WO2006064821A1

WO2006064821A1 - 改質粉体及びそれを用いた化粧料

Info

Publication number: WO2006064821A1
Application number: PCT/JP2005/022900
Authority: WO
Inventors: Koji Abe; Hidefumi Araki; Shuji Nishihama; Tetsuya Kanemaru
Original assignee: Shiseido Co., Ltd.
Priority date: 2004-12-13
Filing date: 2005-12-13
Publication date: 2006-06-22
Also published as: JPWO2006064821A1; EP1832272B1; ES2592304T3; US8168227B2; JP4980071B2; TWI374033B; KR20070101205A; TW200637580A; EP1832272B8; US20070253989A1; HK1115309A1; EP1832272A1; KR101224339B1; CN101076313A; EP1832272A4; CN101076313B

Abstract

　基粉体を疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤により被覆して得られること特徴とする改質粉体を提供する。　前記粉体において、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量は、基粉体の自重に対してそれぞれ３～９０質量％、０．５～１０質量％であることが好適である。　前記粉体において、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量は、重量比で１：１～９：１であることが好適である。　また、前記改質粉体、及び基粉体が紫外線散乱効果を有する前記改質粉体を含むことを特徴とする化粧料を提供する。　前記化粧料において、改質粉体の配合量が０．５～１００質量％であることが好ましい。　また、基粉体が紫外線散乱効果を有する前記粉体を含むことを特徴とする日焼け止め化粧料を提供する。　前記日焼け止め化粧料において、基粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化クロム、及びタングステン酸からなる群より選択される一種又は二種以上であることが好適である。　前記日焼け止め化粧料において、改質粉体の配合量が１～４０質量％であることが好適である。

Description

明細書

改質粉体及びそれを用いた化粧料

関連出願

[0001] 本出願は、 2004年 12月 13曰付け出願の曰本国特許出願 2004— 360124号、および 2004年 12月 13日付け出願の日本国特許出願 2004— 360125号の優先権を主張しており、ここに折り込まれるものである。

技術分野

[0002] 本発明は耐水性、洗浄性及び紫外線防御効果に優れた改質粉体及びそれを用いた化粧料、特に無機系の紫外線散乱剤を含む日焼け止め化粧料に関する。

背景技術

[0003] 従来、化粧料に粉体を配合することにより、肌を彩色したり、シミ、ソバカス等を隠蔽したり、紫外線から肌を保護する等の機能を付与している。近年では、化粧持ちを向上させる目的で、表面が疎水化処理された粉体が頻繁に用いられている（特開平 08 一 208425号公報、特開平 08— 059448号公報参照）。

また、太陽光に含まれる紫外線のうち、 290〜320nmの中波長紫外線が紅斑や水泡の形成、メラニン形成亢進、色素沈着等を引き起こすことが知られている。

さらに、 320〜400nmの長波長紫外線は、照射直後に皮膚を黒化させる即時黒化作用を有し、そのエネルギーが真皮にまで達するため、血管壁や結合組織中の弾性繊維にも影響を及ぼすとされる。これらの中〜長波長紫外線の作用は、皮膚の老化を促進し、しみ、そばかす、しわ、更には皮膚癌の一因となると考えられている。特に、このような紫外線力皮膚を保護するため、紫外線散乱剤として二酸化チタンゃ酸化亜鉛等が粉体に利用されてきた。近年では、耐水性を高めるために、表面が疎水化処理された紫外線散乱剤が頻繁に用いられてレ、る。

例えば、表面が金属石鹼処理された微粒子二酸化チタンを配合した日焼け止め化粧料も公知である（特開平 08— 208425号公報参照）。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題 [0004] し力しながら、表面が疎水化された粉体を配合した化粧料は、化粧持ちが良いばかりに、洗浄後も化粧料が肌に残ってしまうことがあった。

特に、表面が疎水化処理された粉体を紫外線散乱剤として用いた日焼け止め化粧料は、耐水性が良いばかりに通常の洗浄剤では落としにくぐ専用のクレンジング剤を使用することが推奨されている。そのため、このような日焼け止め化粧料は、日常使いには不向きであるという印象を消費者に与えることがあった。

本発明の目的は、優れた耐水性を有し、且つ通常の洗浄料にて落としやすぐ紫外線防御効果をもつ新規の粉体、及びこれを用いた化粧料、特に紫外線散乱剤を含む日焼け止め化粧料を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0005] 上記事情を鑑み、本発明者等は鋭意検討の結果、粉体表面を疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤で被覆することにより、耐水性と洗浄性とが両立した粉体が得られ、組成物中で紫外線防御効果も向上することを見出した。

すなわち、本発明の改質粉体は、基粉体の表面を疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤により被覆して得られることを特徴とする改質粉体である。

前記改質粉体において、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量は、基粉体の自重に対してそれぞれ 3〜90質量％、 0. 5〜： 10質量％であることが好適である。

また、前記改質粉体において、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量は、質量比で 1：：!〜 9 : 1であることが好適である。

[0006] そして、本発明者等は、前記改質粉体あるいは前記改質粉体を用いた紫外線散乱剤を配合することにより、耐水性と洗浄性とが両立し、紫外線防御効果の高い化粧料が得られることを見出した。

すなわち、本発明の化粧料において、前記改質粉体の基粉体が紫外線散乱効果を有することが好適である。

また、本発明の化粧料は、前記改質粉体を含むことを特徴とする。

また、本発明の化粧料において、改質粉体の配合量が 0. 5〜： 100質量％であることが好適である。さらに、本発明者等は、前記改質粉体を用いた紫外線散乱剤を配合することにより、耐水性と洗浄性とが両立した、紫外線防御効果の高い日焼け止め化粧料が得られることを見出した。

すなわち、本発明の日焼け止め化粧料は、前記改質粉体の基粉体が紫外線散乱効果を有することを特徴とする。

また、前記日焼け止め化粧料において、紫外線散乱効果を有する基粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化クロム、及びタングステン酸からなる群より選択される一種又は二種以上であることが好適である。

また、前記日焼け止め化粧料において、改質粉体の配合量が:!〜 40質量％であることが好適である。

発明の効果

[0007] 本発明の改質粉体は、基粉体表面を疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤で被覆することにより、耐水性と洗浄性に優れたものとなる。

また、このような改質粉体を配合することにより、耐水性と洗浄性を両立した化粧料を得ること力できる。

特に、このような改質粉体を紫外線散乱剤として用いることにより、耐水性が良く且つ通常の洗浄料で落とすことのできる日焼け止め化粧料を得ることができる。

また、本発明の改質粉体及び化粧料は、紫外線防御効果にも優れたものとなる。図面の簡単な説明

[0008] [図 1]本発明における試験例 11、 12の化粧料の吸光度を示した図である。

[図 2]本発明における試験例 1、 5の化粧料の吸光度を示した図である。

発明を実施するための最良の形態

[0009] 以下、本発明の実施の形態について詳述する。

本発明は基粉体を疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤で被覆することを特徴としている。

まず、本発明において用いることができる基粉体、疎水化処理剤、カチオン性界面活性剤について以下に詳述する。 [0010] <基粉体 >

本発明において、改質される基粉体としては、化粧品一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず用レ、ることができる。具体的には、酸化チタン、黒酸化チタン、コンジヨウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジノレコニゥム、炭酸マグネシゥム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケィ酸アルミユウム、ケィ酸マグネシウム、ケィ酸ァノレミニゥムマグネシウム、マイ力、合成マイ力、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、ォキシ塩ィ匕ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタタリレート、アクリロニトリル一メタタリル酸共重合体パウダー、塩ィヒビニリデンーメタクリル酸共重合体パウダー、ポリェチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマ一パウダー、ポリメチルシルセスキォキサンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、 N—ァシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。

[0011] 本発明の化粧料、特に日焼け止め化粧料に用いる基粉体としては、紫外線散乱作用を有し、化粧品一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず用いることができる。

具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化ジルコニゥム、酸化クロム、及びタングステン酸等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。これらの中でも、特に酸化チタン又は酸化亜鉛が好ましい。

[0012] <疎水化処理剤 > 疎水化処理剤としては、特に限定されず、通常公知の疎水化処理剤を用いることができる。具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン、メチルフエ二ルポリシロキサン等のシリコーン化合物；パーフルォロアルキル基含有ェステル、パーフルォロポリエーテル、パーフルォロアルキル基を有する重合体等のフッ素化合物；流動パラフィン、スクヮラン、ワセリン、ラノリン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等の油剤；ラウリン酸、ステアリン酸アルミニウム等の金属石鹼；イソプロピルトリイソステアロイルチタネート等の有機チタネート化合物；パーフルォロアルキルシラン、ォクチルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。

くカチオン性界面活性剤 >

カチオン性界面活性剤としては、塩化ステアリルトリメチルアンモニゥム、塩化へキサデシルトリメチルアンモニゥム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニゥム、塩化ラウリノレトリメチルアンモニゥム、 C12モノヒドロキシアルキルエーテルカチオン、ジヒドロキシアルキルエーテルカチオン、ジヒドロキシアルキルエーテルカチオン、ヤシ油ジアミドプロピルカチオン、ヤシ油ジカルボキシェチルカチオン、 C16ジカルボキシェチルカチオン、 C18ジカルボキシェチルカチオン、 POP(15)ジェチルメチルカチオン、 POP(2 5)ジェチルメチルカチオン、 POP(40)ジェチルメチルカチオン、 C12ジアミドプロピルメチノレアミン、 C14ジアミドプロピルメチルァミン、 C16ジアミドプロピルメチルァミン、 C18 ジアミドプロピルメチルァミン、 isoC 18ジアミドプロピルメチルァミン、ジ C 18プロピルジメチルカチオン、ヒドロキシプロピル-ビス-ラウリルカチオン、ヒドロキシプロピル-ビス- ステアリルカチオン、ヒドロキシプロピル-ビス-ラウリルアミドカチオン、ヒドロキシプロピノレ-ビス -ステアリルアミドカチオン、 C18モノヒドロキシアルキルエーテルカチオン、ビス -C18ヒドロキシアルキルエーテルカチオン、 C22トリメチルアンモニゥムブロマイド、 C22プロピルジメチルァミン、クオタニゥム -91、 C22トリメチルアンモニゥムメトサルフエート、ジココイルアミドエチルェチルヒドロキシカチオン、ジ C18アミドエチルェチルヒドロキシカチオン、ジ C16アミドエチルェチルヒドロキシカチオン、ジ C18ジメチルアンモニゥム塩、 C 18ジメチルベンジルアンモニゥム塩、パーフルォロトリメチルアンモニゥム塩、ジァシルアミドエチルェチルヒドロキシカチオンが挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。

特に好ましいカチオン性界面活性剤は、ジステアリルジメチルアンモニゥム塩、ジへシルジメチルアンモニゥム塩、塩化ステアリルトリメチルアンモニゥム、塩化へキサデシルトリメチルアンモニゥム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニゥム、塩化ドデシルトリメチルアンモニゥムであり、特にジアルキルタイプのものが粉末の耐水性と洗浄性のバランスの点におレ、てより好ましレ、。

[0014] 本発明におレ、て、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量は、基粉体の自重に対してそれぞれ 3〜90質量％、 0. 5〜： 10質量％であることが好ましい。

また、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量は、質量比で 1：：!〜 9 : 1であることが好ましい。カチオン性界面活性剤の比率が上述の範囲よりも多いと耐水性が悪くなることがあり、少ないと洗浄性が悪くなることがある。

[0015] 次に、本発明の製造方法について詳述する。

本発明の改質粉体の製造方法としては、以下の方法が例示されるがこれに限定されない。

溶媒中に、粉体に対して各種疎水化処理剤を 3〜90質量％、カチオン性界面活性剤を 0. 5〜： 10質量％加え溶解する。その後、基粉体を加え 1時間室温で攪拌する。攪拌終了後、溶媒除去、乾燥、粉碎を行い、目的とする改質粉体を得る。

なお溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等各種疎水化処理剤ゃカチオン性界面活性剤が溶解するものを用いることができる力特にイソプロピルアルコールが好ましい。

[0016] また、本発明の改質粉体は、市販の疎水化処理粉体をカチオン性界面活性剤にて処理することによつても製造できる。

使用できる疎水化処理粉体としては、ステアリン酸アルミニウム等で処理された金属石鹼処理粉体 (酸化チタン MT—100TV™等）、シクロデキストリン—脂肪酸エステル等で処理された脂肪酸—デキストリン処理粉体 (wsx_トランスパロ ^TM等）、 N— ラウロイノレ _ L—リジン等で処理されたアミノ酸処理粉体 (LL5 - ST (HS)™等）、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン *ジメチルポリシロキサン共重合体、ジメチルポリシロキサン、シリカ +ジメチルポリシロキサン等で処理されたシリコーン処理粉体（SS— Activox80™等）、パーフルォロアルキルリン酸等で処理されたフッ素処理粉体 (PF^TM等）、ォクチルトリエトキシシラン等で処理されたシランカップリング剤処理粉体 (OTS™等）が挙げられる。この中で、特に好ましレヽ処理粉体として、ォクチルトリエトキシシラン等で処理されたシランカップリング剤処理粉体 (OTS™等）等が挙げられる。

[0017] 本発明にかかる化粧料へ配合する改質粉体は組成物に対して 0. 5〜： 100質量％であることが好ましい。

本発明にかかる化粧料においては、上記改質粉体の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に用いられる水、油分、粉体 (未処理)、界面活性剤、フッ素化合物、樹脂、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、 pH調整剤等の成分を配合することができる。

本発明に力かる化粧料の形態は、特に限定されるものではないが、例えば、ファンデーシヨン、白粉、口紅、アイシャドウ、チーク、マスカラ、アイライナー等のメイクアップ化粧料や、下地クリーム、ヘアクリーム等が挙げられる。

[0018] 特に、本発明にかかる日焼け止め化粧料へ配合する改質粉体は組成物に対して 1 〜40質量％であることが好ましい。配合量が 1質量％未満であると、紫外線防御効果が得られないことがあり、 40質量％を超えると製剤処方上好ましくない。

また、本発明にかかる日焼け止め化粧料は、さらに有機系の紫外線吸収剤を含むことが好ましい。

紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤（例えば、パラアミノ安息香酸 (以下、 PABAと略す)、 PABAモノグリセリンエステル、 N，N_ジプロポキシ PABA ェチルエステル、 Ν,Ν-ジェトキシ PABAェチルエステル、 Ν,Ν-ジメチル PABAェチルエステル、 Ν,Ν-ジメチル PABAブチルエステル、 Ν,Ν-ジメチル PABAェチルエステル等）；アントラニル酸系紫外線吸収剤（例えば、ホモメンチル -N-ァセチルアントラニレート等）；サリチル酸系紫外線吸収剤（例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、ォクチルサリシレート、フエニルサリシレート、ベンジルサリシレート、 p-イソプロパノールフエニルサリシレート等）；桂皮酸系紫外線吸収剤 (例えば、ォクチルメトキシシンナメート、ェチル -4-イソプロピルシンナメート、メチノレ- 2,5-ジイソプロピルシンナメート、ェチル -2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル -2,4 -ジイソプロピルシンナメート、プロピル- P-メトキシシンナメート、イソプロピル- P-メトキシシンナメート、イソァミル- p -メトキシシンナメート、ォクチル -p-メトキシシンナメート (2 -ェチルへキシル _p -メトキシシンナメート）、 2_エトキシェチル -p-メトキシシンナメート、シクロへキシル -p-メトキシシンナメート、ェチル-ひ-シァノ _ -フエニルシンナメート、 2 -ェチルへキシル-ひ-シァノ - -フエニルシンナメート、グリセリルモノ- 2-ェチルへキサノィル-ジパラメトキシシンナメート等）；ベンゾフヱノン系紫外線吸収剤（例えば、 2，4 -ジヒドロキシベンゾフエノン、 2,2'-ジヒドロキシ -4-メトキシベンゾフエノン、 2,2'- ジヒドロキシ -4，4'-ジメトキシベンゾフエノン、 2,2，，4，4'-テトラヒドロキシベンゾフエノン、 2-ヒドロキシ- 4_メトキシベンゾフエノン、 2-ヒドロキシ -4-メトキシ _4，_メチルベンゾフェノン、 2-ヒドロキシ -4-メトキシベンゾフエノン -5-スルホン酸塩、 4-フエニルベンゾフェノン、 2-ェチルへキシル -4'-フエエル-ベンゾフヱノン- 2-カルボキシレート、 2-ヒドロキシ -4-n-オタトキシベンゾフエノン、 4-ヒドロキシ -3-カルボキシベンゾフエノン等）；3- (4'-メチルベンジリデン) -d,卜カンファー、 3-ベンジリデン -d,卜カンファー； 2-フエニル -5-メチルベンゾキサゾール； 2, 2'-ヒドロキシ -5-メチルフエニルベンゾトリアゾール； 2- (2'-ヒドロキシ _5'-t-ォクチルフエニル）ベンゾトリアゾール；2-(2'-ヒドロキシ -5'-メチノレフエニルベンゾトリアゾール；ジベンザラジン；ジァニソィルメタン； 4-メトキシ _4'-t- ブチルジベンゾィルメタン； 5-(3, 3-ジメチル -2-ノルボル二リデン )-3-ペンタン- 2-オン、ジモルホリノピリダジノン等が挙げられる。

また、本発明にかかる日焼け止め化粧料には、上記した構成成分の他に本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば、他の粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、シリコーン、ァニオン界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機ァミン、高分子ェマルジヨン、 pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて常法により製造すること力 Sできる。

[0020] 本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述する力本発明はこれにより何ら限定されるものではない。配合量は特記しない限り、その成分が配合される系に対する質量％で示す。

実施例 1

[0021] 初めに本発明における試験方法について説明する。

<洗浄性試験方法 >

サンプノレ 0. lmLを前腕内側部の 10cm X 5cmの範囲に塗布し (2 /i L/cm2)、 15 分間乾燥させ、塗布部分（直径 2cmの範囲）のサンプノレを、アセトン 5mLを用いて抽出する（洗浄前)。その後、市販ボディーソープ 2mLを十分に泡立て、サンプル塗布部を 5回なでるように洗浄した後、水で洗い流し乾燥させ、塗布部分 (先程とは別の直径 2cmの範囲）のサンプルをアセトン 5mLを用いて抽出する（洗浄後）。

洗浄前後のアセトン溶液について、 ICP (誘導結合プラズマ質量分析計）を用いて無機粉末量の定量を行い、洗浄前のアセトン溶液に対して洗浄後のアセトン溶液中に無機粉末がどれだけ残存しているかを試験する。

A：残存量 20%未満

B :残存量 20%以上 30%未満

C：残存量 30%以上 40未満

D :残存量 40%以上

[0022] <耐水性試験方法 >

サンプノレ 0. lmLを前腕内側部の 10cm X 5cmの範囲に塗布し (2 z LZcm²)、 15 分間乾燥させる。

塗布部分（直径 2cmの範囲）のサンプルを、アセトン 5mLを用いて抽出する（洗浄前）。

前腕内側部を流水中に 15分間当てた後、塗布部分 (先程とは別の直径 2cmの範囲）のサンプルをアセトン 5mLを用いて抽出する（洗浄後）。

洗浄前後のアセトン溶液について、 325nmの吸光度を比較し、洗浄前のアセトン溶液に対して、洗浄後のアセトン溶液中にサンプルがどれだけ残存しているかを試験する。

評価基準は以下の通りである。

A : 85%以上残存

B : 75%以上 85%未満残存

C： 65 %以上 75 %未満残存

D : 65%未満残存

[0023] ぐ紫外線防御効果 >

専門パネル 20人により、晴天の日に試料を使用してもらい、紫外線防御効果を評価する（前腕内側部に 2 μ LZcm²のサンプルを塗布し、 15分間乾燥させる）。評価基準は以下の通りである。

A: 20人中 16人以上が、紫外線防御効果が良好と回答

B : 20人中 12〜： 15人が、紫外線防御効果が良好と回答

C : 20人中 6〜： 11人が、紫外線防御効果が良好と回答

D : 20人中 5人以下が、紫外線防御効果が良好と回答

[0024] 次に、試験に用いた粉体の製造方法について説明する。

<試験例 1：シラン力ップリング剤処理 +力チオン処理 >

イソプロピルアルコール 200mLにォクチルトリエトキシシラン 6g、及びジ C18ジメチルアンモニゥム塩 2gを加え溶解した。その後、酸化亜鉛 100gをカ卩ぇ 1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥 (70°C、一昼夜)し、粉砕を行った。

<試験例 2：フッ素処理 +カチオン処理 >

イソプロピルアルコール 300mLにパーフルォロアルキルリン酸 7g、及び塩化テトラデシルトリメチルアンモニゥム 3gを加え溶解した。その後、二酸化チタン 150gを加え 1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥 (70°C、一昼夜)し、粉砕を行った。

<試験例 3：金属石鹼処理 +力チオン処理 >

イソプロピノレアノレコーノレ 400mLにステアリン酸 20g、及び塩化ステアリルトリメチルアンモニゥム 2gを加え溶解した。その後、酸化亜鉛 200gをカ卩ぇ 1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥 (70°C、一昼夜)し、粉砕を行った。 <試験例 4：シリコーン処理 +力チオン処理 >

イソプロピルアルコール 300mLにジメチルポリシロキサン 12mL、シリカ 30g、及び塩化へキサデシノレトリメチルアンモニゥム 6gを加え溶解した。その後、二酸化チタン 1 50gをカ卩ぇ 1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥（70°C、一昼夜)し、粉砕を行った

[0025] <試験例 5：シラン力ップリング剤処理 >

ジ C18ジメチルアンモニゥム塩をカ卩えないこと以外は、試験例 1と同様にして処理を行った。

<試験例 6 :フッ素処理 >

塩化テトラデシルトリメチルアンモニゥムを加えないこと以外は、試験例 2と同様にして処理を行った。

<試験例 7：金属石鹼処理 >

塩化ステアリルトリメチルアンモニゥムを加えないこと以外は、試験例 3と同様にして処理を行った。

<試験例 8：シリコーン処理 >

塩化へキサデシルトリメチルアンモニゥムを加えないこと以外は、試験例 4と同様にして処理を行った。

<試験例 9：力チオン処理 >

イソプロピルアルコール 200mLに塩化へキサデシルトリメチルアンモニゥム 5gを加え溶解した。その後、二酸化チタン 100gを加え 1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥（70°C、一昼夜）し、粉砕を行った。

[0026] 上記試験例:!〜 9の粉体を用いて、下記処方の日焼け止め化粧料を作製し、洗浄性、耐水性及び紫外線防御効果を試験した。 (処方）（質 ¾%)

( 1 ) 各試験例の粉体 1 5

(2) ジメチルポリシロキサン 1

(3) デカメチルシクロべンタシロキサン 25

(4) 卜リメチルシロキシケィ酸 5

(5) ポリオキシエチレン · メチルポリシロキサン共重合体 2

(6) イソノナン酸イソノニル 4

(7) ジプロピレングリコール 5

(8) グリチルリチン酸ジカリウム 0. 02

(9) グルタチオン 1

(10) チ才タウリン 0. 05

(1 1) クララエキス 1

(1 2) バラベン適 S

(1 3) フエノキシエタノール適量

(14) バラメ卜キシ桂皮酸 2—ェチルへキシル 7. 5

(15) ジメチルジステアリルアンモニゥムヘクトライト 0. 5

(16) 球状ポリアクリル酸アルキル粉体 5

(1 7) ブチルェチルプロバンジオール 0. 5

(18) 精製水残余験結果は以下の表 1に示す。 (表 1)

m . 外線防御効 - 試験例 1 A A A

試験例 2 A A A

試験例 3 A A A

試験例 4 A A A

試験例 5 C A A

試験例 6 C A A

試験例 7 C A A

試験例 8 C A A

試験例 9 13 C C 試験例 5〜8のように、疎水化処理のみを行った粉体を配合した日焼け止め化粧料におレ、ては、耐水性は良レ、ものの洗浄性に劣ってレ、た。

これに対し、本発明の改質粉体である試験例：!〜 4の粉体を配合した日焼け止め化粧料においては、疎水化処理にカチオン処理を組み合わせることで、顕著に洗浄性が向上した。

また試験例 9のように、カチオン処理のみを行なった粉体を配合した日焼け止め化粧料においては、洗浄性はある程度良いものの、耐水性及び紫外線防御効果は劣つていた。

以上より、粉体表面を疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤により被覆することにより、耐水性と洗浄性とが両立した粉体が得られることが確認された。

実施例 2

さらに、カチオン性界面活性剤が確かに表面被覆されていることを確かめるために、下記処方の化粧料を作製し、洗浄性、耐水性及び紫外線防御効果を試験した。

(表 2 )

配合例 1 配合例 2 配合例 3 試験例 4の粉体 15 一 ― 試験例 8の粉体 ― 14 14 塩化へキサデシルトリメチルァンモニ .ゥム一 1 一ジメチノレポリシロキサン 1 1 1 デカメチノレシク口ペンタシロキサン 25 25 25 トリメチノレシ口キシケィ酸 5 5 5 ポリォキシェチレン ·メチルポリシ口キサン共重合体

2 2 2 オクタン酸セチル 4 4 4 ジプロピレンダリコーノレ 5 5 5 グリチルリチン酸ジカリウム 0. 02 0. 02 0. 02 グノレタチ才ン 1 1 1 チォタウリン 0. 05 0. 05 0. 05 クララエキス 1 1 1 ノラベン適量適直適量フエノキシエタノーノレ適量適篥 ¾i重パラメトキシ桂皮酸 2 -ェチルへキシル 7. 5 7. 5 7. 5 ジメチ /レジステアリノレアンモニゥムへ •クトライト 0. 5 0. 5 0. 5 球状ポリアクリル酸アルキル粉体 5 5 5 プチノレェチノレブ口パンジォ一ノレ 0. 5 0. 5 0. 5 精製水残余残余残余洗浄性 A B C 耐水性 A A A 紫線防御効果 A A A 配合例 2と配合例 3の比較により、処方中にカチオン界面活性剤を添加した場合においても、多少の洗浄性の向上は認められた。しかしながら、配合例 1と配合例 2の比較により、カチオン界面活性剤を粉体表面に被覆した方が、洗浄性の向上効果は高レ、こと力 S確認された。

このように、本発明の処理粉体においては、確かにカチオン界面活性剤が表面被覆されており、粉体表面を疎水化処理剤及ぴカチオン性界面活性剤により被覆することにより、耐水性と洗浄性とが两立した粉体が得られることが確認された。

実施例 3

また、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の好適な被覆量を確認した。下記表 3に示す試験例 10- 1〜10- 7の改質粉体を配合した化粧料を作製し、洗浄性及び耐水性を試験した。なお、各試験例の粉体は、試験例 1に製造方法に準じて製造した。粉体を配合した化粧料の処方は次に示す。

：処方）（質量⁰ /₀)

： 1 ) 各試験例の粉体 15

:2) ジメチルポリシロキサン 1

:3) デカメチノレシクロペンタシロキサン 25

:4) トリメチルシロキシケィ酸 5

：5) ポリオキシエチレン ·メチルポリシロキサン共重合体 2

：6) イソノナン酸イソノニル 4

：7) ジプロピレングリコール 5

:8) グリチルリチン酸ジカリウム 0. 02

9) ダルタチオン 1

10) チォタウリン 0. 05

11) クララエキス 1

12) パラベン適量

13) フエノキシエタノール適量

14) パラメトキシ桂皮酸 2—ェチルへキシル 7. 5

15) ジメチルジステアリルアンモニゥムヘクトライト 0. 5

16 ) 球状ポリアクリル酸アルキル粉体 5

17) プチルェチルプロパンジオール 0. 5

18) 精製水残余 . (表 3) 試験例

10-1 10-2 10-3 10-4 10-5 10-6 10-7 改質粉体の構成

(1)二酸化チタン 100g 100g lOOg lOOg lOOg lOOg -

(2)アミニゥム非含有酸化チタン - - - - - - lOOg

(3)シランカップリング剤 4.5g 90g 3g 6g 6g 120g 6g

(4)カチオン処理剤 0.5g 10g 3g 2g 12g lOg 2g

(3)：(4) 9： 1 9： 1 1： 1 3： 1 1： 2 12： 1 3： 1 洗净性 A A A A C A

件. B A A A D A A

[0032] 疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量が、粉体の自重に対してそれぞれ 3〜90質量％、 0. 5〜： 10質量％である時、耐水性と洗浄性とが両立した粉体が得られることが確認された。

また疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量が、質量比で 1：：!〜 9 : 1である時、耐水性と洗浄性とが両立した粉体が得られることが確認された。

実施例 4

[0033] さらに、基粉体としてアルミニウム非含有酸化チタンを用いた場合の、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆における効果を試験した。

まず、アルミニウム非含有酸化チタンは、下記の方法で粉体の表面にシリカを被覆させ、シリカ被覆酸化チタンとした。

<シリカ被覆酸化チタンの製造方法 >

アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン（平均粒子径：0. 02 X 0. 09 /i m) 2kgを水性スラリーにし、 60°Cに加温して、 Si〇として 100g/Lのケィ酸ナトリウム水溶液 3

3

Lを 1時間かけて添カ卩し、次いで 90°Cに昇温して 1時間熟成した。次いで 20%硫酸で pHを 5· 5になるように 30分かけて中和し、シリカで複合体の表面を被覆した。

[0034] 次に、前記の方法で得たシリカ被覆酸化チタンを、下記の処理を経てそれぞれ改質粉体とした。

<試験例 11：シリカ被覆酸化チタン/シラン力ップリング剤処理 +力チオン処理 > イソプロピルアルコール 200mLにォクチルトリエトキシシラン 6g、及び C18ジメチルアンモニゥム塩 2gを加え溶解した。その後、前述の方法で製造したシリカ被覆酸化チタン (アルミニウム非含有)を 100g加え 1時間室温で撹拌後、溶媒除去、乾燥 (70 °C、 1昼夜)し、粉碎を行った。

<試験例 12：シリカ被覆酸ィヒチタン/シランカップリング剤処理 >

ジ C 18ジメチルアンモニゥム塩をカ卩えなレ、こと以外は、試験例 11と同様にして処理を行った。

各試験例の粉体を配合し、下記処方の日焼け止め化粧料を作製した。

(処方）（質量％)

( 1 ) 各試験例の粉体 14

(2) ジメチルポリシロキサン 12

(3) イソナン酸イソノニル 3

(4) ヘプタメチルォクチルトリシロキサン 5

(5) トリオクタノイン 5

(6) セパシン酸ジ^ソプロピル 10

(7) ィソステアリン酸 0. 5

(8) トリメチルシロキシケィ酸 5

(9) ラウリル PEG— 9ポリジメチルシロキシェチノレジメチコン 1. 5

(10) ポリオキシエチレン ·メチルポリシロキサン共重合体 0. 5

(1 1) ジメチルジステアリルアンモニゥムへクトライト 0. 3

(12) 4一 t e r t—プチノレ— 4' ーメトキシジベンゾィルメタン 3

(13) 2—シァノー 3， 3—ジフエニルアクリル酸ェチルへキシル 5

(14) フエ: =··/レベンズイミダゾーノレスノレホン酸 2

(15) トリエタノールァミン 1. 5

(16) ダルタチオン 1

(17) フエノキシエタノーノレ適量

(18) 球状ポリアタリル酸アルキル粉体 5

(19) ェチルアルコーノレ 3 (20) 1, 3—ブチレングリコール 5 (21) 精製水残余 [0036] 試験例 11、 12の粉体を配合した日焼け止め化粧料について、実施例 1の試験方法に準じ、洗浄性、耐水性、及び紫外線防御効果を試験した。結果を表 4に示す。

(表 4 )

洗浄性耐水性紫外線防御効果

試験例 1 1 A A A

試験例 1 2 C A A 試験例 12のように、疎水化処理のみを行った粉体を配合した日焼け止め化粧料にぉレヽては、耐水性は良、ものの洗浄性に劣ってレ、た。

一方、疎水化処理及びカチオン処理を施した試験例 11の粉体を配合した日焼け止めィ匕粧料においては、耐水性を保持しつつ洗浄性が著しく向上することが確認された。

[0037] さらに、具体的な紫外線防御効果を検証するため、試験例 11、 12の粉体を配合した日焼け止めィヒ粧料について、吸光度を測定した。吸光度の測定は、塗布媒体としてナイロン膜を用い、 1平方センチあたり 2mgの化粧.料を塗布して分光光度計にて行った。

試験例 11、 12の吸光度測定結果を図 1に示す。

また、比較として同様の方法で測定した試験例 1及び試験例 5の吸光度を図 2に示す。

V、ずれの粉体も疎水化処理及びカチオン処理を施した試験例におレ、て、長波長領域（320〜400mn)及ぴ中波長領域（290〜320nm)での吸光度が高ぐ紫外線防御効果がより優れていた。一方、可視領域 (400〜700nm)では吸光度が著しく低いことから、透明性が保持されていることも確認された。このことは疎水化処理及びカチオン処理により、粉末の組成物中の分散性が向上したためと考えられる。

また、アルミニウム非含有酸ィ匕チタンを配合した粉体では、従来配合禁忌であったジベンゾィルメタン系の紫外線吸収剤を安定して配合できるため、 UVA、 UVB両領域で広く紫外線防御効果が得られる、総合的に高レヽ効果をもつ組成物を得ることができた。

[0038] 次に、各試験例のサンプルを 50mLのガラス管に半分程度入れ、 40rpm/分で回 '転するローラーの上に置き、 4時間後の粘度安定性を評価した (ローリング安定性試験)。

結果を表 5に示す。 (表 5 )

試験例 1 1 1 2

粘度 (mPa- s) 8 5 0 3 7 3 0

安定性 O X 上記結果より、疎水化処理及ぴカチオン処理を行った粉末は、経時での粉末の凝集に起因する安定性悪化を改善することができた。

[0039] 本発明にかかる化粧料について以下に実施例を挙げる力本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

なお、いずれの実施例も常法によりィ匕粧料を製造した。

.実施例 5

[0040] <パウダリーファンデーション >

26 (処方) (質量％)

(1) a—ォレフィンオリゴマー 3

(2) ジメチノレポリシロキサン 8

(3) メチルノヽィドロジェンポリシロキサン 0. 5

(4) セスキイソステアリン酸ソルビタン 1

(5) リン酸水素カルシウム 3

(6) シランカップリング剤 +カチオン処理黄酸化鉄 2

(カチオン：ジへキサデシルジメチノレアンモユウム塩)

(7) シラン力ップリング剤 +カチオン処理ベンガラ 1

(カチオン：ジステアリルジメチルアンモニゥム塩)

(8) シ.ランカップリング剤 +カチオン処理黒酸化鉄適量

(力チオン：ジテトラデシノレジメチノレアンモニゥム塩)

(9) シランカツプリング剤 +カチオン処理酸化チタン 1 0

(力チオン：ジドデシルジメチルァンモニゥム塩）

(1 0) シラン力ップリング剤 +カチオン処理タルク 5

(カチオン：塩化ステアリルトリメチルアンモニゥム）

(1 1) 低温焼成酸化亜鉛 5

(12) 硫酸パリゥム 2

(13) 焼成セリサイト 1 0

(14) 金雲母残余

(1 5) 球状ポリメチルシルセスキォキサン粉末 3

(1 6) 架橋型シリコーン ·網状型シリコーンプロック共重合体粉末 5

(1 7) 酢酸 DL_Q;_トコフエロール 0. 1

(18) D— δ—トコフエロール 0. 1

(18) チォタウリン 0. 1

(19) パラォキシ安息香酸エステル適量

(20) パラメトキシ桂皮酸 2—ェチルへキシル 3

(2 1) 無水ケィ酸 1

(2 2) 酸化チタン 2 実施例 6

<乳化ファンデーション > (処方）（質量⁰ /o)

(1) ジメチルポリシロキサン 3

(2) デカメチノレシクロペンタシロキサン 10

(3) ポリ才キシエチレン ·メチルポリシロキサン共重合体 3

(4) ドデカメチルシク口へキサシロキサン 5

(5) グリセリン 4

(6) lj 3—ブチレングリコール 5

(7) パルミチン酸 0. 5

(8) 塩化ジステアリルジメチルァンモニゥム 0. 2

(9) シランカツプリング +カチオン処理タルク 2 (カチオン：ジステアリルジメチルアンモニゥム塩）

(10) 架橋型シリコーン末（トレフィル E— 506™ ) 0. 1

(1 1) ベンガラ被覆雲母チタン 0. 5

(12) N—ラウ口リル一 L一リジン 2

(13) L—グルタミン酸ナトリウム 2

(14) 酢酸トコフェロール 0. 1

(15) δ—トコフェロール 0. 1

(16) パラォキシ安息香酸エステル適量

(17) フエノキシエタノーノレ 0. 2

(18) 球状ナイロン末 1

(19) 球状ポリアクリル酸アルキル粉末 3 (20) メリロートエキス 2 (21) 精製水残余 (22) シランカップリング剤 +カチオン処理タルク 3

(カチオン：ジへキサデシルジメチルアンモニゥム塩）

(23) シランカップリング剤 +カチオン処理二酸化チタン 15

(カチオン：ジステアリルジメチルアンモニゥム塩）

(24) シランカツプリング剤 +カチオン処理黄酸化鉄 3

(力チオン：ジテトラデシルジメチルァンモニゥム塩）実施例 7

<アイライナー > (処方）（質量⁰ /o)

(1) デカメチルシクロペンタシロキサン 30

(2) ポリォキシエチレン ·メチルポリシロキサン共重合体 3

(3) 1, 3—プチレングリコーノレ 2

(4) イソステアリン酸 1

(5) N—ラウロイルー L一グルタミン酸ジ（フィトステアリル · 2-ォクチルドシル） 0. 1

(6) セスキイソステアリン酸ソノレビタン 15

(7) シランカップリング剤 +カチオン処理黒酸化鉄 5

(カチオン：塩化へキサデシルトリメチルアンモニゥム)

(8) シランカップリング剤 +カチオン処理タルク 3

(カチオン：塩化テトラデシルトリメチルアンモニゥム）

(9) 雲母チタン（パール剤） 5

(10) 水酸ィ匕ナトリウム 0. 05

(1 1) 塩化ナトリウム 0. 2

(12) グリシン 0. 3

(13) 酢酸 DL— α—トコフエロール 0. 05

(14) パラォキシ安息香酸ェステル適量

(15) フエノキシエタノーノレ適量

(16) ジメチルジステアリルアンモニゥムヘクトライト . 1. 5

(17) トリメチルシロキシケィ酸 10

(18) 精製水残量実施例 8

<マスカラ >

(処方）（質量％)

(1) デカメチノレシクロペンタシロキサン 20

(2) ポ Vォキシェチレン .メチルポリシロキサン共重合体 2

(3) メチノレフエ二ルポリシロキサン · 2

(4) 1, 3—プチレングリコール 2

(5) マカデミアナッツ油 0. 1

(6) ォレイン酸 1

(7) セスキイソステアリン酸ソルビタン 2

(8) シランカツプリング剤 +カチオン処理タルク 5 (カチオン：塩化ドデシルトリメチルアンモニゥム)

(9) シランカップリング剤 +カチオン処理雲母チタン（パール剤） 1 7 (カチオン：ジステアリルジメチルアンモニゥム塩）

(10) 水酸化ナトリウム 0. 1

(1 1) ^ィ;ナトリウム 0. 2

(1 2) グリシン 0. 3

(1 3) D— δ—トコフエロール適量

(14) パラォキシ安息香酸エステル適量

(1 5) フエノキシエタノーノレ適量

(1 6) ジメチルジステアリルアンモニゥムヘクトライト 3

(1 7) ,トリメチノレシロキシケィ酸 10

(1 8) if製水残量実施例 9

<化粧下地〉

：処方）（質量⁰ /。）

：1) ジメチルポリシロキサン 6m · P a s 2

:2) デカメチノレシクロペンタシロキサン 40

：3) ポリォキシエチレン ·メチルポリシ口キサン共重合体 2

:4) 1, 3—ブチレングリコール 5

；5) スクヮラン 0. 5

：6) イソステアリン酸 0. 5

:7) シランカップリング剤 +カチオン処理微粒子酸化亜鉛 50 nm 0. 5 (カチオン：ジへキサデシルジメチルァンモニゥム塩)

(8) シランカップリング剤 +カチオン処理微粒子酸化チタン 30 n m 1 5 (カチオン：ジテトラデシルジメチルァンモニゥム塩)

(9) グリチルリチン酸ジカリウム 0. 5

(10) 酢酸 DL— α_トコフェローノレ 0. 1

(1 1) D δ—卜コフェロール 0. 1

(12) パラォキシ安息香酸エステル適量

(1 3) フエノキシェタノ一ノレ適量

(14) ェデト酸三ナトリウム適量

(15) シランカツプリング剤 +カチオン処理黄酸化鉄 0. 4 (カチオン：ジドデシルジメチルアンモニゥム塩）

(1 6) ジメチルジステアリルアンモニゥムへクトライト 0. 3

(17) 精製水残余，

(18) トリメチルシロキシケィ酸 1. 5

(1 9) 球状ポリエチレン末 5 (20) 酸化アルミニウム 0. 2 実施例 10

ぐ口紅 > (処方）（質量％)

(1) マイクロクリスタリンワックス 2

(2) セレシン 1 1

(3) 液状ラノリン 2

(4) スクヮラン 1

(5) マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 8

( 6 ) リンゴ酸ジィソステアリル ' 10

(7) ジイソステアリン酸グリセリル 5

(8) トリ 2—ェチルへキサン酸グリセリル 30

(9) ォキシステアリン酸イソステアリル 10

(10) シランカップリング剤 +カチオン処理顔料 4 (カチオン：ジへキサデシルジメチルアンモニゥム塩)

(11) 硫酸バリウム 4

(12) ベンガラ被覆雲母チタン 0. 1

(13) フィトステロール 0. 1

(14) 重質流動イソパラフィン 10

(15) 染料適量 ( 16 ) 香料適量

差替え用 2

Claims

請求の範囲

[1] 基粉体の表面を疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤により被覆して得られることを特徴とする改質粉体。

[2] 請求項 1に記載の改質粉体にぉレ、て、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量が、基粉体の自重に対してそれぞれ 3〜90質量％、 0. 5〜： 10質量％であることを特徴とする改質粉体。

[3] 請求項 1又は 2に記載の改質粉体において、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量が、質量比で 1：：!〜 9 : 1であることを特徴とする改質粉体。

[4] 請求項 1から 3のいずれかに記載の改質粉体において、基粉体が紫外線散乱効果を有することを特徴とする改質粉体。

[5] 請求項 1から 4のいずれかに記載の改質粉体を含むことを特徴とする化粧料。

[6] 請求項 5に記載の化粧料において、改質粉体の配合量が 0. 5〜： 100質量％であることを特徴とする化粧料。

[7] 請求項 4に記載の改質粉体を含むことを特徴とする日焼け止め化粧料。

[8] 請求項 7に記載の日焼け止め化粧料において、基粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛

、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化ジノレコニゥム、酸化クロム、及びタンダステン酸からなる群より選択される一種又は二種以上であることを特徴とする日焼け止め化粧料。

[9] 請求項 7又は 8に記載の日焼け止め化粧料において、改質粉体の配合量が:!〜 40 質量％であることを特徴とする日焼け止め化粧料。