JP5818071B2 - 給湯装置 - Google Patents
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Description
一方、1次熱交換器の伝熱管の列が燃焼ガス進行方向に複数段に設けられている場合、バーナに最も近い1段目の伝熱管付近の燃焼ガス温度と比較して、2段目の伝熱管付近の燃焼ガス温度は、相当に低くなる。本件発明者らは、1段目の伝熱管付近の燃焼ガス温度が、1500℃である場合に、2段目の伝熱管付近の燃焼ガス温度が、500℃程度またはそれ以下の温度まで低下する現象が生じることを確認している。1次熱交換器において、前記したような温度分布を生じたのでは、たとえばバーナの燃焼火力が小さくなった場合に、2段目あるいは3段目の伝熱管付近においてドレインが発生し易い。
1次熱交換器の伝熱管が銅製である場合、その表面に強酸性のドレインが発生したのでは、この伝熱管が腐食し易くなる。また、伝熱管のフィンの隙間がドレインによって塞がれると、排気抵抗が増大する不利も招いてしまう。したがって、このようなことを好適に解消することが望まれる。
なお、1次熱交換器の伝熱管を単段に設けたことによって、給湯装置の熱交換効率が大幅に低下することが懸念されるものの、そのような不具合は適切に回避可能である。すなわち、伝熱管を複数段に設けていた従来の1次熱交換器では、1段目の伝熱管による熱回収効率と比較すると、2段目あるいは3段目の伝熱管による熱回収効率は相当に低い。したがって、そのような2段目、3段目の伝熱管を有しない構造した場合であっても、熱回収量があまり大きく減少しないようにすることが可能であり、また直状管体部の配列ピッチを小さくしてその本数を増やすなどして、従来と同等程度の熱回収量を適切に確保することができる。さらには、仮に、1次熱交換器による熱回収量が従来よりも減少したとしても、その減少分は、2次熱交換器によって補うことが可能であり、給湯装置全体としては、従来と同様な高効率性を維持することが可能である。
化を図りつつ、互いに独立した2系統の給湯動作(たとえば、一般給湯と、風呂給湯もしくは暖房用給湯など)を適切に行なわせることができる。
の付近を適切に流れる。したがって、前記温度センサは、仕切部材の付近を流れる燃焼ガスの温度を的確に検出し得るものとなり、缶体内の異常高温検出の的確化も図られる。また、温度センサは、仕切部材内に設けられているために、保護が図られ、さらには温度センサ専用のブラケットも不要である。
を備えたフィン付きチューブとして構成され、これら第1および第2の伝熱管T1,T2自体が銅製であるとともに、フィン10a,10bも銅製である。
の第3および第4の伝熱管T3,T4が収容され、かつそれらの間が仕切板74を介して仕切られた構成である。第3および第4の伝熱管T3,T4、ならびにケース7は、潜熱回収に伴って発生する強酸性のドレインに対する耐食性を有すべくその材質はたとえばステンレスである。図7に示すように、複数の第3の伝熱管T3は、サイズが相違する螺旋状管体として形成されて、重ね巻き状に配列されており、それらの上下両端部は、ケース7の外部に引き出されて通水用のヘッダ75a,75bと連結されている。複数の第4の伝熱管T4も、その基本的な形態は第3の伝熱管T3と同様であり、重ね巻き状に配列された螺旋状管体として形成され、かつその上下両端部には、通水用のヘッダ75c,75dが連結されている。
、銅製であるために、強酸性のドレインが多く発生することは耐食性の点で余り好ましいものではないが、本実施形態では、そのような不具合を解消することが可能である。また、ドレインがフィン10a,10bの隙間を塞ぐことによって排気抵抗が大きくなるといった不具合も防止または抑制することができる。さらに、第1および第2の伝熱管T1,T2が単段であれば、1次熱交換器HE1が薄型化し、給湯装置WH1全体の小型化、ならびに製造コストの低減を図ることもできる。
、本実施形態では、1次熱交換器HE1において、仮に、ドレインが発生する場合には、缶体6の壁部60c,60dに近い領域に最初にドレインが発生し、その後徐々に仕切部材3に向けてドレイン発生領域が広がっていくこととなる。したがって、図5の矢印N3,N4に示すように、燃焼ガスは仕切部材3,52の近傍付近を通過する状態を維持することとなり、温度センサS1によってその温度を適切に検出することができる利点が得られる。
かつ伝熱管の材質が、1次熱交換器の伝熱管よりも耐酸性に優れたものとされていればよい。2次熱交換器の伝熱管は、ステンレス製のものに代えて、たとえば銅パイプなどの外面に耐酸性を有するコーティング層が形成されたものとすることもできる。
HE1 1次熱交換器
HE2 2次熱交換器
T1 第1の伝熱管(1次熱交換器の伝熱管)
T2 第2の伝熱管(1次熱交換器の伝熱管)
T3 第3の伝熱管(2次熱交換器の伝熱管)
T4 第4の伝熱管(2次熱交換器の伝熱管)
A1,A2 第1および第2の燃焼領域
S1 温度センサ
3 仕切部材
5 バーナ
6 缶体(1次熱交換器の)
10a,10b フィン
11a,11b 直状管体部
12a,12b 連結用管体部
15a,15b 入水口
16a,16b 出湯口
60a〜60b 壁部(缶体の)
Claims (2)
- 燃料の燃焼動作を個別に制御可能な第1および第2の燃焼領域が幅方向に並んで設けられているバーナと、
銅製の複数のフィン付きチューブとして構成された第1および第2の伝熱管、ならびにこれら第1および第2の伝熱管を収容する缶体を有しており、前記第1および第2の伝熱管は、前記第1および第2の燃焼領域において発生された燃焼ガスから熱回収を行なうことが可能に前記第1および第2の燃焼領域に対応して前記幅方向に並んだ配置に設けられている1次熱交換器と、
前記第1および第2の伝熱管よりも耐酸性に優れた材質からなり、かつ前記第1および第2の伝熱管を利用して熱回収がなされた燃焼ガスからさらに熱回収を行なうことが可能な第3および第4の伝熱管を有する2次熱交換器と、
を備えている、給湯装置であって、
前記第1および第2の伝熱管のそれぞれは、複数の直状管体部が略平行に並んで前記燃焼ガスの進行方向と交差する方向に列をなし、かつ前記複数の直状管体部の端部どうしが連結用管体部を介して繋がった蛇行状に形成され、
前記1次熱交換器は、前記蛇行状に形成された第1および第2の伝熱管が前記燃焼ガスの進行方向において単段に設けられて、この単段に設けられた伝熱管よりも燃焼ガス進行方向の上流側および下流側に他の伝熱管が存在しない構成とされており、
前記第1および第2の伝熱管にそれぞれ設けられている複数のフィンは、前記缶体の幅方向に延びたプレート状であって、これら複数のフィンのうち、前記缶体の幅方向両端寄りの一端部は、前記缶体の幅方向両端の壁部に接合されている一方、前記複数のフィンの他端部は、前記缶体には接合されておらず、これらの他端部どうしの間に形成された隙間には、前記第1および第2の伝熱管どうしの間を仕切る仕切部材が挿入され、かつこの仕切部材は、前記複数のフィンが温度変化に伴って膨張または収縮したときに、この変形に対応して弾性変形可能とされており、
前記第1および第2の伝熱管のうち、前記缶体の幅方向の両端寄り部分の温度が、前記缶体の幅方向中央寄り部分の温度よりも低くなるように、前記第1および第2の伝熱管のそれぞれへの入水は、前記缶体の幅方向の両端寄り部分から行なわれ、かつ前記第1および第2の伝熱管内を通過して加熱された湯水の出湯は、前記缶体の幅方向中央寄り部分から行なわれるように構成されていることを特徴とする、給湯装置。 - 請求項1に記載の給湯装置であって、
前記仕切部材、または前記バーナから前記第1および第2の伝熱管のそれぞれに向かう燃焼ガスの進行領域を仕切るように前記仕切部材とは別に設けられた追加の仕切部材の内部には、前記1次熱交換器の缶体内が所定の高温になったときに、その旨を検出するための温度センサが収容されている、給湯装置。
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