WO2006080171A1 - 免疫増強剤 - Google Patents

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Shiro Kanegasaki
Takuya Tamatani
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Abstract

従来試みられてきた免疫療法は必ずしも充分な効果を得ることができず、制癌剤や放射線等による細胞への直接的攻撃に頼らざるを得なかった。本発明は、生体が本来的に有する免疫力を高めることにより従来の治療方法よりも副作用が少ない、しかもより効果的な治療方法を提供することを目的とする。即ち、本発明は、MIP-1α又はその機能的誘導体を有効成分とする免疫増強剤である。

Description

明細書
免疫増強剤
技術分野
本発明は、 免疫増強剤に関わり、 例えば、 ガン治療、 ガン転移予防 或いは花粉症等の免疫異常疾患の治療に役立つ免疫増強剤に関わる。 背景技術
生体内においては、 毎日多くのガン細胞が発生している。 多くの場合、 発生したガン細胞は異常細胞の排除システムおよび免疫システムにより 取り除かれている。 加齢あるいはエイズなどの免疫疾患、 免疫抑制剤の 投与により免疫機能が低下するとガン発生率が上昇することが、 免疫シ ステムによるガン排除の可能性を裏付けている。 このことから免疫を賦 活することによりガンを撲滅せしめる免疫療法が近年注目を集めている。 しかし現在行われているガンの免疫療法では、 多くの場合十分なガンに 対する免疫が誘導されず、 効果的な治療とはなっていない。
ガンに対する免疫誘導において、 樹状細胞が重要な働きをしていること が知られている。 我々はすでに MIP- Ι α及びその機能的誘導体が炎症 局所あるいはガン局所に樹状細胞を集積させる能力があること、 さらに 血中に樹状細胞前駆細胞を数十倍のオーダーで動員させうることを見出 してレヽる (Yoneyama H et al., J Exp Med. Vol.193(1) pp.35-49 (2001), Zhang Y et al., J. Natl. Cancer Inst., Vol.96, pp. 201-209 (2004)) 。 また免疫誘導のマウスモデルにおいて、 MIP-1ひを免疫局所で発現させ ると、 榭状細胞の集積が起こり、 抗原特異的な免疫が誘導されることが 報告されている (McKay PF et al., Eur. J. immunol., Vol.34, pp. 1011- 1020 (2004)) 。
放射線療法は外科手術、 化学療法、 ホルモン療法などと組み合わせ て利用され、 癌細胞の増殖と転移を抑制するために用いられてきた。 し かし、 癌細胞を完全に排除することは困難であり、 免疫系の抑制、 食欲 減退、 貧血、 白血球減少、 血小板減少などの副作用も見られている。 電 子線による定位放射線治療では癌組織局所的に治療するので副作用はよ り低下するが、 癌細胞を根絶することは困難である。 それに伴い、 電 子線照射によつて癌組織に誘導した炎症反応や癌細胞に特異的な τ細胞、 樹状細胞の機能を発展 ·增強させ、 より強力にする手段の開発が望まれ てきた。
癌の転移という現象が癌患者の予後を決定する最も重要な因子であ ることは周知の事実である。 しかしながら "転移"のメカニズムの解明、 および有効な治療法は未だ確立していないのが現状である。 癌転移に直 接 · 間接に関与する生体成分も幾つか発見され、 それらに対する抗体も 作製され、 癌転移動物モデルである程度の効果をしめしてはいるものの、 ヒ トに適用するには至っていない。 また、 既存の化学療法剤は固形腫瘍 に対しては有効であるが、 転移に関しては抗癌作用程の効果を示さない ものが多い。 また、 癌細胞の転移抑制に関する薬剤開発が進んでいない という問題点もある。 このような現状から、 効果的に癌細胞転移を抑制 し、 癌患者の予後を改善する薬剤の開発が望まれてきた。
MIP- 1 (Macrophage I nf l ammatory Prote i n- 1 ) は、 アミノ酸糸勺 7 0個からなる C-Cケモカインフアミ リ一に属する分子である。 活性化リ ンパ球、 単球などから産生放出され、 樹状細胞、 単球、 Th l 細胞などの 遊走を誘導する。 MIP- Ι αは、 未熟樹状細胞において発現しているケモ 力インレセプターである CCR 1、 CCR5 に対するリガンドとして知られて いる。 (例えば、 中野英樹、 細胞工学 Vo l . 19, No . 9, 1304 - 1310 (2000)参照)。
ΜΙΡ·1 αと同様の生物活性を有する ΜΙΡ-l c 機能的誘導体も知られて おり、 例えば、 ΜΙΡ- 1 αについては、 MlP- l ctの 26番目の Asp を Ala に置換し、 アミノ末端が Serより始まる 69アミノ酸よりなる MIP- 1 ct 変異体 (以下、 eMIP と言う) が知られている。 この ΜΙΡ- 1 α変異体は 著しく改善された抗凝集能を有すると共に野生型と同等の活性を有する ことが見出され、 癌化学療法の副作用である血中の顆粒球減少症の改善 について検討されている (E. Marshall et al., European Journal of Cancer, Vol. 34, No. 7, pp. 1023.1029 (1998))。
両親媒性高分子の一種である部分ブチルエステル化スチレン一マレイ ン酸共重合体で化学的に修飾されたネオカルチノスタチンが制癌剤 (一 般名称 : ジノスタチンスチマラマー) として既に知られている (特公平 1 _ 3 3 1 1 9号) 。 これは、 血中に投与されたとき、 固形腫瘍にほぼ 選択的に集積し、 長時間にわたり腫瘍内に維持されるという、 所謂、 E P R効果を示すことが知られており、 ガン特異的ターゲッティング型の 制癌剤として使用されている。 また、 両親媒性高分子で化学修飾された ペプチ ド性ァゴニス ト又はその機能的誘導体も知られている (WO 01/83548) 。 更に、 ポリエチレングリ コールで修飾されたキサンチン ォキシダーゼも腫瘍細胞に対して E P R効果を示すこと
が知られている (特開平 1 1一 060499 号) 。 これらは、 何れも、 腫瘍 細胞に対して直接的な攻撃性を有する物質を用いて抗腫瘍効果を達成す るものであり、 攻撃性物質を標的患部に選択的に集積させることにより、 正常な細胞や組織への影響を少なくすることを目的としている。
また、 両親媒性高分子の一種であるポリエチレンダリ コール誘導体で タンパク質を修飾することにより、 生体内ク リアランスを遅延させ、 或 いは抗原性を低下させることは知られている(Yoshimoto et al. , Jpn. J. Cancer Res. , 77, 1264(1986)、 Abuchowski et al. , Cancer Biochem. Biophys., 7, 175(1984)、 特開昭 61— 178926 号公報、 特開昭 62— 115280号公報、 特再表 W096/28475号公報、 特表平 10— 513187号公 報、 特開平 11一 310600 号公報、 特表 2000— 517304 号公報、 )。 更に、 ポリエチレンダリコールで修飾されたィンターロイキン一 1、 インター ロイキン— 6、 インターフェロン等が知られている(特開平 5—117300 号公報、 特開平 6— 256394号公報、 特開平 9— 25298号公報)。 発明の開示
上述の様に従来試みられてきた免疫療法は必ずしも充分な効果を得る ことができず、 制癌剤や放射線等による細胞への直接的攻撃に頼らざる を得なかった。 本発明は、 生体が本来的に有する免疫力を高めることに より従来の治療方法よりも副作用が少ない、 しかもより効果的な治療方 法を提供することを目的とする。
即ち、 本発明者等は、 ΜΙΡ·1α及びその機能的誘導体、 例えば eMIP による免疫力の増強作用に着目 し、 更には、 これ等の両親媒性高分子に よる化学修飾を試み、 化学修飾された物質がその活性を阻害されること なく、 寧ろ活性が向上することを見出し、 これ等を有効成分とする免疫 増強剤を発明するに至った。
ここに、 本発明は ( 1 ) ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を有効成分と する免疫増強剤であり、 更には、 (2) 炎症を生起させた状態で ΜΙΡ- 1α又はその機能的誘導体を投与することによりガンを治療するための 免疫増強剤であり、 ここで、 (3) 炎症を生起させる手段として、 放射 線照射、 アジュバント投与、 患部の凍結融解、 超音波照射等を選ぶこと ができ、 (4) (a ) アジュバントを有効成分と して含有する医薬と、
(b) ΜΙΡ-1α又はその機能的誘導体を有効成分として含む医薬とから なる免疫療法用組成物であって、 (a ) 及び (b) を同時に又は経時的 に投与することを特徴とする免疫療法用医薬組成物である。 また、 本発明は、 ( 5) ガン転移を予防するための ΜΙΡ-lct又はそ の機能的誘導体を有効成分とする免疫増強剤であり、 或いは、 (6) 免 疫異常疾患を治療するための ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を有効成 分とする免疫増強剤であり、
( 7) 免疫異常疾患が花粉症である (6 ) 記載の免疫増強剤である。 本発明で使用しうる MIP-1ひの機能的誘導体と して、 ( 7) eMIP を 選ぶことができ、 また、 ( 9) 両親媒性高分子で化学修飾された MIP- 1α又は eMIP を選ぶことができる。 ここで、 (10)両親媒性高分子と し て部分アルキルエステル化スチレン—マレイン酸共重合体又はポリエチ レングリコール誘導体を用いることができる。 図面の簡単な説明
図 1は、 3LL 坦癌マウスにおける eMIP の放射線療法との併用効果を 示す。
図 2は、 電子線放射後 16 日間の eMIP によるアブスコパル効果の增 強作用の変化を示す。
図 3は、 電子線放射後 17 日 目における eMIP のアブスコパル効果の 増強作用を示す。
図 4は、 3LL腫瘍に対するアジュバン ト(尸 . ac/je 療法と eMIPの併用 治療効果を示す。
図 5は、 eMIPによる 3LLの肺転移の抑制効果を示す。
図 6は、 3LL iv移植マウスの肺重量を示す。
図 7 は、 Bu- SMA-BB10010 のフラクショ ン毎の 280nm における吸光度 を示す。
図 8 は、 Bu- SMA-BB10010及び原料である BB10010 の Native- PAGE電 気泳動の結果を示す。 発明を実施するための最良の形態
本発明における有効成分の代表例である M I P - 1 αは C Cサブファ ミ リーに属するケモカインと して知られており、 レセプター CCR1 や CCR 5のリガンド(ァゴニス ト)である。 ヒ ト成熟型 ΜΙΡ— 1 αは 70 の アミノ酸よりなるとされているが、 CD 8 +Τ細胞や HTLV— 1感染細胞 ΜΤ4培養上清から得られるものは 66アミノ酸を有することが知られて いる。 ヒ ト ΜΙΡ— 1 αには、 個人により遺伝子コピー数の異なる非対立 遺伝子 LD78 /3が存在し、 70アミノ酸型 ΜΙΡ— 1 αとは配列が 3残基異 なるものが知られている。 これ等は何れも本発明において使用できる。 本発明で使用できる ΜΙΡ-l c 又はその機能的誘導体とは、 ケモカイ ンレセプターである C C R 1または C C R 5に対するリガンド及びその 誘導体であって、 ァゴニス トとしての作用を有する物質を云う。 即ち、 MIP _ 1 αの機能的誘導体とは、 ΜΙΡ _ 1 ひの誘導体であって、 ァゴニ ス トと して ΜΙΡ— 1 a と同様の生物活性を示すものであり、 かかる生 物学的同等物の代表例と して eMIP (既出、 European Journal of Cancer, Vol. 14, No. 7, pp. 1023— 1029(1998))を挙げることができる。 本発明において免疫增強剤と して使用される ΜΙΡ-Ι α等は部分アル キルエステル化スチレン一マレイン酸共重合体ゃポリエチレンダリ コー ル誘導体で代表される両親媒性高分子で化学的に修飾すると、 その活性 が維持されると共に、 血中安定性が改善されることが確認された。 かく して、 本発明で使用される ΜΙΡ-Ι αの機能的誘導体は両親媒性高分子 で化学的に修飾されることが好ましく、 この様に両親媒性高分子で化学 的に修飾された ΜΙΡ- Ι α及びその生物学的に同等な誘導体も、 本明細 書において 「ΜΙΡ-1 αの機能的誘導体」 と呼ぶこととする。
本発明において MIP-1 ひ又はその生物学的同等物を化学修飾するた めに用いられる両親媒性高分子の好ましい例と して、 部分アルキルエス テル化スチレン一マレイン酸共重合体を挙げることができ、 更に、 その アルキル部分の例と しては、 直鎖または分枝していてもよい炭素数が 1 乃至 5 であるアルキル基を挙げることができ、 これ等アルキル基は低 級アルコキシ基で置換されていても良い。 より具体的には、 メチル、 ェ チル、 プロピノレ、 イ ソプロ ピル、 n—ブチル、 イ ソブチル、 s—ブチル、 t—ブチル、 n—ペンチル、 3—メチノレ一 1 一プチノレ、 2—メチノレ一. 1 ーブチル、 2 , 3 _ジメチノレ一 1 _プロ ピル、 2—ペンチノレ、 3—メチ ノレ一 2—ブチノレ、 3 _ペンチノレ、 2—メチノレ一 2—ブチノレ、 メチノレセロ ソルブ、 ェチルセ口 ソルブ等を挙げることができる。
好ましい部分アルキルエステル化スチレン—マレイン酸共重合体の例 は、 特公平 1— 3 3 1 1 9号に記載されている、 部分ブチルエステル化 スチレン—マレイン酸共重合体であって、 平均分子量が 1 0 0 0 〜 1 0 0 0 0で、 重合度が 1乃至 1 0 0、 好ましくは 3乃至 3 5のものが選ば れる。
本発明において MIP- Ι α又はその生物学的同等物を化学修飾するた めに用いられる両親媒性高分子の好ましい他の例として、 ポリエチレン ダリ コール(以下 p E Gと記す場合もある)の誘導体を挙げることができ る。 ここで、 ポリエチレングリ コール誘導体とは、 一 O— ( C H 2 C H 2 θ ) η -で表される P E G部分(nは 2 0乃至 2 8 0の整数)がァゴニス ト又はその生物学的同等物のぺプチド鎖と結合し得る残基を有する化合 物を意味する。 ポリエチレングリ コール誘導体の例と しては、 ペプチド 鎖のァミノ基(N末ァミノ基、 リジン残基のァミノ基)に結合できる残基 を有するものを挙げることができる。 ポリエチレングリ コール誘導体の 他の例と して、 ペプチド鎖のカルボキシル基(C末カルボキシル基、 ァ スパラギン酸残基、 グルタミン酸残基のカルボキシル基)に結合できる 残基を有するものを挙げることができる。 更に、 本発明において用いられる両親媒性高分子の他の例として、 ポ リ ビュルピロリ ドンその他を挙げることができる。
本発明に関わる両親媒性高分子で化学修飾された MIP- 1 α及びその 生物学的同等物は、 両親媒性高分子と ΜΙΡ- 1 α及びその生物学的同等 物を、 場合により リンカ一アームを介して化学結合させ、 部分精製する ことにより得ることができる。 即ち、 両親媒性高分子と ΜΙΡ-l ct又は その生物学的同等物とを緩衝液中で反応させ、 その後カラムクロマ トグ ラフィを用いて精製し、 溶出する各フラクションを分離する。
両親媒性高分子が部分アルキルエステル化スチレン一マレイン酸共重 合体である場合を例にと り、 より具体的に説明すれば、 まず、 スチレン と無水マレイン酸のラジカル共重合により得られるスチレン一マレイン 酸共重合体 (SMA) の酸無水物をクメン等の有機溶媒に溶解させ、 こ の溶液に n—ブタノールを攪拌下に滴下して反応させ、 部分的に無水環 をブチルエステル化することで、 部分ブチルエステル化スチレン一マレ イン酸共重合体 (Bu-SMA) を得ることができる。 かく して得られる Bu-SMA とァゴニス ト又はその生物学的同等物との結合は、 両者を pH 8.5 の重炭酸水素ナトリ ウム 0.3M溶液中で反応させ、 Bu-SMA 中の酸 無水環とァゴニス ト又はその生物学的同等物中のァミノ基との間にアミ ド結合を形成させることにより行なうことができる。 MIP- Ι α又はその 生物学的同等物に対する Bu-SMA の結合数は 1以上であればよく、 好 ましくは 3乃至 1 0、 より好ましくは 6乃至 8である。
両親媒性高分子として P E Gを用いて、 ΜΙΡ-Ι α又はその生物学的同 等物のペプチド鎖のアミノ基を修飾する場合は、 P E Gの端末に、 アミ ノ基と反応し得る官能基、 例えば、 カルボキシル基を導入することが好 ましい。 MIP- 1 ひ又はその生物学的同等物のぺプチド中のアミノ基に結 合させるためには、 該官能基を反応性基に変換することが好ましく、 力 ルポキシル基の場合は、 活性エステル法、 混合酸無水物法等が好ましい 例である。
具体的には、 活性エステルの場合、 p —二 ト ロフヱニルエステル、 ペンタフルオロフェニルエステノレ等のフエ二ノレエステル類、 N—ヒ ドロ キシフタルイ ミ ドエステル、 N—ヒ ドロキシスクシンィ ミ ドエステル等 のジカルボン酸イ ミ ドエステル、 N—ヒ ドロキシピペリ ジンエステル等 のヒ ドロキシル系活性エステル等が挙げられる。 これ等の活性エステル の調製は、 常法に従って行うことができ、 例えば、 P E G誘導体のカル ボキシル基と上記の活性エステルに対応するアルコール体とをジシク口 へキシルカルボジィ ミ ドゃ 1 —ェチル一 3—(3 —ジメチルァミノプロ ピル)カルボジィ ミ ド等の縮合剤を用いて一 2 0 °C乃至室温にて 1乃至 2 4時間反応させることにより行うことができる。 或いは、 P E G誘導 体のカルボキシル基と上記活性エステルに対応するハロゲン化物とを、 トリェチルァミン等の塩基の存在下に、 0 °C乃至 8 0 °Cで 1乃至 7 2時 間反応させることによっても調製することができる。 混合酸無水物法の 場合は、 N—メチルモルホリン、 N—ェチルビペリジン等の塩基の存在 下に、 イソブチルクロ口ホルメート、 ェチノレクロ口ホルメート、 塩ィ匕ィ ソバレリル等と一 2 0 乃至0でで 1乃至3 0分間反応させることによ り調製することができる。
P E G誘導体を MIP- 1ひ又はその生物学的同等物のぺプチド鎖に直 接導入することもできるが、 リンカ一アームを介して導入することもで きる。 例えば、 リ ジンを含む短いアミノ酸配列を目的とするペプチド鎖 に導入し、 そのリ ジンのアミノ基を P E G誘導体で修飾する。 修飾反応 においては、 修飾されるぺプチド鎖に含まれるァミノ基数に対して 1 0 乃至 3 0倍モルの P E G誘導体を用いることが好ましい。
両親媒性高分子として P E Gを用いて、 MIP- 1ひ又はその生物学的同 等物のぺプチド鎖のカルボキシル基を修飾する場合は、 P E Gの端末に、 カルボキシル基と反応し得る官能基、 例えば、 アミノ基を導入すること が好ましい。
かく して得られる両親媒性高分子で化学修飾された ΜΙΡ- Ι α又はそ の生物学的同等物は、 所謂、 EPR 効果により固形腫瘍等の標的患部へ と選択的に集積することが期待される。
本発明による ΜΙΡ-Ι αまたはその機能的誘導体は免疫賦活剤として提 供される。 すなわち、 MIP- l etが直接 · 間接に関与する炎症性疾患、 臓 器障害、 癌の発症予防剤または治療剤と して提供される。 注射剤と して 用いられることが好ましいが、 注射剤以外の剤形として、 例えば、 座剤、 鼻腔製剤の形で利用することもできる。 一般的に使用されている杭がん 剤と併用することも可能である。
本発明による ΜΙΡ-l ctまたはその機能的誘導体は、 がん局所に炎症を 誘導し、 免疫誘導可能性を高めた上で投与することが好ましい。 すなわ ち、 放射線照射、 アジュバント投与、 患部の凍結融解、 超音波照射と いった方法により、 ガン局所に炎症を生起させ、 充分炎症反応が誘起さ れたと予想される時点で、 MIP-1ひまたはその機能的誘導体を投与する ことが好ましい。
ガンの放射線療法においては、 単にガン細胞を傷害せしめるだけで はなく、 放射線照射局所に炎症反応を誘起し、 その結果照射部位以外の ガンにおいても免疫反応を誘導することができることが知られている ( abscopal ef f ectZアブスコパル効果) 。 本発明による MIP- 1 αまた はその機能的誘導体は一般的に施行されている放射線療法と併用するこ とにより、 放射線照射によって生起されるアブスコパル効果を増強し、 臨床的効果を更に増強することが可能であることが見出された。
本発明による ΜΙΡ-1 αまたはその機能的誘導体は一般的に使用されて いるアジュバン トと併用しアジュバントによって生起される免疫応答を 増強し臨床的効果を増強することが可能である。 アジュバントとしては、 一般的に使用されているク レスチン、 ピシバニール、 レンチナン、 べス タチンあるいは尸. ac/7es等と併用することが可能である。
本発明による ΜΙΡ-Ι αまたはその機能的誘導体は、 癌組織の壊死を誘 導する凍結融解療法と併用することで癌組織の壊死 · 退縮を誘導するこ とができる。 更に、 本発明による ΜΙΡ- 1 ctまたはその機能的誘導体は単 独あるいは一般的に用いられている抗癌剤あるいは放射線 . 凍結融解療 法 ·超音波療法との併用により腫瘍転移抑制作用を目的と して使用する ことができる。
本発明による ΜΙΡ-Ι αまたはその機能的誘導体は花粉症等の免疫不全 による疾病にも適用することができる。 ΜΙΡ-Ι αまたはその機能的誘導 体単独あるいは一般的に使用されている抗ァレルギ一剤、 抗ヒスタ ミン 剤等と併用することが可能である。
本発明に関わる免疫増強剤は、 有効成分である ΜΙΡ- Ι α又はその機 能的誘導体、 即ちタンパク質を非経口的に投与するのが好ましく、 例え ば、 水、 若しくはそれ以外の薬学的に許容し得る液体との無菌性溶液又 は懸濁液などの注射剤の形で投与されることが好ましい。 注射の為の無 菌組成物は注射用水のようなビヒクル、 天然植物油などを用いて有効成 分を溶解又は懸濁させるなどの通常の製剤手段に従って処方することが できる。 注射用の水性液と しては、 例えば、 生理食塩水、 ブドウ糖やそ の他の補助薬を含む等張液 (例えば、 D—ソルビトール、 D _マンニ トール、 塩化ナトリ ウムなど) などが用いられ、 適当な溶解補助剤、 例 えば、 アルコール (例えば、 エタノールなど) 、 ポリアルコール (例え ば、 プロ ピレングリコール、 ポリエチレングリ コールなど) 、 非イオン 性界面活性剤 (例えば、 ポリ ソルベー ト 8 0 TM、 H C O— 5 0など) などと併用してもよい。 油性液と しては、 例えば、 ゴマ油、 ヤシ油、 大 豆油などが用いられ、 溶解補助剤と して安息香酸ベンジル、 ベンジルァ ルコールなどと併用してもよい。 また、 緩衝剤 (例えば、 リン酸塩緩衝 液、 酢酸ナトリ ウム緩衝液など) 、 無痛化剤 (例えば、 塩化ベンザルコ 二ゥム、 塩酸プロ力インなど) 、 安定剤 (例えば、 ヒ ト血淸アルブミ ン、 ポリエチレングリコールなど) 、 保存剤 (例えば、 ベンジルアルコール、 フエノールなど) 、 酸化防止剤などと配合してもよい。
本発明で得られる Bu-SMA が結合した ΜΙΡ-Ι α又はその生物学的同 等物は、 水溶性または油性注射用剤の形で用いることができる。 水溶性 注射用剤は主に静脈内投与に使用される。 油性注射剤は、 例えば、 リ ピ オドールなどの油剤に均一に分散させた Bu-SMA が結合した ΜΙΡ- 1 α 又はその生物学的同等物を腫瘍栄養動脈上流に固定したカテーテルによ り腫瘍組織等の標的患部に投与される。 Bu-SMA が結合したァゴニス ト又はその生物学的同等物が血中でアルブミンと結合して高分子化合物 として挙動すること及び Bu-SMA 結合物が油剤に可溶となることが本 発明者等により見出されており、 その結果、 油剤化された Bu-SMA 結 合 ΜΙΡ- 1 α又はその生物学的同等物を局所動脈に注射すれば、 所謂、 EPR 効果により固形腫瘍等の標的患部へと選択的に集積することが期 待される。
このようにして得られる製剤は、 例えば、 ヒ トまたは哺乳動物対して 投与することができる。 本発明の有効成分の投与量は、 対象疾患、 投与 対象、 投与ルートなどにより差異はあるが、 非経口的に投与する場合の 該有効成分の 1回投与量は、 例えば、 成人 (体重 6 O k g として) に投 与する場合、 一回につき約 0 . 0 1〜 2 0 m g程度、 好ましくは約 0 . 1〜 1 O m g程度である。 他の動物の場合も、 6 0 k g当たりに換算し た量を投与することができる。 本発明に関わる免疫増強剤は、 注射剤以 外の剤形として、 例えば、 座剤、 鼻腔製剤の形で利用することもできる。 参考例 1
M I P - 1 αの製法
ヒ ト MIP-Ι α遺伝子を PCR法により取得した。 該ヒ ト MIP-Ι α遺伝 子を発現シャ トルベクター pNCM02 に組み込み、 大腸菌にて增幅した。 該ヒ ト MIP-1 α遺伝子発現べクタ一を Brevibacillus choshinensis (B. choshinensis ) HPD31S5 に導入した。 該ヒ ト ΜΙΡ-Ι α遺伝子導入 Β. choshinensis を培養して、 その上清を採取した。 該培養上清に 4 0 % 飽和になるように硫酸アンモニゥムを加え、 沈殿生成後、 遠心にて上清 を分離して、 さらに 6 0 %飽和になるように硫酸アンモニゥムを加え、 沈殿生成後遠心にて該沈殿物を回収した。 該沈殿物を ト リス塩酸バッ ファー (pH 8.0) に溶解し、 該溶解物を陰イオン交換ク ロマ トダラ フィ一 (Q Sepharose; アマ一シャム社製) にかけ分画した。 各画分の うち MIP-1 αを含む画分を集め、 硫酸アンモニゥムを加えて溶解した (終濃度 1.5M ) 。 該溶解物 を疎水性 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー (RESOURCE PHE; アマ一シャム社製) にかけ分画した。 各画分のう ち ΜΙΡ-l ctを含む画分 (非吸着画分) を集め、 硫酸アンモニゥムを加 えて硫安沈殿を行った (終濃度 60%飽和) 。 沈殿物を トリス塩酸バッ ファー (pH 8.0) に溶解し、 該溶解物を再度陰イオン交換クロマ トグ ラフィー (RESOURCE Q; アマ一シャム社製) にかけ分画した。 各画 分のう ち MIP-1 αを含む画分を集め、 ト リス塩を除く 目的で 20mM NH4HCO3 (pH 8.5) に対して透析を行った。 この処理により生じた沈 殿を遠心することにより精製ヒ ト ΜΙΡ- l ctを得た。 これを凍結乾燥後 P B Sに溶解させ、 以下の実験に用いた。
参考例 2
eMIPの製法 (発現と精製) eMIP の cDNAは、 ヒ ト MIP - 1 a cDNA をテンプレートと し Quik Change Kit (Stratagene 社)を用いて、 部位特異的変異により調製した。 すな わ ち 、 125ng の変異プ ラ イ マ ー RQ1:5 ' - CCAGCGAAGCCGGCAGGTCT GTGCTGACCCAG-3 ' ( 配 列 番 号 1 ) 、 RQ2:5 ' - CTGGGGTCAGCACAGACCTGCCGGCTTCGCTTGG -3, (酉己歹 (J番号 2 )、 テンプレー トプラスミ ド DNAlOng に 50/i Md NTP を含む 50 1 の反応系に Pfu- turbo (2.511/ i 1) 1 1 添加し、 95°C 30 秒の変性に続き、 95°C 30 秒、 55°C 1分、 68度 7分を 12サイクルおこなった後、 反応系に制限酵 素 Dpnl を 1 μ 1添加し、 37°Cで 1 時間反応することによりテンプレー ト DNAを切断することにより、 変異プラスミ ドのみを回収した。 変異部 位が正しく置換されたことを DNA配列解析により確認した後、 分裂酵母 発現プラスミ ドベクタ一 PTL2M5 に挿入した。 このプラスミ ドを用いて Schizosaccharamyces pombeを形質転換し、 eMIP発現株を得た。 続いて、 100 μ g / ml抗生物質 G418を含む YPD培地 (0.5% Yeast Extract, 2% Peptone, 2% Glucose) 16L でジャーフアーメ ンターにて 30°C、 48時間 培養することにより、 培地中に分泌発現させた。 この培地上清を 0.45 μ m のフィルターを用いて、 ろ過除菌したものを精製の出発材料と した。 組換え eMIP 蛋白の精製は、 AKTA- prime システム (アマシャムバイ ォサイエンス社) を用いて行った。 すなわち、 培地上清にギ酸緩衝液
(0.5M Formic acid(pH4.0) ) を添加し、 終濃度 0.01%になるよ う に Tween20 を加えた。 このサンプルを、 陽イオン交換カラム SP- XL (5ml サイズを 6本連結したもの、 アマシャムバイオサイエンス社) に 2ml / rain にて、 送液し吸着させた後、 1M 塩化ナト リ ウムを含むギ酸緩衝液
(pH7.0) によりグラジェント溶出した。 10- 20% SDS-ポリアクリルアミ ド電気泳動(SDS-PAGE)にて確認した後、 ピーク画分を回収した。 これを lOmM リ ン酸緩衝液(pH7.0)に対して透析した後、 へパリ ンァフィ 二 ティーカラム(5ml サイズを 4 本連結したもの、 アマシャムバイオサイ エンス社) に 2ml I min にて、 送液し吸着させた後、 1M 塩化ナトリ ウ ムを含むリ ン酸緩衝液 (pH7. 0) によるグラジェント溶出した。 10-20% SDS- PAGEにて確認した後、 ピーク画分を回収した。 収率は、 16Lの培養 あたり 175 mg であり、 生理的リ ン酸緩衝液( PBS (-) (pH7. 4) )に透析 した後、 動物実験に用いた。
参考例 3
Bu-SMA結合 eMIPの製法
参考例 3で得られた eMIP を濃度が 2mg/ml となるように、 0. 8M重炭 酸水素ナトリ ウム緩衝液 (pH8. 5) に溶解させた。 この溶液 1ml に対し、 ジェチノレホノレムアミ ドに溶解した Bu- SMA 2. 6mg (モノレ比にして、 Bu- SMA: eMIP=10: 1)を徐々に加え、 ー晚、 27 度で反応させた。 反応終了後、 反応混合物をゲルろ過ク口マトグラフィー (充填剤 : バイオラッ ド社製 Bio- Ge lP60、 移動相 : 20mM 重炭酸水素アンモニゥム溶液 (pH8. 5) 、 力 ラムサイズ : 1. 6 X 83cm) に付して Bu- SMA 結合 eMIP を精製した。 2ml ごとに 90 本の試験管に分離した (図 7 ) 。 次いで、 280nm における吸 光度に基づき、 試験管番号 16〜18に溶出した画分 (6ml) を凍結乾燥さ せて白色粉末状の Bu-SMA結合 eMIP (以下において、 「Bu- SMA- eMIP」 と 表示する)を得た。
得られた Bu-SMA-eMIP および原料である eMIP の Nat ive- PAGE (未変 性 10- 20%グラジェン トポリアク リルアミ ドゲル電気泳動) の結果を図 8に示す。 両者の泳動距離は、 明らかに異なっている。 これは、 eMIP の'リジンのァミノ基が SMAによって修飾されたことにより表面のプラス チャージが減少し、 より陽極側に泳動されやすくなったためと考えられ る。 この両者の泳動距離の差およびフラクション No. 16〜18 の Bu-SMA - eMIP と、 未反応の Bu-SMA および eMIP のア ミ ノ基を蛍光試薬 Fluorescamine(0.3mg/ml in acetone)と反応させ、分光蛍光計で、励起波長 390nm、蛍光波長 475nm で測定し、定量し、 1分子に 2〜3 個の SMA が結合 していると見積もられた。
実施例 1
eMIP の放射線療法との併用
1 ) 実験方法
7週齢, 雌性 C57BL/6 マウスと Lewis lung carcinoma (3LL) を用レ、、 固形腫瘍における電子線照射と eMIPの併用効果を評価した。
3LL 4X105 個を側腹部皮下移植後、 固形癌の径が lcni 程度に なった時点 (19 日後) で固形癌の大きさを揃えて再群分けし、 癌組織 に電子線を照射。 翌日に eMIPを尾静脈より投与。 以後週 1回 eMIP投与 を継続し、 計 4回投与した。 対照薬と して 5Fuを用い、 電子線照射の 翌日から 25mg/kgで週 2回腹腔内に投与した。
腫瘍体積は以下に示す Janik らの式に従って算出した。
(腫瘍体積) = (腫瘍の長径) X (腫瘍の短径) 2 X0.5236
2) 実験結果
3 LL 肺癌細胞の増殖において、 電子線照射では 2 , 6 , 10 Gy で線量 依存的に固形癌の増殖が抑制された。 eMIP 50 · g/mouse 単独でも抑 制する傾向は見られたが、 有意な作用ではなかった。 電子線照射と eMIP 50 · g/mouseを併用すると、 eMIP.は電子線 6および 10Gyの腫瘍抑 制作用を有意に増強した (図 1A,B) 。
図 1 (A) は eMIP と電子線 6Gy の併用効果を示す。 3LL担癌マウス (n = 5 ) の固形癌径 1 c m前後の時点で電子線照射し、 翌日に eMIP を iv 投与し、 以後週 1回 iv 投与した。 図において Iは eMIP を投 与した日を示す。
図 1 (B) は電子線照射 16 日 目における eMIP の抗腫瘍作用を示す ( n = 5 ) 。 「*」 は pく 0.05 を、 「**」 は p<0.01 (AN0VA)を、 「 」 は pく 0.05 (t- test)を夫々示す。
実施例 2
アブスコパル効果の増強作用
1 ) 実験方法
7週齢, 雌性 C57BL/6 マウスと Lewis lung carcinoma (3LL) を用 い、 左右側腹部に移植した固形腫瘍に対する電子線照射と、 eMIP の併 用効果とを比較して評価した。
3LL 4X105個を C57BL/6マウスの右側腹部皮下に移植( primary tumor) し、 同時に 3LL 2X 105個を左側腹部皮下に移植した(secondary tumor) 0 右側腹部の腫瘍径が約 1 era になった時点 (19 日 目) で腫瘍径で再群分 けを行い直線加速器により右側腹部の腫瘍に電子線照射を行った (電子 線放射量 6Gy) 。 電子線照射の翌日に eMIP を静脈内投与した。 以後、 8 日後及び 1 5 日後の計 3回投与した。 左右側腹部の腫瘍径を測定し、 腫瘍体積により抗腫瘍作用を評価した。
腫瘍体積は以下に示す Janik らの式に従って算出した。
(腫瘍体積) = (腫瘍の長径) X (腫瘍の短径) 2 X0.5236
2) 実験結果
電子線照射後 16 日までの両側腹部腫瘍体積の変化を図.2に、 17 日目の結果を図 3に示した。 なお、 図 2及び図 3において、 (A) は、 右側腹部腫瘍に対する電子線照射の変化を示し、 (B) は左側腹部腫瘍 に対する電子線照射の変化を示す。
図 2 (A) の 「—画一」 が示すように、 右側腹部腫瘍に対する電子 線照射により右側腹部腫瘍の増殖は抑制されたが、 図 2 (B) の 「—固 一」 が示すように、 逆側の左側腹部腫瘍は抑制されなかった。 興味深 いことに、 eMIP の併用により、 2μ g/マウスの投与で電子線照射して いない左側腹部腫瘍を 60%以上有意に抑制した。 また、 電子線照射 した右側部腫瘍においても 2 及び 10 g/マウスの投与で電子線の抗腫 瘍効果を有意に増強した (図 3) 。 なお、 図 4において、 「*」 はコン トロール群 (Cont) に对する有意さが pく 0.05 であることを意味し、 「**」 は p <0.01 (ANOVA) であることを意味する。
かかる結果は、 eMIP がアブスコパル効果を増強することを示すもの で、 eMIP が放射線照射した腫瘍部位における炎症や免疫応答の増強だ けではなく、 全身的な抗腫瘍免疫応答を活性化することを示している。 実際、 放射線照射及び eMIP の投与を行った 3LL担癌マウスでは、 脾臓中に Ίーィンターフェ口ン産生細胞が増加しており、 その増加は対 照及び放射線照射したのみのマウスより有意に高かった。
この結果から、 eMIP は電離放射線治療において、 照射した腫瘍だけ ではなく転移巣などの非照射部位の腫瘍に対しても有効な治療法を提供 すると言うことができる。
実施例 3
eMIPとアジュバントとの併用効果
1) 実験方法
8-10 週齢, 雌性 C57BL/6 マウスと Lewis lung carcinoma (3LL) を 用い、 固形腫瘍におけるアジュバント療法と eMIP の併用効果を評価し た。
3 LL 2 X 105 個を皮下移植後、 1, 8, 15, 22 日 目に 20 g の Prop ιοπι bacterium acnes (11828; American Type Culture Collection, Manassas, VA)死菌を 40 し の PBS に懸濁したものを同所皮下注射し、 2, 9, 16, 23 日目に 20 ugの eMIPを 100 μ 1 の PBSに溶解したものを 尾静脈より投与した。
腫瘍の増殖は、 腫瘍部の長径を測定することにより算定した。 2 ) 実験結果
3 LL 肺癌細胞の増殖において、 アジュバント (P. acnes) 単独で有 意な増殖抑制活性がみられた。 さらにアジュバントに加え eMIPを週に 一回投与することにより、 腫瘍の増殖はほぼ完全に抑制された。 eMIP 単独では、 有意な抑制効果は認められなかった (図 4 A) 。 マウスの生 存率もコントロール、 eMIP 単独では 70- 100 日で全例死亡したが、 ァ ジュバント投与単独で 5 0 %、 アジュバントに加えて eMIPを週一回投 与することにより 1 0 0 %のマウスが 100 日以上生存した (図 4 B) 。 図 4 Aは、 3 L Lを皮下注射し、 1 , 8, 15, 22 日 目に ac es死菌を皮 下注射し、 2, 9, 16, 23 日 目に eMIPを尾静脈より投与した結果を示す。 腫瘍の増殖は、 腫瘍部の長径を測定することにより算定した。 *P<0.05 *Ρ<0·05。 図 4 Βは Αと同一実験におけるマウスの生存率を示す。
X : eMIP + P. acnes, □ : P. acnes のみ、 〇 : ΜΙΡ' Ια のみ、 秦 : 未処理の場合を夫々示している。
図 4 Βにおける数値の統計上の有意差は下表の通りである。
ログラン ! ;'一 ^^コクソ'ン
Figure imgf000020_0001
実施例 4
eMIPの腫瘍転移抑制効果
1 ) 実験方法
Lewi s lung carc inoma ( 3LL) の肺転移の系を用レヽて eMIP の転移抑 制作用を評価した。 7 週齢, 雌性 C57BL/6 マウスを用いた。 3LL 106 個を尾静脈よ り注射し、 25 日後に肺を摘出し、 重量測定、 Bouin ' solut ion で固定した後、 実体顕微鏡下で肺転移した癌組織の数を測定 した。 eMIPは 3LL移植 30分後に初回投与を行い、 以後週 1回 4週連続 投与した。 また、 3LL 移 ¾ 7 日後からの投与開始する系でも eMIP の効 果を検討した。 対照薬と した 5 Fuは 1週 2回投与した。
2 ) 実験結果
結果を図 5 に示した。 eMIP は 3LL の肺転移を有意に抑制し、 5Fu25mg/mouse の投与では 78%の抑制率であった。 3LL移植 7 日後か ら投与開始しても eMIP は肺転移を抑制した。 また、 3LL の肺転移によ り増加した肺重量も肺転移抑制効果と相関して抑制された (図 6 ) 。 図 5において、 dayO : 3LL移植 30分後より eMIP投与開始、 day7: 3LL移 植 7 日後より eMIP 投与開始の結果を示す。 Contro 群に対する有意差 *: p<0. 05, ** : p< 0. 01 (ANOVA) 。 n=10 (control 群)、 = 7 (e IP, 5 Fu投与群)。 図 4において、 Control群に対する有意差 * : pく 0. 05、 ** : p< 0. 01 (AN0VA) 。 n=10 (control群)、 n =7 (eMIP, 5 Fu投与群)。 産業上の利用可能性
本発明は、 現在行われているガンの免疫療法を更に発展させ、 ガンに 対する免疫を誘導させる効果的な治療剤並びに花粉症等の免疫不全疾患 の治療剤を提供する。
本発明においてガン局所に炎症反応を誘起した後、 MIP- 1 ひ又はその 機能的誘導体を投与することにより、 著明なガン増殖抑制および生存率 の上昇がみられる。 更に、 ΜΙΡ-Ι α又はその機能的誘導体を投与するこ とにより腫瘍の転移、 花粉症等の免疫不全による疾病等に対して顕著な 改善効果が見られる。
かく して本発明により、 MIP- 1 α及びその機能的誘導体が免疫反応を 著明に亢進し、 免疫療法の効率を飛躍的に高めることが示され、 ΜΙΡ - 1 ひ及びその機能的誘導体の免疫増強剤と しての可能性が明らかになった ということができる。

Claims

請求の範囲
1. ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を有効成分とする免疫増強剤
2. 炎症を生起させた状態で ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を投与す ることを特徴とする請求項 1記載のガン治療用免疫増強剤
3. 炎症を生起させる手段が放射線照射、 アジュバン ト投与、 患部の凍 結融解、 超音波照射から選ばれることを特徴とする請求項 2記載のガン 治療用免疫増強剤
4. ( a ) アジュバン トを有効成分と して含有する医薬と、 ( b ) MIP-1ひ又はその機能的誘導体を有効成分と して含む医薬とからなる免 疫療法用組成物であって、 (a ) 及び (b) を同時に又は経時的に投与 することを特徴とする免疫療法用医薬組成物
5. ガン転移を予防するために ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を投与 することを特徴とする請求項 1記載の免疫増強剤
6. 免疫異常疾患を治療するために ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を 投与することを特徴とする請求項 1記載の免疫増強剤
7. ΜΙΡ-lc の機能的誘導体が eMIPである請求項 1〜 6記載の免疫増 強剤
8. ΜΙΡ-Ιαの機能的誘導体が両親媒性高分子で化学修飾された MIP-1 α又は eMIPであることを特徴とする請求項 1〜6記載の免疫増強剤
9. MIP-lo:の機能的誘導体が部分アルキルエステル化スチレン—マレ ィン酸共重合体又はポリ エチレングリ コール誘導体化学修飾された MIP-1ひ又は eMIPである請求項 1〜6記載の免疫増強剤
10. ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を投与する免疫増強方法
11. 炎症を生起させた状態で ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を投与す る免疫増強によるガン治療方法
12. 炎症を生起させる手段が放射線照射、 アジュバン ト投与、 患部の 凍結融解、 超音波照射から選ばれることを特徴とする請求項 11 記載の ガン治療方法
13. ( a ) アジュバン トを有効成分と して含有する医薬と、 ( b ) MIP-1ひ又はその機能的誘導体を有効成分と して含む医薬とを用い、
(a) 及び (b) を同時に又は経時的に投与することを特徴とする免疫 増強方法
14. ΜΙΡ-Ια又はその機能的誘導体を投与するガン転移予防方法
15. ΜΙΡ-lct又はその機能的誘導体を投与する免疫異常疾患を治療方 法
16. ΜΙΡ-lctの機能的誘導体が eMIPである請求項 10〜: 15記載の治療 方法
17. ΜΙΡ-Ιαの機能的誘導体が両親媒性高分子で化学修飾された ΜΙΡ- 1α又は eMIPである請求項 10〜: 15記載の治療方法
18. ΜΙΡ-Ιαの機能的誘導体が部分アルキルエステル化スチレン—マレ ィン酸共重合体又はポリエチレンダリ コール誘導体で化学修飾された MIP-lo;又は eMIPである請求項 10〜: 15記載の治療方法
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