JP7144831B2 - 熱交換器及び複合給湯器 - Google Patents
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Description
仕切板に、各排気通路を通過する燃焼ガスが互いに隣接する排気通路側へ移動可能な通気部を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、通気部は、複数の透孔であることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、複合給湯器であって、バーナと、バーナの燃焼ガスの流れの上流側に配置される顕熱回収用の熱交換器と、当該流れの下流側に配置される請求項1又は2に記載の熱交換器とを含んでなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、通気部を複数の透孔としたことで、通気部が簡単に形成可能となる。
図1は、複合給湯器の一例である風呂給湯器を示す断面図である。この風呂給湯器1は、図示しない筐体内に燃焼装置2を備えてなり、燃焼装置2は、内部が連通する缶体3内に、下方から、バーナユニット4、主に顕熱を回収する顕熱回収用の一次熱交換器5、主に潜熱を回収する潜熱回収用の熱交換器としての二次熱交換器6の順に備えている。
まず、バーナユニット4では、第1バーナ群7と第2バーナ群8とが左右方向に並設される。各バーナ群7,8は、上端面に炎孔を形成した扁平なバーナ9,9・・を複数左右方向に並べてなり、各バーナ9の下部に設けた混合管10の後端に、ガス供給管に接続される図示しないノズルを臨ませて、燃料ガスと共に燃焼用一次空気が供給されるようになっている。ここでは第1バーナ群7が給湯側バーナ、第2バーナ群8が風呂側バーナとなっており、能力の大きい第1バーナ群7のバーナ9の数を第2バーナ群8よりも多くしている。
また、二次熱交換器6では、給湯側一次熱交換器11の上方に位置し、螺旋状に巻回される複数の吸熱管16.16・・からなる給湯側二次熱交換器15と、風呂側一次熱交換器12の上方に位置し、螺旋状に巻回される複数の吸熱管18,18・・からなる風呂側二次熱交換器17とが左右に並設される。
下側ケース22は、前後左右の周囲4面と底面とで囲まれて上面が開口する箱状で、一枚の金属板を絞り加工して形成され、上面の開口周縁には下フランジ部24が略全周に一体形成されている。但し、下側ケース22は上側ケース21よりも深さが大きくなって、底面は前下がり傾斜している。
よって、ケーシング20は、下側ケース22に上側ケース21を重ねた状態で、上フランジ部23と下フランジ部24とを溶接やロウ付け等で接合することで形成される。下側ケース22の後面には、一次熱交換器5を通過した燃焼ガスの流入口25が、前面には、ケーシング20内を通過した燃焼ガスの排気口26がそれぞれ左右方向に形成されている。
但し、仕切板27における後側領域には、通気部としての複数の円形の透孔30,30・・が形成されて、給湯側排気通路28と風呂側排気通路29とを透孔30,30・・を介して互いに連通させている。
一方、ケーシング20の右側面には、風呂側二次熱交換器17の吸熱管18,18・・の端部とそれぞれ連通する入側ヘッダ38と出側ヘッダ39とがそれぞれ前後に設けられている。入側ヘッダ38には、入口40が設けられて、浴槽からの戻り配管41が接続されている。出側ヘッダ39には、出口42が設けられて、風呂側一次熱交換器12の伝熱管14の入口への図示しない接続管が接続される。風呂側一次熱交換器12の伝熱管14の出口には、浴槽への往き配管43が接続されている。
よって、流入口25から給湯側排気通路28及び風呂側排気通路29を前方へ移動する燃焼ガスは、整流板46の垂下部47に当接すると、点線矢印で示すように、垂下部47に沿って下降した後、垂下部47の下方を回り込んで案内部48に沿って前方へ移動し、排気口26から排出されることになる。
また、下側ケース22における排気口26の下縁には、前方斜め上へ向けて突出し、前端が筐体内面に当接する傾斜板49が設けられている。
そして、風呂側の単独使用の際、浴槽の追い焚きが終了して第2バーナ群8の燃焼が停止すると、給気ファンからの給気圧がなくなることで、風呂側排気通路29内で滞留した燃焼ガスは、図4に点線矢印で示すように、仕切板27の透孔30,30・・から給湯側排気通路28内に流れ込み、熱交換されていない吸熱管16やケーシング20の内面に接触する。よって、燃焼ガスの温度が低下してケーシング20内で再凝縮してドレンが発生しやすくなる。
なお、給湯側排気通路28及び風呂側排気通路29で発生したドレンは、前下がり傾斜する下側ケース22の前方に凹設されて右下がり傾斜する凹部55で受けられ、凹部55の右側最深部に設けたドレン排出管56から図示しない中和器へ排出される。
このように、上記形態の二次熱交換器6及び風呂給湯器1によれば、ケーシング20を、下面を開口して周面及び上面を閉塞した上側ケース21と、上面を開口して周面及び下面を閉塞した下側ケース22との2部品を組み付けて形成しているので、組立工程を低減することができる。また、上側ケース21と下側ケース22とは共に深底形状とならないため、分割形成される部品の加工も容易に行うことができる。
特にここでは、上側ケース21と下側ケース22とは、共に1枚の金属板を絞り加工して形成しているので、深い絞り加工を行う必要がなく、加工性に優れたものとなる。
さらに、上記形態では、上側ケースを、下面の開口を下にした向きで下側ケースに組み付けているが、上側ケースを上下逆にして開口を上にした状態で、閉塞側の面及びその周面を下側ケースの上面の開口に嵌合させて組み付けることもできる。この場合、下側ケースの開口際の内面に、嵌合した上側ケースの周面が上側ケースの深さ分で当接するため、シール性が向上する。
このように、上記形態の二次熱交換器6及び風呂給湯器1によれば、仕切板27に、各給湯側排気通路28及び風呂側排気通路29を通過する燃焼ガスが互いに隣接する風呂側排気通路29及び給湯側排気通路28側へ移動可能な通気部(透孔30)を備えたことで、透孔30を介して移動した給湯側排気通路28又は風呂側排気通路29内で燃焼ガスの雰囲気温度が下がり、ケーシング20内でのドレンの発生が促進される。よって、燃焼中に吸熱管16,18へ付着した強酸性のドレンが燃焼停止後に気化して排気口26から排出されることを効果的に抑制でき、ドレンが器具前面や周囲の建物の壁等に付着して腐食させるおそれを低減可能となる。
特にここでは、通気部を複数の透孔30としているので、通気部が簡単に形成可能となる。
但し、仕切板に係る発明については、潜熱回収用の熱交換器の両方の排気通路に吸熱管を設けて二次熱交換器を形成するものに限らず、何れか一方(例えば給湯側)の排気通路にのみ吸熱管を設けて二次熱交換器を形成する複合給湯器であっても、本発明は適用可能である。
Claims (3)
- ケーシング内部に仕切板を設けて2つの排気通路を形成し、少なくとも一方の前記排気通路に、顕熱回収用の熱交換器を通過した燃焼ガスから潜熱を回収するための吸熱管を収容してなる熱交換器であって、
前記仕切板に、各前記排気通路を通過する燃焼ガスが互いに隣接する前記排気通路側へ移動可能な通気部を備えたことを特徴とする熱交換器。 - 前記通気部は、複数の透孔であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- バーナと、前記バーナの燃焼ガスの流れの上流側に配置される顕熱回収用の熱交換器と、前記流れの下流側に配置される請求項1又は2に記載の熱交換器とを含んでなる複合給湯器。
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