶 解させた。この溶液に、メタクリル酸メチル(MMA) 13mlおよび臭化銅(1) 0. 43g、 N, N, Ν', Ν", Ν"—ペンタメチルジェチレントリアミン(PMDETA) l. 24mlを加え 、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に注ぎ、析出したポリマー を減圧乾燥して 15. 2gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー 5. 9gを取り、 TH F200mlを用いてソクスレー抽出を還流下 8時間行った。抽出残を減圧乾燥して 5. 7 gのポリマーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZPMMAの組成 比は、 6lZ39 (wt%)であった。
実施例 77
[0154] PP— PMMAノヽイブリツドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 8]で得たハ ロゲン変性ポリプロピレン 10gとキシレン 200mlを入れ、 100°Cで加熱攪拌して溶解 させた。この溶液に、 MMA1 lmlおよび臭化銅(1) 0. 57g、 PMDETA1. 67mlを
加え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 11. 9gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 PPZP MMAの組成比は、 86/14 (wt%)であった。
実施例 78
[0155] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 36]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 21. 8gとキシレン 126mlを入れ、 100°Cでカ卩熱攪拌して 溶解させた。この溶液に、 St82ml、 AN28mlおよび臭化銅(1) 0. 44g、 PMDETA 1. 26mlをカ卩え、 100°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に注ぎ、析 出したポリマーを減圧乾燥して 29. 8gの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析よ り、プロピレン ZStZ ANの組成比は、 82Z12Z6(モノレ0 /0)であった。
実施例 79
[0156] PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gとァ-ソール 300mlを入れ、 110°Cで加熱攪拌して スラリー状にした。このスラリーに、 St77ml、 AN 19mlおよび臭化銅(1) 0. 23g、 PM DETAO. 67mlをカ卩え、 110°Cで 4時間重合を行った。反応液をメタノール 1L中に 注ぎ、ろ過後減圧乾燥して 24. Ogの固体状ポリマーを得た。 1H— NMR分析より、 プロピレン /St/ ANの組成比は、 63Z24Z13 (モノレ0 /0)であった。
実施例 80
[0157] パウダー状 PP— ASハイブリッドポリマーの合成
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 40]で得た パウダー状ハロゲン変性ポリプロピレン 15gと Stl60ml、 AN40mlを入れ、 25°Cで 攪拌した。このスラリーに、臭化銅(I) 189mg、 PMDETAO. 55ml,トルエン 26mlを 加え、 80°Cで 6時間重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリ マーを減圧乾燥して 19. 7gの白色パウダー状ポリマーを得た。得られたパウダーの 嵩密度は 0. 15gZml、平均粒径は 40 m、 ICP発光分析法による Cu含量は ΙΟρρ mであり、また、 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 76/24 (wt%)であつ
た。
実施例 81
PP— ASハイブリッドポリマーの合成とアルカリ分解試験
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記 [製造例 21]で得た ハロゲン変性ポリプロピレン 15gと Stl60ml、 AN40mlを入れ、 25°Cで攪拌した。こ のスラリーに、臭化銅(I) 379mg、 PMDETA1. 10mlをカ卩え、 80°Cで 5時間重合を 行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥して 22. 8 gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー 3. 42gを取り、アセトン 150mlを用いて ソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 3. 27gのポリマーを得 た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 69Z31 (wt% )であった。この抽出後のサンプル 2. lgを内容積 100mlのシュレンクにとり、クロ口べ ンゼン 60ml、メタノール 20mlを加えて窒素気流下、 80°Cで加熱攪拌した。 1時間後 、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%) 6mlを加え、さらに 80°Cで 8時間加熱 還流した。反応液をメタノール 400ml中に注いで攪拌し、桐山ロートでろ過後、フィ ルター上の固体を THFlOOml中に加えて攪拌した。このスラリーを再びろ過し、ろ液 を濃縮して無色透明のフィルム状固体 0. 06gを得た。また、フィルター上の固体は減 圧乾燥した結果、 2. Olgであった。したがって、本条件下でのアルカリ分解試験で P P— ASハイブリッドポリマー力 分解された成分の割合は、 0. 06g/2. lg = 2. 9w t%であり、 PPセグメントと ASセグメントとの結合はほとんど切断されな力つた。
[比較例 3]
(1)ハロゲン化ポリプロピレンの合成
特開 2002— 145944記載の方法に準じて合成したプロピレン Z10—ゥンデセン— 1 オール共重合体(Mw= 106, 000、 Mw/Mn= l. 88、コモノマー含量 0. 12 mol%) 170gを、脱気窒素置換された 2Lガラス製反応器に入れ、へキサン 1700ml 、 2 ブロモイソ酪酸プロミド 9. 2mlをそれぞれ添加し、 60°Cで 2時間加熱攪拌した。 反応後、得られたスラリーをろ過後、減圧乾燥して 169. 5gの白色固体状ポリマーを 得た。 1H— NMR分析から、 OH基の 94%が 2 ブロモイソ酪酸基で修飾されたポリ プロピレンであることが分かった。
(2) PP— ASハイブリッドポリマーの合成とアルカリ分解試験
充分に窒素置換した内容積 500mlのガラス製反応器に、上記(1)で得たハロゲン ィ匕ポリプロピレン 15gと Stl20ml、AN30ml、トルエン 26mlを入れ、 25°Cで攪拌し た。このスラリーに、臭化銅(I) 189mg、 PMDETAO. 55mlをカ卩え、 80°Cで 4時間 重合を行った。反応液をメタノール 1. 5L中に注ぎ、析出したポリマーを減圧乾燥し て 20. 9gの固体状ポリマーを得た。得られたポリマー 5. 16gを取り、アセトン 150ml を用いてソクスレー抽出を還流下 9時間行った。抽出残を減圧乾燥して 5. 07gのポリ マーを得た。抽出後のサンプルの 1H— NMR分析より、 PPZASの組成比は、 63Z 37 (wt%)であった。この抽出後のサンプル 1. Ogを内容積 100mlのシュレンクにとり 、クロ口ベンゼン 30ml、メタノール 10mlを加えて窒素気流下、 80°Cで加熱攪拌した 。 1時間後、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%) 3mlをカ卩え、さらに 80°Cで 8 時間加熱還流した。反応液をメタノール 400ml中に注いで攪拌し、桐山ロートでろ過 後、フィルター上の固体を THFlOOml中に加えて攪拌した。このスラリーを再びろ過 し、ろ液を濃縮して無色透明のフィルム状固体 0. 35gを得た。したがって、本条件下 でのアルカリ分解試験で PP— ASハイブリッドポリマー力も分解された成分の割合は 、 0. 35g/l. Og = 35wt%であり、 PPセグメントと ASセグメントとの結合が切断され てほとんどの ASセグメントが THFで抽出されたことがわかった。