WO2006080197A1

WO2006080197A1 - 回転検出センサ

Info

Publication number: WO2006080197A1
Application number: PCT/JP2006/300353
Authority: WO
Inventors: Masahiro Kimura; Eiichiro Iwase
Original assignee: Aisin Seiki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2005-01-26
Filing date: 2006-01-13
Publication date: 2006-08-03
Also published as: EP1860444A1; EP1860444A4; JP4626318B2; US7683609B2; US20080024121A1; CN101107531A; JP2006208109A

Abstract

　車輪速センサ１０は、取付孔２６を有するカバー部材２１、検出ユニット３１、コネクタ用端子３８、及びコネクタ６１を備えている。コネクタ６１は、カバー部材２１のロータ１７と反対側の面上に配置され、検出ユニット３１は、カバー部材２１のロータ１７側の面上に配置されている。検出ユニット３１はホール素子３２を備え、ホール素子３２により、ロータ１７の回転による磁束の変化を検出する。コネクタ用端子３８は、ホール素子３２に電気的に接続されると共に、カバー部材２１の取付孔２６及びコネクタ６１内に挿入されている。樹脂成形部７１により、検出ユニット３１とコネクタ６１とが取付孔２６を介し一体化されて、カバー部材２１、コネクタ６１、及び検出ユニット３１が一体化されている。

Description

明細書

回転検出センサ

技術分野

[0001] 本発明は、回転検出センサに関する。

背景技術

[0002] 回転検出センサの一例として、車両のハブユニットに適用された回転検出センサが特許文献 1に開示されている。ハブユニットは、車両のボデ一に固定される外筒を備え、外筒の内側には、車輪と共に回転する内筒が配置されている。内筒には、フランジ部を有する円筒状のロータが固定されている。フランジ部は、その円周方向に沿つて N極と S極とが交互に位置するように磁ィ匕されている。外筒には、ロータの回転速度 (即ち車輪の回転速度）を検出する回転検出センサが取付けられている。

[0003] 回転検出センサは、外筒の端部を閉塞するカバー部材を備え、このカバー部材に、コネクタ用端子及びホール素子を備えるコネクタが取付けられている。コネクタ用端子は、インサート成形によりコネクタと一体ィ匕されると共に、同コネクタに装着されたホール素子に電気的に接続されている。コネクタは、ホール素子をロータのフランジ部と対向する向きに配置してカバー部材に組み付けられている。

[0004] 回転検出センサの製造方法としては、まず、ホール素子を備えるコネクタを、カバー部材に形成された取付孔に組付ける。次に、コネクタをカバー部材に組付けた状態で成形型内に配置して榭脂成形を行う。そして、ホール素子の周辺を覆う榭脂が固化され、その榭脂により、コネクタがカバー部材と一体化されて回転検出センサが製造される。

特許文献 1 :特開 2004— 198305号公報

発明の開示

[0005] ところで、回転センサのコネクタが接続される相手側のコネクタの形状は、ハブュ- ットが装着される車両の種類によって異なる。ところが、特許文献 1に記載の回転検出センサでは、相手側のコネクタの形状に合わせて、回転検出センサのコネクタを設計する必要がある。そのため、相手側のコネクタの種類に応じてホール素子を備えるコネクタの種類も増加し、工程管理に負担力かかるという問題がある。また、回転検出センサのコネクタは、半導体部品であるホール素子を備えるため、工程管理には十分な注意が必要である。

[0006] 本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、工程管理の負担を軽減することのできる回転検出センサを提供することにある。

[0007] 上記の課題を解決するため、本発明の第一の態様によれば、着磁されたロータの回転を磁束の変化に基づいて検出する回転検出センサであって、非回転体に取着され、取付孔が形成されたカバー部材と、カバー部材のロータ側の面上に配置され、ロータの回転による磁束の変化に応じて検出信号を出力可能な検出部を有する検出ユニットと、取付孔に挿入された状態で検出部に電気的に接続されるコネクタ用端子と、カバー部材のロータと反対側の面上に配置され、コネクタ用端子が内部に挿入されるコネクタと、検出ユニットとコネクタとを取付孔を介し一体ィ匕して、検出ユニット、コネクタ、及びカバー部材を一体化させる榭脂成形部とを備えてヽる。

[0008] 上記のように構成したことにより、相手側のコネクタに応じて複数種のコネクタ力一つのコネクタを選択し組み付ける場合、検出ユニットを設計変更する必要がない。また、カバー部材の外径が変更されても、カバー部材の外径に対応させるため検出ュニットを設計変更する必要もない。更に、ロータの位置や直径が変更されても、カバ一部材に形成される取付孔の位置を変更すればよぐロータの位置や直径に応じて検出ユニットを設計変更する必要もない。よって、一種類の検出ユニットで、コネクタ、カバー部材、及びロータ等の仕様変更に対応することができる。従って、工程管理の負担を軽減させることができる。

[0009] 上記の回転検出センサにおいて、検出ユニットは、コネクタ用端子と検出部との間に介在されると共にコネクタ用端子と検出部とを電気的に接続する接続部材を備えていることが望ましい。その場合、接続部材を介してコネクタ用端子と検出部とが電気的に接続されることから、相手側のコネクタに応じて複数種のコネクタ用端子から一つのコネクタ用端子を選択し組み付ける場合にも、検出ユニットを設計変更する必要がない。

[0010] 上記の回転検出センサにおいて、コネクタは、コネクタ用端子が挿入される挿入孔と、挿入孔の検出ユニットに近接する開口部よりも拡径された拡径部とを備えていることが望ましい。その場合、コネクタ、検出ユニット、及びカバー部材を一体化させる榭脂成形部が拡径部内にも形成されるため、コネクタがカバー部材カも抜けることが防止される。

[0011] 上記の回転検出センサにおいて、カバー部材は第 1係合部を有し、榭脂成形部は第 1係合部と係合可能な第 2係合部を有し、第 1係合部と第 2係合部との係合により、検出ユニットのカバー部材に対する移動が規制されることが望ましい。その場合、振動等の影響を受けることなぐ検出ユニットの検出部をロータと対向する位置に安定した状態で配置できる。よって、ロータの回転をより精度良く検出することが可能になる

[0012] 上記の回転検出センサにおいて、検出ユニットは、検出部を保持する保持部を備え、保持部は、榭脂成形部を成形する成形型に形成された位置決め凸部に係合可能な位置決め凹部を備えていることが望ましい。その場合、成形型の位置決め凸部と保持部の位置決め凹部との係合により、検出ユニットの成形型に対する位置決めを行うことができる。そのため、榭脂成形部の成形中に検出ユニットが位置ずれすることを防止できる。

[0013] 上記の回転検出センサにおいて、保持部は、コネクタ用端子を支持する支持部を備えていることが望ましい。その場合、榭脂成形部の成形中に、コネクタ用端子が位置ずれしたり、変形したりすることが防止されるため、不良品の発生を抑制することができる。

[0014] 上記の回転検出センサにおいて、保持部は、検出部よりもカバー部材の外縁に近接するように突出した突出部を備えていることが望ましい。その場合、榭脂成形部の成形時に、突出部によって、検出部と、検出部及びカバー部材間に配置される成形型とを当接させないようにすることができる。これにより、検出部と、検出部及びカバー部材間に配置される成形型との間には隙間が形成されるため、成形型内に榭脂を流し込み加圧しても、検出部が成形型により押し付けられることはない。よって、榭脂成形部の成形時に検出部の破損が防止されるため、不良品の発生を一層抑制することができる。図面の簡単な説明

[0015] [図 1]本実施形態の車輪速センサがハブユニットに取付けられた状態を示す側面図である。

[図 2]車輪速センサの断面図である。

[図 3] (a)は検出ユニットをボデー側から見たときの平面図であり、 (b)は図 3 (a)の 3b 3b線に沿った断面図である。

[図 4]検出ユニットが組み付けられたカバー部材に成形型が嵌められた状態を示す断面図である。

[図 5]図 2の 5— 5線に沿った断面図である。

[図 6] (a)はコネクタの平面図であり、 (b)は図 6 (a)の 6b— 6b線に沿った断面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0016] 以下、本発明を車輪の回転速度を検出する車輪速センサに具体化した一実施形態について図 1〜図 6を参照して説明する。

[0017] 図 1に示すように、ハブユニット 1は、車両のボデー（図示略）に固定される非回転体としての外筒 11と、外筒 11の内側に配置される内筒 12とを備えている。内筒 12は、円筒部材 13と、フランジを有する車輪固定部材 14とからなる。円筒部材 13及び車輪固定部材 14は、ボルト 16a及びナット 16bにより互いに組み付けられている。本発明の車輪速センサを説明するに際し、車輪が固定される側（図 1で示す左側)を車輪側とし、前記車輪側と反対側（図 1で示す右側）をボデー側として以下に記載する。

[0018] 円筒部材 13の外周面と外筒 11の内周面との間には、複数個のボール 15が配置されている。内筒 12は、これらのボール 15を介して外筒 11内に回転可能に支持されている。円筒部材 13のボデー側の端部にはロータ 17が嵌め込まれて、固定されている。ロータ 17は、筒状部 18及びフランジ部 19を備え、フランジ部 19は、筒状部 18 のボデー側の端部から外方に延びている。フランジ部 19は磁性体力もなり、ロータ 1 7の円周方向に沿って N極と S極とが交互に位置するように磁ィ匕されて、る。

[0019] 車輪速センサ 10は、カバー部材 21、検出ユニット 31、一対のコネクタ用端子 38, 3 9、コネクタ 61、及び榭脂成形部 71を備えている。図 1及び図 2には、コネクタ用端子 38のみが示されている。

[0020] カバー部材 21は、略有底筒状をなし、略円筒状の周壁部 22と、その周壁部 22の端部を閉塞する円板状の取付部 23とからなる。周壁部 22の車輪側の端部には、位置決めフランジ 24が設けられている。位置決めフランジ 24は、周壁部 22の一部を外方に折曲して形成されている。また、カバー部材 21には、位置決めフランジ 24から車輪側に向力つて延びる固定筒部 25が設けられている。固定筒部 25の肉厚は周壁部 22と同等である。また、固定筒部 25の外径は周壁部 22よりも大きぐかつ、外筒 1 1のボデー側の端部の内径とほぼ同等である。車輪速センサ 10は、この固定筒部 25 を外筒 11内に圧入させることで同外筒 11に固定されている。この固定に際し、位置決めフランジ 24が外筒 11のボデー側の端面に当接されることで、カバー部材 21の外筒 11に対する位置決めが行われる。また、カバー部材 21により外筒 11のボデー側の端部が閉塞されているため、外部力外筒 11内に異物が入ることも防止される。

[0021] 図 2に示すように、カバー部材 21の取付部 23において、その中央より上方寄りの位置には取付孔 26が形成されている。また、取付部 23の略中央には、車輪側に突出した第 1係合部としての移動規制凸部 27が形成されている。検出ユニット 31は、検出部としてのホール素子 32、一対の接続部材 35, 36、及び、これらの部品 32, 35, 3 6の保持部としての保持部材 37を備えている。図 2には、接続部材 35のみが示されている。

[0022] 図 3 (a) , (b)に示すように、ホール素子 32は、一対の端子 32aを備え、各端子 32a は、対応する接続部材 35, 36に対してそれぞれ電気的に接続されている。各接続部材 35, 36はいずれも略長方形状の板材カもなり、所定の間隔を隔てて平行に配置されている。図 3 (b)には、ホール素子 32の端子 32aのみが示されている。

[0023] 保持部材 37は、略箱状をなす本体部 41を備え、本体部 41の上端に、ホール素子保持部 42が形成されている。本体部 41は、四角枠状をなす筒状部 43と、筒状部 43 の端部の上半分を閉塞する閉塞部 44とを備えている。従って、筒状部 43の端部には、閉塞部 44により閉塞されな、部分が露出孔 45として形成されて、る。

[0024] 各接続部材 35, 36は、その上端部にて閉塞部 44により保持されている。また、各接続部材 35, 36は、その下端部を本体部 41から下方に突出させた状態で筒状部 4 3により保持されている。このように、各接続部材 35, 36の両端部が本体部 41に保持されている状態では、各接続部材 35, 36の略中央部分が露出孔 45を介して露出されている。

[0025] ホール素子 32は、検出面 32cを露出させた状態でホール素子保持部 42に保持されている。この状態では、ホール素子 32の各端子 32aが本体部 41の閉塞部 44に保持されている。また、ホール素子保持部 42の上端には、ホール素子 32よりもカバー部材 21の周壁部 22に近接するように突出した突出部 46が形成されている（図 2参照

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[0026] 本体部 41には、各コネクタ用端子 38, 39を支持する端子支持部 47が形成されている。端子支持部 47は、本体部 41の閉塞部 44の下端力もボデー側に向力つて延びている。各コネクタ用端子 38, 39は略 L字状をなし、所定の形状に打ち抜かれた金属板をプレス成形して形成されている。各コネクタ用端子 38, 39は、ほぼ直角に折り曲げられた 2つの第 1及び第 2部位 40a、 40bからなる。第 1部位 40aは、筒状部 43 の 2倍強の長さを有し、第 2部位 40bは、第 1部位 40aの約半分の長さを有している。

[0027] 各コネクタ用端子 38, 39の第 1部位 40aには、各接続部材 35, 36と等幅に形成された接続部 38a, 39aがそれぞれ設けられている。各接続部 38a, 39aは、各接続部材 35, 36の露出孔 45から露出された部分にそれぞれ接触している。これにより、各コネクタ用端子 38, 39は、各接続部 38a, 39a及び各接続部材 35, 36を介して、ホール素子 32に電気的に接続されている。各コネクタ用端子 38, 39の第 2部位 40bの中央部には、各接続部 38a, 39aよりも幅広に形成された被支持部 38b, 39bがそれぞれ設けられている。

[0028] 端子支持部 47は、各コネクタ用端子 38, 39の第 1部位 40aの約半分の長さを有している。端子支持部 47は、各被支持部 38b, 39bの上面が当接される当接部 51と、各被支持部 38b, 39bを下方力も支持する挟持部 52a, 52b, 52cとからなる。各コネクタ用端子 38, 39は、各被支持部 38b, 39bを当接部 51と各挟持部 52a, 52b, 52 cとの間に挟持させることで保持部材 37に固定されている。

[0029] 図 4に示すように、本体部 41の車輪側の端面には、 4つの第 1〜第 4位置決め凹部 55a〜55dが形成されている。第 1及び第 2位置決め凹部 55a, 55bはいずれも U字状の内壁を有し、本体部 41の下端に位置する 2つの角部近傍に形成されている。また、第 3及び第 4位置決め凹部 55c, 55dは、本体部 41の上端に位置する 2つの角部を切り欠くように形成されている。検出ユニット 31は、各コネクタ用端子 38, 39及び端子支持部 47を取付孔 26内に挿入した状態で、ホール素子 32の検出面 32cをロータ 17のフランジ部 19と対向させるようにしてカバー部材 21の内面 23bに取付けられている（図 1参照)。

[0030] 図 6 (a) , (b)に示すように、コネクタ 61は、筒状のコネクタ本体部 62を備え、コネクタ本体部 62の車輪側の端部には、略円環状の固定部 63が形成されている。コネクタ本体部 62は、図 1に示すハブユニット 1が装着される車両に設けられた相手側のコネクタ（図示略）に接続される。コネクタ本体部 62及び固定部 63には、両コネクタ用端子 38, 39が挿入される第 1及び第 2挿入孔 65, 64がそれぞれ形成されている。また、コネクタ 61には、第 1挿入孔 65と第 2挿入孔 64とを連通し、かつ第 1挿入孔 65よりも拡径された拡径部 69も形成されて、る。

[0031] 固定部 63の端面 63aには、その端面 63aから突出する取付凸部 66が形成されている。取付凸部 66は、カバー部材 21の取付孔 26に嵌め込み可能な形状を有している。また、固定部 63の端面 63aには、取付凸部 66を包囲するように環状の収容溝 68 が形成されている。この収容溝 68には、ゴム製の Oリング 67が配置される（図 2参照）。この Oリング 67により、カバー部材 21とコネクタ 61との間の隙間力もコネクタ 61の内部及び検出ユニット 31に水が浸入することが防止される。

[0032] 図 5に示すように、第 2挿入孔 64は、コネクタ 61の外形に対して略中央に設定されている。第 2揷入孔 64の位置は、コネクタ 61に接続される相手側のコネクタに応じて設定される。そして、この第 2挿入孔 64の内部を埋めるように、図 1及び図 2に示す榭脂成形部 71が形成される。

[0033] 図 2に示すように、コネクタ 61は、収容溝 68内に Oリング 67を配置した状態で取付凸部 66を取付孔 26に嵌入することにより、カバー部材 21の外面 23aに取付けられている。コネクタ 61がカバー部材 21に取付けられた状態では、各コネクタ用端子 38, 3 9及び端子支持部 47が第 2挿入孔 64に挿入され、かつ各コネクタ用端子 38,39の先端部が第 1挿入孔 65に配置されている。 [0034] 榭脂成形部 71は、保持部材 37の外周及び内部と、コネクタ 61の第 2挿入孔 64及び拡径部 69内に流し込んだ榭脂を固化させることにより形成されている。この榭脂成形部 71により、コネクタ 61と検出ユニット 31とが取付孔 26を介して一体ィ匕されて、力バー部材 21、検出ユニット 31、 Oリング 67、及びコネクタ 61が一体化されている。また、拡径部 69内に形成された榭脂成形部 71によって、コネクタ 61がカバー部材 21 ( 検出ユニット 31)力も抜けることが防止される。

[0035] また、榭脂成形部 71は、取付部 23の内面 23bと対向する面 72に第 2係合部としての移動規制凹部 73を有している。移動規制凹部 73には、取付部 23に形成された移動規制凸部 27が嵌め込み可能である。移動規制凸部 27と移動規制凹部 73との係合により、榭脂成形部 71のカバー部材 21に対する移動、即ち検出ユニット 31のカバ一部材 21に対する移動が規制される。

[0036] 図 1に示すように、車輪速センサ 10では、ホール素子 32によって、ロータ 17の回転による磁束の変化が検出される。そして、ホール素子 32からの検出信号力各コネクタ用端子 38, 39を介して、車両の各種制御を統括する電子制御装置に入力される。電子制御装置は、車輪速センサ 10からの検出信号に基づいてロータ 17の回転速度を検出することにより、そのロータ 17と共に回転する車輪の回転速度を検出する。

[0037] 次に、車輪速センサ 10の組付け方法について図 1〜図 4を参照して説明する。

[0038] まず、端子支持部 47の当接部 51と各挟持部 52a〜52cとの間に各コネクタ用端子 38, 39を圧入して、ホール素子 32及び各接続部材 35, 36を備える検出ユニット 31 に各コネクタ用端子 ₃₈, 39を組付ける（図 3 (a) , (b)参照)。すると、各コネクタ用端子 38, 39の被支持部 38b, 39bが、当接部 51及び各挟持部 52a〜52cにより挟持されて端子支持部 47に保持される。各コネクタ用端子 38, 39を組付けた後、各コネクタ用端子 38, 39の接続部 38a, 39aと各接続部材 35, 36とをスポット溶接により固定する。これにより、各コネクタ用端子 38, 39は、各接続部材 35, 36を介してホール素子 32に電気的に接続される。

[0039] 次に、コネクタ 61を取付部 23のボデー側に配置し、取付凸部 66を取付孔 26に嵌入することにより、同コネクタ 41をカバー部材 21に組み付ける（図 2参照)。その際、取付孔 26に形成された切欠（図示略)と取付凸部 66に形成された凸部（図示略)との係合、及び、固定部 63の車輪側の端面 63aと取付部 23の外面 23aとの当接によつて、カバー部材 21に対するコネクタ 61の位置決めがなされる。

[0040] 次に、検出ユニット 31を取付部 23の車輪側に配置し、各コネクタ用端子 38, 39及び端子支持部 47を第 2挿入孔 64に挿入することにより、同検出ユニット 31をカバー部材 21に組付ける。各コネクタ用端子 38, 39の先端は、コネクタ 61の第 1挿入孔 65 の内側に配置される。

[0041] 次に、カバー部材 21に組み付けられたコネクタ 61にボデー側力も第 1金型 80が嵌められる。また、カバー部材 21に組み付けられた検出ユニット 31に車輪側から成形型としての第 2金型 81が嵌められる（図 4参照)。図 4に示すように、第 2金型 81は略円柱状をなし、カバー部材 21の周壁部 22の内径とほぼ同等の外径を有している。第 2金型 81の中央より上方寄りの位置には、榭脂成形部 71を成形するための成形穴 8 laが形成されている。第 2金型 81をカバー部材 21に嵌めた状態では、ホール素子 3 2の検出面 32cが成形穴 81aの底面に当接される。

[0042] また、ホール素子保持部 42の突出部 46が第 2金型 81の成形穴 81aの内面に当接されるため、第 2金型 81の成形穴 81aの内面とホール素子 32との間には隙間が形成される。成形穴 81aの底面には、本体部 41の第 1〜第 4位置決め凹部 55a〜55dに対応する第 1〜第 4位置決め凸部 82a〜82dが形成されている。第 1〜第 4位置決め凹部 55a〜55dと第 1〜第 4位置決め凸部 82a〜82dとの係合により、第 1及び第 2 金型 80, 81に対する検出ユニット 31の移動が規制される。

[0043] 次に、第 1及び第 2金型 80, 81の内側に形成される空間、即ち、保持部材 37の外周面と第 2金型 81の成形穴 81aの内面との間の隙間、保持部材 37の内側、第 2挿入孔 64及び拡径部 69内に溶融榭脂を流し込み、これを固化することにより、榭脂成形部 71を成形する（図 1及び図 2参照)。こうして成形された榭脂成形部 71により、コネクタ 61と検出ユニット 31とが取付孔 26を介して一体ィ匕されて、カバー部材 21、検出ユニット 31、 Oリング 67、及びコネクタ 61がー体ィ匕されて車輪速センサ 10が製造される。

[0044] 本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。

[0045] (1)車輪速センサ 10は、カバー部材 21、コネクタ 61、及び検出ユニット 31を榭脂成形部 71により一体ィ匕させることにより形成されている。また、検出ユニット 31は、半導体部品であるホール素子 32を備えている。これにより、相手側のコネクタに応じて複数種のコネクタから一つのコネクタを選択し組み付ける場合、検出ユニット 31を設計変更する必要がない。また、カバー部材 21の外径が変更されても、カバー部材 21 の外径に対応させるため検出ユニット 31を設計変更する必要もない。更に、ロータ 1 7の位置や直径が変更されても、カバー部材 21に形成される取付孔 26の位置を変更すればよぐロータ 17の位置や直径に応じて検出ユニット 31を設計変更する必要もない。よって、一種類の検出ユニット 31で、コネクタ 61、カバー部材 21、及びロータ 17等の仕様変更に対応することができる。従って、工程管理の負担を軽減させることができる。

[0046] (2)各接続部材 35, 36を介して、各コネクタ用端子 38, 39とホール素子 32とが電気的に接続されている。このため、相手側のコネクタに応じて複数種のコネクタ用端子から一つのコネクタ用端子を選択し組み付ける場合にも、検出ユニット 31を設計変更する必要がない。よって、コネクタ 61、カバー部材 21、及びロータ 17等の仕様変更に対して容易に対応することができる。

[0047] (3)コネクタ 61には、第 1挿入孔 64よりも拡径された拡径部 69が形成されている。

これにより、榭脂成形部 71が拡径部 69内にも形成されるため、コネクタ 61がカバー部材 21 (検出ユニット 31)力抜けることが防止される。

[0048] (4)移動規制凸部 27と移動規制凹部 73との係合により、榭脂成形部 71及び検出ユニット 31のカバー部材 21に対する移動が規制される。これにより、振動等の影響を受けることなぐ検出ユニット 31のホール素子 32がロータ 17と対向する位置に安定した状態で配置される。よって、ロータ 17の回転をより精度良く検出することが可能になる。

[0049] (5)第 1〜第 4位置決め凹部 55a〜55dと第 1〜第 4位置決め凸部 82a〜82dとの係合により、検出ユニット 31の第 2金型 81に対する位置決めが行われる。これにより、榭脂成形部 71の成形中に、検出ユニット 31の第 1及び第 2金型 80, 81に対する位置ずれが防止される。よって、ホール素子 32を所望の位置に保持することができ、ロータ 17の回転速度を精度良く検出することが可能になる。 [0050] (6)各コネクタ用端子 38, 39は、保持部 37の端子支持部 47により支持されて、る。これにより、各コネクタ用端子 38, 39を各接続部材 35, 36に接続する際、各接続部材 35, 36に対する各接続部 38a, 39aの位置決めを行うことができる。また、榭脂成形部 71の成形中に、各コネクタ用端子 38, 39が位置ずれしたり、変形したりすることが防止されるため、不良品の発生を抑制することもできる。

[0051] (7)榭脂成形部 71の成形時、カバー部材 21に対して第 2金型 81が嵌められた状態では、ホール素子保持部 42の突出部 46が第 2金型 81の成形穴 81aの内面に当接されている。そのため、突出部 46によって、第 2金型 81の成形穴 81aの内面とホール素子 32との間を離間させることができる。このため、榭脂成形部 71の成形時に、第 1及び第 2金型 80, 81内に榭脂を流し込み加圧しても、第 2金型 81の成形穴 81aの内面がホール素子 32に押し付けられることはない。よって、成形時にホール素子 32 の破損が防止されるため、不良品の発生を一層抑制することができる。

[0052] 尚、本実施形態は、以下のように変更してもよい。

[0053] ·本実施形態において、移動規制凹部 73をカバー部材 21の取付部 23に形成し、移動規制凸部 27を榭脂成形部 71に形成してもよい。この場合にも、検出ユニット 31 及び榭脂成形部 71のカバー部材 21に対する移動が規制される。また、移動規制凸部 27及び移動規制凹部 73をそれぞれ複数個ずつ設けてもよい。

[0054] '本実施形態において、第 2金型 81の第 1〜第 4位置決め凸部 82a〜82d、及び本体部 41の第 1〜第 4位置決め凹部 55a〜 55dの数をそれぞれ 3つに変更してもよヽ。また、第 1〜第 4位置決め凹部 55a〜55dの形状を丸穴に変更してもよい。

[0055] ·本実施形態において、拡径部 69は、第 2挿入孔 64のボデー側端部に設けられていたが、同拡径部 69の位置を、第 2挿入孔 64の車輪側端部を除く任意の位置に変更してもよい。また、第 2挿入孔 64に複数個の拡径部 69を設けてもよい。これらの場合にも、拡径部 69内に榭脂成形部 71が形成されることで、コネクタ 61がカバー部材 21 (検出ユニット 31)力抜けることを防止できる。

[0056] ·本記実施形態において、各コネクタ用端子 38, 39を、例えばワイヤハーネスに変更してちよい。

[0057] '本実施形態において、検出ユニット 31の各接続部材 35, 36を省略してもよい。この場合、各コネクタ用端子 38, 39をホール素子 32に直接接続させればよい。

[0058] '本実施形態において、車輪速センサ 10にシール性が要求されない場合、 Oリング 67を省略してもよ!/ヽ。

[0059] ·本実施形態において、本発明の回転検出センサを、車輪以外の回転体の回転速度を検出するものに具体化してもよい。

[0060] ·本実施形態において、ボルト 16a及びナット 16bを省略し、その代わりに、車輪固定部材 14の端部を円筒部材 13にかしめて固定してもよい。

Claims

請求の範囲

[1] 着磁されたロータの回転を磁束の変化に基づいて検出する回転検出センサであって非回転体に取着され、取付孔が形成されたカバー部材と、

前記カバー部材の前記ロータ側の面上に配置され、前記ロータの回転による磁束の変化に応じて検出信号を出力可能な検出部を有する検出ユニットと、

前記取付孔に挿入された状態で前記検出部に電気的に接続されるコネクタ用端子と、

前記カバー部材の前記ロータと反対側の面上に配置され、前記コネクタ用端子が内部〖こ挿人されるコネクタと、

前記検出ユニットと前記コネクタとを前記取付孔を介し一体ィ匕して、前記検出ュ-ット、前記コネクタ、及び前記カバー部材を一体化させる榭脂成形部とを備えていることを特徴とする回転検出センサ。

[2] 請求項 1に記載の回転検出センサにおいて、

前記検出ユニットは、前記コネクタ用端子と前記検出部との間に介在されると共に前記コネクタ用端子と前記検出部とを電気的に接続する接続部材を備えていることを特徴とする回転検出センサ。

[3] 請求項 1に記載の回転検出センサにおいて、

前記コネクタは、前記コネクタ用端子が挿入される挿入孔と、前記挿入孔の前記検出ユニットに近接する開口部よりも拡径された拡径部を備えていることを特徴とする回転検出センサ。

[4] 請求項 1に記載の回転検出センサにおいて、

前記カバー部材は第 1係合部を有し、前記榭脂成形部は第 1係合部と係合可能な第 2係合部を有し、前記第 1係合部と前記第 2係合部との係合により、前記検出ュニットの前記カバー部材に対する移動が規制されることを特徴とする回転検出センサ。

[5] 請求項 1に記載の回転検出センサにおいて、

前記検出ユニットは、前記検出部を保持する保持部を備え、前記保持部は、前記榭脂成形部を成形する成形型に形成された位置決め凸部に係合可能な位置決め凹部を備えていることを特徴とする回転検出センサ。

[6] 請求項 5に記載の回転検出センサにおいて、

前記保持部は、前記コネクタ用端子を支持する支持部を備えて、ることを特徴とする回転検出センサ。

[7] 請求項 5に記載の回転検出センサにおいて、

前記保持部は、前記検出部よりも前記カバー部材の外縁に近接するように突出した突出部を備えていることを特徴とする回転検出センサ。