WO2006068052A1

WO2006068052A1 - 給湯装置

Info

Publication number: WO2006068052A1
Application number: PCT/JP2005/023155
Authority: WO
Inventors: Nobuhiro Takeda; Hiroshi Asakura; Akira Tsutsumi; Kazuhiro Kimura; Shuji Kameyama; Keiichi Amada; Hironao Matsunaga
Original assignee: Noritz Corporation
Priority date: 2004-12-22
Filing date: 2005-12-16
Publication date: 2006-06-29
Also published as: JP2006177623A; US7458340B2; US20080006226A1; JP4655621B2; DE112005003199T5

Abstract

　燃焼ガスから潜熱を回収する２次熱交換器Ｂの各水管５は、第１端部５０ａが第２端部５０ｂよりも低い高さとなるように傾斜している。このことにより、各水管５内から水抜きを行なう場合に、第１端部５０ａに繋がった入水用および出湯用のヘッダ部６Ａに水を円滑に流入させることができる。また、２次熱交換器Ｂのケーシング７の上壁部７０ａおよび底壁部７０ｂは、それらの内面が各水管４と略平行となるように傾斜しており、上下の隙間７９ａ，７９ｂの幅ｓ２，ｓ３が均一化されている。このことにより、隙間７９ａ，７９ｂを通過する燃焼ガスからの熱回収量を多くすることができる。

Description

給湯装置

技術分野

[0001] 本発明は、燃焼器により発生させた燃焼ガスカゝら熱交^^によって熱回収を行ない、湯を生成する給湯装置に関する。

背景技術

[0002] 給湯装置としては、顕熱回収用の 1次熱交換器に加え、潜熱回収用の 2次熱交換器を備えたものがある（たとえば、特許文献 1〜4を参照)。このような構成によれば、燃焼ガス力顕熱のみを回収する場合と比較すると、熱交換効率を高くすることができる。ただし、燃焼ガス力潜熱を回収すると、燃焼ガス中の水蒸気が凝縮し、凝縮水が発生する。一般的に、凝縮水は、燃焼ガス中の硫黄酸ィ匕物や窒素酸ィ匕物などを吸収した PH3程度の強酸性となる。

[0003] 前記したような給湯装置において、 2次熱交換器については、強酸性の凝縮水に起因して腐食を生じないように、耐酸性を有するたとえばステンレス製とされる。これに対し、 1次熱交換器については、熱交換器全体の製造コストを廉価にすることを目的として、たとえば銅製とされるのが一般的である。このような構成が採用された場合、 1次熱交翻は耐酸性を有しないため、この 1次熱交翻の設計に際しては、熱回収に伴って強酸性の凝縮水が発生しないように配慮する必要がある。これに対し、 2 次熱交換器については、そのような制約は無い。したがって、給湯装置の熱交換効率を高めるには、 2次熱交^^による熱回収量をできる限り多くすることが望まれる。そこで、従来においては、たとえば 2次熱交^^の水管として、 1次熱交^^の水管よりも小径の細管を用いることにより潜熱回収量を多くする手段がよく用いられている

[0004] し力しながら、前記従来技術においては、次に述べるような問題点があった。

[0005] 第 1に、冬季において給湯装置の運転を停止させておく場合、熱交換器の水管内の凍結を防止することが望まれる。凍結防止用のヒータを利用することなく凍結を防止するには、水管への入水を停止し、水管内の水抜きを行なう必要がある。給湯装置の保守管理を行なう際に、前記水抜きを行なわねばならない場合もある。このような場合、 1次熱交翻については、水管径が比較的大きいために、水管内の水は外部に円滑に排出される。これに対し、 2次熱交^^については、既述したようにその水管径が小さくされて!/、ると、この水管内にぉ、て発生する水の表面張力に起因して、水管内の水が外部に円滑に排出されない場合が生じる。その結果、水管内に水が残留し、この残留水が凍結すると、つた問題点があった。

[0006] 第 2に、凝縮水が 2次熱交換器の水管表面の広い範囲に付着したままであると、この水管と燃焼ガスとの熱交換が前記凝縮水によって妨げられ、熱交換効率が低下する問題点がある。これとは反対に、前記凝縮水の多くが 2次熱交換器の水管からその下方に滴下したのでは、たとえば 1次熱交換器が 2次熱交換器の下方に重ねて配置されている場合に、 2次熱交換器の下方に滴下した凝縮水によって 1次熱交換器が汚染され、腐食する問題点を生じる。

[0007] 特許文献 5には、給湯装置の 2次熱交^^の水管を傾斜させることにより、水管表面に発生した凝縮水を水管の下端部に向けて流れさせ、またその流れの途中において蒸発させる手段が記載されている。ところが、給湯装置の運転状態は一定ではなぐ 2次熱交換器の水管表面に多量の凝縮水が発生する場合がある。前記特許文献 5に記載の手段においては、そのような場合に、前記凝縮水の一部がそのまま前記水管の下方に滴下し、その下方領域が汚染される虞れがある。また、凝縮水が水管の下端部に到達するまでの間にその全量が蒸発せず、未蒸発の凝縮水が水管の下端部に到達してその下方に流れ、周辺領域が汚染される虞れもある。さらに、前記特許文献 5に記載の給湯装置においては、水管は傾斜しているものの、この水管内の水抜きを適切に行なうための具体的な手段は講じられておらず、凍結防止などを目的する水抜き作業を容易かつ適切に行なうことはできない。特許文献 6にも、前記文献 5と同様に、凝縮水を熱交^^の水管の下端部に向けて流れさせることを目的として水管を傾斜させる手段が記載されている。しかし、やはりそのような手段のみによっては、前述したような問題点を適切に解消することは困難である。

[0008] 特許文献 1 :特開平 7— 167586号公報

特許文献 2：特開平 9— 159282号公報特許文献 3：特開 2004 - 245515号公報

特許文献 4：特開 2004 - 61069号公報

特許文献 5：特開 2002— 39623号公報

特許文献 6：実開昭 59— 55271号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0009] 本発明の目的は、前記したような問題点を解消し、または抑制することが可能な給湯装置を提供する点にある。

課題を解決するための手段

[0010] 上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。

[0011] 本発明により提供される給湯装置は、燃焼器と、この燃焼器により発生された燃焼ガス力ゝら顕熱を回収するための 1次熱交換器と、前記燃焼ガスから潜熱を回収するための 2次熱交換器と、を備えており、前記 2次熱交換器は、一定方向に延び、かつ同方向において間隔を隔てた第 1端部および第 2端部を有する複数の水管と、これら複数の水管を囲む複数の壁部を有し、かつこれら複数の壁部の!/、ずれかには前記 1次熱交を通過した燃焼ガスを内部に流入させて力外部に排出可能とする給気口および排気口が形成されて!ヽるケ一シングと、入水口および出湯口を有し、かつ前記複数の水管への入水および前記複数の水管力の出湯が可能に前記第 1端部に繋がって設けられたヘッダ部と、を備えている、給湯装置であって、前記複数の水管は、入水を停止して内部の湯水を外部に抜き取る際に前記湯水を前記ヘッダ部に流入させることが可能に、前記第 1端部が前記第 2端部よりも低くなるように傾斜しており、前記ケーシングの前記複数の壁部としては、前記複数の水管に対して上下の隙間を隔ててその上方および下方に位置する上壁部および底壁部と、前記給気口および前記排気口がそれぞれ形成されて前記複数の水管の後方および前方に位置する後壁部および前壁部とを備え、前記燃焼ガスは、前記複数の水管の相互間および前記上下の隙間を前記ケーシングの前後厚み略水平方向に流通するように構成されており、前記上壁部および前記底壁部は、それらの内面が前記複数の水管と略平行となるように傾斜しており、前記上下の隙間の幅は、前記一定方向において略均一となつて!/、ることを特徴として！/、る。

[0012] 好ましくは、前記排気口は、前記ケーシングの正面視において、前記上壁部および前記底壁部の内面に対して傾いた方向に延びた形状であり、前記ケーシングは、前記排気口が水平方向に延びる姿勢に設けられて、る。

[0013] 好ましくは、前記複数の水管は、前記ケーシングの前後方向において 2つのグループに区分され、前記ヘッダ部は、前記 2つのグループの水管のそれぞれの第 1端部に対して個々に繋がり、かつ前記入水口および出湯口が形成されて前記ケーシングの前後方向に並ぶ入水用および出湯用のチャンバを備えており、前記入水口および出湯用のチャンバの一方は、前記入水用および出湯用のチャンバの上部寄りに偏って設けられ、かつ他方は、下部寄りに偏って設けられており、前記入水用および出湯用のチャンバのうち、前記入水口または前記出湯口が上部寄りに偏って設けられている一方のチャンバの下部寄り部分には、このチャンバ内の湯水を外部に排出させるための補助排水口が設けられて！/、る。

[0014] 好ましくは、前記 1次熱交換器は、前記 2次熱交換器のケーシングの下方および上方のいずれか一方に配され、かつ内部に前記燃焼ガスを通過させる缶体と、この缶体内に少なくとも一部分が配されて前記燃焼ガスとの熱交換を行なう水管とを備えており、前記 2次熱交換器のケーシングおよび複数の水管は、水平方向の寸法が前記缶体の幅よりも大きな寸法とされて前記管体の側方にはみ出しており、このはみ出し寸法は、前記第 1端部寄り部分よりも前記第 2端部寄り部分の方が大きくされている。

[0015] 好ましくは、本発明に係る給湯装置は、前記燃焼器の駆動を制御する制御手段、および潜熱回収に伴って発生する凝縮水を中和するための中和器を備えており、前記 2次熱交換器は前記 1次熱交換器の缶体上に設けられて、前記缶体の側方のうち、前記 2次熱交換器の前記第 2端部寄りのはみ出し部分の下方には空間スペースが形成されており、前記制御手段および前記中和器の少なくとも一方は、前記空間スペースに配されている。

[0016] 好ましくは、前記ヘッダ部の少なくとも一部は、前記ケーシング内に位置しており、前記ヘッダ部の外表面に結露を生じたときにはその結露水が前記ケーシングの底壁部上に流れ落ちるように構成されて、る。 [0017] 好ましくは、前記ヘッダ部は、前記各水管の前記第 1端部が接続された水管取付部材と、この水管取付部材に一端が固定して取り付けられた寸法規定部材と、この寸法規定部材の他端に一部分が当接するようにして前記水管取付部材に接合され、かつ前記水管取付部材との間に前記各チャンバを形成するヘッダカバーと、このへッダカバーを前記寸法規定部材の他端に固定させるボルトと、を備えており、前記 2 次熱交換器のケーシングは、前記ヘッダカバーの外面に重ね合わされた側壁部を有し、かっこの側壁部は、前記ボルトによって前記ヘッダカバーとともに前記寸法規定部材に取り付けられている。

[0018] 好ましくは、本発明に係る給湯装置は、前記ケーシングに設けられ、かつ前記給気口を通過した燃焼ガスが前記ケーシングの底壁部に向けて直接進行することを抑制する燃焼ガスの流れ規制手段をさらに備えている。

[0019] 好ましくは、前記燃焼ガスの流れ規制手段は、前記給気口の下縁部から前記前壁部に向けて略水平に突出した板状部を含んで、る。

[0020] 本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

[0021] [図 1]本発明に係る給湯装置の一例を示す概略正面断面図である。

[図 2]図 1に示す給湯装置の要部正面図である。

[図 3]図 2の III III断面図である。

[図 4]図 2の IV— IV断面図である。

[図 5]図 1に示す給湯装置の 2次熱交換器の左側面図である。

[図 6]図 4の要部平面断面図である。

[図 7]図 6に示した構成の変形例を示す要部平面断面図である。

[図 8]図 1に示す給湯装置の 2次熱交換器のケーシングを後方力みた斜視図である

[図 9]本発明に係る給湯装置の他の例を示す概略正面断面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0022] 以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。 [0023] 図 1〜図 8は、本発明に係る給湯装置の一実施形態を示している。図 1によく表われているように、本実施形態の給湯装置 A1は、燃焼器 3、 1次熱交換器 1、 2次熱交 B、中和器 2、およびこれらを囲み込む外装ケーシング 4を具備している。

[0024] 燃焼器 3は、上部開口状の缶体 30内に配されており、配管 32を介して供給されてくる燃料ガスを燃焼させるガス燃焼器である。缶体 30内には、下方の送風ファン 31 から燃焼用空気が上向きに送風されるようになっている。 1次熱交換器 1の基本的な構成は、従来より既知の熱交^^と同様であり、複数のフィン 12を有する水管 11が缶体 10に対して略水平方向に貫通した構造を有している。缶体 10は、燃焼器 3の缶体 30上に載設されており、燃焼器 3によって発生された燃焼ガスはこの缶体 10内を上向きに進行する。

[0025] 2次熱交換器 Bは、 1次熱交換器 1の上方に配されており、補助缶体 32を介して缶体 10に接続されている。この 2次熱交翻は、複数の水管 5、一対のヘッダ部 6A, 6B、および複数の水管 5を囲むケーシング 7を備えている。好ましくは、これら 2次熱交換器 Bの構成部材は、酸性の凝縮水に起因して容易に腐食しないように、ステンレスなどの耐酸性を有する材質である。

[0026] 各水管 5は、一定方向に延びる直状であり、熱回収量を多くすることを目的として 1 次熱交の水管 11よりも小径の細管とされている。各水管 5の長手方向の第 1端部 50aおよびこれとは反対の第 2端部 50bには、一対のヘッダ部 6A, 6Bが接続して設けられている。各水管 5は、第 1端部 50aの方が第 2端部 50bよりも高さが低くなるように水平方向に対して適当な角度 α (たとえば 5° 〜20° 程度)で傾斜している。

[0027] ケーシング 7は、略直方体状であり、それぞれが略平板状の上壁部 70a、底壁部 7 0b、前壁部 70c、後壁部 70d、および側壁部 70e, 70fを有している。上壁部 70aおよび底壁部 70bは、複数の水管 5の上方および下方に位置して複数の水管 5と同様に傾斜しており、これら上壁部 70aおよび底壁部 70bの内面は複数の水管 5と略平行となっている。このことにより、複数の水管 5と上壁部 70aとの隙間 79aの幅 s2、および複数の水管 5と底壁部 70bとの隙間 79bの幅 s3は、複数の水管 5の長手方向各所において略均一となっている。幅 s2と幅 s3とは、同一寸法および非同一寸法のいずれであってもかまわな！/、。 [0028] ケーシング 7の底壁部 70bは、潜熱回収に伴って発生して各水管 5から流れ落ちてくる凝縮水を受けることが可能に、複数の水管 5の下方領域全体をカバーするように設けられている。この底壁部 70bのうち、高さが低い方の一端部領域には、凝縮水を外部に排出するための排出口 73が設けられて、る。この排出口 73から排出された凝縮水は、図 1に仮想線で示すように、適当なノイブを用いて中和器 2に導入される。中和器 2は、たとえば榭脂製の容器内に中和剤が収容されたものである。前記中和剤は、たとえば炭酸カルシウムである。凝縮水は、中和器 2を通過することにより中和されてから、外装ケーシング 4の外部に排出される。

[0029] 図 3に示すように、ケーシング 7の後壁部 70dには、 1次熱交換器 1を通過した燃焼ガスをケーシング 7内に流入させるための給気口 72が形成されている。前壁部 70c には、前記燃焼ガスを外部に排出させるための排気口 71が形成されている。排気口 71は、図 2に示すように、ケーシング 7の上壁部 70a、底壁部 70b、および各水管 5の延びる方向に対して相対的に傾斜した長矩形状またはこれに類似した形状である。ケーシング 7は、この排気口 71が水平方向に長い形状となるように、傾斜した姿勢に設定されている。

[0030] 図 4に示すように、ヘッダ部 6Aは、入水用および出湯用のチャンバ 61A, 61Bを具備している。これらのチャンバ 61A, 61Bは、複数の水管 5の第 1端部 50aに繋がつた入水口 60Aおよび出湯口 60Bを有している。複数の水管 5は、 2つのチャンバ 61 A, 61Bに対して個別に繋がった 2つのグループ Gl, G2に分けられている。一方、ヘッダ部 6Bは、複数の水管 5の第 2端部 50bに繋がった共通チャンバ 61Cを具備している。この 2次熱交換器 Bにおいては、入水口 60Aから入水用のチャンバ 61 Aに水が供給されると、この水は、グループ G1の水管 5を通過して共通チャンバ 61Cに到達する。すると、前記水は、その後グループ G2の水管 5を通過して出湯用のチヤンバ 61Bに流入し、出湯口 60B力も排出される。一対のヘッダ部 6A, 6Bは、ケーシング 7の側壁部 70e, 70fの内側に位置しており、ケーシング 7内に収容されている。この構成は、後述するように、ヘッダ部 6A, 6Bの外表面に結露を生じた場合に好ましい効果をもたらせる。

[0031] 図 5に示すように、入水口 60Aは、入水用のチャンバ 61Aの下部寄りの低い位置に設けられている。これに対し、出湯口 60Bは、出湯用のチャンバ 61Bの上部寄りの高い位置に設けられている。出湯用のチャンバ 61Bのうち、出湯口 60Bよりも下方の下部寄り部分には、水抜きに利用するための補助排水口 62が設けられている。本実施形態とは異なり、たとえば入水口 60Aおよび出湯口 60Bがともに低い高さに設けられていると、入水口 60Aに供給された水が複数の水管 5の 2つのグループ Gl, G2を流れる場合に、それらの下部領域に偏って通水がなされ、上部領域の通水が不十分となる虞れがある。これに対し、本実施形態においては、入水口 60Aおよび出湯口 60 Bに高低差が設けられているために、前記虞れが適切に解消される。一方、出湯口 6 OBが高い位置に設けられていると、複数の水管 5から水抜き作業を行なう際にチャンバ 61B内の水を出湯口 60B力も外部に排出させることは困難である。これに対し、本実施形態においては、補助排水口 62を利用してチャンバ 61B内の水を適切に排出させることができる。補助排水口 62には、開閉弁を備えた適当なパイプ（図示略)の一端が接続され、かっこのパイプの他端は外装ケーシング 4の外部まで延設されている。前記開閉弁は常時は閉状態にあり、この開放弁を開くと、出湯用のチャンバ 61 B内の水が補助排水口 62から外装ケーシング 4の外部に排出されるようになっている。本実施形態においては、入水口 60Aを低ぐかつ出湯口 60Bを高く設けている力本発明はこれに限定されない。本発明においては、たとえば前記とは反対に、入水口 60Aを高ぐかつ出湯口 60Bを低くすることもできる。この場合、補助排出口 62は、入水用のチャンバ 61 Aの低い位置に設けられる。

ヘッダ部 6Aのさらに詳細な構造について、図 6を参照して説明する。ヘッダ部 6A の入水用のチャンバ 61Aは、複数の水管 5の第 1端部 50aが接続された水管取付部材 69に、ヘッダカバー 68が組み付けられることにより形成されている。ヘッダカバー 68は、椀状であり、入水口 60Aはこのヘッダカバー 68に形成されている。このヘッダカバー 68の先端外周縁 68aは、水管取付部材 69の外周縁に沿って形成された起立部 69aに嵌合している。この嵌合部分は、たとえばロウ付けの手法により接合されている。ただし、この接合に際しては、ボルト状の寸法規定部材 67を用いて水管取付部材 69とヘッダカバー 68との間隔 siが所定の寸法に規定されている。寸法規定部材 67は、チャンバ 61Aの略中央部に位置している。寸法規定部材 67の先端部には、段部が形成されており、他の部分よりも小径のネジ軸部 67aが形成されている。このネジ軸部 67aが水管取付部材 69のネジ孔 69bに螺合していることにより、寸法規定部材 67が水管取付部材 69に固定されている。このような構成に代えて、たとえばネジ軸部 67aにナット（図示略）を螺合させ、かっこのナットを締めつけることによって寸法規定部材 67を固定させることもできる。

[0033] ヘッダカバー 68は、寸法規定部材 67の基端部寄りのネジ孔 67bに螺合するボルト 66により締め付けられており、このことによって寸法規定部材 67に固定されている。ヘッダカバー 68の内側面の一部は、寸法規定部材 67の基端部の端面 67cに当接している。このような構造により、水管取付部材 69とヘッダカバー 68との間隔 siは、水管取付部材 69の端面 67cから段部の端面 67dまでの寸法と同一となり、所望の寸法に正確に規定される。本実施形態のヘッダ構造においては、水管取付部材 69の起立部 69aのうち、半径 Rで丸みを帯びた部分の終端 (丸みを帯びた部分と帯びて、ない部分との境界）と、ヘッダカバー 68の先端のエッジ Edとが一致すると、この部分に応力集中を生じ易くなる。本実施形態においては、そのような不適切な嵌合を避けるように、間隔 siを所望の寸法に正確に規定することが可能である。

[0034] ケーシング 7の側壁部 70eは、ヘッダカバー 68の外側に重ね合わされ、かつボルト 66によってそのヘッダカバー 68とともに寸法規定部材 67に固定されている。このような構造によれば、ボルトの総数を少なくしつつ、ヘッダ部 6Aをケーシング 7に適切に組み付けることができ、部品点数の削減、および組み立て作業の容易化が図られる。また、ケーシング 7内にヘッダ部 6 Aが配置される構造も容易に実現される。

[0035] 図 6においては、ヘッダ部 6Aの入水用のチャンバ 61 Aのみが示されており、出湯用のチャンバ 61Bについては省略されている。この出湯用のチャンバ 61Bも、前記した入水用のチャンバ 61 Aと同様な構成である。共通チャンバ 61Cもその基本的な構成は同様であり、その詳細な説明は省略する。図 4に示す出湯用のチャンバ 61Bおよび共通チャンバ 61Cの構成要素のうち、入水用のチャンバ 61Aと同様な要素については、チャンバ 61Aと同一の符号を付している。

[0036] 図 7に示すように、寸法規定部材 67としては、ネジ孔 67eを有する軸状のものを使用することもできる。このネジ孔 67eにボルト 66Aを螺合させることにより、寸法規定部材 67の取り付けが図られる。このような構成によれば、水管取付部材 69のうち、ボルト 66Aの頭部と寸法規定部材 67の段部の端面 67dとに挟まれた部分 (符号 nlで示す部分）に、多少の亀裂が仮に発生したとしても、この部分がボルト 66Aの頭部により覆われていることにより、その部分からの水漏れを防止または抑制する効果が得られる。もちろん、図 6に示した構成においても、水管取付部材 69の厚みを大きくするなどして、水漏れを容易に生じな!/ヽようにすることができる。

[0037] 図 3に示すように、ケーシング 7は、底壁部 70bが 1次熱交換器 1の上方の一部分を塞ぐように設けられている。 1次熱交換器 1を上向きに通過してきた燃焼ガスは、ケーシング 7の後方に廻り込んでから、後壁部 70dの給気口 72に進入する。給気口 72の下縁部には、燃焼ガスの流れを規制するための流れ規制部 74が設けられている。この流れ規制部 74は、給気口 72の下縁部に繋がった部分を断面略 L字状に折り曲げることにより形成されており、給気口 72の下縁部力も前方に向けて略水平に突出した板状部 74aと、この板状部 74aの先端力も起立した起立部 74bとを有している。図 8 によく表われているように、この流れ規制部 74は、給気口 72の長手方向（横方向）の全長域にわたっては設けられておらず、給気口 72の両端部には、流れ規制部 74が設けられていない部分 n2がある。給気口 72は、排気口 71とは異なり、複数の水管 5 と略平行に延びている。

[0038] 図 1に示すように、 2次熱交換器 Bの各水管 5およびケーシング 7は、 1次熱交換器 1の缶体 10の横幅よりも長く形成されている。このため、ケーシング 7のうち、ヘッダ部 6A寄りの端部、およびヘッダ部 6B寄りの端部は、缶体 10から側方にはみ出したはみ出し部 Sa, Sbとなっている。ただし、はみ出し部 Sbは、はみ出し部 Saよりも長い寸法とされている。このことにより、ヘッダ部 6Aは、 1次熱交^^ 1の入水口 11aに接近している。

[0039] 本実施形態の給湯装置 A1は、外装ケーシング 4をたとえば家屋の壁面に取り付けて使用する壁掛け型であり、外装ケーシング 4の底部には、入水用および出湯用などの外部管体（図示略)を接続するための複数の管体接続部 40が設けられている。外部から供給されてくる水は、管体接続部 40およびこれに接続された管体（図示略)を介してヘッダ部 6Aの入水口 60Aに供給される。一方、ヘッダ部 6Aの出湯口 60Bから出湯した湯水は、 1次熱交の入水口 11aに供給される。 1次熱交の出湯口 l ibから出湯した湯水は、混合バルブ（図示略）によって水と混合されることにより所望の温度に調整されてから管体接続部 40を介して外部の管体に供給される。ただし、本発明は、熱交^^に対する通水の仕方は限定されない。たとえば、 1次熱交にまず入水がなされ、その後この 1次熱交を通過した湯水が 2次熱交換器 Bに供給される構成とすることもできる。

[0040] ケーシング 7のはみ出し部 Sbの下方には、空間スペースが形成されており、この部分に制御部 8が設けられている。制御部 8は、 CPU、これに付属するメモリ、およびその他の電子部品が搭載された回路基板を含んで構成されており、燃焼器 3への燃料ガスの供給量や送風ファン 31の回転数制御を行なうなど、この給湯装置 A1の各部の動作制御や信号処理制御を実行するものである。

[0041] 次に、給湯装置 A1の作用について説明する。

[0042] 燃焼器 3を駆動させて燃焼ガスを発生させると、この燃焼ガスは上昇し、 1次熱交換器 1および 2次熱交換器 Bを順次通過する。その際、 1次熱交換器 1においては前記燃焼ガスの顕熱が回収され、 2次熱交においては潜熱が回収される。このような顕熱および潜熱回収により、水管 11および水管 5内に供給されて流通している水は加熱され、所望温度の湯水が適切に生成される。

[0043] 2次熱交換器 Bによって潜熱回収がなされると、各水管 5の表面に強酸性の凝縮水が発生する。これに対し、各水管 5は傾斜しているために、前記凝縮水は各水管 5を伝い、高さが低い第 1端部 50aに向力つて速やかに流れる。したがって、各水管 5の表面の広い領域に凝縮水が付着したままになることが回避され、燃焼ガスと各水管 5 との熱交換が凝縮水によって阻害されることは抑制される。第 1端部 50aに到達した凝縮水は、その後この第 1端部 50aまたはヘッダ部 6Aからその下方に滴下する。すると、この凝縮水は、ケーシング 7の底壁部 70bによって受けられて排出口 73に流入し、中和器 2に送られて中和処理される。

[0044] 水管 5の表面に発生した凝縮水としては、前記とは異なり、第 1端部 50aに到達することなぐそのまま下方に滴下するものもある。これに対し、 2次熱交は、燃焼ガスがケ一シング 7の後壁部 70dの給気口 72から前壁部 70cの排気口 71に向けて進行するように構成されており、ケーシング 7の底壁部 70bは、複数の水管 5の下方領域全体をカバーしている。したがって、複数の水管 5の第 1端部 50a以外の箇所から滴下する凝縮水についても、底壁部 70bによって適切に受けることができる。底壁部 70bは、複数の水管 5と同様に傾斜しているために、前記凝縮水は底壁部 70b上を排出口 73に向けて速や力に流れ、中和器 2に送られることとなる。一方、ヘッダ部 6A の入水用のチャンバ 61Aに比較的低温の水が流入することにより、その外表面に結露水が発生する場合がある。これに対し、ヘッダ部 6Aはケーシング 7内に配置されているために、この結露水も前記した凝縮水と同様に、底壁部 70bによって受けられ、排出口 73から中和器 2に送られる。このようなことから、この給湯装置 A1においては、ケーシング 7内以外の部分が凝縮水や結露水によって汚染されようにすることができる。

[0045] 燃焼ガスが 2次熱交の給気口 72からケーシング 7内に進入した場合、この燃焼ガスは、複数の水管 5どうしの間、および隙間 79a, 79bを通過し、その後排気口 7 1から外部に排出される。これに対し、既述したとおり、複数の水管 5とケーシング 7の上壁部 70aおよび底壁部 70bの内面は略平行であり、隙間 79a, 79bはその長手方向において幅 s2, s3が均一化されている。したがって、熱交換効率の低下が適切に防止される効果が得られる。すなわち、本実施形態とは異なり、仮に隙間 79a, 79b がその長手方向にぉ、て略均一な幅に設定されて、な、場合には、幅が大きヽ部分を多くの燃焼ガスが通過することとなって、燃焼ガス力の熱回収量が少なくなる虞れがある。本実施形態によれば、そのような虞れを適切に解消し、高い熱交換効率を達成することができる。

[0046] 各水管 5は、 1次熱交翻1の缶体 10の幅よりも長くされているため、その伝熱面積は大きい。したがって、 2次熱交による潜熱回収量を多くし、熱交換の効率をより高めることができる。水管 5の伝熱面積を大きくするための他の手段としては、水管 5の本数を多くする手段がある。しかし、この手段では、構造が複雑となり、製造コストが高価となる。これに対し、水管 5の長さを長くするだけであれば、構造の複雑化を招くことはなぐ製造コストの上昇を抑制することが可能であり、本実施形態によれば、そのような利点も得られる。図 1に示したとおり、水管 5が長くされていることにより、 2次熱交換器 Bのケーシング 7は、 1次熱交換器 1の缶体 10からはみ出したはみ出し部 S bを有している。ただし、その下方の空間スペースには、制御部 8が効率良く設けられている。したがって、給湯装置 A1の大型化も抑制可能である。また、既述したとおり、はみ出し部 Sbとは反対のはみ出し部 Saの寸法は小さいために、ヘッダ部 6Aと 1次熱交との接続配管寸法を短くすることができる利点も得られる。

[0047] 燃焼ガスがケーシング 7内に進入する場合、この燃焼ガスの一部は、図 3の矢印 N 1に示すように、給気口 72の下縁部の流れ規制部 74に当たる。したがって、この燃焼ガスが給気口 72の前方直下の領域 AR1に直接進行することが防止される。図 3に示すように、給気口 72の近傍に位置する水管 5aから前記の領域 AR1に向けて凝縮水が滴下している場合がある。 1次熱交を通過した直後の高温の燃焼ガスが前記領域 AR1に直接進行したのでは、前記凝縮水が高温で加熱されて瞬時に蒸発し、大きな蒸発音が発生する。このような蒸発音が頻繁に発生したのでは、ユーザにとって耳障りであるばかりか、給湯装置に異常が発生していると誤認される可能性もある。本実施形態によれば、燃焼ガスが領域 AR1に直接進行することが防止されるために、前記のような不具合も適切に解消される。また、流れ規制部 74に当たった高温の燃焼ガスは、複数の水管 5に向けて直接進行するようにガイドされる。したがって、燃焼ガスと水管 5との熱交換が促進され、熱交換効率が高められる効果も得られる。さらに、図 8に示したように、給気口 72の下縁部の長手方向両端部には、流れ規制部 74が設けられていない部分 n2がある。この部分 n2は、燃焼ガスの流れ抵抗を小さくし、ケーシング 7内への燃焼ガスの円滑な流入を促進する役割を果たす。燃焼ガスの流れ規制手段としては、流れ規制部 74とは異なり、起立部 74bを有することなぐ板状部 74aのみを有する構成とすることもできる。このような構成であっても、燃焼ガスが給気口 72を通過した直後にケーシング 7の底壁部 70bに向けて直接進行しないようにし、凝縮水の蒸発音の発生を抑制することが可能である。

[0048] たとえば凍結防止を目的として、 1次熱交換器 1および 2次熱交換器 Bへの水の供給を停止し、これらの部分力水抜きを行なう場合、まず 1次熱交については、その水管 11が比較的大径であるため、容易にその内部の水を抜くことができる。これに対し、 2次熱交換器 Bの各水管 5は、小径であるものの、ヘッダ部 6Aがヘッダ部 6B よりも低くなるように傾斜している。したがって、この傾斜を利用して各水管 5内の水をヘッダ部 6Aに向けて円滑に流れさせ、このヘッダ部 6Aから外部に排出させることができる。図 5を参照して説明したとおり、ヘッダ部 6Aの入水用のチャンバ 61 Aに流入した水は、入水口 60A力も抜くことができる。また、出湯用のチャンバ 61Bに流入した水は、補助排水口 62から適切に抜くことができる。入水口 60Aおよび出湯口 60Bの一方が高い位置に設けられていることに起因して水抜き作業性が悪ィ匕するといぅ不具合もない。

[0049] この給湯装置 A1においては、水管 5ゃケーシング 7の上壁部 70aおよび底壁部 70 bは傾斜しているものの、排気口 71は傾斜しておらず、水平方向に延びている。このため、給湯装置 A1の汎用性が高いという利点も得られる。たとえば、集合住宅のパイプスペースに設けられてヽる給湯装置の排気口用の接続部は、水平方向に延びた排気口に対応するように設けられているのが通例である。したがって、この給湯装置 A1をそのような排気口用の接続部が設けられた箇所に設置して使用するのに好適となる。

[0050] 図 9は、本発明に係る給湯装置の他の実施形態を示している。同図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している

[0051] 図 9に示す給湯装置 A2は、外装ケーシング 4を地面やその他のフロア上に載置して使用するようにされた載置型であり、外装ケーシング 4の一側壁部に複数の管体接続部 40が設けられている。この給湯装置 A2においては、 2次熱交^^ Bのはみ出し部 Sbの下方の空間スペースに、中和器 2が配されており、前記空間スペースが有効に利用されている。一方、はみ出し部 Saの下方の空間スペースは、 1次熱交や 2次熱交の配管用スペースとして利用されており、この部分に熱交用の配管が集中的に設けられている。

[0052] 本実施形態および前記実施形態から理解されるように、 2次熱交換器 Bを 1次熱交の缶体 10からはみ出させた場合、そのはみ出し部分の下方の空間スペースについては、給湯装置の他の構成要素を適宜配置し、そのスペースの有効活用を図ることができる。このような構成によれば、給湯装置全体の大型化が抑制される。 [0053] 本発明は、上述した実施形態に限定されない。本発明に係る給湯装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。

[0054] 2次熱交^^の水管としては、直状以外の管体、たとえば U字管を用いることもできる。 U字管を用いれば、この U字管自体で湯水を Uターンさせることができるために、先の実施形態で示した湯水 Uターン用のヘッダ部 6Bを不要とし、 2次熱交換器の構造を簡素にすることができる。 2次熱交換器の各水管の具体的な傾斜角度は限定されない。ケーシングの上壁部および底壁部の内面は、 2次熱交換器の水管と略同一角度で傾斜していればよぐ水管と同様に、その具体的な傾斜角度は限定されない

[0055] 燃焼器としては、ガス燃焼器以外のたとえばオイル燃焼器を用いてもよぐその具体的な種類は限定されない。本発明に係る給湯装置は、燃焼器により発生された燃焼ガスが上方に進行する正燃式のものに代えて、燃焼ガスを下方に進行させる逆燃式として構成することもできる。逆燃式の場合には、 1次熱交^^の下方に 2次熱交翻が配された構成となる。

[0056] 本発明でいう給湯装置は、台所や浴室に湯水を供給する給湯装置以外として、床暖房用、融雪用、あるいはこれ以外の用途の給湯装置として構成することができる。湯水の具体的な供給先や用途は問わない。

Claims

請求の範囲

[1] 燃焼器と、この燃焼器により発生された燃焼ガス力顕熱を回収するための 1次熱交換器と、前記燃焼ガスから潜熱を回収するための 2次熱交換器と、を備えており、前記 2次熱交換器は、

一定方向に延び、かつ同方向において間隔を隔てた第 1端部および第 2端部を有する複数の水管と、

これら複数の水管を囲む複数の壁部を有し、かつこれら複数の壁部の、ずれかには前記 1次熱交を通過した燃焼ガスを内部に流入させて力外部に排出可能とする給気口および排気口が形成されてヽるケ一シングと、

入水口および出湯口を有し、かつ前記複数の水管への入水および前記複数の水管からの出湯が可能に前記第 1端部に繋がって設けられたヘッダ部と、

を備えている、給湯装置であって、

前記複数の水管は、入水を停止して内部の湯水を外部に抜き取る際に前記湯水を前記ヘッダ部に流入させることが可能に、前記第 1端部が前記第 2端部よりも低くなるように傾斜しており、

前記ケーシングの前記複数の壁部としては、前記複数の水管に対して上下の隙間を隔ててその上方および下方に位置する上壁部および底壁部と、前記給気口および前記排気口がそれぞれ形成されて前記複数の水管の後方および前方に位置する後壁部および前壁部とを備え、前記燃焼ガスは、前記複数の水管の相互間および前記上下の隙間を前記ケーシングの前後厚み略水平方向に流通するように構成されており、

前記上壁部および前記底壁部は、それらの内面が前記複数の水管と略平行となるように傾斜しており、前記上下の隙間の幅は、前記一定方向において略均一となつていることを特徴とする、給湯装置。

[2] 前記排気口は、前記ケーシングの正面視にお、て、前記上壁部および前記底壁部の内面に対して傾!、た方向に延びた形状であり、

前記ケーシングは、前記排気口が水平方向に延びる姿勢に設けられている、請求項 1に記載の給湯装置。

[3] 前記複数の水管は、前記ケーシングの前後方向において 2つのグループに区分され、

前記ヘッダ部は、前記 2つのグループの水管のそれぞれの第 1端部に対して個々に繋がり、かつ前記入水口および出湯口が形成されて前記ケーシングの前後方向に並ぶ入水用および出湯用のチャンバを備えており、

前記入水口および出湯用のチャンバの一方は、前記入水用および出湯用のチャンバの上部寄りに偏って設けられ、かつ他方は、下部寄りに偏って設けられており、前記入水用および出湯用のチャンバのうち、前記入水口または前記出湯口が上部寄りに偏って設けられている一方のチャンバの下部寄り部分には、このチャンバ内の湯水を外部に排出させるための補助排水口が設けられている、請求項 1に記載の給湯装置。

[4] 前記 1次熱交換器は、前記 2次熱交換器のケーシングの下方および上方のいずれか一方に配され、かつ内部に前記燃焼ガスを通過させる缶体と、この缶体内に少なくとも一部分が配されて前記燃焼ガスとの熱交換を行なう水管とを備えており、前記 2次熱交換器のケーシングおよび複数の水管は、水平方向の寸法が前記缶体の幅よりも大きな寸法とされて前記管体の側方にはみ出しており、このはみ出し寸法は、前記第 1端部寄り部分よりも前記第 2端部寄り部分の方が大きくされている、請求項 1に記載の給湯装置。

[5] 前記燃焼器の駆動を制御する制御手段、および潜熱回収に伴って発生する凝縮水を中和するための中和器を備えており、

前記 2次熱交換器は前記 1次熱交換器の缶体上に設けられて、前記缶体の側方のうち、前記 2次熱交換器の前記第 2端部寄りのはみ出し部分の下方には空間スぺースが形成されており、

前記制御手段および前記中和器の少なくとも一方は、前記空間スペースに配されている、請求項 4に記載の給湯装置。

[6] 前記ヘッダ部の少なくとも一部は、前記ケーシング内に位置しており、前記ヘッダ部の外表面に結露を生じたときにはその結露水が前記ケーシングの底壁部上に流れ落ちるように構成されて、る、請求項 1に記載の給湯装置。

[7] 前記ヘッダ部は、前記各水管の前記第 1端部が接続された水管取付部材と、この水管取付部材に一端が固定して取り付けられた寸法規定部材と、この寸法規定部材の他端に一部分が当接するようにして前記水管取付部材に接合され、かつ前記水管取付部材との間に前記各チャンバを形成するヘッダカバーと、このヘッダカバーを前記寸法規定部材の他端に固定させるボルトと、を備えており、

前記 2次熱交換器のケーシングは、前記ヘッダカバーの外面に重ね合わされた側壁部を有し、かっこの側壁部は、前記ボルトによって前記ヘッダカバーとともに前記寸法規定部材に取り付けられている、請求項 6に記載の給湯装置。

[8] 前記ケーシングに設けられ、かつ前記給気口を通過した燃焼ガスが前記ケーシングの底壁部に向けて直接進行することを抑制する燃焼ガスの流れ規制手段をさらに備えている、請求項 1に記載の給湯装置。

[9] 前記燃焼ガスの流れ規制手段は、前記給気口の下縁部から前記前壁部に向けて略水平に突出した板状部を含んでいる、請求項 8に記載の給湯装置。