JP7324396B2 - 熱交換器およびこれを備えた温水装置 - Google Patents
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Description
これらの文献に記載の温水装置は、バーナにより発生された燃焼ガスから1次熱交換器および2次熱交換器を用いて顕熱および潜熱を回収し、湯水加熱を行なうものである。2次熱交換器は、前壁部に排気口が設けられ、かつ内部に燃焼ガスが供給されるケース内に、略水平方向に延びた複数の管体部を有する伝熱管が収容された構成であるが、潜熱回収に伴い、前記伝熱管の表面にはドレン水が発生付着する。このため、このドレン水は、燃焼ガス流れの作用により、伝熱管の表面から排気口に向けて飛散し、このドレン水が排気口からケースの外部に排出される虞がある。このようなドレン水の排出は、温水装置の前面部およびその周辺部を汚染させることとなり、好ましくない。温水装置の小型化などを図る観点からケースの薄型化を図った場合には、燃焼ガスの流速が速くなるため、前記した現象はより生じ易くなる。
第1に、伝熱管から排気口側にドレン水が飛散することを適切に防止または抑制することが可能である。より具体的に説明すると、まず伝熱管の外周面下部付近において、ドレン水の水滴が拡大して垂れ下がった状態になると、このドレン水は加熱用気体の流れに起因して、飛散し易くなる。これに対し、本発明によれば、ドレン水の水滴が拡大して垂れ下がった状態になる現象を適切に抑制し、ドレン水をドレン水飛散防止部材に伝わらせて下方に流れさせることができる。このため、ドレン水が加熱用気体の流れの作用によって排気口側に飛散し難くなる。その結果、多くのドレン水が排気口を通過してケースの外部にさらに飛散して排気口周辺部を汚染させるといった不具合を生じないようにすることが可能である。
第2に、ドレン水飛散防止部材には、通気用開口部が設けられているため、このドレン水飛散防止部材を排気口に対向させて大きなサイズで設けたとしても、排気抵抗が大きくならないようにすることが可能である。伝熱管の外周面に発生付着したドレン水は、ドレン水飛散防止部材を伝って下方に流れていくため、通気用開口部を比較的大きな開口サイズに形成したとしても、この通気用開口部を多くのドレン水が通過して排気口側に飛散しないようにすることが可能である。このようなことから、加熱用気体の流れを円滑なものとし、排気抵抗を小さくし、騒音の低減などを図ることも可能である。
第3に、ドレン水飛散防止部材は、複数の通気用開口部とドレン水ガイド部とが合理的に設けられたものとなる。通気性確保と、ドレン水飛散防止との双方の性能を高める上で好ましいものとなる。
することが可能である。
ン水を、凹状部によって受けさせ、かつ凹状部を利用してドレン水排出口に円滑に導いて外部に排出することができる。
図3を参照して温水装置WHの構成を先に説明する。この温水装置WHは、給湯装置であり、ファン10、このファン10から燃焼用空気の供給を受けるバーナ11、このバーナ11によって発生された燃焼ガスから顕熱を回収して湯水を加熱する熱交換器12(1次熱交換器)、および熱交換器HEを備えている。熱交換器HEは、潜熱回収用の2次熱交換器であり、より具体的には、熱交換器12によって顕熱回収がなされた後の燃焼ガスから潜熱をさらに回収することによって、湯水を加熱するものである。燃焼ガスは、本発明でいう加熱用気体の一例に相当する。
に入水した湯水が複数の伝熱管3,3Aを通過する過程において、これらの湯水はケース2内に供給された燃焼ガスにより加熱され、かつその後に出湯用のヘッダ6b,6dに至る。
傾斜片部41cは、管体部30(30d)の下方に位置しており、その一部は、管体部30の下面部近辺に接触または接近している。このため、前記した隙間進入部41bと同様に、管体部30(30d)の下面部近辺に存在するドレン水が大きなサイズの水滴に成長することを妨げ、このドレン水をこの傾斜片部41cに伝わらせて下方に流れさせることが可能である。
果たす。この補助部材5は、正面視半円状の前側および後側の起立壁部51,52、ならびにこの補助部材5を前壁部20aに取付けるための左右一対のブラケット片部53a,53bを有している。前側および後側の起立壁部51,52の下端部には、切欠き凹部54が設けられているが、これは排気口22内に雨水などが進入した場合に、この雨水をドレン水排出口27側に導くための部位である。
レン水の処理を適切に行なうことが可能である。
上述の実施形態においては、熱交換器HEが、1つのケース2内に2系統の伝熱管3,3Aが収容された1缶2水路方式とされているが、本発明はこれに限らず、たとえば1缶1水路方式とすることもできることは言う迄もない。
伝熱管は、蛇行管を用いたものに限らず、たとえば平面視円形状、楕円状、または長円状などの螺旋管、あるいは直状管などを用いた構成とすることもできる。
本発明に係る温水装置は、一般給湯用、風呂給湯用、暖房給湯用の他、融雪用なども含み、熱交換器を利用して加熱用気体から熱回収を行なうことによって温水を生成する装置全般を含む。加熱用気体は、燃焼ガスに代えて、たとえば高温の排ガスなどとすることもできる。
本発明でいう「ケースの前壁部」は、熱交換器のケース自体の前壁部であり、熱交換器を温水装置に組み付けた場合において、ケースの前壁部は、必ずしも温水装置の前側に位置している必要はない。
WH 温水装置
2 ケース
20a 前壁部
20d 底壁部
20e 下向き延設部
22 排気口
22A 排気筒部
27 ドレン水排出口
28 凹状部
28a 底部(凹状部の)
3 伝熱管
30 管体部(伝熱管の)
4 ドレン水飛散防止部材
40 通気用開口部(ドレン水飛散防止部材の)
41 ドレン水ガイド部(ドレン水飛散防止部材の)
41a 起立部
41b 隙間進入部
42a,42b 係合部(ドレン水飛散防止部材の)
5 補助部材
52 後側の起立壁部(起立壁部)
Claims (8)
- 略水平方向に延びて上下高さ方向に並ぶ複数の管体部を有する伝熱管と、
この伝熱管を収容し、かつ内部に供給される加熱用気体が前記伝熱管の配置領域を前方に向けて通過してから前壁部に設けられている排気口から外部に排出されるように構成されたケースと、
前記伝熱管の表面に発生付着したドレン水が前記排気口に向けて飛散することを防止するためのドレン水飛散防止手段と、
を備えている、熱交換器であって、
前記ドレン水飛散防止手段として、前記複数の管体部に取付けられたドレン水飛散防止部材を備えており、
このドレン水飛散防止部材は、
前記加熱用気体を通過可能とする通気用開口部と、
前記複数の管体部のそれぞれの外周面下部付近に存在するドレン水をこのドレン水飛散防止部材に伝わせて下方に流れさせることが可能なドレン水ガイド部と、
を備えており、
前記ドレン水飛散防止部材は、前記通気用開口部として、上下高さ方向に延び、かつ前記複数の管体部の長手方向に間隔を隔てた配置の複数の通気用開口部が設けられたプレート状であり、
前記複数の通気用開口部の相互間領域が、前記ドレン水ガイド部とされていることを特徴とする、熱交換器。 - 略水平方向に延びて上下高さ方向に並ぶ複数の管体部を有する伝熱管と、
この伝熱管を収容し、かつ内部に供給される加熱用気体が前記伝熱管の配置領域を前方に向けて通過してから前壁部に設けられている排気口から外部に排出されるように構成されたケースと、
前記伝熱管の表面に発生付着したドレン水が前記排気口に向けて飛散することを防止するためのドレン水飛散防止手段と、
を備えている、熱交換器であって、
前記ドレン水飛散防止手段として、前記複数の管体部に取付けられたドレン水飛散防止部材を備えており、
このドレン水飛散防止部材は、
前記加熱用気体を通過可能とする通気用開口部と、
前記複数の管体部のそれぞれの外周面下部付近に存在するドレン水をこのドレン水飛散防止部材に伝わせて下方に流れさせることが可能なドレン水ガイド部と、
を備えており、
前記ケースには、前記前壁部の前面部からその前方に突出し、かつ内部が前記排気口である排気筒部が具備されており、
前記ケースの前記前壁部には、前記ケースの底壁部の前端部よりも下方に延びた下向き延設部が設けられており、
前記排気筒部の下部寄り領域は、前記下向き延設部に繋がり、かつ前記ケースの底壁部の前端部よりも下方に突出しており、
前記排気筒部の下部寄り領域内に配された補助部材を、さらに備えており、
この補助部材には、前記下向き延設部に対向して上下高さ方向に起立し、かつ前記ケースの底壁部の前端部よりも高さが高くされた起立壁部が具備されていることを特徴とする、熱交換器。 - 請求項2に記載の熱交換器であって、
前記起立壁部は、下部側ほど前側に位置するように傾斜した傾斜部を有している、熱交換器。 - 請求項2または3に記載の熱交換器であって、
前記下向き延設部には、前記ケースの前記底壁部の前端部からその前側下方に流れ落ちたドレン水を受けることが可能な凹状部が形成されており、
この凹状部の底部は、前記ケースの横幅方向両端部から中央部に進むにしたがって高さが低くなるように傾斜しており、
前記凹状部の底部の最下端部近辺にドレン水排出口が設けられている、熱交換器。 - 請求項1ないし4のいずれか記載の熱交換器であって、
前記ドレン水飛散防止部材は、前記複数の管体部として、前記伝熱管の加熱用気体流れ方向最下流に位置する複数の管体部に取付けられ、かつ前記排気口に対向している、熱交換器。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の熱交換器であって、
前記ドレン水飛散防止部材の上下両端部には、前記複数の管体部をその上下両側から挟み込むようにして前記複数の管体部に係合する係合部が設けられている、熱交換器。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の熱交換器であって、
前記ドレン水ガイド部は、前記複数の管体部のそれぞれの前面部に接触または接近した配置で上下高さ方向に起立する複数の起立部と、これら複数の起立部に繋がり、かつ前記複数の管体部の下面部近辺に接触または接近するように前記複数の管体部の相互間の隙間に進入する隙間進入部と、を備えている、熱交換器。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の熱交換器を備えていることを特徴とする、温水装置。
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JP2019081102A JP7324396B2 (ja) | 2019-04-22 | 2019-04-22 | 熱交換器およびこれを備えた温水装置 |
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JP2020176802A JP2020176802A (ja) | 2020-10-29 |
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JP2011179704A (ja) | 2010-02-26 | 2011-09-15 | Noritz Corp | 排気トップと熱交換器との組み合わせ構造およびこの構造を備えた温水装置 |
JP2014126221A (ja) | 2012-12-25 | 2014-07-07 | Housetec Inc | 燃焼機器 |
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